『トランプ再登場で対中関税60%!それにまったく備えていない習近平の方こそ世界のリスク おまけに日本企業も備えなし』(2/19現代ビジネス 柯 隆)について

2/19The Gateway Pundit<Military Survey: One World Leader’s Regime is Overwhelmingly Considered the Greatest Threat to America=軍事調査:ワンワールドリーダー体制が米国に対する最大の脅威と圧倒的に考えられている>

米軍の内なる敵は民主党政権。

著者が昨年秋に実施した独立調査には、現在米軍に勤務している200人以上の軍人が参加した。結果の一部は最近、The Gateway Pundit によって発表されました。

調査の一環として、軍関係者は国家に対する最大の脅威について鋭く指摘した。

米国の自由に対する最大の脅威は中国の習近平氏、イランのアリ・ハメネイ氏、北朝鮮の金正恩氏、ロシアのウラジーミル・プーチン氏、あるいは米国のジョー・バイデン氏のいずれかとの質問に対し、91.7%(調査参加者229人中201人)がジョー・バイデン大統領を挙げた。他に習近平という名前の者は19人。

ゲートウェイ・パンディットは、彼らの見解が国防総省や陸軍省の見解を反映していないことを強調し、報復への懸念から匿名を条件に調査参加者2名に話を聞いた。

20年以上勤務した陸軍一等軍曹(SFC)のロビー・バーンズ(仮名)も大多数の意見に同意した。同氏はジョー・バイデン大統領とその政権が米国の最大の脅威であると特定し、「バイデン政権は組織的に我が国の政府と自由を内側から侵食しようと取り組んできた」と説明した。

軍に関して、SFCバーンズ氏は「これは、目覚めたイデオロギー、多様性、公平性、包摂性(DEI)の取り組み、そして新型コロナウイルス感染症による違法な命令を我々に押しつけるという形で来た」と述べた。同氏によれば、「(バイデンとその政権は)こうしたことで我が国自身の国内安全保障を侵食しようと努めてきた」という。

その結果、彼は現在、外国で戦争を成功させる米軍の能力に疑問を抱いている。ゲートウェイ・パンディットが報じたところによると、調査参加者の約82パーセントが同意し、中国、イラン、北朝鮮、ロシアといったほぼ同等の脅威に対して米国は戦争に勝つことはできないことを示唆している。前回の記事はまた、米国が戦闘配備に直面するのに十分な訓練も装備もしていないことを明らかにした。

「しかし、それとは別に、米国とメキシコの国境では何百万もの不法越境が発生しています」とSFCバーンズ氏は語った。「彼らの多くは軍年齢の男性で、どこから来たのか、どこへ行くのか全く分からない」ため、これは彼にとって懸念事項である。このため、同氏は「ここ国内で信じられないほどの危険が増大しているが、バイデンはそれを阻止するために何もしていない」と懸念している。

昨年末近くの国土安全保障委員会の公聴会で、オーガスト・フルーガー下院議員(共和党、テキサス州)は、2023年度には南部国境の入国港間で国境警備隊がテロ監視リストに登録されていた人物との遭遇件数が169件あったと述べた。その数は2023年度を上回った。 2022 年度だけでなく、過去 6 会計年度を合わせても記録的な記録を達成しました。

最近 The Gateway Pundit が報じたように、中国人も記録的な水準で国境を越えて殺到しており、中国の特殊作戦部隊もこれらの集団の中に含まれている可能性がある。

チェックされていないPay-to-Play

アルビン・ジョンソン将校(仮名)は、軍を巡る現在の政治情勢は少なくとも50年前に遡る出来事の結果であると示唆した。同氏によれば、ベトナム戦争時代に遡る軍産複合体の既得権益こそが、後に起こることへの出発点となったという。「今日、公共政策は明らかに軍産複合体の影響を受けており、それは誰もが知っています」と彼は説明した。

ジョンソン将校は、「今日の政治情勢は、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュが大統領に就任したとき、さらに強化された。インサイダー取引が活発化した時代だった」と語った。そしてこれに続いて、同氏は「我々が目にしている候補者を支援している軍産複合体と大手製薬会社が選挙で勝利しているのは、国のためになるからではなく、彼らがやりたいことを実行する際限のない資金力を持っているからだ」と指摘した。

「これらの人々は、バラクオバマ元大統領やジョー・バイデン大統領のような役に立つ愚か者だ」と彼は言った。「もはや国家を導く道徳の羅針盤は存在しない。それはすべてシステム、軍産複合体と大手製薬会社によって支援されたシステムに関するものです。」

ジョンソン将校によれば、ドナルド・トランプ前大統領は「謎の存在」だったという。「彼は軍産複合体や大手製薬会社によって支援も支配もされていなかった」と彼は説明した。「むしろ、彼は物事の秩序に対する脅威でした。秩序の支援や支配を受けていなかったからです。」

「FBIから軍指導者、汚い政治家まで誰もが、彼が彼らの数十年にわたる計画の蓋を吹き飛ばすことを知っていたし、今でも知っている」とジョンソン将校は主張した。「ドナルド・トランプは、コントロールとペイ・ツー・プレイ方式を前提としたシステムにはあまりにも予測不能だ。」

「(トランプ氏は)体制に不均衡をもたらし、米国をより住みやすい場所にすることに関心を持っているようだが、それはグローバリストが達成しようとしているものとは程遠い」とジョンソン将校は語った。トランプ氏が米国民にとって最良の候補者であるかどうかについての意見は、また別の日に議論されるだろうと同氏は述べた。「しかし、一つ確かなことは、彼がディープステートにとって良くないということだ」と彼は主張した。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/02/military-survey-one-world-leaders-regime-is-overwhelmingly/

2/19The Gateway Pundit<The Left’s 3 Biggest Lies about Pres. Trump Exposed (Video)=大統領に関する左翼の3つの最大の嘘。トランプ大統領が暴露(ビデオ)>

もうこのマントラを聞いたことがあるでしょう。トランプ大統領は「民主主義を終わらせる」だろう。彼は「第三次世界大戦を始める」だろう。トランプ大統領は「ロシアにNATO同盟国への侵略を奨励している」。もちろんこれらはすべて嘘です。しかし、なぜ今これらの嘘が電波を独占しているのでしょうか? 左翼が彼らに頼るのには理由がある。

左翼のプロパガンダ活動家たちが理解していないのは、それがすべて自分たちにとって裏目に出ているということだ。トランプ大統領を含む保守派に対する我が国の司法制度の武器化が裏目に出たのと同様に、今回の一連の嘘も同様の影響を及ぼしている。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/02/lefts-3-biggest-lies-about-pres-trump-exposed/

2/19Rasmussen Reports<Iran: Two-Thirds See War Risk for U.S.=イラン:3分の2は米国にとって戦争の危険があると考えている>

複数の有権者は、ジョー・バイデン大統領がイランへの対応において十分に積極的ではないと考えており、3分の2は現在の状況が戦争につながる可能性があると考えている。

ラスムッセン・レポートの最新の全国電話およびオンライン調査によると、米国有権者である可能性の高い有権者の66%が、イランと米国の間の中東における緊張の高まりは戦争につながる可能性が高いと考えており、その中には戦争の可能性が非常に高いと考えている24%も含まれている。24%はイランとの戦争の可能性はないと考えている。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/iran_two_thirds_see_war_risk_for_u_s?utm_campaign=RR02192024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

民主党支持者は中共のリスクを軽く見ている。

2/20阿波羅新聞網<立陶宛拥最尖端激光秘密武器 敢于叫板中俄=リトアニア、最先端の秘密レーザー兵器を保有、中国とロシアに果敢に挑戦>朝鮮半島の3分の1しかない国は、中国(共)が「ネズミの糞みたいな国」と恥辱を与えたとき、自国の領土の147倍、494倍の面積を持つ中国(共)と果敢に戦っている。ここは欧州のポーランドの隣国で、欧州のバルト海に面したリトアニアである。リトアニアは独特のレーザーパワーで知られている。 中国、ロシアと対立する人口270万人のリトアニアがあえて挑戦するのは、最先端のレーザー技術の秘密兵器を持っているからだ。

半導体の部品の切断に使われると。

https://www.aboluowang.com/2024/0220/2019857.html

2/20阿波羅新聞網<为何在中国没上场?梅西说出“真实原因”= なぜ中国でプレーしなかったのか? メッシが明かす「本当の理由」>サッカーの世界的スーパースター、メッシが中国を訪問したが、負傷でベンチ入りし、大金を払って試合を見に来たファンは非常に不満を抱いた。次の目的地は日本だったが、メッシはプレーした。両国の対比はすぐに議論に火をつけた。スポーツの事件から国際政治事件となり、ネット上ではメッシに対するあらゆる種類の暴力や暴言が続いた。 それから何日も経った19日夜、メッシは微博で関連事件について説明する声明を発表した。

メッシは約2分間の短い動画を撮影し、動画を通じて本当の状況を伝えたいと語り、誰もが誤った情報を見るのをやめてほしいと述べた。 実は、サウジアラビアでの親善試合第1戦で感じた「内転筋炎」があり、試合には出場できず、第2戦で少し出場しようとしたところ、状況はもっと悪化していた。香港に到着する前日には練習のためにフィールドに出て、見に来てくれたファンの皆さんのために全力を尽くし、練習後には子供たちとのサッカー交流教室にも参加した。

メッシは「本当にプレーできなかったし、体調も悪く、怪我が悪化する危険性があった。数日経って、怪我は少し良くなったと感じた。だから、少しでも調子を取り戻し、すぐにスタートできるようにリーグの準備をしたいと思って日本でプレーしたんだ」と語った。

メッシは、こうした誤報の前に真実を伝えることが重要だと思うと繰り返した。また、中国とは「非常に緊密かつ特別な関係」にあると強調した。

メッシの心中では、中国人というのは粗暴で野蛮という思いがあるのでは。

https://www.aboluowang.com/2024/0220/2019845.html

2/19阿波羅新聞網<中共海警强登金门观光船 船上游人忧遭带走 台湾巡艇急救=中国海警局が金門観光船に強制乗船、乗船していた観光客は連行の不安、台湾巡視船が緊急救助>中国海警局は昨日、金厦海域で定期的な法執行とパトロール活動を開始すると発表、同日午後、法執行のため金門観光船「金厦クルーズ」へ向かい、乗船検査するのに30分以上かかった。台湾の海上保安庁は「できるだけ早く海上巡視船10039号を派遣し、適切な処理をし、「金厦クルーズ」船と通信して状況を把握し、水頭港まで同行した」と語った。海上保安庁は中国に対し、平和と理性を堅持し、金厦海域の安寧を共同で維持するよう呼び掛け、また台湾人民に対し、安全を維持するため、海洋関連の活動をするときは中国側の海域に近づかないよう呼び掛けた。台湾交通部港湾局は、中国海警局の乗船検査は国際慣行に違反しており、再び同様の事態に遭遇した場合は乗船検査を拒否し、海上保安庁に通報して支援を求めるべきだと述べた。

台湾の法執行部門はしっかりしているが、日本の海保は?

https://www.aboluowang.com/2024/0219/2019837.html

2/19阿波羅新聞網<俄国金发“小粉红”高喊想嫁中国人 竟是AI盗脸片=ロシアの金髪「小ピンク」は中国人と結婚したいと叫んだが、何と顔を盗んだ映像作りはAIだったことが判明>近年、AI技術は急速に発展しているが、悪用されてディープフェイク動画が作成され、偽情報の共犯者となっている。西洋人形のような顔立ちを持つウクライナの美少女、オルガ・ロイエクは先月、「中国で誰かが私の複製を作った」と公に非難した。彼女は、親中派のロシア人小ピンクの「ナターシャ」が自称中国在住8年で、中国人と結婚したいと叫び、中国とロシアの友好に感謝するビデオを投稿したが、彼女の顔と声はAIによってオルガから偽造され、オルガは非常に怒り、中国の各SNSに訴えたが、動画をリストから除外したり削除したりするための関連法がなかったため、これらのディープフェイク動画を投稿することに決めた」と暴露した。

無法な中国人にAIを渡すとどうなるかが分かるでしょう。

https://www.aboluowang.com/2024/0219/2019839.html

何清漣 @HeQinglian 7時間

マクロ経済学を理解している人なら誰でも理解できるだろう:アルゼンチンはかつて社会主義だったが、現在はショック療法を行っており、2か月で貧困率は増加し、財政黒字が達成された。これは、政府支出のある方面が大幅に削減されたことを意味する。例えば、公務員の大規模解雇、失業者の増加、貧困率の上昇などは避けられない結果である。

データを読み取って、関連する分析を行う必要がある。アルゼンチンでは、反対派が拡大しているというポピュリスト的要因も加えなければならない。

引用

毎日のホットスポット @1aaa9 17h

返信先:@HeQinglian

アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、就任から2か月後の1月に財政黒字を発表した。 同国の財政が黒字化するのはほぼ10年ぶりとなる。 現地時間2/17、アルゼンチン経済大臣ルイス・カプト(Luis…もっと見る

何清漣が再投稿

方偉|Allen Zeng @sohfangwei 15h

NY最高裁判所がトランプに課した3億5000万ドルの罰金の4つの影響:

1.トランプにとっては資金繰りが困難になるため、手持ちの現金だけではトランプが賠償金を支払うのに十分ではない可能性がある。 トランプ大統領は新製品シリーズ「トランプランニングシューズ」を発売した。

  1. NYはビジネスの信頼の危機を引き起こし、 「NYには、不正動機の証明もなく、被害者もいないこの種の訴訟がまだある。」 これにより、企業のNY離れの速度が加速するだろう。 …もっと見る

何清漣 @HeQinglian 1h

欧米がロシアに全面的な経済制裁(文化制裁を含む)を課すため、「王様爆弾」SWIFTを発射して失敗してから、この傾向は顕著になったが、米国が仕掛けた「ロシア・ウクライナ情報共有戦争」が多くの脳足りんの人を惑わし、もちろん、彼ら自身も惑わしていた(私は当時指摘した)。

正しい事をするには、善後策を考えて、ウクライナに若者を残してください。

引用

FT中国人 @FT中国人15h

【ロシアの戦場での勝利は、ウクライナに対する世界指導者の信頼を揺るがした】 ミュンヘン安全保障会議に参加している政治指導者、外交官、軍幹部、諜報関係者らは、勝利の均衡がロシア側に傾いていることを懸念している。 https://ftchinese.com/interactive/142828?full=y&ccode=2G242002

柯氏の記事では、氏が言うように日本企業はトランプ当選後のことを真剣に考えていない。日本政府も同じ。①国防費の7兆7385億円(GDP=591.4兆円)はGDP比1.3%しかない。トランプは2%まで上げないと在日米軍を縮小させると言ってくるのでは。②日本企業は中国市場に未練があるようですが、なんせ嘘つき中国人の事だからGDPの数字も公称の半分(川島博之氏)、総人口10億人(易富賢氏)、総債務は900兆元(蔡慎坤氏)であるとのこと。バブル崩壊でデフレに入っているのを柯氏も認めている。これらを勘案すれば、日本人・企業が中国に長く留まれば留まるほど富を失い、人材も拘留される危険性が高まる。

米国民主党は左翼グローバリストが多いため、中共と相性が良いのは分かる。両方とも世界統一政府を目指しているから。共和党は保守派が多いため、憲法遵守、法と秩序を尊重する人が多い。人間にとって何が大事かと言って、マズローを持ち出すまでもなく「安全」です。民主党は国民の7割が不法移民は侵略と思っているのが分からないらしい。不正選挙しなければ、トランプにボロ負けするでしょう。

記事

現実味を帯びてきたトランプ再選

2024年の米国大統領選の結果について概ね二つの可能性がある。一つは現役のバイデン大統領の再選である。もう一つはトランプ前大統領の当選である。

by Gettyimages

現段階でバイデン大統領が再選される可能性もあるが、トランプ前大統領が当選する可能性はより高くなっている。バイデン大統領について高齢にともなう健康問題と統治能力が心配されている。一方、トランプ前大統領が当選した場合、政策の不連続性が心配されている。政策の不連続性とは政策を突如として180度転換することである。

前回、トランプ氏が大統領に就任したあと、いきなりTPPの離脱を発表した。もともとTPPはオバマ政権が提唱して設置された枠組みだが、トランプ大統領が離脱を決めたことで加盟国間の経済連携が後退した。したがって、今回の大統領選についてアメリカの同盟国を含めて世界は戦々恐々して見守っている。

トランプ前大統領が当選した場合、世界秩序が大きく乱れる心配がある。ここで主にトランプ氏の当選が米中関係にどのような影響を及ぼすか、中国がトランプ氏の当選にどのように対応するかを分析することにする。

中国共産党の米共和党政権への強い苦手意識

もともと中国共産党にとって米国の共和党政権よりも民主党政権のほうが付き合いやすいと感じる傾向がある。なぜならば、共和党にはアンチ共産主義の強硬派議員が多いからである。民主党政権は中国政府と一応対話を続ける用意がある。

前回のトランプ政権以来、とりわけコロナ禍によってアメリカの対中国民感情は予想以上に悪くなっている。当初、中国政府はバイデン政権と対話して関係の改善を模索しようとしたが、バイデン政権が中国に対する制裁をまったく解除していないため、習近平政権はバイデン政権に対する「戦狼外交」を続けている。2023年12月、習主席はサンフランシスコで開かれたAPECに出席して、バイデン大統領との会談に臨んだ。とはいうものの習政権が置かれている状況から、アメリカとの関係はトランプ氏が当選した場合、これまで以上に悪化する可能性が高い。

トランプ政権は2018年、中国からの輸入品に対して制裁関税を課した。当初、中国政府はトランプ政権の制裁措置が長続きしないとみていた。なぜならば、アメリカにとって代替生産地がないため、中国から日用品などを輸入するしかないと思われていたからである。

しかし、習政権の期待は外れてしまった。中国にある多国籍企業のサプライチェーンが予想以上に速いスピードで中国を離れている。長い間、中国はアメリカにとって最大の輸入相手国だったが、2023年、メキシコに抜かれてしまい、2番目になった。それだけでなく、インドとベトナムも猛追している。米国企業、日本企業、韓国企業、台湾企業などが中国にある工場をインドとベトナムに移転しているからである。

トランプ前大統領が当選した場合、中国共産党にとって米中関係はこれまで以上に険悪になる可能性が高い。もともと中国共産党の対米外交は主に経済外交だった。中国の国家主席は訪米するたびに、国有企業のCEOたちを同行させ、ボーイングの旅客機や穀物を大量に注文する。アメリカの大統領は4年に一度の選挙に臨まないといけない。中国のようなバイヤーから大量の注文を取り付けることができれば、大統領選で経済界からの支持を獲得することができる。ある意味では、これはアメリカ大統領選の必勝方程式だった。

しかし、今はアメリカ人の対中国民感情が悪化して、中国変数は逆効果をもたらすものとなっている。2023年、中国にもっとも理解のあるアメリカの論客キッシンジャー氏が死去した。これも米中関係の一つの時代の終焉を意味するものと受け止められる必要がある。今やアメリカで親中派の論客は声をあげることができなくなった。

習政権にとってバイデン政権が続く場合、米中関係は急速に改善しなくても、両国関係の悪化が加速しないと思われている。ブリンケン国務長官やイエレン財務長官などはいずれも中国との対話を重視する姿勢である。しかしトランプ氏が当選した場合、その周りはほとんど対中強硬派になる可能性が高い。中国共産党はもともと共和党政権について苦手意識を強く持っており、トランプ氏が再び当選した場合、中国共産党の苦手意識はいっそう増幅する可能性が高い。

対中関税60%の壊滅的なダメージ

専門家の間では、米中ディカップリングがありえないと指摘する者が少なくない。しかし、現実に中国が米国の最重要な貿易相手国から陥落したという事実から、米中ディカップリングがすでに進んでいることが分かる。今後、米中ディカップリングはいっそう加速する可能性が高い。

習政権にとって今の中国情勢は内憂外患がぴったりの描写である。中国経済は成長率が下がり、物価がマイナス成長になり、不動産バブルが崩壊した。端的にいえば、中国経済はすでにデフレに突入しており、クレジット・クランチ(信用危機)の手前に差し掛かっている。

振り返れば、中国経済の高度成長期のピークは2010年ごろだったとみられている。2008年に北京オリンピックが開催され、2010年に上海万博が開かれた。この二つの国際イベントと関連する高速道路、高速鉄道、港湾と空港が相次いで整備され、高い経済成長が成し遂げられた。

習政権が正式に誕生したのは2013年3月だった。それ以降、中国経済は減速の一途を辿るようになった。なぜ中国経済は減速するようになったのだろうか。オーソドックスな経済理論で分析しても、その原因を必ずしも究明できない。理論的に経済成長を分析する際、個人消費、投資と国際貿易を統計的に検証する。マクロ経済統計が示す動きは短期的な変化であり、本質的な問題を解明するのに不十分である。

習政権は「科学的発展観」を提唱した胡錦涛政権(2003-12年)と違って、「強国復権」すなわち、強い中国の実現を提唱している。おそらく習政権がイメージしている強国は軍事強国のことであろう。強国復権の夢を実現するには、ある前提がある。すなわち、経済力が支えられる能力以上に軍事力を強化しようとすると、経済は逆に成長できなくなる。この点はかつてソ連の失敗から考察することができる。

具体的には、強国復権を急ぐあまり、政府はあらゆる資源を軍需産業ないし国有企業に動員しなければならない。習主席は中国国内向けの演説で国有企業をより大きくより強くしないといけないと繰り返して強調している。結果的に民営企業の発展が阻まれている。

一方、トランプ前大統領はアメリカメディアのインタビューに、自分が当選した場合、中国からの輸入品に対して、60%ないしそれ以上の関税を課すといった趣旨の見解を示したといわれている。トランプ氏の話なので、ある程度割り引いて聞く必要があるが、中国に対する制裁を強化する可能性が高いのは確かなことであろう。習政権にとって不都合なことに、民主党も共和党も中国に対する姿勢について共通している点である。

無謀、トランプ大統領当選に何の備えもない習政権

近年の習政権の外交を一言で総括すれば、「戦狼外交」がもっとも相応しい表現といえる。「戦狼外交」とは中国の考えと合致しない相手を恫喝して力で抑える強固な外交姿勢のことである。小国なら脅して怯えさせることができる可能性があるが、中国より国力が遥かに強い米国を脅しても、怯えさせることができない。

では、なぜアメリカに対して「戦狼外交」を展開したのだろうか。答えは簡単である。習政権は中国の国力を過大評価しているからである。

習政権が誕生した当初、中国国内の御用経済学者たちは「我が国のハイテク技術はすでにアメリカを凌駕している。我が国の経済は向こう20年間、10%成長を続けることができる。我が国のGDPはまもなくアメリカ経済を超越することができる」と繰り返して主張していた。これらの御用経済学者は習主席をミスリードした可能性が高い。

そもそも外交は敵を増やす仕事ではなくて、友達を増やす仕事のはずである。しかし、「戦狼外交」によって習政権はますます敵を増やしている。今となって、中国はG7のすべての国と関係が悪くなっている。それはそれまでの数十年間構築してきた信頼関係がわずか数年間で壊してしまったということである。

大胆に展望すれば、トランプ氏が当選した場合、中国に対する制裁措置がさらに強化される可能性が高い。多国籍企業の中国離れがすでに始まっており、仮に制裁関税がさらに上げられると、中国にある外国企業の工場の中国離れはさらに加速する可能性が高い。それは中国が世界の工場でなくなることを意味するものである。

この点について日本企業も備えなければいけない。日本企業について往々にして決断が遅いのは特徴的である。とくに、多くの日本企業にとって中国は依然有望な市場であるため、ここで中国を離れるのは現実問題として不可能と思われている。これからのグローバル投資はin China for Chinaの投資と中国以外の投資を分けて考える必要がある。とくに備えなければならないのは米中関係がさらなる悪化した場合のグローバル投資戦略のあり方である。

習政権の問題処理能力は予想以上に低い。トランプ氏が当選する可能性がかなり高くなっているが、習政権はそれに備えていないようだ。同様に、日本企業は中国市場に気を取られ、トランプ氏が当選した場合の米中関係がさらに悪化することに十分に備えていない。

習政権は岐路に立っている。米中関係を中心とする世界情勢も岐路に立っている。残念ながら、国際社会はトランプリスクと習近平リスクをきちんと管理する戦略を十分に考案されていないようだ。

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