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『遥かなる「ローマの休日」、60年後のEUの憂鬱 分裂に向かうのか、再結束に踏み出すのか』(4/4日経ビジネスオンライン 岡部直明)、『ブレグジットと「帝国健忘症」 帝国時代よりナチスとの戦争に重点を置く歴史教育に問題』(4/4JBプレス FT)について

4/4韓国大使を戻したのは、トランプの要請だったのでは。普通は「このタイミングで何故」と思うでしょう。4/6、7にトランプは習近平と会談します。その時に日米同盟の連携の強さを見せ、中国が北をキチンとコントロールしないのであれば、軍事オプションもありというのを「日本の韓国大使帰任」ではっきり見せようとしたのでは。

普通に考えて、慰安婦像の撤去が進まないどころか増えている状況で、韓国への制裁の一つである大使召還を解除するのは、それなりの理由が必要です。次期大統領への情報収集と人脈作りとか理由に挙げていますが、誰が大統領となろうとも反日は変わらず、理由としては薄弱です。

やはり、戦争になったときの邦人救出のため、今回の措置は背に腹は代えられないとの安倍政権の覚悟の表れでは。何せ韓国政府は、半島有事の際、在韓邦人を退避させるための協議を拒否し続けているということです。韓国は当てになりません。どう在韓邦人を救出するかは米軍の足手まといになる可能性もあり、日本政府は苦慮してきたところです。まあ、下記URLにあります通り、自己責任の問題です。韓国旅行に行かないのは勿論、企業の駐在員も早く帰国させるべきです。特に家族は早めに帰し、残す駐在員も少なくして、日本大使館に米軍ヘリ1機を下して救出(ヘリポートor代替地があるかは不明ですが)できるくらいの数にして、途中で日本のヘリ空母等に降ろすしかないのでは。

http://www.recordchina.co.jp/b120306-s0-c30.html

大使は韓国に戻ったら、すぐに日本人会を開催して、帰国を促し、それでも残る人には、口頭で救出の手順を説明すべきです。官邸も経団連を通じ、帰国させるようにすべきです。特に軍事機密に触れることはないでしょう。米軍が軍事オプションもありうると言っていますので。将来の米中対決の予行演習と思えば良いでしょう。何も起こらなければ、それはそれでハッピーと思えば良いのでは。平和ボケ日本人に、危機管理の大切さを教えることにもなります。

本題のEUの問題は、やはり反移民をどう考えるかと思います。左翼・リベラルは反移民を主張する人を、極右とかポピュリズムとか呼んで非難します。だから、反移民=反EUになる訳です。最初に反EUがあった訳ではありません。ポピュリズムが悪いのかというと、国民の意思を体現しているという意味で、一部の似非知識人の主張より遙かに健全と思います。国民は、直感的に移民は危険なことと思っているからです。勿論、衆愚政治に陥らないためには政治家とメデイアが国民の思いを掬い取り、軌道修正をするのであれば、「何故そうするのか」をキチンと説明することが必要です。あたかも「反移民は良くない」と自明扱いするのは間違っています。

英国の歴史教育もご都合主義でしょう。世界を股にかけて植民地を作っていった砲艦外交について触れず、ヒットラー打倒だけが強調されるのであれば。元々ヒットラーの台頭を許したのは、チエンバレンの宥和政策でしょう。また、「民主主義VS全体主義の戦い」というのは戦後戦勝国が流布したプロパガンダです。それは、新旧の帝国主義者の争いなだけで、露米中が日本を第二次大戦に引きずり込んだ結果、英国を筆頭に、宗主国は植民地を手放さざるを得なくなりました。第二次大戦の真の勝者はスターリンと言われる所以です。

英国のEU離脱で、EU側が英国の言い分を認めないことは織り込み済みでしょう。ダメモトで言っていると思います。ドイツ第四帝国と言われるEUの終わりの始まりになるのでは。

日経ビジネスオンライン記事

欧州連合(EU)の原点であるローマ条約の調印から60年が経った。この3月25日に、ローマ条約に調印したローマのカピトリーノの丘(capitoline hill)でEU特別首脳会議が開催され、英国離脱後のEUの将来像を示すローマ宣言が採択された。参加したのは、英国のメイ首相を除く27カ国の首脳たちである。ローマ条約調印時の6カ国に比べると加盟国は大幅に増え、ユーロ創造など統合は深化した。しかし、いまEUは創設以来の最大の危機に直面している。EUは分裂に向かうのか。それとも再結束に踏み出せるか。節目となる60年後のローマ会議はEU首脳たちにとって「ローマの休日」には程遠かった。

3月25日、ローマ条約の60周年を記念するEU特別首脳会議に出席した欧州各国の首脳ら。(写真:ZUMA Press/amanaimages)

「欧州合衆国」構想の夢と現実

その日、ローマはまるで初夏のような気候だった。冬支度のまま会議場への坂道を上るのはやや難儀だった。ようやくたどりついても、記者へのセキュリティ・チェックは厳重だった。ちょうど1年前、ブリュッセル空港や地下鉄でテロが起き、こんどはロンドンの議事堂前でもテロが起きたばかりだ。緊迫した雰囲気のなかで開かれたEU首脳会議だが、欧州統合に歴史的な一歩を踏み出したローマ条約調印のような昂揚感は感じられなかった。

60年前のローマ条約に参加したのは、フランス、西独、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの6カ国である。原加盟国と呼ばれる。第2次大戦後の仏独和解を背景にした欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)設立に続いて、EEC(欧州経済共同体)を軸に欧州統合を幅広く押し進めるのが狙いだった。そこには、欧州統合の父、ジャン・モネの「欧州合衆国」の夢が反映されていた。

そんな戦後の欧州統合の機運は、ウィリアム・ワイラー監督の米国映画「ローマの休日」(1953年製作)にも映し出されている。オードリー・ヘップバーン演じる王女が記者団を前に欧州統合について語る最後のシーンは印象深い。記者が「欧州の連邦化は経済問題の解決策だと思いますか」と質問すると、「欧州の一致団結を促すなら、どんな政策も歓迎します」と答える。別の記者が「国家と国家の友好は保たれているでしょうか」と聞くと、「そう信じます。人と人との友情を信じるように」と語る。

これはもちろん「ローマの休日」を楽しんだグレゴリー・ペック演じる記者へのメッセージなのだが、欧州統合は「人と人とを結びつける」というモネの思想にも通じるところがある。名作の舞台であるローマは欧州統合の舞台になり、そしていまEUの将来を占う舞台になった。

映画「ローマの休日」の一場面。(写真:Everett Collection/amanaimages)

大欧州という大所帯を束ねる難しさ

ローマ条約によるEECから欧州共同体(EC)へ、そしていまのEUへ、EUは拡大と深化を遂げた。しかし、大欧州という大所帯ゆえの難しさに直面している。

ローマ条約調印にならって、加盟27カ国首脳とEU機関のトップたちがローマ宣言に次々と署名する儀式が行われた。ローマ条約調印で使用されたペンを使ってである。その光景をみていて、それぞれに国家主権を背景にした27カ国の首脳を束ねるのはいかに困難かが実感できた。なにしろ使用言語は20カ国語にも及ぶ。英国などから批判されるブリュッセル官僚のかなりは、実は通訳官や翻訳官である。言語主権を維持しようとすれば、どうしてもコストはかかる。

「拡大」と「深化」という目標をともに実現できたのは、冷戦終結という歴史的転換にめぐまれたからだった。ふつう「拡大」と「深化」は二律背反する。いまEUはその新しい現実に直面している。

マルチ・スピード構想の光と影

このローマ特別首脳会議を前に、EU委員会はEUの将来について5つのシナリオを提示している。現状維持から欧州合衆国構想まで幅広く盛り込まれているが、ユンケルEU委員長やドイツのメルケル首相ら主要国首脳は「マルチ・スピード構想」を推奨している。意欲ある一部の国だけが先行して統合を進めるという構想だ。モネが描いた目標である「欧州合衆国」構想は、一つの選択肢にすぎなくなってしまったようだ。いまその夢を語るのは、フェルホススタット欧州議会議員(ベルギー元首相)ら数えるほどしかいない。

ローマ宣言も柱は「マルチ・スピード構想」である。ローマ特別首脳会議の議長、イタリアのジェンティローニ首相は会議後の記者会見で先行して統合する分野について「防衛や雇用政策などが対象になる」と述べた。

EUはもともと二重構造の組織である。ローマ条約の原加盟国と英国、スペインなど出遅れ組、そして旧東欧圏、バルト3国など後発組に分かれる。単一通貨ユーロの加盟国と非加盟国、移動の自由を定めたシェンゲン協定の加盟国と非加盟国で大きな違いがある。

英国はEECへの参加をことわり、加盟後もユーロにもシェンゲン協定にも加わらなかった。EU内ではつねに「アウトサイダー」の立場にあった。EU離脱に動いた背景はここにある。

マルチ・スピード構想は、英国の離脱などで危機にあるEUを軟着陸させ、EUを将来に向けて束ねていくための現実的選択にみえる。

その一方で、統合に消極的なら置いて行かれる冷厳な構想でもある。だから後発組の東欧諸国は反発する。ポーランドのシドゥウォ首相は直前になって「ローマ宣言には署名しない」と息巻いた。調印式では、署名前に一瞬、間を置いてみせ不満を態度で表した。これを横目でみていたポーランド出身のトゥスクEU大統領は他の首脳にしていた拍手はせず、苦虫をかみつぶす表情をあからさまにした。ポーランド内の政争がEUに持ち込まれたような光景だった。

反EUポピュリズムの連鎖を防げるか

EUはいま英国の離脱に続くポピュリズム(大衆迎合主義)の連鎖を防げるかどうかが試されている。とくに米国のトランプ大統領登場がどう影響するかが大きな懸念材料だ。排外主義の連鎖が米欧に広がれば、世界全体を危機に陥れる。

その先駆けになる恐れがあったオランダの総選挙は、ウィルダース党首率いる極右の自由党が第1党の座を奪えず、ルッテ首相率いる自由民主党はかろうじて第1党を維持した。ローマの特別首脳会議で最も晴れやかな表情だったのはルッテ首相だった。しかし、ルッテ首相のいう通り「ポピュリズムのドミノ倒しを防いだ」かは、仏独の国政選挙の結果にかかっている。

フランスの大統領選挙は極右、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首がどこまで票を伸ばせるかが焦点だ。英国のEU離脱に続くトランプ米大統領の登場が「追い風」になるとみられていたが、トランプ流排外主義による大混乱で「反面教師」となる可能性も出てきた。

ブリュッセルのシンクタンク、ブリューゲルのガントラム・ウルフ所長は「ルペン氏とマクロン前経済相(無所属の中道派)の争いになるが、決戦ではマクロン氏が勝利する」と読む。当初、最有力とみられていた共和党のフィヨン候補は妻の給与をめぐる疑惑で後退を余儀なくされている。

マクロン氏は30歳台と若く行政経験も乏しいが、そこに不安はないとウルフ氏は指摘する。「私の前任の所長、ピサニフェリー・パリ大教授が経済顧問に就いているのが大きい」とみる。ピサニフェリー氏はユーロ危機などでも幅広く提言したバランス感覚あるエコノミストだ。ユーロ共同債の発行などで欧州統合を前進させる必要があることをかつて筆者に語っていた。マクロン大統領が誕生すれば、重要ポストに就く可能性があるという。

秋のドイツの総選挙では、4期目をめざすメルケル首相と社民党のシュルツ前欧州議会議長の争いになる。ここに右派勢力の「ドイツのための選択肢」が割って入る可能性はほとんどない。メルケル、シュルツ氏とも筋金入りの欧州主義者だけに、EU運営にはプラス材料だろう。

EUの盟主であるメルケル首相が敗れると今後のEUへの不安が高まる可能性もあるが、シュルツ・マクロンという新しい独仏連携が実現すれば、財政規律最優先から成長重視への転換点になるという見方もある。

「ローマの松」のごとく

仏独の選挙結果がどうあれ、欧州に浸透した反EUのポピュリズムは簡単には消え去らないだろう。ポピュリズムが危険なのは、知らず知らずのうちに人々の心に入り込むことだ。ローマ法王がEU首脳に警告したように、EUが将来に備えられなければ退化するだけだ。EUはしばらく反EU機運のなかで憂鬱な時代を続けるだろう。

しかし、危機をバネに再結束に立ち上がるのがEUの歴史でもある。イタリアの作曲家・レスピーギが交響詩に描いた「ローマの松」のごとく、長く大地に根を張るはずである。

JBプレス記事

英ロンドンで掲げられた英国旗と欧州旗(2017年3月2日撮影)。(c)AFP/Daniel SORABJI〔AFPBB News

ブランド戦略としては不運な展開となった。英国の一部の政府高官が、英連邦諸国と新しい貿易協定を結ぶ仕事を「大英帝国2.0」と呼び始めたのは、単なる内輪の冗談だった。ところが、ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)に批判的な人々はこのフレーズに飛びつき、ブレグジットという考え全体のけん引力が帝国への郷愁であることの裏付けだと主張し始めた。

筆者はこの様子を見て、英国とその過去との関係が深刻なほど誤解されていると感じ、衝撃を受けている。英国民は帝国時代のことばかり考えているわけではなく、むしろ帝国時代の経験を、ジョージ・オーウェルの言う「記憶の穴」に大量に葬り去ってきた。ほとんどの英国民は主要な政治家も含めて、大英帝国の歴史を本当に知らない。

しかし、この「帝国健忘症」はブレグジットと大いに関係がある。これは、離脱派の主要なメンバーと「グローバル・ブリテン」の支持者が過去を誤解しており、このままでは将来に禍根を遺すことを意味している。彼らは「偉大なる貿易国家」というかつての姿に戻ることを熱心に説くが、実際のところ、当時の英国は植民地をたくさん抱える大帝国だった。

この重要な区別をしっかりつけておかないと、ほかの国々との貿易の今後を作り直すという作業を甘く見ることになってしまう。今日の英国は世界の海を支配しているわけではないからだ。

帝国時代の英国は、世界の市場に強引に踏み込んでいく癖があった。東インド会社は、貿易上の特権が脅かされると武力に訴え、最終的にはインドのほとんどの地域を支配するに至った。19世紀に入って中国がアヘンの貿易を止めようとしたときも英国は戦争に持ち込み、中国の軍艦を沈め、清朝に香港の割譲を認めさせた。

英国人が大英帝国の歴史を知らないことは、トニー・ブレア元首相の自伝の一節からもうかがえる。ブレア氏の記録によれば、英国が香港を中国に返還した1997年、中国の江沢民国家主席(当時)は、これで英国と中国は過去を忘れることができると述べた。ところがブレア氏は「そのときの私は、その過去がどのようなものだったか、実におぼろげで大ざっぱな理解しかしていなかった」と書いている。

とはいえ、英国のエリート層は大英帝国時代の歴史をほとんど忘れてしまったかもしれないが、英国が貿易国家としての未来にとって極めて重要だと見なしている国々は、明らかに昔のことを覚えている。

インドの議会で外交問題委員会委員長を務めるシャシ・タルール氏はつい先日、大英帝国のインド支配を糾弾する著書『Inglorious Empire(不名誉な帝国)』を発表した。英国とインドとの間には「歴史的・文化的なつながり」があるから素晴らしい貿易協定を新たに締結するのは容易だろうと自信たっぷりに語る英国人は、この本を読んでみるべきだ。インドと中国という21世紀に台頭してきた経済大国の――かつて英国に植民地にされたり戦争で負けたりした結果、英国に対して明らかに愛憎相半ばする気持ちを抱いている国々の――目を通して世界を見てみるのに役立つはずだ。

英国人が大英帝国時代のことをあまりよく知らないのは、学校や大学で教えられている歴史のせいだ。この科目の標準的なカリキュラムは、英国の政治史と議会制民主主義の発展に重点が置かれている。世界のほかの国々とのかかわりについては、ナポレオンやヒトラーとの戦争は学習するものの、大英帝国のことはごくわずかしか学ばない。

火星人の歴史研究家ならまず間違いなく、英国の近代史で最も興味深いのは世界をまたにかける大帝国を作り上げたことだと考えるだろう。しかし英国人自身にとっては、大英帝国ではなくナチスとの戦争を軸にして国家の物語を組み上げるほうが、心理的に納得できる。

実際、英国人はそうすることにより、自分たちは帝国主義の抑圧者ではなく自由の擁護者であり勇敢な弱者であるという国全体の自己イメージをはぐくんできた(勇敢な弱者という自己像は、1970年代のテレビのコメディー番組「ダッズ・アーミー」の人気がいまだに衰えないことからもうかがえる)。

第2次世界大戦での勝利と帝国の喪失がほぼ同時だったという事実も、この傾向を強めた。欧州での勝利に国中が沸き返り、帝国の喪失による心理的な打撃を和らげたのだ。英国の世論形成を主導する人々は皆、欧州での勝利を祝った1945年を記憶に刻み込んでいるが、1947年はインドが独立した年だと言える人はほとんどいない。

また、2度の世界大戦での勝利は、国家と自由の象徴としての英国議会の役割を不動のものとした。ウィンストン・チャーチルが「(ナチスとは)海岸でも戦う」という有名な誓いを立てたのは、議会下院での演説だった。英国のエリートたちがあがめる英国史は、オリバー・クロムウェルやウィリアム・グラッドストーンや重要な改正法などが登場する議会の歴史にほかならない。

この歴史が今日、英国の政治家たちの心に刷り込まれていることは、EUから離脱するための法案に「グレート・リピール・アクト(大撤回法)」という名前が付いたことにも反映されている。恐らくこの名称は、意図的に1832年の「グレート・リフォーム・アクト(大選挙改正法)」を下敷きにしているのだろう。

テリーザ・メイ首相が「グローバル・ブリテン」なるものに向けて未来を築いていきたいと心の底から思うのであれば、市民に教える歴史の種類を変えることを検討してもよいかもしれない。もし将来の英国の政治家たちが、第2次大戦が始まった1939年だけでなく第1次アヘン戦争が始まった1839年の重要性も理解するようになれば有益だろう。

もっとも、英国のエスタブリッシュメント(支配階層)は昔の大英帝国を作り上げた人々のことをすっかり忘れてしまったと言い切るのは不当だ。例えば、1850年代の第2次アヘン戦争(アロー戦争)のときに首相だったパーマストンの名は、英外務省で今でも記憶されている。省内で飼われているネコには、この元首相にちなんだ名前が付けられているのだ。

By Gideon Rachman

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『トランプ×習近平、通商で一気に緊迫か…米政権、対北や為替で協調探る』(4/2産経ニュース)、『米中外交トップが電話会談 楊・ティラーソン氏、首脳会談へ最終調整』(4/3産経ニュース)、『習近平氏主導で新都市建設 鄧小平氏の深圳を意識』(4/3日経)について

4/6,7にトランプと習近平が会談しますが、お互い言い放しで終わると思います。テイラーソン・楊会談(産経ニュースでは楊・テイラーソンの順に書いていますが、同盟国を最初に持ってくるのが普通では。違和感があります)でどこまで詰められるか。総論・美辞麗句で飾ったものだけになるのでは。個別・具体的な問題に踏み込めば、お互い譲歩できないでしょう。

4/3宮崎正弘氏メルマガには<英紙フィナンシャルタイムズの単独インタビューに応じたトランプ大統領は、「米中首脳会談で、もし中国の同意が得られなければ、米国は単独で(北朝鮮問題で)行動を取る」と答えた(FT紙、電子版。4月3日)。>とありました。中国に誤魔化されないぞという意思表示だと思います。

http://melma.com/backnumber_45206_6509345/

5/9韓国大統領選までに、米国は単独でも攻撃するかもしれません。日本政府は国民を守ることを真剣に考えなければ。核ミサイルだけではありません。VXガスを搭載したミサイルが飛んでくるかも知れませんし、朝鮮総連の破壊工作として、大都会にばら撒くかもしれません。民潭の中にも北のスパイがいるでしょうし、反日教育で染め上げられた韓国人や在日がテロを起こすかもしれません。ガスマスクを配って置くことが必要と思いますが、そんなに在庫は無いでしょう。間に合いません。その時にならないと気が付かないというのでは遅すぎです。そうなれば、メデイアに騙され続けて、予防を怠った咎めとしか言いようがありません。勿論、そうならないことを望みますが。自分の身は自分で守るしか方法はないでしょう。

時事通信のヤフーニュースでは4/4に韓国大使と公使を戻すようです。いよいよ米国が北を攻撃するのかも知れません。そうでなければ今のこの時期に戻す理由が見つかりません。①邦人保護②米軍家族保護③拉致被害者救出(北ですが)とやることは沢山あります。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170403-00000076-jij-pol

習近平は、都市建設を政権浮揚の手段として使うようですが、資金手当てをどうするのでしょうか?3/9宮崎正弘氏メルマガによれば、中国の空家は20億人分もあるというのに。実需がなくても、倒産せず、バブルが崩壊しないのは共産主義だからでしょうか?外資がそれを支えているとすれば、軍拡に突き進む中国の延命を支えていることになります。中国との金融取引を停止するよう米国は動いた方が良いと思います。

http://melma.com/backnumber_45206_6497995/

4/2産経ニュース記事

【ワシントン=黒瀬悦成】米大統領が国際会合の場などを借りず、就任後これほど早期に中国との本格的な首脳会談を行うのは極めて異例だ。トランプ氏としては「北朝鮮」「貿易・為替」という安全保障と経済の最重要懸案に関し、できるだけ早期に中国と基本的な道筋をつけたいとの思惑がうかがえる。

一方で、会談場所がホワイトハウスでなく、トランプ氏が所有する会員制高級リゾート「マールアラーゴ」となったのは、トランプ政権としては高官人事が遅々として進まず、中国と実質的な協議ができる状況にないため、会談とは別に「個人的な関係を築く機会」(スパイサー大統領報道官)と説明できる場所を設定したとみられる。

トランプ氏は北朝鮮に関し、核武装した金正恩(キム・ジョンウン)体制は「地球規模の脅威」であるとの立場から、これ以上の核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を阻止するため、習氏に北朝鮮への圧力強化を要請していく考えだ。

特に、北朝鮮への資金供給の抜け穴となっている、中国国内の金融機関に対する締め付け強化に習氏が応じるかが焦点の一つになるとみられている。

問題は、トランプ氏が通商問題で強硬な態度を打ち出しており、米中が一気に対立局面に突入する恐れも排除できないことだ。

トランプ氏は3月30日、ツイッターで「中国との会談は非常に難しいものになる。われわれは、(中国に対する)巨額の貿易赤字や雇用流出を抱えておくことはできない」と指摘。さらに、「米企業は他の選択肢も準備するべきだ」と述べ、生産拠点を中国から米国に移すよう暗に求めた。

トランプ氏が31日に出した、不公正貿易の是正に関する大統領令に関しても、スパイサー報道官は「中国を念頭に置いたものではない」としているものの、米中会談の直前というタイミングからみて、中国に衝撃を与える意図があったのは確実だ。

貿易分野で中国を過度に圧迫すれば、北朝鮮問題で中国の協力を得るのが難しくなることも予想されるだけに、トランプ氏の交渉手腕の真価が試される。

4/3産経ニュース記事

新華社電によると、中国外交担当トップの楊潔篪国務委員は2日、米国のティラーソン国務長官と電話会談し、6~7日に米南部フロリダ州で行う米中首脳会談に向け最終調整をした。

楊氏は首脳会談について「新時代の両国関係の発展や、世界の平和で安定した繁栄に向け重要な意味を持つ」と強調した。ティラーソン氏は「全力で準備し、会談では重要で前向きな成果を上げたい」と応じた。(共同)

4/3日経記事

【北京=永井央紀】中国共産党と政府は河北省に大規模な新都市を建設すると決めた。習近平国家主席が主導し、過去の最高指導者である鄧小平氏が手掛けた深圳経済特区、江沢民氏の上海市浦東新区に並ぶ国家プロジェクトと位置づけた。最高指導部を大幅に入れ替える今秋の党大会を控え、習氏の権威を高める政治的な狙いがうかがえる。

党機関紙「人民日報」などが2日付紙面で伝えた。河北省雄県など複数の行政区域にまたがる地域を「雄安新区」という名称で都市開発する。北京から南西へ約100キロ、天津から西へ約100キロに位置し、この2直轄市と新区を結ぶと正三角形になる。北京の過密化を緩和するために習指導部が進める北京市、天津市、河北省を一体化させる構想の一環だ。

初期段階で面積は100平方キロメートル、将来は2千平方キロメートルに拡大する。北京の「非首都機能」を移転させるとしているが、時期など具体的な内容は公表していない。関係者によると、研究開発分野の機関を移してイノベーションに強い都市とする案のほか、中央政府と関係が薄い政府機関や国営企業を大規模に移す案などがあるという。

習近平国家主席(左)は政治基盤の強化に向けた布石を次々と打っている(3月15日、北京)

国営新華社通信は「習近平同志を『核心』とする党中央が下した歴史的かつ戦略的な選択で、深圳経済特区や上海市浦東新区に続く全国的意義を持つ」と強調した。習氏は昨秋、党内で別格の存在を指す「核心」の称号を得た。深圳は「初代」核心である鄧小平氏が、浦東は「二代目」核心の江沢民氏が主導した。過去の最高指導者による成功事業を意識したとみられる。

新区建設の責任者には河北省の袁桐利・筆頭副省長が就いたもようだ。袁氏は天津市の再開発地域「浜海新区」のトップを務めた経験がある。共産党は深圳市トップの許勤・党委書記を河北省党委副書記に異動させ、省長候補とする人事を決めたばかり。天津や深圳での経験を活用する狙いとみられ、習指導部の意気込みがうかがえる。

一方、中国メディアによると、新区となる地域ではこの数年間に不動産価格が2~3倍に上昇しており、内部情報に基づき不正な取引があった可能性がある。現在は住宅販売が停止され、建築資材の搬入も禁止されるなど強硬な措置がとられているという。

脱「鄧小平」へ布石

【北京=高橋哲史】中国の習近平国家主席が自ら指揮して巨大な新都市の建設に乗り出す。背後には、改革開放を旗印にした鄧小平氏の時代にひと区切りをつけたいという思惑がちらつく。 「習氏はおそら<鄧氏が好きではないのだろう」。多くの中国専門家がそう感じている。

鄧氏の指名で最高指導者に上り詰めた胡錦濤前国家主席は、重要演説のたびに鄧氏の功績や改革開放堅持に触れた。しかし、後を継いだ習氏は鄧氏の名前をめったに挙げなぃ。

習氏の父、仲勲氏はかって鄧氏と対立した。習氏が鄧氏と距離を置くのは、それが原因だとの見 方がある。真相はどうあれ、習氏が鄧氏を超える指導者になるために、改革開放の象徴である深圳 と上海の浦東新区に匹敵する巨大都市を自らの手でつくろうと考えるのは自然だろう。

中国共産党が2007 年に胡錦濤政権下で開いた第17回党大会の決議文には、改革開放をたたえるくだりが10回も出てきた。習氏が初めて主宰する今秋の第19党大会でその扱いはどうなるのか。脱「鄧小平」の象徴になりうる「雄安新区」のゆくえとともに、大きな注目点になる。

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『助けてトランプ大統領!中国に叩かれて韓国が悲鳴 韓国のTHAAD配備で中国の態度が豹変』(4/1JBプレス 古森義久)、『韓国の「THAAD」配備は中国の身から出た錆だ 北朝鮮の度重なる挑発を招いた制裁の「骨抜き」』(3/31JBプレス 阿部純一)について

所謂“従軍慰安婦”や“強制徴用”問題の裏には朝鮮総連や北朝鮮、またその裏には共産中国がいます。謀略を得意とする国達です。「策士策に溺れる」という展開になりつつあるという事です。中共は北を好きにやらせて日米韓へのカードとして使って来ました。しかし、「北を抑えられるのは中国」という論理は破綻しました。トランプは6者協議で解決できるとは思っていないでしょう。時間の利益を北に与えるだけです。4/6、7の習との会談では北の問題と貿易赤字の問題、南シナ海の問題が重点的に話し合われると思います。いずれも中共が言い分を呑むことはないと思います。せいぜい中国で航空機を購入するとか、米国でのインフラ投資をすることぐらいしかないでしょう。でも、今中共は資金の海外流出を制限しているくらい、外貨準備が減ってきています。そんな大型商談ができるかどうか。まあ、口から出まかせが言えるのは漢民族の特徴ではありますが。

日本もTHAAD配備を推し進めれば良いと思います。兵頭氏によれば、イージス艦の位置が問題という意見はありますが。それと、敵基地先制攻撃できる装備を持つことです。また共謀罪の法案を早く通して、在日の破壊工作を防ぐことを考えませんと、手遅れになります。日本人は何か事が起きないと動きません。日共・中共・北の影響を受けたマスメデイアと腑抜けな官僚の不作為の賜物です。

韓国は本当に愚かです。人を利用しようとすれば、人から利用されることが分かっていません。米国に頼って中国の圧力を解除といっても、米国にはそれを中国に求める義理も義務もありません。独立国家としてのプライドもあったものではありません。長らく事大主義で動いてきた咎めでしょう。まあ、宗主国だった中国の意に反してTHAAD配備を決めたのですから、宗主国として怒るのは当然ですが。日本がレアアースの問題で、中国を逆に苦しめたような技術も持ち得ませんし。所詮、バクチに近い大規模投資をして、安い労働力を使い、アセンブリーするだけですから。

中国も韓国国旗を踏みつけないと入れないホテルが現れました。流石は野蛮人同士です。以前から韓国は日本国旗を同じようにしてきました。文明人としての誇りのかけらもありません。やはり、特亜3国とは敬して遠ざけるべきです。朱に交わらないように。

http://japanese.joins.com/article/872/226872.html

古森記事

客足が途絶えた中国・上海のロッテマート店内(2017年3月13日撮影、資料写真)。(c)AFP/Johannes EISELE〔AFPBB News

中国で韓国叩きがものすごい勢いで広がっている。中国政府が韓国の「THAAD」(サード、終末高高度防衛ミサイ)配備に抗議して、官製の一大反韓キャンペーンを展開し始めたのだ。

韓国系商店のボイコット、韓国の芸能人の公演禁止、韓国ドラマの放映禁止、民間交流の規制、中国人の韓国訪問の禁止、さらにはキムチの販売や購入の禁止まで、中国で異様なほどに韓国排斥運動が高まっている。韓国ではこの反韓運動に音をあげて米国に助けを求める動きまで出てきた。

驚くほどの豹変ぶり

韓国は北朝鮮の核兵器やミサイルの脅威に備えて、米軍の新鋭ミサイル防衛システム「THAAD」の配備を2月上旬に決めた。この配備に対して中国政府は強い抗議を表明するとともに、国内各地の共産党組織を通じて大規模な韓国叩きのキャンペーンを開始した。

手の平を返すとは、まさにこんな事態を指すのだろう。つい最近まで、中国は韓国との交流を大々的にアピールし、日本との間の歴史問題でも韓国と連合を組んできた。2015年9月の「抗日勝利70周年記念」の大軍事パレードには韓国の朴槿恵大統領が出席し、中韓連帯を誇示した。

それが、驚くほどの豹変ぶりなのだ。中国は韓国との関わりがあるイベントをすべて中断し、官営メディアを総動員して国民にボイコットを呼びかけ、国民も「愛国」の名の下に一斉に韓国叩きに走った。

米国メディアも、中国の激しい韓国叩きを報道している。たとえば3月中旬の「ニューヨーク・タイムズ」の記事は、中国各地で合計112店ある韓国企業のロッテのスーパーが消費者からボイコットされ、また、当局から突然の立ち入り検査を受けたことで半数近くが臨時閉店に追いこまれたことを詳しく報道していた。韓国の化粧品やマスク、キムチなどが輸入や販売を規制されたことも伝えられた。

「韓国叩きをやめるよう中国に圧力を」

この動きによって、韓国側は米国に救済の訴えをするまでに追い詰められた。

3月下旬、ワシントンの大手研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)のハワイ支部にあたる「太平洋フォーラムCSIS」は、「THAADをめぐる中国の韓国叩き=ワシントンにとって他人の問題なのか」と題する論文を発表した。

執筆者は、韓国の政府系シンクタンク「韓国統一研究院」(KINU)の元院長で現在は建陽大学教授の金泰宇氏である。

金氏は同論文で、まず中国の韓国叩きの内容を列挙する。例えば「韓国の芸能人の中国での出演および公演の禁止」「韓国ドラマの中国での放映の禁止」「中国人の韓国観光訪問の禁止」「韓国企業に対するダンピング容疑の追及強化」「韓国産物を輸入する際の検疫強化」「中国観光客の韓国訪問禁止」などだ。

金氏はこうした中国当局の措置は不当であり間違っていると断じ、その理由を以下のように挙げる。

(1)韓国がTHAADを配備したのは、北朝鮮の核兵器とミサイルによる挑発への対応のためである。韓国は自衛のために対抗策をとったにすぎない。

(2)THAADは純粋に防衛のためのシステムであり、攻撃用の弾頭は装備していない。その目的は韓国軍と米軍を北朝鮮のミサイル攻撃から守ることのみだ。

(3)THAAD の迎撃対象は北朝鮮のミサイルであり、中国を対象にしていない。また、その偵察対象範囲は800キロほどにすぎない。

(4)THAADの偵察能力がたとえ中国領内にまで及ぶとしても、中国が韓国、日本、西太平洋を偵察するレーダーの方がずっと強力である。

(5)中国は韓国の安全保障を無視している。韓国は北朝鮮の核とミサイルという脅威に直面しているのに、中国に対するその種の脅威は存在しない。

金氏は同論文で、韓国は米国からの要請を受けた結果、THAADを配備しているのであり、そもそも米国の関与の度合いが大きい、だから米国政府は中国に圧力をかけて韓国叩きを止めるよう求めてほしい、と要請する。

4月上旬に米国のトランプ大統領が中国の習近平国家主席と米国フロリダ州で会談する。その際に、トランプ大統領が習主席に韓国叩きを止めることを求めてほしい、というのが金氏の主張だ。

中国は、このようにある国の行動が気に入らないと、中国国内でその国を徹底的に叩こうとする。日本もその標的となってきた。今後もまた起こり得るだろう。その際はどのように反撃するべきか。今回の韓国の対応はその指針となるはずだ。

阿部記事

韓国・ソウル近郊の平沢にある烏山空軍基地に到着した「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の装備。在韓米軍提供(2017年3月6日撮影)。(c)AFP/US FORCES KOREA (USFK)〔AFPBB News

韓国で米国による「THAAD」(終末高高度ミサイル防衛システム)の配備が開始されたことを受けて、中国の“官製”韓国いじめがエスカレートし、大国としての矜持を全く感じさせない陰湿な嫌がらせが公然と行われている。中国からの訪韓観光客の制限や、THAAD配備の土地を提供したロッテに対する中国での圧力などが、わが国でも報道されている。

しかし、本来、中国には韓国を非難する資格はないはずだ。

そもそも米国が韓国にTHAADを配備したのは、度重なる北朝鮮の核実験や弾道ミサイル実験が招いた事態である。つまり、北朝鮮による軍事的脅威への対処として、米韓で合意されて配備が決まったのだ。

中国に言わせれば、北朝鮮による挑発の責任は、北朝鮮に対し「戦略的忍耐」の名目で「不作為」という放置政策を継続してきた米国にあるということなのだろう。言い換えれば、米国が北朝鮮との直接対話に乗り出していれば、現在のような緊張がエスカレートした状況は未然に防げたはずだという思いが中国側にはあるのかもしれない。

だが、北朝鮮を増長させた主犯は、やはり中国である。北朝鮮の度重なる挑発を招いた主因は、北朝鮮に対する経済制裁に対して「制裁の対象はあくまでも核やミサイルの開発阻止に絞られるべきであり、人民の生活を圧迫してはならない」と主張し、制裁の「骨抜き」を図って金正恩体制の北朝鮮を温存させようとしてきた中国にあるといっても過言ではない。 中国はなぜ韓国に怒り心頭なのか

中国にしてみれば、最悪のシナリオは北朝鮮の内部崩壊による難民の流入と、その後の韓国主導による朝鮮半島統一である。そうなれば、米韓同盟によって米国の軍事的影響力が中国の陸上国境に到達することになるからだ。

そうした事態を未然に防ぐことが、中国にとっては北朝鮮の核やミサイルよりも重大な意味を持つことになる。すなわち、朝鮮戦争以来、中国は一貫して米国とのバッファ(緩衝)としての北朝鮮の存続を必要としているということになる。

朝鮮半島では南北ともに「統一」を将来目標に掲げてきた。それに対する中国の立場は「統一は支持するが、統一後の朝鮮半島は政治的に中立であるべきだ」というもので、明らかに米国の影響力の拡大を牽制してきた経緯がある。

中国では2012年11月に習近平政権が成立し、韓国では翌年の2013年2月に朴槿恵政権が誕生した。以来、両氏は誼(よしみ)を通じ、2013年と2014年の2年間に5回の首脳会談を行うなど蜜月関係を続け、2015年9月の中国・北京で行われた抗日戦争勝利70週年を記念する軍事パレードへの朴槿恵大統領の出席でピークを迎えた。朴槿恵大統領の中国への傾斜は、中国が韓国を米国から引き剥がそうとした成果であり、中国が望む朝鮮半島の中立化の進展でもあった。

懸念を深めた米国はどう対応したかといえば、2015年10月、米国を訪問した朴槿恵大統領に対し、オバマ大統領が首脳会談後の記者会見で、南シナ海での中国の強引な人工島建設を念頭に、中国が国際規範に反する行動を取った際には「韓国が米国と同じ声を上げることを期待する」と発言することで、対中関係での米韓の連携強化を求めた。

しかし、2016年1月の北朝鮮による核実験で状況は一変した。韓国国内では「我が国も核を持つべきだ」という勇ましい議論が起き、それを懸念した米国は、北朝鮮のミサイル脅威に対抗するためのTHAAD配備を韓国政府に強く求めた。その結果、同年7月に韓国へのTHAAD配備が米韓で合意されたのである。

こうした韓国の決定は、中国から見れば「裏切り」に見えたのだろう。あれほど習近平主席に愛想を振りまいていた朴槿恵大統領は、北朝鮮の脅威に直面し、最期になって「頼るべきは米国」ということで、中国が強硬に反対してきたTHAAD配備を受け入れた。結局のところ韓国にとって中国は安全保障の面で頼りにならないと韓国が判断したことになる。

執拗な「韓国いじめ」に狂奔する中国の心理を読み解けば、THAAD配備もさることながら、中国の要請に従おうとしない韓国への怒りがあるのだろう。

THAAD配備は韓国の「核武装論」を抑えるため?

そもそも、なぜ中国は韓国へのTHAAD配備にそれほど激しく反応するのだろうか。

韓国の核武装が中国にとって何よりも受け入れがたいものであるとすれば、それよりもTHAAD配備のほうが、中国にとってはまだ「まし」な選択であったはずだ。しかし、そうはならなかった。

なぜかといえば、米国は韓国の「核保有」を容認するはずがないからである。韓国の核保有は日本に連鎖し、台湾にも連鎖するかもしれない。だから米国は韓国の「核保有」はなんとしても阻止しなければならない。

それを踏まえると、中国にしてみれば、どれだけ「韓国の『核武装論』を抑えるため」という名目を掲げられたところで、米国による韓国へのTHAAD配備には疑念を持たざるを得なくなる。THAADがあってもなくても韓国の核武装はありえないからだ。

韓国には局地ミサイル防衛用のパトリオットPAC-3がすでに配備済みであり、中国としては、THAADの追加配備には別の意図が込められていると見ている。

すなわち、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対抗するためと言いつつ、中国東北部を中心に、中国の弾道ミサイル戦力への監視能力を高めようとしているのではないか、という懸念である。

「Xバンド・レーダー」への中国の懸念

もちろん米国も韓国も、THAAD配備による運用が中国の国防・安全保障にマイナスになる要素がないことを縷々説明したはずである。しかし、中国はその説明を受け入れなかった。

3月に開催された中国の全国人民代表大会(日本の「国会」に相当)で、恒例の外相記者会見に臨んだ王毅外交部長は、「現在中韓関係に影響を与えている最大の問題は、米韓が論争に満ちたミサイル防衛システム『THAAD』の韓国配備を進めていることだ。我々は当初から断固として反対している。THAADの監視・早期警戒範囲は朝鮮半島をはるかに超えており、中国の戦略的安全を損なう企てはすでに誰の目にも明らかだからだ」と主張した。

ここで明らかなのは、中国が懸念を持っているのがTHAAD配備に付随する「Xバンド・レーダー」であるということだ。

Xバンド・レーダー、正式には「AN/TPY-2」と呼ばれるレーダーの探知性能は軍事機密であり、明らかにはされていない(探知能力には諸説あり、控えめな表現で1000キロメートル以上とされ、3000キロメートル以上あるとする説もある)。

北朝鮮から発射される中距離ミサイルを迎撃するための「終末段階(terminal phase)モード」での探知範囲は半径600キロメートルとされる。一方、「前進配備(forward-based)モード」で運用すると、仮に探知範囲が3000キロメートルであるとすれば5倍以上に広がることになる。すなわち、極東ロシア、モンゴルの一部を含め、中国東北部のみならず内蒙古、山西省、北京市、河北省、山東省まで及ぶ広い範囲がカバーされることになる。

しかも、韓国に配備されるのと同じAN/TPY-2レーダーが、すでに日本に2基設置され運用されている。青森県の車力駐屯地と京都府の日本海に面した経ヶ岬である。都合3基のレーダーが三角形を作って運用されることになるのだ。

人民解放軍が中国東北部から発射させた弾道ミサイルは、発射段階から補足され、3基のレーダーが連動(データリンク)することによって飛行経路がより正確に割り出される。その結果、中距離ミサイルをミッドコース段階で迎撃するイージス艦配備のSM-3ブロック2Aによって、高い命中精度で迎撃されることとなる。

つまり韓国へのTHAAD配備は、日米韓によるミサイル防衛網を強化させ、北朝鮮のみならず中国が日本や米国に向けて発射した弾道ミサイルの探知力向上にもつながる。結果として、中国のミサイルによる「報復能力(second-strike capability)」が毀損されることになりかねない。中国が神経質になるのも理解できる。

中国はどんな対抗策をとるのか

では中国はどうするつもりなのか。

手っ取り早い方法はミサイル戦力の増強である。さらには、空母キラーとされる「東風21D」のように、落下するミサイル弾頭に機動性を持たせ、迎撃ミサイルを回避できるようにするか、あるいは、AN/TPY-2レーダーが同時に対処できる目標は最大で60とされているから、それを超えるミサイルの一斉発射で飽和攻撃を目指すことであろう。

場合によっては、北米大陸を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)を、レーダー探知の及ばない中国西部に全て移動させる必要もあるかもしれない。

ミサイル防衛への対策として、戦略核ミサイルなら多弾頭(MIRV)化が有効である。だが、日本をターゲットとする中距離ミサイルは西部に移動させることもできないし、弾頭のMIRV化も現実的な選択ではないだろう。

いずれにしても、韓国へのTHAAD配備が中国のミサイル戦略に深刻な影響を与えることになるとすれば、北朝鮮の内部崩壊を恐れて、制裁を実効性のないものに仕向けてきた中国の自業自得といえるだろう。

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『3年で400人死亡?広東ホームレス収容所の劣悪 利益急増の裏で「家畜同様の扱い」、各地で横行か』(3/31日経ビジネスオンライン 北村豊)について

中国は漢民族の強欲主義と賄賂の世界で汚れきっています。もっと言えば、共産主義という人類を不幸にするシステムを採っているのですから猶更です。欧米は植民地として亜・非州をずっと収奪してきましたが、第二次大戦の日本の奮闘により、植民地を手放さざるを得なくなりました。ですから恨み骨髄で、日本に所謂慰安婦やら南京虐殺とかありもしない嘘を本当のように報道する訳です。騙されてはいけないと思います。中国や韓国・北朝鮮だけが悪い訳ではありません。

でも中国は、習近平が自分の権力確立のため、「韜光養晦・有所作為」を止めて、世界制覇の野心をあからさまにしてきました。流石に白人もこのままではマズイと思い出したのでしょう。フランスも南太平洋を中国に奪われかねないという事で、日仏米英共同軍事訓練をすることに相成りました。白人が絶対的に正しいなんてことはありませんが、少なくとも今現実に中国が他国を侵略するのを見てて、何もしないのは正義に反すると思います。暴力団を野放しにするのと同じです。その意味で白人と共闘するのは正しいでしょう。

本記事は、漢人の差別意識の凄さが書かれています。小生が中国勤務時代にも、黒人に対する差別意識は凄かったです。日本人については、反日であっても凄い民族という敬意を持って見ていました。それはそうでしょう。何かあっても、“没問題=問題があっても問題なしと言い切る”とか“巧妙地支吾几句=巧妙に誤魔化す”ことが中国人にとっては、当り前ですので、キチンと物事を処理できる日本人については素直に認めざるを得なかったのだと思います。本記事を読めば、日本人と中国人は「一衣帯水」とかであるはずがないと分かるでしょう。日本人は不正や賄賂を忌み嫌いますので。

記事

2003年3月に広東省“広州市”で、就職のために故郷の湖北省から広州市に到着したばかりの26歳の青年“孫志剛”が、身分証を持たずに外出して“流浪人(ホームレス)”と間違われて収容所へ送られ、取り調べ中に暴行を受けて死亡した事件(通称:孫志剛事件)が発生した。この事件を通じて、収容所におけるホームレスや物乞いに対する非人道的な扱いが明るみに出たのを契機として、都市のホームレスや物乞いを収容して故郷の農村へ送り返すことを目的とした法律『“城市流浪乞討人員収容遣送辦法(都市ホームレス・物乞い収容弁法)”』が廃止された。

孫志剛事件からすでに14年の月日が経過したが、同じ広東省の“韶関(しょうかん)市”にあるホームレスを一時的に収容する“托養中心(養護センター)”で、今年1月1日から2月18日までのわずか49日間に20人もの収容者が死亡していた事実が明らかになった。3月21日に中国メディアがこの事件を一斉に報じると、中国国民は大きな衝撃を受け、真相究明を求める声が全国から沸き上がった。この事件が発覚する端緒となったのは、自閉症で知的障害を持つ15歳の少年の失踪だった。事件の概要は以下の通り。

きっかけは、15歳少年の失踪

【1】2016年8月8日、朝6時に目覚めた“雷洪建”は、隣のベッドに寝ているはずの息子、“雷文鋒”の姿がないことに気付いた。部屋の扉は施錠されていたから、雷文鋒が部屋を出る時に外から施錠したものと思われたが、熟睡していた雷洪建は雷文鋒がいつ部屋から出て行ったのか知らなかったし、息子が外から扉に施錠する音も聞いていなかった。3年前に息子の雷文鋒を連れて、故郷の湖南省から広東省“深圳市”へ出稼ぎに来た雷洪建は、ある電子製品工場で働くようになり、同工場の従業員宿舎の1室に息子と一緒に住んでいた。

【2】従業員宿舎の1階に設置された監視カメラの映像には、早朝の4時6分に宿舎の門を出て、“観瀾大富工業区”のゲートの方向へ歩いて行く雷文鋒の姿が映っていた。雷文鋒はえんじ色の半袖シャツを着て、黒色の半ズボンをはいていた。雷文鋒は自閉症で知的障害があり、すでに15歳であるにもかかわらず、簡単な足し算・引き算すらもできない。彼が記憶しているのは自分と母親の名前だけで、電話番号も記憶できないし、“普通話(標準語)”も話せず、表現できる単語は限られていた。彼ら父子は宿舎の1室に同居しているが、雷文鋒が1人で外出することはなく、週末に雷洪建と一緒に遊びに行くとしても、それは深圳市内に限られていた。

【3】雷文鋒はどこへ行ったのか。雷洪建は工業区のゲート周辺を探し回ったが、すでに数時間が経過していたし、早朝4時では目撃者もおらず、雷文鋒の行方を捜す手掛りは全く見付からなかった。雷洪建は専門業者に依頼して雷文鋒の顔写真入りの“尋人啓事(尋ね人広告)”を超特急で作成し、工業区内や周辺地域の柱や壁に貼って回った。当該尋ね人広告の内容は以下の通り。

“尋人啓事(尋ね人広告)”

雷文鋒、男、15歳。知的障害あり、自閉症、発音不明瞭、“普通話(標準語)”話せず。 2016年8月8日、深圳市内“観瀾大富工業区”で失踪。上半身はえんじ色の半袖シャツを着て、下半身に黒色の半ズボンをはいていた。身分証明書もカネも持たず、家族は非常に気をもみ、ずっと探しているが何の手掛りもない。どうか、心ある人はこの広告を心に留め、情報がありましたら電話18926045291へ連絡ください。 感謝、“好人(善人)”が一生平安であることを祈ります。

【4】雷洪建は尋ね人広告を周辺地域に貼って回ると同時に、携帯電話でSNS“微信(Wechat)”の“朋友圏(モーメンツ)”に尋ね人広告を投稿して情報提供を呼び掛け、その日のうちに地元の“観瀾派出所”へ雷文鋒の行方不明を通報した。1日目は何の収穫もなかったが、2日目(8月9日)の午後3時頃に、M338路線バスの運転手から雷洪建に電話が入り、バスに搭載されている監視カメラに終点の“清湖地鉄公交接駁站(清湖地下鉄・公共バス乗換駅)”(以下「乗換駅」)で下車する雷文鋒の姿が映っていたと連絡があった。乗換駅は彼らが住んでいる場所から約12kmの距離にある。

地下鉄1駅ごとに尋ねたが…

【5】電話を終えた雷洪建はすぐに乗換駅へ出向き、駅の保安係に尋ね人広告を示して雷文鋒を見なかったか聞いて回ると、ある保安係が見かけたと言った。そこで乗換駅を管轄する“清湖派出所”の監視カメラをチェックしようとしたが、あいにく壊れていたので、付近にある別の監視カメラを見せてもらうと、幾つ目かの監視カメラに息子の雷文鋒の姿が映っていた。映像の中の雷文鋒は地下鉄4号線に乗って香港との境界にある“福田口港(福田検問所)”の方向へ向かっていた。雷洪建は地下鉄4号線に乗り、1駅毎に下車して駅員に雷文鋒を見かけなかったか聞いて回ったが、雷文鋒を見かけた駅員は誰もいなかった。しかし、終点の“福田口港站(福田国境検問所駅)”に来て駅員に尋ねると、1人の保安係が1時間位前に雷文鋒を見かけたという。彼によれば、雷文鋒は他人のすぐ後に付いて改札口を切符なしで出ようとして失敗し、身を翻して駅の構内へ走り去ったという。ここで捜索の手掛りは途絶えた。

【6】雷洪建の妻は湖南省“衡陽市”の実家で雷文鋒の2人の妹を育てていた。下の妹は1歳になったばかりだった。このため、雷洪建は自閉症で知的障害を持つ雷文鋒だけを連れて深圳市へ出稼ぎに来ていたのだ。雷洪建の同僚たちの雷文鋒に対する印象は、気が小さくて静かな子供で、1人で外出することも、見知らぬ人と話をすることもできないというものだった。そんな雷文鋒が8月8日の早朝に父親に何も言わずに外出し、忽然と姿を消したのだった。

【7】雷文鋒が次に姿を現したのは失踪から7日後の8月15日で、その場所は深圳市に隣接する“東莞市”であった。8月15日の午前8時15分頃、雷文鋒は東莞市の中枢に位置する“万江路”の“汽車客運総站(旅客バスターミナル)”内にあるケンタッキーフライドチキン(KFC)の店先に倒れていて、それを見つけた通行人が公安局へ通報したのだった。深圳市の福田国境検問所駅から東莞市の万江路までは83kmの距離があり、不眠不休で歩いても23時間かかる。雷文鋒がどうやってそれだけの距離を移動したのか。

【8】通報を受けて現場へ急行したのは、“東莞市公安局万江分局”に属する“車站派出所(旅客バスターミナル派出所)”の警官“単福華”だった。単福華によれば、当日は小雨が降っていたが、雷文鋒はKFCの店先に横たわり、その衣服は非常に汚れ、彼の腕にはいくつかの擦過傷があり、顔色が悪く、何を聞いても無反応だったという。単福華が雷文鋒を“東莞市人民医院”の救急科へ搬送したところ、雷文鋒は医師から1週間の入院治療を命じられた。この期間中に医師は入院患者から「雷文鋒」という名前を聞き出し、それを単福華へ電話で連絡してきた。単福華はこの「雷文鋒」という名前を上部組織である万江分局へ報告したが、万江分局はこれを放置し、雷文鋒の戸籍を調べることも、家族に連絡を取ることもしなかった。後にこの点について弁明した万江分局の副分局長は、全国には同姓同名が無数にあり、名前だけから雷文鋒の戸籍を調べることは不可能だったと述べている。

尋ね人広告は救助施設近くに配布されたが…

【9】8月24日、雷文鋒の身柄は旅客バスターミナル派出所から東莞市の“救助站(救助ステーション)”へ移されたが、身柄引渡書の名前の欄には「“無名氏(氏名不詳)”」と書かれていた。救助ステーションに収容された雷文鋒は、その翌日に東莞市内の“東城医院”で診察を受けたが、足裏に3カ所の潰瘍が見つかり、その傷口が化膿し、皮膚の一部が壊死してることが判明した。このため、雷文鋒は8日間の入院治療を命じられて、9日目に再診を条件に退院したが、その後に雷文鋒が東城医院を再診のために訪れることはなかった。

【10】退院して救助ステーションに戻った雷文鋒は、1か月半を同ステーションで過ごした。この間に雷文鋒を探す尋ね人広告が同ステーションに配布されたが、雷文鋒が収容される際に記入された『救助申請書』には「1991年生まれ」と実際よりも9年も早く書かれていたので、100kgを超える肥満体で身長168cmの雷文鋒は24歳と思われ、広告に記載された16歳の少年とは別人と考えられた。また、雷文鋒は日焼けと激やせで顔つき変わっていたから、誰も写真の男と雷文鋒が同一人物とは考えなかった。こうして、尋ね人広告が身近に配布されたにもかかわらず、雷文鋒が発見されることはなかった。

【11】2016年10月19日、24歳の成人と見なされた雷文鋒は、東莞市の救助ステーションから178km離れた広東省北部の“韶関市”に属する“新豊県”にある“練渓托養中心(練渓養護センター)”へ送られた。練渓養護センターは東莞市の委託を受けてホームレスを収容する施設である。東莞市がホームレスの収容を委託する先は公開入札で決定されるが、入札条件には東莞市が委託先に支払う費用は収容者1人当たり毎月1066元(約1万7600円)を超えない範囲と規定されている。これは1か月を31日で考えれば、1人当たり1日34.4元(約570円)になるが、委託先がこれから利益を出そうと考えるなら、収容者の食事や待遇は家畜並みとならざるを得ない。

【12】練渓養護センターの職員によれば、雷文鋒が到着した時には、身体が弱っているように見えたが、収容時に行う身体検査では何の異常も見付からなかった。同職員の印象では、雷文鋒は物静かで、知的障害はあるものの、いつも騒ぐことはなく、粗暴な振る舞いもなかった。収容から1か月が過ぎた11月24日、雷文鋒は食事を取らなくなったとして、“新豊県人民医院”へ送られて入院した。同医院の担当医師によれば、入院時に雷文鋒は激しい下痢の症状を示し、非常にやつれていたので、点滴を行ったという。入院2日目に血液検査を行った結果、雷文鋒は腸チフスに感染していることが判明した。医師はこの腸チフス感染は雷文鋒が不衛生な物を食べたことに起因すると言明した。

半数近くのホームレスが死亡

【13】入院9日目の12月3日、雷文鋒は医師によって死亡宣告を受けた。8日後に雷文鋒は16歳の誕生日を迎えるはずだった。医院の死亡記録によれば、雷文鋒の死因は消化管がんとサルモネラ菌感染による腸チフスの併発によるショックあった。その後、新豊県の“殯儀館(葬儀場)”へ運ばれた雷文鋒の遺体が間もなく火葬されようとしている時、父親の雷洪建が葬儀場に現れた。雷洪建は練渓養護センターから運ばれた3体の遺体の中から雷文鋒の遺体を見つけ出し、悲しい対面を行った。雷洪建は東莞市バスターミナル派出所の警官である単福華から「雷文鋒」という名前の少年に関する情報を聴取し、東莞市救助ステーションを経て練渓養護センターにたどり着いたが、時すでに遅く息子の雷文鋒は死亡していたのだった。

【14】葬儀場で雷文鋒が火葬されようとした時、葬儀場の職員が雷洪建を慰めようと、「練渓養護センターから1年間に運ばれて来る遺体の数は非常に多いが、家族が見付かる遺体は2~3体しかないから、あんたは子供に顔向けができるさ」と述べた。この言葉を聞いて奇異に感じた雷洪建がメディアの記者に事態を告げたことから、今回の事件が明るみに出ることになった。新豊県の練渓養護センターで多数の死者が発生していることの真偽はネット上でも議論を呼び、大きな話題に発展したが、新豊県政府は公式に多数の死者の存在を否定した。

【15】しかし、3月10日に北京紙「新京報」の記者が新豊県葬儀場を取材して、葬儀場の遺体受入記録を調査した結果は、2017年1月から2月18日までの49日間に、練渓養護センターから受け入れた遺体は20体に上っており、その内訳は、“広州市”:15人、東莞市:3人、韶関市:1人、“連州市”:1人となっていた。一方、同記者が広東省の某救助ステーション関係者から聴取した話では、当該救助ステーションが練渓養護センターへ送り込んだホームレスの数は、2011年から今日までに200人以上だが、今年3月までの6年間で100人近い人数が死亡しているという。同人は、「救助ステーションから送り出す時点では基本的に健康だったのに、半数近い人数が死亡するとは、練渓養護センターの衛生環境がいかに劣悪か」と語り、彼の統計では数十人の死因は肺炎だったと述べた。

【16】資料によれば、練渓養護センターは2010年の営業開始から6年を経ている広東省認定の“民辦非企業単位(民営非企業組織)”<注>で、元“新豊県社会福利院(新豊県老人ホーム)”の職員だった、現在39歳の“羅麗芳(女)が法定代表として運営している。当初は新豊県政府と羅麗芳間の請負契約に基づき、他地域の老人ホームから新豊県老人ホームが引き受けた老人を収容して養護を行っていたが、現在では業務範囲を拡大して広州市、深圳市、東莞市などで行われる入札に参加し、落札した各地の救助ステーションが収容しているホームレスの一時預かり業務を行っている。

<注>中国政府の各行政部門が独自の裁量で許可した民間が運営するサービス組織、1996年に“民辦非企業単位”という名称が規定された。

背景に利益第一主義と賄賂強要

【17】2015年7月、練渓養護センターは東莞市救助ステーションからホームレス一時預かり業務を2年契約で受注していた。雷文鋒が練渓養護センターに収容されたのは、この契約に基づくものだった。練渓養護センターの収容人数は、設立当初は数十人だったが、2016年には600人前後に増え、2017年3月時点では733人になっていた。広東省の民政部門や救助管理機構は、定期的に練渓養護センターの運営状況を確認するために立ち入り検査を行っていたが、検査日を事前に通知していたため、練渓養護センターは収容者に対する劣悪な待遇を隠蔽し、常に検査結果は「食事もサービスも良好」で何の問題なかった。

【18】羅麗芳の親類が記者に語ったところでは、練渓養護センターは2015年から利益が急増し、1年に200万元(約3300万円)の利益を上げるようになったという。これが事実とすれば、利益第一主義で、収容者に対するサービスを低下させ、食費も切り詰めていたものと思われ、雷文鋒のように不衛生な食事を取ったことにより病を得て死亡した収容者が増加したことが容易に想像できる。

【19】事件が明るみに出ると、広東省政府は検察、公安、民政、衛生などの各部門から成る特別調査チームを編成し、練渓養護センターの立ち入り検査を行い、投資者の“劉秀玉”、法人代表の羅麗芳、職員2人の計4人を刑事拘留した。また、練渓養護センターから管理費と称して賄賂を受け取っていた新豊県の前民政局長で現県党委員会常務委員の“李翠瓊”(女)と中小企業局長が反党行為の審査処分、現職の民政局長と副局長並びに前新豊県の民政担当副県長が停職となった。

以上が事件の全貌だが、孫志剛事件から14年が経過した現在もなお、ホームレスや物乞いを収容する施設が、収容者に対して家畜同様の扱いをしている事例は中国国内に多数存在し、練渓養護センターはその一例に過ぎないと識者は述べている。練渓養護センターでは、わずか15m2の部屋に十数人の収容者が押し込められ、トイレの臭気がふんぷんと漂う中での生活を余儀なくされていた。あるメディアは練渓養護センターでは過去3年間に400人以上の収容者が死亡していると報じ、その悲惨さはナチスドイツのユダヤ人収容所に匹敵すると述べている。その背景にあるのは、収容施設の利益第一主義であり、施設を管理監督する立場の役人による賄賂の強要である。

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『トランプの350隻、やらねば中国支配の海拡大 南シナ海、東シナ海、黄海・・・』(3/29JBプレス 渡部悦和)について

習訪米が決まったようです。でも3/31宮崎正弘氏のメルマガでは、フロリダの別荘に習は泊らないとのこと、秋の党大会に向けてのアリバイ作りだけでしょう。米国が中国に対して要求するのは、北朝鮮の核開発・ICBM開発抑止、米国への貿易赤字削減、南シナ海・東シナ海での行動抑止のどれをとっても中国は飲むつもりはないでしょう。でも、トランプだって譲歩することは出来ません。大統領選で当選したのは、白人労働者、軍・警察・消防の支持があって勝てましたので、彼らの望みを叶えないことには、それこそ弾劾されるかもしれません。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017033000880&g=int

http://melma.com/backnumber_45206_6507941/

メルマガ『台湾は日本の生命線』の3/30記事で「米国務省は三月二十二日に開催したIS打倒を目指す各国による有志連合の閣僚級会合に、台湾の高碩泰駐米代表(大使)を招いた。一方、日本政府は二十五日に台北で開催された日本PRのイベントに、赤間二郎総務副大臣を派遣した。日台断交後、副大臣級の高官を正式に派遣するのは初めてのことだ。」とあります。日米連携で台湾を守り、中国を牽制する狙いでしょう。習が4/6、7に訪米して、「一つの中国」を認めるように迫っても、この動きがその答えになると思います。米国の今までの説明、「中国は一つの国と承認」、「台湾が中国の一部分という中国の主張は理解した」というものに留まるだけでしょう。却って、米国が台湾に兵器を売却し、米軍顧問団を充実させた動きが今回の習訪米への回答になるはずです。中国が勝手に国際ルールを破るなら、米国も中国との約束も何故守らなければいけないのかという事です。日本へも尖閣の約束すら反故にしているではないですか。しかも、米国の覇権に敢然と挑戦してきていますので。中国としては米国要人に金を配って来たので、米国も折れると思っているのでしょう。でも、トランプは無能のオバマとは違います。中国に甘い顔はしないと思います。

http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3103.html

http://www.sankei.com/world/news/170305/wor1703050003-n1.html

本記事の国務省予算28.7%減というのはバランスを欠くかもしれませんが、国に棲む「内なる敵」の炙り出しを狙っているのでは。国務省は中国寄りのスタッフ(金に転んでいるか、ハニーを仕掛けられたか)が多いと言われています。

本記事では、海軍の予算、特に艦艇の数が問題になっていますが、兵頭二十八氏の『日本の武器で滅びる中華人民共和国』によれば、中国を沈底機雷で海上封鎖すれば、日本でも勝利する=米艦艇を増やさなくても勝てるとのことでした。ただ、それをハッキリ言うと海軍予算が増えないので、大々的なアピールはしてこなかったとのことです。日高義樹氏の『中国、敗れたり』にも機雷の件は載っていまして、確かに中国は戦わずして敗れるでしょう。でも米軍の艦艇は増やしてほしいと思います。トランプのいうインフラ充実にもなるでしょう。

記事

米バージニア州ノーフォークの海軍基地を出港する米駆逐艦「マハン」〔AFPBB News

我が国を取り巻く安全保障環境の動向を考察する際に、米軍と人民解放軍(PLA)の軍事バランスを分析することは重要である。特にアジア太平洋地域における米海軍と人民解放軍海軍(PLAN)の将来動向を分析することは不可欠である。

筆者は現在、ハーバード大学アジアセンターで日米中の安全保障関係を研究しているが、同じ建物の中に中国研究のメッカであるフェアバンクスセンターがあり、毎週数本の面白いセミナーが行われている。

筆者自身も3月3日に人民解放軍に関するセミナーを主宰したが、その際に、米海軍大学のアンドリュー・エリクソン(Andrew S. Erickson)教授が司会の役目を引き受けてくれた。

海軍大学は、ボストンから比較的近いニューポートに所在し、同大学の教授と付き合う機会も増えてきたが、人民解放軍海軍に関する研究では世界最高峰の研究者が揃っていると思う。

本稿においても、米海軍大学の研究成果特にエリクソン教授が編者となり出版された「中国の海軍艦艇建造」(“Chinese Naval Shipbuilding”)の研究成果を紹介するが、人民解放軍海軍が急速にその戦力を増強し、2030年に数の上では人民解放軍海軍が米海軍を凌駕することを知ってもらいたいと思う。

当然ながら質の面では米海軍が優位性を保つ分野が多いと思うが、量で劣勢になることはアジア太平洋のパワーバランスに大きな影響を与えることになるので注意が必要だ。

一方、ドナルド・トランプ氏は、大統領選挙期間中の9月に大軍拡計画である「力による平和(Peace through Strength)」を提唱し、その中で350隻海軍を公約として掲げた。

しかし、最近の分析記事を読むと米国の造船業界およびその関連サプライチェーン(原料の段階から製品やサービスが消費者の手に届くまでの一連の工程)における諸問題が指摘され、350隻海軍の実現が簡単なものではないことが明らかになってきた。その状況も中国の状況と対比しながら説明したい。

トランプ政権の350隻海軍と米海軍の355隻海軍

  • トランプ政権の350隻海軍

トランプ氏の最初の60日は挫折の連続であった。移民制限に関する大統領令は裁判所に拒否され、オバマケアの代替となるトランプケアの実現にも失敗した。安全保障を研究する筆者にとって特に心配になるのが、「力による平和」の行く末である。

「力による平和」の最重要な公約として、米海軍の艦艇数を現在の275隻から増強し、米海軍350隻体制にするという平時における史上最大規模の海軍増強計画を発表した。この米海軍350隻体制が挫折してもらっては困るというのが筆者の思いだ。

  • 米海軍の355隻海軍

米海軍が大統領選挙におけるトランプ氏の勝利(昨年11月8日)を見届けて、12月15日に提案したのが355隻海軍体制である。当時のアシュトン・カーター国防長官が火事場泥棒的な海軍案に対し激怒したように、トランプ勝利に便乗した海軍増強案という厳しい見方もできよう。

いずれにしろ、海軍が示したFSA(戦力構成評価)によると、空母12隻、大型水上戦闘艦艇104隻、小型水上戦闘艦艇52隻、両用戦艦艇38隻、攻撃型潜水艦66隻、弾道ミサイル潜水艦12隻、戦闘兵站艦艇32隻、遠征迅速輸送/高速輸送艦艇10隻、遠征支援艦艇6隻、指揮支援艦艇23隻、合計355隻海軍の提案であり、トランプ政権案の350隻よりも多い案である。海軍はしたたかである。

米海軍350隻体制の実現の可能性

中国人民解放軍海軍が2030年に415隻体制を構築する可能性が指摘されている中で、米海軍の350隻体制の構築が急がれるが、米国には造船業界が抱える諸問題があり、すんなりと350隻体制が達成されるかどうか分からない。

  • ニューズ・ウィーク誌が伝える諸問題

ニューズ・ウィーク誌の記事*1は、350隻海軍の実現には大きな問題があると指摘している。まず、予算の確保の問題であり、次いで熟練工等の確保やサプライチェーンの問題だ。

*1=Reuters, “Trump’s Navy Warship Expansion Plan Faces Major Obstacles”, News Week

  • 予算を確保する必要性

まずは予算を確保することが最優先事項だ。350隻海軍を実現するためには期間30年間で6900億ドル(1ドル110円として76兆円)、1年間で230億ドル(2兆5300億円)必要だと言われている。これは過去30年間、艦艇建造に使っていた予算の60%増の額になる。

企業にとっては、350隻体制というスローガンは歓迎するが、実際に予算的裏づけが明確にならないと、さらなる設備投資をし、雇用を増大する決定ができない。将来を見越して新規雇用するのは難しい。特に小規模な造船所や部品供給会社においては特にそうである。

まずトランプ政権が実施すべきは予算の獲得である。政府は予算案を提出できるが、予算決定の主導権は議会が握っている。国防力の強化は確かにトランプ政権の重要な公約であるが、同時に大幅な減税や膨大なインフラ整備も重要な公約であり、大幅な財政赤字が予想される中でいかなる国防費になるかが問題だ。

  • トランプ予算案の問題点

トランプ政権が発表した予算案に対し多くの者が批判している。あまりにもバランスを欠いた国防費偏重の「ハードパワー重視予算」であるという批判だ。

確かに国防費は独り勝ちで、540億ドル増の6030億ドル(66兆3300億円)であり、これだけを見れば評価できる。しかし、全体の予算をスクラップ・アンド・ビルドで国防費の540億ドル増を他の省庁から540億ドルを減じてプラスマイナスゼロにしたために非常にいびつな予算となっている。

例えば、国務省28.7%減、労働省と農務省はともに20.7%減、保健・福祉省16.2%減、商務省15.7%減、オバマ大統領が目の敵にしている環境保護庁は31.4%減となっている。

特に国務省予算28.7%減はソフトパワー予算の大幅な削減であり、多くの専門家が懸念を表明している。本来であれば、ハードパワーである軍事とソフトパワーである外交などが上手くバランスをとることが重要であるが、トランプ予算はそうなっていない。

共和党は昔から、ロナルド・レーガン大統領の「力による平和」をマントラのように唱えてきた。トランプ大統領も同じだ。彼の「力による平和」はレーガンの真似である。しかし、レーガン大統領の場合は、外交政策として「軍事力が全てで、外交はゼロ」というアプローチをとっていない。

トランプ大統領は、予算においても「アメリカ・ファースト」を強調し、国防費の増額を主張する一方で、同盟国に対しても国防費の増額などの負担増大を要求しているが、明らかな論理の矛盾を露呈している。この論理の矛盾こそトランプ政策の特徴の1つである。

もう1つ、トランプ予算の特徴は戦略の裏づけがないことも指摘したい。

  • 専門技術者の不足にいかに対処するか

350隻への拡大は、ただ単に75隻を追加するという単純な問題ではない。現在就役している275隻の多くを更新する必要があり、この更新所要も考慮すると、今後30年後の2046年までの間に321隻の艦艇を購入しなければいけない。

350隻海軍の建設は5万人の雇用を創出する。2016年における造船および修理産業は、10万人雇用していた。冷戦時代の1980年代末には600隻艦隊の維持のために17万6000人を雇用していた。

急激な造船ブームに対応して労働力を確保することは非常に難しい。艦船の建造のための熟練工(電気技術者、溶接工など)が不足している。ここ数年における歴史的な艦艇製造数の低下により、造船所および核燃料製造業者を含む関連企業を数年間にわたって強化しなければいけない。

政府は、造船関連企業に能力アップの時間を与えなければいけない。米国の2大造船企業は、ジェネラル・ダイナミックスとハンチントン・インガルスだが、両社はすでに受注している事業(コロンビア級の弾道ミサイル発射潜水艦など)を完成させるために、2017年における新規雇用6000人を予定するなど、大幅な熟練工の確保が必要となる。

  • 潜水艦の危機

海軍の増強特に潜水艦部隊の増強計画により深刻な能力不足問題、サプライチェーン問題がある。また、潜水艦の造船所で働く場合、秘密保全の基準をクリアするのが難しいという問題もある。

原子力潜水艦を製造してきた造船所(ジェネラル・ダイナミックスのエレクトリック・ボートやハンチントンのニューポート・ニューズ)は、1980年代には1年間に7隻の原子力潜水艦を製造してきたが、直近の10年間は1年間に2隻以下しか製造していない。

例えば、ヴァージニア級とコロンビア級の原子力潜水艦は規模が最大でしかも最も複雑な潜水艦だが、コロンビア級1番艦は2021年に製造を開始し7年間かけて完成し、その後に2~3年の試験が必要だ。つまり戦力化するまでには製造を開始してから10年はかかる。

より大きな問題は、サプライチェーンを拡大することだ。潜水艦の部品メーカー、例えば炉心、大きな鋳物、プロペラやシャフトの鍛鉄は、製造を2倍にするのに5年はかかるという。

「年2隻の潜水艦のための産業基盤を作ってきた。その上に1~2隻を追加できない。年2個の炉心だったのに年4個は作れない」との声もある。

また、長い間眠っていた造船所のスペースを入れ替えるには、数年間の年月と資金の投入が必要になるなど解決すべき問題は多い。

中国人民解放軍海軍(PLAN)は2030年までに主要艦艇415隻体制

一方、人民解放軍海軍の艦艇数の将来予測はどうなっているか。

  • 米海軍大学の予想:2030年に主要艦艇415隻体制

英国のRUSIに所属するピーター・ロバーツによると、人民解放軍海軍は500隻海軍を目指していると主張している*2

しかし、彼のリポートの根拠は米海軍大学の研究*3を根拠としている。また、ジェームズ・ファネル(James E. Fanell)などのリポート*4も米海軍大学がスポンサーになった研究(つまりエリクソン教授等の研究)に基づき、中国海軍の2030年における艦艇数は主要水上艦艇430隻、潜水艦100隻、合計530隻体制になると主張している。

しかし、この530隻は非常に紛らわしい数字であり、機雷戦用の小艦艇や補助艦艇(合計120隻)を含んだ隻数である。結論として、米海軍の350隻(主要水上艦艇と潜水艦の合計)と比較するためには下図(「人民解放軍海軍の主要艦艇隻数の推移」を表している。

出典:「Chinese Naval Shipbuilding」)の右下に記載している415隻が適切な数字である。500隻とか530隻ではなくて、415隻を2030年における人民解放軍海軍の隻数とする。

なお、各年の主要艦艇の隻数は以下のとおり。

2016年:潜水艦数66隻、主要水上艦艇237隻、合計303隻 2020年:潜水艦数69~78隻、主要水上艦艇244~264隻、合計313~342隻 2030年:潜水艦数99隻、主要水上艦艇316隻、合計415隻

*2=Peter Roberts, “CHINA’S 500-SHIP NAVY SUDDENLY APPEARS ON THE HORIZON”

*3=Andrew S. Ericson編,“Chinese Naval Shipbuilding ”,Naval Institute Press

*4=James E. Fanell、Scott Cheney-Peters、“Defending Against a Chinese Navy of 500 Ships”、WSJ

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