『女優・范冰冰に脱税疑惑? 芸能ゴシップを深読み 軍部関与もささやかれる「陰陽契約」の実態』(6/13日経ビジネスオンライン 福島香織)について

6/7阿波罗新闻网<狡兔三窟!不止政协委员冯小刚 范冰冰郭德纲等大陆明星纷纷海外置产=狡兎は難を逃れるのが上手い 政協委員の馮小剛に止まらず範氷氷、郭徳綱等大陸のスターが次々と海外に資産を置く>馮小強は米国に900万$の不動産、女性スターの範氷氷はカナダに不動産を購入して賃貸、漫才の郭徳綱はオーストラリアに222万豪$でシャトー付の豪邸を購入、女性歌手の田震はシドニー富裕層地区に1100万豪$で豪邸を購入。崔永元(有名アナウンサー)が微博(チャット)で馮小強について暴露。他はメデイアが暴露。

http://www.aboluowang.com/2018/0607/1126226.html

6/8阿波罗新闻网<陰陽合同事件反轉?崔永元好友被發追逃公告 中宣部下令官媒噤聲=二重契約事件が反転 崔永元の友人はお尋ね者になる 中共宣伝部はメデイアに報道を禁じる>6日中央規律検査委員会(王岐山がトップでいた所)が職務関連犯罪や経済犯罪で逃亡中の50人の名前を公表した。この中に崔永元の友人の快鹿集団(上海で不動産業、映画製作)の元会長・施建祥が入っていた。崔永元が範氷氷の二重契約で脱税を図ったことを暴露した後、すぐに世論が沸騰し、官製メデイアが脱税を取り締まると発表したため、演劇界は騒然となった。為に中共宣伝部は報道を禁じた。施建祥は2016年3月に米国に逃亡、2017年1月に国際刑事機構のレッドノーテイス(犯人引渡要請)が発給された。演劇界では不法に金を集め、マネロンしている。範氷氷と婚約者の李晨は二人でラスベガスで豪遊、1500万$の小切手の内、1200万をすり、残りはヘリでの大峡谷観覧をした。マネロン目的でバクチをしている。

http://tw.aboluowang.com/2018/0608/1126511.html

6/9看中国<崔永元发飙事件折射大陆社会病态(图)=崔永元が引き起こした事件は大陸社会の病態を表す>崔永元は15年前に「携帯電話」(電話で不倫がばれる)という映画のモデルにされ、彼と家族が傷ついたにも拘わらず、その2作目を馮小剛監督、範氷氷主演で作ろうとしたため崔永元が彼らの不都合な真実を暴露した。しかし大衆は崔永元に関心がなく、範氷氷の脱税問題と「国家精神象徴の栄誉」を受賞したことに対して関心が集中した。範氷氷が受賞した「国家精神象徴の栄誉」は一種の社会風刺ではないか。実際全体主義制度下の国家精神とは、どんな良いものもそぐわない。臣従精神、阿諛精神、貧しきを嫌い、富を愛する精神、弱きを挫き強きに媚び諂う精神、是非を問わず、成功か失敗かだけを問う精神以外にない。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/06/09/861168.html

6/14日経朝刊<中国、海外で商標出願急増 政府が補助金

中国が世界で商標の出願を増やしている。日米欧での出願は2017年までの3年で7倍近くに急増した。中国政府が世界的なブランド育成を目標に掲げ、国外での商標を含む知的財産権の出願に補助金を出している。政府の過度なテコ入れは安易な出願を招き、企業活動に混乱が生じかねない。中国国内で相次ぐ商標登録を巡るトラブルが国外に“輸出”されることへの警戒感も強まっている。

中国から日本への出願件数は17年に8464件と14年比で5倍強に増えた。国別トップの米国(8789件)との差を急速に縮め、18年には逆転する勢いだ。欧州連合知的財産庁への出願も14年比で4倍強に増加した。

米国は日欧と統計の取り方が異なるが、中国からの出願が8倍に急増。17会計年度(16年10月~17年9月)は全出願の8.5%を占めた。英国やカナダ、ドイツを引き離し、圧倒的に多い。

商標は知的財産権の1つ。自社と他社の商品を区別するための文字や記号、図形などを指す。認められれば独占的に使用でき、企業のブランド戦略に欠かせない権利だ。

中国政府は17年に「商標ブランド戦略を徹底的に実施する」との方針を策定し国外での商標登録の後押しを始めた。外国で商標を申請する企業に補助金を支給する。中国メディアによると、浙江省では欧米での商標登録費用の5割、発展途上国では7割を補填する。

米国にはインターネットで雑貨などを販売する零細業者による出願が目立つ。補助金目当てとみられる申請も多く、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、ほぼ同じデザインの服に異なるロゴをつけた出願が何枚も届いた事例が確認されている。出願の殺到で他の申請者の処理が遅れる懸念がある。

商標の出願競争は先進国でも行われており、知財保護のために必要なことだ。だが補助金を使って急激に拡大させる中国の手法は競争をゆがめ、企業活動に混乱を招きかねない。

商標登録が専門の米ガーベン法律事務所の弁護士ジョシュ・ガーベン氏は「中国の補助金は米国の商標登録制度を傷つける意図がうかがえる」と指摘する。日本の特許庁も中国からの大量出願を警戒している。

中国で目立つ商標を巡るトラブルが日米欧で起きる事態も懸念される。

中国では09年に「今治タオル」を日本の団体が出願しようとしたが、別の企業が「今治」を出願済みだと当局に拒否された、などの事例がある。価値が出そうな商標を先回りして出願し、後で必要な企業に売って利益を得る例もあるとされる。

21世紀構想研究会の馬場錬成理事長は「中国では商標の先取りなどの問題と、先進的な知財戦略が併存している。国内外で当面、不正はなくならない」と解説する。>(以上)

中国人の基本的価値観は何時も言っていますように「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」というものです。信頼で成り立つ社会ではありません。外国人に対してだけでなく、中国人同士でもそうです。「他人のものは俺のもの、自分のものは当然自分のもの」という世界です。ですから知財・商標の問題でも国家を利用して、自分に有利になるようにします。トランプが不公正と言うのは尤もでしょう。今まで中国は海賊版を沢山作って、製作者の利益を盗み、今度は知財法を使って囲い込みを図るのは余りに自己中でしょう。中国との貿易を禁じれば良い。

“中国男人没有仁义、中国女人没有贞节、他们只有拜钱教=中国人男性には慈愛・高潔と言うものがなく、中国人女性には貞操観念がなく、彼らにあるのは金を有難がることだけ。”(中国語が正しいかどうかは分かりません。小生が作文しました。でも内容は合っていると思います)というのが当て嵌まるのでは。ここで言っています仁義は新渡戸の「武士道」の中の、仁=benevolence、義=rectitudeをイメージしています。貞節はそのまま、範氷氷の例で分かるように、金の為には権力者(王岐山)に近づき、身体を捧げ、不正をしても捕まらないようにしているという事です。範氷氷の顔は韓国整形美人を彷彿させますが。章子怡も張芸謀監督(北京オリンピック開会式総監督)の愛人だったと言う話です。まあ、中国では“Me Too”運動みたいなのは絶対に起こらないでしょう。何故なら女性の方から近づいて行くからです。セクハラはパワハラの一種ですが、権銭交易と権色交易は中国人にとっては長い歴史の中で当り前になっています。勿論、何清漣は、共産党政権になってからその程度が激甚になったと言っていますが。

中国では三重帳簿が当り前の国ですから、別に二重契約だって罪の意識なくできるのでしょう。でも中国語の記事を読みますと、やはり権力者と通じていると、簡単に不都合な真実に蓋をすることができると思わせます。やはり人治の国だけあります。左翼にシンパシーを持っている人は現実を良く見た方が良いでしょう。福島氏の記事にありますように習近平と彭麗媛は不仲で軍部ともうまく行っていないとすれば、世界平和の為に、クーデターを起こして習を排除するのが理想です。なお、ここに出てきます軍の歌姫の宋祖英は江沢民の愛人と言われています。

記事

脱税疑惑が持ち上がった人気女優の范冰冰(写真:AP/アフロ)

中国で最も美しいといわれる人気女優・范冰冰(ファン・ビンビン)の脱税疑惑が思わぬ方向に広がるかもしれない。単なる美人女優のスキャンダルでなく、これも権力闘争、しかも軍部がらみとなると気になるではないか。今回は芸能ゴシップを深読みしてみたい。

范冰冰は山東省出身、1981年生まれで、女優、歌手と多方面で活躍している。日本では日中合作映画「墨攻」に出演したことで知られ、サントリー・ウーロン茶のCMでも親しまれるようになった。最近では主演を務めた映画「わたしは潘金蓮じゃない」(馮小剛監督、2016)で、サン・セバスチャン国際映画祭の最優秀女優賞を受賞。カンヌ国際映画祭のレッドカーペットの常連でもあり、昨年はコンペティション部門の審査委員に選ばれて話題になった。彼女のファンには年配男性が多く、范爺と呼ばれている。

范の婚約者の李晨は、知名度はかなり劣るが人気の中国人俳優で、昨年の彼女の36回目の誕生日に正式にプロポーズ。このとき、李晨が愛の証に贈った范冰冰そっくりの人形が、マリーナ・ビチコバという世界的に有名な人形師に特注したものでお値段30万ドル、というのも話題となった。

そんな大人気女優の范冰冰だが、黒い噂が一つあった。元国家副主席で2017年までは中央規律検査委員会書記として反腐敗キャンペーンの陣頭指揮をとっていた王岐山の愛人であったという噂だ。この噂の出元は、米国に逃亡した巨額汚職容疑で国際指名手配中の実業家・郭文貴だ。ただ、郭文貴がインターネットを通じて流すこうした情報の多くが共産党指導者たちの動揺や疑心暗鬼を狙ったガセ情報という見方も強いし、私もあまり信じていない。

だが、CCTV元アナウンサーの崔永元が5月末にSNS微博を通じて暴露した范冰冰の「陰陽契約」(表と裏のある二重契約、おもに脱税目的)の実態は、ガセとは言い切れない。この情報発信をきっかけに、中国当局が捜査を開始し、しかもターゲットは范冰冰にとどまらず、その背後の中国最大の映画エンタメ企業グループ「華誼兄弟(ファイ・ブラザーズ)」、そしてその背後の軍部にまで及ぶのではないかといわれているのだ。

華誼兄弟は1994年に軍籍の王中軍、王中磊が創設した総合エンタメ企業で、馮小剛や姜文ら才能ある監督を発掘し積極的に投資、中国を代表するヒット作を飛ばし続けてきた。2009年には深センベンチャーボードに上場。2017年にはハリウッドのSTXエンタテイメントと提携して、本格的なハリウッド進出を狙っている。

華誼の急成長の背景には軍があるとかねてから言われている。創業者の王兄弟は軍高官の息子、「軍二代」であり、いわゆる「部隊大院児」の特権階級。王中軍自身も元軍人だ。もともと中国の映画産業を含むエンタメ産業の根っこは八一電影製片廠や解放軍文工団にあり、中国エンタメのノウハウ、人材の少なからずが、部隊大院出身といわれている。

そもそも中国映画の名作には解放軍礼賛のプロパガンダ映画が多い。昨今、中国で異例なヒットとなった「戦狼」や今年春の興行成績1位となった「紅海行動」は民間の制作会社が作った軍事映画だが、解放軍が物心ともに関与しているという意味では、軍部プロパガンダ映画の系譜といっていいだろう。

中国のエンタメ産業を牛耳る主要人物たち

映画だけでなく文藝、演劇、歌謡といった中国のエンタメ産業を牛耳る主要人物のおよそ半分は軍部出身、北京の部隊大院出身者、あるいはその子弟や周辺者が占めている。

部隊大院とは、解放軍の様々な部隊に所属する軍籍者家族が暮らす統一整備された共同生活圏で、食堂、病院、プールなどさまざまな施設がそろい、幼稚園から中学校までの教育機関もあって一貫した英才教育が行われていた。

ほかにも国務院や国家機関の幹部家族の暮らす幹部大院もある。北京ではもともと、「大院文化」というものがあり、職業や身分が同じ人間が共同生活しながら助け合い、子弟の英才教育を協力して行う伝統がある。故宮自体も一種の大院であり、胡同生活もそうである。

もともとそういう文化があるから、幼稚園から学校まで併設された社会主義的な共同生活システムとの相性がよかったのかもしれない。解放軍の部隊大院はさまざまな大院の中でも、飛び切りの英才教育が可能で、特に本来、生活スキルに直結しない芸術、芸能方面のエリートは、部隊大院でないとなかなか育たない中国の社会状況もあった。

こうして英才教育された子弟を「大院児」とよぶが、具体例をあげると、文壇では王朔、ドラマ・映画界では鄭暁龍や陳凱歌、姜文、管虎、中国ロックの父である崔健など、中国を代表する文化人が軒並み部隊大院児なのである。

はり大院児である華誼兄弟こと王兄弟が、こうした部隊大院人脈を駆使して、また文工団出身の馮小剛らエンタメ方面の英才を集結させてみるみる間に中国最大の映画エンタメ娯楽企業集団を作り上げたのである。

さて范冰冰は、この華誼映画の看板女優である。彼女の高額ギャラについては、かねてからいろいろな噂があった。だが崔永元が5月28日、29日に微博で、范冰冰が「陰陽契約」で、巨額脱税していると告発。これを契機に、国家税務総局が調査する動きをみせ、にわかにその噂に信憑性がでてしまった。

崔永元のツイートによれば、范冰冰は4日の映画撮影で、1000万元のギャラをもらったが、じつは裏契約があり、5000万元を受け取ってその分を脱税しているという。

実はこの暴露の前から、崔永元VS范冰冰、葛優、馮小剛および華誼兄弟とは因縁があった。華誼兄弟の製作で馮小剛がメガホンをとり葛優、范冰冰が主演を務めた大ヒット映画「手機」は人気司会者が携帯電話を家に忘れたことで浮気が発覚するドタバタコメディだが、この人気司会者のモデルが崔永元で、内容がほぼ実話ではないか、と噂になったからだ。崔永元はこの映画が自分を侮辱したものだと、たびたびSNSで范冰冰らを批判、攻撃していた。ちょうど、「手機2」の製作発表があったばかりで、このバトルが再燃していたのだ。

動き出した国家税務総局

だが、単なる芸能ゴシップにとどまらないことに、国家税務総局が動き出した。6月3日までに范冰冰の個人事務所に税務調査が入ったという。CCTV、人民日報はじめ、国営メディアも芸能人の陰陽契約バッシングを開始した。関係者の話では芸能界の陰陽契約は実のところ、公然の秘密であったという。申告用の契約書でのギャラは銀行に振り込まれ、その数倍のギャラが現金などでひそかに渡される。

その誰もが公然の秘密と安易に考えていた陰陽契約が今になって問題視されたのはなぜか。范冰冰が仮に脱税容疑に問われることになったとしても、それはスケープゴートでしかない、というのはファン以外でも想像できることだ。当初は天安門事件前に国内や国際社会の関心をそらすのが目的か、などという説もあったのだが、どうやら狙いはもっと大きいのではないか。

ここでにわかに注目されている説が、狙いは華誼兄弟および、北京芸能界から軍部の影響力を排除することではないか、というものだ。習近平政権VS軍部の権力闘争の延長ではないか、という見方もある。

そう思わせる一つのネタが、崔永元が香港「蘋果日報」のインタビューで指摘をしていた、空軍元テストパイロットの徐勇凌の「暗殺司令」疑惑だ。徐勇凌は2014年に現役を引退したのち、軍事映画のアドバイザーなどしていた。最近では范冰冰の婚約者・李晨が初監督、主演したステルス戦闘機映画「空天猟」のアドバイザーもしていたという。

元軍人の映画協力に習近平激怒

だが習近平は現役引退したとはいえ、元軍人(しかも軍事最高機密を知るテストパイロット)が民間映画に関わったことで大激怒。徐は全面的な謝罪を行ったが、習近平の怒りは収まらず「暗殺命令」が出たとか出なかったとか。徐勇凌はSNSを含む公式の場から完全に撤退し、沈黙を守っている。

暗殺命令は話が盛りすぎだとしても、これを機に軍が民間娯楽映画に関与することへの全面的禁止が言い渡された、というのは間違いない。近年、民間制作会社が作る中国の近未来戦争をイメージした軍事娯楽映画が大ヒットしており、一部では習近平政権が強軍化政策を後押しするために、こうした軍事娯楽映画に力を入れているのではないか、という見方もあった。だが、蘋果日報によれば、習近平は軍部が全面的に製作を支援した「戦狼2」や「紅海行動」を名指しで批判しているともいう。

そう考えると、習近平政権としては、中央宣伝部および軍部の掌握はできていないのかもしれない。また宣伝部と軍部がこうした娯楽エンタメを通じてやたらと民間の好戦的な空気を盛り上げているのは、習近平に対する手の込んだ嫌がらせ、という推理もでてくる。

つまり、国内の民族主義的高揚感が、習近平政権の外交上の選択肢を狭め、米国や日本相手の妥協が難しくなってくる上、周辺国は中国の軍国主義化に警戒を深めるので、さらに外交がやりにくくなる、という寸法だ。確かに、表立って習近平を批判する人はほとんどいなくなったが、内心、内政や外交で習近平が失敗することを願っているアンチ習近平派が党内にかなり多いことは、私も仄聞している。特にメディア、宣伝部、軍部に多いとも聞く。

このほか、八一電影製片廠も軍制改革の延長で、大規模リストラされ、総政治部歌舞団やその他文化活動団と一緒くたに、解放軍文化芸術センターにまとめられている。今年1月、トロント国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した「芳華」(馮小剛監督)は解放軍文工団員の栄華盛衰を描いた作品(感動的名作なのでぜひ見てほしい)だが、これ自体が習近平政権に葬りされつつある解放軍文藝・映画の伝統へのレクイエムだったかもしれない。

しかし、ここで一つ新たな疑問がわく。北京の芸能界に関しては、軍部出身で元歌手の習近平夫人、彭麗媛がかなり影響力をもっているはずだ。もともと芸能界を牛耳っていたのは曽慶紅とその弟および関係者といわれていた。それを権力暗闘の末、彭麗媛が奪ったといわれる。曽慶紅も彭麗媛も軍部とは深い関係なので、どちらが北京芸能界を牛耳っても、軍部が芸能界とつながりを持つ状態は変わらない。

だが、習近平が芸能界から軍の関与を徹底排除すると決めれば、総政治部歌舞団出身の元歌姫の彭麗媛の立場はどうなるのだろう。彼女は、まさに軍部と芸能界の接点に位置する重要人物だ。

そこで出てくるのが習近平と彭麗媛の不和説である。たとえば、彭麗媛が姉としたって、家族同然の付き合いをしていた軍の歌姫の宋祖英が政治協商会議全国委員の名簿から消え、一時汚職容疑で取調べを受けたことで、彭麗媛は習近平に強い不満を抱いたとかいう話もある。結婚30年目の二人は5月20日の「我愛你 アイラブユー」の日に、そのおしどり夫婦ぶりが一斉報道されている。だが、そういう報道に力が入るほど、この不仲説への疑いも増してくる。

范冰冰の見せしめに逮捕はあり?

さて今後、この事件がどう展開するかは、まだ動きの途中なのでなんともいえない。華誼兄弟は「税務調査は受けていない」とコメントしているが、株価は影響を受けて下落している。范冰冰は「手機2」の撮影現場にひそかに戻っているらしいが、表だっての活動はすべてキャンセル。婚約者の李晨が実はすでに中国国籍を捨ており、米国におよそ67.8億元相当の資産を移転しているという疑惑報道が香港メディアに出ている。

かつて、脱税取締り強化キャンペーンのために、中央政府は大女優・劉暁慶を逮捕した。これは当時、当たり前のように脱税していた有名人に対する見せしめ逮捕だったといわれている。習近平政権は范冰冰を見せしめに逮捕するのか、おとがめなしか、その前に李晨と国外脱出するのか。あるいは芸能界粛清を建前に、軍の芸能界利権を完全につぶそうとするのだろうか。そうなると、習近平と軍部の関係はどうなる? 芸能ゴシップも深読みすると、なかなかきな臭い話になってくるのが中国らしいだろう。

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