『「百害あって一利なし」の日韓スワップ 真田幸光教授に「慰安婦像への対抗措置」を聞く(1)、「中国側に寝返る韓国」にスワップは追い銭 真田幸光教授に「慰安婦像への対抗措置」を聞く(2)』(1/16・17日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『世界の富の99%を動かす英国王室、その金庫番のユダヤ資本』(真田 幸光著)について

韓国人というのは乞食民族のくせして、日本に対し何時も上から目線でモノを言う哀れな民族です。儒教の序列で中国が親、韓国が兄、日本が弟なんて孔子が言ってる筈もない。孔子は日本の存在すら知らかったのでは。徐福以前の時代ですから。思い込みと言うか勘違いも甚だしい。儒教が国教と言っても、裏切り者の李成桂が1392年に開いた李氏朝鮮からでしょう。今やキリスト教信者が1/3を占め、海外移住するときに便利と言う理由で宗教を選んでいます。そんな現世利益追求の宗教なんてカルトでしょう。ヘル朝鮮だから海外に出る人が多い。そのくせ、海外で故国に気に入って貰うためにか、反日活動に勤しみます。中共統治の中国もヘル中国だから反日に勤しむのでしょうけど。

岸田外相は外務官僚の振り付け通りにしか動けません。無能としか言いようがない。日本人としての気概がなければパペットで終わりでしょう。とても総理の器ではありません。青山繁晴氏は安倍総理の後は中山恭子氏が良いと言っているのを、ブログ「ぼやきくっくり」で読んだことがありますが、確かに保守派の中で安倍氏の後継ができるのは中山氏くらいしかいないのかとも思います。ただ、自民党ではなく「こころ」であることと、自民党の中に、男のジェラシーで足を引っ張るのが出て来るのでは。石破のように平気で後ろ足で砂をかける手合いは、総理はダメでしょう。稲田氏はまだまだ安倍総理の手法を勉強した方が良いと思います。

日本人の優しさを、韓国人は「自分には力があるから日本人も言う事を聞く」と勘違いすると呉善花氏は言っています。こういう話を聞くと日本人と言うのは本当に国際化していないと感じます。日本的発想で何でも物事を処理しようとするから、相手に足元を掬われるのです。語学ができれば良いという話ではありません。如何に社益、国益を主張できるかにかかっています。

http://blog.goo.ne.jp/think_pod/e/6096ff93b5ee111a0c9168a8f395017e

韓国がクーデターで軍事政権になるのか、赤化政権になるのか、日本にとってはどちらでも良く、『非韓三原則』で臨むだけ。軍部がクーデターを起こし、戒厳令を敷いても、北の反乱分子が事を起こすでしょうから内乱になると思います。同じ民族同士で争うのは勝手ですが、反日教育で歪んだ思想を持つ人間に、日本人は虐殺される可能性があります。韓国駐在員の早期の帰国を勧めます。

安倍総理は「大使の早期帰任」について否認しています。今選挙をやれば自民党は勝てるでしょう。朝日新聞は慰安婦問題に自ら火を付けたにも拘わらず、自分の責任には頬かむりして、政府を批判し、韓国の味方をします。倒錯・異常者の考えでしょう。いい加減朝日の購読者は読むのを止めませんと。

赤化したら、在日は朝鮮半島にお返ししましょう。どうせ、半島の日本の資産は返って来ないでしょうから、日本国内の在日の資産も接収すべきです。東レやみずほ銀行はどうするのでしょうか?愚かな経営者を持つと従業員が不幸になる典型では。真田氏が言うように一企業の為に日本が韓国にスワップすることはありません。そんなことをすれば自民党は選挙でボロ負けするでしょう。あの二階ですら今回の韓国への制裁を認めたくらいですから。選挙が近づくにつれ、強硬な対抗措置になると思います。

記事

1月4日、釜山の日本総領事館前。慰安婦像の前で安倍首相のお面を付け、ひざまずくパフォーマンスが(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

前回から読む)

「そもそも韓国とのスワップは日本に必要なのか」――。真田幸光・愛知淑徳大学教授と話し合った(司会は坂巻正伸)。

「冷静さ欠く」と朝日が批判

—慰安婦合意を覆し始めた韓国政府。さすがに日本政府も怒り、1月6日に「4つの対抗措置」を発表しました(「『民衆革命』は軍事クーデターを呼んだ」参照)。

■日本の「慰安婦像」への対抗措置 ・長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事の一時帰国 ・通貨スワップ再開に向けた協議の中断 ・次官級による日韓ハイレベル経済協議の延期 ・釜山総領事館員の釜山市関連行事への参加見合わせ

真田 幸光(さなだ・ゆきみつ) 愛知淑徳大学ビジネス学部・研究科教授(研究科長)/1957年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒。81年、東京銀行入行。韓国・延世大学留学を経てソウル、香港に勤務。97年にドレスナー銀行、98年に愛知淑徳大学に移った。97年のアジア通貨危機当時はソウルと東京で活躍。2008年の韓国の通貨危機の際には、97年危機の経験と欧米金融界に豊富な人脈を生かし「米国のスワップだけでウォン売りは止まらない」といち早く見切った。

真田:ソウルの日本大使館前と釜山の日本総領事館前の慰安婦像を韓国が撤去するまで、日本は「4つの対抗措置」を粛々と進めるべきです。

韓国側は「いずれ日本は対抗措置を取り下げる」と考えています。実際、日本側にも「日本のやり方は大人げない」と言う人がいて、政府がどこまでこの措置を貫くかは疑問です。

—「大人なげない」などと言う人がいるのですか?

鈴置:朝日新聞は1月7日の社説「韓国との外交 性急な対抗より熟考を」で「ここまで性急で広範な対抗措置に走るのは冷静さを欠いている。過剰な反発はむしろ関係悪化の悪循環を招くだろう。日本政府はもっと適切な外交措置を熟考すべきである」と主張しました。

それに日本が1月9日に実行に移した「大使らの一時帰国」も「一時帰国」であって「招還」ではありません。いずれ大使らは韓国に戻ります。

真田:対抗措置を最後まで貫かないのなら、むしろ中途半端に拳(こぶし)を挙げない方がよいと考えています。日本政府は自国民を意識してこうした措置をとった側面もあるでしょう。

それは理解できますが、でも中途半端なやり方は韓国に舐められてしまいます。逆効果になります。発表した以上はきちんと貫いていただきたい。

鈴置:同感です。韓国人は「日本に対しては何をやってもいい。本気で反撃してはこない」と考えています。

「対抗措置」を下手に取り下げたら、その認識をますます強化してしまいます。すると韓国はさらに日本を侮蔑する行為に出るでしょう。

苦しみ続ける韓国

—「4つの対抗措置」は実際に効果があるのでしょうか。

鈴置:「大使らの一時帰国」は韓国人を驚かせはしました。でも、仮にそれが長引いても「大使がいなくても別段、実害はないではないか」との認識が広がるでしょう。日本の大使には失礼な見方ですけれど。

真田:しかし「通貨スワップ中断」は効きます。米国の利上げにより今後、世界からドルが米国に引き上げられていきます。

これによる新興国の金融破綻が懸念されています。テール・リスク――可能性は高くないけれど起こったら大ごとになる、という危険性が高まっています。

韓国はいざという時に外国からドルを借りられる通貨スワップ協定を積み上げておく必要があります。これは「保険」なのです。

2016年8月に日本との通貨スワップ協定の協議再開を決めたのも、それが目的でした。というのに、韓国は日本とケンカしてスワップは宙ぶらりんになりました。

韓国は苦しみ続けることになります。テクニカル・デフォルト(債務不履行)を起こす可能性が高まりました。韓国の銀行は恒常的なドル不足に悩んでおり、邦銀などからドルを借りてしのいでいます。

何かの拍子に、オーバーナイトの貸し出し――翌日渡しの当座貸し出しを受けられなくなったら、ドルの「超短期の借金」が返せなくなります。

これがテクニカル・デフォルトです。銀行が1行でもデフォルトすると、韓国すべての金融機関が取引を打ち切られてしまう可能性が高い。もちろん、貿易にも支障をきたします。

日本が幇助したウォン安

鈴置:国際金融市場が大きく荒れれば「日本に見捨てられた韓国」は狙い撃ちにされるでしょう。ウォンが売られたうえ、ドルの貸し渋りが始まる。

今のところはまだ、大量のウォン売りは出ていないようですが。日本政府は「対抗措置」と呼んでいますが、はっきり言えば「スワップ交渉中断」は制裁措置なのです。

—「ウォンが急落したら日本の輸出競争力が落ちる。だからスワップを結んでウォン安を食い止めるのだ」とメデイアは説明してきました。

鈴置:官僚や政治家は真顔でそう言うのですが、大いなる誤解です。国際金融市場が荒れた際、韓国は死に物狂いでウォンの価値を守ろうとします。ウォン安政策をとり続ければ、制御不能になって暴落――通貨危機に陥りかねないからです。

でも、日本とのスワップがあればウォン安政策をとってもウォンは売り浴びせられない。いざという時にドルを供給する日本が後ろに控えているからです。韓国は安心してウォン安誘導できる。それを日本が幇助するわけです。2008―2012年がまさにこの状態でした。

経団連はムシロ旗を

—とは言え、スワップを与えず韓国が通貨危機に陥ったら、極度のウォン安になるでしょう。

鈴置:その際は韓国の金融システム全体が破壊され、企業倒産が多発します。韓国がいくら安い通貨を武器に輸出ドライブをかけようにも、モノを作る工場が消滅してしまうのです。1997年から1998年にかけてこの状況が現出しました。

日本がマレーシアやインドネシアにスワップを付けても問題はありません。これらの国と日本は産業構造が異なるからです。

しかし、日本を真似して成長してきた韓国にスワップを与えると、日本が損害を受けることが多いのです。ウォン安とは、すなわち円高だからです。

ウォン安・円高になるといかに日本経済が疲弊するか――。2013年1月14日に日経新聞がそれをデータで裏付けた記事を載せています。「『最強連動通貨』と日本株の不思議な関係」です。

この記事によると、日経平均株価とウォン・円レートはほぼ完全に連動します。円に対しウォンが安くなるほどに日経平均は下がるのです。相関係数は何と0.98。少なくとも「この頃は完全連動していた」と言い切ってよいでしょう。

つまり日本政府はスワップにより、自国経済を弱体化させながら韓国経済を支えてきたのです。2016年8月に財務省が韓国とのスワップ協議再開を発表しました。その時、本当なら経団連がムシロ旗を立てて財務省に押し掛けるべきだったのです。

恩を仇で返す国

—韓国との通貨スワップは「百害あって一利なし」ですね。

真田:経済的な損害だけではありません。韓国はいくら助けても「日本のスワップなど意味はない」「日本のせいで通貨危機に陥った」と吹聴して回ります。恩を仇で返す国なのです。

1997年の通貨危機の際、事実上破綻していた韓国に邦銀は最後までドルを供給しました。それなのに韓国人は「日本が逃げたから通貨危機が起きた」と言い張っています。

米国や欧州の銀行が早々と韓国を脱出した後、孤軍奮闘、韓国に踏みとどまったのは邦銀です。最後まで残っていたからこそ、IMFの救済金融を求めることを内定した際、融資を打ち切らざるを得なかったのです(「『人民元圏で生きる決意』を固めた韓国」参照)。

—最近も中央日報の日本語版で「日本のせいで通貨危機になった」という記事を読みました。

鈴置:イ・ジョンジェ論説委員が書いた「韓日通貨スワップは政治だ」(1月12日、日本語版)ですね。以下のくだりがあります。

  • (国際金融専門家の)S氏は「日本は一度も韓国が絶対に必要な時、望む時に助けてくれたことがない。むしろ最初にお金を抜き出し、不意打ちを食らわせた」と話した。通貨危機が押し寄せた1997年、(日本は)真っ先に韓国からドルを抜きだした。

真田:当時、韓国の内実を知る金融界の経営陣は、最後まで踏みとどまった我々に深く感謝していました。ところが今ではこのありさまです。

加害者は言うことを聞け

—なぜ、こんな言説がまかり通るのでしょうか。

鈴置:危機を起こした金泳三(キム・ヨンサム)政権が、責任逃れのため「日本のせいだ」と言い出したのです。ただ20年前は、もちろん専門家は事実を知っていました。政権の言い訳を批判した議員もいました。

2008年に通貨危機に陥った際、韓国人は日本にスワップ締結を要求しようと「1997年の通貨危機は日本のせいで起きた。加害者であることを反省して、今度はさっさとスワップを寄こせ」という理屈をひねり出した。

それが今や「定説」となりました。まあ、韓国では「何か問題が起きたら日本のせい」にするのが常道なのですけれど。

—疲れますね。

鈴置:だから、米国のアジア専門家も「韓国疲れ」(Korea Fatigue)と言い出しているのです。中国だけは韓国を取り込んでやろうと、脅しつつ付き合っていますが。

左派政権なら中国からスワップ

—表「韓国のスワップ」を見ると、完全に「中国頼み」です。

韓国の通貨スワップ(2017年1月15日現在)

相手国 規模 締結・延長日 満期日
中国 3600億元/64兆ウォン(約560億ドル) 2014年 10月11日 2017年 10月10日
豪州 50億豪ドル/5兆ウォン(約45億ドル) 2014年 2月23日 2017年 2月22日
インドネシア 115兆ルピア/10.7兆ウォン(約100億ドル) 2014年 3月6日 2017年 3月5日
CMI<注> 384億ドル 2014年 7月17日  

<注>CMI(チェンマイ・イニシアティブ)は多国間スワップ。IMF融資とリンクしない場合は30%まで。 資料:ソウル新聞「韓国の経済体力は十分」(2015年2月17日)など

真田:でも、その中国と関係が悪化しスワップを延長してもらえるか、不安になった。そこで韓国は日本に頼んできたのです(「『中国のスワップ』を信じられなくなった韓国」参照)。

ただ、中韓関係はまた状況が変わりそうです。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領への弾劾で、政権交代が早まる見込みです。

今年前半にも左派政権が誕生すると思われます。そうなったら中国から「心配するな。スワップは続けるから」と言ってもらえると韓国は考えています。

左派のすべての候補者が在韓米軍へのTHAAD(地上配備型ミサイル防衛システム)配備に関して反対か、見直しを主張しています。中国との関係悪化はこのTHAADが原因でした。

次期政権が米国に対し「THAAD配備を認めない」と言えば、中国とのスワップは確保できるというのが韓国の目論見でしょう。

(次回に続く)=1月17日掲載予定

トランプ次期米大統領は「従中」を加速する韓国に何を求めるのか。それとも見捨てるのか(写真:AP/アフロ)

前回から読む)

「義のない国は見捨てられる」――。真田幸光・愛知淑徳大学教授の韓国を見る目は実に冷ややかだ(司会は坂巻正伸)。

食い逃げの達人

鈴置:前回は、韓国に左派政権が登場しそうだ。すると中韓関係が一気に改善されるので日本との通貨スワップなど不要になる――と韓国は踏んでいる、との話で終わりました。真田先生の御説です。

—となると「韓国が中国側に行くのを防ぐために、日本は韓国にスワップを付けるべきだ」と言う人が出そうです。

鈴置:荒唐無稽な理屈です。日本がスワップを与えるかどうかに関係なく韓国には左派政権が登場し、ますます「離米従中」します。韓国の大統領選挙を左右する力など日本にはありません。

それどころか韓国にスワップを与えると「日本から獲れるものは獲った」と考えて、ますます「やりたい放題」になるでしょう。韓国には食い逃げの実績が多々あるのです。

2012年8月、李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸しました。さらに天皇陛下に謝罪も要求しました。

その前年の10月に日本にスワップを700億ドルに積み増してもらい、辛うじて通貨危機を乗り切った直後のことでした(「5年前、韓国は通貨スワップを『食い逃げ』した」参照)。

「約束破る」と宣言

2015年12月に結んだ慰安婦合意も同じです。「慰安婦像の撤去」に動かないことを理由に、日本が10億円を支払わないのではないかと韓国政府は心配していました。

ところが、撤去もしないのに2016年8月、日本が10億円支払うことに合意した。その瞬間、韓国は手のひらを返しました。国会議員10人が竹島に上陸するなど、国を挙げて「卑日」に邁進しました(「『慰安婦の10億円拠出合意』直後の動き」参照)。

  • 「慰安婦の10億円拠出合意」直後の動き(2016年8月)
12日 日韓両外相、慰安婦合意に基づく10億円拠出で合意
15日 韓国与野党の国会議員団10人、竹島に上陸
19日 ソウル中央地裁、元徴用工裁判で新日鉄住金に1億ウォンの支払いを命令
25日 ソウル中央地裁、元徴用工裁判で三菱重工業に14人の遺族に1人当たり9000万ウォンの支払いを命令
27日 日韓財務対話で、通貨スワップ再開に向けた協議開始で合意

「ここまで来れば、何をやっても韓国のせいで慰安婦合意が壊れたとは言われない」と考えたのです。

というのに8月27日、日本は「スワップ協議再開」で合意しました。韓国はその思いをますます強めました。

9月6日、外交部の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は国会答弁で「政府も国民世論を把握しながら動くため、今の段階では政府が前に出てこの問題を推進する考えはない」と述べました。堂々と「約束は破る」と宣言したのです(「5年前、韓国は通貨スワップを『食い逃げ』した」参照)。

日本の扇動に乗るな

—韓国は慰安婦合意を初めから守る気などなかったのですね。

鈴置:その通りです。2017年1月6日に日本が「4つの対韓措置」をとって以降、以下の説明が広まっています。

■日本の「慰安婦像」への対抗措置 ・長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事の一時帰国 ・通貨スワップ再開に向けた協議の中断 ・次官級による日韓ハイレベル経済協議の延期 ・釜山総領事館員の釜山市関連行事への参加見合わせ

  • 韓国では朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が国会で弾劾され職務停止処分となった。今は大統領の権限代行しかいないので、韓国政府は釜山の慰安婦像設置に適切な処理がとれなかった。

でも、これは韓国側の言い訳に過ぎません。さきほど言いましたように、韓国政府はそもそも合意を本気で守る気はなかった。

朴大統領が「少女像(慰安婦像)の撤去など、合意の中で一切言及されていない問題だ。(日本は)そんなことで扇動してはならない」と公言していたからです。

—「一切言及されていない」のですか?

鈴置:完全に事実に反します。慰安婦合意に関する尹炳世(ユン・ビョンセ)外相の発表に以下のくだりがあります。日本の外務省の発表(日本語)でも韓国の外交部の発表(韓国語)でも読めます。

  • 韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体との協議を行う等を通じて、適切に解決されるよう努力する。

声が大きい者が勝つ

—なぜ、こんなにはっきりと言及しているのに「一切言及されていない」と主張するのですか?

鈴置:朴大統領がそう説明を受けていたのか、そう思い込んだのか、あるいは「撤去の約束」に対し韓国で批判が高まったので居直ることにしたのか――。それは分かりません。

—居直ると言っても、これだけはっきりと約束したのですから……。

鈴置:韓国では嘘でも大声で主張すれば真実になるのです。声の大きい者が勝つのです。ことに大統領が「約束などしていない」と言えば、下僚は「日本や米国が怒ってくるだろうな」と思っても、従うしかありません。

ただその意味では、朴大統領の不在が続く現在の方が、役人は慰安婦像の撤去に動きやすくなったはずです。大統領から叱責される危険性は減りましたからね。

野党も「大統領の食言」を批判

—朴大統領はいつ「一切言及されていない問題」と言ったのですか。

鈴置:2016年4月26日、韓国メディアの編集・報道局長との懇談で語りました。同日付の聯合ニュースの記事「朴大統領 言論懇談会③」(韓国語版)がこの発言を伝えています。

翌27日、菅義偉官房長官は「日韓それぞれが今回の合意を、責任を持って実施することが重要だ」と述べ発言を批判しました。が、朴大統領は馬耳東風でした。

9月12日に与野3党代表と会った際にも、全く同じ発言をしています。同日付の中央日報「朴大統領『少女像撤去など日本の言論操作に丸めこまれては』」(韓国語版)で読めます。

なお、「大統領の食言」は韓国で政争の材料になりそうです。大統領レースの先頭を走る文在寅(ムン・ジェイン)「共に民主党」前代表が「日本と裏合意したのではないか」と朴政権を追及し始めました。

—「裏合意があった」とは?

鈴置:日本政府に対し「日本大使館前の慰安婦像は世論が落ち着いた後、どこかに移す」と韓国政府がこっそりと約束したに違いない、との批判です。

が、「こっそり」も何も「努力する」とはっきりと約束しているのです。先ほど引用した尹炳世外相の発表を普通に読めば誰だって「日韓両国は可能な限り、移す方向で合意した」と見なします。「裏合意」などと陰謀が企まれたかのようにおどろおどろしく表現するのは、国民を扇動するためです。

聯合ニュースの「慰安婦合意は『無効』=韓国次期大統領候補の文氏」(1月11日、日本語版)は文・前代表の以下の発言を伝えています。

  • (日本との間で)裏合意はなかったか、堂々と公表すべきだ。国民をだましているのではないか、疑わしい。

中国は韓国を助けられる?

–騙す方も騙す方ですが、騙される日本政府も相当なものですね。

鈴置:ええ、誠に残念ながら。さて、真田先生に質問です。中韓スワップはウォンを担保に人民元を借ります。いざという時、ドルではなく人民元でウォン防衛が可能なのでしょうか。

真田:実際に韓国がドル資金を調達せざるを得ない状態に陥ると、中韓スワップは絵に描いた餅に終わる可能性が高いと思います。

前回に申し上げたテクニカル・デフォルトを防ぐにはドルが要ります。韓国の外貨建て債務もほとんどがドル建てです。人民元を貸してもらっても意味はありません。

鈴置:中国から借りた人民元をドルに転換すればいいのでは?

真田:韓国が必要になるであろう数百億ドル規模のドルへの交換は一気にはできません。そんなに大きな人民元のマーケットはないからです。

それに今、中国自体が資本逃避――人民元売りに悩んでいます。外貨準備が急速に減っているのがその証拠です。

人民元を防衛するために中国は「人民元売り・ドル買い」取引の規制をもっと強化しようとしています。そんな時に、韓国にだけ大量の「人民元売り・ドル買い」取引を許すのか甚だ疑問です。

鈴置:中国は仮想敵の日本にまでスワップを頼んできています。よほどドルが欲しいのでしょう。韓国を助ける余力があるとは考えにくい。要は人民元のスワップである限り、韓国にとって中国とのスワップは効力がない、ということですね。

IMFに行けばよい

—「一部の邦銀が韓国に貸し込んでいる。だから韓国がデフォルトしないよう、スワップを与えるべきだ」という人もいます。

真田:理屈になりません。それは民間金融機関の個別リスクです。韓国の危険性を見落とした銀行の責任なのです。

日本の金融機関の韓国への債権が不良債権化し、それが日本国経済を著しく毀損するという場合を除いて、そうした議論が出ることはあり得ません。私の認識するところ、今はそんな状態にありませんので、理屈にならないと申し上げたのです。

鈴置:デフォルトを起こせば金融だけでなく貿易取引もできなくなり経済全体が崩壊します。韓国だってそれは避けたいでしょう。本当に困ったら、IMF(国際通貨基金)にドルの緊急貸し出しを頼めばいいのです。

IMFも1997年のように厳しい条件は付けないでしょう。処方箋を間違えて韓国などの状況を悪化させた、と批判されましたから。

—米国が日本に対し「韓国とスワップを結んでやれ」と言ってこないでしょうか。

真田:まずないと思います。米国だって、中国に鞍替えしようとしている韓国に甘い顔はしません。

在韓米軍を守るためのTHAAD(地上配備型ミサイル防衛システム)配備を拒否し、米国が苦労してまとめた日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)や慰安婦合意を蹴り飛ばす――。そんな韓国を助けるほど米国はお人好しではないと私は見ています。

万が一、私の見通しが外れて、米国が韓国とスワップを結んでやれと言って来たなら、その時はおもむろに再締結すれば済むことです。

鈴置:仮想敵の陣営に走る国の危機は助けない、ということですね。当たり前の話で、日本もそうあるべきです。

真田:むしろ今後、日本が韓国にスワップを与えようとしたら、米国は止めてくるかもしれません。1997年の通貨危機の際もそうでした。

鈴置:あの時、日銀が韓銀にスワップを付けようとした。すると直ちに米国が「やめろ」と言ってきました(「米国は『日韓スワップ』を許すか」参照)。

邦銀は最後まで韓国にドルを供給していた。しかしその邦銀に対しても、日本政府経由ですが米国政府が供給を止めさせました。

もう、米韓同盟は持たない

—なぜ、米国はそれほどに厳しい姿勢をとったのですか?

鈴置:米韓関係が悪化していたからです。でもこれから、当時とは比べものにならないほど関係は悪くなります。米韓同盟の打ち切りもあり得ます(「『キューバ革命』に突き進む韓国」参照)。

真田:1月20日、トランプ(Donald Trump)政権がスタートします。就任前から、実利を徹底的に追っています。

トランプ氏はツイッターを通じ、米国企業やトヨタのメキシコへの工場移転を露骨に牽制しました。前例のない話です。そんな米国にとって韓国は経済面でさほどプラスになる存在ではありません。

軍事的には完全なお荷物です。ニクソン(Richard Nixon)政権(1969―1974年)の時から、在韓米軍の縮小・撤収が米国の課題でした。トランプ政権はそれを加速する可能性が高い。

この政権は軍人が支えることになります。その軍が韓国に極めて厳しい。米国はこれまで以上に韓国に冷たい姿勢で対することになるでしょう。

鈴置:2010年頃から「米韓同盟はもう、長くは持たない」との米軍幹部のつぶやきが日本にも伝わって来ました。

中国と敵対の度を強める米国。一方、恐怖心から中国との関係をとにかく良くしたい韓国――。米韓の間で主敵が完全に異なったのです。韓国が在韓米軍へのTHAAD配備を長い間、拒んだのも米韓同盟のきしみの象徴です。

興味深いことに、同じ頃から米国の機関投資家が韓国株を手放し始めた。ペンタゴン(国防総省)だけではなく、ウォール街も韓国と距離をとり始めたのです。

真田:そこが注目点ですね。米国の軍と金融界は地下茎でつながっていて、この2つが外交の中軸です。

そもそも「義」のない国は信用されません。いくら国際政治が利害で動くといっても、平気で約束を破ったり、同盟国の仮想敵にすり寄る国は見捨てられるものです。

日本の鼻をあかせ

—韓国人はそこをどう見ているのでしょうか。

鈴置:韓国紙にはいまだに「日本など相手にせず、スワップは米国に頼もう」という記事があふれています。

前回に引用した中央日報の「韓日通貨スワップは政治だ」(1月12日、日本語版)もそうです。この記事は「米国に上手に根回しすれば、スワップを勝ち取れる」と檄を飛ばすのが目的でした。日本語を整えつつ、その部分を引用します。

  • 日本にとって韓国は大した考慮の対象ではない。THAADをめぐる葛藤に巻き込まれた今、中国も活用するのが難しい。2017年10月に満期となる韓中通貨スワップの存続をむしろ心配するべきだ。
  • 結局、残るのは米国だ。そのズボンの裾にしがみついてでも、トランプ大統領に食い込まなければならない。
  • トランプ氏の大統領在任期間中、米国との間で300億―500億ドルの通貨スワップを維持するだけで、韓国の外国為替・金融市場は大いに安定する。
  • それに成功すればついでに、我々が厳しい時に常に裏切る日本の鼻をぺしゃんこにできるのだ。

真田:うーん。これを読む限り、米国の冷ややかな視線に韓国人はまだ、気がついていないということですかね。この記事は米国に対するアピールかもしれません。いずれにせよ、米国が今の韓国にそこまでの価値を見出しているとは思えません。

(次回に続く)

本の内容

P.144~149

1997年、アジア通貨危機が襲った

1984年、私は東京銀行の韓国語トレーニーで、語学とその国の経済を学ぶために延世大学とソウル大学を行ったり来たりしながら聴講生として講義を受けていました。そのような時、ある大きなパーティーに参加しました。

多くの著名人が参加するパーティーでしたが、その中にアメリカの大企業の韓国駐在のトップの方がいました。その方が私に次のように話してくれたのです。 「アメリカはね、真田君。これから韓国の動脈に注射針を入れていくよ。そして、韓国がグーッと伸びてきたら注射針から血を抜くよ、逆に我々の意図にそぐわない動きをしてき たら、毒を盛るからね」

と。その時は、つたない英語力しか持たなかったこともあり、聞き間違えたかと思いました。

そうこうしているうち、1997年、アジア通貨危機が起こったのです。韓国経済は危機に瀕しました。その時、最初の引き金を引いたのはアメリカです。「韓国は危ない」といって最初に資金を引き上げたのはアメリカの銀行です。そして、韓国で通貨危機が始まりました。日本の銀行は最後の最後まで韓国を助けようと資金供給を続けましたが、結局どうにもならなくなり、最後に資金を引き上げます。そしてアジア通貨危機が決定的になりました。多くの韓国企業が倒産していきました。日本は悪役になってしまったのです。 しかし、張本人はアメリカです。

それまでアメリカは韓国の主要産業に資本を投下していました。金融や通信やマスコミに入り込んでいきました。そして、そこから収益を上げていたのです。

私はその時、パーティーでアメリカの大企業のトップが話していた内容にやっと気づきました。彼のいった「動脈」とは韓国の主要産業であり、「注射針」とは投下した資本です。そして、毒とは「資金の引き上げ」だったのです。

私はその時、背筋の寒い思いをしました。それが経済の裏の仕組みなのです。

「ザラバ」を仕切るユダヤ資本

国際金融の場で仕事をしている多くの人は、その裏の仕組みに気がついているでしょう。そういえば属国論を繰り広げている副島隆彦氏も、英国の銀行に出向していた経験を持っています。国際金融の中心にいるのは明らかにユダヤ資本です。

先述しましたが、アメリカの紙幣を発行しているのはFRB=連邦準備制度理事会で、それは日本とは違い民間の機関です。そしてそのFRBの株主が、ユダヤ資本のロスチャイルド系とロックフェラー系の銀行で占められているのです。このことは世界の通貨であるアメリカの紙幣発行にかかる利権は、すべてこれらのユダヤ資本が牛耳っているということに近いと考えてよいでしよう。

これは氷山の一角でしかありません。ユダヤ資本が牛耳っているのはアメリカの紙幣だけではありません。世界覇権を握る4つの要素のひとつであるエネルギーは、ロックフエラーが握っていました。石油で一大財閥になったロックフェラーは石油市場を仕切ったのです。現在、原子力に関する利権を享受しているのはアレバというフランスのユダヤ資本です。

それだけではありません。ユダヤ資本は歴史上のさまざまな場面に登場し、歴史をも動かしています。幕末のとき、倒幕側に武器を提供したのはロスチャイルド系のジャーデイン・マセソン商会で、その指示の下、グラバーが武器を坂本龍馬を通して売り歩いていたのです。ジャーデイン•マセソン商会は、イギリスの東インド会社を最終的に牛耳っていたロスチャイルド系の企業であり、アヘン戦争の立役者でもありました。現在でも存在し、ロスチャイルド系の世界最大級の多国籍企業です。

これらについて、一つ一つあげていたら切りがありませんし、常識と化しているので、 この辺にしておきますが、ユダヤ資本が国際金融や主要産業の中心にいるのは間違いありません。そして、ユダヤ資本に限らず、多くのプレーヤーがこのような「ザラバ」で蠢いています。そして、この「ザラバ」の上にいて、その仕組みを作り出したのが、英国王室を中心とした王族・貴族たちなのです。

王室を尊敬と羨望のまなざしで見る「ザラバ」のプレーヤーたち

私がこのような「英国王室などの現人神が頂点」にいると感じたのも、国際金融の場、香港でした。

ある時、「ギルド」の連中とそれぞれの家の話がテーマとなり、その際に私の名前の由来を話すことになってしまいました。「SANADA」って何だということです。その時、私は、私の名前の「真田」が戦国武将であり、私自身が長野・松代藩主の末裔であり、天皇家よりかつて「伯爵」の爵位をもらっていたことを紹介したのです。すると、彼らの雰囲気が一変しました。

それまでは、アジアのアセット・イー夕—の一人としてバカにしていた彼らが、突然、水戸黄門の印籠を目にした代官のように、表情と態度が少しの尊敬と信頼に変わったのです。それ以来、私は「ギルド」の中の話を少しだけ聞くことができるようになりました。

そこで感じたことは、欧米人の、それも上流階級の王室の捉えかたが、現在の日本人と まったく違うということでした。日本にも英国王室よりも長い歴史を持つ天皇家があります。私の家はその天皇家から爵位を拝領していたということによって、私への見方を少しだけ変えたのではないかと思いました。しかし、現在、天皇はGHQによって象徴とされてしまいました。第二次世界大戦前であれば、天皇は現人神だったわけです。欧米人の上流階級では、この現人神と同じような尊敬と畏怖が、現在の王室に注がれています。

それは“王だから尊敬する”というものではありません。王が世界を治めるシステムを作ったからです。それが現在も続いているからです。ロスチャイルドが財を成したのは、所詮、王の資産と、何よりもその胥後にある「dignity」を運用したからであります。

ロスチャイルドが財を成すきっかけは1801年、当時神聖ローマ帝国の領邦国家だった後のヘッセン選帝侯ヴィルへルム一世の資産の管理を任されたからです。ヴィルへルム一世の資産は世界最大級のものでした。彼はその膨大な資産を運用して(他人に貸し付けて)利益を上げます。それがロスチャイルド家の始まりでした。

王の資産がなければ、現在のロスチャイルド家は存在しなかったのです。では、王族はどのように、世界のシステムを構築してきたのでしようか。それをこれから見ていきたいと思います。

P.161~162

大英帝国の誕生、イギリスが言語のスタンダードを握る

エリザベス1世の時にイギリスは、世界一の大国、大英帝国の道を歩み始めます。しかし、海洋では力を発揮しても、まだまだ、ヨーロツバ大陸では最強とはいえませんでした。フランスとは百年戦争に敗れたままです。

そのイギリスがヨーロツバ随一の大国になり、ということは世界一の大国になり、世界の覇権を握るのは、それから200年の時が必要でした。

世界の覇権を取るには、言語、通貨、法律、製造基準、会計基準のスタンダードを握る必要があります。さらにそれを支える軍事力が必要です。そしてそれらの背景には、水と食糧、エネルギーと原材料を持っていることが大切になるわけです。

それらを、どのようにイギリスが握っていったか、順番に見ていきましょう。 まず言語です。この当時、世界に英語が普及していきます。理由はイギリスが世界に植民地支配を広げていったからです。現在、インド、アメリカ、カナダ、オーストラリア、フイリピン、ケニア、タンザニア、カメルーンなど62カ国と27の地域が英語を公用語あるいは事実上の公用語としています。それらは、ほとんどが元植民地です。

さらに英語は比較的覚えやすい言語です。日本人にとっては文型(主語、述語などの位置)がったため、どうしても難しく感じますが、アルフアベツトは文字が26しかなく、フランス語やドイツ語に比べて語形変化や、冠詞の変化が極めて少ないのです。植民地支配を広げていく過程でも、その国や地域の人にとって、覚えやすかったという利点もあったのでしよう。

P.190~191

そして、これらは、決して目立たず、粛々清々と行い(すなわち、覇権争いを決してしない!!)、謙虚な中で日本の良さを世界に浸透させていくことがポイントとなります。その具体策としては、

★新•日英同盟の締結。これにより、表の秩序の管理人は、歴史と経験、ノウハウを持ち、日本が敵にしては決していけない国である英国に任せ、日本は実体経済で、汗を流して世界のお役に立つ立場を貫く。

★見た目は小国ながらも技術力と資金力を持ち、また、情報戦も含めた軍事力では世界有数の国々である、スイス、イスラエル、シンガポールと緩やかな連携を取り、デイールバイデイール、ケースバイケースでこれら3力国のいずれか、あるいはすべてと連携をする。

★米国や中国、あるいはロシアといった、いわゆる大国とは決して戦わない。しかし、一定の距離を保ちつつ、日本のアイデンテイテイを守るとなります。

P.178~179

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