『「オランダのトランプ」が地滑り的大勝利、「極右の嵐」は世界的な趨勢に 2024年は世界で「リベラリズムが崩壊する年」になる可能性』(11/27JBプレス 木村正人)について

11/26The Gateway Pundit<Rep. Gallagher: Illegal Alien Owner of Secret California Chinese Biolab Was Receiving Millions in Secret Payments from Chinese Government (VIDEO)=ギャラガー下院議員:カリフォルニアの秘密中国生物研究所の不法外国人所有者は中国政府から数百万ドルの秘密報酬を受け取っていた(ビデオ)>

民主党知事は州民或いは米国民全体をバイオテロに遭わせるつもりか?他の地域、州にもあるかも。日本もチエックしないといけないが、所管は厚労省or警察?

下院情報委員会のマイク・ギャラガー下院議員(共和党、ウィスコンシン州)は日曜、サンデー・モーニング・フューチャーズのマリア・バーティロモの代役を務めていたショーン・ダフィー氏に加わった。

ギャラガー下院議員は、カリフォルニアで活動していることが発見された秘密の中国バイオラボに関するさらなる情報を明らかにした。

ギャラガー氏は、バイオラボの所有者は中国からの不法滞在者であり、彼のバイオラボは中共政府から資金提供を受けていたと述べた。

以前に学んだように、秘密のバイオラボもギャビン・ニューサムによって補助金を受けていました。

ショーン・ダフィー:カリフォルニア州ウィートリーにある中共と関係のある中国人が運営する秘密研究所について話したいと思います。このような秘密のバイオラボは全国に何カ所存在するのでしょうか?

マイク・ギャラガー下院議員:正直に答えれば、分かりません。そして、この調査をする上で私が心配しているのは、私の委員会が調査を主導したことです。私たちは超党派の報告書を持っていますが、これは米国人が読むことができるすべてを説明しています。大統領がFBI長官に向かって、「おい、米国にこれらがどれだけあるのか把握する必要がある」と言ったとしたら、彼らはどこから始めればよいのかさえ分からないでしょう。ここには米国に不法入国した中国人がいました。彼は中国政府を代表して知的財産窃盗に対する3億3000万ドルの罰金判決から逃亡していた。彼はこの研究所を設立し、エボラ出血熱や結核、HIVなどの危険な病原体をオンラインで購入していました。したがって、潜在的に敵対的な行為者が米国に損害を与えるために危険な病原体を購入することを防ぐためのトリップワイヤーや安全装置は設置されていません。

そして、地元当局がこれを発見し、それはすべて、地元および企業の建物検査官が、放棄されたはずの建物からパイプが突き出ているのを発見したためであり、FBIに電話しました。FBIは、大量破壊兵器との関連性がないので捜査できないと言ったが、それは不条理なので彼らはCDCに電話しました。CDCは当初、彼らとの通話を打ち切った。そして地元の議員がこの事件に乗り出したので、CDCは調査のためにチームを派遣せざるを得なくなった。そして、それは何ヶ月も経ってからでした。つまり、これは我が国の国家安全保障における大きな脆弱な部分を明らかにしたことになります。それは非常に厄介です。このようなことが起こらないようにするためには、さらに努力する必要があります。私たちは皆、ここ数年、潜在的な病原体やパンデミックに対する警戒を怠ると社会に何が起こり得るかを目にしてきました。そして私たちは何よりも知っています。何よりも。パンデミックが私たちに教えるべきことの一つは、この問題に関して中共は信頼できないということだ。

ショーン・ダフィー: CDCが行かなかったという事実は、もちろん翌日すぐに現場に行き、中国がどうやってこの研究所を設立し、この種の生物兵器を研究所に置いたのかを調査すべきだった。代わりに、彼らは電話を切り、FBIも捜査を拒否しました。ここで疑問が生じますが、CDC や FBI は実際にこの研究所の存在を知っていたのでしょうか? それが、彼らが調査に来なかった理由ですか?

マイク・ギャラガー下院議員:私たちの調査によると、地元当局が発見するまで彼らはその存在を知らなかったそうです。そこで、地元の役人がパイプを見た後、建物の中に入ってみると、白衣を着た大勢の人々がいた。彼らのほとんどは中国国民でした。そして、これらすべての小瓶には北京語でラベルが貼られており、最終的にはエボラ出血熱や HIV とラベルが貼られていることが判明しました。冷凍庫があったケースが1件ありました。CDCが最終的にそこに到着すると、医療グレードの冷凍庫があり、中にはこのような銀色のジップロックバッグが入っていました。そして、冷凍庫にはエボラ出血熱のラベルが貼られていても、袋自体にはエボラ出血熱のラベルが貼られていなかったため、サンプルの検査すら拒否した。そのため、現場に入って実際に仕事をすることを拒否したのです。繰り返しますが、それは非常に厄介です。そして施設の所有者は医療検査キットのビジネスを行っていると主張したが、それは詐欺だった。彼は偽の妊娠検査薬や偽の新型コロナウイルス検査薬を使用しており、彼がオンラインで病原体を購入するビジネス上の理由はまったくありません。

そして彼は中国から原因不明の電信送金を受け取っていた。中国からの200万ドル以上の原因不明の電信送金。繰り返しますが、信じられないほど厄介です。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/11/rep-gallagher-illegal-alien-owner-secret-california-chinese/

選挙不正の証拠はたくさん挙がっているのに・・・。

11/27阿波羅新聞網<阻止中共犯台 美军明年在亚太部署新陆基中程导弹=中共の台湾侵攻を阻止するため、米軍は来年アジア太平洋に新型地上配備型中距離ミサイルを配備する>チャールズ・フリン米陸軍太平洋司令官は最近、中共の台湾侵攻を阻止する手段の一つとして、来年アジア太平洋地域に新型中距離地上配備型ミサイルが配備されると述べた。 米軍事ニュースウェブサイト「ディフェンス・ワン」の報道によると、フリンは最近、カナダで開催されたハリファックス国際安全保障フォーラム(HISF)で記者団に対し、アジア太平洋地域における米国の新たな配備には少数の陸上配備型トマホーク巡航ミサイルと。スタンダード・シックス (SM-6) ミサイルが含まれると語った。

沖縄へも配備される?

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1982997.html

11/27阿波羅新聞網<北京白去了?塔利班威胁摧毁“一带一路”项目=北京は無駄足だったのか? タリバン、「一帯一路」計画を破壊すると脅迫>英メディア「テレグラフ」によると、パキスタンのタリバンはパキスタン政府に対し、中国の「一帯一路」プロジェクトのインフラ建設に5%の建設税を支払わなければ、「一帯一路」プロジェクトのインフラへの攻撃を開始すると脅迫した。

報道は、パキスタン・タリバンのガンダプール派の司令官の次のような発言を引用した。

「5% は我々のどの地でもの税金を指す。」

「税金が支払われなければ、一帯一路プロジェクトの機械やスタッフはタリバン武装勢力の攻撃の目標になるだろう。」

司令官はまた、中国からアラビア海までの道路と鉄道を含む長さ約2,000マイルのインフラプロジェクトである中国・パキスタン経済回廊(CPEC)が破壊されるだろうと名指しで言及した。

報道は、パキスタンの地域安全保障調査アナリスト、アブドゥル・サイードの「タリバン内では常に恐喝が常套手段であり、タリバンは経費を支払うためにこうした収入源に大きく依存している」と述べたと伝えている。

報道は、英国のシンクタンク、ウィルソンセンター南アジア研究所所長のマイケル・クーゲルマンの分析を引用し、「安全保障上のリスクと経済的困難にもかかわらず、中国政府は依然としてパキスタンへの投資を継続することに熱心である。中国にとって、民族分離主義者とイスラム過激派によってもたらされる二重の脅威の現実は、飲み込むには苦い薬だが、それでも飲み込みたいと考えているようだ」と。

5%と言わず、もっと高くても良い。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1982993.html

11/27阿波羅新聞網<共军抗议 美军:100多年来,我们天天在南海=共産党軍が抗議 米軍:100年以上、我々は毎日南シナ海にいる>中共と米国は先週末、係争中の南シナ海を巡り非難の応酬を展開し、中共軍は土曜日、米軍艦を追い払ったと発表、一方、米海軍は通常の航行の自由作戦(FONOP)をしたと主張した。

人民解放軍南部戦区の田軍里報道官は土曜日、ミサイル駆逐艦ホッパー号が11/25、中国政府の許可なく中国の西沙諸島の領海に不法侵入したと述べた。中国人民解放軍南部戦区は海空軍を組織し、法規制に従って追跡・監視し、警告・追放したと述べた。米国による中国の主権と安全の重大な侵害は、米国が「航行覇権」を追求し、「南シナ海の軍事化」を生み出していることのもう一つの決定的な証拠であり、これは、米国が徹底的な「南シナ海の安全リスクの製造者」であり、南シナ海の平和と安定の破壊者であることを完全に証明している。戦区の部隊は常に厳戒態勢を維持し、南シナ海地域の国家主権と安全、平和と安定を断固として守っていくと述べた。

係争中の南シナ海は毎年3兆ドルを超える船舶貿易の通り道となっており、中国はフィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシア、ブルネイが領有権を主張している部分を含む南シナ海のほぼ全域に対する主権を主張している。

2016年、ハーグの常設仲裁裁判所は、中国の請求には法的根拠がないとの判決を下した。中共はこの判決を受け入れも承認もしていない。

北京がマニラは南シナ海でのパトロールに外国軍を招待していると非難し、フィリピン軍と米軍による海空共同パトロールを非難した数日後、フィリピンとオーストラリアは土曜日、南シナ海で初の海空共同パトロールを開始した。

米海軍第7艦隊は日曜日にプレスリリースを発表し、「11/25、USSホッパー(DDG 70)が南シナ海南部のパラセル諸島(西沙諸島、ベトナムはホアンサ諸島と呼ぶ)付近で国際法に従って、南シナ海での航行権と自由を守るため、作戦を実施した」と述べた。作戦終了後、ホッパー号は領有権を主張している海域から出て、南シナ海で作戦を継続した。この航行の自由作戦は中華人民共和国、台湾、ベトナムの無害通航への制限に挑戦し、国際法で認められた権利、自由、海洋の合法的利用が保護される」と。

米海軍第7艦隊は「中華人民共和国、ベトナム、台湾はいずれも西沙諸島に対する主権を主張している。3カ国とも軍事船や軍艦に領海を『無害通航』する前に、許可または事前の通知が必要と要求するのは国際法に違反している。海洋法条約に反映されている慣習国際法に基づき、すべての国の船舶(自国の軍艦を含む)は領海を無害に通過する権利を有する。無害通航に対して許可や事前通知の要件を一方的に課すことは違法である。米国の無害通航は、事前通知やいかなる許可の要請も関係なく、中華人民共和国、台湾、ベトナムによって課されたこれらの不法な制限に対する挑戦である。米国はこれらの制限を受けず、無害通航を実証している」と述べた。

特に中共の主張は認められない。

https://www.aboluowang.com/2023/1127/1982975.html

11/26阿波羅新聞網<习的终身恶梦 他们拉开革命序幕 也阻止了战争—一年前举“白纸”的年轻人:他们结束了清零,也阻止了战争=習の生涯にわたる悪夢 彼らは革命を起こし、戦争も阻止した –1年前「白紙」を掲げた若者たち:ゼロコロナを終わらせ戦争を阻止した>歴史を見て、過去10年間の中国政治のあらゆる兆候が富の消滅と中流階級の消滅を示しているとすれば、それは支配体制の終焉を意味することと気づくのは難しくない。政治的に抵抗できなくても、この1年で「帝政の成功と王政の崩壊」の混乱を見抜いたからこそ、現在の政治に異議を唱える者はいないけれども、中国情勢の変化に伴い、政治的議論が高まり、人々の意識に変化が生じている。

一歩一歩か?

https://www.aboluowang.com/2023/1126/1982690.html

何清漣 @HeQinglian 5時間

中国は一体「小イスラエル」からどれだけの技術、特に軍事技術を手に入れたのだろうか? https://voachinese.com/a/israel-china-arms-sale/7364680.html @voachinese 経由

中国がハマスのイスラエルに対する残忍な攻撃を非難しなかったことは、イスラエルに不満と怒りを引き起こしている。加えて、中国のメディアやSNSにおける極端な反イスラエル、反ユダヤ主義的な言説の増加と相まって、中国は中立を主張しているものの、実際にはどちら側についているかをイスラエル国民に認識させることとなった。 …もっと見る

https://twitter.com/i/status/1728604023748431931

何清漣が再投稿

Frank Tian Xie(謝田) @franktianxie 20h

主要メディアと左派はサウスカロライナ州の人々がトランプにブーイングするのを期待していたが、代わりにまるまる2分間歓声が聞こえた。人民の大統領。2024年への序曲。

引用

Randy the Savage @reannadilley 21h

サウスカロライナ州がトランプにブーイングをするだろうと主張しようとしている人は・・・我々の大統領に対する耳をつんざくような歓声を2分間お楽しみください。

木村氏の記事では、「難民・移民阻止を唱える」のは「極右ポピュリスト」と呼ぶことは、自分が「極左」だからではないのか?かなり左に偏った座標軸から見るから、真ん中にいる人も「極右」と見えるのでは?何故、別な国家が経済難民、偽装難民、移民を無理して受け入れないといけないのか?いつも言っていますように、そこで育った人にその地で精神的・物理的に良い暮らしができるよう支援すればよいことで、他国が無理して受け入れることはない。宗教や文化が違う人が混じれば必ず軋轢を生む。治安が悪くなるのは当たり前。法と秩序を守ることが政府に課せられた役割だから、それが今まで蔑ろにされてきた方がおかしい。

「エリートのリベラル対ノンエリートのナショナリスト」という分類は、確かにそういう傾向はあるでしょう。でも、民主主義の担い手はエリートではなく、一般大衆です。一般大衆を無視した政策では民主主義の名が泣く。「難民・移民問題に関してオランダの有権者の3分の2は保守的な考えだ。進歩的なのは3分の1だけで、難民・移民問題を争点にした場合、左派は圧倒的に不利になる」と言うのは当たり前で、それを今まで国民が我慢してきたのがおかしい。

これから世界各地で選挙が続きますが、リベラルや左翼を保守派が打ち負かし、まともな世界になることを望みます。

記事

オランダの極右政治家で自由党(PVV)党首のヘルト・ウィルダース氏(写真:ロイター/アフロ)

(国際ジャーナリスト・木村正人)

2024年は歴史上最大の選挙イヤー

[ロンドン発]2024年、世界人口の半分以上、40億人超を擁する76カ国で選挙が行われる。米国やロシアの大統領選、欧州連合(EU)の欧州議会選、インド、インドネシア、メキシコの総選挙、全国規模のブラジルやトルコの地方選…。英誌エコノミスト(11月13日付)は「24年は歴史上最大の選挙イヤーになる」と指摘する。

そして世界中で「極右」の嵐が吹き荒れそうな気配が漂い始めている。

言論や結社の自由など民主主義の前提条件を欠く国も少なくないが、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットの民主主義指数(22年版)で9位に位置づけられる最も成熟した自由民主主義国家の一つ、オランダの総選挙で激変が起きた。難民・移民阻止を唱える極右ポピュリスト、ヘルト・ウィルダース氏率いる自由党(PVV)が歴史的大勝利を収めたのだ。

米ハーバード大学ケネディ行政大学院のピッパ・ノリス講師(比較政治学)はX(旧ツイッター)にこう投稿した。

「ウィルダースのことを“オランダのドナルド・トランプ”だと主張する人々は歴史を取り違えている。ウィルダースがPVVを結党したのは06年。トランプが15年に黄金のエスカレーターを降りる9年前だ。トランプこそ米国のウィルダースなのだ」

2008年1月、アムステルダムでは極右の「過激派」ウィルダース氏に対し、社会主義者らによる抗議デモも発生。逮捕者が出る騒ぎになった(写真:AFLO)

16年の米大統領選。トランプ前米大統領は米ニューヨークのトランプ・タワーで「黄金のエスカレーター」を降りてキャンペーンを開始した。

ノリス講師はその年の3月当時、米紙ワシントン・ポストに「トランプ氏だけではない。権威主義的ポピュリズムが米欧全土で台頭している」と題して寄稿し、ポピュリズムの台頭について次のように解説している。

難民・移民阻止唱えたウィルダース氏の圧勝

「私たちは(ジェンダーや同性婚など)社会的価値観の変化に対する深く、強い文化的反発を見ている。ポピュリスト的権威主義は長期的かつ継続的な社会変化への西洋社会の文化的反動として説明するのが適切だ。長期的な世代交代は多くの伝統主義者の文化的価値を脅かしている。低学歴で高齢の市民は、自国内で疎外され、取り残されることを恐れている」

同じ構図がコロナ後遺症とエネルギー価格の高騰、インフレによって再びあぶり出された。1年後に迫る米大統領選の世論調査で米紙ニューヨーク・タイムズ(11月5日付)は最も重要な激戦6州のうち5州でトランプ氏はジョー・バイデン大統領に4〜10ポイントもの差をつけていると報じたばかり。アルゼンチン大統領選でも極右の嵐が吹き荒れた。

11月22日に投開票されたオランダ下院(定数150)総選挙でPVVは20議席増の37議席を獲得して初めて議会第1党になった。中道左派の労働党(PvdA)とグリーン・レフト(GL)の左派連合が8議席増の25議席。ルッテ氏の後継者率いる中道右派の自由民主党(VVD)は10議席減の24議席。8月に結党した中道・新社会契約(NSC)は20議席を得た。

もともと総選挙は25年に実施される予定だったが、難民・移民規制を強化しようとしたマルク・ルッテ首相が連立政権内で反対にあい、前倒し総選挙に追い込まれた。難民・移民問題が総選挙最大の争点となった。「もう、うんざりだ。自分たちの国を取り戻そう」とあからさまに自国への難民・移民の流入阻止を訴えたウィルダース氏が圧勝した。

エリートのリベラル対ノンエリートのナショナリスト

強権色を強めるハンガリーのオルバン・ビクトル首相はXで「変革の風が吹いている」と祝辞を送った。オルバン氏は「ブリュッセルの欧州モデルはカオスを招く。私たちは(著名投資家)ジョージ・ソロスの借金奴隷になりたくないし、ギャングの抗争地帯に住みたくもない。移民ゲットーの世界に住みたくもない。今こそEUを変える時だ」と訴えた。

フランスの右派ナショナリスト政党「国民連合」のマリーヌ・ルペン氏も「国民のアイデンティティーを守ることへの愛着が高まっていることを裏付ける勝利だ。民族の松明が消えるのに抵抗する民族が存在するからこそ、このような希望が生まれる」とXに書き込み、EUのより多くの国々が難民や移民は過剰で無秩序だと考えている証拠だと強調した。

サルビーニ書記長(左)とウィルダース氏(サルビーニ氏のXより)

イタリアの右派ナショナリスト政党「同盟」のマッテオ・サルビーニ書記長も「同盟の歴史的な盟友であるウィルダース氏の桁外れの勝利を祝福したい。新しい欧州は可能だ」とXに投稿した。来年6月に行われる欧州議会選で極右・右派ナショナリスト政党が大勝利を収めれば、人の自由移動を認めるEUの移民政策が転換点を迎える可能性がある。

オランダのライデン大学で政治学を教えるトム・ロウワース准教授は総選挙の結果について「先週、世論調査でPVVは支持率を急激に伸ばしていた。まだ、どの政党に投票するか決めていなかった有権者も多かったはずだ。上昇する世論調査の支持率を上回る議席を獲得するとは完全なサプライズだ」と驚きを隠さない。

ボラティリティを増す民主主義

ロウワース准教授はPVVが20議席増、NSCが20議席増、左派連合が8議席増、19年に創設された農本主義の右派ポピュリスト新党「農民市民運動党(BBB)」が6議席増と合計して54議席も動いた点を強調する。「オランダの民主主義はボラティリティ(変動幅)を増した」と指摘する。

ドイツの統計会社スタティスタによると、コロナ危機の入国制限が解除されたことやウクライナ戦争の避難民でオランダへの移民流入は20年の6万8359人(純増数)から22年の22万3798人(同)と3倍以上に激増、22年10月初めに人口が1780万人近くに達した(20年の人口は1741万人)。

人口構成が急激に変化したことが民主主義のボラティリティを増幅させている。

同大学でオランダ政治を教えるサイモン・オッチェス講師は「難民・移民問題に関してオランダの有権者の3分の2は保守的な考えだ。進歩的なのは3分の1だけで、難民・移民問題を争点にした場合、左派は圧倒的に不利になる」と語る。

比例代表制のオランダは米国や英国のような二大政党制ではなく多党制のため、連立協議に何カ月もかかる恐れがある。

難民・移民規制に前向きなVVD、PVV、NSC、BBBが連立協議に入るのが最初のステップだとオッチェス講師は指摘する。

ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校のヨースト・ヴァン・スパニェ教授はXで「ルッテ首相によるPVVの排除と模倣を合わせた戦術が奏功していたのに後継者は排除戦術だけ止めた。その結果、PVVへのシフトは加速した」と分析している。

ウィルダース氏はウクライナへの追加の武器供与に反対

過激な反EU、反イスラムで悪名高い金髪のウィルダース氏は総選挙で「難民と移民の津波」を強調した。その一方で戦略的に反イスラムのレトリックを抑え、住宅不足、生活費の危機、医療制度のひずみへの対応に重点を置き、安心した主流派支持層を取り込んだ。ウィルダース氏はウクライナへの追加の武器供与にも反対している。

マニフェスト(政権公約)でEU加盟の是非を問う拘束力を伴う国民投票の実施、イスラム学校、コーラン(イスラム教の聖典)、モスク(礼拝所)の禁止、政府機関でのイスラム教スカーフの着用禁止を掲げ、「オランダへの難民と移民の流入が減少すれば、オランダのイスラム化も後退する」と訴えた。

ウィルダース氏はイスラム教を「ファシズムのイデオロギー」と呼び、パキスタンの宗教指導者から死刑宣告のファトワ(宗教令)を出されている。「私たちの指針はオランダとオランダ人の利益のために行動することだ。自国第一だ」と強調するウィルダース氏は勝利が明らかになると、政権入りを意識してオランダの法律と憲法を順守すると約束した。

第二次大戦後、トルコやモロッコなどから出稼ぎ移民を受け入れたオランダでは、モロッコ系移民2世のトラブルが目につくようになった。02年のロッテルダム市議選で移民排斥を唱えたピム・フォルトゥインの地域政党「住みよいロッテルダム」が躍進。しかし2カ月後に動物愛護活動家に射殺される事件が起きた。

モロッコ系移民を「クズ」呼ばわり

04年にはフォルトゥインの伝記映画を制作していた監督テオ・バン・ゴッホがモロッコ系青年に殺害された。その遺志を受け継ぐようにPVVを結党したのがウィルダース氏だ。「イスラムは民主主義と相容れない」と叫び、モロッコ系移民を「クズ」呼ばわりして差別煽動罪で有罪判決を受けたこともある。

オランダでは宗教離れが進んでいることが逆にイスラムへの警戒心を呼び起こしている。ウィルダース氏は反イスラム映画『フィトナ』をネット公開して世界中の非難を浴び、英国からは入国を拒否された。オランダ総選挙の結果は難民・移民に対するウィルダース氏の考えが欧州の標準になっていることを浮き彫りにした。

その英国も不法入国者をルワンダに送る計画について最高裁に人権侵害で違法との判断を下された。

立場が弱い難民や移民は困難な時代にスケープゴートにされやすい。ネオリベラリズム(新自由主義)が生み出した貧富の格差が自由市場の限界を白日の下に晒した。

そして今、極右・右派ナショナリスト政党の台頭が民主主義の限界を私たちに突きつける。

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