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『「逮捕は恥だが痛くもない」韓国財閥の首脳たち 特赦ありきの逮捕騒動、韓国民は「有銭無罪」と嘆くしかない』(1/25日経ビジネスオンライン 田村賢司)について
「有銭無罪」より「反日無罪」の方が、外国が相手となるだけに問題でしょう。そんな事をすれば、相手から報復を受けることは必定です。それに気が付かず、反日行動を起こして得られる快感・恍惚感は言ってみれば麻薬のようなものであって、止められないのでしょう。死に至る病です。気づいている人がいても、社会がそう言った言説を許容しないので、誰も止めようとしません。このままでは、経済が突然死します。そこに至って初めて気が付くのかも。愚かな民族です。
企業倒産が相次げば、失業者は街に溢れ、治安は悪化します。日本政府は今こそノービザ訪問は止めて、ビザの厳格管理をした方が良いでしょう。仏像を盗んで返さないとか、仏像を損壊、神社を爆破・放尿とか下種とかテロリストしかできない所業です。日本ファーストで国民の安全を確保してほしいです。
渡邉哲也氏によれば、韓国は輸出で成り立っている国で、素材を世界から買い集めて、組立、輸出することで5千万の人口を喰わしているとのこと。でも中国同様、外貨準備の真水が少なく、日本か米国の$スワップがない限り、LCが発行されなくて、物が買えなくなるようです。マレーシア・リンギットとのスワップが延長されたとのニュースがありましたが、LCがウオンやリンギット建てで発行されても、買取り銀行は受け付けないでしょう。IMF管理になるのでは。
1/26ZAKZAK『韓国で止まらぬ「慰安婦」絶対視、神聖化 『帝国の慰安婦』著者無罪判決も関係なし』、1/26産経ニュース『国際条約無視の「反日」世論に迎合した判決 観音寺関係者嘆く「異邦人どころか異世界人」』
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170126/frn1701261700007-n1.htm
http://www.sankei.com/world/news/170126/wor1701260039-n1.html
韓国の浮石寺は14世紀ごろの倭寇の話を持ち出していますが、それを言えば英国はロゼッタストーンやエルギン・マーブルをエジプトやギリシアに返さねばなりません。しかも今回の仏像の場合、倭寇による強奪ではなく、李氏朝鮮による仏教弾圧を逃れるため、島に持ち込まれたと伝わっています。一方的な主張を国民情緒により裁くのは法治国家とは言えないでしょう。福沢諭吉の悪友との謝絶というのが正解です。額賀日韓議員連盟会長は今回の判決につき「政治問題化しない」と言ったそうですが、これは国民感情から相当離れた意見です。『非韓三原則』が国民に浸透してきているのに、そんなことを言うのはハニーか金で籠絡されたとしか思えません。「民潭」や「総連」について国税庁は税逃れしていないか調べるべきですし、在日の生活保護や、医療費不正受給、朝鮮学校の補助金支給を取りやめるべきです。暴力とデマには屈しないように。
エドマンド・バークは「善悪よりもどのくらいの間、存在したかの方が大切」とのことです。竹島も韓国が実効支配していると看做されればそれが定着するという事です。国際司法裁判所に大使館前にある慰安婦像設置と一緒に提訴してみてはどうでしょうか。
http://mutsuji.jugem.jp/?eid=195
記事
朴槿恵(パク・クネ)大統領の疑惑で政治空白が続く韓国で、サムスンの実質トップの逮捕が見送られた。だが、韓国ではこれまで財閥トップが何度も逮捕されながら、特赦されるという異常な状況が続いてきた。今回もそれが表に出ただけなのか。背景には、韓国経済が抱える重篤な病がある。
朴槿恵(パク・クネ)大統領の疑惑が、大手財閥と政権の間の「密接な関係」を改めて浮き彫りにしている。

サムスングループの実質的トップでサムスン電子副会長の李在鎔(写真中央)は逮捕されなかったが…(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
朴大統領の疑惑を捜査している特別検事は1月16日、最大手財閥、サムスングループの実質的トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長に対する逮捕状を請求。通信大手のSK、食品など大手のCJ、ロッテなどの大手財閥にも捜査の手を伸ばしていたが、李副会長の逮捕状請求はソウル中央地裁に19日棄却され、追及はいったん頓挫する格好となった。
朴大統領の疑惑は、友人の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入を許したことと、同被告が関与する財団に対して財閥などに資金提供を求め、見返りに便宜を図ったというもの。特別検事は、李副会長が李家のグループ支配を強化するための系列企業の合併で朴大統領側の便宜を期待し、崔被告側に430億ウォン(約42億円)相当の賄賂を贈ったり、贈ろうとしたりしたとする。
これに対し、李副会長とサムスン側は、便宜を期待して崔被告を支援したことはないと真っ向から否定した。地裁は「現時点で逮捕の必要性が高いと認めることは難しい」として逮捕状請求を棄却したが、朴大統領の捜査への影響は必至と見られる。
特赦で犯罪歴を消去される財閥オーナー達
今回は逮捕が見送られる格好となったが、韓国では財閥の創業家出身のオーナー会長が逮捕されたり、起訴されたりすることは珍しくない。

例えば、通信などを中心とした大手財閥の一角、SKの崔泰源(チェ・テウォン)会長は、2003年にグループ会社に対する背任、粉飾などで有罪判決を受け、2013年には横領で実刑判決を受けている。サムスンの李副会長の父親、李健熙(イ・ゴンヒ)会長も1997年に、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領への贈賄事件で逮捕。2009年には背任などで有罪となっている。
極め付けは化学、金融などを柱とする大手財閥、ハンファの金升淵(キム・スンヨン)会長。2007年春、次男がソウル市内の居酒屋で従業員らと喧嘩をして殴られたことから、暴力団員を引き連れ、従業員に報復し、暴行罪で逮捕された。ところが、2012年には背任などでまた有罪判決を受けている。上位財閥で犯罪に関わった経験のないオーナーは少数であり、逮捕や起訴されるオーナーなど珍しくないのだ。
異常さはこれだけではない。こうして逮捕されたり、有罪判決を受けたりした財閥オーナーの多くがその後、特赦され、犯罪歴そのものがなくなっているのである。
先進国ではまず見られない異様な状況と言わざるを得ない。何がそこにあるのか。まず1つは、財閥をけん引役にして成長を図る韓国経済の特質である。
過去の事件では、特赦のたびに「経済発展への寄与を考慮してという理由が付けられてきた」(日本貿易振興機構=ジェトロ=アジア経済研究所の安倍誠・東アジア研究グループ長)。サムスン電子の李会長は2009年に背任などで有罪となったが、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領はすぐに特赦している。同会長が国際オリンピック委員会に太い人脈を持っているとして、同国平昌(ピョンチャン)に冬季五輪の招致を実現するためだというのが理由である。
今回の李副会長の逮捕状請求についても、その直後に韓国経営者総協会が「李副会長の拘束はサムスングループに深刻な経営空白をもたらす」として、「慎重な判断を期待する」と声明を発表。一企業の問題に主要経済団体が援護の声を上げる“異例”の事態となった。
経済成長を財閥に頼らざるを得ない構図
財閥の多くは、戦後、政府主導による上からの経済成長策の中で事実上、優先的に育成されてきた。朴大統領の父親、朴正煕元大統領は強力にそれを進め、1960年代後半以降、漢江の奇跡と呼ばれる成長を果たした。
国内市場が小さいため、ほとんどの財閥が多角化と輸出主導による成長を図り、政府もそれを後押しし続けた。その結果、財閥とそれ以外の格差が極めて大きい二極化した経済構造になっていった。国内市場の狭隘さは変わらず、経済成長を財閥に頼る構造から脱却できなくなっていった。こうした状況で、財閥オーナーの暴走は止まらなくなっていった。
この中で政府・司法と財閥の癒着もしばしば指摘され、「財閥オーナーの犯罪に対する量刑が恣意的だという批判を受けて、数年前、脱税、横領などの事件の場合は、量刑の判断の仕方を裁判所が決めた」(アジア経済研究所の安倍・東アジア研究グループ長)と言われるほどだ。
創業家の支配を維持し続けようとする独特の統治構造も、根深い問題だ。暴行などは論外として、犯罪の中で目立つのが背任や横領、脱税。会社のカネと自分のカネの区別がつかないオーナーがいても、絶対的な存在でありすぎて、社員が止められないことがある。
さらに、子供に事業を承継させるため多額の資金を捻出しようとした事件も少なくない。会社の株式を買い取ったり、納税に充てたりするためだ。
韓国公正取引委員会によると、ほとんどの財閥で、オーナー家の中核企業に対する持ち株比率は数%程度に過ぎない。上場や成長の過程での増資で、その比率は大幅に下がっているのである。
代わりに、オーナー家の持ち株比率が高い企業が他のグループ企業の株式を持ち、その企業がさらに別のグループ企業の株式を保有するという「循環出資」でグループを支配していることが多い。これまでは、この形態を維持するために、背任や横領などに手を染めるケースもあったのである。
ただし最近は、グローバル化に伴って、支配構造が分かりにくいこの形態に、外国人投資家からの批判が高まり、政府も何度か規制を加えようとしてきた。サムスンの李副会長が、グループ企業の合併で朴大統領の便宜を期待したのではないかと言われたのも、このためだ。
サムスングループの企業のうち、サムスン物産と第一毛織は、李副会長とファミリーの持ち株比率が元々高かった。数年前までサムスン物産は中核のサムスン電子の株式を約4%保有し、第一毛織は、やはりグループのサムスン生命の株式を約20%持っていた。そのサムスン生命は、サムスン電子に7.6%出資していた。
国民は「有銭無罪」と嘆くが、事態は変わらず
そこで、サムスン物産と第一毛織を合併させればグループ支配力を高められる。しかも新生サムスン物産(新社)がグループの中核になることで、ガバナンス構造が見えやすく、外国人株主にも分かりやすい。ところが、サムスン物産と第一毛織の大株主の国民年金公団がこれに難色を示したため、政府に便宜を図って貰おうとしたのではないかと見られたのである。
有銭無罪──。韓国の一般国民は、「富裕層は罪を犯しても問われない」と、しばしば嘆く。政府も癒着を疑われながら何度か、財閥のガバナンス構造改革などを進めようとした。だが、改革は遅々として進まない。韓国経済の内患は、なお重く残ったままだ。
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『習近平主導「軍民融合」が示す軍事経済の始まり 市民のバブル待望が、戦争待望に変わる事態に備えよ』(1/25日経ビジネスオンライン 福島香織)について
Facebookで渡邉氏と繋がっています。貴重な情報です。やはり直接戦闘と言うよりも、経済戦争で決着をつけるという事です。日本としても戦闘になれば、当然同盟義務国としての責任を果たさねばなりませんから、経済戦争で決着をつけてほしいと思っています。日本も勿論、経済制裁に協力をしなければ。ただ中国が暴発しないという保証はありませんが。
米国は中国沿岸にもう既にフロート型機雷(中国艦船を自動的に識別、衛星からのコントロールなし、自動的に浮上して攻撃)を潜水艦でこっそり敷設しているかもしれません。日高義樹氏の『中国、敗れたり』(2014年)にフロート型(CAPTOR(enCAPsulated TORpedo))機雷のことが出ていました。これでアナウンスすれば、中国に出入りできる艦船はなくなります。“embargo”の完成です。石油備蓄も軍用で2週間分しかなければほぼ継戦能力が無いと言ってよいでしょう。第二次大戦で日本軍が南下政策で石油を確保したようなことは出来ません。ロシアが輸出すれば別ですが。渡邉氏の言う通り、ロシアは負けが分かっている方に付くことはないでしょう。シベリア侵略の恐怖もあるし、中国が負け分裂して、ロシアに牙を向けることが無いようにしてもらった方が有難いでしょう。積極的に中国に味方することもなければ、日米に味方することもなく、中立の態度を取るのでは。
<ビジネスジャーナル:渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」トランプ米国、海上封鎖&金融制裁で中国を叩き潰す準備完了…習近平が完全に八方塞がり

アメリカのドナルド・トランプ大統領(左)と中国の習近平国家主席(右)(写真:AP/アフロ)
1月20日に誕生したアメリカのドナルド・トランプ政権が、早くも“中国包囲網”を強めている。
23日、大統領報道官のショーン・スパイサー氏は、南シナ海について「“ひとつの国”の支配から防衛する」「公海上でのアメリカの国益を守る」と表明、それに対して中国が「南沙諸島とその他付属島嶼の主権は中国にある」「アメリカが南シナ海の平和と安定を損なわないように言行を慎むことを促す」などと反論する事態になっている。
実際、アメリカは年明けから航空母艦のカール・ビンソンを西太平洋に派遣しており、中国が勢力を拡大する第一列島線を封鎖する態勢を敷いている。もともと、横須賀基地には空母のロナルド・レーガンが配備されており、インド洋にも米軍基地があるため、現在は3方向から第一列島線を押さえ込んでいる状況だ。
拙著『米中開戦 躍進する日本 新秩序で変わる世界経済の行方』(徳間書店)に詳述しているが、トランプ政権誕生は米中の「経済戦争」の始まりである。現代において地上戦というのは現実的ではなく、あくまで経済面での戦争状態になるということだ。
たとえば、今後、中国が軍事的に暴走した場合、アメリカは現在の体制をさらに強めて海上封鎖という手段をとることができる。仮に第一列島線が封鎖されれば、中国は物流が止まり、事実上の兵糧攻めとなるわけだ。中国の石油備蓄量は36日分しかないといわれており、これは民間需要も含むため、実質的には2週間程度の蓄えしかないのが現実だ。そのため、中国は海上を封鎖されただけでゲームオーバーになる公算が強い。
米国が中国に金融制裁、共産党幹部を個人攻撃も
また、米中が衝突した場合、アメリカは金融制裁に乗り出す可能性が高い。実際にそれをやったのが、2014年のクリミア半島編入に伴うロシアへの制裁だ。ロシアの銀行がアメリカの銀行と取引することを禁止し、それによってロシアの銀行が発行したクレジットカードは海外で使用不能になった。また、ウラジーミル・プーチン大統領の関係者や資源系企業の幹部を中心に、個人に対する金融制裁(口座封鎖)も行っている。
中国に対して同様の制裁を行った場合、国有銀行が発行する人民元建て債券は価格が暴落し、コルレスという国際決済システムが使えなくなるために紙くず化するだろう。また、国有銀行が保有する国外資産については債権者が差し押さえに走るものと思われる。資源国であるロシアの場合は、制裁を受けても天然ガスや原油を売買することで日銭が入るが、中国にはそれがないため、ロシアより何十倍も弱い立場だ。
金融面を見たとき、アメリカと中国の力関係はゾウとアリぐらい違う。確かに中国の銀行は巨大化しているが、それは米ドルとの両替保証があってこそだ。たとえば、人民元は変動幅が決まっている管理変動相場制で、事実上のドルペッグ制(米ドルが裏付け)である。また、香港ドルは米ドルがなければ発行できないドル預託通貨だ。一見、強く見える中国経済だが、実際は非常に脆弱で米ドルに生殺与奪権を握られているのである。
また、アメリカは14年12月の時点で、アメリカ国内にある中国人および共産党幹部の資産を調査しており、その総額は最大3兆ドルともいわれている。つまり、アメリカは国内の中国マネーをすべて把握しているわけで、有事の際には共産党幹部の個人攻撃を始めることも可能だ。対露制裁の際、個人に対しても口座の封鎖などを行ったように、狙い撃ちのように共産党幹部の口座を封鎖することもやりかねない。
米露接近で米軍は南シナ海に全戦力を集中か
また、トランプ政権はロシアと近づきつつあるが、これには中国牽制という意味合いもある。米露が関係を改善して中東問題で手を組めば、中東での多面展開はなくなり、その分アメリカは南シナ海の問題に全戦力を集中できる。
さらにいえば、南シナ海においてロシアが日米側につけば中国は勝ち目がなくなる。ロシアとしては勝ち馬に乗ったほうが得だし、そういう計算ができる国だ。中国とは昔から仲が悪いという事情もあり、南シナ海において中国の肩を持つことは考えにくい。
アメリカとしては、自分から先に仕掛けることはないものの、中国の出方次第では、海上封鎖と金融制裁によって内側から中国を潰すことができるわけだ。現代においては武力よりも金融制裁のほうが効果的であり、それが筆者の言う「経済戦争」である。
しかしながら、中国は秋に5年に一度の共産党全国代表大会を控えているため、強硬な姿勢を崩すことができない。一歩でも引けば、習近平政権の瓦解につながる可能性もあるからだ。一方、トランプ大統領は「100日計画」を発表しているように、就任から100日以内にある程度の実績を出したいという思惑がある。そのため、就任前から中国に揺さぶりをかけているわけだ。
簡単にいえば、引くに引けない習国家主席が前に出れば出るほど、米中の対立が深まり、段階的にアメリカの制裁が強まる可能性があるという構図である。また、1月23日付記事『中国、必ずトランプに叩き潰される…米中戦争状態へ、世界が一斉に中国へ制裁的措置』でも語っているように、いずれにせよ、中国は経済的に苦しい立場に追い込まれることが確実だ。
24日には、民主党議員で上院院内総務のチャック・シューマー氏が、トランプ大統領が公約に掲げている「中国の為替操作国認定」について「本当にアメリカ第一主義を望むならば認定してほしい」と要求した。また、5~6月にはアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)が開催されるが、このままいけば、同会議で中国が非難の的になることも間違いないだろう。 (文=渡邉哲也/経済評論家)>以上
同じくFacebookからの情報ですが、トランプがキッシンジャーと会った時に、キッシンジャーは「国益のためなら、二つでなく三つの中国ならどうか」と答えたという事です。韓国・中央日報の記事で、韓国がそんなに取材力があるとも思えず、記事の信憑性については疑問符が付きますが。
http://japanese.joins.com/article/981/224981.html
習近平はダボス会議で、脱退を示唆するトランプに対抗して、「中国はパリ協定を支持する」と言ったそうですが、まず自分の頭の上の蠅、”雾霾(=スモッグ)”“細顆粒物(=PM2.5)”の問題を自ら解決してから言ってほしい。取締当局が賄賂を受け取っているから問題は永遠に解決しないでしょう。中国人は出来もしないことを平気で言います。これを「嘘つき」と日本人は言いますが、中国人にしてみれば「騙される方が悪い」となります。世界には騙される人が多いという事です。まあ、ダボス会議はグローバリストの集まりなので、ナショナリストのトランプ、プーチンが嫌いで、メデイアを使ってバッシングしています。安倍首相もその中に入れられてきました。でもトランプに続き、ルペンが仏大統領になれば、EUの崩壊は加速するのでは。英国のEU離脱と言っても、英国はEUに浅くしか関与していなかったという事で、ルペン大統領の方がショックが大きいでしょう。
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習近平にまた新たな肩書が増えた。中央軍民融合発展委員会主任。その狙いは?(写真:AP/アフロ)
肩書マニアと揶揄されるくらい、組織トップの肩書を自分のものにしたがる中国の国家主席・習近平に、また一つ肩書が増えた。新たに設置される中央軍民融合発展委員会の主任である。そもそも、軍民融合とは何なのか。なぜ党中央の委員会まで作って、その指揮を習近平自身がとりたがるのかを考えてみたい。
軍需産業の民営化?
1月22日に政治局会議が招集され、中央軍民融合発展委員会の設置が正式決定し、習近平が主任となった。軍民融合が統一的な党中央の指導によって進められることになる。ところで軍民融合とは何なのだろう。ここ数年、習近平は軍民融合の掛け声の下、2016年8月には、中国航天科技集団など中央軍産企業、大手金融機関など13企業による初の軍民融合産業発展基金を設立している。基金規模は302億元にのぼる。
一見すればこれは軍産企業の民営化であり、軍事技術の民生利用促進かと思うのだが、報道の詳細を読むと、そう単純なものでもないようだ。
フェニックステレビの軍事チャンネルが比較的明解に説明していたので、それをもとに考えてみる。
フェニックステレビはこう言っている。
「軍民融合とは、国家の運命の大事に影響するものである。軍民融合がうまくできなければ、軍備が落ちぶれるだけでなく、国家経済が破たんする。世界上の軍事強国は、早々に軍民融合を果たしている。例えば米国陸軍の未来の戦士システムでは、兵士一人ひとりが携帯電話端末を持たなくてはならないが、この端末はサムスン製だ。いわゆる軍内の専門工場で生産された軍用携帯電話ではない」
「日本も同じで、日本には軍産企業は表向きない。しかし、日本の軍需産業は極めて強大だ。そうりゅう型潜水艦、10式タンク、いずも型護衛艦、これらの武器をだれが作っているのか。中国人の多くは知らないだろうが、日本の大企業には、いずれも軍工部門があるのだ。三菱、富士、東芝、住友、ダイキン、リコー…。これらはすべて民営企業であり、武器を生産する、日本の特色ある軍民融合である」
「世界の軍事強国で唯一、軍民融合を行ってこなかったのは旧ソ連だ。国家が重工業を担い、採算を考えずに軍事産業を発展させたがために、軍事強国にはなったが、長期的に支えきれず、最終的に国家経済は軍事工業によって破たんさせられたのだ」
「中国の軍事産業は、ずっと旧ソ連モデルで建設されてきた。それが唯一の選択肢だった。だが、旧ソ連の解体が中国の軍事産業発展の在り方に警鐘を鳴らしている。このままでは、国民経済が支えきれないのだ」
「昨年末、珠海航空展示会と同じ時期に軍民融合展示会も開催され、政治局常務委員は全員参観した。これは対外開放されていなかったのだが、参観した軍事専門家の王雲飛(元海軍装備部門のエンジニア)によれば、展示品は非常に先進的で想像を超えていたという」
国民経済のスロットル
「軍民融合は中国国防発展の正確な選択である。ではこの軍民融合委員会設立にはどういう意味があるのか。まず、軍民融合は中央政治局、政治局常務委員会が直接責任を負うということであり、次にその指揮は習近平がとるということである。これで、軍民融合の難易度に説明がつくであろう」
「李克強首相はかつてこう言った。改革が利益を触発するが、利益の触発は、魂の触発よりも難しい。軍民融合とはつまり改革であり、それには一部の人たちを触発し、軍産企業の利益を生み出さねばならない。軍民融合の難易度は、既得権益者の妨害からくるものだ」
「軍民融合の例を挙げれば、陸軍の05式装甲車。これは中国が国内用と輸出用に開発したものだ。タジキスタンの内政部長の車列が襲撃にあったとき、部長はこの装甲車の性能によって命を助けられた。実は、この装甲車は陝西の民営企業が生産したものだった。この民営企業の会長によると、この装甲車は某大型国営企業が研究開発したのだが、この民営企業の活力、効率、品質がすでにその国営大企業を超えていたので、生産はその民営企業に任せたのだ」
「結論を言えば、未来の中国において、軍民融合は国民経済のスロットルであり、軍隊装備をパワーアップさせ、同時に国有企業改革の道を模索するものである。だからこそ、習近平主席自らが主任になったのだ」
長い引用だが、中国の現状と狙いがわかりやすく書いてある。
端的にいえば、軍民融合発展委員会というハイレベルの機構を新設した目的は、軍事建設によって国家経済を支えるという習近平政権の方針を明確にしたということではないだろうか。軍事建設と経済建設の一体化、軍事ケインズ主義、あるいは、共産党中央を独占体とした戦時国家独占資本主義経済を目指している、といってもいいかもしれない。中国の現状として、軍事・治安維持予算が、けっこう国内経済を圧迫しているようだが、それを解消するのが党中央主導の軍民融合ということだろう。
興味深いのは、旧ソ連を引き合いに出していることだ。中国が現在直面する最大のリスクの一つは経済崩壊の危機だが、習近平政権としての政策のプライオリティの一番は強軍化だ。このプライオリティを守るために、中国はどうやらトランプ政権には経済上の譲歩はする心づもりでいた。ジャック・マーがとトランプに会いに行き、米国で100万人の雇用を創出すると約束したのは、民間ビジネスマンとしての判断だけではない。
トランプの方針はまだはっきりとは見定められていないが、対中強硬姿勢を強く打ち出し、台湾問題や南シナ海をめぐって軍事的対立の先鋭化は避けられない状況となった。強軍化を最上位に掲げる中国は米国に対抗するために、軍拡競争に突入せざるを得ない。
旧ソ連の轍は踏まない
ここで習近平政権が一番懸念しているのは、おそらくかつてのレーガン政権がぶち上げたSDI構想(スターウォーズ構想)によって軍拡競争に引きずり込まれた旧ソ連が、国内経済を疲弊させ財政バランスの矛盾を表面化させてしまったことで政権の足元がゆらぎ、崩壊に追い込まれた歴史の轍を踏むことだろう。
トランプが、政権発足前から中国に対して挑発的な言動を繰り返していることの真の狙いが、中国から譲歩を引き出すことなのか、それとも中国共産党体制の崩壊をもくろんでいるのか、実のところ中国もはかりかねている。経済貿易上だけの譲歩が目的なら対応の余地はあるが、軍事上の譲歩、特に「一つの中国(一中)」原則放棄をカードに出されて、中国が譲歩するようなことがあれば、共産党の執政党としての地位自体がひっくり返りかねない。軍部の不満やウイグル、チベットの独立派の動きを誘発し、国内の分裂や動乱を招きかねない。「一中」カードを米国が本当に切るのであれば、目的は譲歩ではなく、中国共産党体制を崩壊に追い込むことではないか、という疑いが中国側に起き始めた。
つまり、トランプの挑発目的は、中国を軍拡競争、あるいは紛争に引きずり込み、軍事予算を拡大させることで、経済を破たんさせることかもしれない。そういう懸念に対して、中国は軍民融合で対応し、「中国は旧ソ連の轍を踏まない」ということを喧伝しているのだ。これは、トランプ政権に対するメッセージでもあり、中国の軍拡路線が本気であることの宣言でもあろう。
もう一つ興味深い点は、国有企業改革の処方箋として、軍民融合を説明していることだ。国有企業改革の処方箋について、実は、首相の李克強と国家主席の習近平の間には微妙な路線対立がある。
李克強路線は、国有企業のスリム化、民営化による改革で、政府の関与をできるだけ小さくする方針だ。2014年に国務院系コングロマリット・中信集団に民営資本と外資を注入して香港で上場させたやり方は、まさしく李克強路線の好例といえる。
一方、習近平の目指す国有企業改革は、中小国有企業を大手国有企業に併合していき、その超大手国有企業を党中央が直接指導していき、市場に対する党中央のコントロールを強化させていく方向にある。市場の自由化とは逆方向だ。
次のバブル分野に
この路線の対立によって中国の国有企業改革は混乱が生じており、なかなか進まないのだが、面白いのは、記事中で、李克強の軍民融合について「既得権益問題」の発言を引用しつつ、しつこいほど、なぜ軍民融合発展委員会の主任を習近平が担うかを説明している。これは李克強が当初考えていた軍民融合の方向性や、国有企業改革が、その主導権を習近平に移されることで、その本質が変わってきているということを示唆するものではないだろうか。李克強は、主に軍事技術の民生利用促進を強調していた。だが、この記事からは、優れた民営企業の技術・サービス、資産を軍事利用することで、民営企業に対する党中央の指導も強化される面が強調されている。
例えば中国で一番サービスのよい物流企業・順豊エクスプレスは、アジアで最初の民営貨物集散センターを湖北・鄂州市に建設する計画だが、これも軍民融合空港建設プロジェクトの一つだ。国防功能を備えた民営空港を建設し、順豊の物流能力を軍事利用していくということである。もちろん順豊にも利便のよい土地を与えてもらえるといったメリットはあるが、これはまるで民営企業の国防動員である。
ちなみに軍民融合企業株が、この委員会設立を受けて軒並みストップ高となった。軍民融合企業は基礎インフラ分野、科学技術・宇宙開発・電信分野、インターネット分野と多岐にわたるが、これら軍民融合関連株が、次のバブル分野、という見方もある。中国において国防動員は、人民、社会に対する強制義務であるが、株式市場で利益をもたらせば、より積極的に広く軍事費、技術、資源を調達できるようになる。国防動員法が2010年にできた当時から、こうした考え方は主張されてきた。環球時報によれば、米国は軍民融合によって毎年、軍備購入費の2割にあたる300億ドルを節約できているという。
さて、習近平主導の軍民融合は成功するのかどうか。
個人的感想をいえば、民営企業に優れた技術をもつものが多く、経営上も成功するのは、国有企業と違って党の干渉が比較的小さく、利益優先、市場原理にのっとった経済活動に専念できるからだ。多くの国有企業の経営がうまくいかない主要な原因は、党の干渉がきつく、経済活動よりも政治的要因で人事やプロジェクト、経営方針が決定されがちだからだ。
とすると、もともと優秀な技術やサービス資源をもつ民営企業を軍事産業に参与させ、あるいは国有軍産企業に融合させ、しかもその指揮を党中央、習近平直属の機関がとるとなると、むしろ民営企業本来の競争力が発揮できなくなるかもしれない。権力闘争が激しく利権派閥が複雑な共産党が指導する限り、米国式の軍産複合体が実現できるとは、私には思えない。
人民の戦争期待ムードに不安
しかし、隣国の日本にとって、より重要なのは、中国の軍民融合がうまくいくのかどうかということではなく、習近平政権が軍拡を本格化させ、軍事主導型経済を方針として掲げた、という点である。国家を挙げての軍民融合の掛け声は、来る戦時を想定した国家動員スキーム始動の合図ではないか。しかも、そこに新たなバブルを期待する人民が集まれば、それが国内の戦争期待ムードにつながるのではと、まったく不安にさせられる。
いや、不安がることはない、日本にはすでに優れた“軍民融合企業”があるじゃないか、と中国人たちはいうのだが、日本には、今のところはそれを使いこなせるだけの法整備もなければ、心構えもできていないのだ。
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『トランプ大統領の就任演説への評価は真っ二つ 自らが招いたこの「分断」を克服することはできるのか?』(1/23 日経ビジネスオンライン 高濱賛)について
トランプの発言は誤りが多いです。意図的にやっているとすれば凄いものですが。ツイッターの多用は危険です。スタッフにアカウントを任せて発信した方が良いのでは。世界のマスメデイアは反トランプで結束していますので、自分の意見を広く知らしめるのにツイッターは便利な道具ではありますが。
米国民はオバマ時代には既に2つに分断されていました。共和党支持(小さな政府)と民主党支持(大きな政府)とにです。肌の色は関係ありません。TEAパーテイもオバマになってからできました。都市部のエリート達は民主党支持者が多いようです。ジョン・グリシャムの『評決のとき』を読むと露骨に共和党支持者を侮蔑しているように感じました。“red neck”という言葉も使われていました。元々、黒人奴隷を解放したのは共和党のリンカーンなのに、いつの間にか南部の黒人は民主党支持になってしまいました。KKKも元は南軍の白人兵士が戦争に負けて落ち込む家族を励ますために作ったと言われています。ですからKKKは黒人だけでなく、共和党支持者もリンチしたりしていました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%8D%E3%83%83%E3%82%AF
http://bylines.news.yahoo.co.jp/maeshimakazuhiro/20160425-00057003/
2/25産経ニュースには<マティス米国防長官が2月上旬訪日で調整 稲田防衛相と会談へ

マティス米国防長官(ロイター)
【ワシントン=加納宏幸】マティス米国防長官が2月上旬に就任後初めて日本、韓国を訪問する方向で調整が進められていることが24日、関係筋の話で明らかになった。トランプ政権の主要閣僚としては初の訪日となる見通しだ。
訪日が実現すれば、マティス氏は稲田朋美防衛相と会談。安倍晋三首相にも表敬訪問するとみられる。
マティス氏は上院軍事委員会での公聴会で同盟重視の姿勢を明確にし、アジア太平洋地域を「優先事項であり続ける」と述べた。訪日では日米同盟の重要性を再確認し、北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の南シナ海進出、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題を協議する意向だ。
韓国では韓民求国防相と会談し、北朝鮮問題や米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備を協議するとみられる。>(以上)
マティス国防長官の訪日は、いよいよ中国との対決姿勢をハッキリさせ、同盟国にも応分の負担と覚悟を求めるのでは。日本も尖閣防衛の為に何を為すべきかを考えて、実行に移していかなければ。石垣島・宮古島・奄美大島に陸自を配備して、装備も敵の意図を挫くものを設置した方が良いでしょう。
1/24産経ニュース<中国「米国は言行を慎め」 南シナ海めぐり米大統領報道官に反論

北京の中国外務省で記者会見する華春瑩副報道局長=2016年12月26日(共同)
【北京=西見由章】中国外務省の華春瑩報道官は24日の記者会見で、スパイサー米大統領報道官が中国による南シナ海島嶼の占拠を阻止する姿勢を示したことについて「米国は南シナ海をめぐる争いの当事者ではない。米側が事実を尊重し、言行を慎み、地域の平和と安定を損なわないよう促す」と反論した。
華氏は「中国は各国の航行の自由をしっかり守る」とする一方で、「他国にどのような変化が起きようと自らの南シナ海の領土主権と海洋権益を守る決意は変わらない」と強調した。
中国は南シナ海への関与強化を明言するトランプ新政権への対抗策を急いでいる。高虎城商務相は23日、フィリピンのドミンゲス財務相ら訪中団との間で総額37億ドル(約4200億円)規模の民生改善プロジェクトで合意したことを明らかにした。領有権をめぐる係争国との良好な関係をアピールし、米国の「介入」を牽制する構えだ。>(以上)
盗人猛々しいというのは中国のことを指すのでは。国際仲裁裁判所の判決も蔑ろにして。口先だけのオバマと違い、トランプは中国の違法活動を許さないでしょう。時間の利益を中国に与えてはなりません。2015年5月28日のZAKZAKには、<米中激突なら1週間で米軍が制圧 中国艦隊は魚雷の餌食 緊迫の南シナ海>という記事が載っています。戦闘に入る前に、中国艦船のみを標的にしたフロート型の機雷による中国沿岸の海上封鎖と経済制裁で中国経済を崩壊させるのが先のような気がします。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150528/frn1505281140001-n1.htm
高濱記事

就任演説に臨んだトランプ大統領(写真:Abaca USA/アフロ)
—ドナルド・トランプ第45代米大統領が誕生しました。ワシントンはじめ全米各地で抗議デモが繰り広げられたり、下院議員60人が就任式をボイコットしたり、異例づくめの就任式でしたね。注目の16分間の就任演説をどうみますか。
高濱:演説に対する米市民の評価は真っ二つです。演説直後、保守的な人とリベラルな人、2人ずつに電話とインターネットでコメントを求めました。
「まさに白人の本音を代弁してくれた」
保守的な2人は電話口で声を震わせながら歓びを語りました。
その一人、テキサス州在住の白人の主婦(53歳)は次のように話してくれました。「トランプ大統領は、予備選段階から言ってきたことをそのまま貫き通しました。私たちのように、黒人大統領から8年にわたって忘れ去られていた白人のホンネをはっきりと言ってくれました」。
「トランプ大統領は、米企業が低賃金を求めて外国に逃げていった結果、職を失った白人労働者のことを考えてくれる初めての大統領だと信じています。演説を聞いて確信が持てました」
「今、何が私の身の回りに起こっているか、ですって。私の住んでいる田舎町にまで、肌の浅黒い見知らぬ外国人がどんどん入ってきて、治安が悪くなっているんですよ。トランプさんはこんな状況から私たちをきっと救い出してくれると信じています」
もう一人はテネシー州に住む、白人の零細企業従業員(62)。「新大統領は、反エスタブリッシュメント(既得権層・支配勢力)、反エリート(主流メディアや言論界)、反ワシントン(連邦政府官僚、共和党保守本流や民主党)、外国を敵に回して戦うぞ、という意気込みを熱っぽく話してくれた。胸がスーとしたよ。オバマが大統領だった閉塞の8年間からやっと解放されたって感じだね」。
「最初は俺たちみたいな、小さくて貧しく、力のない白人たちだけにしか支持されなかったトランプが、『トランプ主義』の旗を高々と掲げてワシントンに凱旋するなんて、信じられないよ。演説はまさに俺の思っていることを100%代弁してくれていた。嬉しいね」
「パクリ表現並べたてる」
一方、民主党の大統領候補としてバーニー・サンダース氏を支持した、IT関連企業で働く35歳のエンジニア(国際政治学修士号も取得している)は、正反対な意見を聞かせてくれました。「こんなお粗末な大統領就任演説を聞いたのは初めてだ。内容は中学校の生徒会長に選ばれた生徒の挨拶と同じレベルだ」。
「分かりやすいと言えば分かりやすいが、予備選や大統領選の時の自分の支持者だけに話しているわけじゃないはず。演説の中に出てくる表現はどこかで聞いたようなパクリばかり。例えば、『Make America Great Again』という表現はロナルド・レーガン(第40代大統領)が最初に使ったのをパクっただけだし、『America First』*は第二次大戦への参戦に反対した若者たちが言い出した言葉」。
「一人で鉛筆舐め舐め書いたと側近は言っているが、言っている内容は大統領上級顧問になった右翼反動のスティーブ・バノン(保守系メディア「ブライトバート・ニュース」の元会長)がサイトで論じていたことのコピーだ」
*:America Firstは、40年代、英軍を支援すべく米国が欧州戦線に軍隊を送ることに反対した東部名門校の学生たちが行なった政治活動。ジェラルド・フォード(のちに第38代大統領)やポッター・スチュワート(のちの最高裁判事)、大西洋単独無着陸飛行をしたチャールズ・リンドバーグ飛行士らが参加した。彼らは「米国の国益を第一」に考え、ナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラー総統との交渉を提案していた。
「演説前にトランプ氏の側近は『トランプ大統領が自分で起草した。具体的な政策ではなく、大統領自身の哲学を米国民と世界に示す演説になる』と言っていた。その意味では、トランプの哲学がこの程度だったのか、と改めて確認したよ」
ボストンに住む政治学専門の大学教授(59)のコメントは、さらに手厳しい。「改めて、われわれ米国民はひどい人間に核のボタンを押す権限を与えてしまったもんだと思う。米国がこれまで営々と培ってきた世界のリーダーの地位から降りる兆候をこの演説ははっきりと示した。中国とロシアはあざ笑い、世界の同盟国は頭を抱えているはずだ」。
「どこの国のリーダーも自国民の利益を最優先に考えている。しかしそれが通らないのが国際政治であり、外交であり、通商だ。そんなことも分からぬ男が大統領になっちゃうこと自体、米国は今異常だよ」
この4人のコメントを聞くにつけ、本当にこの国は「分裂国家」になってしまったと痛感します。
就任式の前日、権威ある超党派の世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが、米国がいま置かれた状況について米国民に尋ねました。その結果、回答者のなんと86%が「米国が政治的にこれほど分裂したことはない」と答えています。バラク・オバマ第44代大統領が08年に就任した時に「分裂状態にある」と答えた人は46%でした。
「米国はいま修羅場のど真ん中にいる」
—トランプ氏が標的に挙げている米メディアの反応はどうでしょう。
高濱:これも保守とリベラルでは異なります。選挙中、一貫してトランプ氏を支持してきた保守系新聞「ワシントン・エグザミナー」(電子版)は、トランプ氏の演説を次のように絶賛しています。「トランプ大統領はワシントン(既得権を持つ支配勢力)よりも平均的米市民の利益を優先して考えるという公約を就任に際しても堅持した。(海外に流れた)仕事を取り戻し、『米国第一主義』を掲げ、『米国を再び偉大にする』という初心を引っ提げてホワイトハウス入りした」。
一方、リベラル系メディアの雄、ニューヨーク・タイムズは演説直後、トランプ新大統領に対し、就任演説の以下の下りを引用しつつ「ご自身の演説の中で何が最も注目に値する箇所か、お教え願いたい」とした質問状を電子版に載せた。
「米国のこの修羅場*(carnage)は今ここで終わらせねばならない。今直ぐにだ。我々は一緒に米国を再び強くする、再び豊かにする、再び誇りを持てるようにする、再び安全な国家にする。そうだ、我々は手を携えて米国を再び偉大にするのだ」
*:トランプ大統領が言う「修羅場」は、大都市の低所得層が居住する地域の貧困と犯罪、工場閉鎖、大学の高額授業料、麻薬と犯罪などの状況を指す。
—さて就任演説に合わせて「トランプ・ホワイトハウス」のウェブサイトに、環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉という方針が掲載されました。選挙中に主張していた西太平洋条約機構(NATO)や日韓など同盟国との防衛分担拡大の話もいよいよ出てくるわけですね。
高濱:就任演説でもこう指摘しています。「米国は長年にわたり、米産業の犠牲のもとに外国の産業を豊かにしてきた。我々の軍隊が消耗しきっているにもかかわらず、外国の軍隊を支援してきた。われわれは自分の国を守ることなく、他の国の国境を守り続けてきた。米国内のインフラが衰退し破損しているにもかかわらず、海外で何兆ドルものカネを使ってきた。米国の富と力と自信が拡散する中で、米国は他の国を豊かにしてきた」。
この批判の対象に「日米安保条約の片務性」が指摘されている日本も入っていることは間違いありません。ということは早晩、日米外交防衛担当閣僚による2プラス2でこうした問題が取り上げられる可能性が大です。
準閣僚ポストなかなか埋まらず
トランプ大統領就任演説をめぐる米国内の対立と分裂を見ると、トランプ政権が外交、安全保障問題で他国との交渉に入るにはまだまだ時間がかかる気がします。人事面でも課題があります。新政権発足と同時に約4000人の連邦職員が総入れ替えになります。しかし、準閣僚レベル、つまり次官や次官補といったポストがなかなか埋まらないようです。準閣僚レベルのうち50人近くは、オバマ政権の人間が留任するといった情報も流れています。
オバマ政権で準閣僚を務めた政府高官の一人は、筆者に話しました。「ここ当分、世界は新大統領のツィッターに一喜一憂する日が続くだろうね。けど、トランプ大統領はツイッターに無責任な『願望』を打ち込んでいるだけで、それが実際に政策として実行に移されるまでには数か月かかるんじゃないか」。
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『米軍が債権者に敗れる日 成長策、覇権維持を左右 編集委員 梶原誠』(1/23日経朝刊)、『世界鳥瞰 米孤立主義が招いた戦争の教訓』(1/23日経ビジネス)、『トランプの反中は「本物」、異常なプーチン愛は「戦略」だ』(1/23ダヤモンドオンライン 北野幸伯)について
麻生副総理兼財務大臣が安倍首相と一緒に訪米するのは、ペンス副大統領との会談だけでなく、トランプ政権が中国との本格的な対決に備え、中国の米国債売却の脅しがあれば、日本が引き受けるという事を打ち合わせるのでは。下の写真によると1兆$くらいですから、問題なく引き受けられるでしょう。中国は人民元暴落を防ぐため、$売り・人民元買いをしていますから、真水の外貨準備を減らして、貿易面で締め付けるのに手段として使われると思います。
また、小坪しんや氏のブログでは「今年安倍首相とトランプ大統領とが一緒にアーリントン墓地に献花、その後靖国に一緒に参拝する」予想を語っています。中国、北・南朝鮮が日本に仕掛けて来ている歴史戦を粉々に粉砕してくれるでしょう。
https://samurai20.jp/2017/01/donald-john-trump-4/
日経ビジネスの記事では、筆者の見方は固定観念に基づいて論理展開しています。「米国が孤立主義を取ったことで、ドイツのナチスと帝国主義に走った日本が侵略行為を激化させ、全世界を危機にさらした点だ。」なんて植民地を持って搾取していた米国を棚に上げて良く言うよと思います。少なくとも日本は欧米の「植民地主義」ではなく、「統合」(搾取するのでなく、できるだけ日本と同じ扱いか、投資についてはそれ以上)の位置づけだったという事実すら知りません。まあ、戦後の日本人の大部分も洗脳されて、そういう事実を知らないのですから、外国人がそう思い込んでいても仕方のない面もありますが。国際社会では主張しなければ相手の言い分を認めたことになりますので。
ルービニ氏はアメリカの保護主義に力点を置いて説明していますが、軍人を置く登用していることから分かる通り、オバマが弱体化させた軍の強化をするつもりです。そのための財源として同盟国にも応分の負担を求めるという事でしょう。AIIBの加入を勧めたウールジー元CIA長官が政権から遠ざけられたのも、むべなるかなです。中国はAIIBが昨年一年間融資したのが9件で単独融資が3件とプアな実績しかなくて、困っていろんなルートを使って日米に加入を勧める論調作りをしています。そういう議論を展開しているのは中国から金を貰っている手先と看做して間違いありません。
英国のメイ首相はEUの単一市場からの撤退を明言したのは、トランプ大統領と良く打ち合わせた結果なのでは。中国と強く結びついているEUの盟主のドイツに打撃を与えるためとも思われます。真田幸光氏によれば『世界の富の99%を動かす英国王室、その金庫番のユダヤ資本』としての力が働いたのでは。ユダヤ人のジョージソロスは中国ベッタリのヒラリーを応援して負け組に入りましたが、同じくユダヤ人のクシュナーが今後采配を振るって、中国に対峙していくのでは。中国は英国との一帯一路で中国の貨物が英国に着いたと喜んでいますが。
1/23宮崎正弘氏のブログによれば、習近平は軍の上層部を身内で固めたとのこと。権力基盤の安定の為だけでなく、米国との決戦に臨むために急いだ部分もあったのでは。キナ臭くなってきています。ただ実力的には横綱と幕下力士くらいの差があります。どこまで頑張れるか。
http://melma.com/backnumber_45206_6477567/
日経記事
20日、米大統領に就任したトランプ氏は昨年11月の当選以降、ロッキード・マーチンをはじめとする米軍需関連企業の株価を振り回してきた。

国防強化を掲げる同氏が選挙を制した後、株価は急騰を重ねた。だが12月、同氏が大統領専用機エアフォースワンや、最新鋭ステルス戦闘機F35の価格を「高すぎる」と批判したのをきっかけに急落に転じ、方向感を失った。
ウォール街には今、不安が渦巻いている。「財政的な制約で、国防費が増やせないのでは」と。
トランプ氏は選挙戦を通じ、米軍の駐留費の肩代わりを駐留先の日本、ドイツ、韓国に求めた。外国の紛争への関与を「米国は世界の警官ではない」と避ける姿勢も示している。
米国の台所事情は確かに厳しい。米議会予算局(CBO)によると、社会保障費などの増大で債務が2016年からの10年間で64%増え、年間の利払いは2.9倍に膨れる。国防費の24%増をはるかに上回るペースだ。
歳入に占める利払いと国防費の割合、つまり両者による予算の「奪い合い」をグラフ化すると、ウォール街の不安は真実味を増す。利払いが増える分、国防費への配分率が削られ、26年には肩を並べる。
象徴的なのが、翌27年にも予想される事態だ。利払いが国防費を上回る。大統領や議会にしてみれば、債権者の方が軍隊より支出先として大きな存在になる。
利払いと異なり、国防費は政府や議会が動かすことができる「裁量的支出」だ。債権者が「利払いのために、国防費を削減すべきだ」とワシントンに迫れば、軍事力を背景にした米国の覇権は揺らぐ。
米軍が債権者に敗れる日。こんな悪夢を7年前、米軍の最高幹部が警告していた。
「我が国の安全保障上、唯一最大の脅威は債務だ」。10年、当時の統合参謀本部議長、マイケル・マレン氏は語っている。巨額の利払いが続けば、肝心の北朝鮮にもテロにも対処できないからだ。
「状況は悪化している」。同氏は今も危機感を強めている。債務は昨年までの6年間で5割以上も増えたもようだ。「このまま債務が制御できなければ、インフラにも教育にも安全保障にも十分にお金が使えない。米国はいずれ、別の国になってしまう」
米国防費は年間約6000億ドルと、2位の中国以下10カ国の合計に匹敵する。紛争を押さえつけてきた強大な力が揺らげば世界は不安定になる。
「これまでの経験上、大きな産油国で有事となれば、原油価格が1バレル120ドルぐらいには簡単に上昇する」。日本エネルギー経済研究所の豊田正和理事長は、中東における米国の「力の空白」を前提に、油価が現在の2倍以上になるリスクシナリオを描いている。
原油の値動きは、ファンドなどの値ざやを狙う投機家が増幅してきた。主要な石油施設がテロなどに襲われるだけで価格は急騰し、日本やインドなど純輸入国の経済を傷つけるだろう。
米国にとってやっかいなのは、影響力を増す債権者の上位に中国が名を連ねることだ。米国債の約40%は外国人が保有するが、このうち40%近くを日本と中国が分け合っている。中国は日本と異なり米国の同盟国ではない。
09年、当時のクリントン国務長官が対中外交について「銀行を相手に強く出られるか?」と嘆いた――こんな逸話が翌年報じられて話題をさらった。
実際、台湾や通商などを巡って米中の緊張が高まるたびに、中国による米国債の売却が取り沙汰されてきた。米国債の価格が急落すれば、米長期金利が急騰して米経済は傷つく。
米中央情報局(CIA)は5年ほど前、米国債が中国に握られている問題を分析している。大きな脅威にはならないというのが結論だったという。
当時のCIA長官で、トランプ政権の国務長官候補にもなったデビッド・ペトレアス氏は今も自信を見せる。「中国が米国債を売却しても、大勢の国家や機関投資家が喜んで買ってくれるはずだ」
だがもっと注目すべきなのは、買ってくれる条件だ。「米経済が世界で最も強固である限り」。同氏はこうクギを刺す。
だからこそトランプ政権の成長策は、米国が超大国としての地位を保つために重い意味を持つ。税収を増やし、財政が健全であると市場に信じてもらう必要がある。そうすれば米国債が売られても新たな買い手が吸収する。金利も抑制され、利払いも軽くなり、マレン氏が危惧する様々な投資も可能になる。
「Gゼロ」という言葉が流行したように、長期的には米国1強の時代も終わるだろう。トランプ政権が、中国をはじめ今後大国の仲間入りする国々と平和的な外交関係を築けるかは、世界の安定を左右する。
だが、市場は軟着陸を許さないかもしれない。投資家が米国の成長を見限れば、米国債の買い手はいなくなり金利が跳ね上がる。利払いは一段と膨らんで国防費を侵食し、債権者が米軍を倒す日も早まる。
新政権の成長策、「トランプノミクス」がいよいよ動き出した。それは、世界の地政学リスクの変数でもある。
日経ビジネス記事
1920、30年代に米国が孤立主義を取ったことが日独の暴走を招き、第2次世界大戦をもたらした。トランプ新米大統領が再び孤立主義の方針を取れば、米国が戦後築いてきた世界秩序は崩れ去るだろう。現在の野心的新興国の台頭を許せば、世界は今以上に深刻な紛争に向かう。歴史はそれを証明している。

ノリエリ・ルービニ氏
ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授兼、経済分析を手がけるRGEモニターの会長。米住宅バブル崩壊や金融危機到来を数年前から予測したことで知られる。 米大統領選挙でのドナルド・トランプ氏の勝利は、グローバル化へのポピュリズム的反発が高まっているという証しだけではない。「パクスアメリカーナ」の終焉の予兆とも言えるかもしれない。
パクスアメリカーナとは、第2次世界大戦後に米国が同盟諸国と築いた、自由な貿易と相互安全保障を基本とする国際体制だ。これにより戦後70年間、繁栄が維持されてきた。
具体的には、貿易の自由化や資本移動の拡大、適切な社会福祉政策など市場を重視する原則の上に成り立ち、米国が北大西洋条約機構(NATO)など様々な同盟を通じて、欧州や中東、アジアにおける安全保障を確保することで裏付けられてきた。
ところが、トランプ新大統領が進めようとしているグローバル化を敵視した、保護主義的でポピュリズム的な政策は、貿易を妨げ、労働や資本の移動を制限する可能性がある。
トランプ氏はさらに、米国の同盟国に対し、自国を防衛するための費用負担を増やすよう求めていくとしており、米国が築いてきた安全保障体制の在り方にも疑問を投げかけている。
彼が本気で「アメリカファースト(米国第一主義)」を貫く方針なら、米国は地政学的な戦略を転換させることになり、孤立主義や一国主義に傾き、米国の国益のみを推進していくことになる。
米孤立主義が独日暴走招く
米国は1920~30年代に同様の政策を展開し、結果的に第2次大戦の種をまくことになってしまった。保護主義的な政策が、貿易上の報復措置や通貨戦争を招き、大恐慌をさらに悪化させた。その始まりが、何千という品目の輸入品に高い関税をかけたスムート・ホーリー法だった。
さらに重要なのは、米国が孤立主義を取ったことで、ドイツのナチスと帝国主義に走った日本が侵略行為を激化させ、全世界を危機にさらした点だ。

米国のかつての孤立主義が真珠湾攻撃を招いた(写真=AP/アフロ)
そうした孤立主義を正当化させたのは、米国は太平洋と大西洋によって守られているという誤った考え方だった。1941年12月の日本海軍による真珠湾攻撃で、米国はようやく現実に目を向けざるを得なくなったのだ。
今回、米国が再び孤立主義に陥り、自分たちの国益のみ追求するようになれば、いずれ世界規模の争いが起きてもおかしくはない。
しかも、米国が欧州から身を引くまでもなく、既に欧州連合(EU)とユーロ圏は空中分解しつつあるようだ。英国の2016年6月のEU離脱を決めた国民投票や、イタリアの憲法改正を否決した同12月の国民投票はその表れだ。
加えて今年はフランスやイタリア、その他の欧州諸国で、極左または極右の反EU政党が政権を握る可能性がある。
米国が欧州での存在感を縮小すれば、ソ連時代の勢力の復活を狙うロシアが動き出すだろう。ロシアは既にウクライナやシリア、バルト諸国、バルカン半島諸国で、米国やEUを挑発している。
今後、EU崩壊の可能性の拡大につけ込んで旧ソ連圏諸国での影響力を拡大したり、欧州内の親ロシア勢力を支援したりするかもしれない。欧州が米国の「安全保障の傘」を次第に失うことで、誰よりも得をするのはロシアのウラジーミル・プーチン大統領である。
イスラム過激派の思うつぼに
トランプ氏の政策は、中東情勢も悪化させる可能性がある。同氏は米国をエネルギー面で完全に自給自足させると公言している。このことは中東における米国の権益を放棄し、温暖化ガスの排出を伴う米国産の化石燃料への依存を高めることになる。
しかも、トランプ氏は、好戦的なイスラム過激派だけではなく、イスラム教そのものが危険だと言い続けている。安全保障担当の大統領補佐官に指名されたマイケル・フリン氏も同じ考えだ。これでは、イスラム過激派が描く「文明の衝突」のシナリオにまんまと乗せられてしまうだろう。
一方、トランプ政権の「米国第一主義」は、サウジアラビアとイランの代理戦争となっているスンニ派とシーア派の長期にわたる戦いも激化させるだろう。米国がスンニ派の同盟国への支援を保障しなくなったら、イランやサウジ、トルコ、エジプトなど中東で力を持つ国は、自衛には核武装するしかないと考えるかもしれない。そうなれば、紛争や対立はさらに悲惨なものになる。
アジアでは、米国の経済力と軍事力のおかげで数十年間、安定が維持されてきた。だが、台頭する中国が現状を変えようとしている。バラク・オバマ前大統領の「アジア回帰」戦略は、12カ国が参加するTPP(環太平洋経済連携協定)の成立に重きを置いていたが、トランプ氏は即時離脱を確約している。
中国はアジアや太平洋地域、南米で経済関係を急速に強化しており、それを実現すべく広域経済圏構想としての「一帯一路(新シルクロード)」、アジアインフラ投資銀行(AIIB)や新開発銀行(通称BRICS銀行)の設立、そしてTPPに対抗する中国独自の域内自由貿易協定の成立を目指している。
フィリピンや韓国、台湾などアジアにおける同盟国・地域を米国が見捨てたら、そうした国々は中国にひれ伏すしかない。日本やインドなどその他の同盟国は、軍事力を増強し、公然と中国に対抗することを余儀なくされるかもしれない。つまり、アジアから米国が撤退すれば、いずれ軍事衝突が起きる可能性は高くなるということだ。
世界に組み込まれている米国
1930年代、米国の保護主義的かつ孤立主義的な政策が世界の経済成長や貿易を妨げ、その結果として、侵略的な新興勢力が世界戦争を勃発させる舞台を準備してしまった。今、同じような政策を進めれば、新たな大国が米国主導の国際秩序に対抗しようと、その弱体化をもくろむことになりかねない。
孤立主義の方針を取るトランプ政権は、ロシアや中国、イランなど覇権を拡大しようとしている国々は自分たちへの直接の脅威にはならないと考えているかもしれない。東西に横たわる大海を見渡せば、自分たちは安全であるかに思えるだろう。だが、米国は今も互いに深く結びついた世界における経済大国であり、金融大国である。
これらの国々は、歯止めが利かなくなれば、米国の国内外における権益や安全保障を根幹から揺るがすことになるかもしれない。特に、核兵器やサイバー攻撃の能力を高めれば、その脅威はさらに大きくなる。保護主義や孤立主義、米国第一主義は、経済的および軍事的な惨事を招くということだ。歴史がはっきりとそう示している。
ダイヤモンドオンライン記事
ドナルド・トランプが1月20日、米国大統領に就任した。全世界が、「彼はどんな政策を行うのだろう?」と注目している。特に、他国に影響を及ぼす「外交政策」は重要だ。今回は、トランプ新大統領がどんな外交をし、世界のパワーバランスがどう変わるのかを考えてみよう。(国際関係アナリスト 北野幸伯)
米中37年間の慣習をぶち壊した!トランプは「本物の反中」
大統領選に勝利してからのトランプの言動を見て、はっきりわかる重大事がある。トランプは、「反中」である。
彼が反中であることは、選挙戦中から知られていた。しかし当時、トランプの中国批判は、為替操作など「経済面」に限定されていた。トランプは、「ビジネスで中国と関係が深い」と言われ、「反中はフリだけ」という意見も多かった。

新政権人事を丁寧に見て行くと、トランプの反中は「フリではなく本物」、そして「プーチン愛」も異様に強いことが良くわかる。その裏には、どんな事情があるのだろうか? Photo:REX FEATURES/AFLO
ところが、大統領選で勝利した後の言動は、彼が「本物の反中」であることを示している。
トランプは昨年12月2日、台湾の蔡英文総統と電話会談し、大問題になった。なぜか? いうまでもなく、中国は台湾を主権国家と認めていない。「台湾は中国の一部である」としている。そして、米国にも「一つの中国」原則を守るよう要求し、歴代大統領は、律儀にそれを守りつづけてきた。
米国大統領と台湾総統が電話で話すのは、1979年以降、一度もなかった。つまりトランプは、米国と中国の間の37年間の慣習、合意事項を、あっさりぶち壊したのだ。
中国政府は衝撃を受け、厳重抗議した。これに対するトランプの反応はどうだったのか?彼は12月4日、ツイッターに、こう投稿した。(太線筆者、以下同じ)
「中国は彼らの通貨を切り下げること(つまり米企業の競争を困難にすること)、中国向けの米製品に重税を課すこと(米国は中国製品に課税していないのに)、南シナ海のど真ん中に巨大軍事施設を建設することなどに関して、われわれに了承を求めたか?そうは思わない!」
歴代の米大統領は、異常なほど中国に気をつかってきた。共産党の一党独裁国家・中国が、あたかも「道徳的権威」であるかのごとく。しかし、トランプは、「おまえたちにあれこれ言われる筋合いはない!」と、きっぱり態度で示したのだ。
そして、重要なポイントは、トランプが「南シナ海の巨大軍事施設建設」に言及したこと。彼の「反中」は「経済面だけではない」ことがはっきりした瞬間だった。
トランプがつくったのは「中国と対決するための政権」
人事を見ても、トランプは、「対中強硬派」に重要なポストを与えている。たとえば、新設される「国家通商会議」のトップは、超の付く反中の人物だ。
<トランプ氏、新設の「国家通商会議」トップに対中強硬派を指名 AFP=時事 12/22(木) 20:38配信 【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は21日、中国批判の急先鋒(せんぽう)として知られるピーター・ナバロ(Peter Navarro)氏を、貿易・産業政策を担う新たな組織「国家通商会議(White House National Trade Council)」のトップに指名すると発表した。>
カリフォルニア大学教授のピーター・ナヴァロには、「米中もし戦わば」という著書があり、現在日本でもベストセラーになっている。またトランプは、通商代表部(USTR)のトップに、これも反中のロバート・ライトハイザーを指名した。
この人事に、中国は慌て、共産党系メディアはトランプに「警告」した。
<中国共産党系メディア、トランプ氏に警告-次期USTR代表人事で Bloomberg 1/5(木) 18:39配信 中国共産党系の新聞、環球時報は5日の論説で、トランプ次期米大統領が貿易戦争を起こそうとしたり米中関係の緊張を一段と高めようとした場合、トランプ氏は「大棒」に遭遇するだろうと警告した。 中国語の大棒は太いこん棒、力や脅しを意味する。 トランプ氏が米通商代表部(USTR)の次期代表に対中強硬派のロバート・ライトハイザー氏を起用すると発表したことを受け、同紙は「中国商務省の門の周りには花が飾られているが、扉の内側には大棒も隠されていて、その両方が米国民を待っている」との文章を掲載した。>
また、新国防相に指名されたジェームス・マティスは「狂犬」と呼ばれる人物。15年1月27日、米議会で中国について、こう語っている。
「中国が南シナ海やそのほかで、いじめのような強硬路線を拡大していくなら、現在のわれわれの取り組みと並行して、中国に対抗するための政策を構築して行く必要がある」
このようにトランプは、「中国と対決するための政権をつくった」といえる。
「異常なプーチン愛」を示すトランプの目的とは?
一方、外国から見ると、まったく理解できないのが、トランプの異常なまでの「プーチン愛」だ。
彼は選挙戦中から一貫して、「プーチンとの和解、協力」を主張してきた。ヒラリー陣営は、これを利用した。彼女は、「トランプは、プーチンの傀儡だ」と主張した。
オバマ政権や、ヒラリーを支持するメディアは、1.プーチンは悪魔のような男 2.トランプは、悪魔(プーチン)の傀儡 3.だからヒラリーに投票するべきーーという論法で選挙戦を戦ってきた。それでも、トランプの言動は、変わることがなかった。
最近では、「ロシアがサイバー攻撃で米大統領選に介入した」ことが、大問題になっている。トランプは、「介入」を認めた上で、驚くべき発言をした。それでも「反ロシア派」は「バカ」だというのだ。
<【米政権交代】トランプ氏、反ロシア派は「馬鹿」 選挙介入認めるも BBC News 1/9(月) 13:54配信 米大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏を有利にしようとロシア政府が民主党本部をハッキングするなど、選挙に介入しようとしたという米政府の報告書公表を受けて、トランプ氏は7日、それまでの主張を翻して介入があったことは認めたものの、ロシアとの良好な関係維持に反対するのは「馬鹿」で「愚か者」だと連続ツイートした。>
なぜトランプは、「親プーチン」「親ロシア」なのか?彼の論理は、「対ISでロシアと協力できるから」である。
トランプは、オバマのシリア政策を軽蔑している。オバマには、シリアに「アサド」「IS」という2つの敵がいた。オバマは、「ISをせん滅する!」といったが、それができない事情があった。
しばしばテロを起こすISは、一方で米国と同じく「反アサド」なのだ。つまり、オバマとISは、「反アサド」で利害が一致していた。そのため、米国と有志連合の空爆は「手抜き」で、ISは弱まることがなかった。
トランプは、オバマの優柔不断を「馬鹿げている」と考えている。では、トランプの「アサド、IS観」はどのようなものなのか?彼は、「アサドは悪だが、ISはもっと悪い」と語っている。なぜなら、「アサドが政権にとどまっていても、米国に実質被害はない。しかしISはテロを起こすので、米国の実質的脅威である」と。
極めて合理的である。この「アサド政権を容認し、ISをせん滅する」というのは、プーチンと同じ立場である。だからトランプは、プーチンと和解したいというのだ。
「プーチンの親友」が米国の国務長官に!
トランプの「親ロシア」ぶりは、人事にもあらわれている。マイケル・フリン大統領安全保障担当補佐官は、退役中将。12年~14年、オバマ政権下で国防情報局長官を務めたが、「ロシア寄り」の姿勢が問題視され、辞任に追い込まれた人物である。
そして、トランプ「親ロシアの象徴」は、国務長官に指名されたレックス・ティラーソンだろう。ティラーソンは、石油大手エクソン・モービルの前CEOである。その近年の言動を振り返ってみよう。
2006年 エクソン・モービルCEOに就任。 2012年 ロシアの国営石油会社ロスネフチと、北極海・黒海における共同開発で合意した。 2013年 ロシアから「友好勲章」を授与された。 2014年 欧米による「対ロシア制裁」に反対した。
「プーチンの親友」ともいわれる人物が、米国の国務長官を務めるのだ。これは「驚愕の事態」といえる。ちなみにトランプは、ウォール・ストリート・ジャーナル1月13日付のインタビューで、「対ロシア制裁解除の可能性」と「『一つの中国』の原則を見直す可能性」について言及した。
これらすべての事実からわかることは、トランプ政権は、「反中国、親ロシア」であるということだ。トランプ外交の基軸は、「ロシアと和解し、中国を叩く」になるだろう。
以前から予想された「米中対立」「米ロ和解」
実をいうと、新政権が「反中親ロ政権」になることは、以前から予想されていた。いつ予想できたかというと、「AIIB事件」が起こった15年3月からである。「AIIB事件」とは、英国、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国などの親米諸国群が、米国の制止を完全に無視して、中国主導「AIIB」への参加を決めたことを指す。 「親米諸国、同盟諸国群が、米国ではなく中国の言うことを聞く!」
この衝撃は大きかった。米国支配層は、中国が既に「覇権一歩手前」まできていることを自覚した。この事件で、親中反ロだったオバマすら変わった。筆者は、15年4月28日付の記事で、「米国は中国に逆襲する」「ロシアと和解する」と書いた。 予想通り、米国政府は中国の「南シナ海埋め立て問題」を大騒ぎするようになっていった。そして、オバマは15年9月、訪米した習近平を露骨に冷遇し、世界に「米中関係悪化」が知れわたった。
一方、オバマは、ロシアとの和解に乗り出した。ケリー国務長官は15年5月、「クリミア併合」後はじめて訪ロし、「制裁解除の可能性」について言及している。米ロ関係が改善されたことで、ウクライナ問題は沈静化した。
同年7月、米国とロシアは協力し、歴史的「イラン核合意」を成立させた。さらに16年2月、米ロの努力で、シリア内戦の停戦が実現している(しかし、後に崩壊したが)。このようにオバマは、短期間でロシアと和解し、ウクライナ問題、イラン核問題を解決。シリア問題もロシアとの協力で、解決にむかっていた。
しかし、大統領選が近づくにつれ、オバマは再び「反ロシア」になっていった。既述のように、これは「ヒラリーを勝たせるため」だろう。
このように、「AIIB事件」以降、米国にとって最大の敵は中国と認識されるようになった。もしヒラリーが勝っても、米国が反中路線を歩むことは避けられなかっただろう。ただ、ヒラリーは、「中国との黒い関係」があるため、トランプほど反中にはなれなかったかもしれない。(「黒い関係」の詳細は、こちらの記事を参照)
そして、中国の脅威に立ち向かうために、米国がロシアと和解するのも、また必然的な流れである。
米国はかつて、ナチスドイツ、日本に勝つために、「資本主義打倒!」「米英打倒!」を国是とするソ連と組んだ。そして、第二次大戦で勝利すると、今度は敵だった日本、ドイツ(西ドイツ)と同盟関係になり、ソ連と対峙した。それでもソ連に対して劣勢だった1970年代初頭、米国はなんと中国と和解している。
「最大の敵に勝つために、その他の敵と和解する」
これが常に米国の戦略の根底にある。だから、米国が「中国に勝つために、ロシアと和解する」のは必然なのだ。
「米中冷戦」時代における日本のポジション
トランプは、「米中冷戦」「米中覇権争奪戦」を始める。すると、日本はどうなるのだろうか?
日米関係は、「米ソ冷戦時代」のごとく、良好になっていくことが予想される。米国にとって、「GDP世界3位の軍事同盟国」の存在は大きい。しかし、米ソ冷戦時と違い、今の米国は弱体化が著しい。トランプが以前から主張しているように、日本の負担増が求められるだろう。 日本は、米国の要求に従って、軍備を増強するべきだ。「外圧」を使って、「軍事的自立」に近づいていくのだ。
そして、トランプ時代の4年、あるいは8年は、日本にとって正念場になりそうだ。中国は、もはや高度成長時代には戻らない。「中国は、共産党の一党独裁だから世界一の経済成長を達成できる」という、中国国民を酔わせてきた「正統性」「神話」は、すでに崩壊しつつある。
それで、習近平は、新たな「正統性」を探さなければならない。もっとも「ありがち」なパターンは「外国の強敵」を設定し、「共産党だけが、敵から国民を守れる」とプロパガンダし、「正統性」を確保することだ。
そして、韓国同様、中国国民を一体化させるもっと簡単な方法は、「反日」なのだ。日本は、米国、インド、欧州、ロシア、オーストラリア、フィリピン、ベトナムなどとの関係をますます強化し、中国が尖閣侵略に動けない状態をつくりあげていく必要がある。
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『李克強が落胆「ボールペン球珠輸入問題」の波紋 1年後に国産化成功も、市場なく「過剰生産」に?』(1/20 日経ビジネスオンライン 北村豊)について
ボールペンを中国語で「圆珠笔」と言いますが、“球珠(ボール)”を今まで中国で生産できず、やっと生産できたと思ったら、これを輸出の武器として考えることしかできない所に中共支配の限界が見えるのでは。中国の経済的豊かさは砂上の楼閣と言えます。技術の蓄積がなく、パクリや盗みで利益を得て来たからです。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」、賄賂社会で本来淘汰される企業が生き残り、「悪貨が良貨を駆逐する」繰り返しが中国の歴史です。
本記事を読んでソ連を思い出しました。ソ連の商品は共産主義圏でしか流通しないし、計画経済で競争がないため、全然消費者の利便を考えないものが作られました。重さで評価されるとなると、運ぶのに重い机や燃費の悪い車が大量生産されます。東独の車の「トラバント」がそうです。軍事大国のソ連が民生用商品ではサッパリだったですが、中国も日米の支援を受けて経済も大きくなったにも拘わらず、ソ連と同じく民生用の技術が蓄積されず、アセンブリーな製品だけに止まっています。アセンブリーでしたら、別に中国である必要はなく、もっと人件費の安い国に生産を移管すれば良いでしょう。
ただ、中国は日本以上に厳しい市場競争があります。相手が潰れるまで価格競争をしますので。でも、公正な競争ではありません。賄賂と有力者の庇護がある方が勝つことになっています。それが本記事の内容です。
米国は、トランプの国内投資、雇用拡大、賃金上昇が上手く回っていくかですが、米国人労働者の学力レベルが相応しいものになっているかどうか疑わしいという議論があり、教育の問題がボトルネックになっているとすれば、トランプが8年在任していたとしてもそれでは成果を上げるのには間に合わないでしょう。どう解決していくのか。やはり海外生産は認めざるを得なくなるのでは。但し、儲けた金を米国内に還流させ、株主に分配するだけではなく、米国内労働者に分配するようにするのが良いのでは。これは日本も同じですが。米国の投資はニューデイールではありませんがインフラ投資に注力すべきです。
記事
中国政府“国務院”総理の“李克強”は2016年の仕事始めである1月4日に、山西省の省都“太原市”で自身が主宰する「鉄鋼、石炭業界の生産過剰を解消し、困難を脱して発展するための座談会」を招集した。
過剰生産解消に檄
座談会の参加者は以下の通りだが、この陣容はめったにない構成で、生産過剰の解消がいかに重要な課題であるかを示していた。
【1】国務院副総理の“馬凱”、“国務委員”の“楊晶”を筆頭に、“発展改革委員会”、“財政部”、“商務部”、「工業・情報化部」、“国土資源部”、「人力資源・社会保障部」、「住宅・都市農村建設部」、“国有資産監督管理委員会”、“国家安全生産監督管理総局”、“国家能源局(国家エネルギー局)”、“国家税務総局”、“海関総署(税関総署)”、“国家質量監督検験検疫総局(国家品質監督検査検疫総局)”、“中国人民銀行”、“中国銀行業監督管理委員会”など15の部・委員会の責任者。 【2】生産過剰が著しい4つの一級行政区(山西省、河北省、内モンゴル自治区、山東省)の責任者。 【3】全国の鉄鋼および石炭業界大手24社の責任者。
座談会の席上、李克強総理は次のように述べた。すなわち、過剰生産を解消するには、“壮士断腕(躊躇せず即断即決)”の精神で改革を深化させ、企業を再編し、合理化による結合を行うことが必要である。それには、必ず改革の観念を強く堅持し、中央と地方双方の積極性を発揮し、企業の主体的精神を発揮しなければならないし、市場化の運用方法に十分注意して生産過剰の解消を図らねばならない。また、生産過剰の解消と同時に、既存の生産能力の合理化も必要である。昨年、我々は鉄鋼生産量が深刻に過剰な状況下にありながら、一部の特殊な高品質の鋼材は依然として輸入に頼っている。その一例を挙げれば、我々はまだ“圓珠筆(ボールペン)”の“筆頭(チップ)”に使われる“球珠(ボール)”を含む金型用鋼材を生産する能力を備えておらず、目下は依然として輸入しなければならない。これらは全て構造調整が必要である。
かつての中国で筆記用具といえば“鋼筆(万年筆)”が主流で、国産ブランドの“英雄(Hero)”は多くの人々に愛用されていた。しかし、時代が進むにつれて、“圓珠筆(ボールペン)”の便利さが知られて普及するようになり、いつの間にかボールペンが万年筆に取って代わった。確か1995年頃までだったと思うが、商談で中国へ出張する時には廉価な日本製ボールペンを持参して中国の顧客へ手土産として贈ると、非常に喜ばれたものだった。しかし、1996年以降はボールペンが中国国内で普及したため、ボールペンは手土産には不適切なものとなり、安価なボールペンを贈ると、「馬鹿にしているのか」と反感を買う代物になり果てた。
最先端を走っているはずが…
それにしても、中国は2003年10月に宇宙飛行士の“楊利偉”を搭乗させた宇宙船「神舟5号」で有人宇宙飛行を成功させたのを皮切りに、2016年10月に打ち上げた「神舟11号」までに6回も有人宇宙船の打ち上げに成功し、宇宙滞在経験を持つ宇宙飛行士は延べ14人に達している。また、2016年6月にドイツのフランクフルトで開催された「スーパーコンピューティングに関する国際会議(ISC)」で発表されたスーパーコンピュータの処理能力ランキング「TOP500」で第1位に輝いたのは、100%中国製の「“神威・太湖之光”」であり、その計算速度は1秒間に9京3000兆回であった。このように今や科学技術分野で最先端を走っている中国が、李克強が言うように、ボールペンのチップに組み込まれるボールすらも国産できず、輸入に頼っていたとは驚き以外の何物でもない。
香港誌「動向」が伝えたところによれば、2015年3月に李克強が中国の機械設備輸出に関わる書類に目を通していた時に、港湾のガントリークレーン、クレーンのワイヤロープ、自動車エンジンの主軸、飛行機の胴体フレーム用アルミ合金などの非常に多くの製品が依然として輸入を必要としていることを知って驚愕した。この時、李克強は書類の該当部分に3本の赤線を引き、5分ほどの間その部分を呆然と見詰めていたという。これが上述した座談会における李克強のボールペンの「ボール」発言につながったものと思われる。
さて、中国には3000社を超える筆記具製造企業があり、その就業人口は20万人に及んでいる。中国国内におけるボールペンの年産量は400億本以上で、中国はすでにその名に恥じないボールペン製造大国であるが、この誇るに値する数字の背後には、核心の技術と材料を輸入に頼っているだけでなく、品質の悪い偽物が氾濫するという厄介な状況が存在しており、ましてやボールペンのチップに組み込まれる“球珠(ボール)”を大量に輸入せざるを得ないのが実情である。
核心の技術が欠けている
2016年1月初旬に“中国製筆協会(中国筆記具製造協会)”名誉副会長の“陳三元”がメディアに語ったところでは、中国の筆記具製造産業は非常に早い時期に形成されたが、2011年に核心材料と設備の国産化計画が開始されるまでは、快削鋼(free cutting steel)の線材やインクなどから加工設備までの全てを輸入に依存していたという。“筆頭(チップ)”とインクはボールペンの中核で、そのうちチップは“球珠(ボール)”と“球座(ボール受座)”で構成される。目下、“球珠”は炭化タングステンを加工したタングステンボールが国内外で最も広く使われているが、“球珠”、“球座”の生産は、設備も原材料も長期にわたってスイスや日本などの国々の掌中に握られていて、中国はそれらを輸入せざるを得ないのが実情である。
“球珠”を例に挙げると、中国は需要の90%近くを輸入しており、そのために毎年2億米ドルの外貨を費やしている。統計によれば、1本のボールペンはスイス製の“筆頭(チップ)”とドイツ製のインクが生産コストの50%以上を占めており、国内メーカーが1本のボールペンを生産することによる“毛利(粗利益)”はわずか0.012元(約0.2円)に過ぎない。上記の陳三元によれば、ボールペンの“筆頭(チップ)”は20以上の工程を経て作られているが、中国で生産されるステンレス鋼の線材は適用できないばかりか、これに組み合わせるインクもドイツや日本などから輸入しなければならないのだという。
この問題について中国国営通信社の「新華通訊社」は次のように述べている。すなわち、表面的にはボールペンという非常に小さな問題に見えるが、その実は多岐にわたる領域の中国製造業が普遍的に直面している問題なのである。“万宝龍(モンブラン)”や“派克(パーカー)”といった著名な国際ブランドの筆記具製造企業は全て中国にOEM(Original Equipment Manufacturing)生産工場を持っているが、それは中国国内にある一部の有名企業が技術水準では国際ブランド企業と大差なく、国内企業に欠けているのは核心の技術だけであることを証明している。この点について先述の陳三元は、「中国はすでに快削鋼の線材やインクなどの技術では新たな進展を実現しているが、企業が必要としているのはさらなる向上を目指す匠の精神を育成することである。これは中国が一つの筆記具製造大国から筆記具製造強国になるためには欠かすことのできない条件である」と述べている。
2016年1月4日に李克強がボールペンの“球珠(ボール)すらも輸入に頼っている中国の情けない現状に苦言を呈してから1年後の2017年1月9日、上海市に本拠を置くニュースサイト「界面新聞(jiemian.com)」は「世界最大のボールペン生産国の中国が遂にボールペンのチップを生産可能に」と題する記事を掲載した。その概要は以下の通り。
待望の国産化成功
【1】1月9日、“太原鋼鉄(集団)有限公司”(以下「太鋼集団」の公式サイトは、山西衛星テレビの報道を引用する形で、「最早ボールペンのチップ市場が国外勢によって独占されることはない。大綱集団傘下の鉄鋼を主体とする子会社“山西太鋼不銹鋼(ステンレス)股份有限公司”(以下「大綱ステンレス」)は国産化による生産を実現した。
【2】この技術は実際には第12次5か年計画(2011~2015年)期間中に開発されていたが、大量生産ができていなかった。その後、技術改造と工程改良を経て製品性能の安定性を高め、昨年9月に社内検査をパスして正式に販売を開始した。太綱ステンレスの会長秘書室によれば、同社はボールペンのチップ用鋼材を生産可能にしただけでなく、線材を引き延ばして鋼線に加工できるので、筆記具製造工場で最終加工を行えば良いという。
【3】チップ用スチールの市場規模はさほど大きくなく、世界中で1000トン前後に過ぎず、中国市場はそのうちの約80%を占めている。「太鋼ステンレスは今まで数百トンを販売していた」と会長秘書室は述べたが、具体的な数字は表明しなかった。しかし、今や太綱ステンレスが新製品として市場へ参入したことにより、市場価格は下落を始めている。また、太綱ステンレスは国産のチップ用スチールを海外へ輸出することを検討している。
【4】山西衛星テレビの報道によれば、中国が海外から輸入するチップ用スチールの価格はトン当たり12万元(約200万円)だが、中国国内の価格はすでにトン当たり8万~9万元(約130万~150万円)まで下がっており、海外製品の独占を打ち破ったことで、輸入価格も引き下げを余儀なくされている。
太鋼集団が“球珠(ボール)”を生産するための“筆尖鋼(チップ用スチール)”の国産化に成功したことは、中国メディアによって大きく報じられ、李克強が提起したボールペン問題は解決を見たと、中国社会は喜びに沸き返った。ところが、中国人民放送局のウエブサイト「“央広網(ネット)”」は1月15日付の「チップ用スチール開発成功に大手筆記具製造企業は冷水を浴びせる」と題する記事を掲載したのだった。その概要は以下の通り。
川下企業は?市場は?
(1)中国最大の筆記具製造企業である“貝発集団(Beifa Group)のトップである“邱智銘”は、チップ用スチールが国産化されたことは結構なことだが、川下の企業がそれについて行けなければ、せっかくの研究開発も宝の持ち腐れになると、中国国内の現状を喝破した。
(2)貝発集団の“筆頭(チップ)”生産工場の中では、設備が高速で運転され、切断、研磨、鑽孔など18の工程を経て、直径3mm以下のステンレス製ボールが生産されている。チップの品質を決定するのは、生産設備のみならず、最も重要なのは材料である。同集団の材料切断は2~3万回転の高速設備で行われるので、材料が硬くてもダメでし、軟らかければ変形する。従い、国産のチップ用スチールを川下企業が的確に使いこなせるかどうかが課題である。
(3)邱智銘は感慨深げに次のように述べた。「以前我々が世界各企業のODM(Original Design Manufacturing)生産工場であった時は、委託者からチップはスイス、インクはドイツ、あれは日本と指定を受けて10数年を過ごした。今はそれと全く異なり、自分のブランドで勝負し、それが中国の良い筆記具の基準となっている。我々は外国企業を引き込み、外国企業を研究して、最後に外国企業を超越した」
(4)しかし、長年にわたって中国筆記具製造協会の副理事長でもある邱智銘は、次のように述べてチップ用スチール開発の喜びに沸く国内業界に冷水を浴びせることを忘れなかった。すなわち、国内国外を問わず、“中国製造(Made in China)”は非常に長い期間“廉価”、“低品質”の烙印を押されて来た。たとえ材料が良くても、市場が無ければ始まらない。大綱集団の溶鉱炉が5000トンから1万トンのチップ用スチールを生産することができ、我々筆記具製造企業がそれを使ってボールペンを生産したとしても、市場はそれほど大きいだろうか、また、企業は採算が取れるだろうか。
太鋼集団がチップ用スチールの国産化に成功したことは事実だろうが、果たして川下の企業がそれについて行けるのか、また、同スチールの品質が各企業の設備に十分対応するものなのか。李克強のボールペン問題の懸案事項は表面上解決できたことになるが、それが一朝一夕に“球珠(ボール)”の輸入阻止につながるとは思えない。
ところで、中国が生産できない、あるいは生産できても品質不良の製品は極めて多い。このため、多くの中国人は海外旅行の機会をとらえて、国外でブランドバッグ、化粧品、衣類、家電などを購入する。日本では中国人観光客が、電気釜、温水洗浄便座、紙おしめ、医薬品、サプリメント、日用品などを大量に買い漁ったことから、旺盛な購買を意味する「爆買い」が2015年の新語・流行語大賞を受賞した。しかし、2016年4月に中国税関が海外で購入した商品に対する関税率を突然引き上げたことから、中国人観光客の購買意欲は沈静化し、爆買いは失速して今日に至っている。
上述したように爆買いの主因は、中国国内で生産不能、あるいは国産品の品質不良である。一般的に中国の製造業が低品質の製品を主体に生産しているのに対して、輸入品はコストが高いことにより高価格で庶民には手が出ない。その間隙を縫って出現したのが正規品を模造した“山寨品(偽物商品)”で、中国国内に氾濫しただけでなく、遠く海外にまで輸出された。この結果は火を見るよりも明らかで、ただでさえも低級品とされていた中国製造(Made in China)の名誉をさらにおとしめた。こうした中国製造に対する評価は中国国内に跳ね返り、中国国民の外国製品に対する信仰を高める結果となったのだった。
李克強が提起したボールペン問題から見えてくるのは、闇雲に国産品を開発して輸入依存の製品を抑制するのは意味がないということである。それよりも、中国企業が自社製品の品質向上に努力し、目先の利益だけを考えることなく、「匠の精神」を持つ技術者を養成し、国民に信用される高品質で耐久性のある製品を製造することが先決ということではないだろうか。但し、「悪貨は良貨を駆逐する」のことわざ通り、それが極めて困難であることは中国が一番良く知っているはずである。
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