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11/5『緊迫する南シナ海情勢』セミナーについて-2
来賓挨拶
渡辺利夫拓殖大学学事顧問ビデオメッセージ

フレデリック・シャオ(フィリピン下院治安公安委員会委員・与党)
是非フィリピンに来て下さい。

相林(中国民主化運動家)
中共打倒に是非力を貸してほしい。我々は国際法を守る。

講演
湯浅誠(産経新聞特別記者・論説委員)
今の中国は帝国主義の戦略的小休止である。ドウテルテ大統領は2年後に外国の軍隊を追い払うと言ったのは心配。
緊急事態の際の連絡網を作っても中国は無視するし、海軍同士は未だしも海警では連絡しようがない。
日本の役割として、尖閣問題は国際化する。2国間でなくする。中国船を断固阻止する。日米豪印で新しい枠組を作る。アジア海洋同盟(緩やかな絆)を作る。

11/5『緊迫する南シナ海情勢』セミナーについて-1
11/5(土)14時から拓殖大学にて表題セミナーが開催されました。
パンフレットは下に置きます。


主催者代表挨拶:宮崎正弘氏
南シナ海問題でASEANは纏まらない。有志連合を形成するしかない。

荒木和博氏→拓大紹介

『退役士官1万人が連携、北京に集結して抗議デモ 地方政府の怠慢に不満、監視かい潜る動員が当局揺らす』(11/4日経ビジネスオンライン 北村豊)について
「政権は銃口から生まれる」と言われる中国ですから、「政権を打倒するのも銃口」となるのでは。一党独裁・軍国主義国家がたどる道でしょう。中国は日本を軍国主義の道に進んでいるといつも非難しますが、彼ら一流のプロパガンダで自分がやっていることを、自分を棚に上げて非難するのが常道です。反日民進党の蓮舫も同じです。
本文中の“打靶帰来(射撃練習して兵舎へ帰る)”の靶=ba3の意味は標的とのこと。秘密裏に1万人を動員できたことは、いつでも大規模クーデターが起きる可能性を表しているのでは。一説によると、習を困らすために、団派が仕掛けたとも言われていますが。全国からの動員規模から言って、団派の策謀と言うよりは、やはり生活待遇を何らかの形で訴えることで、上を動かそうとしたのでは。エリート集団の団派には力技を使えるのはいないと思います。
やはり、中国人と言うのは、どこまで行っても、汚い連中が多いです。悪いことをしてでも、自分が儲かればよいという行動をしますので。本文中にあります、“假兵案(偽兵事件)”=幽霊兵士で自分の懐を肥やそうとしたり、PLAでは兵器の横流しや調達物資の横流し、施設内での売春とか規律無しの軍隊です。
日本でもウィッツ青山学園高等学校(三重県伊賀市)で、国の就学支援金制度に絡み、通信制課程に受給資格がない生徒を入学させたことで、2014年度に「高等学校等就学支援金」1億5711万3千円を不正受給していた詐欺容疑で、ウィッツ元監査役を逮捕した事件が起きました。日本人の中国人化、「悪貨が良貨を駆逐する」、「朱に交われば赤くなる」典型です。外国人の生活保護の不正受給も多数あります。昔の善意が通じた日本ではなくなってきているので、日本人・外国人に関係なく、法の厳正適用を望みます。
中国は内部矛盾を外部闘争へと転化し、戦争を仕掛けるかもしれません。南シナ海はフイリピンに続き、マレーシアも中国に靡きました(フリをしてるだけかもしれませんが)。そうなると可能性としては東シナ海となる可能性が高くなります。南スーダンへの自衛隊派遣は5ケ月後には撤収させて、尖閣周辺の守りに充てた方が良いでしょう。離島対策で自衛隊を駐留させるのも、抑止力・経済振興となります。
その前に、中国は瀋陽軍が反乱を起こし、軍閥割拠の時代に戻した方が世界平和のためになるのではという気がします。習が定めた5大戦区毎、或は元の7大軍区毎に独立させればよいのでは。核の扱いが問題になりますが。満洲、チベット、ウイグル、モンゴルは元の民族に返すべきでしょう。でも、民族浄化で少なくなっていると思いますが。
記事

(写真:AP/アフロ)
“八一大楼”は北京市“海淀区”の“復興路”に所在する。北京市の中心にある“天安門”の前を走る“長安街”を西へ進むと“復興門”に至り、その先の道路は“復興路”と名称を変えるが、しばらく進むと右手に“中国人民革命軍事博物館”(以下「軍事博物館」)が見えてくる。その軍事博物館の一つ手前、即ち軍事博物館の右隣に威風堂々とそびえ立つのが地下2階、地上12階の八一大楼である。
8月1日は中国共産党の軍隊、“中国人民解放軍”(以下「人民解放軍」)の“建軍節(建軍記念日)”である。これは、1927年8月1日に“周恩来”、“朱徳”、“賀龍”などが率いる中国共産党の北伐軍が、江西省“南昌市”を守備する国民党軍に対し武装蜂起して大勝利を収めたことに由来するもので、一般には8月1日を略して“八一建軍節”と呼ばれている。
八一大楼も8月1日の建軍節にちなんで命名されたもので、中国共産党の最高軍事機関である“党中央軍事委員会”の執務ビルとして建設されたが、実際には当初の目的には使われず、現在では人民解放軍最高指導部が日常の執務を行うほか、重要な軍事会議の開催や軍事関係の外国賓客の接待や外交儀礼の場所として使われている。このため、八一大楼は「人民解放軍の“人民大会堂(国会議事堂)”」とも呼ばれている。また、八一大楼の南側(復興路側)にある“八一広場”では人民解放軍の閲兵式が挙行される。要するに、八一大楼は人民解放軍の中枢が所在する象徴的なビルなのである。
「人民解放軍の中枢」を包囲
2016年10月11日の朝早くから、八一大楼は続々と到着する緑色の迷彩服を着た軍人たちによって包囲された。目撃者によれば、軍人たちは1万人以上で、彼らの隊列は延々2kmも連なり、周辺一帯は迷彩服の軍人たちによって埋め尽くされたという。彼らは“団結就是力量(団結こそが力だ)”、“打靶帰来(射撃練習して兵舎へ帰る)”などの軍歌を高らかに歌い、「職の安定と生活保障を」などと書かれた横断幕を掲げていたが、横断幕の中には「党中央を支持する」、「習主席を支持する」などという標語も見受けられた。
これらの軍人たちの大部分は2000年以前に退役した士官であり、過去10年以上にわたって各地方政府から何ら生活保障や就職斡旋を受けることなく放置され、自力で生計を立てることを余儀なくされたのだった。彼らが軍隊時代に身に付けたのは「敵を殺す」技であり、退役して故郷へ帰っても一般社会で役立つ専門技術を何一つ持たず、社会に適用するのが非常に難しく、本来なら生活保障や就職斡旋を行ってくれるはずの地方政府から放置されたことから窮地に追いやられ、生活に困窮しているのだ。
中国の兵士は、“義務兵(徴兵制による兵士)”と“士官”に区分される。現行の規定によれば、その詳細は以下の通り。
【1】義務兵とは徴兵制によって兵役の義務を果たす兵士を意味し、その服役任期は2年である。(但し、実際にはその大部分が志願兵で、志願兵だけで徴兵で必要な兵数を満足しているのが実態である)
【2】士官への任官は次の3方法を通じて行われる: (1)服役任期を満了した義務兵の中から選抜する。 (2)軍系列の大学を卒業した学士の中から選抜する。 (3)非軍事部門の専門技能を有する民間人から直接に試験などを通じて募集する。
【3】士官は初級、中級、高級に区分され、その服役任期は、初級士官:最高6年、中級士官:最高8年、高級士官:14年以上となっている。
【4】士官は給与制であり、医療の公費負担、住宅手当の支給などの各種待遇が与えられている。また、服役期間が満10年以上の士官には転職先の紹介が行われるし、年齢が満55歳または服役期間が満30年、あるいは病気や障害により労働能力を喪失した士官には退職者としての待遇が与えられることになっている。
放置する地方政府に業を煮やし
基本的に退役士官に対する生活保障や就職斡旋は、退役士官の故郷を管轄する各地方政府が責任をもって行うことが、1999年12月13日施行の『中国人民解放軍士官退役後の身の処し方に関する暫定規則』および同規則を改訂した2011年11月1日施行の『“退役士兵安置条例(退役兵士の身の処し方に関する条例)”』に規定されている。ところが、地方政府は中央政府および中央軍事委員会の意向に従わず、退役士官に対する適切な処遇を行わぬまま放置しているのが実情である。これを不満とする退役士官たちは各地方政府に対して当該規則ならびに条例に規定されている処遇を行うよう要求して陳情を繰り返したが、地方政府は暖簾に腕押しの状態で、彼らを無視するだけだった。
地方政府が対応しないなら、北京市へ出向いて中央政府および中央軍事委員会に陳情するしかない。そう考えた退役士官たちは、北京市へ向かおうとする。そうされては困るのは地方政府である。それは、退役士官たちに北京市で騒がれては、地方政府の退役士官に対する処遇が怠慢で、冷淡なものであることが表沙汰になり、地方のNo.1である一級行政区(省・自治区・直轄市)の党委員会書記やNo.2である省長・自治区主席・市長の業績評価に影響するばかりか、一級行政区自体の評判を落とすことになりかねないからである。彼らの上京を阻止するには、退役士官たちの動向を監視し、上京する気配があったら拘束して足止めすればよい。こうして、退役士官たちは監視対象にされたが、彼らの北京行きの決意は揺るがなかった。
退役士官たちは個々の地域で集団を作るようになり、その地域集団がさらに大きな集団となり、最後には一級行政区レベルの集団と化した。当初は監視の目をかすめた地域集団の代表たちが個別に上京して八一大楼や“国家信訪局(国家投書陳情受付局)”を訪ねて陳情を行っていたが、陳情の成果は何一つ上がらなかった。そればかりか、北京市当局から彼らが陳情のために上京したとの知らせを受けた地方政府は、速やかに北京市へ受取人を派遣して彼らを強制的に連れ戻したのだった。それでも懲りずに幾度も上京しての陳情を繰り返すと、彼らの名前は地方政府のブラックリストに載せられ、彼らの周辺には常に監視の目が光るようになった。
そうなると、退役士官たちは一級行政区を越えた関係を強化し、連携して大挙して上京する計画を立てるようになった。彼らは監視の目を欺き、分派行動で秘密裏に地元を出発して北京市へ向かい、八一大楼や国家信訪局に集合して陳情を繰り返した。過去20年間の統計によれば、この種の退役軍人の集団が北京で陳情を行った回数は50回以上に上り、平均して年3回に及んでいる。但し、彼らの訴えや要求は一切顧みられることなく無視されてきた。
2014年4月28日にも、全国19の一級行政区から上京した2000人以上の退役士官たちが八一大楼および人民解放軍“総政治部”の“信訪辨公室(投書陳情受付事務室)”に押しかけて老後の生活待遇を改善するよう要求を行った。彼らは軍服を着用し、要求を書いたプラカードを掲げていたが、そこには車椅子に乗る人も多数含まれていた。これが退役軍人による過去最大規模の集団陳情行動であったと思われる。なお、2016年に入ってからも北京市では、2月には身障者の退役軍人グループによる陳情が行われたし、5月には1000人規模の退役軍人、8月には数百人規模の退役志願兵や身障退役軍人による陳情がそれぞれ行われた。
監視の目をかすめ、海外にも
さて、話は10月11日の八一大楼に戻る。同日に行われた退役士官1万人以上による八一大楼を包囲しての陳情行動は、史上最大規模のものであった。彼らは12の一級行政区から分散して北京市に集結したもので、その規模の大きさから、国内メディアはもとより海外メディアまでもが注目して彼らの集団陳情を報じたから、当該ニュースは世界中に伝えられた。この日の陳情行動に当初参加を予定していたのは1万5000人以上の退役士官であったが、多くの人々が郷里を離れる前に地元政府によって拘束されたし、1000~2000人が北京市へ向かう途上で阻止されたという。
こうした困難を乗り越えて、10月10日までに次々と北京市へ到着した人々は、事前の打合せに従い北京市内の鉄道や地下鉄の駅を含めた公共の場所に分散して身を潜め、友人宅に宿泊した者を除く大部分は野宿で10日の夜を過ごした。彼らは公安当局に察知されないために相互の電話やメールによる連絡を一切行わず、隠密裏に行動して、翌11日早朝に八一大楼へ集合したのだった。
この日に八一大楼を取り囲んだのは、中国共産党による人民解放軍の兵員削減策によって、1993年から2000年までの間に、服務任期の満了までに残る服務年数を買い取られる形で強制的に退役された人々であり。彼らの多くは未だに仕事がなく、1か月に数十元(約500~600円)から数百元(約5000~6000円)の生活保護を受けているだけで、基本的な生活すら保障されていないのが実情である。彼らが退役を強制された時期の中国共産党中央委員会総書記は“江沢民”であったが、江沢民は1997年9月に第9回目の兵員削減を行うとして、3年以内に兵員50万人を削減することを宣言した。この結果、1999年末に50万人の兵員削減が完了したが、その中には20万人の士官が含まれていた。
11日早朝に八一大楼が退役士官たちによって包囲されると、北京市当局は大規模な警察部隊を投入して警備に当たった。当初には数十人の退役士官が拘束されたが、上部から指令があったからか、彼らは間もなく釈放され、その後の警察部隊は警備だけに徹した。一方、退役士官たちは非常に秩序ある姿勢を示したので、警察部隊との間に大きな衝突は起こらなかった。彼らは八一大楼が面する復興路沿いの歩道に座り込みを行って生活水準の改善を訴えて丸1日を過ごした。しかし、翌12日の早朝3時過ぎに当局が手配した大型バス70~80台が到着し、4時過ぎから11時までの間に退役士官は30~40人ずつ1組で順次大型バスに押し込まれ、北京市南部の“豊台区”に所在する陳情者収容施設の“久敬庄接済中心(援助センター)”へ運ばれたのだった。久敬庄援助センターに収容された退役士官は2000人前後で、残りの人々は現場から逃げたか、地方政府から派遣された受取人たちによって引き取られた。
秘密裡の動員に危機感
今回の陳情で退役士官たちの代表は上層部の指導者には会えなかった。当時、党中央委員会総書記で中央軍事委員会主席の“習近平”は北京市にいたが、退役士官たちには接見しなかったし、国務院総理の“李克強”はマカオと広東省の視察中で不在であった。一説によれば、党中央政治局委員で“中央政法委員会”書記の“孟建柱”が接見しようと申し出たが、退役士官側から関係ないとして拒絶されたという。
久敬庄援助センターには湖南省、河北省、浙江省の3省から“民政”を担当する副省長が駆けつけて自身の省から来た退役士官たちと面会して、彼らを連れ帰った。その他残りの人々は、各一級行政区の北京駐在事務所の職員や地元から派遣された受取人によって連れ戻された。結局、1万人以上の退役士官を動員した陳情行動は何の成果も挙げることなく終結したが、退役士官たちが秘密裏に一級行政区を跨いだ連携を行い、1万人もの人数を北京市へ動員する力を持つことを中国社会に示した意義は大きく、党中央軍事委員会や中国政府は肝を冷やして、危機感を覚えたに違いない。
故郷に連れ戻された退役士官たちを待っていたのは、地元の公安局による取り調べであった。その容疑は『集会・デモ法』第23条規定の「軍事委員会周辺での集会・デモ禁止」並びに同法第27条規定の「違法な集会・デモの禁止」、および『“信訪条
例(投書陳情条例)』第18条と第20条規定の「国家機関への直訴強行禁止」などへの違反であった。取調官は退役士官たちに法規違反を認めて訓戒書に署名することを強要したが、大多数の退役士官は署名を拒否したという。彼らは自分たちに非があるとは全く思っておらず、その責任は退役時に約束された処遇を与えない地方政府に帰されるべきだと考えているのである。
腐敗が生んだ「偽兵事件」、全国で
それでは、地方政府が退役士官たちに約束された処遇を与えないのはどうしてなのか。その原因の一つは役人たちの怠慢であるが、それ以上に問題なのは役人たちの腐敗である。それは、全国各地で摘発されている“假兵案(偽兵事件)”から、その一端がうかがい知ることができる。1例を挙げると、河南省“安陽市”の民政局“安置科(退役軍人の就職斡旋を行う部門)”主任の“孫国銀”は1999年から2011年までの13年間にわたって、失業者から1人当たり3万~5万元(約50万~80万円)を受け取って「偽の退役士官」に仕立て、本来なら「真の退役士官」に提供すべき職場を失業者に斡旋していた。これら偽退役士官の数は13年間の合計で1000人以上に達した。この偽兵事件によって、安陽市では1000人以上の退役士官が就職の機会を失い、放置されたのであった。同様の事件は全国各地で横行している。
ところで、中国では人民解放軍の兵員削減が過去に10回行われ、最大627万人であった兵員は230万人にまで縮小されている。兵員数は上述した江沢民による9回目の兵員削減では50万人削減されて250万人となったが、江沢民は2003年にも10回目の兵員削減を行い、兵員を20万人削減して230万人まで縮小した。2015年9月3日、北京市の“天安門広場”で開催された中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典で演説した習近平は、第11回目となる人民解放軍の兵員削減を表明し、兵力を現有の230万人から30万人削減して200万人にすると宣言した。この削減される30万人のうちの半数は“軍官(士官)”が占めるという。
2016年11月の現時点でも、相当数の退役士官たちが仕事にあぶれ、生活苦に喘ぎ、退役後の処遇に不満を抱いているのが現状である。習近平が宣言した第11回目の兵員削減により新たに一般社会へ送り出される15万人もの退役士官が適正な処遇を受けることはできるのか。それは退役士官の不満分子を増大させることにつながるだけではないのか。経済が沈滞し、企業倒産の増大により失業率は上昇を続けている。国有のゾンビ企業を解体すれば、600万人もの失業者を発生させる可能性がある。そうした中で退役士官たちに職場を与え、生活を安定させることはできるのか。それは大いに疑問である。
1万人以上の退役士官たちが人民解放軍の象徴たる八一大楼を取り囲んで、生活改善の陳情を行ったことは極めて憂慮すべき事態であり、中国社会が抱える矛盾の一面を露呈したものと言えるのではないだろうか。
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『日本はトランプ新大統領を歓迎すべきである』(11/2小浜逸郎ブログ)について
11/4日経朝刊記事<オバマ氏、FBIを非難 クリントン氏メール問題
【ワシントン=吉野直也】8日投票の米大統領選が再び緊迫している。民主党候補、ヒラリー・クリントン前米国務長官(69)の私用メール問題が再燃し、世論調査の支持率で共和党候補、ドナルド・トランプ氏(70)が猛追しているためだ。オバマ米大統領は投票直前に再捜査を発表した米連邦捜査局(FBI)を非難。クリントン氏を擁護した。

2日、クリントン氏の応援演説に駆けつけたオバマ米大統領(ノースカロライナ州)=AP
オバマ氏はFBIの再捜査について「私たちには、結果についてほのめかしたり、不完全な情報に基づいて捜査をしたりしない規範がある」と指摘した。大統領が捜査機関であるFBIに批判的な考えを示すのは異例だ。
米ニュースサイト「ナウディスニュース」が2日、報じた。インタビューは1日に実施した。オバマ氏が再捜査について発言するのは初めて。FBIなどによる度重なる調査の結果、クリントン氏は「過ちを犯したが、その行動に事件性はなかったと判断された」と力説した。
FBIのコミー長官は7月に捜査の終結を宣言したが、10月28日、議会への書簡で再捜査の方針を伝えた。米メディアによると、コミー氏はFBIの上部機関である司法省の反対を押し切って再捜査を決断した。民主党のハリー・リード上院院内総務は投票直前の再捜査の発表に関して「公的権限を使って選挙に影響を与えることを禁じた法に違反する」と断じた。
コミー氏は2013年にオバマ氏にFBI長官に指名された。共和党系弁護士でテロ対策の専門家でもある。05年に司法省を退官した後、10年までロッキード・マーチンの役員などを務めていた。
コミー氏が再捜査を発表して以降、世論調査で10ポイント超離れていた支持率で、トランプ氏が猛追し、一部で逆転した。主要な世論調査を平均した米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の直近の支持率もクリントン氏47.0%に対し、トランプ氏45.3%とその差は1.7ポイントまで縮まった。
選挙人予測についてはクリントン氏が一時、当選ラインである538人(全米50州と首都ワシントン)の過半数に当たる270人に達していたものの、現時点では226人まで下がった。トランプ氏は180人で、クリントン氏がなお優位だが、バージニア州などクリントン氏が引き離していた州が激戦州になった。激戦州でもトランプ氏が接近している。
クリントン陣営はオバマ氏のほか、バイデン副大統領、夫のビル・クリントン元大統領や娘のチェルシーさん、サンダース上院議員、ケイティ・ペリーさんら人気歌手が手分けして応援に入っている。一方、トランプ氏は副大統領候補、マイク・ペンス氏と2人で激戦州などを回っている。>(以上)
11/2の日経朝刊記事では<トランプ氏が支持率上回る ワシントン・ポスト調査
【ワシントン=吉野直也】米紙ワシントン・ポストとABCテレビは1日、世論調査結果を発表した。支持率は共和党候補ドナルド・トランプ氏(70)が46%、民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官(69)が45%で、トランプ氏がクリントン氏を1ポイント上回った。
調査は米連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の私用メール問題の再捜査を明らかにした10月28日を挟み27~30日に実施した。10月下旬にはクリントン氏が一時、12ポイントリードしていた。FBIによるクリントン氏の私用メール問題を巡る再捜査が支持率に響いている。
米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が集計した主要世論調査の平均によると、直近の支持率はクリントン氏47.5%に対し、トランプ氏は45.3%で、クリントン氏がなお優勢だ。>(以上)
同じく11/2の日経朝刊では「一方、獲得できる選挙人の予測ではクリントン氏が263人となり、当 選ラインの過半数270 人に迫る。トランプ氏は 164人にとどまる。
選挙戦の最終盤は、フ ロリダやオハイオなど8 州程ある激戦州(選挙人は約110人)の行方が焦点になる。直近の予測に基づけば、トランプ氏は残る激戦州で9割以上の選挙人を獲得しなけれ ば、当選できない。
大統領選の勝利に自信を深めていたクリントン氏は、1週間を切った選挙戦で激戦州だけでな< 共和党優位の上院選を見据えた遊説を計画していた。ただ、支持率の接近を受け、国民の支持を集めているオバマ大統領の助けも借りながら激戦州をテコ入れする。」とありましたが、地殻変動が起きているようです。後3日間しかありませんが、トランプが勝ってほしいと願っています。
FBIのヒラリーへの調査は大統領選後も続くようですので、もしヒラリーが勝ったとしても、大統領としての職務は果たせないでしょう。パーキンソン病とか認知症とか言われる健康問題もあり、メール問題がストレスとなり、病気を更に悪化させるのでは。結局、ビルが隠れて指揮を執ることになるような気がします。そうなれば、三選禁止の原則を踏みにじるものです。米国もここまで落ちぶれたのかという所です。ユダヤ金融資本の力がそこまであるというのであれば、世界はユダヤ人の為にあるということになります。
オバマはFBIの調査を非難していますが、元々7月に圧力をかけて中止させたのがおかしいはず。それこそが政治的な力で正義を捻じ曲げたものでしょう。民主党というのは日米ともに本当に質が悪い。反日民進党(英文名:The Democratic Party)も蓮舫党首が10/17になっても自分の二重国籍が解消していないことや説明責任を回避しているにも拘らず、山本農水相の辞任を求めるような恥知らずな行為を平気でします。自分が議員を辞任してから言えと言いたいです。行動原理は中国人と同じで「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」というもの。
日本の真の独立の為には、トランプが大統領になった方が良い。審判の日を待ちましょう。
記事

アメリカ大統領選もあと一週間に迫りました。ヒラリー氏かトランプ氏か、世界中が注目しています。
今回の大統領選は、いろいろな意味で、史上まれに見るセンセーショナルな選挙だと言えるでしょう。どういう意味でそういえるのか、以下思いつくままに列挙してみます。
①政治の素人で泡沫候補だったトランプ氏が、あれよあれよという間に16人もの共和党候補を出し抜いて大統領候補に昇りつめた。
②一年前には民主党員ですらなかった自称社会主義者・バーニー・サンダース候補が予備選で46%の票を取るという大健闘を示した。
③ヒラリー氏のパーキンソン氏病が疑われている。一説に余命一年。
④トランプ氏が「メキシコとの国境に万里の長城を築く」「イスラム教徒の入国を制限する」「日本は米軍の基地費用を全額支払うべきだ」「日本や韓国は核武装してもかまわない」など、いわゆる「暴言」を発していると報道された。
⑤ヒラリー氏が私用メールで公的問題をやり取りし、FBIが捜査したが7月時点でいったん打ち切られた。しかし投票日10日前になって捜査を再開すると発表した。
⑥両者への不支持率が、これまでになく高い。
⑦有力共和党員の中に、トランプ氏を支持しないと宣言する議員が何人も現れ、民主、共和両党のエスタブリッシュメントが、こぞってトランプつぶしに走っている。
⑧ヒラリー氏が国際金融資本家や投機筋から驚くべき巨額の選挙資金を得ていることが取りざたされている。クリントン財団にはチャイナ・マネーを含む膨大な裏金が流れ込んでいるとも言われている。
⑨トランプ氏の過去の女性蔑視的な発言やセクハラ疑惑がヒラリー陣営によって暴露され、彼は発言のほうは認めて謝罪したがセクハラ疑惑は否定した。
⑩マスメディアのほとんどが民主党寄りであり、トランプ氏自身もテレビ討論におけるその偏りを指摘している。
⑪トランプ氏は結果が出る前から「この選挙は不正選挙の疑いがある。自分が落選した場合には投票やり直しを申し立てる」と広言している。独自のテレビ局を創設するという噂もある。
まだありますが、このくらいで。 さてこれらの情報の向こう側に何が見えてくるでしょうか。 ①と②について、どうしてこういう現象が起きたのか、日本のマスコミはほとんど論じませんが、理由は明らかです。すでに6月の時点でこのブログにも書きましたが、 http://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/a4185972e8dadf6f0151dc4b0a24fb67
これまでエスタブリッシュメント(ほとんどが白人エリート層)の統治によって成り立ってきた民主・共和の二大政党制秩序が、あまりにひどい格差社会(いわゆる「1%対99%」問題)の出現と中間層の脱落によって、崩壊の危機にさらされているのです。国際政治・米国金融アナリストの伊藤貫氏によれば、米国民の五割は百万円以下の金融資産しか持たず、65歳以上の引退者の三分の一は貯蓄ゼロの状態、一方ヘッジファンド業者トップの年収は時には五千億円に達するといいます。
③のヒラリー重病説は確たる証拠があるわけではありませんが、それを疑わせるに足る多くの動画が流れており、また事実9月には「肺炎」と称して入院しました。数年前には脳梗塞で倒れています。 この重病説が事実なら、ヒラリー氏は、すでに大統領の任務をこなす能力を喪失しているのに、彼女の支持基盤の一つである金融資本家層によって無理に立てられた傀儡だということになります。私はその公算が高いと思います。米国で初めての「黒人」大統領の次は、初めての「女性」大統領。この看板が、実態とは裏腹に、人権やポリティカル・コレクトネスをことさら前面に押し出すアメリカという国の国民性にマッチすることは疑いがありませんから。
④のトランプ氏のいわゆる「暴言」ですが、これも先のブログ記事に書きました。「万里の長城」は、南米やメキシコからの不法移民がいかに多いかを物語っています(一説に現在二千万人超)。いくら国境警備員が努力しても水の泡だそうです。ちなみにトランプ氏は、不法移民を規制せよ、テロリストへの警戒を強めよと言っているのであって、合法的に合衆国国民になった移民やイスラム教徒を排斥しろと言っているのではありません。民主党の人道的理想主義の甘さと失敗を批判しているわけです。 なお日本との安全保障問題に関するトランプ発言については後述。
⑤のメール捜査再開問題ですが、ヒラリー氏とトランプ氏の支持率にはこれまで水があいていたのに、これによってトランプ氏がヒラリー氏に肉迫したと公式メディアは伝えています。しかし、アメリカのマスコミは、日本以上にリベラル左派の傾向が強く、もともと水があいていたという報道自体、当てになりません。第一回討論会後のWEBによる百万人規模を対象とした世論調査では、トランプ氏が大差をつけたというデータもあります。第二回討論会後は、さらに圧勝だったそうです。 ちなみにこのメール問題は、国家機密を私用メールで漏らしたのですから、明らかに重大な違法行為です。⑨のセクハラ疑惑などの比ではありません。
⑥の両者の不支持率の高さは、二人のキャラに対する感情的反発が大きいでしょうが、ヒラリー氏の場合は、きれいごとを言っていても⑧のような事情が一部の国民に見抜かれていることが関係しているでしょうし、トランプ氏の場合は、成り上がり物の品格のなさや、人種差別的ととられかねない発言からくるものでしょう。大衆社会では、イメージで決まってしまう部分が大きいですから。いずれにしても、この不支持率の高さは、今回の大統領選における、特に民主党サイドでのかつてない腐敗ぶりを物語っています。トランプ氏はタブーにひるむことなくその欺瞞性を突いたので、現状維持派から嫌われた面もあると思います。現状維持派とは、アメリカが打ち出してきた「普遍的価値」としての自由、人権などの息苦しい建前をまだ信じている人たちのことです。
⑦の共和党上層部によるトランプつぶしこそは、アメリカ社会がどういう状況にあるかを象徴しています。すでに語ったように、いまのアメリカは世界に類を見ない超格差社会です。共和党の政治エリートもまた、ウォール街の金融資本家やエスタブリッシュメントと密着しているので、その現実を突きつけられるのはたいへん都合が悪い。そこで反ホワイトハウスの代表として登場したトランプ氏の告発を躍起になってつぶそうとしたわけです。
いったん代表として選ばれた候補者を引きずりおろそうというのは、結束の乱れを周知させてしまう利敵行為であり、はなはだみっともない。でもなりふり構わずそれをしてしまうほどにいまのアメリカは、二極体制ではもたなくなっているのでしょう。資本主義・自由主義のあり方という地点から、根本的に体制を見直さなくてはなりません。
ちなみにトランプ氏は、プアホワイトにだけ支持されているというようなことを言う人がいますが、不正確です。中間層から脱落してしまった白人か、脱落の不安を抱いている白人から強力に支持されているのです。またたしかに黒人への浸透はいまいちであるものの、ヒスパニックからはけっこう支持されています。
黒人貧困層はオバマ氏への期待をヒラリー氏にそのままつないでいるのでしょうが、その期待は現実には裏切られており、この八年間に黒人の平均的生活水準はまったく改善されていないどころか、さらに悪化しています。自由平等、人権尊重、マイノリティ擁護のイデオロギーに騙されているのです。
またヒスパニックは、新たに侵入して来ようとするヒスパニックが同一人種のコミュニティで賃金低下競争を招き、治安も悪化させる可能性が濃厚なので、それを恐れています。だからそれを防いでくれる人を望んでいるのです。
⑩⑪の偏向や不正は相当のものらしい。マスメディアは民主党を陰で操る富裕層に牛耳られています。民主党政権は不法移民にも免許証を交付しますから有権者登録ができます。またアメリカではそもそも本人確認がきわめて難しく、二つの州にまたがって二回投票することも可能です。さらに、タッチパネル投票なのでUSBメモリーを使って登録された投票を大幅に変えてしまう不正もできるそうです。
投票前に不正を指摘する候補者というのは前代未聞ですが、そんなことをするのは戦術的に不利であることをトランプ氏が知らないはずはありません(事実、オバマ氏に痛烈に揶揄されましたね)。それでも、あえてやるというのは、選挙戦術に長けたヒラリー陣営のやり口がよほど狡猾なのを感知してのことなのだろうと私は想像します。もっとも不正申し立ては、自分が勝てばやらないとちゃっかり言ってはいましたが。
以上述べてきたことは、要約すれば、アメリカの民主主義は瀕死の状態にあること、それをトランプ氏が身命をかけて告発しようとしていることを意味します。アメリカは、すでに民主主義国ではなく、ごく少数の強者とその番犬どもが君臨する帝国です。
私は、この間の選挙戦の経過を遠くからうかがい、信頼のおける情報を知るに及んで、もし自分がアメリカ人だったら、トランプ氏を支持したいと思うようになりました。
たとえば彼は、金融資本の過度の移動の自由のために極端な格差を生んでしまった今のグローバル資本主義体制に批判的で、銀行業務を制限するグラス・スティーガル法の復活を唱えています。また死に体と化している国内製造業を復活させるためにTPPにも明確に反対の立場を取っています。スローガンの「アメリカ・ファースト」とは、孤立主義の標榜ではありません。イラク戦争以来、多くのアメリカ国民の命を犠牲にし、膨大な戦費を費やしてきたのに、アラブや北アフリカの「民主化」に失敗し、ただ混乱をもたらしただけに終わった過去を反省し、まず国内の立て直しを最優先にするというごく当然の宣言にほかなりません。
この彼の政治的スタンスは、好悪の念を超えてアメリカの一般庶民の深層心理に届くはずですから、私はトランプ氏が勝つと思います。またたとえ敗れたとしても、いったん開いたパンドラの匣は元に戻りません。彼は強力な問題提起者としてその名を遺すはずです。
もちろん、彼が大統領になったとしても、この腐敗した帝国の毒気に当てられて、同じ穴の狢になってしまうかもしれない。あるいは、彼の気骨がそれを許さないとすれば、あの野蛮と文明の同居した恐ろしい国では、ひょっとして暗殺の憂き目に遭うかもしれないとまで思います。
同盟国である日本にとって、もしトランプ氏が大統領になったらどうなるのかという問題が残っていますね。
先に述べたように、彼は安保条約の片務性を批判して、日本に応分の人的物的負担を求めています。これはアメリカからすれば当然の話で、日本が真に同盟関係を大切にするなら、この提言にきちんと付きあうべきです。そうして、その方が日本にとってもよいのです。なぜなら、対米従属と対米依存から少しでも脱却して、自分の国は自分で守るという世界常識を身につけるよい機会だからです。
中国の脅威からわが国を守るためにはもちろんアメリカの協力が必要です。しかし協力を正々堂々と要請できるためには、まずこちらが自立した構えをきちんと見せなくてはなりません。平和ボケした日本人の多くは、何となく現状にずるずる甘えて、ヒラリー氏が大統領になってくれればこのままの状態が維持できると考えているようですが、はかない希望的観測というものです。彼女は、よく知られているように、名うての親中派です。日本のために中国と闘う気など毛頭ありません。 私たちはこのことをよく肝に銘じて、トランプ氏が大統領になったほうがよほど「戦後レジーム」の脱却に寄与すると自覚すべきなのです。脅されて突き放されて、初めて目覚める――これが日本人のパターンです。自主防衛の機運を高め、法的にも物量的にもその準備を急ぐことができます。
トランプ氏はまた、TPPに反対しています。これも日本にとって幸いするでしょう。なぜならTPPは、アメリカのグローバル企業にとってのみ都合のよい条約で、これを呑めば、皆保険制度をはじめとした日本のさまざまなよき制度慣行が破壊されるからです。安倍政権は、率先してこれを批准するというバカなことをやっていますが、自ら墓穴を掘っているのです。経済条約が日米軍事同盟の強化につながるわけではないということがわからないのですね。てんやわんやのアメリカの実態もよく観ず、自由主義イデオロギーという「普遍」幻想に酔っているのです。
ヒラリー氏もTPPに反対しているではないかという人がいるかもしれません。誤解している人が多いのですが、ヒラリー氏の反対は、トランプ氏のそれとは違って、今の条約規定よりももっと自分たちに都合よくなるように再交渉しようという考えです。具体的には、大きなシェアを占める製薬会社の利益拡大を図って、これと癒着している自分たちの利益につなげようというグローバリズムそのものの魂胆に発しているのです。
日本人はお人好しで消極的、情緒的で戦略思考が苦手です。でもいざとなると敢然と立ちあがる気概がないわけではありません。トランプ新大統領というショック療法を正面から受け入れ、歓迎する覚悟を速やかに固めましょう。
【参考資料】 1.http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E6%B0%8F%E5%84%AA%E4%BD%8D%E3%81%AB%E5%A4%89%E5%8C%96%E3%82%82%EF%BC%9D%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E5%86%8D%E9%96%8B%E3%80%81%E6%8A%95%E7%A5%A8%E5%89%8D%E3%81%AB%E6%BF%80%E9%9C%87%E2%80%95%E7%B1%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E9%81%B8/ar-AAjyjTN?ocid=sf#page=2 2.http://www.mag2.com/p/money/25640?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000204_tue&utm_campaign=mag_9999_1101&l=bcw1560714 3.http://www.mag2.com/p/money/25621?l=bcw1560714 4.「Liberty」2016年12月号 5.「CFR FAX NEWS」2016年10月16日号 6.「正論」2016年12月号 7.「マスコミが報じないトランプ台頭の秘密」江碕道朗(青林堂) 8.産経新聞2016年10月30日付
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『習近平がどうしても「核心」の座が欲しかった理由 中国はどこへ向かうのか?ますます強まる党内統治』(11/1JBプレス 阿部純一)、『「六中全会」は習近平の勝利なのか コミュニケに残る、激しい権力闘争の跡』(11/2日経ビジネスオンライン 福島香織)について
阿部氏と福島氏の記事を並べて見ました。どちらかと言いますと、福島氏の見立ての方が合っているかと。習近平の権力奪取は未だしではないか?いくら「核心」の地位を得たとしても、「政権は銃口から生まれる」中国では①軍の経験(毛沢東、鄧小平にはあった)があるか、②金儲けを容認するか(多額の賄賂や兵器の横流しを含む、江沢民のやり方)が支持の前提となります。習近平には両方ともありません。況してや反腐敗運動に血道をあげ、パナマ文書で親族の儲け話が暴露されるのに及び、庶民や共産党幹部・軍の支持を得られるとは思えません。中国人だったら誰でも賄賂を取るのは当り前と思っています。政敵を倒すための手段として反腐敗運動を使っていることは誰でも理解しています。「反腐敗運動」は①、②ともに逆の方向を向いています。これでは支持はおろか、暗殺やクーデターの危険は増すだけでしょう。
毛沢東は根っからの人殺しで、自分のスパイをあらゆるところに根を張らしていたと思います。別に証拠がある訳でもなく、本を読んでの感想でもありません。ただ、今よりもっと権力闘争が激しかった時代に勝ち抜いたのには、理由があると思います。「自分は何時殺されても良い」という覚悟と、「いつでもどこでも簡単に人が殺せる」という姿を見せ、かつ「自分には草をいっぱい張り巡らせていて、裏切ればすぐ分かる」というのを、中国人全体に体の隅々まで沁み渡らせたから権力が取れたのでは。周恩来、劉少奇、鄧小平、林彪には唯々諾々か、放逐、クーデター失敗と恐怖政治が成功しました。大躍進や文化大革命は情報が今と比べ簡単にコントロールできる時代でした。今でも中共は情報をコントロールしていますが、完全に外界の情報を遮断は出来ません。その点でも習近平は毛沢東と比べて、権力集中は出来にくいです。
今後の問題として、常務委員の人事、定年年齢、習の後継者についてが、今後の中国を判断するに当たり、ポイントとなるのは間違いありません。ただ、「反腐敗運動」の「新たな情勢下における党内政治生活の若干の準則」と「中国共産党党内監督条例」が採択されたことは、習にとって両刃の剣となるのでは。党主席を降りた瞬間に、韓国同様弾劾される恐れがあります。今、韓国では朴槿恵大統領が、在任中ですが、その危機にあります。習がそれを防ぐには自らがずっと主席を務めるしかありません。内規を変えるのでは。息のかかった人間を後任にするとしても、自らは江沢民から指名を受けたにも拘わらず、かつ江沢民は団派を押えて習を指名した恩義があるにも拘らず、裏切りました。自らの行動を振り返ってみると、後任を選ぶことは怖くてできないのでは。「刑不上常委」という潜規則も打ち破ったのだから、江藤新平のように自ら定めた法によって裁かれる運命となりかねません。
阿部氏記事にありますように、軍事冒険に走る危険性もあります。日本人も惰弱な平和主義に染まっている時期は過ぎました。覚醒せよと言いたい。
阿部記事

天安門広場で行われた抗日70年行事の軍事パレードで閲兵する習近平国家主席(2015年9月3日撮影、資料写真)。(c)AFP/GREG BAKER 〔AFPBB News〕
10月24日から27日にかけて、北京の京西賓館で「中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議」(6中全会)が開催された。来年秋の第19回中国共産党大会を控えた事実上の最後の中央委員会全体会議である。
今次の6中全会の最大の注目点は、次期党大会に向けて習近平主席がどこまで権力を固めるか、であった。次期党大会の直前に7中全会が開かれるが、これは党大会に向けた最終調整の場となる。6中全会が注目される所以である。
「反腐敗」キャンペーンを今後も継続
6中全会の主な議題は、「新たな情勢下における党内政治生活の若干の準則」と「中国共産党党内監督条例」であり、この2つの文件はともに審議され採択された。これらに通底するテーマは、「全面的な厳しい党内統治」である。
習近平主席は、政権の座について以来、「トラもハエも一緒に叩く」という「反腐敗」キャンペーンを持続させてきた。その過程で、これまで暗黙の了解事項(「潜規則」)とされてきた「党中央政治局常務委員とその経験者は罪を問われない」を打破し、前常務委員の周永康を「落馬(紀律検査委による立件)」させた。さらに、徐才厚、郭伯雄といった中央軍事委副主席経験者をも「落馬」させ、人民解放軍内部の腐敗状況を白日のもとにさらした。
習近平主席は、この「反腐敗」キャンペーンを今後も継続させることを強調している。その意味において、6中全会で検討された2つの文件に共通するのが党中央の権威を高めることであったのは当然のことであった。
そして、まさにその帰結として、習近平主席は「核心」に位置づけられたのである。
6中全会閉幕後の10月27日に発表されたコミュニケ(「公報」)ではこう書かれている。「第18回党大会以来、習近平同志を核心とする党中央が身をもって実行し、率先垂範し、全面的に厳格な党統治を断固として推進し、思想による党建設と制度による党統治の厳密な結合を堅持し、腐敗を厳しく取り締まり、党内の政治生態を浄化し、党の政治生活に新たな状況が出現させ、党心、民心を勝ち取り、党と国の事業の新たな局面を切り開く上で重要な保証を提供した」
江沢民を「核心」に位置付けた鄧小平の仕掛け
これまで中国共産党で「核心」に位置づけられたのは毛沢東、鄧小平、そして江沢民の3人だけである。
江沢民が核心に位置付けられたのは、鄧小平による「仕掛け」だった。1989年6月の天安門事件の後、失脚した趙紫陽に代わってヒラの政治局委員から党総書記に抜擢された江沢民(当時、上海市党委書記)を権威付けるためである。このとき鄧小平は「いかなる指導者集団にも1人の核心が必要である。第1世代の指導者集団の核心は毛沢東同志であり、第2世代では実質上私が核心だろう。第3世代となった指導者集団にも核心が必要であり、それが江沢民同志なのである」と語ることで、党中央に何の権力基盤を持たない江沢民をバックアップしたのである。
しかし、「核心」に位置づけられた江沢民は、第2世代の「核心」である鄧小平がまだ政治的に多大な影響力を持っている間はおとなしくしているしかなかった。実際、1989年5月に訪中したソ連のゴルバチョフ書記長と会談した趙紫陽が明らかにしたように、1987年秋の第13回党大会直後の1中全会で、「以後も重大な問題は鄧小平同志の舵取りに委ねる」という秘密決議が行われ、鄧小平が「最終決定権」を持っていたからである。
鄧小平が90歳になり「完全引退」した1994年、9月に開催された党14期4中全会でようやく「江沢民を核心とする中央指導集団」が明記され、第3世代への権力継承の完了が確認された。それ以後、江沢民は権力強化に励み、翌1995年秋の5中全会では「江沢民指導部が自主的に政策を決定する」との秘密決議が採択され、これによって江沢民が鄧小平に代わり、「最終決定権」が付与されたのであった。
「核心」の座を自分の力で手に入れた習近平
では、6中全会で「核心」に位置づけられた習近平主席も、同様に秘密決議によって「最終決定権」を付与されたのだろうか。現在のところ、それを証明する情報はない。しかし、実際はそれと同等の権限が習近平主席に与えられたと見るべきだろう。その理由は2つ考えられる。
第1に、習近平主席が「核心」に位置づけられたことによって、江沢民を「核心」とする時代が事実上終わったと考えることができるからである。
「第3世代の核心」とされた江沢民はまだ存命であり、「完全引退」を自ら表明しているわけではない。しかし、習近平主席の反腐敗キャンペーンによって、江沢民に近い周永康、徐才厚、郭伯雄等が追い落とされる中で、江沢民が徐々に追い詰められてきたという文脈から導き出せる事実は、習近平が江沢民との勝負に勝ったということであり、その結果が習近平主席の「核心」という位置づけなのである。そうだとすれば、習近平主席が江沢民に代わり、「最終決定権」を事実上保持していると見なすことができるだろう。ちなみに、今年8月、江沢民は90歳になった。鄧小平の「完全引退」の年齢とも平仄が合うのは偶然だろうか。
第2に、江沢民は「核心」の座を鄧小平に用意してもらったのに対し、習近平は「核心」の座を自分の力で手に入れたからである。同じ「核心」でも習近平主席のほうが実力の裏付けがあることになる。
今年1月、地方指導者を中心に、習近平を中国政治における「核心」と位置づける発言が相次いだ。習近平の意思が働いた動きであることは間違いない。その後、習近平主席を「核心」と呼ぶ動きは下火になったが、6月末には、習近平主席の側近である栗戦書・党中央弁公庁主任が党直属機関の幹部表彰式で習近平主席が「核心」であることを強調した。また、年初の習近平「核心」キャンペーンの先頭に立っていた天津市の党委代理書記の黄興国が9月に突然「落馬」したものの、後任の李鴻忠・天津市党委書記が、繰り返し習近平主席が「党中央の指導核心」であることを強調したことで、6中全会直前には再び習近平主席を党中央の「核心」に位置づける機運が高まっていた。こうして、周囲から声を上げさせることによって、習近平は「核心」の座を手中に収めたのである。
習近平が「核心」の位置づけを欲した理由
習近平主席は、なぜ党の機関決定による「核心」の位置づけを欲したのだろうか。言葉を変えれば、重要な政策決定における「最終決定権」になぜこだわったのだろうか。考え得る理由は3つある。
第1に、習近平主席自身が持つ中国共産党体制維持への危機感がある。経済的には、世界第2位の経済規模にまで上り詰めたものの、高度成長期が終わり、国内産業構造の変革期にあって、貧富の格差拡大や環境問題を含め、これまでの経済成長がもたらした「負の遺産」をうまく処理するために強力な権限とリーダーシップが必要だという認識である。
第2に、全国の政治指導層から官僚組織、国有企業、さらに人民解放軍にまで蔓延した腐敗状況を是正するために、習近平主席が抵抗勢力を無力化できるだけの絶対的権威付けを求めたことである。執政開始から4年にわたる反腐敗キャンペーンで、組織的な抵抗や不作為(サボタージュ)に直面するなかで、党の体制を維持し求心力を持たせる必要性を痛感してきたはずであり、そのために「核心」の位置づけを望んだのだろう。
第3に、軍事改革の関連である。昨年末から今年前半にかけて、習近平主席は、組織を改編しすべてを中央軍事委員会が仕切ることになる人民解放軍の抜本的な機構改革を実施した(参考記事「海軍重視にシフト、人民解放軍が進める再編の中身」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43910)。中央軍事委員会のトップは主席を務める習近平自身である。いわば、米国大統領が米軍の総司令官であるように、習近平主席が人民解放軍の総司令官になったわけであり、そのためにも自らの権威付けが必要とされたのである。
功をあせって軍事強硬策に走る可能性も
最後に、「核心」に位置づけられた習近平主席の今後について考察する。あくまでも考察であるから、可能性を論じるにとどめたい。
第1に、次期(第19回)党大会に向けた人事である。
人事に関する問題は2つある。1つは政治局常務委員会における「七上八下」という定年制の問題だ。67歳以下なら継続可能だが68歳以上であれば引退という「潜規則」で、この規定に従えば2017年に69歳になる中央紀律委書記の王岐山に再任の目はない。しかし、「余人を持って代えがたい」ことを理由に定年の潜規則を打破して習近平主席が再任を求めれば、それが実現する可能性はありうる。これは、2022年の第20回党大会への布石ともなる。というのも、その時点で李克強総理はまだ67歳で再任の資格があるが、68歳になった習近平主席は退任を余儀なくされる。「七上八下」の潜規則を打破しておけば、習近平主席の「続投」も可能になる。
もう1つは後継者の問題である。江沢民、胡錦濤時代の慣例を踏襲するなら、次期党大会で後継者を政治局常務委員に入れなければならない。胡錦濤も習近平も、「国家副主席」「中央党校校長」のポストで常務委員会入りした。習近平主席は「核心」に位置づけられたことによって、後継者指名権も手に入れたと見なすことができるが、もし習近平主席が自らの「続投」を意識するなら、そうした後継者を置かないという選択肢もあるだろう。
第2に、穿った見方として、「核心」に位置づけられたものの、習近平主席には反腐敗以外にこれと言った政治実績がないがゆえに、「功をあせる」恐れがある。
問題は、どこで「功をあげる」かだが、反腐敗取り締まりをこれ以上強化すれば「恐怖政治」になりかねないし、強い反発もありうる。国内経済に関しては、習近平主席は社会主義経済への「未練」が強く、国有企業優先の罠にはまって経済改革には後ろ向きであるから、実績のあげようがない。外交では近代以降の屈辱的歴史からの復興を強調する「中国の夢」を語ることで国内のナショナリズムに火を付けてしまい、「国家の主権・国益を守る」強硬路線をいまさら軟化させるのは難しい。
となると、自ら大胆な改革を実行した人民解放軍に手柄を立てさせ、国民の喝采を得る軍事強硬策に走る可能性は否定できない。その場所が南シナ海なのか、東シナ海の尖閣諸島になるのかはわからないが、日本としては用心しておくことに越したことはないだろう。
もちろん、習近平主席にとって、軍事作戦の失敗は政権の命取りにもなりかねない危険をはらむから、慎重に判断するだろうが、その成功のメリットが失敗のリスクよりも大きいと判断すれば、習近平主席は迅速に行動に出るだろう。
福島記事

六中全会は習近平主席を“核心”として閉幕した(写真:新華社/アフロ)
共産党の秋の政治イベント、六中全会が10月24日から27日にかけて行われ、最終日にはコミュニケが発表された。六中全会コミュニケのポイントはおよそ五点。①「習近平同志を核心とする党中央」という表現が盛り込まれたこと②党内監督条例と党内政治生活準則という党内規律厳格化に関する二つの法律について審議、可決されたこと③集団指導体制の維持と党内民主の堅持が言明されたこと④遼寧省元書記の王珉、北京市元副書記の呂錫文、解放軍蘭州軍区副政治委員の范長秘、武装警察部隊元副司令員の牛志忠の解任、除籍の確認⑤いかなる党幹部の私有財産形成、派閥形成(人身依附関係=不正常な上下関係)を許さず、これについてはいかなる例外もない、としたこと。後、付け加えるまでもないが、第19回党大会を2017年下半期に北京で開催することも決定された。
ではこのコミュニケをどのように評価すればよいのだろうか。中国国内外の論評を見ながら解説を試みたい。
「習近平同志を核心とする」
まず、「習近平同志を核心とする」という文言を中央委員会全体会議のコミュニケに盛り込んだ点をどのように考えればよいだろうか。六中全会前に関心が寄せられていた点は、この「領導核心」を習近平とする表現が盛り込まれるか、68歳定年制や政治局常務委員会制度の変更に言及されるかという点だ。結果からいえば、「習近平同志を核心とする」という言葉は明確に盛り込まれた。だが、定年制については触れられず、また集団指導体制、党内民主の堅持という文言で政治局常務委員会制度も維持されることになった。
コミュニケではこう言っている。
「全会では、党中央の権威を維持することを固く決定し、全党において法令が厳しく執行されることを保障することは、党と国家の前途の運命がかかわることであり、全国各民族の根本利益のあるところであり、また、党内政治生活を規範化し強化するための重要目的でもある。党の指導を堅持するにはまず、党中央の集中統一指導を堅持することである。一つの国家、一つの政党、指導核心が、非常に重要であることは必至である。全党は思想上政治行動上、党中央の行動に一致した自覚を持たねばならない。党の各級組織全体の党員、特に高級幹部はすべて党中央に倣い(看斉)、党の理論と路線方針政策に倣い、党中央の政策配置に倣い、党中央が提唱する決定に呼応し、党中央の決定を執行し、党中央の禁止事項は決してしてはならない」
そしてコミュニケの結びでは「全会は次のように宣言する。全党は習近平同志を核心とする党中央を囲むように緊密に団結し、全面的に今回の全会の精神を深く貫徹し、政治意識、大局意識、核心意識、中央に倣えという意識を堅牢に打ち立て、党中央の権威と党中央の集中統一指導を動かぬよう定め、全面的に厳格な党の統治を継続して推進し、共同で政治生態の清らかで正しい風紀を作り、中国の特色ある社会主義事業の新局面を切り開くべく人民を指導するため党としての団結を確保しよう」
この表現を見る限り、習近平の権力集中が六中全会でさらに進められた、というふうに見てとれる。「核心」という言葉は、習近平が昨年暮れから周到に党内で浸透させようと画策していた権力集中の象徴的ワードだ。共産党の歴史において、この「核心」という形容詞を使われたのは毛沢東、鄧小平、江沢民だが、江沢民に関しては、鄧小平が江沢民を「核心」と位置付けたのであって、江沢民が自らそれを名乗ったのとは少し違う。自らを「党中央の核心」と呼ばせ、しかも全党が自分を核心とする党中央に「看斉」(右へ倣え)するよう求める「集中統一指導」を打ち出している。そういう意味では、習近平は自らを毛沢東、鄧小平に次ぐ三人目の核心、と言いたいようだ。
「安寧の日を望めなくなった」
中国共産党中央文献研究室出身の在米共産党史研究家・高文謙がVOA(ボイスオブアメリカ、米国営華人向けラジオ)の対談番組でこうコメントしている。
「六中全会の最大の注目点は、習近平の核心としての地位が確立されたことだ。年初からあらゆる手段を使ってこの核心ブームを創ろうとしてきた。習近平がなぜ核心にここまでこだわるのか? 核心地位は“最後の決定権”を意味するからだ。鄧小平の言葉を引用すれば、“鶴の一声”というやつだ。かつて延安整風(1940年代の毛沢東による反対派粛清運動)を通じて、『主席は最終決定権を有する』という決議が明文化された。今(の集団指導体制)では、国家主席は大きな権力を有するが最終決定権はない。党内の駆け引きの中で、一票の権利はあっても否決権はなく、最終的には多数決で決定する。このままでは、習近平は第19回党大会で自分に有利な人事布石が打てないのだ。…現在、“核心”地位を得て、また手の内に『党内政治生活準則』や『党内監督条例』をもって、政治局常務委員に自分の意見を押し付けることが可能になった。反対者はこの準則・条例をもって処罰すればいいわけだから。『核心』の冠を得て、正真正銘の核心に一歩近づいたと言える。習近平のやり方が、人心を納得させることができるかは今後見ていく必要があるが」
ちなみに高文謙は引き続き、毛沢東が最終決定権を掌握した後、文革路線にひた走った歴史に触れて、毛沢東と似た性格の習近平が核心になったことで「党も国も民も安寧の日を望めなくなった」と不穏なことを言っている。
一方、このコミュニケのもう一つのポイントは「党内民主」「権力集中」の堅持を強く打ち出していることだ。これは「習近平の核心地位確立=否決権獲得」とはいかにも相反する内容ではないか。これについて、同じくVOAの同じ番組で、在米中国政治評論家の陳破空が次のようなコメントをしている。
「滑稽であり悲劇である」
「習近平は“核心”の称号を得て勝利したといえるが、完全な大勝利とはいいがたい。半分の勝利というべきだ。あるいは辛勝というべきか。なぜなら相当な妥協をせざるを得なかったからだ。つまり他の派閥と妥協した結果、“集団指導体制の堅持”を強調し続けなければならなかった。…これは、習近平の権力が相当の抵抗を受けた証拠といえるだろう。この種の抵抗勢力は、中・下層の党員、地方党員にはなくとも、ハイレベルの幹部、特に政治局常務員、政治局員、中央委員会の中には存在している。これら最高権力機構の中に親習近平派は依然少数なのだ。だから第19回党大会の人事こそが、最大の鍵となる。
習近平は“核心”地位を求めて、まるまる四年、苦しい権力闘争を経て、なんとか願いを叶えた。これは中国一党専制制度の疲弊が深刻であるということの証でもある。もし、民主国家ならば、指導者は選挙によって選ばれ、人民から権力を授与され、すぐに核心になって大きな権力を掌握できる。同僚との権力闘争によって“核心”の地位を勝ち取る必要も、政治老人(長老ら)の顔色をうかがう必要もないのだ。…まるまる任期一期分を、中国では狭い政治世界の権力闘争の中で喘がねばならないとは。これは一党専制が日ごと、袋小路に迷い込んでいるということだ。中国共産党が米国の大統領選を嘲笑する一方で、自分たちの共産党専制下の内部闘争を笑えないとは、滑稽であり悲劇である」
この二人のコメントは、私が感じた印象と近い。このコミュニケの一番の見出しは「習近平“核心”的地位を明文化」だが、現実にはかなり妥協を強いられ、集団指導体制の堅持に言及せざるをえなかった。習近平は一歩、権力集中、独裁体制に近づいたが、その道のりには相当の抵抗勢力が存在する。
ここで興味深いのは、党内の風紀粛清に関する法律、党内監督条例と党内生活準則を制定する狙いについてだ。この二つの法律を制定することは、鄧小平時代から不文律として続いていた「刑不上常委(政治局常務委員経験者は司法の刑罰に問われない)」を、はっきりと否定し、反腐敗キャンペーンに聖域を設けないという意味である。香港紙・明報が指摘していたが、2015年4月、王岐山(党中央規律検査委員会書記)が米国の政治学者フランシス・フクヤマらと対談した時、「私が捕まえた中に紅二代(親が革命戦争参加者や建国の功労者である二世官僚・政治家・企業家)はいない」とため息をつき、党内に完全な自浄作用を求めることが難しいと嘆いたという。
この条例・準則の施行によって紅二代や太子党、政治局常務委員など従来、聖域とされていた党中央幹部に対しても汚職摘発できるというならば、これは習近平が江沢民や曾慶紅を反腐敗で追い詰めるつもりかもしれない。だが「いかなる例外も認めない」ということは、現役の党総書記、国家主席も例外ではないともいえる。習近平とて脛に傷がないわけではないのだ。文革ばりの聖域なき権力闘争を仕掛けるというなら、習近平自身も返り討ちにあう可能性はあるだろう。
「またやっているのか」
もう一つ、党内幹部の私有財産権を許さないと言明したことも、習近平にとっては諸刃の剣だ。党幹部の私有財産は90年代の改革開放による経済環境の激変にともなって出現し、今の権貴政治(産官結合、権力と富の結合)の温床となっている。この時代、最も私有財産を蓄えたのはいうまでもなく上海閥、江沢民派だが、習近平とて元・上海閥。彼の一族の不正蓄財疑惑はブルームバーグも報じている。
毛沢東が政敵に返り討ちにあうことなく、延安整風や文化大革命を通じて権力集中を発揮できたのは、そのカリスマ性による大衆動員力だった。では習近平には、その大衆動員力があるのだろうか。六中全会直前、CCTVが習近平の反腐敗キャンペーンの成果をまとめるドキュメンタリー番組「永遠在路上」(全8回)をゴールデンタイムに放送した。これは習近平政権下で汚職で捕まえられた党や政府の高官が出演して涙ながらに懺悔し、庶民に習近平を礼賛するコメントを語らせる、あからさまな習近平礼賛番組だった。
共産党の執政党としての地位の正当性を危うくしているのは党内の腐敗であるとし、習近平こそがその腐敗をただす英雄として描きつつ、合間に整風運動時代の毛沢東の映像などを差しはさみ、「毛沢東時代のようにクリーンな共産党に戻る」といったメッセージを発している。
だが、こうした宣伝番組は、農村の老人たちならばいざしらず、スマホ時代の若者に対して絶大な感染力があるかというとそうではなく、むしろ、またやっているのか、といった冷めた反応の方が強い。というのも4年間、反腐敗キャンペーンを行っても、若者の貧困問題も解決できず庶民の暮らしは改善されていない。その一向に改善されない生活苦の不満の矛先は、むしろ政権の方に向き始めている。
在米華字メディア明鏡集団総裁で、党中央にもディープスロートを持つ何頻がVOAにこんなコメントをしていた。
「多くの人が、習近平は(革命)戦争を経験しておらず、真の“核心”にはなれないと言っている。ただ、今の官僚は、ほとんどまともな功績を持っておらず、習近平は地位上の優勢がある。ただ情勢が変動する要素も非常に豊富にある。さらに言えば、彼はあえて責任ある地位を引き受け、多くの組織・機関の組長も務めている。権力を振り回すだけでなく、責任を担う勇気も必要なのである」
さらに何頻は別のVOAの番組のコメントでこう語っている。
「習近平がこのように早く核心地位を獲得できたということは、勇敢にも中国政治の一切の責任を自ら担うということである。だから中国問題をうまく処理できれば、習近平の功績であるが、問題が起きれば習近平の責任である」
しかしながら、何頻は政権に変数が出現する可能性が大きくなっていることも認識しており、「習近平の権力集中は中国共産党の新しい政権モデルになる可能性もあるし、中国共産党が習近平で終わる可能性もある」とも語った。
野望と孤立と攻防と
こうした論評を総じてみると、一つはっきり言えるのは、六中全会コミュニケの中に、習近平のあくなき権力集中の野望とその孤立、それを阻む強い反対派勢力との激しい攻防の跡があり、この激しい権力闘争は今後も一層、血なまぐさく、ひょっとすると習近平自身が返り傷を負いかねない激しさを見せるかもしれない、ということである。
本来、為政者が本当に権力を掌握していれば、わざわざ“核心”という言葉を持ち出す必要はない。“核心”に意味があるかどうか、習近平が勝利者であるかどうかは、政治局常務委員会の人事と今後の反腐敗キャンペーンの行方を見てからでないと何とも言えない。
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