4/6阿波羅新聞網<王沪宁给自己解套给习近平挖坑 川普说在两个最难点上谈的不错 中共担心的事终于发生了=王滬寧は、自分を救うため習近平に落とし穴を掘った トランプは2つの最も難しいテーマを話したのは素晴らしい 中共が心配していたことが結局起きた(マルパスの世銀総裁就任)>米中間の最新の貿易交渉は金曜日に終わった。 トランプは、「2つの最も難しいテーマ(①中共が米国に関税取消を要求したこと②中国が約束不履行した場合の懲罰の仕組み)を話したのは素晴らしい」と言った。 WHの経済顧問、クドローは4/5(金)に、「来週もTV会議を通じて交渉が続く」と述べた。 政治評論家の陳破空は、「中共の喉と舌である雑誌《求是》が最近習近平の昔話を掲載しているのは、背後に3つの意図(①2012年の終わりから2013年の初めまでの習近平の考えを要約②、当時習近平の内部講話は公表しなかったが、今や彼は権力を握っているので公にしても大丈夫、改革派の反対を気にせず、極左路線を確立したのを公式に発表③王滬寧は私利のため、彼が習近平の極左路線の創作者ではなく、習自身が極左の大元締と外の世界に伝えようとした。目的は彼自身を窮地から脱し、習近平を褒め殺すことである)がある」と述べた。 統計によると、今後3年間で、中国の住宅産業は1.8兆元の債務償還期を迎え、中小規模の住宅業は生存の危機に直面する可能性がある。 また4/5(金)には米デービッド・マルパス副財務長官が世界銀行総裁に選出され、中共の今後の借入は困難になるだろうと分析した。
中国の外貨準備の公表値は嘘でしょう。でなければあれだけ厳しい外貨管理策を採る筈もない。マルパスの世銀とラガルドのIMFが中国の借入を認めないようにすれば良い。不動産バブルは弾けるでしょう。何故安倍首相が中国と3兆円の通貨スワップに応じたのか今でも疑問に思っています。
David R. Malpass
https://www.aboluowang.com/2019/0406/1271479.html
4/7阿波羅新聞網<港媒:李克强访欧遭5国强烈抵制联合声明或搁浅=香港メディア:李克強の欧州訪問は5か国の強烈な共同排斥声明に遭遇するか暗礁に乗り上げる>来週の月曜日(4/8)に、中国の李克強首相は中欧サミットに出席するためにヨーロッパに赴く。 香港メディアによると、李の今回の訪欧は、ドイツ、フランス、イギリス、スウェーデン、オランダなどのEU諸国から中国の市場開放要求で強く抵抗に遭い、来週の火曜日(4/9)に発表される予定の中国とEUの共同声明は暗礁に乗り上げる可能性がある。 以前にイギリスのメディアは、「EUは中共に対し、声明の草案中で期間を区切って市場を開放するよう要請した」と述べた。
欧州もやっと目覚めてくれたか、“better late than never”です。そもそも個人の自由を認めない共産主義国が自由貿易を標榜し、ダボス会議で堂々と習が「自由貿易の守護者」と言うのですから面の皮も厚すぎでしょう。流石は中国人、平気で嘘がつけますので。欧州も中国の不公平貿易にやっと声を上げ出したのは米国が中国と貿易戦争し出して、中国の悪が明るみになって来たからだと思います。自由主義諸国で中国を封じ込めて行きませんと。安倍内閣は自由主義陣営の一員としての自覚ありや?間違っても火事場泥棒のような真似はしないでもらいたい。特にアホな経済界の言うことを聞くのでなく。
https://www.aboluowang.com/2019/0407/1271732.html
近藤氏の記事では4/11の最高人民会議が今後を占う意味でのポイントになると。以前の本ブログで宮本悟氏の記事を紹介した時も4/11の最高人民会議が大統領制移行で重要な節目になるとのことでした。
また4/11はトランプ・文在寅会談があります。米国は韓国が4/11に「韓国臨時政府100周年記念行事」を開催するのを知りながら、嫌がらせでその日を選んだとも。トランプは文に国連決議違反の証拠を突き付け、韓国を2次制裁にかけると脅すのでは。まあ、それでも文は違反を止めずに北を支援しようとするでしょうから、北の崩壊前に南が崩壊、北も連鎖、中共にも連鎖していけば良いでしょう。日本はボーっとしていたのではだめで、米国と連動して韓国へ反撃しないと。歴史戦(所謂慰安婦・所謂徴用工)も含めて戦っていきませんと。
4/4遠藤健太郎ブログ<反日は企業の損になった…>5/1新天皇誕生以降に政府は韓国への制裁を考えているようです。
http://endokentaro.shinhoshu.com/japan/post6165/
木村記事
高揚感が支配した2・28と3・1
少し前の話になる。先月末、2月28日朝、筆者はソウルへと向かう機中にいた。翌日、今年の3月1日が、1919年に勃発した3・1運動から100周年の記念日に当たっており、ソウル市内の各所では大規模式典が予定されていた。
だからこそ、韓国政治、とりわけその民族主義のあり方について研究してきた者として、是非ともその現場を見て置きたい、と思った訳である。
機中ではいつものように、配布される韓国の新聞各紙をかき集め、イデオロギーの左右なく読みふけった。ソウルに到着する前に頭の整理をし、また、衰えるばかりの韓国語能力を少しでも回復する為である。
しかしながら、3・1運動100周年を祝う前日の韓国の新聞において、これに関わる記事はさほど多くはなかった。
それは当然だった。なぜなら、前日の2月27日からベトナムのハノイにて米朝首脳会談が行われており、韓国の人々はその行方を、固唾を飲んで見守っていたからである。
そして、この日の朝、筆者が機中で目にした韓国各紙の論調には明らかな特徴があった。
それは左右のイデオロギーの別なく、この時の米朝首脳会談において何かしらの合意がなされるであろう事を大前提として、さまざまな議論が展開されていた事である。
背景にあったのは、これら韓国新聞各紙が主要な情報ソースとしていた韓国政府自身が、会談について楽観していた事である。
もちろん、韓国の人たちも米朝協議の主たる議題である核廃絶に向けて、さまざまな困難がある事を知らなかった訳ではない。
にもかかわらず、韓国国内において楽観的な雰囲気が支配したのは、この時期の韓国、とりわけ文在寅政権を支持する進歩派の人々の間の特殊な高揚感があったからである。
それは朝鮮半島を巡る状況が自らの望んでいる方向に動いている、いや自ら自身が動かしている、という高揚感であった。
半島情勢の「ドライバーズシート」
とはいえ、このような韓国の雰囲気は我々には少し不思議に見える。なぜならば、米朝協議の主体はいうまでもなく、アメリカと北朝鮮の両国であり、韓国はこれに直接参加する事など出来ないからである。
韓国の人々が、その協議に自らの努力の結果を投影して理解した背景には、理由があった。
この点を理解する為には、文在寅政権が成立した2017年春の時点まで遡らねばならない。
当時は北朝鮮が頻繁な核兵器や弾道ミサイルの実験を繰り返した時期であり、北朝鮮を巡る国際環境は極めて緊迫した状態にあった。
同じ年の1月には、前年の大統領選挙にて当選したトランプが米大統領に就任し、新大統領は北朝鮮への武力行使の可能性すら、ちらつかせていた。
このような状況の中、文在寅政権が唱えたのが「ドライバーズシート論」という考え方である。
彼らはいう。朝鮮半島問題を1つの自動車に例えてみよう。この自動車にはこの問題に関わる国々、つまり、アメリカや中国、さらには日本やロシア、そしてもちろん、南北朝鮮の2ヵ国が乗っている。
しかしながら、ドライバーズシートは1つであり、全ての国が自由に自らの望む行き先へとこの自動車を導ける訳ではない。
そして、これまでこの朝鮮半島問題という自動車のドライバーズシートに座っていたのは、アメリカや中国という大国であり、本来の当事者である筈の南北朝鮮両国は後部座席に乗せられ、運ばれるままの状態だった。
だからこそ、重要なのはこの自動車がどこに行くかを決める事よりも、まずは当事者たる朝鮮半島の国々、とりわけ韓国がドライバーズシートに座る事である。そしてこの自動車がどこに行くべきか、は、その後、朝鮮半島の南北の人々が自由に議論して決めればよい、と。
重要なのは、文在寅政権のみならず、多くの人たちが自らの住む朝鮮半島を巡る問題であるにもかかわらず、自らの存在をあたかも無視したかのように、北朝鮮と周辺国が事態を進める事に対する強い不安と不満を有していた事である。
その意味で文在寅政権が唱えた「ドライバーズシート論」は、単に「左派」文在寅政権がそのイデオロギーに沿って作り上げたものではなく、このような、イデオロギー的差異を超えた、多くの韓国の人々の感情を基礎としたものだった、と言える。
北からの突然の追い風
この段階では、それは韓国の一方的な「期待」にしか過ぎなかった。文在寅政権が成立した2017年春の段階では、米朝は激しく対立し、成立したばかりの文在寅政権が、この関係に関与する事は、難しいように見えたからである。
だが、機会は突然やってきた。2018年1月1日、恒例の「新年辞」の中で、北朝鮮の指導者たる金正恩が韓国との対話の意志を示したからである。
これに韓国政府が飛びつく形で始まった南北協議は予想外の速度で進み、わずか2ヵ月後の3月上旬、韓国政府は南北首脳会談を開催する事を発表した。
あわせて、韓国政府は北朝鮮からアメリカとの会談の提案を伝え、トランプ政権はこれを即座に受諾した。
韓国にとって重要なのは、こうして北朝鮮の依頼を受ける形で、事実上、米朝交渉の仲介者的役割を与えられた事であった。
韓国の仲介者的な役割はその後も続き、5月末にトランプ大統領が突然、米朝首脳会談の中止を発表した際には、直後に板門店にて第2回目の南北首脳会談を開催し、米朝のつなぎ役としての役割を果たす場面も存在した。
このような「北朝鮮とアメリカの間を韓国が仲介する」という状況こそ、正に文在寅政権や韓国の多くの人が望んできた事態だった。
ゆえに米朝協議の進展は、韓国にとってそれ自体の以上の意味を持つ事になった。協議の進展以上に、協議に韓国が介在している事が重要であり、その介在が一定の意味を有している事が特別な意味を持っていた。
つまり、この状況が示すのは、朝鮮半島という名の自動車のドライバーズシートに座っているのは韓国であり、米朝は朝鮮半島という自動車を韓国が望まない方向へと導く事はない、と文在寅政権は理解したのである。
だからこそこの状況は、韓国のナショナリズムを高揚させた。
彼らはいう。これまで小国として無視されてきた韓国が、遂に米中といった大国と並んで、朝鮮半島の行方を決める重要な協議に携わっている。このような事態の出現は、韓国が経済発展と民主化を遂げ、真の先進国の一員となった事の証なのである、と。
高揚の末、日本は見えなくなる
しかし、このような韓国ナショナリズムの高揚は1つの副産物をもたらした。
なぜなら、朝鮮半島を巡る情勢は自分達が動かしている、という高揚感は、逆に他国、とりわけ米朝交渉の当事者である北朝鮮とアメリカを除く国々の存在を――少なくとも過去とは比べて――軽視させる事となったからである。
言うまでもなく、その典型が日本であった。
今年1月10日に行われた恒例の新年記者会見において、対日問題に対する発言を大統領が避けようとした事、さらには、2月に東京で行われたシンポジウムにおいて大統領補佐官が「北朝鮮問題に日本の役割はない」と語った事に現れているように、日韓関係の悪化にもかかわらず、文在寅政権の関係者はその改善を急いでいるように見えない。その背景には、このような対日関係の軽視が存在する。
日本の朝鮮半島における影響はもはや大きくなく、だからこそ、日韓関係が悪化しても、韓国は朝鮮半島問題のドライバーズシートに座り続ける事ができる。
このような文在寅政権の認識は、政府関係者の対日政策に対する規律を失わせ、結果として、政府の各所からあたかも日本を故意に刺激しているかのように見える言動が続出する事になる。
それが典型的に現れたのが、今年2月の国会議長の「天皇謝罪発言」であった。この発言は、その内容以前に、その提起の方法はとても日韓関係の悪化を踏まえた慎重なものとは言えず、だからこそ国会議長自身の説明は二転三転した。そこには、対日関係の重要性を考慮せず、安易に発言できる雰囲気があり、また発言しても良い、という理解が存在した。
だからこそ、去る3月1日の3・1運動100周年は、植民地期に勃発し、そして日本の力の前に早々に挫折する事を余儀なくされた3・1運動から100年を経て、力をつけた「先進国韓国」の成長を祝うものとなるはずだった。
その結果、この時、行われた各種イベントは、日本のメディアが「期待」して待ち受けたような、「反日」色の強いものにはならなかった。
つまり、日本メディアがおどろおどろしく取り上げた、日本大使館前や、その至近にある慰安婦像の前で行われた対日関係を糾弾し「怒りをぶつける」集会が、最大でも数百人程度の人達しか集められなかったのに対し、数万人を遥かに超える光化門前のメイン会場で見られたのは、この100年間の民族の発展を祝い、またその将来の更なる成長を祈念すべく、ステージ上で、歌い、踊り、また伝統芸能を楽しむ「明るい」韓国の人々の姿であった。
否、この表現でさえも実は正確ではない。なぜなら実際には、慰安婦像の前で行われた日本政府を糾弾する集会においてすら、「明るく」「楽しそうに」自らの運動を盛り上げる歌を歌い、ダンスを踊る彼らの姿があったからである。
そこには、小国ゆえの自らの非力を嘆くかつての韓国の人々の姿はなく、自らが奉じる「人権」や「民主主義」の価値を信じ、そこから「遅れた」日本を「上から」教え諭そうとする人々の姿が存在した。
情勢急変が迫る分水嶺
とはいえ、その事は、さまざまな式典で、この社会の「影」が見られなかった事を意味しなかった。日本や植民地支配への批判が背後に退く中、あちこちで見られたのは、北朝鮮を巡る問題や深刻化する社会の格差問題を巡る、韓国内左右両派の対立だったからである。
光化門前のメイン会場では、文在寅自らが記念演説を行い、自らの朝鮮半島政策と称する「新韓半島体制」構想をぶち上げ、米朝首脳会談の決裂直後であるにもかかわらず、北朝鮮との対話継続への強い意志を示した。
これに対し、そこから数キロ南に位置する南大門付近には、「太極旗部隊」と通称されるこれまた万を超える保守強硬派が集結し、太極旗と星条旗、更には弾劾され獄中にいる朴槿恵前大統領の写真を掲げて、北朝鮮との対話を進める文在寅政権を猛烈に批判した。
メイン会場の周辺には、雇用問題を巡ってより強力な施策を求める左派労働組合のテントも点在し、この社会の強いイデオロギー的分断状況を示す事となった。
その事が示すのは、今の韓国の人々の圧倒的な関心が国外に対してではなく、自らの国内に向けられているという事であり、また――少なくとも彼らの理解する限り――この社会を巡る問題は実際、対外関係においてよりも、国内問題においてより深刻だ、という事である。
だからこそ、自らの民族への自信の高揚と相まって、対外政策、とりわけその重要性が失われつつある日本との関係は、彼らの視野には入らない状況になっている。
強調しなければならないのは、彼らの行動を理解し予測するためには、彼らの自意識がどの程度、客観的状況に一致しているかよりも、彼らの主観的認識それ自体が重要だ、という事である。
しかし、その事はまた彼らの主観的認識が客観的状況といかなる関係をも有していない、ということではない。
そして今、韓国を取り巻く状況は急速に変わりつつある。ハノイでの米朝首脳会談決裂後、米朝の協議は上手く進んでおらず、北朝鮮は核施設を再稼働させ、3月21日には、第3回南北首脳会談の合意により設置された南北連絡事務所から、自らの要員を撤収した。
2018年、文在寅政権が作り上げた対話の基盤は急速に失われつつあり、政権を支える進歩派勢力の中には動揺が広がっている。
このような状況の中、大きく膨らんだ韓国人の「自信」は突き崩され、彼らはもう一度、自らの足元を見つめなおすようになるのだろうか。
それとも、自らの「自信」の基盤の崩壊は、韓国をして更なる内なる対立を激化させ、対外関係を看過する方向へと導いていくのだろうか。
米朝の「仲介者」を任じる文在寅政権の出方と合わせて、大きな分水嶺になりそうだ。
近藤記事
5月1日からの新元号が、「令和」に決まった。それとともに日本では、新時代到来の雰囲気が漲っている。
だが、「新時代」などと期待しているのは日本だけで、世界は何も変化していない。それどころか、今後「後退」するのではないかと危惧されるのが、隣国の北朝鮮だ。
ドナルド・トランプ大統領と金正恩委員長が会談した「ハノイの決裂」から、1ヵ月が過ぎた。だが、いまだに北朝鮮は、その後のアメリカとの交渉について、「不気味な沈黙」を続けている。
先月10日に最高人民会議の「選挙」を行った北朝鮮は、来週11日に最高人民会議(国会に相当)を召集する。
北朝鮮はいま何を考え、米朝交渉を、ひいては朝鮮半島をどうしていくつもりなのか。また今後、日朝交渉に進展はあるのか。これまで約10回にわたって、不定期に行ってきた朝鮮労働党幹部への「間接インタビュー」の最新版をお届けする。
北朝鮮が模索する「新たな道」
――4月11日に、最高人民会議が平壌で開かれる。なぜこの時期に開くのか? 「ハノイの決裂」と関係はあるのか?
朝鮮労働党幹部: 「最高人民会議は例年、この日に開いている。昨年も、一昨年も4月11日だった。毎年この時期に開くのは、わが国で最も重要な祝日である『太陽節』(4月15日の故・金日成主席の誕生日)の直前だということと、春の種蒔きが始まる喜ばしい時節だからだ。
今年4月に、第13期最高人民会議の任期5年が終わるので、(3月10日に)新たに第14期の選挙を行い、687人の代議員を選出した。そして例年通り、4月11日に最高人民会議を開催するということだ」
――今回の最高人民会議では、何が目玉となるのか?
朝鮮労働党幹部: 「目玉は二つある。一つは、新たな国の方針を打ち出すことだ。アメリカや他国に頼らない自力更生、経済発展のための方針を打ち出す。
もう一つは、幹部の若返りだ。50代、40代、場合によっては30代の若くて優秀な人材を、大胆に幹部に登用していく」
――2016年5月に開いた第7回朝鮮労働党大会では、核建設と経済建設の「並進政策」を採択したが、昨年4月に開いた朝鮮労働党中央委員会第7期第3回総会では、核建設の看板を下ろし、経済建設に専念するとした。それは、初のアメリカ大統領との米朝首脳会談に臨むためだったが、今年2月の「ハノイの決裂」で、アメリカとの交渉合意も遠のいた。
そこで、今度の最高人民会議で、核建設のスローガンを再浮上させることはあるのか?
朝鮮労働党幹部: 「それについては言えない……。
ただ、金正恩委員長は今年元日の『新年の辞』で、こう述べておられる。
『アメリカが世界を前に行った自らの約束を守らず、わが人民の忍耐心を誤って判断し、一方的に何かを強要しようとし、相も変わらず共和国(北朝鮮)に対する制裁と圧迫を始めるなら、われわれも仕方なく、国家の自主権と最高権益を守り、朝鮮半島の平和と安定を成し遂げるための新たな道を模索していくこともある』
つまり、トランプ政権が態度を改めないのなら、こちらも新たな道を選択するということだ」
――4月15日の「太陽節」では、平壌で軍事パレードを行うなど、派手な演出を行うのか?
朝鮮労働党幹部: 「軍事パレードは考えていない。国連の経済制裁が続く限り、われわれは節約できるところは、節約していかないといけない。『太陽節』は、国民一人一人が、自分の気持ちとして祝えばよいことだ」
米朝首脳会談に3回目はあるか
――「ハノイの決裂」の要因はどこにあったと、北朝鮮では分析しているのか?
朝鮮労働党幹部: 「一言で言うなら、こちらはアメリカに対して、国連の経済制裁を解除するよう求めた。アメリカ側は、わが国の核兵器を全廃するよう求めた。両国の主張が噛み合わなかったということだ。
ハノイの会談に向けて、こちらは念入りに準備してきた。ところがトランプ(大統領)は、ロクに準備もせず、ただ『経済制裁解除』をチラつかせてわれわれを脅せば、こちらがひょいひょい応じてくると勘違いしていたのだ。
わが方は、昨年6月のシンガポール会談の時から一貫して、『CVID』(完全で検証可能、かつ不可逆的な核放棄)には応じられないと主張してきた。昨年はトランプも、それで納得していたのだ。
今回もこちらは、まずは寧辺(核開発の中心地)の施設を廃棄すると、はっきり申し出た。
ところがトランプは、すべての核関連施設のリストを出せと言う。そして、それらをすべて廃棄せよと言うのだ。その代わり経済制裁は、全面解除すると言う。トランプは、そのように言えば、こちらは頭を下げると自信を持っていたようだ。
それは、勘違いも甚だしい。こちらがすべての核施設のリストを提出するのは、『明日にでもこれらの場所を攻撃してください』と申し出るようなものではないか。実際、そのようにしたリビアはどうなった?
それに経済制裁というのは、ここ数年でアメリカが敵対視政策を煽って、われわれに向けてでっち上げたものだ。それに対してわが国の核開発は、先々代(金日成時代)から半世紀近くかけて、国家の威信をかけて脈々と積み上げてきたものだ。重みがまったく違う」
――ただ、ハノイでは北朝鮮側にも誤解や失態があったのではないか。そもそも、もしもあのような結果が予測できたなら、金正恩委員長は片道に丸二日もかけて、列車でハノイまで行っただろうか?
朝鮮労働党幹部: 「それについては現在、総括を行っている最中だ。
いまにして思えば、ハノイの会談当日、ワシントンではトランプの元顧問弁護士が、痛烈にトランプを批判する議会証言を行っていた。それでトランプは、わが国と安易な妥協はできないと、ハードルを上げたのかもしれない。実際、トランプの横についていたボルトン(大統領安保担当補佐官)も、そのようにアドバイスしたようだ。
わが方の交渉責任者は、金英哲(朝鮮労働党副委員長)だったが、金英哲が金正恩委員長に普段からアドバイスしてきたのは、『トランプという男は、こちらが強気に押すと、最後は折れます』ということだった。昨年6月のシンガポール会談でも、このアドバイスが利いて、こちらとして満足のいく結果を得た。
だがハノイでは、それが裏目に出てしまった。だから、あえて責任を問うとしたら、金英哲ということになるだろう」
――それでは、金英哲副委員長を粛清するのか? 金英哲は、2013年12月に処刑された、当時ナンバー2の張成沢党行政部長のようになるのか。
朝鮮労働党幹部: 「それは、金正恩委員長の一存にかかっている。他の人間には決められないことだ。
だが、これは個人的な意見だが、おそらく張成沢のようにはしないのではないか。なぜなら、金正恩委員長はかなり以前から、叔父の張成沢を軽蔑していたが、金英哲に対しては畏敬の念を抱いているからだ。それに、張成沢は父親(故・金正日総書記)に押し付けられたナンバー2だが、金英哲は自ら指名したナンバー2だ。そのような人物を処刑することは、間接的に自らの否を認めるようなものではないのか。
ただ、このまま知らぬ顔して、金英哲がナンバー2に居座り続けるというわけにもいかないだろう。
いずれにしても、金英哲の処遇問題は、最高人民会議の開催時までには決着しているはずだ」
―ハノイでの米朝首脳会談は、何も成果はなかったのか?
朝鮮労働党幹部: 「あえて挙げるとしたら、新任のスティーブ・ビーガン米北朝鮮政策特別代表と、良好な信頼関係を築きつつあるということだ。ビーガンのことは、金正恩委員長以下、わが方は高く評価している。
ビーガンは昨夏までフォード自動車の副会長だったが、物腰が柔らかく、相手を軽蔑の目で見るような態度を取らない。そしてこちらの話をしっかりと聞く。前任のジョセフ・ユンとは雲泥の差だと、わが国の交渉担当者たちは言っている。
だから、ビーガンがアメリカの窓口に立つ限り、交渉が完全に切れることはないのではないか。また、ハノイでは両首脳が、『もう二度と会わない』とケンカ別れしたわけでは決してない。逆に、『ぜひ3回目の会談も開こう』と合意している」
――3回目の米朝首脳会談が開かれるとしたら、いつ頃、どこで行われるのか。
朝鮮労働党幹部: 「いますぐにということはない。わが方は、今年8月頃にでもお膳立てできればよいと考えている。だが、もっと後になるかもしれない。
場所も未定だ。ただ、一度会談を行ったシンガポールとベトナムは、もうないだろう。
現時点で、『ぜひわが国で開いてほしい』と熱心に『誘致活動』を行っているのは、モンゴルだ。モンゴルは、わが国と長年の友好関係にあり、距離的にも遠くない。そのためウランバートルは、候補地の一つと言えるだろう。だが繰り返すが、いまはまだまったくの白紙状態だ。
それから、これは断言できるが、トランプとの3回目の首脳会談を開いて、再び決裂したら、もう4回目はない。その時には、わが国は誰に遠慮することもなく、核大国への道を邁進していく。だから、こちらは覚悟を持って臨むので、トランプも覚悟を持ってやって来いと言いたい」
「ハノイの決裂」最大の戦犯
――4月27日に、金正恩委員長が韓国の文在寅大統領と、初の首脳会談を行って1周年を迎える。この日に金正恩委員長がソウルを訪問するという期待が、韓国で高まっているが、その予定はあるのか。
朝鮮労働党幹部: 「それはない。いま何をしに、金委員長が南(韓国)まで行くというのか?
そもそも『ハノイの決裂』の最大の戦犯は、文在寅だ。文在寅が金委員長に、『私が必ずトランプ大統領を説得しますから、2回目の会談を開いてください』と保証したから、金委員長はハノイまで出向いたのだ。当初の予定では、金委員長は、トランプとの会談を終えた後、文在寅の勧めに従って、サムスンの工場を視察することになっていたのだ(2014年に稼働したハノイ北郊のタイグエン工場と思われる)。
それが結果はどうだ? 文在寅は、国際的なペテン師だ。
文在寅は、北と南で主体的に、朝鮮半島統一への道を進めていこうと言う。こちらが『アメリカの協力がないと、統一も平和も進んでいかないだろう』と主張すると、『アメリカへの説得は私に任せてください』と力説するのだ。
だが、今回改めて分かったのは、トランプは文在寅のことなど、歯牙にもかけていないということだ。文在寅がハノイの会談を前にわれわれに確約していた、開城工業団地と金剛山観光の再開さえ、実現しなかったではないか。
文在寅は、金大中(元大統領)のように、ノーベル平和賞を受賞したいという野心を持っているのだろう(金大中大統領は2000年に、初の南北首脳会談を開催したことでノーベル平和賞を受賞した)。だが、夜郎自大も甚だしい」
――昨年は、南北首脳会談を3回行い、9月には文在寅大統領の平壌訪問も実現したが、今年は南北首脳会談を開かないということか。
朝鮮労働党幹部: 「文在寅との会談を開かないということではない。開いて何を実現させるかが大事なのだ。こちらが納得できることを実現できるのならば、文在寅との会談やソウル訪問を拒むものではない。
重ねて言うが、北と南だけでは、朝鮮半島の平和も統一も実現しない。そこに必ずアメリカを引き込み、アメリカを含めて朝鮮戦争の『終戦宣言』をし、停戦協定を平和協定に変えていかねばならない。文在寅にその力がないのなら、表にしゃしゃり出てくるなということだ」
拉致問題はどうなるか
――日本との関係についても聞きたい。安倍晋三首相は、ハノイ会談が終わった2月28日にも会見を開いて、「次は、私自身が金正恩委員長と向き合わなければいけないと、このように決意しております」と述べている。この時だけでなく、昨年来、再三にわたって、安倍首相は公の場で、金委員長との日朝首脳会談を呼びかけている。そして、平壌を訪問する意欲も見せている。
こうした日本からの「ラブコール」を、どう受けとめているのか?
朝鮮労働党幹部: 「安倍晋三も、文在寅と同じことだ。平壌まで来るのはよいが、金委員長と会談して、何を実現するかが問題だ。
国連の経済制裁を解除してくれるのか? 『朝日平壌宣言』(2002年に小泉純一郎首相と金正日総書記が平壌で締結)に書いてあるように、わが国と国交正常化を果たして、経済協力を果たすというのか?
そもそも日本は、国連の制裁とは別にも、わが国に経済制裁を科している。つまり敵対視政策を取っているわけだ。敵対視政策を取っている国のトップを、どうしてわが国が歓迎することがあるだろうか」
――日本としては、安倍首相も「最大の懸案事項」としている拉致問題の早期解決を求めていく。
朝鮮労働党幹部: 「拉致問題に関しては、2002年から15年以上も、口を酸っぱくして言っている。すなわち、生存者はすべて日本へ帰したし、解決済みだ。
拉致問題を言いに平壌へ来るというのだったら、永久に来てもらわなくて構わない」
――拉致問題の解決が、日本にとって最大の懸案事項であることは、ハノイでトランプ大統領が金正恩委員長に伝えた通りだ。トランプ大統領はハノイからの機中で、安倍首相に電話をかけてきた。そのことを、安倍首相はその日の会見で、こう述べている。
「日本にとって重要な拉致問題については、昨夜の通訳を交えての一対一の会談で、テタテの会談において、私の拉致問題についての考え方を金正恩委員長に伝えていただいたということでございます。その後の夕食会においても、再びトランプ大統領が拉致問題を提議し、首脳間で真剣な議論が行われたと伺っております」
すなわち、金委員長には拉致問題が、しっかり伝わっているはずだ。
朝鮮労働党幹部: 「金正恩委員長とトランプとのハノイでのやり取りの様子は、伝わってきているが、とても同盟国である日本のために、トランプが汗を流しているという雰囲気ではなかった。何でも商売に見立てて考えるトランプは、『拉致』という言葉を朝米首脳会談で持ち出して、安倍に高く売りつけてやったくらいに思っているのではないか。
とにかく安倍も、文在寅と同様、夜郎自大になっているとしか言いようがない。もっと客観的に自己認識をした方がよい」
――それでは、安倍政権の間は、日本とは没交渉ということか。
朝鮮労働党幹部: 「そんなことはない。わが国はどの国に対しても、胸襟を開いているし、条件が合えば、日本とだって向かい合う。
安倍に関して一つ言えば、(二階敏博幹事長が3月12日の会見で述べた)『4選』が、平壌でも話題に上った。本当に2024年まで日本の首相を続けるのであれば、こちらも安倍政権との付き合い方を考え直すべきかもしれないという議論が起こったのだ。
だが、安倍本人は強く『4選』を否定したし、その後の報道を見ていると、『4選』は現実的には見えない」
――いま日本に求めたいことは何か?
朝鮮労働党幹部: 「札束で頬を叩くような外交はやめろということだ。わが国は、貧乏にはもう慣れっこだから、そんなことをやっても靡(なび)かない。
そうではなくて、われわれのプライドを満足させるような外交を行うことだ。まずは敵対視政策を止めることから始めるべきだ」
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以上である。「令和時代」になって日朝関係が進展することを期待したいが、まずは11日に平壌で開かれる最高人民会議が注目である。
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