ブログ

サイト管理人のブログです。

ブログ一覧

3/8JBプレス 横地光明『習近平がヒトラーに変貌する日への備えは万全か 「ミュンヘンの宥和」が大惨事に発展したことを忘れるな』について

横地氏の論理展開は至極当然と思いますが、一番問題なのは国民レベルで危機の認識が共有されていないことです。左翼・リベラルに偏ったメデイアと学会(含む日教組)、傍観を決め込む経済界と悪条件が重なっています。国民はこのままでは「奴隷の平和」という事態になることを想像できないのでしょう。左翼は共産党支配を受けたいと思っていますので、確信犯でしょうけど。

自民党の責任は大きいです。マスコミのバッシングを恐れるあまり、長期的戦略を持たず、その場を糊塗してきて、左翼・リベラルに譲歩してきたためです。でもネットの発達により少しずつ情勢は変わってきました。朝日新聞のリストラ(OBへの新聞無料配布取りやめ、賃金カット)は、その表れでしょう。朝日新聞社員・配達員の不祥事も相次いで起きています。駅や電車内で女性に暴行、救急車への唾吐き等。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160305/k10010432541000.html

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160305-00000554-san-soci

逮捕されても、傲慢としか言いようがない言いぐさです。こんな新聞がクオリテイペーパー扱いされてきたことが日本の不幸です。日教組が受験対策で勧めてきたのが大きいのでしょうけど。朝日は日本共産党・中国共産党・朝鮮労働党の「喉と舌」です。日本国民のことは全然考えていません。戦前も尾崎秀美(大阪朝日記者)のスパイ事件で日本を誤導してきました。不買でドンドン売り上げを下げる必要があります。また「押し紙」問題もありますので、こういう不正をしながら「社会の木鐸」を標榜するのはチャンチャラおかしいと思います。公取に糾弾した方が良い。

3/8には朝日新聞から電話で「新紙面になったので一定期間無料で配達できます」と言うので「即座に「要りません」と断りました。相当の焦りがあるものと見受けられます。でも何故自宅の電話番号を知ったのでしょう。大事な個人情報ではありませんか。言っていることとやっていることが違いすぎます。どうせなら思想調査をすれば、勧誘の電話はなかったでしょうけど。

自民党は自分でPRするTVチャンネルを持てば良いでしょう。既存のTV放送局には入札制を入れず、安くしか電波利用料を取っていないので、同じようにすれば良い。週1回限られた時間でも良いでしょう。憲法改正の必要性を党として国民にもっと説明しなければ、国民投票で支持は得られないでしょう。既存のメデイアは憲法改正反対なので。横地氏の仰っています「自分の国は自分で守る」ことも丁寧に説明していかなければ、メデイアの「戦争反対」のアピールに負けてしまいます。

記事

Steria Hacking Challenge

仏パリ(Paris)西部のムードン(Meudon)で行われたハッキングのコンテスト「ステリア・ハッキング・チャレンジ(Steria Hacking Challenge)」に参加する学生〔AFPBB News

米紙の衝撃的報道

 JBpressは最近立て続けに尖閣諸島をめぐる日中交戦に関し、「衝撃のシミュレーション『中国は5日で日本に勝利』」(1.27部谷直亮氏)、「オバマ政権最期の今年、中国は尖閣を攻撃する」(2.3古森義久氏)なる驚くべき記事を報じた。

 前者は米ランド研究所のデヴィッド・シラパク氏の尖閣事態シミュレ―ション公開リポートの紹介である。

 「日本の右翼が尖閣に上陸すると中国海警が逮捕し海警と海保が衝突、日中の艦艇・軍用機が展開し中国艦の空自機への発砲から日中交戦が始まり、米潜水艦が中国艦を撃沈すると中国は米国西部をサイバー攻撃、また対艦ミサイルで海自艦艇を撃沈、中距離ミサイルで日本本土を攻撃。米国は日本の空母参戦と中国本土基地攻撃要請を拒否し、中国は5日間で尖閣を占領」とその内容を伝えた。

 後者は28.1.25付ウォール・ストリート・ジャーナルに掲載された米ハドソン研究所のルイス・リビー氏らの論文『北京の次の先制行動は東シナ海だ』(Beijing’s Next Gambit, the East China Sea ;By Arthur Herman and Lewis Libby)に関するもの。

 「中国は日本と密接な関係を持ちながらも突然尖閣に軍事行動を開始し両国の軍事衝突になる。オバマ政権は日米安保発動の日本の強い要請を抑え日本は引き下がり外交的解決を求めるが、国際調停で中国の主張がより支持され尖閣領有権主張が日中対等に扱われることになる」との主張とそれへのコメント記事。

 これに対し、元航空自衛隊空将の織田邦男氏は、ランド研究所のリポートについて「あまりにも稚拙なシミュレーション」と批判(本誌2.4)する。

 「そんな前提はあり得ない。米が潜水艦を参戦さても中国が軍事行動を停止せず、米国がサイバー攻撃で大きな社会混乱を起こされても参戦しないはずがない。近代戦を支配する航空戦に少しの配慮もなく話にならない。これらは米政府にあまり深入りするなとの警告を促すものであり、あるいは中国の思惑を入れての仕業(コミットメント・パラドックス)である」と主張し大方の賛同を得ているようだ。

 確かにその可能性も高い。しかし、中国が米空母2隻の行動でミサイル発射を中止(1996年:台湾総統選挙)したのはまだ対艦ミサイルを十分保有しなかった時代のことで、現在の米中の相対的力関係とは著しく違っている。中国の軍事力を少しでも過小評価するようなことは危険である。

 前者が海自の撤退収容で終わるのは、あたかもベトナム戦争の最期を見るようだし、後者には、アドルフ・ヒトラーによるチェコスロバキアのズデーテン地方割譲要求を認めた「ミュヘン宥和」の歴史的愚挙を想起させられた。

 こうした歴史を振り返れば、中国が日本と通常の関係を保ちながらも突然短期局部的軍事行動を仕かけることは十分考えられる。

 米国はその尖閣攻撃事態発生に対し、大統領を含む政府高官が「尖閣は安保5条の適用範囲で米国は日本を必ず護る」としばしば公約している。しかし、実際にはミュンヘン宥和のような事態が発生する恐れはないだろうか。

 もし、尖閣諸島が中国から攻撃された場合、米国は自らの国際的信頼性が一気に地に落ちることを承知で、日本の要請を抑えて中立を守り、日本本土が中国の中距離ミサイルで大被害を受けても、空母を大西洋に逃がしたり、国際調停で中国の尖閣領有権の主張を認めたりする可能性は否定できない。

 現実問題として、中国が尖閣諸島に対して本格的侵攻を行う危険性はそれほど高くはないかもしれない。しかし、前者のシミュレーションは地位の確立した専門家のものであり、後者の論文はブッシュ政権の国防次官補らによる論文で「最善を期待し最悪に備える」べき安全保障の原則からして軽々しく扱ったり無視していいものではない。

米国は尖閣諸島防衛を公約していても軍事支援を発動しないことがある。国家防衛に強い意志と能力を欠くものは見捨てられるという国際政治の非情さを忘れてはならない。

 政府も国民も等しく短期的局部的な中国の軍事行動はいつでもあり得ることを覚悟し「自分の国は自分で守らなければならない」現実に目覚め、その指摘する日本の安全保障上の根本的欠陥是正の警鐘を真剣に受け止め、すみやかにこれらを改善しなければならない。

尖閣防衛には何が必要か、彼らの警告

 政府は尖閣事態に対する米国の公約履行の確証を高めるべく施策するとともに、防衛省・自衛隊は尖閣事態に対しこれを抑止・対処するため、南西方面を防衛努力の焦点としてその対応を急いでいる。

 例えば陸上自衛隊では、島嶼奪還部隊のための水陸両用部隊の整備、与那国島への沿岸監視隊、石垣島への対艦・対空ミサイル部隊と警備部隊の配置、奄美大島への対艦・対空部隊配置、「オスプレイ」の導入、作戦部隊の軽快な輸送展開のための師団・旅団の軽量化を進めている。

 海上自衛隊はイージス艦2隻の迎撃ミサイル「SM-3」の装備化と2隻の新造、潜水艦6隻の増加を図る計画である。また航空自衛隊は既に九州から1個飛行群を那覇に移し第82航空隊の部隊と合わせ第9航空団を新設し「F-15」を倍増し40機体制とした。

 海上保安庁も保安官・巡視船を増加し石垣島に尖閣海域監視専任部隊を設けた。

 しかし彼らが指摘しているのは、そのような戦術レベル次元を超えて戦略レベルあるいは国家安全保障レベルの欠陥なのである。

 すなわちこの論文とシミュレーションが指摘する最大の問題は、再言するが中国は予期しない時に突然軍事攻撃を仕かけることがあり、その場合米国は予ての国家公約(オバマ大統領や国防長官や軍高官の発言)にもかかわらず尖閣事態に軍事支援を避けることがありうるという深刻な問題だ。

 第2次世界大戦を誘発してしまった「ミュンヘン宥和」が尖閣諸島を舞台に再現されないと誰が断言できるだろうか。中国の習近平国家主席がヒトラーのような野望を抱いていないと確信できるのだろうか。

 日本がもっぱら米軍に期待している抑止力を欠き、我が国本土までが一方的に中国のミサイル攻撃に晒され、またそのサイバー攻撃によって社会インフラ、政官軍経のシステムが機能を失う危険性は常に念頭に置いておかなければならない。

 またこれらのリポートは、作戦部隊の作戦輸送展開と戦力発揮のためこれを支援さるための兵站的支援確保に信頼性が乏しく、加えて航空基地などに掩体(えんたい=敵の砲弾から身を守る土嚢などの装備)が全くなく甚だ脆弱であることも指摘している。

 中国が容易に兵を動かすのは、国境における短期的攻撃がインド(1959、62)、ソ連(69)とベトナム(79)の例でも知られる。インドとソ連の両国は敢然と戦いこれを阻止したが、ベトナムは海上戦力が弱く西沙諸島では固有領土の島嶼を軍事占領された。

 中国は核大国のソ連とさえダマンスキー島で戦い半分を領有化(1969)した。決して油断できる相手ではない。

 日本が尖閣諸島を絶対に守り抜く強い意志と現実的態勢を示し中国に乗ずる隙を与えず、またいかに日米安全保障条約の信憑性を確立するかが問題である。しかし今日までの施策ではその保証は薄弱で抜本的見直しが必要である。そして諸々の形骸的防衛政策を刷新することも不可避である。

日米安保条約信憑性の確立

 中国が尖閣に武力攻撃をすれば、米国は日本の救援に必ず必要な武力を行使する姿勢が確信されれば、核大国同志の米中の戦いは最終的には核戦にも繋がる恐れがあり、ともに国家の存非のリスクを懸ける決意しなければならないので、両者の武力対決は強く抑止されよう。

 したがって平素からいかに米国が日本に対する中国の武力使用に対して、不退転の決意で日本防衛に参戦する不動の意図をコミットするばかりでなく、日米の現実の関係と軍の態勢と活動を示すことによって中国に誤解を生じさせないかが肝要になる。

 しかし、この論文などが示すように日米は、いまだ真の運命共同体ではない。一般米国民の世論のみならず政権当事者も、無人の岩礁の日中の争いになぜ米国の青年の血を流さなければならないかと考えるのは当然だ。

 そして、仮に中国がアジア・西太平洋を支配しても、ハワイ以東を支配できれば米国の安全は保障され経済繁栄に支障はないとの意見もある。米国の国力の相対的衰退と現在進行中の大統領予備選挙からも米国政治の内向き傾向がさらに強まることが容易に観察できる。

 日米同盟信憑性の確立は容易でない。しかしやらなければならない。

 第1は尖閣諸島の持つ日本・ASEAN(東南アジア諸国連合)・米国にとっての至高な戦略的価値と安全保障上の象徴性を米国政府と国民に一層認識させる努力だ。

 第2には日本自身が米国にとって失い得ない国際戦略上の大きな価値を持つことだ。強い経済力・外交力に加え強い防衛力を構築し、アジア・太平洋の安全保障にしぶしぶ関与するのではなく、覚悟を持って積極的に先導し、米国を巻き込みASEAN・豪・ニュージー-ランド・印と共に中国の国際法侵害対処に行動しなければならない。

 これはちょうどヒトラーの修正主義の領土拡大の野望を前にし、英国が米国を巻き込み現状維持派の諸国に訴え国際情勢を指導したのに似ている。

抑止目的達成のための政策の刷新

 我が国の防衛政策の第1はもちろん抑止である。しかしながらその実態は抑止のための能力を整備しないばかりか愚かにもそれを機能しないような政策ばかりを進めている。

 具体的に示そう。古くは鳩山一郎総理の時代から「我が国に対して誘導弾等による攻撃が行われた場合、座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とは考えられない。――(したがってその)誘導弾等の基地を叩くことは法理的に自衛の範囲に含まれる」(衆院内閣委S31.2.29)との一貫した立場を取りながら、「我が国防衛力は周辺諸国に脅威を与えてならない」とし「専守防衛」を政策の基本にしている。

 この「専守防衛」なる軍事用語は世界にないが、「侵攻を受けたら立ち上がり、防衛力の行使を発動し日本を防衛するとするものである」とされる。このため戦闘機の行動半径を抑えるため態々その空中給油装置を外したたり、対地攻撃能力の保有を禁止し、ミサイルの射程を厳しく制限してきた。

 このため、日本への侵略を考える周辺国は日本の持つ防衛力に脅威を感ずれば感ずるだけその企図が封ぜられ即ち抑止されるのに、その脅威をなくし、加えて不意急襲的第一撃で自衛隊の各基地の航空機、護衛艦が一挙に壊滅させられる公算を大きくし、かえって相手を侵攻の誘惑に駆り立てる危険性を高めている。

 したがって、抑止を政策の基本とするならば、敵に乗ぜられない隙のない強靭な防衛力を備え周辺に無言に厳然たる脅威を与え、特に強力なサイバー能力を整備するとともに、我が国を攻撃する基地を破壊できるよう航空機の對地攻撃能力を整備し、かつ中国や北朝鮮の中距離弾道弾攻撃基地を叩き得る誘導弾を整備しなければならない。

 こうした論議に対して、日本が中距離誘導弾(弾道あるいは巡航)を持っても、奥地からさらに長い射程のミサイルで国家中枢を狙われ、その攻撃の意図を封ずることはできない。したがって中国の中距離ミサイルに対抗せんとするのは誤りであるとする説がある。

 しかしその考え方は、戦争はいつどんな場合でも無限界に全面戦争に拡大するとして、戦争にあるラダ―(ladder:堺域)の存在を無視するものである。

 また中国はミサイルの射程を増大すればするだけ、ますます日・米・豪・インドなどが結束してその対抗施策を講ずることを危惧し、中国が最近、ミサイル開発を抑えようとしているとする主張がある。

 しかしそれは自説の合理性を裏づけようとする一方的理屈ではないのか?

 それが事実であれば、中国のアジア西太平洋から米国勢力を駆逐せんとする意図を放棄した明確な証左や、南シナ海における領有権争いのある岩礁を埋め立てて造成した軍事基地を放棄するなどの確たる事実でこれが証明されなければならない。

 しかもリスクが高い侵害ほど発生の蓋然性は少なく、その大きい蓋然性のあるリスクに備えることに合理性が有り、日本が中距離ミサイルを保有する大きなメリットを忘れてはならない。

 この中距離ミサイルを、我が国で独自に開発国産化するには、相当の期間と経費を投入しなければならない。しかるに幸にも、米海軍にはトマホーク巡航ミサイル(射程1250、1650、2500、3000キロの各種、価格1億円前後)があり、海自艦はその発射装置VLS(MK41)を既に装備しておりミサイルの購入と計画飛行制御装置の導入だけで済む。

 仮に対中国用に1000発、北朝鮮用に200発の計1200発を整備したとしても費用は1200億円程度であり、これはいずも級大型護衛艦の建造費に相当するが、何年間かに分けて整備すれば何隻かの耐用艦齢の延長によって、費用の捻出が可能でありその防衛効果は絶大である。

サイバーセキリティ能力の抜本的強化

 サイバー戦争は第5の戦いの空間として、平戦両時に、しかも瞬時に、国家・軍事機能が全面的に麻痺混乱喪失させ得る特殊な脅威を有する。サイバー攻撃は兵器開発の詳細な図面も容易に知らない間に盗み取られ、その危険性は往時の暗号文傍受解読の比ではない。

 ロシアは世界最強のサイバー戦能力を有すると言われるが、中国が絶えず米国日本に陰に陽にサイバー攻撃を仕掛けていることは公然たる事実だ。そのため中国が強力な該軍事組織(61398部隊等)を持ち、加えて民間に膨大(800万人とも)な専門家集団を養成していることはよく知られているところである。

 中国が開発中といわれる第5世代ステルス戦闘機「J-20」が米国などが開発し、空自が導入を図っている「F-35」と外形がそっくりであるが、これもサイバー戦の重大な一面として認識しなければならないであろう。

 このため、米軍は大将を長とする数千人規模の統合軍を設け、韓国もサイバーコマンドを保有(公表6800人)し国防費の3%を振り当てていると言われる。

 翻って、我が防衛省・自衛隊のそれを見ると地位と名は立派な統合部隊だが前者に比べれば真に貧弱な憐れな憂うべき存在でしかない。

 防衛省は速やかに民間のホワイトハッカーを急募し、少なくとも現情報本部位の態勢を整備しサイバー戦の攻防兼備の能力のある部隊に画期的に強化し、政府も特命大臣を置きサイバーセキリティに国を挙げて取り組まなくてはならない。

自衛隊を戦い得る体制への緊急措置

 自衛隊は形は何とか揃っているが、よく観察すれば実戦能力に乏しく瞬発力を発揮できても、人的物的に縦深性を欠いていることを認めざるを得ない。

 陸上自衛隊の部隊は米国が32万10個師団の整備を求めたのに18万で13個師団を編成したから、師団と称しても人員も装備も少なく、国内戦を理由に兵站機能を極端に絞り、戦闘員も多くの任を兼務するから少しの損害発生で全部隊の機能が大きく失われる宿命的脆弱性を持っている。

 しかも財務省は、定員に対してさらに充足率を課しているから初めから本来の能力を発揮できない。もとより自衛隊の装備・弾薬・燃料・部品の備蓄は甚だ乏しいうえ、これを必要方面に移動する十分な手段が準備されていない。

 陸上自衛隊は南西方面の事態に対応するため、1個機甲師団、3個機動師団、4個機動旅団を整備しようとしているが、これらの南西諸島への部隊・装備の緊急輸送も陸自および空自の航空輸送力は大きな限界があり、海上自衛隊も輸送艦は僅か3隻しか持たず、民間ヘリーなどの庸船を前提としている。

 だが、果たして業務に就いている船の緊急確保が可能なのか、何より危険な業務につく多くの船員の協力が得られるかの保証は全くなく、それには国家的な法的準備がなければ不可能である。

 参考に記しておくが、1個作戦師団の必要輸送所要は40万トンとされるのが常識である。陸自の師団は規模が小さく軽いからその4分の1、旅団は規模が師団の2分の1であるから8分の1、機甲師団を2分の1として計算しても所要合計は実に70万トンにも上る。

 この所要を容易に確保可能できるだろうか。最近北朝鮮のミサイル発射実験に備え、イージス艦(SM-3Aは射高300キロ・射程数100キロ位)とPAC-3部隊(射程20キロ程度)が展開したが、日本のBMD (弾道ミサイル防衛)は層が薄く、防護空域が限定され過ぎる。PAC―3は本来陸軍の野戦の拠点防空用のものだ。

 したがって速やかにSM-3B(射程、射高は1000キロが期待される)を開発装備化するとともに空自各高射隊はそれぞれPAC-3の半分をTHAAD(射高約150キロほど)に換装することが必要だ。

 陸・海自使用の対艦ミサイルの射程は短か過ぎるし、中国海警にはフリゲート艦の転用船があり更に軍艦仕様の超大型巡視船を建造中と報ぜられるが、そんな船に体当たりされては商船仕様の海保の巡視船はひとたまりもない。

 戦時所要の大きく拡大が予想される予備役自衛官は、我が国の社会制度と特殊な社会環境から質量ともに致命的な欠陥を持っている。

 新しい防衛計画では統合機動防衛力整備の名の下に、北海道以外の師団・旅団から戦闘力の骨幹である戦車と火砲を外すそうであるが、これでは作戦部隊でなく、警備師団(旧陸軍の後方警備にに任じた独立混成旅団)に過ぎなくなる。

 「国防力の相対的優劣は国際関係に影響を及ぼす」(「国際政治」モーゲンソー)と言われるが、最近力信奉のロシアが対日姿勢を強硬にしているのは、これが反映しているのかもしれない。

まとめ

 ある高名な国際政治学者は、国際情勢が不安定になったのは、「米国が弱くなり中露が強くなったのでもなく、中露が地域覇権を模索しながらもバラク・オバマ政権が軍事介入に消極的になったからだ。しかし次の政権が戦う姿勢になれば世界の不安定さは加速するだろう」と言っている。

 立派な国際政治学者の御託宣であればそういう公算が高いのであろう。しかし核大国の米ソが対立した冷戦時代は安定し、その終焉とともに世界は一挙に不安定不確実の情勢に陥り、世界の誰もが不安に悩ませられたのも否定し難いものがある。

 したがって、米国の次期政権がその第一流の国力と軍事力を背景に、国際秩序を侵すことは軍事力使用してもこれを許さないとの厳然たる政策を採用すれば、かえって世界情勢は安定するのではなかろうか。

 思うに、日本が世界最大の長期負債を抱え、少子化で人口問題が危機的状態に陥り、自国の防衛が形骸化の姿にあるのは「環境に適応できない種は生き残れない」(ダーウィン)のに世界の情勢変化に目をつぶる国民におもねり、政権がその維持にまた政治家が票を求めることを優先し、国家の長期的基本問題を放棄してきたからである。

 万一の場合に備え、国防の象徴尖閣防衛を事態的に確実にするためには早急に警察官僚が警察原理で作った国防政策と自衛隊を軍事原理で刷新することが現下日本の国家的緊急課題である。

3/5ZAKZAK『中国、400兆円巨額損失も 米「空売り王」予言 600万人リストラ地獄…』、3/6日経『中国5カ年計画、成長持続へ投資 交通網に年34兆円超』・『中国経済 続く難局 5カ年計画「年6.5%以上の成長」』について

経済的に中国の打つ手は何もない、と言うか、あるにはありますが、総て現状を悪くする、傷を深くするだけです。G20でお墨付きを貰った財政出動も、ゾンビ企業を生き延びさせ、過剰債務を増やすだけです。金融政策としての緩和政策はキャピタル・フライトを招くのでこれは採れないでしょう。外貨準備高がドンドン減っていき、中国と雖も数字の誤魔化しが効かなくなります。

黒田日銀総裁がアホなことに中国に助け舟を出した資本規制は、元のSDR入りで普通に考えたらやれないと思うのですが、何せ「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という民族ですから、ラガルドの面子を潰すことなど何とも思わないでしょう。それでも、中国からの資金が出るのを防ぐだけで、プラス面はありません。逆に新たな資金の流入を防ぐでしょう。誰も引き出せない銀行に預金しようとは思わないでしょうから。経済成長は資本の投入量増大+労働力の投入量増大+生産性上昇で表せます。この面から見れば資本規制は明らかに経済を停滞させます。

減税は経済成長しない限り、やはり債務を増やします。構造改革は言うは易く、行うは難しです。何せ、中国で蔓延ってきた利権を引き剥がすことになりますので。習近平の暗殺かクーデターを引き起こすことになります。それは剛腕・習と雖もやれないでしょう。結局、口先だけ、数字を誤魔化してデフォルトの連鎖、ハードクラッシュするだけでは。

構造改革で、李国強は空港建設や高速道路、高速鉄道建設を考えているようですが、需要もないのに債務を増やすだけです。B/Cの概念は社会主義経済には無いようです。産業の高度化は中国人には無理でしょう。自由な発想を妨げる共産党支配が続く限りは。また真面目に研究開発することより、パクリや盗みで安易に稼ごうとする中国人のDNAがある限り無理でしょう。

過剰設備を廃棄した場合のGDPへの影響ですが、総務省統計局のHPには「生産物の価値である国内生産額から中間投入の合計を差し引いたものは粗付加価値と呼ばれ,その合計が国内総生産(GDP)である(ただし,SNAでは家計外消費は中間投入とする)。粗付加価値は,雇用者所得(SNAでは雇用者報酬),営業余剰(SNAでは営業余剰・混合所得),資本減耗引当(SNAでは固定資本減耗),間接税,補助金からなる。雇用者報酬は,被用者への報酬であるが,賞与などを含む現金給与の他にも,社会保険への雇主負担,退職金,食事・通勤定期券などの現物給与などが含まれる。固定資本減耗は,減価償却費に資本偶発損を加えたものである。減価償却費は固定資産の更新に備えて積み立てられる資金を指し,企業会計上の概念と同じである。資本偶発損とは,事故や災害などによって通常予想される損害に対応するものである。」とありました。これだけでは固定資産廃棄損をGDPでどう算入するのか分かりません。未償却残高全部を減価償却費として計上するのか(これだとGDPは増えることになります)、廃棄するので資産(ストック)が無価値になるので何もしない(会計上、減価償却費は発生せず廃棄損を計上。GDP上は中立、±0とするのか)なのか、良く分かりません。

どちらにせよ中国のGDP数字はインチキ数字です。昨年はマイナス3%くらいが妥当な数字でしょう。GDPに限らず中国の発表する数字はデタラメです。企業の発表する財務諸表も。合理的精神が欠落している中国人のメンタリテイのせいです。このメンタリテイがある限り、法治の概念が根付くのは難しい。たとえ共産党統治が無くなったとしても。

ZAKZAK記事

中国経済の先行きに警戒感が強まるなか、5日に全国人民代表大会(全人代=国会)が開幕した。習近平指導部で初めて独自に経済政策「第13次5カ年計画」を策定するが、財政、金融ともに景気対策で打てる手は限られ、企業の過剰債務や銀行の不良債権に欧米の投資家や格付け会社は強い懸念を示す。さらに最大600万人のリストラなど、習指導部が抱える課題は山積している。  16日までとみられる会期中には、今年の国内総生産(GDP)成長率目標が打ち出される。2015年の成長率は6・9%と政府目標の7%は未達で、今年は「6・5~7・0%」など幅を持たせた目標が全人代で確認される可能性もある。  ただ、中国のGDP統計をまともに信じる向きは少なく、市場関係者の関心は景気失速や株・為替市場の混乱を止められるのか、習指導部の次の一手に集まっている。  まず注目なのが積極的な財政支出だ。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議閉幕後の記者会見で、楼継偉財政相は「債務増大による財政出動の余地がある」と強調している。  しかし、第一生命経済研究所主席エコノミストの西濱徹氏は、「過去の財政依存が過剰設備や過剰債務問題を招いたこともあり、財政出動にはあまり期待できない。減税や企業のコストを減らす施策が中心となるだろう」とみる。

 財政支出と並ぶ景気対策である金融緩和については、中国人民銀行は1日付で預金準備率の引き下げを行ったが、西濱氏は「過度な緩和は人民元安を招くのでやりにくい。通貨安や資本流出を防ぐために資本規制を導入すべきだという声もあるが、人民元の国際通貨化を強調してきた政権のメンツがまるつぶれになってしまう」と指摘する。財政、金融政策ともに手段が限られ、その効果も不透明のようだ。

 地方政府や企業が抱える過剰債務問題への懸念も大きい。米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは1日、中国の信用格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた。格付けは「Aa3」(ダブルAマイナスに相当)に据え置いたが、引き下げも視野に入れる。政府債務の増大や、資本流出による外貨準備高の減少、構造改革の不透明さなどを理由に挙げた。

 金融機関の過剰融資に伴う不良債権を警戒するのは英格付け大手のフィッチ・レーティングス。借り入れ比率がすでに高い状況で、中国の銀行が再び急速な融資拡大を持続することを危惧する。

 全人代では構造改革も強調するとみられるが、欧米の市場関係者からは疑いの目で見られているようだ。

 ブルームバーグによると、米サブプライム危機を事前に予測し、大もうけしたことで知られ、「空売り王」と呼ばれるヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏は、中国の銀行システムが不良債権で資産10%を失えば、中国の銀行の損失額が約3兆5000億ドル(約400兆円)になると予測した。リーマン・ショック時に米国の銀行が抱えた損失の4倍余りになるという。

日経記事

【北京=小高航】中国の第12期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)第4回会議が5日、北京で開幕し、李克強首相は2016年の実質経済成長率の目標を15年の7%前後から6.5~7%に引き下げると表明した。16~20年の第13次5カ年計画も同日発表し、年平均6.5%以上とする成長目標を示した。構造改革を進める一方で交通網整備に年2兆元(約34兆円)超を投じるなど、インフラ投資で景気を下支えする。

Target of Chinese  economic groth

李首相は所信表明演説に当たる政府活動報告で「長年蓄積した矛盾とリスクが顕在化し、経済の下押し圧力が増している」と述べた。鉄鋼や石炭などの産業で利益を出せない「ゾンビ企業」を淘汰し、構造改革を徹底すると強調した。

 一方、世界で中国の経済減速への警戒が強まるなか、財政支出や民間資本を活用したインフラ投資により経済の失速を防ぐ方針も鮮明にした。16年に鉄道投資に8千億元以上、道路の建設に1兆6500億元をさく。現在全国に200強ある空港についても、20年までに50カ所新設する。

 高速鉄道では北京と香港を結ぶ路線を新設するなど、総延長を20年までに現在の1.5倍の3万キロメートルに延ばす。中国メディアによると新5カ年計画期間中の鉄道投資総額は最大3兆8千億元(年平均7600億元)を見込む。10年に8400億元だったピークには及ばないが、高水準の投資を続ける。

 中国では鉄鋼やセメントの余剰設備解消が大きな課題となっている。中国政府は不振企業の淘汰・再編を徹底するとしているが、失業増や賃金減で個人消費への悪影響も懸念される。高速鉄道などインフラ投資を通じて鉄やセメントの需要を生み出すと同時に、雇用を維持する狙いもある。

 ただ、事業採算性を度外視したインフラ投資を繰り返せば、関連企業の財務悪化や新たな余剰設備を生む恐れがある。

 一方、李首相は技術革新(イノベーション)を通じた産業の高度化を「国家の発展の中核に据える」と述べ、成長戦略に重点を置く姿勢を示した。人件費上昇で中国の製造業の国際競争力は低下しており、産業の高度化を進めなければ目標とする経済成長率は達成できないとの焦りもにじむ。

【北京=大越匡洋】中国の習近平指導部は5日開幕した全国人民代表大会(国会に相当)で、2020年まで年平均6.5%以上の「中高速成長」を保つ目標を正式に表明した。世界が中国リスクを強く意識するなか、設備過剰の解消など「供給サイドの改革」を通じて経済の効率を高める道筋を描く。経済の停滞回避に向けた難局は長期化が避けられず、雇用の悪化なども懸念される。

「『新経済』の発展を加速する」。李克強首相は5日の政府活動報告で、技術開発や新産業の創出を後押しし、新たな成長のけん引役とする構想を訴えた。だが現状は「新経済」の育成どころか、景気の足を引っ張る「古い経済」の後始末のメドがついていない。

ゾンビ企業淘汰

 製造業の設備過剰や利益を出せない「ゾンビ企業」が「古い経済」の代表格だ。08年のリーマン・ショック後の4兆元の景気対策で、多くの産業が3~4割の余剰設備を抱えた。効率の悪い企業が温存され、消費者がほしい商品やサービスを提供できない。それが経済成長を鈍らせている。

Chinese plan for 5 yesars習指導部が唱えたのが、減税などで企業負担を軽くする一方で「古い経済」にメスを入れる「供給サイドの改革」だ。李首相は鉄鋼や石炭の設備過剰の解消や「ゾンビ企業」の淘汰を明言した。長く意識された構造問題の解決に重い腰を上げた格好だ。

 だが道は険しい。

 河南省の国有炭鉱で働く40歳代の男性は最近、月に1、2日しか出勤していない。石炭価格の下落で会社の業績が悪化。国有企業ではすぐに解雇されないが、今後、こうした「隠れ失業」があぶり出される。中国政府でさえ、石炭・鉄鋼業だけで180万人の余剰人員が生じるとみている。

改革意識乏しく

 地方政府が景気を下押しする構造調整にどれだけ本気で取り組むかという課題もある。沿岸部の広東省と内陸の重慶市は全人代の直前、相次いで「供給サイド改革案」を公表した。広東は最低賃金の上昇を抑えて企業負担を減らし、重慶は200社の「ゾンビ企業」を整理すると表明した。

 もっとも、広東、重慶のトップは胡春華、孫政才の両氏。次期最高指導部入りをめざす両氏が習氏への「忠誠」をいち早く表明した色合いが濃く、地方に広く改革意識が浸透したとは言い難い。

 習指導部が今回公表した20年までの第13次5カ年計画は、産業の高度化などで年平均6.5%以上の成長を保つ未来を描く。ただこの想定も、20年に国内総生産(GDP)を10年比で倍増する目標の実現に必要な成長率を逆算した結果で、「実現は簡単ではない」(清華大学の白重恩教授)。

 李首相は今年、財政・金融政策で景気の下支えを強め、6.5~7%の成長をめざすとした。一方で、貿易額の伸びの数値目標は示せなかった。国内外の不確実性が増し、習政権の経済運営に重くのしかかっている。

 中国の5カ年計画と政府活動報告 中国共産党が5年間にわたる経済・社会の運営方針や目標を盛るのが5カ年計画。今回の第13次(2016~20年)計画は習近平指導部が初めて立案した。この中期計画を踏まえ、毎年の施政方針を深掘りして示すのが政府活動報告。首相が経済成長率の目標や財政、金融政策などの具体策を表明する。

専門家の見方

成長目標に幅、妥協の産物 丸川知雄・東京大教授

 2016年の成長率目標を6.5~7%と幅を持たせたのは、改革推進と景気対策の間の妥協の産物といえる。

 6.5%という数字は景気を冷やしてでも過剰生産能力や過剰債務の解消を推し進めるという意味合いがある。もともとこの数字が既定路線だったが、人民元相場や株価の急落で景気刺激を求める声が強まり、7%まで幅を持たせて景気を悪化させないというメッセージも込めたのだろう。

 中国はすでに高速鉄道や道路の整備がある程度進んでいて、今後インフラなど公共投資を増やしても、景気刺激効果が上がるか、疑問が残る。

減税効果、目標達成のカギ 伊藤信悟・みずほ総合研究所アジア調査部中国室長

 新5カ年計画などからは、中国が金融不安や雇用不安を生じない範囲で構造改革を進めていく姿勢がうかがえる。経済成長率の目標は予想通りだ。成長率の目標はいわば公約で、中国がどういう手段で目標を達成するかを注視すべきだ。

3/4日経ビジネスオンライン 北村豊『元最高指導者「華国鋒」の銅像に取り壊し命令 サッカー場14個分の陵墓、銅像完工から21日目に』について

3/5池内紀氏の『カント 永遠平和のために ~私が歩んだ戦後70年~』講演会に参加しました。予想通り、岩波・朝日文化人の反権力を標榜するリベラル(自由人)です。戦争は儲かるからやるとの話、それはそうで赤字になるなら誰もしないでしょう。領土奪取・賠償金というメリットがなければ。米国のイラク侵攻も石油と$の基軸通貨維持のためと言われています。日本の戦前のアジア進出も資源確保のためです。物事が起きるのには動機が必要です。それが経済or名誉or倫理なのか千差万別です。石川明人氏の『戦争は人間的な営みである』の中では、確か総力戦となる近代戦では、利益のためだけでは戦えなく、友のためにと言う大義が必要とあったと思います。本の紹介には「戦争は「純然たる悪意」のみの産物ではない。むしろ、愛や、希望や、真心や、正義感があるからこそ、人は命をかけて戦うことができ、戦争を正当化できてしまう」とあります。物の見方は一様でないという事です。自由な国に生まれて良かったという事。中韓のような国でなくて本当に良かったと思います。

プラハの春の時に池内氏はチエコにいて、20年後民主化が実現したことで言論の力を感じたとのこと。言論で共産党支配の状況が変わった訳ではなく、レーガンのSDI計画でソ連の国防費が肥大化して、衛星国の面倒が見られなくなったためです。歴史解釈が現実を見てなく、都合の良い解釈=脳内お花畑になっています。理想で解釈するのではなく、現実(経済的利益面をも考慮)で判断しないと、間違うのでは。マルクス経済学だって「下部構造が上部構造を規定する」と言っているではないですか。そもそもチエコはZB26軽機関銃を開発したことで有名な国です。日本の九六式軽機関銃はそれを模倣して作られました。それだけ東欧諸国の中では技術先進国です。軍事技術が民生技術をリードしてきたのは、インターネットや飛行機を上げるまでもなく、便利な社会を築いてきました。戦争が人類の進歩にも貢献してきた部分もあります。でなければ戦争は国際法違反として禁止されるべきでは。自衛戦争は許容されると言いますが、線引きできないでしょう。中国に言わせれば、南シナ海も東シナ海も自衛だと言い張るでしょう。

ワイツゼッカーの話もドイツは国として謝罪したわけでなく、全部ヒットラーのせいにして言い逃れしている事実についても触れませんでした。ワイマール憲法下で独国民にヒットラーは選ばれたことを今の独国民はどう思っているのか。

難民の受け入れでメルケルの決断を褒めていますが、100万人も受け入れして大きな問題を抱えたため、支持率は極端に下がったことには触れていません。「独メルケル連立政権の支持率が13年以来最低に=ビルト紙

[ベルリン1月19日 ロイター] – 日刊紙ビルト紙が世論調査会社INSAに委託した調査で、ドイツのメルケル首相(キリスト教民主同盟)率いる、保守大連立政権の支持率が2.5%下がり、2013年9月の総選挙以来最低水準の32.5%になった。同紙が19日伝えた。(ロイター)」とあります。

全般的に理念先行型の発想で、その理想を現実のものにするプロセス構築が弱いと感じました。現実把握が正しくできていないせいと思います。また反権力を貫くためには反共でなければならないことを分かっているかどうかです。でないと銅鑼湾書店メンバーのように拉致されますよと言いたい。民主主義と自由は表裏一体で、自由の中には精神の自由だけでなく、経済的自由も含まれるという事です。

本記事のように為政者の一存で物事が簡単にひっくり返る国でなくて良かったと本当に思います。この自由な国を守るためには、ありとあらゆる手段を使う必要があります。世論戦にも負けないような国際広報も考えて行かないと。ATO(Asian Treaty organization)も発足させたい。なお、周も鄧も、後世墓を暴かれるのを恐れて散骨したと言われています。

記事

Mao & Hua Guofeng

華国鋒(右)と毛沢東(写真:AFLO)

 2月18日、山西省“交城県”では3万人以上の県民たちが“県城(県政府所在地)”から北へ約3kmに位置する“呂梁人民英雄広場”に建てられた“華国鋒(かこくほう)”の銅像を取り囲むように集まり、当該銅像の取り壊し反対を唱えて気勢を上げた。高さ約10mの銅像は、2月16日が華国鋒の生誕95周年記念日であることから、交城県の県民たちが資金を出し合って建設したもので、1月27日に完成した。しかし、記念日翌日の2月17日に、地元の“交城県政府”は銅像が建設に必要な申請・承認の手続きを経ていないとして取り壊しを命じた。このため、関係当局は銅像を赤い布で覆い、その周囲には取り壊し作業用の足場を組んで、取り壊し作業を今にも開始しようとした。

遺言を残した毛沢東の座像と同じ理由で

 河南省の“通許県”では、地元の人々の資金で建設された高さ36.6mの巨大な“毛沢東”座像が、同様に必要な申請・承認の手続きを経ていないことを理由に、竣工を間近に控えた1月7日に取り壊された<注1>。メディアの報道を通じてこの毛沢東座像の取り壊し事件を知る交城県の県民たちは、銅像の取り壊し作業が開始されようとしていることに焦りの色を隠せず、交城県は緊迫した空気に包まれた。県民たちは居ても立ってもいられぬ気持ちで、何としても銅像の取り壊しを阻止しようと、大挙して呂梁人民英雄広場へ集まったのだった。

<注1>毛沢東座像の取り壊し事件については、1月29日付の本リポート「なぜ完成直前の毛沢東座像は壊されたのか」参照。

 交城県は、山西省中西部に位置する“呂梁市”の管轄下にあり、黄河を挟んで陝西省と隣接する。交城県の面積は1821km2で日本の香川県(1877km2)とほぼ同じ、人口は約23万人で香川県(98万人)の4分の1に過ぎない。また、同県はこれといった特産品のない平凡な農村地帯だが、中国の重要仏教寺院の一つである“中玄寺”が存在していることで知られる。中玄寺は中国に伝来した浄土宗がその教えを広める起点となったところで、日本の浄土宗や浄土真宗とも関係が深く、日本の仏教界でもその名は広く知られている。

 さて、その交城県が誇りとするもう一つの事柄がある。それは交城県がかつて中国の最高指導者であった華国鋒の出身地であるということである。華国鋒は1976年9月9日に逝去した“毛沢東”の後継者として、1949年の中華人民共和国成立以来で唯一、“中国共産党中央委員会”主席、“国務院”総理、“中国共産党中央軍事委員会”主席を兼任して「党」・「政」・「軍」の最高指導者となった人物である。華国鋒は死に瀕した毛沢東が彼に残したとされる「“你辦事,我放心(貴方がやれば、私は安心だ)”」と書かれた遺言を根拠に毛沢東が定めた後継者であると名乗り出て最高指導者の地位を得た。彼は“葉剣英”(当時は国防部長)などの古参軍人の支援を受け、当時権勢を誇っていた「四人組」<注2>を逮捕して、毛沢東が主導した“文化大革命”を終結させた。

<注2>「四人組」とは、文化大革命の中で実権を握った中国共産党中央政治局委員4人(王洪文、張春橋、江青<毛沢東夫人>、姚文元)を指す。

華国鋒は1976年10月7日から約5年にわたり中国共産党中央委員会主席として最高指導者の地位にあったが、「毛沢東が決めた政策を絶対に擁護し、毛沢東の指示に従う」という通称“両個凡是”と呼ばれる方針に固執し、毛沢東に対する個人崇拝を継続し、鄧小平を始めとする“老幹部”の復活を妨害し、経済政策を急ぎ過ぎたなどと批判され、1981年6月28日に党中央委員会主席の職を辞した。その後は党中央委員会委員の職に形式的に留まったが、ほとんど表面に出ることはなく、趣味の書道に没頭する日々を続け、2008年8月20日に北京市で死去した、享年87歳。

 但し、伝えられるところによれば、華国鋒は2000年頃に中国共産党を脱退しており、その脱退声明には、「現在の共産党は過去の国民党と区別がない。当時の中国共産党は腐敗反対、専制反対のスローガンを唱えて国民党政府を打倒したが、中国共産党が政権を執ってから50年以上にわたる、一党独裁の堅持、人権の抑圧、国民の自由のはく奪、汚職腐敗、司法の濫用などは当時の国民党政府の比ではない」と述べられていたとされる。

孫文をしのぐ陵墓に非難轟々

 それはさておき、華国鋒の葬儀は2008年8月31日に北京市“八宝山革命公墓”<注3>で元国家指導者としての体面を保つ形でしめやかに行われた。華国鋒の遺体は荼毘に付された後、その遺骨は八宝山革命公墓に預けられた。一方、華国鋒は生まれ故郷の山西省交城県に埋葬されることを望んでいたことから、華国鋒の遺族は交城県当局と交渉を重ね、中国政府当局の承認を得て、交城県の景勝地である“卦山(かいざん)”に“陵園(陵墓を中心とした林園)”を作ることを決定した。

<注3>“司局級(局長クラス)”以上の幹部が埋葬される資格を持ち、一般大衆用の“八宝山人民公墓”とは区別される。

 2009年に工事を開始した“陵園”は完工を間近に控えた2011年4月に、メディアの記者に公開されたが、その規模は度肝を抜くものだった。華国鋒の陵墓は卦山の南側半分を占め、敷地面積は10ha(=10万m2:標準のサッカー場14個分)と広く、江蘇省“南京市”の“紫金山”にある“孫文(別名:孫中山)”の陵墓“中山陵(敷地面積8万m2以上)”に匹敵する規模だったのである。孫文は台湾では“国父”と呼ばれるが、中国では“中国偉大的民主革命開拓者(中国の偉大な民主革命の開拓者)”と定義付けられ、革命の先駆者として尊敬されている。華国鋒の陵墓はその孫文の陵墓をしのぐ規模であるばかりか、その総投資額は1億元(約18億円)を上回ると、中国メディアは一斉に批判的な記事を報じた。

後に、交城県当局の関係者は、華国鋒墓陵、華国鋒記念館および華国鋒広場の総工事費は2500万元(約4億5000万円)前後であったと述べたが、当時一般大衆の華国鋒陵墓に対する反発は激しいものがあった。このため、交城県政府は華国鋒墓陵を一時的に閉鎖し、当初予定していた“華国鋒広場”の名称を呂梁市に因んで“呂梁人民英雄広場”に、“華国鋒記念館”を“晋綏革命歴史記念館”<注4>に各々変更すると同時に、華国鋒墓陵は呂梁人民英雄広場の一部分とすることを決めた。交城県政府はこれら変更によって華国鋒墓陵に対する世論の反発を躱し、墓陵の一時閉鎖によって嵐の過ぎ行くのを待つ作戦に出たのだった。

<注4>“晋綏”とは「晋(山西省)」+「綏(綏遠省;現内モンゴル自治区の一部)」を指す。

郷土の誇りを、新たな台座に

 それから半年後の2011年11月初旬、北京市の八宝山革命公墓から移送された華国鋒の遺骨は、華国鋒墓陵内の石室に収められた。本来は逝去3周年当日に当たる8月20日に納骨式を挙行する予定であったが、庶民の反発により2か月延期されたものだった。こうして華国鋒は、1921年2月16日に出生し、少年時代を過ごし、青年時代は日本軍に対するゲリラ戦を展開した故郷の交城県へ戻ったのだった。彼の墓陵の前に置かれた石碑を兼ねた台座は、彼の名前“華国鋒(Hua Guofeng)”の頭文字であるアルファベットの大文字「H」の形状で、彼が国家の最高指導者となった時の年齢である55歳に因んで5.5mの高さだった。本来、台座の上には高さ10mの華国鋒の銅像が据え付けられる計画だったが、庶民の反発を恐れた交城県政府は銅像の据付を取り止め、すでに完成していた銅像は倉庫内に放置された。

 このような状況に心痛めた交城県の県民たちは、郷土の誇りである華国鋒の銅像を本来なら「華国鋒広場」と呼ばれるべき「呂梁人民英雄広場」に建てたいという思いを募らせた。そこで、県民たちは、墓陵前の台座に銅像を据え付けることがいけないなら、呂梁人民英雄広場に新たに台座を作り、その上に放置されたままになっている華国鋒の銅像を据え付ければよいという結論に至った。華国鋒の生誕95周年に当たる2月16日以前に銅像の据付を完成させることを目標に、華国鋒の親友たちが中心となって地元に商人たちの支援を受けて資金集めを行い、呂梁人民英雄広場の中心に台座を建設した。こうして1月27日、呂梁人民英雄広場に新たに建設された台座の上に華国鋒の銅像が据え付けられた。県民たちはその威風堂々たる華国鋒の銅像を目にして、郷土の偉人に対する尊敬の念をより深いものとしたのだった。

 ところが、上述したように、交城県政府は建設に必要な申請・承認の手続きを踏んでいないという理由で、2月17日に華国鋒の銅像の取り壊しを命じたのだった。

取り壊し反対の声は「削除」

 これを知った県民たち1万人以上が「華国鋒の銅像を守れ」の合言葉の下、交城県の県城内のデモ行進を行った上で、呂梁人民英雄広場に集まって「取り壊し反対」の集会を開いた。翌18日には早朝から3万人もの県民たちが呂梁人民英雄広場に集まって「反対」の気勢を上げた。県民たちの一部は当局によって派遣された警察部隊と衝突し、双方に負傷者を出すに至った。同日午後、“交城県党委員会”副書記の“李義祥”は県民の安全を考えて、18日中の取り壊しは行わないと表明した。また、その後、交城県政府は文書を公布して、県民に対して銅像は必要な手続きを経ていないため取り壊さざるを得ない旨の説明を行った。李義祥は、「銅像取り壊しの命令は上部からの指令であり、交城県党委員会ならびに交城県政府は何も言えない立場にある。上部の説明は銅像の建設には手続きが必要であると述べただけだった」とメディアに語ったという。

 2月19日を境に、華国鋒の銅像の取り壊しに関する報道もネット上の書き込みも一切見当たらず、その後の銅像の状況については何も分かっていない。恐らく報道管制が敷かれ、ネットも規制されて、書き込みは削除されているものと思われる。銅像取り壊しが上部からの指令である以上は、たとえどんなに交城県の県民たちが取り壊しに反対を唱えようとも、最終的には銅像は力ずくで取り壊されたと考えざるを得ない。当初、華国鋒の遺族が交城県に陵墓の建設を相談した際に出した条件は、「農地を占用せず、古跡を破壊せず、環境を破壊せず、住民と土地を争わず」の原則で、荒地に埋葬すれば良いというものだったにもかかわらず、交城県が墓陵の規模を必要以上に巨大化したことが、その後に発生した全ての問題の出発点となったのだった。

それなら、華国鋒の銅像が取り壊された真の理由として考えられるのは何か。

習近平以外には考えられない

【1】華国鋒銅像の取り壊しを命じたのは、河南省通許県の毛沢東座像と同様に「上部」であった。華国鋒は毛沢東と同様にかつての国家最高指導者であり、その銅像の撤去を命じることができるのは、現在の最高指導者である中国共産党総書記の“習近平”以外には考えられない。しかも、華国鋒銅像は毛沢東の様に全国各地に多数の像が建てられているのと違い、恐らく交城県の銅像が唯一の物と思われるのに、その像すらも建てることを認めないのはどうしてなのか。

【2】上述したように、生前の華国鋒が中国共産党を脱退していたという事も、一つの要因と言えるのかもしれない。中国共産党を脱退し、その際に中国共産党を批判する声明を発表したことが事実ならば、華国鋒を賛美する象徴となるような銅像を建てることを認めるわけには行かない。

【3】華国鋒には隠された秘密があると言われている。それは彼が毛沢東の隠し子であったという噂である。毛沢東が女癖の悪い人物であったことはすでに周知の事実となっているが、1920年に毛沢東が湖南省“長沙市”に滞在中に知り合った“姚”姓の女性もそのうちの1人であった。この女性は山西省交城県から長沙市へ来ていた「たばこ商人」の娘で、1921年に故郷の交城県で毛沢東の子供を出産した。それが華国鋒であったという。華国鋒は、中華人民共和国成立直後の1951年には毛沢東の故郷である湖南省“湘潭県”の党委員会書記に任命されたのを皮切りに出世階段を駆け上ることとなる。なお、華国鋒の湘潭県党委員会書記在任中に、毛沢東は都合9回湖南省を訪れたが、その度に華国鋒との面会を手配させたという。

【4】これなら、毛沢東が上述した遺言を華国鋒に残した理由が説明できる。また、2002年12月26日、華国鋒が毛沢東の娘たちと共に北京の天安門広場にある“毛沢東記念館”を訪れて、毛沢東の冥福を祈った際に、彼が持参した花輪には「忠実な息子国鋒哀悼」と書かれていたという。花輪はその後すぐに撤去された。

【5】華国鋒が毛沢東の私生児だったとすれば、毛沢東が華国鋒に残した遺言は父から子への政権の世襲を意味することになり、北朝鮮の世襲統治に異を唱える立場の中国にとっては極めて都合が悪い話である。さらに、中国にとって毛沢東は革命の指導者であり、国家の偉人であり、神に等しい存在である。そんな人物なのに、女癖が悪いばかりか、非嫡出子までいたとなっては、国家の体面にも関わる問題となる。それなら、華国鋒には静かに交城県の墓陵で眠ってもらい、人々の目に触れる銅像などは建てないに越したことはないという結論に達するのである。

 なお、話のついでに、中国の国家指導者の死後について述べると以下の通り。

【毛沢東】中国の指導者の中で最初に火葬を推奨したのは毛沢東だったが、その本人の遺体は永久保存処理を施されて毛沢東記念館の中に安置されている。皮肉以外の何物でもない。

【周恩来】生前の遺言「遺骨は保存せず、まき散らせ」に従い、遺骨は4分割され、北京市や天津市など4地点の上空からまかれた。

【鄧小平】生前の遺言「角膜は寄贈、遺体は解剖、遺骨は保管せず、海へまく」に従い、遺骨はその希望である“回帰大海(海に帰る)”を実現して海にまかれた

3/3日経ビジネスオンライン 山田泰司『中国経済異変!昼の町に立ち始めた夜の女たち 城壁廃止議論の中、路地裏文化の勃興か不景気の顕在化か』について

上海では街並みを見るときに「弄」という文字を良く見かけました。「中国上海市长宁区古北路60弄2号501室 200051」=” 2-501, 60 Gubei Road Changning 200051 SHANGHAI P.R. CHINA”と表記されます。200051は邮政编码(郵便番号)です。「弄」はさしずめ日本で言う「丁目」に相当すると思います。上海には「魯迅公園」もあり、「内山完造」も住んでいました。日本と中国が仲が良かった古き良き時代です。

Lu Xun’s home

 

 

 

 

 

 

 

 

魯迅旧居 

Uchiyama Bookstore

                

 

 

 

 

 

内山書店跡

また「社区」というのもあり、本記事にあるようにそこで生活が完結できるような仕組みもありました。監視社会を徹底させるためだと思いますが。

街娼は中国では床屋が多く、近くを通ると女性が呼び込みしていました。当時は10元くらいだったような気がします。汚いので近づかないようにした方が良いでしょう。またホテル(外資系でも)のロビーにそれらしき人が屯しておりました。この人たち以外を外から持ち込むと、通報され、公安による逮捕、パスポートに破廉恥を意味する「恥」のスタンプが押されるという話を聞いたことがありますが、見たことはありませんので真偽のほどは分かりません。

中韓とも今現在売春婦がこれだけたくさんいるのに70年以上の日本の慰安婦を非難します。キチンと反論しなければ汚名を雪ぐことはできません。米軍の7年に亘る調査結果や朝日新聞の誤報で強制性を裏付けるものはない=強制性はなかったことをもっと強烈に主張すべき。従軍慰安婦の概念で言えば、解放軍施設の中に一杯慰安婦はいます。

記事

Street in Shanghai-1

上海の一般的な住宅。通りに面してごく小さな入り口があり、その奥に住居が広がっている。通りからは奥にこれほどの広がりのあるスペースがあるとは想像できない(上海市内)

 日本文学史に残るそうそうたる作家たちが書き残した日本以外の国の町、という点で、上海は他の町を圧倒しているのではないだろうか。

 ロンドンに船で留学に向かう途中に寄航した夏目漱石が、新聞社の視察員として訪れた芥川龍之介が、父の赴任先を訪れた当時17歳の永井荷風が、杭州に駐留する火野葦平に芥川賞を授ける使命を帯びてやってきた小林秀雄が、愛人に傾く妻の気持ちを再び自分に向かせるために夫婦で旅立った金子光晴が、日記、エッセー、小説とスタイルはさまざまだが、当時の上海を記録している。金子光晴が、じっと何かを考え込んで1時間も動かない魯迅を見かけた横浜という名前の橋や、永井荷風が庭園の壮麗さに打たれた豫園など、当時の面影を今も残す場所は少なくない。

 これら作品の収録された文庫本や電子書籍の入ったスマホをガイドブック代わりに散歩するのに、上海は格好の町である。残念なことに最近は、PM2.5等の大気汚染がひどすぎない日ならば、という条件付きだが。

中国には路地裏が存在しない

 ただ、上海、そして中国の町歩きでもの足らないなと思うこともある。それは、裏通りや路地裏、横町を歩く楽しみがないことだ。中国には表通りしかなく、裏通りや路地裏が存在しないのである。

 こう言うと、上海や北京を知っている人の中には、「何を寝ぼけたことを。裏通りや路地裏ならそこらじゅうにあるじゃないか」「北京の胡同こそ裏通りではないのか」と指摘する向きもあろう。しかし、中国の都会にある道路は、道幅が広いか狭いかの違いだけですべてが表通り。上海や北京にも裏通りや路地裏があるという人が頭の中に思い浮かべているのは、ただ道幅が狭いというだけで、表通りに過ぎない。

 中国の町に路地裏や裏通りが存在しない理由は、住宅の構造にある。

 中国は古来、囲う文化である。町全体を城壁で囲い、一族や共同体の住む複数の住居を壁で囲う。町を城壁で囲うことで外の世界と遮断し、住宅の四周を壁で囲むことで、一族以外の人間や、通りがかりの見知らぬ人物の侵入を防いできた。住宅の中に入るにはいったん、通りに面した門をくぐって囲いの中に入り、中庭などを通ってようやく自分の家の玄関にたどり着くというスタイルである。

Street in Shanghai-2

高層の集合住宅の入り口と、中庭の様子。四方を囲む形にして外部と遮断し通り抜けできないようなスタイルにしている(上海市内)

町造りや住居造りにおけるこのような精神やスタイルは、現代に至るまで脈々と受け継がれてきた。こうした住宅群の中には数百戸、数千戸が入居する大規模なものもあるため、囲いの中に学校、スーパー、病院、銭湯、美容院、レストランなど生活に必要なものがそろっていて、壁の外に出なくても最低限の用が足りるようになっている所もある。

 こうした居住区の中にある小さな路地が、壁で囲う文化のない都市における路地裏、裏通り、横丁に相当するものなのだろう。ただ、囲いの中の路地には、閉鎖された他人の空間に入っていくような居心地の悪さと、あくまで壁で守られた生活の空間という予定調和の空気が流れている。無防備に外界にさらされている場所に自然発生的に形成された路地や裏通り、横丁で感じる危うさやスリル、ドキドキ感やワクワク観が、囲いの中には欠如しているのだ。

城壁文化廃止の論争

 さて、住居群を壁で囲って住人以外の出入りを制限する居住区を形成することで困るのは、誰でもが通行でき利用できる一般道の数が少なくなることである。壁や壁代わりの商店で四周を囲った四角い積み木のような居住区をすき間無く敷き詰めた結果、行けども行けども次の道との交差点にたどり着かない町が出来上がってしまったというわけだ。

 その中国で今、壁で四周を取り囲むスタイルの居住区――中国語では「封閉式小区」と呼ぶ――を禁止しようという動きが持ち上がっている。

 提案しているのは中国共産党中央と中国政府だ。今年の2月下旬、これから新たに開発する住宅については壁を設けず、居住区の敷地内を通る道路も、クルマと人の往来を自由にさせようというのがその内容。さらに、既にある居住区についても、段階的に壁を取り払って誰でも自由に通り抜けできるようにしていくことを目指すという。

 当局が理由として挙げているのは、誰でも通れる一般道を増やすことによる交通渋滞の緩和。なかなか解決の糸口がつかめないPM2.5をはじめとする深刻な大気汚染も、交通渋滞が元凶の1つだから、理由としてはごくまっとうなものだと言える。

Street in Shanghai-3

上海市内の住宅。中央の通りを挟んで右側と左側は別の団地。だが、塀と門で遮り、中央の道を一般車両や住民以外の通り抜けをできないようにしている(上海市内)

 ただ、中国の庶民は当局の説明を額面通りに受け止めてはいない。当局の真の目的は土地に課税することにこそあるというのである。それはこういうことだ。現在、壁で囲っているがために公共の場所扱いになっている花壇などの公共スペースを、壁を取り払うことで個人に分け与える。そこを私有財産と見なして課税し税収を増やすことにこそ真の目的がある、というわけである。

 また、人やクルマの通り抜けを認めることで事故の確率が増すなど安全が確保されなくなると反対する声も上がっている。

 壁撤廃の議論は始まったばかりであり、当面見送りとされたり、強い反発に遭って廃案になったりする可能性だってある。ただ、町ごとすっぽり取り囲む城壁は取り壊しても、住居を囲うことだけは頑なに守ってきた中国で、これが撤廃されることになれば、それはやはりエポックメイキングなことだと言えるだろう。自分の周囲を囲うことで培い積み上げてきた文化や思想、習慣にも変化が生じるかもしれない。なにより、壁の撤廃により、路地裏や裏通りの文化が中国に出現するかもしれないのだ。

昼日中の都心に大量出現した街娼の衝撃

 これはなかなか面白いことになってきたと1人興奮した私は最近、壁で取り囲む居住空間を改めて観察してみようと、時間を見つけては地下鉄に乗り、いくつかの住宅を見て回っている。

 そうした最中である。さる都心部の居住区で目を疑う光景を目の当たりにしたのは。日曜日の昼下がり、上海の中心部の住宅街に、街娼が立っているのを見つけたのである。それが1人や2人だったなら恐らく気付かなかっただろうし、その程度の人数なら、高級ホテルの入り口付近で見かけたこともあった。ところがその居住区では、この通りに4~5人、隣の通りに7~8人、その隣りにまた4~5人と、一目でそれと分かるほどの人数が立っていたのだった。

Street in Shanghai-4

街頭で客引きする女性ら(上海市内)

 その後、彼女らの立つ通りを歩いてみたところ、何人かが「遊んでいかない?」と声をかけてきた。料金は最低50元(約850円)から、とのことだった。あまりの安さに衝撃を受けた。年齢は20代と思しき人もいたが、40代前後が最も多いように見えた。

 そこは、再開発が決まって住民の立ち退きが始まり、一部では取り壊しが既に始まっている集合住宅の集まる居住区だった。元々はそこも四周が壁で囲まれていたようだが、囲いの中に出入りするための門が取り払われていた。建物と建物の間の道が人が2人すれ違うのがやっとというほど狭いのでクルマは進入できないが、人は自由に往来し通り抜けているようだった。私はここに2日通ったのだが、2日目には立ち退きを渋る住民を追い出しに来たと思しき目つきの鋭い若者たちが20人ほどたむろしていた。

 それらの光景を見て私はまず、取り壊しのどさくさでこの居住区に不法組織が入り込み、彼らの仕切りで女性たちを立たせて商売させているのではないかと考えた。

地上げ屋の仕切りではない

 ただ、待てよ、である。

 住宅の解体業者で働く友人がいることもあり、私はこれまで、取り壊しが決まって住民が立ち退きを始めた居住区をいくつも見てきた。しかし、そこに街娼が白昼堂々、1人や2人でなく10数人、しかも都心部と言っていいエリアに出現するなど、少なくとも私は初めて見たし、そのような現象が起きたということも寡聞にして知らない。そして、地上げの若者たちが滞在していた2時間ほどの間、街娼たちはどこかに姿を消し、彼らが立ち去ると再び町角に立った。これを見ても、地上げの若者らの組織が街娼たちを仕切っているのではなさそうだ。

 さらに、取り壊しの居住区からワンブロックほど離れた通りで、建物の影に隠れるようにして立ち客を引く何人かの街娼の姿も認められた。そこは、路線バスが通るような大きな通りに面した場所だ。

共産党が厳しく統制している国という印象のある中国、そして上海にも、もちろん(と言うのが適当なのかどうかはさておき)、風俗店はある。日本のように公然と風俗店を名乗ってはいないが、ナイトクラブやカラオケ、サウナ、足裏マッサージ店の看板を掲げている店の中には性風俗のサービスを提供する店がごまんとある。また、中国語圏では一部の床屋が風俗店の役割を果たしていて、町中に点在している。店の外に漏れる照明が薄暗かったり紫色など怪しい色だったり、店の中の様子をのぞけるように入り口のドアの磨りガラスが一部だけ素通しになっていたりするので、風俗床屋だということは一目で分かる。

アフリカ出稼ぎと街娼の共通点

 調べてみたところ、街娼が立っていた居住区からさほど離れていない場所に、風俗店が比較的多いことで知られるスラム街があることが分かった。ただそれらが営業するのは店の中、建物の中でのこと。繰り返すが、上海の都心で昼日中、何十人もの街娼が立つなどということはこれまでに無かった。性風俗に携わる彼女らが、表に出てきたのはなぜか。そうした現象を発生させる何らかの変化が起きているのではないか。

 すると、アフリカで働く中国人のことを調べている研究者からこんな話を聞いた。アフリカで働く中国人の出稼ぎ男性を相手に性のサービスを提供するためにアフリカに渡る中国の女性たちが存在するのだが、半年ほど前から渡航する数が、男性、女性とも増え始めているようだと。そして、その中心がアラフォー世代だということ。そして、増加している背景には、不景気があるようだということだった。

 中国では、高卒や専門卒、あるいはそれ以下の学歴の人たちは、35歳を過ぎると途端に仕事が見つからなくなる。アパレルや飲食店の店員にも採用されない。男性であれば50歳を過ぎると警備員でもなかなかなれない。そうした女性たちの選択肢の1つに家政婦があるのだが、不景気の影響でここ2~3カ月、家政婦の口が減り始めているということは、前々回のこのコラムで書いた。

 囲いが取り払われた居住区の路地に突如として出現した大勢の街娼たち。その姿はまるで、中国経済の軋みでできた城壁のひび割れから押し出されたかのようだが、家政婦の仕事を見つけるのも困難になった女性たちが、ある人は上海の町角に立ち、ある人はアフリカに渡る決断をしているということの現れであり、景気が確実に悪くなり始めていることを示すものなのだろう。さらに、囲いがなくなり往来が自由になると、このような光景の路地裏が中国の他の居住区にも誕生するだろうということを予見させるものでもある。

3/2JBプレス 高濱賛『反日のトランプとヒラリーより世界はルビオに期待 民主党が最も嫌がる男に、共和党主流派が一致団結へ』、3/4日経ビジネスオンライン 高濱賛『スーパーチューズデーの隠れたカギ「特別代議員」 規則変更がトランプの追い風に』について

 

Hiroshi Yamada3/3アミュゼ柏で行われた山田宏氏講演会。京大時代、会田雄次教授から「戦後教育の欠落したものとして①宗教心(何かを畏れる心)②道徳(人の道)③歴史への誇り(先人への感謝)が挙げられる。君達はそれがないから指導者になってもダメになるだろう」と言われたと。また民主党且つ京大の後輩(多分前原)と話した時に、彼が保守と言うので何を守りたいのか尋ねたら、「渡辺京二の『逝きし世の面影』のような社会を作りたい」と答えたので、「それは花であって、幹や根ではない」と言った。でも、自分もその時は分からなかったが、ずっと考えて守るべきものの結論が出た。①皇室②神社③日本語の3つである。以上が簡単に内容を紹介したものです。

3/4日経朝刊には「クリントン氏、はや本選に向け動く 米大統領選

【ワシントン=川合智之】1日の米大統領選候補者選びのヤマ場「スーパーチューズデー」を終え、米メディアでは躍進したヒラリー・クリントン前米国務長官(68)が一段と優勢になったとの見方が強まっている。クリントン氏陣営は、早くも指名獲得後の不動産王ドナルド・トランプ氏(69)との本選に照準を合わせて動き出している。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は2日、スーパーチューズデーはクリントン氏にとって「最善の日になった」と評価。米紙ワシントン・ポスト(電子版)も1日、「サンダース氏が今後、連勝するとは考えにくい」として民主党の指名争いは「終わりに近づいている」と報じた。

 米メディアによると、クリントン陣営のロビー・ムック選対本部長は2日、クリントン氏がサンダース氏より600人以上多い代議員を得たことを踏まえ「2008年大統領選でのオバマ氏のリードよりも大きい」と指摘。指名獲得圏内に入ったと示唆した。

 仮にサンダース氏が5日のカンザス州やネブラスカ州の党員集会で勝っても、黒人に人気があるクリントン氏は南部ルイジアナ州などで優位を保ち、差は縮まらないという読みだ。クリントン氏は2日、ニューヨークでの集会で「昨日は歴史の一ページになった」と述べるなど、トランプ氏との本選対決を見越した発言を繰り広げた。

 一方のサンダース氏は2日、8日投票の大票田ミシガン州で1万人規模の集会を開催。「ますます差は縮まっている」と逆転に望みをつないだ。

 共和党ではトランプ氏が通算15州で10勝と圧倒的リードを保つ。原動力は、暴言を含む過激な発言を武器に、これまで投票したことのない共和支持者を掘り起こしたことだ。トランプ氏は2日、「私のおかげで共和党は数百万人の新たな有権者を得た。注意しないと皆離れていくぞ!」とツイッターに投稿した。

 米公共ラジオNPRによると、1日は11州の共和党予備選・党員集会に850万人が参加。前回の12年大統領選の470万人に比べ8割増え、過去最大となった。特にバージニア州では3.8倍と記録を大幅に塗り替えた。逆に民主は08年に比べ3割減だった。

 一時はトップを走った元神経外科医ベン・カーソン氏(64)は2日、1日の惨敗を受けて撤退を示唆。通算4勝のテッド・クルーズ上院議員(45)、1勝のマルコ・ルビオ上院議員(44)らは選挙戦を続ける方針だ。

 共和指導部はトランプ氏への対抗馬を一本化する構えをみせてきたが実現は遠い。米政治専門サイト、リアル・クリア・ポリティクスが集計した主要世論調査の平均によると、トランプ氏とクリントン氏が本選に出た場合、クリントン氏の支持率が3.4ポイント上回る。一方でクルーズ氏やルビオ氏が共和候補なら、どちらもクリントン氏に勝てるという。一本化の遅れが共和の誤算となる恐れが強まっている。」とありました。JBプレスの高濱氏の記事に詳しい数字が載っています。

共和党はトランプ下ろしが功を奏するかですが、「ここまで来たらもう遅い」との声もあり、WSJもトランプ支持に回るとの観測もあります。コッチ兄弟の「スーパーPAC」によるルビオ支援が間に合うかどうか。ルビオの地盤のフロリダでも世論調査ではトランプに抜かれている状況です。やはり、同じ地元のジェブ・ブッシュが味方にならないことが尾を引いているのでは。ブルームバーグが本選に名乗りを上げ、民主党支持を分裂させないと、共和党は勝てないかも。

JBプレス記事

Marco Rubio-2

米テキサス州ダラスで開いた選挙集会で演説する米大統領選の共和党候補指名を争っているマルコ・ルビオ上院議員(2016年1月6日撮影)〔AFPBB News〕

民主ヒラリー、共和トランプ独走で中盤戦に突入

 「スーパー・チューズディ」を終えて、米大統領選予備選の輪郭がより鮮明になってきた。

 民主党大統領指名レースではヒラリー・クリントン前国務長官が独走態勢に入った。一方の共和党は不動産王ドナルド・トランプ氏が「保守草の根一揆」の波に乗って快走。キューバ系のマルコ・ルビオ上院議員が共和党保守本流の期待を一身に背負ってトランプ氏を追いかけるといった構図になってきた。

 これまでの論争では、外交問題は内政に追いやられて取り上げられてこなかった。が、クリントン氏は、ミネソタ州党員集会を前に地元紙に寄稿し、TPP(環太平洋経済連携協定)に「ノー」を打ち上げた。

 日本が為替操作しているといった難癖までつけている。

 予備選段階での発言は多分に票目当て。民主党の強力な支援団体の労組の顔色を窺うポーズだが、「ヒラリーが大統領になると、せっかく日米で合意したTPPはひっくり返される可能性が出てきた」(外務省筋)と早くも心配する声も出ている。

 では、トランプ氏が大統領になったらTPPはどうなるのか。

 同氏は、日米安保をめぐっては日本の「タダ乗り論」をぶち上げてはいるが、TPPについてはいまだ発言したことがない。

 「まだそこまで勉強していないんだろう」(米主要シンクタンク上級研究員)が、議会共和党はTPP賛成派が多いわけだし、「大統領になればTPPに賛成する可能性が大」(同)というのが大方の見方だ。

 いずれにしてもどちらが大統領になっても反日スタンスになることは不可避。「いろいろ批判されたが知日・親日のオバマが懐かしくなる時が必ずやってくる」(在米日本人商社幹部)のかもしれない。

共和党主流がトランプを嫌がる理由は3つ

 ヒラリー指名はどうやら確実になってきた。だが、共和党サイドはまだ分からない。共和党主流、政財界、主流メディアこぞっての「ストップ・ザ・トランプ」総動員が「発令」されているからだ。

 なぜか。

 共和党保守本流はもとより共和党支持の財界勢力がトランプ氏に嫌悪感を感ずる理由は3つある。今や危機感にまでなり始めている。

 1つは、暴言と無差別的差別発言を繰り返すトランプ氏が指名されれば、民主、共和どちらの党にも属さない「無党派」層が強く影響する本選挙では、共和党はクリントン氏にはまず勝てない、という選挙戦略的な理由。

 2つ目は、万一、トランプ氏が大統領になったとしても、これだけ共和党既成体制を罵倒し、反発してきたトランプ氏の下、秋の上下両院選挙後も両院過半数を維持しそうな議会共和党とうまくいくわけがないと見る政治的理由。

 それよりも何よりも、「政策立案能力ゼロのトランプ氏がいくら共和党系のブレーンを集めたとしても大統領として政治をつかさどることなどまず無理」(共和党系シンクタンクの上級研究員)との判断がある。

 そして3番目には、オバマ大統領が指摘しているように「トランプ氏には大統領としても資格がない」点だ。能力ばかりではない。品位がなさすぎるのだ。

 「アメリカ合衆国の大統領に不可欠なのは思いやりと優しさ。ケネディにもレーガンにもイデオロギーを超えてそれがあった」(前述の上級研究員)

 となれば、共和党保守本流としては、予備選中盤戦に突入する3月中旬から4月にかけて「ストップ・ザ・トランプ」を全開にしなければならない。

保守本流の「切り札」ジェブ・ブッシュは「兄貴の負の遺産」で撤退

 共和党保守本流はこれまでジョージ・W・ブッシュ元大統領の実弟、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事を「ストップ・ザ・トランプ」の急先鋒に使おうとしてきた。トランプ氏に対抗させる強力指名候補として物心両面から支援してきた。

 ところが支持率はてんで上がらず5%前後を低迷。2月下旬には大統領選から早くも撤退してしまった。

 ネオコン(新保守主義派)にそそのかされて国民を裏切り、無謀なイラク戦争突入した兄貴ジョージの「負の遺産」に最後まで足を引っ張られたのだ。

 保守本流はそこで用意していた「2枚目のカード」としてルビオ氏を切らざるを得なくなった。弁護士出身でフロリダ州議会議長を経て、上院選挙に出馬し見事当選したマルコ・ルビオ氏(44)。保守本流から内政、外交、軍事のブレーンが集まっている。

 だが、そのルビオ氏も「スーパー・チューズディ」では、バージニアで唯一首位となったが、トランプ氏を阻止するだけの弾みをつけるところまではいっていない。

トランプには勝てるヒラリーが最も恐れる男

 共和党保守本流がルビオ氏に熱い視線を向けている最大の理由は、まだ中央政界での経験は浅いものの、万一、本選挙でクリントン氏と一騎打ちになった場合、ルビオ氏が勝つチャンスがあるという点にある。

 「若さ、カリスマ性、端正な顔立ちと三拍子そろった保守本流の星。高齢、かつ好感度の低いクリントン氏を相手に絶対勝てる」(共和党選挙対策関係者)と共和党主流は見ている。

 2月2日から17日までに各種世論調査機関が行った支持率平均値によれば、以下の通りだ。

クリントン42.8%:ルビオ47.5%  クリントン44.5%:クルーズ45.3% クリントン45.3%:トランプ42.8%

 事実、クリントン陣営もルビオ氏を警戒している。選挙通で知られるビル・クリントン元大統領は、ヒラリー候補の超側近グループとの数か月前の会合で「ルビオに注意せよ」と警鐘を鳴らしているという。

日本にとっては最適の「日米安保現状維持派・TPP推進派」

 さて、そのルビオ氏とはいかなる人物か。

 同氏はキューバ系移民の3世。フロリダ州マイアミで生まれ、フロリダ大学、マイアミ大学法科大学院を卒業して、弁護士を開業。2000年から2009年までフロリダ州下院議員を務め、一時は下院議長にもなっている。

 2010年には上院議員選に出馬し、見事当選している。その強みは先輩議員、特に長老議員に可愛がられていること。「爺キラー」なのだ。とんとん拍子に出世街道をばく進するルビオ氏を「フロリダのケネディ」と呼ぶものもいるほどだ。

 2012年の大統領選挙の際にはミット・ロムニー共和党大統領候補の副大統領候補の1人に名を連ねたことからも党内ではそのカリスマ性と政治力が評価されてきた。

 上院では1年生議員にもかかわらず、皆が望む商業委員会と外交委員会に属し、後者では東アジア太平洋小委員会のメンバーとして日本にもたびたび訪問している。日米安保の現状については熟知しているし、TPP推進派の1人でもある。

 中国の南シナ海、東シナ海での海洋権益拡大には猛反発している。日本の「安保タダ乗り」論を展開するトランプ氏を一喝しているのも共和党候補の中ではルビオ氏だけだ。

「民主党リベラリズムがアメリカン・ドリームをぶち壊す」

 そのルビオ氏自身が書き上げたのが本書だ。昨年4月に立候補する前に出た自叙伝だ。予備選の推移とともにルビオ氏への注目度が高まるなか、目下ベストセラーになっている。

 タイトルは、「American Dreams: Restoring Economic Opportunity for Everyone”のDreamsは「ドリーム」というだけでなく、「Development, Relief, and Education for Alien Minors」(つまり「外国生まれの未成年者たちへの発育と救済と教育」)の頭文字だ、とご本人は説明している。

 いかにも、1950年代、カストロによるキューバ革命直前にキューバを逃れて、米国に移住した祖父の孫マルコ・ルビオらしいタイトルのつけ方だ。

 祖父が常に言っていたことは、「卑賎で恵まれない出であろうとも誰でもアメリカ合衆国に来れるのだ。そして自らの大きな望みをかなえることができるんだ」。

ルビオ氏によれば、1950年代、祖父が求めた「アメリカン・ドリーム」はその後、達成が難しくなってきた。その理由は、「連邦政府を軸に米国市民を指揮統制するリベラリズム」にあった、というのだ。

 「アメリカン・ドリームを堅持できるか否かは、我々米国民が我が国が他国とは異なる例外的国家(An exceptional nation)であり続けられるかどうかにかかっている。これを明確に定義づけることこそが保守主義運動の根幹であり、真の保守主義なのである」

 ルビオ氏の祖父や父親が享受したアメリカン・ドリームは今怪しげになっている要因は何か。

 ルビオ氏は、第1の原因は公的な教育をごり押しし、伝統的な家族制度を無視したオバマ政権のリベラルな政策であり、第2にはハイテク優先主義を突っ走り、付随的に生じる仕事喪失を生み出しているグローバリゼーションにある、と言い切る。

 「しかしながら私は楽観的だ。アメリカ人は、1950年代に謳歌したアメリカン・ドリームを再び復活させるためにいかにしたら今の新しい現実に対応するかのすべを知っているからだ」

トランプ潰しに「スーパーPAC」がネガティブ・キャンペーン活発化

 共和党主流派は、何とかトランプ氏の勢いを止め、7月の全国党大会前の早い段階でルビオ氏の指名への確実な道筋をつけるべく動き出している。

 ルビオ氏を支援する「スーパーPAC」の「アメリカン・フューチャー・ファンド」(AFF)は、全米ネットでトランプ氏に対するネガティブ・キャンペーンをすでに開始、同氏が2005年に不動産投資術を教えると称して始めた「トランプ大学」が詐欺まがいだったことやトランプ・グループが大量の不法移民を雇っていることと大々的に批判し始めている。

 資金はルビオ指名実現を目指す共和党主流派に近いコッチ兄弟ら億万長者たちとされている。

日経ビジネスオンライン記事

—民主党11州、共和党12州の予備選・党員集会が同時に行われた「スーパーチューズデー」。この結果をどうみたらいいのでしょう。

高濱:どの候補が得票率で勝ったかということばかり取り上げられますが、指名を獲得するのに重要なのは代議員をどれだけ確保したかです。

Trump & Hillary

スーパーチューズデーを制した共和党のトランプ氏(左)とクリントン氏(写真:ロイター/アフロ)

 3月1日深夜(米東部時間)時点での集計では、共和党サイドでは、不動産王のドナルド・トランプ氏が12戦7勝。代議員237人を獲得しました。緒戦4州の予備選・党大会以降2月29日までに獲得した代議員数319人と合わせると、556人となります。

 共和東の代議員総数は2472人。指名を獲得するには、この過半数である1237人が必要です。トランプ氏はこれでその45%を手中に収めたわけです。 (”Election 2016 – Republican Delegate Count,” Real Clear Politics, 3/1/2016) (”Super Tuesday state results,” The Washington Post, 3/1/2016) (”The Green Papers: Presidential Election USA 2016.” 3/1/2016)

共和党保守本流の「ストップ・ザ・トランプ」作戦は失敗

 「反主流派」の一匹狼であるトランプ氏を嫌う共和党主流派は政治資金団体「スーパーPAC」(スーパー政治行動委員会)などが中心となり、「穏健派」のマルコ・ルビオ上院議員を物心両面から応援しました。

 しかし、そのルビオ氏は振るわず。ミネソタ州で一矢を報いましたが、必勝を期していたバージニア、バーモント両州でも、接戦の末、トランプ氏に敗れてしまいました。

 それに比べ、共和党保守本流とは距離を置く「保守強硬派」のテッド・クルーズ上院議員は地元テキサス州とオクラホマ州で勝者となったばかりか、ルビオ氏との2位争いも5勝2敗としルビオ氏を突き放しました。

 スーパーチューズデーの前からトランプ氏が圧勝することは予想されていました。ですから米主要紙のベテラン政治記者は筆者にこう解説しました。「共和党主流派の面々もいよいよ『トランプの現実』(Trump Reality、トランプが本当に指名されるという現実)を考えざるをえなくなってきたようだ」。

 気の早いコラムニストの中には、トランプ氏の副大統領候補は誰それだ、と予測記事を書く者も現われ始めました。 (”Trump is No.1, but who’s his No.2?” Roger Simon, www.politico.com., 2/24/2016)

アメリカ独特の複雑怪奇な代議員制度

—予備選挙が採用している代議員制度というのは日本人にはわかりづらい制度です。代議員が2種類あったり。とくに民主党の場合は候補者が実際に獲得した代議員のほかに別の代議員が加算されたりしていますね。

高濱:確かに、複雑な制度です。まず、代議員には「一般代議員」(Delegate)と「特別代議員」(Super Delegate)とがあります。とくに民主党では代議員の15%が「特別代議員」なのです。共和党のほうは割合少なく4%です。

 一般代議員は、その州に住む18歳以上の党員であれば誰でもなれます。一方、特別代議員はその州選出の連邦上下両院議員、州知事、歴代の正副大統領、党の幹部などいわゆる党内エリートしかなれません。無投票で事前に決まっています。

 クリントン氏が緒戦の4州予備選・党大会後に着実に代議員数を増やしているのは、態度を留保していた特別代議員の中からクリントン支持誓約をする者が続々と現れているからです。

 民主党主流派によるある種の「操作」が働いているわけです。これについてはこれまでにも一般党員から批判がありまし。現にサンダース陣営は今回激しく抗議しています。しかし、党主流派は「伝統的な党是を守るためだ」と突っぱねています。

 一方、共和党の特別代議員の数は民主党に比べると少なく、「党内エリートがトランプ氏の快進撃に歯止めがかけられない要因の一つだ」と、筆者に解説してくれる選挙専門家もいます。

—一般代議員と特別代議員との大きな違いはなんですか。

高濱:一般代議員は、登録する際に自分が支持する候補の名前を明記し、自腹を切って全国党大会に出席し、予備選の際に自分が支持してきた候補者に必ず投票しなければなりません。

 一方の特別代議員は、自分が誰に投票するかを党大会までに決めても決めなくてもいいのです。通常は「スーパー代議員」と呼ばれますが、メディアあるいは選挙専門サイトは「Bonus Delegates」(ボーナス代議員)とか「Unpledged Delegate」(誓約に縛られない代議員)とも呼んでいます。

比例配分の州でも総取りできる

 さらに話を複雑にしているのは、勝敗を決める選挙の方式です。「勝者総取り」(Winner-takes-all)と比例配分方式とがあります。どちらを採用するか、州ごとに異なります。

 共和党は2012年に大統領指名規約の一部を改正しました。比例配分方式を採用する各州に例外条項を設けさせたのです。これを「Rule 40B」(ルール40B項)と呼んでいます。

 その内容は以下の通りです。 1)候補者が50%以上の票を得れば、州全体の代議員を総取りできる。 2)得票率が50%未満でも、他の候補者たちの得票率が20%(あるいは15%)を下回った場合、第1位の候補者が州全体の代議員を総取りできる。 3)連邦下院議員選挙区で50%以上の得票を得る候補者がいない場合は、1位の候補者が2人、2位の候補者が1人の代議員を獲得できる(各州の連邦下院議員選挙区ごとに3人ずつ割り当てられている)。  おおざっぱに言うと、得票率の高い候補に重点的に代議員が割り振られる仕組みになりました。

 12年まで、各州に割り当てられた代議員数は、各候補者の得票に応じて配分されました。つまり実際の投票結果を反映した生の数字でした。

トランプに有利に働いた「例外条項」

—「スーパーチューズデー」が行われた各州はすべて比例分配方式でした。その例外条項はどういった影響を与えましたか。

 スーパーチューズデーでは、アラバマ、ジョージア、ルイジアナ、テキサス、テネシーなど南部州がこの「ルール40B」を適用しています。従ってトランプ氏はアラバマ、テネシーの両州ですべての代議員を手中に収めました。勝者総取りと同じ結果になったわけです。 (”The Real Import of Rule 40 in 2016,” frontloading.blogspot.com, 12/13/2015) (”Dramatic, Little Known GOP Rule Change Takes Choice Of Presidential Candidate Away From Rank And File Republicans And Hands It to Party Elite,” Rich Ungar, Forbes, 4/7/2014)

トランプの「禁じ手作戦」功を奏す

—トランプ氏は同じ共和党のジョージ・W・ブッシュ元大統領を名指しで批判しましたね。それなのになぜこれほどの票を集めているのですか。予備選は党の中での指名争いですから、自分が所属する党出身の歴代大統領は批判しないのが慣例なのでは。

高濱:トランプ氏はサウスカロライナ州予備選前になってブッシュ元大統領のイラク政策を真正面から批判しました。トランプ氏はライバル候補であるジェブ・ブッシュ氏を批判する手段として、ブッシュ元大統領のイラク戦争突入を厳しく批判しました。それだけでなく、01年の東部中枢同時多発テロですら、「大統領がブッシュでなければあのテロは防げた」とその責任を追及したのです。

 民主党でも共和党でも、大統領候補が自分の党出身の歴代大統領を名指しで批判することはしません。その意味では、トランプ氏はまさに「禁じ手」を使ったのです。ところがそれが見事成功しました。

 声を大にしては言いませんが、共和党員の多くもトランプ氏と同じことを思っているはずです。そこをトランプ氏は代弁し、ブッシュ元大統領を批判、返す刀で兄ジョージ氏を弁護するジェブ氏を叩いたのです。結局トランプ対ブッシュの論戦はトランプ氏に軍配が上がりました。

 CNNテレビが行った出口調査でも明らかになったように、共和党員の半数は既成の共和党が自分たちを裏切ったと答えています。その意味で、ブッシュ元大統領およびブッシュ・ファミリーはその格好の標的になってしまったようです。

 自らが所属する党の元指導者や既成政治家を批判して選挙で勝つ手法は、日本でもありましたね。01年、小泉純一郎氏が党総裁選で「自民党をぶっ潰す」と言い放って、党主流派が推す橋本龍太郎氏を破ったことを思い出します。

反既成体制、反権力機運は民主、共和両党に

—民主党のサンダース氏も、クリントン氏に政治資金を提供し続ける民主党系富裕層を批判しています。トランプ氏は右、サンダース氏は左と分かれていますが、ともに既成の権力に対抗している点では共通項がありそうですね。

高濱:興味深い世論調査結果があります。15年9月24日に公表されたウォール・ストリート・ジャーナルとNBCが行った世論調査結果です。

 これによると、回答権者の44%がこう答えています。「今の既成政治システムはウォール・ストリート(金融・経済界)やワシントン(行政府、立法府)の富裕層や権力者たちのためだけに機能しており、一般市民の日常生活のためには全く機能していない。そのことに憤りを感じる」

—一般市民の憤りは、民主、共和両党をクロスオーバーして広がっているわけですね。

高濱:米政治学者の中には、「今回の大統領選の特徴は米国民が4つに分かれていること」と指摘する者もいます。つまり民主党主流、民主党草の根、共和党主流、共和党草の根の4つです。

 こう見てくると、民主、共和どちらのどの候補が大統領になったとしても、次期大統領はこうした一般市民の声を無視するわけにはいかなくなることが予想されます。 (”The establishment’s swan song,” Fortune CEO Daily, 2/20/2016)

ローマ法王の「クリスチャン否定」発言に猛反発

—トランプ氏による批判は共和党既成体制だけではなく、カトリックの最高位、フランシスコ・ローマ法王にも向けられましたね。

高濱:スーパーチューズデーの直前、フランシスコ・ローマ法王のコメントにトランプ氏は激しく反論しました。

 トランプ氏は、予備選の緒戦から「不法移民を入れさせないよう、メキシコとの国境に巨大な壁を作る」と主張していました。これに対し、法王は「あなたはクリスチャンではない」と批判しました。

 トランプ氏は食って掛かりました。「宗教指導者が他の人間に疑問を挟むとは不名誉で、けしからん(disgraceful)話だ」。米総人口の20.8%を占めるカトリック信者が敬愛するローマ法王に口答えしたわけです。

 筆者は当初、カトリックとプロテスタントとの違いはあれ、南部、中西部を中心に米総人口の25.4%もいるエバンジェリカルズの票田に影響は出ないのか、と考えました。ところが、その後に行われた予備選、党員集会でトランプ氏のコメントに対するネガティブな反応は全くなく、投票にはほとんど影響なかったようです。 (”Donald Trump calls Pope Francis ‘disgraceful” for questioning his faith,” Ben Jacobs, The Guardian, 2/18/2016)

 エバンジェリカルズ系の牧師は筆者にこう説明しています。「同じキリスト教とはいえ、プロテスタントの原理主義者にとってカトリック法王は特別な存在ではない。むしろ、南米出身のフランシスコ・ローマ法王が米国の不法移民対策に口を挟んだのを不快に思っている。だからトランプの反発をそれなりに評価している」 (”Right-Wing Media Lash Out At Pope Francis For Suggesting Donald Trump’s Immigration Plans Do Not Reflect Christian Values,” Alex Kaplan, Mediamatters.org., 2/18/2016)

 党の既成勢力だけでなく、どんな権力者や権威をも恐れぬ「一言居士的なトランプ」が共和党員・支持者の間で喝采を浴びていることがよくわかります。

 これが今後の予備選でも持続できるかどうか、その結果がトランプ氏にとって吉と出るか、凶と出るか。

 3月5日にはカンザス、ケンタッキー、ルイジアナ。次いで15日には、勝者総取りを採用しているフロリダ、ミズーリと続きます。代議員数ではフロリダが99人、ミズーリが52人。1位になれば大口の代議員が一気に転がり込みます。

 ルビオ氏などは地元フロリダでトランプ氏を迎え討ち、なんとか雪辱を果たしたいところでしょう。

本命クリントン、指名に必要な代議員数獲得にまっしぐら

—民主党の選挙結果をどう見ていますか。

高濱:いよいよヒラリー・クリントン前国務長官が独走態勢に入りましたね。スーパーチューズデーが行われた11州での勝敗は7勝4敗。バーニー・サンダース上院議員を完全に突き放しました。とくに南部では夫君ビル・クリントン元大統領が黒人層に圧倒的な人気を誇っていることも手伝って、黒人票の大多数を獲得したことが勝因の一つなったといえましょう。

 クリントン氏が今回獲得した代議員数は504人。クリントン氏が3月1日以前の予備選・党集会で確保した代議員数は548人。これを合計すると、3月2日午後現在で1052人になります。指名に必要な代議員数は2383人(特別代議員を含む)ですからクリントン氏は現時点ですでにその44%を手にしていることになります。 “Delegate tracker – Associated Press Interactives,

 一方、サンダース氏は地元のバーモンドのほか、コロラド、ミネソタ、オクラホマの4州でクリントン氏を破りました。善戦したと思います。中西部の民主党員、とくに学生や若い世代が、オバマ政権をはじめとする民主党既成勢力に反発し、クリントン氏への投票をためらったものと思われます。