A『米国リポート:銃撃されたトランプ、大統領選への影響はいかに バイデンに身の危険も、一部で取り沙汰される両氏とも撤退』(7/14JBプレス 高濱賛)、B『トランプ暗殺未遂事件報道に覚えた大いなる違和感と、状況証拠から見た「黒幕はバイデン陣営」説の信憑性』(7/15現代ビジネス 朝香豊)について

7/14The Gateway Pundit<Trump Says Last Millisecond Head Tilt to Read Chart on Illegal Immigration Stats Saved His Life (Slow-Motion Video)=トランプ大統領、不法移民統計のグラフを読むために最後の一瞬頭を傾けたことで命が救われたと語る(スローモーション動画)>

世界がトランプを必要とし、活かしてくれた。

これは奇跡でした。

神が介入し、トランプ大統領を守った。

トランプ大統領は、元WH医師のロニー・ジャクソン医師に対し、ペンシルベニア州での集会で銃撃犯が高所から彼に向けて発砲した際、最後の一瞬の頭の傾きが彼の命を救ったと語った。

トランプ大統領はロニー・ジャクソン医師に対し、不法移民の統計に関するグラフを見るために頭を右に向けたところ、銃弾が耳をかすめたと語った。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ大統領は暗殺未遂事件のわずか数時間後にロニー・ジャクソンに電話で「私が確認していたあのチャートが私の命を救った」と語った。

「国境警備隊が私の命を救ってくれた」と彼は語った。「もし私が地図を指差して見ようと頭を回していなかったら、あの弾丸は私の頭に直撃していただろう。」

弾丸がトランプ大統領の耳をかすめた瞬間に頭を傾けるスローモーション映像をご覧ください。

https://twitter.com/i/status/1812589303698260374

ロニー・ジャクソン博士の甥は、トランプ大統領暗殺未遂事件で銃弾が首をかすめて負傷した。幸いにも彼は無事だ。

トランプ氏は自分の命を救ってくれたのは「神だけ」だと語った。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/07/trump-says-last-millisecond-head-tilt-saved-his/

7/14The Gateway Pundit<WHAT?! Trump Shooter Appears to Be Featured in 2023 BlackRock Ad (VIDEO)=何だって?!トランプ銃撃犯が2023年のブラックロック広告に登場か(動画)>

今回の事件は、バイデン民主党、シークレットサービス(SS)、ブラックロックの合作という気が大いにする。

調査記者のローラ・ルーマー氏は、土曜日の夜にペンシルベニア州バトラーで行われたドナルド・トランプ大統領の選挙集会で暗殺を試みた20歳の銃撃犯トーマス・マシュー・クルックスを題材にしたと思われる2023年のブラックロックの広告を発見した。

ブラックロックはバイデン氏と深いつながりがあり、多くの元幹部や従業員が政権の要として雇用されている。

ブラックロックの広告はクルックスが通っていたベテルパーク高校で撮影された。

https://x.com/i/status/1812416983201112373

奇妙なことに、ジョー・バイデンの長年の顧問であるマイケル・C・ドニロンは、同社の世界的なシンクタンクであるブラックロック・インベストメント・インスティテュートの会長であるトーマス・E・ドニロンの兄弟である。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/07/what-trump-shooter-was-featured-blackrock-ad-2023/

7/15阿波羅新聞網<【微博精粹】一张照片载入史册:川普还没赢 有两家已经赢了=【ウェイボー精髄】歴史に残る一枚の写真:トランプはまだ勝っていないが、すでに2 者(この写真を撮ったゲッティ・イメージズの若手女性写真家、アンナ マネーメーカーとそれをTシャツにする浙江省義烏 )は勝利している>綽名はバーブル:私はいつも中国の都市情報が最も興味深いと感じている。昨年、我々が日本の核廃水について心配していたとき、私たちの家族のほとんどすべての老若男女が塩の買い占めに参加し、一生海産品は食べれないと叫んだ。しかし、タンクローリーの問題は数日前からウェイボーで活発に議論されているので、家族に尋ねたところ、一人は知らず、もう一人は気にも留めず、生活はいつものままである。

中共の洗脳にどっぷり浸かった中国人。

https://www.aboluowang.com/2024/0715/2079580.html

7/15阿波羅新聞網<最新赔率:川普胜选几率突飞猛进!拜登只剩…=最新オッズ:トランプ大統領が選挙に勝つ可能性は飛躍的に高まった!バイデンに残されたのは・・・>13日、米共和党大統領候補のトランプはペンシルベニア集会中に銃で撃たれ、右耳を傷つけ軽傷で済んだが、1人が死亡、2人が負傷し、狙撃犯は銃殺された。

トランプの暗殺未遂は世界に衝撃を与え、年末の米大統領選挙にも影響を与えるだろうと外界アナリスト達は遍く思い、トランプは不死身と考えており、11月の大統領選挙で「圧勝」すると宣言したのに等しい。英国のギャンブルウェブサイト「BetMGM」の最新のオッズでも、トランプの当選確率は60%近くで、暗殺未遂後「飛躍的に上昇」しているのに対し、バイデン氏はわずか12.99%で、ハリス副大統領の13.2%よりもさらに低いことが示されている。

事件勃発時、右耳から血を流したトランプは警備員らに囲まれて避難したが、彼は挑戦的に拳を振り上げ、ファイトを叫び、支持者らも応えて歓声を上げ、共和党の士気を高めた。世論調査ではトランプ氏がバイデンをわずかにリードしており、テレビ討論会後はその差が若干広がったが、選挙の国際賭博市場では、実際には両者の差はそれほど大きくないのは、トランプの人気が本当は「それほどでもない」からかもしれない。

しかし、13日の銃撃事件以降、トランプの当選確率は58.47%に上昇し、オッズは-225となっており、2位は当選確率13.2%のカマラ・ハリス副大統領となっている。バイデンは12.99%しか得ていない。

共和党の士気の高まりに比べ、この2週間「バイデン交代」で騒ぎを起こしていた民主党は突然「沈黙」し、すべてが停止した。バイデンの民主党支持者は「すべてが終わったと思う」と述べ、トランプ暗殺未遂後、民主党の勢いがほぼなくなったと認めた。

邪悪な民主党とDSがそんなに簡単に諦めるとは思えない。トランプが大統領になれば、刑事訴追を受けるのがゴロゴロいる。

https://www.aboluowang.com/2024/0715/2079525.html

7/15阿波羅新聞網<莫斯科时报:普京嘴巴说乐见拜登当选 心里要的是川普 但好处也不多=モスクワ・タイムズ:プーチンは、バイデン当選なら楽観視するが、心の中で望んでいるのはトランプである。但し、メリットはあまりないという>米国は11月に大統領選挙を控えているが、2016年に選挙介入疑惑で非難されたロシアは、今回は誰を支持するのだろうか。モスクワ・タイムズは最近ロシア当局者にインタビューし、ロシア当局は表面上はジョー・バイデンの当選を楽観視しているが、口と心は別で、実際にはメリットとデメリットを比較検討した結果、トランプのWH復帰を望んでいると結論づけた。

モスクワ・タイムズは、ロシア政府と大統領府の当局者3名、ロシア外務省の当局者3名、元当局者でロシアのビジネスエリートの情報筋2名にインタビューし、クレムリン、政府、ロシア支配層の当局者はトランプによるバイデン打倒を望んでいると指摘した。2016年の選挙ではロシアの介入のおかげでトランプが勝利したと考えられており、バイデンはロシアの本格的なウクライナ侵攻中、最も熱心なウクライナ支持リーダーの一人だった。

トランプはロウ戦争をうまく引き分けで停戦させてほしい。

https://www.aboluowang.com/2024/0715/2079488.html

何清漣 @HeQinglian 14時間

FBIは、殺害された狙撃犯はバトラー暗殺未遂現場から約70キロ離れたペンシルベニア州ベセルパーク在住の20歳のトーマス・マシュー・クルックスだと発表した。

元シークレットサービス長官のボビー・マクドナルドはロイターに対し、「トランプは確かに非常に大きな保護を受けていたが、必ずしも利用可能なさまざまな資産すべてを持っていたわけではない。事件のいくつかの側面は調査されると思う」と語った。

bbc.comより

何清漣 @HeQinglian 15時間

米国の運命は、わずか 1 センチの射撃の誤差にかかっていた。–「自作自演」および「苦肉の策」論に反駁する。

  1. トランプの支持率はバイデンを大きく上回っており、苦肉の策のように騙す必要は全くない。
  2. 銃弾が頬に沿って通過し、耳から出血する。これは「苦肉の策」を実施しただけとの言い方を主張する人は、自分で試してみてください。

トランプが大統領に立候補してから、米国の大統領選挙は幻想漂流状態に入り、競合相手を攻撃し排除するためのあらゆる戦術が用いられてきた。

何清漣 @HeQinglian 3時間

このことは注意が必要と思う。現在、中国と米国の関係は非常に複雑で悪化しているが、もし誰かが本当に中国人を狙撃手として買収し、米国内の危険で醜い党派間の対立を中国と米国の対立に外在化させるのであれば、それは不可能ではない。

あの時、中国側は全く反論できなかったと推測され、海外の中国語X圏の興奮とメディアの混乱が予想できる。

中国にはこれを防ぐ可能性すらない。

引用

Ezio Mao☢ @KELMAND1 20h

これはトランプを撃ったのは華人系米国人であると伝えている報道である。のちにこっそり変更されたが、何か悪いことがあればすぐに華人に汚水をかけるこの文化と風潮は警戒すべきではないだろうか。

高濱氏のトランプ・バイデン両者が大統領選を下りるというのはwishful thinking で、トランプは大統領になって冤罪をはらし、罪をかぶせた人間に報復したいと思っているはず。またナバロやバノン、1/6事件逮捕者の救済をしないといけない。バイデンはハンターのラップトップがトランプにより調査されると、ファミリーの収賄(中共、ロシア、ウクライナ)がばれてしまうし、上下両院共和党多数派になれば民主党主導のRussia Hoax、1/6委員会の出鱈目さが追及される。それで保身を図らないといけない。

朝香氏の記事では、昨日の本ブログで紹介したように米国左翼メデイアの報道は暗殺未遂事件を軽視した報道の仕方でした。民主主義とか人権を主張するリベラルが他人(特に政治的対立者)の生命に関しては無慈悲な態度を取る。主張が本物ではない。小林達夫の反転可能性テストを受け、自分も銃撃されて恐怖を味わったら。

バイデンが直接暗殺の指示を出すことはないと思いますが(それなら腕の良いスナイパーにやらせる)、マヨルカスのトランプ側の保護強化申請を拒否していたのは、暗殺事件が起きるのを望んでいたからでしょう。マヨルカスはロバート・ケネデイJRの保護申請も拒否していた。バイデンの当選を邪魔するものは、暗殺されやすくしているということです。

シークレットサービス(SS)のチョンボは、安部元首相の暗殺を許した奈良県警と同じ?山上徹也が安倍首相を殺したとはとても思えない。致命傷を負わせた銃弾が消えてしまったのも不可解。奈良県警と誰かが組んだ事件としか思えませんが。左翼はすぐ陰謀論にしたがりますが、疑うことは大事なこと。SSが何故犯人の発砲を許したかは今後の捜査を待ちたい。

A記事

銃撃され壇上に伏せるトランプ前大統領を守ろうとするSP(7月13日ペンシルベニア州バトラ―で、写真:AP/アフロ)

銃野放図の米国では予想された暗殺未遂

恐れられた「レトリックの暴力」は、ついに「実弾の暴力」に転化された。

銃が野放しにされ、銃による殺傷事件は日常茶飯事の米国で、大統領や大統領候補者が狙われる危険性は常に懸念されてきた。

過去にはジョン・F・ケネディ大統領だけでなく、1968年、ロバート・ケネディ民主党候補が銃弾に倒れ、1972年にはジョージ・ウォレス民主党候補が遊説中に撃たれ、重傷を負った。

(メリーランド州ローレルのショッピングセンターで取材中だった筆者はこれを目撃した)

激戦州のペンシルベニア州バトラーで支持者たち数千人を前に演説していたドナルド・トランプ前大統領が何者かが放った「銃弾」(発砲音は数回)で右耳を撃たれて倒れた。

そこに反トランプ分子が忍び込んだのであろうか。あるいは共和党支持者の中の反トランプ分子の仕業か。精神異常者か。

NBCテレビによると、射殺された容疑者はペンシルバニア州ピッツバーグ近郊のべスルパーク在住の白人、トーマス・M・クルックス(20)。

共和党に登録しているが、2021年には民主党行動委員会「アクト・ブルー」に15ドル政治献金していた記録があるという。動機についてはまだ分かっていない。少なくとも民主党系過激派分子ではないようだ。

nbcnews.com//trump-rally-shooter-identified

米連邦捜査局(FBI)によると、容疑者は会場から離れたビルの屋上から狙撃したとされ、警備態勢の不備が指摘されている。

なぜドローンなどを使った上空からの事前警備がなされなかったのか、という指摘だ。

tmz.com/2024/07/13/trump-rally-gunman-seen-opening-fire-shooting-gets-killed-new-video-clip/

ピッツバーグから約50キロ離れたバトラーは、2016年、2020年とトランプ氏が圧勝したトランプ氏の金城湯池。しかも厳重な警戒態勢の中で「熱狂的なトランプ支持者」を集めて行われていた集会だった。

そこでトランプ氏が撃たれた。

右耳の上部から大量出血、右頬に擦過傷。耳を押さえたまま演台の横に倒れた。

この模様は、テレビやSNSで全国に流れた。

トランプ氏はそれでも、殺到した数人のシークレットサービス要員に抱き抱えられ車に担ぎ込まれる際には右拳を突き上げ、何事か叫んでいた。

(テレビキャスターは「ファイト」と叫んでいたと言っている)

トランプ氏の側近は「トランプ氏は無事だ。医療施設に搬送された」とだけ述べている。

地元警察は、「容疑者はその場で射殺された。(そばにいた)参加者1人も(流れ弾で)死亡、2人が重体だ」と発表した。

集会参加者たちはパニック状態になり、逃げ惑った。

7月17日からウィスコンシン州ミルウォーキーで開かれる共和党大会はどうなるのか。

軽傷ということで、トランプ氏は最終日に颯爽と登場するのだろうか。

今や、トランプ氏が民主党に触れる時には、「過激な極左民主党」と表現するのが定着している。

トランプ氏は、「極左暴力集団、許すまじ」とキャンペーンに勢いをつけるだろうか。

トランプ氏が狙われたのだから、ジョー・バイデン大統領だって分からない。カマラ・ハリス副大統領だっていつ撃たれるか分からない。

バイデン:トランプ氏が無事で良かった

この銃撃の報は直ちにバイデン、ハリス正副大統領はじめ民主、共和両党指導者たちに伝えられた。

バイデン氏は以下の声明を発表した。

「トランプ氏が無事で良かった。トランプ氏とご家族のために祈っている。暴力を許す場所は、この国にはない。断固糾弾しよう」

ハキーム・ジェフリー民主党下院院内総務もこうコメントした。

「大統領候補に対する暴力は言語道断であり、民主主義に対する挑戦だ」

だが、一件落着、不幸中の幸い、ということで終わるとは思えない。

テレビを一緒に見ていた米主要紙のベテラン記者は、今後の動きをこう分析している。

「民主党と共和党がここまで対立するなかで、トランプ氏に乗っ取られた共和党は、7月17日からの党大会で、トランプ氏を正式に大統領候補に指名する。これで政治的にも法的にも逃げ場がなくなる」

「その直前に今回の銃撃事件が起こった」

「トランプ氏には肉体的にも精神的にもダメージはないのか。弱気になっていないか。あるいは、ますます打倒バイデンで昂ぶり、暴走するのか」

「党内にはトランプ・シンパ勢力と強硬派シンクタンク、『ヘリテージ財団』専門家集団との政策をめぐる確執がくすぶっている」

「特に、人工中絶問題でトランプ側近グループは無党派層票を狙って柔軟なスタンスを取ろうしている。これにヘリテージ・グループは猛反対している。トランプ氏の弱みに乗じた強硬派の巻き返しが皆無とは言えない」

すべては、トランプ氏の身体的、精神的な状況次第だ。

「夫にも身の危険」でジル夫人はどうする

一方、バイデン氏はどうか。保守派強硬武闘派分子が、この事件で報復に出ることはないのか。

党内外から「降りろ」コールの集中攻撃を受けているバイデン氏にとって、身の危険を感じる状況が増幅すればするほど、大統領選から撤退する公算は強まる。

特に続行強硬派のジル夫人にとっては、夫に対する身の危険は考えを変える重大要因になりうるだろう。

「この暗殺未遂事件は、今後の展開次第では、バイデン、トランプ両氏が選挙から撤退し、新たな大統領候補によるゲームチェンジの触媒になるかもしれない」(主要シンクタンクの上級研究員)

これを、奇をてらった予測と無視できない情勢になってきた。

B記事

次期大統領候補の暗殺未遂事件なのに

トランプ前大統領が、ペンシルバニア州で開いた集会で狙撃される事件が起こった。8発から10発放たれた銃弾のうちのおそらくは2発目のものが、トランプの右耳上部を貫通したが、トランプは即座に姿勢を低くし、さらに多くのシークレットサービスが護衛に駆けつけたことで、最悪の事態は避けることはできた。

とはいえ、流れ弾に当たって観客の一人が亡くなった他、2人が重症を負う、とても痛ましい事件となった。

Gettyimages

来る11月の大統領選挙における最有力候補の暗殺未遂事件であり、当然、アメリカの民主主義を揺るがす重大事だと認識すべき事案だが、主流派マスコミの一部には、この事件を極力小さなものとして扱おうとする傾向も見られた。

例えばアメリカで最も発行部数の多い新聞であるUSA Todayは、「トランプは、前大統領と聴衆が大きな物音に驚いた後、シークレットサービスによってステージから降ろされた」との見出しでこの事件を報じた。

ここには暗殺未遂といった表現すら入ってない。本文を読むと、トランプの耳と頬に血がついているようだったとは書かれているが、その血がトランプのものであるかどうかさえ書かれていないものだった。

右耳に当たった銃撃があと数センチずれていれば、トランプの頭は撃ち抜かれていたわけだが、そんな重大な危険にさらされたトランプに寄り添う意識は、USA Todayのこの記事からは全く感じられない。

生じた事態を、素直に民主主義に対する重大な危機として捉える意識も感じられない。こういう姿勢には大いなる違和感を覚えるが、それはUSA Todayが「反トランプ」という政治的立場こそが正しいという「前提」を持ち込んでいるからのように、私には感じられる。

リベラルメディアに共通する「前提」

アメリカのみならず、日本においても、同じような報道姿勢が見られた。

例えばTBSの看板番組であるサンデーモーニングの中で、コメンテーターの藪中三十二・元外務事務次官は、トランプが発砲音の直後に右こぶしを振り上げて無事をアピールしたことについて、こう発言した。

「『オレは元気だぞ!』と。むしろ選挙戦でいうと、変な話ですけど、有利に働く可能性がある」

さらにこの発言を受けて、メインキャスターの膳場貴子氏も、こう応じた。

「そうですね。プラスのアピールにもなりかねない、という感じもしますね」

Gettyimages

ここでも、トランプが敗北することが善であると言わんばかりの「前提」があり、現実に命を狙われ、怪我を負ったトランプに心を寄せる意識がまるでないことがわかる。

そういえば2年前、安倍晋三元首相襲撃事件が起こったことに、作家で法政大教授の島田雅彦氏が「いままで何ら一矢報いることができなかったリベラル市民として言えば、暗殺が成功して良かった」との発言を行い、SNS上で大問題になったことがあった。その時も、主流派メディアはこの問題を大きく取り上げようとはしなかった。

右の議論も左の議論も対等な立場で扱い、事実と論理によって優劣を決するのが正しい姿勢だと私は考えるが、いわゆる「リベラル」を自称する人たちは、右の議論自体を頭から否定しようとする傾向が強い。そして右の論客から左の論客が批判される場合には、無前提に擁護しようとする。

こうした党派的立場を脇に置いて、右でも左でも対等に議論できる空間を作り上げたいものだが、自らの立場を脅かされている「リベラルメディア(=主流派メディア)」は、自らの影響力の低下を恐れているのか、党派的姿勢を常に優先する動きに出ているのではないかと思えてならない。

「黒幕はバイデン陣営」説の信憑性は?

ところで今回の事件について、実はバイデン陣営側が仕組んだものではないかという疑いも生じている。それこそ「陰謀論」の類に思える見方だが、状況証拠の面から見ると、確かに「怪しい」と感じても無理からぬ話がいろいろと出ているのだ。

狙撃犯がどこかからトランプを狙っている可能性を警戒して、集会が開かれたオープンスペースの会場に隣接した建物の屋根には、トランプを警護するためのシークレットサービスが銃を構えて警戒にあたっていた。そしてその場所から130mほどしか離れていない建物の屋根で狙撃犯は銃を構えていた。

NEW YORK POST の記事より

シークレットサービスが銃を構えていた屋根と、狙撃犯が銃を構えていた屋根の間には、障害となる建物は存在していなかった。しかもシークレットサービスがいた屋根のほうが高い位置にあるのだ。

普通に考えればシークレットサービスが狙撃犯に気づかなかった可能性は皆無に近い。だが、シークレットサービスは狙撃犯の動きを止めるための行動を、事前には何も行っていないのである。

OAlexanderDK

ラリー会場にいたグレッグ・スミス氏は、銃撃の数分前にライフルを持った男が演説会場の外の建物の屋根を這うような姿勢でいることに気が付き、現場を巡回していた警察官に連絡をしたのに、警察もシークレットサービスも動いてくれず、トランプの演説がどうして続けているのかと思っていたら銃声が聞こえたと、BBCに証言している。

スミス氏はまた、銃撃犯が登った屋根についても、そもそもなぜあそこにシークレットサービスが上がっていなかったのかという疑問を呈してもいる。

スミス氏の疑問はもっともだ。シークレットサービスはラリーの行われる会場を事前に検討し、どこに人員を配置するか、狙撃犯が銃撃を行うとしたらどの地点が考えられるか、それを潰すにはどうすればいいかの具体策を決めていたはずだ。

狙撃犯が狙える屋根を事前に特定しながら、そこにシークレットサービスを張り付かせなかったのは、重大な落ち度ではないのか? 仮に割り当てられた人数の問題でその場所に人員を配置することができなかったとしても、そこに狙撃犯が現れる可能性を事前に想定していなかったということがありうるのか?

そして想定していなかったとしても、実際に現れれば、十分に視認できたのではないか? ラリー会場に来ていた一般参加者ですら気づいていたのに、シークレットサービスが見落としていたということが本当にありうるのか?

こうして考えていくと、警護のプロとしてのシークレットサービスが、ありえないミスを何重にも重ねていることになってしまう。

Gettyimages

バイデン民主党陣営はどう答えていくのか

犯人がシークレットサービスに射殺される前に何発も発砲することができたことについて、FBIのピッツバーグ事務所の責任者であるケビン・ロジェック氏は驚きを隠さず、シークレットサービスはこの疑問に答える必要があると語っている。

さらに、マイク・ウォルツ共和党下院議員は、アレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官が、トランプ前大統領に対するシークレットサービスによる保護の強化を何度も拒絶していたことを主張している。

大統領選挙でトランプ優勢が伝えられる中で、熱狂的な反トランプ派からトランプの命が狙われる可能性が高まっているのは自明であり、トランプの警備強化を図るのは当然の動きであっただろう。それなのになぜマヨルカス長官はこうした要請を拒み続けていたのだろうか。

ちなみに、今年4月には、下院民主党は、トランプに対してシークレットサービスによる保護の提供を停止することを求める議案を提出していた。

この法案は、以前は保護されるべきとされていた人物が、有罪判決を受け極めて不名誉な状態になった際に、無限の安全と政府資源を割り当てることを否定するという内容で、建前としてはトランプだけをターゲットにしたものではないが、内容的には事実上トランプをターゲットにしたものであるのは明らかだ。

Gettyimages

このように見た場合、バイデン民主党側はトランプに対する警護を手薄にしたいという意図があったのではないか、シークレットサービスが意図的に狙撃犯を泳がせたのではないか、という疑念さえ、考えられるシナリオとして浮上することになるだろう。

もっとも全容が解明されていない現段階で得られる限られた情報だけで結論を決めつけるのは不適切だろう。しかし、こうした当然の疑問に、シークレットサービスやバイデン民主党がどう答えていくのか、今後の動きに注目したい。

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