『不正だらけの統計、習近平の「貧困ゼロ」宣言に疑義 相変わらず深刻な中国の貧富格差』(12/18JBプレス 日本戦略研究フォーラム)について

12/20希望之声<川普发“为川普而战”视频 呼吁拯救美国拯救世界=トランプは、米国を救い、世界を救うことを求める「トランプの戦い」ビデオを発した>

https://youtu.be/shEFsszCkvw

https://www.soundofhope.org/post/455305

12/20阿波羅新聞網<平叛!现在就出击!美国最大民兵组织敦促川普总统 选举人团对决在国会能翻盘吗?=反乱を鎮圧せよ!今が攻撃のとき!米国最大の民兵組織はトランプ大統領を促す 選挙人団の対決で逆転できるか?>

選挙人団の対決は、議会合同会議で逆転できるか?

12/14、7つの州の民主党の選挙人が、その州の認定民主党候補であるジョーバイデンに投票した。しかし同時に、共和党の選挙人もトランプ大統領に投票した。

この現象により7州に、いわゆる「選挙人対決」((Dueling Electors、中国語の翻訳についてコンセンサスがなく、「選挙人の競争」、「選挙人団の決闘」などとしても翻訳される)、または代替リスト(alternate slates)と呼ばれるものが発生した。両当事者の選挙人は、2021年1月6日に開催される議会合同会議に認証書を送付した。

議会研究サービスによると、異議は、選挙人が「通常通りに投票」できない理由があるか、選挙人が州の選挙法に基づき「合法的に認定」されないという事実に基づくべきである。

異議申し立てが要件を満たしている場合、合同会議は中断され、両院は各自会場から下がって、異議申し立てを支持するかどうかを選んで投票する。両院が多数決で異議申し立てを支持しない限り、それは失敗するだろう。異議申し立てが認められれば、その州の選挙人票が無効になるか、異議申し立て側のリストが受け入れられる可能性がある。

一部の専門家は、異議申し立ての投票結果は実際には起こりにくいと考えている。ルイスビル大学のマコーネルセンター所長のゲイリーグレッグIIは、大紀元時報に、「これは不可能すぎる」と語った。「上院と下院が同時に通過できるか?現時点では・・・これは不可能である」と述べた。

憲法学者のアラン・ダーショウィッツは、新唐人TVに電子メールで「両院とも異議申し立てを承認しない」と語った。

ただし、一部の専門家は異なる意見を持っている。チャップマン大学ロースクールのジョン・イーストマン教授は、次のように述べた。「合同会議に参加する場合、その時提示された証拠と違法行為に基づいて、選挙人のリストは纏めて議論される」

地动山摇 弗林将军:证据直交川普总统!国际盟友出手相助!【阿波罗网编译】

地は動き山を揺るがす フリン将軍:証拠はトランプ大統領に直接行く!国際的な同盟国が助ける!【アポロネット編集】

反乱を鎮圧せよ!今が攻撃のとき!米国民兵組織がトランプへ公開書簡を出す

米国民兵組織メンバーで、エール大学法学部4年次、陸軍空挺兵のスチュワートロードス(Stewart Rhodes)、テキサス州の弁護士で元検察官のケリーソレル(Kellye SoRelle)は、トランプ大統領への公開書簡を書いた。

この公開書簡は、1776年のロングアイランドの戦いの前に、大陸軍に対してワシントン将軍がスピーチした所から始まる。「今、敵が間近に迫っている。米国人は、自由な人間になるか奴隷になるかを決めるときである。自分の財産が持てるかどうか、家や農場が略奪され破壊されるかどうかにかかわらず、我々自身は悲惨な状況に送られ、人間の努力は我々を救うことができない。神の祝福の下で、まだ生まれてこない千、百万もの命運は今やこの軍隊の勇気と行動次第である。我々の残酷非情な敵は我々に勇敢な抵抗か、最も卑しく屈服するかだけを選ばせる。したがって、我々は征圧するか死ぬかを決心しなければならない」

North American Conservative Reviewはこの公開書簡をまとめ、次のように述べた。

トランプ大統領:

我々が現在直面している危険は、1776年にワシントン将軍とその部下が直面した危険と同じかそれ以上です。我々の国は自由で憲政共和国としての存続が危機に瀕しています。それを救う最後のチャンスは1つだけです。生まれていない数百万人の運命は、あなたの行動、現在の武装部隊のメンバーの行動、そして数百万人の米国退役軍人とまだ我々の憲法に忠実な愛国者の行動に握られています。

あなたが誓約をしたとき、あなたは憲法第2条に従って次の誓約をしました:

「私は合衆国大統領の任務を忠実に遂行し、合衆国憲法を支持し、保護し、擁護するために最善を尽くすことを厳粛に誓う(または断言する)」

憲法を擁護する誓いを果たす時は今です。外国人であろうと国内人であろうと、すべての敵と戦ってください。

これはあなたの運命の時です。ワシントン大統領やリンカーン大統領のように、あなたは歴史の中で席を占め、我々共和国の救世主になりますか?それとも、あなたはまだ能力があるのに、行動を断念し、2021年1月20日に離任しますか?我々国民が不法な簒奪者と中共傀儡政権に対して絶望的な革命的な内戦を戦わせるのですか?

2021年1月20日まで待たないでください。今が攻撃の時です。

クリーンな選挙がなければ、我々はもはや共和国を持たず、憲法はあなたに共和国政府を維持することを義務付けており、国民がクリーンな選挙で我々の代表を真に選出することを可能にします。米国憲法第4条の第4項はこれを行うよう明確に要求しています。

「米国は、連邦内の各州が共和制の政府形態を持っていることを確認し、それぞれを侵略から保護する必要があります。」

その腐敗した機関はこの問題を解決しませんが、我々国民はどのような方法を使ってでも、我々の米国を救うため、大統領が我々を率い、この大きな戦いに参加する必要があります。

さらに、米国憲法の第1条第8項は、議会には次の権限があると規定しています。

「民兵を集めて連邦法を施行し、反乱を鎮圧し、侵略を撃退します。」

議会はこれを早くに規定し、「反乱法」を可決し、大統領兼最高司令官として、この決定と権限をあなたに与えました。

「反乱鎮圧法」、「米国法典」第252条は、連邦権力は民兵と軍の使用を定めています。

「大統領は、合衆国の権威に対する違法な妨害、連合、集会、反逆が、どの州でも通常の司法手続きを通じて合衆国の法律を執行することが現実的にできない場合に、大統領は州の民兵を召喚し、彼らを使ったり、反乱を鎮圧するのに軍隊を使ってこれらの法律を施行できる」

「反乱法」の第253条は、次のように規定しています。

「大統領は、民兵または軍隊、あるいはその両方、あるいはその他の手段を使用して、ある州での反乱、家庭内暴力、違法な同盟または陰謀を鎮圧するために必要と思われる措置を講じます。

(1)米国の法律の施行に反対または妨害すれば、米国民の持ついかなる部分や階級であっても、憲法で規定され、法律で保証されている権利、特権、免除、保護は奪われ、他の国の憲法当局が認めている権利、特権、免責、保護をも拒否できる。

(2)米国の法律の施行に反対または妨害するか、これらの法律に基づく司法手続きを妨害する。

前の(1)の対象となるいかなる場合においても、国は憲法によって保証された法律の平等な保護を奪われたとみなされるものとする。

次に、第254条は次のように述べています。

「大統領は、この章の規定に従って民兵または軍隊を使用する必要があると判断した場合、反政府勢力に限られた時間内に解散し、平和的に彼らの住居に戻るように直ちに命令する通知を公に出すものとする」

公開書簡の元のテキストへのリンク:https://oathkeepers.org/2020/12/open-letter-to-president-trump-you-must-use-insurrection-act-to-stop-the-steal-and-defeat-the-クーデター/

https://www.aboluowang.com/2020/1220/1535989.html

12/20阿波羅新聞網<弗林将军疾呼戒严 军中深层政府藏不住了 有人蹦出来发表声明【阿波罗网编译】=フリン将軍は戒厳令を呼びかける 軍中にデイープステイトは隠れることができない 誰かが声明を出した[アポロネットワーク編集]>アポロネットの秦瑞記者は報道を編集し、「ゲートウェイエキスパート」の報道によると、米国陸軍長官のライアン・マッカーシーと陸軍参謀長のジェームズ・マコンビルは金曜日に、盗まれた選挙の戒厳令には参加しないとの声明を発表した。

以前、マイケル・フリン将軍は、トランプ大統領が米軍に、今年の不正なテスト選挙で使用されたドミニオン投票機の押収と検査を支援するよう命じるべきだと提案した。

選挙詐欺でドナルド・トランプ大統領が「戒厳令」と「軍事力」を評価したことについて、テレビ局「ニュースマックス」中でのマイケル・フリン退役中将の発言は、米陸軍リーダーがこの種の考えを拒否する声明を発表することを齎した。

声明が発表された後、インターネット上で騒動が起こり、「軍への誓い」がインターネットに衝撃を与え、多くのネチズンは、2人の長官は直ちに解任されるべきだと考えた。

「米軍は、米国の選挙の結果を決定する上で何の役割も果たさない」と、陸軍長官のライアン・マッカーシーと参謀長のジェームズ・マコンビルは金曜日の共同声明の中に書いた。

この声明は、選挙前に統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍が行った声明と同じであった。

フリン将軍は木曜日に「グレッグケリーレポート」に語った。

「彼(トランプ大統領)は、全国のそのようなすべての機械をすぐに押収するように命じることができる。必要に応じて、スイング州での軍事力と各スイング州での再選挙を命じることもできる。これは前例のないことではない」

「つまり、これらの人達は、我々がこれを行ったことがないとして戒厳令を議論しているが、戒厳令は64回実施された」

フリンの戒厳令に関する発言は、ジョージア州の弁護士リンウッドが先週ニュースエクストリームにコメントした後に行われた。

「最高裁判所が行動を起こさないのであれば、大統領はある程度の戒厳令を宣言し、選挙人団を一時停止すべきだと思う」

フリン将軍はまた、「この国は公正な投票をしなければならない。我々がこれらの問題を解決するまで、選挙人団は投票するために集まる必要はない」と述べた。

陸軍長官と参謀長の声明は、すぐに多くのネチズンからの批判を引き起こした。一部のネチズンは、軍の責任は「米国憲法を支持し、擁護し、国内外のすべての敵に抵抗すること」であると述べ、軍への誓いを引用した。多数の目撃者と証拠や疑問点がある中で、これら2人の将軍はすぐに解任されるべきであると。

アポロのウェブサイトは、次のようにいくつかのネチズンのコメントを抜粋した。

「彼ら全員をすぐに解雇せよ!大統領は彼らの上司である!20年の退役兵として、これらの将軍は国賊である!」

「うわー!これらの人はすぐに逮捕される必要がある・・・彼らは公然と最高司令官を無視した」

「すべての特殊部隊の支配権は軍から国防長官に直接移管された。彼の副官は新しく来たドナヒューで、彼のキャリアはずっと軍法局長室にあった。彼は検察官、弁護人、裁判官であった。彼は軍事法廷の専門家である。」

「軍の誓いは、国内外のすべての敵から米国を守ることである!国内の敵から米国を守る時が来た。盗みをやめさせろ!」

「トランプ大統領は、軍によるドミニオン機の押収を含む戦いの準備をしているようである。とても良いこと!」

「それで、大統領は実行可能な計画を立てたようである。上級幹部に裏切り者がいなくなれば、彼は最終的に彼が望むことができる。すべてが失敗した場合、彼はこの方法を使ってドミニオン投票機を集めることができる」

「それが法律と憲法の範囲を超えたとしても、我々は屈服しない。私を、自由のために戦う準備ができている何百万もの人々の一人として見てほしい」

「憲法修正第2条修正集会は1/6にワシントンDCで開催される!!!より良い!!!」

「実際、米国の共産主義者たちはここで悪事を働いている。キッシンジャーは50年前に中国(中共)におべっかを使った。彼は地政学的な天才と見なされないのでは?彼は天才な裏切り者である」

「米国憲法は、大統領がすべての軍隊の司令官であると規定している。したがって、必要なのは法的命令だけである。彼らが従うことを拒否した場合、彼らは直ちに解雇され、交代する。

これが軍官の誓いである。

軍官の誓い

私は厳粛に誓う:私は米国憲法を支持し、擁護し、国内外のすべての敵に抵抗する。私は憲法に真の信念と忠誠を持つ。;私は心理的留保や逃避することなしでこの義務を自発的に引き受ける。私は非常に忠実に私の職務を遂行する。神の恵みを。

米軍が中共の手に落ちれば、世界は絶望的状況になるでしょう。陸軍トップも汚染されているのでは。共産主義者に手を貸すことになることなんか分かりそうなものですが。

https://www.aboluowang.com/2020/1220/1536176.html

12/20阿波羅新聞網<白宫讨论任命鲍威尔调查大选舞弊 及实施戒严令=WHは、選挙詐欺を調査するためにパウエルを任命することを検討 戒厳令も実施>元米国検事のシドニー・パウエル(Sidney Powell)チームは、11/25にジョージア州で30件の申し立てを含む訴訟を起こし、裁判官に選挙結果の認証を取り下げるよう州に命じるよう求めた。 (Charlotte Cuthbertson /大紀元時報)

NYTは12/19(土)にWHが数日前に会合し、戒厳令や投票機のコントロールなどのオプションについて話し合い、トランプはまた、選挙詐欺を調査するための特別検察官としてシドニーパウエル弁護士を任命することを検討していると報じた。

報道は、トランプが金曜日の会議でパウエルを特別検察官として任命し、選挙詐欺の調査を監督することについて話し合ったと情報筋を引用した。トランプは彼女を司法省の特別顧問に任命したいと思ったが、会議の議論では彼女はWHの特別顧問としてのみと示唆した。

会議に出席したのは、マイケル・フリン将軍とWHの上級行政官であった。トランプの個人弁護士であるルディ・ジュリアーニも電話で議論に参加した。

報道によると、パウエルを任命するというトランプの考えはWHに衝撃を与えた。会議は熱い議論となった。パウエル弁護士は、トランプの顧問の何人かを「始めるが決して終わらない」と非難した。

フリン将軍は最近、ニュースマックスTVでトランプに戒厳令を実施し、スウィング州での再選挙を監督するために軍隊を配備するよう要請した。金曜日の会議で、トランプはこの考えについても尋ねたが、それはいくつかの論争を引き起こした。

さらに、会議では、投票機をコントロールし、検査するための行政命令の実施についても話し合われた。ジュリアーニは、国土安全省に対し、選挙詐欺を暴露するために投票機を管理するよう要請した。彼は先週、国土安全省の高官とこの問題について話し合った。

これに先立ち、トランプの弁護士チームはすでにパウエルと分業した。しかし、トランプチームの弁護士であるリンウッドは、個人名義でパウエルと緊密に協力してきた。

パウエルは、ドミニオンの投票システムを通じて米国の選挙を操作したことで、ずっと中共やその他の外国勢力を激しく非難してきた。彼女はドミニオンから脅迫状を受け取った。

リン・ウッド弁護士とフリン将軍はどちらも、選挙詐欺を打倒し、アメリカの民主主義と自由を守るために強硬手段を使うことを提唱した。フリン将軍はニュースマックスに、米国の「戒厳令」は64回実施されており、トランプには選挙の公平性を維持するための多くの選択肢があると語った。

https://www.aboluowang.com/2020/1220/1536070.html

昨日は12/19阿波羅新聞網<消息:川普总统计划今天发布一波特赦 【阿波罗网编译】=ニュース:トランプ大統領は本日特赦を出す予定[アポロネットワーク編集] https://www.aboluowang.com/2020/1219/1535826.html>に基づきアサンジが特赦されると伝えましたが、続報がないのでまだか、無いのか分かりません。

日本戦略研究フォーラムの藤谷氏の記事で、2016年中国政府は、ジニ係数は0.465と発表したとありますが、「北京大学の中国社会科学研究センターは2014年7月25日、0.730と発表した」とあります。どちらが正しいかは言わずもがな。如何に共産党高官が腐敗に塗れ、庶民に富を回さないかが分かります。中共以外に共産主義国は皆そう。米国でも民主党が政権を握ればそうなります。オバマ、ヒラリー、バイデンは同じ穴の狢

記事

江蘇省南京で開催された経済シンポジウムの議長を務めた習近平国家主席(2020年11月14日、写真:新華社/アフロ)

(藤谷 昌敏:日本戦略研究フォーラム政策提言委員・元公安調査庁金沢公安調査事務所長)

中国国営中央テレビによると、習近平国家主席は12月3日、共産党政治局常務委員会の会議で、「現行基準下で貧困県がなくなり、絶対的貧困が解消した」と述べ、2020年を期限とする「貧困ゼロ」目標の達成を宣言した。習氏は、党総書記に就任した2012年以降の8年間で「1億人近い貧困脱却を実現し、全世界が注目する重大な勝利を得た」と強調した。

中国は2020年に10年比で国内総生産(GDP)を2倍にする目標も掲げていたが、新型コロナウイルスに伴う経済減速で達成が困難となっており、具体的な成果として貧困脱却をアピールした(時事通信12月3日)。

ここで言う「貧困ゼロ」とは、1人当たりの年間可処分所得が2020年時点で約4000元(約6万3000円)以下の「絶対貧困人口」をゼロにすることである。

習近平の「脱貧困」実現計画

これに先立つ2015年10月、第13次5カ年計画(2016~2020年)の説明の中で、習近平は、2020年に小康社会を「全面的」に実現しなければならないとして、
(1)「経済の中高速成長を維持する」
(2)「人民の生活の質・水準を普遍的に向上させる」
(3)「国民の素質と社会の文明程度を顕著に向上させる」
(4)「生態環境の質を総体として改善する」
(5)「各方面の制度をより成熟させ、定型化する」
など5つの目標・要求を提起していた。

(1)では、2020年に、GDPと都市・農村平均個人所得を2010年比で倍増することが要求されている。これを実現するため、習近平は、党5中全会(党中央委員会第5回全体会議)において「2016~2020年の経済の年平均成長率は6.5%以上が最低ラインである」と述べた。

(2)では、習近平は、「一方で小康社会の全面的実現を宣言しながら、他方でなお数千万の人口の生活水準が貧困基準ライン以下にあることは許されない。農村貧困人口の脱貧困は、小康社会の全面的実現の最も困難な任務である」として、特に農村の脱貧困を強調した。

当時の中国の貧困基準によれば、全国でなお7017万の農村貧困人口がいたとされる。これを、産業支援や転職支援、他の土地への移転などによって、毎年1000万人ずつ減らし、2020年までに2000万人余りの人々を、労働能力を完全にもしくは部分的に喪失した者として貧困人口として残すこととする。これらの貧困者を最低生活保障の対象に全部組み入れることで、最終的に脱貧困を実現する計画だった。

習近平主席が宣言したように絶対的貧困は本当に無くなったのだろうか。

「貧困ゼロ」宣言にもかかわらず

2020年5月28日、全国人民代表大会閉幕後の記者会見で、李克強首相は「中国は人口が多い発展途上国であり、年間の可処分所得は平均で3万元(45万円)だが、平均月収が1000元(1万5000円)前後の中低所得層も6億人いる。月1000元では中規模都市で部屋を借りることすらできない」と発言した。この6億人という数字は、全人口の4割にもあたる大きな数字だ。

中国政府は1人当たりの可処分所得を基準に、全人口を5等分して調査している。2月に国家統計局が発表した2019年のデータでは、最も所得が低い20%の「低所得層」の平均年収は7380元(約11万700円)、次に所得が低い20%の「低所得よりの中間層」は平均年収1万5777元(23万6655円)だった。この点から、「4割が月収1000元=年収1万2000元」前後という首相発言と辻褄が合わない、という指摘が中国メディアなどから相次いでいた。

これを受けて、国家統計局は5月の経済統計の「解説」の中で、「下から4割にあたる計6.1億人の年平均収入は1万1485元(17万2275円)だった。月当たりにすれば1000元弱だ」と説明した。つまり6億人全部が月収1000元前後というわけではなくあくまで平均だと強調した。国家統計局は、李克強首相の発言との整合性を保つため、苦しい言い訳をしたのだ。

統計不正に成果水増し、脱貧困は見せかけなのか

2020年末、習近平国家主席が掲げる国家目標「脱貧困」の達成期限を控え、地方政府は貢献度をアピールしようと躍起になっていた。地方政府では、「貧困人口=ゼロ」の目標を実現するため、経済振興に過剰な投資をして負債を抱えたり、成果を水増しして報告したりする事例が複数出ていた。地方政府幹部は、対外的には目標達成に向けた他地域との争いがあり、対内的にはライバルとの出世争いという2つの強い重圧を受けていた。

中国メディアによると、7月、貴州省の独山県は脱貧困のために高さ約100メートルの巨大建築物や、大学が10校集まる文教地区の整備計画を進めたが、新型コロナウイルス禍による中国経済の減速に伴って資金調達が難航し、負債が歳入の40倍に当たる400億元(約6300億円)に達した。また、貴州省の別の県では、生活水準向上のために計画した貧困地域住民の移住が3割しか実現していないのに、完了したと報告していた事実が露呈した。広西チワン族自治区では、貧困対策関連の統計データを現場レベルで不正に操作していたことが発覚した。

こうした無理な資金調達や統計不正、成果の水増しが横行していたとすれば、習近平の言う「貧困ゼロ」の目標達成は極めて疑わしくなる。

例えば、2016年、中国政府は「社会における所得分配の不平等さを測る指数」であるジニ係数について、0.465と報告した。ジニ係数は1に近いほど不平等を意味する。ジニ係数は0.2~0.3が望ましく、0.4は社会騒乱多発の警戒ライン、0.5は深刻な不平等、0.6は暴動発生必至とされている。以降、ジニ係数を中国政府は発表していないが、2019年3月、中国人民大学副校長の呉暁求は、中国の貧富格差は深刻であると述べた上で、「中国のジニ係数は0.46から0.75の間にあり、実際上0.4を超えれば貧富格差は深刻であり、0.6を超えれば社会は不穏になる」と明言した。これが本当ならば、たとえ習近平が貧困の撲滅を宣言したとしても、それは建前だけの話であって、本来の小康社会が実現したとは言えないのではないだろうか。

[筆者プロフィール] 藤谷 昌敏(ふじたに・まさとし)
1954(昭和29)年、北海道生れ。学習院大学法学部法学科、北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科修士課程。法務省公安調査庁入庁(北朝鮮、中国、ロシア、国際テロ部門歴任)。同庁金沢公安調査事務所長で退官。現在、JFSS政策提言委員、合同会社OFFICE TOYA代表、TOYA危機管理研究所代表。

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