『領事館閉鎖は序の口、バイデン政権が狙う中国潰し 大統領選対策のトランプ芝居とは異なる強硬な対中政策へ』(7/27JBプレス 高濱賛)について

7/29WHよりのメール「

LIVE: President Trump holds news briefing

🎬 Watch President Trump brief the Nation at 5 p.m. ET
Today, President Trump is taking further action under the Defense Production Act to end America’s overreliance on foreign supply chains.
The Administration has used the Defense Production Act more than 30 times to date, helping to secure critical supplies of ventilators, personal protective equipment, testing supplies, pharmaceutical products, and more during the global Coronavirus pandemic.
Now, the Administration is providing a $765 million loan to Kodak to support the launch of Kodak Pharmaceuticals, which will boost America’s domestic production of much-needed drugs. Once fully operational, Kodak Pharmaceuticals will manufacture up to 25 percent of active pharmaceutical ingredients for certain generic medicines.
“This is not about China or India or any one country,” White House Director of Trade and Manufacturing Policy Peter Navarro says. “It’s about America losing its pharmaceutical supply chains to the sweat shops, pollution havens, and tax havens around the world that cheat America out of its pharmaceutical independence.”
MORE: Kodak Shifts Into Drug Production With Help of U.S. Loan

Several Coronavirus vaccines reach late-stage trials

Operation Warp Speed, one of President Trump’s most important responses to the Coronavirus, is a historic partnership between the federal government, scientific community, and private sector to develop a safe COVID-19 vaccine in record time. Its goal is to produce 300 million doses of vaccine and have initial doses ready by January.
The once-in-a-generation effort is already achieving incredible results.
Clinical trials are showing promising early data, and manufacturing is already ramping up in preparation. Several vaccine candidates, including ones from AstraZeneca, Moderna, and Pfizer, are either in or about to begin late-stage trials.
Yesterday, President Trump toured a Fujifilm Diosynth Biotechnologies plant in North Carolina, where he gave reporters an update about progress toward a vaccine.
“Not only is Operation Warp Speed accelerating the development of a vaccine—we’re also directing a colossal industrial mobilization to ensure its rapid delivery,” he said. “Nothing has happened like this since the end of World War II.”
Rather than rely on government command-and-control schemes to fight the Coronavirus, the Trump Administration is marshalling America’s scientific genius across the public, private, and nonprofit sectors. The FDA has authorized more than 185 tests under emergency authorities, including at least 30 antibody tests.
As a result of all these efforts, a number of promising therapies for the Coronavirus, such as Remdesivir, have been identified and are already in use.
🎬 “The United States has now conducted more than 51 million tests”

LEARN MORE: A once-in-a-generation effort to develop a vaccine

“It doesn’t get more heartbreaking—soul-wrenching—than the funeral of tiny Davell Gardner, the youngest victim of New York City’s crime spike . . . And [criminals] now believe—alas, with good reason—that the [New York City] police and the rest of the law-enforcement system are helpless to stop them,” the New York Post editorial board writes.

The critics have it “100 percent wrong”—the Department of Homeland Security’s actions in Portland “should just be the first step in disrupting the organized violence aimed at intimidating public officials, injuring law enforcement officers, destroying public and private property and making our streets less safe,” James Jay Carafano writes for Fox News.   」(以上)

7/28阿波羅新聞網<美国最新民调:拜登支持者更容共?=米国の最新の世論調査:バイデン支持者はより容共?>AP通信-NORC公共事務センターが月曜日に発表した世論調査では、トランプ大統領と民主党のライバルのバイデンの支持者は選挙活動の多くの重要な問題について意見の相違があることが判明した。

この最新の世論調査では、両方の陣営が選挙に関心を持っていることがわかったが、トランプ支持者はバイデン支持者よりも感動する可能性が高い。バイデンの支持者の大多数は焦りを抱いているが、これも選挙の日までの原動力になるかもしれない。

世論調査は、中絶防止、銃の管理、南軍の彫像の撤去、新型コロナ流行に関し、激しい対立に加えて、両陣営も中共の政策について異なる見解を持っていることを示している。

報道によると、2年間の経済制裁と中国製品に対するトランプの高関税を含む貿易戦争の後、米国と中共の関係はここ数週間で急速に悪化している。この文脈で、インタビュー対象者は、中国の商品に関税を課すというトランプの決定について、彼らの見方を尋ねられた。

全体的に見れば、回答者は中国製品に関税を課すというトランプ大統領の決定(42%)を支持する傾向があり、反対者は24%、ノーコメントが約32%である。

しかし、トランプの支持者の中で、3分の2は中共への関税に賛成で、10分の1だけがそれに反対し、残りはノーコメントである。対照的に、バイデンの支持者の中では、27%が中国に対するトランプの関税に賛成であると述べ、35%は反対し、37%はノーコメントであった。

調査によると、トランプの支持者陣営は中共に対してより厳しく、中共に対する貿易戦争をしっかりと支持しているようであるが、バイデンの支持者陣営はその反対であり、そのほとんどは中国製品に対するトランプの関税に反対している。

調査データは、米国の人口を代表するNORCの確率ベースのAmeriSpeakパネルからのサンプルを使い、7月16日から20日まで、922人の登録有権者を含む1057人の成人のAP-NORCの調査に基づいている。すべての回答者のサンプリング誤差の幅は、±4.3%であった。

下の高濱氏の記事とは全然違うニュアンスです。

https://www.aboluowang.com/2020/0728/1482457.html

7/28看中国<据川普人口普查行政令 这些州将减众院席位(图)=トランプの国勢調査令により、これらの州は下院の議席数を減らす>トランプ米大統領は7/21、2020年の国勢調査後に議会選挙区への再編成に不法移民がカウントされないようにするための大統領令に署名した。ある研究によると、国勢調査の結果に基づいて不法移民が議席の割り当てから除外された場合、米国の3つの州が下院の議席数を減らす可能性がある。

7/27(月)のフォックスニュースの報道で、ピューリサーチセンターの調査によると、全体的な人口統計の変化に基づいて、カリフォルニア、フロリダ、テキサスの下院の議員の数が最終的に、当初の予想よりも1つ少なくなる。

トランプ大統領が大統領命令を出す前に、カリフォルニアはすでに1議席を失うと予想していたが、命令によって2議席が失われ、フロリダは2議席増加すると予想されたが、現在は1議席しか増加しない。テキサス州も、元は3議席増であったが、2議席増になる。

ピューリサーチセンターによると、カリフォルニア、フロリダ、テキサスでは元の議席を減らしたため、他の3つの州では失おうとしていた議席を確保できるというメリットがある。分析によると、米国下院の435議席を分配するプロセスの結果、アラバマ州、ミネソタ州、オハイオ州は、大統領命令の前にはそれぞれ1議席減らす予想であったが、既存の議席をすべて維持できる。

トランプ大統領の行政命令を覆すために、少なくとも4件の訴訟または法的異議申立通知が提出されている。大統領への一部の反対派は、大統領命令はヒスパニックの政治的権力を攻撃する試みであると主張した。

しかしトランプ大統領は、先週の火曜日(7/21)の覚書で、選挙区に法的地位のない居住者を含めると、「不適切な動機を生み出し、人々が連邦法に違反することを奨励する」と述べた。

米国下院監視委員会はこの問題をさらに調査する予定であり、ウィルバーロス商務長官、国勢調査局のスティーブン局長、スティーブンディリンガムらは、水曜日(7/29)にトランプ大統領の指示について証言する。

不法移民を根拠にして議席数の分配をするのは違法状態を公式に認めることになるので、除外は当然。そもそもでいえば、強制送還すべき対象です。在日朝鮮人で帰化もせず、反日活動を続けるのは強制送還できるようにすべきです。スパイ防止法を早く作らないと。

https://www.secretchina.com/news/gb/2020/07/28/941137.html

7/28阿波羅新聞網<重庆长江水位2天暴涨7米 保上海南京江浙再弃安徽 “洪峰就是三峡大坝泄洪”=重慶の長江の水位は2日間で7メートル急上昇し、上海、南京、江蘇省、浙江省を守るため、再度安徽省が犠牲に 洪水のピークは三峡ダムの排水による>揚子江の3回目の洪水3号は重慶を今通過しており、重慶の陶器の古い街と重慶のランドマークの朝天門を埋め尽くした。 長江の水位は2日間で7メートル急上昇した。 同時に、三峡の上流で地震が6回も起き、三峡ダムを脅かしている。 長江の下流では、上海、南京、浙江省、江西省などの豊かな地域を守るために、中共の洪水管理で「見捨てられた子」となった安徽省が再度洪水の犠牲になり、蒋口河大堤が開けられ、3000年続く古い町が水没した。 地元のネチズンたちは、中共は人命を顧みないと非難した。 最前線の洪水制御担当者は、何日にもわたって地元の天気は晴れていて雨が降っていないことに気づいた。 いわゆる上流での洪水ピークは、実際には上流のダムで排水し、三峡ダムは持ちこたえられず、中共は災害を受けた下流の人々を補償する必要がある。

三峡ダムの上流で地震が6回も起きているというのは、崩壊する可能性があるということです。もともと李鵬の賄賂のために作られた呪われたダムです。崩壊すれば夥しい犠牲者が出るでしょう。

https://www.aboluowang.com/2020/0728/1482494.html

7/28希望之声<中共质量!上次“手撕大桥” 这次“手撕房子”(视频)=中共品質!前回は「手で壊れる橋」、今回は「手で壊れる家」(ビデオ)>7/28、ネチズンによって投稿された「手で壊れる家」のビデオがネット上で話題になった。しかし、7月上旬には重慶市民が「手で壊れる橋」という動画がネットで人気になり、コンクリート橋の石柱が手で引き剥がされてしまった映像である。ネチズンはこれが「中共品質」だと冗談を言った。

ネチズンによって投稿されたビデオは、建設中の建物のコンクリートの柱が実際にセメントを手ではがすことができ、「手で壊れる家」の名に相応しいことを示している。

https://twitter.com/i/status/1288018661391732736

https://twitter.com/i/status/1279962909531975682

ネチズンからのコメント:

「前回は「手で壊れる橋」、今回は「手で壊れる家」!私は多くのことを学んだ。6つの財布(男の父母、祖父母、外祖父母と女の父母、祖父母、外祖父母の財布)で購入した強国の鉄筋コンクリートの家は手で剥がすことができることがわかった!」

「長江に浸水した建物は内側から錆びてしまう。要するに、すべての建物の最下層階は想像し難い。」

「このような家を建てることは恐ろしいことである・・・故意の殺人である。」

「 『手撕鬼子』(手で日本軍をなぎ倒す抗日劇)のドラマのインスピレーションはこれから来たのか?」

「腐敗、ネポテイズムの結果である。英米に追いつき追い越せというのが、まさか中国の夢ではあるまいな?中国人にとっての悪夢である!!!」

「入札中に予算編成されたすべての利益は、指導者に送られる。手抜きをしない場合、利益はない。こうせざるを得ない。少ない金額の場合、手抜きをする必要はないが、落札できない。多くの金額を送る場合、利益はあり、次回もプロジェクトを受注できる。指導者は、施工業者から貪欲に金を取る」

隋の科挙の時代から賄賂は中国大陸の文化になっています。今の日本人には汚らわしいとしか思えませんが。まあ、中国民衆がいつもおから工事の犠牲になるわけです。

https://www.soundofhope.org/post/405538

高濱氏の記事は、上記バイデンの記事とは違って、民主党になっても中国に対して厳しい政策を取るとあります。でも上述の記事でバイデン支持者はトランプの関税政策に反対とノーコメントを合わせれば72%、逆にトランプ支持者は34%しかいません。この数字を見ただけでも、バイデンが反中策を取れないのは明らか。ましてやサンダースやオカシオコルテスのような過激左派もいますし。

高濱氏は民主党支持がありありで、共和党には人脈がないのでは。だから民主党の意見を載せて米国人の意見と思わせてしまうところがあるのでは。彼は立場が左翼リベラルなので、中共の人権弾圧や軍拡、約束破りについては殆ど発言しません。座標軸が左に寄っているからでしょう。

小生は高濱氏とは逆にトランプの再選を強く願うものです。人類の敵・中共を解体できるのはトランプを置いて他にはいません。“以夷制夷”です。ただ7/29宮崎正弘氏のメルマガに気になるニュースがありました。共和党の中に反トランプ運動を起こしているのが、力を持ってきているとのこと。デイープステイトが裏にいるようですが。トランプも四方八方敵だらけで大変。それに比べて安倍はヘタってばかり。自分の部下(二階や今井)も切れないようでは大事はなせないでしょう。

記事

学生ビザで米国入国していたタン容疑者(中国人スパイ)

米中の「カブキ・プレー」とは

中国の習近平政権は7月27日、四川省成都の米総領事館(総領事以下現地雇い中国人を含むと200人)を閉鎖、米外交官を国外追放した。

米国のドナルド・トランプ政権によるテキサス州ヒューストン総領事館(総領事以下60人)閉鎖に対する対抗措置だ。

米政府高官によると、同総領事館は米国の知的財産を窃取する一大拠点。

同総領事館の幹部は、学生や研究員という肩書を隠れ蓑に米国の学術機関に入り込んでいる中国人スパイに具体的な指示を出し、情報収集活動を支援していたという。

また米国に「亡命」している中国の反体制民主派活動家を本国送還させるタスクフォースの滞在拠点にもなっていたという。

ヒューストンの地元メディアによると、閉鎖命令が出された直後、領事館の裏庭ではドラム缶に大量の文書が投げ込まれ、領事館員が焼却しているのを隣人が目撃。

黒煙が立ち込めたため市の消防隊が出動したが、外交特権を行使して館内には入れさせなかった。

いずれにせよ、米中の在外公館閉鎖の応酬は、ヒューストンと成都といったローカルな話でとどまりそうにない。少なくとも米大統領選の行われる11月3日まではさらに強まりそうな雲行きになってきた。

トランプ大統領は、次の手としてサンフランシスコ総領事館閉鎖を考えており、これに対し、習近平主席は米国の香港総領事館閉鎖を検討しているとの憶測も出ている。

中国が米国の学術機関や民間企業が開発している先端技術情報、いわゆる米国にとっての知的財産を盗み出そうとするスパイ活動は今に始まったことではない。

それは諜報員を使ったものもあればサイバー攻撃によるものもある。

また中国だけがそうした窃取活動をしているわけでもない。

特にサイバー攻撃は中国以外、ロシアやイラン、北朝鮮といった「敵対国」も活発だ。さらにはイスラエルなど米国の同盟国も先端技術情報を盗み出そうと必死だ。

米国もこれら諸国にスパイを送り込み、同様の諜報活動を行っている。

スパイ活動は送り出した国にとっては「愛国者」であり、「英雄」だ。米中メディアも今回の在外公館閉鎖を大きく報道している。

米サイドは、トランプ大統領をはじめマイク・ポンペオ国務長官、ロバート・オブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)、ビル・バー司法長官、クリストファー・レイ米連邦捜査局(FBI)長官が相次いでこの件について公の場で言及し、中国の窃取活動を激しく非難している。

だが、中国やロシアによる米国内での諜報活動はこれまでにも摘発され、外交官が国外追放になったケースは少なからずある。

みな穏便かつ冷静に行われ、処理後は何事もなかったかのように外交関係は続けられてきた。

中国の蔡偉ヒューストン総領事が指摘するように「国際法と国際関係の基本的なルールに違反して」在米中国公館を閉鎖するのは異例だ。

しかも大統領自らがこれを命じたことを公言するのも例がない。

中国と「小さな戦争」望むトランプ支持層

いったいトランプ政権内部で何が起こっているのか。

北京の米国大使館に勤務したこともある国務省の元高官は今回の事件をこう見ている。

「ポンペオ国務長官が7月23日にカリフォルニア州ヨーバリンダのニクソン記念図書館で行った演説を読めば分かることが一つある」

「ポンペオ長官はこう言っている。『もし我々が中国に跪けば、これからの世代、我々の子供たちの子供たちは中国共産党のご慈悲の下で加護を受けることになる』」

「知的財産窃取から南シナ海での軍事示唆活動に至るまで、中国の独善的な行為について米国民は苛立たしく思っている。それは労働者層、ビジネス界、エリート層に共通している」

「ピュー・リサーチ・センターの世論調査でも中国が米国にとって『最大の敵』と答える米国民は62%に上っている」

「新型コロナウイルス感染症発生以後、こうした傾向はますます強まっているようだ」

https://www.pewresearch.org/global/2020/04/21/u-s-views-of-china-increasingly-negative-amid-coronavirus-outbreak/

「それを今、トランプ政権は徹底的に批判し、積極的に中国に是正を求めている、というジェスチャーは大統領選には効き目がある」

https://www.state.gov/communist-china-and-the-free-worlds-future/

今回の事件はトランプ大統領が打ち出した新たな選挙キャンペーン的要素がある。

「米国内、特にトランプ支持層には中国との(大規模な戦争ではなく、限定されたいざこざといった意味の)『スモール・ウォー(小さな戦争、小競り合い)』を望む者が少なくない」

「反中は、彼が食らいつきたいくなる『レッド・ミート』*1だからだ」

*1=調理前の赤みががかった肉。そこから望んでいる政策や主張を意味している。

「新型コロナウイルス感染症対応のまずさ、白人警官による黒人男性殺害事件以後の『ブラック・ライブズ・マター』運動、デモ鎮圧措置など、トランプ氏は何をやってもうまくいかない」

「支持率は降下、目玉商品だった経済も低迷と、大統領選に向けて明るい材料はゼロ」

「そこでこのタイミングで、米世論の反中ムードに乗っかる形で中国に対する強硬姿勢を見せたわけだ」

「中国による知的財産窃取問題はトランプ政権発足以前からあり米中首脳会談でも何度も取り上げられた懸案だ。今急にこうなったわけでもない」

「米中外交当局はそんなことは先刻承知。目下のところは総領事館閉鎖の応酬でメディアは騒いでいるが、外交当局者がやっているのは『カブキ・プレー』*2だ」

「問題なのはその『カブキ・プレー』、が実際の米中外交関係にインパクトを与え始めていることだ」

*2=米政治用語で「言い争っている双方がともに落としどころは分かっていながら世論向けにはあたかも対立しているかのように見せる政治交渉」という意味。

もう一人、バラク・オバマ政権下で東アジア太平洋担当の国務次官補を務めたダニエル・ラッセル氏(現在アジア協会政策研究所副会長)も同じような見方をしている。

「ヒューストン総領事館の閉鎖は、米中間の間で存在している外交チャンネルをさらに減らすことになり、その修復は極めて困難になってくるだろう」

「中国サイドは今回のトランプ大統領の決定は、知的財産問題そのものよりも大統領選挙に関係がある、と言っている」

「この指摘に反論するのは極めて難しいのではないだろうか」

ソフト・ターゲット狙った中国人スパイ

米メディアは保守系ウォールストリート・ジャーナルはじめワシントン・エグザミナーなどは中国の知的財産窃取事件を大々的に報道している。

ウォールストリート・ジャーナル(7月25日付)は、新たにシンガポール国籍の中国人、ジュン・ウェイ・ヤオ容疑者が中国の諜報機関に雇われて米国務省に勤務する米国人や民間人から極秘情報を入手していた容疑で逮捕、起訴したと報じている。

検察の訴状によれば、ヤオ容疑者は国務省職員に謝礼を出して定期的にリポートを書かせ、そのうち特定の質問に答えさせる方式で情報を入手していたという。

同容疑者は司法省当局に対し、容疑を認めているという。

入手した情報には中国軍が欲しがる多用途性ステルス戦闘機「F-35B」に関する極秘情報もあったという。

「ヒューストン総領事館の知的財産窃盗事件とは直接関係ないが、中国諜報機関は外国籍の中国人のネットワークを通じて『ソフト・ターゲット』(=Soft Target、狙いやすいカモ)を標的にして情報収集をわが裏庭でやっていた」(ウォールストリート・ジャーナル)

https://www.wsj.com/articles/china-operative-pleads-guilty-to-spying-in-u-s-11595629687

米メディアがここにきて集中的に報じている中国のスパイ事件は以下の通りだ。

  • 2019年12月、ボストン国際空港から中国に向かおうとしていた中国人研究員、ツァオ・ソン・ツェン容疑者が新型コロナウイルス関連の生態研究用試料ビン21本を持ち出そうとしていたことが判明、その場で逮捕された。
  • 2020年1月にはボストン大学留学中の中国人学生、ヤン・クイン・イエ、6月にはスタンフォード大学留学中のソン・チェン、カリフォルニア大学デービス校留学中だったタン・ジュアン(女性)をそれぞれビザ申請虚偽申告容疑で逮捕した。

3人とも入国した際には学生・学術ビザで留学していたが、実際には中国軍直轄の空軍軍事医学大学などに籍を置く現職軍人(諜報部員とみられる)だったことが判明したためだ。

タン容疑者は司法当局の尋問を受けた直後、サンフランシスコの中国総領事館に逃げ込んだが、その後逮捕された。

むろん、この容疑はあくまでも別件逮捕。スパイ網解明が主目的と見られる。

  • 米国に2009年から居住していたリ・シャオユ、ドン・ジャジイの2人の中国人スパイが中国国家安全部に指示され、テキサス、マサチューセッツ、バージニア州などのエンジニアリング・テクノロジー企業など25社をハッキングしていた容疑で逮捕状が出された。

2人はすでに出国し、中国に帰国した模様だ。

2人は、新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発情報をはじめ軍事衛星関連などの極秘情報を中国に送っていたことが発覚している。

新型コロナウイルス発生後は、中国が米国の特効薬やワクチン開発に関する情報を欲しがっていたことが浮き彫りになっている。

「バイデン対中外交」の青写真

トランプ大統領の有権者に対するメッセージは一つ。

「中国をここまで傲慢にさせたのは、バラク・オバマ政権と民主党だ」

「なぜこれほど米国の財産である先端技術情報を中国が盗むのを手をこまぬいて見逃していたのか」

「しかもコロナ禍発生以後、中国人民解放軍直轄の諜報機関が米国が開発中のコロナ特効薬やワクチンに関する情報を盗もうとしている」

「中国の野望に立ち向かえるのはトランプ大統領を再選させる以外にない」

オバマ政権が中国によるスパイ活動阻止に無関心であったわけではない。ところが当時は中国側も米国によるサイバー攻撃があると反論、そうした事例も明るみに出ていた。

結局、2015年9月の米中首脳会談では、商業利益を得ることを目的としたサイバー攻撃を行わないことで合意、そのための新たな対話メカニズムを創設することでお茶を濁した経緯がある。

それから5年。中国はスパイ投入とサイバー攻撃の両面から米国の知的財産窃取活動を活発化させてきたのだ。

https://www.politico.com/story/2017/11/08/trump-obama-china-hacking-deal-244658

米中関係の現状を踏まえれば、ジョー・バイデン前副大統領が次期大統領になっても中国のスパイ活動に厳しい対応をとることは必至だ。

問題はトランプ政権の手法とは大きく異なることだろう。

バイデン政権は、米国内に入り込んでいる中国人スパイを摘発・逮捕するのではなく、むしろサイバー攻撃による知的財産窃取活動への対応強化を図るのではないだろうか。

それを暗示する報告書がこのほど明らかになった。

米上院外交委員会の民主党委員長格のロバート・メネンデス議員(ニュージャージー州選出、2013年~15年外交委員長)が同委員会の民主党系スタッフに委託して調査し、作成した中国のサイバー攻撃に関する報告書*3が21日公表されたのだ。

*3=『The New Big Brother: China and Digital Authoritarianism』

https://www.foreign.senate.gov/imo/media/doc/2020%20SFRC%20Minority%20Staff%20Report%20-%20The%20New%20Big%20Brother%20-%20China%20and%20Digital%20Authoritarianism.pdf

この報告書が問題提起している点は以下の通りだ。

一、中国は自らが開発した情報通信技術(ICT=Information and Communication Technologies)のハードウエアとシステムを中国国内だけでなく海外にまで拡散拡大することを狙っている。

一、それによって経済の継続的発展だけではなく、『デジタル権威独裁主義』(Digital authoritarianism)をデジタル統治・支配のモデルとして確立、拡大、国際化、制度化させることを目指している。

一、もしこの中国の動きを黙認すれば、中国はデジタル・ドメインのルールを勝手に書き、米国のみならずその同盟国のインターネットや関連技術を支配する『デジタル権威独裁主義』の扉を開けさせてしまうことになる。

一、これが実現すれば、中国はデジタルにより自らの人権抑圧・反政府民主化活動監視などを強化するだけでなく、世界の独裁政権に『デジタル権威独裁主義』のツールを提供することが可能になる。

一、すでに中南米のベネズエラ、エクアドル、アフリカのザンビアなどの独裁者はこの中国のモデルに強い関心を示している。

一、これを阻止するために米大統領は中国の『デジタル権威独裁主義』に対抗する同盟国・友好国による連合を結成するよう提唱する。

一、米国内においては議会が『デジタル権威独裁主義』に対抗する方策として米国主導の5G(第5世代移動通信システム)を創設するための官民コンソーシアム設立法を成立させるべきである。

一、また議会は、サイバー軍事士官学校(Cyber military service academy)を新設する法律を成立させるべきである。

すでに「バイデン大統領」がサイバー攻撃を阻止するための閣僚ポストを新設すべきだといった意見があることを示唆する論評も出ている。

https://www.nytimes.com/2020/05/20/opinion/biden-vice-president-cabinet.html

バイデン陣営の幹部の一人、A氏はトランプ氏の中国スパイ摘発や中国総領事館閉鎖について、筆者にこう述べている。

「大山鳴動して鼠一匹(Much cry little wool)の譬え。中国の知的財産窃取を撲滅するにはもっと大きな仕かけが必要だ」

「トランプ氏のやっていることはFBIがマフィアの使い走りを摘発しているようなものだよ」

A氏の言葉を日本流に解釈すれば、「トランプ捕り物帖」は面白いが中身は薄い。木を見て森を見ずなのかもしれない。

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