『ロシア人を今も蝕み続けるオウム真理教・麻原彰晃の幻影 「謎」の覆面兵士があふれるシンフェローポリで目撃したのは…』(7/14ダイヤモンドオンライン ハフポスト日本版)、『「責任の押しつけ」で延命図るプーチン氏 懸案の年金制度改革で逃げ腰貫く』(7/13日経ビジネスオンライン 池田元博)について

7/15阿波羅新聞網<泼墨女孩父亲和艺术家华涌被抓 网上直播引发关注=習の肖像画への墨掛け少女の父親・董建彪と芸術家の華涌は逮捕される ネットで生放送して注目を集める>「由于公开呼吁大陆当局释放「泼墨女孩」董瑶琼,艺术家华涌和董瑶琼的父亲董建彪,被湖南株洲及云南香格里拉国保联手抓捕。整个抓捕过程在网上同步全球直播,引爆国内外的关注。」=墨掛け少女・董瑶琼の釈放を当局に呼びかけたため、芸術家の華涌と少女の父親・董建彪は湖南省株洲市と雲南省シャングリラで国家安全保衛に連携して逮捕される。逮捕の全過程がネットで生放送されたため、国内外で注目を集める。

http://www.aboluowang.com/2018/0715/1143836.html

7/15阿波羅新聞網<政变解决习近平?北戴河时间 中南海硝烟再起=政変が習近平を解決する?北戴河会議開催が中南海を再び硝煙に>香港の「アップルデイリー」の7/14の報道によれば、「北戴河会議が8月初めに開催される。李鵬以外の前常務委員全員の要求で、近日中に中央政治局拡大会議が開かれ、19大以降の活動を除き、“比較的大きい誤り”について討議され、会議は中共中央のリーダーの問題を解決することになるだろう。習の個人崇拝の問題も含まれると。

中共中央内部で分裂が見て取れる。7/11には新華社が2年前の「華国鋒主席が誤りを認めた」記事を転載した。大陸では江沢民、朱鎔基、温家宝等連名で政治局宛に文書を提出。「19大以降左傾と個人崇拝が現れ、政治局拡大会議の開催を要求する」と。7/12ツイッターネームがアリお嬢さんの発したツイートは「中共幹部の決議の全文:北戴河の情報は①王滬寧は解任、米中貿易戦争の責任をとらして②胡春華を常務委員にして次の総書記に③2回憲法改正したが、再度国家主席の任期制をいれる」と。

ネット民の「福安康」はコメント。「中米の貿易戦争は北戴河の老人たちを座ったままにしておくことができなくし、主席の政敵は機を伺い、蜂起するだろう。①墨掛け少女が、海南航空は習の物と言ったのは必然であり②芸術家の華涌が墨掛け少女の父親を訪ねたのを生放送したのは偶然ではない③華国鋒がこの時期に出て来るのは不自然④党のメデイアが習の名を出さないのは不自然

ネット民の「魂を持つ中国難民」は「弔鐘が鳴り響いているだけでなく、速まっている」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0715/1144057.html

7/16阿波羅新聞網<双普会在即 川普点名中国、俄国与欧盟是「敌人」=トランプ・プーチン会談が間近 トランプは中国・ロシア・EUを敵と呼んだ>7/14トランプはCBSのインタビューを受け「我々は多くの敵がいる。EUも敵で貿易上の競争相手、ロシアはある方面で敵、中国は経済上の敵である。でも彼らが悪者と言う意味ではない。敵は何も代表しておらず、競争相手というだけ」と述べた。EUのトゥスク大統領は「トランプが何を言おうとEUは米国の最も良い友人である。我々が敵と言うのは、フェイク・ニュースを撒き散らしているだけ」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0716/1144100.html

ハフポストの記事では、いつかロシアのオウム信者と日本のオウム残党が手を結んでテロを起こすかも知れないという気がしました。オウム残党は宗教団体ではなく、テロリストグループです。厳重な監視が必要です。日本もテロを防ぐために監視カメラは増やしませんと。

池田記事ではロシアも年金の支給開始年齢を段階的に引き上げていくとのこと。長寿化していけばそうせざるを得ないでしょう。まあ、メドがいつも割を食うようになっているようですが。トランプとの会談で何が出て来るか?勿論大事な部分は伝えられないでしょうけど。自由の敵・中国を封じ込めるための協議であってほしいです。モラー特別検察官はわざわざこの会談直前になって、ロシア疑惑で情報機関当局者ら12人を起訴しました。明らかな政治的動きです。米国がロシアと近づかないようけん制するためです。民主党、グローバリストの差し金でしょう。

ハフポスト記事

街は異様な雰囲気だった。覆面をかぶり、所属部隊を示す紀章もつけていない「謎」の兵士たちがあちこちでにらみをきかせる。

2014年3月。ウクライナ領であるはずのクリミア半島に突如、正体不明の軍隊が現れ、街は騒然としていた。彼らに守られるように、一部の住民たちは公然とクリミアの独立を路上で叫んでいた。

突如、クリミアに出現した覆面姿の兵士=2014年3月

ウクライナでの政変をきっかけに始まった「クリミア危機」は、燎原の火のごとく半島を包んでいった。独立派が議会や路上で急速に存在感を高め、それに呼応するように覆面の兵士たちが続々と姿を現した。ウクライナ兵士たちは抵抗できずに基地を明け渡した。

クリミアに上陸した正体不明の部隊。彼らの一部は取材に対し、ロシア兵であることを認めた=2014年3月
そんな状況を取材するため、当時朝日新聞モスクワ支局員だった私は半島の中心都市シンフェローポリに入った。

覆面姿の兵士らは、当初からロシア軍だと噂されていた。ロシアのプーチン大統領は頑なに否定していたが、私がある兵士に恐る恐る声をかけると、あっけらかんとこう答えた。

「俺たちモスクワからやってきた。そんなことより、慌ててきたんで金がないんだ。ロシアの銀行のキャッシュカードがここで使えなくて困ってる。なんとかならんか」

政権がどんなに「強権的」になろうとも、「末端」をコントロールしきれないのは、実にロシアらしいと思った。

「クリミアよ、ロシアとともに」と書かれた旗に賛同の署名をする男性=2014年3月、シンフェローポリ

ロシア軍が介入するのには、わけがあった。

ウクライナは建国以来、東西を二分する形で対立していた。西部は地理的に近い欧州連合(EU)への接近を望んでいた。一方、東部はロシア寄り。27年前までは巨大国家「ソ連」のもと、同じ国民として暮らしていた。その絆は東部でより強かった。

2013年になると、ロシア寄りのヤヌコビッチ大統領(当時)が、EU(欧州連合)との経済連携を寸前で見送った。これに激怒した西部を中心とする勢力が首都キエフの中心部を占拠し、ヤヌコビッチ氏は大統領の座を追われた。

ヤヌコビッチ政権に反対する集会参加者(奥)と衝突する警察隊(手前)=2013年12月、キエフ

反政府派から大統領の座を追われ、ロシアに出国後、記者会見するヤヌコビッチ氏=2014年2月、ロシア・ロストフナドヌー

代わってヨーロッパ寄りの新政権が誕生したが、今度は東部で反発の動きが起きた。旧ソ連を自国の「勢力圏」と考えるロシアもまた、次第に危機感を募らせていった。それがクリミアで爆発したというわけだ。

プーチン大統領は国際社会の反対を押し切って、クリミア半島をロシアに編入すると宣言した。大国が武力で国境線を変更する不条理を目の当たりにした。

クリミアで見たオウムの影

そんな世界史的な動きを取材する一方、私にはもう一つ、自分なりの「ミッション」があった。少し前から関心を持ち始めたテーマの関係先が、たまたまシンフェローポリにあったのだ。

そのテーマとは、オウム真理教に関係する問題だった。ロシアとオウム真理教とのつながりは強い。ソ連が崩壊した次の年にあたる1992年9月、モスクワ支部が設立された。上祐史浩氏をトップに勢力を拡大し、信者は3万人とも5万人とも言われている。

アメリカと張り合っていた自国が突如解体し、12の国々に分裂したことによるロシア人の喪失感と、経済的な困窮は計り知れなかった。ソ連時代は宗教は否定され、弾圧されてきた。そんな中、「理想」と言い聞かされてきた社会主義、共産主義が夢散し、人々は精神的な支柱を失った。

そんな心の隙間に入り込んだのが、オウム真理教だった。教団側はテレビやラジオで盛んに宣伝、有力政治家たちに接近していった。入信者は後を絶たず、日本と同じように、自宅や金など、なけなしの財産を教団に納めた。

一方、教団はロシアからカラシニコフ自動小銃や軍用ヘリなどの武器を調達した。こうしてモスクワ支部は布教、教団の「武装化」の両面で重要拠点となり、信者の数でも海外拠点で最も多くなった。

オウム真理教の麻原彰晃(本名・松本智津夫)代表(当時)が1995年に逮捕されると、ロシアでもオウム真理教は禁止された。一部のロシア人信者たちは活動拠点を求めて海外へと出た。その一つが、ウクライナのシンフェローポリだった。

シンフェローポリでは、ロシア海軍の関係者だった男性信者が1998年ごろ、オウム真理教の教義を引き継いだ宗教団体を設立した。教義のほとんどがオウム真理教と同じ、と捜査当局は見ていた。クリミア危機の最中、私はこの拠点を訪ねた。

住宅が並ぶ静かな路地を進む。目的の住所にたどり着くと、古ぼけた大きな屋敷が現れた。高い壁に囲まれて中はうかがい知れない。ドアをノックしたが、誰も出てこない。近所の人に聞いてみると、以前は複数の人が出入りしていたが、宗教関係者かどうかはわからないという。

オウム真理教の競技を受け継ぐ宗教団体が入っていた家屋=2014年3月、シンフェローポリ

取材は空振りに終わった。無理もない。なにしろ団体はその10年ほど前、すでに拠点をモスクワへと移していたからだ。信者の不審死をめぐってウクライナ当局から捜査を受けたことが移転の理由とされていた。

移った先は、モスクワ西約400キロにあるニジニ・ノブゴロド郊外。ニジニ・ノブゴロドと言えば、サッカー・ワールドカップの会場の1つになった場所だ。

移転後、団体の名前も変え、活動を再開。ロシアではオウム真理教は禁じられているため、そのつながりを団体側が認めることはなかった。

「理想郷」出現で騒然

そしてこの団体は再び、耳目を集めることになる。クリミア危機が起きる前年、信者らの「理想郷」をつくろうとしているとして一部の地元メディアが騒ぎ出したからだ。

広大な土地に白い荘厳な寺院などが建てられていた。ある女性信者の子どもが不審死を遂げるなどの「事件」も起きた。私がシンフェローポリの関係先を訪ねたのは、こうした事情があったからだ。

結局、クリミア取材に追われた私はそれ以上、この宗教団体を調べることはできなかった。その上、クリミアから戻ると間もなく人事異動で帰国することに。「時間切れ」となった。

だが、その後の地元メディアによる報道によると、この団体は設立した宗教共同体に人々を力づくで入れようとした容疑で、捜査機関の摘発を受けたという。

オウムを継ぐロシア人

この団体だけではない。モスクワでは2018年5月、モスクワやサンクトペテルブルクでオウム真理教の布教をしていた疑いで別の男が逮捕された。

捜査機関の調べによると、日本にいる指導者の指示を受け、2010年に宗教グループを設立。オウム真理教の教えを説きながら勧誘していたという。ほかにもオウム真理教関連で摘発される人は後を絶たない。

日本では7月6日、ほかの元教団幹部6人とともに麻原死刑囚の死刑が執行された。元幹部の死刑囚はまだ6人いるほか、後継団体「アレフ」や、そこから分派した「ひかりの輪」や「山田らの集団」は活動を続けている。松本死刑囚の遺骨の引き取りをめぐり、家族間で対立も起きている。

日本で、ロシアで、オウム真理教の問題は続く。

池田記事

通算4期目に入ったロシアのプーチン政権がついに、国民に痛みを強いる経済改革に乗り出した。年金の受給開始年齢の引き上げだ。中高年者層を中心に早くも反発の動きが広がるなか、プーチン大統領はこの難局をどう乗り切ろうとしているのか。

ワールドカップ開幕の前日にFIFA総会でスピーチするプーチン大統領(写真=ユニフォトプレス)

「ロシアで初めて開かれる壮大なスポーツイベントだ。我々は非常に喜ばしく思っている」「すべてのチームが成功を収め、ファンの皆さんに忘れ得ぬ感動を与えるよう期待する。ロシアにようこそ」――。6月14日、首都モスクワのルジニキ・スタジアム。プーチン大統領はサッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の開幕式に出席し、誇らしげに歓迎の辞を述べた。

ロシア社会が世界的なスポーツの祭典の自国開催に盛り上がるなか、どさくさにまぎれて国民の不満を抑えようとしたのだろうか。ロシア政府がW杯の開幕式の当日、国民に大きな衝撃を与える発表をした。長年の懸案だった年金の支給開始年齢の引き上げを打ち出したのだ。

「年金システムの変更はかなり以前から差し迫っていた課題で、不可避のものだ。システムを変更しなければ我々は前にも進めないし、人々の生活や社会保障の向上、さらには経済発展も望めない」。この日開かれた政府会議。会議を主宰したメドベージェフ首相は年金制度改革の必要性を強調した。

ロシアでは現在、年金の受給開始年齢が男性は原則60歳、女性が同じく55歳となっている。これを来年以降、1年ごとに半歳ずつ引き上げ、男性は10年かけて最終的に65歳、女性は16年かけて最終的に63歳にしようというのが政府の年金制度改革案の骨子だ。

今の年金制度はソ連時代の1930年代に設定された。当時は国民の平均寿命が約43歳で、女性55歳、男性60歳という年金の支給開始年齢よりも格段に短かった。ところが現在は平均寿命がおよそ73歳まで上昇しており、このままでは早晩、年金財政の破綻が避けられなくなっている。

年金制度改革はメドベージェフ首相が指摘しているように、持続的な経済成長を達成する上でも欠かせない。ロシアは深刻な生産年齢人口の減少に悩んでおり、労働力の確保が喫緊の課題となっているからだ。

年金の受給開始年齢が引き上げられれば必然的に、本来は年金生活入りするはずだった人々の就労期間が延びるとみられる。経済発展省の試算によると、政府案通りに年金制度改革を実施すれば、改革を行わないシナリオと比べて、2019年には30万人、2024年には180万人も雇用者数が増えるという。

だが、プーチン政権は国民に痛みを強いる改革を長らく控えてきた経緯もあり、中高年を中心に年金制度改革への反発はかなり根強い。

国民は年金制度改革に猛反発

民間世論調査会社のレバダ・センターが6月後半に実施した調査によると、年金の受給開始年齢引き上げに反対する声が9割を占めた。適切な受給開始年齢についても、「男性は60歳」「女性は55歳」と現状維持を求める回答がそれぞれ87%、84%に上った。

街頭での抗議集会やデモも徐々に広がりつつある。野党勢力の間では、国民の不満を政権攻撃の材料として利用しようという動きも浮上。反政権派ブロガーとして知られるアレクセイ・ナワリヌイ氏は、年金の受給開始年齢の引き上げに反対する集会を各地で開くよう呼びかけている。今後の動向次第では市民の大規模な抗議行動に発展しかねない。

では、プーチン大統領はこの難局にどう対処しようとしているのだろうか。政府が年金受給開始年齢の引き上げ方針を発表した当日、当の大統領は政府会議には出席していない。何をしていたのか。

パラグアイのベニテス次期大統領、パナマのバレラ大統領、北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子……。プーチン大統領はW杯ロシア大会の開幕式出席のためにモスクワを訪れた外国の賓客と、次々と個別会談を重ねていたのだ。

同日夜にはモスクワのルジニキ・スタジアムで開かれた開幕式典に出席。その後も引き続きサウジアラビアのサルマン皇太子らとともに、開幕ゲームとなったロシア対サウジアラビア戦を観戦した。

自らは主に外交を担い、国内の経済運営は政府を率いるメドベージェフ首相に委ねるということなのだろうが、国民に不人気な年金制度改革への関与を意図的に避けているようにもみえる。

実はプーチン大統領は以前、「自分の任期中は年金の受給開始年齢は引き上げない」と公言したことがある。当時は首相時代も含めて20年近くも政権の座に居座ると想定しなかったのかもしれないが、実質的に国民向けの公約を破ることになるだけに、なるべく触れたくないテーマなのかもしれない。

確かに年金制度改革をめぐっては、最近もプーチン大統領の煮え切らない発言が目立っている。

例えば昨年12月の大規模記者会見。年金問題への対処を問う質問に対して「非常に敏感で非常に重要な質問だ」と指摘。すべての欧州諸国に加え、ベラルーシやカザフスタン、ウクライナといった周辺諸国がこぞって引き上げを決めており、「残っているのは我々だけだ」と説明する半面、「まだ最終的な決定は何もしていない」と国民を安心させるような発言をしていた。

さらに政府発表の1週間前の6月7日に行われた国民との対話番組「プーチンとのホットライン」。ここでも年金問題が取り上げられたが、プーチン大統領は「年金制度改革の本質的な課題は、年金生活者の福祉と所得を格段に向上させることにある」と強調。その一方で「この懸案解決のために政府がどのような提案をするか。我々は近く知ることになるだろう」と、他人事のような言い回しに終始していた。

実際、年金制度改革の発表はメドベージェフ首相が主導した。大統領府は「プーチン大統領は決定に関与していない」と公言している。

責任はメドベージェフ首相に押し付け

内実はともあれ、大統領が年金制度改革と極力距離を置こうとしているのは、国民の不平や不満がどこまで噴出するかが予想できず、場合によっては政権の不安定要因になりかねないという危機感が背景にあるのだろう。

国民の不満の大きさは、直近の世論調査をみれば歴然としている。政府系の全ロシア世論調査センターによると、プーチン大統領への信頼度(支持率)はかつて80%を優に超えていたが、年金制度改革の発表後に急落。直近では60%台前半まで落ち込んでいる。メドベージェフ首相の場合はさらにひどく、直近の支持率は30%を割り込んだ。

大統領と首相の支持率

出所:全ロシア世論調査センター

プーチン大統領がことさら「無関係」を装っても、支持率低下が避けられないのだから、仮に改革の陣頭指揮に当たっていたら、さらなる急落は避けられなかったはずだ。

大統領が年金制度改革の主導権を政府に委ねたのは恐らく、国民の不満が爆発して社会混乱に陥るような事態になれば、メドベージェフ首相に責任を押しつけて自らの延命を図ろうという思惑もあるのだろう。

年金制度改革に限らず、4期目に入ってからのプーチン大統領は自らの責任を回避するような“安定走行”の政権運営が目立っている。

典型例が先にテレビで生中継された「プーチンとのホットライン」だ。国民が様々な悩みや苦情を大統領に直接申し立てられる高視聴番組で、今回で16回目を数えた。大統領がほぼすべての質問に自ら答え、責任をもって苦情への対処を約束するのも人気の秘訣だった。

ところが今回は、主要な経済閣僚や地方知事・首長らといつでもテレビ中継でつなげるようにし、質問の内容に応じてプーチン大統領が随時、担当する閣僚や地方知事・首長を指名して回答を代弁させた。大統領府は「新たな試み」としているが、大統領の責任や負担を極力弱め、イメージを傷つけないようにする意図が見え隠れする。

政府は来年からの年金制度改革とともに、付加価値税を現行の18%から20%に引き上げる方針も打ち出している。いずれも長期的な財政の健全化に欠かせない政策だが、国民の不満をどこまで抑えつけることができるのか。

お茶の間を賑わせてきたサッカーW杯でのロシア・チームの快進撃もベスト8で止まり、今後、経済改革に対する国民の不満が吹き出す恐れがある。「無関係」を装うプーチン大統領にも火の粉が及び、ひいては政権の屋台骨を揺さぶる事態にもなりかねない。プーチン政権の行方を占ううえでも、こと年金制度改革をめぐる動向から当面目を離せない。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『中国「貴族小学校」で二児犠牲のテロ、背景は事件2時間後、卒業式は予定通り挙行された』(7/13日経ビジネスオンライン 北村豊)について

7/14facebook 中国观察 投稿<广西食人肉疯潮 不为饥饿为仇恨=広西省での人肉食の狂った風潮は飢餓の為でなく恨みを晴らすためであった>

【有片】【廣西直擊】文革瘋狂人肉宴 村民:為恨吃掉他
文革重災區廣西,逾10萬人被殘殺,1968年上萬屍體被拋入邕江,部份更漂到香港。更一度掀起食人狂潮,非因飢餓,而是仇恨!在內媒接禁令不准做文革50年專題之際,《蘋果》逆流而上,揭開這段瘋狂又悲慘的歷史。

「文革拿人來鬥,我看到這邊打死兩個,然後人家割肉來吃。用瓦來煎來吃。」武宣縣村民石伯笑着告訴《蘋果》記者:「因為恨就吃掉他啊!這有什麽好怕的。」

1968年春夏,各縣陸續成立革名委員會,指揮統一殺人,不少黑五類被全家殺絕,包括嬰兒。當時農村流行殺人術語:「種花生」指槍決,「種芋頭」指石頭打死,「種甘蔗」指木棒打死。殺人花樣還很多,集體活埋、砍頭、滾水澆灌、炸藥炸、輪姦後捅死、火車壓死……各縣還興起「人肉宴」,整個廣西有數百人被分屍吃肉。

「武鳴華僑農場都有食人啦!鬥死了,晚黑挖開條屍,刀割開,流血淋淋的肝拿出來就送酒嘎啦!」文革時從廣西逃港的印尼華僑許生說:「他們是變異的人類!不是人來的。當時是一種時興,一種驕傲,一種英勇!」

[映画] [広西直撃]文革時、狂人たちの人肉食の宴 村民:恨みを晴らすために相手をしゃぶり尽した。

文革の被害が大きかった広西省は10万人以上の人が殺され, 1968年には1万を超す死体が邕川に投げ込まれ、一部は香港にたどり着いた。食人の狂った風潮を再度取り出してみよう。それは飢餓の為でなく恨みを晴らすためであった。中国メデイアは文革50年をテーマとすることを禁じられたが“アップルデイリー”は流れに逆らい、この狂った悲劇的な歴史を明らかにする。

「文革のときは人々が闘い、二人を打ち殺したのを見た。その後皆でその肉を割って食べた。素焼きや炒めたりして。武宣県の村民である石伯は笑いながら、アップルデイリーの記者に「恨みのために彼を食べた! 何がそんなに怖いんだ」と。

1968年の春夏にかけ、各県は続々と革命委員会を成立させ、殺人を指揮した。多くの黒五類(地主、富農、反革命分子、破壊分子、右派)は赤ん坊を含む家族全員が殺された。当時の農村では殺人用語が流行った。”ピーナッツを植える”は銃殺、”里芋を植える”は、 石打ちで殺す、”サトウキビを植える”は、木の棒で打って殺すことを意味する。まだ多くの殺し方があり、集めて生き埋め、頭をかち割る、熱湯をかける、爆弾で吹き飛ばす、輪姦後に刺し殺す、列車で轢死させる等・・・各県で”人肉の宴”が催された。広西省全体で何百人分の人の肉が分けられ食べられた。

「武鳴の華僑経営の農場では全部食人をした! 殺してから、夜に死体を掘り起こし、刀で割き、鮮血に染まる肝臓を取り出し、酒盛りに使う。」文革時に広西から香港に逃れたインドネシア華僑が言っていた 。「彼らは人間の突然変異種だ! 人間ではない。その時は、流行り、驕り、蛮勇の一種だった!」と。

https://www.facebook.com/chihieu.an/videos/1368412183304534/

7/14阿波羅新聞<北京严重误判川普 中南海措手不及=北京は酷くトランプを見誤った 中南海は手も足も出せない何清漣が言うには「中共が今まで採った報復措置は戦術的に言って米国には効いていないし、トランプの政治基盤を揺るがすこともできていない。中国が大豆の輸入をエジプトから4倍輸入し、ベトナム・台湾から2倍輸入したとしても、欧州はその分米国から輸入するだろう」と。復旦大学の国際関係の専門家が言うには「米国への反撃として挙げられるのは、大豆、航空機、ウエハーの3点」と。台湾貿易発展協会の副董事長は「まだ冷戦には至っていないし、これからもすぐに変わることはない。冷戦の定義は核の対抗にある。まだそこまで行っていない」と。まあ、中国が米国の怒りを受けてどう対応するか見物です。でも米国が手もなく騙されるのかも知れませんが。何せ中国が民主化するとずっと思ってきた人達ですから。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という文化を理解すれば、「あり得ない」というのが分かる筈なのに。翻って日本でも、中国で逮捕・刑の執行までされている社員がいるのに、それでも中国進出を止めないでいる事情が分からない経営者がいるとすれば、自分を安全地帯に置いて判断していることになろうかと思います。馬鹿な上司には仕えたくないですね。

http://www.aboluowang.com/2018/0714/1143463.html

北村氏の記事は実は氷山の一角で、共産党の統治に対する不満は物凄いものがあると思います。厳しく弾圧すればするほど反発は強くなります。まあ、社会に恨みがあると言って幼子を死に至らしめる奴に同情する気はありませんし、それでいて卒業式を挙行する学校側の判断にも日本人の大部分はついてはいけないでしょう。でも、それが中国人なのです。自己中なのですから、日本人の判断では間違うに決まっています。あらゆるところで日本人的発想をして中国人を見ないように。彼らはアジア人で顔も似ていますが日本人とは心根が違うと思って付き合いませんと。

記事

中国・上海の小学校で男子児童2人が凶行の犠牲となった。

上海市の“徐滙区(じょわいく)”に所在する“世界外国語小学”(以下「世外小」)は1993年に設立された民営の小学校で、教育水準が高い代わりに学費も高く、金持ちの子供しか入学できないので、“貴族小学(貴族小学校)”と呼ばれている。世外小は、“境内部(国内部)”、“境外部(国外部)”、“PYP融合部”の3部門で構成されており、“境内部”は戸籍あるいは居住地が徐滙区内の上海市戸籍の児童、“境外部”と“PYP融合部”は居住地が徐滙区内の外国籍児童(含香港、澳門<マカオ>、台湾の児童)をそれぞれ募集対象としている。なお、“PYP融合部”とは、スイスに本部を置く「国際バカロレア(IB)」に認定された国際的教育プログラムを採用した小学部門である。

世外小の校舎は、“桂林西街101弄56号”に位置する“西校区”と“浦北路380号”に位置する“東校区”の2つに分かれていて、西校区は境内部が、東校区は境外部とPYP融合部がそれぞれ使っている。世外小には全部で55クラスあり、1500人の生徒が在籍しているが、その構成は、境内部が20クラス、境外部が20クラス、PYP融合部が15クラスである。小学校は5年制で、小学校を卒業すると、生徒たちは同系列の“世外中学”へ進学することになる。

中国の学校は2学期制で、新学期は9月から始まるが、報じられているところでは、2018年9月からの世外小の学費は学期毎に、境内部:1万8000元(約31万円)、境外部:3万7000元(約63万円)、PYP融合部:5万2000元(約88万円)なので、年間では各々3万6000元(約62万円)、7万4000元(約126万円)、10万4000元(約176万円)かかる。但し、表向きの費用は上記の通りだが、入学時点で“賛助金”名目の入学金が必要らしい。

調べた限りでは、2018年に境内部へ入学する場合の賛助金は、戸籍が徐滙区内にある生徒は65万元(約1100万円)、戸籍が徐滙区外の生徒は75万元(約1275万円)であった。たかだか小学校へ入学するのに、1000万円以上の入学金を支払う必要があるとは驚かされるが、徐滙区内にある他の貴族小学校でも賛助金の額は、生徒の戸籍が徐滙区内であれば55~58万元(約935~986万円)、徐滙区外なら65~68万元(約1105~1156万円)であり、賛助金が高いのは世外小だけではない。

前置きはさておき、本題に入る。6月28日午前11時30分頃、事件は世外小・東校区の校門前で発生した。上海市公安局がネット上に発表した“警情通報(緊急事態通報)”には次のように書かれていた。

【緊急事態通報】
2018年6月28日午前11時31分、“徐滙公安分局”は「桂林西街に近い浦北路の歩道付近で1人の男が手にした包丁で男子児童3人と女性保護者1人に切り付けて負傷させた」との110番通報を受けた。通報を受けた後、警察官が直ちに現場へ駆け付け、周辺の群衆から協力を受け、現場で犯罪容疑者“黄某”を逮捕し、同時に負傷者4人を医院へ緊急搬送した。負傷した2人の男子児童は応急手当の甲斐なく死亡し、もう1人の負傷した男子児童と女性保護者は一命を取り止めた。

容疑者は29歳の無職男性か

初動捜査によれば、犯罪容疑者の黄某(男、29歳)は無職で、今年6月に上海市にやって来ていた。その供述によれば、生活の当てがなく、社会に報復しようと凶行に及んだというが、事件は現在捜査中である。

その後に判明したところでは、容疑者は湖南省“邵陽市綏寧県”出身の“黄一川”(29歳)であり、今から6年前の2012年に“湖南科技大学”建築学部を卒業していた。従って、以下の文では黄某と言わず、本名の黄一川と呼ぶ。

さて、事件当日の午前10時過ぎ、黄一川は世外小東校区の斜め前にある24時間営業の“粥舗(粥店)”に現れた。当時、黄一川は粥を1碗注文し、15元(約260円)だと店員に言われると、値段が高いという素振りを見せた。店員が彼に粥を持っていくと、引き換えに代金の15元を支払ったが、その直後に急用ができたと言って、粥を食べずに店を出て行き、戻ってこなかったという。それから凶行に及んだ11時30分までの約1時間20分程の間、黄一川がどこで何をしていたのかは分かっていないが、恐らく世外小東校区の校門前で獲物となる生徒が出てくるのを待っていたものと思われる。

6月28日は世外小の卒業式当日で、午前中に境外部5年生の卒業式、午後にはPYP融合部5年生の卒業式が挙行される予定になっていた。午前11時30分頃、卒業式を終えた境外部の生徒が校門から出て来た。この時をひたすら待っていた黄一川は、隠し持っていた包丁を取り出し、片手に握りしめると、校門から出て来た男子生徒の1人に襲いかかり、首筋を一撃した。頸動脈を切られた生徒がその場に崩れ落ちるのと、大量の血液が噴き出るのはほぼ同時だった。

噴き出た真っ赤な血液を見て興奮した黄一川は、5メートル程先を歩いていた男子生徒に走り寄るとまたしても生徒の首筋に包丁を叩きつけた。生徒が倒れ、血液が首から噴き出した。さらに黄一川は3人目の生徒に襲い掛かり、包丁を打ち下ろしたが、その母親らしき保護者が生徒を守ったため、生徒と保護者は致命傷を受けずに済んだ。襲われたのは境外部の4年生で、5年生の卒業式に参列して家へ帰るところだった。

この時、世外小の校門近くにいた“城管(都市管理員)”が、黄一川に駆け寄って包丁を叩き落とすと、通行人や生徒を迎えに来ていた保護者たちが加勢して黄一川を取り押さえ、地面に腹這いにさせた。丁度現場を通りかかった空調エンジニアが持っていた縄で黄一川の両手、両脚を縛ったので、黄一川は身動きできなくなった。黄一川を取り囲んだ人々は何度も彼に蹴りを入れて、その怒りを爆発させた。そうこうするうちに、通報を受けた警察官が現場へ到着し、黄一川を逮捕すると共に、被害者4人を応急手当のために医院へ緊急搬送させたのだった。

事件発生直後の現場状況はちょうど現場に居合わせたネットユーザーによって動画がネット上に投稿されたので、人々は当該動画を通じて緊迫した現場の様子を知り、すさまじい流血によって犯行の惨(むご)たらしさを痛感したのだった。

事件発生から間もなくして、ネット上に「事件の容疑者は子供が世外小から退学させられたのに、賛助金として支払った75万元(約1275万円)が返却されないのを恨んで報復したものである」とのデマが流された。この結果、公安局発表の容疑者とネットが報じた容疑者という2つの説が世論を混乱させたが、後に公安局はデマを散布させた容疑で8人を逮捕した。このうち最初にデマをねつ造して流した不動産仲介業者には刑事拘留の処分が下された。

ところで、殺人の現行犯で逮捕された黄一川はどうして残忍な犯行に及んだのか。彼の故郷である湖南省の綏寧県は、邵陽市街から200km以上離れた貴州省と広西チワン族自治区との境に近く、少数民族の苗族と漢族が混在する貧困県である。黄一川はその綏寧県で1989年に父母とも公務員の家庭に生まれたので、貧困県に暮らしている人々の中ではそこそこ良い生活であった。しかし、黄一川が11歳の時に、両親が離婚した。この原因は酒を飲んで酔っ払った父親がしばしば母親に暴力を加えたことだった。離婚後、黄一川は母親と暮らし、学費は父親が負担することになった。

母親は勉強を重視したので、黄一川の成績は比較的良かったから、彼は小学校から高校まで成績上位で過ごした。母親によれば、黄一川は小さい時から父親に似て、内向的で口数が少なく、傲慢であったが、学校の成績は良かったという。ところが、両親が離婚した影響は大きく、中学生になるとインターネットカフェに入り浸り、ゲームに明け暮れるようになった。しかし、彼を溺愛していた母親が勉強をおろそかにさせなかったこともあって、黄一川の成績は落ちることなく順調に推移し、地元で一番良い高校である“綏寧一中”で高校3年の月次試験では常に上位20位以内にいた。

高校を卒業した黄一川は彼の実力なら一流レベルの大学を受験できたのに、彼に家から遠く離れて欲しくないという母親の意向に沿う形で二流レベルの湖南科技大学の建築学部へ進んだ。しかし、本当は全国一の建築系の大学である“東南大学”(所在地:江蘇省南京市)への進学を希望していたので、大学卒業後は東南大学の大学院への進学を望んだが、程度が高すぎて黄一川の実力では合格が望めなかった。

大学時代の同級生によれば、黄一川には反社会的傾向があり、仲間に打ち解けず、卒業後は誰もが黄一川との連絡を絶ったほどだったという。これは高校の同級生も同様で、2017年5月1日に卒業10周年の集まりがあった時に黄一川は参加しなかったが、当日参加した同級生たちの誰1人として黄一川に言及する者はいなかった。

大学院受験に2回失敗、職探しも不発

2012年8月に大学を卒業した黄一川は、2015年11月までの3年以上にわたって実家を離れて各地を巡った。母親によれば、この間に黄一川は東南大学大学院の入学試験を2回受験したが、2回とも失敗した。母親にはペーパーテストは合格したが、面接で落ちたのだと黄一川は述べたという。この3年間、黄一川は母親にカネの無心を一度もしなかった。黄一川に異常が見られるようになったのは、2015年11月に実家へ戻ってきてからだった。この時から1度実家へ戻ると20日程滞在し、またどこかへ出て行き、1カ月程過ぎた頃に実家へ戻った。2015年11月から事件が発生した2018年6月までの間にこれが7~8回繰り返された。

黄一川が実家に滞在している時に、母親が彼のスマートフォンのデータを密かに覗いたことがあったが、黄一川は各地の設計事務所の入社試験を受けているようだった。これから類推するに、黄一川は必死に職探しをしていたが、一向に就職ができずに苦しんでいたものと思われる。2018年6月7日、黄一川は広東省の“広州市”から列車に乗り、2等座席で18時間かけて上海市へ到着した。列車で上海駅に到着した黄一川は、上海市内の“東明路”にある安宿に宿泊し、事件当日の6月28日まで宿泊していた。黄一川は毎日スマートフォンを通じてSNSの“微信(WeChat)”で母親と連絡を取り、数日置きに電話で話をしていたが、母親は黄一川が惨たらしい殺人事件を引き起こすとは夢にも思っていなかった。

相次ぐ社会に対する報復目的の事件

中国メディアが黄一川について報じた概要は以上だが、当該事件は黄一川が思い通りに行かない社会に対する不満のはけ口を、恵まれた環境にいる貴族小学校の生徒にぶつけたものと考えられる。生徒たちは裕福な家庭に生まれ、何の苦労も知らずに貴族小学校で学び、将来に大きな希望がある。しかし、それに引き換え、離婚家庭に育った自分は希望通りの大学にも行けず、思い通りの就職もできず、むなしさだけの人生で、厭世感にさいなまれている。この鬱憤を解消するには、どうすればよいのか。そう考えた結論が貴族小学校の生徒を襲撃することだったのではないだろうか。但し、黄一川が何を考えていたのか、本当のところは本人にしか分からない。

中国では上述したような無差別テロ事件が頻発している。6月22日には、陝西省“西安市”で公共バスの中で男が突然に所持していたナイフで10人に切りつけ、2人が死亡、8人が重傷を負った。また、6月25日には、山東省“煙台市”でフォークリフトを運転していた男が突然暴走し、1人が死亡、10人以上が負傷した。何が彼らに無差別テロを起こさせているのか、その具体的理由は不明だが、少なくとも前者の男は社会に対する報復を図ったものと報じられており、本質は黄一川と同じと考えられる。

さて、話は6月28日、事件当日の午後に戻る。不思議な話がある。午前中に行われた境外部の卒業式の直後に、卒業式に参列していた4年生の男子児童2人が校門の外で暴徒によって殺害されたにもかかわらず、世外小のPYP融合部の卒業式は学校の講堂で予定通り挙行されたのだった。PYP融合部の保護者の1人はネット上に次のような内容の文章を投稿した。

卒業式敢行の姿勢に疑問の声

【1】つい先ほど、校門の外で卒業生より1歳年下の4年生2人が殺害された。そんな時に我々は歌や踊りを伴う卒業祝賀の祭典を行って良いのだろうか。私と一部の保護者は前方へ行って学校側に卒業式を延期すべきではないかと提案した。しかし、学校側はこの提案を聞き入れず、予定通り卒業式を敢行した。正・副校長と保護者の代表が次々と祝辞を述べたが、彼らが先ほど発生した悲惨な事件に触れることはなかった。

【2】私は式典の間、最後の一列に座っていたが、驚き、不思議に思うと同時に困惑した。各種の祝辞が終わると、舞台には楽しい音楽が鳴り響き、大きなスクリーン上には“this is the best day of my life”という文字が浮かび上がり、子供たちが演技を始めた。彼らの顔に青春の光が輝いているのを見て、私は我慢できず泣き出してしまった。わずか2時間前に、本来なら1年後にこの舞台の上で卒業を祝っていたはずの2人の子供があの世へ旅立って行った。私たちはあたかも何事も起こらなかったかのようにここに座っている。

それにしても、突然現れた暴漢によって大事な生徒2人が殺害され、もう1人の生徒と保護者が負傷させられたというのに、それからわずか2時間後に卒業式を予定通り挙行するとは、世外小の上層部は一体全体どういう神経の持ち主なのだろう。このようなその人間性を疑う校長や副校長の下で行われる教育は、人間性を欠いたものなのではないかと不安が募る。上記の文章を書いた保護者は正常な人間だと思うが、卒業生や参列した生徒たちは、学校の仲間2人が殺害された直後に、卒業式が予定通り挙行されることに何も感じなかったのだろうか。PYP融合部の卒業式が午前中に行われていたら、彼らの中の誰かが殺害されていたのかも知れないというのに。

2人の男子生徒が殺害された現場には、上海市民が続々と詰めかけ、花束を捧げ、ロウソクを灯し、菓子や玩具を供えて、非業の死を遂げた2人を追悼した。ところが、28日の夜になると上海市政府が派遣したボランティアが突如現れ、花束や慰霊の品々を没収し、人々に現場から立ち退くように命じた。市民たちはこれに反発して、ボランティアたちと小競り合いになったが、上海市政府は現場へ警察官を動員して、市民たちに解散を命じたのだった。何はともあれ、悲運にも殺害された男子生徒2人の冥福を祈る次第です。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『「非核化は相互&段階的、半年で平和協定も」 米外交コンサルタントのポール・ゴールドスタイン氏に聞く』(7/12日経ビジネスオンライン 森永輔)について

7/13阿波羅新聞<港媒爆中共官方下令撤习近平肖像=香港メデイアは中共が習の肖像画を撤収するよう命令したことを明らかにした先日、女性が肖像画にインキをかけた事件の影響のようです。

http://www.aboluowang.com/2018/0713/1143105.html

7/12阿波羅新聞<王岐山终现身会奥巴马亲信 习贸易战后隐身原因隐秘?=王岐山はついにオバマの腹心と会う 習の貿易戦後身を隠していた原因は秘密?>7/11王岐山はエマニュエル・シカゴ市長(民主党)と会見した。彼はオバマ時代の首席補佐官で、後にシカゴ市長に転出。王はエマニュエルと統一戦線を組みたいと。こんなことをすればオバマ嫌いのトランプは益々怒り狂うでしょうに。中国も貧すれば鈍すになっていますね。

http://www.aboluowang.com/2018/0712/1142724.html

7/12希望之声<川普晒信 金正恩态度诚恳期待再见面=トランプは金正恩の手紙をツイッターに載せる 彼の態度は誠実で再会を期待する>図の左が朝鮮版、右が英文版。

金がトランプにこのような友好的な手紙を出すのは制裁継続が効いているのか?金がサインした日付は7/6でポンペオがまだ平壌にいたとき。奇妙に感じる。金はわざと7/6に手紙を書いたのか?この手紙は7/7に朝鮮が米国を非難したことを打ち消すためか?何であれ、この手紙を見れば、金はトランプに弱さを再度見せている。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/07/12/n1962780.html

7/13News Vision 渡邉哲也<米国の対中貿易規制で狂い始めた中国金融、「債務爆弾」が深刻化し、チャイナプレミアムを呼び込む可能性も>「米中貿易戦争の悪化により、人民元からのキャピタルフライトが発生、人民元安になるとともに株価も下落、実体経済と株式、そして金融の連鎖形態での状態悪化が起きているわけだ。これは中国企業や中国の銀行の資金調達に大きな影響を与え始めている。

このような状況の中で米銀などは中国企業への態度を硬化させ始めており、中国企業による爆買いが債務爆弾になろうとしているわけだ。すでに、中国保険大手安邦がこの罠にはまり有利子負債36兆円を抱え国有化、海航グループも11兆円程度の負債を抱え、国からの支援を受ける方向で話が進んでいる。

米国は、貿易だけでなく、米国の最大の力である金融を使って中国潰しを仕掛ける可能性が高く、これは中国の国内経済と海外戦略を直撃するものになるのだと思う。そして、それが一段落した時点でハイテク部品などの禁輸などさらに厳しい処置をとる可能性も高い。」

https://news-vision.jp/article/188575/

7/13ダイヤモンドオンライン ロイター<貿易戦争による人民元安、最も直撃受けるのはどこか>米国以外は皆通貨安になりそうです。

https://diamond.jp/articles/-/174852?utm_campaign=doleditor&utm_medium=email&utm_source=weekend

本記事のゴールドスタイン氏は米軍の北朝鮮派兵の可能性にまで触れています。まあ、独裁国家サウジに米軍は駐留しているくらいだから北に駐留してもおかしくはありませんが。そうなれば益々在韓米軍は要らなくなるのでは。

馬渕睦夫氏が良く言う「今はナショナリストVSグローバリストの戦い」と同じようにゴールドスタイン氏は捉えているようです。メデイアがトランプを“孤立主義”とか“保護貿易主義者”とか言って攻撃するのは彼らがグローバリストだからです。グローバリズムは世界で国境をなくそうという意味で共産主義と親和性があります。ユダヤ金融街(ウオールストリート)と中国共産党が一緒になる事程恐ろしいことはありません。世界の大多数は奴隷となるか殺戮されるでしょう。

記事

マイク・ポンペオ米国務長官が7月6日から訪朝。非核化をめぐる実質的な協議がいよいよ始まった。米外交コンサルタントのポール・ゴールドスタイン氏は「現実的な相互主義」が協議を進展させ、3~6カ月のうちに朝鮮戦争の平和協定に至る可能性があるとみる。

(聞き手 森 永輔)

ポンペオ国務長官は、これからどんな交渉手腕をみせるのか(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

—非核化をめぐる米朝実務者協議はどのように展開していくでしょう。

ゴールドスタイン:非核化は現実的な相互主義に基づいてゆっくり進んでいくでしょう。相互主義が、非核化を前に進める方策なのです。相互に事を進め、信頼を醸成していくことが大事。

金正恩(キム・ジョンウン)委員長には、ぜひ最初の一歩を踏み出してほしいと思います。最初の一歩は核兵器ではなくミサイルに関わるものになるのではないでしょうか。朝鮮戦争に参加した米軍兵士の遺骨返還も信頼醸成に結び付きます。米国は、北朝鮮が取った行動を受けて相応の行動を取っていく。

ポール・ゴールドスタイン氏
パシフィック・テック・ブリッジ社長兼CEO
1949年、米ニューヨークに生まれる。インディアナ州立大学で歴史と政治を学ぶ。政治専門誌エグゼクティブ・インテリジェンス・レビューの記者などを経て、1982年から政治・経済、インテリジェンスのコンサルタント。カウンターインテリジェンスや国家安全保障戦略が専門。(写真:加藤 康、以下同)

非核化は米朝だけが進めるものではありません。多国間で進めるものです。冷戦期に米ソが進めたのは核「軍縮」で、これは米ソの2国間で実行できました。しかし、今回進めるのは完全な「非核化」です。これには関係国――米国と北朝鮮はもとより、日本、中国、韓国、ロシア――の合意が必要です。

日本には日本の役割があります。同様に、中国には中国の、ロシアにはロシアの役割がある。それぞれの役割がどんなものになるのか、まだ決まっていませんが。ちなみに中国による圧力は金委員長の背中を押しました。中国が制裁に加わったからこそ、金委員長は完全な非核化に向けて米国と協議することになったのです。

この一環で、米朝韓による3カ国協議や、中国を加えた4カ国協議が進展し、朝鮮戦争を終結させる平和協定が締結されると信じています。金委員長にとって平和協定の締結は重要です。体制保証の一部をなすものですから。

安倍晋三首相が金委員長と会談することにもなるでしょう。

ドナルド・トランプ米大統領は11月に行われる中間選挙の前に、有権者に対して成果を提示する必要があります。このことは、金委員長はもちろん、中国もロシアも知っていることです。だとして、中ロは非核化に協力するでしょうか。金委員長に対し非核化を遅らせるよう求めるかもしれません。もちろん金委員長がその影響を受けることなく行動するかもしれない。この点は、我々が今後解き明かさなければならない問題です。

—平和協定が締結されるまで、どれくらいの時間がかかると見込んでいますか。

ゴールドスタイン:3~6カ月の間に実現するかもしれません。

—それは早いですね。

ゴールドスタイン:短期間で進む可能性があります。米国が5月24日に米朝首脳会談をキャンセルしたあと、いかに急展開したかを思い出してください(関連記事「金正恩がゴルバチョフになる可能性を読む」)。

—ゴールドスタインさんは、米国が北朝鮮に軍を送る可能性に言及されています。戦争のためではなく、北朝鮮が非核化する代償として、米軍が北朝鮮の体制を保証する。平和協定が締結されれば、この方向に進むでしょうか。

ゴールドスタイン:いずれ分かるでしょう。6月12日に行われた米朝首脳会談の冒頭、トランプ大統領と金委員長が二人きりで話し合いました。あの場で議題に上ったのです。

—もし、そうなれば、北朝鮮が米国陣営に属すことを意味しませんか。

ゴールドスタイン:私はそこまで言うつもりはありませんが、可能性はあるでしょう。

一方で、北朝鮮が、韓国との軍事境界線(DMZ)付近に展開している通常兵器群を後退させることも考えられるでしょう。これに応えて米軍は軍事演習を取りやめる。

—北朝鮮は102万人に及ぶ陸上兵力の3分の2をDMZの近くに展開しているとみられています。240mm多連装ロケットや170mm自走砲を配備し、何度も「ソウルを火の海にする」とすごんできました。

ビジネス投資が信頼を醸成する

ゴールドスタイン:現実的な相互主義に基づく行動は軍事的なものにとどまりません。経済的な行動こそ優先すべきでしょう。米日欧のビジネスパーソンが北朝鮮に行くのです。

民間が主導する“マーシャルプラン”を進めることで、北朝鮮は我々を信用するようになります。その時にポイントとなるのは与信です。これは、スターリン式の計画経済を改めるすべにもなる。

金王朝は市場経済に移行する決断をしました。我々はこれと歩調を合わせることができます。北朝鮮がいくつかの核施設やいくつかのミサイル施設を廃棄したなら、我々は投資で応じるのです。

ポンペオ国務長官に期待

—トランプ政権は米朝首脳会談を決断した後、安全保障チームを改組しました。国務長官をレックス・ティラーソン氏からマイク・ポンペオ氏に、安全保障担当の大統領補佐官をH.R.マクマスター氏からジョン・ボルトン氏に替えた。ゴールドスタインさんはこれまでの安保チームを高く評価していました。新チームはどうですか。

ゴールドスタイン:バランスの取れた良いチームだと思います。ボルトン氏は強硬派、ポンペオ氏は現実主義者。そして国防長官にジェームズ・マティス氏がいます。

旧チームも良いチームでした。しかし、トランプ大統領との関係がうまくいかなかった。現行チームの方がより良いといえるでしょう。

中でもポンペオ氏が良い。

—同氏は様々な視点を持っていますね。軍事、ビジネス……。陸軍や起業家を経験しています。

ゴールドスタイン:おっしゃるとおりです。加えて、インテリジェンスも分かっている。

CIA(米中央情報局)長官だったポンペオ氏が国務長官に就任したことで、この二つの機関が連携して動くようになりました。現在の米国は外交を進めるにあたって軍事力に依存しています。国務省を立て直し、CIAを立て直し、軍が軍事的な役割に専念できる体制を築く必要があります。

私は、ポンペオ氏のように実務的で頭の回転が速い人物が好きです。思い込みを持つことなく交渉に臨む。こちらの言いたいことを言うだけでなく、相手の話も聞く。北朝鮮との交渉では、こうした姿勢が必要です。

—ボルトン氏については、多くの人が懸念を抱いています。

ゴールドスタイン:その点については役割分担があると考えています。ボルトン氏は欧州と中東をカバーする。同氏はアジアのことはよく知りません。多くの米国人がそうですが……。一方で、イスラエルには近い。米国の伝統的な保守ナショナリズムに近い立場にあります。それゆえ米国のリベラル系メディアは彼のことを好んでいません。だから彼もリベラル系メディアを批判する。

一方で、ボルトン氏はロシアのウラジーミル・プーチン大統領との関係を調整する力を持っています。人にはそれぞれ役割があるのです。

加えて、マティス国防長官にも注目すべきでしょう。彼の役割はユニークで、アンカーのようなものです。彼は「マッドドッグ(凶暴な野良犬)」と呼ばれますが、それは誤りです。彼の本質はまるで僧侶のような軍人であることです。8000冊の蔵書を所有する学者であることは有名でしょう。米国の初代大統領を務めたジョージ・ワシントン以来、博識な軍人がいるのは米国の伝統です。尊敬すべき人々です。

ウエストファリア条約の世界に戻る

—国民国家(nation state)の役割が再び浮上すると主張されています。

ゴールドスタイン:はい、ウエストファリア条約が構築した、主権を持つ国民国家が中心となる体制に立ち戻る動きが進んでいるとみています。冷戦が終結して以降、2008年に経済危機が起きるまで、我々は国際機関が主導するグローバルガバナンスの方向に歩みを進めました。国民国家はその重要性を減じていった。しかし、その流れは変わりました。

国民国家こそが最も重要な存在なのです。経済運営においても、政治においても、です。よって、WTO(世界貿易機関)やNATO(北大西洋条約機構)も再構築する必要があります。トランプ大統領がやろうとしているのはそういうことです。

—EU(欧州連合)が分裂することもあり得ますか。

ゴールドスタイン:そうは思いません。ブレグジットを機に改革が始まりました。

それまでは大変でした。ギリシャの債務危機を思い出してください。

—EUは移民問題を乗り切れるでしょうか。移民の受け入れに対する意見のずれがEU内に深刻な溝を生んでいます。

ゴールドスタイン:ドイツが試されていますね。たいへんな状況になっています。これに対処する仕組みをどう作るか、知恵が求められている。その点は米国も同様です。

—トランプ大統領がメキシコ国境に築こうとしている壁は有効な策でしょうか。

ゴールドスタイン:私が予測していたように、ついにメキシコに左派ポピュリスト政権が誕生しそうです*。同政権はNAFTA(北米自由貿易協定)からの離脱を辞さないでしょう。これも国民国家を重視する新しい時代の到来を示す一例です。ある人はこの状況をカオスと呼びます。

*:7月1日、メキシコ大統領選で、新興左派のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール氏が当選した。

国民国家を重視する時代は「国民ファースト」の時代でもあります。仏思想家のシャルル=アンリ・クレレル・ド・トクヴィルは1830年代半ばに『アメリカのデモクラシー』をものし、当時の米国を次のように分析しました。人々の暮らしは市民の参加、市民文化の上に成り立っている。政府が存在するのは、統治する権限を我々が政府に与えたからだ。政府が私に、私の権利を与えたのではない。私が政府に、私を統治する権利を与えたのだ。いま再び、この考えが重視される時代が訪れています。

—国民重視はもちろん大事ですが、トランプ政権の動向を見ていると、国民に受けることばかりを意識して、近視眼的、孤立主義的な政策に陥っている印象を受けます。国民ファーストと孤立主義を分かつのは何でしょう。

ゴールドスタイン:“孤立主義”というのは虚構です。国民ファーストを、グローバルガバナンス重視のイデオロギーに基づいて解釈した表現です。国民国家よりもグローバルガバナンスを重視する人々が、トランプ大統領のすることを、“孤立主義”と呼ぶのです。“孤立主義”というのはナンセンスです。米国が真の意味の孤立主義に陥ることは決してありません。

—今の世の中、孤立してやっていける国はない。

ゴールドスタイン:おっしゃるとおりです。我々は統合されたグローバル経済の中で生きているのですから。ただし、このグローバル経済はそれぞれの国民国家によって運営されるべきものです。

この新しい時代は実体経済を重視する時代でもあります。FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル総裁が6月28日、「実体経済に即して金融政策のかじ取りをするべきだ」と発言しました。これはウォール街中心の考え方を改めるということです。我々は2008年に金融危機を経験しました。それまで我々は、規制緩和に重きを置き、投機的な資金が拡散するのを野放しにしていた。この古いシステムは崩壊したのです。

—国民国家と実体経済を重視する時代に日本はどうあるべきでしょう。

ゴールドスタイン:グローバルプレーヤーになってほしいと思います。米国と同等の責任を担う。実際に何を行うかについて同様である必要はありませんが。地球全体を見据えた責任を果たしていただきたい。経済や技術の面で日本は大きな力を有しています。特に環境技術には目を見張るものがある。70年代に石油危機を経験して以降、日本は最先端の環境技術を身につけました。

日本は国際社会に参加し、常に正しい行動を取ってきた。今は、それを全地球規模で展開するときです。

—日本は国際社会に軍事面でも貢献すべきと考えますか。

ゴールドスタイン:もちろん貢献してほしいと考えます。日本はかつての帝国主義国家ではありません。民主主義国家なのですから。

—そのためには憲法を改正する必要があります。

ゴールドスタイン:それは日本が決めることです。私は、私が理解する世界の姿をお話ししました。それをどう理解し、決めるかは、日本の問題です。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『海南航空集団・王健会長の突然死を巡る黒い噂 背後にチラつく大物政治家たちの利権』(7/11日経ビジネスオンライン 福島香織)、『関税合戦は序の口、深刻度増す“米中経済戦争” 日本も他人事でなくなる』(7/11日経ビジネスオンライン 細川昌彦)について

7/10 facebook 中国观察 于艳华の投稿

川普,你在嚇唬人?
美國已在網上透露,要爆光中國180萬官員之國外子女檔案。這些資料將一一介紹其背景職務,還配有照片,將印刷幾千萬份防水傳單,撒播到中國。
川普說:和中國發生戰爭,起碼要三四千億美元,成本太高。而這180萬貪官的子女就是中國最大的癌細胞群。爆料是我手中最有效的一張牌成本很低,等著瞧……運到海外中國資金有五兆美元,川普掐住它

トランプ、あなたは人を怖がらせている?
アメリカがネットで明らかにしたのは、「中国の180万人の役人の海外子女の身上調書を晒すだろうということである。この資料はバックの仕事、本人の写真等数千万の防水宣伝ビラとなって中国に伝わるかもしれない。トランプは「 中国との戦争が起きれば、少なくとも3,4千億$もかかる。コストがかかりすぎ。この180万人の腐敗した職員の子供たちは中国最大の癌細胞である。これを晒せば、私の手の中でコストが安く、皆が見たいと思っている一番効果的なカードである。海外へ持ち出した中国の金は五兆ドルもある」と。トランプはそれを押えている。

7/12阿波羅新聞<离岸人民币急挫逾700点子!分析料年底恐见“7算”=人民元は売られ6.7まで行った 今年の年末には7.0まで行くのではと恐れられている多分、そんなもので止まらないと思います。9月までに総額5000億$の関税が付加されれば、共産党の思惑以上に売られるでしょう。元安は輸出に有利と言ったって売り先がなくなります。

http://www.aboluowang.com/2018/0712/1142439.html

7/11阿波羅新聞<习近平当断不断反受其害 曾庆红发声他是此大案罪魁 —孟建柱等人操纵天字号第一案 美国驻华使馆称这些被抓人为英雄=習近平が決断を逡巡したため失ったものは大きい 曽慶紅は習がこの罪の大本であると発した 孟建柱等人を操るのは素晴らしい 駐中国米国大使館は逮捕された人達を英雄と呼ぶ>

これらを見ますと日本の人権派弁護士とか人権派判事が如何に薄っぺらいものか分かります。表題の意味するところは、「3年前に人権派弁護士を弾圧したのは江沢民系で、指揮者は曽慶紅である。彼のメデイアを使って事件の元凶は人権派のゴロツキと言って非難した。その時に習は逡巡し何も言わず、その結果を習が引き受けることになった。18大の後、習は妥協し、江派の大ボスを逮捕せずにいたので江派はずっと習を引きずり下ろす目的を持って攻撃する機会を窺っていた。」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0711/1142240.html

7/13麗澤大学の英語の授業でDr. Ligaya Acosta(女性)氏から“The Philippines today: globalism, populations, and geopolitical challenges ”という題で講演を聞きました。当方より「ドテルテ大統領は中国に宥和政策を採っているように見える。苦労して国際仲裁裁判所で勝利の判決を勝ち取ったのに利用していない。本日の日経には「昨日マニラでフオーラムが開かれ、前外相のアルベルト・デル・ロサリオが大統領の行動に不満を述べた」とある。どう感じるか?」と質問しました。それに関連して7/12ABS・CBN News“’Philippines, Province of China’ banners hung in parts of capital”の記事を紹介します。中国に妥協すると骨の髄までしゃぶられることが分かります。「中国の一省であるフィリピンにようこそ」とのバナーです。敵対している麻薬屋・華僑の仕業と思われますが、徹底的に取り締まらなければ。沖縄も野放図にしておくと危ないです。沖縄県警は外国人の政治活動を取り締まらなければ。

http://news.abs-cbn.com/news/07/12/18/philippines-province-of-china-banners-hung-in-parts-of-capital

福島氏の記事では海南航空の王健の死亡と習近平の肖像画にペンキをぶっかけた女性の話が出てきますが、7/6と7/7本ブログでも既に紹介しました。早く中国経済が崩壊してほしい。

細川氏の記事は、米中貿易戦争はトランプの中間選挙対策としか見ておらず、世界覇権の争いとせず矮小化して捉えている印象です。ハイテク規制も軍事絡みで行っている訳で、経済だけで見ると誤ります。ただ、対中COCOMが発動されたときには日本企業は引っかからないようにというか、その前から敵国中国には付き合わないようにするべきです。

福島記事

フランスで転落死した王健会長 (写真:AFP/アフロ)

中国最大の民間航空コングロマリット・海南航空集団(HNA)の会長、王健が旅先の南フランス・プロバンス地方の教会で、記念写真を撮ろうと高さ15メートルの壁に上って、転落死した。7月3日のことである。このニュースは、かなり衝撃を持って報じられた。

その理由の一つは、HNA自体がいろいろといわくつきで、習近平自身やその右腕たる現国家副主席の王岐山がらみの黒い噂の絶えない企業であったこと。しかも、ブルームバーグによれば、昨年末時点で負債総額が推計6000億元にのぼり、事実上破綻しているということ。2月には、中国当局が主だった国有銀行にHNA救済を窓口指導し、政府主導のもとでの再建話が進んでいるということ。

一方で、HNAはドイツ銀行やヒルトン・ワールドワイドなど名だたる海外企業の筆頭株主で、その海外資産は120億元以上、国内外合わせた子会社は450社以上で、その再建の成否は国内外企業、経済にかなり大きな影響を与えるという意味でも注目されていた。これは単純な事故死なのだろうか。一体HNAで何が起きているのだろう。いや、中国経済界で何が起きているのだろう。一人の民営企業幹部の死から見えてくるものを整理してみたい。

王健について改めて説明すると1961年天津生まれ。元は民航総局計画局の公務員で、1988年に海南省の出資1000万元をうけて民間航空総局の公務員であった陳峰とともにHNAの前身である海南省航空公司を創立した。その後、海南省航空公司が株式化、中国市場に上場し海南航空集団として事業を拡大していく中でも実務派としてかじ取りしてきたHNAのナンバー2である。

中国民航大学や中国発展改革研究院で客員教授も務めていた。彼は7月3日昼前、プロバンス地方に視察旅行中、観光名所のボニュー村の教会で記念写真をとろうと、壁によじ登ったのだという。一度登ろうとして失敗し、二度目に登ったときに転落したらしい。地元警察は事故と発表しているが、当然、それを信じない人も大勢いた。というのも、HNAは事実上破綻の危機にさらされ、しかもその組織や株式構成には非常に複雑な大物政治家の利権と黒い噂が絡んでいたからだ。

利権に絡む? 王岐山の親族

HNAは、すでにこのコラムでも触れてきた(「大物・王岐山の進退、決めるのは習近平か米国か」)ように、王岐山の親族が利権に絡んでいる、と言われてきた。王岐山の甥がHNAの匿名役員であるとか、HNAの過半数株を占める二つの慈善団体・海南省慈航公益基金会と在米海南慈航公益基金会の最終受益者がそれぞれ王岐山と習近平の私生児であるとか、といった話である。

このネタ元は、北京五輪プロジェクトの黒幕でもあった政商・郭文貴で、今は習近平政権から汚職などの国際指名手配を受けて米国に逃亡中だ。その逃亡先のニューヨークからインターネットを通じて、王岐山の“スキャンダル”をいくつも投じているが、郭文貴情報にはフェイクも相当混じっているといわれ、うのみにするのは要注意だ。

だが、わずか1000万元の資金でスタートした海南航空が、ジョージ・ソロスを口説き落として出資させ、中国A、B、H市場に同時上場し、新華、長安、山西といった地方航空会社を次々と買収する資金を得て、中国主要銀行がほとんど無審査で6000億元以上の融資を行って、外国企業を買いまくってきたプロセスをみれば、そこに大きな政治権力が介在していたことは間違いない。その大きな政治権力を代表する一人が王岐山であるというのは、HNA創始者の一人、陳峰が、王岐山が農村信託投資公司社長時代の部下であったことを思い出せば、腑に落ちるところでもある。

だが、このHNAは2017年ごろから、ホワイトハウス広報部長・スカラムッチの所有するヘッジファンドにも買収の手を伸ばすなど、トランプ政権の警戒心を呼んだ。米国メディアは、その株主構成や資金の流れに対してすでにかなり深く取材しているし、米国当局もおそらくHNAに対する調査をおこなっているはずだ。こうした流れを受け、習近平政権は主要銀行にHNAを含む五大民営企業に融資を一時停止するよう指示。この結果、HNAが受けていた6000億元に及ぶ融資は瞬く間に焦げ付き、今年に入ってからは香港やシンガポールの資産の投げ売りが始まっている。

一方で、習近平政権は今年2月には改めてHNAの“救済”を決定した。これはウォールストリート・ジャーナルが報じている。どうやら安邦保険集団を接収したやり方よりはマイルドなようだが、それでも国有資産管理当局の下での強制的な再編成であり、フィナンシャルタイムズ(7月5日)などは、安邦の事例と並べて習近平政権の民営企業に対する強硬姿勢と論評している。もっと率直に言えば、民営企業の乗っ取りともいえるかもしれない。

なので、王健の死に疑問を持つ人たちは、ひょっとすると、このHNA再建のプロセスで、隠蔽せねばならないこと、消し去られねばならない証拠があって、王健を邪魔だと考える者たちによって、「自殺」させられたのではないか。あるいはHNA内部の権力闘争、利権争奪戦の過程で王健が負けて排除されたのではないか、などといった謀略小説のようなストーリーを想像するのである。実際、HNA内部の合併がすすめられると、利権争いがおきて、陳峰VS王健の対立が先鋭化していたという話もある。

HNA内では王岐山と近しい陳峰が立場は上だが、実際の実務は王健がやっている。王健は陳峰を陳総(陳総裁の略)と敬称で呼び、陳峰は王健を王同志と呼ぶ、微妙な関係だ。HNAの負債問題が表面化したのち、対応に奔走していたのは王健だが、陳峰の息子の陳暁峰が半月前に王健の特別助理になった。人によっては、これは王健の動向を陳峰が監視するための人事ではないか、という。この直後に王健が亡くなったということに、なんらかの陰謀を感じる人もいるわけだ。

郭文貴はこんな謀略説をひろめている。「王健はホワイト・グローブとして王岐山、習近平はじめ多くの党幹部の資金洗浄に関与しており、その証拠である海外口座のデータや担保人、保障人などの記録を保有しているのは、実務担当の王健。HNAは今や中興とともに、米国調査当局のターゲットとなっており、王健が米国調査当局に口を割る前に、亡き者にされたのではないか」。

殺されたのではなくとも、家族の安全と財産の保障をする代わりに秘密を抱えたままの自殺や、事故死を装った自殺を迫られたのではないか、という説もある。あるいは、巨額の負債に精神を病んでいたので事故死を装って自殺した、とか。

王健の死によって、彼の持ち株は慈航公益基金会に贈与され、王健の職務は取締役会主席である陳峰が引き継いだ。そう考えてみれば習近平、王岐山の損にはなっておらず、謀略説もありそうな気がする。だが、実務を一手に引き受けていた王健の突然死で、今後難しいHNAの再建がさらに難航しそうだという観測が広がった。

波紋を呼んだ29歳女性の政権批判

こうした憶測が流れる中で、29歳の不動産仲介業者勤務の女性が4日、早朝に上海の海航大廈(HNAビル)前で、「習近平独裁専制の暴政を暴く!」と言いながら、近くにある習近平の宣伝ポスターに墨汁をかけるパフォーマンスを行った。そして、海航大廈を指さして、あれは習近平の資産だ!と批判したのだ。この様子はスマートフォンで録画されて彼女のツイッターアカウントにアップされた。当然、これがなぜ王健死亡翌日に海航大廈前で行われたのか、ということが中国人ネットユーザーの間で噂になった。

こんな形で習近平批判をすれば、彼女はタダではすまない。インターネットで習近平のことを「肉まん」と揶揄しただけで、ネットユーザーが拘束された例もあるのだ。この女性は同日午後3時半ごろに「玄関の前に制服の一群が来た。私は着替えて外に出る準備をしよう。私に罪はない。罪があるのは私を傷つけた人と組織よ」と意味深な言葉と、玄関前に来ている複数の警官をドア越しから写した写真をツイッターにアップしたあと、このアカウントは閉鎖された。

彼女が王健と何等かの接点があったのか、なかったのかはわからない。単なる、政権に対する不満の表明に過ぎないのかもしれない。が、多くの普通の市民たちは、HNAの破綻と王健の死と習近平や王岐山の利権に、なんらかの関連があるかもしれないと注目した。

ところでいったい、習近平政権は中国の民営企業をどうしたいのだろう。鄧小平時代の国退民進(民営化を進め国有企業を整理していく)からの国進民退の逆行は、間違いなく中国経済の活気を失わせている。HNAに限らず、中国の民営企業は、習近平政権になってから受難続きだ。飛ぶ鳥を落とす勢いであった安邦保険集団のCEO呉小暉は汚職で逮捕、起訴され安邦集団は政府に接収された。ハリウッドを買い占めると豪語していた大連万達グループのCEO王健林は政治的にはまだ首の皮一枚つながっているが、グループ資産約2兆円の売却をよぎなくされ、そのあおりで子会社の女性社長と従業員が今年6月に自殺(他殺の線も消えていない)した。

民営経済秩序を徹底破壊か

習近平の狙いは、紅二代、太子党といった共産党長老の子弟の利権の温床となっている民営企業の再建を建前として、政治的ライバルの利権の接収、および身内への再分配だという人もいるが、放漫財政を取り締まるという名目で打ち出した金融引き締め政策を受けて貸し渋りや貸しはがしにあって、倒産している民営企業には、個人企業家が頑張って立ち上げ軌道に乗せてきた普通の企業も多くある。

今年、民営企業の社債デフォルト総額は上半期だけで165億元、過去最悪になると予測されている。ちなみに倒産や巨額の負債に追い込まれて自殺した民営企業家はこの2年の間で100人は下らないともいわれている。一方で、企業利益の見込めない一帯一路プロジェクトなどの国家事業や、自らの利権がかかわるHNA再建には、莫大な融資を国有銀行に窓口指導で命じているわけだ。習近平政権がやろうとしているのは中国で育ち始めた民営経済秩序の徹底破壊ということだろうか。

トランプ政権から習近平政権に仕掛けられた米中貿易戦争によって中国経済は相当追いつめられるという指摘が多いが、私は中国経済を本当に追い詰め、崩壊させようとしているのは、習近平政権自身ではないか、という気がしてきた。

細川記事

米中二大国はとうとう関税の報復合戦を始めた

「7月6日は米中貿易戦争の開戦記念日になるのか」。元外交官の米国人がため息交じりに語っていた。

7月6日、とうとう米中二大国は関税の報復合戦を始めた。その世界経済に与える影響や日本経済に与える影響についてはさまざま論じられている。そうした経済や企業活動への影響も当然重要ではあるが、日本にとっての根本問題を忘れてはならない。

それは巨大国内市場を持った大国が一方的制裁を振りかざす「パワーゲーム」の世界に突入したということだ。そうした事態を回避するために、これまで長年積み上げてきたのが、世界貿易機関(WTO)をはじめとする「ルールに基づく国際的な経済秩序」であった。日本の存立基盤でもある。それが崩壊の危機に瀕しているというのが本質的問題なのだ。

そのうえで、この米中貿易戦争は今後どう展開していくのだろうか。

大事なポイントは「米国」という主語で一括りにすると、本質が見えなくなるということだ。トランプ氏とトランプ氏以外を分けて考えるべきなのだ。トランプ氏以外とは議会、政権内の強硬派、ワシントンの政策コミュニティーだ。

当面のディール成立の可能性はあるが……

トランプ氏の関心は2つある。中間選挙に向けての得点稼ぎと中国との当面の交渉の駆け引きだ。

今回の関税引き上げで、対中強硬姿勢がポーズだけでなく、実行することを見せる。それは国内支持層へのアピールと中国に向けての交渉術としての意味がある。今回の340億ドル規模の関税引き上げでまず国内と中国の反応を見る。あえて500億ドル規模の関税引き上げを第一段階の340億ドルと第2段階の160億ドルの2段構えにしている理由はそこにある。

2000億ドル規模の追加関税については、数字の大きさで世間の耳目を集めているだけだ。

国内については報復関税の被害にあう大豆農家などの農業票の反発の大きさを見定める。

中間選挙を考えれば、トランプ氏の当面のターゲットは8月だろう。中国がそれまでにどういう協力のカードを切ってきて、戦利品としてアピールできるかがポイントだ。

ただ中国もカードを切るのを慎重になっている。その背景は5月の出来事だ。劉鶴副首相が訪米して、ムニューシン財務長官、ロス商務長官との間で農産物、エネルギーの輸入と引き換えに、関税引き上げを保留することで一旦合意したにもかかわらず、翌日にはライトハイザー通商代表にひっくり返された。政権内の路線対立による混乱ではあるが、いずれもトランプ氏がそれぞれに了承しているだけに、トランプ氏自身のブレの大きさに中国もあ然としたようだ。そこで当面のカードを切らず、様子見の方針だ。

中国も国内の強硬世論への目配せが必要なので、今回の報復関税合戦に突入した。次はターゲットの8月に向けて大物・王岐山氏が動くかも注目点だ。

こう見てくると、9月の米国議会再開までに米中間で当面のディールが成立する可能性はあるだろう。しかしそれは米中摩擦の小休止にしか過ぎない。

ハイテク覇権の対中警戒感が「通奏低音」

一方、議会をはじめとした対中警戒感は根深く、ワシントン全体の空気を覆っている。「貿易赤字問題からハイテク覇権問題にシフトしてきている」というメディアの報道もあるが、これは表層的な捉え方で正しくはない。貿易赤字問題は、これに関心があるトランプ氏による「旋律」で、ハイテク覇権の対中警戒感は、いわば「通奏低音」のようなものだ。この「通奏低音」が大きくなって、「トランプ旋律」以上に耳に入ってくるようになっているのだ。

これを象徴する出来事が、中国の通信メーカーZTE社の違法輸出問題だ。米国製品の販売禁止の制裁をトランプ氏は中国とのディールの一環で緩和を決定したが、これに反発した議会上院は販売禁止の法案を可決した。

今、議会とナバロ大統領補佐官をはじめとする政権内の対中強硬派は共振しながら、「経済冷戦」へと突き進んでいる。トランプ氏による関税報復合戦だけに目を奪われていてはいけない。

具体的な動きとしては、米国の先端技術の中国への流出を阻止するための、投資規制と輸出管理の強化がそうだ。そしてそれは単に経済覇権だけの問題ではない。米国の安全保障をも脅かす懸念があることが、極めて重要なのだ。

まず前段の準備として、6月19日にホワイトハウスからナバロ大統領補佐官が主導した報告書が公表された。ここには中国による技術や知的財産権を奪取する手口が列挙されている。

例えば、米国企業の買収による技術の獲得、米国企業に対する強制的な技術移転の要求などがそうだ。更には、これまで「知財だけではない、中国・”標準化強国“の怖さ」で指摘した、中国標準の策定を通じた技術入手にも言及している。

また中国の知的財産権の侵害については、中国は“知的財産権の強化”を打ち出して批判をかわそうとしたが、この“触れ込み”は何ら解決策にはならないことは米国側も見抜いている。それどころか、中国市場において外国企業をたたく手段に逆利用する恐れもあることは、これまで「対中制裁では解消しない、中国・“知財強国”の怖さ」で指摘したとおりだ。

“対中ココム”復活?

そしてこれを受けて、6月27日、議会と呼応して、厳しい対中規制を行うための投資規制と輸出管理の強化に取り組むことを発表した。

米国企業の買収によって技術が中国に奪われる懸念は、大企業から新興ベンチャーにいたるまで広がっている。これに対しては、議会が主導して安全保障の懸念を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の審査を強化しようとしている。この法案にホワイトハウスが乗った形だ。

輸出管理の強化については、商務省を中心に検討されている。これについて“対中ココムの復活か、と報道されているが、これは誤解を招く過剰表現だ。ココム(対共産圏輸出統制委員会)はかつて冷戦期に共産圏諸国に対して西側諸国が戦略物資や技術の輸出を規制した国際的な枠組みだ。これを中国に対して復活するかのように報道されているのだ。

しかし、これは正しくない。すでに輸出管理は中国に対しても国際的枠組みの下で実施されていることはあまり知られていない。冷戦終結後、ココム廃止とともにこれに代えて、懸念国向けの軍事用途を輸出規制する国際的枠組みが作られ、私自身もこの策定に携わった。こうしたポスト・ココムとして現在実施されている輸出管理によって、軍民融合を標ぼうする中国への懸念に対してどう対応するかを見直している。

中国による強制的な技術移転以外にも、民間企業による自発的あるいは意図せざる技術移転もある。そうした技術移転も懸念あるものは、この輸出管理で阻止しようとしているのだ。

さらに米国大学への中国人留学生や研究所の中国人研究者が帰国して米国の技術が流出することも懸念している。中国企業が米国のシリコンバレーに設立した研究所で研究者、技術者を引き抜いていることも問題視している。こうした人材を通じて違法に技術が流出しかねない。これらも輸出管理の規制領域である。

主戦場・半導体で激しい戦い

こうした規制の対象としては「中国製造2025」の対象とされている10分野が焦点になる。

そのうち、主戦場になっているのが半導体だ。鉄鋼、自動車、半導体。これらは貿易摩擦の3大銘柄と言われてきた。1980年代の日米貿易摩擦がそうだった。中国は半導体の自国生産は12%程度で、国内生産による自給率を飛躍的に引き上げようとしている。先般のZTE社に対する米国の制裁によって米国製半導体を購入できなくなって危機的状況に陥った。その苦い経験から自らの弱みに気づき、中国は半導体の内製化を急いでおり、日米韓台からの技術者の引き抜きも激しさを増している。

先月、中国は米韓の半導体大手3社に対して、独禁法違反の疑いで調査を開始した。これも明らかに米国による半導体への規制を牽制するものだ。同時に、調査を通じて技術情報を入手することもできる。外国技術を奪取して、巨額の補助金で国内生産する。その結果、世界は供給過剰になる。鉄鋼で起こったことが、半導体でも起ころうとしている。

そこで今、焦点になっているのが半導体製造装置だ。日米のメーカーでほとんど生産しているが、一部コアの工程でオランダなどの企業もある。こうした企業から半導体製造装置の対中輸出を規制すべきだとの声も上がっている。今後日米欧が連携して共同対処すべき分野だろう。

これに対して中国は国家戦略の根幹に関わるものだけに「中国製造2025」を見直すわけにはいかない。さらにそれを下支えする技術入手の手法も根深く、表面的な制度の改正で済むような問題ではない。そういう意味で、着地点の見出せない問題だけに長期化は避けられないだろう。

対抗策として、中国で活動をする米国企業に対して不透明な法運用で差別的扱いをしたり、中国市場での米国製品の不買運動を仕掛けたりする、かつて日本や韓国に対してあった中国式手法を繰り出す恐れもある。そうなると泥沼の様相を呈することになりかねない。

日本が注意すべきことがある

ここで日本が注意すべきことがある。これらの輸出管理の強化については日本など同盟国との協力にも言及されていることを見逃してはならない。

中国に対する輸出管理の運用が従来比較的緩やかではないか、とされていた欧州も含めて、日米欧の共同歩調が重要になってくる。

さらに日本企業が注意すべきは、米国の輸出管理には再輸出規制があることだ。米国からの部材、技術を組み込んで日本から中国に輸出するケースも、米国の規制対象だということを忘れてはならない。

大学についても、日本の大学の研究現場でどこまでこの問題を深刻に受け止めているか、心もとないところがあるのも事実だ。通り一遍の説明会を開催してアリバイ作りだけで満足していないか検証してみる必要がある。

企業、大学も含めて、日本自身も他人事では済まされないのだ。

さらに今後米中摩擦が激化すると、警戒すべきは個別事件だ。

かつて80年代の日米貿易摩擦の時代には、82年に日立IBM産業スパイ事件、87年に東芝機械ココム事件があって、米国の圧力が激しさを増した記憶がよみがえってくる。米国が本気になった時の怖さだ。

前出の中国のZTE社による対イラン、北朝鮮への違法輸出事件もそれを思い出させるものがある。

今後、違法輸出に対する捜査当局の摘発が強化されることも想定されるが、日本企業が巻き込まれることはあってはならない。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『マレーシア東海岸鉄道事業中止、広がる反一帯一路 中国主導の2つのパイプライン事業計画からも撤退の公算』(7/9JBプレス 末永恵)、『一帯一路に飲み込まれて香港が急速に「中国化」 資本と人が押し寄せるも経済発展を享受できるのはほんの一握り』(7/10JBプレス 姫田小夏)について

7/10ダイヤモンドオンライン ロイター<中国「消防隊長」王副主席、米中摩擦でも火消しの影薄く>

https://diamond.jp/articles/-/174507?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

7/11宮崎正弘氏メルマガ<イラン、深刻な外貨不足が表面化。革命防衛隊、ハマス、ヒズボラの資金が困窮  米国、ドイツの3億ユーロの資金洗浄の協力にストップをかけた>(読者の声2)「王岐山の不在」に関連記事が載っています。

http://melma.com/backnumber_45206_6707188/

王岐山も泥は被りたくないと思っているのでしょう。でも、彼の持っている人脈が今どれだけ功を奏しますか。相手はトランプですよ。王に連なる人脈は金融と思われるので、民主党系が多いのでは?

7/10ダイヤモンドオンライン ロイター<中国株、対米貿易摩擦による下落局面に終息の兆し見えず>

https://diamond.jp/articles/-/174500?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

7/10ダイヤモンドオンライン ロイター<米中制裁関税発動でも冷静な米国株、警戒感続く>

https://diamond.jp/articles/-/174503?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

チキンレースですが、世界に公言した以上、お互い面子に賭けても止められません。米中で仲間となる国の奪い合いが始まるのでは。ロシアを引き込みたい。

7/12NHKニュース 4:24<NATO首脳が国防費増額で合意 米との溝埋まらず>「すべての加盟国が2024年までに国防費をGDP=国内総生産の2%に引き上げる目標を再確認しました。しかし、アメリカのトランプ大統領は、アメリカの負担が著しく重く、現在の目標では不十分だとして、目標の達成時期の前倒しや国防費をGDPの4%に引き上げることを求めた」。日本も防衛予算がGDPの2%でも少なすぎです。でも早く10兆円にしませんと。本来の役割ではありませんが、国民救出の為でさえ、今度の大雨災害にあって自衛隊車両は予算が無く、高速を走れず一般道を走ったとのニュースがありました。国民も如何にマスメデイアが嘘を言ってきたか気が付きませんと。メデイアが国民の命を守るのではなく、自衛隊や法執行機関です。彼らが伸び伸び仕事ができる環境を与えるのも国民です。「戦争反対」で喜ぶのは近隣の敵国です。よくよく考えませんと。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180712/k10011529281000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

http://news.livedoor.com/article/detail/14976357/

7/12NHKニュース 7:06<トランプ大統領がドイツ批判 「ロシアに大金支払っている」>まあ、トランプとドイツ・メルケルはいつも角逐し、相性の悪さが浮き彫りになっています。ドイツは第一次大戦頃から世界の見方を誤って来た歴史があります。トランプの言うロシアは当てこすりで、ドイツが中国に近づいていることの方が問題と思っていると思います。だって、トランプ自身がプーチンと会談する訳ですから。米中貿易戦争が佳境に入れば、自由主義諸国は「中国製造2025」に関連する製品については米国に右倣えさせられるかも。新たなCOCOMです。でも、規制をかいくぐってでも盗むのが得意なのが中国ですが。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180712/k10011529361000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

7/10ぼやきくっくり<7/9放送 DHCシアター「真相深入り!虎ノ門ニュース」>拉致問題解決について青山繁晴氏は「これは、本当は解決法は一個しかないんですよ。 逆に言うと一個はあるわけです。 憲法9条を改正して、話し合ってもダメだったら、自衛隊を送って、自衛権の発動として、国民を守るのが自衛権だから。その早紀江さんが象徴的におっしゃってるのは、憲法変えてくださいってことをおっしゃってるんですよ。憲法9条をさっさと変えて、戦争をするんではなくて、自国民の救出に行きますということ以外にありません。」と述べています。根本問題は憲法改正に行きつく訳ですが、国民が洗脳され改憲アレルギーを持ったままでは難しいです。メデイアが悪いことは勿論ですが、国民への官民挙げての広報活動が必要です。

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid2199.html

末永氏記事では欧州が中国の一帯一路に反対しているとの内容ですが、本当であることを願っています。自由の敵は中共ですから。彼らを利することに協力する必要はありません。

姫田氏記事で、香港はドンドン大陸化が進んでいっているのが分かります。自由が奪われ、監視社会の到来です。金持ちは97年香港から逃げ出し、英連邦の国の国籍を取ったでしょうし、香港に戻って来たとしても、国籍はそのままでしょうから。可哀想なのは今の中産階級でしょうか?逃げる場所がなくなってきています。台湾は普通語ですし、香港は広東語だから言葉の壁があって、当方が考える以上のバリアーがあります。

末永記事

東京都内で開催された国際会議「アジアの未来」で演説するマレーシアのマハティール・モハマド首相(2018年6月11日撮影)。(c)AFP PHOTO / Kazuhiro NOGI 〔AFPBB News

「事業中止の命令に驚きを隠せない。しかし、マレーシアの法律を尊重するとともに、遵守する」

中国が支援するマレーシア最大級のプロジェクト「東海岸鉄道」(ECRL)の計画を管理するマレーシア政府系のマレーシア・レール・リンク(MRL)がこのほど、「国益にそぐわない」ことを理由に、中国の習近平政権が進める一帯一路主要事業、ECRLの工事の即時中止を中国交通建設集団(CCCC)に命じたと明らかにした。

マレーシア政府によると、同事業の即時中止は、マハティール首相が決定した。「契約内容だけでなく、融資率も高く、マレーシアにとっては不利益だからだ」という。

これを受け、6日、マハティール首相は8月中旬に中国(北京)を訪問し、習国家主席と首脳会談を行うことを明らかにし、ECRLなどの中国との大型プロジェクトなどに関し、協議する方針を示した。中国訪問は5月の首相就任後、初めとなる。

マレーシアでは、一帯一路関連事業が東南アジアで断トツに多く、マハティール首相は、3日、政府系投資会社「1MDB」に関連した背任、収賄罪容疑で逮捕されたナジブ前首相と中国政府が決定した大型プロジェクトの見直しを図る。

同計画を進める中国のインフラ建設大手、CCCCはECRLの即時中止を受け、上記のような声明を発表した。

声明書の中で、即時中止命令に従い、建設現場の「現状保持・保存」「建設機器、道具類等の無断持ち出し禁止」などの命令事項を遵守するとともに、「中止に伴う追加費用発生や2250人以上の従業員の生活を懸念する」と突然の中止命令への驚きと不安も露にした。

また、事業の中止期間が明記されていないことから、「同プロジェクトは、MRLとCCCC双方の合意に基づいて決定された。双方にとってウィンウィン(相互利益の共有)の解決法が模索されると期待し、早期の再開を願っている」とマレーシア政府に嘆願した。

このECRLは、習国家主席肝いりの一帯一路の目玉プロジェクトで、総事業費が550億リンギ(約1兆5000億円=1リンギ、約28円。総事業費の85%を中国の輸出入銀行が20年間、3.25%で融資)。

タイ国境近くから、マレー半島を東西横断する形で、クアラルンプール近郊と東西の重要港を結ぶ総距離約688キロの一大鉄道事業で、昨年8月に着工し、すでに全体13%ほど建設工事が進んでいる。

さらに、ECRLは、(米海軍の環太平洋の拠点がある)シンガポールが封鎖された場合、中国からマレー半島東海岸側を抜ける戦略的優位性があり、「(マレー半島南部のシンガポール直下)マラッカ・ジレンマ」を克服する意味で、中国にとって地政学的に極めて重要拠点となるマレーシアを取り込む「一帯一路」の生命線でもある。

マハティール首相は、ECRLについて筆者との単独インタビューで「マレーシアにとって国益にならない。(見直しによっては)中止が望ましい」と発言していた。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53065 マハティールの野党勝利、61年ぶりマレーシア政権交代 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53092 “マレーシア・ファースト”で脱中国依存鮮明に)

マレーシアのリム財務相は、「ナジブ前政権下の見通しでは総工費が550億リンギだったが、新政権の査定では、前政権の査定より50%も跳ね上がり、810億リンギ(約2兆2200億円)にも上った」と中止を正式発表する直前、懸念を示していた。

建設途中のECRLの中断の背景の一つには、マレーシアの政府債務が1兆リンギを超えることが判明し、今後、財政難が避けられないことがある。

さらには腐敗、汚職で負債を抱え、中国支援を受けるアジアの他の国々と同様、マレーシアの場合も、一帯一路のプロジェクトがナジブ前首相の政府系投資会社「1MDB」の「巨額債務を救済する」ために始まったことも、マハティール首相が中国の一帯一路を見直す理由だ。

マレーシア政府筋によると、国際的マネーロンダリング事件に揺れる1MDBに利益をもたらすために、談合取引の間で、中国の政府銀行からの融資が一部賄賂として流れ、“利用”されたか、捜査が行われているという。

また、同政府はECRLだけでなく、今回、中国石油天然気集団(CNPC)の子会社「中国石油パイプライン」(CPPB)が主導する2つのパイプライン事業(マレー半島とマレーシア東部のボルネオ島)においても、事業中止の命令を下したことを明らかにした。

1MDBでは、ナジブ前首相、家族や関係者らが、約45億ドル(約4900億円)にも上る公的資金を横領したと見られてきた。

このパイプライン事業は、「この45億ドルの行方と密接な関係をもっていて、1MDBの巨額負債救済目的で、1MDB(財務省)所有の土地買収に流用されたとのではと捜査を進めている」(与党幹部)ともいわれている。

さらに、政府関係者によると、同パイプラインの事業支払いが、プロジェクト進行が未完成なのに、「事業総額の87%近くが既に中国側に納入されており、今後、政府間交渉でその資金の返還を求めていく」という。

同事業におけるマレーシアの国益はほとんどないため、同パイプライン事業の廃止も視野に入れているようだ。
マレーシアではすでに、1MDB傘下の発電所の全株式約99億リンギを、中国の原子力大手、中国広核集団に売却。しかも、中国広核集団は、1MDB負債の一部の60億リンギも肩代わりした。

ナジブ前首相は借金返済のため、「発電所は外資上限49%」というマレーシアの外資認可規制を無視し、違法に中国企業に100%で身売りしてしまった。

「マハティール首相は、これ以上、中国に国の安全保障を“身売り”できないと考えている」(与党関係者)という。

マレーシアのこうした「反一帯一路」の動きは、他のアジア諸国にも波及している。

ミャンマーに、ネパール、パキスタンなどでは中国主導のインフラ建設計画の延期や中止が相次いでいる。その建設総額は約770億ドル(1ドル=約110円)にもなる。

軍事転用への懸念がある上、中国の支援による見返りに、不信を募らせた結果と見られている。

さらに、インドは今年4月、北京で開催されたインド・中国経済戦略会議でラジブ・クマル国家経済政策機構副委員長が「一帯一路の大型事業で進行中の中国・パキスタン経済回廊は、カミール地方(インドとパキスタンの領土紛争地域)通過し、インドの主権侵害にあたる」と、一帯一路に反対の意を表明。

インドは昨年5月の「一帯一路国際協力サミットフォーラム」にも欠席していた。

また、欧州でも駐中国の欧州28カ国の大使のうち27人が連名で、中国の一帯一路構想を強く批判する異例の声明を発表。

特にドイツを中心にその動きは広がっており、今年の4月には、ドイツの大手経済紙「ハンデルスブラット」が、「中国の一帯一路政策は、自らの政治経済の構想と目標を輸出するためで、中国政府はEUが分裂することで、自らの利益を得ようとしている」と非難した。

さらに、ジグマール・ガブリエル前外相が「中国は一帯一路によって西側の価値観とは異なる制度を作ろうとしており、西側の主要経済国に対する挑戦」と痛烈に批判。

また、英国のテリーザ・メイ首相は今年1月の訪中で、中国との経済関係をアピールする一方、一帯一路を支持する覚書の署名を拒否した。

こうした欧州の動きは、昨年5月の上述の一帯一路国際フォーラムで、ドイツ、英国、フランスなどEU加盟国一部が、中国の一帯一路下での中国との貿易協力での文書署名を拒否した一貫した姿勢を示すものだ。

米国も、ポッティンガー国家安全保障会議アジア上級部長が、「中国は透明性の高い競争入札システムを構築し、中国以外の諸外国や民間企業を参入させることが急務」と一帯一路の受注業者の90%が中国企業(米戦略国際問題研究所=CSIS=の調べ)であることを非難している。

マレーシアでは、中国主導でマラッカに石油関連施設を付設する新たな港湾建設計画も進んでおり、マハティール首相の中国主導による一帯一路大型プロジェクトの見直しは加速化すると見られる。

マレーシアの反一帯一路構想への”オブジェクション”は、国際社会にも拡散しており、にわかに構想そのものが暗礁に乗り上げる可能性も出てきた。

姫田記事

「一帯一路」構想に取り込まれる香港。香港国際空港にて(筆者撮影、以下同)

香港経済は今、「大湾区」というキーワードで盛り上がっている。別の名を「ビッグベイエリア」ともいう。広東省の9都市に香港とマカオを加えた11都市で構成される一大経済圏構想が「粤港澳大湾区」だ。

中国本土と香港を結ぶ鉄道も整備が進む。広州~深セン~香港を結ぶ全長142キロの「広深港高速鉄道」計画は、深セン~香港の区間がすでに試運転段階に入った。香港~マカオ~珠海を結ぶ海上橋もかかり、開通が目前に迫っている。

習近平国家主席がぶち上げた「一帯一路」構想のもと、“香港の中国化”は、想像以上の速さで進んでいる。それは、十数年ぶりに香港を訪れた筆者の目にも明らかだった。

中国に同化する街並み

ハリウッドロードといえば、観光客を惹きつける香港指折りのストリートだ。香港ならではの個性的な店を期待して訪れたが、中国本土にもよくある成金趣味的な店ばかりが目についた。不動産価格が値上がりを続ける香港において、高額なテナント料を払っても利益を出すには、大陸の富裕層を相手に勝負するしかないということか。

大陸客が押し寄せる目抜き通りのネイザンロードも、まるで“上海の淮海路”のようだった。筆者の記憶に残る香港はもっと雑多な街だったはずだが、今回、見たものは、大陸客相手の「周大福」や「周生生」などの貴金属店、または「莎莎」や「卓悦」などのドラッグストア、あるいは大陸資本の飲食店ばかりだった。

大陸客相手の貴金属店が軒を連ねる香港の街並み

返還前の1990年に制定された「香港特別行政区基本法」には、「1997年の返還以降も、従来の資本主義制度と生活様式は50年間変えない」と記されていた。しかし、香港の市民生活はたった20余年で大きく変化した。

その最大の要因は、大陸からの人と資本の移動である。これに加えて大橋がかかれば、中国との一体化はさらに進むだろう。

住宅も大陸系に占拠されていく

かつて香港の裏路地には、庶民が集う食堂が無数にあった。この道何十年という老舗の店舗もあり、手作りの味を自慢にしていた。しかし近年の地価高騰が経営を直撃し、名物食堂も雲散霧消してしまった。賃料が10万香港ドルから30万香港ドルへと3倍に上がったところも珍しくなく、「長年の人気店でもテナント料が払えず、惜しまれながらも店を閉じるところが少なくない」(香港に長い日本人)という。

(参考)「香港で朝食を、私が吉野家に入ってしまった深いワケ」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53284

香港では住宅問題も深刻だ。

香港には日本のような公営住宅があり、人口の3分の1がそこに居住する。残る3分の1が民間の賃貸住宅に住み、さらに残りの3分の1が豪邸を含む分譲住宅に住むと言われている。

香港で最も古い油尖旺地区の公営住宅「石硤尾邨」を訪れてみた。住民に話を聞くと、「募集要項を満たしていれば誰でも居住を申請できる」という。そのため、“新香港人”と呼ばわれる大陸からの移民による申請が増加し、公営住宅はパンク状態なのだそうだ。インターネットの掲示板には、「ただでさえ少ない住宅なのに」など不満の声が数多く書き込まれている。

公営住宅も中国大陸出身者でいっぱい

中産階級は豊かさを実感できない

2017年、香港には5847万人の観光客が訪れたが、そのうちの76%の4444万人(いずれも日帰りを含む、数字は香港政府観光局)は大陸からの観光客だ。

大陸客は香港経済を潤し、貴金属店や化粧品店を儲けさせた。高速鉄道が開通し、大橋がかかればもっと多くの大陸客がこの地に訪れるだろう。「大湾区」構想が本格的に動き出せば、香港はさらに豊かになるかもしれない。

現在、香港証券取引所に上場する6割の企業は、中国企業である。高騰する不動産価格も、もとをたどれば中国から資金が流れ込んだからだ。香港経済は確かに大陸への依存度を高めている。完全にその支配下に組み込まれつつあると言っても過言ではない。

だが、中国化による豊かさを実感できる香港人は、ほんの一握りに過ぎない。香港の中産階級は、住宅や医療、福祉などのサービスを大陸からの移民と奪い合っている。また、大陸の富裕層による不動産投機により、生活の質を大きく下げた。香港全体の世帯数の過半数を占める中産階級は、「中国化」を決して喜んではない。

旺角(モンコック)の美容院で働く美容師の男性は、冒頭で紹介した「大湾区」にまったく関心を示さなかった。その美容師は筆者の髪にドライヤーを当てながら、新しくかかる大橋についてこうつぶやいた。

「橋なんてどうでもいいですよ。僕らが中国に行くわけじゃありませんから」

橋の利用者のほとんどは大陸の中国人だというのだ。中国主導のインフラ建設は「香港人にとっては無用の長物」なのかもしれない。そんな金があるなら福祉に回せ、というのが本音だろう。

筆者が訪れた香港歴史博物館では、香港人の家族連れや高齢者が静かに展示物に見入っていた。太古から戦前・戦後までの香港の生活や文化が時系列に整理された展示場では、特に1970年代のコーナーに立ち止まる人たちが目立った。それは、第25代香港総督・マクレホースのもとで香港市民の生活水準が引き上げられ、市民が苦しさの中にも光を見出した時代だった。30年後、はたしてこの博物館はどんな歴史を伝えるのだろうか。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『日本の「凡庸な漢籍」ゲットで習近平が大喜びの理由 文化財流出ではなく粋な対中外交だった細川コレクション寄贈』(7/9JBプレス 安田峰敏)について

7/9ZAKZAK<米の“台湾派兵”は嵐の予兆 高まる米中の緊張関係…東アジア情勢の不透明感増す>

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/180709/soc1807090002-n1.html

7/8宮崎正弘氏メルマガより

「(読者の声1)米国海軍が駆逐艦を二隻、台湾海峡を通過させます。台湾海峡には、戦雲が漂っているのでしょうか?

(JJセブン)

(宮崎正弘のコメント)駆逐艦を二隻、今晩にも台湾海峡を通過する予定とか。注目すべきは、この日、トランプ政権による対中貿易戦争の火蓋が切られたというタイミングでしょう。

それにしてもトランプは就任早々に「ひとつの中国には拘らない」と応援歌を送り、さきには「台湾旅行法」、そして先週は台北の、事実上の大使館新設除幕式。くわえて、海兵隊を駐屯される(いまは私服で警備についています)。補佐官のボルトンは沖縄の海兵隊を台湾へ移動せよと訴えています。

これだけの環境の変化、良い条件が整えされている時期に、適宜に対応した政策効果を挙げられない蔡英文政権は、いったい何をしているのかと、民進党支持者のなかに、蔡英文支持から離れている人が多いようです。」

今、石平氏の『習近平の終身独裁で始まる中国の大暗黒時代』を読んでいますが、それによると習近平は毛沢東(共産党による建国)、鄧小平(経済改革)を超えるため、戦争を起こして勝利し、他国の領土を奪いたいと思っていると。「アジアと世界における覇権樹立という、毛沢東と鄧小平が夢見てついに申し分のない「偉業」を、習近平が自らの手で成し遂げることによって、初めて彼の「思想」は本物の「指導思想」になって支配的権威を確立でき、毛沢東や鄧小平を超える「教祖」として中国に君臨することができるのである」(P.57)。習は日本を準敵国扱いとし、7/7「抗日戦争勃発記念日」、9/3「抗日戦争勝利記念日」、12/13「南京大虐殺犠牲者追悼日」を国家記念日として制定。「アヘン戦争記念日」は制定しないにも拘らず。それで安倍首相とは一度も会っていないとのこと。中共を打倒しない限り、この記念日はもっと増えることがあっても減ることはありません。基本が反日国家と表明しているのですから、仲良くする必要はありません。日本国民はこの持つ意味をもっと良く考えないと。

7/11日経には「習氏、周辺国に融和サイン 太平洋「米中二分論」を微修正 対米長期戦へ仲間づくり」と言う記事と「中国、劉霞さん出国容認 劉暁波氏の妻、ドイツに 対米共闘へ欧州に秋波」、「中国、邦人に実刑判決 スパイ罪などで懲役12年」( https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32818560Q8A710C1CR8000/  )という記事が載っています。明らかに日本を敵と看做し、欧州と東南アジア、太平洋の国々を金で釣ろうとしています。しかし真面な判断ができる国であれば、金と領土を交換することはあり得ないでしょう。況してや要人が自分のポケットに金を入れることなんぞは。でもそれは中国が一番得意とするところです。今、中国に猫なで声で近づいて来られても、野心が明らかになりましたから、各国とも近づいてはいかないと思います。米中貿易戦争は拡大の一途です。各国とも、米中どちらを選ぶかの踏み絵を迫られると思います。それにつけても三菱電機、三菱UFJ銀行は大丈夫かな?このご時世に。7/11日経によれば、「三菱電機社長 米工場向け部品「中国からの調達見直し」」とありますが、中をよく見ると「短期的には関税費用を商社と我々でどう分担するかという話」と言って、米国が本気で中国を追い落とそうとしているのに、社長自身余り危機感が伺えません。三菱電機は中国政府研究機関「機械工業儀器儀表総合技術経済研究所」と提携。この研究所は米国が標的にしている「中国製造2025」と深いかかわりがあるともあります。その内、三菱電機の製品は部品に中国製品が組み込まれている以上対米輸出もできなくなり、米国工場も稼働できなくなるのでは。7/11NHKニュース 4:48<三菱UFJ 外国人観光客増へ 中国SNSサービスと連携>とありました。通信の部品ではないものの、危うさを感じます。劉霞氏をずっと軟禁していたように、そもそも人権弾圧する共産主義国に味方をして稼ぐというのが分かりません。道徳を踏み外してでも儲けようというのでしょうか?渋沢栄一や福沢諭吉がこの状況を見たら何というでしょうか?

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180711/k10011527461000.html

7/9Share News<【西日本豪雨】台湾が義援金2000万円を寄付へ「被災地が一刻も早く再建され日常の生活が戻るよう願っている」>台湾には感謝の言葉しかありません。台湾防衛は日米の責務です。

https://snjpn.net/archives/58487

安田氏の記事では、永青文庫所蔵の書籍の中国への寄贈は細川護熙が主導したと思われます。細川は朝日新聞記者だったこともあって左翼にシンパシーを感じているのかも。祖父の近衛文麿が昭和研究会(アカの巣窟、尾崎秀実もその一員)を主宰していたように。貧乏を無くす目標は大いに買いますが、共産主義は現実には三権分立が無いため、為政者が好き放題自国民を弾圧する仕組みとなっています。机上で判断するのでなく、現場をよく見ることです。特に下々が如何に虐げられているかを。

今回の寄贈は、外務省や日本人中国研究者が深謀遠慮を働かして習近平が喜ぶことをしたと書いてありますが、上述の石平氏の習に対する見方とは全然違います。寄贈を決定した人間は中国人の発想が分かっていないと思います。そんなことぐらいで習が喜ぶとはとても思えません。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国に対し、誠意で応えていくのは愚かと言うもの。書籍自体は価値がなくとも、中国に渡せば保存がうまく行かない可能性もあります。易姓革命が起きれば燃やされる可能性もあります。アホな判断としか思えません。

記事

細川家にまつわる文化財を保管する永青文庫(東京都文京区)

6月26日、元大名の細川家にまつわる文化財を保管する永青文庫所蔵の漢籍が、中国国家図書館に寄贈されたことが発表された。同日に北京市内で挙行された記念式典には、日中平和友好条約締結40周年を記念する意味もあって、永青文庫理事長で元総理の細川護煕氏、中国文化旅行部長(大臣に相当)の雒樹剛氏、程永華中国駐日大使、横井裕日本駐中国大使ら、そうそうたる顔ぶれが出席した。

だが、肥後細川藩54万石の名家に伝わる漢籍の寄贈について、ネット上では「保守派」の人たちを中心に反発の声も上がっている。いわく、これは文化財流出ではないのか、先祖から伝わった宝物を勝手に手放すな、媚中外交は許すまじ云々・・・、というわけだ。一部の保守系言論人からも、ツイッター上などで疑義を呈する声が上がっている。

寄贈に懸念を示すネットの声。Yahoo!ニュースのコメント欄より

いっぽう、漢籍や書誌学に詳しいプロの人たちの間からは、やはりツイッター上を中心に別な声も聞かれる。寄贈された漢籍は「二束三文」の「大して価値のないもの」ばかりで、ろくでもないものを送りつけて恥ずかしい、大々的なイベントを開くに値しないのではないか、という意見だ。

筆者は学生時代に東洋史(中国史)を専攻していたが、近現代史かつ文化人類学寄りの専門だったこともあって、それほど漢籍に明るいわけではない。しかし、現代中国事情を追いかけているライターとして、永青文庫の漢籍寄贈については、上記の両者の意見とは異なる独自の見解がある。

先に結論を書いておけば、永青文庫の今回の寄贈漢籍の大部分は、純粋に文化財としての視点から見れば、それほど価値が高くないものが多い(「二束三文」とまでは言いすぎだと思うが)。なので、国外に寄贈したところで文化財の流出でもなんでもない。

ただし、寄贈書物の一部には特殊な理由から、中国の習近平政権にとって非常に重要な書物が含まれている。今回の寄贈はむしろ積極的に評価するべき出来事だと考えている。

大量に寄贈された漢籍

まず、ここで寄贈された漢籍はいかなるものか。以下に日本語で読める報道を紹介しておこう。

“永青文庫から寄贈された36部4175冊の漢籍は、中国語版25部、日本語版11部で、文献の保存状態は非常に良く、欠けた部分がほとんどなく、種類もすべてそろっており、中国古代の重要な書物だ。特に唐代の功臣として知られる魏徵(Wei Zheng)らが編さんした『群書治要五十巻』は中国古代政治文献撰集で、唐代末期から千年もの間、中国大陸から消失していたが、遣唐使が日本へ持ち帰ったものが現代まで伝えられた”
(AFP)

“澎湃新聞はまた、香港・文匯網の報道を引用し、今回の寄贈について「日本から中国への漢籍の寄贈として1945年以降で最大規模のものだ」とし、「その中には、唐代末期から1000年も失われていた政治参考書『群書治要』全50巻など、中国の歴史から失われて久しい重要な書籍も含まれる」とも伝えた ”
(レコードチャイナ)

また、中国の大手ニュースポータルサイト・新浪の文化コンテンツである『新浪文化』には、寄贈された漢籍の具体的な目録および提要が記されている。以下の表に挙げておこう。よくわからない方はざっと読み飛ばしていただいても構わない。

(* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図表をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53492

なるほど。事情を知らない人が見ると、『論語』とか『春秋』とか『資治通鑑』とか、世界史や漢文の時間に習った古典の名前がたくさん出てくるし、三国志の名軍師とされる蜀の諸葛亮の全集もあったりするので、なんだかスゴいと思うかもしれない。

だが、ちょっと事情がわかる人がこのラインナップを見ると、びっくりするほど拍子抜けをするようだ。トレーディングカードのレアリティで例えれば、☆1のコモンカードが大半、いちばん良いものでも☆3……みたいな感じだからである(もっとも、レアリティが低くてもトレカバトルでは大活躍できるカードが多々あるように、これらの漢籍も歴史学や中国哲学の研究上での価値が低いわけではない)。

少なくとも、わざわざ日中両国が政府レベルで大規模な記念イベントを開いたり、逆に日本の愛国者の人たちが「わが国の文化財の流出だ」と吹き上がるほどの寄贈品ではないのである。

水増しされた「戦後最大規模」の寄贈冊数

古典は数千〜数百年前に書かれた文章なので、成立した当時のままの書物(紙に書かれていない場合だってある)が現存するケースはそう多くない。後世に筆写されたり、版木に彫って刊行されたりした書物が現在に伝わっているわけだ。ある書物の過去複数のヴァージョンを比べて、より原典に近く価値が高いヴァージョン(刊行物の場合は版本という)を確定する学問は目録学と呼ばれ、東洋の伝統的学問となっている。

一般的に言って、書物の成立年代と少しでも時代が近いヴァージョンのほうが、研究の上でより重視されやすい。そもそも、古い時代のヴァージョンのほうが現代に残りづらいため、古ければ古いほど、それだけで貴重なものになりがちだ。逆に言えば、より近い時代に印刷された版本は現存数も多く、希少性が低いものとみなされやすい。

上記のリストを見ればわかるように、今回寄贈された漢籍は、なんと中国で刊行された版本についてはほぼすべて19世紀以降のものである。日本で刊行された版本(和刻本)も江戸時代中期以降のものだ。日本国内の複数の大学図書館に同じ本が保存されているような、相対的に見て希少性が低いものが多くを占めている。

『四部叢刊』の洋装本はなんとAmazonでも売っている。お値段は100冊で9136.08ドル(約100万円)であり、その気になれば個人でも揃えられる値段だ
さらに面白いのは、中華民国8年(1919年)に中国国内で刊行された『四部叢刊』が入っていることだ。これは主要な古典について、編集当時の時点で信頼が置けるとみなされた刊本を写真印刷(「影印」という)した書物である。絵画で例えるなら、よくできた名画のコピーのようなものなのである。

『共同通信』ほか日中の各メディアは、今回、寄贈された漢籍が4175冊にのぼると、やたらに冊数をアピールしている。中国国内の『澎湃新聞』は戦後最大規模の寄贈だったと述べている。

だが、この冊数のうちで『四部叢刊』は2040冊を占める。ほか、上海涵芬楼の『二十四史』などの影印本を合わせると、寄贈冊数の過半数をゆうに超える。寄贈された漢籍の過半数は、その気になれば神保町の古本屋で入手できてしまうような本なのだ。

習近平が本当に欲しいものとは

では、こんな「コモンカード」ばっかりプレゼントされた中国側は大激怒ではないのか? 疑問も湧くが、国営通信社新華社によると、外交部のスポークスマンは「このたび細川護煕氏が大量の貴重な漢籍を寄贈してくれた義挙を高度に賛賞」しているのだそうである。中国側がここまで大喜びしている理由は、『新浪文化』の記事を見るとわかる。

“(今回寄贈の漢籍は)学術的価値が高く、特に高いのは『群書治要』全五十巻であり、この書物は中国古代の政治文献の撰集で、唐代末期にすでに散逸して中国国内では数千年間にわたり失われていたものだが、幸いにして遣唐使が日本に持ち帰っていたことで現在まで伝わっており、前世代のプロレタリアート革命家習仲勲同志が『群書治要』の整理・出版事業を非常に重視し、かつて『群書治要考訳』に「古鏡今鑑」と題字を揮毫したものであり……”

他の中国側関連報道を見ても『群書治要』がまっさきに挙げられている。中国側として、なにより嬉しいのはこの書物だったようだ。

『群書治要』は、67種類の中国古典から国家統治に役立つ部分を抜き出して編集された、名言アンソロジーみたいな書物(類書)である。中国本土では散失したいっぽうで、遣唐使が持ち帰った同書は日本国内の金沢文庫に鎌倉期の書写が伝わっており、江戸時代に入って元和年間・天明年間・弘化年間にそれぞれ刊行された。書物それ自体としては、少なくとも日本国内では極端に貴重なものだとは言えない。

京大人文研が提供する、日本国内の漢籍の所蔵先を調べられるサイト『全国漢籍データベース』で『群書治要』を探した結果。元和・天明・弘化の各版本とも、各地の大学図書館にいっぱい所蔵されている
今回、永青文庫から寄贈されたのは、天明七年(1787年)に尾張藩で刊行されたヴァージョンだ(この版本は京大や一橋大など多数の機関が所蔵しており、そのひとつを中国に寄贈しても一切問題はない)。ちなみに、『群書治要』は中国でひとたび失われたとはいえ、18世紀末〜19世紀はじめごろに元和版か天明版の版本が里帰りして、清朝の嘉慶帝に献上されたこともある。

現代の中国にとって『群書治要』が重要な理由は、習近平の父親の習仲勲が晩年にこの本の編纂プロジェクトにかかわっていたためだ。1990年代、すでに引退状態にあった習仲勲は、対日外交に関係していた友人古参党員から『群書治要』の話を聞き、本人が名誉会長を務める「中国黄河文化経済発展研究会」の陝西省分会に命じて研究を開始させた。習仲勲自身も妻と一緒に研究を手伝い、老後の楽しみにしていたようだ。

この研究成果は2011年に『群書治要考訳』というタイトルで刊行された。題字は2002年に死去した習仲勲が揮毫したものである。

『群書治要』という政治的な漢籍

習近平政権の成立後、中国では習近平自身や父の習仲勲に対する個人崇拝プロパガンダが大々的に展開されるようになった。これに伴い、習近平の著作や関連書籍、習仲勲の伝記などが中国共産党中央党校の学習文献に指定されて党の幹部候補生らの必読書になり、書店の店頭でも山積みにされるようになった。これは晩年の習仲勲が研究を支援した『群書治要考訳』についても例外ではない。

また、習近平は演説のなかで古典の語句の引用をことさら好み、自分が引用した古典語句のアンソロジー『習近平用典』をわざわざ人民日報出版社から刊行させている。この『習近平用典』を読み込むと、習近平の古典引用が活発になったのは習仲勲の最晩年の2000年前後からで、どうも父親の『群書治要』研究グループの学者たちを自分のスピーチアドバイザーとして引き抜いたきらいがある。

習近平の執務室の本棚に『群書治要』があることを盛んに報道する中国のTVニュース

習近平政権にとっての『群書治要』は、書物それ自体の価値や版本の貴重性よりも、政治的意味のうえでものすごく重要な書物なのである。今回の寄贈関連イベントもまた、そういう政治的な重要書籍を入手イベントだからこそ、ここまで大々的な規模で開かれて報道されたのだ。

寄贈された漢籍のなかに、希少性が高くない書物が大量に混じって冊数が嵩上げされているのも、「戦後最多の寄贈冊数」という名目で大々的に報道をおこなわせる政治目的ゆえではなかったかと思われる。

意外とよくやっていた?日本外交

今回の永青文庫の漢籍寄贈が「文化財流出」などではないことは明らかだろう。いっぽう、漢籍や書誌学に詳しいプロの人たちが懸念する「“二束三文”の書物ばかり贈って逆に恥ずかしい」という感想も、実は的外れであることがわかる。

今回の漢籍寄贈の本質は、単純な文化交流事業ではなく、習近平政権が習ファミリーの関連グッズを収集するためのイベントだ。また、習政権が幹部候補党員向けの必修書籍にしている『群書治要考訳』が、いかに価値の高いものであるかを宣伝するための、政治的な目的で仕組まれたプロパガンダなのである。

むしろ気になるのは、日本国家や細川護煕氏が、『群書治要』の「本当の価値」を理解した上であえて寄贈して中国に恩を売ってみせたのか(この場合は高度な外交戦略だと言える)、それとも価値をしっかり理解しないまま中国の言いなりで貴重な外交カードを差し出したのかという問題だろう。

筆者が永青文庫に電話して尋ねたところ、今回の寄贈は永青文庫に出入りする外務省関係者や日本人研究者との話し合いのなかで決まったということであった。どうやら、少なくとも日本側関係者の誰かは、『群書治要』が持つ政治的意味をしっかり理解したうえで今回の寄贈イベントを仕掛けた可能性が高い。

今年は日中平和友好条約締結40週年の節目の年だ。加えて、近年は日中関係が雪解けを迎えつつあり、日本側としては年内の安倍首相の訪中と、来年の習近平の来日を実現にこぎつけたい考えでいる。中国は北朝鮮問題のキープレーヤーでもあり、現在の日本政府としては戦略的な友好外交を求めたいところなのだろう。

『群書治要』の和刻本は、日本側ではそれほどの値打ちがないが、中国にプレゼントすれば習近平が非常に上機嫌になるマジックアイテムだ。しかも元総理の細川氏の手元にあるため、政府が介入する形で寄贈イベントを進めやすい。現在の情勢のなかで打つ手としては、今回の日本外交はなかなか粋なことをやったのではないだろうか?

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『米中貿易戦争のゴングに乗じた北朝鮮の「強気」 北朝鮮は誰の核の傘に入るのか』(7/10日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『米、完全非核化の表現を「CVID」から「FFVD」に 「完全」と「不可逆的」をなくし「検証」に集中』(7/9日経ビジネスオンライン 高濱賛)について

7/9宮崎正弘氏メルマガ<ポンペオ、三回目の訪朝の成果はなし。「強盗の要求ばかりだった」 「交渉は二年半かかるだろう」というポンペオ発言の深い意味>

http://melma.com/backnumber_45206_6706816/

7/9阿波羅新聞網<川普改美国总统几十年战略 完美风暴降临 北京哭晕了=トランプはこの数十年に及ぶ米国大統領の戦略を変える 大嵐を起こしたのは完璧で北京は茫然自失して泣く>大陸の《国情内参》の主席研究員の巩勝利は、「トランプが貿易戦を仕掛けなければ、米国は今後10年、20年と世界市場でのNo1の地位の確保は難しくなる。ほかの国は猶更生きることすら難しい。“今後は中共の生存圏と米国の生存圏の問題になる。米国は欧州、日本、豪州、カナダ等40の先進国の利益代表で、中共はマルクス主義の利益代表、簡単に言えば暴力で世界中の富と利益を得ようとしている”」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0709/1141227.html

7/10看中国<川普点名朝鲜变脸背后黑手 有信心金正恩遵守协议(图)=トランプは北朝鮮の豹変には背後に黒幕がいると名指し 金正恩が協議を守ることを信じている>トランプのツイッター:金正恩が我々と結んだ約束、それ以上に我々が握手したことに敬意を払うことに自信がある。我々は北朝鮮の非核化に合意した。一方、中国は貿易戦争を理由に我々の為した取引に悪影響を与えようとしているのかもしれない。そうでないことを祈る。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/07/10/864119.html

宮崎氏、鈴置氏、高濱氏の米朝関係の見方は様々です。でも北は非核化しないというのは一致しているのでは。米国がどう出るかがポイントです。でも日本も安全について他国を当てにするのではなく、核武装すべきです。①ニュークリアシエアリング②米軍の核を有償譲渡(米軍基地内に保管・密約で、自衛隊員が駐在警備)③自力開発のプロセスを経て自国の安全を確かなものにしませんと。北の核保有が認められるのであれば、日本も持てない道理はありません。

鈴置記事

7月8日に会談したポンペオ米国務長官と河野太郎外相、康京和韓国外相。北の攻勢に押される米国に、日本、韓国は果たして……。(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

前回から読む)

北朝鮮は「誰の核」に守られるのか。非核化交渉の本質はここにある。

あいまいな「安全の保証」

鈴置:北朝鮮の非核化を話し合いで解決するというトランプ(Donald Trump)大統領。交渉役のポンペオ(Mike Pompeo)国務長官とともに「核を手放せば経済発展を全面的にバックアップする」とニンジンを見せています。

しかし、北朝鮮にとってそのニンジンだけではとても足りません。肝心の安全が確保できるのか、確信が持てないからです。

—シンガポールで結んだ米朝合意で米国は「北朝鮮の安全を保証する」と約束しました。

鈴置:確かに米朝共同声明で、非核化の見返りに「トランプ大統領は北朝鮮の安全を保証する」と謳いました。以下です。

President Trump committed to provide security guarantees to the DPRK, and Chairman Kim Jong Un reaffirmed his firm and unwavering commitment to complete denuclearization of the Korean Peninsula.

でも、これではあまりに抽象的です。「どうやって安全を保証するのか」がはっきりしないのです。共同声明では4項目の合意を明文化しています。

米朝は1番目の項目で両国の関係改善を、2番目の項目で「永続的で安定的な朝鮮半島の平和体制」を約束しています。いずれも「安全の保証」に関わる約束ですが、これらも具体性を欠いた表現に留まっています。

  1. The United States and the DPRK commit to establish new U.S.─DPRK relations in accordance with the desire of the peoples of the two countries for peace and prosperity.
  2. The United States and the DPRK will join their efforts to build a lasting and stable peace regime on the Korean Peninsula.
  3. Reaffirming the April 27, 2018 Panmunjom Declaration, the DPRK commits to work toward complete denuclearization of the Korean Peninsula.
  4. The United States and the DPRK commit to recovering POW/MIA remains, including the immediate repatriation of those already identified.

非核化の手順と同様、「安全の保証」に関しても米朝は全く詰めていない。シンガポールでの首脳会談は周辺の期待とは裏腹に、何の前進もなかったのです(「から騒ぎに終わった米朝首脳会談」)。

中国の傘に戻れるか

シナリオ 北朝鮮は誰の核の傘に入るのか? 韓国はどうする?
中国の核の傘を確保 米韓同盟を維持
米国と同盟・準同盟関係に入る 米韓同盟を維持
半島全体が中立化し、国連や周辺大国がそれを保証
自前の核を持つが、米国まで届くICBMは放棄 米韓同盟を維持するか、北朝鮮の核の傘に入る
北朝鮮の非核化の行方

—「安全の保証」を具体的に言うと……。

鈴置:「北朝鮮に対し、誰が核の傘を提供するのか」との視点で考えると分かりやすい。「表・北朝鮮の非核化の行方」をご覧下さい。

現状を動かさないなら中国――シナリオⅠです。中朝の間には形式的ですが軍事同盟が残っています。北が核を完全に放棄する、あるいはしたことにしてその見返りに、中国が改めて「自分の核で北朝鮮を守る」と宣言するなどして保証する手法です。

ただ、これは北朝鮮が受け入れないでしょう。そもそも北朝鮮は、中国の核の傘を信じられないから核武装に走った面もあります。

中国が核の傘を提供しないのは、北朝鮮が韓国への侵攻計画を捨てず、しばしば軍事挑発するからです。南北の間で軍事衝突が起きれば米国が介入します。その際、米国は戦術核を使う可能性まである(「『北に先制核攻撃も辞さず』と言明した米国務省」参照)。

中国は一応、北朝鮮との同盟関係にありますから、下手すると米国との戦争――核戦争に巻き込まれかねない。そこで中国は、北朝鮮が核開発を露骨に進めた1990年代から、非公式にですが「中朝軍事同盟は有名無実化した」と言って回るようになったのです。

ですからシナリオⅠは北朝鮮だけではなく、中国も賛成しない可能性が大きい。もし中国が賛成するとしたら、北朝鮮を完全にコントロールできるとの自信を持てた時でしょう。

米国の傘に入れるか

—トランプ大統領は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長を信頼できる人と評価しました。

鈴置:米朝首脳会談後の会見で「talented man(才能ある人)」「very smart. very good negotiator(賢く、優秀な交渉者)」と述べました。

彼一流のおだてです。この会見で、トランプ大統領は文在寅大統領のことだって「very, very fine gentleman(とても立派な紳士)」と評しているのです。

中国は厳しく北朝鮮を見ています。面従腹背の朝鮮民族を一番知るのが中国人です。千年にも渡って朝鮮民族に朝貢させていただけのことはあります。

話を「シナリオ」に戻すと、金正恩委員長に対しトランプ大統領が「米国の核の傘に入れてやる」と語っている可能性もあります。シナリオⅡです。ただ、これには中国が大反対します。米軍が中朝国境沿いにまで来ることになりますから。

この案には北朝鮮も本気では乗らないでしょう。人権蹂躙国家である北朝鮮との同盟を米国世論が許すはずがない。トランプ大統領自身が韓国国会で「いかに金正恩体制が滅茶苦茶か」と豊富な事例を挙げて説明しています。

そんなトランプ大統領から「核を捨てたら同盟を結んでやる」と言われて信じるお人好しではないでしょう、金正恩委員長は。親族を粛清して権力を維持している人です。

■トランプ大統領の韓国国会演説(2017年11月8日)のポイント(1)

北朝鮮の人権侵害を具体的に訴え

10万人の北朝鮮人が強制収容所で強制労働させられており、そこでは拷問、飢餓、強姦、殺人が日常だ

反逆罪とされた人の孫は9歳の時から10年間、刑務所に入れられている

金正恩の過去の事績のたった1つを思い出せなかった学生は学校で殴られた

外国人を誘拐し、北朝鮮のスパイに外国語を教えさせた

神に祈ったり、宗教書を持つクリスチャンら宗教者は拘束、拷問され、しばしば処刑されている

外国人との間の子供を妊娠した北朝鮮女性は堕胎を強要されるか、あるいは生んだ赤ん坊は殺されている。中国人男性が父親の赤ん坊を取り上げられたある女性は「民族的に不純だから生かす価値がない」と言われた

北朝鮮の国際的な無法ぶりを例示

米艦「プエブロ」の乗員を拿捕し、拷問(1968年1月)

米軍のヘリコプターを繰り返し撃墜(場所は軍事境界線付近)

米偵察機(EC121)を撃墜、31人の軍人を殺害(1969年4月)

韓国を何度も襲撃し指導者の暗殺を図った(朴正煕大統領の暗殺を狙った青瓦台襲撃未遂事件は1968年1月)

韓国の艦船を攻撃した(哨戒艦「天安」撃沈事件は2010年3月)

米国人青年、ワームビア氏を拷問(同氏は2016年1月2日、北朝鮮出国の際に逮捕。2017年6月に昏睡状態で解放されたが、オハイオに帰郷して6日後に死亡)

「金正恩カルト体制」への批判

北朝鮮は狂信的なカルト集団に支配された国である。この軍事的なカルト集団の中核には、朝鮮半島を支配し韓国人を奴隷として扱う家父長的な保護者として指導者が統治することが宿命、との狂った信念がある

半島全体の非核化

—シナリオⅢは?

鈴置:米国はシナリオⅢを北朝鮮に提示しているのではないかと思われます。観察されるファクトの多くがそれを指しています。

シナリオⅢは、朝鮮半島全体を中立化することで非核化を実現するとのアイデアです。北朝鮮が核武装したのは米国の核に対抗するためだ。それなら、米国の核の傘を提供される同盟国が半島からなくなれば、北も持つ必要がなくなる――との理屈です。

具体的には、米韓同盟と中朝同盟を同時に廃棄して半島を中立化するわけです。中朝ともに反対しないでしょう。

北朝鮮にすれば、形骸化している中国との同盟を捨てるぐらいで、米国の核の圧迫から逃れられるのです。悪い話ではありません。

中国も笑いが止まらないでしょう。歴史的に自らの勢力圏だった半島から米軍を追い出し、米国から取り戻せるのです。それも自分は汗を一切かかずに。

はっきりと反対するのは日本くらい。ただ、日本は「本当に完全な非核化が実現されるなら」との条件で飲むと思います。米国から「北朝鮮の非核化を実現するためだ。我慢しろ」と言われたら、それ以上はどうしようもないからです。

在韓米軍は撤収へ

—韓国は?

鈴置:本音はともかく、文在寅(ムン・ジェイン)政権を含む左派は大いに賛成するでしょう。「米韓同盟こそが諸悪の根源」と主張している人たちですから。

普通の人や保守派は米国との同盟を失うことに恐怖を感じると思います。ただ、韓国では論理ではなくムードが物事を決定します。

保守の野党第1党、自由韓国党は韓国や米国と積極的な対話に出た北朝鮮を「偽装平和攻勢」と非難していました。が、選挙に負けると「反省宣言」を発表し、北朝鮮との融和政策に路線転換しました。その結果、国会の中で北を批判する組織的な勢力は消滅しつつあります(「米朝会談で崩壊した韓国の親米保守」参照)。

—しかし、米韓同盟が消滅するとは……

鈴置:多くの日本人にとって「ヒョウタンからコマ」でしょうね。北朝鮮の非核化に向け米国と一緒に努力していたら突然、韓国が海洋勢力から切り離されるのですから。

ただ何と言おうと、現実はその方向に着々と進んでいます。トランプ大統領は米朝首脳会談後の会見で「今すぐではない」としながらも在韓米軍撤収を表明しました。

「駐留なき安保」は可能か

—在韓米軍の撤収が直ちに同盟廃棄につながるわけではないでしょう。

鈴置:「駐留なき安保」は「駐留する安保」よりも危険です。駐留していないと米国の抑止力は落ちる、というのに戦争になったら駆けつけなければならない。

そもそも米国にとって、戦略的な要衝ではない韓国との同盟は価値がありません。それどころかカネがかかるし、余計な紛争に巻き込まれるリスクもある。

朝鮮戦争で韓国を助けたために米国はこの半島にはまり込んでしまった。もともと朝鮮半島は米国の防衛線の外にあるのです。

2010年頃から米軍関係者は「米韓同盟は長続きしない」と日本の安保関係者に非公式に通告してきています。

トランプ大統領は5月10日には「半島全てを非核化する」(denuclearize that entire peninsula)」と発言、米韓同盟廃棄を示唆しています(「『米韓同盟廃棄』カードを切ったトランプ」参照)。

北だけではなく南も非核化するとは「韓国に核の傘を与えない」ということですからね。

他人の好意に安全は託せない

—では、シナリオⅢで決まりですか?

鈴置:北朝鮮は飲まない可能性が高い。表面的には応じて見せるかもしれませんが。「中立化」はともかく「非核化」を受け入れるつもりはないからです。

シナリオⅢでは半島の安全は国連や周辺大国が担保することになります。侵略された場合、国連や大国が助けてくれるから北朝鮮や韓国は心配する必要がない、というわけです。

でも力のない国連や、お互いに利害の対立する周辺大国に期待できるでしょうか。それは国の存亡を他人の好意に任せることを意味します。戦争して負けたのならともかく「話し合い」だけで、自分をそんな境遇に落とす国はあまりありません。

ことに北朝鮮は核を持ったのです。その既得権を手放せというのです。国内からも大きな抵抗があって当然です。

常識からいって、北朝鮮は可能な限り核を持ち続けようとするでしょう。これがシナリオⅣです。

ただ、米国まで届くICBM(大陸間弾道弾)は放棄するフリはし始めました。トランプ大統領は、金正恩委員長から「ICBM用エンジンの実験場は廃棄する」と明かされたと会見で語っています。

ICBMさえ放棄すれば、米国が核武装を認める可能性があると北朝鮮は踏んでいるのです。トランプ大統領は国民に対し「我が国まで届く核ミサイルはなくなった」と言えるし、現にそう言い始めた。

そのうえ日本や韓国に対しても、米国は「北朝鮮が少々、核を持とうと自分の核によって抑止できる。安心しろ」と説得できるからです。

ロシア、中国も米国の同盟国に核ミサイルを向けています。でも、もし攻撃したら核で反撃するぞと米国が脅してくれている――「拡大抑止」により、同盟国は安心できることになっている。

もちろん、米国がワシントンやNYを攻撃されるリスクを冒してまで同盟国を守るかは疑問が残ります。ただ、北朝鮮がICBMを放棄する――米本土への攻撃能力を放棄するのなら、ロシアや中国の核に対する以上に、米国の拡大抑止は働くことになります。

死に物狂いの日本

でも「北朝鮮はロシアや中国とは異なって、核による抑止は働かない」と米国は言っていました。

鈴置:「金正恩体制はカルト集団で正常な判断は期待できない。だから北朝鮮の核はロシアや中国の核と異なり放置できない」と米国は主張してきました(「米中は金正恩を『アジアのムガベ』にできるか」参照)。

しかし北朝鮮と話し合いに入った以上、トランプ大統領はこの認識を修正してみせる必要があります。正常な判断ができないカルト集団と話し合っても意味はないからです。そこで米朝首脳会談後の会見で、金正恩委員長をまともな人と評価して見せたのです。

一方、これを見た北朝鮮は、米国をシナリオⅣに引きずりこめる――ロシアや中国の核武装と同じように、我が国の核武装も認めろと要求すれば、米国は応じると期待したと思います。

—だから日本は米国に対し、ICBMだけでなく短・中距離の弾道弾も放棄させるべきだと死に物狂いで訴えている……。

鈴置:その通りです。「米国に届く核」がなくなっても「日本に届く核」が残る限り、北朝鮮や南北朝鮮から脅され続けるからです。

しかし、日本の願いとは反対に北朝鮮は攻勢に出ています。トランプ大統領が「対話で非核化に成功した」と功績を誇り始めた以上、約束を破ってもそう簡単には軍事攻撃されないと見切ったと思われます。

米国は軍事的な圧迫や暗殺の脅しにより、金正恩委員長を対話に引き出すことに成功しました(「『暗殺』『猫なで声』で金正恩いぶし出すトランプ」参照)。しかし、対話に引き出すことと、非核化を飲ませることは別物です。力で脅し続けない限りは。

完全な非核化を拒否

—脅しの効果は長続きしませんか?

鈴置:もう、切れた感じです。7月6、7日、非核化を具体的に進めるためポンペオ国務長官が訪朝しました。しかし北朝鮮はまともに応じなかった模様です。

それどころか、ポンペオ長官が日本に向け出国した7日の深夜、完全な非核化を求めた長官を非難する談話を発表しました。

朝鮮中央通信の「朝鮮外務省代弁人が朝米高位級会談に言及」(日本語版)からポイントを引用します。なお、翻訳の質が低いので、丸かっこで補いました。

米国側はシンガポール(での)首脳の対面と会談の精神に背ち(馳)してCVIDだの、申告だの、検証だのと言って、一方的で強盗さながらの非核化要求だけを持ち出した。

米国や日本が求めてきたCVID(Complete, Verifiable, Irreversible Denuclearization=完全で検証可能、不可逆的な非核化)をはっきりと拒否したのです。続けて米韓同盟の廃棄まで暗に要求しました。

(ポンペオ長官は)情勢の悪化と戦争を防止するための基本問題である朝鮮半島の平和体制構築問題については一切言及せず、すでに合意された終戦宣言問題までいろいろな条件と口実を設けて遠く後回しにしようとする立場を取った。

完全な非核化は拒否する一方、在韓米軍の撤収や米韓同盟の廃棄につながる平和体制構築を強硬に要求し始めたのです。まさにシナリオⅣです。

米中全面戦争は好機だ

—突然の強気ですね。

鈴置:7月6日、米中が全面的な貿易戦争に入ったことが背景にあるとみられます。高率の関税をかけ合うこの戦争は人民元の下落を呼んでいます。

下手すると、中国は金融危機に陥る。控えめな日経も「中国メディア、米批判控えめ 指導部が抑制か」(7月8日)で以下のように報じました。

中国の習近平指導部は米国との貿易戦争に関する報道を厳しく抑えている。米国への批判は控えめで関税上げの影響を分析する記事も見当たらない。報道が国民の反米感情を刺激して対米摩擦が過熱し、金融市場の動揺に歯止めがきかなくなる事態を恐れているとみられる。

トランプ米大統領への個人攻撃もご法度のようだ。指導部が懸念するのは金融市場への影響とみられる。

もともと米利上げと当局の金融機関締めつけで(株や通貨の)相場は弱含みだったが、貿易摩擦による景気減速懸念が加わって6月中旬から下落に拍車がかかった。北京の投資ファンド運営者は「金融危機がいつ起きてもおかしくない」と話す。

本物の戦争に例えれば、通常兵器を使う局地戦から核ミサイルを撃ち合う全面戦争に入ったのです。この記事は市場の弱点を突かれた中国が押される様を描いていますが、米国だって中国を相手にすぐに勝てるわけではありません。持久戦です。

米国が非核化問題にかかわる余裕などなくした、と北朝鮮は判断したに違いありません。米中の全面的な経済戦争を機に、一気に攻勢に出てシナリオⅣ――北の核武装の容認――を実現するつもりでしょう。

高濱記事

訪朝したポンペオ国務長官(右)。左は、カウンターパートである金英哲副委員長

—マイク・ポンペオ米国務長官が再び訪朝し、金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長と協議、非核化の検証を含む複数の作業部会を設置することを決めした。非核化の進め方で進展があったのでしょうか。

高濱:設置する作業部会について具体的な項目はまだ明らかになっていません。それに北朝鮮外務省の報道官は、協議の直後に「米側の態度と立場は遺憾なこと極まりない。まるでギャングのような態度だ」と批判しています。

また米メディアは、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が今回、ポンペオ長官と会わなかったことに注目しています。

ポンペオ長官と金英哲副委員長との会談は、6月12日にシンガポールで開かれた米朝首脳会談以来、両国の高官による初めての協議です。首脳会談は「歴史的握手」ばかりが取り上げられ、北朝鮮の非核化が今にも進むかのような印象を与えました。しかし、ポンペオ長官の今回の訪朝の成果を見ると、何となく前途多難な気がしてきます。

ドナルド・トランプ米大統領は「北朝鮮はこれまで8カ月にわたってミサイル発射も核実験も行っていない。私でなければ今頃北朝鮮と戦争していた」とツィートしています。けれども、非核化に対して綿密な戦略を立てて首脳会談に臨んだわけでないことがはっきりしてきました。

「CVID」を取り下げ「FFVD」に変えたトランプ政権

こうした中でワシントンの外交筋が注目しているのは、当初トランプ大統領が公言していた「CVID」(Complete,Verifiable,Irreversible Denuclearization)、つまり「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化)を取り下げたことです。

代わりに米側が言い出したのが、「FFVD」(Final, Fully Verified Denuclearization)という表現でした。つまり「最終的かつ完全に検証された非核化」です。ポンペオ長官もこの表現を使っています。「完全」でなくとも「不可逆的」でなくとも「検証できればいい」と言っているわけです。

国務省報道官は、「米政府の立場が軟化したわけではない」と否定していますが、CVIDという表現をやめて、FFVDと言い始めたのは事実です。北朝鮮があらゆるチャンネルを通じて協議前にCVIDの撤回を求めたのを受けて、米側が譲歩したと大半の米メディアは受け取っています。

—「CVID」と「FFVD」とはどこがどう違うのですか。

高濱:外交上のレトリックは時として極めて重要です。この点について韓国の峨山(アサン)政策研究院安保統一センター長の申範チョル(さんずい+育+のぶん)博士はこう解説しています。

「非核化の第一歩は北朝鮮が保有する核兵器の数量・規模や核・ミサイル関連施設を完全に公開することです。CVIDを取り下げ、FFVDに変更したのは米側が核兵器や核・ミサイル関連施設が完全に破棄されたことを『verify』(検証)することを最優先議題にするためです」

つまり、これまでの表現と比較すると、「complete」と「irreversible」がなくなり、その代わりに「final」と「fully」が入りました。「verified」は残ったままですが、米側の要求がトーンダウンしています。

その心は、「北朝鮮が主張してきた『行動対行動』の原則を米側が受け入れる。その第一歩として『検証』から始めようではないか」という誘い水のように思えます。「行動対行動」とは、相互の要求事項を満たしながら非核化を進めるということですね。

それでも北朝鮮は「ギャングのような要求だ」と言っています。このへんは今後の交渉に向けた北朝鮮なりの戦略かもしれません。何しろトランプ大統領にとって北朝鮮の非核化は唯一最大の外交上の成果ですから、北朝鮮が多少「拗ねて」も断念するわけにはいきません。ロシアゲート疑惑捜査の状況も同大統領にとって芳しいものではなく、内憂外患の状態にあります。そのへんを北朝鮮は十分に承知していて揺さぶっているのでしょう。

根っこにあるのは米朝間の「歴史的な相互不信感」

—米朝首脳会談以後も「北朝鮮は核を放棄していない証拠」が衛星画像や米情報機関からの極秘情報で明らかになりましたね。

高濱:ポンペオ長官は金英哲副委員長にこの衛星画像を見せて北朝鮮の非核化に向けた本心をただしたようです。北朝鮮が「ギャングのような」と表現したのはこのことを指しているのかもしれません。米側から北朝鮮に対する「一種の恫喝」です。

もっとも北朝鮮にしてみれば、米朝首脳会談は非核化に向けての原則を合意しただけですから(非核化の具体的な段取りについてはまだ合意していない)、これまで続けてきた核・ミサイル開発を完全に停止していなくても文句はあるまい、ということでしょう。

北朝鮮の核開発の動向に詳しいアダム・マウント博士(全米科学者連盟)は、ミドルベリー国際大学院(MIIS)が撮った衛星画像や米情報機関が入手した極秘情報などを基に米朝首脳会談以後の動きをこう分析しています。

  1. 北朝鮮はこれまでに核兵器1発を破棄し、ミサイル発射実験施設1カ所を取り壊したに過ぎない。
  2. 北朝鮮は核兵器製造に必要なウラニウム、プルトニウム、トリチウムを増産する一方で、固定燃料型の弾道ミサイル製造拠点を拡張する工事をほぼ完了させている。
  3. 北朝鮮は、核兵器を廃棄する工程への検証を拒み続ける一方で、保有する核兵器の隠蔽を計画している。

理想的なロードマップは「核停止・政策転換・核廃棄」

—「verify(検証)に重きを置く」背景はなんですか。

高濱:北朝鮮が非核化を進めるといっても、米国は十分な情報を持っていません。北朝鮮がどのくらい核兵器を保有し、どこにどのくらいの核・ミサイル関連施設があるのか、現時点では正確な情報を持っていないんです。ですからここでいう「検証」は、北朝鮮が現在持っている核兵器について、これらのことを公開することです。破棄したあとの「検証」はそのあとの話になります。

非核化のロードマップについてスタンフォード大学国際安全保障・協力センター(CISAC)のセイグフライド・ヘッカー博士らはこう分析しています。「北朝鮮の非核化を急いでもそう簡単にはいかない。即断即決というのは非現実的だ」。同博士はロスアラモス研究所所長を務めたこともある北朝鮮の核問題の権威です。

「非核化に向けたロードマップは、①核実験の停止②核開発政策の転換③核開発政策の排除、という長期的視野に立ったアプローチ以外にない」

「具体的には、まず一切の核・ミサイル実験の停止。次いで北朝鮮がどのくらいの核兵器を保有し、どこにどれほどの規模の核関連施設を持っているかの検証から始まる。次の段階ではプルトニウム、ウラニウムなどの生産を停止させ、北朝鮮による核関連機材・技術の輸出・密輸を絶つ必要がある」

「非核化にはそれ相当な期間(reasonable timeline)が必要である。しかも最終的な非核化はその時の当事国の政治情勢などに左右されて遅延しやすい。完全な非核化には少なくとも15年程度はかかる」

以上は、同氏が、5月30日付けで公表された『A Comprehensive History of North Korea’s Nuclear Program』(北朝鮮の核開発問題に関する包括的な経緯)という報告書の中で明らかにしたものです。

NYで第2回米朝首脳会談開催との説が流れる

—ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が非核化について「北朝鮮が戦略的決断を下し、われわれが協力的であれば、早く進む。1年以内に大部分を物理的に破壊することが可能だ」と言っています。

高濱:「大部分破壊」とは、ここまで「検証」と呼んできた工程で公開された核・ミサイル施設の大部分を破壊できるという意味だと思います。

—ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)が非核化について「北朝鮮が戦略的決断を下し、われわれが協力的であれば、早く進む。1年以内に大部分を物理的に破壊することが可能だ」と言っています。

高濱:「大部分破壊」とは、ここまで「検証」と呼んできた工程で公開された核・ミサイル施設の大部分を破壊できるという意味だと思います。

もう一つ、ヘッカー博士が指摘している重要な点があります。同博士が「短期的に必要不可欠な要素は米国と北朝鮮が信頼関係を築き上げ、相互依存関係を確立することだ」と強調していることです。

「米国はロードマップを実施に移す過程で北朝鮮が望んでいる原子力平和利用、つまりエネルギー、医療、宇宙平和開発部門での活用に理解を示すこと。そうすることで、北朝鮮は、国際原子力機関(IAEA)が派遣する検査官受け入れ、モニタリング設備の設置などに積極的に協力できるようになる」

今回設置が決まった作業部会には、北朝鮮が求める「安全の保証」や経済・エネルギー面での協力が話し合われる部門も含まれることになるでしょう。どちらも、6カ国協議が2007年2月に取り上げた項目です。米朝直接協議の流れの中で6カ国協議の再開へ移行することも考えられます。すでに中国はそれを強く主張していますし。

—ポンペオ長官訪朝の結果を受けて、トランプ大統領はこれから対北朝鮮でどう動きますか。

高濱:トランプ大統領周辺は、金委員長との第2回会談がニューヨークで開かれる可能性を意図的に流しています。9月の国連総会に金委員長が出席する際(出席するか否かは不明)にトランプ大統領と会談するというのです。
“Scoop” Trump may hold Round 2 with Kim Jong-un in NYC,” Mike Allen. www.axios.com, 7/2/2018)

ポンペオ長官が示した「FFVD」提案を金委員長が秋までに実行に移せば、「トランプ大統領がその褒美として金委員長に<人参>をやるようなもの」(Axiosのマイク・アレン記者)だというのです。国際外交の檜舞台に金委員長を“招待”し、お披露目してやってもいいぞ、ということ。随分と上から目線の話ですけど。

—トランプ大統領としては中間選挙を意識した思惑もあるんじゃないですか。

高濱:その通りです。シンガポールで演じた「歴史的なパフォーマンス外交」を今度は米国、自分の地元ニューヨークでやることでやんやの喝さいを浴び、支持率を上げ、その2カ月後に迫る中間選挙への好材料にしようという魂胆のようです。

6月12日の米朝首脳会談について、米国民の55%が高く評価しました。果たして「柳の下に二匹目のドジョウ」がいるかどうか。米一般国民はもう北朝鮮なんかに関心を示さなくなってきていますから。
AP-NORC Poll: Majority approve of Trump’s North Korea effort,” Emily Swanson, Associated Press, 6/21/2018)

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『勢力均衡崩れれば中国は聞く耳を持たなくなる 米中の間に立つ日本はどうあるべきか。東京大学・小原雅博教授に聞く。』(7/6日経ビジネスオンライン 小平和良)について

7/7阿波羅新聞網<川普语出惊人!中共还面临7大经济危机=トランプが言ったことは吃驚させる! 中共は7つの経済危機に立ち向かわなければならない>5日、トランプが集会で言ったのは「米国は25%の貿易赤字を減らし(2500億$)、GDPを倍にする。3兆$と1000万人の雇用を生み出す」と。中共は7大経済危機に直面していると筆者は考える。ボイスオブアメリカによれば、中共は米国の関税賦課に対して同価値の報復関税を課す他、嫌がらせの別の手を使う。中国が直面する経済危機とは①輸出がまず衝突②輸出が阻止されれば、中国国内から製造業が移転③そうなれば労働市場がシュリンク④産業が打撃を受ければ、雁行型は不利⑤国内債務はとてつもなく重く、金融のシステムリスクは非常に高い⑥中国経済は減速を続けており、圧力に対処することは難しい⑦ドルは強くなり、人民元は下落し、資金は流出する。

中国人の米国旅行者は2016年に300万人に達し、2009年の約5倍であるが、それに対して中国政府は「医療費の高さ、銃撃事件の多さ、税関での没収、自然災害の多さ」を中国国民に警告して渡航にブレーキをかけようとしている。

http://www.aboluowang.com/2018/0707/1140287.html

本記事を読んでの感想です。外務省出身の東大教授と聞いただけで、真面な判断はできないと直感しました。2004年、上海で卡拉OK(カラオケ)小姐と懇ろになり、彼女を人質に取られた電信官が、国家機密の暗号を教えるように迫られて領事館内で首吊りした事件がありましたが、当時の上海総領事が杉本信行です。部下を守れない上司が、癌で亡くなる直前に『大地の咆哮』を書いて中国をやんわりと諫めましたが、部下を殺された総領事時代に厳しく中国と遣り合うべきでしょう。外務省は「闘えない集団」ですから。イ●ポ野郎の集まりです。小生が中国駐在(97~05年)だった時の大使は谷野作太郎と阿南惟茂ですが、谷野のことは深圳にいたので余り記憶がありません。阿南は『日本の一番長い日』に出て来る阿南惟幾陸軍大臣の6男にも拘らず、売国奴です。外務省も真面なのは小村寿太郎辺りまでで、内田康哉や幣原喜重郎辺りからおかしくなっていったのでは。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%B5%B7%E7%B7%8F%E9%A0%98%E4%BA%8B%E9%A4%A8%E5%93%A1%E8%87%AA%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

http://nippon-end.jugem.jp/?eid=3389

小原氏の言説で引っかかったのは

①自分が中国と言う怪物を造ったという自覚が無い。製造物責任はメーカーに勤める者であれば誰しも感じるモノなのですが。批判されない立場にいるとでも誤解しているのでは。でも、今の日本のメーカーも数字の誤魔化しが日常茶飯事に出て来て、昔の矜持ある姿とは程遠くなっています。経営者の劣化、出世に目が眩んだ社員が増え、日本の伝統である万物に対する感謝と畏れの気持ちを失ったからでしょう。

②日米同盟の他に日中協商とは馬鹿なことを。怪物をより大きくするだけでしょうに。自由・民主主義の世界が崩壊してしまうことにどうして頭を巡らせないのかと思います。今は蝙蝠のように生きようとしても韓国のように米中両方から信用を失うだけです。中国封じ込めが採るべき正しい道です。所詮、学力だけの人間はこんな程度の発想しかできないのでしょうけど。厳しい交渉をやった経験があるとは思えません。

③BRI(一帯一路)、債務の罠や、金融戦争(SWIFT、FATCA、IEEPA)について言及がありません。また中国市場の大きさだけで判断すると見誤ります。ジニ係数が0.73もあるのに。中国が国際ルールを守らないのは明らかですし、言って聞くようなタマでないことは中国人と交渉すればすぐ分かる筈です。それが分からないとすれば、中国駐在時代ボーっと暮らしていただけなのでしょう。所詮役人と言うのは役に立たない、それが東大教授ですので、地に落ちるのも尤もです。

記事

米国のトランプ政権による中国製品への制裁関税が米国時間の今日7月6日、発動する見通しだ。中国は対抗関税を準備しており、貿易戦争がまさに起きようとしている。中国は今世紀半ばまでに米国に並ぶ大国になるという目標を掲げている。両者の角逐は足元の貿易戦争だけでなく、先端技術や軍事まで幅広い分野で本格化していくだろう。

日経ビジネスでは6月25日号特集「米中100年 新冷戦~IT、貿易、軍事…覇権争いの裏側」で、現在の関税措置の打ち合いや米国の懸念、中国化する世界の現状を徹底した現地取材でまとめた。それに関連して、米中に精通した専門家のインタビューを掲載する。今回は外務省出身で上海総領事なども務めた東京大学の小原雅博教授に米中の将来とその間に立つ日本の立ち位置について聞いた。

(イラスト:北沢夕芸)

—米国と中国の貿易戦争が現実のものになろうとしています。すでに単なる貿易赤字の問題ではなく、両国の覇権争いという側面が強くなっていると思いますが、米中の摩擦は今後どのように推移していくと考えていますか。

小原雅博教授(以下、小原):国際政治を見ていく上で重要なのが国家間のパワーの均衡です。国のパワー、つまり現在の国家間の関係を象徴するのが経済です。北朝鮮情勢が動いていることで核兵器の問題があらためてクローズアップされていますが、現在、核戦争を起こすことは事実上できず、核兵器は使えない武器になっています。核を保有しているから国として強いという話ではなくなっているのです。そのため経済を中心としたパワーゲームが行われています。

米国、中国、日本という経済で世界1位から3位の国はいずれも東アジアに位置するか深い関係があります。今、この3カ国間の相対的なパワーの変化が急激に起きており、そのことが貿易戦争に象徴される米中の摩擦の背景にあります。日本は国のパワーの源となる人口が減少しています。中国もいずれ人口減少に直面しますが、それでも約14億という人口を抱えており、中産階級はまだしばらく増加しそうです。米国は移民の国であり、人口は今後も増加しますが、イラク戦争や世界金融危機を経てパワーが落ちてきているのは確かです。

小原雅博(こはら・まさひろ)氏
東京大学大学院法学政治学研究科教授。1980年、東京大学文学部を卒業し、外務省入省。アジア局地域政策課長や経済協力局無償資金協力課長などを経て、アジア大洋州局参事官、同審議官、在シドニー総領事、在上海総領事を歴任し、2015年より現職。著書に、『東アジア共同体-強大化する中国と日本の戦略』(日本経済新聞社、2005年)、『「境界国家」論―日本は国家存亡の危機を乗り越えられるか?』(時事通信出版局、2012年)などがある。(写真:竹井 俊晴)

米国は中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)に対して、米製品の供給を止めるという厳しい措置を取りました。これは安全保障上の問題であるとともに、次世代の経済繁栄の源を巡る争いでもあります。ZTEが関係している通信のほかロボットや人工知能(AI)、スーパーコンピューター、宇宙などの分野でどれだけ覇権を握れるかという戦いです。米国は現在、先頭を走っていますが、中国がその差を埋めてきています。

これは突き詰めていくと、中国の国家資本主義モデルはイノベーションを起こせるのかという問題に行き着きます。すなわち「中国製造2025」に象徴される、国が主導してリソースを集中投下し、技術的な覇権を奪い取るということが将来、起こり得るのかということです。

—中国は自国の成長モデルに自信を深めているようにも見えます。

小原:トランプ大統領は目先のことだけを考えて、発言や行動をころころ変えているように見えます。一方、中国は習近平国家主席の一極体制を作り上げて、今世紀中葉までに世界をリードする大国になるとの長期目標を掲げています。こうした点も中国の自信につながっているのかもしれません。

かつてオバマ政権時代のバイデン副大統領は講演で「米国は勝ち続ける。なぜなら自由があるからだ」という趣旨の発言をしました。しかし、政治体制とイノベーションはもしかしたら関係ないのかもしれません。かつてヒトラー時代のドイツは原爆の研究を進め、戦後に当時の研究者が米国に渡り、米国の核開発の中心になりました。

自由な発言が許されないと、発想が貧困になり、多様性が生まれないという米国の唱えるイノベーションの論理は分かります。ただ中国の社会主義経済モデルは実は競争が非常に激しいという側面があります。

また米国や日本に比べて規制がルーズです。とりあえずやってみて問題が起きた時に対処すればいいという社会です。一方、日本はアクションする前に全てコンプライアンス。企業の取締役会などに出るとコンプライアンスしか言ってないように感じることもあります。それさえ言っておけば責任を取らなくて済むという考えなのでしょう。

現在、中国では北京市の南部に「雄安新区」という新しい都市を作るプロジェクトが進んでいます。この構想に関わる建築家に話を聞く機会があったのですが、自分の好きなようにできることが大事で、言論の自由が必要といった感じはまったくありませんでした。政治に関わらないことであれば、何でもできるという社会が中国で生まれたのは脅威です。

すでに市場力では中国が米国を上回っている

小原:もう1つの自信の根拠は中国の市場の大きさです。トランプ大統領の信条の1つに圧力外交があります。その圧力とは1つは軍事力、もう1つは市場力です。今までの大統領は負けてきたけれど、この2つの武器を与えてくれれば、ディールの達人の私は勝ってみせる――。それがトランプ大統領の主張してきたことであり、今進めていることでもあります。

しかし、その武器の1つである市場力はすでに中国が勝っているのではないでしょうか。例えば中国は「一帯一路」で各国にインフラを作り、自国の産品を輸出しようとしています。一方、各国としては中国に輸出をしたい。そこで中国は「いいものを作れるのか」「我々のニーズが分かるのか」といった形で各国を競わせています。「あちらは技術を出してくれますよ。あなたたちはどうですか」と天秤にかけられ、中国の求めに応じなければ中国市場に入れません。

一帯一路で中国がユーラシア大陸の各国に影響力を及ぼすようになると、例えば中央アジアの国々の市場に入る際にも中国を通さないといけなくなってしまう可能性があります。こうした国々にとってはセキュリティーの問題はあまり関係ありません。

これは単に中国の市場が大きいという話にとどまりません。半導体で言えば、世界の需要のおよそ6割が中国にあり、そのうちの4分の3は輸入に頼っています。その半導体が例えば米アップルのiPhoneに組み込まれ、世界で販売されています。今回の貿易戦争はこうしたグローバルサプライチェーンをいかに断ち切るかという話でもあります。しかし、これを断ち切れば自国の繁栄も断ち切ることになりかねません。

—自国の発展モデルに自信を持ち始め、市場力では米国を上回りつつある中国に対し、米国はどのように対処すればいいのでしょうか。

小原:やはり重要なのは勢力均衡です。中国が大きくなる中で考え方のベースとして東アジアの勢力均衡がないと、しっかりした外交ができません。今は米国がまだ特に軍事力において強い。しかし経済面では、ほとんどのアジアの国にとって中国が既にナンバーワンのパートナーになっています。これだけの人口、市場力を背景にしており、お金もあります。経済的な勢力均衡をいかに保つのか。この考え方がないと中国を責任あるプレーヤーにするのは難しいでしょう。

勢力均衡が失われてしまうと、いくら言っても聞く耳を持たなくなります。そういう意味で米国も日本も参加するTPP(環太平洋経済連携協定)でルールを作って、この地域の貿易を規定していく必要があったのです。このTPPをトランプ大統領がやめてしまったのはオウンゴールです。中国にとっては「しめた!」というところでしょう。

日米同盟に加えて、「日中協商」も必要

—日米の対立が深まっていく中で日本はどのような立ち位置を取るべきでしょうか。

小原:以前の著書『「境界国家」論』でも書きましたが、「日米同盟」に加えて「日中協商」が必要だと考えます。中国は日本の最大の貿易相手国です。また世界にある日本企業の拠点の4割超が中国に分布しています。米国に付くか中国に付くかの二者択一ではなく、日本の地政学的な位置付けなど考慮した上で、日本の国益を守っていくためには、日米同盟を基軸としながらも中国との関係も考えなければなりません。

そこを前提にすると、日本がどう立ち振る舞うべきか自ずと答えは出てきます。安倍政権は中国との関係がこれまであまり良くありませんでしたが、日中韓首脳会談などはこれを改善していこうという動きです。先ほど申し上げたような大きな時代背景があって、安倍政権もそれを認識した上で動いているのです。トランプ大統領の主張に対しては、時に日中で協力して両国の利益を守る必要もあるかもしれません。自由貿易などはまさにそうでしょう。

—米国は中国で市場経済が進展することにより、政治体制も変わると期待していたように思います。

小原:経済発展により中間層が拡大し、民主化の担い手になるとの議論は広く共有されていましたが、中国については間違っていたのではないかとの疑念や反省が広がっています。

私は外務省時代に政府開発援助(ODA)の柱である無償援助の課長、円借款の課のナンバーツーとして対中ODAに関わりました。日本は3兆6000億円に上る巨額のODAを中国に供与し、改革と開放を支援して中国の経済発展を後押ししました。そこにも民主化し、平和で協調的な中国になるとの期待がありました。

しかし、それは私たちの希望的観測にすぎませんでした。北京で開かれたある国際会議で、私は自らの経歴に触れ、第三国のある著名な専門家から「結果的に日本は手に負えないモンスター作りに手を貸したことになる。小原さんにも大きな責任がある」と言われたことを紹介し、会場が凍りついたことがあります(笑)。

人類の歴史からすると中産階級が増えていけば、普通は民主化するはずです。しかし、中国の場合、チャンスはありましたが、そうはなりませんでした。今や政治改革や民主化ははるか遠くに行ってしまいました。

一方、イラク戦争や世界金融危機で米国の力は落ち、「ラストベルト」と呼ばれる地域に象徴されるように不満を持つ人が多く出てきて、トランプ大統領が誕生しました。民主主義の灯台と言われた米国の伝統的な政治の流れを断ち切ってしまったことで、中国は自信を持ち始めました。

—中国のWTO加盟後、もっと厳格にルールを適用していれば、現在のような状況にはならなかったのではないでしょうか。

小原:中国が小さく、脅威になっていない時代は、中国が少々ルール違反をしても、みんな目をつぶっていました。ところがこれほど中国が大きくなり、自信を深めたことにより、その力で現状を変更しようとています。

プラトンも『国家』で言っていますが、結局、正義は大国が決めるのです。もちろん人道や人権という人類普遍の価値はあります。これまでは力を持つ米国がたまたまそういったものを大切にする国家でした。その米国でさえもダブルスタンダードはあって、自国の利益になる場合のみこうした価値を守り、利益に反する場合は無視することがあります。

中国がさらに力をつけ、自らルールを作るようになると、当然、自国の利益に反するようなルールは作りませんし、そのようなルールがもしあったとしても従いません。南シナ海の問題でも中国は常設仲裁裁判所の裁定に従っていません。ですから先ほど申し上げたようにTPPなどで周囲の国が結束して、みんなが守るべきルールを作らなければいけません。

米国は中国の封じ込めに動き出していますが、日本が同じことをやろうとしても難しい。日本は中国も入ることができるような枠組みの構築に力を入れていくべきでしょう。

民主主義を維持するためには力が必要

—民主主義という政治体制への信頼が失われています。今後、民主主義はどうなっていくのでしょうか。

小原:今、米国で大きな議論になっているのは、「デモクラシーは大丈夫か」というテーマです。米国は第二次世界大戦の勝利を「民主主義の勝利」と説明していますが、やはり軍事力、経済力を含むパワーで勝ったのです。今後も同様で、中国が米国をパワーで追い抜くとどうなるか分かりません。

ただ、中国のような社会は日本にはそぐわないと日本国民が考え、今後も米国と価値観を共有するということであれば、米国との同盟を続け、米国にパワーを持ち続けてもらわないといけません。一方、中国とは価値は共有できないけれども、地政学的にも経済的もある程度、関係を築いていく必要があります。ですから日米「同盟」と日中「協商」という言葉になるわけです。

その先は中国が米国を上回るのか、上回らないのかということになりますが、トランプ大統領の近視眼的な問題解決の手法は、長期的に見て米国の衰退を招いているようで気がかりです。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『日本の原子力と北朝鮮の核の秘めた関係 日米豪印の原子力協力が鍵になる』(7/6日経ビジネスオンライン 長尾賢)について

7/7facebook投稿 朱雪琴<執法公飽私囊,這是獨裁專制一種普遍現象,披著執法外衣,打著為人民服務的旗號進行搶劫。大的大貪,小的小貪,從上到下都是為人民幣服務。

法執行機関は私腹を肥やす、これは独裁専制にありがちな現象で、法執行官の上着を着て、人民に奉仕する旗の下に強盗をしている。大は大きな貪欲、 小は小さな貪欲さで、上から下に至るまで、人民元の為に奉仕している。>

https://www.facebook.com/100017127274847/videos/256085101639064/

7/7阿波羅新聞網<港媒:〝国运之战〞混淆〝党运之战〞 中共还将有更多误判 ——李平:以党性思维打贸易战的荒谬=香港メデイア:“国運の戦い”に“党運の闘い”が混じる 中共は多くの誤判断をするだろう 李平:党の考えで貿易戦を戦うなぞ大間違い>米中貿易戦が予定通り始まった。トランプに核の脅しは効かない。中国の学者は「国営メデイアは、中米貿易戦は国運を賭けた戦いと見ているが、今の中国の最大の危機は貿易での衝突ではなく、米国が中国を軍事戦略上の敵国とオープンにしたことと思う。貿易戦は中国を全面的に抑止・打撃を与えるために起こされたもので、民族復興の夢がこれで挫折したとなると習近平の権威が打撃を受けるに止まらず、中共統治の正統性の危機が再燃するだろう。所謂、国運の戦いの終点は党のリーダーの習の権威に向かい、このため導き出される対策が党の考えに染まるのは尤もである。一つは、トランプに打撃を与えるため大豆に報復関税をかけると宣言し、共和党の票田への「核兵器」と為し、共和党、民主党両党が中国との貿易戦を支持していることを無視している。民主党は今でも議会にZTEに対して制裁に反対or緩和の方向で法案を出しているというのに。米国の経済・社会の結びつきの変化は政治や国家の利益の変化を齎し、譬えトランプが2年または6年で下りたとしても、米国は大統領が替わったからと言って、中国は戦略上の敵国と言う立場を変えることはできない。中共はずっとトランプの貿易戦は中間選挙と大統領選の為と思ってきたし、トランプは利に敏い商人と思ってきた。「核兵器」に少し恩恵を与えてやれば彼は譲歩するだろうと。しかし結果は失敗で、貿易戦で米国は段階を踏んで、徐々に中国の首を絞めて来るだろう」と。

二つめは、中共は内戦が統一戦線を作り、外敵こそが勝利の有効な道具と看做している。このため北朝鮮、日本、EUを引き寄せるのに工夫している。北の非核化の嘘の成功確率は大幅に増え、日本は中日リーダー対話に乗って来て、EUは中国への輸出を増やすように要求するが、中共の期待する反米の統一戦線はまだできていない。EUはハッキリとトランプ政権の採っている貿易戦での行動は許されるべきものと表明した。中国の政府補助と技術の強制移転は重大な貿易問題だからである。主体的開国は売国と批判される。敵の敵は中共の統一戦線に加わらず、形ばかりの賛意を示すだけで、貿易戦に対しては違った考えがある。世界覇権を変えようという中国の湧き上がる野心に向かい、EUはどうして全力を尽くさないでいられようか?前門の虎を追い出し、後門の狼を迎え入れることがどうしてできようか?

三つめは、中共は世界を代表し、道徳の高みに立って、米国を攻撃するが、中国がWTO加盟時に約束したことを守っていないことに対する反省はしない。更に開放政策を進め、低関税にすれば中国人の利益になる事も反省しないし、信義誠実の原則、契約の精神、民主主義を受け入れて初めて統治ができることについて反省しない。結果は、習が四月にボーアオで4つの開放(「金融・証券・保険業界の外資規制を緩和」、「市場アクセスの実質的自由化」、「知的財産権保護の強化」、「自動車輸入関税引き下げ」のこと?)を宣伝し、国務院は6月に主体的に22項目の外国投資規制を撤廃したが、貿易戦のカードとはならず、ネット民から「売国22条」と揶揄され、再度このようなことが起きれば、面子が潰れることになる。国運の戦いは党の指導のもと、「党運の戦い」になり、国営メデイア・御用学者が言うには「貿易戦は中国が途上国のトップに、米国は西側のトップにいて、世界覇権の運命の戦いの火ぶたが切って落とされた」と。国運を守るために「上海株式指数が2000まで下がっても、我々は喜んで受け入れる」と戯言を言う。

http://www.aboluowang.com/2018/0707/1140385.html

まあ、米国が朝鮮半島人同様、中国人も平気で嘘をつくというのがやっと分かったようで。義和団の乱からすれば100年以上たってやっと分かったというのはお粗末の一言ですが。インデイアンを騙し、土地を奪い虐殺して来た人間が簡単に中国人を信じてきたことが信じられません。そのせいで、世界は大迷惑しています。でも自由世界を守るため米国には頑張って貰わねば。上述の記事は久し振りに全文を翻訳しました。中国人も米国が本気だと分かって焦っているようです。何時も言ってますように、米中の争いは「天保水滸伝」のようなものです。侠客同士の争いと見れば良い。舞台が世界で、覇権が争われるだけです。日本も含め、EU、英連邦(Commonwealth of Nations)は米国に加勢しませんと。

日本人の劣化は止まるところを知りません。目先の利益だけを追い、自分に関係ない分野には無関心です。これでは民主主義を強固にしようとしても、考えないで国民の代表を選ぶことになってしまいます。エネルギー問題もそうです。原子力も国民生活を支える重要なエネルギー源なのに、左翼メデイア・野党の言に惑わされて、原子力を使わせないようにしています。「怖い」という刷り込みが効いているのでしょう。でもそう思う人は飛行機なんか絶対に乗れないでしょうに。原子力は「プロメテウスの火」同様、後戻りはできません。人類が科学技術を如何に平和的・安全に利用できるかです。一昨日の上久保氏の記事のように南シナ海が中国によって封鎖されたらどうするのかという事だって考えておかなければならないでしょう。日本人の大多数が南シナ海に関心は持っていないと思います。総務大臣ですらシーレーンの大切さを分かっていませんので、国益を賭けて仕事をする大臣には不適と思います。自民党だからと言ってこんな人には当選してほしくありません。もっと勉強せよと言いたい。

長尾氏の記事は日米豪印仏で原子力での協力をしていこうと言うもの。最終的には軍事同盟にまで発展することを願っています。日米安保+NATO+Commonwealth of Nationsとの同盟で共産主義国と対抗していくのが理想です。プルサーマルやウラン燃料について経産省、学界は真剣かつスピードを上げて議論し、国民にもっとハッキリ、30年までの原発再稼働の道筋について明示した方が良いのでは。参考:「2030年エネルギーミックス実現へ向けた対応について~全体整理~ 平成30年3月26日 資源エネルギー庁」

http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/025/pdf/025_008.pdf

記事

(写真=Richard A. De Guzman/アフロ)

今、日本の原子力産業は徐々に縮小する傾向を見せ始めている。4月に伊藤忠商事がトルコの原子力発電所事業から撤退したことはこれを象徴する出来事だった。2011年に東日本大震災が起きて以降、安全基準が大幅に高くなり、採算が合わなくなってきているのである。国内の原子力発電所はなかなか再開せず、これから増える見込みもない。海外輸出も採算が合わないとなると日本の原子力産業は衰退を余儀なくされる可能性がある。

特に深刻なのは、原子力産業に優秀な人材が集まらなくなっていることだ。原子力産業には将来性がないようにみえることから、学生も原子力関連の研究を希望しない。このような状況は10~15年後、今の大学生の世代が仕事の中核を担う頃になると、大きな影響をみせる。中には優れた人材もいるとは思うが、平均すれば原子力関連の研究能力が落ちる。良い人材が集まらないと原子力発電所の管理も大丈夫なのか、事故が起きやすくなったりしないのか、心配になる。だからこのまま行けば、長期的には日本の原子力産業は閉じていくことが懸念される。

原発が支えた電力の安定供給

あまり議論されていないことだが、日本の原子力産業が衰退すれば、米国や中国との関係も含めた日本の安全保障環境全体に悪影響をもたらす可能性がある。これまで原子力産業が、日本の安全保障に3つの点で貢献してきたからだ。

まず、1つ目はエネルギーの安定供給である。日本が消費するエネルギー資源は1973年の時点では75%が石油関連だった。その結果として、1973年、1979年におきたオイル・ショックの影響を受けざるを得なかった。そのため、日本は石油備蓄を増やしたり、エネルギー資源を多様化したり、自然エネルギーやメタンを含めた新しいエネルギー資源の開発を進めたり、などの対策をとってきたのである。

特に原子力発電は、東日本大震災が起きる前は電力の30%を供給するまでになっていた。しかし、同震災後、原子力発電による電力供給はほぼ0%になっている。

2つ目は、もし日本が原子力発電を採用せず、エネルギー源の大半を海外に依存していた場合、日本は、より大きな海軍力を保有しなければならなかったかもしれない、という点だ。日本が消費する石油の80%以上が中東から運ばれている。そのシーレーン防衛には巨大な海軍力が必要である。第2次世界大戦に至る過程において、ABCD包囲陣をはじめとするエネルギー関連の制裁があり、これが真珠湾攻撃に至る日本の政策に大きく影響した。大戦中にはシーレーンが攻撃され、日本は苦しい生活を迫られた。このことを踏まえると、シーレーン防衛は重要な問題である。

一定程度は米海軍に依存するとしても、日本自身もより大きな海軍力を備えないと、シーレーン上でなにか問題が起き、エネルギー供給に影響がでた場合、対応できないかもしれない。

日本の原子力技術が支える日米同盟

3つ目は、日本の核保有に関わる点だ。日本政府の姿勢も、日本の世論の動向も核兵器を保有することには強く否定的である。それにもかかわらず、海外の、特に核兵器保有国の世論は、日本が核兵器を保有する可能性があると考えている。

その理由は、日本に原子力産業があるからだ。日本の原子力産業はIAEA(国際原子力機関)の査察をきちんと受け入れており、一見したところ、核保有国になるのは難しい。しかし、日本には核兵器を開発するための原子力関連の科学技術者と、実験施設、知識がある。結果として、日本はもしかすると数カ月から数年程度で核保有国になることができるのではないか、といったイメージが存在する。

日本が核保有国になるかもしれない、といったイメージは、実際には日米関係に大きな影響を与えてきた。例えば1964年に中国が核実験を行ったとき、日本とインドは中国に対抗する核抑止について考えた。そして両国とも米国に「核の傘」を提供するよう求めた。「核の傘」とは、日本またはインドが核攻撃を受けたときは、米国が核兵器で報復してくれる約束である。

米国の回答は、日本には「核の傘」を提供するが、インドには提供しないというものだった。それゆえ、日本は西ドイツと話し始めていた核兵器の共同開発を実行しなかった。一方のインドは、「核の傘」の提供をソ英仏からも断られた後、核兵器を独自開発する道を進むのである。

なぜ米国は、日本には「核の傘」を提供し、インドには断ったのだろうか。もし米国が日本に「核の傘」を提供しなかったら、日本が独自に核兵器を保有する可能性があった。だから提供を決めたと考えられる。つまり日本が核兵器を保有するかもしれないというイメージが、日本への「核の傘」提供につながり、日米関係を強固にしている可能性があるのである。

日本の原子力技術が中国の背中を押す

北朝鮮の核開発の問題にも、日本が核兵器を保有するかもしれないというイメージが影響を与えている。なぜ中国は北朝鮮の核兵器開発を抑えなければならないのだろうか。北朝鮮の核兵器は北京を攻撃するためのものではない。日本が米国の核兵器を脅威とは思わないように、中国も北朝鮮の核兵器を脅威と感じる必要はない。しかし、北朝鮮が核兵器を保有した後、韓国、台湾、日本が核兵器保有へ進む可能性を考えると、中国は北朝鮮の核兵器保有を懸念せざるを得ないのである。

つまり、日本に原子力産業があることは、日本が米中などの国々との関係を強化する要因となっており、地域の安全保障全体に組み込まれた重要なパーツになっている。もしなくなれば、地域の安全保障のバランスは崩れるだろう。そして、今、日本の原子力産業の衰退によって、この懸念が現実味を帯び始めているのである。

インドの原発開発を日米豪で支援

ではどうしたらいいだろうか。そこで昨今検討が進められている日米豪印(+仏)協力によるインフラ事業の一環として、民生用原子力協力を進める案を提案する。インドは今、大規模な原子力発電所を拡大する計画を進めているし、そこに日米仏も参入したいと考えている。

だからすでに日印、米印、印仏の間で、原子力協定が結ばれている。日本がインドに原子力発電所を建造することになれば、日本の原子力産業を支えることになる。米国とフランスがインドに原子力発電所を建設する場合でも、日本製部品を使うから、日本の原子力産業にとって利益になる。オーストラリアはインドへウランを輸出しているから、この計画では重要な役割を果たす。
つまり、日米豪印(+仏)の組み合わせによる協力は、日本の原子力産業に生き残る道を与え、結果として、日本の安全保障の確保に貢献する可能性がある。

本稿は、日本をめぐる安全保障の深刻化に伴い、日本の「核戦略」というタブーな議論に挑戦したものである。特にこの問題は、日米印を比較した場合に意識せざるを得なくなった。ぜひ日本でより深く議論され、手遅れになる前に、適切な決断がなされることを望むものである。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

『中国・女子受験生の「セクハラ自殺」の余波 相次ぐ学校現場での被害、セクハラ立法を求める声も』(7/4日経ビジネスオンライン 福島香織)、『多発する飛び降り自殺と煽る野次馬たち 発端はセクハラを苦に飛び降りた19歳の女性』(7/6日経ビジネスオンライン 北村豊)について

7/6news vision 渡邉哲也<人民元相場の急落は新たな通貨危機への危険サインか?米中貿易戦争は「金融ステージ」に突入する>今度の米中貿易戦争で、中国の外貨準備が減って行き、通貨危機が訪れるとのこと。通貨スワップを中国から頼まれても日本は受けるべきではありません。米中の世界覇権を巡る争いなので、どちらに与した方が良いかは明らかでしょう。また、「人民元を完全に自由化し、為替介入をせず、人民元を温存するという方法があるが、この場合、人民元は暴落し、外貨建て債務を持つ企業などの破綻と輸入品の高騰によるインフレと国内の混乱が待っているだろう。しかし、国が破たんするよりはその方が痛みは少ないのだと思う。米中貿易戦争、次のステージは金融戦争であり、これは米国が圧倒的に有利な戦いであるといえる。」とあります。是非共産中国を打倒してほしい。

https://news-vision.jp/article/188534/?page=1

7/7宮崎正弘氏メルマガ<かくて「米中百年戦争」が開始された 関税による貿易戦争は五十年つづく、経済史未曾有の大戦になる>中国が共産主義のままで世界の覇権を握るところは見たくありません。勿論50年後であれば生きてはいませんが、子や孫が非人間的なシステムの中で生きることを考えると耐えられません。

http://melma.com/backnumber_45206_6705713/

本日の2つの記事は同じ中国人自殺者のことを扱っています。中国人の自殺は飛び降り自殺が多いですが冥界へ行ったときにご利益があると考えてのこと?鴻海精密工業の中国製造子会社“富士康=フォックスコン”でも工員の飛び降り自殺が相次ぎ、郭台銘が対応を迫られました。

中国では女性の人権を言う前に、人権そのものが擁護されていない社会ですから、そこを追及するのが先なのでは。官憲による貧者への甚振りは日常茶飯事です。本ブログでもfacebook投稿記事で何度も紹介してきました。“権銭交易”が“権色交易”に及び、立場の上の人間が、下の人間を虐めるか、言いなりにさせることが可能だと思いこんでいるのでしょう。賄賂と同じく中国社会の病弊です。

「中華民族は同情心が豊富な民族であったはずだが、一体全体これはどうしたことか」と言っていますが、歴史を見れば中国人が情に厚いとは思えません。曹操が董卓の暗殺計画に失敗し、逃げるときに助けてくれた一家を惨殺(呂伯奢一家殺害事件)したり、蒋介石の「黄河花園口決壊事件」をみればそんなことはないだろうと思います。野次馬が“围绕、旁观=取り囲んで傍観する”のは中国では当り前のことです。心無い言葉を発するのも自己中心だからでしょう。自分だけ良ければというのが中国人の遺伝子に組み込まれているという事です。こういう民族とサッカーワールドカップで試合終了後清掃して帰る日本人とを比べたときに、我々の祖先が「南京虐殺」や「強制連行・慰安婦」等の行為を行い得ると思いますか?中共や北のプロパガンダです。それを今でも信じる日本人は、自分の生き方が中国人や朝鮮半島人のように自己中心なんだろうと思います。両方の事件とも彼らは捏造はしていますが、事実で立証できていないのです。我々の祖先を信ぜず、裏切りが常道の彼らの言を信じるとは愚かにも程があるでしょう。

福島記事

自殺した女子は「担任教師からひどいセクハラを受けた」と訴えていた。

 日本ではセクハラ事件の暴露が相次いでいるが、中国ではどうだろう。最近中国では、セクハラをきっかけに19歳の女子受験生が自殺した事件が、あまりにもショッキングで、セクハラが常態化している中国でも、反セクハラ立法の声があがっている。

 19歳の甘粛省慶陽市の女子受験生は担任教師にセクハラを受け、抗議の自殺を6月20日午後3時ごろ、衆人環視の中で行った。この様子はなんとインターネット上でも中継され、中国社会にさまざまな世論を巻き起こした。

 まず犠牲者の女子受験生が、担任教師からひどいセクハラを受けていたということで、セクハラに鈍感な中国でも反セクハラ立法が必要ではないか、という声が起きた。この事件の中でもう一つ、ニュースとなったのは、彼女が百貨店ビルの8階の外壁の出っ張りに座って、スマホをいじっていた時、やじうまから「早くやれ!」「どうせ、死ぬ気などないんだろう!」といった自殺を促すようなヤジがとび、手拍子が起きたということだった。

 この手拍子に押されるように女子受験生が飛び降りたとき、ちょうど消防士が彼女を救出しようと、外壁を上っている途中であった。消防士は飛び降りる彼女の手をとっさに握ろうとしたが、間に合わず彼女は落ちてしまった。消防士が悲痛な叫びを上げる一方で、ビルの下に群がるやじうまたちからは哄笑が起きたという。この様子はインターネットで流された。

 警察当局の会見や中国メディアの情報を総合すると、女子受験生は高校のクラス担任教師から、耳たぶをかまれ、衣服をやぶられるなどのセクハラを日常的に受けていた可能性がある。「可能性がある」とぼかしたのは、担任教師が証拠不十分で不起訴処分になったからだ。だが全寮制が多く、受験競争の厳しい中国の学校での教師によるセクハラは非常に多いことは、すでに中国社会で大きな問題として指摘されている。

 女子受験生と彼女の父親が警察に届けた訴えによれば、2016年9月5日、授業中に胃痛になった彼女は授業を途中で退席し宿舎で休んでいたが、その夜、担任教師が見舞いと称して宿舎内で寝ている彼女のところに訪れ、額や口にキスするなどの猥褻行為をしたのが、セクハラの始まりだという。この後、うつ病と診断された彼女は同年10月、12月に抗うつ剤の大量摂取による自殺を図るも未遂に終わった。2017年2月、彼女は父親に連れられて、警察に行き、教師の猥褻行為を訴えたが、地元公安当局は、証拠不十分とし、教師の行動と彼女のうつ病は因果関係なし、という判断を下した。

父親はこれに納得できなかったが同年5月、検察院は教師に対しては犯罪の要素がないと不起訴処分を決定、学校における教員業務を怠けたとして、10日間の行政拘留処分に処した。この判決に絶望した彼女は、2017年5月24日にも学校の5階から飛び降り自殺しようとしたが、このときは消防士による3時間の説得後に救出されていた。だが、今年1月、再び大量の抗うつ剤を飲んで自殺未遂をおかし、今回5度目で帰らぬ人となった。

 ネット上では、この女子受験生に対する同情の声が集まった。また、司法機関の処理が問題であったという指摘が相次ぎ、中国でも反セクハラ立法を提出すべきだ、という声があがった。中国における“セクハラ”に関する法律は、「婦女権益保障法」の第40条で、婦女に対するセクハラを禁止する、と規定されている。また刑法237条では、強制わいせつ罪、侮辱罪で暴力、脅迫をもって他者に猥褻行為を強要する(しかし、実際はその対価である賃金アップや優遇条件を踏み倒す)、あるいは婦女を侮辱する犯罪に対して刑事罰を規定している。ただ、こうした法律では、明確にセクハラとはなにか、が規定されていないので、権力の上下関係や、微妙な人間関係のなかで、明確にNOといえずに生じてしまう、性的関係については、たいてい証拠不十分、となってしまうのだった。

 香港メディアのラジオフリーアジアが北京航空航天大学法学院副教授の田飛竜の文章を引用して、中国のおけるセクハラ関連法の欠陥を指摘している。まず、法的責任自体が軽い。立件できたとしても軽微な治安管理処罰か行政責任を問うぐらいであり、民事責任も謝罪と損害賠償程度しか問われない。また、密室で行われるセクハラでは証拠固めが難しい。さらに学校や党の機関など外部の独立機関の介入が行われにくい現場で起こりやすい。

 さらに言えば、伝統的男尊女卑感覚が根強い中国社会ではまだ真の意味での女性の人権に対する尊重の共通認識が形成されていないことも背景にあるという。

相次ぐ女子学生のセクハラ被害報道

 この甘粛女子受験生自殺事件に前後して、大学や学校現場で女子学生が被害に遭うセクハラ事件がいくつか報道されている。山東省の臨沂大学の教授が長期にわたって複数の女子学生にセクハラし続け、6月に事件が明るみに出た。ある女子学生は、卒論指導を受けていた教授から、骨折して生活に不自由しているので買い物などを頼まれてほしい、とのメッセージを受けた。女子学生が家に行くと、卑猥な言動とともに肉体関係を迫られたという。すでに卒業した女子学生は教授からのメッセージ記録とともに学校に調査を申し出たところ、それが認められて、この教授に対する調査を大学側が実施、他にも複数の被害者女子学生が名乗り出ていた。教授は「教師としての道徳性に問題あり」として解任されたという。

 また人民大学の文学部副教授が突然解任されたのも学内調査でセクハラ行為が明らかになったからだという。この副教授は女子学生の論文指導を行って信頼を獲得した後、突然“獣性”を発揮して、女子学生をもてあそんだという。人民大学では経済学部教授がセクハラ常習犯で、たまたま南京大学から来ていた客員講師の博士がこれに気づき、告発。客員講師が来ていた期間中だけでも7人の女子学生がセクハラ被害を訴えていたという。人民大学ではもう一人、今年春にセクハラ問題が暴露され解雇された教授がいる。

公式に報道されていない、ネット上のセクハラ告発は枚挙にいとまがない。起訴されない以上、事実が確認できないのだが、5月11日、北京城市学院の女子学生が、その学院に教えにきていた清華大学の教授に暴行された、とか、1999年卒業の女子学生が自殺したのは北京大学有名教授にセクハラを受けたためだという告発が今年4月に実名でネットにあがったり、北京航空航天大学の教授が10年にわたって7人の女子学生にセクハラを続けてきたという訴えが、今年になって実名でネット上で告発されたりしている。いずれも具体名が挙げられており、告発者も名乗っているので、国際社会で起きているMeToo運動の影響を受けての動きだと思われる。

 さてMeToo運動は、米国のハリウッドから起きた動きである。それまでのハリウッドでは、監督やプロデューサーの大物が女優に“枕営業“を要求することが、おそらく常態化していたのだが、その女優達が高い地位を得て発言力を持った今、後進の女優達が同じ目に遭わないように、昔の件を告発しはじめた。そうすると、私も、私も、と女性たちが同じ経験をしていたことを訴えはじめた。この運動が米国で広がり始めたとき、では中国ではどうなのか、という議論が知識人たちの間で巻き起こった。

 実は、中国では司法記録上は、女性のセクハラ案件はまだまだ少ない。中国でセクハラに相当する性騒擾という言葉が登場したのは1988年だが、それから2013年3月までの間、セクハラ問題に関する研究論文はわずか1095編で、その中でも事例はほとんど挙げられていなかったということが、中国ネットメディア「観察者」(2018年1月17日)で言及されている。この記事は、人民大学社会人口学院の副教授と社会学部教授による2013年に発表された共同論文がもとになっているが、結論からいえば、21世紀に中国でセクハラを訴える人たちは、セクハラの概念が欧米と違い、公民権侵害と男尊女卑と“性はすなわち醜いもの”という三者の折り重なった概念の中で停滞しているということ、米国文化と中国文化は違うので、米国のセクハラの定義が正確かどうかはさておき、中国の実際生活には適用できない、という話であった。

 セクハラというのは、権力(パワー)、社会的性差(ジェンダー)、性(セクシュアリティ)の三者の関係の中で起きるのだが、中国の伝統社会では、権力、性差、性の三者の関係は根本的に違う。権力は性差を凌駕し、性差は性を凌駕する。このため、セクハラがおきても、それが性蔑視によるハラスメントとみなされない、ということらしい。

パワーを持たない男性も性的搾取の対象に

 私の中国での生活を振り返れば、確かに中国社会のセクハラ状況はひどいが、それは女性であるが故にセクハラを受けているのではなく、弱者であるから性的に搾取されるのだ。だが権力(パワー)さえもてば、ジェンダーもセクシュアリティも関係ない。逆にいえば、パワーがなければ、男でも性的に搾取され蹂躙される。先の論文では、実は同性間のセクハラについてもかなり触れられている。

 フォーブス中国版では最近「中国女性はセクハラをよくわかっていない」という指摘が行われていた。とある女性弁護士が過去12年の中国の海外進出企業におけるセクハラ調査をおこなったところ、セクハラが常態化しているところが多く、仕事場におけるセクハラは普遍的に存在し、従業員は雇用者に対してセクハラを告発しないのも普通であるという結果をまとめていた。理由としてはもちろん、セクハラに対する教育が欧米よりも相当遅れていること、中国にセクハラを取り締まる法的根拠が(2005年の婦女権益保障法の改正まで)欠如していることなどが挙げられているが、根本的に中国女性自身がセクハラをよくわかっていない、に尽きるということだ。

私が観察するところをいえば、中国で問題視されるべきセクハラの本質は、性搾取だと思う。その主な被害者は、出稼ぎ農民のアーイーと呼ばれるお手伝いさんやレストランやホテルの下働きといった底辺の労働者だ。雇い主から重労働を軽減してやる代わりに、あるいは賃金を上げてやる代わりに性的関係を強要するという例は私も耳にタコができるほど聞いた。こうした雇い主からの性搾取をきっかけに、きっちり対価をとれるプロ売春に転職する女性も多かったし、同じ性搾取されるなら、高く売りたいと、日本人駐在員や出張者がよく行く高級店を紹介してほしい、と相談されたこともあった。そもそも、一部農村では、未だに娘を人身売買ブローカーに売る親もいるのだから、これはセクハラというよりは基本的人権、生存権の問題といえる。

弱者、敗者に厳しい中国社会を反映

 社会格差の激しい中国では、パワー(権力や金、腕っぷし)がない人間は搾取され虐げられて当然という価値観がもともとある。生まれながら人間は平等であるとか、法の下の平等とかの概念がない。だから、何が何でも権力や金にたどりつかねばならず、その方法として、少なからぬ子供たちは激しい受験競争にさらされる。だが、この受験、競争社会を乗り越える過程でも、さまざまな搾取が弱者の子供たちに対して行われている、というのが、今回の女子受験生の自殺事件で見えてくることかもしれない。

 甘粛の自殺した女子受験生は、セクハラが直接の原因でうつ病になったのか、あるいは受験のプレッシャーなのか、亡くなった今となってはわからない。彼女が自殺した瞬間、下で見守っていたやじうまから哄笑が起きた、という事実は、弱者、敗者に対して徹底的に厳しい中国社会を如実に表している(こうしたやじうまたちの数人は、のちに逮捕されている)。

 こんな中国も、世界のジェンダーギャップ指数(世界男女平等ランキング、世界経済フォーラム発表)によれば、日本より上である。当初はおかしいと思っていたが、中国のセクハラや性搾取問題が、ジェンダーやセクシュアリティの問題でもなく、純粋に権力による搾取と人間の不平等の問題であることに気づけば、納得した。ならば、たとえ反セクハラ法ができても、法の下の平等がない中国でどれほど機能するだろうか。

 さて、日本では「セクハラという罪」はないのだが、これからセクハラ罪をつくるべきか否かは、きちんと議論できているだろうか。いい機会だから、MeToo運動の盛り上がりを機会に、日本のセクハラと欧米のセクハラに違いはあるのか、本質はなにか、ちょっと本気で考えてみるといいと思う。中国とも欧米とも違う、セクハラの本質があるかもしれない。

北村記事

自殺志願者に対する心無い煽りに非難の声が上がった。

 6月23日、広東省“汕頭市”で“覃(たん)”という姓の男(33歳)が11階建てビルの屋上の縁に立ち、飛び降りて自殺しようとしていた。11階建てビルの屋上の縁に人が立っているのを見つけた人々は、上を見上げて「人が飛び降りようとしている」と大声を上げたから、たちまちのうちに野次馬がビルの周囲に集まった。その中の誰かが110番に電話を掛けたのだろう。警察は午後4時5分にビルの屋上に自殺しようとする人がいるとの通報を受けた。

 速やかに現場のビルへ到着した警察官は屋上に上り、屋上の縁に立つ男と話をした。男は自分の姓は“覃”(以下「覃さん」)であると述べた上で、妻と感情的に揉めたことが自殺の理由だと釈明した。そこで警察は彼の妻へ急いで連絡と取るのと並行して自殺を思い止まるように覃さんを説得し、最終的に夜7時に覃さんを救出することに成功した。警察の出動から救出までは約3時間を要したが、この間ビルの下には野次馬が群をなし、野次馬の前方に位置した観衆の一部は家から持参した椅子に座り、あたかも“好劇(良い芝居)”を観ているように楽しげであった。

 現場に居合わせた人がこの場景を撮影し、その動画をネットに投稿したが、これを見たインターネットユーザーは、「この人たちは胸糞が悪い、人間性が全くない」とか、「こういう輩には、“瓜子(暇つぶしに食べる西瓜の種)”、お茶や西瓜(すいか)を運んでやれ」、「この社会は一体どうなっているんだ。このように人がビルから飛び降りるのを待っている人たちの良心は一体どれほど曲がっているのか」、「現在の人情はこれほど冷たいのか」といった意見を動画のコメント欄に書き込んだ。

 6月26日の夜、江蘇省“南通市”で某住宅団地の屋上から女性が飛び降りて自殺しようとしていた。これを知った団地の住民たちが大挙して現場の団地前の広場に集まったが、女性は容易に決断できず、飛び降りるのを逡巡していた。すると、広場に集まった群衆の中から「“跳啊, 跳啊(跳べよ、跳べよ)”」の大合唱が沸き起こった。現場で女性の救助に当たっていた消防隊員によれば、強力な光線を照射して、女性を刺激して早く飛び降りさせようとする者までいて、消防局の救助活動を妨害したという。現場に派遣された警察官がその光線の発射を制止したが、そこから逃げ出した者たちが別の住宅棟に逃げ込んで、強力な光線の照射を続け、警察官との間で“捉謎藏(鬼ごっこ)”が繰り広げられ、人々から軽蔑された。

自殺の決行を煽り続ける群衆

 女性は幸運にも3時間後に説得に応じて自殺を断念し、消防隊員によって安全な場所へ誘導された後、検査を受けるために医院へ搬送された。その後に消防隊員はネットに書き込みを行い、「“軽生者(自殺する人)”は“滋事者(面倒を引き起こす人)”だが、彼らは全て苦悩を持っているのであって、人々に申し訳ないことをした訳ではない」と述べて、野次馬たちの品性劣悪な行動を批判した。

6月20日以降、上述した2件以外にも広東省や甘粛省などで類似の飛び降り自殺騒動が発生したが、その発端となったのは6月20日に甘粛省“慶陽市”で19歳の女性“李依依(りいい)”(仮名)が下層にデパート“麗晶百貨”が所在する25階建てのマンション“麗晶公寓”の8階窓外にある小さなベランダから飛び降り自殺を遂げた事件だった。李依依は高さ35mの8階ベランダに腰掛け飛び降りるまでに4時間半を過ごしたが、最後は救助しようとした消防隊員の手をすり抜けてその身を空中へ躍らせたのだった。この彼女にとって最後となった4時間半に麗晶公寓前の地上に集まった多くの野次馬たちは、彼女に向かって「早く跳べ」、「どうして跳ばないんだ」などと自殺の決行を煽り続けたのだった。

 中国では李依依の飛び降り自殺は大きな話題となり、中国社会に問題を提起したのだった。李依依が飛び降り自殺を遂げることになった事件の経緯を振り返ってみる。

「クラス担任に暴行された」

【1】2016年9月から“慶陽六中(慶陽第六高校)”の3年生となった李依依にとって“高考(全国統一大学入試)”までは残すところわずか1年であった。その高校3年の授業が始まって間もない9月5日の午後、李依依は突然の胃痛に襲われた。胃痛は彼女の持病であり、学生宿舎は比較的寒いので、それを心配した某先生が李依依に電気毛布が使える女子職員宿舎の109号室で休息を取るように手配してくれた。その日の夜は雨で、8時過ぎに学校は停電になった。まだ停電が続いていた8時30分頃、李依依のクラス担任である“呉永厚”が女子職員宿舎へ入って行った。

【2】クラス担任である呉永厚は李依依が休息を取っているのは109号室であることを聞いていたので、109号室のドアを開けて中に入った。暗闇の中で呉永厚は李依依が寝ているベッドの横に座ると、李依依に病状を尋ねた。李依依が「とっても良くなりました」と答えると、呉永厚は突然手を伸ばして李依依の顔をなぜた。そして彼女の身体を触り始め、遂には彼女を抱きしめて身動きできないようにした。李依依は抵抗しようとしたが果たせず、呉永厚は一層力を強めると、彼女の顔や唇に接吻し、耳たぶを噛んだ。呉永厚の手はずっと李依依の背中を愛撫しつつ、彼女の着ている服を脱がそうとした。

【3】この時、親友“羅娟娟”(仮名)の父親で物理教師である“羅宇”(仮名)がドアの外から李依依の名前を呼んで、ドアを開けて部屋の中に入って来た。これに驚いた呉永厚は李依依を抱きしめていた手を離すと、ベッドから少し離れた場所に移動し、何事もなかったように振る舞った。羅宇は李依依の頭髪と衣服が乱れていたので、呉永厚が李依依に不埒な行為をしたのではないかと疑ったが、呉永厚の年齢が50歳近いことを思い出して疑念を打ち消した。停電では電気毛布も使えないので、羅宇は李依依を学生宿舎に戻すことを決断し、呉永厚に李依依を学生宿舎まで送らせたが、李依依はこの時程恐かったことはなかったと後に述べている。

【4】それはとにかくとして、李依依は羅宇のおかげで呉永厚に暴行されそうになったのを危機一髪のところで難を逃れた。なお、本来、李依依のクラス担任は別の人物だったが、7月に病を得て入院し、急きょ後任として高校3年2組のクラス担任になったのが呉永厚だった。李依依が呉永厚と初めて会ったのは夏休み中に行われた補習授業だったが、教員室で呉永厚は突然に李依依の顔をなぜた。この時以来、李依依は呉永厚に何かされるのではないかと恐れを抱くようになっていたのだ。呉永厚は1967年生まれで、2016年の事件当時49歳。1992年に“西北師範大学”化学学部を卒業し、2011年に“慶陽六中(慶陽第六高校)”へ配属になり、2014年に“高級教師(大学の助教授に相当)”資格を取得したのだった。

【5】翌日の早朝、李依依は学校の心理指導室へ行き、泣きながら指導教官に事情を説明したが、指導教官は「この問題の解決は自分の手に余るので、状況を学校の責任者である“段”姓の人物に報告すると述べただけだった。事件の2日後、クラス担任の呉永厚は李依依に対して「私が間違っていた。頭がおかしくなり、一時的な衝動で貴女に不埒なことをしてしまった。どうか許して欲しい」と謝罪した。しかし、いくら謝罪されても、許せないことがある。しかもそれをしたのはクラス担任だったのである。

クラス担任変更を要求するも…

【6】事件発生後、李依依の父親“李明”は学校から連絡を受けて娘に問題が発生したと知り、慶陽六中へ出向いて情緒不安定となった娘の状況を知った。当時、李依依は具体的に何が起こったのかを父親には話さなかったし、李明も何があったのかを娘に問い質すことが出来る状態ではなかったので、ひとまず娘を家へ連れて帰ったのだった。9月8日、李明は娘を慶陽市内の医院へ連れて行って検査してもらったが、身体に異常は何も見つからなかった。そこで、翌9日に娘を連れて陝西省省都の“西安市”へ行き、大きな医院で徹底的な検査をしてもらおうとしたが、李依依は心理的な検査を拒否したので、慶陽市へ戻るしかなかった。

大学入試を来年に控えていることから、一度は学校へ戻った李依依だったが、数日すると学校での生活に耐えられなくなり、李依依は再度自宅へ戻った。こうして事件から2週間が過ぎた頃、李明の度重なる質問を受けた李依依は遂に学校で彼女の身に起こったことを話したのだった。真相を知った李明は慶陽六中へ出向き、クラス担任を変更するよう要求したが、学校側は事実関係を調査するとして即答しなかった。

【7】2016年10月7日、李依依は1回目の自殺を試みた。彼女は薬を大量に飲んで人事不省に陥ったが、応急手当によって危機を脱した。李明は呉永厚を婦女暴行で通報しようとしたが、友人から時間が経過しているし、証拠もないから時機を待てと助言を受けたのと、学校側の調査結果を待つこととして通報を保留とした。10月中旬、李明は李依依を連れて検査を受けに上海市へ行った。事前に地元の医院で証明書を発行してもらったが、そこに書かれていたのは“抑鬱症(うつ病)”だった。上海市の医師は明確な診断を下さず、精神安定剤を処方し、可能なら毎月1度検査を受けに来るようにと李明に告げたのだった。慶陽市に戻った後、李依依は再度学校へ戻った。

【8】2016年12月6日、李依依は2度目の自殺を試みた。彼女は上海市の医院が処方した精神安定剤を一気に飲んだのだったが、応急手当を受けて一命を取り止めた。さらに、2017年5月、李依依は3回目の自殺を試みた。今回はビルから飛び降りようとして救助に駆け付けた消防隊員によって救出された。その5月中に李依依は学校の職員に付き添われ李明と共に北京市へ向かい、精神科で名高い“首都医科大学附属安定医院”で診察を受けた。この結果、李依依に下された診断は“創傷後応激障礙(心的外傷後ストレス障害)”であった。

【9】2018年1月15日、李依依は、安定医院が処方した薬10箱以上を一度に飲んで4回目の自殺を試みた。1月16日に慶陽市内の医院が出した“病危通知書(危篤通知書)”には、李依依には多種類の薬物による中毒、中毒性脳病、洞性頻脈などの問題があり、いつ生命の危機が訪れてもおかしくない状態であると書かれていた。

【10】ところで、李依依を4度もの自殺未遂に追い込む原因となった呉永厚はどうなったのか。李明によれば、慶陽六中は李明に35万元(約600万円)の賠償協議を提案して来たが、その他訴訟を行う権利の放棄が前提条件であったので、李明は提案を拒否したという。李明は2017年2月に“慶陽市教育局”を訪ねて呉永厚に対する調査結果を督促した。しかし、その後は何の音沙汰もなかったので、李明は“慶陽市公安局”に事件を通報し、2017年5月に慶陽市公安局の“西峰区分局”が呉永厚に対し“行政拘留10日間”の処罰を科した。

その処罰決定書には、呉永厚が「女子職員宿舎109号室で寝ている李依依に対し唇で李依依の額、顔、唇などに約3分間接吻したが、それを羅宇に見つかった」と供述したことが明記され、呉永厚の行為は『治安管理処罰法』第44条規定の“猥褻(わいせつ)”を構成するとあった。一方、2017年7月23日、“慶陽市教育局”の党委員会は、呉永厚に対する行政処分を決定し、彼を“教育技術7級”から“教育技術8級”へ降格すると同時に慶陽六中から配置転換させることにした。

処罰の理不尽さに失望

【11】呉永厚に対する処罰がわずか10日間の行政拘留であったことを知った李依依は、その理不尽さに失望すると同時に憤った。娘を慰める目的もあって、李明は改めて慶陽市の“西峰区検察院”に対して事件を通報した。事件は受理されたが、2018年3月1日に西峰区検察院は呉永厚を不起訴とする旨の決定を下した。その理由は、「呉永厚の行為は情状が極めて軽微であり、李依依の現在の病状が呉永厚の行為と直接の因果関係を持つという証拠はないので、犯罪を構成しない」という内容だった。

【12】2018年6月中旬、李依依は西峰区検察院の不起訴決定書を見つけて非常に怒った。6月20日の正午、李依依は家族と一緒に昼食を食べた後に、アルバイトの仕事に行くと言って家を出て、その足で麗晶公寓8階に到り、閉店した“火鍋店(寄せ鍋)”の窓から小さなベランダに出た。そして、幅わずか30cmのベランダの縁に腰掛け、不安定な状況で4時間半を過ごした。夜7時頃、消防隊員が李依依を救出しようと手を伸ばした瞬間、彼女は空中に身を躍らせたのだった。午後4時40分に李依依がSNSに投稿した文章の末尾には“一切都結束了(全てが終わった)”と書かれていた。

【13】6月25日の夜、“慶陽市共産党委員会宣伝部”は記者会見を開催し、出席した市公安局西峰分局の副局長“曹懐玉”は、李依依がビルから飛び降りた原因が以前にクラス担任が彼女に行った猥褻行為と直接の関係があるかどうかを現在調査中である旨を表明した。

 長くなったが、上記が多くの自殺志願者が模倣した飛び降り自殺騒動の発端となった19歳の女性が飛び降り自殺を遂げるまでの全貌である。この事件は2018年4月20日付の本リポート「中国の名門大学を騒がせたセクハラ告発運動」で報じた中国におけるセクハラ告発運動(“Me Too Movement”)に関連する事件として中国の世論を沸騰させた。

 また、野次馬が飛び降りようとする自殺志願者に対して「早く飛び降りろ」などと志願者を刺激するような言動を行ったことが、問題視された。「中華民族は同情心が豊富な民族であったはずだが、一体全体これはどうしたことか」、「一つの生命に対して、どうしてかくも冷酷になれるのか、中国伝統の道徳はどこへ行ったのか」というのが、中国の評論家たちの意見である。中国国民の大多数は生命の尊厳をわきまえているが、一部の社会に不満を持つ人たちはそのはけ口を他人の不幸にぶつけるのである。たとえそれが、死を目前にしている自殺志願者であっても。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。