台湾旅行ー5

川湯の受付

食事400元払うと入湯料はただです。ビールが1本80元ですので2本は軽く行きますから当然この方法を選びました。入浴だけですと200元です。

 

台湾旅行ー4

バスを降りる時に悠遊カードのタッチ場所が違って運転手から言われてやり直しました。川湯には台湾人のおばさんたちも地下鉄から一緒でした。荷物の中にバスタオルがありましたので分かりました。

 

 

台湾旅行ー3

朝食前の散歩。228祈念公園がホテルから近いので参拝しました。2/28台北に着いてこの公園の周りに沢山警察がいたのて不思議に思いましたが、228の治安維持のためと後から思い知りました。その時警察官にホテルまでの道を聞きました。

ホテルの朝食

昨日載せるのを忘れましたが、台湾のsuicaである”悠遊カード”。これで桃園空港から台北駅まで乗って来ましたし、温泉までの地下鉄、バス両方とも乗れます。

地下鉄の淡水信義線に台北駅から乗って石牌駅で降り、すぐ右に曲がって行けば行義路温泉行きのバス停です。[綜合市場]という名前です。帰りの停車場になりますので覚える必要があります。バスの経路が書いてありますので行義路に行くバスに乗ります。今日は行義路三の川湯です。乗るときか下車する時に悠遊カードをタッチするかはバスによって違います。後ろにタッチする機械がなければ後で降りる時に運転手横の機械にタッチすればOKです。でも前から乗って来た人で、その時にタッチし、降りる時には当然タッチしませんでした。融通が効くみたい。でもいつも思うのですが台湾のバスの運転は荒っぽい。

台湾旅行ー2

ホテル内。

夜の食事。一人だけの食事は淋しいです。

夜食。ファミマのイ-トインで。

台湾旅行ー1

2/28~3/3まで台湾です。目的は台北市の北投温泉近くの行義路温泉に浸かることです。一人旅です。

2/28は成田空港から出発。バニラに搭乗しましたがこの飛行機ではありませんでした。

桃園空港に着いて、WIFIのitaiwanにこちらで接続して貰いました。

バックパッカー用のホテル。台北駅から近い。

自分の部屋。シングルベット。

『反中に傾く世界、ジョージ・ソロスが「習近平は最も危険な敵!」と断言』(2/27ダイヤモンドオンライン 北野幸伯)、『ファーウェイは米中協議の隠れた主役』(2/27日経ビジネスオンライン 細川昌彦)について

2/26希望之声<无国界记者将发表权威报告 列举中共染红海外传媒的完整名单=国境なき記者団は権威のある報告を発表 中共が赤く染めている海外メデイアのリストを列挙>華為の副総裁の孟晩舟の逮捕は世界規模で華為を封じ込め、中共の国際的な浸透を阻止させた。25日、国境なき記者団は台北で記者会見を開き、3月には“中国の新世界通信秩序”を発表すると。外部は、中共がこの10年世界のメデイアに如何に浸透してきたかが分かっている。フェイクニュースを利用し、中共のイメージを誇大に宣伝して来た。下のリストは2007年に開催された「世界中華文化メデイア論壇」に出席したリストである。この数百に及ぶメデイアは5大陸全部含まれている。ネチズンは揶揄って、「全部フェイクメデイアでは。紅旗は全世界に翻った!」と。

親中中国語フェイクニュースメデイアの一部

https://www.soundofhope.org/gb/2019/02/26/n2679691.html

2/27阿波羅新聞網<纽时:习近平党内受批评 有人拍桌反对现政策=NYT:習近平は党内で批判を受ける ある人は机を叩きながら現政策に反対したと>貿易戦が中国経済を困難な状況に陥らせ、中共リーダーの党内の権威は弱くなっている。NYTのコラムは加藤嘉一が書いたもの。彼は前国家主席の親戚から匿名を条件として聞いた話として、去年12月の中共中央経済会議の前の政治局会議で、机を叩き乍ら現行経済政策を批判した人がいると。“党はリーダーが一切を取り仕切る。一切の問題をも”と強調したと。市場原理とロジックを軽んじ、経済が分かる高級幹部を蔑ろにしたとも。また、今は経済が悪くなっているので李克強の力が強くなっていると現経済担当の指導者の親戚から聞いたと。

加藤嘉一はインタビュー記事として、「胡錦濤が北京大学で私に会った」、「中日両国の高級幹部が自分を支持激励している」と発表したが、真実性について指摘を受けたことがある。彼は東大卒の経歴は事実でないと大陸の読者に謝ったことがあるし、鉄道大臣の劉志軍が落馬した時には、不合理にもFTで劉を“中国高速鉄道の父”と持ち上げた。

この記事では、加藤氏の描いたものの真実性には疑問があると言いたそうです。まあ、いろんなところで詐欺師紛いの記事を書いていますね。国家主席が簡単に外国人に会うはずもないし、日本の高級幹部が平の一民間人に会うはずもない。常識で考えれば分かること。彼は嘘つき中国人になり切っているのでしょう。でもNYTもFTも良く彼を使いますね。フェイクニュースの発信メデイアだからでしょうか?

https://www.aboluowang.com/2019/0227/1252174.html

2/27阿波羅新聞網<千人计划 华裔科学家张以恒5罪名成立 华人怎么看=1000人計画 華人科学者の張以恒は5つの罪(陰謀で連邦政府を騙した罪、偽証罪、司法妨害罪等)が成立 華人はどう見ているか>情報によれば、47歳の張以恒は中国の武漢出身で、ダートマス大学でポスドクになった。2005年からバージニア理工大学の生物学系の教授となり、2011年に米国に帰化した。張以恒は糖の水素結合、セルロースと澱粉、生物燃料電池等多くの先進的な研究をしてきた。それで大学は彼にテニュアを与えたが2017年に逮捕された。

華人の彼を見る眼は人それぞれ。一部を紹介。“米国は中国から来た忘恩の徒を良く育ててくれている。今後は米国華人に対して風当たりが強くなり、厳しい時代が来るだろう”“毛沢東や周恩来の時代には東南アジアに革命と貧困を輸出して、中国人の虐殺(大躍進の餓死)を招いた。現在は腐敗や窃盗を輸出するように変わった。いずれにせよ海外の華人を苦しめることになる。よって海外の華人は自己防衛するしかない。願わくは天が海外華人を守らんことを”

逮捕された張以恒

https://www.aboluowang.com/2019/0227/1252469.html

2/27ZAKZAK<米中対立で日本企業にも負の影響… 中国は「脱米国」の流れに突入か>

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190227/soc1902270008-n2.html

米国の中国離れを引き留めようという論調です。流石中共の手先、富坂聰氏のことだけあります。自由主義国は中共を封じ込めなければなりませんのに。

北野氏記事は、ユダヤ・グローバリストも統一政府を目指すので親和性があった共産主義と離れると言う記事です。所詮金の切れ目が縁の切れ目、アブラハムの子孫でない連中が世界を牛耳ったらデラシネのユダヤ人は真っ先に虐殺の対象となる事にやっと気が付いたのでしょう。中国人は主義主張でなく、優秀な知識人を真っ先に殺しますから。昨日の本ブログで国民党が起こした228事件もそうでした。中国相手に金を儲けようなんて思うのは不正に手を貸すのと同義語です。賄賂社会なので。

細川氏の記事を読むと、トランプの行動も中共に読まれているとのこと。確かに来年の大統領選には勝たねばならず、経済を冷え込ますわけには行きません。しかし、関税合戦では中国の方がダメージが大きくなる事は確かです。「肉を切らせて骨を断つ」覚悟で関税を賦課してほしいと思っていますが、どうも中途半端な妥協で終わりそうです。来年の大統領選終了後、snapbackで高関税賦課のストーリーを考えているのかも。

北野氏、細川氏両氏が共通して言っているのは日本政府の対応です。軍事同盟を結んでいる米国から離れた行動をすれば、自由主義諸国から追放される危険性があるという事です。負けると分かっていて戦争に突き進んだ愚を繰り返してはなりません。日本企業の経営者は世界の動きが見えていない人が殆どですし、平和教育で育ってきたせいか軍事知識もゼロ、信頼とか誠実を売り物にしてきた人達ですから。悪と戦ったことのない純粋培養の人です。阿漕な中国人と戦えるわけがない。政府は法律を作って、厳しく締め付けないと。

北野記事

習近平が独裁化を進めたことが、親中だったソロスを変えた 写真:新華社/アフロ

世界3大投資家の1人、ジョージ・ソロスが最近、習近平を「最も危険な敵」呼ばわりして、話題となっている。筋金入りの「民主主義者」であるにもかかわらず、長年、共産党独裁の中国だけは例外的に支持するほど、中国に入れ上げていた彼に一体、何が起きたのだろうか?(国際関係アナリスト 北野幸伯)

世界の民主化を進める男 ジョージ・ソロス

ウォーレン・バフェット、ジム・ロジャーズと共に、「世界3大投資家」と呼ばれているジョージ・ソロス。彼は、「民主化の闘士」という「もう1つの顔」を持っている。

ソロスは1993年、「オープン・ソサエティ財団」を設立した。この財団は、37ヵ国に支部を持ち、それらの国の「民主化」を支援している。

「民主化支援」といえば聞こえはいいが、その国を統治する独裁者にとっては、「革命支援勢力」ともいえる。そのために、独裁者たちはソロスを嫌い、また恐れてもいる。

ちなみに、ジョージア(旧グルジア)で2003年に革命が起こった時、失脚したシェワルナゼ大統領は、「ソロスにやられた」と公言していた。時事通信2003年12月1日付を見てみよう。(太線筆者、以下同じ)

<グルジア政変の陰にソロス氏?=シェワルナゼ前大統領が主張
 【モスクワ1日時事】グルジアのシェワルナゼ前大統領は、一一月三〇日放映のロシア公共テレビの討論番組に参加し、グルジアの政変が米国の著名な投資家、ジョージ・ソロス氏によって仕組まれたと名指しで非難した。
ソロス氏は、旧ソ連諸国各地に民主化支援の財団を設置、シェワルナゼ前政権に対しても批判を繰り返していた。>

「ネオコン」嫌いのソロスはブッシュ(子)にも楯突いた

「独裁者」「独裁政権」が嫌いなソロス。もし、米国に「独裁的政権」が誕生しても、彼は怯むことなく立ち向かっていく男である。

ソロスは、ブッシュ(子)の「ネオコン政権」が大嫌いだった。そして、ブッシュがはじめたイラク戦争に大反対していた。ソロス2004年の著書「ブッシュへの宣戦布告」(ダイヤモンド社)を見てみよう。

<先制軍事行動を唱えるブッシュ・ドクトリンを私は有害だと思っている。>(1p)

<アメリカの単独覇権というブッシュの夢は、達成不可能であるばかりか、アメリカがその伝統として唱えてきた理念と矛盾するものである。>(同上2p)

<アメリカは今日の世界で、他のどの国家も、またどの国家連合も、当分は対抗できそうもない支配的な地位を占めている。
アメリカがその地位を失うとすれば、それは唯一、自らの誤りによってだろう。
ところが、アメリカは今まさに、そうした誤りを犯してるのである。>(同上)

要するに、ソロスは「イラク戦争は間違いだ。これが原因で米国は覇権国家の地位を失う」と書いていたのだ。

実際、2008年「100年に1度の大不況」が起こり、米国は没落した。世界は、ソ連が崩壊した1991年末から、「米国一極時代」がつづいていた。しかし、2008年の危機でこの時代は終焉し、2009年から「米中二極時代」に移行している。

長年中国政府を絶賛し親中だったソロス

ここまで読まれた皆さんは、「ソロスは、一貫して民主主義を支持するすばらしい理想主義者だ」と確信されたかもしれない。しかし、そうではない。というのも、「民主主義者」であるはずのソロスは、なんと一党独裁国家・中国を支持していたのだ。

ソロス2006年の書著、「世界秩序の崩壊~「自分さえよければ社会」への警鐘」を見てみよう。

<ところが、ここに、皮肉にも愚かな事態が起きた。
近隣の大国・中国が基本的に多極主義を受け入れ始めた矢先、アメリカ合衆国が正反対な方向へと動き、国際的な諸制度への疑念を強め、最近の国家安全保障面での難題に対して大幅に一極主義的な治療策を遂行したのである。
日本は、この両国の板挟みになった。
かたや最大のパトロンかつ保護国ながら、昨今益々世界の多くの国々との折り合いが悪くなってきたアメリカ。
かたやその経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつある中国。>(9p)

ソロスによると2006年当時の米国は、「昨今益々世界の多くの国々との折り合いが悪くなってきた」国だった。一方、中国は「経済的繁栄を持続させ確保すべく国際的システムにおいて安定と現状維持を志向しつつある」国であるとの認識だ。

この時点でソロスの「米中観」は、はっきりしている。つまり「米国=悪」「中国=善」ということだ。

この評価は、2010年時点でも変わっていない。彼は2010年11月16日の「フォーリン・ポリシー」で、こう語っている。

<米国から中国への、パワーと影響力の本当に驚くべき、急速な遷移があり、それはちょうど第二次世界大戦後の英国の衰退と米国への覇権の移行に喩えられる>

<今日、中国は活発な経済のみならず、実際に、米国よりもより機能的な政府を持っている」という議論を呼ぶであろう>

彼は当時、「英国から米国に覇権が移ったように、今は、米国から中国に覇権が移動しつつある」と考えていた。さらに、中国は「米国よりも機能的な政府を持っている」と。

ソロスの言うことを聞かない習近平

「民主化の闘士」であるはずのソロスは、中国を完全に「例外扱い」していた。そして、「一党独裁」の政治体制を「機能的だ」と大絶賛している。

なぜ?考えられる1つ目の理由は、彼が中国投資で儲けていたということだろう。自分に儲けさせてくれている国の悪口は言いにくい。もう1つの理由は、おそらく中国政府がソロスら「国際金融資本」の言うことを素直に聞いていたのだろう。つまり、ソロスは「中国を操れる」と考えていた。

しかし、そんなソロスの「中国観」も変わってきた。

理由は2012年、「中国の夢」実現を目指す習近平が政権について独裁化を進め、ソロスたちの言うことを聞かなくなったことだろう。

2016年1月、ソロスは中国に関する爆弾発言で、世界を仰天させた。

<ソロス氏:中国のハードランディングは不可避、株投資は時期尚早(2)
2016年1月22日(金)9時54分配信
 (ブルームバーグ):著名投資家ジョージ・ソロス氏は21日、中国経済がハードランディングに直面しており、こうした状況は世界的なデフレ圧力の一因になるだろうと述べた。
同氏はまた、中国情勢を考慮して、自分は米株の下落を見込んだ取引をしていると説明した。
ソロス氏はスイス・ダボスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「ハードランディングは事実上不可避だ」と指摘。
「私は予想しているのではなく、実際に目にしている」と語った。>

そして2019年1月、ソロスは、またもや世界を驚かせた。BUSSINESS INSIDER JAPAN 1月28日を見てみよう。

<世界経済フォーラムの年次会合(ダボス会議)で、ビリオネアの投資家、ジョージ・ソロス氏がスピーチを行った。
1月24日の夜(現地時間)に行われたこのスピーチは、ソロス氏が中国に対して間違いなく批判的であることを示した。
「今夜、わたしはこの時間を、開かれた社会の存続を脅かすこれまでにない危険について、世界に警告するために使いたいと思う」 >

「中国を狙い撃て」 反中になったソロスの提言

さらにソロスは続けた。

<「中国は、世界で唯一の独裁政権ではない。
だが間違いなく、最も経済的に豊かで、最も強く、機械学習や人工知能が最も発展した国だ。
これが開かれた社会というコンセプトを信じる人々にとって、習近平を最も危険な敵にしている」>(同上)

ソロスは、「習近平は最も危険な敵」と宣言した。そして、ソロスは「米国が中国に勝つための戦略」についても語った。

<まず第一に、ソロス氏は目下の貿易戦争を対中国のみにしぼるべきだと言う。
今はいろいろな国を公平にターゲットとしているように見えるが、ソロス氏は、トランプ大統領は他の国については全て忘れるべきだと主張する。>(同上)

「貿易戦争を対中国にしぼるべき」と彼は主張する。つまり、「日本や欧州との貿易問題を、今は忘れろ」と。これはもちろん、どこに行っても軋轢を引き起こす、トランプを念頭に発言しているのだ。とても戦略的で、日本にもお得な提案である。

<第二に、知的財産の盗用などで最近非難を浴びている中国企業のZTEやファーウェイには、アメリカは断固とした対応を取るべきだとソロス氏は言う。
同氏はアメリカ政府に、これらの企業を厳しく取り締まってほしいと考えている。>(同上)

では、ソロスは、トランプの対中外交について、どう考えているのだろうか?

<アメリカのトランプ大統領が中国との貿易戦争に乗り出したとき、ソロス氏は満足していた。
 手遅れになる前に中国には戦いを挑まれる必要があり、トランプ大統領は正しい方向に一歩進んだと受け止めたからだ。
しかし、ソロス氏は大統領のその後の行動に失望したという。
もっと強硬な姿勢を取るべきだったのに、自身の政治的な欲望がトランプ大統領を譲歩により応じやすくしたと同氏は述べた。>(同上)

メルケル、トルコ政府も… 世界中に広がる「反中」の波


これは、「驚くべき発言」といえるのではないだろうか。日本人の多くは、米中戦争をはじめたトランプについて、「過激すぎる」と考えている。しかし、ソロスは、トランプについて「もっと強硬な姿勢をとるべきだった」と主張しているのだ。

こからわかることは、国際金融資本の代表的人物であるソロスは、「打倒中国」を決意しているということだ。

米国では、トランプのような「ナショナリスト」も、ソロスのような「グローバリスト」も、「反中」の方向性でまとまってきている。

そして、日本、米国、英国、ドイツ、フランス、オーストラリア、ニュージーランドなどは、「ファーウェイ排除」の方向で動いている。親中だったドイツ・メルケル首相は、日本に接近している。トルコ政府は2月9日、中国によるウイグル人弾圧について「人類の恥」と声明を出した。

このように、「反中」は「世界的トレンド」になりつつある。

一方、日本政府は、トレンドに逆行し、日中関係改善を進めている。日本は、これをいますぐ止めるべきだ。中国を挑発する必要はないが、米国から「裏切り者」と思われるほど接近するのはよくない。

日本は、かつてナチスドイツを同盟国に選び、負けた。今度は、中国側について、また敗戦するのだろうか?安倍内閣が歴史の教訓から学び、同じ過ちを繰り返さないことを心から願う。

細川記事

(写真:ユニフォトプレス)

ヤマ場の米中貿易協議は閣僚会議も終え、追加関税の引き上げの期限を延長して、首脳会談での決着を目指すことになった。ただ、これも2020年の大統領再選まで続くドラマ仕立ての展開の中での“小休止”だろう。

「大きな進展があった」との発言を繰り返すことによって、米中協議の妥結を期待して安心感が広がり、株式市場も既にそれを織り込んでいる。来年の大統領再選を目指すトランプ大統領が重視する株価を見ると、一応、目的を達成している。関税引き上げの経済へのマイナス影響が顕在化しつつある中で、株価急落を恐れるトランプ大統領にとって米中協議が妥結しないという選択肢はない。

あとは成果を誇示するための“見栄え”だ。そこで習近平主席とフロリダの別荘での首脳会談で決着する、という見栄えのするイベント・ショーを設定しようとしている。だが、タイミングとして、今週予定の米朝首脳会談と重なるとかすんでしまうことから先に延ばしただけだ。

何とも分かりやすい大統領で、当然中国もそれを見透かしている。

“見せかけの構造改革”でしのぐ中国

まず大豆の大量買い付けなど、米国中西部の農家にアピールできる成果を用意する。国家が貿易を管理できる中国にとって、輸入数量の数値目標をコミットすることは容易なことだ。市場経済で管理貿易に踏み込めない日本とは根本的違う。そういう意味で、皮肉なことに管理貿易志向のトランプ政権と中国は相性が合う。

知的財産権や国有企業への補助金など、共産党政権の根幹にかかわる「構造問題」では“見せかけの構造改革”でしのぐ。強制的な技術移転の要求の禁止の法律制定を3月の全人代(全国人民代表大会)で用意しているといっても実効性は疑問視されている。知的財産権の強化といっても、3倍賠償制度の導入など罰則の強化は、本来の要求からはズレた回答だ。むしろその矢は外国企業に向けられる恐れさえある。

構造問題に拘るライトハイザー米通商代表が強硬に是正要求しても、見栄え重視のトランプ大統領の関心事項ではなく、どこまで理解しているかも定かでない。むしろ米国議会がそれを懸念してくぎを刺している有様だ。

中国もそれを見透かして、トランプ大統領との直接取引を持ち込んで、議会対策になるよう“見せかけの構造改革”でお茶を濁して継続協議にし、制裁関税を免れようとしている。

この構図は「トランプ大統領との直接取引」と「見せかけの非核化」でしのいで継続協議にし、「経済制裁の解除」を得ようとしている北朝鮮と二重写しになる。基本的にトランプ政権対策では、中国と北朝鮮は軌を一にしている。

米国・商務次官補の来日が意味するもの

こうした米中協議の表に現れた部分とは別に、隠れた主役が中国通信大手ファーウェイだ。

米中協議の最中、ペンス副大統領やポンペオ国務長官が東欧を訪問してファーウェイ排除の包囲網を目指す動きが伝えられている。米国は今後、行政機関の調達だけでなく、米国企業による使用を禁ずる大統領令を検討しているとの報道もある。いずれもメディアの目は、ファーウェイ製品の「調達からの排除」を巡る綱引きにばかり目が行っている。

しかし同時に、ファーウェイについては、これから先のもっと深刻な動きの準備が水面下で着々と進められているようだ。メディアの目はまだそこには向いていない。

25日、米国商務省の輸出管理担当の次官補が来日して、日本企業など200人が参加するセミナーが開催された。表向き、最近の中国に対する米国の輸出管理の動きを説明するもので、日本企業への警鐘を鳴らす目的でもある。

しかし狙いはセミナー自体にはない。米国の商務省次官補がそれだけの目的で来日するわけがないからだ。私もかつて経産省でこのポストのカウンターパートであった経験から容易に推測できるが、当然日本政府との協議が本来の目的だろう。

これは前稿「米国は中国ファーウェイのサプライチェーン途絶に動く」で、先月の司法省によるファーウェイに対する起訴についての記者会見から読み解いたメッセージに符合する。

前稿で指摘したように、米国は明らかにファーウェイに対して、「調達から排除する」という段階から「部材の供給を遮断する」の段階に行く準備をしている。「買わない」「使わない」から「売らない」「作らせない」へ、である。そこで商務省管轄の輸出管理の出番となる。

具体的には、輸出管理の「懸念顧客リスト」(いわゆるブラックリスト)の対象にする。その結果、ファーウェイに対して、米国は原則禁輸の運用になるのだ。昨年の中国通信機器メーカー・ZTEや中国半導体メーカー・JHICCに対する措置と同じだ。これらは前哨戦で、ファーウェイが本丸なのだ。

その際、米国にとって大事なのは、日本、欧州といった同盟国の協力だ。部材の供給能力のある日本、欧州による対中国の輸出管理の運用に関心が向いて当然である。

他方、ファーウェイも明らかに司法省会見に見られる米国の意図を読み取って、危機感を持って米国以外からの部材の調達先の確保に奔走しているようだ。ファーウェイは日本の部材メーカーにとっても重要顧客であるだけに、難しい対応を迫られることになる。少なくとも米国から「漁夫の利」を得ようとしたと見られることのないよう慎重さが必要になっている。

そうしたファーウェイを巡る米中のせめぎ合いも当然、米中貿易協議に絡んでくる。トランプ大統領はファーウェイ問題を取引材料に使いたいだろう。案の定、早速ツイッターでもそれを匂わせている。前稿で「かく乱要因はトランプ大統領だ」と指摘した通りの展開だ。

トランプ大統領にとっては、昨年ZTEが米国の懸念顧客リストに載せられて、半導体の入手ができなくなったことから習近平主席に泣きつかれたことが成功体験になっている。これで味をしめたのだ。ZTEの比でないファーウェイ問題は、習近平主席を首脳会談に誘い出す格好の材料と見ていてもおかしくない。習近平主席にとっても、ファーウェイに恩を売って今後の影響力を高めるいいチャンスだろう。

ファーウェイを巡る激しい情報戦

今、ファーウェイを巡っては、激しい情報戦が繰り広げられている。そういう中で、バランス良く受け止めることがますます難しくなっていることも事実だ。そこで、最後にいくつかの点を付言しておきたい。

英国の情報機関の一つである国家サイバーセキュリティセンターが「リスクは管理可能」との判断を固めたと報じられた。しかしこれをもって「英国が米国主導の包囲網から一定の距離を置く結論を出した」とするのは早計だ。英国政権内では未だ見解が割れている。

「国家が方針として特定の民間企業の製品を排除する決断を下すには、証拠に基づかなければならない」という指摘も基本的にはその通りだが、情報の抜き取りを検証することは不可能に近い。むしろ米国が問題にする本質はそこではない。

米国が警戒感を露わにしているのは、ファーウェイも共産党政権の統治の“くびき”から逃れられないという事実だろう。いくらファーウェイのCEO(最高経営責任者)が「顧客の利益を損なうような情報提供は行わない」と公言しても、あらゆる組織、個人は国家からの要請で情報を提供する義務が規定されている国家情報法に反することはできない。これが米国の懸念の背景にあることは忘れてはならない。

また「なぜファーウェイだけなのか」についても、疑問を呈する向きもある。しかしファーウェイは安全保障に直結する通信インフラを支える機器を国内、海外に供給する欧米大手を追い抜く。習近平政権にとって、ハイテク技術の軍民融合を目指す国家戦略「中国製造2025」は共産党政権を支える生命線で、ファーウェイは民営企業であっても、今やその象徴的存在になっている、と米国は見ている(この点は、共産党政権の意図が当初からそうであったかは定かではない)。国有企業であるZTEなど他の中国メーカーとは比較にならない突出した存在だ。

こうした表面的な貿易協議のドラマ仕立ての展開とファーウェイを巡るさまざまな情報戦にばかり目を奪われていてはいけない。私が常々指摘してきている「トランプ以外のオールアメリカ」の世界では、水面下で着実に事態は動いていることを見逃してはならない。日本企業も経営リスクとしてそれへの備えが急務になっている。

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『米朝首脳会談、日本は「最悪のシナリオ」に備えを 在韓米軍撤退の可能性を真剣に検討すべし』(2/26JBプレス 長島昭久)について

2/27阿波羅新聞網<大部份是中共地下党! 台湾学者惊曝:受难人历史180度大翻转…=大部分は中共の地下党員! 台湾の学者は驚きの発表:受難者の歴史は180度変わる>2019年2月26日、青天行動連盟主席の武之璋は「白色テロの受難者を調べた所、大部分は供述を翻し、共産党の工作の為に罰を受けた。台湾独立のためではないと強調した」と述べた。

下の写真の右側は前立法委員の蔡正元で「李登輝が台湾独立の為、228事件の死亡者数を捏造した」と発言。真ん中の台湾大学政治系教授の張亜中は「李登輝と陳水扁は228事件の死者数に台湾独立派と中共工作員全部を入れ、受難者に仕立てた。違った理念を追い求めた死者に対し失礼である」と。左側が武之璋。「殺された台湾独立分子(黄金島、鐘逸人)も中共の指導(謝雪紅)を受けていた」と。

3人とも国民党系でしょう。「青天行動連盟」と言いますから「青天白日旗」を崇めている人達と思われます。流石嘘つき中国人。228事件は1947年に起き、まだ国共内戦中です。1945年8月15日までは日本の統治でしたからそんなに共産主義者がいたとは思えません。大陸だって死の恐怖と飴(農地解放の餌)で大衆を味方にしただけで、1949年大陸がアカに染まるまでには間がありました。そもそも知識人を狙って殺戮するのがおかしい。全部が全部共産主義者ではないでしょう。日本から教育を受けた知識人は独裁に邪魔になるから逮捕状なしで拘引、殺害したのです。中共の法輪功や人権派に対する今のやり方を見れば中国人のやり方が分かるでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0227/1252237.html

2/27阿波羅新聞網<社会主义者再发惊人厥词 言论一出 一片哗然=社会主義者はまた人を驚かすような大ぼらを吹く 言を発するや周りは大騒動>この民主党の社会主義者でニューテクノロジーの信奉者でもあるオカシオ・コルテス議員は再度人を驚かすような大ぼらを吹いた。彼女はGreen New Deal 政策の発起人でもある。“今の科学界のコンセンサスは、「人間の環境破壊は極限に達し、将来人類の生活は困難になる」である。若い人たちが思うべきことは「子供を産んだ方が良いかどうか」である。後12年の内に世界は終わるので”と。これを言ってすぐに多くの保守派の攻撃に遭った。「民主党が彼女の愚かな考えに熱心に賛同するのは意外としか言いようがない」、「民主党はどうして彼女をニューリーダーとして祀りあげるのか?」という人もいる。

NYTも彼女を支持し、民主党議員の多くがGreen New Deal 政策を支持している。Maxine Waters、Eric Swalwell、Jerrold Nadler、Kirsten Gillibrand、Elizabeth Warren等。Dianne Feinsteinは「これは実現できない」と言ったが、そう言う人の数は少ないし、コルテスは29歳、Feinstein(中国人スパイ運転手を20年も雇っていたことで有名。このスパイが従軍慰安婦の嘘を広めた)は85歳でやはりコルテスが民主党のリーダーになるだろう。

流石、左翼は気違いのレベルが違います。ノストラダムスの予言みたいなもので、彼女は預言者なのか?不安を煽っているだけでしょう。こんな人が世界覇権を握る米国の大統領になる姿は見たくありません。確かに彼女を支持する民主党議員が多いというのですから、信じられません。左翼は中共、米国民主党いずれもおかしな人達ばかりです。

https://www.aboluowang.com/2019/0227/1252312.html

長島昭久氏は未来日本の衆議院議員ですが元民主党議員でした。石原伸晃の秘書をやったり、米国での研究員の時代がありました。その彼が民主党から出たのは自民党に空いている席がなかったからと思われます。でも、民主党は日米ともに売国政党ですから、なかなか意見が合わなかったのでは。民主党のように左翼政党では二大政党にはならないでしょう。

北が核放棄しないのはその通りで、見返りだけを与えることになるのでは。「不可侵宣言」何て言うのは北の言いなりになってしまうことです。でも、逆にそうなれば日本も真剣に国防を考える良いチャンスです。①非核三原則撤廃②ニュークリアシエアリング宣言③防衛予算を2倍にするくらいはすぐできる話です。

一番ダメと思われるのは中共が裏で蠢いて、メデイアを焚き付けて、大衆に国防を真剣に考えさせなくすることです。安全を人任せにさせておけばやがて日本は中共のものになるというのが分からないのでしょうか?でも「あなたは平和を愛さないのか?」「愛しているというのなら戦争を考えるのは無駄ではないか?」とか言うアホな論理に振り回されるのが目に見えています。では「平和を愛する諸国民」は軍隊を持っていないの?米露中全部持っているではないですか。永世中立国のスイスは国民皆兵です。そう言って誑かすのは日本を弱いままにして乗っ取るつもりがあるからです。それが分からない人は後世に責任を持たない人と言えます。似非平和主義者は日本から去ってほしい。

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ベトナムのハノイで開催される米朝首脳会談に先立ち、トランプ大統領と金正恩委員長の顔が描かれた歓迎横断幕(写真:ロイター/アフロ)

 二度目の米朝首脳会談が開かれる。会談の結果次第では、現在改善の兆しが見えない日本と韓国の関係を一層難しくする可能性もある。東アジア情勢が流動化し始める中、われわれ日本人はどのような備えをしておかなければならないのか。元防衛副大臣の長島昭久衆議院議員に聞いた。(構成:阿部 崇)

(長島昭久:衆議院議員、元防衛副大臣)

レーダー照射事件で切れた「最後の信頼の糸」

私は1990年代半ば、ワシントンで安全保障の研究をしていた頃から、韓国の学者や外交官、軍関係者などと交流し、戦略的な日韓関係の在り方について深く考えてきました。国会議員となってからは、複数の議員連盟に参加し、常に韓国の国会議員と交流を深めてきました。

ところがこうした交流もあるときを境にパタリと止んでしまいました。2012年に当時の李明博・大統領が竹島に上陸したころです。こちらから訪問することもためらわれるようになりましたし、向こうから日本に来ることもなくなってしまいました。

他にもあった日韓の議員交流は、いまほとんど機能していないようです。現在の青瓦台中枢に独自のパイプを持っている政治家もおそらく皆無ではないでしょうか。そうしたこともあり、日本と韓国の間に吹く冷たい風が収まる気配はなかなか見えてきません。

それでもこれまでは歴史認識の問題でぶつかることはあっても、安全保障の面では日韓は結びついていました。実際、90年代半ばから海上自衛隊と韓国海軍は共同訓練を継続的に実施してきました。ところがその韓国海軍であのレーダー照射事件が起き、彼らも「真実」を分かっていながら強弁を繰り返すしかない状況になって、「最後の信頼関係の糸」まで切れてしまった状況です。日韓関係に長年携わってきた私にとっても甚だ残念な事態になっています。

朝鮮半島の連邦国家化を目指す文在寅大統領

昨年12月、前国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)氏が来日し、日本の政財界のリーダーたちと会って帰国した時の興味深い「感想」が耳に入ってきました。それは、「東京の雰囲気が変わった。過去の問題を持ち出しても、相手が動揺しなくなった」というものだったそうです。

その見方はおそらく正確なものだと思います。というのも、「過去の問題」に対する韓国のこだわりに、日本人がある種の徒労感を持ってしまった。「もういい加減にしてくれ」というのが本音でしょう。

15年暮れに安倍政権が韓国の朴槿恵政権との間で慰安婦合意を成し遂げました。これは安倍首相の支持層である保守派からは非常に評判の悪い合意でした。しかし安倍首相は、北朝鮮や中国の存在を考慮すれば、韓国とは戦略的に良好な関係を結ぶべきだという選択をし、国内的な反発を覚悟のうえで大きく舵をきったわけです。ところが、それも「合意撤回」「慰安婦財団解散」という韓国の方針で見事に裏切られてしまいました。

さらに徴用工(元朝鮮半島労働者)の判決がありました。文在寅政権は「三権分立なのだから、われわれは手を出さない」と言いますが、最高裁判事14人のうち8人は文在寅政権になってから任命された人たちです。

そして極めつけは、かつて日韓議員交流の中心にいた文喜相国会議長による妄言、暴言です。こともあろうに天皇陛下を持ち出して対日批判を繰り返し、内外から批判を浴びると開き直りともとれるような言辞を弄するとは、言語道断。我が国の国会において非難決議を行うべき案件です。

日本全体が「もういい加減にしてくれ」と徒労感に襲われるのも無理のないことだと思います。潘基文氏(文喜相?)はその空気を敏感に感じ取って言ったのでしょう。

現在の文在寅政権は、「歴史問題がらみでは日本に対し何を言ってもいい」というのがある種の存在意義になっている政権といえます。その背景には、盧武鉉政権の流れを汲む、過去の植民地時代や軍事独裁政権に対する「積幣清算」という大きな流れがあります。軍事独裁政権に対する抵抗(民主化)運動で学生時代に投獄された経験を持つ人々が、いま文大統領の周りを固めているようです。しかも彼らは単に軍事政権に対して反発していただけではなく、当時から北朝鮮とつながっていると指摘する人もいます。

その真偽はともかく、現在の文在寅政権が北朝鮮に非常に宥和的なのは誰の目にも明らかです。文政権は南北の「連邦制」を目標に掲げていますが、そのプロセスにおいて最大の障害になるのは、在韓米軍の存在でしょう。周知のとおり、北朝鮮にとって在韓米軍は「邪魔な」存在ですし、ついでに言えば、北東アジアのパワーゲームで優位に立ちたい中国にとっても朝鮮半島における米軍の存在(ひいては、米韓同盟)が邪魔になっていることは火を見るよりも明らかです。

しかしだからと言って、文在寅大統領からトランプ大統領に「米軍は韓国から出ていけ」とは言えません。先日ようやく妥結を見ましたが、アメリカから強く要望された在韓米軍駐留経費負担増額について、韓国がなかなか応じる素振りを見せなかったのもそういう背景があったからと見ることもできます。つまり、駐留経費の負担増を強く求めるトランプ大統領が交渉不調に腹を立てて(あるいは北朝鮮との非核化交渉を前進させる意味からも)、米国側から在韓米軍の撤退や縮小を言い出す状況をつくり出そうとしているのではないか、と勘繰る識者もいるほどです。

金正恩は核を手放さない

こうした中、アメリカがどういう動きを見せるのかも読みづらくなっています。というのも、トランプ政権による「韓国からの撤退」というのは、あながち奇想天外な選択肢とは言えないのです。かつてカーター政権でも、ブッシュ(父)政権でも在韓米軍の縮小や撤退の方針は打ち出されてきました。米国の著名なリアリストからも、しばしば「なぜ在韓米軍が必要なのか」という見解は提起されてきました。

トランプ大統領自身、3年前の選挙キャンペーン以来、中東からも、ヨーロッパからも、アジアからも、コストがかかり、兵士を危険にさらし、かつ、米外交の手足を縛るような米軍の海外駐留はできる限り減らしたい、という主張を繰り返し表明してきました。トランプ大統領は、国際秩序の維持などという抽象的なスローガンよりも、具体的な費用対効果にこそ関心があるようです。さらには、同盟国だから特別扱いはしない、「自分たちの安全保障は自分たちでやれ」という、かつてニクソン政権が強く打ち出した方針を自らの政策に重ねていると思われます。

かりに在韓米軍が撤退するような事態に陥ったらどうなるか。地政戦略的には、これまで朝鮮半島の38度線に引かれた防衛ラインが、韓国と日本を分かつ対馬海峡まで下がってくることを意味します。これは日本としては看過できない状況です。日本は、北朝鮮を通して半島全体に影響力を拡大しようとする中国とわずかな海を隔てて、まさに最前線国家になるわけですから、日本の安全保障戦略は劇的な変化を強いられることになります。

一方の北朝鮮からしてみれば、韓国に自分たちに融和的な文在寅政権があり、アメリカに対北朝鮮強硬路線を転換したトランプ政権がある現在は、絶好のチャンスのはずです。

ところで、北朝鮮は核と経済の「並進路線」から経済重視路線に転換した、と盛んに喧伝されます。しかし、私は、国家の生存と対米交渉の切り札ともいえる核兵器を金正恩委員長がそんな簡単に放棄するとは思えません。リビアの指導者カダフィ氏は、米国との交渉を通じて核を放棄して7年後に内戦により殺害されてしまいました。イラクの独裁者サダム・フセイン大統領は核兵器を持たなかったので、米国に打倒されてしまいました。これが国際社会の現実です。したがって、核兵器は保有しつつ交渉のテコにして、経済発展にプラスになる材料をどん欲に獲得していく。これが北朝鮮の基本方針だと確信しますが、この方針を全力でアシストしているのが韓国の文在寅政権です。

2月27、28日の米朝首脳会談で、トランプ大統領がどうディールをするかは分かりませんが、開城工業団地の事業再開をはじめとする南北間の経済交流は国連制裁の例外として認めるような緩和措置が盛り込まれる可能性は十分あり得ると思います。韓国側が、アメリカに強く働きかけをしていますから。

もう一つの焦点が、朝鮮戦争の終戦宣言がなされるかどうか。北朝鮮は当初この宣言にかなりこだわっていたようです。昨年4月27日の南北首脳による板門店宣言でも年内に終戦宣言することが明記されていました。しかし、その点については、米国政府内外から危険性についての指摘が相次ぎ、最近では法的拘束力のない政治的文書のような「不可侵宣言」に格下げすることで交渉のテーブルに乗せてあるようです。この点は、我が国の安全保障にとっても非常に重要なポイントなので、少し説明させていただきます。

朝鮮戦争「終戦宣言」の先に待っている事態

「終戦宣言」にせよ「不可侵宣言」にせよ、米朝や南北の戦争状態が終結ないし大幅に緩和されたような印象が国際社会を駆け巡った場合を想像してみてください。「戦争状態は終わったのに、なぜ韓国に米軍を中心とする国連軍が駐留しているのだ」という疑問が突き付けられるでしょう。とうぜん、北朝鮮はもとより米軍の存在を疎ましく思っている中国やロシアはその疑問を盛んに煽り立てるでしょう。朝鮮国連軍の司令官は、米韓合同軍と在韓米軍の司令官が兼務しています。したがって、国連軍の撤退ないし縮小は、在韓米軍の撤退や縮小に直結するのです。

問題は日本にも波及します。朝鮮半島の国連軍の存在意義がなくなるとすれば、「では、国連軍後方司令部がある横田基地はどうなのだ」ということにもなるでしょう。国連軍に基地施設を提供するのは横田基地だけではありません。沖縄の嘉手納基地はじめ日本全国の7つの米軍基地には今も国連旗が掲げられています。

このような因果が巡ることになりますから、米朝関係や南北関係に融和ムードが漂い始めると、在韓米軍はどんどん居心地が悪くなるわけです。それこそ北朝鮮の思う壺なのです。そして、その背後でほくそ笑むのが中国です。朝鮮半島からアメリカの影響力がなくなればなくなるほど、中国の影響力が拡大していくことになります。そのような地政学的な連鎖反応のスイッチを、ベトナムでの米朝首脳会談が押してしまう可能性があるのです。

いずれにしても、「在韓米軍撤退」の可能性については、「最悪の事態」に備える安全保障の観点からすれば、日本政府内でもすでにしかるべき立場の人々が検討を開始すべきでしょう。実際に歯車がその方向で回り始めてから慌てて検討するのでは遅すぎます。

極限状態で日韓の防衛協力は成立しえるのか

かりに在韓米軍が撤退し、南北朝鮮が「連邦制」に移行するような事態になれば、どういうことが予想されるのでしょうか。繰り返しになりますが、そういう状態になった朝鮮半島には、中国の影響力が拡大しているはずです。そうなれば、先ほど触れたように38度線が対馬海峡にまで下がってくると同時に、これは岡崎研究所の村野将研究員が指摘しているのですが、いま尖閣諸島で起きているような領土を巡る中国との小競り合いが本州近海にまで北上してくることも考えられます。その時には、核を持った北朝鮮と韓国の連邦国家、その背後から影響力を発揮する中国、この両方に日本は備えなければならないわけです。

しかもこうした事態が、下手をするとトランプ大統領の在任中に生じるかもしれないのです。決して大げさな意味ではなく、われわれ日本人は、いまそういう岐路に立たされつつあるということを認識しなければなりません。

他方、上記のような融和シナリオと同時にもう一つ想定しておかなければならないのは、古典的な「朝鮮半島有事」です。朝鮮半島はいまも不安定な状態にありますから、どのような形で紛争が勃発するか分かりません。そのような事態になった場合、米韓、日米の軍事同盟は機能するでしょうが、日韓の関係はどうなるのでしょうか。

極限状態になれば、領土紛争や歴史問題などを一気に乗り越え、目の前に差し迫った脅威に対して日米韓の共同オペレーションがとれるものなのか。それとも現在の感情的対立が足を引っ張り、政策調整や作戦協議を阻害していくのか、まったく予断を許しません。

たとえば朝鮮半島で不測の事態が起きて、邦人保護の必要が生じたとしましょう。そのとき、我が国の陸上自衛隊が韓国領内に入っていって邦人を保護するようなことを想定した訓練もしていませんし、そもそもそんなことを韓国が許すはずもないでしょう。日本としては、誰かが港まで連れてきてくれた邦人を、海上自衛隊の艦艇に乗せて連れて帰ってくるのが精一杯です。

誰がそこまで日本人を連れてきてくれるかといったら、現時点では米軍が中心になってやるのでしょうが、そこに韓国軍も連携することになるのでしょう。そのときに、スムーズな連携が可能になるのかどうかは極めて不透明です。

自衛隊法が改正され、邦人保護のために陸上自衛隊を派遣し、陸上輸送することも法的には可能になりましたが、だからといって現地の地理や気候など情報が全くない中に放り込まれたら、精強な自衛隊員でも十分な活動はできませんし、なにより危険きわまりない。

本来はそういうものに備えて、ホスト国、つまり韓国と情報交換や実地訓練を重ねてこなければならなかったのです。たとえば、米軍は日本でも韓国でもそれを行っています。有事があった場合には、民間の港湾、空港も含めて、どこをどう使って非戦闘員を救出するか、というシミュレーションが繰り返しなされています。

しかし朝鮮半島において、日本にはそうした準備がほとんどありません。朝鮮戦争以来、朝鮮半島で有事の危機に直面しておきながら、なにも備えが出来ていなかった。これは恐るべき事態です。

日米安保条約、米韓相互防衛条約の存在をもって、「日米韓軍事同盟」と称されることもありますが、日米、米韓の間の同盟は存在しても、日韓の連携については軍事的には細い糸のような結びつきしかありません。軍事同盟がブロードバンドによる結びつきだとしたら、日韓の関係はモールス信号並みの細いものです。ちょっとしたトラブルで途絶しかねない関係なのです。

こうした事実を踏まえて、日韓関係、ひいては東アジア情勢を考えていく必要があります。

情緒的に韓国に反発しても、何も解決しません。だからといって、韓国に譲歩に譲歩を重ねても、問題は解決しません。しかも、かつてのような日本の政治家の「妄言」によって日韓関係が軋んでいるのではなく、今回は、米朝、南北関係の融和ムードによって地政学的な土台が構造変化をきたしていることが日韓関係悪化の原因ですから、事はそれほど簡単ではありません。私見では、とりあえず現状がこれ以上悪化しないよう状況を管理しつつ、先ほど触れたような「最悪のケース」に備え我が国の安全保障政策を根本から見直す可能性を視野に入れて具体的な準備作業に入ることが肝要だと思います。

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『韓国・文大統領が対日関係でさらに強硬姿勢を強めるリスク』(2/25ダイヤモンドオンライン 向山英彦)について

2/25希望之声<川普:(中美贸易)未来两周内会有重大消息=トランプ:米中貿易は2週間以内に重大ニュースが>WSJは「貿易交渉で、継続討議事項も含めて100頁を超える草案を作成した」と報道。ブルームバーグは「作成した草案は強制技術移転の問題と知財窃取の問題を含み、纏めたものを最終的にトランプが署名する」と。ロイターは交渉を熟知した人間の発言として、「交渉中、構造改革問題で進展があったが、決めたものがどのように執行されるかが未だ棘になっている」と。

ただ、情報では双方ともどのように実行するかは合意を見ていない。中共の政府補助金、国有企業支援問題、国家主導経済モデルについて中国側の譲歩はまだ不十分である。米国の官僚は、長年に亘る中共の継続した愚かな行動に不満を持ち、約款を差し挟もうとしている。その中にはsnapbackも含まれる。もし中国が貿易協議で承諾したことに対し実行しなければ、米国は迅速に関税を上げると言うもの。もう一つは中国の関税を下げるのは、中国の出方を見て決めると言うもの。

目下、米中貿易戦は、両国のトップが出るときである。トランプによれば、2週間以内に重大ニュースを発すると。何時も口にしていた「真に意味のある合意」かどうか、双方の違いが埋められているか、米国が中共に要求した構造改革と公平な貿易を満足させるかどうか?外部は注目している。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/02/25/n2677138.html

2/26阿波羅新聞網<党内矛头暗指习近平 孔庆东公开辱骂刘鹤是狗=党内の矛先は暗に習近平攻撃に 孔慶東は“劉鶴は犬”と罵り辱める>4日間に亘るワシントンでの交渉は終わり、トランプは90日の交渉期限を延期、“実質的な進展があった”と述べた。中共内部には“主権喪失した国辱”の声が出、北京大学極左マオイストの孔慶東教授は公開で劉鶴は犬と痛罵した。貿易戦は中共内に内部分裂を起こし、反習勢力の蜂起の口実になるかもしれない。

24日に交渉は終わり、中味はオープンにされていないが、遣り取りの中で中国は承諾したものが多いとみられる。中国のネチズンの反応は様々。

上段は日清戦争後の下関条約時の写真。(上段左側は日本人には見えない人もいますが・・・・。)

大陸の女流作家の趙麗華は「中国側は下関条約時、日本と対等に並んで交渉したのに、今回は何故トランプの風下に座っているのか」と質問。北京大学極左マオイストの孔慶東教授はネットで「李鴻章はやはり文化人と看做されたから、主権を失う国辱の条約を結ぶにあたっても、日本鬼子と雖も個人の尊厳を少なくとも与えた。彼を犬のようには扱わない」と答えた。この発言に多くの意見が出されたが、全部削除された。劉鶴は習近平の経済補佐である。劉鶴批判の矛先は習に向かっているように思う。

https://www.aboluowang.com/2019/0226/1251678.html

2/26阿波羅新聞網<两会前 中共政法系统启动战时机制文件曝光=両会(全人代、政協会議)の前 中共の政法組織の出した「戦時体制が始まる」との文書が暴露される>最近、中共の滎陽市政法委員会は両会開催中には戦時体制をスタートさせるとの文書を出した。これがネットに流出、下部組織や市の関連部署に行っていることが明らかになった。文書は「両会の間、社会が安定しているように仕事を進めよと上からのお達しがあり、両会期間中(準備、整理も含め2/22~3/17)は戦時体制をスタートさせることにした」と。

この文書は世論を騒がしくした。ネチズンからは「両会で戦時の法案をスタートさせるのか?敵は誰?」、「内戦が勃発か?あなたは匪賊派?それとも解放派?」、「趙家の人=権貴の人以外、中国人全員は共産党の敵である。例外はない!」、「治安維持の為、更にエネルギーを費やすの!」、「両会は最大の不安定要素なのでは、ではなぜ開くのか?」、「朝にも報告、夕べにも報告、毛沢東と同じことをやらせる!」、「武器を持たない中国人に対する宣戦である」、「いつでも船(=共産党)をひっくり返す準備?」との声が上がる。

https://www.aboluowang.com/2019/0226/1251606.html

米中貿易協議がこの2週間の内にどう決着するかです。まあ、中国人はいくら契約書に書き込んでもハナから守るつもりはありません。ペナルテイで関税復活するのも、中共に対して「1年後ここまでやらなければ復活」としておかなければズルズル引き延ばすでしょう。北朝鮮の非核化同様、見返りを求めて来るはずです。ここまでやったのだから、今かかっている関税を外せと要求してくるはずです。それを認めてはダメです。貿易戦争のそもそもの目的は中国の3500億ドルの貿易黒字を減らして、米国覇権に挑戦できなくすることだったはず。だから本来は残り3000億$にも関税をかけ(=中国の輸入品全部に)、そこから実行段階を見て関税を削って行くやり方の方が良かったのでは。

昨年9/18時事ドットコム

昨年8月外務省中国・モンゴル第二課作成

2/20現代ビジネス 古川勝久<北朝鮮制裁の穴…「野放しの詐欺師」たちをソウルに追う 韓国に「黒幕」の影を追って㊤>

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59946

2/21現代ビジネス 古川勝久<疑惑!文在寅政権が隠し続ける韓国企業の「対北朝鮮制裁違反」

韓国に「黒幕」の影を追って㊦>

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59949

流石「息を吸うように嘘をつく」韓国人です。詐欺師が多いとのこと。おれおれ詐欺も裏で韓国人が絡んでいるのでは。何せ韓国政府主導で国連決議違反している疑いが濃厚です。こんな国とは付き合わない方が良い。制裁を課し、遠ざかることです。日本企業も手を貸しているとありますが多分在日企業でしょう。

向山氏の記事では、最終的には「経済制裁するな」という結論です。何時も言っていますように、何故反日教育している国と付き合わないといけないのか明確に答えが欲しい。個別企業の利益を重視するより、日本人全体の名誉を重視したらと言いたい。嘘で塗り固めた教科書を使って子供達を洗脳しているのを止めさせなければ、やがて日本人の子孫たちに災いを齎すことになります。彼らはいくら言ったって無駄。体で分からせる必要があります。いくら数字を挙げて政策や経済を分析しても、結論がこうでは。

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写真:ユニフォトプレス

 慰安婦や徴用工などに関する歴史問題や自衛隊機へのレーダー照射問題を契機に日韓関係が急激に悪化するなかで、日本国内で韓国への制裁措置を求める声も出始めた。

 日韓関係は戦後最悪の状況といっても過言ではない。

 だが、韓国の文在寅大統領は歴史問題に関して、原則的な考えを繰り返し表明するだけで、関係悪化をさほど気に留めていないようだ。

「南北融和」最優先など、1980年代の民主化運動時期に形成された民族独立や民主主義を重視する政治的理念に基づいた政策を進めているからだが、この原則にこだわる姿勢は経済政策でも同じだ。

 公正を重視した最低賃金引き上げなどは韓国経済の活力低下の一因になっているのだが、経済の不振による支持率低下を挽回するために、むしろ、対日外交で原則主義、強硬姿勢を貫く恐れがある。

民主化運動の理念に固執 「南北融和」最優先の外交政策

 文政権の安保外交政策の特徴は、北朝鮮との融和を最優先し、朝鮮半島(韓国では韓半島)問題を南北で解決することを原則にしていることである。

 昨年の1回目の南北首脳会談後に発表された板門店宣言(2018年4月27日)に、「…わが民族の運命はわれわれ自ら決定するという民族自主の原則を確認し、…」という文言が盛り込まれた。

 従来の「自主的に解決していく」からわずかな修正に見えるが、民族の独立を重視し、米国の関与なしに、南北で解決していく意図があるのは、明瞭だ。

 だがこのことは、米国との間であつれきを生み出す要因になった。

 北朝鮮の非核化が進展していないにもかかわらず、文政権が南北融和と経済交流再開に前のめりになっているからだ。

 文政権の中枢にいるかつての民主化運動指導者たちには、朴正煕以来の軍事政権を背後で支えた韓米軍事同盟を否定的に考える傾向がある。

 南北融和が進めば、在韓米軍は不要になるとの発言が飛び出し、北朝鮮側の主張と共鳴しあうことになる。

 米韓両国は北朝鮮への対応を作業部会で調整することになったが、関係の軋みは簡単には解消されそうにない。

 南北融和を最優先する姿勢は、対日外交にも変化をもたらすことになっている。

 文大統領は就任後、歴史問題に関して原則的な立場を貫く一方、未来志向で日韓の新たな友好関係を構築する「ツートラック戦略」にもとづき協力を進める意向を示していた。

 だが、結果として、歴史問題に対する原則的な姿勢が関係の悪化を招いた。

 昨年10月30日、徴用工訴訟問題で、韓国の最高裁判所にあたる大法院が日本企業の損害賠償を命じた判決後、韓国政府は司法の判断を尊重しつつも、日韓関係に否定的な影響を及ぼすことがないように取り組むと表明した。

 しかし、現在まで具体策は出されていない。

 文大統領は年頭の記者会見で、「韓国は三権分立の国で判決は尊重せざるを得ない」「徴用工判決を政治問題化することは賢明でない」と発言。戦後、日韓政府で結んだ請求権協定をほごにするかのような姿勢が、日本政府の反発を一層、招くことになった。

米国や日本の重要性や依存度は低下

 文大統領が、対日関係の悪化をそれほど気に留めないように見えるのは、南北融和を進めるなかで、安全保障面での日本の重要性が低下したことが影響しているのだろう。

 また韓国の貿易依存度(図表1)を見ても、対中依存度が高まり続けている一方で、米国や日本に対する依存度は下がり続けている。

 対日貿易依存度は1991年の21.8%から2018年には7.5%まで低下しており、こうした安全保障や経済面での日本の存在感の弱まりも、文政権が日韓関係改善に前向きに動かない要因になっている。

 安保外交政策に見られる原則主義は経済政策にも見られる。

 文在寅政権の経済政策は、(1)所得主導成長、(2)革新成長(イノベーションに基づいた成長)、(3)公正な経済(含む財閥改革)の3つの柱から成り、政権発足後、最も力を入れてきたのが所得主導成長だ。

 これは、人々の雇用・所得を増やす(公共部門を中心にした雇用創出、非正規から正規職への転換、最低賃金の引き上げ、労働時間の短縮など実施)一方、生活費の負担を軽減することにより、可処分所得を増大して成長を図る戦略である。

 このために多くの財政資金が福祉・雇用分野に投入され、その財源を確保する目的から、高所得層を対象にした所得税率と大企業に対する法人税率が引き上げられた。

 こうした政策も、軍事政権時代から続く財閥中心の経済体制、成長路線から転換しようという民主化時代の理念にもとづくものだ。

「所得主導成長」にこだわる賃上げ政策で経済は悪化

 しかし、政策の効果が表れる前に副作用が表れた。

 2018年は最低賃金が大幅に引き上げられた(前年比16.4%)ため、零細企業や自営業者の間で従業員を削減する動きが広がった。この影響で、就業者の増加ペースは18年に入って以降、著しく鈍化し(図表2)、卸・小売、宿泊・飲食などでは前年比マイナスになった。

 経済界からは、最低賃金引き上げや労働時間短縮によって、企業の負担が増大し投資の萎縮にもつながっているなど、政府の介入に対する不満が強まっている。

 国際機関や国内の研究機関からも、最低賃金の伸びを抑え、イノベーションを促進する政策を強化すべきとの提言が出された。

 しかし、最低賃金は2019年も2018年比10.9%、引き上げられた。

 原則にこだわる姿勢は、こうした内外からの指摘を受けても政策を変更しないところにも見られる。

 これは、(1)所得主導成長が政権の看板政策であることに加え、(2)その理論的枠組みを作った学者が大統領のスタッフとして働いていること、(3)政権中枢が政治的理念を共有する人たちで固められていることもある。

 政権内部から政策の見直しを求める声が上がりにくいのだ。

 大統領府には経済民主化や公正な経済について論じる人は多いが、マクロ経済に精通した人は極めて少ない。良質な雇用を創出するのは民間企業の役割だという認識や、政策が実体経済にどのような影響を及ぼすのかを予測する力が欠けているように思える。

 その一方で、政権幹部やスタッフからは、機会あるごとに「経済格差を拡大する過去の方式に戻ってはならない」「韓国は富の二極化と経済的不平等が最も甚だしい国になった」といった発言が出る。

 だが経済の不平等を示すジニ係数は、2009年をピークに総じて低下し、OECD諸国のなかでも中位である。政策を正当化するために、意図的に誤った現状認識を示していないだろうか。

支持率低下で「部分的」な見直し

 一時期には80%近くあった大統領の支持率は、昨年11月には50%を下回るようになった。自営業者に続き、就職難にあえぐ青年層の間で政権離れが進んだ。

 北朝鮮の非核化が進展しないうえ、経済環境が期待した程改善していないことが背景にある。

 さらに最近では、景気の先行きに対する懸念が強まり始めた。

 昨年の韓国の実質GDP成長率(速報値)は、投資の落ち込みで2017年の3.1%を下回る2.7%になり、今年は投資回復の遅れと輸出の減速によって、さらに2%台前半に低下すると予想される。

 輸出額(通関ベース)は昨年12月、今年1月と前年水準を下回った。中でも対中輸出額は昨年11月以降前年割れとなり、半導体の輸出額が12月に前年同月比8.3%減、今年1月に同23.3%減と急減している。

 近年、半導体は輸出と設備投資を引っ張ってきただけに、減速が続いた場合の影響は大きい。

 米中貿易摩擦で、中国では昨年12月の輸出額が前年割れとなったが、韓国の中国向け輸出の多くは中間財であるため、中国で輸出減速に伴い生産が鈍化すれば、その影響を強く受けることになる。

 実際、2000年代以降の中国の輸出額と韓国の対中輸出額はほぼ連動している(図表3)。

 さらに、中国が「中国製造2025」にもとづき、国内で生産する半導体の割合を2020年に40%へ引き上げる目標を立てて、今年から量産化を開始するのも、韓国にとっては脅威である。

 中国の急速なキャッチアップを考えれば、革新成長に政策の重点をシフトすべきなのだが、カーシェアリングサービスやフィンテック事業などは国内の規制によって、また労働市場改革や生産性向上は労働組合の抵抗で前進できていない。

経済の活力低下や支持率低下が止まらないなか、文政権は昨年末近くになって、政策の「見直し」を始めてはいる。

 昨年12月10日、新しい経済担当の副首相になった洪楠基(ホン・ナムギ)氏は、最低賃金の引き上げや労働時間短縮のペースを調整する必要性を指摘。

 同月17日に発表された「2019年の経済政策」では、政策の掲載順位が変更された。

 これまでトップに置かれた所得主導成長(最近は公正な経済を含めて包摂的成長)が3番目になり、「経済の強化」がトップに置かれた。

 そのなかに投資、消費、輸出促進などが盛り込まれ、景気対策色の濃い内容となっている。

 ただし実際には、経済の強化はあくまでも補完的な措置のようだ。

 文大統領は新年の年頭演説では、依然として所得主導成長を継続することを強調している。

対日強硬姿勢は続いても経済制裁はマイナス

 以上、見てきたように、文政権の安保外交政策と経済政策は原則主義に基づいている点で共通する。

 私たちが文大統領の対応にいら立ちを隠せないのは、歴史問題に対して原則的な考えを繰り返し表明するだけで、日韓政府で話し合い、現実的な処理をしようという姿勢が見られない点にある。

 外交問題の処理は時に妥協が必要なのだが、それを回避しているとも考えられ、今後も大統領への支持率が低下すれば、対日外交でより強硬な姿勢を示すことも予想される。

 日本政府は国際ルールに沿って問題の解決を図り、関係悪化が経済分野に及ばないように努力すべきである。

 日韓の間には日韓企業によるサプライチェーンが形成されており、また両国とも、お互いの訪問客数は中国についで2番目だ。経済制裁は日本にとってもマイナスになる。

 大統領に対する支持率が低下しているのは、韓国国民の認識が現実的になっていることを示しているともいえる。韓国の動きを冷静に捉えることが、これまで以上に必要である。

(日本総合研究所・上席主任研究員 向山英彦)

良ければ下にあります

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『「南京大虐殺」を創作した米国と中国の呉越同舟 原爆投下や無防備都市爆撃の大罪を隠蔽するために必要だった嘘』(2/25JBプレス 森清勇)について

2/24希望之声<怕啥?中共部编版教材删农民起义 微博知乎话题全被“河蟹”=何を恐れる?中共は教科書から農民蜂起を削除 微博知乎の話題は総て「反体制の意見は削除される」に>中共は政治上の理由で教科書を改訂しているが、毎回さざ波を起こす。最近、大陸のネチズンは最新の中学教科書の中で、《史記》中の《陳渉世家》篇を選んで削除したのを見つけた。陳渉呉は歴史上初めて広く農民蜂起を組織し、秦の二代目の暴政に反対した人物。「王侯を称え、将軍や宰相を崇拝する人は、まさか我々と比べて高貴ではあるまいな?(=この発言が人民の怒りを誘い、反抗精神を齎した)」という名言を残し、劉邦や朱元璋という平民出身の皇帝に影響を与えた。ネット上では当局が農民蜂起の文章を削除した裏の動機についての議論だけである。

中共は農民or被搾取人民の蜂起を恐れ出したという事でしょう。善政をしていれば恐れることは何もないのに。人民を弾圧しているからです。中共が主張している南京だって自分の都合で言いだした話です。毛沢東は社会党の佐々木更三委員長に日本陸軍の中国進出に感謝していたくらいですから。愚かな日本の政治家が毛の後の世代に付け入る隙を与えた訳です。でもその政治家を選んだのは日本国民です。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/02/24/n2674732.html

2/24阿波羅新聞網<为“六四”亡灵打造安息之所 世界最大天安门纪念碑加州落成=64天安門事件の魂が安息できる場所に 世界最大の天安門事件の記念碑がカリフォルニアに落成>世界最大8.9mの天安門記念碑が2/23(土)カリフォルニア(ロスとラスベガスの間のハイウエイ15号線の近く)で落成した。200名近くの中国の自由民主を目指す人たちが各地から集まり、除幕式に臨んだ。今年は64大虐殺から30周年に当たる。なおこの公園は民主、自由、人権をテーマとして世界各地での共産主義の受難者の慰霊も兼ねている。

慰安婦像と言い応募工像と言い、中華と小中華は行動が似ています。敵に糞尿をかけるのも。趙薇に舞台で糞尿をかけた馬鹿な中国人がいました。文化程度が低いと見られて国辱行為になると思うのですが、そこまで頭が回らないのでしょう。天安門事件の犠牲者は慰安婦像や応募工像と違い真実なので中共の悪行を世界に知らしめるのは良いと思いますが、外国に建てるのは中国の問題を米国に持ち込むことになります。中国大陸で時間の差はあれインデイアン像、黒人奴隷像を建てたら米国人は怒るでしょう。ですから、中共打倒の暁には中国大陸に移転するという留保条件付きでないと。

天安門事件の生存者・車椅子

https://www.aboluowang.com/2019/0224/1250992.html

2/25阿波羅新聞網<中共宣布新教育计划 加强推广孔子学院=中共は新しい教育計画を発表 孔子学院を強力に押し進める>中国は海外で孔子学院を広めることに物議を醸しているが、中国政府の最新の教育計画によれば、孔子学院を強力に押し進め、孔子の教えたことの内容を授業に盛り込んでいくと発表した。また、“中国教育2035” の計画では、海外での“魯班工坊=魯班は春秋戦国時代の工匠・発明家”職業学校を奨励する。

中共は守りに入り、革命が起きないようにしているのでしょう。徳川幕府が朱子学を幕府の学問にしたのも将軍や藩主に忠誠を誓わせる便利な道具だったからです。陽明学は異端で、大塩平八郎の乱を起こしました。どうせ教えるなら陽明学にすれば良いのに。今の中国人では、朱子学と陽明学の違いも分からないでしょうけど。そんな人たちが今更孔子ですって!批林批孔の時代があったのをお忘れか!日本の私大もスパイ機構の孔子学院を野放しにしないように。文科省は補助金停止にすれば良い。

https://www.aboluowang.com/2019/0225/1251057.html

2/25阿波羅新聞網<又踢铁板!荷兰莱顿大学将中止和「孔子学院」合作=また鉄板を蹴とばした オランダ・ライデン大学は孔子学院との協力を中止すると>ライデン大学は19日声明を発表し、孔子学院との契約は継続しないと。2007年からライデン大学は孔子学院を設置し、今に至るが、今までの活動は目的に沿わないものだった。それで8月末に中止する。チベット、台湾、法輪功、天安門等自由に話せなくなり、学問の自由を侵し、スパイの危険もある。過去5年、米国、カナダ、フランス、スエーデン等は続々と孔子学院を閉鎖している。今回の出来事は欧州が中共のプロパガンダを憂慮していることの現れ。

日本も早く閉鎖しろと言いたい。不断人権を口にする人達が黙っているのは、彼らが左翼だからでしょう。日本を中共支配させたいと思っているからです。学問の自由が侵されているのに、何も言わないなんて!

https://www.aboluowang.com/2019/0225/1251048.html

2/25ダイヤモンドオンライン WSJ<中国、東アフリカの港湾支配強化 ジブチの主要施設を手中に>

https://diamond.jp/articles/-/195005?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

森氏の記事について、本ブログで何度も「大虐殺は中共のプロパガンダ」と指摘してきました。それを実証して説明してくれています。長いので感想は省きます。まあ、洗脳されて自分で調べることを怠ってきた人には初めての話かも知れませんが。

記事

街の建物が霧に覆われた南京市(2018年11月27日撮影)。(c)CNS/泱波〔AFPBB News

東京裁判は、原爆投下や無防備都市爆撃という前代未聞かつ未曽有の「人道に対する罪」を犯した米国が、日本を「大虐殺」の犯罪国家に仕立てて帳消しにするために行ったもので、反論を許さない牽強付会の判決となった。

マッカーサー元帥が蒋介石政権に依頼して行なった資料集めに始まるが、集まった情報は掠奪・強姦・放火などの「石」(一般犯罪)ばかりで、GHQ(連合国最高司令部)は「真相はこうだ!」で、これらの「石」を大虐殺という「玉」に仕立てる洗脳を行なう。

資料集めに奔走した中国も、日本に対して「恨み骨髄に入る」辛酸を舐めていたために、集めた資料を基に南京裁判を開廷し、「百人斬り」や6師団長の「暴虐」を断罪した。

ここでは南京戦に先立つ上海戦から従軍し、戦況の帰趨を冷静に眺め、真実の報道に徹した記者とカメラマンの手記などを参考に論を進める。

現地では「大虐殺」など見なかった

(1)同盟通信・前田雄二記者の従軍記

「ドカン、ドカンという音が聞こえた。略奪の音である。兵隊は2、3人づつ組んでは、ナタ、マサカリ、金槌を持ち、避難した無人の家の錠前を打ち破っていた」(前田著『戦争の流れの中に』、以下同)。

南京への追撃戦でのことで、日本兵士の悪行を感情移入することなく見たまま聞いたまま伝えたいという記者魂が書かせた告発の一文である。

日本軍が南京城に入るのは(昭和12年12月)13日であるが、前日からの攻城は一段と激しさを増していた。

13日午前零時、6師団が中華門を爆破して占領したのを先途に、午前3時には16師団が中山門上に日の丸を揚げた。同部隊の一部は右翼に回り、玄武湖を挟む太平門と和平門、さらに長躯して下関(シャーカン)も占領した。

日本軍が残した中国軍の脱出口は揚子江に面した挹江門と定淮門だけである。

午後になると、市街戦から残敵の掃討戦に逐次移行していく。

陣地放棄時に敵が行う放火で黒煙がもうもうと上がり、砲火と銃声の響き、一部逃げ遅れた住民の巻き添え、多数の中国軍の遺棄死体などで凄愴の気が漲っていたという。

退却する中国軍兵士は挹江門を中心に、その周辺の城壁を超えて下関に殺到するが、下関は既に日本軍の手に陥ており、敗残部隊は迎撃を受けて殲滅されていった。

非情というなかれ、生死を分ける戦争の真最中である。記者は城内を車で見て回る。

「本格的な戦闘は終わっていたが、まだ部分的な小競り合いは続いていた。街の中心部や城門に近い建物に立てこもった小部隊の抵抗や、逃走部隊への日本軍の攻撃で、激しい銃声が諸方に聞こえた」

15日も車で城内を回っている。住民居住区は「避難区」(安全区とも呼称)とされ、周辺には警備隊が配置され、旧支局が区内にあるとの理由で中に入る。

「店は閉じたままだが、多くの住民が行き交い、娘たちの笑い合う姿があり、子供たちが戯れていた。生活が生き残り、平和が息を吹き返していた」という。

16日は軍官学校で処刑の場に出くわす。

「下士官がそれ(敵兵)を前方の防空壕の方向に走らせる。待ち構えた兵隊が銃剣で背後から突き貫く。悲鳴をあげて壕に転げ落ちると、さらに上から止めを刺す」

「交代で突き刺す側の兵隊も蒼白な顔をしている。刺す掛け声と刺される死の叫びが交錯する情景は凄惨だった。私は辛うじて十人目まで見た時、吐き気を催した」

支局に帰ると僚友が車で出かけるところで、同乗して市内を回り、下関への出口の挹江門へ行く。そこには「まるで門をふさぐように中国兵の死体がぎっしり詰まっている」状況だったという。

「今日はいやなものばかり見る日だ」と昼食時に同僚に語り、午後は再び銃声が聞こえる方を訪ねていくと、交通銀行の裏の池畔で、またまた〝処刑″現場に出くわす。

「死刑執行人は小銃と拳銃を持った兵隊で、捕虜を池畔に立たせ、背後から射つ。その衝撃で池に落ち、まだ息があると上からもう一発だ。午前の処刑よりは残虐性が少なく、その死もまことにはかなかった」

「『記者さん、やってみないか』、・・・私は驚いて手を引っこめたが、(僚友は)ニヤリと笑ってそれを受けとり、捕虜の背中に銃口を接近させると引き金を引いた。ズドンという音とともに男は背中を丸めるようにしてボシャンと池に水しぶきを上げた」

17日は入城式。この夜、同僚記者が下関下流に死体の山が延々と連なっていたと報告。翌朝、2、3の僚友と車を走らせると、挹江門の死体は取り除かれていた。

「下関をすぎると道路の揚子江岸に夥しい中国兵の死体の山が連なっている。(中略)城内に戻って、警備司令部の参謀に訪ねてみた。少数の日本部隊が、多数の投降部隊を護送中に逆襲を受けたので撃滅した、というのが説明だった」と記している。

(2)毎日新聞・佐藤振壽カメラマンの従軍記

カメラマンの執念か、本社の要望で101師団に従軍していた夏目伸六(漱石の次男)と沢村三木男(歌舞伎俳優沢村宗十郎の四男、戦後文芸春秋社長)を日本軍10万人の中から探し出している。

(「『上海・南京 見た撮った』 従軍とは歩くこと」、『南京戦史資料集Ⅱ』所収、以下同)

2人は「輜重輸卒が兵隊ならば、蝶々トンボも鳥のうち」と軽視されていた輜重部隊で特務兵として馬の手綱を取っていたが、弾薬や食糧などを前線へ運ぶわけで、決して安全な任務ではなかった。

戦後「百人斬り競争」で出回る少尉2人の写真も、同紙の浅海一男記者の依頼で佐藤氏が撮ったもので、南京への追撃戦に移行していた常州においてであった。

撮影の諸元が明確でないと写真を信用しない佐藤氏らしく、百人斬りの確認方法などについて聞くと、少尉の当番兵が相手の斬った人数を確認するという。しかし、少尉はいずれも白兵戦をする職務にないことから「腑に落ちなかった」と述懐している。

国民を鼓舞する記事を書きたい浅海記者と2人の将校の会話の中で生まれた武勇談であったに違いないが、戦後の成り行きから「思わぬことになった両少尉に哀悼の念を禁じ得ない」と記す。

4か月間従軍カメラマンとして活動した最後の半月が南京戦の報道で、戦場のツボを心得たうえでの取材活動である。

それでも「前線で戦う兵士を撮影しようと歩いて行くと、敵の機銃弾、時には迫撃砲弾が飛来して、生命の危険を取材中には免れることはできない」という。

精神的にも将兵と変わらない状況で、時には兵士たちとの間で憂さ晴らしの下ネタも交わし、また、壮絶な戦闘に尾ひれのついた話も耳にしたという。先の百人斬りがまさしくそうだったに違いない。

佐藤氏が見たただ一つの処刑風景は、南京城攻防の余波がいまだ収まらない(12月)14日であったという。

敗残兵であろう100人くらいが後手に縛られて座らされている。彼らの前には5メートル平方、深さ3メートルくらいの穴が、2つ掘られていた。

「右の穴の日本兵は中国軍の小銃を使っていた。中国兵を穴の縁にひざまずかせて、後頭部に銃口を当てて引き金を引く。発射と同時にまるで軽業でもやっているように、一回転して穴の底へ死体となって落ちて行った」

「左の穴は上半身を裸にし、着剣した銃を構えた日本兵が『ツギッ!』と声をかけて、座っている敗残兵を引き立てて歩かせ、穴に近づくと『エイッ!』という気合のかかった大声を発し、やにわに背中を突き刺した。中国兵はその勢いで穴の中へ落下する」

「たまたま穴の方へ歩かせられていた中国兵が、いきなり向きを変えて全力疾走で逃走を試みた」

「気付いた日本兵は、素早く小銃を構えて射殺したが、筆者(注:佐藤氏)から1メートルも離れていない後方からの射撃だったので銃弾が耳をかすめ、危険このうえもない一瞬だった」

16日は社の車が使えたので南京住民の姿をルポするために市内を走り回っている。城外北東部の玄武湖の風景写真を撮っての帰路、難民区近くを通りかかると、大勢の中国の女に車が取り囲まれ泣きつかれる。

彼女たちの群を避けて中山路に出ると、多数の中国人が列をなしている。

「難民区の中に紛れ込み、一般市民と同じ服装をしていた敗残兵を連行」していたのだ。憲兵は「その数5、6千名だろう」と答えたという。

(3)朝日新聞・足立和雄記者の証言

朝日新聞記者の足立和雄記者は阿羅健一氏のインタビューで類似の状況を述べている(『「南京事件」日本人48人の証言』)。

「犠牲が全然なかったとは言えない。南京に入った翌日だったから、14日だと思うが、日本の軍隊が数十人の中国人を射っているのを見た。塹壕を掘ってその前に並ばせて機関銃で射った。場所ははっきりしないが、難民区ではなかった」

阿羅氏が「その時どう感じました?」と聞くと、「残念だ、とりかえしのつかぬことをした、と思いました」などと語っている。

続けて「大虐殺があったと言われていますが」との質問を発しているが、いくつかの問答があった後で、次のように答えている。

「成年男子は全員兵士になっていて、城内には原則として残っていないはずだ。いるのは非戦闘員で老人・婦女子だけだ。もちろん全然いない訳ではないが、成年男子で残っているとすれば特殊な任務を帯びた軍人か便衣隊だと思われていた」

「便衣隊は各戦線で戦いの後、日本軍の占領地に入って後方撹乱や狙撃など行っていましたからね。逃げないで城内にいるということは、敵意をもっているとみられても仕方ない。軍は便衣隊掃蕩が目的だったが、あるいはやり過ぎがあったかもしれない」

産経新聞も生存している元軍人たちを探して、「歴史戦」として記事にしてきた。これらから、彼我ところを変えて、いつ死に直面するか分からない戦場の実相を知ることができる。

後日、戦時国際法に違反するか否かの問題があると指摘されてきた。しかし、激戦当時は誰一人、「虐殺」という認識は抱いていない。

ましてや本多勝一記者が『中国の旅』の南京の項で書いた「電線にぶらさげ」「腹をたち割り」「心臓と肝臓を食う」などの証言を裏付ける行為を見た記者などは、約200人いた関係者(記者・カメラマン・無線技士・連絡員など)の誰からも聞かれなかったのだ。

確かに日本を貶める悪行や軍に都合の悪いことは検閲で落され、報道されない部分もあった。しかし、メモを残し、戦後、前田氏や佐藤氏の従軍記のように発表するのは自由だ。

東京裁判で「南京大虐殺」が言われ、その20年後に本多記者が中国人から聞き書きした「中国の旅」を朝日新聞にルポして以降、猛火の勢いで広がったことから、事実確認のために阿羅氏は何年もかけて多くの人を訪ね歩きインタビューしたのだ。

そうした関係者から聞かれる声は、死者や処刑などは見ているが、誰一人として「虐殺」の認識をこれっぽちももっていなかったということである。そもそも、「ぶらさげ」「たち割り」「(人)食い」などは中国に見られる行為だ。

上海発の「乱暴狼藉」の大ウソ

身の毛をよだたせる処刑の現場を見てきた記者やカメラマンたちではあるが、松井石根方面軍司令官が戒めた「皇軍としてあるまじき行為」は後に喧伝されるような「大虐殺」のことではなかったと断ずる。

それには、記者らが現場で身をもって確認し、外電を信じない事実があるからにほかならない。

「占領後、難民区内で大規模の掠奪、暴行、放火があったと外電が流れた。これを知って、私たちはキツネにつままれたような思いをした」

「というのは、難民区は入城草々指定され、将兵の立ち入りが禁止された。そして入城式の頃から難民区内でも区外でも商店が店を開けはじめ、同盟班も18日には難民区内にあった旧支局に移動していた。これは区内の治安が回復したからのことである」

「支局には戦前働いていた料理人や下働きが戻ってきた。これと入れ違いに、これまで忠実に仕えてきた李杏泉が多額の軍票と身分証明書を与えられて住民の中に去った」(数日後、前田記者の離任祝いに新調の中国服で現れる)

「難民区内での日本兵の〝乱暴狼藉″説が上海から伝えられたのは、その直後のことだった」というのだ。

「私たちが以前の活気を取り戻した難民区内の支局で、平和な日常活動を始めた矢先のことである」

「私たちは顔を見合わせた。・・・市内をマメにまわっている写真や映画(担当)の誰一人、治安回復後の暴虐については知らなかった」

「残敵掃討や区内に逃げ込んで潜伏した中国兵の摘発も、14日には終わっていたのだ。もしこうした無法行為があったとすれば、ひとり同盟だけではない、各社百名の報道陣の耳目に入らぬはずはなかった」

「警備司令部の記者会見でも、『例の白髪三千丈』だろうと、まともに取りあげる空気にはなかった。もしそれが事実だったとすれば、私たち新聞記者は明きめくらだったということになる」

これ以上の「現場証言」はない。これだけで「南京大虐殺」は完全否定が可能だ。しかし、現実には宣教師たちの悪意ある意図と宣伝網で、虚言が反復拡大されて世界を駆け巡っている。

駐中国総領事として赴任したラルフ・タウンゼントは、中国の(乱れた)実情を宣教師も事業家も外交官も本国に伝えていないことに切歯扼腕し、外交官を辞してフリーな立場で米国民に正しい情報を伝えようと努力する。

中でも、宣教師たちは、何人も殺される悲惨な状況にありながら、米国民や組織の上部からさらなる支援を得たいばかりに、上手く布教できているように報告している。宣教師に対する社会的認知を逆利用したのだ。

蒋介石政権の宣伝戦略と同夫人宋美齢の米国人脈にルーズベルト政権は絡みとられ、タウンゼントらの真実の情報発信は圧力で闇に葬られていったのだ。

占領直後から平穏が戻っていた

12月15日の状況を佐藤カメラマンも「難民区の周辺には、生活力の逞しい中国人たちが、もう露店を出している。白地に梅干しを書いたような日の丸の腕章を左腕につけて、筆者の撮影にも無関心だった。自分の畑で収穫したらしい野菜を売る者、中古の衣類を売る者、餃子入りのスープを売る者など」という。

「通りかかった日本兵に『兵隊さん、餃子を食べないか、食べたらお金を払ってね』と声をかける。この兵隊は気安く歩兵銃を肩に負い直して、中国人の女が差し出したドンブリを手にした」写真を撮る。

「このあたりでは、子供も日本兵を恐れる様子は見せなかった」などと記している。入城式(17日)が終わる頃、宣撫班が難民区で菓子や煙草を配る写真もある。多くの市民が集まっている。

「慰霊祭(18日)も終わり公式行事もなくなったので、市内を車で取材した。難民区や南部の市街地域には、爆撃や砲撃の跡は少なかった」

「北部の海軍部や交通部のあたりは、街路上にまだ物品が散乱しており、このあたりから挹江門にかけて、中国兵が域外へ逃げる時に民家を荒らしたらしい。時折り、市内で小火災が発生していた」

20日過ぎにもなると、「平穏な日々が続いた。下関で、捕虜を始末したという噂を聞いたので現場へ行って見たが、それらしい痕跡は見当たらなかった」し、正月用品と思われる4斗樽の菰かぶりが貨物船からクレーンでつり降ろされていた状況である。

城内にいて12月12日の攻城戦を見ていた米人ジャーナリストは「夜にいると全くの無統制になり、掠奪、放火が至る所で行われ、脱出群衆はいよいよ数を増した。落城寸前の首都はまさに断末魔の様相を呈していた」と記録している。

金陵大学社会学教授が行った被害調査の「スマイス報告」の巻頭言は、同大学のベイツ教授が書いている。

そこには「城壁に直接に接する市街部と南京の東南部郊外ぞいの町村の焼き払いは、中国軍が軍事上の措置としておこなったものである。市の東南の道路に沿って行われた軍事作戦と4日間にわたった南京市に対する控え目ではあるが容赦のない攻撃による住民の生命及び財産の損害は、きわめて少なかった」とも書かれている。

このように、中国側は何時も住民を盾にし、また日本側に利用されないように略奪や放火を行うのを常とする。それにもかかわらず、日本側が慎重に攻撃目標などを選んだことを是認する記述をしている。

東京裁判の開廷と維持に重要な役割を果たしたとされるティンパーリー記者の「WHAT WAR MEANS」(戦争とは何か)の中の諸悪は日本兵の仕業とみなされてきたが、ほとんどは中国兵の悪行であったのだ。

朝日の報道体制は「群鶏の一鶴」

「南京大虐殺」を告発して止まない肝心の朝日新聞はどう報じていたのだろうか。

南京城の攻略に成功する2日前の同紙は、第5面のほぼ上半分を使い「日章旗 南京に翻るまで」とした地図を掲げた。

そこには、上海から南京までの地名と道路や線路、湖沼などが書き込まれ、主要な地名のところには攻略した月日が日章旗のマークと共に書かれている。

上海戦こそ手古摺ったが、そこを陥すと一瀉千里に南京を目指した日本軍の勇姿が一目で浮かび上がるようになっている。

この地図を見ると、至る所で、万歳三唱が聞こえてくるような気がし、国民が躍り上がっている様子が目に浮かぶ。

それもそのはずである。朝日新聞は報道合戦でも群を抜いていたのだ。

昭和13年1月号『文藝春秋』は、「南京へ!! 南京へ!!」の掲題で「在上海K・R・K」名の新聞匿名月評を載せている。

冒頭の「南京への興奮」で、「南京へ南京へ、駒も勇めば、征士の靴も鳴る。勿論ジャーナリズムもさうだ。その全神経が南京へ集中、すべては南京のために計画され、用意された」と書き出し、朝日が幸風機、鳳機を投入していたところに、大毎がロッキード機、読売がBFW機を参入させ「華々しい空輸戦を演ずることになった。勝敗果して何れゾ!」と書き出している。朝日は社内機5機のうち2機を南京に投入していたのだ。

「朝日機の使命は、日本と支那、支那と南洋との連絡飛行のパイオニアたらんとするにある。・・・各社原稿の空輸にも甘んじて寛大さを示してきた。多分広義国防に対する広義宣伝戦への尽忠報国の気持ちではあらう。それが南京占領といふ書き入れ時に、大毎機、読売機の出現で、鳶に油揚をさらはれた結果になる」

「仮りに彼我立場を異にしてゐたら、頑強に朝日機の進出を阻んだに相違あるまい」と推測し、「朝日の雅量を讃へる。朝日の読者をひきつけるものゝ一つは、この余裕と、これから生ずる和かな陰翳だ」と称賛。

朝日新聞は航空機の活用で先駆的存在であったばかりではなく、湖沼やクリークの多い地形のためにモーターボートを準備し、さらに「大場鎮(注:上海郊外)陥落前、砲煙弾雨の中をくぐるべく、真面目に戦車の利用すら考慮された」と述べている。

もちろん軍の協力があったからである。

当時の無線連絡は故障も多かったので「無電機の健在、即ちニュースの勝利だ。この点、朝日は非常に恵まれたらしい。・・・それは無電台であり移動支局であるものに、各社はトラックを用ゐてゐるが、朝日はバスを張り込んだ。座席を改造、ベッドをも設けてゐる。・・・万事が応急的、出まかせな新聞戦の装備では群鶏中の一鶴だ」

朝日新聞が投入した関係者(記者・カメラマン・無線技士・連絡員・自動車運転手など)は80余人で、毎日新聞の70余人、同盟通信の50余人よりも多かったし、全部では200人を超えていた。

最も充実し、かつ信頼されていたのが朝日新聞であったことを、以下のようなに評価している。

南京城を一望できる城外の緊要な高地である紫金山に到着したばかりの時点でのことである。

同盟は紫金山に日章旗、大毎(毎日の前身)は中山陵に日章旗と報道したが、これは「ニュース・スピーディズムから出た亡霊」であったし、読売は「漢奸連の銃殺」を心臓(筆者注・想像)で書いたと、信頼性を問うている。

その一方で、蘇州陥落は軍の報道班や各社支局にも分からなかったが、快報をもたらしたのは「朝日のファンで、義勇軍的に連絡員を買って出て」いた民間人。「朝日には、かうしたファンが多い」と、朝日の層の厚さを褒めている。

信頼性の高かった朝日の報道

また同紙の昭和12年12月10日付は、ニュヨーク・タイムズ南京特派員の8日付と9日付の記事を伝えている。

8日付記事は南京に踏みとどまっている中立国の軍事専門家が特派員に語ったことを、「狂ふ支那軍の大破壊」「外人の軍事専門家呆れる」の見出しで掲げている。

「最近4、5日間にわたって城外並びに近郊の支那の防備状態を視察したが、その暴状には度胆を抜かれてゐる形である」と述べ、「支那軍はなんらの軍事的目的もなく、ただやたらにありとあらゆる事物をぶち壊し、焼払ってゐる」と述べる。

特派員は「支那軍の上下を通じて存在する『日本軍にはかなわぬ』といふ劣等意識」がこうした無謀をもたらし、「狂気の如き残忍行為」は「町や村落のみに止らず市にさえへも及んでゐる」とのべ、具体的に「揚子江下流沿岸地方において行われつつあるが如き組織的な破壊」にも言及する。

かつてはジンギスカンの大軍が行った焦土化を、いまや「支那軍自身の手によって行われたことは、いまだない」と、撤退する支那軍が追撃する日本軍に利用させないように、「面子を救ふ」という古来からの意識で行なっている現実を述べている。

この結果、「日本軍の空襲砲撃の与へた損害は殆ど軍事施設に限られてをり、これを全部合せてもなほ支那軍自身の手によってなされた破壊の10分の1にも足らぬであろう」と、被害のほとんどが撤退する中国軍によるものだと明言している。

9日付の特派員記事の報道は「負傷兵締出し」「非人道極まる支那軍」の見出しである。

「威容を南京郊外に誇ってゐた化学戦研究所も遂に支那兵によって火を放たれ火焔に包まれ、また金陵公園内の政府要路の大人達の広大美麗なる邸宅も守備兵の無謀な放火の犠牲となって炎上した」と述べ、「記者の胸に憐れを止めた」と記す。

記者の本心は次にあるかもしれない。最後の運命を迎えようとする南京城には、前線で戦ってきた支那兵が返ってくる。

「傷ついた兵士たちはよろめきながら城門に辿りつくが、門扉は厳として閉され、彼らはどこに行ってよいのか、いかなる運命が彼らを待ってゐるのかなす術を知らぬ有様である。8日、南京軍当局は負傷兵の入城を許さざる旨厳命を発し、あまつさへすでに城内にある負傷兵をも城外に追放する旨決議した」と述べる。

特派員は中国軍が野戦病院をほとんどもっていないことを指摘して、城壁を迂回して揚子江に辿りつくか、路傍に野垂れ死にするかしかないだろうと憐れむ。

焦土作戦でも「(南京から)奥地に殺到する避難民は数百万人に達してゐるが、支那政府が彼らを救済しようとしても何ごともなし得ぬ今日、彼らは如何にこの冬の衣食住を得んとするか、これは想像に余りあるものがあろう」と述べている。

日本の停戦提案や降伏勧告を無視して、政府要人、次いで軍幹部が退散した無責任がもたらす結果でしかないことは言うまでもない。

おわりに

第2次世界大戦における西部戦線で、アイゼンハウアー総司令官は100万を超える捕虜を有した。

当時の出征米兵には潤沢な衣食住が与えられていた。それでも捕虜を国際法上の「捕虜」扱いで処遇する余裕をもたなかったという。その結果、餓死者などが続出し、後に「消えた100万人」と称された。

これに対し、日本人が捕った数万の捕虜の多くは、日本兵も食うか食わずの状況下であり、また敵意なしとみられたものは師団長の考えもあって釈放された。

残りが引率中に反乱などした結果、鎮圧せざるを得なかったとされ、第7歩兵連隊の戦闘詳報には「12月13日から24日の間に敗残兵6670人を刺射殺した」と記され、連隊長は「14、15、16日ノ3日間デ六千五百人ノ敗残兵ヲ厳重処分ス」と日記に記している。

恥じ入る行為ではなかったゆえの明記である。高級幹部が国際法を理解していなかった、捕虜の取り扱いを徹底しておくべきであったなど、後日批判されている。

戦時国際法上の違法性の検証などの指摘は甘受するべきであろう。しかし、当人たちはもとより、政府も外交官も報道関係者も含めた誰一人、「虐殺」などの意識はもたず、戦闘に伴う処刑であったということが大切である。

「虐殺」は南京にいた米国人宣教師たちが蒋介石の宣伝戦に乗って、「日本人に虐められている中国を救う」名目で創り出した「虚偽」にほかなかったのである。

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『世界を危機に、「小学生」習近平の暴走が止まらない 党は法よりも大きいと言い放ち、返す刀で世界に喧嘩』(2/21JBプレス 福島香織)について

2/22希望之声<中国访民在美国再拦截刘鹤车队 场面震撼=中国の直訴人は再度劉鶴の車隊を阻止 場面は震撼させるもの>劉鶴は交渉の為、米国を訪問。米国にいる大陸からの直訴人は3日目まで劉鶴が泊っているホテルの外で待ち伏せしていた。22日(金)朝、大連から来た王春燕(直訴2回目)と上海から来た胡力任は劉鶴の乗った車を停めて直訴状を渡そうとした。比較すれば、先月末にした1回目の劉鶴への直訴の方がもっと震撼させた。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/02/22/n2672140.html

2/23阿波羅新聞網<川普见刘鹤惊人一幕!细节曝光 比鹰派还鹰派 而且还不排除封杀华为=トランプが劉鶴と会った時に驚かせる一幕があった! 細部が明らかに タカ派よりタカ派 華為を封殺することも排除しないと>トランプは22日劉鶴と会見した時に、「覚書は意味がない。貿易協議に署名したい。でなければ時間の無駄」と言った。ブルームバーグの調査に依れば、18名の経済学者は「トランプは協議の期限を延長した後、高関税を課すだろう。最終的に北京が逃れるのはやはり難しい」と。今年末か来年には高関税を課すのではという人もいる。トランプは「華為を封殺する行政命令にサインすることも排除しない。但し、今の所はない」と述べた。華為創始者の任正非は先日、「孟晩舟の逮捕は政治目的から出たもの。米国とカナダへは守りから攻めに転じる」と表明した。

https://www.aboluowang.com/2019/0223/1250643.html

2/24阿波羅新聞網<英顶级智库揭内幕 中共如何对外国进行干预=英国トップクラスのシンクタンクが中共の外国介入のやり方について内幕を明らかに>英国の国防安全についてトップクラスのシンクタンクRUSI(The Royal United Services Institute、1831年にナポレオンを破ったArthur Wellesley公爵が創設した)は2/20レポートを発表、中共の海外で行っている各種工作について明らかにした。その中にはエリートを味方につけることも含んでいる。海外で金をばら撒き、中共の頼りがいのある者に仕立て、要人には中共の腹心を送り込み、顧問として脅したりする。

介入する範囲は学術界、大学、シンクタンク、メデイア等。中共は論点を逸らすのが得意である。外部の人間が中共を非難すると、“反中国人”とか“中国人民の感情を傷つける”とか言って非難をかわそうとする。このレポートの名は“China–UK Relations Where to Draw the Border Between Influence and Interference?”という。

海外工作は統一戦線部(UFWD)が行う。中共の政策は“走出去=海外へ出る”であって、「一帯一路」もこれに含まれる。海外派兵をして東アジアの盟主の地位と周辺海域の支配を求めている。外国が重要な存在となり、中共は必ず外国の政策を自分達の利益と宣伝に合わせようとする。

中共は海外にいる中国人をコントロールしようとする。学生、学者、ビジネスマン及び華人コミュニテイ等、中共の利益に從って動くようにする。この数十年海外に移り住んだ中国人は党の路線を遵守するよう要求される。大陸にいる親戚やビジネスで上げる利益を使って圧力をかけ、彼らを意のままにする。

中共の介入は、中国の金を道具とする。外国の組織・団体は金を失わないため、往々にして自主規制する。中共の腹心を大学、メデイア、政治やビジネス界に送り込んで中共の利益を確保する。またエリ-ト(前政治要人・公務員・ビジネスマン・学界・シンクタンク上級研究員等)を中国の会社やシンクタンク、大学等で職を与えて介入する。または、政治家の政治家の顧問として中共の腹心を送り込み、中共の利益を得ようとする。中共が西側国家に齎している隠された脅威は、ハッキングやネット攻撃、スパイ活動で、インフラをコントロールしようとしていること。

中共は米国の学者に3T(台湾、チベット、天安門)は中共にとって敏感な問題と看做すよう希望している。米国人がそう思えば、他の重要な問題に目が行かなくなる。中共リーダーの悪事を晒し、中共の具体的政策を批判したり、他の政治組織を奨励して政権を変えることや中共は統治の正統性がないといった問題には行きつかない、それが中共の狙いである。

https://www.aboluowang.com/2019/0224/1250663.html

福島氏の意見には全面的に賛同します。中共打倒が最終目標とするなら、先ず習近平打倒が直近の目標でしょう。でなければ、ウイグル人、チベット人の虐殺や自殺が止まらなくなります(モンゴル人についてはニュースに入っていませんので現時点では分かりません)。人権派弁護士も弾圧されて、ブタ箱入り。日本の左翼リベラルは自分の身を安全地帯に置いて政府を批判しますが。酷い場合には捏造してまでも。中共の人権派は違います。我が身を一党独裁専制と戦って犠牲になる事も覚悟の上です。日本の左翼文化人と言う連中の底の浅さと人間の厭らしさを感じてしまいます。野田の小学生の虐待殺人も柏の児相と野田の小学校がキチンと対応すれば問題は起きなかった筈。小生も会社勤務時代、総会屋や粗暴で話の分からない中国人と対峙しました。中国では裁判も受けて立ちました。でなければ「正義は守れない」と言う思いからです。彼らを見ると口先だけで危険には近づかず何もしない偽善者のような気がします。自己中心な左翼の典型でしょう。

中国は何せ事後法を認めるお国柄。とても近代法の法治の概念は理解できず、中央集権王朝時代そのものです。国王と同じく、俺がルールだという事でしょう。国際ルールを中共の思い通りに作らせたら、今中国で行われている人権弾圧が世界的規模に広がっていくことになります。共産国は封じ込め、できれば分裂させることです。今の中国の版図は大清帝国時代のもので、満洲人が統治していたものを漢人が都合よく自分のものにしてしまっただけです。チベット、ウイグル、モンゴルは独立させるべき。台湾は既に独立していますが、分裂させれば攻撃される心配も減るでしょう。後ろの3ケ国を気にせざるを得なくなりますので。

2/24facebookによれば、韓国は保守派が日本国旗を掲げてデモをしたようです。この元になっていますpbs.twimg.comは今は見れないようになっています。多分左翼が邪魔をしているのでしょう。軍部クーデターの噂もあります。金正恩がハノイへ向かっている間に南北同時にクーデターが起きれば朝鮮半島も少しは真面になるかも。でも付き合うとするには①反日教育を止めること②慰安婦と応募工について誤りを認め世界に向けて謝罪し、像の撤去全部が済んでからです。それができない内は無視です。大事なのは日本も米国とニュークリアシエアリングを進めませんと。

記事

2018年11月、「中国国際輸入博覧会」でスピーチをする習近平国家主席(資料写真)。(c)ALY SONG / POOL / AFP〔AFPBB News

(福島 香織:ジャーナリスト)

中国共産党理論誌の「求是」最新刊に、習近平総書記が昨年(2018年)8月に行った司法に関する演説が改めて掲載された。党内に向けた演説を再び今、強調する意味はなんだろう。

そもそもこれは誰に聞かせるメッセージなのか。考えられるのは3つだ。国際法規に中国は違反していると批判する米国はじめ西側国際社会。中国の習近平と敵対する憲政主義者や司法官僚ら。そして、香港。

習近平の目指す“法治国家”宣言の意味を解析してみたい。

「共産党が法だ」と改めて宣言

「求是」で掲載された習近平の演説「党の全面的な法治国家の指導」の内容をかいつまんで紹介しよう。もとは昨年8月4日の中央全面依法治国委員会第1回会議で行われた演説である。この中で習近平は「党は法よりも大きい」という本音を包み隠さずぶちまけている。

「共産党の指導制度化、法治化、党の指導こそが党と国家事業の発展にとっての如意棒のようなものだ」といい、「全面的法治国家とは、党の指導力を弱めることではなく、むしろ強化し改善するもので、党の法治への指導力と水準を高めて、党の執政地位を確固としたものにする」という。

さらに「法治が盛んになれば、国が栄え、法治が国を強くする」といい、強国化と法治が密接な関係にあるとする一方で、「全面的に法治国家を推進するならば、自己にふさわしい法治の道を行くべきだ」「決して別の国のモデル、やり方をまねしてはならないし、西側の言う“憲政”“三権分立”“司法独立”の道を行くことはできない」と強調。「西側の“司法の独立”は、もとは王権抗争から始まっており、西側の政治体制、歴史と伝統、社会文化制度に根づいている。中国共産党には“一切の権力が人民に属する”という政治制度であり、西側と違うのだから、西側を参考にできないのは当然なのだ」と述べた。

また「中国は世界に向かっており、大国の責任と国際事務をもって法治をよりよく運用せねばならない。対外闘争において、法律という武器を持って、法治制度の高みを占領し、破壊者、攪乱者にあえて向き合い、ノーと言う。グローバルな統治システムがまさに変革調整期の重要な時期を迎えており、中国は積極的に国際ルールの制定に参加し、グローバル統治の変革プロセスに参与し、推進し、リーダーシップをとるものとなるのだ」と宣言した。

習近平はまた「“党が大きいか、法が大きいか”というのは偽命題だ」として、こういう言い方は人心をかき乱し、党と社会主義制度を否定するための言論であると批判し、習近平流法治に対する批判や議論を一切許さない姿勢を示した。

さらに「なぜ我が国は長く安定を保つことができ、乱がなかったのか? 根本的な理由は、我ら共産党が終始指導堅持していたからだ」として、社会主義法治が党の指導を堅持し、党の指導は社会主義法治に頼らねばならないと主張。新時代の法治国家の全面的推進は必ず党の指導制度化を推進継続する必要があり、法治化を工夫する必要がある、とした。

要するに、習近平は「(習を核心とする)共産党が法だ。異論は許さん」と言っているのだ。

誰に聞かせるメッセージなのか?

では、これを今さら誰に聞かせたいのか? ちょっと気になるところである。

(1)米国

まず米国だ。RFI(フランス国際放送)掲載の論考だが、交渉中の米中貿易戦争の核心である知財権問題などで、習近平が譲歩するのかしないのかが注目される中、国内向けに「党は法より強い」とそのマッチョぶりをアピールし、米国に対しては「法治の基本原則が普遍的価値観というのは、中国には通じないぞ」という強気のメッセージを発したのではないか。

「中国は積極的に国際ルールの制定に参加し、グローバル統治の変革プロセスに参与し、推進し、リーダーシップをとる」というのは、次の国際社会のルールメーカーの座を米国から中国共産党が奪うのだ、という外交闘争の布告という風に受けとられる。

世間が習近平は米国との交渉で妥協するしかないだろう、という観測が流れていることに対して、習近平はそういった観測を打ち消し、「屈服するものか」と言いたいのではないか。

(2)憲政主義派の党内知識人ら

さらに党内のアンチ習近平派、とくに憲政主義派の党内知識人らに対する牽制の意味もあろう。

党内では米国の圧力に乗じて、習近平批判が起きている。そのアンチ習近平派勢力の中心は憲政派、改革派だ。そのうちの1人は、2月16日に訃報が伝えられた長老の李鋭。元毛沢東の秘書ながら、彭徳懐失脚に連座し労働改造所送りになり、文革期は反革命罪で投獄され、共産党権力闘争に翻弄された人物だ。天安門事件では最後まで武力鎮圧に反対し、一貫して「憲政民主が中国の未来を切り開く道」との主張を曲げなかった。享年101歳。憲政派の大物、李鋭の死期を予想していたのかは知らないが、同じ日付で刊行された「求是」に習近平の法治国家論が掲載されたことに、なにがしかの意味を探ってしまう。

李鋭はこの世を去ったが、他にも胡耀邦の息子の胡徳平や元首相の朱鎔基も憲政派に属する。李雲歩、郭道暉、江平ら長老法学者ほか法学界、メディア界、経済界、言論界の主な良心的知識人も基本的に憲政派だ。彼らは習近平が昨年3月にかなり強引な方法で憲法を改正したことに相当不満を抱いており、こうした体制内知識人層から徐々に“反乱”ともいえる共産党内部の暗部の告発や、習近平政権批判が今表に出始めている。

例えば最近、政法大学教授で、「刑法のプリンス」と呼ばれる刑法学者の羅翔の司法試験受験生向けのネット動画講座の一部が中国のSNSで転載されて話題になっていた。その内容は、中国の弁護士がいかに無力で中国の司法が出鱈目かを、ユーモアを交えて語っている。弁護士が法廷で、検察の証拠を覆すような証言をする証人を呼ぶと、弁護士が証人に偽証を強要したとして法廷で逮捕されることもある、という実例を語り、「警察と検察と法廷が麻雀をするのに、メンツが足りないから弁護士を呼ぶだけ。でも弁護士は絶対“上がって”はならず、彼らに振り込み続けるだけ」と語り、警察も検察の法定も弁護士も司法の番人ではなく党の番犬状態であることを暴露していた。

こうした中国知識人の中国司法批判に対する牽制の意味もあったのではないか。

北京で、夫の拘束に抗議するために髪をそる李文足さん。夫は、中国の共産主義体制に批判的だった人権派弁護士の王全璋さん。国家政権転覆罪で起訴された。(2018年12月17日撮影、資料写真)。(c)FRED DUFOUR / AFP〔AFPBB News

もう1つ、中国には目下、大規模権力闘争につながりかねない司法案件がある。陝西省(せんせいしょう)を舞台に繰り広げられた「陝北千億鉱産事件」だ。農民出身の趙発琦が起こした民営投資会社「凱奇莱」と「西安地質鉱産勘査開発院(西勘院)」が2003年の共同開発契約不履行をめぐって争った民事訴訟である。一審は凱奇莱側が勝訴、二審で西勘院側が勝訴、2017年12月に最高裁で結審、凱奇莱が逆転勝訴して、西勘院側には違約金支払いが命じられた。

事件の背景には当時の陝西省代理省長の趙正永の利権が関与している。当初は凱奇莱が経済犯罪容疑で陝西省公安当局に取調べられるなど、劣勢だったが、途中から陝西省の役人汚職が発覚し、133日間、刑事拘留されていた趙発琦は無罪放免、逆転勝訴となった。

だが事態は拡大し、党中央の権力闘争の様相を帯びていく。2018年12月、この裁判の公判記録が紛失しているとの告発があり、当時の裁判官だった王林清が「最高人民法院長の周強が関与している」と動画で証言。裁判自体の公正性に問題があるかのような世論が広がった(この世論拡散の主役は元CCTVキャスターの崔永元。彼は女優の范冰冰の脱税を告発し、税務当局を動かしたことでも知られている)。

この後、2019年1月の中央政法工作会議の場で、習近平が「刃をあえて内側に向け、骨を削って毒を癒せ、害群の馬を排除せよ」と組織内部の害悪退治を宣言。そのターゲットが最高人民法院長の周強であるという見立てが香港メディアを中心に報じられていた。周強は共青団派のエースである。習近平にとって政治的ライバルの李克強や胡春華が属する共青団を潰すための権力闘争の一環、という見方だ。

ちなみに、凱奇莱の逆転勝訴は、陝西省の集団汚職が暴かれたことが大きな原因だった。この逆転勝訴自体が、この汚職に関与している疑いがある当時の陝西省書記(2007~2008年)、趙楽際を追い込むために周強らが仕掛けたという見方がある。趙楽際は現中央規律検査委員会書記で、習近平の子分だ。つまり、周強らにとっては習近平派を叩く格好の材料というわけだ。このように「最高法院 VS.規律検査委委員会」、あるいは「共青団派 VS.習近平派」の権力闘争の文脈でこの事件は語られている。

なお、この裁判の鍵は、二審途中に最高裁に送られてきた、とある人物の「裁判への干渉」を示す手紙の存在である。一部中国メディアが手紙の存在を報じたが、誰がどのように干渉したかは不明。紛失した公判記録はおそらく、その手紙も含まれているのではないか。

こうした最高人民院の反習近平的動きを抑え込むために、習近平は「党(俺)が司法だ」と言わんばかりのメッセージを改めて発信した、のかもしれない。

(3)香港

もう1つ、このメッセージにおののいているのは香港だろう。

2018年2月に、台湾に来ていた香港の女子学生が殺された。容疑者の香港人青年は彼女の遺体を台湾に放置したまま香港に帰国し、香港で逮捕された。だが香港と台湾には犯罪人引き渡し条約がないため、台湾で取調べを行うことができない。

そこで香港は現在、台湾を中国の一部とする形で、引き渡し条約の修正を行おうとしている。だが、そうすると中国と香港の犯罪人引き渡し条約が成立してしまい、香港司法の独立が完全に潰(つい)えてしまうことになる。

香港は一応、旧英国植民地の遺産として三権分立、司法の独立を守ってきた。だが、習近平は「三権分立、司法の独立」を完全否定、「法律という武器を持って、対外闘争」も宣言している。この最初の闘争相手は、香港、ということになる。

おりしも香港マカオと中国南方を一体化する「グレート・ベイエリア」経済圏構想を発表したが、経済が一体化すれば当然、経済ルールも含めた司法の一体化も避けられない。中国南部に香港式法治が広がるというわずかな期待は、習近平のこのメッセージで吹き飛んだ。習近平は香港どころか国際ルールの制定にも関与していくと宣言している。

※  ※  ※

米国の圧力と党内の不満、そして激化する権力闘争に、あくまで強気の姿勢で喧嘩を売る習近平。もし、彼がこのまま突っ走ったとき、中国で、世界で何が起きるのだろう。

李鋭が生前に習近平をして「小学生レベル」と批判していたが、小学生に一国を支配する権力を持たせてはいけない。ましてや新たな世界秩序の制定に関与させてもならないだろう。習近平の暴走は各国が協力して止めねばならない。中国内部の憲政主義者たちとも協力して止める。そういう意識を日本もちょっと持った方がいいのではないか。

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