『「塩野七生」は韓国の公敵になった 「オバマは韓国人慰霊碑を無視した」(4)』『「米国の尾」を踏みつけた韓国 「オバマは韓国人慰霊碑を無視した」(5)』(6/22・23日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

英国のEU離脱が現実のものとなりました。合理的判断をすれば残留と思っていましたが。スコットランドの投票率が低いとTVで言ってましたので、スコットランド独立派は投票に行かなかったか離脱に投票したのかも。当分日本の株式市場と為替はダメでしょう。参院選への影響は与党に有利になるとFacebookで見ました。動乱を乗り切る力は野党にないのが国民は分かっているというのがその理由です。そう信じたいです。新聞には参院も与党他で2/3超と言う記事を見かけましたので、その反動を恐れていました。英国の次期首相は昨年10月舛添が会ったボリス・ジョンソン(保守党・元ロンドン市長)が有力とのこと。

http://jp.sputniknews.com/europe/20160624/2364381.html

 

本日夜から6/29朝まで保守派の先輩とパラオへ行きます。ペリリュー島へ行き、戦没者の慰霊をしようと考えています。現地のWifiがうまく繋がれば、そちらから写真でブログを届けたいと思っています。(スマホよりの投稿となりますので、字は少なく、写真中心となります)。うまく行かない場合はご容赦を。

朝日新聞の見方は何時も狂っています。塩野七生の本を読んだこともないのでしょう。憲法改正は96条からと提案したのは小生の知る限り塩野氏が初めてかと記憶します。シーザーに憧れ、強い男(知力、説得力、肉体的耐久力、持続する意志、自己制御の5つを備えている人物)が好きなのだから、論理がこういう展開になることは予想されたはず。ネットでは塩野七生を元左翼と言ったものもありますが違います。60年安保時、多分学習院大学にいたと思われますが、そこで左翼のやり方の酷さを目の当たりに見て信用しなくなったとのこと。さもありなん。今でも左翼は平気で嘘を言う卑怯な中韓人と一緒の連中です。

http://wakusan.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-a5f3.html

韓国は自由主義陣営から脱落するでしょう。米国も見限ってきているとなると、本記事にありますように、中国にあらゆる面で頼ることになります。少し歴史を知っていれば、日本の植民地支配を非難する資格を欧米は持ってないことが理解できるはずですが、それができないのは情緒優先の国民性からです。中国だって戦後満州族やチベット族、ウイグル族の土地を奪い、現在植民地支配しています。日本と違う所は武力侵攻して占領しました。日本は朝鮮半島を平和的に統合しました。中国に日本を非難する資格はありませんが、特亜と言われる国々ですから、自分の事はさておいてするかもしれません。そのときは満州族やチベット族、ウイグル族の話をして反論すれば良いでしょう。非常に嫌がることと思います。韓国の独り相撲で終わる可能性があります。

韓国は中国同様敵国です。2012年にはGSOMIA(軍事情報包括保護協定)をサイン直前でキャンセルするという非常に礼を失した態度を取り、6月の海軍軍事共同演習では旭日旗にイチャモンをつけるなど軍事の国際常識から外れた態度を取ります。軍事情報を共有したら中国に流れる可能性も高く、GSOMIAは結ばなくて良かったと思います。北がミサイルで存在をアピールし、南と戦争になっても日米ともに韓国を守る気はないのでは。THAADの配備もできないようでは、在韓米軍は撤退でしょう。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160621/frn1606211852008-n1.htm

記事

Nanami Shiono-2

なぜ韓国メディアは塩野七生氏を公敵と位置づけるに至ったのか(写真:大高 和康)

前回から読む)

 塩野七生氏が不都合な真実を語った。すると韓国で公敵となった。

全体主義の象徴

—前回の「ドン・キホーテは『進撃の巨人』の夢を見るか」に引用されたハンギョレの記事の見出し。なぜ「塩野七生」が入っているのですか。

鈴置:キル・ユンヒョン東京特派員が書いた「塩野七生、あるいは全体主義の誘惑」(5月27日、日本語版)のことですね。

 オバマ(Barack Obama)大統領の広島訪問を論じたこの記事は「謝罪要求を口にさせない日本」を批判し「日本は全体主義に向かう」と警告しました。

 キル・ユンヒョン特派員によれば「塩野七生」こそが、日本の全体主義を象徴します。だから見出しに入っているのです。

 筆者は記事の冒頭で、塩野七生氏の著作を読破したと告白しています。しかし文末では、ソウルに戻ったらそれらの本はすべて片付ける、と書きました。

国の品位の差

—どうしてですか。

鈴置:塩野七生氏が朝日新聞のインタビューに答え「無言で静かにオバマ大統領を迎えよう」と語ったからです。

 キル・ユンヒョン特派員はこれを「原爆投下に対し謝罪を要求する個人の切実な呼びかけを、国家の品格という名で遮断しようとする全体主義的な日本社会」の一端と見なしたのです。

 朝日新聞の「オバマ大統領の迎え方」(5月25日)の塩野七生氏の発言のうち、以下の部分をハンギョレは引用しました。朝日の原文と少し異なりますが、ハンギョレの記事をそのまま引きます。

  • 謝罪を求めず、無言で静かに(オバマ大統領を)迎える方が、謝罪を声高に求めるより、断じて品位の高さを強く印象づけることになるのです。
  • (韓国と中国は)ヨーロッパを歴訪して『日本は悪いことをしていながら謝罪もしない』と訴え、効果があると考えたのでしょうか。私には、外交感覚の救いようのない欠如にしか見えませんが。
  • 日本が原爆投下への謝罪を求めないとしたことの意味は大きいのです。欧米諸国から見れば、同じアジア人なのに、と。国の品位の差を感じ取るかもしれません。
  • デモや集会などはいっさいやめて、静かに大人のやり方で迎えてほしい。

 前回も話しましたが、韓国では被害者とは「地面を転げ回って大声で泣き叫ぶもの」です。「静かに迎える日本」は韓国人には全体主義国家に見えるのです。

「朝日」に怒るハンギョレ

—「韓国は品位がない」と朝日新聞から馬鹿にされたと思ったのでしょうね。

鈴置:そう思います。キル・ユンヒョン記者も「朝日新聞はどうしてこうしたインタビューを現在のこの微妙な時期に載せたのだろうか」と大いに不満を漏らして――怒っています。

 韓国語版(5月26日)の記事では「塩野七生」は初めから最後まで呼び捨てです。韓国の公敵に認定されたわけです。ただ、韓国人が「塩野七生」にカチンと来るのはそれだけが理由ではありません。

 ハンギョレが引用しなかった塩野氏の発言部分にこそ、韓国にとって不都合な指摘があるのです。朝日の記事から直接引きます。先ほどの引用と少しダブります。

  • 少し前に、アジアの二つの強国のトップが、相前後してヨーロッパ諸国を歴訪したことがありました。その際にこのお二人は、訪問先の国々でまるで決まったように、日本は過去に悪事を働いただけではなく謝罪もしないのだ、と非難してまわったのです。
  • ところがその成果と言えば、迎えた側の政府は礼儀は守りながらも実際は聞き流しただけ。マスコミに至っては『スルー』で終始したのです。
  • 当然ですよね。ヨーロッパは旧植民地帝国の集まりみたいなようなものだから、日本の優に十倍の年月にわたって、旧植民地に言わせれば、悪事を働きつづけた歴史を持っているのです。それでいて、謝罪すべきだなどとは誰も考えない。
  • そういう国々を歴訪しながら『日本は悪いことをしていながら謝罪もしないんです』と訴えて、効果があると考えたのでしょうか。私には、外交感覚の救いようのない欠如にしか見えませんが。

植民地に謝罪はしない

—なるほど。「欧州各国は植民地支配を謝らない」との説明があって初めて「救いようのない中韓の外交感覚の欠如」が納得できますね。

鈴置:私も初めにハンギョレの記事を読んで、この部分は論理が飛んでいるな、と首を傾げました。そこで朝日の元記事をチェックして、ようやく納得したのです。

—肝心なくだりをなぜ、ハンギョレは引用しなかったのでしょうか。

鈴置:分かりません。長くなるから入れなかったか、あるいは韓国にとって不都合な真実であるからか――。

 いずれにせよ、この「植民地支配への謝罪」は、韓国にとってオバマ広島訪問のもう1つの戦略目標だったのです。

 初めはオバマ大統領の訪問――つまり被爆者への追悼に反対していた韓国メディアも、阻止できないと見ると今度は「韓国人被爆者にも謝罪しろ」「韓国人の慰霊碑にも行け」と言い出しました。

 その際、韓国メディアは「韓国人被爆者は植民地の人間で、被曝と合わせ二重の被害者であった」ことを理由に掲げたのです。

オバマに日本を叱ってもらう

 5月27日にオバマ大統領が献花した慰霊碑は、すべての被爆者を悼むものです。別段「日本人専用」と書いてあるわけではありません。韓国人慰霊碑にも行かせるには理屈が要ると考えたのでしょう。

 朝鮮日報の「広島に行くオバマ大統領へ」(5月16日、韓国語版)。金秀恵(キム・スヘ)東京特派員は以下のように書きました。

  • 朝鮮の人々は植民地支配と原爆で2回、苦痛を受けました。その苦痛に何とおっしゃるのか、広島で見守りたいと思います。

 「植民地支配」はオバマ大統領を韓国人慰霊碑に行かせる理由付けで使われました。が、次第に「オバマ大統領に日本の植民地支配を叱らせ、その不当さを認めてもらう」のも目的となったのです。

新たな対日攻撃カード

—「植民地カード」ですね。

鈴置:その通りです。「植民地カード」を磨こう、との意見が韓国で高まっています。もちろん、日本に対し外交的に優位な立場を得るためです。

 安倍晋三首相が2015年8月14日に「戦後70年談話」を発表しました。韓国政府はこの談話に植民地支配に対する謝罪を盛り込ませ、新たな外交カードを作ろうとしました。

 しかし、日本政府にスルリとかわされてしまいました(「『韓国外し』に乗り出した安倍政権」参照)。

 この直後、韓国の元外交官、趙世暎(チョ・セヨン)東西大学特任教授がハフィントンポスト韓国語版に「安倍談話、交戦国と植民地は異なるという優越意識」(2015年8月20日)を寄せました。

 これは翻訳され「安倍首相の『戦後70年談話』に潜む『植民地』への優越感」(2015年8月21日)の見出しで日本語版に載りました。「植民地カード」関連部分は以下です。

飼い犬に手をかまれた

  • 安倍談話は戦後70年にあたって全世界を対象としたので、日韓関係への影響は限定的だった。しかし、将来、日韓首脳会談をする場合、当然ながら、韓国への植民地支配に対する安倍首相の反省と謝罪が焦点となるだろう。
  • もちろん安倍首相は、いまだ菅談話の存在すら正式に口にしたことがないほど抵抗感が強い。しかし、先に紹介したように菅談話は、植民地支配の歴史認識の中で最も進展したものであり、閣議の議決を経た日本政府の公式見解であるため、日本に対して堂々と継承を要求しなければならない。
  • 一つ残念な点は、菅談話の存在が韓国内であまり注目されていないことだ。韓国がまず、菅談話の成果を守ろうとしなければ、安倍政権は村山談話の鮮明性を後退させたように、菅談話にも同じことを試みるだろう。

 2010年8月10日、菅直人首相(当時)は「内閣総理大臣談話」を発表し、韓国に対し植民地支配を謝罪しました。

 趙世暎特任教授は菅談話をもっと活用し、日本に対する外交的武器とすべきだ、と韓国人に訴えたのです。

 ことに2015年末の「合意」で「慰安婦カード」が使いにくくなっている(「掌返しで『朴槿恵の親中』を批判する韓国紙」)。今こそ「植民地カード」の出番なのです。

 というのに、韓国人が「日本の良心」と持ちあげてきた朝日新聞が「植民地支配を謝罪する欧州の国なんてないぞ」と本当のことを書いてしまった。韓国人とすれば、飼い犬に手をかまれた感じでしょう。

見損なっていた「朝日」

—朝日はなぜ、韓国から怒られるようなインタビュー記事を載せたのでしょうか。

鈴置:聞き手の刀祢館正明編集委員が、編集後記に当たる「取材を終えて」で以下のように書いています。

  • てっきり「謝罪を求めないなんて、日本はだらしない」と語ると思っていた。そんな予想は大はずれ。

 塩野七生氏を見損なっていたのです。

(次回に続く)=6月23日に掲載予定

Hawaii

ハワイは併合した米国ではなく中国のもの――中国の「帝国主義批判」が始まった。韓国は米国の側に立つのか、中国の側に立つのか

前回から読む)

 「植民地支配」を新たな外交カードに育てたい韓国。「広島訪問」でも画策した。しかし空振りし「米国の尾」を踏むだけに終わった。

「裏書き」を貰うのに失敗

前回の話で、ようやく分かりました。韓国人が、広島を訪れたオバマ(Barack Obama)大統領に「日本の植民地支配」を叱りつけてもらおうとしたことが。

鈴置:もっとも「植民地カード」に裏書きしてもらうのには失敗しましたけれどね。オバマ大統領は韓国人慰霊碑に行かなかったのです。

—でも、大統領は広島での演説で「thousands of Koreans」も被爆したと語りました。

鈴置:うるさく言ってくる韓国にある程度、対応したのは確かです。ただ、広島演説「Remarks by President Obama and Prime Minister Abe of Japan at Hiroshima Peace Memorial」をよく読むと、日本の植民地支配を批判したと取られる表現は避けています。

 韓国紙が言い募る「強制連行された」といった形容詞が「thousands of Koreans」に付いているわけではありません。

「半島出身の人々」

—確かに、そうでした。

鈴置:ことに日本語版「広島平和記念公園におけるバラク・オバマ大統領の演説」を見ると「植民地」に関し言質を取られないよう、米政府が相当に神経を使ったのが分かります。

 米政府は日本語版を仮翻訳と呼んでいますが、英文が正式の文書であるとの意味で「仮」なのです。とりあえずの適当な訳だとか、後で本当の訳が出る、というわけではありません。相当に考えられた訳文です。

 「thousands of Koreans」は仮翻訳――日本語版では「何千人もの朝鮮半島出身の人々」と訳されています。

 もし、これを「何千人もの韓国人」とか「何千人もの朝鮮人」と訳せば「韓国」ないし「朝鮮」という別の国が当時あって、あるいは別の国が存在すべきであって、その国の国民が広島や長崎で働かされていた――と米国が認識していると受け取られかねない。

 「朝鮮半島出身の人々」なら素直に読む限り、朝鮮半島という地域の出身だけれど併合により日本人になっていた人々――との意味になります。

 被爆した朝鮮人の多くは自由意思で、一部は徴用で働きに来た人でした。後者は日本国民の義務を果たしていたわけです。

 韓国各紙の「強制的に広島や長崎に連れて来られて被爆した」との主張には与しない翻訳になっているのです。

 なお、「強制連行」との主張がいかに根拠のないものであるかについては、東京基督教大学の西岡力教授が『日韓「歴史問題」の真実』に詳しく書いています。

中国が批判し始めた「ハワイ併合」

—日本の新聞が「朝鮮半島出身の人々」としたのも、米政府の訳を尊重したということですね。

鈴置:その通りです。なぜか、全国紙の中で朝日新聞だけは「朝鮮人」と訳していますけれどね。

—「日本の植民地支配の不当性」を認めろとの韓国の要求を今回、米国が無視したのはなぜでしょうか。

鈴置:当然の話です。米国だってテキサスやハワイ、フィリピンなどを併合しています。そもそも、日本の韓国併合を真っ先に承認したのは米国です。交換条件としてフィリピンは米国のものと日本に認めさせるためでした。

 いくら「リベラル」が売り物のオバマ大統領だって「米帝国主義の悪行」を容易には認めないでしょう。

 それに今、中国が「ハワイ併合」(1898年)を材料に米国に揺さぶりをかけ始めています。米国とすれば、中国に付け入られるわけにはいかない。

クリントン国務長官に威嚇

—ハワイ併合を問題化するのですか?

鈴置:2012年当時、国務長官だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に対し――現在、民主党の大統領候補ですが、中国の要人がハワイの領有権を主張しました。

 同氏によると、中国による南シナ海の軍事基地化を議論していた際のことだそうです。ハワイが中国領との理屈は、米国による併合以前から中国からの移民が住んでいた、ということでしょう。

 『China 2049』を書いたマイケル・ピルズベリー(Michael Pillsbury)氏も中国のタカ派から「米国が台湾に武器輸出を続けるのなら、ハワイ独立運動の活動家に武器援助する」と威嚇されたそうです。

 いずれのエピソードも「The Washington Free Beacon」という軍事サイトが「Hawaiian Independence Movement Attracts Chinese Interest」という見出しの記事で報じています。

米帝国主義が南北を分断

—ハワイの人々が中国国民になりたいと願うとは思えません。

鈴置:もちろん、そんなことにはならない。しかし、強国の併合の歴史を言い募れば、フィリピン人や韓国人は心が揺れるでしょう。

 米国に複雑な思いを持つフィリピン人は一度、米軍基地を追い出したこともあるのです。韓国の左翼は「日本に代わって米国が韓国を支配している」「米帝国主義は韓国に軍事拠点を確保すべく、南北を分断したうえ対立を煽っている」と主張しています。

 中国は米国とフィリピン・韓国の分断工作や、沖縄の独立運動に油を注ぐためにも「帝国主義がアジアを食い物にした歴史」を今後、ますます声高に語るでしょう。韓国は例によって、そのお先棒を担いでいるわけです。

—韓国人はなぜ、米国がハワイやフィリピンを併合したことを忘れているのでしょうか。

鈴置:彼らはものごとをきちんと調べずに語るところがあります。感情的になって主張し始めると、事実関係はどうでもよくなってしまう。「コリアン・ロジック」のゆえんです。

—韓国では日本で以上に「桂―タフト協定」(Taft-Katsura Agreement、1905年)が有名と聞きます。

鈴置:ええ。しばしば新聞で言及されます。ただ、それは「日本による韓国支配を米国が認めた」協定――つまり、韓国が米国に捨てられた契機と理解されていて「米国によるフィリピン領有を日本に認めさせた」側面は、ほとんど語られないのです。

無神経さに米国も困惑

—結局、韓国は「広島訪問」で……。

鈴置:前々回のドン・キホーテの例えをもう一度使えば、日本という悪い巨人――本当は単なる風車に過ぎないのですが――にヤリを掲げて突進し、間違って隣の風車――同盟国の米国を攻撃してしまったのです。

 この無神経さには、広島演説を書いた人を含め米国の関係者はさぞかし困惑し、苦笑したと思います。

 もっとも、韓国人の立場からすれば「苦笑された」では済みません。欧州に加え米国というただ1つの同盟国から、植民地であったことに同情なんてしないよ、と申し渡されたのと同じなのですから。

 ただでさえ友達の少ない国です。韓国人の寂寥感は増すばかりと思います。これにより、日本攻撃用の新たな武器「植民地カード」を作る際の応援団が西欧では得られないことも判明しました。

 この問題でも中国だけが頼みになります。オバマ大統領の広島訪問は、韓国をしてさらに中国に向かわせる材料となりそうです。

米国こそ帝国主義の親分

—「米国の尾を踏むな」と指摘した韓国人はいますか?

鈴置:それを書いた人は、私が見た限りでは2人いました。1人は朝鮮日報の鮮于鉦(ソヌ・ジョン)論説委員です。

 「『コリアン・ロジック』で逆恨みする韓国」でも引用した「ベトナム、広島、リ・スヨン」(6月1日、韓国語版)の一節が以下です。ちゃんと「米国にとっての植民地問題」に触れています。

  • オバマ大統領が韓国人慰霊碑を訪問しなかったことも、同じ脈絡で理解できる。韓国を無視しているからではなく、自身の訪問が歴史問題、特に植民地支配問題として解釈されたくなかったからではないか。そんな友邦をできるだけ理解すべきではないだろうか。

—なるほど。「米国も弱い国を併合した帝国だったことを理解しよう」というわけですね。

鈴置:韓国は今回の一連の「広島騒動」で、米国というトラの尾を思い切り踏んでいたのです。その危さに気がつくべきだと鮮于鉦論説委員は言いたいのでしょう。

 なにせ、後輩の金秀恵(キム・スヘ)東京特派員も「大日本帝国の悪行」を「米帝国主義の親玉」たるオバマ大統領に訴えてしまったのですから(「『塩野七生』は韓国の公敵になった」参照)。

韓国の大統領も訪問していないのに

—もう1人は?

鈴置:外交・安保専門家のヴァンダービルド氏です。原爆投下への謝罪要求に関してですが「米国はますます韓国という国をいぶかしく見るであろう」と訴えました。

 趙甲済(チョ・カプチェ)ドットコムに載った「オバマが『韓国人慰霊碑』に献花しなかったと残念がる前に」(5月28日、韓国語)から「韓国の奇妙な行動を見る米国の眼差し」を書いた部分を要約しつつ翻訳します。

  • 韓国人被爆者はソウルの米大使館前で謝罪と補償を要求するデモをした。もし、オバマ大統領が韓国人慰霊碑に献花すれば「ついに米国が過ちを認めた。次は補償だ」と韓国側が出てくると、米国は懸念しないか?
  • 韓国の大統領が韓国人慰霊碑を一度も訪れていないというのに、米国の大統領に献花してくれというのは非常識である。これまで韓国政府関係者何人がここを訪れたというのか?

一度、謝罪を引き出したら

—「相手からとにかく謝罪を引き出しておき、次には『非を認めたのだからさらなる謝罪や補償をしろ』」ですね。

鈴置:ヴァンダービルド氏は日韓関係がおかしくなったのも、韓国のこうした手口が原因だと警告を発してきました。

 同氏の書いた「日本政府の公式な謝罪と補償の履歴」(2月29日、韓国語)によると1982年以来、日本政府は2年半に1度のペースで韓国に謝っています。

 日本が謝っても、後で「あれは謝罪ではない」と韓国が言い出した結果です。日本よりももっと大事な米国に対し、こんなやり口を使って関係が取り返しのつかないものになったら大変、とヴァンダービルド氏は危機感を募らせたのでしょう。結論は次です。

オバマ大統領が広島演説で、韓国人の被爆という事実に具体的に言及したことで満足せねばならない。もともと成功する可能性もないのに抱いた過ぎた欲は捨てねばならない。

期待が大きければ失望も大きいように、欲が過ぎると恨み(反米など)が生まれるものだ。メディアは不必要な刺激(扇動性のある)記事を自制せねばならぬ。

友達の少ない国は……

—韓国はどこへ行くのでしょうか?

鈴置:朴槿恵(パク・クンヘ)大統領を先頭に、日本による植民地支配の不当性を世界中に訴えて回った。しかし、少なくとも西欧からは同情してもらえないことがはっきりしました。

 結局「歴史問題」で韓国の頭をなぜてくれるのは中国ぐらい。寂しがり屋なのに友達が少ない韓国は、この点でも中国にすり寄っていくことになるでしょう。

 韓国の「離米従中」には様々の理由があります。対中依存度が高いという経済的な要因。中国に近く軍事的な脅威を受けやすいという地理的な問題。千年以上も中華帝国の一部だった歴史。

 それに加え、日本をひれ伏させるための「歴史カード」作りで中国のバックアップが必須となったのです。韓国の動きをさらに子細に観察する必要があります。

(次回に続く)

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