6/10日経ビジネスオンライン 森永輔『国交正常化50年だが、韓国の日本外しは不変 武貞秀士・拓殖大学大学院特任教授に聞いた』記事について

武貞氏はTVで見る限り韓国に対して思い入れがあり、客観的な目を曇らしているのではという思いがあります。詮方なきことかもしれません。韓国に長く住み、それが飯の種になっていれば。相手国の悪口を言えば情報が入って来なくなるので。小生の場合、中国に8年いましたけど別にそれが飯の種になった訳でもなく、逆にしょっちゅうぶつかり合っていました。それで裁判やら労働委員会に訴えられたわけですが。でも行った当初は骨を埋める覚悟でしたが、余りの人間の厭らしさに唖然として止めました。

朴槿惠大統領の今月の訪米は中止になりました。MERSのせいと言われていますが、本人がアメリカに病原菌を運ぶのをアメリカが嫌ったのか、朴槿惠大統領が訪米するとTHAADの配備を押し付けられるのを嫌がったのが原因かは分かりません。でもペンタゴンはこれで益々韓国に対する目が厳しくなるでしょう。「戦時作戦統制権」は期限なしで延長していますが、裏を返せば期限を定めなかったのはアメリカが何時でも韓国に返しますよという事でしょう。そうなれば北は一気に攻め込みます。油が足りないと言っても韓国から奪えば良いので。ソウルを火の海にすれば韓国人ですからすぐに戦意喪失するでしょう。

軍艦島の世界遺産登録にも韓国は異議を申し立てています。東京オリンピックの時もそうでした。日本のやる事為すことに反対してきます。ここまではっきりした態度を示せば間違いなく敵国です。福島の農水産物の輸入禁止措置はまだ解除していません。日本が韓国をWTOに訴えたことだけは立派。ただMERSなんだから韓国人の日本入国と日本人の韓国への出国は禁止すべき。それができないようでは「腰抜け」と言われても仕方がない。相手がやってきたことに唯唯諾諾と従うだけでは舐められます。反撃せねば。別に戦争しろと言ってるのではなく、合法的に制限は可能と言ってるだけです。日本の政治家も官僚も根性が足りません。

記事

6月22日、日韓国交正常化から50年を迎える。

だが、日韓関係は5つの大きな問題――竹島、教科書問題、慰安婦、靖国神社参拝、戦時強制徴用工補償--を抱えたまま、膠着状態を抜け出せずにいる。いずれの問題も解決の目途がたっていない。

改善の兆しらしきものは見えてきた。3月には、岸田文雄外相と尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外相が会談をした。5月30日には、中谷元防衛相と韓民求(ハン・ミング)国防相が4年ぶりの会談を行った。

日韓関係の現状と今後の展望について、武貞秀士・拓殖大学大学院特任教授に聞いた。(聞き手 森 永輔)

—日本と韓国が日韓基本条約を結び、国交正常化から50年が経ちました。この間の歴史を振り返ると、現在の日韓関係はどれくらい悪いものなのでしょう。

武貞:最悪ではないと思います。朴正煕(パク・チョンヒ)大統領(当時)の陸英修(ユク・ヨンス)夫人が1974年に死去する事件が起こりました。この時には、朴正煕大統領が日本との国交断絶を検討するよう指示を出したほど険悪な状態になりました。

 朴正煕氏は現職である朴槿恵(パク・クネ)大統領の父親、陸英修夫人は母親です。在日朝鮮人の文世光が朴正煕氏を暗殺しようとして、その流れ弾が陸英修夫人に当たったのです。使用された拳銃は大阪府警の派出所から盗まれたものでした。加えて文世光は、偽のパスポートを使い、日本人を装って韓国に渡っていました。このため、日本政府の対策が十分でないとして韓国が態度を硬化させました。

 1973年に金大中(キム・デジュン)拉致事件が起きた時も日韓関係は悪化しました。1998年に大統領になる金大中氏を、韓国の情報機関である中央情報部が日本国内で拉致して韓国に移送した事件です。韓国政府が日本の主権を侵害したわけですね。この時は日本側が事件を問題視しました。

 これらの事件が起きた時に比べれば、現在の状況はましと言えるかもしれません。しかし、一層深刻とも言えます。2つの事件が起きた時には、問題は目の前の1つに限定されていたし、解決策も見えていました。現在は竹島、教科書、慰安婦、靖国神社、戦時強制徴用工補償といった5点セットが同時に問題になっています。そして、いずれの問題も落とし所があるわけではありません。

—日韓関係は、李明博(イ・ミョンバク)前大統領が竹島に上陸したのを機に悪化し、朴槿恵政権が強硬の度合いを強めるにしたがって現在に至るように見えます。

武貞:韓国はいま、満を持して国家の戦略を立てて日本に真っ向勝負を挑んでいます。安倍首相が歴史認識を改めないかぎり首脳会談はない。日本と北朝鮮が接近することは許さない。戦時中に犯した罪を謝罪すべき。70年談話はこれまでと同じ表現を用いるべき。慰安婦には国家による補償をすべき。さらに、こうした主張を欧米諸国に広めています。

 朴槿恵大統領は計算づくで「日本外し」へと舵を切ったのだと思います。その計算に最も大きな影響を与えたのは中国の台頭でしょう。中国は韓国にとって最大の貿易相手国です。韓国を訪れる中国人観光客も多い。済州(チェジュ)島の開発には中国企業が多額の投資をしています。韓国にお金をもたらす国に目が向いたわけですね。韓国にとって中国は不可欠な存在、日本よりも優先すべき存在なのです。

 韓国は、韓国と中国が戦略的パートナーシップを結び、両国が中心となって、東アジアの信頼を醸成し発展していく環境を築こうと考えています。朴槿恵大統領は大統領選挙の期間中からこの方針を決めていました。

 日本人は、アジアの発展を日中韓の3カ国でやれば、もっといいじゃないかと考えるでしょう。しかし、それは中国が許しませんでした。中国は、「日本に苦労させられた者同士でことを進めよう」と韓国を説得したのです。日中韓のFTA(自由貿易協定)にしても、中韓を先行するよう韓国に求めました。その勢いは韓国の想像を超えるものでした。

 だから、日韓関係が悪化している一連の動きについて、韓国は中国に乗せられた側面もあると思います。

 朴槿恵大統領はこれまで述べた中国と連携して進める政策とは別に、2013年10月に「ユーラシア・イニシアチブ」と呼ぶ政策も発表しました。アジアから欧州へとつながるユーラシア大陸をひとつの共同体に育て上げるという構想です。この構想は「その東の果ては韓国」と定義しています。つまり、日本外しですね。

日本の沈没を期待

 中国の台頭に加えて、韓国が対日強硬政策を取る引き金となったのは東日本大震災です。これを機に韓国で日本沈没論が力を得ました。被災地の復興には長い時間がかかる。日本経済は長期にわたって停滞するだろうと認識したからです。

 「沈没させたい」という期待もあったでしょう。韓国は「韓国の勝ち、日本の負け」ということをあらゆる機会を通じて確認せずにはいられないトラウマを背負っているからです。

 韓国は日本統治時代を通じて、日本に一度も勝つことができませんでした。韓国の1948年憲法は前文で「三・一運動で建立された大韓民国臨時政府の法統」を継承しているとうたっています。三・一運動はささやかな反日デモを計画したのですが、総督府によって規制されて不発に終わりました。その後、日本の統治から脱することができたのは第二次世界大戦終了によってです。つまり、韓国は自らの力で日本の統治を終えたのではありませんでした。これがトラウマになっているのです。

 一方、北朝鮮の1948年憲法は、抗日パルチザン闘争の経験をもとに、日本に勝ったという経験を強調しています。韓国は「日本に勝った」という爽快感がないまま建国しました。

日本叩きをしているうちに韓国自身が孤立する危機

—最近、日韓の政府レベルの交流が進み始めました。3月には岸田文雄外相と尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が会談しました。5月30日には、中谷元防衛相と韓民求(ハン・ミング)国防相が4年ぶりの会談を行っています。一連の会談は日韓関係が良好な方向に向かいつつあることを示しているのでしょうか。

武貞:そうは思いません。朴槿恵大統領の訪米を6月に控えているので、日本との関係改善を進めながら、米韓首脳会談の環境整備をしている印象を受けます。何もしないまま米国を訪れれば、米国が不満に思うことは必至です。

 韓国政府の最近の対話姿勢の背景には、韓国の国内世論の影響もあるでしょう。韓国ではメディアも学者も「韓国が日本叩きをしている間に、韓国そのものが孤立してしまった」という認識を示し始めました。

 こうした見方が浮上し始めた理由の1つは、4月に行われた安倍晋三首相と習近平国家主席との首脳会談です。韓国は直前まで、この首脳会談は実現しないと読んでいたので、さぞかし驚いたことと思います。習近平国家主席の表情が、2014年11月に行われた前回の日中首脳会談に比べて和らいだものになっていたこともショックだったでしょう。

 この5月に、自民党の二階俊博総務会長が全国旅行業協会の関係者など3000人を引き連れて訪中し、歓迎を受けました。日中の関係改善を目にして、韓国はまた驚きました。

 中国のお先棒を担いで日本叩きをしてきたのに、中国に梯子をはずされるのではないかと危機感を覚えるようになったのです。中国が推進するアジアインフラ投資銀行(AIIB)も、韓国は当初、中国と韓国、インドが主導するものと理解して参加を決めていました。だから日本に副総裁の座を提示していたとのニュースには唖然としたことと思います。

—韓国の世論が変化したことには、安倍晋三首相の訪米も影響したのでしょうか。

武貞:もちろんです。安倍首相の米連邦議会での演説について、韓国政府と在米韓国人は一体となって、あの手この手を使って阻止しようとしました。ですから韓国は、米議会が安倍首相に演説させることはないだろうと踏んでいました。しかし、結果は違った。

—韓国は安倍首相の演説をどのように評価しているのでしょう。

武貞:多くの人が「安倍首相は米国でひんしゅくを買った」「良識のある米国人は安倍演説を評価しなかった」と捉え、マスコミはそのように報道しています。

安倍首相が訪米で得た成果を相殺できるか

—朴槿恵大統領の訪米は何がテーマになるのでしょうか。

武貞:米国が韓国に対して、米韓関係と韓中関係のどちらを重視するのかを確認する場になると思います。韓国としては、経済面では中国が大事です。一方、軍事面は米国を頼りたい。米国の機嫌を損ねる事態は避けたいところでしょう。けれども、これを両立させるのは困難です。

 具体的な議題としては、まず有事の際の作戦統制権の移管問題があります。米国と韓国はこれを在韓米軍から韓国軍に移管することを決めました。しかし、韓国の都合で延期されています。韓国は、米軍が作戦統制権を持っている方が北朝鮮の核ミサイルなどに対する抑止力が働くと考えたのでしょう。米国は、一度決めたことなのだから実行するよう韓国に求めています。

 最も大きい議題は高高度防衛ミサイル(THAAD)、いわゆるミサイル防衛システムの配備に関する問題です。米国は韓国に、配備に同意することを求めるでしょう。しかし韓国は明言することは勘弁してほしいと訴えるのではないでしょうか。配備を受け入れれば、中国と北朝鮮から直接強く責められることになるからです。

—朴槿恵大統領はたいへんな立場ですね。さぞかし米国に行きたくないことでしょう。

武貞:でも行く必要があるでしょう。朴槿恵大統領は、安倍首相が米国で演じたパフォーマンスの効果をオフセットしたいところです。米国に大事にされるところを韓国民に見せつけ、韓国が孤立していないことを示したい。

—米国側の対応によっては、孤立していることをかえって浮き立たせることになりませんか。

武貞:その可能性は否定できません。しかし、米国に行かなければ、その方が孤立を一層際立たせることになります。

日韓関係を改善するには日本が強くなるしかない

—最悪とは言えないまでも深刻化している日韓関係を改善するためには、どうすればよいのでしょうか。

武貞:身も蓋もない言い方になりますが、短期間ではどうしようもありません。先ほど申し上げたように、日韓の間で持ち上がっている問題はいずれも構造的なもので、早急に解決できる性質のものではないのです。相互信頼と未来志向の日韓関係を築くためには、時間をかけて、これから挙げる政策に取り組んでいくしかありません。

 1つは、日本社会と日本人をよく知る韓国の人材を増やすことです。このためには交換留学などの交流を拡大していくことが大事ですね。日本で学ぶ韓国からの留学生はどこの大学でも激減しています。ウォン高・円安であるにもかかわらずです。日本を訪れる韓国人観光客の数は増えていますが、短期間の観光旅行で日本社会を理解することは難しい。

 金大中大統領の時代に日韓関係は大きく改善しました。これは金大中大統領が日本社会と日本人を熟知していたからです。今の日韓関係からは想像しがたいことですが、金大中大統領が1998年に来日した際に公表した日韓共同宣言には「両国間の安保対話及び種々のレベルにおける防衛交流を歓迎し、これを一層強化していくこととした。また、両首脳は、両国それぞれが米国との安全保障体制を堅持するとともに、アジア太平洋地域の平和と安定のための多国間の対話努力を一層強化していくことの重要性につき意見の一致をみた」とあります。これを機会に日韓の防衛分野の交流が進みました。

 2つ目の施策は日本の防衛力を高めることです。日本は非常に抑制的な防衛政策を取ってきました。非核三原則、武器輸出三原則等、防衛費のGNP(国民総生産)比1%枠。憲法9条はその最たるものです。

 こうした抑制的な防衛政策が、日本の軍事力は怖くないという楽観を韓国に与えてきました。これを改める必要があります。空対地ミサイル、弾道ミサイル、巡航ミサイル、作戦遂行に必要な数の空中給油機を装備するのがよいでしょう。いずれも、既に韓国が装備しているものです。日本も韓国と同じ発想で防衛を考えていることを示すわけです。こうすることで、韓国が日本とは仲良くしないといけないことを理解してもらう。

 日本が防衛力を高めれば韓国は反発するでしょう。しかし、自主規制しても反発されてきたのが日本の戦後史です。ならば、やることをやって反発された方がよい。

 第3は、日本の国際的な地位を高めることです。これにはいくつかの手段が考えられます。まず、国際連合の安全保障理事会で常任理事国になること。それから、国際的な金融体制を日本が主導することです。例えば、アジア開発銀行の本部を霞ヶ関に持ってくる。

—日本が力を付け、「沈没」しない国であることを見せる必要があるわけですね。そのためには経済力を復活させることが欠かせません。

武貞:おっしゃるとおりだと思います。

進歩派が政権に就いても大きく変わることはない

—日韓関係が悪化した背景には朴槿恵大統領の判断が大きいという話を伺いました。2017年の大統領選挙で政権が交代すると、日韓関係が改善する可能性はあるのでしょうか。保守政権が続いているので、例えば、韓国進歩派が政権を取ったらどうなるでしょう。

武貞:大きな変化は考えづらいでしょう。竹島、教科書、慰安婦、靖国神社、戦時強制徴用工補償を問題視する姿勢は、進歩派も、朴槿恵大統領と寸分違いません。むしろイデオロギー的な日本批判を強めることがあるでしょう。

 ただ、進歩派は親北朝鮮が多く、この点は朴槿恵政権と異なります。日本が北朝鮮との対話を継続し、関係が改善できるとすれば、韓国進歩派の政権と認識を共有できる部分があるかもしれません。

—進歩派の大統領候補になり得る人物で、親中派はいるのですか。

武貞:現在、名前が挙がっている文在寅(ムン・ジェイン)氏や安哲秀(アン・チョルス)氏、国連事務総長を務めている潘基文(パン・ギムン)氏はいずれも特に親中というわけではありません。朴槿恵大統領は個人として親中派です。しかし、いまの経済、政治、安保分野の動きを見ると、韓国の次の政権下でも中韓関係をさらに緊密化する以外の選択肢はないでしょう。

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