『中国工場売却、従業員の乱 ソニーに補償金要求 撤退の難しさ浮き彫り』(11/23日経)、『中国地方政府債権も不良債権化の懼れ 融資平台の債券発行はすでに27兆3000億円を突破』(11/23宮崎正弘メルマガ)について

本記事を読みますと、中国には法治の概念が根付いてないことが分かるでしょう。法は自分の都合の為にあるという事です。都合が良いときだけ法を主張し、都合が悪くなればサッサと無視します。国も国民も法を守ろうなんて気はサラサラありません。翻って日本は法がなくても「武士に二言はない」と言って、約束は守ろうとしてきました。守れない場合は切腹覚悟です。言葉の重さを実感して生きてきました。英語でも“my word is my bond”と言う表現があります。ラテン語の“dictum meum pactum”から来たとネットにはありました。中国には封建時代がなく、中央集権の時代だけと見ることもできると言われます。封建時代を経験したのは欧州と日本だけで、それで騎士道精神と武士道ができた訳です。

中国の長い歴史の中でルールを守っていれば、殺されかねないというのが、民族的特質を形造ったと考えられます。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うものです。本記事は「ゴネ得」を狙って、従業員が騒いでいるとありますが、中国でこんなことが簡単にできるはずがありません。何せ人権抑圧国家ですので。裏で地元政府or中共分子が蠢いているはずです。でなければ、騒いでいる社員はもっと多く、逮捕・収監されるでしょう。少なくとも当局が黙認しているという事です。外国系企業の撤退を何としても阻もうという意図でしょう。1915年の「対華21ケ条要求」だって、日本に無理な要求させた形を取らせたうえで、袁世凱は国民や世界に向けて日本の非道を発信しました。大隈内閣の時です。早稲田の学生は良く現代史を勉強しないと。大学創始者が為したことを大事に思って勉強せねば。慶應も「脱亜論」を主張した諭吉の思いを活かさねば。両校の卒業生はすっかり忘れているように思えます。何はともあれ、「対華21ケ条要求」が第二次世界大戦に参戦する道を造った訳です。昔から日本人は中国人の不誠実、狡猾さに悩まされて来ました。いい加減『非韓三原則』ならぬ『非中三原則』を打ち立ててはどうか。

http://d.hatena.ne.jp/jjtaro_maru/20100929/1285712786

日本企業はアホとしか言いようがありません。自業自得でしょうけど。日経があれだけ大陸進出を煽ったせいもあるでしょう。日経は悪辣です。経営トップが、金か女で籠絡されたのかも知れませんが。でもやはり「騙される方が馬鹿」です。中国駐在員の生の声を聞けば進出には二の足を踏んだでしょうに。ソニーは日本人の名誉にかけて支払い拒絶すべきです。当たり前で、もし支払い義務がないのに支払えば、株主総会で追及されることは覚悟しなければなりません。放っておくことが大事です。ソニーの責任ではありません。株を全部売却する手続きを整斉とすることです。嫌がらせがあるでしょうけど、弁護士を立てて対抗し、世界にアピールすることです。外資の投資意欲を減退させるでしょう。日本政府は当てになりませんので。

宮崎氏の記事は「中国の地方債務が膨大」ということですが、早く中国版ブラックマンデーが来ないかと思っています。なかなかしぶといですね。言ってみれば「飛ばし」を国家レベルでやっているようなものでしょうが、いったい誰が一番損をするのかです。中国の債券はデフォルトになるでしょう。日本の金融機関も中国債は早く処分しておいた方が良いと思います。

11/22の朝日新聞はヨーカドーの北京撤退のニュースを流しました。遅きに失した感がありますが、早めの全店撤退が賢いやり方だと思います。

http://www.asahi.com/articles/ASJCP4WRDJCPUHBI01Y.html

日経記事

ソニーの中国広東省広州市の工場で、従業員による大規模なストライキが発生していることが22日までに分かった。同工場の売却を発表したことに対して従業員が一斉に反発し、4千人を抱える工場で生産が中止に追い込まれる事態となった。中国では待遇改善だけでなく、撤退に絡んでも日本の大手企業を狙うストが相次ぐ。中国ビジネスの難しさを改めて浮き彫りにした格好だ。

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仕事をすることをやめたソニーの広州工場の従業員たち(17日、広東省広州市)

発端はソニーが7日に発表したリストラ計画だ。計画は広州市にあるカメラ部品の工場を約100億円で中国企業に売却し、同工場から完全に撤退するというものだ。

工場は2005年に稼働。足元で4千人もの雇用をもたらしているが、中国経済が減速する中で厳しい決断を迫られた。従業員は全て売却先の中国企業に引き継ぐとしており、ソニーに特段の非があるわけではない。

ところが、この決定に翌日から従業員が一斉に反発した。

「我々はソニーの社員だ!」「何の説明もなく勝手に中国企業に工場を売るな!」「デモが嫌なら補償金をよこせ!」

従業員らは口々にこう叫び、工場幹部らに迫った。10日からは工場の出入り口を封鎖して製品の出荷を遅らせる強硬策に出た。15日には納期が迫る製品の出荷に困る状況下、警察がようやく事態収拾に乗り出し、デモを鎮圧。負傷者も出て、デモを主導した11人の従業員らが逮捕される事態にまで発展した。

しかし、これで収まらなかった。

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「我々従業員は機械ではなく奴隷でもない。我々を(他の企業に)売らないでください。我々にも尊厳と人権があります」

16日からは従業員らがこうした横断幕を工場の門に掲げ、工場に出勤するものの仕事はせず、工場内の食堂や運動場で思い思いに時を過ごす。それが22日現在まで続いている。周囲は今も万が一に備え、多くの警官隊が見張る異様な状況だ。

従業員が強硬手段に出るのには訳がある。狙いは「補償金」だと従業員らは口々に認める。26歳の女性従業員は「ソニーが撤退すると聞いて驚いたけど、リーダーの人から、ストに参加したら、ソニーは有名な大きな会社なので多額の補償金がもらえると聞き、よく分からないけど参加した」と明かした。そのうえで「お金がもらえるまで生産ラインには戻らないわ」と言い切った。

実際、企業側に全く非がなくても「多額の補償金を積むことで早期収拾を優先してきた日本企業は多い」。中国の労務や撤退問題に詳しいIBJコンサルティング(広州市)の前川晃広氏は進出企業の実態をそう指摘する。従業員に騒ぎ続けられるよりも、補償金で解決するなら、それで収拾してしまいたいというのが企業側の考えだ。

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そのことをよく知る従業員らは、交流サイト(SNS)を使って過去の事例などの情報を共有し合う。「どの企業が、何かあった時、どれだけの補償金を出したのかなどをよく把握し、それを交渉の材料に使う」(前川氏)のだという。

今回のソニーのケースも手続き上、企業側に全く非はない。労働契約法第33条は「雇用単位が名称、法定代表者、主たる責任者又は投資家等の事項を変更することは、労働契約の履行に影響しない」と規定。今回は売却で雇用主が変わるだけであるため、ソニーは従業員に経済的な補償は一切行わなくていい。

本来支払う必要のない補償金という日本企業が何度も苦汁をなめた問題に対し、ソニーがどう臨み、事態を収拾するかが注目される。

中国側もこの問題をどう受け止めるのか。「量から質へ」と産業高度化を標榜する以上、海外企業などに公正な事業環境を用意する必要があるが、現実はほど遠い。

少なくともこうした「ゴネ得」を狙う行為が繰り返されるなら、海外からの投資が今後一段と冷え込むことになるという認識と覚悟が必要だ。

広州=中村裕

宮崎記事

どうするつもりなのか、不良債権を平然と増やし続ける神経は?

インフラ投資の継続が目的とされるが、期日の迫った過去の借金の借り換えをやっているだけである。

高利の利息を支払いつづけるわけだから、雪だるま式に債務が傍聴してゆくには火を見るよりも明らかだ。

「融資平台」というのは、地方政府の企業体、つまりダミーである。

事実上、中国地方政府が債権を発行できない(上海特別市など特例を除く)ので、ダミーを設立し、銀行からの借り入れができないために、独自に「城投信」をいう債権を起債してカネをかき集めてきた。これら「融資平台」は中国全土に一万社が設立されており、その債券発行の推計は27兆3000億円を突破している。

地方政府の債務は最低に見積もっても290兆円になることは楼財務相が認めている。ウォール街は中国の地方政府の債務を340兆円前後と推定しているが、これだけでも日本の国家予算の四倍弱。破天荒の額面である。

かねて指摘してきたように財源不足を架空の投資話をでっちあげたりして、国有銀行に融資させ、焦げ付きが問題となると、理財商品という妙な投信を発行し、さらにはシャドーバンキング、街金。P2Pというネット上の金貸し。

株式市場はパンクしてしまったため、証券会社に資金をぶち込んで暴落を防いできたが、これで新規上場の機能が失われ、上海株式市場というのは官営となった。つまり株価操作のギャンブル場と化けた。

近未来に中国版ブラックマンディがやってくるだろう。

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