『フェンタニルに厳罰化で臨むトランプ政権、安全に薬物を摂取できる場所を公的に提供するカナダ、なぜここまで違う?【StraightTalk】米国の薬物過剰摂取による死亡件数の68%を占めるフェンタニル、どうすれば止められるか?』(7/2JBプレス 長野光)について

7/2The Gateway Pundit<Ratcliffe Declassifies CIA Documents – Reveals Comey, Brennan, and Clapper Purposely Corrupted Trump-Russia Investigation and Included Discredited Steele Dossier to Take Down Trump Despite Knowing It Was a Phony Report=ラトクリフがCIA文書を機密解除 – コミー、ブレナン、クラッパーがトランプ・ロシア疑惑に関する調査を意図的に改ざんし、偽の報告書と知りながらトランプを失脚させるために信用を失ったスティール文書を添付していたことを明らかに>

政府が悪いことをすると引っ繰り返すのには大変なエネルギーを要する。民主党とDSは政権を牛耳れないよう、措置を執行すべき。

新たなCIA報告書は、ジム・コミー、ジョン・ブレナン、ジェームズ・クラッパーが協力して、トランプ失脚のためにトランプ・ロシア疑惑捜査を意図的に不正操作していたことを明らかにした。

CIA長官ジョン・ラトクリフは水曜日、トランプ氏が大統領に就任する前の2016年、元FBI長官ジェームズ・コミー氏、CIA長官ジョン・ブレナン氏、米国国家情報長官ジェームズ・クラッパー氏が共謀し、トランプ氏とロシアの関係をめぐる捜査を意図的に改ざんしていたことが新たなCIA報告書で明らかになったと発表した。

オバマ政権の腐敗した高官3人は、スティール文書が完全なデタラメであることを当時知りながら、「トランプを困らせる」ためにスティール文書さえも利用した。

その後3年間、民主党とディープステートの工作員たちはこれらの文書を利用してトランプ大統領を弾劾し、WHでクーデターを起こそうとした。

ジョン・ラトクリフ氏は本日、X にこのツイートを投稿しました。

CIAは先週、2025年6月26日にこの調査文書を公開した。

NYポストのミランダ・ディヴァイン氏は次のように報じている。

調査では、「極端に圧縮された制作スケジュール、厳格な区分化、機関長の過剰な関与」など、ICA(Intelligence Community Assessment)の信頼性を損なう「複数の手続き上の異常」が特定された。

また、主要な情報機関が除外されたことにも疑問を呈し、メディアからの漏洩がアナリストらに影響を与え、トランプ氏とロシアの共謀に関する誤った見解に同調させた可能性があると述べた。

「大統領移行前に機密版と非機密版の両方を公開するという急ぎのスケジュールは、WHの任務とスケジュールの背後に潜在的な政治的動機があるのではないかという疑問を提起した。」

調査では、ブレナン氏がICAの編纂を指揮し、ブレナン氏、コミー氏、クラッパー氏の「ICA策定への直接関与は、範囲と強度の両面で非常に異例」であり、「分析的議論を窒息させる危険があった」と結論づけられた。

調査報道記者のポール・スペリーは2月に、ジョン・ラトクリフがすでに、事実上の証拠はジョン・ブレナンのトランプとロシアに関する衝撃的な評価を裏付けていないと語っていたと報じていた。

https://www.thegatewaypundit.com/2025/07/ratcliffe-declassifies-cia-documents-reveals-comey-brennan-clapper/

7/2Rasmussen Reports<Most Don’t Expect Israel-Iran Ceasefire to Last=イスラエルとイランの停戦が長続きするとは誰も予想していない>

有権者の大多数は、イスラエルとイランの停戦はおそらく平和にはつながらないだろうと考えているが、ドナルド・トランプ大統領の状況への対応には評価を与えている。

ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の38%が停戦がイスラエルとイランの永続的な和平につながる可能性が高いと考えており、そのうち13%は「非常に可能性が高い」と回答しています。一方、55%はイスラエルとイランの永続的な和平は実現しそうにないと考えており、そのうち27%は「全く可能性がない」と回答しています。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/trump_administration_second_term/most_don_t_expect_israel_iran_ceasefire_to_last?utm_campaign=RR07022025DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

7/3阿波羅新聞網<中共遭放血!川普正式宣布:达成重要新协议—美国与越南达成贸易协议 美产品零关税入越=中共は出血を強いられる!トランプが公式発表:重要な新合意が成立―米国とベトナムは貿易協定を締結、米国製品はベトナムに無関税で輸入される>本日(7/2)、トランプ大統領は米国とベトナムが重要な新合意を成立させたと公式発表した。この合意によると、今後ベトナムから米国に輸出される製品には20%の関税が課される。ただし、他国製品がベトナムを経由して米国に輸出される場合、関税は40%まで引き上げられる。

これに対し、ベトナムは初めて米国製品に対して市場を全面的に開放し、無関税輸入を実施することに同意した。トランプは、この合意は米国製のSUVなどの大排気量車にとって非常に有益であり、ベトナム市場の需要に非常に適していると述べた。

トランプ大統領は「Truth Social」プラットフォームで、ベトナム共産党のトー・ラム書記長との電話会談後に合意が成立したことを明らかにした。彼は今回の合意を「極めて協力的」と評し、電話会談のプロセスは「非常に快適だった」と述べた。

米国国勢調査局のデータによると、ベトナムは2024年に米国にとって6番目に大きな輸入国となり、約1370億ドル相当の製品を輸出している。トランプがこの合意を発表した後、家具株や衣料品メーカーの株価は上昇した。

20%の関税率は投資家の予想よりも高いかもしれないが、この貿易協定は不確実性をいくらか払拭する。

ベトナムはナイキ、GAP、ルルレモンといった企業にとって重要な生産拠点であり、これらの企業はTシャツからジーンズ、スニーカーまであらゆる製品をベトナムの工場で生産している。

中共は米国に中国市場を開放すると約束したが、米国はベトナムに約束を守らせて、梃子として使うつもりでは。石破はトランプに真剣に電話したのか?

https://www.aboluowang.com/2025/0703/2241783.html

7/2阿波羅新聞網<日自卫队可击落入侵领空无人机! 中媒批藏猫腻 这地恐成“第二战场”= 自衛隊は領空侵犯したドローンを撃墜できる!中国メディア、裏の企みを批判、ここが「第二の戦場」になる可能性>産経新聞が6/30に報じたところによると、日本の閣議で、今後、他国のドローンが日本の領空を侵犯した場合、自衛隊が撃墜できるようにした。これは、中国ドローンによる度重なる領空侵犯に対し、日本政府が自衛隊に与えた最新の権限となる。

現在、日本の自衛隊法では、外国航空機が許可なく日本の領空に侵入した場合、自衛隊は着陸または領空外への排除のための「必要な措置」を講じることができると規定されている。しかし、相手機の操縦士の生命に関わるため、最も厳しい「撃墜」措置は、日本の法律の枠組みの中で、正当防衛または緊急回避の条件下でのみ認められる。

この点について、中国メディア「騰訊網」のコラム「儒雅随と老泰勒」は本日(2日)、今回の決議における中国の真の警戒は「自衛隊に更なる射撃権を与えること」ではなく、危険な「企み」は実際には「領空」という言葉にあると指摘した。

防衛省統合幕僚監部は今年4月、2024年に航空自衛隊が実施した緊急発進任務が704件に上り、前年比35件増加したというデータを発表した。そのうち、約58%の緊急発進任務は、尖閣方面の「空の脅威」に直面する主力部隊である航空自衛隊南西航空隊によって遂行された。

2023年と比較すると、2024年に東シナ海の尖閣方面で活動する中国軍の無人機の数は、前年比で約187%増加した。「双尾蠍」などの長距離飛行の大型無人機の活動頻度は非常に高くなっている。

これらの無人機を「監視・追放」するため、自衛隊南西航空隊などの戦闘機は、装備の摩耗、整備費用の増加、耐用年数の短縮といった代償を払い、パイロットや地上整備員の作業強度も高まっている。

防衛省統合幕僚監部は、現状の緊急発進任務の強度レベルが維持されたとしても、航空自衛隊のF-15J戦闘機のうち少なくとも47機が2030年までに早期退役するとの見通しを示した。

尖閣に進入した無人機は撃墜すること。インドネシアの女性海洋相は違法操業した中国船を撃沈したではないか。

https://www.aboluowang.com/2025/0702/2241636.html

7/2阿波羅新聞網<最新数据:普京眼看撑不住了=最新データ:プーチンはもはや持ちこたえられない>S&Pグローバルの最新データによると、ロシアの製造業は2022年のロシア軍によるウクライナへの全面侵攻当初以来、最大の落ち込みを記録しており、これはロシア経済の衰退の兆候かもしれない。

オランダに本社を置くモスクワ・タイムズ紙は、ロシアの製造業購買担当者景気指数(PMI)が5月の50.2から6月には47.5に低下し、好不況の境界線である50を下回り、製造業が縮小局面に入ったと報じた。これは、ロシアが戦争初期で、西側諸国が厳しい制裁を課していた2022年3月以降、単月で最大の落ち込みである。

分析によると、ロシアの製造業活動は過去4か月のうち3か月で縮小した。今年5月には一時的に拡大範囲に回復したものの、新規受注の継続的な減少により、6月は再び減少した。

S&Pは、ロシアの輸出需要の落ち込みが特に顕著で、ルーブル高の影響もあり、2022年3月以降最大の落ち込みを記録したと指摘した。

生産性も4か月連続で低下しており、6月の低下はこの2年超の間で最速だった。ロシアの地元企業は、需要の低迷と顧客の購買力の低下が主な理由であると報告している。しかし、企業は生産と受注の減少により、受注残の解消を早める機会も得られたと述べている。

製造業は依然として需要回復への期待を抱いているものの、全体的な信頼感は2022年10月以来の最低水準に落ち込んでいる。

ロシアが経済的に頼れる国はない。中共、北朝鮮、イランではダメ。ウクライナ侵攻が間違い。

https://www.aboluowang.com/2025/0702/2241337.html

何清漣 @HeQinglian 3h

関税戦で負けられないのであれば、李代桃僵(りだいとうきょう、李(すもも)が桃の代わりに僵(たお)れる)は兵法三十六計の第十一計にあたる戦術。桃(高い価値がある果実)の木を守るために、李(桃より価値が低い果実)の木が倒れる。 損害を受けざるを得ないときには、不要な部分を犠牲にして、全体の被害を少なく抑えつつ勝利するように図る戦術のこと。)したら?

石破も赤沢も無能の一言。米国相手に「自由貿易を守る」と理屈を言っているだけでは。トランプはアダムスミスもリカードも信じていない。米国国益優先で具体的に米国の赤字をどう減らすかが議論されないと、真面な交渉をしていないと見做される。この時期に石破が首相であったのが大不幸。7/9に関税の通知を受け取るだけになる。参院選は自民党はボロ負けするだろう。そもそも一度党を出た人間に総裁を任せるのは、河野洋平同様間違い。自民党は反省すべき。

引用

日経中国版ウェブ@rijingzhongwen 21h

【トランプ:日本は強硬すぎる、30~35%の関税を課す可能性も】7/1、トランプは日本との関税交渉について「合意に至るかどうかは疑わしい」と述べた。日米交渉の報告を聞いたとみられ、対日貿易赤字と日本の米政策に不満を表明した。WH当局者は、トランプ政権が日本との交渉を一時停止する計画であることも明らかにした…

https://zh.cn.nikkei.com/politicsaeconomy/investtrade/59260-2025-07-02-09-08-35.html

何清漣 @HeQinglian 3h

米国の政治は極左と極右の間で揺れ動いており、不法移民への対応はその極端な例である:極左は彼らの票を欲しがり、医療保険、生活費、違反行為(交通違反など)を罰せず、不法移民が旦那になった。現在、出国を拒否する人はワニの島に閉じ込められ、しばらく脅かされた後、航空券代をもらって追い出してくれることを期待している。もし本当にワニに噛まれて死んだら、それは人道的災害となる。

worldjournal.comより

何清漣 @HeQinglian 1h

米国はベトナムとの関税協定に合意した。この協定では、ベトナムへの関税は20%に引き下げられるが、ベトナムを経由して米国に輸出される中国製品には40%という高関税が課される。これは米国とベトナムの交渉における最優先事項であり、その見返りとして、ベトナム市場の米国への完全かつ無条件の開放と米国製品の無税輸入が約束されている。

問題は、ベトナムにある中国人経営工場は原産地ロンダリングとみなされるのか、ということである。

何清漣 @HeQinglian 3h

翻訳:Quantus Insightsの調査で、【イーロン・マスクの「米国党」構想は、回答者の40%、特に若年層と共和党支持者の男性有権者の関心を集めた。高齢層と民主党支持者は依然として強い懐疑心を抱いているが、その兆候は明確である:有権者の大部分は、新しく破壊的な何かに前向きである。】

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引用

Quantus Insights @QuantusInsights 6h

返信先:@CollinRugg

イーロン・マスクが提唱した「米国党」構想は、回答者の40%、特に若い有権者と共和党支持者の男性から関心を集めた。高齢者や民主党支持者の間では依然として懐疑的な見方が強いものの、有権者の大部分が何らかの形でこの構想に前向きであるという明確なシグナルが示されている。

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長野氏の記事で、キャサリン・ルマスターズ女史は「麻薬を根絶できないなら適切に管理する」立場のような気がする。州によってマリファナを合法化したところもある。アラスカ州、アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、イリノイ州、メイン州、マサチューセッツ州、ミシガン州、モンタナ州ネバダ州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、オレゴン州、バーモント州、ワシントン州、そしてワシントンDC。赤字は共和党州知事の所。彼女のいるコロラド大学は民主党州知事の政策に則って遂行されているのでは。

薬物過剰摂取防止センターのビデオは何故かコロラド州ではなく、ウエストバージニア州。石炭産業を保護する共和党州知事を批判するために選んだとしか思えない。まあでも阿片窟を想像していましたが、明るい感じで、麻薬を止められるかどうか分かりませんが、あっても良い施設と思いました。

フェンタニルが流行る一番の原因は、医者が金儲けのために体に悪いと思っていても処方箋を出すこと。本来ヤク中には処方箋を出せないようにすべきでは。RFKJrはこれにメスを入れるべき。

記事

フェンタニルを吸う麻薬中毒者(写真:AP/アフロ)

 医師が処方する鎮痛剤オピオイドによる薬物中毒問題は、既に10年以上アメリカの深刻な社会問題となっているが、ここにきて、オピオイドの一種である合成薬物フェンタニルが大きな問題として注目を集めている。なぜフェンタニルがそれほど問題なのか。この問題に詳しいコロラド大学アンシュッツ医学部の助教授、キャサリン・ルマスターズ氏に聞いた。(聞き手:長野光、ビデオジャーナリスト)

──フェンタニルとはどのような薬物ですか?

キャサリン・ルマスターズ氏(以下、ルマスターズ):フェンタニルはオピオイドの一種で、特に強い合成オピオイドです。手術や術後の痛み、その他の重篤な痛みに対する痛み止めとして、医師の処方のもとに使用されてきました。

近年、フェンタニルの過剰摂取による死亡事故が増加していますが、そのほとんどは違法に製造されたフェンタニル、あるいは規制されていない合法的に製造されたフェンタニルによるものです。フェンタニルと類似の合成麻薬も過剰摂取の死亡につながっています。

──フェンタニルはとても効果の強い薬物だと聞きます。

ルマスターズ:ヘロインのおよそ50倍、モルヒネのおよそ100倍の効果があると言われる、とても即効性のある鎮痛剤です。2010年頃から、特に東海岸でフェンタニルの流行が始まり、それが次第に西海岸へ、やがて全米へと広がりました。

かつてヘロインなどの異なる薬物を使用していた人たちも、今ではフェンタニル市場へ流れています。

効き目が強いために、1回の使用だけでも中毒になりかねません。また使用をやめることが難しく、過剰摂取から死に至りやすい薬物です。

フェンタニルは全米で大きな問題になっており、2022年のデータによれば、アメリカの薬物の過剰摂取による死者のおよそ3分の2に当たる68%がフェンタニル、およびフェンタニル類似物質によるものです。

アメリカの薬物汚染を描いたドキュメンタリー「失業、ドラッグ、家族崩壊のデススパイラル~ドラッグ汚染のリアル」

「アメリカで収監されている人口の5分の1は麻薬関連」

──2022年5月に米コロラド州は、フェンタニル対策の独自の法案「Fentanyl Accountability and Prevention Bill」を可決しました。

ルマスターズ:現在コロラドで起きているオピオイドの過剰摂取問題に対応するための施策を数多く盛り込んだ法律です。この法律により、1〜4グラムのフェンタニルを所持する者に対する刑事罰が強化されました。軽犯罪から第4級重罪に変更されたため、以前よりも服役する可能性が高くなったのです。

また、郡刑務所にオピオイド使用障害の治療薬を提供する義務も課されました。フェンタニルの使用の危険に関する教育の提供も含まれていますが、そのほとんどは問題解決に向かわせるというより、ただ恐怖で脅かす内容です。

さらに、この法律および予算には、過剰摂取を抑制する薬を刑務所が購入するための資金提供の増額も含まれています。

私は、フェンタニルを対象としたこうした法律には問題があると考えています。私はコミュニティ論や疫学を専門に研究しており、このような大量投獄による公衆衛生上の脅威についてチームを組み、聞き取り調査を交えながら調べていますが、薬物の所持や使用を犯罪として罰しても薬物問題そのものは解消されません。

こうした法律は、薬物の使用の厳罰化を強化することで、使用を思いとどまらせようという意図で作られています。ただ、近年市場に出回るこうした薬物は中毒性が高いので、そうした方法では使用を思いとどまらせることができないことは、国内外のさまざまな調査から明らかになっています。

しかも、市場に出回る薬物は年々効果の強いものになってきています。

さらに、刑務所の中ではほとんど薬物中毒の治療がなされないため、受刑者は出所後に再び薬物使用に走ります。フェンタニルの使用者が逮捕された場合、内容次第では軽犯罪ではなく重罪の懲役刑になります。重罪の前科を持つ人は、アパートを借りるなどの契約ごとで拒否される場合もあり、生活はますます追い詰められます。

世界中で収監されている人口のおよそ4分の1はアメリカで、アメリカで収監されている人口の5分の1は麻薬関連です。逮捕したり、犯罪扱いにしたりするという一時的な対処ではなく、適切な治療を与える施策に切り替えるべきです。

薬物使用の非犯罪化に踏み切ったカナダ

──カナダでは、アメリカとは異なる対応をしているという報道もあります。

ルマスターズ:カナダでは、薬物の中毒者を犯罪化・厳罰化するのではなく、行政の目の届く場所でより安全に薬物を使用させることで、中毒や過剰摂取に悩む人を特定し、治療に導きやすくしています(参考資料「ブリティッシュコロンビア州における薬物使用者の非犯罪化」)。

薬物過剰摂取防止センター(overdose prevention center)という施設があり、そこで薬物を使用できるのです。

この施設内で死亡した人はまだいません。中毒症状に苦しむ人たちは、非難されるのではなく助けられている、迎えられていると感じる状況で、積極的に治療を受けて薬物の使用をやめることができるようになる。カナダでフェンタニルによる死亡者数が減少傾向にあるのは、こうした対応があるからです。

実は、アメリカでもオレゴン州やワシントン州は、カナダのように薬物使用に対して非犯罪化のアプローチを取っています。その後、一部は再び犯罪扱いになりましたが、それはカナダのように対応する治療施設などのリソースが整っていない段階で、非犯罪化政策を行ってしまったため、部分的な法律の揺り戻しがあったのです。

アメリカ全体では、むしろフェンタニルの所持や使用による厳罰化が強化される傾向が進んでおり、2023年には46の州でコロラドと同様の法案が可決されました。フェンタニルを販売して、購入した側がそのフェンタニルを使用して死亡した場合、販売した側が殺人罪になるケースなども州によっては見られるようになってきました。

──アメリカは、カナダのように薬物中毒の人々に適切な治療を与えることができていないということですが、そうした治療を提供することはそんなに難しいのですか?

ルマスターズ:やや複雑な話になりますが、そこにはオピオイドの使用障害の治療に使われる治療薬をめぐる規制の問題があります。

トランプ政権はカナダやメキシコをスケープゴートにしている

ルマスターズ:主に3つの治療薬があります。1つはナルトレキソン(naltrexone)です。この薬は治療薬としての効果があまり強くありません。

2つ目はブプレノルフィン(buprenorphine)という薬で、こちらは医師からの処方で使用可能です。

3つめがメサドン(methadone)という治療薬です。これは最もオピオイド治療には効果があるのですが、メサドンもまた依存性が強いということで、米食品医薬品局(FDA)や米麻薬取締局(DEA)によって厳しく規制されています。

コロラド州のフェンタニル法案は刑罰の強化だけではなく、オピオイド使用障害の治療薬の提供も義務付けました。ただ、コロラド州にある46カ所の刑務所のうち、メサドンを処方できるオピオイド治療プログラムを備えているのは11カ所の刑務所だけです。

施設によってはすべての薬剤を提供していないか、処方箋を持っている人や妊婦など特定の集団にのみ薬剤を提供しています。この点、カナダではメサドンに対する規制はアメリカほど厳しくありません。

──「アメリカに不法移民やフェンタニルを流入させている」という理由で、トランプ政権は2025年3月からメキシコやカナダに対して国際緊急経済権限法(IEEPA)を使った関税措置(メキシコ原産品に対して一律25%、カナダの原産品に25%と、エネルギー資源に10%の関税措置)を発動しています。

ルマスターズ:カナダやメキシコ、フェンタニルの生産国の1つとされる中国も含まれますが、トランプ政権はこうした国々をこの問題のスケープゴートにして、貿易戦争や外交上のカードに利用している印象があります。

実際フェンタニルはこうした国々で生産されて持ち込まれることもありますが、アメリカ国内でも生産されています。オピオイドは医師が処方して合法的に購入できる薬ですし、場所を選ばずに生産施設で非合法に作られる薬でもあるのです。

キャサリン・ルマスターズ(Katherine LeMasters)
コロラド大学アンシュッツ医学部の助教授
2023年、ノースカロライナ大学チャペルヒル校で疫学の博士号を取得。主な専門は一般内科、副専攻は疫学。地域社会に積極的に関わりながら、大量投獄制度がどのように健康格差を生み出しているかを研究している。

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