『バイデン自滅、大統領選候補に躍り出るサンダース 「民主社会主義者」は米民主党を乗っ取り、ホワイトハウス入りできるか』(4/8高濱賛)について

4/8阿波羅新聞網<北京透过色情APP搞什么?大吃一惊=北京はポルノアプリを通して何をするのか? びっくり>ポルノ動画を見ている人は知らず知らずのうちに、中国政府に彼ら自身に関する無数のデータを集められているかもしれない! 学者は、ポルノ動画の視聴に使用されていたアプリの多くは何と北京にあることを明らかにした。視聴者の情報は中国政府の手に渡っている可能性がある。 下の写真は中国の売春の現場 (AFP)。

台北大学犯罪学研究所の助教授である沈伯洋は、「中国政府は偽のニュースを使ってどのように台湾の選挙に影響を与えるか」の講演原稿で、「ロシアには統一戦線戦略があるが、これは第三者の企業が購入したさまざまな材料を分析する方式で、中共もこのやり方を継承している」と述べた。

沈伯洋は、「ユーザーの政治的傾向を直接測定することは容易ではないが、人々が好む党派を知るには良い方法がある。 SM、性暴力、近親相姦等の言葉をポルノサイトで検索するキーワードとして集めると、97%の精度でさまざまな政治的傾向に一致させることができる」と述べた。

沈伯洋によると、「特にポルノ専門の放送のアプリは来源が不明確で通常のショップではダウンロードできないことが多い。インストールが完了したら、各種の権限に同意する必要がある。実際、これらのアプリを制作している会社はすべて北京にある。情報が収集された後、3000のカテゴリーに分け、“商売したいなら、ビッグデータがある”と。自分のデータが入ったものを誰が買うのだろうか?」と述べた。

中共は品性下劣、覗き趣味と拝金趣味しかないというのが良く分かります。この写真にある売春現場やホテルには隠しカメラが設置されてあり、覗きができるようになっているかもしれません。プライバシーの侵害だけでなく、政敵打倒の証拠写真としても使われるでしょう。自宅にもカメラや録音機、盗聴器が仕掛けられているかもしれません。こんな国に住みたいと思いますか?共産主義が世界に広がるのを防ぎませんと。

https://www.aboluowang.com/2019/0408/1272309.html

4/8阿波羅新聞網<中美谈判有重要进展 爆炸频 九成企业行贿过安检 美巨头传关闭中国研发中心=米中間の交渉が大幅に進展 爆発は度々 90%の企業がセキュリティ検査のために賄賂を支払う 米国の巨人が中国の研究開発センターを閉鎖と伝わる>4/7WHの経済顧問のクドローは、「米中協議は合意に近づいている。重要な進展を遂げた。慎重に見るより、楽観的に見た方が良い」と述べた。 米国のソフト大手オラクルの中国オフィスは研究開発センターを閉鎖し、1,600人を解雇する予定である。 3月には、多くの化学プラントの爆発により85人が死亡した。専門家の中には「大陸の企業の90%が賄賂を払い、消防・環境検査に合格した」と言う人もいる。

9割の企業が賄賂を贈るのではなくて、100%の企業です。贈らなければビジネスできませんから。勿論路上の闇商売は除きます。闇商売は偽物のタバコ売りや化粧品売り、ポルノDVD売り、焼き芋売り、野菜・果物売り、蛇売り等零細というか個人ビジネスで、営業免許取得していませんから、執拗に工商局や公安に追い回されます。今は監視カメラがどこにでも設置されているので、路上での商売もやりにくくなっているでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0408/1272304.html

4/9日経<対中ビジネスが問う米企業の正義(The Economist)

子どもの頃「チャイニーズ・バーン」を誰かにされて痛い思いをした人なら、覚えているだろう。相手に両手で前腕をつかまれ右手と左手で逆方向にきつくひねられる仕打ちだ。今、中国でビジネスをしている米国人はその感覚がよくわかるはずだ。

超大国の米中が戦略的な対立を強めるにつれ、米国の企業と投資家には2方向から圧力がかかっている。一つは、安全保障と人権の観点から中国で事業を展開する米企業に対し、その事業内容に以前より厳しい目を向けるようになった米政府だ。もう一つは、外国企業にも自国のルールを受け入れさせようとする中国共産党政権である。最悪の場合、米企業は警察国家色を強める中国政府や中国軍に加担することを余儀なくされる可能性がある。このことが米企業を倫理上、極めて厳しい立場に追い込んでいる。

こうした苦境は前例がない。冷戦時代は、ソ連経済が海外企業を歓迎もせず閉鎖的だったため、米企業が米ソ対立に煩わされることはほぼなかった。対照的に中国は、米国の最大の貿易相手だ。1990年以降、米国は中国に2500億ドル(約28兆円)以上を投資してきた。米大手指数会社のMSCIの世界株式指数などに占める中国本土株の組み入れ比率は拡大傾向にある。トランプ米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の貿易交渉の結果がどうなろうと、両国の緊張の高まりに伴い、国家安全保障に関する警戒感が強まっていることから、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)といった中国企業は事業展開が難しくなっている。そして、米企業も同様に米中の関係悪化により悪影響を受けている。

米グーグルが北京に開設したAI開発拠点に米政府は懸念を示している(写真は18年9月に上海で開かれた世界AI会議)=Imaginechina・AP

その最も顕著な例が米グーグルだ。同社は自社が運営するプラットフォームに対する中国当局による検閲を拒否し、10年に中国から撤退した。最近になって再参入の動きを見せると、トランプ氏と米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長から非難された。ダンフォード氏は3月14日、議会上院の軍事委員会の公聴会で、グーグルが北京に開設した人工知能(AI)センターに懸念を示した。中国でAIの研究開発を進めることは、中国共産党独裁政権、ひいては中国軍を手助けすることになると言う。

これを受け、グーグルのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は3月27日に両氏にそれぞれ面会し、AIセンターは無害なオープンソースの技術を開発しており、その成果は中国人だけでなく全ての人が利用できると説明した。一方、グーグルは18年8月に同社社員らから抗議を受け、中国当局による検閲を可能にする中国版検索エンジン「ドラゴンフライ」の開発を中止することを余儀なくされた。

米国の企業や投資家にとって今、もう一つの懸念が新疆ウイグル自治区に絡むものだ。地元当局はイスラム教徒の少数民族ウイグル人を100万人近く「再教育キャンプ」に拘束している。その関係で米企業2社が自社の評判にかかわるような報道をされたのを受け、今年、地元当局と中国政府との取引を中止せざるを得なくなった。当局は米医療機器メーカーのサーモフィッシャーサイエンティフィックの遺伝子解析機器をウイグル人のDNA鑑定に使っていたが、同社は当局への機器販売をやめた。米衣料大手のバッジャー・スポーツ・ウエアも、強制労働させられているウイグル人を使い縫製している疑いのある中国企業に製造を委託しているとの批判的報道が流れたのを受け、その中国企業との取引を停止した。

ここへ来て関心は、大量のウイグル人拘束に絡んだ事業を展開している、MSCI指数の構成銘柄になっている中国企業に移りつつある。米国のファンドマネジャーたちは、中国国有の監視カメラメーカーで、海外事業を急拡大している海康威視数字技術(ハイクビジョン)の株式を競って購入していた。ところが、同社は今や米政府のブラックリストに入っており、一部の投資家は慌てて株式を手放している(編集注、米商務省は、米国の安全保障や外交政策の観点から問題があるとみられる外国企業や組織をリストアップしている)。つまり、そうした企業の株を保有すること自体が、自社の評判を落とすリスクを抱えるということだ。

抑圧的な政府とビジネスをすることは常に危険を伴うが、中国はそのリスクが高まりつつある。20年前に共産党政権が市場を開放し始めた際、欧米各国は軽率にも海外からの投資が増えれば中国の民主化も進むと考えた。その市場規模の大きさを前に自社の倫理的方針を曲げた企業もある。海外企業は、中国で事業をすることが自社の評判を落とすことになりかねないというリスクよりも、これまでは自社の知的財産を盗まれるのではないかというビジネス上のリスクを長年心配してきた。

だが習主席が国内で企業への党による管理を強化し、対外的には好戦的な態度をとるにつれ、状況は変わりつつある。18年には米航空会社数社と米ホテル大手のマリオット・インターナショナルは、中国が自国の一部とみなしている台湾の表記の仕方について変更を余儀なくされた。

技術の重要性が高まるに従い、様々なリスクを抱える中国とビジネスを続けることによる危険を回避することは難しくなっている。ただ、だからといって米企業が中国から撤退するというのはあり得ないことだ。中国は莫大な数のプログラマーと無限のデータが手に入る技術革新の中心地だ。米アマゾン・ドット・コムのクラウド子会社AWSと米マイクロソフトは、上海にAI研究施設を開設しようとしている。

だが、欧米の政治家や有権者がAIなどの先端技術は暮らしを便利にする一方で自分たちのプライバシーを大きく侵害していると恐れているように、中国では市民の利益になる利用法と政府による抑圧手段としての利用法の境界が曖昧になる可能性がある。中国での事業の判断を誤ると、厳しい批判にあうリスクが高まっているということだ。

今や中国での事業展開には、様々な厳しい目が向けられている。トランプ政権はサウジアラビアなど同盟国の人権侵害は非難したがらないが、ウイグル人の拘束には厳しい目を注いでいる。米議会から圧力を掛けられていることが大きい。

米超党派の議員グループは4月3日、ハイクビジョンなど安全保障に関連する企業に対する規制を強化し、これらの企業が世界の金融市場でどのような活動をしているか調査し、米企業が新疆での「広範な市民の監視やビッグデータに基づく犯罪予測」に決して加担することのないよう米政府に求めた。

グーグルも経験したように、従業員や人権団体も企業の動きを注視している。ただ、米企業は多くの中国人も雇用しており、彼らは国家が事業に介入することに欧米人より抵抗感が低いかもしれない。

それでも企業は独裁国家で事業を展開するリスクを隠せないことに気づきつつある。危機管理コンサルティングの米RWRアドバイザリー・グループを率いるロジャー・ロビンソン氏は、人権問題や安全保障に絡む中国や欧米の企業については広範な情報公開を求める機運がワシントンでは高まっていると指摘する。

だが欧米企業は、中国政府に要求されても、自らの信念を曲げられないと誇らしく正義を主張することはできる。それは、リスクの高い戦略に見えるかもしれないが、長い目で見れば自らが信じる価値を守るために戦う企業は尊敬を勝ち得るだろう。それは、冒頭のチャイニーズ・バーンをされたからといって、すぐに屈しない人が尊敬されるのと同じだ。

(c)2019 The Economist Newspaper Limited. April 6, 2019 All rights reserved.>(以上)

日本企業は殆ど失格になるでしょう。口ではEGSとかSDGsとか言いながら、不祥事続出していますから。中国進出している企業は人権侵害に加担していると看做されます。

4/9阿波羅新聞網<六成美大型跨国公司开始转移在华供应链=米大手多国籍企業の60%が中国のサプライチェーンを移し始めている>Bain&Companyの調査によると、米中貿易戦争は、米国の多国籍企業に今後12か月以内に中国本土からの工場移転とサプライチェーンの調整を促している。 調査では、「米国の多国籍企業200社の経営幹部の6割がいつでも生産ラインを別の地域に移し、新しいサプライチェーンを創ることができる」と。

Bain&Companyの副社長であるGerry Mattiosが 、4/8(月)CNBCの「Squawk Box」番組で、「この変化は今現在起こっている」と述べた。 「一方2018年末に我々はかつて同様の報告を発表したことがある。当時は多くの会社、50%以上の会社が重大な行動をとらなかったことに気付いた」と。

しかし今では、回答者の6割が、財務上不利であり、行動を起こす準備ができていると認めている。 Mattiosは、「これらの企業は、顧客がコストの一部を支払う必要があり、且つサプライチェーンを再評価しようとしていることを、想定している」と指摘した。

https://www.aboluowang.com/2019/0409/1272380.html

日本企業だけが中国市場から抜け出さないでいると痛い目に遭うでしょう。

高濱氏の記事に関連して、4/4トランプのツイッターでは“WELCOME BACK JOE!”とバイデンのセクハラを揶揄する映像を載せていましたので紹介します。

https://twitter.com/i/status/1113862077842640898

これでバイデンが落ち、サンダースが出てくればトランプが有利になるのでは。高齢者同士ですし、社会主義者を米国社会が受け入れるとは思えません。トランプが言った“America will never be a socialist country. ”が重視されるのでは。下のURLでトランプ演説のときにサンダースが居心地悪そうな様子で映っています。

2/5 Real Clear Politics <Trump: “America Will Never Be A Socialist Country”; “We Were Born Free And We Will Stay Free”>

https://www.realclearpolitics.com/video/2019/02/05/trump_america_will_never_be_a_socialist_country_we_were_born_free_and_we_shall_stay_free.html?fbclid=IwAR2gBn9609XfKgaGC5BdsaMt05Qv-zHW7ffCOeIVo-qKnek6YSK6QKoDmY8

民主党の大統領候補は金持ち税を支持している人が多い。所得再分配より雇用問題の方が貧しい人にとっては重大なはず。恵んで貰うより働く場があり、自分で稼いだ方が誇りが持てると言うもの。

中国に厳しい対応というか共産主義国に厳しい対応が取れるのはトランプだけでは。共産党に宥和政策を採れば、やがて歴史の審判を受けることになるでしょう。

記事

米大統領選の民主党候補に躍り出るか、バーニー・サンダース氏

女性問題には無縁だった好好爺に降りかかる火の粉

「ロシアゲート疑惑」で白を勝ち取った米国のドナルド・トランプ大統領が2020年再選に向けて拍車をかけ始めた。

失業率は3.8%を堅持、3月には19万6000人の雇用を創造している。「景気経済のトランプ」を印象づけている。

一方で、民主党には暗雲が立ち込め始めた。

民主党大統領候補指名争いで一番人気のジョー・バイデン前副大統領(76)が突然の「セクハラ疑惑」に見舞われた。

5年前、州議会選に立候補していた女性が、月刊誌『ニューヨーク』に寄稿した記事の中で、応援に駆けつけたバイデン氏に「後ろから髪のにおい嗅がれ、後頭部にキスされた」と「告発」したのだ。

3日後には別の女性がバイデン氏に「無理やり引き寄せられて鼻と鼻をこすり合われた」と言い出した。

トランプ大統領は(自分のセクハラ疑惑は棚に上げて)「それ見たことか」とツイッターでバイデン氏を攻撃し始めた。

今のところ主要メディアはバイデン氏の「セクハラ疑惑」を抑え気味に報じている。

https://www.nytimes.com/2019/04/03/opinion/joe-biden.html

主要紙の政治記者は筆者に現状をこう解説する。

「女性問題にはあまり縁のなかった好好爺バイデン氏だけに小火(ボヤ)程度で終わるかもしれない。ただ、米国はセクハラ追及機運が盛り上がっているだけにバイデン氏の(今月末に予定されている)立候補宣言にも影響を与えそうだ」

「中間選挙で下院議員になった民主党女性議員たちのバイデン離れが起きそうだ。バラク・オバマ前大統領も近著がバカ売れしているミシェル・オバマ氏も現時点ではバイデン氏をかばうそぶりを見せていない」

そうした中で世論調査で33%の支持を得てトップに立っていたバイデン氏に8%差で2位につけている77歳のバーニー・サンダース上院議員(25%)がトップに躍り出るのではないのか、といった見方が選挙予想専門家の間で広がっている。

https://morningconsult.com/wp-content/uploads/2019/04/Political-Intelligence-4.2.19.pdf

予備選までまだ10か月も、候補者東奔西走

米大統領予備選のトップを切って始まるアイオワ州党集会(20年2月3日)までまだ10か月ある。

だが、インターネットが政治の重要なツールとして普及した今、政治は猛スピードで動いている。

各候補とも早め早めに立候補宣言をし始めた。選対を設置、ネットを使った政治資金集めを本格化させている。各候補は東奔西走し始めている。

長年、大統領選取材をしてきた主要テレビ局のベテラン記者は、大統領選が「革命的に変化した」と指摘している。

「これまで大統領選の立候補者は、ある程度政界で功成り名遂げた人に限られていた。上院や下院議員だったり、州知事だった人が満を持して名乗りを上げた」

「ところが近年、これが変わった」

「政治経験なしのトランプ氏が立候補し、あれよれよあれよという間に当選してしまったことでこうした傾向に拍車がかかったようだ」

「トランプ氏自身、最初は当選するなどとは思ってもいなかったと漏らしているそうだ。当初は名前を売ることが目的だったらしい」

「今回民主党で立候補した人の中には地方都市の市長だったり、陣笠下院議員などもいる。大統領選に立候補して名前を売り、それを足場にいずれ知事や下院議員、上院議員になろうという魂胆が見え隠れしている」

「バイデン氏が出馬しなければサンダース氏に」が3割

中間選挙で若手リベラル派候補が大量に当選したため、民主党の左傾化ばかりが米メディアでは取りざたされている。

だが最近のハーバード・ハリス調査では、現在の民主党支持が以下の4つのカテゴリーに分かれており、以下のような割合になっている。

〇オバマ支持派(Obama Democrats) :49%
〇中道リベラル派(Moderate Democrats):38%
〇急進リベラル派(Progressive Democrats):22%
〇民主社会主義者(Democratic Socialist):13%

(注)オバマ支持派で中道リベラル派もいれば、急進リベラル派で民主社会主義者もいるため合計数は100%を超えている。

“Democrats might need Biden more than they know” Jennifer Rubin, Washington Post, 3/07/2019

https://harvardharrispoll.com/wp-content/uploads/2019/01/Jan2019_HHP_registeredvoters_topline.pdf

この調査を下敷きに考えると、バイデン氏を支持する民主党員はこのうちオバマ支持派と中道リベラル派に属するものが大半、またサンダース氏を支持する民主党員は民主社会主義者と急進リベラル派が大半とみていいだろう。

ちなみに、オバマ支持派とは何か。世論調査機関関係者は筆者にこう説明してくれた。

「オバマ支持派は中道リベラル派よりもやや左寄り、黒人層などの熱狂的なオバマ支持層には急進リベラル派が多い」

もう一つ興味がある世論調査結果がある。

同じ世論調査で「バイデン氏が出馬しない場合はサンダース氏を支持するか」という質問をバイデン支持者に聞いたところ、3分の1はサンダース氏を支持すると答えているのだ。

またサンダース支持者のうち10人中4人は、バイデン氏を「セカンド・チョイス」(第2の選択)にすると答えている。

政治理念から政治スタイルに至るまで大きく異なる両者だが、政治歴という点では2人とも政界最長老。2人の政治歴は合わせると80年だ。

2人が積み上げてきた数々の政治実績と安定度に対する信頼感は民主党員の間には、時として政策の違いを乗り越えて根づいていることがうかがえる。

「社会主義」は今や脅威でも何でもなくなった

米国では社会主義という言葉は共産主義と同一視されていた時期があった。少なくとも筆者が米留学していた時期はそうだった。

ところがここ10年大きく変わった。

最新のギャラプ調査によると、18歳から29歳の世代で見てみると、2010年には資本主義を是認(Approve)するものが68%、社会主義を是認するものが51%だったの比べ、2018年には社会主義を是認するものが51%、資本主義を是認するものが45%になっている。

社会主義に対してポジティブなスタンスをとる若者は57%、資本主義に対してはポジティブにとらえるものは47%と、完全に逆転してしまった。

https://www.foxnews.com/politics/americans-warming-to-socialism-over-capitalism-polls-show

カリフォルニア大学バークレイ校のジャーナリズム大学院に在籍するクリストファー君(22)は筆者にこう説明する。

「僕たちが社会主義を肯認するといってもマルクスレーニン主義を支持するとか、中国のような共産党一党独裁社会主義を支持しているわけじゃない」

「資本主義社会では解決できなくなってきた貧富の格差とか、不平等さを直すためには今のままじゃダメではないのか、という意味で社会主義的改革に賛意を表しているのだ」

「サンダース氏は、下院議員選に出た当時から『私はSocial Democrat(民主社会主義者)だ』と公言、その政治姿勢は終始一貫していた。全くぶれないのだ」

「同氏が『格差が少なく、普通の人々が政治に深くコミットする社会の形成』を主張したのは学生の時、それ以来全く変わっていない」

「同氏の言う社会主義政策とは、格差是正、オバマケア(医療保険制度改革)をさらに推し進めた国民皆保険制度の実現、教育支援制度(公立大学授業料の無償化)の充実、LGBT(性的少数者)やマイノリティ(非白人少数民族)の権利保護を意味する」

「ミレニアム世代や1990年代半ばから2000年代初めに生まれた『ジェネレーションZ』がサンダース氏を支持しているのはそのためだ」

民主社会主義的思想は筋金入り

サンダース氏は同世代のバイデン氏やトランプ氏とは全く異なる社会環境に生まれ、育った。

父親は17歳の時ナチスの迫害から逃れ、ポーランドから米国に渡った。渡米後、ポーランドに残った親族のほとんどはホロコーストで殺害された。

小中高ではバスケットボールや短距離走選手として活躍。高校時代には生徒会長選に立候補し、そのマニフェストに朝鮮戦争孤児のための奨学金制度を提唱するなど当時から社会正義感の強い子供だった。

学生時代には学生非暴力調整委員会や米社会主義青年同盟に属し、人種差別撤廃デモに参加し、逮捕されたこともあった。

ニューヨーク市立大学を経て、名門シカゴ大学に進み卒業するが、定職にはつかず、精神病院の看護助手や未就学児童クラスの教師、低所得者向け食糧支援、建築大工などをしながら社会の矛盾を見つめてきた。

1971年に心機一転、サンダース氏は30歳で上院選に立候補した。さらに72年、74年と補選など含め出馬するが落選。

1980年にはバーモント州バーリントン市の市長選に立候補して当選、8年間市長を務めたのち、今度は州知事選に立候補するが落選。

市長在任中には累進課税制度の導入、価格抑制型住宅の供給、風力・太陽光発電化、LGBT権利保護などを実施している。

1988年には中央政界進出を目指して下院選に立候補するが落選。90年再挑戦して当選を果たす。91年から2007年まで下院議員、その後上院に鞍替えして今日に至っている。

その間、無所属だったが、民主党とはつかず離れず。2016年の民主党大統領候補指名の予備選に出馬し、本命候補だったヒラリー・クリントン候補を激しく追い上げ、党員有権者数の43.1%を獲得、23州でクリントン氏に勝利した。

この予備選での善戦を受けて、民主党綱領に最低賃金引上げや公立大学授業料無料化といった主張を盛り込ませてしまった。

予備選で民主党のすそ野を広げる

前述の世論調査のようにバイデン氏が不出馬となれば、バイデン氏を支持する民主党員の3割はサンダース氏に移るのか。

単純計算では、バイデン支持は33%、そのうち3割(9.9%)がサンダース氏(25%)に移れば同氏は34.9%でダントツとなる。

ひょっとすると、大統領候補指名も夢ではなくなってくる。となると、11月の本選挙では「超保守主義者トランプ」と「民主社会主義者サンダース」の激突ということになる。

どちらが勝ったとしても、米国は今以上に妥協のない、完全な分裂国家の道を突き進みそうだ。

2011年政治評論部門でピューリッツアー賞に輝いたこともある『ニューヨーク・タイムズ』の元ワシントン支局長は、サンダース氏の動向をにらみながら以下のような分析をしている。

「サンダース氏のマニフェストは、米政治がどうあるべきか、そのスウィートスポット(芯)を突いている。賃金値上げ要求や富裕層優遇税廃止といったアジェンダは民主党エリート層が見過ごしてきたものだ」

「サンダース氏は民主党にとって決して理想の大統領候補とは言えない。だが同氏には他の候補では創り出せないエレメント(政治社会的分子、要素)がある。」

「2016年の時には泡沫候補とみなされたサンダース氏は、今回は押しも押されぬまっとうな候補者だ。予備選を通じて、民主党のために巨大で多様な裾野を切り開くだろう」

「Yoga Voters」って何か知ってますか

民主党の外から見たサンダース氏の存在はどうか。

民主、共和両党の動向を鳥観図的に観察してきた米誌コラムニストは筆者にコメントしている。

「(予備選終盤で)他の候補と一対一の勝負になれば、サンダース氏は2年前よりも厳しい立場に置かれるだろう」

「民主党の予備選は敵味方乱れた、的を一つに絞れない争いになるからだ。最後に残った敵は、すべての反サンダース票を結集させたX候補だからだ」

「リベラル派といっても、サンダース支持の中核は若い世代のリベラル派と草の根的ポピュリスト票だ。対峙する候補はオバマ支持派の大半、中道リベラル派の大半を基盤するだろう」

「従ってサンダース氏対X候補にとっての『草刈り場』は得体の知れないリベラル派の浮動層ということになる」

「浮動層には、『Yoga Voters』(ヨガ愛好の有権者)*1など正体が掴みにくい女性票がある。女性票だが必ずしも女性候補に票を投ずるとはいえない」

*1=大都市近郊に住む大学卒でリベラルな考え方を持つキャリアウーマン。健康管理にうるさく、ヨガを好み、「マッチャ」(Maccha=抹茶、すでに英語になっている)を愛飲する。

裾野を広げた民主党が担ぐ民主社会主義者のサンダース氏。2016年トランプ支持勢力の中核となった白人保守層重視路線を突っ走ってきたトランプ氏。

現段階で本選挙にまで触れるのは僭越かつ、時期尚早もいいところだが、バーニー・サンダースという不動の政治家は、「一寸先は闇」の米政治情勢を占ううえで欠かすことのできない存在であることだけは間違いない。

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『本格化する米中冷戦、米陸軍が本格始動 2020年、第1列島線への機動展開演習を開始』(4/8JBプレス 樋口譲次)について

4/7希望之声<“独立人民法庭”终审判决前再次听证 死里逃生于溟为活摘出证(组图)=ロンドンで開かれた“独立人民法廷”(Independent People‘s Tribunal/China Tribunal )は判決を下す前に再度聴聞 活きたままの臓器摘出という死地から脱出した>「独立人民法廷」は昨年12月に初の聴聞会を開催し、「中共は良心犯(政治犯と違い、種族、宗教、皮膚の色、言語、LGBT等により拘留されている人)の臓器の摘出を強制的に行っている」という多くの強力な証拠を得て予備判決を下し、「中共の大規模な強制臓器摘出」が事実であると確認した。 本日、最終判決の前に再度聴聞会が開催され、 法輪功学習者の于溟は、自らの手に依る録画を証拠として提出した。彼はTV会議を通して聴聞会に参加し、彼が提示した証拠に関して裁判所が聞いた質問に答えた。 英国議会と主流メディアは、「独立人民法廷」の審理について非常に注目している。

日本のメデイアは左翼の活動は針小棒大に伝えますが、この中共の悪行については全然伝えません。左翼(=悪)が左翼(=悪)を応援するのは当然なんでしょうけど。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/04/06/n2786685.html

4/7阿波羅新聞網<谈美中贸易战 班农:中共夺走的要还给中国人民=米中貿易戦争についてバノンが語る:中国共産党が奪ったものを人民に返せ>中共の秘密をリークすることで知られている、亡命中の裕福な中国人実業家である郭文貴と元米大統領顧問のバノンは6日午前、ライブ放送を行い、米国の4回目の「差し迫ったリスク委員会(CPD)」の再開と米中貿易戦争について話し合った。 その中でバノンは「米国自身の技術を守ること以外に大事なのは、中共に中共が奪った経済的自由を人民に返すよう迫ること」であると強調した。

米中貿易交渉の第9ラウンドが終わったばかりであるが、バノンは米国民と中国国民にとって非常に重要なのは、“中共が長期に亘り、人民の経済的自由と富を奪い、企業は党の抑圧を受けてきた。貿易戦争の重要な目的は、中共の厳格な統制を除去し、中国を世界経済のシステムに調和させていくこと”である」と述べた。

バノンはまた、「多くの中国人は最初に米国に到着したときに英語を知らず、身に何も持たず、それでも功成り名を遂げている。鍵となるのは米国の自由であって、思想・表現・信仰・財産の自由である。中共の“経済奴隷”の下でなく、更に言えば中共が掠奪した富を米国の環境が安全であり、その自由を利用してマネーロンダリングしているのが問題」と指摘した。

バノンは「知財と技術窃取以外に、貿易戦争の究極の目標は中国が構造改革を実行し、米中双方が“公正な”立場になり、米国同様人民に財産を返し、企業も人民に帰属させるべき」と強調した。

加えて、バノンは「CPDはNGOであるが、政府関係者と密接にコンタクトしている。過去にはソビエト連邦の崩壊を促し、テロとの闘いに関連して来た。 今回で4回目であるが目標は中共である。私もメンバーである」とライブ放送で述べた。

「絶対権力は絶対に腐敗する」と言うのであれば、「共産主義は絶対に腐敗する」です。ソ連然り、中共、北朝鮮もでしょう。而も中共は領土で野心をむき出しにし、現状維持を守りません。世界平和と中国人の為に中共を潰した方が良い。

https://www.aboluowang.com/2019/0407/1271910.html

4/7看中国<陆战99旅号称“铁军” 原来起因北伐战功(组图)=陸軍99旅団は「鉄の軍隊」と言われる 元々は北伐の勲功による>中共の軍用機が台湾海峡中間線を越えた事件で、台湾政府は直ちに非難声明を発した。 4/4、蔡英文総統は、嘉義を訪問して当日中共軍機を阻止した空軍の第4連隊を慰労した。 近年、国防部はプロモーションビデオや映画を大量に制作し、国を守るための国軍の決意を強調した。台湾海兵隊はまた、始めと終わりに99旅団の紋章、その上には「鉄の軍隊」という字が書かれた短編映画を発表した。元々は北伐の時期に遡ることができる。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/04/07/889796.html

樋口氏の記事を読めば、米国の行政府・立法府の考えが良く分かります。「既に米中冷戦は始まっている」という事です。4/7本ブログで紹介した瀬口清之氏の<高まる米の反中感情、ただし米中覇権戦争は起きない>と言う記事は何を情報源として描いているのかです。左翼脳にドップリ染まり、世論を誤った方向に導こうとしているとしか思えません。学力エリートに多いパターンです。瀬口氏も日銀出身ですから。日本国民もネットが発達しているのですから、いろんな媒体から情報を取るようにしませんと、洗脳されます。投票行動で国民の代表を選ぶ民主主義の危機になります。

上述のバノンの記事も米国の危機委員会に触れています。“clear and present danger”というハリソン・フォードの映画を思い出します。米国が海兵隊だけでなく、陸軍・陸戦隊をアジアに置くという事は、膨張主義を止めなければ中国大陸にも攻め込めるぞと示唆しているのかもしれません。太平洋陸軍司令官ロバート・ブラウン大将の「我々は韓国(朝鮮半島)へは行かない。南シナ海シナリオそして東シナ海シナリオに備えるために行くのだ」と言う言葉は、日本にとってどんなに心強いか。韓国保守派には気の毒ですが。この発言はアチソン声明に似た効果を持つかもしれませんが、北の南進には備えができているという事でしょう。韓国軍の協力がなくとも。韓国民全体が反日に血道を上げて来た咎めが出たという事です。まあ朝鮮半島は自由を掲げる国の中で守るに値しない国と烙印を押されたようなものです。

日本もしっかり冷戦を戦わねば。経済界はメクラにならないように。

記事

核搭載可能の米戦略爆撃機、南シナ海を飛行 中国けん制か〔AFPBB News

いよいよ始まる米陸軍の第1列島線への機動展開

米太平洋陸軍司令官ロバート・ブラウン大将は2019年3月26日、アラバマ州ハンツビルで開かれた米陸軍「グローバル・フォース・シンポジウム(Global Force Symposium)」の会合において、2020年に南シナ海で大規模な米本土からの機動展開演習「太平洋の守護者(Defender Pacific)」を計画している旨発表した。

同司令官は、我々は韓国(朝鮮半島)へは行かない。南シナ海シナリオそして東シナ海シナリオに備えるために行くのだと明言した。

演習は、フィリピン、ブルネイ、マレーシア、インドネシア、タイなどでの実施が予定されており、まさに中国の海洋侵出の脅威に対抗することを目的とした第1列島線への機動展開演習である。

この演習は、2018年1月に発表された「国防戦略(NDS2018)」で述べられているように、米国の長期的かつ戦略的競争相手(「ライバル強国」)である中国によって焚きつけられたものであると説明されている。

米陸軍は、インド太平洋地域に約8万5000人の兵員を駐留させ、すでに同盟国や友好国と「太平洋通路(Pacific Pathways)」のような演習を行っている。

今回計画中の演習は、米本土から太平洋への緊急展開を目標に、師団司令部と数個の旅団が30日から45日間にわたって実施するものである。

国家にとって、逃げ足の速い海空軍と違って、軍事介入の大きなターニングポイントとなる陸軍を展開させる意味は極めて重く、いよいよ米国が、対中冷戦体制を本格化させているシグナルとして注目される。

米国防情報局の「中国の軍事力」発表と中国に関する「危機委員会」の設立

他方、あまり話題になっていないが、米国の対中冷戦体制の本格化を示すものとして、さらに2つの事象が挙げられる。

一つは、米国防情報局(DIA)が「中国の軍事力」という報告書を発表したことであり、もう一つは連邦議会に「現在の危険に関する委員会:中国(Committee on the Present Danger : China)」が設立されたことである。

◆DIAによる「中国の軍事力」報告書の発表

米国防省は毎年、議会に対して「中国の軍事力」と題する報告書を提出している。しかし、それとは別に、米国防省傘下の情報機関であるDIAが2019年1月に「中国の軍事力」に関する報告書をまとめ発表したのは、今回が初めてである。

東西冷戦間、DIAは「ソ連の軍事力」という報告書を発表した。

今般の「中国の軍事力」の発表は、それ以来の出来事であり、この文脈から推察すれば、米国にとって、中国の脅威が冷戦に突入したソ連の脅威と同じレベルに到達したことを示唆していると言えよう。

報告書は、中国軍は設立当初から政治化された「党の軍隊(party army)」であり、中国共産党政権の存続を保証することを第一義としているとし、米軍や大多数の西側諸国の軍隊との異質性を指摘する。

そのうえで、下記の諸点について、懸念を表明し、あるいは指摘や警告を行っている。

一、中国共産党は、中国と同じ独裁モデルを世界中に打ち立てようとしており、他国の外交、経済、安全保障の決定を否決する権利を獲得しようとしている。

一、世界覇権を握るため、中国共産党は綿密な計画を立て、軍事衝突ギリギリのところまでの「戦争」(グレーゾーンの戦い)を仕かけている。

一、中国は、台湾の統一を視野に東アジア全域での覇権確立に関心を抱いている。この際、台湾統一の意思こそが中国軍の近代化の主要な要因となっており、台湾への外国軍(米軍)による介入を阻止するため、中国軍はあらゆる方法を発達させている。

一、アフリカ北東部のジブチや南シナ海での軍事拠点構築を通じ、地球規模の軍事勢力の地位を築き上げ、米国の軍事的優位を脅かしつつある。

一、日本が紛争をエスカレートさせる行動をとったと中国が判断すれば、尖閣諸島周辺に展開する自衛隊への攻撃を正当化することもあり得る。

一、中国は、ミサイル防衛システムでは防げないとされる極超音速滑空機(HGV)開発と準中距離・中距離ミサイルの領域において、すでに米国をしのぐほどで、世界をリードしている。

昨年実戦配備を始めた「グアム・キラー」と呼ばれる核搭載可能な中距離弾道ミサイル「東風26」については、(台湾)独立勢力の動きの抑止につながることを企図するとともに、アジア太平洋地域の目標に対する一連の軍事オプションを可能とする。

一、中国は、人工衛星を攻撃・破壊し、無力化させる技術を研究・発展させており、対人工衛星レーザーの研究も行なっている可能性がある。

また、中国は情報戦分野での優位性確保を現代戦に勝利する前提としており、サイバー攻撃とサイバー偵察、サイバー防衛の部門について、電子戦などを専門とする「戦略支援部隊」の下に統合した可能性がある。

一、初の純国産空母の建造や新型戦略爆撃機の開発、南シナ海の人工島の軍事拠点化などを通じ、新たな形での戦力投射を可能にしている。

以上のような報告書を作成したDIAのロバート・アシュリー長官は、その序言の中で、「中国は空や海上、宇宙、情報の各分野に及ぶ能力を備えた頑強で破壊的な力を構築しており、これにより自らの意思を他国に押しつけることが可能になる」と述べ、関係国に対しても警鐘を鳴らしている。

◆連邦議会に中国に関する「危機委員会」設立

米国の報道によると、米連邦議会は2019年3月25日、「現在の危険に関する委員会:中国(Committee on the Present Danger : China)」を設立した。

危機委員会は、米国が直面する危機に応じて設立され、1回目はトルーマン政権の1950年代に、2回目はレーガン政権の1970年代に、それぞれソ連に関する危機委員会が設立された。2004年の3回目となる設立は反テロを目的としていた。

今般、15年ぶり4回目となる中国に関する「危機委員会」は、その設立を連邦議会で発表し、米国で浸透工作を行う中国共産党政権の戦略に対して、より強力な外交、防衛、経済措置を取らなければならないと提言した。

それほどまでに、米国の対中観は悪化しているようである。

委員には、ペンシルベニア大学の中国専門家アーサー・ウォルドロン教授、戦略ミサイル防衛の専門家ヘンリー・クーパー氏、中国のクリスチャン活動家ボブ・フー氏、ほか前政権の情報高官、連邦議会議員、シンクタンクの研究員ら、外交、国防、政治、宗教の専門家や人権活動家など40人以上が参加している。

設立発表において、委員会は知的財産の窃取などに関する米中貿易交渉について警告を発するとともに、各委員は、それぞれの専門的立場から次のような発言を行ったことが、「The EPOCH TIMES(大紀元、2019.3.30付)」などで明らかにされている。

一、通信機器大手・ファーウェイ(HUAWEI)による5G通信技術の拡大を通じた中国によるインターネットの占拠を見逃してはいけない。

一、米国の国防省や大学、ハイテク企業は、中国政府の代理人による何らかの浸透工作を受けている。例えば、中国から派遣された研究員は、米国の技術を入手することに注力している。

一、中国共産党は、すでに冷戦を始めている。号砲などはない。すでに(冷戦は)始まっており、米国社会に工作は浸透している。米国は立ち上がって戦わなければならない。

一、中国共産党による実際的な脅威は、最終的に、全世界を支配する野心的な計画の一つだ。

一、過去のソビエト連邦と同様に、共産主義の中国は、米国と自由主義に対するイデオロギーの脅威がある。我々は、最終的に共産主義体制の性格から生じるこれらの問題に対処しなければならない。

一、中国は、古代中国の戦略家・孫子の理論に基づいて、大きな紛争を発生させることなく、米国を敗北させようとしている。

一、中国の核兵器は、新型ミサイル、爆撃機、潜水艦など急速に最新化している。中国の核兵器は「地下の万里の長城」と呼ばれる長さ3万6000キロのトンネル複合施設に建設され、保管されている。実際の兵器庫内の弾頭数はわかっていない。

以上の発言から分かるように、危機委員会は、中国の脅威を政府の政策策定者と国民に認識させることを目的としている。

委員会発表文書によれば、中国共産党は政治的、経済、軍事、科学、人権、イデオロギー、宗教、さらには中毒性のある薬物(フェンタニル)輸出など、枠にはまらない超限戦(Unrestricted Warfare)を展開していると危機感を募らせている。

トランプ大統領の「原則ある現実主義」

2019年2月27・28日にベトナムで開催されたドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による2回目の首脳会談は、物別れに終わった。

会談に当たって、米国の外交・安全保障関係者のみならず、国際社会の多くの識者は、トランプ大統領が北朝鮮からほんの少しの合意を引き出すために過度に譲歩する結果となることを恐れていた。

特に日本では、米大陸を射程に収める弾道ミサイル(ICBM)の脅威は取り除かれても、日本を含むアジア地域の同盟諸国に対するミサイルの脅威には効力が及ばない合意を結ぶのではないかとの懸念が強まっていた。

結局、米朝首脳会談が物別れに終わったことに、むしろ安心感が広がった。そして、その背景が次第に明らかになった。

北朝鮮側は、寧辺の核施設廃棄と引き換えに、主要な国連制裁解除を求めた。

これに対しトランプ大統領は、北朝鮮の金正恩委員長に核兵器と核物質の米国への引き渡しを求め、核計画の完全放棄を迫る「ビッグディール(大きな取引)」を持ちかけたが両者の隔たりは大きく、決裂したのである。

第1回米中首脳会談の共同声明で「北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化に向けて取り組む」と記されていたが、非核化の定義は不明であった。

今回、米国はその定義を明記した文書を手渡したことをボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が認めており、その内容は、いわゆる「リビア方式」を原則とした北朝鮮に対する非核化の要求であったとされる。

トランプ大統領は、2017年1月に第45代大統領に就任し、その対外政策の遂行にあたって「原則ある現実主義(principled realism)」を掲げたが、その方針が貫かれた事実が明るみに出たことが、実は、第2回米朝首脳会談の隠れた成果の一つである。

トランプ政権下で、2017年12月に発表された「国家安全保障戦略(NSS2017)」や前述の「国防戦略(NDS2018)」では、中国を「力による現状変更勢力」、すなわち「米国の価値や利益とは正反対の世界への転換を図る勢力」として名指しで非難し、米国に挑戦し、安全や繁栄を脅かそうとしている「ライバル強国」であると定義した。

そして、中国は、インド太平洋地域で米国に取って代わり、国家主導の経済モデルの範囲を拡大し、地域の秩序を好きなように再編成しようとしていると指摘している。

そのうえで、「我々は新たな対立の時代に入っている」と述べ、米国は中国に対抗して世界各地の係争地域において、米軍の増強や近代化そして同盟国との連携などによってこうした脅威に立ち向かい、「このゲームで米国は勝利する」と宣言している。

つまり、これらの大原則に基づき、今後の米国の対中政策・戦略は遂行されると見ることができ、第2回米朝首脳会談の決裂を通して、その方向性、信頼性、予測可能性を再確認できた意義は決して小さくないのである。

日本は、本格化する米中冷戦に油断なく備えよ

DIAが発表した「中国の軍事力」や連邦議会に設立された中国に関する「危機委員会」が示した警告の通り、日米などの西側諸国と比較した中国の体制の違いと、中国が外交、経済、安全保障などあらゆる分野で戦略的攻勢、すなわち覇権的拡大を追求している実態から、米中冷戦が本格化の様相を呈しつつあるのは明らかである。

その中で、日本がとるべき道は、日本の立ち位置を再確認し、米中の構造的・長期的対立に油断なく備えることにほかならない。

日本は、自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配といった普遍的価値を理念として掲げている国(「国家安全保障戦略」)であり、それらを否定する中国とは対極に位置している。

その基本認識を堅持して、日本は、普遍的価値や戦略的利益を共有する米国との同盟関係を深化させるとともに、オーストラリア、インドなどの友好国やASEAN(東南アジア諸国連合)との協力関係を強化し、わが国の安全およびインド太平洋地域の平和と安定を確保する覚悟を持ち、揺るぎない決意を示さなければならない。

相互依存関係にある中国との経済問題は、複雑である。

今後、冷戦体制が強まれば、米中間の確執は、経済から、政治外交、そして安全保障・防衛へと問題の重点が移ることになろう。

そうなると、日中関係も「政冷経熱」から「政冷経温」、「政凍経冷」へと事態悪化の傾向が強まるだろうから、それを想定したシミュレーションを行い、中国からの脱出・移転を含めた周到な準備が必要になる。

また、「一帯一路」構想への参入などには、しっかりと歯止めをかけるなど、経済も安全保障を考慮した対応を迫られることになろう。

外交では、日米同盟の深化を基軸として、普遍的価値や戦略的利益を共有し、インド太平洋地域で重要な役割を果たすオーストラリア、インドをはじめ、ASEANや中国の「一帯一路」構想の沿線国、さらには、本地域で戦略的利害を共有する英国やフランスなどのNATO(北大西洋条約機構)/EU加盟国などへウイングを広げ、インド太平洋地域を中心に、グローバルに広がる同盟・友好国のネットワークを構築することが重要である。

冷戦下の最大のテーマは、安全保障・防衛であり、冷戦を熱戦化させない抑止が最大の課題である。

昨年12月18日に閣議決定された新防衛大綱( 「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱」)で述べている通り、抑止を主眼とした日本の防衛目標を達成する手段は、(1)我が国自身の防衛体制(2)日米同盟の強化、および(3)安全保障協力の3点に集約される。

まず、わが国自身が自主防衛力を強化することが第一である。しかしながら、中国の強大な軍事的脅威に直面するわが国の平和と安全は、核ミサイルの脅威までを考慮に入れた場合、わが国一国では確保できない。

そのため、日米同盟の強化、特に米国の核による地域抑止の回復、域内外のパートナーとの信頼・協力関係の強化、実際的な安全保障協力の推進により、アジア太平洋地域の安全保障環境を改善し、わが国に対する直接的な脅威の発生を予防し、削減しなければならない。

そこで、安倍晋三総理のイニシアティブで構想されたのが、「自由で開かれたインド太平洋戦略」である。

本戦略の目的は、「自由で開かれたインド太平洋を介してアジアとアフリカの「連結性」を向上させ、地域全体の安定と繁栄を促進する」とされ、米、豪、印との間でコンセンサスが得られている。

これまでの「自由で開かれたインド太平洋戦略」に関する議論では、日米豪印を4本柱として、基本的価値や戦略的目標・利害を共有する努めて多くの国・地域を有機的に連結した多国間主義による安全保障ネットワークを構築することが考えられてきた。

さらに、日米などと基本的価値観を共有し、インド太平洋地域に強い戦略的な利害関係をもつ英国とフランスを本構想に加え、「4本柱」を、さらに英仏が提供する「2本の支柱」によって補強できれば、安全保障のアーキテクチャーが一段と強化される。

そして、日米印豪と英仏によって構築される「4+2」の安全保障協力体制を基盤とし、台湾やフィリピン、マレーシア、ベトナム、シンガポールなどの力を結集すれば、中国の海洋侵出の野望を抑え込む、国際的な多国間枠組みを一段と強化・発展させることができる。

今後、「自由で開かれたインド太平洋戦略」が、新大綱によって防衛・軍事戦略の立場から裏づけされ、肉づけされ、強化されることが大いに期待される。

そこではまず、領域警備の態勢強化が喫緊の課題である。

とういうのも、ロシアのクリミア半島併合に見られるように、サイバー攻撃やプロパガンダ、特殊作戦などを巧妙に組み合わせた「ハイブリッド戦」によって、軍事機能や国家機能が混乱・低下した隙を衝いて、戦う前に、領土を掠め取られてしまう恐れがあるからだ。

中国が尖閣諸島を焦点として東シナ海で仕かけている「グレーゾーンの戦い」は、まさに「ハイブリッド戦」に類似した事態である。

その延長線上で、中国は対日侵攻シナリオをエスカレートさせる恐れが十分にあり、早急に警備態勢を強化しなければならない。

そのうえで、中国の本格的な侵攻に備えるため、ゲーム・チェンジャーとして、宇宙・サイバー・電磁波領域でわが国の優位性を追求することが新たな領域における課題である。

同時に、文頭で述べた米陸軍のインド太平洋への機動展開などの動きと戦略的連携・調整を密にしつつ、領土保全能力と機動・展開能力、海空領域における対処能力、総合ミサイル防衛(MD)能力、スタンド・オフ防衛能力など従来の領域における能力強化を図らなければならない。

そして、新たな領域と従来の領域を含めた全領域を横断的に組み合わせるシステム化・ネットワーク化に予算を振り向け、破壊的イノベーションによって近未来のマルチドメインの戦いに実効性をもって対処できる防衛体制を構築することが望まれる。

その取り組みいかんで、本格化する米中冷戦の渦中にあって、日本の行方が左右されることになると言っても過言ではないのである。

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『文在寅政権を理解するために知るべき韓国の「歴史的高揚感」の実態』(4/3現代ビジネス 木村幹)、『朝鮮労働党幹部が激白「米朝首脳会談、決裂の戦犯は韓国だ」 北朝鮮はいま、こう考えている』(4/2現代ビジネス 近藤大介)について

4/6阿波羅新聞網<王沪宁给自己解套给习近平挖坑 川普说在两个最难点上谈的不错 中共担心的事终于发生了=王滬寧は、自分を救うため習近平に落とし穴を掘った トランプは2つの最も難しいテーマを話したのは素晴らしい 中共が心配していたことが結局起きた(マルパスの世銀総裁就任)>米中間の最新の貿易交渉は金曜日に終わった。 トランプは、「2つの最も難しいテーマ(①中共が米国に関税取消を要求したこと②中国が約束不履行した場合の懲罰の仕組み)を話したのは素晴らしい」と言った。 WHの経済顧問、クドローは4/5(金)に、「来週もTV会議を通じて交渉が続く」と述べた。 政治評論家の陳破空は、「中共の喉と舌である雑誌《求是》が最近習近平の昔話を掲載しているのは、背後に3つの意図(①2012年の終わりから2013年の初めまでの習近平の考えを要約②、当時習近平の内部講話は公表しなかったが、今や彼は権力を握っているので公にしても大丈夫、改革派の反対を気にせず、極左路線を確立したのを公式に発表③王滬寧は私利のため、彼が習近平の極左路線の創作者ではなく、習自身が極左の大元締と外の世界に伝えようとした。目的は彼自身を窮地から脱し、習近平を褒め殺すことである)がある」と述べた。 統計によると、今後3年間で、中国の住宅産業は1.8兆元の債務償還期を迎え、中小規模の住宅業は生存の危機に直面する可能性がある。 また4/5(金)には米デービッド・マルパス副財務長官が世界銀行総裁に選出され、中共の今後の借入は困難になるだろうと分析した。

中国の外貨準備の公表値は嘘でしょう。でなければあれだけ厳しい外貨管理策を採る筈もない。マルパスの世銀とラガルドのIMFが中国の借入を認めないようにすれば良い。不動産バブルは弾けるでしょう。何故安倍首相が中国と3兆円の通貨スワップに応じたのか今でも疑問に思っています。

David R. Malpass

https://www.aboluowang.com/2019/0406/1271479.html

4/7阿波羅新聞網<港媒:李克强访欧遭5国强烈抵制联合声明或搁浅=香港メディア:李克強の欧州訪問は5か国の強烈な共同排斥声明に遭遇するか暗礁に乗り上げる>来週の月曜日(4/8)に、中国の李克強首相は中欧サミットに出席するためにヨーロッパに赴く。 香港メディアによると、李の今回の訪欧は、ドイツ、フランス、イギリス、スウェーデン、オランダなどのEU諸国から中国の市場開放要求で強く抵抗に遭い、来週の火曜日(4/9)に発表される予定の中国とEUの共同声明は暗礁に乗り上げる可能性がある。 以前にイギリスのメディアは、「EUは中共に対し、声明の草案中で期間を区切って市場を開放するよう要請した」と述べた。

欧州もやっと目覚めてくれたか、“better late than never”です。そもそも個人の自由を認めない共産主義国が自由貿易を標榜し、ダボス会議で堂々と習が「自由貿易の守護者」と言うのですから面の皮も厚すぎでしょう。流石は中国人、平気で嘘がつけますので。欧州も中国の不公平貿易にやっと声を上げ出したのは米国が中国と貿易戦争し出して、中国の悪が明るみになって来たからだと思います。自由主義諸国で中国を封じ込めて行きませんと。安倍内閣は自由主義陣営の一員としての自覚ありや?間違っても火事場泥棒のような真似はしないでもらいたい。特にアホな経済界の言うことを聞くのでなく。

https://www.aboluowang.com/2019/0407/1271732.html

近藤氏の記事では4/11の最高人民会議が今後を占う意味でのポイントになると。以前の本ブログで宮本悟氏の記事を紹介した時も4/11の最高人民会議が大統領制移行で重要な節目になるとのことでした。

また4/11はトランプ・文在寅会談があります。米国は韓国が4/11に「韓国臨時政府100周年記念行事」を開催するのを知りながら、嫌がらせでその日を選んだとも。トランプは文に国連決議違反の証拠を突き付け、韓国を2次制裁にかけると脅すのでは。まあ、それでも文は違反を止めずに北を支援しようとするでしょうから、北の崩壊前に南が崩壊、北も連鎖、中共にも連鎖していけば良いでしょう。日本はボーっとしていたのではだめで、米国と連動して韓国へ反撃しないと。歴史戦(所謂慰安婦・所謂徴用工)も含めて戦っていきませんと。

4/4遠藤健太郎ブログ<反日は企業の損になった…>5/1新天皇誕生以降に政府は韓国への制裁を考えているようです。

http://endokentaro.shinhoshu.com/japan/post6165/

木村記事

高揚感が支配した2・28と3・1

少し前の話になる。先月末、2月28日朝、筆者はソウルへと向かう機中にいた。翌日、今年の3月1日が、1919年に勃発した3・1運動から100周年の記念日に当たっており、ソウル市内の各所では大規模式典が予定されていた。

だからこそ、韓国政治、とりわけその民族主義のあり方について研究してきた者として、是非ともその現場を見て置きたい、と思った訳である。

機中ではいつものように、配布される韓国の新聞各紙をかき集め、イデオロギーの左右なく読みふけった。ソウルに到着する前に頭の整理をし、また、衰えるばかりの韓国語能力を少しでも回復する為である。

しかしながら、3・1運動100周年を祝う前日の韓国の新聞において、これに関わる記事はさほど多くはなかった。

それは当然だった。なぜなら、前日の2月27日からベトナムのハノイにて米朝首脳会談が行われており、韓国の人々はその行方を、固唾を飲んで見守っていたからである。

そして、この日の朝、筆者が機中で目にした韓国各紙の論調には明らかな特徴があった。

それは左右のイデオロギーの別なく、この時の米朝首脳会談において何かしらの合意がなされるであろう事を大前提として、さまざまな議論が展開されていた事である。

背景にあったのは、これら韓国新聞各紙が主要な情報ソースとしていた韓国政府自身が、会談について楽観していた事である。

もちろん、韓国の人たちも米朝協議の主たる議題である核廃絶に向けて、さまざまな困難がある事を知らなかった訳ではない。

にもかかわらず、韓国国内において楽観的な雰囲気が支配したのは、この時期の韓国、とりわけ文在寅政権を支持する進歩派の人々の間の特殊な高揚感があったからである。

それは朝鮮半島を巡る状況が自らの望んでいる方向に動いている、いや自ら自身が動かしている、という高揚感であった。

半島情勢の「ドライバーズシート」

とはいえ、このような韓国の雰囲気は我々には少し不思議に見える。なぜならば、米朝協議の主体はいうまでもなく、アメリカと北朝鮮の両国であり、韓国はこれに直接参加する事など出来ないからである。

韓国の人々が、その協議に自らの努力の結果を投影して理解した背景には、理由があった。

この点を理解する為には、文在寅政権が成立した2017年春の時点まで遡らねばならない。

当時は北朝鮮が頻繁な核兵器や弾道ミサイルの実験を繰り返した時期であり、北朝鮮を巡る国際環境は極めて緊迫した状態にあった。

同じ年の1月には、前年の大統領選挙にて当選したトランプが米大統領に就任し、新大統領は北朝鮮への武力行使の可能性すら、ちらつかせていた。

このような状況の中、文在寅政権が唱えたのが「ドライバーズシート論」という考え方である。

彼らはいう。朝鮮半島問題を1つの自動車に例えてみよう。この自動車にはこの問題に関わる国々、つまり、アメリカや中国、さらには日本やロシア、そしてもちろん、南北朝鮮の2ヵ国が乗っている。

しかしながら、ドライバーズシートは1つであり、全ての国が自由に自らの望む行き先へとこの自動車を導ける訳ではない。

そして、これまでこの朝鮮半島問題という自動車のドライバーズシートに座っていたのは、アメリカや中国という大国であり、本来の当事者である筈の南北朝鮮両国は後部座席に乗せられ、運ばれるままの状態だった。

だからこそ、重要なのはこの自動車がどこに行くかを決める事よりも、まずは当事者たる朝鮮半島の国々、とりわけ韓国がドライバーズシートに座る事である。そしてこの自動車がどこに行くべきか、は、その後、朝鮮半島の南北の人々が自由に議論して決めればよい、と。

重要なのは、文在寅政権のみならず、多くの人たちが自らの住む朝鮮半島を巡る問題であるにもかかわらず、自らの存在をあたかも無視したかのように、北朝鮮と周辺国が事態を進める事に対する強い不安と不満を有していた事である。

その意味で文在寅政権が唱えた「ドライバーズシート論」は、単に「左派」文在寅政権がそのイデオロギーに沿って作り上げたものではなく、このような、イデオロギー的差異を超えた、多くの韓国の人々の感情を基礎としたものだった、と言える。

北からの突然の追い風

この段階では、それは韓国の一方的な「期待」にしか過ぎなかった。文在寅政権が成立した2017年春の段階では、米朝は激しく対立し、成立したばかりの文在寅政権が、この関係に関与する事は、難しいように見えたからである。

だが、機会は突然やってきた。2018年1月1日、恒例の「新年辞」の中で、北朝鮮の指導者たる金正恩が韓国との対話の意志を示したからである。

これに韓国政府が飛びつく形で始まった南北協議は予想外の速度で進み、わずか2ヵ月後の3月上旬、韓国政府は南北首脳会談を開催する事を発表した。

あわせて、韓国政府は北朝鮮からアメリカとの会談の提案を伝え、トランプ政権はこれを即座に受諾した。

韓国にとって重要なのは、こうして北朝鮮の依頼を受ける形で、事実上、米朝交渉の仲介者的役割を与えられた事であった。

韓国の仲介者的な役割はその後も続き、5月末にトランプ大統領が突然、米朝首脳会談の中止を発表した際には、直後に板門店にて第2回目の南北首脳会談を開催し、米朝のつなぎ役としての役割を果たす場面も存在した。

このような「北朝鮮とアメリカの間を韓国が仲介する」という状況こそ、正に文在寅政権や韓国の多くの人が望んできた事態だった。

ゆえに米朝協議の進展は、韓国にとってそれ自体の以上の意味を持つ事になった。協議の進展以上に、協議に韓国が介在している事が重要であり、その介在が一定の意味を有している事が特別な意味を持っていた。

つまり、この状況が示すのは、朝鮮半島という名の自動車のドライバーズシートに座っているのは韓国であり、米朝は朝鮮半島という自動車を韓国が望まない方向へと導く事はない、と文在寅政権は理解したのである。

だからこそこの状況は、韓国のナショナリズムを高揚させた。

彼らはいう。これまで小国として無視されてきた韓国が、遂に米中といった大国と並んで、朝鮮半島の行方を決める重要な協議に携わっている。このような事態の出現は、韓国が経済発展と民主化を遂げ、真の先進国の一員となった事の証なのである、と。

高揚の末、日本は見えなくなる

しかし、このような韓国ナショナリズムの高揚は1つの副産物をもたらした。

なぜなら、朝鮮半島を巡る情勢は自分達が動かしている、という高揚感は、逆に他国、とりわけ米朝交渉の当事者である北朝鮮とアメリカを除く国々の存在を――少なくとも過去とは比べて――軽視させる事となったからである。

言うまでもなく、その典型が日本であった。

今年1月10日に行われた恒例の新年記者会見において、対日問題に対する発言を大統領が避けようとした事、さらには、2月に東京で行われたシンポジウムにおいて大統領補佐官が「北朝鮮問題に日本の役割はない」と語った事に現れているように、日韓関係の悪化にもかかわらず、文在寅政権の関係者はその改善を急いでいるように見えない。その背景には、このような対日関係の軽視が存在する。

日本の朝鮮半島における影響はもはや大きくなく、だからこそ、日韓関係が悪化しても、韓国は朝鮮半島問題のドライバーズシートに座り続ける事ができる。

このような文在寅政権の認識は、政府関係者の対日政策に対する規律を失わせ、結果として、政府の各所からあたかも日本を故意に刺激しているかのように見える言動が続出する事になる。

それが典型的に現れたのが、今年2月の国会議長の「天皇謝罪発言」であった。この発言は、その内容以前に、その提起の方法はとても日韓関係の悪化を踏まえた慎重なものとは言えず、だからこそ国会議長自身の説明は二転三転した。そこには、対日関係の重要性を考慮せず、安易に発言できる雰囲気があり、また発言しても良い、という理解が存在した。

だからこそ、去る3月1日の3・1運動100周年は、植民地期に勃発し、そして日本の力の前に早々に挫折する事を余儀なくされた3・1運動から100年を経て、力をつけた「先進国韓国」の成長を祝うものとなるはずだった。

その結果、この時、行われた各種イベントは、日本のメディアが「期待」して待ち受けたような、「反日」色の強いものにはならなかった。

つまり、日本メディアがおどろおどろしく取り上げた、日本大使館前や、その至近にある慰安婦像の前で行われた対日関係を糾弾し「怒りをぶつける」集会が、最大でも数百人程度の人達しか集められなかったのに対し、数万人を遥かに超える光化門前のメイン会場で見られたのは、この100年間の民族の発展を祝い、またその将来の更なる成長を祈念すべく、ステージ上で、歌い、踊り、また伝統芸能を楽しむ「明るい」韓国の人々の姿であった。

否、この表現でさえも実は正確ではない。なぜなら実際には、慰安婦像の前で行われた日本政府を糾弾する集会においてすら、「明るく」「楽しそうに」自らの運動を盛り上げる歌を歌い、ダンスを踊る彼らの姿があったからである。

そこには、小国ゆえの自らの非力を嘆くかつての韓国の人々の姿はなく、自らが奉じる「人権」や「民主主義」の価値を信じ、そこから「遅れた」日本を「上から」教え諭そうとする人々の姿が存在した。

情勢急変が迫る分水嶺

とはいえ、その事は、さまざまな式典で、この社会の「影」が見られなかった事を意味しなかった。日本や植民地支配への批判が背後に退く中、あちこちで見られたのは、北朝鮮を巡る問題や深刻化する社会の格差問題を巡る、韓国内左右両派の対立だったからである。

光化門前のメイン会場では、文在寅自らが記念演説を行い、自らの朝鮮半島政策と称する「新韓半島体制」構想をぶち上げ、米朝首脳会談の決裂直後であるにもかかわらず、北朝鮮との対話継続への強い意志を示した。

これに対し、そこから数キロ南に位置する南大門付近には、「太極旗部隊」と通称されるこれまた万を超える保守強硬派が集結し、太極旗と星条旗、更には弾劾され獄中にいる朴槿恵前大統領の写真を掲げて、北朝鮮との対話を進める文在寅政権を猛烈に批判した。

メイン会場の周辺には、雇用問題を巡ってより強力な施策を求める左派労働組合のテントも点在し、この社会の強いイデオロギー的分断状況を示す事となった。

その事が示すのは、今の韓国の人々の圧倒的な関心が国外に対してではなく、自らの国内に向けられているという事であり、また――少なくとも彼らの理解する限り――この社会を巡る問題は実際、対外関係においてよりも、国内問題においてより深刻だ、という事である。

だからこそ、自らの民族への自信の高揚と相まって、対外政策、とりわけその重要性が失われつつある日本との関係は、彼らの視野には入らない状況になっている。

強調しなければならないのは、彼らの行動を理解し予測するためには、彼らの自意識がどの程度、客観的状況に一致しているかよりも、彼らの主観的認識それ自体が重要だ、という事である。

しかし、その事はまた彼らの主観的認識が客観的状況といかなる関係をも有していない、ということではない。

そして今、韓国を取り巻く状況は急速に変わりつつある。ハノイでの米朝首脳会談決裂後、米朝の協議は上手く進んでおらず、北朝鮮は核施設を再稼働させ、3月21日には、第3回南北首脳会談の合意により設置された南北連絡事務所から、自らの要員を撤収した。

2018年、文在寅政権が作り上げた対話の基盤は急速に失われつつあり、政権を支える進歩派勢力の中には動揺が広がっている。

このような状況の中、大きく膨らんだ韓国人の「自信」は突き崩され、彼らはもう一度、自らの足元を見つめなおすようになるのだろうか。

それとも、自らの「自信」の基盤の崩壊は、韓国をして更なる内なる対立を激化させ、対外関係を看過する方向へと導いていくのだろうか。

米朝の「仲介者」を任じる文在寅政権の出方と合わせて、大きな分水嶺になりそうだ。

近藤記事

5月1日からの新元号が、「令和」に決まった。それとともに日本では、新時代到来の雰囲気が漲っている。

だが、「新時代」などと期待しているのは日本だけで、世界は何も変化していない。それどころか、今後「後退」するのではないかと危惧されるのが、隣国の北朝鮮だ。

ドナルド・トランプ大統領と金正恩委員長が会談した「ハノイの決裂」から、1ヵ月が過ぎた。だが、いまだに北朝鮮は、その後のアメリカとの交渉について、「不気味な沈黙」を続けている。

先月10日に最高人民会議の「選挙」を行った北朝鮮は、来週11日に最高人民会議(国会に相当)を召集する。

北朝鮮はいま何を考え、米朝交渉を、ひいては朝鮮半島をどうしていくつもりなのか。また今後、日朝交渉に進展はあるのか。これまで約10回にわたって、不定期に行ってきた朝鮮労働党幹部への「間接インタビュー」の最新版をお届けする。

北朝鮮が模索する「新たな道」

――4月11日に、最高人民会議が平壌で開かれる。なぜこの時期に開くのか? 「ハノイの決裂」と関係はあるのか?

朝鮮労働党幹部: 「最高人民会議は例年、この日に開いている。昨年も、一昨年も4月11日だった。毎年この時期に開くのは、わが国で最も重要な祝日である『太陽節』(4月15日の故・金日成主席の誕生日)の直前だということと、春の種蒔きが始まる喜ばしい時節だからだ。

今年4月に、第13期最高人民会議の任期5年が終わるので、(3月10日に)新たに第14期の選挙を行い、687人の代議員を選出した。そして例年通り、4月11日に最高人民会議を開催するということだ」

――今回の最高人民会議では、何が目玉となるのか?

朝鮮労働党幹部: 「目玉は二つある。一つは、新たな国の方針を打ち出すことだ。アメリカや他国に頼らない自力更生、経済発展のための方針を打ち出す。

もう一つは、幹部の若返りだ。50代、40代、場合によっては30代の若くて優秀な人材を、大胆に幹部に登用していく」

――2016年5月に開いた第7回朝鮮労働党大会では、核建設と経済建設の「並進政策」を採択したが、昨年4月に開いた朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会では、核建設の看板を下ろし、経済建設に専念するとした。それは、初のアメリカ大統領との米朝首脳会談に臨むためだったが、今年2月の「ハノイの決裂」で、アメリカとの交渉合意も遠のいた。

そこで、今度の最高人民会議で、核建設のスローガンを再浮上させることはあるのか?

朝鮮労働党幹部: 「それについては言えない……。

ただ、金正恩委員長は今年元日の『新年の辞』で、こう述べておられる。

『アメリカが世界を前に行った自らの約束を守らず、わが人民の忍耐心を誤って判断し、一方的に何かを強要しようとし、相も変わらず共和国(北朝鮮)に対する制裁と圧迫を始めるなら、われわれも仕方なく、国家の自主権と最高権益を守り、朝鮮半島の平和と安定を成し遂げるための新たな道を模索していくこともある』

つまり、トランプ政権が態度を改めないのなら、こちらも新たな道を選択するということだ」

――4月15日の「太陽節」では、平壌で軍事パレードを行うなど、派手な演出を行うのか?

朝鮮労働党幹部: 「軍事パレードは考えていない。国連の経済制裁が続く限り、われわれは節約できるところは、節約していかないといけない。『太陽節』は、国民一人一人が、自分の気持ちとして祝えばよいことだ」

米朝首脳会談に3回目はあるか

――「ハノイの決裂」の要因はどこにあったと、北朝鮮では分析しているのか?

朝鮮労働党幹部: 「一言で言うなら、こちらはアメリカに対して、国連の経済制裁を解除するよう求めた。アメリカ側は、わが国の核兵器を全廃するよう求めた。両国の主張が噛み合わなかったということだ。

ハノイの会談に向けて、こちらは念入りに準備してきた。ところがトランプ(大統領)は、ロクに準備もせず、ただ『経済制裁解除』をチラつかせてわれわれを脅せば、こちらがひょいひょい応じてくると勘違いしていたのだ。

わが方は、昨年6月のシンガポール会談の時から一貫して、『CVID』(完全で検証可能、かつ不可逆的な核放棄)には応じられないと主張してきた。昨年はトランプも、それで納得していたのだ。

今回もこちらは、まずは寧辺(核開発の中心地)の施設を廃棄すると、はっきり申し出た。

ところがトランプは、すべての核関連施設のリストを出せと言う。そして、それらをすべて廃棄せよと言うのだ。その代わり経済制裁は、全面解除すると言う。トランプは、そのように言えば、こちらは頭を下げると自信を持っていたようだ。

それは、勘違いも甚だしい。こちらがすべての核施設のリストを提出するのは、『明日にでもこれらの場所を攻撃してください』と申し出るようなものではないか。実際、そのようにしたリビアはどうなった?

それに経済制裁というのは、ここ数年でアメリカが敵対視政策を煽って、われわれに向けてでっち上げたものだ。それに対してわが国の核開発は、先々代(金日成時代)から半世紀近くかけて、国家の威信をかけて脈々と積み上げてきたものだ。重みがまったく違う」

――ただ、ハノイでは北朝鮮側にも誤解や失態があったのではないか。そもそも、もしもあのような結果が予測できたなら、金正恩委員長は片道に丸二日もかけて、列車でハノイまで行っただろうか?

朝鮮労働党幹部: 「それについては現在、総括を行っている最中だ。

いまにして思えば、ハノイの会談当日、ワシントンではトランプの元顧問弁護士が、痛烈にトランプを批判する議会証言を行っていた。それでトランプは、わが国と安易な妥協はできないと、ハードルを上げたのかもしれない。実際、トランプの横についていたボルトン(大統領安保担当補佐官)も、そのようにアドバイスしたようだ。

わが方の交渉責任者は、金英哲(朝鮮労働党副委員長)だったが、金英哲が金正恩委員長に普段からアドバイスしてきたのは、『トランプという男は、こちらが強気に押すと、最後は折れます』ということだった。昨年6月のシンガポール会談でも、このアドバイスが利いて、こちらとして満足のいく結果を得た。

だがハノイでは、それが裏目に出てしまった。だから、あえて責任を問うとしたら、金英哲ということになるだろう」

――それでは、金英哲副委員長を粛清するのか? 金英哲は、2013年12月に処刑された、当時ナンバー2の張成沢党行政部長のようになるのか。

朝鮮労働党幹部: 「それは、金正恩委員長の一存にかかっている。他の人間には決められないことだ。

だが、これは個人的な意見だが、おそらく張成沢のようにはしないのではないか。なぜなら、金正恩委員長はかなり以前から、叔父の張成沢を軽蔑していたが、金英哲に対しては畏敬の念を抱いているからだ。それに、張成沢は父親(故・金正日総書記)に押し付けられたナンバー2だが、金英哲は自ら指名したナンバー2だ。そのような人物を処刑することは、間接的に自らの否を認めるようなものではないのか。

ただ、このまま知らぬ顔して、金英哲がナンバー2に居座り続けるというわけにもいかないだろう。

いずれにしても、金英哲の処遇問題は、最高人民会議の開催時までには決着しているはずだ」

―ハノイでの米朝首脳会談は、何も成果はなかったのか?

朝鮮労働党幹部: 「あえて挙げるとしたら、新任のスティーブ・ビーガン米北朝鮮政策特別代表と、良好な信頼関係を築きつつあるということだ。ビーガンのことは、金正恩委員長以下、わが方は高く評価している。

ビーガンは昨夏までフォード自動車の副会長だったが、物腰が柔らかく、相手を軽蔑の目で見るような態度を取らない。そしてこちらの話をしっかりと聞く。前任のジョセフ・ユンとは雲泥の差だと、わが国の交渉担当者たちは言っている。

だから、ビーガンがアメリカの窓口に立つ限り、交渉が完全に切れることはないのではないか。また、ハノイでは両首脳が、『もう二度と会わない』とケンカ別れしたわけでは決してない。逆に、『ぜひ3回目の会談も開こう』と合意している」

――3回目の米朝首脳会談が開かれるとしたら、いつ頃、どこで行われるのか。

朝鮮労働党幹部: 「いますぐにということはない。わが方は、今年8月頃にでもお膳立てできればよいと考えている。だが、もっと後になるかもしれない。

場所も未定だ。ただ、一度会談を行ったシンガポールとベトナムは、もうないだろう。

現時点で、『ぜひわが国で開いてほしい』と熱心に『誘致活動』を行っているのは、モンゴルだ。モンゴルは、わが国と長年の友好関係にあり、距離的にも遠くない。そのためウランバートルは、候補地の一つと言えるだろう。だが繰り返すが、いまはまだまったくの白紙状態だ。

それから、これは断言できるが、トランプとの3回目の首脳会談を開いて、再び決裂したら、もう4回目はない。その時には、わが国は誰に遠慮することもなく、核大国への道を邁進していく。だから、こちらは覚悟を持って臨むので、トランプも覚悟を持ってやって来いと言いたい」

「ハノイの決裂」最大の戦犯

――4月27日に、金正恩委員長が韓国の文在寅大統領と、初の首脳会談を行って1周年を迎える。この日に金正恩委員長がソウルを訪問するという期待が、韓国で高まっているが、その予定はあるのか。

朝鮮労働党幹部: 「それはない。いま何をしに、金委員長が南(韓国)まで行くというのか?

そもそも『ハノイの決裂』の最大の戦犯は、文在寅だ。文在寅が金委員長に、『私が必ずトランプ大統領を説得しますから、2回目の会談を開いてください』と保証したから、金委員長はハノイまで出向いたのだ。当初の予定では、金委員長は、トランプとの会談を終えた後、文在寅の勧めに従って、サムスンの工場を視察することになっていたのだ(2014年に稼働したハノイ北郊のタイグエン工場と思われる)。

それが結果はどうだ? 文在寅は、国際的なペテン師だ。

文在寅は、北と南で主体的に、朝鮮半島統一への道を進めていこうと言う。こちらが『アメリカの協力がないと、統一も平和も進んでいかないだろう』と主張すると、『アメリカへの説得は私に任せてください』と力説するのだ。

だが、今回改めて分かったのは、トランプは文在寅のことなど、歯牙にもかけていないということだ。文在寅がハノイの会談を前にわれわれに確約していた、開城工業団地と金剛山観光の再開さえ、実現しなかったではないか。

文在寅は、金大中(元大統領)のように、ノーベル平和賞を受賞したいという野心を持っているのだろう(金大中大統領は2000年に、初の南北首脳会談を開催したことでノーベル平和賞を受賞した)。だが、夜郎自大も甚だしい」

――昨年は、南北首脳会談を3回行い、9月には文在寅大統領の平壌訪問も実現したが、今年は南北首脳会談を開かないということか。

朝鮮労働党幹部: 「文在寅との会談を開かないということではない。開いて何を実現させるかが大事なのだ。こちらが納得できることを実現できるのならば、文在寅との会談やソウル訪問を拒むものではない。

重ねて言うが、北と南だけでは、朝鮮半島の平和も統一も実現しない。そこに必ずアメリカを引き込み、アメリカを含めて朝鮮戦争の『終戦宣言』をし、停戦協定を平和協定に変えていかねばならない。文在寅にその力がないのなら、表にしゃしゃり出てくるなということだ」

拉致問題はどうなるか

――日本との関係についても聞きたい。安倍晋三首相は、ハノイ会談が終わった2月28日にも会見を開いて、「次は、私自身が金正恩委員長と向き合わなければいけないと、このように決意しております」と述べている。この時だけでなく、昨年来、再三にわたって、安倍首相は公の場で、金委員長との日朝首脳会談を呼びかけている。そして、平壌を訪問する意欲も見せている。

こうした日本からの「ラブコール」を、どう受けとめているのか?

朝鮮労働党幹部: 「安倍晋三も、文在寅と同じことだ。平壌まで来るのはよいが、金委員長と会談して、何を実現するかが問題だ。

国連の経済制裁を解除してくれるのか? 『朝日平壌宣言』(2002年に小泉純一郎首相と金正日総書記が平壌で締結)に書いてあるように、わが国と国交正常化を果たして、経済協力を果たすというのか?

そもそも日本は、国連の制裁とは別にも、わが国に経済制裁を科している。つまり敵対視政策を取っているわけだ。敵対視政策を取っている国のトップを、どうしてわが国が歓迎することがあるだろうか」

――日本としては、安倍首相も「最大の懸案事項」としている拉致問題の早期解決を求めていく。

朝鮮労働党幹部: 「拉致問題に関しては、2002年から15年以上も、口を酸っぱくして言っている。すなわち、生存者はすべて日本へ帰したし、解決済みだ。

拉致問題を言いに平壌へ来るというのだったら、永久に来てもらわなくて構わない」

――拉致問題の解決が、日本にとって最大の懸案事項であることは、ハノイでトランプ大統領が金正恩委員長に伝えた通りだ。トランプ大統領はハノイからの機中で、安倍首相に電話をかけてきた。そのことを、安倍首相はその日の会見で、こう述べている。

「日本にとって重要な拉致問題については、昨夜の通訳を交えての一対一の会談で、テタテの会談において、私の拉致問題についての考え方を金正恩委員長に伝えていただいたということでございます。その後の夕食会においても、再びトランプ大統領が拉致問題を提議し、首脳間で真剣な議論が行われたと伺っております」

すなわち、金委員長には拉致問題が、しっかり伝わっているはずだ。

朝鮮労働党幹部: 「金正恩委員長とトランプとのハノイでのやり取りの様子は、伝わってきているが、とても同盟国である日本のために、トランプが汗を流しているという雰囲気ではなかった。何でも商売に見立てて考えるトランプは、『拉致』という言葉を朝米首脳会談で持ち出して、安倍に高く売りつけてやったくらいに思っているのではないか。

とにかく安倍も、文在寅と同様、夜郎自大になっているとしか言いようがない。もっと客観的に自己認識をした方がよい」

――それでは、安倍政権の間は、日本とは没交渉ということか。

朝鮮労働党幹部: 「そんなことはない。わが国はどの国に対しても、胸襟を開いているし、条件が合えば、日本とだって向かい合う。

安倍に関して一つ言えば、(二階敏博幹事長が3月12日の会見で述べた)『4選』が、平壌でも話題に上った。本当に2024年まで日本の首相を続けるのであれば、こちらも安倍政権との付き合い方を考え直すべきかもしれないという議論が起こったのだ。

だが、安倍本人は強く『4選』を否定したし、その後の報道を見ていると、『4選』は現実的には見えない」

――いま日本に求めたいことは何か?

朝鮮労働党幹部: 「札束で頬を叩くような外交はやめろということだ。わが国は、貧乏にはもう慣れっこだから、そんなことをやっても靡(なび)かない。

そうではなくて、われわれのプライドを満足させるような外交を行うことだ。まずは敵対視政策を止めることから始めるべきだ」

***

以上である。「令和時代」になって日朝関係が進展することを期待したいが、まずは11日に平壌で開かれる最高人民会議が注目である。

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『高まる米の反中感情、ただし米中覇権戦争は起きない』(4/5日経ビジネスオンライン 瀬口清之)について

4/5看中国<欧阳娜娜以“台湾音乐家”入选《富比士》杰出青年(组图)=欧陽娜娜は中国ではなく台湾の音楽家としてForbesの“THE 2019 ASIA 30 under 30”に入選欧陽娜娜は台独と看做され、大陸から謝罪を迫られたことがあったそうで、それで表題の表記になったのでしょう。隣に大坂なおみがいるのも面白い。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/04/05/889579.html

4/5阿波羅新聞網<彭斯宣告中共是今后几十年最大对手 美军全面围堵中共国际扩张 红二代聚会拥习人数下跌=ペンスは、中共が今後数十年の間、最大の敵対者であると発表 米軍は中共の国際的な拡大を完全に封じ込め 革命二代目の集まりで習支持者は少なく(以前は千人くらい集まったが今回は200人)>米中の対立は、経済・貿易から全面的な対立へと移行しつつある。 今年、中共はインド洋に海外軍事基地と港を建設するのを強化した。一方、米軍は中共海軍の展開に、「第4列島線」と「第5の列島線」で応じた。 最近、米国はインドへ最先端の対潜ヘリコプター24機の譲渡を承認した。 米国とEUが中共を戦略的敵対者と看做してから、NATOは重大な戦略的調整をした。副大統領のペンスがトランプに代わり、「中共は今後数十年間で最大の課題になる」と宣言した。 香港の報道によると、数日前には約200名の革命二代目・三代目が北京に集まったという。 分析では、「習支持の共産党員の数は既に減ってきている。これらの人々は自分の利益のために自分の地位から抜け出すことができず、今の特権を守ることは正当であると考えている」と。

4/3、ワシントンでNATOの創立70周年記念式典に参加したペンス副大統領は、「NATOが今後数十年間で直面する最大の課題の1つは中共にどう対処するかである。勿論NATOは組織として或は加盟国として中共に対応を選択して行かねばならない」と率直に述べた。

ペンス副大統領はまた「欧州の同盟国は、中国の5Gネットワーク技術の課題への対処方法を決定し、中共の「一帯一路」の悪銭に日々対処しなければならない。欧州の同盟国はもっと努力して、環大西洋同盟の抑止力を維持するため、より多くの資源を動員しなければならない」と指摘した。

「(共産主義中国を指して)ある国は近隣諸国へ不平等な扱いをして、自国の利益を公然と拡大しているが、我々は社会の繁栄は伝統的な考えを共に発展させていくことにかかっていると固く信じている。 我々は神の与えたもう自由を持った子である。自分の夢を追求する権利も持っている」とも。

https://www.aboluowang.com/2019/0405/1271080.html

4/5阿波羅新聞網<川普亲自上阵与刘鹤谈判 白宫会见现三大明显不同 马拉松最后1英里最艰难——  =トランプは自ら劉鶴と話をした WH記者会見で3つの大きな違いが明らかに マラソンの最後1マイルが最大の難関>トランプは4日、劉鶴とその代表団と会い、WHで記者会見を開いた。 トランプは「記者会見の後、直接劉鶴と関税を交渉することになる」と述べた。 米国のメディアは、関税が米中交渉における最大の障害であると報じた。WHスの貿易顧問のナバロは、「マラソンの最後の1マイルは実際には最長であり、これは困難な最終交渉を説明するための形容として使われる」と述べた。 トランプと劉鶴との会談は、今年の前の2回と比べて、3つの明らかな違い(トランプの対面、右側、近距離の座席)がある。 駐中国米大使がトランプへ宛てた書簡の中で、「中共は完全にフェンタニルを管理しており、違反者は刑事罰を受ける」と説明した。 しかし、米国は中共の約束履行について楽観的ではない。 ライトハイザーは先月の上院聴聞会で、「中共のフェンタニルへの関与を最終の貿易協定に書きこむ」と述べた。

この他、トランプが劉鶴に話すように促したとき、劉鶴は「トランプが交渉に直接参加すれば、交渉は大きく進む」と言った。

記者の米中交渉でまだ合意されていない問題についての質問で、トランプは、「合意できていないものはある。知財の保護と窃取、関税について交渉している。関税の要素は非常に重要だ」と。

トランプは前面に出ない方が良い。習近平を利するだけ。卓袱台返しが何時でもできるようにした方が米国にとって都合が良いでしょう。

劉鶴をトランプの横に座らせたのは、以前机を挟んでトランプの前に座らせられた時に大陸で屈辱的との声が上がったからでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0405/1271057.html

4/6阿波羅新聞網<特朗普:不预言美中将签署贸易协议 习近平带口信:希望及早敲定协议文本=トランプ:米中貿易協定を締結するとは言わない 習近平は次のように言づてする:早く協定書を確定してほしい>習近平は次のように言づてした:早く合意文書を完成させたいと。

前日に米中貿易協定にサインすると言ったトランプ大統領であるが、4/5には「米中貿易交渉は順調に進んでいるが、両国が最終的に合意に達するとは言えない」と述べた。

ロイターは4/5、「米国と中国の交渉団は二国間貿易協定の最終取り纏めについてワシントンで交渉した後、トランプがWHの記者団に上記の発言を行った」と報じた。

しかし、ロイターの4/4の報道では「トランプは、中国との貿易協定は今後4週間以内に発表されるかもしれないと述べた。 トランプは記者団に対し、中国の副首相兼交渉代表の劉鶴と会談した際に、両国は貿易協定のいくつかの困難な問題について合意に達したが、違いを埋めていく必要がある。両国が貿易協定を締結した場合、中国共産党主席の習近平と首脳会談を開催するとも述べた」と。

4/4に発表された新華社の公式報道によると、「劉鶴はトランプとのWHでの会見時に、まず習近平のメッセージを伝えた。「米中双方はできるだけ早く貿易協定の文書を完成させることを望み かつトランプと緊密な関係を保ち、習・トランプの指導の下に中米関係を大きく発展させていきたい」と。

中国に約束することはありません。日によって言うことを変えて中国を幻惑すれば良い。今まで約束を破って来たのは中国ですから。

https://www.aboluowang.com/2019/0406/1271175.html

瀬口氏は米中間で経済MADが確立していると言いますが本当にそうでしょうか?今の貿易戦争は米国のサプライチェーンの見直し、中国から調達先を変える時間稼ぎをしているようにも見えますが。「トゥキュディデスの罠」は起きず、インド等の新興国の勃興で世界は多極化するとのご託宣です。しかし、米中は核保有国であるから全面戦争は起きなくとも、局地戦、特に台湾を巡る戦争は起こりうるでしょう。下に4/6日経の秋田浩之氏の記事を載せますが、米国は中国の軍事力拡大を心配しているのが読み取れます。中国が世界覇権を握ったら「キンドルバーガーの罠」そのものになるのでは。共産主義に公共財提供の考えはなく、あるのは支配-被支配の関係しかありませんので。自由を認める米国が頑張ってほしい。瀬口氏は日銀時代から中国寄りの見方しかしません。言説に惑わされないことです。

4/6日経<米軍がAIに負ける日 技術革新が壊す米中のバランス 本社コメンテーター 秋田浩之

伝説の米戦略家として畏れられ、3月26日、97歳でこの世を去ったアンドリュー・マーシャル氏。93歳で一線を退くまで一切、表舞台には姿を現さず、米国防総省の総合評価局長として長期戦略を練り続けた。

長年仕えた側近によると、晩年、彼がいちばん憂えていたシナリオのひとつが、ハイテクの拡散により「米軍が世界で死守してきた優位が、中国などに崩されてしまうことだった」という。

そのような現実は近づいている。中国やロシアは人工知能(AI)の技術を猛烈に吸収し、軍事に生かそうとしているからだ。とりわけ、中国の動きが急だ。

ジュネーブで先週、AIを積んだ兵器をめぐる国際会議があった。無人機やロボットによる大量殺傷を防ごうと、各国から規制論が出た。足かせを嫌う米ロが反対する一方で、中国は賛成に回ったという。ところが水面下では、中国はアジア太平洋の米中軍事バランスを逆転させかねない勢いで、AIの軍事利用を進めている。

この動きに、米側は警戒感を募らせている。きっかけは2017年6月の”事件”。中国国有のハイテク企業が119の無人機を飛ばし、各機を思いどおりにAIで操る実験に成功した。それまでの最高記録は、米国防総省による103機だった。

米国が恐れるのは万が一、中国と戦争になったとき、こうしたAI無人機や潜水艦がたくさん押し寄せ、虎の子である空母艦隊が沈められてしまうことだ。

空母は守りに弱いため、洋上では必ず、最新鋭の潜水艦とイージス艦、戦闘機が護衛につく。だが、百数十機もの無人機に自爆攻撃を仕掛けられたら、防ぐのは難しい。しかも、無人機などは空母よりずっと安く、量産できる。

脅威は空からだけではない。香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、中国科学院は大型のAI無人潜水艦を開発しており、20年代初めにも配備する。機雷を敷設したり、敵艦に体当たり攻撃したりもできる。主な標的は米軍で、西太平洋や南シナ海に投入するつもりらしい。

さらに中国はAIを使い、米軍の中枢神経である衛星に大がかりなサイバー攻撃を浴びせ、艦隊や部隊をマヒさせる能力も蓄える。中国軍のサイバー部隊は約10万人を超えるとの推計もある。

こうした中国の戦略は、いわば巨人に挑む一寸法師に近い。米軍と正面から組み合うのではなく、相手の目やアキレスけんなどの急所に針を突き刺し、動けなくしてしまおうというわけだ。

中国の戦略が実を結べば、米軍どころか、アジア太平洋の安定が壊れかねない。戦後、米国が海洋の秩序を保てたのは、無敵の空母(現11隻)を従え、いざとなれば敵国を抑え込めたからだ。

米国は17年11月にも、空母3隻を朝鮮半島の近海に送り込み、北朝鮮を対話に引きずり出した。そんな切り札の空母がAI兵器に無力化されたら、米国優位の米中軍事バランスは崩れてしまう――。米国防総省の当局者らはこんな切迫感を抱いているという。

一方、欧州では、AIを使ったとみられるサイバー攻撃でロシアが米欧をかく乱する。

むろん、米側も手をこまぬいているわけではない。米国防総省は2月12日、AI戦略を初めて発表し、軍への活用を急ぐ。正確に比べるのは難しいが、今のところ、AI兵器の量では米側が優位にあるようだ。一部の試算によると、米軍は7千機以上の無人機を配備しているが、中国軍は千数百機台にとどまる。

しかし、米国の座は安泰とはいえない。米ブルッキングス研究所の記事(2月12日付)によると、中国は30年までに世界一のAI大国になるため、向こう10年で1500億ドルの予算を投じるつもりだ。これに対し、米国の年間予算は11億ドルにすぎないという。

AIを含めた特許の国際出願件数では、中国は18年に世界2位(5万3345件)となり、1位の米国に3千件差に迫った。中国は政府と国有企業が一体となって開発しており、米国が抜かれるのは時間の問題だろう。

この現実はアジア太平洋の安全保障の将来に、何を意味するのだろうか。まず気がかりなのは、米中の紛争リスクが高まるのではないかという点だ。

目に見える空母や戦闘機、ミサイルと違って、AIを使った無人機やサイバー兵器は全体像がつかめず、戦力を測りづらい。このため、米中は相手の軍事力に疑心暗鬼を募らせ、ちょっとしたボタンの掛けちがいで、緊張が高まる危険がある。

軍事テクノロジーと戦争の関係に詳しい法政大学の森聡教授は、こう指摘する。

「AIを使ったサイバーや無人システムなどの戦力を数値化するのは難しく、米中の軍事バランスがどう変わるのかも不透明だ。米中が互いの軍事力を正確に算定しづらくなり、相手の能力を誤断するリスクが高まりやすくなる」

冒頭で紹介したマーシャル氏は06年に取材に応じ、自戒を込めてこう話していた。「私たちには中国を理解しようという知的な努力が、まだ足りなさすぎる」

火薬、航空機、核……。新技術は人類を豊かにする半面、戦争の姿も変えてきた。AIの養分が中国軍の行動をどう変えるのか、より深く分析し、対応を考えるときだと思う。>(以上)

記事

中国の李克強首相。政治活動報告において「中国製造2025」に触れなかった(写真:AP/アフロ)

2月下旬から3月半ばまで約3週間、欧米各国を回り、有識者と懇談してきた。今回はそこで得た感触を報告する。

高まる米政権の反中感情、中国の譲歩受け入れず

まず米国について。俯瞰(ふかん)すると、米国における対中感情は非常に悪化している。トランプ政権はもちろん、議会も対中強硬姿勢を強めている。この点において民主党、共和党に差はない。いずれの議員も選挙民の意向を気にしている。すでに2020年の選挙が視野に入ってきている。メディアも同様だ。彼らは政権や議会のメンバーから話を聞く。当然、その影響を受ける。比較的、親中だった産業界も政府や議会ほど反中ではないが、ある程度態度を変えつつある。

対中強硬派の人々は、中国がどれほど譲歩しようと、一切受け入れる気がないといった様相だ。中国で3月に開催された全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)の政治活動報告において、李克強首相は「中国製造2025」に触れなかった。米国との関係に配慮しての重い決断であったが、トランプ政権はこれを評価しなかった。「どんな譲歩をしても無駄」の感がある。

中でも最強硬派は、政権内で力を持つライトハイザー米通商代表部(USTR)代表とナバロ国家通商会議委員長だ。中国は3月15日、2020年1月に外商投資法を施行すると決議した。①外資系企業に対する技術移転の強制を禁止する他、②ネガティブリストの項目以外は内外企業を差別しない、③外資系企業に影響が及ぶ法制度を新設する場合は事前の意見聴取を義務付けるなど、米国の意向をくんだ新法だ。それでも、最強硬派は「十分でない」として、さらなる譲歩を求めている。

まだら模様の反中感情

ただし、少し寄って見てみると、米国は反中一色とは言えない部分もある。政権内でもすべてのメンバーが最強硬派と同じポジションを取っているわけではない。ムニューシン財務長官やクドロー国家経済会議(NEC)委員長らは外商投資法の施行をある程度評価している。トランプ大統領は強硬派と穏健派の中間だ。

地域別に見ると、ワシントンとその他の都市では趣が異なる。ニューヨークは中国そのものにあまり興味がないふうだ。学問の街であるボストンは、各人の立場によって傾向が異なる。安全保障の専門家の見方はワシントンの政治家たちに近い強硬路線だが、国際政治学者はワシントンに共感していない。

西海岸に目を移すと、サンフランシスコやシリコンバレーでは中国よりもGAFA*によるプライバシー侵害に対する目が厳しい。民主党の牙城であるカリフォルニア州の政治家たちの間ではトランプ大統領への不信感が強く、中国問題の解決は同氏が政権を去ってから、とあきらめ顔だ。

*:米国のIT大手。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字を取った

先ほど触れたように、産業界の間でも反中の見方がやや強まっている。ただし、これまで中国ビジネスを積極的に展開してきたGMやウォルマート、エクソンモービルといった大企業は冷静だ。中国市場から離れたり、中国企業をサプライチェーンから外したりしようと考える向きはない。

ただし、繰り返しになるが、総体的には、中国に反発する感情が高まっている。

欧州でも、米国ほどではないが、米国と同じ向きのシフトが起こっている。欧州はもともと、親中的だったが、最近懐疑的になってきている。欧米と反対の向きに動いているのが日本だ。2012年の尖閣問題発生以降、日中関係は非常に悪かったが、ここにきて改善してきている。

画期となった、2017年の国家安全保障戦略と2018年の国家防衛戦略

米国において反中感情が高まっている背景には、米国が期待するほどに中国経済の自由化が進まないことがある。米国は、中国がWTO(世界貿易機関)に加盟するのを2001年に認めた。既存の秩序に入り、自由貿易の恩恵を自覚すれば、中国も市場や貿易の自由化を進めることになるだろうとの期待があった。しかし、米国から見ると、その歩みは遅々として進んでいない。例えば、国有企業が依然として力を持っている。

反中感情が高まる画期となったのは、2017年12月にマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が発表した国家安全保障戦略、および、2018年1月にマティス国防長官(当時)が発表した国家防衛戦略だろう。中国を「修正主義者(revisionist)」「戦略的競争相手(Strategic competitor)」と断じた。米国の政策において「戦略的競争相手」は「封じ込め(containment)」の対象となることを意味する。米国は1972年にニクソン大統領(当時)が中国を訪問して以来、継続してきた「関与(engagement)」*政策から大きくかじを切ったわけだ。歴史的大転換と言っても過言ではないだろう。米国のこの新たな姿勢は、今後、政権が代わろうとも、少なくとも10~20年は継続するとみられる。

*:中国を「国際社会」に取り込み、それをテコに、同国の政治・経済体制の中長期的な変化を促そうとする政策

米国がこうした転換に踏み切った原因は、軍事力における優位性に暗雲が生じたことにある。現時点における中国の軍事力は米国に対抗し得るものではない。中国にも、米国と戦争する気はない。しかし、その経済成長は著しい。足元では勢いが失速しているとはいえ、2030年ごろには米国のGDP(国内総生産)を超える可能性が十分あるとみられている。そうなれば、米国の軍事的優位もおぼつかなくなる。

米中の間で経済的な疑似的MAD(相互確証破壊)*が成立しているのも、米国は歯がゆく思っているだろう。中国からの輸入品に米国が25%の制裁関税を課せば、輸入品の価格が上がり、米国企業の倒産、ひいては金融危機を起こしかねない。

*:MADはそもそも核戦略を対象にした用語。「確証破壊」は、相手国から先制攻撃を受けた後も、残った戦力で相手国に致命傷を与える力を維持できていれば、相手国は先制攻撃を仕掛けられない、という状態をいう。この確証破壊が2つの国の間で相互に成立しているのが相互確証破壊で、これが核抑止力を説明する根拠である。

「トゥキュディデスの罠」は起こらない

ただし筆者は、ちまたで話題になっている、「トゥキュディデスの罠(わな)」が起こるとは思っていない。これは、新興勢力が台頭すると、既存の勢力が不安を募らせ戦争につながる、というものだ。米国の政治学者グレアム・アリソン氏が2017年に発行した著書『米中戦争前夜 新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』で取り上げて話題になった。

先行き中国のGDPが米国を上回っても、これまでの米国のような一極覇権国の立場に就くことはないだろう。世界のGDPにおける中国のシェアは、米国と肩を並べるものの、その後両国ともに下がっていくからだ。現在、米中がそれぞれ占める比率は24%、18%。2030年前後には20%強で拮抗する可能性が高い。しかし、その後、ともに比率を下げる。代わって、比率を高めていくのはインドやアフリカの新興国だ。世界は多極化の方向に進むだろう。

中国の成長率が低下してGDPシェアが下降する要因は大きく3つある。第1は都市化がスローダウンすること。第2はインフラの整備が進み、経済誘発効果の高い大規模インフラ建設の拡大が見込めなくなること。これらは中国に限らず、高度成長を経験したすべての国に当てはまる要因だ。2021年から25年までの間に、この2つのブレーキが徐々に利き始める。そして第3は2025年以降に深刻化する少子高齢化による労働力の減少加速だ。一人っ子政策のつけがここで巡ってくる。

中国は日本のように“お人よし”の対応は取らない

第2次世界大戦後の世界を振り返ると、新たに台頭する国を米国がたたいた事例が2つある。1つは、軍事面で力を持ったソ連。もう1つは、経済面で力を持った80年代の日本だ。米国は、このいずれもねじ伏せた。日本を例に取れば、1985年のプラザ合意によって日本の貿易競争力をそいだ。円/ドルレートは1ドル=240円から150円に跳ね上がった。1981年からは自動車輸出の台数を制限する「自主規制」を強いた。

果たして、中国も同様の道をたどるのだろうか。私の答えは「ノー」だ。中国が日本のように“お人よし”の対応を取ることはない。のらりくらりとかわす戦術を取るだろう。

それができるのは、中国が政治的にも経済的にも軍事的にも、米国から自立している世界で唯一の国だからだ。14億の人口を擁する巨大市場も米国に対する対抗力の源泉となる。先ほどお話しした経済面での疑似的MADが利いている。防衛を米国に頼っていた日本とはこの点で大きく異なる。米国の核の傘の下にある日本は、これが負い目となり、米国からの要求を強くはねつけることはできなかった。

加えて、米国からの理不尽な要求を受け入れて経済が悪化すれば、共産党政権に対する国民の不満が高じ、政権維持が難しくなる。これは同政権にとって、最も避けたいシナリオだ。(まとめ 森 永輔)

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『習近平が大喜びする「日韓・日ロ関係悪化」を全力で回避すべき理由』(4/3ダイヤモンドオンライン 北野幸伯)について

4/4阿波羅新聞網<美中贸易谈判这周不用指望 美媒报白宫高管透露内幕 中共也首次认三大错误=米中貿易交渉は今週の決着を期待していない、米国メディアはWH高官が内幕を暴露したのを報道 中共は初めて3つの大きな間違いを認めた>米中新交渉ラウンドは3日、ワシントンで正式に開始された。 WHの経済顧問、クドローは米商工会議所で、「中共が初めて3つの大きな間違い(①知財窃取②技術移転の強要③ハッカー攻撃)を認めたので、今週の交渉の進展を促すかもしれない」と述べた。 米メディアは、「両国間の関税の相互撤廃が米中交渉にとって最も困難な問題となっている」と報じた。 米国の学者の秦偉平は、「共産主義の制度に抵触する問題に関しては、中共は譲歩できない」と考えている。更なる情報では、米中の高官は最終合意に達する可能性は低いとのこと。劉鶴が更に譲歩するのであれば、中共指導部から承認を得なければならないし、ライトハイザーもトランプの同意を得なければならないため。

米国は中共が3点を認めたことを国際社会に強烈にアピールしませんと。各国が5Gで華為・ZTEを使用するかどうかの判断になるでしょう。まあ、中国人ですから認めただけで、「今後はしません」と約束したわけではありません。約束しても守る気の無い民族ですから、今の関税を継続し、3点を継続しているのが分かれば、残りの2500億$にも関税をかけて中国経済を干上がらせるべきです。軍拡・治安維持費に使われないように。

https://www.aboluowang.com/2019/0404/1270556.html

4/4阿波羅新聞網<谈判最后一轮?中共采用“哀兵之策” 川普政敌媒体:或含这个承诺期限 =交渉の最終ラウンド? 中共は「哀兵の策=侮りを受ければ却って奮起するという策」を採る トランプの政敵であるブルームバーグ:約束実行期限が含まれるかも>3日、米中は9回目の貿易交渉を開始した。 トランプの政敵であるブルームバーグ傘下のブルームバーグ社は、「米側は中共に2025年までに大豆やエネルギー関連商品を含む米国製製品の追加購入を約束し、米国企業が100%独資の企業を開設することを認める草案を出している(中共は2029年まで)。約束を守らなければ米国の制裁に遭う。但し中共からの正式返事はない」と報じた。米国の謝田教授は、「北京はリスクを緩やかにするため、「哀兵の策」(この場合は臥薪嘗胆の意味か?)を採用し、米国の要求を受け入れ、できるだけ早く米国と合意したいと思っているはず。ただ、譬え合意できたとしても双方摩擦が多い。貿易戦は続くだろう。米国は中国の共産主義を変える構造改革を要求しているので。虎に皮を剥がさせてくれと頼むようなもので実現できない。中共が中国を統治している限り、米中間の問題の解決は不徹底にならざるを得ない」と考えている。 さらに、米国商務省は、中国製の電線、ケーブルとビール樽は政府補助金を受けているのでダンピングと裁定した。

米側の狙いは中国以外の国からの調達ができるまでの時間稼ぎをしていることなのでしょうか?米国の関税賦課で中国の米国への輸出が急激に落ち込み、その状態がずっと続くことを願っています。

https://www.aboluowang.com/2019/0404/1270548.html

4/4阿波羅新聞網<北京教授向冒牌博士开炮 剑指习近平 来头太大了=北京の教授は論文を剽窃した博士を砲撃 習近平が目標 面白すぎる>中国政法大学教授の楊帆は、「中国は改革開放以降のすべての博士論文を発表し、盗作を禁止するために多くの努力を払うべきだ」と提案した。 北京の学者・栄剣はこれに呼応して、「現在中国では2つが明らかにされていないものがある。1つは財産開示、もう1つは博士論文の開示」と応えた。

仏・RFIは「中共総書記の習近平の博士論文は他の誰かによって書かれた」と報道。楊帆教授は「それは習近平であると考えられる」と示唆した。 阿波羅ネットは、「楊帆は中共左派の大本営である “毛沢東崇拝基地”の創設者の一人であり、薄熙来の重慶方式の鼓吹者でもある」と報道。阿波羅ネットの調査によると、楊帆は打倒習の2番目の匿名の公開書簡の作者であると疑われている。

中共ですからすぐ弾圧するのでしょうけど。逮捕状なしで拘禁して、消息不明となるのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/0404/1270540.html

4/5日経<増えぬ貿易・投資、領土交渉に影 対ロ外交にジレンマ

安倍晋三首相がロシアとの北方領土返還に向けた平和条約交渉に力を入れている。ロシアが求める経済協力をテコに領土交渉の進展を狙う戦略だが、欧米とともに続ける対ロ制裁などがネックとなり、首相の思うようには対ロ貿易・投資は増えていない。

輸出入を合わせた2018年の日本の対ロシア貿易の総額は5年前より4割減っている。ロシア極東地域への投資でも、日本企業はロシアが設定した特区に集中的に進出しているが、中国などの勢いには及ばない。

ロシアのプーチン大統領は1月、モスクワで開いた日ロ首脳会談後の共同記者会見で「数年間で日ロ間の貿易額を1.5倍の300億ドルまで拡大する」と強調した。ただ首相は貿易額の目標には触れなかった。

ロシアからは日ロ間の経済の課題に触れる発信が増えた。ラブロフ外相は3日付のロシア大衆紙インタビューで平和条約が「時期尚早だ」と述べ、経済協力などを通じた関係発展が必要との認識を示した。ガルージン駐日ロシア大使は3月27日、都内の講演で「貿易高が10年前の300億ドルにまだ達していない」と不満を示した。

ロシアがウクライナ南部クリミア半島を武力で併合したのは14年。その後、日本は欧米とともに対ロ制裁を続けている。領土交渉をにらみロシアとの関係を深めたいが、欧米との連携を考えると貿易や投資の拡大にアクセルを踏みにくい。

ロシアNIS貿易会によると日本は16年にロシアの7位の貿易相手国だったが、韓国などに抜かれ18年は10位に後退した。

投資面でプーチン氏が重視するのは極東開発だ。進出企業を税減免などで優遇する「先進開発区」を18カ所で設定。ロシアは地理的に近い日本からの投資を期待する。

極東の地方行政区ごとに1人当たり域内総生産(GDP)をみると、地下資源が眠る北部に比べ南部の低さが目立つ。ロシア連邦統計局によるとウラジオストクを含む沿海地方の1人当たりGDPは約40万ルーブル(約6800ドル)、ハバロフスク地方は約50万ルーブルで、極東平均の約62万ルーブルを下回る。

近年ではマツダが地元企業との合弁会社のエンジン工場を稼働させるなど、日系企業に進出の動きはある。ただ全体でみると投資は低調だ。

日本貿易振興機構(JETRO)によると17年6月時点の「先進開発区」への国別投資額で日本は18億ルーブルと、1400億ルーブルでトップの中国とは大差がある。ウクライナ問題以降、日本企業がリスクを嫌い進出に二の足を踏んでいる面もある。

経済協力は領土交渉の行方も左右する。ロシアは中国との領土問題を08年に決着させ、中国からの経済協力の誘い水にした。今では中ロ国境付近に「先進開発区」を設定し投資を呼び込む。日ロ間では領土交渉のテコとなるほどの経済協力の実績が出ているとは言いがたい。>(以上)

北野氏の記事では、中国こそが日本の最大の敵国なのだから、中国の周りの国との離間策を日本が採るべきというのは戦略的に見れば正しいでしょう。ただ、日本企業がロシアとの金儲けの話を進めようとしても、経営者にはサハリン2(下のURLに解説記事あり)のイメージが残り、古くは日ソ中立宣言を破り、日本に侵攻、シベリア抑留したイメージも残っています。ロシアは自分達の都合で勝手に約束を破ってしまうとの不安がある訳です。日ロの民間だけの交渉ではリスクを採る企業は少ないでしょう。かといって政府が進出時に過大に支援するような策を採れば、北方領土を諦めて肩入れするのかと非難されるでしょう。ロシアは他の国とも領土問題を抱えて、北方領土を返還すれば、それらの国も返還要求を突き付けて来るのが分かっているので還すことはないでしょう。

それに引き換え、中国進出は老齢の高齢者にとっては侵略への贖罪の意味もあって出て行った面もあると思います。ただ、彼らは歴史について不勉強で、メデイアに洗脳されたままですが。中国人と付き合えば、「騙す方が賢く騙されるのが馬鹿」と言う民族と言うのがすぐ分かりますが、経営者の目は節穴だらけ。それだけ中国人がロシア人より騙すのがうまいという事です。日本の経営者も尖閣や沖縄を取りに来ている中国を富ませることをしてはいけないという事くらい気付いてほしいのですが、考えているのは自分のことばかり。子々孫々のことまで考えられないようです。戦後の日本人の醜悪さでしょう。GHQ左派の残した遺産にまだドップリ浸かっている人が多いという事です。

https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%B32%E4%BA%8B%E4%BB%B6-181087

記事

日本が4島返還から2島返還へと大譲歩したにもかかわらず、「日米安保破棄が返還の条件」と仰天発言をしたプーチン大統領。到底受け入れられない発言だが、ここでロシアと仲違いすれば習近平の思うツボである Photo:AP/AFLO

日本とロシアの「平和条約締結交渉」が停滞している。安倍総理は2018年11月、「4島一括返還論」を捨て、「2島返還論」にシフトした。これは「大転換」で、日本側の「大きな譲歩」である。にもかかわらずプーチンは、2島返還のために日本は「日米安保を破棄しなければならない」と、ありえない要求をしている。日本国民の感情を逆なでするプーチンの発言。真意はどこにあるのだろうか?(国際関係アナリスト 北野幸伯)

「4島一括返還」から「2島返還」へ大幅譲歩したのに…

安倍首相は昨年11月、シンガポールでプーチンと会談した後、仰天の発言をした。

<この戦後70年以上残されてきた課題を次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で終止符を打つ、必ずや終止符を打つというその強い意思を完全に大統領と完全に共有いたしました>

<そして1956(昭和31)年、(日ソ)共同宣言を基礎として、平和条約交渉を加速させる。本日そのことでプーチン大統領と合意いたしました。>(安倍首相の発言、産経新聞2018年11月14日 太線筆者以下同じ)

「日ソ共同宣言を基礎として、平和条約を加速させる」

なぜ、これが「仰天発言」といえるのか?「日ソ共同宣言」の「骨子」は、「平和条約締結後、歯舞、色丹を引き渡す」だ。国後、択捉には言及していない。一方、日本政府の要求は、これまで長年「4島一括返還」だった。しかし、「日ソ共同宣言を基礎として」ということは、首相が「2島返還論者」になったことを意味する。

数年前まで、「2島返還論者」は、保守派から「国賊」「売国奴」と非難されたものだ。それが、今では首相自身が「2島返還論者」になった。

にもかかわらず、プーチンの姿勢は相変わらず強硬なまま。一体、ロシアは何を考えているのだろうか?

「4島返還」を夢にも思わないロシア人

筆者は、1990年から2018年まで、28年間ロシアの首都モスクワに住んでいた。この期間、政府の上の人から一般庶民まで、数えきれないロシア人と接してきた。それでわかったのは、ロシア人で「4島返還が必要」と考えている人は、「皆無」ということだった。

まず、ロシア人の「領土観」は日本人とかなり異なる。

ロシアの起源は、882年頃に成立した「キエフ大公国」だ。だからロシア人に「固有の領土はどこですか?」と聞けば、「キエフ周辺だ」となるだろう。ところが、そこは現在、他国ウクライナの首都になっている。

つまり、ロシア発祥の土地は、外国にあるのだ。ロシアはその後、東方をどんどん征服し、19世紀半ば極東にたどりつく。そして、中国から極東を奪うまでになった。

ロシアのほとんどは、「征服した土地」だ。だから、「固有の領土だから返してくれ」と言っても、「意味がわからない」となる。「固有の領土は返さなければならない」とすれば、ロシアの領土の大部分は(征服した土地なので)なくなってしまうだろう。

そんな彼らの「領土観」は、「戦争のたびに変わる」というものだ。ロシアのインテリと話していると、こんなことを言われる。

「1875年の樺太・千島交換条約で、日本とロシアの国境は画定された。にもかかわらず、日本は日ロ戦争後、南樺太を奪った。日本が勝ったときはロシアから領土を奪うが、ロシアが勝ったときは『固有の領土』だから奪ってはいけないという。フェアじゃないよね」

都合の悪い史実は抹消 歪んでいるロシア人の歴史観

こういう主張を聞くと筆者は、「ソ連は、日本がポツダム宣言受諾後に攻めてきたではないか」「ソ連が日ソ中立条約破棄を通告したのは1945年4月。失効は46年4月のはずではないか」などと反論した。

するとロシアのインテリは、「あれは、1945年2月のヤルタ会談で米英とも合意していたこと」とか、「戦争はそんなものだ。日本はロシア(ソ連)を責めるが、日本だって真珠湾を奇襲したではないか」などと反論してくる。

一般庶民についていえば、「日ソ中立条約破棄」「ポツダム宣言受諾後に日本を攻めた」など、ロシアにとって「都合の悪い真実」は知らない。もちろん「シベリア抑留」の話も知らない。

ロシア国民は、「ソ連は絶対善」「ナチスドイツは、ソ連人を2000万人以上殺した絶対悪」「日本は、絶対悪ナチスドイツの同盟国」と教えられて育った。その「神話」の中では、ソ連のダークサイドは消されている。

そういえば、「最も都合の悪い真実」は、第2次大戦を率いたソ連の指導者スターリンが、ヒトラーに匹敵するほど「極悪独裁者」だったことだろう。だから、ソ連崩壊後の戦勝記念日では、スターリンの存在が見事に消されている。「あれは私たちのおじいちゃん、おばあちゃんの勝利だ!」と言って祝うのだ。

ロシアのガルージン駐日大使は、3月20日の講演で以下のように語っている。

<ガルージン氏は第2次世界大戦の結果、北方領土が合法的にロシア領になったとの主張が「ロシアの世論の受け止め方だ」とも主張。>(朝日新聞デジタル 2019年3月21日)

これは、日本人には受け入れがたい主張である。しかし、戦後70年以上にわたって「神話」を刷り込まれてきたロシア国民が「普通に考えている」のは、まさに「これ」なのだ。

「2島返還」も難しい現実 「日本は米国の支配下にある」

このように、ロシアではインテリから一般市民まで、4島返還は「したくない」のではなく、「する必要がない」と捉えられている。私の28年間のロシア生活の中で、北方領土を返してもいいと言ったのは小さな子ども1人だけ。「ロシアは大きな国だから、小さな日本に島をプレゼントしてもいいんじゃない?」というのが、その理由であった。

4島返還は大変難しいが、2島返還なら少しは可能性がある。なぜなら、日ソ共同宣言は両国議会が批准し、法的効力があるからだ。しかし、ロシア側は「歯舞、色丹を返したら、そこに米軍が来るではないか」(=だから返せない)と主張している。

これは、「返したくないための詭弁」に思えるが、そうともいえない。ロシアには、米国を絶対信用できない理由が存在するのだ。

1990年10月、西ドイツが東ドイツを編入した。ソ連のゴルバチョフは、ドイツ再統一を認める条件として、米国に「(反ソ連軍事ブロックである)NATOをドイツより東に拡大させないこと」を要求。米国は「拡大しない」と確約した。

しかし、その約束は、あっさり破られる。1999年、2004年の大幅拡大で、東欧諸国のほとんどだけでなく、旧ソ連のバルト3国もNATOに加盟した。それでロシアは、29ヵ国からなる「超巨大反ロシア軍事ブロック」と対峙する羽目になったのだ。

このトラウマがあるため、ロシアは、決して米国のことを信用しない。では、安倍首相が「返還された島には米軍基地は置かない」と発言していることについては、どうなのだろうか?

これも、「まったく信用されていない」といっていい。

なぜか?ロシアから見ると、日本は米国の支配下にあり、完全な独立国家と見なされていないのだ。ロシア政府は、米国が「基地を置く」と決めれば「日本は抵抗できない」と確信している。

ロシアとの関係悪化で喜ぶのは習近平である

プーチンは最近、こんな発言をした。

<プーチン氏はこれまでの交渉の経緯を振り返った。
その上で、日本がまず、アメリカが日本のどこにでも軍事基地を置くことができるという安全保障条約を破棄しなければならないと指摘した。
安倍晋三首相はこれまでの会談でプーチン氏に対し、北方領土が日本に引き渡された場合、アメリカの軍事基地をそこに置かないことを保証したとされる。
だが、プーチン氏はこの日の対話の中で、「基地の設置を認めない手段は現実的にはない」と語ったという。>(ハフィントンポスト 2019年3月16日)

日本が島を返してほしければ、「日米安保を破棄しなければならない」そうだ。非常に過激で、日本人の感情を悪化させる発言だ。しかし、背景を知ってみれば、気分はかなり悪いが理解はできる。

こんな理不尽なロシアと、日本はどう付き合うべきなのか?

「付き合う必要なし!」
「経済協力は、いますぐやめろ!」
「無礼な韓国と断交しろ!次はロシアと断交だ!」

こんな言葉が、ネット上にあふれる光景が目に浮かぶ。だが、それで一番喜ぶのは、習近平だろう。

これまで本連載で何度も触れてきたが、中国は2012年11月、ロシアと韓国に「反日統一共同戦線戦略」を提案した。証拠はこちらで見られるので、ぜひ全文を読んでいただきたい。

この戦略の骨子は以下の5つである。

(1) 中国、ロシア、韓国で、「反日統一共同戦線」を作る
(2) 目的は、日本の領土要求を断念させることである
(3)断念させるべき領土とは、北方4島、竹島、尖閣・沖縄である
(4)日本に沖縄の領有権はない!
(5)反日統一共同戦線には、米国も引き入れなければならない

中国が望むのは日本と米ロ韓の関係悪化である

要するに、中国は、日米関係、日ロ関係、日韓関係を破壊することで、日本を孤立させ、破滅させようとしているのだ。

だから、日本がまず韓国とケンカし、次にロシアと対立すれば、我々は「習近平のプラン通りに動いている」ことになる。中国1国だけでも大変だが、中ロを同時に敵に回して、日本に勝ち目はあるのか冷静に考えてみる必要がある。

日本が中国に勝つためには、中国の戦略と逆の動きをする必要がある。つまり、日米関係をさらに強固にすること。だから、プーチンの言う「日米安保破棄」は、完全スルーするべきだ。

次に、日ロ関係を良好に保つこと。さらに、(難しいかもしれないが)日韓関係を決定的に悪化させないことだ。

しかし、仲良くしなければならないロシアは、「島を返してほしければ、日米安保を破棄せよ」と無茶を言う存在である。どうすればいいのだろうか?これは簡単なことで、「北方領土の話を減らし、金儲けの話を増やす」だけでいい。

思い出してみよう。安倍総理は2013年、日ロ関係改善に大変努力していた。ところが2014年のロシアによるクリミア併合後、米国主導の「対ロシア経済制裁」に参加したことで、日ロ関係は悪化。その後、日本政府は、ロシアと金儲けの話をしなくなり、ただひたすら北方領土の話をするようになった。それで、両国関係は、ますます悪化したのだ。

しかし、安倍総理は2016年5月、ソチでプーチンに「8項目の協力計画」を提示。ようやく「島返せ!」のトーンを下げ、ロシアが喜ぶ「金儲け」の話をはじめた。

それが2016年12月のプーチン訪日につながり、2国関係は劇的に改善されたのだ。ところが、2018年11月、安倍総理は、再び「島返せ」を前面に出すようになる。結果、再び日ロ関係が悪化している。

日本のサバイバルはロシアにかかっている

こう見ると、日ロ関係の法則は単純だ。

「平和条約」(=島返せ)の話をはじめると、日ロ関係は悪化する。

「金儲け」(=経済協力)の話をはじめると、日ロ関係は改善される。

だから、日本は「金儲け」の話を増やし、「平和条約」の話は減らすべきなのだ。

この件で、2つ強調しておきたい。「金儲け」の話は、「ロシアだけに儲けさせろ」と言っているのではない。「日本もロシアも儲かる話をしよう」ということだ。

また、「平和条約の話を減らす」というのは、「返還を断念しろ」と主張しているのではない。今すぐ返還が実現しなくても、今はロシアとの関係を良好に保つ方が国益にかなっているのだ。

それでも、「対中国でロシアが必要とは思えない」という人のために、世界一の戦略家エドワード・ルトワックの言葉を引用しておこう。彼は、日本がサバイバルできるかどうかは、「ロシアにかかっている」と断言している。

<もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定的なものになる可能性がある。>(自滅する中国 p.188)

「日本、米国、ロシアが組めば、世界覇権を目指す中国の野望を阻止することができる」。これが、世界のリアリストの常識である。

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『ロシア疑惑捜査、トランプ氏と弁護団「勝利」の裏側』(4/3ダイヤモンドオンライン ロイター)、『ロシア疑惑「シロ」で地団駄の反トランプメディア 歴史的フェイクニュースに終わった「トランプとロシアの共謀」』(4/3JBプレス 古森義久)について

4/2希望之声<川普望2020年大选夺回众议院 然后马上彻底改革医保法案=トランプは、2020年の大統領選挙で下院の過半数を取り戻し、その後すぐに医療保険法案を徹底改革することを望んでいる>トランプ大統領は議会共和党議員と連絡を取った後、4/1(月)に、「2020年大統領選後、オバマの医療保険に代わる法案に議会が投票できるようにし、共和党議員が新法案制定に充分な時間を確保するようにする」と述べた。下のツイッターにあるようにオバマケアより保険料を安く実用的にすると。新医療保険法案の投票は2020年大統領選後に、一致結束して通すようにしたい。共和党が上院を押えたまま下院も過半数を取り戻すと。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/04/02/n2775816.html

4/3阿波羅新聞網<川普密西根州集会 民主党选民占34% 支持阵营扩大=トランプのミシガン集会 民主党員が34%を占める 支持者が拡大>トランプの2020年大統領選挙運動部長Brad Parscaleは、「先週ミシガンの集会でトランプの支持者の34%が民主党登録有権者であった」と述べた。

Brad Parscaleは3/28ツイッターで、「ミシガン州グランドラピッズでのトランプの集会に参加申込した人の数は10万人に達し、最終的には14,000人が会場を埋め、2万人が場外にいた」と述べた。 「トランプの再選を支持する陣地は拡大し、勢いは順調」と。

ParscaleはFox ニュースに対し、「毎月重要なスイングステートから100万人以上の有権者のデータを受け取っている」と述べた。 ミシガン州の集会に参加登録した人の情報が得られるのは、登録者が携帯電話番号を記入する必要があるためである。それでParscaleが有権者の過去の投票した記録と情報を追跡できるようになった。

Parscaleは、「ミシガン州の集会に参加した人のうち、民主党登録者が34%を占めていたと信じている。この数字は大したものだと思う。これらの人々の半分は直近の4回の大統領選で1回しか投票したことがない」と語った。

ミシガン州でのトランプの集会は、ムラー特別検察官のロシアゲートの調査が正式に終了した後で初めての集まりだった。ほぼ2年間の調査の結論は、トランプと選挙チームは2016年の大統領選挙でロシア側と共謀したり、選挙を妨害したりしなかったということである。

1ヵ月前、テキサス州エルパソでのトランプの集会は、より多くの民主党登録者を集め、観客の50%を占めた。 Parscaleは、「これが2016年の総選挙以来、民主党員の参加人員が最大の集会である」と言った。

共和党全国委員会のデータによると、約30,000人がエル・パソ集会にオンライン登録し、その70%がヒスパニックと推定される。

Parscaleは、「テキサス州とミシガン州の2つの集会のデータには多くの類似点がある」と述べた。 「1ケ月前のテキサスの集会でもそうだが、ミシガンの集会でもより多くの新顔が入って来ていることを表している。民主党員が30%、40%、50%を占める場合もある。我々はブルーカラーの民主党員やアフリカ系・ラテンアメリカ系アメリカ人を見ている。トランプの陣地は拡大している」と。

Parscaleは、「トランプの経済政策がうまく行っているので、2020の選挙の勢いは良好である」と述べた。

「ミネソタ州、ニューハンプシャー州、ニューメキシコ州、ネバダ州はトランプの地図に載っていると思う。大統領の2020年の選挙地図は徐々に広がって来ている」と。

ミシガン州の集会で、トランプは「ロシアゲートの捜査は反対勢力によって仕組まれた“最も邪悪な”手段である」と述べた。「彼らの詐欺行為は既に暴露されており、このペテン師たちの信用は永遠に戻らないだろう。 彼らが今直面している問題は大きい。現在および過去にこの史上最大の詐欺行為を支持、推進、継続してきた関係者は全員責任を負わなければならない」とも。

https://www.aboluowang.com/2019/0403/1269633.html

4/2 Andy Chang氏メルマガ<オバマは「闇の帝国」の黒幕か?>

http://melma.com/backnumber_53999_6804192/

上述の中国語記事のようにトランプは民主党に反撃することを考えているようです。オバマ・ヒラリー・スーザン・ライスが刑務所送りになるのを見てみたい。

4/4ダイヤモンドオンライン 窪田順正<「令和」はツッコミどころ満載、日本政府は“想像力”が足りない>

https://diamond.jp/articles/-/198757

小生は「令和」を「令人和平」=和製中国語で「人をして穏やかにせしむ」の意と捉えました。「令(ling4)」と「零(ling2)」が同じ音でと文句をいう中国人は多くないでしょう。中国語の「令人」の後には、「令人感動」「令人吃驚」「令人満意」「令人愉快」のように感情表現の動詞や形容詞が来ますが(英語の”be impressed with” ”be surprised at” の用法に近いのでは)、「令人和平」とは言わないようです。下のfacebookの記事に毛骨悚然身と言うのが出てきますが「身の毛がよだつ,鳥肌が立つ」の意味です。

4/4中国观察 吴怀云 20時間前

令人毛骨悚然的人脸识别系统】中国人工智能技术有多牛?这副眼镜可让中国百姓无处遁形,一个交警一年收入几千万乃至上亿,但是小孩丢了,P2P诈骗犯,制毒食品假疫苗等犯罪分子却逍遥法外,一个找不到!

[身の毛がよだつ顔認証システム]中国の人工知能技術は自慢できるか? この眼鏡は, 中国の大衆を逃げ隠れできないようにしている。一人の交通警察官の年収は数千万元~1億元の収入があるが, 子供の誘拐, P2P詐欺, 有害食品、偽ワクチンなどの犯罪者は大手を振って活動し, 一人として見つけることができていない!

https://www.facebook.com/100029533635919/videos/166686644325789/

本郷和人も中国語に疎いのか、知識人にありがちな反体制を気取る連中の一人なのか分かりません。また窪田氏は左翼の言う「独裁者」安倍の立場とは違うと言っていますが、独裁者というのは自由を認めず簡単に粛清する共産主義者の習近平、金正恩、マドウロ達を言います。自分は左翼でないと思っているようですが、「危機管理面での想像力の欠如」に話をすり替えているのを見ると左翼臭く感じます。政府は「令和」を“beautiful harmony”と説明しているではないですか。中心の座標軸が左に寄っているので自分が左翼と自覚できていないのかも。まあ、日本は自由の国で、何を言っても逮捕されることはないし、言論の自由は尊重したいと思いますが。ただ、左翼は人を騙します。この手に引っかからないのが肝要。自分の頭で考えなければ。

ロイター記事ではトランプの弁護団の「トランプの事情聴取なし、大陪審召喚状対策」の作戦がうまく行ったという事でしょう。やはり罰せられるべきはロシアゲートをでっち上げたデイープステートの連中では。

古森記事では、共和党がメデイアと民主党に反撃に打って出て来たと言うもの。日本もメデイアや野党にやられ放しにならず、彼らのやり方を学んだら良い。放送免許や新聞の優遇策等の見直しを図るべき。また中国や韓国の理不尽な物言いに対しても毅然として対応すべきである。安倍政権は分かっているのかしらん。

ロイター記事

3月26日、バー米司法長官がモラー特別検察官によるロシア疑惑捜査報告書の概要を連邦議会に通知したとき、トランプ大統領(写真)の弁護団は、議事堂に近いオフィスに顔をそろえていた。ワシントンで撮影(2019年 ロイター/Brendan McDermid)

[ワシントン 26日 ロイター] – バー米司法長官がモラー特別検察官によるロシア疑惑捜査報告書の概要を連邦議会に通知したとき、トランプ大統領の弁護団は、議事堂に近いオフィスに顔をそろえていた。

彼らはこの日まもなく、祝杯を挙げるべき理由を手にすることになる。これには恐らく、重要な戦略的判断が寄与していた。モラー特別検察官は、2016年の米大統領選挙でトランプ氏またはその側近がロシアと共謀したか否かについて、22ヵ月に及ぶ捜査を行い、証人500人に事情聴取した。トランプ氏の弁護士たちは、大統領本人への事情聴取が行われないよう手を尽くした。

この戦略は功を奏し、特別検察官の捜査チームから本格的な事情聴取を受けるという司法上の危機からトランプ氏を守った。もっともトランプ氏自身は、喜んで事情聴取に応じると公言しており、今年1月27日に聴取を行うという仮の日程まで組まれていたほどだ。

しかしトランプ氏の弁護士の1人はロイターに対し、モラー氏による大統領への聴取を認めるつもりは全くなかったと語った。モラー氏も、証言を求める召喚状を発行することはなかった。

写真は弁護団メンバーのジュリアーニ氏(左)とセクロー氏。ワシントンで24日撮影。提供写真(2019年 ロイター/Courtesy of Peter Halmagyi/Handout via REUTERS)

トランプ氏の主要弁護士たち、ジェイ・セクロー氏、ルディ・ジュリアーニ氏、ジェーン・ラスキンおよびマーチン・ラスキン夫妻は24日、会議用円卓を囲んでコンピューターの画面を開き、バー司法長官による報告書概要の発表を待った。ついにその概要がネット上に公開されたとき、彼らは歓喜に沸いた。

モラー氏はロシアとの共謀の証拠を見いだせなかった、とバー司法長官は言った。また、トランプ氏が捜査を邪魔しようと試みて司法妨害を行ったという証拠も不十分だったと結論した。モラー特別検察官は、この点はまだ未解明の問題だとしている。

この結果は、捜査がトランプ政権に大きな影を落としていただけに、大統領にとって大きな政治的勝利となった。

セクロー氏は26日、ロイターに対し、ジュリアーニ氏が抱きついてきたと明かした。セクロー氏によれば、彼は他のメンバーに「この上なく素晴らしい」と言ったという。ジュリアーニ氏はバー司法長官が捜査結果を発表した数分後、「予想していたよりも良い結果だ」とロイターに話した。

トランプ氏の弁護団は、同氏に対する本格的な事情聴取を求めるモラー氏の度重なる要請を巧みに拒否し、大統領が大陪審で証言するよう召喚されることを回避した。その代わりに、トランプ氏が文書による回答を提示することで合意し、これは昨年11月に実現している。

この違いは大きかった。何人かの弁護士は、トランプ氏が事情聴取に応じたら、彼が連邦捜査局(FBI)に対してうそをついていた、法律用語で言えば「虚偽の陳述」をしていたと主張される可能性があった。ジュリアーニ氏は、モラー特別検察官がトランプ氏に対し、ロシアとの共謀について尋ねるだけにとどまらず、それ以外の事項にも脱線するようなことがあれば、事情聴取は「偽証のわな」になると公言していた。

トランプ氏は、事実のわい曲やあからさまなうそを指摘されることが頻繁にある。

弁護団の戦略に詳しい2人の情報提供者が匿名で語ったところでは、この1年間、トランプ氏の弁護士たちは両面作戦を推進してきたという。つまり、ジュリアーニ氏が、ケーブルテレビの報道番組でモラー特別検察官による「魔女狩り」を公然と攻撃する一方、ラスキン夫妻が水面下でモラー氏のチームと交渉する、というアプローチだ。

モラー氏の報道官は、コメントの求めに応じなかった。

「二の舞はごめんだ」

3月26日、バー米司法長官がモラー特別検察官(写真)によるロシア疑惑捜査報告書の概要を連邦議会に通知したとき、トランプ大統領の弁護団は、議事堂に近いオフィスに顔をそろえていた。ワシントンで2017年6月撮影(2019年 ロイター/Joshua Roberts)

2017年5月にモラー氏が捜査を開始したとき、弁護団は当初、捜査に協力する方が最短距離で幕引きに至ると判断していたと、当時、大統領に関する捜査への対応を担当していたホワイトハウスの法律顧問タイ・コブ氏は言う。ホワイトハウス職員20人以上が特別検察官による事情聴取に応じ、政権側は2万点以上の文書を提出した。

トランプ氏自身が事情聴取に応じるかどうかも切迫した問題となっていた。聴取の日程が暫定的に決められたにもかかわらず、トランプ氏の法律顧問たちの意見は分かれていた。当時、トランプ氏の個人弁護団のトップを務めていたジョン・ダウド氏は、事情聴取はあまりにもリスクが高いと懸念していた。

海兵隊出身で好戦的なダウド氏は、トランプ大統領自身が意欲を見せているにもかかわらず、事情聴取に応じることに反対した状況を回想して、「ノコノコ出ていって下手を打つわけにはいかない」と語った。

ダウド氏によれば、彼はモラー氏のチームに「彼らがフリン氏やパパドプロス氏に対してやったことについて」話をしたという。国家安全保障担当大統領補佐官だったマイケル・フリン氏と、選挙の際にトランプ氏の側近だったジョージ・パパドプロス氏は、特別検察官による事情聴取に応じた末に、結局FBIに対する偽証について有罪を認めた。

ダウド氏は「彼らの二の舞を演じるつもりはなかった」と、あるインタビューで話している。

ダウド氏によれば、モラー特別検察官から、事情聴取で16の分野について協議したいと言われ、あまりにも話が広がりすぎていると考えたという。トランプ氏の弁護団は、暫定的な聴取日程に合意しつつ、捜査陣がすでに把握している内容を知ろうと同氏に探りを入れていたという。

「彼らが実際に何を考えているかを知りたかった。彼らはそれを胸の内に隠していた。われわれの狙いは、協議を重ねるうちに、彼らの考えがだんだん分かってくるだろうということだった。それが、協議を続けていた狙いだ」とダウド氏。トランプ氏を事情聴取に応じさせるつもりはまったくなかったと同氏は付け加えた。

大統領を守る

コブ氏によれば、事情聴取が中止になった後は、捜査プロセスが長引くことは明らかだったという。

「大統領の弁護団が、事情聴取に応じないがその可能性は残しておくと2018年1月に決めた以上、捜査がかなり長引くことは明らかだった」と同氏は言う。

また弁護団は、モラー氏がトランプ氏に証言を義務付ける召喚状を発行するのではないかと日々心配しなければならなかった。もし召喚状が発行されたら、裁判官に召喚状の無効化を求めるというのが彼らの計画だった。そうなれば最高裁にまで至る司法の場での争いが予想される。だが、召喚状は結局来なかった。

「われわれは最初から、召喚状が来たらその無効を申し立てるつもりだった」とセクロー氏は言う。「法律上はこちらが有利だと自信を持っていた」

専門家が皆これに同意するわけではないが、トランプ氏の弁護団の見解では、他の情報源から情報を得ることが不可能な場合、あるいは極めて例外的な事態を除けば、大統領に証言を強制することはできない、というものだった。

2018年春の時点では、トランプ氏には2つの選択肢があるように思われた。事情聴取に応じるか、召喚状を受けるか、である。

この時点までに、すでに弁護団は再編されていた。ダウド氏は3月に辞任。ラスキン夫妻とジュリアーニ氏が4月に加わった。ホワイトハウスでは、5月にコブ氏に代わりエメット・フラッド氏が就任した。一貫して主要メンバーであったのはセクロー氏だけだ。

捜査当局との交渉に詳しい情報提供者によれば、新たな弁護団はモラー氏に対し、大統領の事情聴取を正当化するような段階まで捜査が達していることを示すように求めたという。

この情報筋によれば、弁護団は「犯罪の証拠をつかんだと言えるような立場にあるのか」と尋ねたという。

2018年秋を通じて、弁護団はこの立場を固守する一方で、トランプ氏の事業や財務その他の事項に波及するような聴取ではなく、2016年の選挙以前におけるロシアとの共謀の可能性についてという限定的なテーマに関してのみトランプ氏が文書による質問に回答する、という落とし所に向けて交渉を続けた。

重大な岐路

モラー氏が、質問リストの提示に同意したことが重大な岐路となった。情報筋によれば、同氏が事情聴取の要請をやめたわけではなかったが、文書による回答を渋々認めたことは、大きな転機となった。

「『彼らは召喚状の発行を決意するだろうか』と絶えず悩む状況から、『文書での質問に答えている』という状況になった」と情報筋は語る。

当時ロシア疑惑の捜査を指揮していたコミーFBI長官を解任し、セッションズ司法長官が捜査を終結させないことについて頻繁に公然たる批判を浴びせたことで、トランプ氏が司法妨害を試みたかどうかという点については、トランプ氏の弁護団は質問を受け入れなかった。

弁護団は、大統領が自身の政権で働くよう任命した人物を自ら解雇したからといって、司法妨害で有罪とされることはあり得ないと考えていた。

写真は報告書の概要。ワシントンで24日撮影(2019年 ロイター/Jim Bourg)

事情に詳しい情報筋によれば、「それは質問項目から外され」、選挙におけるロシアの干渉を巡る質問に対する回答についてモラー氏との交渉が続いたという。

「最終的に、戦略はうまくいった。事情聴取なし、大陪審召喚状もなし、だ」

トランプ氏は昨年11月20日、モラー特別検察官への回答書に署名し、フロリダ州の別荘「マール・ア・ラーゴ」で感謝祭の祝日を過ごすため、ワシントンを離れた。

当時ジュリアーニ氏はロイターに対し、「われわれは提示された質問にすべて回答した。当然ながら選挙前の時期に関する、ロシアに的を絞った質問だった」と語っている。「選挙後については何もなかった」

ジュリアーニ氏によれば、モラー氏のチームは交渉の間、トランプ氏本人に対して、できれば直接追加の質問を行う機会を求めてきたという。だが最終的にモラー氏は、何の条件も追加質問の機会もなしに、単に文書による回答のみを受け入れることに同意した、とジュリアーニ氏は言う。

昨年末の時点では、トランプ氏の弁護団はモラー氏の捜査陣とほとんど接触を持たなくなっていた。

弁護団の戦略についてセクロー氏は、「うまくいったのではないか。飛行機は無事に着陸した」と語った。

(Karen Freifeld/翻訳:エァクレーレン)

古森記事

米首都ワシントンで記者会見を行うドナルド・トランプ大統領(2019年3月24日撮影)。(c)Eric BARADAT / AFP〔AFPBB News

(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授)

米国の2016年大統領選挙でトランプ陣営がロシア政府と共謀して得票を不正に操作したという「ロシア疑惑」は実際にはなかったことが、ロバート・モラー特別検察官の捜査によって示された。つまり、これまでの2年以上もの「ロシア疑惑」報道はフェイクニュースだったということになる。

この新展開によって、米国の国政の場での民主党とトランプ政権の攻守の構図は一気に逆転し、トランプ政権や共和党側はフェイクニュースを広めた犯人の糾弾を開始した。

トランプ大統領は就任当初からロシアとの“不正な関係”を疑われていた。司法長官が任命したモラー特別検察官による捜査が始まってからこの3月末で22カ月、実際にはその前の2016年夏ごろから連邦捜査局(FBI)による捜査が開始されていたから、実に2年半もの間、フェイクニュースが流されていたことになる。日本でも同様だったから他人事ではない。

「ロシア政府との共謀」は完全にシロと判定

モラー特別検察官事務所の捜査報告の骨子は3月24日、ウィリアム・バー司法長官により発表された。

モラー報告書には、捜査の最大対象だった「ロシア政府機関とトランプ陣営の共謀」という疑惑について、「2016年の米国大統領選挙にトランプ陣営のメンバーとロシア政府が共謀、あるいは協力して介入したことは裏づけられなかった」ことが明記された。「ロシア疑惑」についての捜査はこれで終了し、これ以上の起訴はないという。

2016年米大統領選挙でのドナルド・トランプ陣営とロシアの共謀疑惑をめぐる捜査を指揮するロバート・モラー特別検察官(左)とトランプ大統領(右、2018年1月8日撮影)。(c)SAUL LOEB and Brendan Smialowski / AFP〔AFPBB News

トランプ大統領がジェームズ・コミーFBI(連邦捜査局)長官を解任したことに対する司法妨害の容疑については、起訴とも赦免とも判断を下さないという灰色の記述だった。だが、この捜査の最終責任を持つウィリアム・バー司法長官は「起訴の対象にはならない」というシロの判断を打ち出した。

こうした結果、「疑惑」の主対象だった「トランプ陣営とロシア政府との共謀」は完全にシロと判定されたのである。このことは、捜査の標的だったトランプ大統領自身はもちろん、息子のドナルド・トランプ・ジュニア氏や義理の息子のジャレッド・クシュナー氏なども特別検察官の刑事訴追はされず、無罪の判定が下されたことを意味する。

「反トランプ」メディアの論調の変化

では、この2年間にわたる連日連夜の米国主要メディアによる「ロシア疑惑」報道とは一体なんだったのか(おまけにその大部分は「疑惑」というよりも、トランプ大統領を「有罪」と決めつける「トランプ陣営とロシア政府の共謀」報道だった)。

共和、民主両党の衝突がこれで終結したわけではない。最終的な捜査報告書が公表されても、反トランプの主要メディアは簡単には自分たちの非は認めない。反トランプ陣営は、民主党支持層の厚いニューヨーク州の検事局や裁判所を巻き込んださらなる攻撃も検討している。

だが、モラー報告書の概要が発表されてから1週間ほどの4月2日の時点では、「ロシア疑惑」を大々的に報道してきたニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストの紙面にも顕著な変化が現われてきた。

1つは当然ながら「ロシア疑惑」に関する記事ががっくりと減り、ほぼゼロになりつつあることだ。トランプ大統領への批判も医療保険改革や違法移民などの内政問題へとシフトしてきた。

2つ目は、たまに出る「ロシア疑惑」関連記事においてもゴールポストや焦点を変えて、「疑惑を流した犯人をトランプ大統領が追求するのは逆に民主党を利することになる」「ロシア側は、トランプ陣営との共謀などないことは最初から知っていた」などという趣旨の論評が見られるようになったことである。

しかしそうした論評は、トランプ陣営側の「『ロシア疑惑』は反トランプ勢力によるでっちあげである」とする主張の説得力を、結果的に一段と強める結果となっている。

民主党への反撃に出る共和党陣営

モラー氏が「ロシア疑惑」の特別検察官に任じられたのは2017年5月だった。ただしFBI(連邦捜査局)による同疑惑の捜査は前年の2016年から始まっていた。モラー検察官はこれまでの刑事訴追34人(うちロシア人が26人)のうち6人を有罪確定、あるいは有罪自認とした。

だがこれまでに起訴された人たちの罪状は、選挙期間中の「ロシア機関との共謀」とはまったく関係がなかった。みな脱税や横領という個人レベルでの罪状だったのである。

また選挙に不当に介入したとされるロシア側の工作員は、みなロシア独自の干渉とされ、トランプ陣営との共謀や共同の違法行為はなにも指摘されなかった。いずれにしろロシア人容疑者はみなロシア国内にいるため、今後追及することは現実的には困難である。

与党の共和党陣営も今回の展開に喜びを隠さない。それどころか「この報告書によって『ロシア疑惑』が民主党側の捏造、でっちあげだという事実が証明された」という激しい反撃を開始した。

トランプ大統領は、この2年余り一貫して叫んできた「ロシア疑惑は魔女狩りだ」という主張をさらに強め、中西部ミシガン州の大集会でも、1時間以上熱気をこめた演説で自らの無実と民主党側の陰謀を訴えた。

「疑惑」をでっちあげた面々とは

共和党側で「ロシア疑惑」はそもそも民主党側のでっちあげだと主張してきた下院情報委員会の筆頭メンバーのデビン・ヌーネス議員は、3月下旬に「この捜査終了によって『ロシア疑惑』は今世紀最大の政治スキャンダルであることが証明された」と述べ、この捏造事件の特別捜査の必要性を訴えた。

下院情報委員会は2018年11月の中間選挙で民主党が下院の多数派となり、委員長も民主党のアダム・シフ議員となった。シフ議員も、議会で「トランプ陣営とロシア政府の共謀」を再三主張してきた1人である。そのため同委員会の共和党議員は、全員でシフ議員の委員長解任を求めている。

一方、トランプ大統領の2020年の再選を目指す「トランプ再選委員会」はモラー報告書の骨子が発表された直後、主要テレビ局に書簡を送り、「以下の6人の議員、元政府高官はトランプ大統領に対して証拠のない不当な誹謗を再三、述べてきた。今後、テレビ番組で起用する際には、ジャーナリズムの正しい規範を適用して慎重にしてほしい」と要請した。この6人には前述のシフ議員のほか、オバマ政権でCIA(中央情報局)長官を務めたジョン・ブレナン氏らも含まれていた。

トランプ陣営ではブレナン氏のほか、オバマ政権の国家情報長官だったジェームズ・クラッパー氏、FBI長官だったジェームズ・コミー氏らに対しても「トランプ陣営とロシア政府との共謀」説を有形無形に広めたという疑いを深めており、その責任の追及を検討している。

日本でもこの2年ほど、主要メディアの多くが「トランプ陣営はロシアと共謀していた」という趣旨の報道をしてきた。その具体的な事例は数えきれない。今となれば、その種の報道はみなフェイクニュースだったということにもなろう。

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『韓国で囁かれ始めた「クーデターが必要」の主張 3・1独立記念日で見えた「反日勢力」の実相』(4/3JBプレス 赤石 晋一郎)、『韓国の「反日感情」がこれほど高まるのは自国社会への不満が要因だ』(4/2ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)について

4/2阿波羅新聞網<共军4战机过台海中线 习近平警告川普蔡英文?对手让他难堪? 暗藏4重目的=中共の4機(2機の間違い、台湾軍が4機で迎えうった)の戦闘機が台湾海峡の中間線を通過 習近平がトランプと蔡英文に警告した? 内部の敵が習を辱めるため? 隠された4つの重大な目的>2機の中国戦闘機は3/31(日)に台湾海峡の中心線を越えて飛行し、約10分間台湾軍機と対峙した。台湾の蔡総統は、主権を堅く守ると表明した。 台湾の政治学者・明居正は、「習が米国と台湾に警告したのかもしれないし、習の敵対者が彼を辱めるためかもしれない」と言った。 アポロネットの特別評論家の王篤は、「①中共は米中貿易交渉の譲歩の失地挽回のために何かをすべき②米国は66機のF-16戦闘機を台湾に売却する計画③米軍は頻繁に台湾海峡を通過④台湾に圧力、これら4つの要因が台湾海峡での戦闘機の挑発行為の重要な理由である。 今や、米国のステルスF-35A戦闘機はこっそり韓国清州基地にも配備されている。

中共はいろんな地域で冒険主義的な動きをしています。世界平和を乱すトンデモ国家です。世界が中共を非難、経済的に封じ込めないと。口先だけで、人口の多さに幻惑されるようではダメです。

https://www.aboluowang.com/2019/0402/1269450.html

4/2阿波羅新聞網<一带一路遇阻 中国地产商心凉 7成房企1季度销售完2成 股市虽大涨3迹象突出风险=一帯一路は阻まれる 中国の不動産業は冷え込んでいる 不動産業の7割の第1四半期の売上は2割だけ 株式市場は暴騰しているが3つの現象はリスクを際立たせている>第1四半期が終わったばかりだが、中国の不動産業の7割が年間売上目標の20%を下回り、今年の売上増の幅をずっと縮めている。 中共が推進している一帯一路の投資計画は世界的に阻まれ、中国の不動産業者も一帯一路の沿線で資産売却を余儀なくされている。米国商務省は初めて、中国のステンレス製ビール樽は不当に政府補助金を受けていると認定。この他、中国の株式市場は急激に上昇しているが、3つの現象がリスクを示している。

①今年3月、外資のA株購入の鈍化②証券会社のA株売出の格付報告書が今年になって突然急増③、銀行株の急騰のせいで主力となる資金は吸い取られた。

中国株が上がっている理由が分かりません。官製相場でしょうか?でもそろそろ不動産バブルが弾けそうな数字ですね。早く崩壊してほしい。

https://www.aboluowang.com/2019/0402/1269606.html

4/3阿波羅新聞網<持中国护照女子闯川普海湖庄园 携带恶意软体 遭特勤逮捕=中国のパスポートを持っている女がトランプの別荘マルアラーゴに侵入 悪意のあるソフトウェアを持っていた シークレットサービスによって逮捕>トランプ大統領が先週フロリダのマルアラーゴの別荘で休暇中に、2つの中国のパスポートと1つのコンピュータマルウェアデバイスを保持している女性が侵入しようとし、その場でシークレットサービスによって逮捕された。 既に連邦検察官によって起訴されている。

メディアの報道を総合すると、「裁判所の文書によれば、3/30午後に、32歳の張玉静は2つの中国のパスポート、4つの携帯電話、1つのノートパソコン、1つの外付ハードディスク、そして1つのコンピュータマルウェアUSBを所持して、マルアラーゴに入ろうとした。そのセキュリテイチェックの所で、シークレットサービスに自称クラブメンバーで泳ぎに来たと言った。しかし、メンバー名簿に女の名はなく、クラブマネージャーが「メンバーの娘」か尋ねた。マネージャーとシークレットサービスは、女には言葉の壁があると考え、入ることを許可した。

クラブに入った後、張は「自分はクラブ内での国連中国系アメリカ人協会の活動に参加するよう招待された」と受付係に言った。しかし受付係は「そのような活動はない」とシークレットサービスに引き渡した。

張は、シークレットサービスから質問を受けたとき、英語がとても上手であった。「WeChatで知り合った男性、”Charles”を通じてこのイベントに出席するよう招待された」と言った。 シークレットサービスは、張が虚偽の発言をし、違法に管理区域に立ち入った罪で告発、張は現在拘束されており、来週4月8日の審理前聴聞を待っている。

USBドライブは、標的のコンピュータに接続されるとマルウェアが自動的に起動され、検出されないことが多いため、長い間ハッカーにとって一般的なツールと見なされてきた。

USBドライブは、特にネットワークに繋がっていないコンピュータで、問題のある国の攻撃に使用されてきた。 メディアが広く報じたのは、米国が主導して、Stuxnetコンピュータワームによるイランの核遠心分離機への攻撃はUSBフラッシュドライブに依存していたとのこと。

間抜けなスパイと言うか、シークレットサービスももっとキチンと調べなければ。でも中共はダメモトでスパイを送った可能性があります。どの程度警備が厳しいのかを探るため。拘留されても民主主義国家であれば刑期も長くはないと踏んでいる筈。女は刑期を終えて放免されれば英雄として中国大陸に帰れると思っているのでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0403/1269797.html

赤石氏の記事では、反日に勤しんでいるのは従北の一部と捉えているようですが、これは日本人をミスリードする論法では。では反日教育を韓国がずっとしてきているのは何故?保守派だって反文在寅の声は上げるけど反・反日の声は上げないでいるではないですか。李明博や朴槿恵の時も反日に勤しんだのでは。世論に逆らえないというのであれば、世論と言うのは国民の声なので、韓国人は全体が反日と捉えるべきでしょう。何でも問題があれば、事大・他責にする民族です。日本が大人ぶって助けたり、放置して来たのが所謂慰安婦や所謂徴用工に繋がってきている訳です。子々孫々に不名誉を引き継がないよう、国際社会に反撃して行きませんと。韓国には『非韓三原則』から一歩進んで経済制裁すべきです。

真壁氏の論考は、学者の限界を感じさせるものです。相手が嫌がらせしてきているのに慎重な対応をと言うのであれば、日本が何もしないよう圧力をかけているのと同じでは。また国際社会に訴えるというのであれば、先ず自分が率先してやってみたら。韓国では民間が主導して嫌がらせしているのだから、日本の反撃も政府でなく民間の学者がやっても良いのでは。自分の身を安全地帯に置いて何もしない学者は“曲学阿世”と言うのでしょう。

日本政府の迅速なる韓国への制裁が望まれます。

赤石記事

3・1独立運動記念日に反文在寅のデモも行われていた(筆者撮影)

(赤石晋一郎:ジャーナリスト)

韓国の3・1独立運動記念日から約1カ月、相変わらず日韓関係の緊張が続いている。本稿ではこれまでマスコミで報じられなかった、3・1独立運動記念日の裏側ついてレポートをしたい。

3月1日、記念式典に登壇した文大統領の顔色は冴えなかった。イベント会場で登壇し、長々と演説を続けたものの、声に力がなかったのだ。

「文大統領は演説では日韓の協力を呼びかけるなど、日韓の融和を滲ませる言葉が目立ちました。当初、確実視されていた元徴用工裁判の話や慰安婦問題などの懸案事項については言及しなかったのは意外でした」(ソウル特派員)

文在寅の頭の中の8割は北朝鮮!?

「3・1独立運動」とは日本植民地支配時代に起きた運動のことである。いわゆる、現在語られる「反日」活動の原点ともいえる運動であり、100年を記念した今回の式典では、文大統領がより過激な日本批判を口にするのではないかと、日本政府側からは警戒されていた。

タレントが総動員されたような華やかなステージからは、国家的な記念日であることを強く認識させられる。しかし肝心のメインゲストである文大統領は、ウダウダと演説を続けるだけで言葉が冴えず、唯一、言及したのが、植民地時代に日本が韓国人独立運動家を鎮圧した際に多数の死傷者が出たことを、「蛮行」や「虐殺」といった言葉で紹介したときだった。そして「親日残滓(ざんし)の清算はあまりに長く先送りされた宿題だ」と語ったのだ。

私はイベントが行われていた光化門近くで現場の様子を取材していた。数万人の聴衆が集まっていたが、会場に流れる空気の冷ややかさはどうにも否定できなかった。大統領の歯切れ悪い演説が、現場の空気をしらけさせているようにも思えた。

それには理由がある、と語るのは韓国人ジャーナリストだ。

「大統領の言葉に勢いがなかったのは、前日まで行われていた米朝会談が物別れに終わったことが大きかった。韓国政府は米朝会談が成功し、南北統一の機運が高まると期待していただけに、文大統領としては期待外れの結果に終わった。大統領の顔色が冴えなかったのもそのせいだ、という論調は韓国内でも多く見られました」

文大統領が大々的に反日宣言をしたかったであろうことは、容易に予想できた。イベントの列席者のうち、メインゲストとなる大統領夫妻のすぐ横に席を用意されていたのが元慰安婦・イ・ヨンス氏だったからだ。

「おそらく米朝会談が成功裏に終わっていれば、元慰安婦イ・ヨンス氏による反日的な演説が行われ、大統領も慰安婦問題に言及するはずだったであろうことはゲストの席順からも明らかでした。しかし、結果、目立った発言はなかった。それだけ米朝会談のショックが大きかったのだと思います」(前出・ソウル特派員)

朝鮮戦争の終戦宣言も、との観測もあった米朝交渉の「決裂」は、想像以上に文大統領の大きなダメージを与えていたのだ。ブルームバーグが文大統領を「金正恩の報道官」と評して韓国内で大騒動になったことは記憶に新しいが、実は韓国内でも、文在寅は「頭の中の8割が北朝鮮で占められている」(韓国紙記者)と評されるほど、親北朝鮮であることがよく知られている。

「文在寅大統領の周りは、『チュサパ(主思派)』で固められています。チュサパは北朝鮮よりも強い主体思想(金日成が提唱した独自の社会主義理念)を持つ人達のことで、文大統領が、北朝鮮が核放棄する前から38度線の武装解除を始めたのはその思想に基づいてのこと。さらに、文政権が反日姿勢を強めているのも主思派の影響と見られています。つまり『親北』=『反日』であり、北朝鮮と近づけば近づくほどに文政権は反日姿勢を強めていくはずです」(前出・韓国人ジャーナリスト)

そのような状況下にある韓国で、3・1独立運動記念日のさなか、同国の知られざる一面を、私は現地で見ることになる。つまり韓国国内はいま分裂の危機にあるのではないか――という光景だ。

露わになった民族の分断

「Moon Jaein OUT!」

3月1日、ソウル市内では大々的なデモ行進が行われていた。大音量で音楽を響かせ、参加者は熱いシュプレヒコールをあげる。「反日デモ」ではなく「反文在寅デモ」だ。

3・1独立運動記念日に「文在寅 アウト!」のプラカードを掲げてデモする人々(筆者撮影)

軍服に身を包んだ参加者はこう胸を張った。
「この集会には30万人の韓国人が集まっている(*現地報道では数万人)。われわれはアカの政権を打倒する!」

「太極旗部隊」と名乗るデモの行列がソウル市内を埋め尽くしていた様子は確かに壮観だった。人々を観察していると韓国軍OBや、中高年の男性や地方出身者が多い。いわゆる保守層、右派によるデモが太極旗部隊であるようだ。

〈ムンジェインは北朝鮮のスポークスマンだ!〉というプラカードを掲げた中年男性もいた。デモの所々で韓国国旗である太極旗と、米国国旗である星条旗がはためいていた。彼らを勢いづかせたのが、前日の米朝会談の決裂であることは明らかだった。

3月1日、ソウルで目立ったのは「反日デモ」ではなく「反文在寅デモ」だった(筆者撮影)

いま韓国で、右派と左派による分断が深く進行していることをうかがわせる光景だった。左派政権である文政権が反日姿勢を見せる背景には、北朝鮮の姿が色濃くあるのは先に述べた。

その様子は左派陣営でも確認できた。

3月1日の在韓日本大使館前。こちらで見られたのは、もちろん左派のデモ隊の姿だ。しかし、その数は50名ほどと、かなり少ない。参加者の多くが若者で、うち半数ほどは動員された学生のようだ。

リーダーの運動家は、マイクでこうシュプレヒコールを上げる。
「日本は謝罪しろ!」

聴衆も拳を振り上げてはいるが、その様子はシュプレヒコールに合わせたコンサート的なノリに見える。「怒りで拳を突き上げる」といった風情ではない。

3・1独立運動記念日の日本大使館前の様子。反文在寅デモに比べ明らかに人が少ない。(筆者撮影)

そしてリーダーはこう演説を始めた。
「アメリカのトランプ大統領は北朝鮮の金正恩を友達だという。それならなぜ、制裁をするのか! 制裁をやめるべきだ!」

いまも確実にある北朝鮮の核保有問題の存在を無視しためちゃくちゃな暴論なのだが、リーダーは大真面目にそう主張しているのだ。理屈もなにもあったものではないが、韓国左派がいかに親北であるかということだけは、この演説によく表れている。

そして、左派デモの人数の少なさが示唆するものは、韓国内における反日派は実は少数であるという事実だ。

過去に植民地支配された歴史があるので韓国内には公に「親日だ」とは言いづらい雰囲気があるが、熱く拳を振り上げているのは一部の左派政治家と市民運動家だけでしかない。

「親北朝鮮政権を倒すためクーデターを起こすべき」との声

問題は文政権がそうした国内情勢を知ってか知らずか、反日姿勢を維持するために強権的になっていることにある。

2月15日、文在寅は大統領府本館中武室で行われた「国家情報院・検察・警察改革戦略会議」に出席した。そこで次のような「宣言」を行った。

「今年は特別な年です。100年前、独立運動によって正義に満ちた大韓民国が建設された。日帝強占期(植民地支配時代)、警察と検察は独立運動家を弾圧する植民地支配を補完する機関だった。いまも残る暗い影を改革し、完全に脱ぎ捨てなげればならない。そのために大統領、青瓦台は常に監視、牽制する」

つまり政権は権力機関の掌握に力を注ごうというのだ。こうした姿勢に右派は反発を強めているという。

「いま『親北朝鮮、アカの政権を倒すためにクーデターを起こすべきだ』という意見までが右派や韓国軍関係者の中で囁かれるようになっているのです。韓国軍や国家情報院はこれまで北朝鮮を『敵国』とみなし、演習・情報収集をしてきたわけです。それだけに、無条件に北朝鮮に歩み寄る文政権を危険視しているのです」(韓国メディア記者)

文在寅大統領の任期はあと3年以上ある。このまま親北路線を突き進むのならば、深刻な左右激突は避けられないのかも知れない――。

真壁記事

Photo:YONHAP NEWS/AFLO

元徴用工問題で日本企業の資産差し押さえが始まった

韓国大法院(最高裁)の元挺身隊員と元徴用工への賠償命令を受けて、韓国の裁判所は日本企業の資産を差し押さえ始めた。新日鉄住金と工作機械メーカーの不二越では合弁会社の株式、三菱重工では商標権と特許権が差し押さえられた。

現在の韓国政府には、反日感情を強める世論を鎮静化し事態の収拾を図ることはできそうにない。今後も、韓国世論のわが国に対する感情剥き出しのスタンスは増幅することが予想される。

反日感情がこれほど高まる大きな要因の1つに、韓国国民の心理構造があると見られる。社会心理学的に見ると、韓国の人々の心の深い部分に“恨み”“怨念”などの感情があるように思えてならない。それは、これまでの大きな事件が発生した時に、被害者やその関係者が見せた行動を見ても分かるような気がする。

そしてもう一つ見逃せないのは、韓国の人々が自国社会に大きな不満を持っていることかもしれない。韓国経済は財閥中心に経済が回ってきた。そのため、財閥以外の分野に対する経済的な富の分配が必ずしも公平ではなかった。また、特に若年層の失業率が高く、学校を卒業しても思ったような職に就けないケースが多いようだ。

そうした不満のはけ口の1つが、対日批判として噴出している可能性がある。それだけ問題が根深いと、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が解決することは容易ではない。27日に文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が再度、日本に謝罪を求めたことを見ても、政治家の世論配慮姿勢はより鮮明化している。日韓関係は一段と冷え込みそうだ。

日本は一貫して、韓国に1965年の日韓請求権協定を遵守した対応を求めてきた。わが国は、冷静にこの姿勢を貫けばよい。同時に、日本は冷静かつ明確に自国の主張の正当性に関する理解と支援を国際社会から得ることに努めるべきだ。それが、日本企業への実害が発生する展開を阻止するために必要な発想だ。国内で反韓感情が高まっているだけに、拙速な対応は避けなければならない。

文政権が国内の反日世論を抑えることは難しい

韓国世論が反日感情を強める中、日本の企業に実害が及ぶ恐れは高まっている。状況は深刻さを増している。

日本が対抗措置を準備し始めたことを受けて、韓国の原告団は売却命令の申請を先送りした。同時に原告側は、日本政府の対応を国連などに問題提起するとまで主張し始めた。文政権は、この状況を静観している。わが国は文政権に日韓請求権協定に基づく対応を求めているが、韓国側からは何の返答もない状況が続いている。

見方を変えれば、文政権は反日感情を高める世論をどうすることもできないほど行き詰まっている。さらに、世論に迎合すること以外、文大統領が政治家としての命脈を保つ手段も見当たらない。

文政権の政策の目玉は、国内の格差解消と、北朝鮮との融和だった。

文政権は、最低賃金の引き上げ目標を定めた。韓国の政治や企業経営に強い影響力を持つ労働組合はこの政策を歓迎した。一方、企業は政府主導で賃金を引き上げることに反発した。最終的に文政権は経済界に配慮して最低賃金の引き上げを断念せざるを得なくなった。文氏の判断は労組や若年層からの批判を買った。

それに加えて、目玉政策の一つである北朝鮮との融和策も行き詰まっている。北朝鮮は中国との関係を修復できた。その上、北朝鮮はロシアとの関係強化にも動き始めている。金正恩委員長は中ロとの関係を両立しつつ、米国に制裁を解除させたい。その議論の枠組みに韓国が割って入る余地はない。

目玉政策が失敗した文大統領にとって、残された支持率回復の手段は世論にこれまで以上に配慮することだ。

経済運営に関して文氏は、海外経済が好転し、韓国経済が持ち直すのを待つしかない。韓国経済が減速する中で日本が対抗措置を発動すれば、経済にはかなりの衝撃が走るだろう。文政権はそれを避けるために、日本に一応の配慮を示し始めた。

ただ、文政権は、反日感情を高める世論に何かができる状況ではない。支持の確保を考えると、文氏はわが国への配慮よりも、世論を優先せざるを得ないはずだ。

機会に恵まれる日本vs機会が限られる韓国

韓国世論は政権への不満を相当に強めている。その背景には、韓国では就業など経済的な機会が限られていることが強く影響していると見られる。

韓国からの留学生と話をしていると、それがよくわかる。大学を卒業しても、日本に残って就職する韓国人留学生は多い。理由を聞くと、「韓国よりもチャンスが多い」、「日本で仕事をしたほうが、韓国より待遇が良い」という答えが多い。

これは、韓国経済の根本的な問題の1つを端的に示している。

財閥に経済を牛耳られてきた韓国では、経済的な富を公平に分配するメカニズムが十分に整備されていない。韓国の受験戦争は、非常に熾烈だ。その背景には、サムスンをはじめとする財閥企業に入らなければ、高い所得を得ることができない事情があるという。韓国の友人に聞くと、一握りの財閥企業に就職できない場合、ゆとりある人生を送ることは難しいようだ。それほど、韓国では経済的な資源や富が、一握りの財閥企業(既得権益層)に集中してしまっている。

また、韓国では労働組合の力が強い。労組は既存就業者の経済的利害を重視する。その結果、若年層の就業機会が制限されてしまった。文政権下、政府が最低賃金の引き上げを強硬に進めたため、若年層の就業機会は一段と制限されている。

韓国人留学生の証言を踏まえると、韓国に比べ、日本では就業などの機会が恵まれているといえる。日本には富を公平に分配し、就業機会を創出する相応のメカニズムがあるということだろう。

これは、文政権にとって重大な示唆だ。選挙戦の中、文氏は公平に所得を分配し、労働市場の改革などが重要と主張した。その本心は、大衆に迎合し、不満を取り込むためだった。文氏は、世論に耳当たりの良い主張を展開し、一時の高支持率を獲得することはできた。

しかし、メッキがはがれるようにして、政策運営力の低さが露呈している。過去の政権同様、文氏は経済的な機会が限られている問題を解消できないだろう。韓国の政府は、世論の不満が海外に向かう状況に何も言わず、黙って見ているしかない。

日本は韓国に対して“大人の対応”をとればよい

今後、韓国経済は一段と厳しい状況を迎える可能性が高い。近年の韓国経済を支えてきたサムスン電子では、第1四半期決算が市場予想を下回る模様だ。中国は半導体の内製化を進めている。韓国経済の停滞リスクは高まっている。人々の不満も一段と強まるかもしれない。文政権は世論に配慮せざるを得ない。韓国の対日批判は激化する恐れがある。

日本は韓国に対して、過去の政府間の合意に基づいた対応のみを求めればよい。感情論を排し、国家間の協定を尊重する“大人の対応”が重要だ。同時に政府は、可及的速やかに国際世論からわが国の対応が正当であることへの理解と支持を獲得しなければならない。

日本が第三国を交えた紛争解決や、韓国への対抗措置の発動を目指すためには、国際世論からの支持や賛同を取り付けることが欠かせない。すでに韓国の原告団は国際世論への訴えを重視している。日本は、客観、冷静、かつ明確に、自国の行動が正当であるだけでなく、やむを得ないものであることを国際社会に伝え、納得を得なければならない。

わが国は、韓国の対応に対して毅然としたスタンスで臨まなければならない。特に、それなりの制裁措置が必要になることはあるかもしれないが、“韓国憎し”の心情におされ安易な制裁発動で国際社会の信認を失うようなことは避けなければならない。

政府には、世界経済のダイナミズムとして期待を集めるアジア新興国との関係強化を期待したい。政府はアジア各国に、極東情勢の安定のために日韓関係の正常化が必要であること、日韓両国によって元徴用工などに関する問題が“最終的かつ不可逆的”に解決済みであることを伝え、わが国への支持を獲得すればよい。

中国も日本との関係強化を重視している。米中の通商交渉の不透明感が増す状況を、わが国はチャンスととらえるべきだ。その状況を生かして、日本を中心とする多国間の経済連携を進めるべきだ。

長い目で考えると、そうした取り組みが自力で国力を引き上げることにつながる。わが国は冷静に、韓国が日本との関係強化を目指さざるを得ない状況の実現に注力する必要がある。

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『第三回米朝首脳会談に向けた準備は始まっている?』(4/1日経ビジネスオンライン 酒井吉廣)について

4/1阿波羅新聞網<中共草木皆兵 紧急令高校生登记各社媒账户=中共は草木悉皆兵とする大学生のSNSアカウントを登録させる緊急令を発布>最近、中共当局は言論の自由を主張する中国人教師や外国人教師を処罰・追放するだけでなく、学生に自分のWeiboアカウントやさまざまなSNSの WeChat、QQ等のアカウントを登録させようとしている。ある分析は、「6月4日の天安門30周年記念のときに、中共当局が民主化を求めたカラード革命を厳重に防ごうとしている」と見ている。

清華大学の有名な法律家兼教授である許章潤は先日停職となり、調査されて注目を集めた。中国のオンライン教育会社VIPKidの2人の外国人教師は台湾と天安門事件について学生と話し合ったため解雇されたと米国メデイアが 明らかにした。

https://www.aboluowang.com/2019/0401/1268778.html

3/31阿波羅新聞網<习近平李克强唱“红白脸”?中文世界几乎没报道:中资捐款布什总统弟弟引哗然=習近平と李克強は立場を使い分ける? 中国語メデイアがほとんど報道していないのは、ブッシュ大統領の弟への中国の寄付で騒然>米中両国の公式データによると、「2018年の中国人留学生の内36万人が米国にいる。中共の高官も逃亡先に米国を選ぶ」。米国の国家安全保障に対する中共の対外拡張の脅威は、米国をますます警戒させている。最近明らかになったブッシュ大統領の弟への中国人による政治献金は大きな注目を集めた。 評論家の横河は、「民主的選挙こそが米国の国体の中で最も重要な部分であり、外国資本が米国の主権と社会制度の基盤に抵触するのは米国のボトムラインを侵すもの」と分析。米中の8回目の貿易交渉の結果について、多くの評論家は「中共は常に両手を使ったやり方をしている。権力から遠ざけられた李克強は“白顔(京劇)”として善玉を演じ、国際社会を宥め、もう一つの手で実権を握っている習近平が“紅顔(京劇)”として悪役を演じる。

先般亡くなったブッシュ父はCIA長官をやり、米中連絡事務所所長も務めたことから中国贔屓だったでしょう。それでブッシュの弟が中国人から金を受け取ったと思われます。民主党も共和党も既存のエスタブリッメントに繋がる連中は皆中国の金に汚染されていると見た方が良い。道徳心の無い民族を豊かにすればこうなることは見えていたでしょうに。

https://www.aboluowang.com/2019/0331/1268741.html

4/1阿波羅新聞網<贸易磋商细节曝光 中方红笔删改美方提议=貿易協議の詳細が明らかに 中国側は米国の提案に赤字で筆を入れた>第8回米中大臣クラス貿易協議は3/29(金)に北京で終了したが、どちらも詳細を明らかにしなかった。英国メデイアは、両当事者間の協議プロセスの詳細を報道、「米国の草案の一部が中国側によって削除され、米国商品の購入増や外国人投資家の参入条件の緩和等、議論の余地の少ない部分でも歩み寄るのは困難である」と。 トランプは、「良い協議にだけ署名する」と強調した。

FTは事情通の言葉を引いて「米国が中国を世界貿易機関(WTO)に加盟させて18年経つが、米国はWTOの歴史上、最も重要な貿易協定草案を提出するかもしれない」と報道した。 両国は最近の協議で新しい交渉のやり方を採った。米国側が最初に貿易協定案を提出し、中国側は赤字で修正を施し、米国が1月かけて詰めて来た知財保護を含む内容の一部を取り消し、代わりに自分達で草案を書き直し、草案を返すつもりである。

まあ、下手に妥結するより、このまま膠着状態が続き、関税賦課のままで、中国経済がおかしくなるのが理想です。軍拡や治安維持に膨大な予算を組んでいますので、それを止めさせるためにも、中国に制裁賦課は有効な手立てです。不動産バブル崩壊→金融のシステミックリスク(取付騒ぎ)が起きるのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/0401/1268799.html

4/1阿波羅新聞網<新西兰总理访京 压缩计划突变“一日游” 不带商务代表团=ニュージーランド首相の北京訪問は“1日ツアー”に短縮変更された ビジネス界の帯同はなし>ニュージーランドのアーダーン首相は先日北京を訪問した。 当初予定されていた6〜7日間の訪問は彼女によって1日に短縮されたことは注目に値する。 外部から見ると、「両国間の冷たい関係を考えれば、アーダーン首相の初めての北京訪問は多くの分野で課題に直面しているので、ビジネス代表団は連れていかず、行くなら自分達でとした」と。

安倍訪中とは趣が大分違います。彼は財界や大衆に阿りすぎです。まあ、メデイアに洗脳され続けている日本人の民度が低いとも言えますが。記事によるとニュージーランドの最大貿易国はオーストラリアを抜いて中国になったとのこと。それでも国家安全の立場から華為の使用はリスクが大きいと去年の11月に発表。今回の訪問で中国はこれに不満を述べたが、ニュージーランドは現在立場を明らかにしていない。本来去年訪中する予定を引き延ばした。

https://www.aboluowang.com/2019/0401/1269092.html

日経ビジネスオンラインの酒井氏の記事では、宮本悟氏の記事を受け、「金正恩が4月の最高人民会議で大統領に選出」、米国と非核化合意し、その後中国の軍門に下るストーリーのように見えます。先ず、①本当に大統領になるのか②米国と真剣に非核化合意できるのか③核なしで中国の世話になれるのかと言うのが小生の疑問点です。4月の最高人民会議でどうなるのかをウオッチしていきたいと思っています。

記事

(写真:ユニフォトプレス)

2月末のハノイ・サミットが決裂した後、北朝鮮の完全非核化や朝鮮戦争を終了させるための合意が容易ではないことを示すような情報が発信されている。

例えば、会談翌日の3月1日に北朝鮮の李外相と崔外務次官が今後の米朝関係につき楽観できない雰囲気になったことを述べたほか、同22日には韓国政府が昨年9月に南北共同で設置した連絡事務所からの撤収の通告を北朝鮮から受けたと発表した。同24日には中国の中共中央党校の張教授が、金委員長は米国が事前の認識と異なって未発表分を含めた全核施設のリストを提示し、その全ての破棄を迫ったことにショックを受けたと話した。張教授はまた、崔外務次官がサミット後の数週間を双方の意思を知るための試験期間だと考えているとともに、北朝鮮が米国の思い通りにはならないと話したことを明かした。一方、米国務省関係者は、米側は核に加えて化学兵器の廃棄も求めたと語った。

しかし、両首脳は基本的に沈黙を続けており、両国の関係が完全に悪化したことを示唆するような発表もまだ出てきていない。

米朝間で続けられてきた北朝鮮の核廃棄交渉とは?

現在の米国の外交戦略は基本的にゲーム理論を応用して作られると言われている。トランプ大統領が韓国大使への任用を検討したと伝えられるジョージタウン大学のチャー教授が、米誌に「北朝鮮は(核保有を武器に)昔と同じく米国にプレッシャーをかけるゲームを行っている」と語った背景にもこの発想がある。

一方、北朝鮮は、1960年代から現在まで核兵器とそれを運ぶミサイルの開発を続けてきたが、特にミサイル関連兵器は同国の重要な外貨獲得手段でもある。このため北朝鮮が完全非核化とミサイル施設や技術を廃棄するためには、自国の安全だけでなく経済支援が必要で(3月6日付の拙稿「『ラストワンマイル』で先送りに転じた米朝首脳会談」参照)、この二つは絶対に譲れない条件である。

米朝両国が長期にわたり行ってきた交渉は、米国にとっては、要求を完全非核化という一点に絞り、大統領の任期を無視すれば自分から攻撃せず半永久的に現状を続けるという持久戦が可能なものである。これに対し、北朝鮮の要求は、米国からできるだけ長く確実性の高い安全保障とできるだけ多い額の経済支援を引き出すという二つであり、どちらも金政権の生命線だ。ただし、35歳と若い金委員長には時間があるのも事実である。

ちなみに、金委員長は軍事・経済両面において米国が到底太刀打ちできる相手ではないと分かっている。このため北朝鮮の核保有の意味は、命中度に不確実性の残る大陸間弾道弾で乾坤一擲を賭した勝負を米国に仕掛ける可能性と、核兵器を日本や韓国など近隣の米国の同盟国国民の大量殺戮に使う可能性の二つである。しかし、現行の北朝鮮の技術を前提とすれば前者の可能性はほぼ皆無であるほか、後者についても万一先制攻撃を行った場合の反撃を考えれば選択肢とはなりえないため、実は抜かずの宝刀なのだ。

これが米朝間で行われてきた北朝鮮の核廃棄交渉(ゲーム)の大きな枠組みである。

リスクと隣り合わせの安定を変更したトランプ大統領のディール

北朝鮮の核開発は、金日成主席が期待した通り同国の守り神となり、米朝両国によるブラフの投げ合いや北朝鮮による非人道的な措置は続いたものの、北朝鮮からの戦争開始のリスクを常にはらみつつも、結果的には安定した半島情勢を醸し出したとの評価も可能である。

米朝は過去に一度、北朝鮮が核拡散防止条約に加盟してから十年後の1994年に平和への対話を開始したことがある。同年6月にカーター元大統領が金日成主席と平壌で会談した後、10月にクリントン政権が金正日政権と交わした合意だ。これは米国では条約でも法的拘束力を持つ協定でもなかったが、合意内容自体は、北朝鮮による寧辺の主要核施設閉鎖と他の二つの廃棄と引き換えに、核兵器生産への転用が難しい軽水炉の新設など基本的には双方の要求を含んでおり、今回のハノイ・サミットで準備されていた合意書の原型だとの指摘もある。

しかし、その際にはお互いの疑心暗鬼もあって双方とも行動が伴わず、またブッシュ政権発足直後に911テロが起こったこともあって、北朝鮮は悪の枢軸の一つとされ、成果を見ることはなかった。その後、2003年に北朝鮮は核拡散防止条約から脱退している。なお、その後も交渉が行われる中、朝鮮半島では特段の事件は起こっていない。

こうした状況下、トランプ大統領は2017年4月に二隻の空母打撃群を、11月には三隻の空母打撃群を日本海に展開させ、自衛隊や韓国軍との共同演習を行ったほか、戦略爆撃機の攻撃訓練も行うなど、いつでも北朝鮮を撃滅できるという事実を金正恩委員長に突きつけた。これまでの北朝鮮の核ミサイル攻撃を示唆したブラフを放置せず、いつでも真剣に行動する意思があることを見せることで、朝鮮半島における危険の上の安定状態を続けたゲームの内容を変更したのである。

これを受けて金正恩委員長が何を考えたかは不明だが、事実として2018年6月と今年2月に米朝首脳会談が行われた。

ハノイ後の両国の動向は第三回サミットへの準備?

北朝鮮専門家による米朝首脳会談に関連した分析は、ベールに包まれた北朝鮮も実はかなりの部分が日本人にも見えていることを示している。例えば、聖学院大学の宮本教授は3月10日に実施された第14回最高人民会議代議員選挙に金正恩委員長が立候補しなかった事実を基に、同委員長の大統領就任への可能性という優れた分析を行っている。

一方、米国は韓国との大軍事演習を行わない旨を発表しているほか、次回米朝会談への期待を発信し続けるトランプ大統領は、財務省が発表した中国企業二社の経済制裁リスト入りを取り消した。米国は相手の反応を静かに待つ戦術のように見えるが、これは、既述のようにゲームのルールを変更して双方がそれに応じて動いた以上、つまり、お互いにルビコン川を渡った以上、後戻りがないとの考え方に基づいていると思われる。スイスで教育を受けた金正恩委員長もこの理屈は理解しているはずだ。

ちなみに、外交戦略は、当事者とその関係者に対する分析に加えて、歴史からの教訓を参考に立てられるのが基本であり、ゲーム理論はそれらの情報を使ってどういうミスをしなければ、自分に有利な目的を達成できるかを考えるためのツールである。

若い金正恩委員長には、従来通りの長期戦という選択肢があった。カーター元大統領との面談直後に死去した金日成主席による米朝対話開始の判断はその逆だ。クリントン政権と金正日総書記の核廃棄合意では、米国自身の対応の遅れも発生して、約束を守らない金総書記に理由を与える結果となった。

また、米国の空母打撃群等を使った威嚇行動は、北朝鮮を中国との関係再構築に復帰させ、習近平国家主席による保護を確実にした金委員長の退路を断つことにもつながった。彼がシンガポールまで中国機を使い、ハノイまで中国経由の列車で行ったのも、中国のバックアップを示すためだと思われるが、それは米中が協力すれば北朝鮮の完全非核化が実現できることも包含している。朝鮮戦争時には敵国で、今では反米の旗頭でもある中国だが、ここでは世界平和という大義名分を米国と共有する協力者なのだ。

トランプ大統領は2020年の選挙のためにも、米朝会談を成功させたい。冒頭の会談後の情報を見ると、米国は自分たちの要求を明確に示したのであり、次はそれへの回答を待つのみである。そして、金正恩委員長にとって重要なことは、祖父と父が築いた守り神に代わって、米国が安全保障と経済の守り神として絶対に約束を守る合意をするように誘導することである。それは、この合意を条約とすることだ。

金委員長としては、国家元首になってトランプ大統領と米朝安全保障条約(仮名)に署名し、それを米議会が批准すれば金一族と北朝鮮の安全に対する米国の保証は不可逆的なものとなる。これは、日米安全保障条約や台湾に対する米国の台湾関係法と同じで米国に法的拘束力を持たせる役割を果たす。冒頭の北朝鮮勢の反応からすれば根回しに失敗したと考えられているであろう金英哲副委員長(現国家元首)は、一国に二人の国家元首は不要だとの理屈から退陣させられるのかもしれない。

米国が実行する合意内容への金委員長の備え

米国CIAによれば、2015年の北朝鮮のGDP(PPPベース)は、総額で400億ドルと韓国の4.5%、一人当たりでは1700ドルと韓国の2%で、どちらも非常に小さい。貿易相手国は輸出入ともに約九割が中国だ。より最新のデータは韓国政府や一部のエコノミストが2017年分まで発表しているが、極端な場合は前年比のプラスとマイナスがおのおので異なるなど、どれもあまり信用のおける数字ではない。なお、2016年からは経済制裁が強化されているほか、完全非核化の範囲を考えれば主要産業を複数失うことでもあり、既に北朝鮮の疲弊している経済状況は一段と悪化するはずだ。ちなみに、人口は2500万人で韓国の半分弱であり、国土も日本よりはるかに狭い。

この現実を熟知する金正恩委員長が考えておかなければならないことがもう一つある。北朝鮮が外国に開放された際、外からの刺激を受けて国民が反体制になっていくこと、そしてソ連崩壊後に経験した東欧諸国のような経済面でのスランプの回避だ。これについては、市場重視型の資本主義国である米国には救いの手を出すすべがない。東西ドイツ統一後には、西ドイツが世界第三位の経済力(当時)でカバーしたものの、それは国家を統一した西ドイツが政権維持をできたからで、北朝鮮にとってはモデルにならない。

結局、金政権は、完全非核化とともに朝鮮戦争の終結を実現した後を、シンガポール型の強いリーダーに管理された経済政策を志向し始めた中国からの支援を受ける必要がある。逆を言えば、これらの手はずが整うまで第三回首脳会談は行われない一方、もし行われるとすれば、その準備を金正恩委員長なりに達成したことと考えることが出来る。

4月に開催されるであろう一回目の最高人民会議は、彼にとっての最初のマイルストーンである。4月以降はこれまで以上に注目である。

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『緊迫する南シナ海:中国の進出阻止に本気の米国 米軍、中東のテロ対策から対中戦略へ本格シフト』(3/29JBプレス 堀田佳男)について

3/31看中国<美挺台动作不断 学者:互信坚强前所未见(图)=米国は台湾支援の動きを活発化 学者:相互信頼は強く前例がないほど>米国は最近、台湾でかなり活発に活動しており、ポンペオ国務長官は、台湾旅行法(以下、台旅法)をさらに進めていくと発表した。学者は、「米国と台湾は現在緊密に連携しており、強力な相互信頼関係を保っていて、1979年以来“前例がない”。米国は台湾をインド・太平洋戦略の要と看做している」と。

CAN(中央通訊社)によると、「パラオ、マーシャル諸島等の友好国への最近の蔡総統の訪問時に米国大使が面会したことを含めて、米国と台湾の関係が深まった。ハワイで国境を越えるときには、ハワイ州兵司令兼民間防衛庁長官のアーサー・ローガン少将が、緊急事態管理センターを案内した。米国滞在中に米軍と会ったのは初めてであった」と報道。

これだけでなく、ポンペオ国務長官は、3/27下院聴聞会で、「台旅法は重要な法律であり、米国はこの法を執行するためより多くの措置をとる。台湾が他国と国交を維持するのを支援する方法として、米国はそれに全力を尽くした。経済的、外交的な政治的手段を含んで他の国が台湾と断交するのは良くないと説得した。また台湾の国家承認にも全力で取り組んだ」と答弁した。

先日、台湾の桃園市長の鄭文灿、基隆市長の林右昌、台北市長の柯文哲は相次いで訪米した。党派に関係なく、国務省はカウンターパートに当たる職員を派遣、同様の接遇をした。

今、米国は台湾を直接的にインド太平洋戦略のパートナーと見なし、かつパートナーとしてのやり方で、台湾との協力関係を作っており、今後米国は実質的に意味のある行動を採るだろう。

中国の台湾への圧力に対して、米国の台湾を守るとの決意は、台湾海峡問題に対する“戦略的曖昧さ”を過去のものとする象徴である。 今や米国は“戦略の明確化”に向かって走っており、「中国に明確に指摘して初めて、中国は米国のボトムラインがどこかを探り、台湾海峡でより不穏な行動を引き起こすことを止めるようになる」と考えている。

米国の態度変化の理由は、米国が米中関係の中で米台関係を考慮しなくなり、むしろ米中関係と米台関係を区別してみるようになったから。 米国は「米台関係の発展はそれぞれの論理があり、台湾が両岸関係に依存しなくて済み、かつ米国と共に動くことを奨励している」と考えている。

日米の支援がなければ、台湾は簡単にとられてしまうでしょう。習の任期制撤廃を長老が認めたのは、習が「任期中に必ず台湾を取る」と約束したからと言う話がありますので。台湾が取られたら日本の命脈は保てません。「関係ない」とほざいていると後で痛い目に遭いますよ。チベット、ウイグル、モンゴル同様の運命を辿ります。侵略国家・中共を打倒しなければ。

https://www.secretchina.com/news/gb/2019/03/31/889049.html

3/31希望之声<北约成员国已就5G网络安全标准达成一致=NATO加盟国は5Gネットワークの安全基準に合意>ポーランドが中共スパイを逮捕してから、ポーランドはNATOとEUに華為に対し共通の立場を取るよう求めた。 先日、NATO加盟国は5Gネットワーク安全基準について合意に達し、NATO事務局長のJens Stoltenbergはこれを確認した。

彼は「我々は紛うことなく、中国と付き合っていく。しかし、中国は成長している経済大国であり、一方軍事大国でもある。中国は世界に軍事力、新しい武器系統、新しいミサイルを広めている。 だがINF条約の適用は受けない」と述べた。

彼によると、「問題はNATOを南シナ海に展開するかどうかではなく、却って中国が益々我々に近づき地中海、バルト海、北極圏で軍事演習を行っている」ことだと。

NATOですから、英・伊も共同歩調を取るという事でしょう。悪の権化・中共を助けることはない。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/31/n2770011.html

4/1阿波羅新聞網<俄爆发反中资示威有内因?川普会联俄抗共?白宫发警告=ロシアで中華資本反対デモは内部的な要因があるのか? トランプはロシアと手を組み中共に対抗するのだろうか? ホワイトハウスは警告を出す>ロシアでは最近50の都市でデモが起きており、バイカル湖のほとりに水詰ボトル工場を建設しようとしている中国資本に抗議するためで、ロシア共産党もそれに関与している。 27日、評論家の文昭はSNSで、「ロシア人が如何にバイカル湖事件を重視しているか、ロシア人が如何に中国人を嫌悪しているか」を分析した。北米 “世界日報”の副編集長である魏碧洲と政論作家の陳破空は、「中共モデルを世界に輸出したところ、役人が汚職まみれになり、大衆は塗炭の苦しみになった」と分析。 米国の謝田教授は「トランプがロシアと手を組みたいという希望は持っているが、ロシアと一緒に中共に対抗するのは容易ではない」と分析した。 数日前、ロシアはベネズエラに軍隊を送り、WHは「ロシアに対する更なる制裁は除外されない」と警告した。

現地に投資している中国企業は環境保護問題を抱えている:多くの中国人が現地の観光に行くが、観光業も中国人自身によって運営されている。ホテルは中国人によって建てられ、レストランは中国人によって開かれ、旅行代理店も中国人自身によって運営され、そして雇用された従業員はすべて中国人である。

日本に来る中国人観光客も同じでしょう。在日中国人を富ますだけです。中国人運転の白タク、ガイド資格のないガイド、食事は中国人経営の中華、お土産購入はラオックスでは。国防動員法がある限り、戦時になったら、彼らは敵に豹変するという事を日本人はもっと真剣に考えませんと。

https://www.aboluowang.com/2019/0401/1269060.html

4/1日経<中国の不良債権に外資が食指 政府主導に限界

【上海=張勇祥】中国で外資系ファンドが不良債権の購入を拡大している。中国の銀行が抱える不良債権額は膨らみ続け、広義の市場規模は150兆円に上る。景気減速で新たな不良債権が一段と増え、政府主導の国内勢に頼った処理スキームに限界も見え隠れする。商機とみる外資の積極姿勢は中国債務問題の深まりを映している。

上海から西へ車で2時間。江蘇省蘇州市の紡織工場は2017年に経営破綻した。10万平方メートルを超す敷地は放置され建屋内に資材が散乱する。

国有大手銀の一角、中国農業銀行系の不良債権処理会社が3月上旬に売りに出した案件の一つだ。同社は200件余りの貸出債権を一括して売却する「バルクセール」方式で買い手を募った。簿価59億元(約970億円)に対し、売却額は「簿価の2~3割が目安」(不良債権取引の仲介会社)という。

中国銀行保険監督管理委員会によると、中国の商業銀行が抱える不良債権は18年末に2兆元(約33兆円)。最近は年1兆元ペースで処理を進めているものの新規発生が上回り、残高は1年で3千億元も増えた。

このほかに日本の債権区分で「要注意先」に当たる「関注類」債権が3兆4千億元ある。劣化している案件も多いとされ、関注類を加えた額は18年末で5兆4千億元に達する。14年に比べ1.8倍に膨らんだ。

不良債権市場はこれだけではない。中国は1990年代後半、四大国有商銀が持つ不良債権を処理する受け皿として資産管理会社「AMC」を設立した。プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の推計ではAMCの保有分は4兆3千億元。関注類などにこれを加えたのが最終的に外部売却などの必要な「広義の不良債権」だ。市場は「1兆4千億ドル(約154兆円)と世界最大」(PwC中国法人の郭庭廷パートナー)という。

「154兆円市場」を巡り、活発になっているのが欧米ファンドの動きだ。米オークツリー・キャピタルのジェイ・ウィントロブ最高経営責任者(CEO)は「18年10~12月期に中国の不良債権に投資した」と言明。ローンスター・ファンズやベインキャピタル、ゴールドマン・サックスなどもそれぞれ不良債権を複数購入、外資が買い手のバルクセールは18年に10件超に上ったようだ。

不良債権仲介の深圳前海金融資産交易所によると「中国全体で18年の外資の不良債権購入額は簿価で220億元」(李嘉琦・高級総監)という。17年から倍増し、19年も増加が見込まれる。

外資ファンドでは2000年代初め、ゴールドマンを中心にまとまった額の不良債権を買った例がある。その後の外資の購入額は16~17年ごろまで限定的だった。中国内のリスクマネーがAMCを中心に潤沢で競合が激しく、価格が高止まりしていた影響が大きい。

その環境が変わりつつある。18年の国内総生産(GDP)の実質伸び率は6.6%と28年ぶりの低水準だった。19年1~3月に6.2%まで下がるとの見方もある。景気減速でAMCの処理能力も低下しており、AMCの一つの中国華融資産管理の18年12月期は9割の最終減益になった。

表面上、銀行の財務は健全だ。大手行の自己資本比率は10%を大きく上回る。ただ地銀に当たる中小銀行では不良債権比率が10~20%に達する例がある。金融システムに綻びが生じる可能性も排除できない。>(以上)

4/1宮崎正弘氏メルマガ<世界のGDPの320%が負債。大暴落の引き金はどうみても中国 世界金融恐慌に備えは出来ていますか?>

http://melma.com/backnumber_45206_6803933/

4/1日経ビジネスオンライン 飯山辰之介バンコク支局長<アジアの動揺誘う、中国「一帯一路」の欧州攻勢>

https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00019/032800036/?n_cid=nbpnb_mled_mre

日経の張氏の記事と宮崎氏のメルマガの記事を読み合わせると、やはり中国発の金融危機が訪れるのではという気がしますが、何故米国の外資ファンドがハゲタカのように安く買い叩いて不良債権を購入しようとしているのか分かりません。中共相手に儲かるのでしょうか?不動産の所有権はなく使用権だけなのに。安く買い叩いても債権回収できるかどうか?

飯山氏の記事では、中国の毒牙に噛まれた国は悲惨な運命を辿るという事です。個人でもうまい投資話を持ち掛けられて身ぐるみ剥がれるパターンと同じです。この世の中にうまい話が転がっている筈がありません。騙される方が悪い。しかも相手は悪巧みの得意な中国人ですよ。相手を選ぶべき。日本はASEANがもっと一体化するよう動かないと。日米共同でASEANの中国切り離し作戦を展開しないとしてやられる国が増えるのでは。

堀田氏の記事と上述の台湾の記事でやっと米国も中共打倒に本腰を入れ始めたかと感じます。直接対決はまだ先でしょうけど。自由主義VS共産主義の理念上の違いがある限り、戦いは続きます。悪の共産主義が勝利しないようにしませんと。米国が民主党大統領でなくて良かったと思っています。

記事

米空軍のB52戦略爆撃機(1997年9月1日撮影)。(c)AFP PHOTO / US AIR FORCE〔AFPBB News

南シナ海で軍事拠点化を進める中国に対し、米軍が対中政策により力を入れ始めている。

3月19日、ハワイのフォート・シャフター陸軍基地で開かれた会議で、米太平洋軍司令官のロバート・ブラウン陸軍大将が中国に対抗するため、本土から数千から万単位の兵士をアジアに配備する用意があると述べたのだ。

「南シナ海で問題(有事)が起きた時には陸海空および海兵隊の兵力が協力し合って対処していくことになります」

この発言が海軍大将ではなく陸軍大将から出たところに注目したい。

中国が南シナ海で人工島を造成し、軍事基地化を進めている中で、ブラウン大将は陸軍の出動も念頭に入れているということだ。

米軍準機関紙『星条旗新聞』によると、実際の有事になった時にはハワイ州、ワシントン州、アラスカ州などから陸軍兵士を短期間、アジアに配備することになるという。

同大将は具体的な兵数を口にしていないが、準備を整えている。

「誰も紛争を望んでいません。我々も望みませんが、有事の際にはどんなシナリオにも対応できる体制を整える必要があります」

海洋でも最終的には陸軍の出動が必要になるとの見方だ。さらにブラウン大将は同会議で「最優先は中国です」と明言した。

これは過去20年ほど、米軍が第一義として精力を注いできた中東でのテロリズムとの戦いから、対中政策へと戦略がシフトしてきたということでもある。

特にイラクとアフガニスタンに派遣していた兵力を世界の別地域に向かわせる中で、中国がプライオリティーになったのだ。

今月に入ってから、米軍は南シナ海上空に「B52」戦略爆撃機を3回も飛行させている。

「定例訓練」であるが、米軍はわざわざ公表する義務がない。しかし3回とも公式発表している。

最初は3月4日で、2機が米領グアムのアンダーセン空軍基地を飛び立ち、1機は南シナ海上空を「定例訓練」し、もう1機は航空自衛隊と共同訓練をして帰還した。

14日にも2機のB52戦略爆撃機が、さらに19日にも同様に2機を飛ばしている。

米太平洋軍報道官は「米航空機は同盟国や友好国、さらに自由で開かれたインド・太平洋地域を守るために恒常的に同地域で作戦行動を行う」と述べて、南シナ海での中国の行動をけん制した。

さらに米第7艦隊は11日、イージス駆逐艦「スプルーアンス」と「プレブル」を南シナ海に派遣。これは「航行の自由」作戦の一環で、今後も定期的に行っていく予定である。

作戦の目的は中国が南沙(スプラトリー)諸島で過度な海洋進出をしていることへの「異議申し立てと国際法に準拠した航路を維持するため」だ。

今月の米軍によるこうした動きを見ると、前述したブラウン大将の「陸海空および海兵隊の兵力が協力し合って対処する」プランは着実に前に進んでいるかにみえる。

米軍のこうした行動に中国はすぐに反発。

外務省報道官は米イージス駆逐艦の派遣直後、「米軍艦が中国の許可なく海域に進入したことは中国の主権を侵す行為」と嫌悪感を露わにした。

さらに「米国は南シナ海で挑発し、緊張を生み出し、平和と安定を脅かしている」と挑発した。

しかし中国こそが挑発を繰り返す平和と安定の破壊者であるとの見方は、米国では広く支持されている。

首都ワシントンにある新アメリカ安全保障センターのイーリー・ラトナー副所長は、米国が南シナ海を含めたインド太平洋地域で効果的な防衛体制を維持することは中国の拡張をけん制する意味で重要であると説く。

「米国の抑止力が同地域でなくなったら、台湾をはじめとする所地域に政治的不安定がもたらされることになる」

いますぐに南シナ海で有事が勃発する可能性は低いが、文字どおり万難を排して準備しておく必要性は高い。

ただやっかいなことは、中国は南沙諸島の人工島を軍事基地だけでなく非軍事基地としても使用する意図がある点だ。

民生基地としての併用であれば、米軍は民間人をむやみに殺傷できないとの思惑がある。

南シナ海は地政学的に重要な場所であると同時に、海洋資源の宝庫であることは広く知られている。

中国の貿易額の64%の貨物は南シナ海を通過しているし、南シナ海経由の原油のうち23%は日本にも来ている。

海洋資源という点に目を向けると、原油と天然ガスの埋蔵量が豊富である。

米エネルギー情報局(EIA)の調査によると、原油の未発見埋蔵量は112億バレル。ところが中国政府が見積もる埋蔵量はさらに多い。

中国海洋石油総公司が算出した埋蔵量は、EIAの10倍以上にあたる1250億バレルに達する。

また天然ガスの埋蔵量はEIAの調査では190兆立方フィート。一方の中国海洋石油総公司の見積もりは500兆立方フィートで、やはり中国の方が2倍以上も多い。

埋蔵量を正確に算出することは難しいが、大量の天然資源が埋もれているとことは間違いない。

世界の他地域と比較しても、原油と天然ガスは中東、ロシアの埋蔵量にはかなわないが、天然資源の宝庫と呼んで差し支えない。

中国政府がそれを狙わないわけがない。地政学的、資源的、軍事的に南シナ海を内海したいとの野心は強まる一方なのだ。

米専門家からは、南シナ海が「中国のクリミア半島」になりつつあると危惧が聞こえてくる。

ロシアが2014年、力ずくでクリミア半島を併合した手法を中国は手本にしているとの見方だ。

中国による明らかな国際法違反を、米国だけでなく関係国がともに異議として唱えると同時に、圧力を加えていく必要がある。

前出のブラウン陸軍大将は「すべての領域でいいポジショニングを得るために、陸軍が果たす役割もある」と、米軍はすでに普段から南シナ海を眺め、陸海空および海兵隊が総合的に対中国戦略を練っていることを示唆した。

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『中国の工場が爆発事故を繰り返す根深い理由 政治体制と社会の価値観が変わらなければまた起きる』(3/28JBプレス 福島香織)について

3/30希望之声<中共党媒被曝花重金购法媒版面 伪造法国前总理专访=中共の党メディアは、仏メディアの広告を買い切ったのを暴露される 仏元総理(ジャン=ピエール・ラファラン)のインタビューもデッチ上げ>習近平の訪仏に当たって、仏メデイアは、「中共の党メディアは少なくとも百万強のユーロを払い、仏のいくつかのメディアで広告を掲載、そして仏元首相のインタビューをデッチ上げた記事も含んで、中共と中仏関係の美化に関する記事を集中的に発表した。

共産主義者はメデイアを私物化します。映像の中で人物のトリミングや埋め込みは当り前です。事実より権力者の都合優先です。ソ連時代だったらいざ知らず、今時中共のやっていることは裏を簡単にとられてすぐばれるというのに気が付かないのでしょう。まあ、「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言う民族ですからダメモトでやっている可能性はありますが。大衆は愚かだから簡単に騙されると思っているのでしょうけど、誤りの報道がなされれば中共への信頼は失われます。マクロンが「欧州がナイーブな時代は終わった」と言ったのもその流れでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/03/30/n2767870.html

3/31阿波羅新聞網<内斗激烈?习近平“隐私”被曝光?网友:「有人脑袋要掉了」=内部闘争は激烈?習近平のプライバシーが暴露される? ネチズン:脳みそがないのでは>習近平は、今月26日、パリで開催された「多国間主義の課題に関するハイレベル会合“high-level meeting on the challenges of multilateralism”」に独・仏・EUトップと共に出席した。 習の演説原稿はネットで広く伝えられたが、ピンイン(漢字の読み方)が注記されており、ネチズンたちはそれを見て、「脳みそがないのでは」と。

やはり習の清華大学卒業と言うのは裏口入学だったことを証明する知的レベルだという事です。何でも偽物が罷り通り、デジタルを利用した入学試験の不正対策(替え玉受験も含む)も半端でない国ですが、国のトップがこうでは示しがつかないでしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0330/1268118.html

3/31阿波羅新聞網<中共严控下新疆沦地狱 汉族公务员也崩溃上吊=中共の厳格な統制で新疆は地獄と化した 漢人の公務員も精神崩壊して首吊り自殺した>中共は新疆のウイグル人を厳しく統制するだけでなく、ウイグル人を統治する漢人公務員にも“結対認親”(=民族の団結を高めるためウイグル人の家庭に住み、苦楽を共にする)で多大な圧力をかけている。もし、辞職申請すれば、「教育学習所」に送られる。 ある公務員は、ずっと自由ではないと感じ、妻が入院時にも休暇を許されず、挙句は圧力の為、首吊り自殺した。

別の公務員は、新疆では政府の悪い話は絶対に言えないと述べた。ある時、彼がWeChatで新疆に来ていた親戚とおしゃべりした時に、彼が「あなたは何をしているの?新疆は良くない」と言った。 結果はすぐ警察が来て警告した。「あなたが再びこのようなことを話すならすぐ逮捕される」と脅した。

漢人の大衆が中共の理不尽さにもっと怒らないと。より精神的な豊かさを求めるのであれば、中共を打倒するしかないという事に気付いてほしい。少数民族もそれで助かる可能性があります。

https://www.aboluowang.com/2019/0331/1268357.html

3/31阿波羅新聞網<抗衡中共 俄同吉尔吉斯加强关系并扩充军事基地=中共に対抗し、キルギスとの関係を強化し、軍事基地を拡大する>ロシアはキルギスの軍事基地を拡大した。 ロシアのメディアは、「モスクワは、この地域の軍事的存在は中共に対抗するため」と考えている。 ロシアも新疆 – キルギス – ウズベク鉄道プロジェクトに参加し、中共の影響にバランスを取ろうとしている。 プーチン大統領の最近のキルギス訪問で、キルギスの指導部は、「キルギスは親ロシア政策を続けるであろう」と強調した。

首都ビシュケク近郊のカント空軍基地とイシククル湖海軍基地は両方とも中国国境に近い。中国を睨んだ基地の拡張である。ただ下の写真のように、自然が侵され、鉄条網で基地が仕切られるため入れず、基地拡張に反対する人もいる。

プーチンは旧ソ連の衛星国に土足で踏み込んでくる中国を許しがたいと思っているでしょうが、欧米からの制裁で、石油やガスを買ってくれる中国を蔑ろにできない弱みがあります。でも中露が離間するのが理想です。

https://www.aboluowang.com/2019/0331/1268361.html

3/31阿波羅新聞網<10天连3爆!中国山东又发生工厂爆炸 造成5死3伤=10日連続で3回も爆発が! 山東省で工場爆発が起きる 5人死亡 3人負傷>中国では最近爆発事故が頻発しており、3/29の夕方には山東省青州市でも工場爆発が起こり、少なくとも5人が死亡した。現地政府が言うには、「工場爆発の原因は天然ガスの漏洩によるもの」と発表している。 この10日間で3回目の工場爆発事故である。

https://www.aboluowang.com/2019/0331/1268356.html

上述の記事は福島氏の予言通りで、中国では何度も爆発事故を起こすという例の記事です。まあ、記事中にあるように金と性接待で何とでもなる世界だし、役人も賄賂や性接待でお目こぼしは当り前の世界です。だから事前にいつ検査に行くと教えるのです。或は罰金を払ってでも操業を続けた方が儲かるような社会です。真面な社会でありません。

習家軍を守るのが優先で、国民の命は後回し、一党独裁の共産主義の悪しき点が出ています。如何に人民の命が軽いかです。鴻毛の如し。被災者救援ボランテイアを不当逮捕して、政府に都合の悪い事実を知らせないようにするのですから何をかいわんやです。共産主義者に国民を統治する正統性はありません。

福島氏の言うように、もし中国沿海部に造る原発が事故を起こしたら、偏西風に乗り核汚染物質が日本に運ばれてくるのではと危惧します。中国人は細かいことに拘らないといえばその通りですが、杜撰・いい加減な管理をします。温州の新幹線事故のように、事故を隠蔽しようとしますから。でも放射能を追跡して行けばばれるでしょうけど。左翼の人は中国に移住をしたら如何?

日本も中国を笑ってはいられないほど劣化しています。官僚の統計の誤魔化しや稟議の誤魔化し、企業の不祥事がごく普通となってきました。以前にあった問題解決能力が全然なくなったという事です。人が足りないなら、高齢者や女性を雇用、それでも人が集まらなければ賃金を上げるしかないのでは。外国人を雇うより企業の内部留保を吐き出して日本人を雇用して責任を持たせるのもひとつの解決法だと思うが。考えられる経営者がいないのでしょう。

記事

病院で手当てを受ける中国江蘇省の化学工場爆発事故の負傷者(2019年3月23日撮影)。(c)CNS/泱波〔AFPBB News

(福島 香織:ジャーナリスト)

中国江蘇省で3月21日に化学工場で大爆発がおきた。死者は25日の段階で78人、35人が重態の危険な状態で、60人以上が重傷者だ。2015年に天津で大爆発が起きて、公表されているだけで165人が死亡したが、それに次ぐ大爆発事故となった。

実は中国では、2桁、3桁の死者が出る「生産安全事故」(生産現場の安全に関わる事故)は決して少なくない。なぜ大量の死者を出す事故がなくならないのか? というのは中国の古くて新しいテーマである。

突如火の玉が盛り上がり、爆風が周囲を直撃

新華社、北京青年報、新京報、澎湃新聞などの報道およびSNSに上がっている情報をもとに、事故の概要を簡単にまとめてみよう。

江蘇省鹽城市响水県の陳家港生態化工園区にある江蘇天嘉宜化工有限公司の農薬製造工場で、3月21日午後2時50分ごろ、大爆発が起きた。爆発の直接的な原因は倉庫内の危険廃棄物の中のベンゼン系燃焼物によるものと見られている。新華社報道によれば3月25日の段階で死者は78人、負傷者は617人で、うち35人が意識不明の重体という。

SNSにスマートフォンで撮影された爆発の様子が上がっている。そこには突如火の玉が盛り上がり、大爆音とともに爆風が周辺を吹き飛ばす様子が映っていた。被害は周辺十数キロにおよび、近くの住宅地のマンションや学校も爆風で損壊、子供たちや女性を含む一般住人が血まみれになってあちこちに倒れている爆発直後の映像もSNSにあふれていた。周辺で観測された揺れは震度2.2という。化学物質の異臭は40キロ離れた地点でも漂っていたそうである。国務院は「特別重大事故」として現地に調査チームを派遣し、習近平も外遊先のイタリアから迅速な救援と原因究明、責任者の厳重処罰などを指示した。

爆発した化学工場付近(2019年3月22日撮影)。(c)CNS/泱波〔AFPBB News

以前から事故多発地域だった

現地の住人の話では、この事故は起こるべくして起きたといわれている。この化学工場がある工園区では、これまでも爆発事故や化学物質漏れの事故が続いていた。その中には上場企業も少なくないという。

2000年以降、江蘇省のこの地域には大量の化学工場が移転されており、江蘇北部沿海区の環境汚染問題の最大の理由にもなっていた。2019年の現在にいたるまで、江蘇省が中国最大の農業化学産品工場の集積地域でもある。

そして以前から事故多発地域でもあった。2007年11月27日は江蘇聯化科技有限公司で爆発事故が起き、8人死亡した。このとき、地元県政府は、賄賂のばらまき、あるいは性接待によってメディア取材を封じ込めたので、ほとんど報道されなかったという。「本当の死者数は100人を超えていた」「トラックで遺体の山を運んでいた」という“噂”だけが広がっていた。

2010年11月23日には江蘇大和塩素アルカリ化工公司の塩素漏れ事故で30人以上が中毒になった。2011年2月10日には、化学工場が爆発したというデマが流れて1万人以上の周辺住民がパニックとなって夜逃げする事件があった。このとき交通事故で4人が死亡しているという。このパニックは、2007年の爆発事故の時に当局が情報隠蔽したことで、住民が疑心暗鬼に陥っていたことが原因だといわれている。さらに2011年5月18日には南方化学工場で大火災があり、7月26日にも再び爆発と火災が発生した。

社長は環境汚染の罪で何度も摘発を受けていた

今回、爆発事故を起こした天嘉宜化工(以下「天嘉宜」)は2007年4月に設立。もともとは江蘇省江陰市にあったが、2009年に太湖の水質汚染事件を引き起こし、この陳家港に移転してきた。この工場地帯は、問題を起こした企業が吹きだまる場所でもあった。

天嘉宜の代表取締役はかつて環境汚染罪で何度も摘発を受けた張勤岳。6回の行政処罰記録があり、その中には個体廃棄物管理制度違反、大気汚染防止管理制度違反などが含まれている。

2012年に天嘉宜は化学廃棄物100トン以上を誤った方法で処理して重大な環境汚染を引き起こし、100万元の罰金支払いを命じられている。また、2017年9月にも公共安全管理に関わる規定違反で処罰を受けた。

2018年2月に地元国家安全生産管理当局が名指しで安全問題があると指摘した企業の中に、ここも含まれていた。このとき指摘された天嘉宜の安全問題の中には、特殊作業員が必要な審査に合格していないこと、生産装置操作規定の基準が満たされていないこと、機械および監視コントロール室の設置について規定違反があったこと、現場管理がずさんで、現場に必要な安全警告表示が不足し、発火を伴う作業管理にルールが設けられていないことなどが挙げられている。

2017年から2018年まで、天嘉宜は幾度となく市および県の環境保護当局から行政処罰を受け、その罰金総額は101万元となっていた。2018年4月には、この化学工場園区内で水質汚染問題が発生し、天嘉宜を含む園区内の化学工場複数が環境保護当局から操業停止命令を受けている。その後、8月に問題が改善されたとして操業が再開していた。

地元政府は対策として、今年3月1日から14日にかけて4回にわたって地域の工業安全生産問題について警告を発し、この地域の潜在的リスクについて全面調査・改善措置に取り掛かっていたという。爆発が起きた当日の午前も、県の安全生産委員会が県内重点企業の生産責任者を招集して、安全生産研修講座を開いていた。爆発当時、2人の安全監督人員が工場内を検査しており、彼らも爆発に巻き込まれて負傷している。

情報統制を強める中国当局

では、これだけ過去に問題を起こしている企業がなぜ、いまだに普通に経営できているのか。「生産安全に問題アリ」と何度も指摘され、当局が立ち入り検査を行って改善命令も行っているのになぜ改善されていなかったのか。

一部の報道では、現地政府がこうした環境保護当局や生産安全監督当局が調査をするとき、数日前から企業に調査日程と内容を通知することが問題だとしている。つまり、「きっちり準備をしておくように」とばかりに、当局サイドが企業工場に問題を隠蔽する猶予を与えていたわけだ。また派遣される調査・監督人員には工場内の機器の操作法や原理を知らない者が多く、立ち入り検査をするにも実は必要な知識や評価能力を持たないケースも多いという。安全に対する調査・検査・改善命令も、すべて形式的なものであったといえる。こうしたことを総合して「今回の爆発事故は起こるべくして起きた」と誰もが思っているわけだ。

中国中央電視台(CCTV)は、今回の事件について、地元官僚にとって出世の基準となる政府業績がGDP成長率など経済発展を基準にしていることから、業績の良い企業の環境汚染問題や安全生産問題に対して態度が甘くなっていることがこうした事故の多発につながっていると批判していた。中国においては、工場労働者や周辺住民の安全、健康よりも企業の発展、売り上げを優先する人命軽視が改革開放、いやそれ以前から続いている。

中国の生産安全の問題は、こうした中国当局および産業界の経済利益優先、人命軽視の体質だけではない。重大事故が発生したとき、きわめて政治的な要因で世論を封じようとする動きがあり、これが問題の本質の検証や洗い出し、改善を妨げる結果になっているともいわれている。

今回の事件でも当局は治安維持と情報コントロールと世論封鎖に腐心した。まず地元の民間環境保護ボランティアの張文斌らを「挑発罪」というわけの分からない容疑で身柄拘束した。彼らは爆発後、地元の水質汚染調査および汚染拡大予防措置を行いながら被災者の救援なども行っていた。だが彼らは25日になって姿を消し、複数の目撃情報によれば制服警官に連行されたという。新京報などによれば、爆心地の様子をネットにアップしたことなどが“挑発罪”容疑に問われ身柄拘束された模様だ。地元警察当局はメディアらが爆発現場をドローンなどで撮影しないようにドローン妨害装置を設置するなどして報道を統制。共産党の高級幹部からも、爆発に対する報道・世論のコントロール指示がでている。被災者は周辺県のホテルなどに分散して避難させているが、メディアと接触できないように管理されているという。世論の批判の矛先を工場だけに集中させ、環境汚染の噂などのよる周辺住人のパニックや抗議活動を引き起こさないための措置のようだ。

中国当局がこうして報道統制、世論コントロールを強めるのは、不安がそれだけ広がっていることの表れだともいえる。地元では、基準値を超える発がん性物質で大気や水が汚染されているという噂が広がり、ペットボトル飲料水の買い占めなども起きている。また、死者数、負傷者数が隠蔽されているに違いない、といった噂も流れている。こうした状況で周辺の小学校などが25日から再開されたことに対し、住民たちはますます当局に対する不満を募らせている。

子飼いの部下を守りたい習近平

さらに中国の場合、ここに権力闘争の要素も加わってくる。

“習近平はこの事故の責任を江蘇省長の呉政隆に押し付けようとしている”という見方を香港蘋果日報などが報じている。

江蘇省の書記である娄勤倹は“習家軍”とも呼ばれる習近平に忠実な子飼いの部下集団の1人。もとは陝西省長だ。

実は今中国で2つの政治スキャンダルが注目されているのだが、それらに絡む事件がともに陝西発である。1つが秦嶺別荘開発問題、もう1つが千億鉱権事件だ。いずれも陝西省の党委員会の利権が根深く絡むとみられ、下手をすれば当時の書記であった趙楽際(現政治局常務委員で中央規律検査委員会書記)や当時の省長の娄勤倹の進退にも影響を与えかねない。特に秦嶺別荘開発問題は娄勤倹の関与が疑われていると香港の明報などは報じている。

こうしたスキャンダルの芽を抱えている娄勤倹にとって、今回の爆発事故はさらに立場を危うくしかねない。

今回の事故は起こるべくして起きたものであり、しかもその原因は江蘇省の生産安全監督管理における怠慢と癒着が背景にある。また、爆発直後に娄が現場に駆けつけず、習近平に指示されて1日遅れで現場入りしたことを「当事者意識が薄い」と党内から批判する声も出ている。もし、この爆発事故の処理がこじれて重大環境問題や地域住民のデモなど治安問題に発展すれば、書記である娄の責任が問われることになる。

だからこそ、習近平としては娄を守るために、早々に事態を鎮静化させたい。そのための報道統制と世論封鎖指示なのだという。さらには、省長の呉政隆に責任を押し付けてしまおうとしているというわけだ。呉政隆はかつて薄熙来の部下であったが、薄熙来失脚に巻き込まれずに習近平政権下で順調に出世を遂げてきた。だが、必ずしも習近平から信頼を得ているわけではないといわれている。

事故は今後もなくならない

こうして見てくると、この爆発事故は20年来続く中国の生産安全問題のほんの1つにすぎず、環境汚染問題や中国社会が直面する他の問題と同様、その病巣は政治体制と人命軽視という中国社会の体質の問題に集約される。

そう考えると、こうした事故というのはこれからもなくならない。それこそ政治体制が変わり、社会の価値観が根底から変わらない限り、状況は改善しないだろう。

そこで私が非常に怖く思うのは、今後10年ほどで国内外に100基以上はできるであろうと予測されている中国製原発の安全運転の問題なのだが、それはまた別の機会に紹介するとしよう。

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