『「台湾問題」が米中貿易戦争のカードになった場合の3つのシナリオ 』(7/31ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について

8/1宮崎正弘氏メルマガ<蔡英文・台湾総統が南米訪問時、アメリカに立ち寄り 嘗てなかったトランプ政権高官との会談が実現か?>蔡総統も中国に気兼ねすることなく、ドンドン高官と会えば良いでしょう。本当はトランプが会うのが一番良いのですが。貿易戦争をしているのですからその位をして報復しませんと。でもボルトン、ポンペオ辺りだけになるかもしれませんが。

蔡総統は国民党の資産没収問題、公務員の年金(18%の利子が付く、外省人の利益に結びつく)問題の解決が遅れている(た)のが痛いです。外省人=中国人は台湾を内部から崩す間諜です。

http://melma.com/backnumber_45206_6715527/

7/2フォーカス台湾<年金改革施行 蔡総統、国民の理解に感謝/台湾>

http://japan.cna.com.tw/news/apol/201807020001.aspx

8/1看中国<2020总统大选 新台湾国策智库民调出炉了(图)=2020年の総統選 新台湾国策シンクタンクの世論調査発表蔡総統の支持率が低く、2020総統選ではこのシンクタンクの調査に依れば頼清徳行政院長の支持率が高く、彼が出るかも知れません。年末の台北市長選では柯文哲氏が再選されるのでは。柯文哲氏が総統選に出ても不支持率が高いので、今の段階では出ないと思います。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/08/01/866348.html

8/2日経<トランプ氏、対中関税率上げ指示 2千億ドル分は25%に>ドンドン米国が中国を追い込んでいきます。中国は民主主義国が作ったルールを利用して大きくなり、民主主義国に刃を向けようとしているのですから当然の報いです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33700270S8A800C1000000/?nf=1

8/2東京新聞<EUが米産大豆“爆買い” 3・8倍、約束実現強調  >米国・EUの合作の結果です。中国は焦っているでしょう。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018080201000697.html

8/1希望之声<大陆多次发生退伍老兵集体维权事件 网络图片 八一前夕老兵上访不断 当局出招降温无效=大陸では多く退役兵のデモ事件が起きる 写真はネットから 8・1(建軍記念日)前夜に老兵が北京に集まり直訴 当局は宥めようとしたが無駄>退役軍人は就業、遺族補償、傷病補償、生活保障、年金、医療問題等を北京に直訴しようとしている。公安はそれを邪魔しようとして駅に切符を売らないように指示したり、逮捕したり、酷い場合は直訴の帰りに、車に轢かれて2人亡くなったと言うもの。偶然ではないと疑っている。4/17から直訴に来たのは2万人。

中国は内憂外患と言う所でしょう。軍人では民間で使いにくいのもあるのでしょう。人民解放軍も賄賂づけになっていますから、下級兵士ではスキルも磨けなかったのでは。共産社会の矛盾が此処にも出ています。

大陆多次发生退伍老兵集体维权事件 网络图片

https://www.soundofhope.org/gb/2018/08/01/n2028495.html

加藤氏の記事は嘘つき中国からだけの取材で、米側の取材をしていません。とても信ずるに足りません。「米国が2回も合意破棄した」と言っていますが、中国はWTOの約束をどれだけ破って来たか。また自由貿易体制を擁護すると言いながら、自国有利になるような経済運営をしているではないですか。8/2日経<中国独禁法、外資泣かせ 施行10年、国際M&Aの壁に

【北京=多部田俊輔】中国の独占禁止法が施行されて8月1日で10年となった。これまで不承認の判断を下したM&A(合併・買収)は外国企業の案件に限られ、中国企業の競争力向上を優先する姿勢が目立つ。カルテルの摘発でも外国企業に多額の制裁を科す傾向があり、公正な競争を促すはずの独禁法が中国ビジネスのリスクになっている。7月に稼働した新体制で裁量体質を脱却できるのか。>(一部抜粋)

技術移転の問題もそうですし、自己中の政策を自らとっているくせに、自分の思い通りにならないと自己防衛のための美辞麗句で他人を非難するのは中華民族の伝統的なやり方です。そもそもで言えば「下部構造が上部構造を規定する」というのが共産主義者の考えで、自由貿易を擁護する方がおかしいのでは。

加藤氏の言う台湾を貿易戦争のカードにと言うことはあり得ないと思います。世界覇権を巡る争いなのに、貿易戦争に矮小化して見ているからそうなるのです。世界を自由・民主主義が押さえるか独裁・共産主義が押えるかの闘いの最中です。自由・民主主義国の台湾を見捨てることになれば、何の為に中国と戦っているのかが分からなくなります。

記事

米中貿易戦争の行く末は? Photo:PIXTA

米中間の通商摩擦はもはや「言葉遊び」の段階を過ぎている

「一部の人間が中米関係を撹乱させたがっているのは不幸なことである。彼らは中米経済貿易関係の真実を捻じ曲げ、台湾や他の中国の主権や領土保全に関わる問題にまで火種を拡散させようとしている。これはとても危険なことであり、我々はそのような動きに対して高度な警戒心を保持しなければならない」

7月25日、米国ワシントンにあるシンクタンク、カーネギー国際平和基金で開催された米中関係のイベントで、崔天凱駐米中国大使がこう指摘した。米中間で貿易戦争をめぐる駆け引きや攻防が不透明に激化している現状の下、中国外務高官による発言であるだけに、筆者は真剣に受け止めた。

前段落で“貿易戦争”という具合に「“ ”」を付けなかったのには明確な理由がある。

それは、米中間ですでに貿易戦争が勃発した、米中間の通商摩擦はもはや言葉遊びをしていられる段階を過ぎているという背景を元にしている。もちろん、何をもって「貿易戦争」というのか、その定義とは何なのかをめぐっては唯一無二の解釈など存在しないだろうし、さまざまな時代、人々、業界、地域、局面によって異なる議論が展開されるべきだと考える。

昨今の情勢・文脈において、いつ、どのようにして米中間で貿易戦争が勃発したのかという問題に向き合うために、まずは中国政府の担当当局である商務部の高峰報道官が7月19日の定例記者会見にて発表した次のコメントをご覧いただきたい。少し長くなるが状況整理・現状理解という意味で重要だと判断するため、翻訳・引用する。

「最近、米国側で複数の官僚が、対外的に中米交渉が亀裂した責任は中国側にあると宣伝しているがそれは事実ではない。実際、今年の2月以来中米間では前後4回に及び協議を行ってきた。中国側は終始最大限の誠意、協力とウィンウィンの態度を持って問題解決を推進してきた。特に5月19日には双方は重要な合意に達し、共同声明まで発表した。しかし、5月29日米国側が一方的に声明を発表し合意を破棄してしまった。6月初旬、双方はエネルギーと農業の分野で具体的な協力に関する合意に達したが、6月15日に米国側は再び合意を破棄し、7月6日には米国側は公然と貿易戦争を仕掛けてきた。7月11日、それはさらにエスカレートした。我々はこれらの状況に深い遺憾の意を表明すると同時に、このような単独行動主義と貿易覇凌(筆者注:「いじめ」の意)主義は受け入れられない。全体的過程を通じた実際の状況から見て、米国側で繰り返される信用の破棄こそが双方間の交渉の門が閉ざされてしまった原因である」

7月6日に米国側が「貿易戦争を仕掛け」、中国側が報復措置を取った

「2月以来4回に及ぶ協議」とは、(1)2月末から3月頭にかけての劉鶴・国務院副総理一行の訪米、(2)5月初旬、スティーブン・ムニューシン財務長官一行の訪中、(3)5月中旬、劉鶴国務院副総理一行の訪米、(4)6月初旬、ウィルバー・ロス商務長官一行の訪中を指している。

7月6日の「貿易戦争を仕掛けてきた」というのは、米国側が知的財産権の侵害などを理由に中国からのハイテク製品や電子部品など818品目、総額340億ドル相当の商品に対して25%の関税措置をかけるという決定を、7月11日の「さらにエスカレート」とは米国側が中国からの2000億ドル相当の輸入品に対して10%の追加課税を行う用意があることを発表したのを指している。

高峰報道官は、中国側が「米国が実際に340億ドル相当の中国商品に25%の関税をかける決定事項を発表したこと」を貿易戦争の勃発と認識する立場を明確に示唆した。

“この日”に備えて念入りな準備をしてきた中国は即日、大豆、綿花、食肉、自動車といった米国産品に同規模の関税をかけることを発表している。

報復措置を取った=貿易戦争を受けて立った、と筆者は理解したが、念のため、本稿を執筆するに当たり、北京の中国外交部で対米交渉を担当する幹部とワシントンの駐米中国大使館に勤務する外交官の2人に「中国政府は7月6日を米中貿易戦争勃発日、言い換えれば“初日”と認識しているという理解で間違いないですか?」と確認してみると、2人も「そういう理解で間違いない」と返答してきた。

中国側の理解と立場は、米中間で大小2回の合意に達したにもかかわらず米国側に裏切られ、揚げ句の果てに貿易戦争が勃発したということであるが、筆者は続けてこの2人に同じ質問をしてみた。

「この期に及んで、米国を信用した上で前向きに協議を続けますか?」

2人は興奮するわけでもなく、冷酷に「いいえ」と返答してきた。上記の高峰報道官によるコメントの最終部分「双方間の交渉の門が閉ざされてしまった」とも合致する。

要するに、7月6日以降の“現状”はそれまでの「貿易戦争を避けるという目標と大義が横たわる前提で互いに牽制・警告・批判し合っていた」段階から、「貿易戦争が勃発してしまったという結果と事実が立ちふさがる前提で互いにXX・YY・ZZし合っていく」段階に突入しているのである。

7月6日の前後で、米中経済貿易関係をめぐる様相や空気感自体はそれほど変わっていないのかもしれない。

しかし、それをめぐる段階と構造は180度変わってしまったと言っても過言ではない。私たちはそういう前提で米中貿易戦争の行方、そしてそれが及ぼす影響を観察していく必要があるということである。

中国は経済貿易問題に限れば米国との貿易戦争に“徹底抗戦”する?

XX・YY・ZZがどのようなものになるのかについては、今後の展開を注視していかなければならないと考えるが、参考までに7月26日に行われた商務部定例記者会見にて高峰報道官が「トランプ大統領が近日5000億ドル相当の中国からの輸入品に関税をかける準備ができていると主張しているが、商務部としてはこれにどうコメントするか」という記者からの質問に次のように答えている。

「これまで何度も強調してきたが、中国側として貿易戦争は戦いたくない。ただ貿易戦争を戦うことを恐れもしない。国家の核心的利益と中国人民の利益を断固として死守していく次第である。と同時に、我々は世界各国の貿易パートナーとの経済貿易協力を強化し、自由貿易の原則と多国間貿易体制を共同で守り、世界経済の健康的・安定的な運行を推し進めていきたいと考えている」

筆者が推察するに、中国は少なくとも経済貿易問題に限って言えば、もはや米国を信用もしなければ前向きに協議を推し進めるつもりもない。ただ米国側から投げられたボールに対しては、それを無視するのではなく、一つひとつ、繰り返し中国側の立場と意思を表明していくものと思われる。

その立場とは米国との貿易戦争に“徹底抗戦”するというものであり、意思とはトランプ政権が自由貿易システムや多国間主義を踏みにじるかのような“内向き”の言動や政策を取り続ける状況下で、途上国や新興国だけでなく、日本や欧州、特に米国の同盟国に接近し、経済貿易から関係を強化し協定を締結していく過程で、あるいはその結果として米国を“孤立”させ、自らの国際的影響力と発言権を向上させるという国家戦略である。

そして、そんな戦略を支えるのが習近平国家主席の対外的野心とそれを“応援”する中国国内のナショナリズムというのが筆者の理解である。

米中関係はどこへ向かっていくのだろうか。

「中米は依然として同じ船の上にいる」と主張する崔天凱駐米大使は、冒頭で記したイベントで「両国が直面している共通の挑戦は、中米関係が不確定性と未知の水域を乗り越えて、より良い形で両国と世界に貢献していくかである」と指摘している。

筆者もそう思う。

崔大使が言及した「不確実性」、そして「未知の水域」というのは、対米貿易戦争が今後どういう展開を見せていくのかに対する中国側の懸念と無関係ではないだろう。「この貿易戦争がどこに落ち着くのか、我々にも全く読めない」(前出の中国駐米外交官)

貿易戦争の過程で台湾問題が取引のカードと化す!?

日本の安定と繁栄に関わるより深刻な事態という意味で、筆者が注視し懸念する今後の展開として、貿易戦争が台湾問題と直接的にリンケージする、換言すれば、貿易戦争が展開される、あるいは解決される過程で台湾問題が取引のカードと化すことである。

現段階でもそれはすでに潜在的なカードであり、米国側はそれを選択肢として練り、中国側はシナリオとして考えていることと察する。

仮に、米国側が中国側に対して「すべての報復措置を取りやめてほしい。さもなければ、これまでもトランプ政権として構想にあったように、近いうちにジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官を台湾へ派遣する。ただ我々も中国側が固執する“一つの中国”政策を理解している。故に派遣には慎重になるつもりでいる。そのためにもぜひ報復措置の取りやめを検討してほしい」と迫ってきた場合、中国側はどう反応・対応するだろうか。

このシナリオをめぐって、現在筆者は中国の党・政府・軍・学術関係者らと議論を重ねている。今後機会があれば議論の中身も何らかの形で紹介したいと考えているが、ここでは中国側の反応・対応として考えられる3つの可能性を簡潔に書き下し、本稿の結びとしたい。

どの可能性が高いか、最も現実味を持つかに関しては読者の皆様一人ひとりのご想像にお任せする。筆者自身は今現在も観察・思考・議論の最中であり、少なくとも確定的な回答は持ち合わせていない。

(1)米国側の要望を受け入れ、報復措置を取り止める。中国は“一つの中国”という核心的利益を死守する代わりに貿易戦争で妥協したことになる。

(2)米国側の要望を拒否し、ボルトン補佐官の台湾訪問が現実化する。中国は米国によって核心的利益が脅かされるのを容認したことになる。

(3)(2)を受けて、米国によって核心的利益が踏みにじられたという“被害者”としての立場を国内外に訴えつつ、これを機に、中国共産党としての念願である“祖国統一”“台湾奪回”を実現するための行動を取る。

(国際コラムニスト 加藤嘉一)

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