『中国とバチカン接近であおりを食う台湾 中台双方と正式な“国交”樹立に期待の声も』(10/3日経ビジネスオンライン 福島香織)について

10/4NHKニュース5:32<バチカンの会議に中国司教が初参加 関係改善を反映 台湾は警戒

ローマ・カトリック教会の中心地、バチカンと中国が関係を改善させているのを反映して、世界各国の司教が集まるバチカンの会議に、初めて中国の司教が参加しました。

バチカンでは3日、世界各国からカトリック教会の司教や教会関係者およそ300人が集まる、恒例の「司教会議」が始まりました。
会議の開幕にあたってミサを行ったフランシスコ法王は、この会議に中国から2人の司教が初めて参加したことを明らかにし、「2人を温かく歓迎したい」と述べました。
バチカンと中国は、中国政府が内政干渉を理由にローマ法王による司教の任命を拒否してきたことで対立が続いてきましたが、先月、司教の任命方法で双方が暫定合意したことで、関係改善に向かっています。
今回の会議に中国から参加した2人の司教のうち1人は、中国政府に任命されていた司教で、暫定合意とともにフランシスコ法王から新たに正式な司教として承認されていました。
中国側としては、カトリック教会をなるべく中国共産党の管理下に置くとともに、将来、バチカンが台湾との間で維持する外交関係を解消させたい狙いがあるとみられます。
バチカン内では中国との暫定合意に批判的な声もあり、今後、どこまで関係が改善するのか注目されます。

警戒強める台湾

バチカンと中国が関係の改善に向かっていることについて台湾は、70年以上にわたって維持してきたバチカンとの外交関係が将来、解消される事態になるのではないかと警戒感を強めています。
このため台湾は、今月14日、バチカンで開かれる大規模な式典に蔡英文総統の特使としてカトリック教徒でもある陳建仁副総統を派遣し、関係のつなぎとめを図ることにしています。
中国は、蔡政権が「1つの中国」という考え方を受け入れていないと批判し、台湾と外交関係のある国々の切り崩しを図っています。
とくにことしに入って3か国が台湾との外交関係を断っていて、関係を維持している国は過去最も少ない17か国にまで減り、ヨーロッパではバチカンのみとなっています。>(以上)

10/3阿波羅新聞網<对圣座的侮辱 中共的胜利=教皇に対する侮辱 中共の勝利>バチカンが中国とサインしたことについて独メデイア(南ドイツ新聞)は「最大の侮辱」と評した。川の名前を変えるのと同じように考えた歴史的なこの合意は、独メデイアにとって宗教の自由に関心を寄せ続けさせる。「中国は国内ではイスラム教の影響を制限する仕組みを作り、国外ではバチカンに恥辱を与える合意を為した。寧夏ムスリム自治区の「艾依河=アイイ川」の名前を「典農川」と変えたのと同じ。北京は宗教の影響を減じることを益々システム的に行い、中共の幹部は川の名前までムスリム色が匂うという事で変えてしまった。アイイはマホメットの第三夫人のアーイシャを連想させるのとアイの発音が「愛」に繋がるのを嫌ったため。漢化宗教をうち出したのは習近平本人である」と報道。

オーストリアの「ニュース新聞」は「バチカンの為した中国との合意は教皇に対する侮辱である。何年にも亘り、力比べをしてきたが、これで中共の勝利となった。この合意は北京の指名したキリスト教愛国党の主教をバチカンが認めることになり、何らの報いもない。この理由は中国の教会の分裂を克服するため。でも世界のカソリック教会では聖職者の児童猥褻行為が問題になり、分裂の危機にある。信徒は心を痛めるばかりである。徹底して目を閉じ、中国の信徒や他の宗教が弾圧されているというのに、合意するとは。中国には第二のシンガポールになってほしい。今でも民主国家でないが、宗教の自由や少数民族を保護する国である。だが、この希望は打ち破られた。この合意は北京が原因でなく、バチカンの態度変更によるもので、迷妄なのはムソリーニ時代と同じである」と報道。

http://www.aboluowang.com/2018/1003/1183192.html

10/4阿波羅新聞網<特朗普发布讨伐中共檄文 彭斯全方位警告北京 还指明台湾民主为所有中国人展示更好道路 =トランプは中共討伐の檄文(国連での中共の中間選挙介入の件の発表)を発す ペンスはあらゆる方面で北京に警告 そして台湾の民主主義こそが中国人が進むべき道を示していると >ペンスは10/4ハドソン研究所で演説し、中共を非難した。航行の自由と、南米3ケ国の台湾断交は中共の差し金、また債務の罠を仕掛けていると。航行の自由作戦ではUSS Decatur駆逐艦が南沙諸島(Gaven Reef、Johnson Reef)の12海里内に入った時に、中国軍艦が接近、非常に危険な行為と非難。だが米国は国際法を守り、中国が何をしようが退くことはないと発言。

http://www.aboluowang.com/2018/1004/1184023.html

10/5阿波羅新聞網<教宗落泪迎「红色主教」引起强烈反弹 被批与魔鬼同流合污与狼共舞=教皇は涙を流して迎えた 2名の「桃色(アカに近い)主教」は強烈な反発を受ける 悪魔と同じく汚れ、狼と一緒に踊ると批判を受ける>

2018年10月3日、世界カソリック大会が開かれ、バチカン報道官のスパダロはツイッターに2名の中国の「桃色主教」を載せ、「中国の主教が参加するのは今回が初めて、場は共にできたことに喜んでいる」と。写真で二列目左が郭金才、二列目右から二人目が楊暁亭。

ある牧師が言うには、「中共のどこが教会にとって良いのか?キリスト教やカソリックを弾圧、教会解体だけでなく、十字架まで壊し、そこに国旗掲揚する。教皇は今の中国の状況を知るべきで、何故関係を作るためといってこんなことをするのか」と。

http://www.aboluowang.com/2018/1005/1184232.html

福島氏の言うバチカンが台湾と中国との国交を認める可能性は薄いと思います。「台湾は独立国家」という形となり、中共は絶対認めないでしょう。またフランシスコ法王は桃色ではなく赤色法王なのでは。中共派遣の主教を涙を流して迎えるくらいですから。金に転んだとしか言いようがない。ゴッドファーザーパートⅢと同じです。世界が中共に警戒心を持ち出し始めたこの時にです。

まあ、米中が覇権争いをし、米国が台湾を国家と認めれば西側諸国は右倣えするでしょう。日米は尖閣だけでなく、台湾を共同防衛すべきです。台湾軍上層部が国民党系(=中国人)でしめられているのが気になりますが。少なくとも韓国は防衛する価値はありません。

記事

「カトリック教」を意味する「天主教」の十字架。台北で2018年9月23日撮影(写真:AP/アフロ)

バチカンと中国が、カトリックの司教任命問題について9月22日に北京で行われた会談で暫定合意書に署名したというニュースが世界を駆け巡っている。司教任命権に関する合意の可能性は3月下旬にも報道され、その背景については拙コラム「中国、バチカンと交渉決裂?」で解説したとおり。結局、この時点から半年経って暫定合意にこぎつけた。

あくまで“暫定”であり、任命権のプロセスの問題や、また反共産党的な中国の地下教会に対しての対応も不明だ。私が気になるのは、バチカンと台湾の関係がどうなるか。以前の拙コラムでは、中国とバチカンの関係を主に取り上げたことがあるが、今回は台湾サイドからの見方を中心に考えたい。おりしも9月末、東京で「世界台湾同郷会連合会第45期年会」が開催されていた。台湾出身の評論家・文筆家の黄文雄さんから世界中の台湾人が集まるから、いろんな人の話を聞いてみるといい、と誘われたので私も行ってきて、バチカン問題に関する見方、そして台湾の未来に関する予測についていろいろ聞いてきた。「チャイナ・ゴシップス」のタイトルのコラムで台湾のことを取り上げると、中国の欄で台湾を取り上げるな、と怒る方もいるのだが、今回は大目に見ていただいて、台湾から見た、バチカン問題について紹介したい。

この世界台湾同郷連合会の特徴は、タイトルに台湾とあることからもわかるように、思想的にはアンチ国民党の台湾派の人が主流だ。そういう政治的カテゴリーとしてまとまっている台湾人の間だけでも、多様な見方が混在する。たとえば、米中貿易戦争が台湾に与える影響にしても、中国に進出した台湾企業が受けるマイナス影響を大きく見る人もいれば、逆に中国向けの投資が台湾に向かうプラス効果を期待する声もある。米中対立が世界の不安定化を招き、台湾がカードに扱われるということへの不安を言う人もいれば、米国が台湾との関係を強化しようとしていることが台湾にとって好機だととらえる人もいる。では、バチカン問題についてはどうだろうか。

まずバチカン問題について現在の状況を整理しておこう。

9月22日、北京でバチカン外務局次長および北京外交部次長レベルの会合で、司教の任命をめぐる暫定合意書に署名。この合意書の全文は今のところ公開されていない。だがその後のバチカン側の報道を総合すると、署名がすぐさま、バチカンと中国の国交樹立で台湾の国交断交につながるというわけではなく、あくまで司教任命権についての暫定合意という。司教任命プロセスについても、公式に解説されてはいないが、最終任命権はバチカンの法王にある、と言う点で合意に至りそうだ。はっきりしていることは中国が任命し、バチカンが認めてこなかった7人の司教を、バチカンが今回改めて認めるということ。この先例をもって、中国側が選んだ司教をバチカンが任命するというプロセスが合意の落としどころであるということを示したのではないか。この7人の司教は、バチカンに対して破門取り消しの陳情を行っていた。

だが、文革後最悪といわれる宗教弾圧が今現在起きている中国習近平政権が選んだ司教たちを、バチカンサイドが受け入れるということは、バチカンが中国の宗教弾圧について容認したことになるのではないか、という一部西側人権国家の懸念がある。中国の宗教政策において、「宗教の中国化」が打ち出されているのは以前に拙コラムで取り上げたとおり。中国側は宗教の教義に変化はない、というが、信仰の前提に愛国的であることを強くもとめている。「宗教の中国化」の解釈についてはいろいろ言われているが、多くの宗教学者は中国による宗教のコントロール強化を意味すると理解している。

中国、バチカンそれぞれの思惑

一方で、バチカンサイドにはそれなりの思惑もある。この暫定合意を梃に年末までに地下教会として迫害を受けている少なくとも十数人の司教たちを中国当局に認定させる交渉を水面下で続けているらしい。報道ベースでは、中国でカトリック信者は1200万人で、愛国派500万人とその他・地下教会に大きく分かれている。地下教会は、ローマ教皇には忠誠を尽くすが、共産党には反抗的とされ、RFI(フランス国際放送中国版)によれば、この地下教会の神職として迫害されている人物は40人前後はいる。

このうち2割は90歳以上の高齢で、健康上の問題からも、このまま迫害に耐え続けることが困難ではないかとも危ぶまれている。バチカンが中国との妥協に急ぐのは、彼らを一刻も早く救いたいからだという。最も、当の迫害を受けている地下教会の司教の一人、魏静怡(洗礼名ヨセフ)は「私は中国当局の認可など必要としていない。だが認可を得られれば、バチカンが中国との調和と安寧を得られる助けになるだろう」(RFI)と、比較的冷静な受け止め方だ。

ちなみにプロテスタント、その他新興宗派を含めれば中国でキリスト教系信者は6000万人から1億人に上ると推計されている。中国としては、バチカン側に譲歩しすぎると、共産党員よりも多いかもしれないキリスト教信者に対するコントロール力を失い、これが中国の歴史で何度も繰り返されてきた“農民起義”の動力になる可能性を心配している。この交渉は中国側も慎重だ。

中国、バチカンのそれぞれの思惑はあれど、これに翻弄されることになるのが、台湾である。

中国のバチカン接近の目的はバチカンに中国の存在感を認めさせ、国内カトリックへの共産党の指導とコントロール強化をバチカンに容認させることもあろうが、それ以上に、台湾を国際的に孤立させるという意味がかなり大きい。台湾が国交を結ぶ国は現在17カ国にまで減っている。習近平政権になってから台湾は5カ国の友好国を失ったのだ。とりわけ今年はドミニカ、ブルキナファソ、エルサルバドルと3カ国がドミノ式にチャイナマネーになびく形で台湾との国交を断った。残りの台湾友好国の中で唯一ヨーロッパ国家であり、国際的にも影響力の大きいバチカンがこの上、中国と国交を結び台湾と断交すれば、台湾の国際的立場は極めて脆弱になってしまう。

「第三の選択」の可能性

16世紀からローマ・カトリックの版図に組み入れられてきた台湾には17世紀から本格的に宣教が開始された。仏教や道教、土俗信仰が根強い台湾で、キリスト教は決して多数派の宗教にはならず、現在もプロテスタントを含めてもキリスト教信者は58万人ほどだが、1951年にバチカン公使が中国から追い出されて以降は、台北がバチカンの公館所在地であり、1966年に台北のバチカン(ローマ教皇庁)公使館は大使館に昇格した。1971年に中華民国が国連から脱退したのち、教皇庁大使は召還されるも撤収、いわゆるchargé dʼaffaires(代理⼤使、代理公使)によって事実上の国交を維持している。台湾の在バチカン公館は土地の狭さの関係でバチカン市国外に置かれているが、運営は正常におこなわれている。なぜ、台北においての大使名称が避けられたかは、やはり国際政治的理由があるが、すくなくとも中華圏のカトリック信者とバチカンをつなぐ窓口は台湾にあった。

さて、バチカンは果たして台湾と断交するのかしないのか。信者の数という点においては、中国との国交を結ぶ方がバチカンにとっては意味のあることだろう。

世界台湾同郷連合会年会に参加していた台湾人たちに、この質問をぶつけてみた。トロント、シアトル、ベルリン、東京そういった先進国の都市に暮らす台湾知識人たち10人前後から話を聞いたが、意外に答えは大きく三つほどにばらけた。「バチカンが台湾を放棄する流れには歯止めはかけられない。年内にはバチカン中国の国交が樹立し、台湾は断交されるだろう」「バチカンと中国との国交樹立はそう簡単ではない。台湾側もバチカンに働きかけているところだし、数年内に決着の出る問題ではない」。そして三つ目が「バチカンは中国と台湾の両方とも国交を維持する最初の国になるのではないか」というものだ。

答えとして興味深いのは三つ目だ。そう考える根拠を聞くと、バチカンは普通の国ではなく、国交といっても、経済・安全保障の問題にはほとんど関係ない、あくまで宗教分野の交流に限定される特殊な関係であり、普通の国交とは別格に考えていいだろう、ということだ。

バチカンの在外公館として現在台北に置かれているのがchargé d’affairesであれば、もし北京に大使館が置かれても、一国に二人の大使を派遣しているという矛盾はうまく言い訳できるのではないか。台湾としては何としても、バチカンとの絆を断たれるわけにはいかないから、そういう論法で、なんとかバチカンを説得したいのかもしれない。

バチカンでは10月、「世界宗教会議」が開催され、初めて中国から郭金才、楊暁亭両司教が参加することが発表されている。二人とも共産党統戦部が公認する愛国司教である。ちなみにバチカンは1998年と2005年も中国の司教をこの会議に招待していたが、中国は外国から宗教的干渉を受けないという理由で断っていた。この会議には台湾からも司教団が派遣されるので、おそらくこの場でも、バチカン、台湾、中国の関係について議論がなされるのではないか。

個人的な期待をいえば、私もバチカンに第三の選択、つまり中国と台湾のどちらかを選ぶ、ではなく両方とも“国交”を維持するという先例を作ってほしい。中国に経済的あるいは軍事的圧力を受けることのないバチカン市国という特殊な国であれば、そういう条件で中国と話しあえる可能性は残っているのではないか。ちなみに香港教区は、1952年の中国による宗教弾圧下で、教皇庁直轄統治となっており、1997年の香港の“中国返還”後も、特例としてその体制が続いている。台湾も特例扱いで従来どおりの体制を維持できるはず、という主張はあながち無茶でもない。

バチカンは突破口を開けるか

中国経済、チャイナマネーに大きく依存している国や、その軍事的脅威にさらされている国にとっては、中国からの圧力を無視して台湾を“国”扱いできない。だが、バチカンは、中国からの経済的、軍事的圧力の影響をほとんど受けることがない。バチカンの外交とは宗教外交であり、いわゆる経済や安全保障の利害を交渉する通常の外交ではないのだから、中国と台湾ともに在外公館があっても、その利害が相反することもなかろう。

今回のバチカンの中国への歩み寄りは、西側社会の一部ではバチカンの敗北と批判的に報道されていたりもする。バチカンの中国接近の目的は、第一に中国の司教任命権を少なくとも建前上でも取り戻すという政治権威上のもの。第二に迫害に苦しむ地下教会神職・信者の救済という人道的目的。第三に新たな宗教フロンティアとしての中国への取り組み。第一の目的では、今回は妥協点が見いだせたとしても第二の点は果たして習近平政権としてどこまで妥協できるか。かりにカトリック地下教会に対してだけ迫害を緩和しても、ウイグル・ムスリムやチベット仏教に対する迫害、あるいはその他の民族や宗教に対する迫害、差別が継続することを黙認してよいのか。

そもそも、博愛、平等を説く神の愛が、不平等で非人道的な中国の宗教政策に対して寛容であることは大いなる矛盾を生むのではないか。その上で、バチカンが台湾と断交すれば、バチカンの国際的評価は、バチカン自身が思う以上に下がるのではないか。たとえ14億人人口の中国という新たな布教フロンティアを獲得したとしても、中国共産党の指導を優先させた愛国カトリック信者を増やしても、決してバチカンの権威にプラスにはならないのではないか。

だがバチカンが、もし中台双方と正式な“国交”をもつ最初の国として存在できれば、それこそバチカンにしかできない突破口を開いたといえるはずだ。「一つの中国」というフィクションにこだわって、有権者によって選ばれた独自の政権と軍隊と通貨と憲法をもつ人口2300万人の台湾を国家と呼べない不自然さを是正するきっかけになるやもしれない。もしそういうことをバチカンがやれるならば、近年のセックススキャンダルで傷ついた権威と国際的影響力を回復できると思うのだが、どうだろう。

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『「北朝鮮の使い走り」と米国で見切られた文在寅 「金正恩は信頼できる」と詭弁を連発したあげくに……』(10/2日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

10/4看中国<韩国民调显示:威胁最大的竟然不是朝鲜(图)=韓国の世論調査は「最大の脅威は何と北朝鮮ではなく・・・・」と>ソウル大学の研究所の調査で、脅威の一位は、46.4%の人が答えた中国政府。サード問題での経済報復がマイナスイメージとなった。北朝鮮は32.8%。最も緊密な関係の国はとの問いに3.7%の人しか中国を挙げていない。また、2017年の調査では63.7%の人が北を脅威としていたのが様変わりした。

日本が入っていませんが、高いのでは。朝鮮半島人は朝鮮半島から出ず自給自足経済で生きれば良いでしょう。少なくとも日本と交流はしないでほしい。

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/10/04/872616.html

10/5ZAKZAK<韓国「旭日旗」禁止法案提出にネットも騒然 社旗が似ている朝日新聞、ソウル支局では掲揚せず!?>朝日新聞は敵の手先の新聞です。「南京」も「慰安婦」も彼らの手に依る創作です。こんな誠実さと程遠い新聞を読んでいる人の気が知れません。日本人はもう気付いても良いのでは。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/181005/soc1810050008-n1.html

10/4ZAKZAK<日本は観艦式「参加拒否」を通告せよ 「旭日旗=戦犯旗」に笑いが止まらぬ韓国の“反日屋”たち>今までの日本の対応が韓国人を増長させたのです。自衛隊も韓国海軍何て信頼するに足りないことは分かっていた筈です。観艦式には参加拒否すれば良い。米軍も国際ルールを無視するやり方では不参加となるかも、というか米軍も不参加にするか、米軍を動かし韓国海軍を黙らせるかしたらどうか?何もしないのでは舐められるだけ。敵の韓国はあらゆる機会を見つけて世界で日本を貶めようとしているのですから。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/181004/soc1810040001-n1.html

10/7ポンペオが金正恩と会うようですが、どうなることやら。米国は北の非核化ができないのであれば、日本の核武装も認めるべきです。憲法問題は生じませんので。敵(中国・朝鮮半島)の手先である左翼が騒ごうが関係ありません。日本の歴史を永続させたいなら無視するに限ります。後から振り返ってみて良かったと歴史に刻まれる筈です。しかし、大衆の無関心というか、洗脳されたままの心のありようでは、北の核問題だけでなく、日本は何度も危機に直面するでしょう。滅びることになるかもしれません。子々孫々のために、もっと真剣に国の安全保障について考えませんと。

鈴置氏は、朝鮮半島は南北統一して核保有国となり、中国の束縛から逃れようと考えているのではと。韓国は核を入手次第、日本に投下するかもしれません。不断から言っていることですので。何せキチガイ民族ですから、合理的判断ができません。中国同様恐ろしい国です。米国は韓国を切り捨て北にくっつけるとしたら、北の核の代わりに米国の傘を北に差しだすつもりでしょうか?或は中・短距離核ミサイルの保有を認めることになるのでしょうか?

10/4朝日新聞<アーミテージ氏ら、日米同盟に提言 基地の共同使用など>アーミテージもナイも日本抑え込み派だったのに宗旨替えしたようです。でも今回ここに書かれていることは当り前のことばかり。日本の自主防衛に賛成ですが、単独で中国と戦争は出来ません。中国を封じ込めるには米国の手を借りませんと。共同で訓練をすれば中国も侵略の矛先が鈍るでしょう。

http://www.asyura2.com/18/senkyo251/msg/703.html

在日米軍基地は米軍が守るべき存在です。日本に米軍基地がある以上、敵はそう簡単に手出しはできないはずです。ですから中国は沖縄から米軍基地を追い出すため、まず沖縄を独立させ、基地をなくし、然る後沖縄併呑するつもりです。沖縄県民には中共と日本の左翼の意図が見えないらしい。

記事

9月27日、国連総会で演説し北朝鮮の非核化への意思は本物と強調する文在寅大統領(写真:AP/アフロ)

前回から読む)

米メディアが文在寅(ムン・ジェイン)大統領を「金正恩(キム・ジョンウン)の首席報道官」と報じた。訪米中に北朝鮮の核武装を擁護する詭弁を繰り返したため「北の使い走り」と見切られたのだ。

金正恩を称賛する報道官

鈴置:9月下旬に文在寅大統領がニューヨークを訪問、トランプ(Donald Trump)大統領と会談したほか、国連総会で演説しました。さらにテレビの取材や、外交専門家の会合で質問に答えました。

今回の訪米は9月18―20日に開いた平壌での南北首脳会談の結果を踏まえ、米国と北朝鮮の間を取り持つのが狙いでした。でも、完全な裏目に出ました。米国での質疑応答のたびに「文在寅は金正恩の代弁人だ」との印象を深めてしまったのです。

ブルームバーグ(Bloomberg)は「文在寅は金正恩の首席報道官」との見出しで報じました。「South Korean’s Moon Becomes Kim Jong Un’s Top Spokesman at UN」(9月26日=JST)です。以下のように書き出しています。

・While Kim Jong Un isn’t attending the United Nations General Assembly in New York this week, he had what amounted to a de facto spokesman singing his praises: South Korean President Moon Jae-in.

金正恩は国連総会に出席しなかったが、彼を称賛する事実上のスポークスマンを得た。韓国の文在寅大統領である――と言い切ったのです。

テレビで見れば誠実さが分かる

ブルームバーグが指摘したのは、米外交問題評議会(CFR)などが9月25日に主催した「文在寅氏との対話」での大統領の発言です。その1つが以下です。

・So the Chairman Kim that I experienced, as you may have the same views as well, he is young, but he is also candid, and he respects elders.
・I believe that Chairman Kim is very much prepared to abandon his nuclear program in exchange for economic development.

文在寅大統領は「金正恩委員長は若いが率直で先輩を立てる人だ。(だから、彼は発言通りに)経済発展のために核を放棄する」と言ったのです。思わずうなる発言です。

これまで、北朝鮮は非核化で嘘をつき続けてきた(「非核化の約束を5度も破った北朝鮮」参照)。金正恩委員長を信じる人はあまりいないでしょう。

それは文在寅大統領もよく分かっている。そこで「文在寅氏との対話」の席でさらに弁解しました。引用します。

・And also, we made a point of making efforts to broadcast live all these dialogue and the summits through live TV so that the footage of me meeting Chairman Kim could be seen by the whole world, so that the people can decide for themselves what kind of personality Chairman Kim is.

(平壌共同声明の発表など)すべての首脳会談の状況を世界に向けテレビで生中継した。それを見れば金委員長が信頼できる人と分かるはずだ――と言ったのです。何ともはや、子供だましの説明です。

ブルームバーグはこの発言を記事の「落ち」として使いました。この詭弁を見れば「首席報道官」と揶揄するのも当たり前でしょ、と最後に念押ししたのです。

  • 非核化の約束を5度も破った北朝鮮
▼1度目=韓国との約束▼
・1991年12月31日 南北非核化共同宣言に合意。南北朝鮮は核兵器の製造・保有・使用の禁止,核燃料再処理施設・ウラン濃縮施設の非保有、非核化を検証するための相互査察を約束
→・1993年3月12日 北朝鮮、核不拡散条約(NPT)からの脱退を宣言
▼2度目=米国との約束▼
・1994年10月21日 米朝枠組み合意。北朝鮮は原子炉の稼働と新設を中断し、NPTに残留すると約束。見返りは年間50万トンの重油供給と、軽水炉型原子炉2基の供与
→・2002年10月4日 ウラニウム濃縮疑惑を追及した米国に対し、北朝鮮は「我々には核開発の資格がある」と発言
→・2003年1月10日 NPTからの脱退を再度宣言
▼3度目=6カ国協議での約束▼
・2005年9月19日 6カ国協議が初の共同声明。北朝鮮は非核化、NPTと国際原子力機関(IAEA)の保証措置への早期復帰を約束。見返りは米国が朝鮮半島に核を持たず、北朝鮮を攻撃しないとの確認
→・2006年10月9日 北朝鮮、1回目の核実験実施
▼4度目=6カ国協議での約束▼
・2007年2月13日 6カ国協議、共同声明採択。北朝鮮は60日以内に核施設の停止・封印を実施しIAEAの査察を受け入れたうえ、施設を無力化すると約束。見返りは重油の供給や、米国や日本の国交正常化協議開始
・2008年6月26日 米国、北朝鮮のテロ支援国家の指定解除を決定
・2008年6月27日 北朝鮮、寧辺の原子炉の冷却塔を爆破
→・2009年4月14日 北朝鮮、核兵器開発の再開と6カ国協議からの離脱を宣言
→・2009年5月25日 北朝鮮、2回目の核実験
▼5度目=米国との約束▼
・2012年2月29日 米朝が核凍結で合意。北朝鮮は核とICBMの実験、ウラン濃縮の一時停止、IAEAの査察受け入れを約束。見返りは米国による食糧援助
→・2012年4月13日 北朝鮮、人工衛星打ち上げと称し長距離弾道弾を試射
→・2013年2月12日 北朝鮮、3回目の核実験

慰安婦合意でも背信

韓国政府はこんな子供だましが通ると考えているのですか?

鈴置:韓国では、大声で強く言った者が勝ちなのです。事実や常識は関係ありません。

9月25日、ニューヨークで日韓首脳会談が開かれました。安倍晋三首相に文在寅大統領は、日韓慰安婦合意に基づき韓国政府が設置した従軍慰安婦関連の財団を解散するかもしれないと通告しました(日経「慰安婦問題、宙に浮く日本の拠出金」=9月27日=参照)。

慰安婦合意を破棄する手掛かりとしたいのです。ただ、破棄と言えば外交上問題化する。そこで大統領は首相に「合意の破棄や再交渉は求めない」とも語りました。

しかし、文在寅大統領は9月27日、国連総会で演説する中で日本軍の従軍慰安婦問題にも言及しました(文大統領『終戦宣言に期待』=9月27日=」参照)。

「我が国は『日本軍の慰安婦』被害を直接体験しました」と語ったのです。演説全文(韓国語)は聯合ニュースで読めます。

慰安婦合意は「最終的で不可逆的な合意」と規定したうえ「今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える」と明確に約束しているのです。

韓国政府は「言及しただけ」と言い逃れるつもりでしょうが、「女性に対する全ての差別と暴力にさらに断固として対応しています」とその前段で述べていますので、非難したも同然です。

文在寅大統領は2日後に破ることが分かっていることでも、堂々と“約束”したのです。そんな人が「金正恩氏を信じて欲しい」と言ったのですから、ますます信用できません。

「挑発はもうない」と断言

—文在寅発言を信じる専門家はいないでしょうね。

鈴置:もちろんです。ブルームバーグだけではありません。「文在寅氏との対話」の司会者――CFRのハース(Richard Haass)会長は、大統領の発言を頭から疑ってかかっています。

ハース会長の質問は「韓国に向けた核・通常兵器での脅威を北朝鮮が削減すると考えているのか」「北朝鮮が言っていることを万が一にも実行した場合は、政策の根本的な変化になるが……」「本日、大統領が米国人に語った米韓同盟に関する説明は懐疑的に受け止められている――私もその1人なのだが……」などでした。

北朝鮮だけではなく韓国の大統領も信じていないことを露わにしたのです。それも当然で詭弁は「金委員長はいい人だ」だけではなかったのです。例えば以下の発言です。

・North Korea also promised to permanently dismantle the missile engine test site, as well as the launch platform, under inspection from American experts.
・So if these measures are taken and implemented, I believe that this means that North Korea will no longer be able to engage in nuclear and missile provocations that threaten the United States and the international community.

9月19日の平壌共同宣言で、北朝鮮は「東倉里(トンチャンリ)のミサイルエンジン試験場と発射台の廃棄」と「米国が相応の措置を取れば」との条件付きで「寧辺(ニョンビョン)の核実験場の廃棄」を約束しました。

大統領はこれを根拠に「米国と国際社会を脅かす核とミサイルの挑発はもはやない」と断じたのです。全く実態とかけ離れた主張です。

エンジンの実験はどこでも可能です。発射台の廃棄にも意味はありません。北朝鮮は移動式の発射台を多数導入済みです。

場所も判明している東倉里の固定式の発射台は米国の偵察衛星の監視対象で、実用的な代物ではない。核弾頭にしても、北朝鮮は寧辺以外にも製造拠点を持っている。

米韓に亀裂が走る

—もう1度聞きます。文在寅政権はこんな子供だましが通ると考えているのですか?

鈴置:今度は別の角度から答えます。「すぐに露見する嘘でも、つくしかなかった」のでしょう。米国の外交関係者はどうせ文在寅大統領を「北朝鮮の使い走り」と見切っている。

でも、トランプ大統領は11月6日の中間選挙を控え、米朝対話が成功したことにしたい。それなら、トランプ大統領だけは嘘に付き合ってくれるかもしれない――と南北は計算しているのでしょう。

もちろん中間選挙の結果次第では、トランプ大統領も大嘘に怒り出すかもしれません。でも、南北朝鮮が北の開発した民族の核を温存するにはこの手――大嘘をつき続けるしかないのです。

—米国に見切られたことを韓国政府は分かっているのでしょうか。

鈴置:分かっていなければ無能の極みです。大統領の訪米以前から、米メディアは「米国を裏切ると承知しないぞ」と警告を発していました。

例えばワシントン・ポスト(WP)。9月22日の社説「Trump sees ‘tremendous progress’ on the Koreas where none exists」は平壌での南北首脳会談を取り上げました。

「米国の最も重要な事項――北朝鮮の核弾頭と米国を打撃する大陸間弾道弾との廃棄に関し、何の実質的な進展をもたらさなかった」と酷評したのです。

さらに「金正恩体制が意味ある行動に出たわけでもないのに米国に大きな譲歩を迫るハト派の文在寅政権と、トランプ政権の間に亀裂をもたらすかもしれない」と韓国に警告したのです。

・But it offered no real progress in the matter of most import to the United States: the dismantlement of North Korea’s arsenal of nuclear weapons and intercontinental missiles capable of striking the United States.
・Instead, it appeared to raise the risk of a breach between the Trump administration and the dovish South Korean government of Moon Jae-in, which is pushing for significant U.S. concessions even without meaningful action by the Kim Jong Un regime.

文在寅委員長?

—「米国に譲歩を迫る」文在寅政権はすっかり挙動不審者扱いされているのですね。

鈴置:北朝鮮の経済制裁破りを幇助するなど、韓国のやり口が露骨になっているからです。WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)は9月13日「North Korean Coal Slipped Into South Despite Warning From U.S.」を掲載しました。

見出しを見れば分かりますが「北朝鮮の制裁破りの石炭輸出を韓国企業が助けていると米政府が韓国政府に警告していたのに、韓国はそれを無視した」という内容です。米政府がこの話をWSJにリークすること自体が韓国に対する警告です。

そうそう、国務省のナウアート(Heather Nauert)報道官が文在寅大統領を「文委員長」と呼び間違える事件も発生しました。9月20日のブリーフィング(動画付き)の開始11分8秒後からです。

ナウアート報道官は「疲れているので」と弁解しましたが、「委員長」(chairman)という肩書は社会主義国のトップに使います。「文在寅=金正恩」とのイメージが頭にこびりついているのかもしれません。

文在寅大統領の訪米以前から、米国では韓国を「北朝鮮側」と見なす空気が広まっていた。そこにのこのこやってきて強弁・詭弁を繰り返したので炎上した構図です。

保守系紙の朝鮮日報は「そら見たことか」とのノリで文在寅政権を批判しました。社説「外国メディア『文大統領が金正恩の首席報道官になった』」(9月28日、韓国語版)です。ブルームバーグの報道も引用しています。ポイントは以下です。

・文大統領は米朝間で北朝鮮の核廃棄を仲介する役割から、北側の立場を説明する場合もあり得る。(中略)だが、それも過ぎれば信頼を失う。その時は仲介の役割も難しくなる。

取り消し可能な終戦宣言

—微温的ですね。

鈴置:朝鮮日報も「文在寅政権は北の核武装を幇助している」とまで書く覚悟はない。そこで「仲介役だから仕方ない部分もあるが」と筆先が鈍ってしまうのです。

でも、他の保守系紙が大統領の発言に何の批判もしないのと比べれば、必死の抵抗を続けています。

朝鮮日報のユ・ヨンウォン軍事専門記者も9月28日に「文大統領は『北が東倉里を閉鎖すれば核ミサイルは撃てない』と言うのだが」(韓国語版)を書き「東倉里や寧辺をいくら閉鎖しても非核化には何の関係もない」と説明しました。

朝鮮日報は9月27日にも社説で、南北朝鮮が声をそろえて主張する「終戦宣言」についても批判しています。「終戦宣言、やって見てダメならやめればいいと言うが」(韓国語版)です。

文在寅大統領が米国でFOXのインタビューを受けました。その中で「終戦宣言を出して見て、問題が起こればやめればいい」と語りました。聯合ニュースの「Moon says N. Korean leader will keep denuclearization promise」(9月26日、英語版)から引用します。

・A declaration of end of war can be called off at any time because it is a political declaration.

文在寅大統領はしきりに「終戦宣言は政治的な宣言に過ぎない。米韓同盟や在韓国連軍の地位には影響しない」と説明します。朝鮮日報はこの社説で「単なる政治宣言でいつでも取り消せるものなら、なぜそんなに早期の実現にこだわるのか」と突っ込んだのです。

筆先が鈍る保守系紙

—米国での文在寅大統領の説明は突っ込みどころ満載だったのですね。

鈴置:ただ、朝鮮日報以外のメディアは保守系紙を含め、突っ込んでいません。

—なぜでしょうか?

鈴置:理由は2つあると思います。この問題を掘り下げて行くと結局「文在寅政権が北の核武装を幇助している」と指摘せざるを得なくなる。政権との全面戦争になるのは避けられません。

先ほど見たように、最も厳しい朝鮮日報さえも「仲介役をしている」との政府の上に乗る形での批判に留めている。

朝鮮日報のシニアの記者が「北朝鮮の核を民族の核として活用したいと左派は考えている」と書いたことがあります(「北朝鮮の核武装を望む韓国」参照)。

この際も「万が一にも青瓦台(大統領府)の補佐陣までがこんな夢を見ているとすると危険である」と逃げを打った書き方をしました。

「現政権が民族の核を望んでいる」とはっきりと指摘すれば、「どこに証拠があるのか」と言論弾圧の材料にされかねないからでしょう。

「民族の和解」を謳歌

もう1つの理由は、韓国人の多くが政権の宣伝に乗って「非核化よりも民族の和解が重要だ」と考え始めたからです。

平壌市民の前での韓国大統領の演説や、南北首脳の白頭山登山――。今回の南北首脳会談では数々の和解ショーが繰り広げられました。それらを素材に韓国のテレビや左派系紙は「新たな和解の歴史が始まった」と盛り上げたのです。

左派系紙、ハンギョレは南北の政権の意向に極めて忠実でした。社説「15万の平壌市民の前で非核化を説いた文大統領」(9月21日、日本語版)は以下のように書きだしました。

・北朝鮮訪問の最終日、文在寅大統領と金正恩・国務委員長が一緒に白頭山に登った。(中略)南北首脳が民族の精気が宿る白頭山頂に共に登ったのは、南北和解の歴史を画したものというに値する。

世論調査会社、リアルメーターによると、9月20日の時点で71.6%の韓国人が平壌首脳会談を肯定的にとらえました。半面、否定的に見たのは22.1%に留まりました。

そもそも韓国には「米国は大陸の一角である韓国に軍を置きたがっている。そのために我が民族を分裂させ、対立させているのだ」との発想が広まっています。

今、「文在寅大統領は北朝鮮の使い走りだ」などと書けば、読者から「民族の和解を望まないのか」「お前こそ米国の使い走りだ」と反発を食らいかねない。

朝鮮日報も米国メディアが「首席報道官」と書いたから、ようやくそれを引用する形で「使い走り」を指摘できた感じです。

トランプは満足するのか

—韓国を使って核武装を狙う北朝鮮に対し、米国はどう出るのでしょうか。

鈴置:トランプ政権は11月の中間選挙後に2回目の米朝首脳会談を開く方針のようです。ただ、その結果がどうなるかは予測困難です。

トランプ大統領がどの程度の「非核化」で満足するか、誰にも分からないからです。金正恩委員長が提示するであろう実のない「非核化」で満足するのか、あるいは逆に怒り出すのか――。それはトランプ大統領自身も決めかねているのかもしれません。

ただ1つ、はっきりしていることがあります。南北朝鮮が手を組んで「民族の核」を温存しようとしていることです。細かなファクトを観察するに、それがどんどん明確になってきました。

—では、それは次回に。

(次回に続く)

良ければ下にあります

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『民主国家アメリカの頽廃』(10/3AC通信 アンデイチャン)、『セクハラ疑惑一色に染まった米最高裁判事の人事 36年前の性的暴行を告発し一矢を報いた被害者』(10/2日経ビジネスオンライン 高濱賛)について

10/4facebook  記錄中國™ 投稿

違背社會道德的事情還是盡量少做

社会道徳に反することはやはりできるだけ少なくすべき。

若い男が老婦人を突き倒し、仲間の男が2元を投げ渡したが、老人は病院へ行ったら骨折とのこと。

https://www.facebook.com/jiluzg.5.0/videos/235218527174948/

10/4facebook 吴怀云 投稿

前国务院总理李鹏女儿李小琳诈骗洗钱亿邦续,大批民众集体上访维权,声讨李小琳!真正害中国及中国人的就是赵家那500个家族和他们的子孙!

元首相・李鵬の娘の李小琳が詐欺(株の上市)・資金洗浄した億邦会社に多くの人が集まり、李小琳を糾弾、彼らの権利を主張した。中国と中国人にとり、真に有害なのは趙家の500家やその子孫である。

億邦会社は夜逃げして、事務所は急遽「万思」と名前を変えましたが、壁に「億邦」の字の消された跡が残っています。是非共産党打倒に立上ってほしい。趙家というのは魯迅の『阿Q正伝』から。矢板明夫氏が産経に解説を書いています。

https://www.sankei.com/premium/news/160214/prm1602140014-n1.html

https://www.facebook.com/100027503860318/videos/167287844198010/

10/3阿波羅新聞網<习近平全球战略曝光 中共元老集体缺席十一招待会 中南海面临三大危机=習近平の世界戦略が明らかに 中共の元老たちは国慶節祝賀会に欠席 中南海は3つの重大危機に直面>元老で欠席したのは江沢民、李鵬、朱鎔基、胡錦濤、温家宝等、集団で欠席。習近平におべっかを使うのを嫌うか重病の為。習の世界戦略は、米国と貿易できないため、ロシア、中央アジア、アフリカ、南米に目を向けたもの。但し、貿易量は全体を合わせても米国には及ばない。EU、日本、豪州、カナダ、スウエーデン等は中国と敵対関係になっている。

三大危機とは①経済危機②権力闘争③外交困難である。①については、NYTは「消費者心理景気指数は低下し、悪性インフレの見通しは悪化、地方政府の債務リスクは隠され、低い予測の数字は景気が悪化しているのを表し、議論のある敏感な事件を大きく取り上げ、困窮する民衆を目くらまししている」と報道。米中貿易戦は中共の命運を閉ざすだろう。経済問題は個人の身を切った利益に関係する。政治スローガンは心に響かない。経済的利益が絡むから、人は勇気を奮い街にデモに出る。公安・武装警察・軍人は職場放棄するだろう。共産王朝の末日ではないのか。

②については9/21政治局会議になんと5名が欠席、内3名は常務委員、半数近く珍しいこと。欠席した常務委は政治協商主席の汪洋、規律委の趙楽際、副総理の韓正。趙と韓は外国訪問だが汪は何故?2名の欠席した政治局員は副総理の孫春蘭と軍の第一副主席の許其亮である。孫は外国へ、許はどんな問題が?習が東北視察時には軍第二副主席の張又侠を帯同した。許其亮は落馬したのか?

③については、北京の膨張の野心は米国だけでなく西側全体に見抜かれた。アジアの隣国やアフリカの国々は不満や不安を感じている。現在は鄧小平の韜光養晦を持ち出さざるを得なくなっている。王毅外相は国連で「米国にとって代わる気もなく、米国を指して攻撃するつもりもない」と述べたが、王毅こそ膨張外交主義者である。現在や過去において、中国に半分支配された国際組織も少しずつ中国の影響を脱して来た。最も重要なのは国連もポルトガル出身の事務総長になり、中国の人権問題を指摘し、ウイグル人は中共から迫害されていることを初めて国連で非難した。WTOもやり方を変え或は組織改編しようとしている。中国はまもなく外交的に孤立するだろう。来年は中共建国70周年だがその1年の間に重大な変化が起きるだろう。

10/1は中国共産党が政権を取って25199日になる。ソ連は25197日であるから超えたことになる。これをネットにアップしたところすぐに削除された(多分中共の命も長くないと思わせないようにでしょう)

削除された記事

http://www.aboluowang.com/2018/1003/1183513.html

10/3阿波羅新聞網<范冰冰不用坐牢「还有人背黑锅」 中国网民怒:身处富人天堂=範氷氷は入獄せず 後ろに黒幕がいる 中国ネット民は怒って「金持ちの天国」と>彼女は8.83億元の税金、滞納金、罰金を払い、刑事責任を免れ、入獄せずに済んだ。これを聞いたネット民は、「別な国なら、とっくに牢屋行き」「日がな大衆は法定納税を気にかけていて、数千元の給料でも税を納めているというのに。時間があればスターを調べてみよう。脱税は一人だけではない」「金持ちは本当に良い。熱心に捜査されず、牢にも入らずに済むのは背後に誰かがいる」「ああ、8億元払えば入獄せずに済む。この黒幕は凄い」「法律は児戯に等しい。8億元払えば、犯罪は構成されず」「くそ!何て言ってよいか分からない。劉暁慶(同じく脱税で逮捕)は濡れ衣だ!」「中国は本当に金持ちの天国」と。

多分王岐山の力が働いたのでしょう。

http://www.aboluowang.com/2018/1004/1183565.html

アンデイ氏と高濱氏ではこうも見方が違うのかと。以前にも書きましたが、高濱氏のニュースソースはリベラル民主党支持の左翼メデイアでしょう。彼らの見方の受け売りをしていると思われます。民主党はメデイアとグルになり、政略で行政をストップさせようという意図が働いているのは、日本でも立憲民主党や国民民主党がモリカケで国会審議を遅らせて来たのと同じ構図です。本当に民主党と名の付く政党は碌でもない。カケで問題なのは獣医師会から献金貰った国民の玉木、立憲の福山、自民の石破でしょう。しかし、臨時国会でもまだ野党はモリカケをやって憲法改正論議を進めないようにするようです。国民のレベルが問われます。10/4日経朝刊に改造後のの調査で内閣支持率が5%下がり50%とありました。「人柄が信頼できない」のが不支持の理由で一番多いとか。本庶先生の「総てを疑え」を国民はもっと踏まえて、メデイアの言うことを評価すべきです。なお、アンデイ氏は小生と違い、トランプを全面支持している訳ではありません。彼の言動は「礼儀知らずで、野卑」と思っています。

柴山昌彦新文科大臣についても、左翼メデイアの記者が、教育勅語について質問。大臣が「教育勅語の中には普遍的な価値を持った部分もある」と答弁したのを揚げ足取ろうとしています。これで罷免して内閣を弱体化しようというのが見え見え。トランプへの脱税問題も民主党の策略でしょう。柴山氏は別に教育勅語を復活させようと言ったわけでもないし、全体を肯定したわけでもありません。質問した記者は我々の祖先が作ったものを全否定しているとしか思えません。我々の歴史を否定するなら、左翼の祖国である中国か北朝鮮に行き帰化すべきです。まあ、最悪はスパイ容疑で処刑されるでしょうけど。左翼の考えることは理解できません。

アンデイ記事

この一か月というもの毎日が不愉快だった。私は政治家ではないけれど民主党がでっち上げたセクハラ騒動で最高裁判事の任命投票を一か月も遅らせ、テレビや新聞の嘘八百を見るのは不愉快この上ないことだった。
政権奪取のため証拠のないセクハラ告発で清廉潔白な人とその家族の将来を滅茶苦茶にした民主党の悪辣な策謀は民主主義国家アメリカを無法な国としたのである。
10月1日からアメリカ政府は新年度が発足したが、民主党の時間稼ぎが成功したおかげで最高裁のケネディ判事が引退してカバノー氏の任命投票が行われず、最高裁判事は8人のみとなった。なぜカバノー氏の任命を遅らせたのかというと、民主党は中間選挙まで判事任命を遅らせ、上院で過半数を取ればトランプ大統領の推薦する人事をすべて否決して政権を麻痺させ、続いてトランプ大統領を罷免するという、サヨクがアメリカ民主国を乗っ取る国家転覆の陰謀である。
上院議員とは国家の政治を司る政治家のことである。そんな政治家がウソを指摘されても顔色一つ変えず白々とウソを繰り返す。国家の最高議会を制覇する、そのあとでトランプ大統領を罷免する。そのために一人の立派な司法官とその家族の将来を踏みにじる策謀はまったく唾棄すべきだが、議会における奸智陰謀のやり取りを見ながらどうすることのできない国民の焦燥と失望が一月も続いたのだ。
セクハラは女性にとって大問題である。女性だけではなく無実の告発を受けた男性にとっても大問題である。告発が真実か誹謗かを調査するのは細心の注意が必要だ。セクハラ告発はNYタイムスのたった一度の記事だけなのに、民主党と左翼メディアはセクハラがあったように報道し、告発した女性の談話も顔写真もないのにカバノー氏を犯罪者扱いで宣伝したのである。
無実の告発をされたカバノー氏は即日これを断固否定して、上院の司法委員会で公聴会を開くことを要求した。これに反して告発者のクリスティーン・フォードと民主党の議員はあれこれ理由をつけて公聴会を遅らせた。新聞の記事一つだけで民主党議員は争ってセクハラを受けた女性を「信じる」と発表したのである。この女性の談話も説明もない、たった一度の新聞記事でカバノー氏を犯罪者と断定したのだ。彼らに判断力がないのではない。判断を避けてウソの告発を支持したのである。国家の最高議会の民主党議員が正義、真実、倫理や道義などを一切無視して断罪を下した、恐るべきことである。
NYタイムスの記事だけで、告発した女性はセクハラが起きたと称する年月日も不明だし、パーティに参加した証人もいない。しかも新聞が報道した後も本人は沈黙したままだった。共和党の委員会議長は双方を公聴会に招致したが、告発者フォード女史は公聴会は嫌だ、秘密会議でなければダメだ、飛行機に乗るのが怖いから行かない、カリフォルニアで質問を受けるのも拒否するなどあれこれ条件を上げて、最終的に公聴会に来ると同意しても月曜日はダメ、木曜日にするなど理屈をつけて公聴会を三週間も遅らせたのである。
呆れたことにこの三週間の間に第二、第三の女性がセクハラを受けたと言い出した。しかし二人ともカバノー氏とのかかわりを証明するものは一つもなかった。それでも民主党側はこの三人の言いがかり、でっち上げを取り上げて、FBIの調査を要求して判事の任命投票を遅らせようとしたのだ。FBIはこれまで6回もカバノー氏の身元調査を行ったことがあるが、民主党はFBIが7回目の調査をすれば任命投票を中間選挙まで遅らせることが出来るという策略に出たのである。
公聴会を開くことが決まったあと民主党側は、委員会の共和党議員はみんな男性だから(民主党側には女性が三人)ダメと言い出したのである。それで議長はやむなくアリゾナ州のセクハラ事件調査に詳しいRachel・Mitchell 検察官を招聘してフォード女史の質問にあたらせたのだった。
公聴会が終わった翌日、議長は上院総会でカバノー判事を最高裁判事に任命投票することの票決を取ろうとしたが民主党側の10人は反対、そしてFBIのセクハラ告発事件の調査を要求した。司法委員会議長は両党委員の同意のもとに、FBIが一週間を限ってカバノー判事のセクハラ調査をすることに同意し、総会における任命投票はマッコーネル上院議長の決定に任せると決定した。これで司法委員会のカバノー判事の最高裁判事任命の任務は終わったのである。
10月1日、公聴会でフォード女史に事情質問をしたRacehl・Mitchell 検察官が5ページの結果報告書を公表した。結論として9点からなる理由を挙げてフォード女史のセクハラ告発はあまりにも証拠薄弱で検察官としてカバノー氏を起訴はできない、「彼がどうした彼女がどうしたと言った悪魔の証明」ではなく彼女の陳述は記憶不十分、証人不在、経過が曖昧などで、少しも信憑性がないと言う報告書を提出した。
Mitchell検察官の報告によるとフォード女史はセクハラがあった日付も場所も覚えていない、誰が彼女を車を運転したか、セクハラを受けたあとで誰の運転で家に戻ったかも記憶がない。彼女がパーティに参加したとして挙げた男三人と女一人はパーティはなかったと証言した。しかも名を挙げた女性は、パーティなどなかったしカバノーという人も知らないと弁護士を通じて証言した。
これは司法委員会の公聴会の結果報告、つまり公聴会の公式発表である。ところが今日10月2日のサヨク新聞、ロスアンジェルス・タイムス、NYタイムス、ワシントンポスト、すべてMitchell検察官の報告書を報道していない。
FBIの調査報告は両党側委員の同意により今週金曜日に公表すると決まっている。これ以上カバノー氏の任命投票を遅らせる理由はない。マッコーネル上院議長は今週中に総会で任命投票すると発表した。
以上が今日までの国中を騒がせた判事任命の経過である。女性にとってセクハラは大事件だが、共和党側がこの事件を処理した態度は公正、公平だったにも拘わらず民主党側の態度は呆れるほど悪辣だった。リベラルがホシュを倒す陰謀と言えども正義が通らない、平気でウソを吐く、政党のために無実の人を罪に陥れる政治家は唾棄すべきである。
オバマが大統領になって以来アメリカは分裂が酷くなった。オバマが黒人の犯罪を弁護したため人種分裂が起き、続いて民主党と共和党の分裂、男女の人権分裂、同性愛者と性転換者の権利主張などが起きた。オバマ民主党はヒラリー当選のためヒラリーの犯罪を無視し、クリントン一家の巨悪を増長させ、FBI/DOJの高官が選挙に介入し、トランプのロシア疑惑をでっち上げた。アメリカは民主が頽廃し、正義の通らぬ言論暴力国家になってしまった。民主党に正義感や反省はない。この国が更に堕落するか、立ち直ることが出来るかは不明である。

高濱記事

(写真:ユニフォトプレス)

—ドナルド・トランプ米大統領が指名した連邦最高裁判事候補のブレット・カバノー氏(53)を承認するか否かで上院司法委員会が大混乱したようですね。結局、米連邦捜査局(FBI)が同氏のセクハラ疑惑を調査することになり、本会議での承認は1週間持ち越されることになりました。

高濱:国を挙げての大騒動になってしまいました。なぜここまで大騒ぎになったのか。これには二つの要因があります。

一つは、今回の最高裁判事人事において、トランプ大統領がこれまでの中道派に代えて、保守派を指名したことです。中道派のアンソニー・ケネディ判事が6月に退任。トランプ大統領はその後任に保守派のカバノー首都ワシントン連邦控訴裁判所判事を指名しました。

しかも中間選挙が1か月後に迫っているため、同大統領は議会の承認を急いでいます。万が一、中間選挙で民主党が上院を制することがあれば、カバノー氏は承認を得られなくなる可能性があるからです。

もう一つは、共和党にとって“やばい”事態が急浮上したことです。36年前、カバノー氏から性的暴行を受けたという女性が名乗りを上げたのです。これが、トランプ政権が発足して以来、勢いを増している「セクハラ告発」の火に油を注いでしまったのです。

告発者は心理学博士でパロアルト大学やスタンフォード大学で教鞭をとるクリスティン・ブラジー・フォード氏(51)です*1

*1:同氏はノースカロライナ大学を卒業した後、スタンフォード大学医学部を経て南カリフォルニア大学で心理学博士号を取得。現在パロアルト大学(スタンフォード大学医学部とは単位互換制度契約を結んでいる心理学専門大学)やスタンフォード大学医学部で教鞭をとっている。夫と二人の息子がいる

両者が「異なる真相」を明かす「羅生門」     

上院司法委員会(チャック・グラスリー委員長=アイオワ州選出)は9月27日午前、フォード氏を召喚して事実関係を聴取。午後にはカバノー氏を呼び、同じように事実関係を確かめました。2人が直接対決したわけではありません。

もっとも同委の共和党メンバーは全員が白人男性。テーマが微妙なだけに議員らがフォード氏に直接尋問することはせず、「代理人」を指名しました。民主党の委員は全員自分で持ち時間内でフォード氏にもカバノー氏にも質問しています。

ベテラン記者の一人はその辺の事情について筆者に次のように解説しています。「男が寄ってたかってフォード氏にレイプ未遂があったかなかったかを問いただすのはさすがに気が引けたのだろう。それにそんなことをしたら中間選挙に向けて共和党のイメージを悪くするし、女性票が逃げてしまう。それは避けたかったのだろう」

しかし天下の司法委員会のメンバーなら正々堂々とフォード氏を尋問すればいいと思います。民主党からはそうした批判が後から出てきました。裏を返せば、中間選挙を控えて、与党・共和党は「セクハラ告発」を遮るような言動は一切取れないほど、「セクハラは罪悪だ」というコンセンサスが出来上がっている現実が見え隠れします。

共和党が選んだ「代理人」は、アリゾナ州マリコパ郡検事局のレイチェル・ミッチェル 特別被害者対策部長という女性。同氏は性的暴行を受けた被害女性や加害者から事情を聴く専門の郡検事です。同氏が、共和党各議員の質問を事前に取りまとめ、それをフォード氏にぶつける形式でした。

一方、カバノー氏に対する質疑において共和党議員は、同氏を弁護しようとするあまり、民主党議員を激しく面罵するなど党派対決をむき出しにする場面が何度かありました。リンゼー・グラハム議員(サウスカロライナ州選出)は性的暴行容疑が人事承認審議の最終段階に出されたことを取り上げて「中間選挙を前に民主党が図った謀議だ」と激しく罵りました。同議員は、16年に行われた大統領選で一時、大統領候補になった人物です。

—果たしてカバノー氏による性的暴行はあったのか、なかったのか。聴聞会では明らかになりませんでしたね。その意味で聴聞会はテレビのリアリティーショーみたいなものでしたね(笑)。

高濱:カバノー氏とフォード氏の主張は真っ向から対立しました。

まさに黒澤明監督の映画「羅生門」*2を彷彿させるものでした。

カバノー氏は愛妻家ぶりを見せつけるかのように夫人と手をつないで委員会室に入ってきて、終始、フォード氏をなじることは避けました。さらに、カバノー氏は10歳になる娘さんが同氏に「フォードさんのために神様にお祈りしているわ」と言ったことまで披露してきめの細かい演技(?)をみせていました。

*2:1950年に公開された映画。芥川龍之介の『藪の中』と『羅生門』が原作。一人の男が殺され、現場にあった高価な短刀が失われる。犯人は誰か、事件に関わった人間(殺された者も含め)がそれぞれ異なる“真相”を語る。

カバノー氏はかつてクリントン弾劾調査を担当していた

—二人の証言はどんな感じでしたか。

高濱:フォード氏は涙ながらに36年前の夜の出来事を詳細*3に証言しました。これに対して、午後の証言に立ったカバノー氏は激怒したり、涙ぐんだりして、事実関係を全面否定しました。

*3:フォード氏は1983年頃の某日、「パーティに招かれた家で、カバノー氏ともう一人の男子生徒(カバノー氏の親友、マーク・ジャッジ氏とされる)によって寝室に連れ込まれた。カバノー氏は自分をベッドに押し倒し、服を脱がそうとした。必死に逃れる際に二人が浮かべた淫猥な笑いを今も覚えている」と証言しました。

ちょっとわかりづらいかもしれませんが、27日の聴聞会は、午前中はフォード氏、午後はカバノー氏が証言。二人が直接対決したわけではありません。

聴聞会の模様は24時間ニュース専用ケーブルテレビ各局が実況中継しました。視聴者は1110万人に上ったと言われています。

フォード氏は長身の金髪の女性。黒っぽいスーツを着て、大きな黒縁の眼鏡をかけた、まさに女性教授然といった感じでした。緊張をほぐすためか、コカ・コーラの瓶が横に置かれていました。用意されたステートメントを、声を荒らげることもなく淡々と読み上げました。

「忌まわしい出来事」について、共和党委員を代弁して、微に入り細に入り質問するミッチェル氏に対して、きちんと答えていました。そして「暴行しようとした相手は間違いなくカバノー氏です。100%確信しています」ときっぱりと言い切りました。このタイミングで委員会傍聴席で涙を流す女性の姿がテレビ画面に映し出されました。性的暴行を受けた被害者かもしれません。

一方のカバノー氏の方はダークスーツにブルーのネクタイ。いかにも功成り名遂げた法律家といった雰囲気で、輝かしい学歴と、検事および判事としてこれまで国家に貢献してきた業績を自画自賛しました。

そして核心の容疑については「私がそんなことをするわけがない。その女性(フォード氏)には会ったこともない」と全面否定しました。

証言の中で同氏は、指名承認を求める判事候補として異例ともいえる批判を展開しました。自分の人事承認案件がこんなにこじれたのは「ビル・クリントン第42代大統領の弾劾手続き*4の際に自分が司法省でその案件に携わったことに対する民主党の仕返しであり、醜い謀議かもしれない」と語ったのです。

*4:1994年、セックススキャンダルを理由にクリントン大統領の弾劾手続きが進められた。担当したのは司法省のケン・スター特別検察官。カバノー氏はスター特別検察官のスタッフの一人として参加した。

「カバノー氏は信用できる」は35%

—両者の言い分を聞いた米国民の反応は、どうでしたか。

高濱:カリフォルニア州民1100人を対象にした世論調査(Survey USA)の結果ではフォード氏の言い分が「信用できる」と答えた人は60%(「信用できない」と答えた人は23%、「わからない」は17%)。カバノー氏の言い分を「信用できる」と答えた人は35%(「信用できない」は46%、「わからない」は19%)でした。

カリフォルニア州は民主党支持が強い「ブルーステート」(大統領選で民主党候補の票田になっている州の通称。共和党支持は「レッドステート」)ですからフォード贔屓にならざるを得ないのでしょうが……(笑)。(”Poll: 60% of California finds Brett Kavanaugh accuser Christine Blasey Ford’s story believable,” ABC7.com. staff, 9/28/2018)

—世論は世論として、実際に最高裁判事人事を決める司法委員会は、二人の証言のあとどういった動きを見せましたか。

高濱:上院司法委員会は共和党11人、民主党10人で構成されています。

翌28日に開いた審議では、カバノー氏の承認を賛成多数で可決し、本会議への送付を決めました。

ところが、その直後、「態度留保」を表明していた共和党のジェフ・フレーク議員(テキサス州選出) が承認に賛成すると同時に、容疑事実を米連邦捜査局(FBI)に調査させるよう提案したのです。

民主党は当初からFBIの調査を要求してきました。フレーク氏は民主党に譲歩したことになります。米議会には日本のように厳格な党議拘束はありませんが、それでも党が決めた方針に反旗を翻す行動は異例です。

フレーク氏は19年1月3日に任期を終えますが、今回の中間選挙に立候補しないことを決めています。ですから党や地元選挙民に気を遣う必要がないのでしょう。

同氏がFBIによる調査を主張した背景には、いくつかの理由があったようです。その一つに議会内のエレベータで出くわした二人の女性(ともに性的暴力を受けた被害者だったそうです)から涙ながらの「陳情」を受けたことがありました(その模様はCNNが全米に流した)。加えて、テレビ中継を見た地元選挙民、特に女性たちから「カバノー氏の人事承認反対」のメールや電話が殺到したことなどが影響したとされています。(”Flake confronted by two female protesters after announcing he’ll back Kavanaugh,” Suzanne Malveaux and Veronica Stracqualursi, CNN, 9/28/2018)

最高裁判事は大統領の「政治理念」の代弁者

—最高裁判事候補に対する上院の承認審議は、これまでも党派色をむき出しにした論争の場になることが少なくありませんでした。自分の党の大統領が指名した候補を与党議員はできるだけ承認しようとするし、野党はその候補の弱点を見つけ出し、承認を阻止しようとしますね。

高濱:オバマ政権の時に極端な例がありました。同大統領が指名したリベラル派の判事候補、メリック・ガーランド連邦控訴裁判事 の承認審議そのものを、野党・共和党が拒否したのです。

大統領が指名した閣僚や大使、連邦裁判所の判事の候補は上院の承認を得なければなりません。本来はそれぞれ所轄の上院各委員会がそれぞれの候補を呼んで「首実検」(job interview)」して承認します。ところが司法委員会がつかさどる連邦裁判所判事の人事、特に最高裁人事は共和、民主両党の政治闘争の場になるのですね。

というのも最高裁判事は終身ポスト、病気で業務に支障をきたすケースを除き、その判事は死ぬまで判事を続けられます。大統領は自分が任期を終えた後も、自らの政治哲学や理念を継承するよう、指名した最高裁判事に託すわけです。このため、共和党大統領は保守派の判事を指名し、民主党大統領はリベラル派の人物を指名する。

—政治的色分けの基準は何ですか。

高濱:通常、6つの分野で色分けされています。①刑事訴訟②公民権③憲法修正第一条(言論・報道、信仰の自由など)④組織・団体(労働組合問題など)⑤経済理念(連邦政府による規制権限、民間企業間の競争、大企業優遇、中小企業保護など)⑥連邦主義(連邦政府による課税権限、各州の権限など)です。こうした分野における基本姿勢が、今日的アジェンダである人種差別、同性愛合法化、人工妊娠中絶、移民難民をめぐる判断に反映されます。

セクハラ容疑で揺れた27年前のケースとの比較

—上院司法委員会の様子を伺っていると、27年前の1991年のケースを思い出しますね。ジョージ・ブッシュ第41代大統領(父)が、黒人のクラレスン・トーマス連邦控訴裁判事を最高裁判事に指名。同氏が、教育省と雇用平等機会委員会で部下だったアニタ・ヒル氏(現在ブランダイス大学教授)に対してセクハラをした容疑が問題になりました。

高濱:上院司法委員会(ジョー・バイデン委員長。のちに副大統領)は91年9月10日、ヒル氏によるセクハラ告発を踏まえて非公式な尋問を行い、FBIに調査を要請しました。FBIは3日間調査をしたのち、その結果をホワイトハウスと司法委員会に報告。

報告内容は一切公表されていません。司法委員会はFBI報告を踏まえて人事承認案件を採決しましたが、7対7で結論が出ず。同委は結局、一切の「勧告」を付けずに本会議に送付。

本会議は賛成52、反対48の僅差で可決し、トーマス氏は判事に就任しました。当時の聴聞会のビデオをみると、委員会のメンバーは民主党も共和党も全員白人男性。質問もどこか高圧的なところが目立ちました。

現在の司法委員会の顔触れを見ると、民主党には女性が4人います。白人が2人。後は日系人、黒人とインド人の混血です。

トーマス氏に対するセクハラ容疑は、ヒル氏を何度も食事に誘ったり、ポルノ写真をみせたり、セックスの話をしたり、といったもの。「カバノー氏に対する性的暴行容疑に比べると若干弱い」(米主要紙記者)気もします。それに91年当時のセクハラ基準では、特に問題視されなかったのでしょう。今だったら、トーマス氏は判事になれなかったかもしれません。(”Flashback: Anita Hill’s Explosive Opening Statement.” CNN. 4/13/2016 )

セクハラ告発の発端は女性教育官僚が出した一通の通達

—米国ではいったい何が転機になってこれほどセクハラ追及が激しくなったのでしょう。

高濱:米主要紙の教育問題担当記者の一人は筆者にこう説明しています。「オバマ政権に教育省で公民を担当したロズリン・アリ副長官が11年4月に通達を出し、小中高校および大学でのセクハラや性的暴力に対する措置(学校当局は①被害を受けた生徒学生からの訴えを誠実に聞く、②学校内で事実関係を調査する、③その事案について公民権をつかさどる機関に即刻報告する、などを義務付けた)を徹底するよう指示したからではないか」

「これにより、それまで泣き寝入りしてきた学生や、大学に勤務する女性たちが当局に被害を届け始めた。関係当局も動かざるを得なくなった。告発の動きはキャンパスから外の社会へと広がった。そして社会現象となっていった」(”Archived Information: United States Department of Education,” Office for Civil Rights, 4/4/2011)

セクハラの告発は、それまで地位と権力をほしいままにしてきた社会の「大物」に向かったのです。ハリウッドの超大物プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン 氏や黒人俳優のビル・コスビー 氏らが告発されています。コスビー氏は9月、禁固3年から10年の量刑判決を受けました。

「今まで怖くて告発できなかったけど、みんなで一致団結すれば声を上げられる」として、被害を受けた女性たちが立ち上がっているのです。いわゆる「#MeToo」運動です。

ハリウッド、政財界、マスコミ界を直撃するセクハラ告発運動の波はなんと最高裁にまで押し寄せたのです。トランプ大統領もいくつもの告発や訴訟を受けています。カネと大統領の肩書のおかげで今のところ無事なようですが、いったん大統領を辞めたらどうなることかわかりません(笑)。

#MeToo運動は「セクハラ文化」を粉砕できるか

—最後に、上院本会議は司法委員会の人事承認案を受けてどのような結論を出すのでしょうか。

高濱:本会議への送付について、グラスリー委員長とファィンスタイン筆頭理事との間で「紳士・淑女協定」を結んでいます。この協定は27日に「司法委員会が多数決でカバノー氏の人事案件を承認した」事実を尊重するというものです。

ただ、カバノー氏の容疑について、FBIがそれを立証するような新事実をみつければ話は別です。FBIはカバノー氏のセクハラ容疑について関係者に聞き取り調査をして、その結果を纏めます。FBIは生の情報を司法委員会に報告するだけで、判断や結論を出すことはありません。ただし、カバノー氏、あるいはフォード氏が偽証したことが明らかになれば、議会侮辱罪で訴追されます。宣誓して証言しているわけですから。となれば、カバノー氏が偽証していた場合、最高裁判事に就任するなど問題外です。

FBIは、「カバノー氏にセクハラ行為をされた」と告発している、フォード氏以外の二人の女性にも尋問しているようです。

一人は、カバノー氏がエール大学が通っていた時にクラスメートだったというデボラ・ラミレス 氏(53)。もう一人は高校時代にカバノー氏らに集団暴行されたと訴えているジュリー・スウェイニック氏(55)です。同氏の弁護を担当しているのはマイケル・アベナッチ氏。トランプ大統領から不倫をめぐって口止め料を受け取ったとされるポルノ女優のストーミー・ダニエルズさんの弁護も担当しています。

カバノー氏に対するセクハラ疑惑が本当なのかどうか。最高裁判事に無事になれるかどうか、目が離せません。しかし、それ以上に注目すべきは、米国で吹き荒れる「セクハラ告発」運動が今後どこへ向かうのか、です。

米国社会は法的には、もしくは表面的には「男尊女卑」を撲滅したかに見えます。ですが、「セクハラ文化」は社会に根強く残っている。それを#MeToo運動がどこまで突き崩せるか。日本にとって「他山の石」となりうるか、注目されます。

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『自衛官まで誤解しているイージス・アショア 今までの指揮官選定では失敗する、心臓部品も国産化が不可欠』(10/1JBプレス 森清勇)について

10/3阿波羅新聞網<各地抗议!P2P倒闭风暴 上海闹区爆警民冲突=各地で抗議活動! P2Pの倒産は荒れ狂う 上海の繁華街では民衆と警察が衝突>中国の浙江省、上海等にはこの1年で1000強のP2Pが倒産、上半期には700ものP2Pが夜逃げか返還困難に陥り、今に至るまで数百万の血と汗の結晶である元本すら返って来ない。被害者は誰に求償して良いか分からず、P2P難民と呼ばれる。10/1(国慶節の日)には中国各地で被害者の抗議活動が起き、上海の繁華街では民衆と警察が衝突し、群衆は警察に連行され、調べられた。

まあ、P2Pはねずみ講か高利を謳ったものだから、騙されても自業自得としか言いようがありませんけど、これが中共打倒の糸口となる事を願っています。


http://www.aboluowang.com/2018/1003/1183067.html

10/2看中国<秘密转移20万人 新疆铁路禁运内幕曝光(图)=秘密裡にウイグル人20万人を移す 新疆の鉄道利用ストップの内幕を明らかに>新疆の鉄道は突然切符を売るのを止めたのは、疑いを深めた。最近の情報では、これは、新疆当局が鉄道を利用してウイグル人を労働改造キャンプに収容するためとのこと、移送人員は20万人にも上るとのこと。

「自由アジアTV」によれば、26日から新疆当局は列車にて、ウイグル族、カザフ族、キルギス族等の少数民族を移送し出した。南に住むウイグル人は北へ移送され、新疆の北に住むカザフ人は甘粛省に移された。カシュガルの疏附県の警察は少数民族を大規模に移送させたことを実証した。報道は匿名の多くの新疆人の言葉を引用、今回の移送人員は2~30万人、新疆南部のカシュガル、ホータン等のウイグル人、北部のイリのカザフスタン自治区のカザフ人にまで及ぶと。

事情通は、「当局のウイグル人の大量移送は人の耳目を塞ぐためである。第一に新疆各地の監獄は満杯、第二に機密保持である。逮捕された人間が多すぎて、監獄の要員の直系親族も入れられている。これは監獄内の情報が外部に漏れないようにするためである。

労働改造キャンプの情報が漏れないよう、イリ政府は近頃、文書を出し、労働改造キャンプの管理を強化し、外に情報が漏れないようにした。文書は「拘束されている人と、監獄の管理員との間に、親戚・友達・かつての同僚の関係がないように要求している。それで、カシュガル、アクス等のウイグル人はイリの新疆生産建設兵団に移された。当局は拘束されているものと看守等が通じるのを防ぐため甘粛省等では看守や管理要員を教導員として高給で迎えている。

WSJは「労働改造キャンプをブラックホールのようで、入ったら出て来れない」と報道した。

まあ、米国は衛星で監視していますから、ドンドン国際社会に流していくと思います。貿易戦だけでなく、情報戦もありますので。

ウルムチ駅

https://www.secretchina.com/news/gb/2018/10/03/872557.html

日本人はもっと中国人に警戒心を持たねば。尖閣を取りに来ている国と友好関係を結べる訳がありません。本庶佑先生は「あらゆるものを疑え」とおっしゃっていました。別に科学の世界だけでなく現実社会の世界でも当てはまります。特に日本のメデイアは偏っていて日本を赤化するのに余念がありません。上記の記事から読み取れるのは共産主義と言うのは人権弾圧、暴力肯定社会です。こういう社会に日本をしたいのかと。もっと真剣に考えて選挙に臨みませんと。

森氏の記事にありますように、日本の最大の敵は中国です。中国が世界を牛耳ることのないように自由主義国は協力し、封じ込めしていきませんと。また、国民も戦争が起きるかもしれないと真剣に考えるべきです。安倍首相は秋の臨時国会に憲法改正案を提出したいとのこと。早く進めてほしい。

記事

ルーマニア・デベセルの軍基地で行われたイージス・アショアの配備式典に出席する米軍兵士ら(2016年5月12日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / DANIEL MIHAILESCU〔AFPBB News

真実を見極めることの大切さ

防衛省は平成31年度予算でイージス・アショアの導入に着手する。北朝鮮や中国の弾道ミサイルなどへの対処の必要性からである。

北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射試験などを繰り返し、いまにも日本が弾道ミサイルの攻撃に曝されるのではないかという緊迫した状況の中で導入決定(2017年12月末の閣議)が行われた。

そうしたことからイージス・アショアの防衛対象は北朝鮮の核弾道ミサイルだけであるかのような錯覚を国民に抱かせた。

半年後の2018年6月12日に米朝首脳会談が実現し、北朝鮮が核実験やミサイル発射をしていないことなどから、一部のマスメディアなどは「脅威はなくなった」と喧伝し、導入に疑問を呈し始めた。

また、配備先とされる山口県や秋田県からは、しっかり説明をしてほしいという要望も聞こえてくる。

このようは報道に接して国民の心が揺れるのも致し方ない。政府は十分説明してこなかったが、実際は北朝鮮よりも中国の配備済みの核・弾道ミサイルの脅威の方が何十倍も何百倍も大である。また極東ロシア軍の脅威も潜在的に存在する。

しかし、日中・日露間に多くの問題を抱えており、問題を複雑にしないことや外交的配慮などから、ほとんど中露の「弾道ミサイル」の脅威を語ってこなかったのだ。

従って、北朝鮮が実験などを差し控えているから、イージス・アショア導入の必要性はないという提議は近視眼的な見方であり、全く的外れである。

そもそも米朝首脳会談後の北朝鮮の動きを見ていても、用廃となった施設などしか破棄リストに挙げていない。

現実は核兵器と弾道ミサイルの開発を継続しているという情報もあるくらいだから、イージス・アショア配備の必要性は軽減していない。

また、新装備の導入・配備から訓練習熟には時間を要し、事案が持ち上がってから導入だ、訓練だといっても間に合わない。それよりも何よりも、先述したように脅威の対象は北朝鮮ばかりではない。

日本周辺には脅威を与える核兵器や弾道ミサイルが既に実戦配備されているが、憲法9条を信奉してやまない野党などが安全保障問題を忌避し、「さわらぬ神に祟りなし」とでもいうような心境で誤導してきた結果、国民は余りにも能天気すぎたのだ。

睡眠不足は任務を阻害する

現在の弾道ミサイル対処は第1段が海上自衛隊のイージス艦であり、第2段が航空自衛隊のパトリオットの2段構えになっている。

しかし、パトリオットは拠点防御兵器で射程は短く迎撃に成功したとしても国土上空で破壊することとなり、当然のことながら国土・国民への被害が懸念される。

そこで、イージス艦で打ち洩らさないようにしなければならない。当然のことながら、数少ないイージス艦が昼夜を分かたぬ迎撃態勢で重責を担うことになる。

指揮官が率先垂範することは言うまでもなく大切であるが、指揮官に最も必要なことは適切な判断力である。その判断力を鈍らせる最大の敵が睡眠不足とされる。

作戦が長期になればなるほど、また状況が錯綜するほど適切な判断が求められる。このようなことから、困難な状況に立ち向かうほど、指揮官は十分に睡眠をとることが大切である。

イージス艦は3隻で全土をカバーすることになっているが、そもそも隻数が少ないために、艦員たちが過労を重ね、場合に行っては任務達成に支障をきたさないとも限らない。

弾道ミサイルの脅威のような状況下では日本全域、さらにはシーレーンなどが防衛対象であろうし、海自の主力艦は弾道ミサイル対処だけでなく本来の任務である艦隊防護などに運用されるであろう。

そこで、弾道ミサイル迎撃の任務を海・空自衛隊に皺寄せすることなく、全自衛隊が分担することは賢明な方法である。陸上固定式のイージス・アショアは2基で全土をカバーする能力を有する。

海自の運用にリダンダンシーを持たせるばかりでなく、3段階の迎撃態勢で多種多弾頭による「飽和攻撃」への対処能力も向上が期待される。

エレクトロニクス戦争の様相下で

ところで、最新式で高価な装備が導入されても、肝心のパーツやブラックボックスの補給整備が滞り、いざという時に機能しないでは一文の価値もない。

旧軍では兵器も不足していたが、輸送船の撃沈が増大して糧食などの補給が続かず、現地で調達するような事態に追いこまれた。

これは国家の総力戦に対する認識が足りなかったことが大きいが、伝統的に輜重(しちょう、今日の兵站)を軽視した結果以外の何ものでもなかった。

その端的な表れを「輜重輸卒が兵隊ならば、蝶々トンボも鳥のうち、電信柱に花が咲く」という戯れ歌から読み取ることができる。

このような意識は、大東亜戦争敗因の反省の上に創設された自衛隊にも見られた。「戦い」となると、戦国時代の第一線での華々しい様相から想像される通り、正面で戦う部隊を指揮するものが重視された。

戦後の自衛隊でも敵と相まみえる普通科(旧軍の歩兵)、特科(同砲兵)、機甲科(同戦車)などの戦闘職種の人物が重要視され、これらの職種から師団長などが指名されてきた。

ところが、21世紀になり軍事改革が急速に進展した。

従来の兵員主体の戦闘部隊は機械化部隊に改編され、今ではエレクトニクス化された部隊となり、一時は「デジタル師団」の呼称さえあった。

こうした時代に旧態依然の人事は部隊の機能を阻害する。

戦闘職種で師団長待ちの人物を、数か月間のつなぎとして後方職種の補給処の処長に配置した。ところが、補給処運営はものの見事に失敗した。

以下、間違った人事がいかなる結果をもたらすか、2、3の事例をもって示したい。

補給処には制服自衛官でない事務官や技官が半分以上在籍している。戦車などの兵器・装備の部品を発注したり、航空機エンジンなどの整備をする補給整備が任務であるため、自衛官に要求される隊列を組んで歩くことは基本的に要求されていない。

ところが、戦闘職種出身の処長として新機軸を打ち出したい先の御仁は、着任3か月後の創立記念日に、師団並みのパレードを見せたいらしく、事務官・技官までも隊列行進に駆り出したのだ。

記念日当日の来場者からは思ってもいない展開に「おおっ!」と驚きの声も聞かれたが、準備期間中の本業である補給整備率は半分くらいに低下してしまった。

適材適所とはよく言ったもので、戦闘職種の指揮官は兵站などを考慮する姿勢に欠け、近代化された自衛隊では十分に機能しないことを示した一例である。

兵站職種出身の指揮官が相応しい

また、何万、何十万点の部品などの在庫管理にはABC分析が適用される。

全品目のうち重要度の高い上位20%程度(Aクラス)の品目群を重点的に管理強化すれば、80%の改善効果が得られるという一般的な傾向(パレートの法則)に基づいている。

補給率と予算の関係も類似の傾向を示す。補給率80%位までの予算は妥当な範囲内にあるが、残り10%を充足しようとすると予算が急上昇し、100%ともなると無限大の予算を必要とするというものである。

やはり戦闘職種育ちの別の処長の話である。

新しい処長が着任すると、関係部課の長は新任の処長に担当部署の現況や問題点などを把握してもらうために「状況報告」を行う。

補給部長が補給率「80%」を目標に掲げることを説明した時のことである。やみ雲に「80%でなく100%を目指せ」との指導がきた。

「あの目標を奪取せよ」の一言で部下を動かしてきた戦闘職種出身の新処長には80%の達成目標は失敗と映ったに違いなく、100%で初めて目標達成であろう。

しかし、何十万点の部品を取り扱う補給処においては、予算の急増を許しても85%止まりで、90%ともなると補給部だけで処の全予算を使ってしまいかねない。

ましてや、割り当てられた予算では100%は不可能であることは火を見るよりも明らかで、部長がABC分析を用いて丁寧に説明しても理解が得られることはなかった。

陸自はホーク・ミサイルを装備している。

時折故障が発生するが、中に組み込まれた自動点検システムを使って、「この部位」に故障があると分かっても最終的な「このパーツ」は整備員の能力によることになる。

関わる隊員の技能も関係するが、小指の先より小さなコンデンサーや抵抗などであることも多い。

土日返上で故障探求に当り、件のパーツを見つけたときの隊員の喜びは格別である。

月曜登頂の指揮官に「機能回復」の報告を行うと、指揮官曰く「何だそれくらい(小さなパーツ)の故障発見に2日もかかったのか」と。

これでは隊員の士気が低下するのは目に見えているし、どんなに小さかろうと、ホーク・ミサイルの機能を阻害していたという認識が零であったのだ。

兵器や装備品の多くがエレクトロニクス化され、また指揮中枢も情報網によってエレクトロニクス化される状況下にあって、師団長などの各級指揮官にも科学技術の理解が不可欠となってきた。

ましてやイージス・アショアは12人の3交代、計36人で運用されるエレクトロニクスの集合体のようなシステムである。

周辺の警備要員などもいるであろうが、兵站職種の指揮官が望ましいように思えてならない。

重要パーツは国産が不可欠

新聞報道で「イージス・アショア2基で6000億円」などと報道され、多くの人が驚いたに違いない。センセーショナルな報道は効果的であるが、国民に誤解を与えかねない。

兵器・装備は30年間くらい運用されるので、その間に必要な整備(また、このための補給)なども含めたライフ・サイクル・コスト(LCC)と呼ばれるもので評価される。

イージス・アショアのLCCは現在運用しているイージス艦と対比して論じるべきであろう。

渡部悦和氏のJBpress論文『中国やロシアも恐れるイージス・アショア 日本に配備される最高性能装備は高いか安いか』(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53796)を参照すると、イージス・アショア(2基、30年間運用)のLCCは約4664億円、他方、最新イージス艦「まや」型(2隻、同運用)は約7000億円となり、イージス・アショアが費用対効果上は優位にあるとしている。

ちなみに、日本全体をカバーするという視点からはイージス艦3隻との比較が妥当であり、一段と優位性が明確になろう。いずれの場合にも、消耗品であるミサイルの取得経費は含まれていない。

かつてホーク・ミサイルの補給整備に関わっていた折、最重要のマグネトロン(その後クライストロン)が入手できずに困惑したことがある。

全国に8個部隊が展開していたがどこにも余剰がなく、2基のうち1基が不稼働となり、上級部隊から示された稼働率を充足できなくなってしまったのだ。

しかも、米国での実射訓練用資材として近々発送することになっていた。当時は韓国も警戒態勢にあり、米国は日本よりも韓国への補給を優先していた。

普段はさほど困難でもない入手が、国際情勢次第で緊要時に手に入らないということは、大きな問題である。

これが、国産であれば容易に補充できるわけで、米国生まれの装備品でも心臓部に当る緊要なものは国産の取り付けが不可欠である。

最近は装備品そのものが箇所ごとにブラックボックス化されることも多い。供給元の米国が補給するから、一切触ることまかりならぬというものであるが、こうした縛りで本当に機能するか、十分な検証と対策が欠かせない。

おわりに

核兵器の分散が止まらない。北朝鮮が盛んに発射実験を行っていた時には、多くのメディアなどで核シェルターを推奨する記事も散見された。まして電磁パルス(EMP)攻撃に言及した時は、日本中がパニック状態になった感があった。

脅威は依然として存在するので、今こそ冷静な議論と分析で準備が必要ではないだろうか。そうした一つに防空壕の再利用を提案したい。

大東亜戦争中に掘削された防空壕が日本のあちこちにある。それらは山間部を切り拓いて作られており、頑丈この上もない。

今は蝙蝠などの巣になっているであろうが、整備して活用するのは国民保護法に基づく安全確保の近道にも思える。

国家的にイージス・アショアを配備する一方で、地域は「安全都市宣言」などの空文で市民を惑わすことなく、身近にシェルターなどを準備することが大切であると思考するがいかがであろうか。

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『「裏切り者」スパイの命を狙う暗黒国家ロシア 英国のウェブサイトがスクープ、またもや暴かれたロシアの欺瞞』(9/30JBプレス 黒井文太郎)、『ソ連時代に逆戻り? 政治将校を復活させるロシア インターネットによる軍の規律乱れを恐れるプーチン大統領』(9/27JBプレス 小泉 悠)について

10/2阿波羅新聞網<中共运输机出口哈萨克斯坦 蚕食俄势力范围=中共は輸送機をカザフに輸出 ロシア勢力圏を蚕食>ロシアが主導するCIS(独立国家共同体)会議で、中国の造った軍用輸送機が輸出され、カザフに着き、注目を集めた。これは中国が中央アジアに影響力を拡大し、ロシアの勢力圏を蚕食していることを意味する。

9/28CISはタジキの首都ドゥシャンベで開かれ、ロシア、タジキスタン、アゼルバイジャン、ベラルーシ、キルギス、カザフスタン、モルドバ、ウズベキスタンの8大統領とアルメニア首相が出席した。 トルクメニスタンは、CISの連携国として、副首相を派遣し会議に参加した。

ロシアメデイアは、「中国の運8輸送機は値段が安いことを除き、ロシアの装備品が充実したソ連の安-12輸送機のパクリで、それでカザフのパイロットは新しいことを学ばずとも済む」と報道。

ある評論には「北京はわざと運-8を選び、これは既にモスクワでは生産してない安-12の模倣品なので、それを中央アジアに輸出し、モスクワの怒りを抑え、露中の衝突を軽減するのを期待してのこと。これはモスクワが北京の思いを顧みず、ベトナムとインドに最新鋭の武器と装備を輸出するのとは完全に違う。

ロシアも中国のパクリにしてやられています。日本の新幹線と同じ構図です。外国へ輸出しない契約であっても、彼らは中国産という事で外国に売り込みを図ります。「騙される方が馬鹿」というもの。中国人を信用する方が悪い。知財の窃取はあらゆるところで、国家ぐるみで行われています。「泥棒国家」と呼ぶのが相応しい。米国が怒って当り前、日本ももっと怒らねば。

中国はサラミスライス戦術が得意です。尖閣で少しずつやり方を前進させて、やがては世界にその領有権を認めさせようと言うもの。このカザフへの売り込みは、中央アジアでロシアを追い出す第一歩として記憶されるでしょう。ロシアが何もしなければですが。プーチンも習に舐められていても何もできないのでは、KGB出身者としての名折れでは。

http://www.aboluowang.com/2018/1002/1182665.html

10/1希望之声<朝鲜驻华使馆罕见撤习近平照片 韩媒:必有大事发生=駐華北朝鮮大使館で習近平の写真が取り下げられたのは珍しい 韓国メデイア:必ず大事件が起きる>中共とロシアは国連で連携して北朝鮮を助ける声を上げている。経済制裁を暫く停止するよう要求したりして、中共と金正恩の関係はこのところ暖かくなってきた。意外や、9/30の情報では、駐華北朝鮮大使館の習近平の写真が取り下げられ、文在寅と金正恩が一緒に映った写真に取り換えられた。

大使館の正門の傍にある掲示板に、中朝首脳会談の写真も米朝首脳会談の写真もなく、25枚とも9/18~20の南北首脳会談の一緒に映っている写真だけ。そこには文が平壌空港に着いたときの歓迎ぶりやその赤絨毯、文と金の「平壌宣言」で大笑いしている写真、二人で白頭山の天池に登った写真等が掲げられていた。その中で最も目を引いたのは、文の着陸時に取った写真の中に韓国国旗が映っていることである。これは駐華北朝鮮大使館の掲示板に現れた初めての太極旗である。また、その写真の中に、ICBMや兵器の写真はなく、北の街並みや建物、水上遊園地等があるだけ。

北に関して言えば、政権にとって非常に重要なことが起きない限り、駐華北朝鮮大使館の掲示板は換えられない。思われるのは韓国と関係改善して、米朝合意の難関を突破しようとしているのでは。

ある人は「米中間の貿易・軍事・外交で矛盾が増幅する中、中共は北を利用して米国を牽制しようと願っている」と分析。かつては北京が北の非核化を邪魔しようとしたと疑われているし、中朝でこの件について未だ何も発表されていない。

写真の件については違った見方がある。ある人は「習は米国に対抗するためとしては、真剣に北を支持はしていない」という。またある人は「金が北京とソウルを同時に利用している。硬軟両様、ワシントンが経済制裁を諦めるように」と疑っている

中朝関係は藪の中です。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/10/01/n2223225.html

黒井氏の記事は、英国でのロシア元スパイの暗殺事件はロシアの国家ぐるみの犯罪というのが明らかになったというものです。高度な政治判断を要したとのこと、プーチンの関与を暗示しています。ロシアのスパイは荒っぽく、中国はハニーや賄賂で要人を取り込むソフト路線を採ると佐々淳行が言っていたように思います。ソチオリンピックでのドーピング検査の検体のすり替え等、余りスマートには見えません。中国ほどではありませんがアンフェアです。やはり、ほどほどに付き合うしかないのかと。

小泉氏の記事は、ロシアも先祖返りして、軍に共産主義時代のやり方を踏襲すると言うもの。それだけ見ると、軍はプーチンの意向を無視した動きをしているので監視が必要としか思えません。中国と違い、そこまで社会が動揺しているとは思えませんが。年金問題でミソを付けたプーチンですがまだまだ支持率も高く、焦って軍の監視をするほどではないと思うのですが。プーチン引退後に軍に睨みを効かせ、後任の統治者から脅されないようにするためでしょうか?

黒井記事

イギリスでロシアの元スパイが毒殺未遂の目に遭った。事件の真相を巡ってイギリスとロシアの間で一悶着が起きていたが、このたびイギリスのウェブサイトが容疑者の実名をすっぱ抜いた。ついに明らかになった容疑者の正体とは? 軍事ジャーナリスト、黒井文太郎氏がレポートする。(JBpress)

ロシアの主張が崩れた

9月26日、イギリスの公開情報検証サイト「べリングキャット」(Bellingcat)が、英国で起きた元ロシア情報部員の毒殺未遂事件の容疑者2人のうち1人の身元を確認するレポートを発表した。ロシア軍情報機関「参謀本部情報総局」(GRU)の大佐だということだった。

この事件に関しては、「GRUの犯行だ」と発表したイギリス当局に対し、ロシア側が「事実無根」と真っ向否定していたが、そのロシア側の主張が崩れたことになる。

じつはべリングキャットはこの事件の真相解明を早くから続けており、それに対してロシア当局が否定する攻防戦が続いていたのだが、今回、1人の実名を突き止めたことで、ついに勝負がついたといえるだろう。

当初から濃厚だったロシア情報機関犯行説

事件は今年(2018年)3月4日に、イギリス南部ソールズベリーで発生した。元GRU大佐のセルゲイ・スクリパリが、実娘とともに毒物を盛られ、重体となったのだ。

スクリパリはかつて、ロシア情報部員でありながらイギリス情報部の協力者として活動していたところをロシアで摘発され、収監されていたが、米露の情報部員交換で釈放され、イギリスに亡命した人物だった。ロシア情報機関からすれば、まさに「裏切り者」といえる。

そして、この事件が大きく注目されたのは、使用された毒物が、軍事用の化学兵器だったからだ。「ノビチョク」というその化学兵器は、旧ソ連が開発したきわめて珍しいもので、そうしたことから、事件当初からロシア情報機関犯行説が濃厚だった。

イギリスのメイ首相も直後からロシアの関与の可能性に言及していたが、同12日にはさまざまなインテリジェンスからそれを事実上断定し、同14日にはロシア情報部員と思われる外交官23人の国外追放を発表。対するロシアはあくまで事実無根を主張し、逆にイギリス外交官を追放するなど、泥沼の対立関係になっていた。

ロシア国営テレビに登場した容疑者

ウクライナやシリアなどでのロシアの軍事介入の場合もそうだが、ロシアの悪辣な秘密活動に関して、彼らがフェイク情報を駆使して欺瞞を堂々と通すことは、もはや国際政治の常識となっている。この件でもロシアの犯行であることは明らかだったが、犯人は当然、本国に帰還しているだろうこともあり、イギリスとロシアの主張は平行線のまま経過した。

しかし、実はイギリス当局はこの被害者であるスクリパリ元大佐の周辺や、イギリスで活動するロシア情報部員の活動などをかねてから監視しており、そんな調査からついにこの9月5日、犯人2人を特定する。それは「ルスラン・バシロフ」と「アレクサンドル・ペトロフ」という名義のロシア旅券を持つ2人組だ。イギリス捜査当局は2人のイギリス入国からの行動を監視カメラ映像などから確認して犯人と断定。顔写真も公表するとともに、欧州逮捕状を発行して国際手配した。

ソールズベリーを歩く、英当局がロシア人元二重スパイ暗殺未遂事件への関与を断定したアレクサンドル・ペトロフ(右)とルスラン・バシロフとされるロシア人2人の姿。ロンドン警視庁提供(2018年3月4日撮影、同9月5日公開)。(c)AFP PHOTO / Metropolitan Police Service〔AFPBB News

それによると、2人は3月2日にモスクワからロンドンに到着。翌3日に短時間ソールズベリーを訪問。いったんロンドンに戻って、翌4日に再びソールズベリーに向かい、その4日当日のうちにロンドンからモスクワに向かった。まさにソールズベリーで短時間過ごすためだけにイギリスを訪問していたわけだ。なお、2人が宿泊したロンドン東部のホテルからもノビチョクの痕跡が検出されている。

それまでロシアは、この事件への関与を否定してきたが、このように具体的に犯人の旅券名義や顔写真まで公表されたことで、その否定工作を行った。まず同12日にプーチン大統領が「彼らは誰か分かっている。情報部員ではなく、民間人」と発言。翌13日には、なんとこの2人をロシア国営テレビ「RT」が出演させた。

そこで本人たちが語ったところによると、旅券名義は彼らの本名であり、職業は軍人ではなくフィットネス業界とサプリメント業界の企業家とのこと。ソールズベリーを訪れたのは、同地の大聖堂を見るためで、純粋に観光旅行ということだった。ロシア側はこれをもって、2人を犯人とするのはイギリス側の陰謀だと指摘した。

だが、2人のこの証言だけでシロとするのは、あまりにも無理があった。たとえば、彼らはなぜか自分たちの身分証明書を番組では提示せず、仕事内容や私生活にも触れなかった。また、ロシアの独立系経済紙「RBK」の取材によれば、この2人の名義で登録された会社は存在しなかったという。なによりRTはプーチン政権の完全な宣伝機関であり、そこに出てくるだけでクロと自白しているようなものでもあった。

ロシアの欺瞞を暴いた情報検証サイト

しかし、その後、情報戦の主役は、2人の犯人を無関係と主張するロシア当局と、その矛盾を証明する独立系の民間サイトに移る。そのサイトこそ、イギリスの公開情報検証サイト「べリングキャット」である。

べリングキャットは、エリオット・ヒギンズという39歳のイギリス人ブロガーが2012年に始めたブログを母体とするサイトで、ネット上で入手できる公開情報を使ってフェイク情報を検証する非常にマニアックでユニークな活動を展開している。調査対象がフェイク情報なので、当然、主な相手は現在、世界で最もフェイク情報を拡散しているロシアとなっている。

べリングキャットはもともとは研究機関でも報道機関でもないサイトだが、特にウクライナでロシア軍がマレーシア航空機撃墜に関与していたことや、シリアで化学兵器がアサド政権によって使用されたことなどを、現場で撮影された写真などを元に証明してきたことで、大手の国際メディアにもたびたび引用される情報源として注目される存在になっている。

この元ロシア情報部員毒殺未遂事件に関しても、ロシア側の否定の欺瞞を暴く調査をいち早くしてきていた。今回、イギリス当局が2人の犯人を特定した際も、その直後にロシア側が、イギリスが発表した監視カメラ映像について疑問を呈したことに対し、そのロシア側の過ちを指摘する調査報告を9月6日に発表。さらに同14日にはロシアの独立系サイト「ジ・インサイダー」との共同調査として、2人の犯人の旅券情報などから、彼らがGRUと関係している可能性がきわめて高いことを証明した。

それによると、この2人の名義でのロシア中部での住民登録と旅券発給の記録は2009年に作成されており、それ以前には存在しないという。また、2人の旅券はほぼ同時期に発給されているが、通常のロシア国民とは違うきわめて特例的な発給が行われており、うち少なくともペトロフ名義の旅券情報には、情報機関員に使われる最高機密扱いの特殊なマーキングが複数見られるという。

また、彼らが搭乗した航空便の記録からは、前々からイギリス旅行を計画していたとの2人の証言とは食い違い、3月1日に予約されていた。帰国便も2日連続で重複予約するなど、まるで「脱出」を想定したかのような準備ぶりだったとのことだ。

ロシアの反発が検証の信ぴょう性を高める結果に

こうしたべリングキャットの調査に対し、ロシア側は「ハッキングで違法に入手した旅券情報を悪用している」などと批判した。ただ、それは逆にその旅券情報が本物であることを白状したようなものだった。べリングキャットはもともと、一般に入手可能な公開情報から検証する活動を行っているが、今回はロシア側の調査パートナーがいることで、旅券情報などの公機関の内部情報を入手している。

なお、こうした内部情報はロシア国内では闇市場で入手可能だが、今回、ロシア当局はその情報漏洩ルートの調査に乗り出しているという。これも裏返せば、旅券情報らが本物であることを示している。

ところで、このべリングキャットの発表を受けて、ロシアでは独立系メディア「ノーバヤ・ガゼータ」も調査報道を開始。彼らの旅券情報に含まれる番号が、ロシア国防省の電話番号であることを確認した。ちなみにこの「ノーバヤ・ガゼータ」はプーチン政権の暗部を暴き続けている勇気ある露メディアで、記者が暗殺されたこともあるメディアである。

偽装旅券の持ち主は「ロシア連邦英雄」だった

べリングキャットはさらに9月20日、第2弾の調査報告を発表。バシロフ名義の旅券の記録情報でも、ペトロフ名義旅券と同じ特殊なマーキングが確認されたという。

また、他のGRU工作員の旅券情報を照合し、この2人の旅券が同じ特別な手順で発給されていたことも証明された。それに2人の名前で各出入国データを照合すると、とても民間の起業家とは思えないレベルのスケジュールでの移動ぶりで、西欧各国や中国、イスラエルと目まぐるしく飛び回っていることも判明した。もう2人がGRUの所属であることは明らかだった。

そして9月26日、べリングキャットはジ・インサイダーとの第3弾の共同調査を発表。さまざまな仮説からデータを照合し、写真の確認なども入念に行った末に、ついに今回、バシロフ名義旅券の保有者の実名を突き止めた。「アナトリー・チェピーガ」というGRUの大佐である。

バシロフ名義旅券の保有者がアナトリー・チェピーガであることを突き止めたべリングキャットの記事

べリングキャットの調査によると、彼は1979年、アムール州生まれ。18歳で特殊部隊員を養成する軍学校に入り、2001年の卒業後、ハバロフスクにあるGRU指揮下の特殊作戦旅団に入隊。チェチェン紛争、ウクライナ紛争にも派遣されている。

2003年にスルラン・バシロフという偽名を割り当てられていたことも判明した。偽名での活動歴は15年にも及んでいたことになる。

なお、チェピーガ大佐は2014年12月、プーチン大統領から直接授与される「ロシア連邦英雄」称号を授与されている。この時期のこうした授与であれば、おそらく東ウクライナでの秘密活動に対する評価である可能性が高い。

高度な政治判断だった暗殺作戦

今回のべリングキャットの調査報告に対し、イギリス当局は本稿執筆時点で特に情報を裏付けるような声明は出していないが、欧米主要メディアは大きく報じている。また、露紙「コメルサント」がチェピーガ大佐の地元を取材し、バシロフと名乗っていた人物がチェピーガ大佐本人であることを確認した。

今回、ジ・インサイダーというロシア側の協力者がいたことは大きかっただろうが、国際的な大手研究機関や報道機関ではない独立系の公開情報検証サイトが、地道な検証作業でロシアの欺瞞をまたひとつ暴いた。快挙と言っていいだろう。

ちなみに、べリングキャットは今回、別の元ロシア情報部員にもコンタクトをとってこの情報を伝えたところ、通常、「ロシア連邦英雄」称号を持つ大佐クラスが直接、この種の工作を自ら実行することは特別なことだという。それだけ今回の暗殺作戦は高度な政治判断によるきわめて重要な作戦だったということだろう。

小泉記事

ロシア軍が11日から17日まで実施した軍事演習「ボストーク18」の様子をまとめた。写真は日本海沿岸スリャビャンカ郊外にあるクレルク演習場で行われた訓練の様子(2018年9月13日撮影)。(c)AFP PHOTO / Mladen ANTONOV〔AFPBB News

今年9月はじめ、ロシアの有力紙『イズヴェスチヤ』が、ロシア軍の各部隊に政治担当補佐官(ザムポリト)が復活する予定であると報じた。

ザムポリトと言われても、多くの読者には何のことだか分からないだろう。しかし、その通称である「政治将校」という言葉なら聞いたことのある方も多いのではないだろうか。

ソ連軍を舞台にした映画や小説には必ず(大体は好ましくない姿で)登場する、共産党のお目付役である。

軍のお目付け役で嫌われ者

例えばトム・クランシー原作の傑作映画『レッド・オクトーバーを追え』では、ショーン・コネリー扮するソ連の原潜艦長とその部下たちが潜水艦ごと米国に亡命を企てた。

その際、邪魔者として真っ先に消されたのは政治将校であった。ちなみに全くの偶然ながら、この時の気の毒な政治将校の名は(イワン・)プーチン氏だった。

政治将校については、かなり以前に小欄でも触れたことがある(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35471)。

政治将校の役割はソ連共産党によるソ連軍の統制(言うなれば「赤いシビリアン・コントロール」)を確保することであり、それゆえに軍内部の嫌われ者というイメージを持たれてきた。

しかし、実際の政治将校が西側のフィクションのような扱いを受けていたという証拠は乏しい。

どちらかいうと部隊内の規律維持や司令官の補佐、さらにはレクリエーション活動のロジに至るまで、軍隊生活の運営に関して不可欠の役割を果たす特殊な軍人という方が公平な政治将校像ではないかと思われる。

ただ、政治将校とは共産党による一党独裁体制を軍事面で支えるための制度であったから、ソ連が崩壊すると、共産党の出先機関であるソ連軍政治総局(GPU)とともに姿を消した。

旧ソ連軍に近い組織として復活

これに代わって設置されたのが規律業務総局(GUVR。名称やステータスは度々変化している)であり、部隊内の規律維持、愛国教育、士気向上などを任務とする点では軍政治総局のそれを一部引き継ぐものであったと言える。

また、麻薬の流通をはじめとする部隊内の犯罪に目を光らせ、事前に防止することも規律将校の重要な役割であった。

しかし、GUVRの規律将校は政治将校のように全軍の隅々に配置されているわけではなく、特定のイデオロギーを掲げるわけでもないという点で政治将校とは異なる存在であっと言える。

ところが『イズヴェスチヤ』が報じた匿名情報によると、新たに設置される政治担当補佐官はどうもかつての政治将校により近い存在を目指しているようだ。

まず、この政治担当補佐官は連隊、大隊、さらには中隊レベルにまで設置されるとのことであるから、ロシア軍の隅々にまで配属されることになろう。

その任務も部隊内の規律維持だけにとどまらず、レクリエーションの企画、兵士やその家族に対する窓口業務、さらには将校や兵士の間に「国防政策に関する「深い理解と支持」を育む」ことまで含むという。

特定政党の出先機関ではない、という点を除けば、たしかにその任務上の性格は政治将校と極めてよく似ている。

ソ連崩壊後初となる「政治」看板の復活

組織の名称も前述のGUVRから軍事政治総局(GVPUR)となり、ソ連崩壊後初めて「政治」の看板が復活するという。

ロシア軍が今になって「政治将校」を復活させようとしているのは、軍内部におけるさらなる規律強化の必要性が認識されているためであろう。

昨今、西側社会ではロシアによるプロパガンダ戦が問題視されているが、ロシア自身は自国こそが西側による情報工作の対象になっていると認識しており、このことは大統領の演説や各種政策文書でも度々強調されてきた。

特に最近のロシア政府が神経を尖らせているのは軍人によるインターネット利用である。

ウクライナ問題やシリア問題に関して西側の見解(ロシア政府に言わせればプロパガンダ)に軍人たちが感化されたり、SNSを通じて作戦の実態が流出することが懸念されている。

 このため、ロシア政府は軍人のSNS利用を登録制にしたり軍事情報をインターネットで暴露した場合に罰則を科すなどして情報漏洩対策を進めている。

インターネットの情報解釈が新任務

 しかし、インターネット上にあふれる膨大な情報(例えばその中にはBBCロシア語版など、ロシア政府の立場に否定的な西側発の情報も含まれている)をどう解釈するかは軍人たちの判断に委ねられている。

 政治担当補佐官の当面の任務は、こうした情報をどのように解釈すべきかをロシア政府の立場に従って示し、「国防政策に関する『深い理解と支持』を育む」ことであると思われる。

 また、ウラジーミル・プーチン政権が社会不安の拡大や政権以降に伴う混乱に備え、軍への統制強化の必要性を認識すれば、政治担当補佐官の役割はさらに拡大していく可能性が高い。

 21世紀版政治将校の去就は、ロシアにおける政治と社会、そして軍との関係を図る指標となるだろう。

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『プーチン大統領は「日ロの領土交渉に疲れた」 日本に提案された平和条約の意味、ルキヤノフ氏に聞く』(9/28日経ビジネスオンライン 池田元博)、『日ロの北方領土交渉 波高し』(9/27日経 池田元博)について

9/30希望之声<川普:中国要么开放市场、公平交易,要么我们不跟他们做生意=トランプ:中国が市場を開放し公平な貿易をするか、我々が彼らとビジネスしないかどちらかである>米国時間9/29夜にトランプは西バージニアでの集会で「中国が市場を開放し公平な貿易をするか、我々が彼らとビジネスしないかどちらかである。簡単なこと。(中間選挙で)もし民主党が勝てばどうなるか、史上最悪のオバマケアが復活し、米国を社会主義化し、軍を弱体化して役にも立たない所に金を使い、犯罪を野放しにするだろう」と述べた。

中国はWTOの改革は支持するが、「WTOの基本原則は変えることはできず、新しく作り変えたり、ひっくり返すのもダメ」と主張。

中国は今までの途上国扱いの地位の儘、知財の窃取、強制技術移転もそのままにして貿易したいという事でしょう。中国をWTOから放逐するか、日米欧が脱退して新たな組織を作った方が良いでしょう。

https://www.soundofhope.org/gb/2018/09/30/n2221791.html

10/1阿波羅新聞網<中共在美报纸买广告批川普 美驻京大使投书反击 ——美驻华大使:中共利用美新闻自由 霸凌美国农工商=中共は米国の新聞にトランプ批判の広告を載せた 駐華米国大使が投書で反撃 駐華米国大使:中共は米国の報道の自由を利用し、米国の農工商を虐める>前アイオワ州知事のブランスタッド駐華大使は「中共は、米国が大切な価値と思っている言論の自由、報道の自由を利用し、彼らの政治プロパガンダを撒き散らしている。翻って中国内では、メデイアは中共に厳格に管理され、街のブックスタンドでも異なった情報を探すのは限られている。中国経済の発展軌道を憂える中国人民のいろんな意見を反映させた報道も見たことがない。私の意見を書いた投書は中国で最も有名な新聞社からやんわりと拒絶された」と述べた。

9/23アイオワ州最大の新聞“Des Moines Register”の4頁目に中共が全面広告。大豆輸出農家のトランプ批判を掲載。China Dailyが金を払い、制作もした。

中国のやり方は分かり易い。日本でもペイドパブで姿を見えにくくして、新聞の読者を誑かしていると思われます。左翼新聞と日経(日本企業の中国進出を煽る)には要注意です。

http://www.aboluowang.com/2018/1001/1182092.html

10/1阿波羅新聞網<中共十一节日 习近平强调备战=中共は10/1国慶節で 習近平は戦争に備えよと強調>9/29、中共建国69周年を迎えるに当たり(10/1がその日)、CCTV所属のネットはニュースのヘッドラインに「(中国共産党総書記、国家主席=党の方が先、英語でPresident Xi Jinpingというのはおかしい。General Secretary Xi Jinpingでは)習近平は79軍団を視察時に、“兵の訓練を強化し、戦に備え、戦えば勝つ能力を引き上げよ”と強調した」と載せた。

今の中国では、人民解放軍が依然として中共という党の軍である。中共は1949年以前に国民党と奪権争いをしていた時には、国の軍としての地位を要求していたにも拘わらず。習が主席になってから、「人民解放軍は党に忠誠を尽くせ」と再度宣伝し出した。

中国のネット民はこの種の中共の宣伝スローガンに不満を持ち、似たようなスローガンで「張三の妻は李四に忠義を尽す(誰でも嫁に行けば舅に尽す)」とからかう。あるネット民は「依然として中国の軍隊は党の軍隊である。なぜ中共は自分で金を出さず、納税者の金を使って、党の軍隊を養うのか?多くの中国人は病気をなおざりにし、高等教育も受けず、住むところもなく、老いても養って貰えずと言うのに」と不満を持っている。

http://www.aboluowang.com/2018/1001/1182089.html

10/1阿波羅新聞網<曾庆红放风美中贸易战中共会输很惨 习王拿下庆亲王出师不利=曽慶紅は米中貿易戦で中共は惨めに負けるだろうと言い放つ 習は曽の出陣を不利と見て奪権工作>9/30江沢民系の香港メデイア『南華早報』の主筆は、「米中貿易戦のレベルは徐々に上がって来て、中共は最大の敗者になるだろう」と報道。この主筆は2016年に海外メデイアのインタビューを受けて、「習近平は毛沢東のやり方を真似ているが、これは駄目だ」と述べた。政治経済学者の程暁農氏がボイスオブアメリカのインタビュー時に、「『南華早報』の経営権と支配権は未だ中共香港・マカオ工作委員会の手中にある。ここを実質支配しているのが、曽慶紅である。習が主席になってから、何度も曽慶紅を攻撃、いろいろ脅したが、未だ曽慶紅とその家族は無傷である」と述べた。

http://www.aboluowang.com/2018/1001/1182421.html

池田氏の記事では、ロシアは①領土問題を解決する意思はなくなった。タイミングが重要と言うのに、日本は活かしてこなかった。次の大統領、次の日本の首相に誰がなっても難しい②米中の覇権争いの場面で、ロシアは中国側に、日本は米国側に付くだろう、と思っているという事です。まあ、日本としては北方領土の解決よりは尖閣奪取されない方が大事かと。ロシアを中国寄りにしないくらいの付き合いで良いのでは。

日経ビジネスオンライン記事

一切の前提条件なしに、年末までに平和条約を締結しよう――。ロシアのプーチン大統領が今月中旬、ウラジオストクでの東方経済フォーラムの全体会合で意表を突く提案を日本に投げかけた。その意図はなにか。ロシアの著名な国際政治学者フョードル・ルキヤノフ氏にモスクワで話を聞いた。

東方経済フォーラムでパネルディスカッションに出席する安倍晋三首相(左)、ロシアのプーチン大統領(中央)、中国の習近平国家主席(右)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

—プーチン大統領はフォーラムの場でなぜ、あんな発言をしたのか。

フョードル・ルキヤノフ氏(国際政治学者):発言の場所は、ロシアにとって最も重要な東アジアのフォーラムだからだ。では大統領は何を言いたかったのか。(北方)領土問題をめぐる慎重でのらりくらりとした交渉に皆が疲れた、少なくともロシアが疲れた。このような交渉を続けても成果は見込めず、これ以上続ける意味がないと考えたようだ。

ここ数年間は日ロ間で領土問題が真剣に取り上げられ、関係進展の雰囲気が芽生えていた。プーチン大統領と安倍晋三首相の関係が良いというのは1つの要因だが、決定的なものではない。より客観的に見て主な要因は3つあった。

第1にプーチン大統領の個人的な要因だ。彼は日本に関心を持ち、2002年ごろは明らかに領土問題を解決したいと考えていた。しかも、前任者と違って解決する能力も持っていた。領土の譲歩はどの国でも最も不人気な政策で、かなり強硬で愛国主義的なイメージを持つ指導者でなければ解決できない。

例えば過去の米中関係を振り返ると、中華人民共和国を認めて対中政策を180度転換させることができたのは、極右で強硬な反共産主義者のイメージを持ったニクソン大統領だったからだ。プーチン氏の政策はクリミア半島の編入もそうだが、国家の利益をしっかりと守り、誰にも譲らない指導者の印象が強い。

第2の理由は中国の台頭だ。もちろん日中と中ロの関係は非常に異なっており、ロシアは中国を脅威だと感じていない。ただし、中国の台頭にはロシアも一定の警戒を抱かざるを得ない。そこでロシアはアジアで強まる中国の影響力を考慮に入れ、(日本という)中国のカウンターバランスを探そうとした。

第3の理由は日本の経済協力。ロシアの東方シフトは非常にゆっくりで、ぎこちなく非効率的だが、それを確実に進めるにはロシアのアジア地域の発展を成し遂げる必要があった。日本は欠かせないパートナーで、経済協力の主要な相手とみなされた。

日本への期待が裏切られつつある

では現在、日本とロシアの間で何が起きているか。


フョードル・ルキヤノフ氏
ロシア有数の国際政治学者で、外交専門誌「世界政治の中のロシア」編集長。プーチン大統領の外交ブレーンとしても知られる。モスクワ大学卒。1967年2月生まれ、51歳。

ルキヤノフ氏:日本との経済協力からみてみると、ロシアでは日本への期待が裏切られつつある。そんな印象が強い。日本は実は大規模な経済協力には関心がない、または関心があっても領土問題の解決に結びつけようとしていると解釈している。実際に投資総額をみてもそれほど伸びておらず、期待が裏切られたことは明白だ。

次に中国のカウンターバランス。米国にトランプ大統領が登場したことで、世界情勢は直近2年間で一変した。中国は自らの地位と役割、対米関係の軸足を見直しつつある。中国は最近まで、グローバル化に伴う相互依存が大国間の政治問題解決につながると本気で信じていた。今になって突然、そうでないことがわかった。トランプの対中政策は非常に強固で、なんら妥協を許さない。

こうした状況で、ロシアもカウンターバランス論の意義が薄れた。中ロはともに米国の厳しい圧力を受けており、米国に対して中ロの連帯を示す意義の方がより重要になっている。安倍晋三首相はトランプ氏と良い関係を築いた数少ない世界の指導者だ。単純化すれば、中ロと日米という新たな対立の構図が浮かび上がりつつある。米国が強い対ロ制裁圧力をかける中、米国の同盟国である日本が大規模な対ロ投資をすることも考えられない。

最後にプーチン氏の日本への関心だが、これも変化がある。プーチン氏は相変わらず人気が高く、強い指導者のイメージも維持しているが、大統領の任期は最終段階にきている。後任者への権力移譲をどう円滑に、利害を伴わない形で進めていくかという非常に困難な課題に直面している。スムーズに進めるには何より社会の結束が必要で、社会の分裂はどうあっても避けねばならない。領土問題が逆に社会の分裂を助長するのは、ロシアに限らず世界の常だ。

プーチン氏は妥協も取引もできる指導者だが、具体的な対話、具体的な成果を望む。話は全く違うが、シリア問題では突然、トルコのエルドアン大統領との間で北西部イドリブ県への軍事攻撃をしないことで妥協して柔軟性を示した。エルドアン氏との関係は複雑で信頼関係も薄いが、それでも具体的な課題や目標があれば、プーチン氏は困難で複雑な決定を下す。

ところが日本との(領土)交渉は異なる。終わりのないプロセスが続き、誰もが率直に何をしたいか、核心の話をせずに互いに強い制約の下で交渉する。結果として、そういう状況に皆が疲れてしまった。プーチン氏も残された時間が少なくなり、もう時間を無駄にしたくないのだろう。

領土問題解決のベストな時期はもう過ぎた

—プーチン発言の趣旨は結局、このままダラダラ交渉を進めても領土問題は永久に解決しないと伝えることだったのか。

ルキヤノフ氏:そうだろう。

—北方領土交渉を前進させる余地はないのか。

ルキヤノフ氏:解決の道は閉ざされたわけではない。プーチン氏は本当に日本との領土問題を解決したかったと思う。ただし、ベストな時期はもう過ぎた。3~4年前はプーチン氏が権力の頂点にあり、中国の影響力もさほど大きくなく理想的な時期だった。今もチャンスは残っているが、非常に困難になってきた。国内の抵抗を押し切るには相当な努力が互いに必要で、具体的な行動も不可欠だ。

世界の趨勢をみてみると、妥協を容認しない時代が到来してきている。とても想像しにくいが、プーチン氏の後任者が誰であれ、この問題に立ち戻るのは難しい。それには多大の時間と、強硬な国家主義者として力を持つための政治家としての潜在力が必要になる。

日本も安倍首相の後継者が誰であっても、彼ですらできない問題を自分で解決しようとする政治家が出るには相当な時間がかかる。一般論として理論上は、世界で大きなグローバルな衝突があると、複雑な問題の解決が一気に進むことがある。どの国でも優先順位が急に変わるからだ。ただ、大規模な紛争や衝突は想像しにくい。もし仮に米中の緊張が極度に高まって軍事衝突する事態になったとしても、ロシアと日本はそれぞれ対立する陣営に入るだろう。

米国はグローバルリーダーという野心を放棄した

—会合には安倍首相だけでなく、中国の習近平国家主席も出席していた。日ロの接近を誇示して中国をけん制したとの見方もあるが。

ルキヤノフ氏:そうではない。中ロの首脳は親密な関係で、プーチン氏が中国にけん制のメッセージを送るとは考えにくい。何か必要なら直接話すはずだ。プーチン氏の発言は領土問題が妨げになって日ロの平和条約を締結できないという趣旨なので、習主席も文字通り受け止めただろう。

—日本は今後、どのような対応を取るべきか。

ルキヤノフ氏:様々な選択肢がある。第1は何もせず、国際情勢が大きく変化するのを待つことだ。第2は真剣な取引を始めること。大きな政治的成果を手にするには、相応の犠牲とかなりの譲歩が欠かせない。これは単なる投資ではなく、両国関係そのものの次元を高める用意があるかどうかにかかってくる。

第3の選択肢は日本に限らず、欧州連合(EU)にも言えることだが、世界の政治、外交に対する認識を一変させ、(米国に従属しない)独立した立場を打ち出すことだ。トランプ政権が今のように中ロ接近を不可避にする政策を続けるなら、地域の政治的な構図が大きく変わり、中国の周辺国にとっては大きな挑戦となる。仮に紛争が起きた時にどちらが勝者になり、どちらが敗者になるかわからないからだ。

もちろん、総合力で米国が優っているのは明白だ。そういう状況はまだ長く続くだろう。だが、米国が直面しているのは内的で先鋭化した世界観の危機だ。トランプ氏はその原因ではなく、結果だ。米国がもはや20世紀後半の状況に戻ることはないし、必要だとする者もいない。米国と同盟関係を組んでいる国にとっては非常に神経質にならざるを得ない。繰り返すがトランプ氏の登場で危機が起きているのではないので、さらに将来への不安は強まる。

韓国、ベトナム、シンガポール、マレーシアのようにさほど大国でなければ(米中の)どちらかにつくしかないが、日本のような大国は複雑で、理論上は独立した立場を打ち出す可能性が生じる。つまりどちらにも付かず、独立した立場で紛争の影響を避ける外交政策を取ることもできるはずだ。

総括すると、日ロの領土問題は20世紀に生まれた問題だ。20世紀は終わったのに、我々は20世紀型の論理、認識、手法によって領土問題を解決しようとする努力を傾け、交渉を続けてきた。しかし、20世紀は終わった。

20世紀型の論理が終わったのはロシアがそう望んだからでも、中国の野心が高まったからでもない。米国がそう決めたからだ。米国がグローバルリーダーになると宣言したのは1917年、ウィルソンが第1次世界大戦への参戦を表明した時だ。それからちょうど100年たって、米国はグローバルリーダーという野心を放棄した。トランプ氏が大統領となり、就任式で米国第一と打ち上げたからだ。なぜなら米国第一は、米国でウィルソンに反対して我々には何もいらないと主張した孤立主義者のスローガンだったからだ。

ただし米国が孤立主義を打ち出し、米国が弱体化する事を意味するわけではない。米国は引き続き世界最大の国力を持つプレーヤーの立場を保つ。とはいえ、米国にとって自ら志向する優先順位が全く変わってくる。そのため米国の同盟国である日本も、米国の敵対国であるロシアもいずれ変わらざるを得なくなる時がやってくるはずだ。

日経記事

「信じてもらえないだろうが、正直に話そう。まさにたった今、私の頭の中に浮かんだ考えがある」――。

9月中旬、ロシア極東ウラジオストクで開いた東方経済フォーラムの全体会合。プーチン大統領はこう前置きし、日ロの平和条約を一切の前提条件なしに、年末までに結ぼうと提案した。会場からは大きな拍手がわき起こった。

会合には安倍晋三首相のほか、中国の習近平国家主席らも同席していた。提案は本当に思いつきか、それとも事前に準備していたのか。日ロ首脳会談の場でなく、全体会合で表明した意図は何か。そもそも、どこまで本気なのか。大統領の発言をめぐり、様々な臆測が飛び交っている。

平和条約を結んだ後に「友人」として協議を続ければ、過去70年間も調整できなかった全ての問題解決を容易にするのではないか、と大統領は続けて述べている。要は北方領土問題を棚上げして平和条約を結ぼうと唱えたわけだ。

大統領は会合後、善隣友好協力条約の調印後に国境を画定した中ロのケースを思い起こして提案したと安倍首相に説明したという。とはいえ、日本にとって平和条約交渉は領土交渉とほぼ等しい。

日本が「領土問題を解決して平和条約を締結する」(首相)原則を曲げないことは、大統領も想定済みとみられる。それでも提案した意図は何なのか。モスクワでロシアの有識者に見解を聞いた。

カーネギー財団モスクワセンターのドミトリー・トレーニン所長はまず、「大統領の偶発的な発案で、事前に準備していたとは考えにくい」と語る。会合では安倍首相が直前の演説で平和条約締結に向かう強い歩みを強調し、聴衆の拍手を求めていた。「あの場で大統領が何の反応もしなければ弱みをみせたことになる。そこでアドリブで反応して拍手を誘った」とみる。

そのうえで「現状では、日本に領土を引き渡すのは不可能」とのメッセージを伝えるのが、プーチン発言の主要な意図だと推察する。ロシアは日本の同盟国である米国と情報戦を含めた“ハイブリッド戦争”の真っ最中の状態にある。仮に日本に領土を割譲しても「日本の次の政権がロシアと良好な関係を続ける保証はない。さらに(北方)領土に米軍基地が建設される恐れもあるからだ」という。

一方、著名な国際政治学者のフョードル・ルキヤノフ氏は「率直に何をしたいのか、誰も核心の話をせずに、領土問題で果てしなくだらだらと続く交渉に少なくともロシア側が疲れた。プーチン大統領は今までのような交渉を続けても成果は出ず、続ける意味がないと考えているのではないか」と予測する。

ロシアでは日本の関心が領土問題に集中し、他の相互協力の意思はないとみなす傾向が強い。だがルキヤノフ氏によれば、ここ数年間は領土問題を真剣に取り上げる雰囲気が芽生えていた。背景にはプーチン大統領の日本への個人的な関心、中国の台頭、ロシア極東での日本の経済協力への期待があったと断じる。

しかし、プーチン氏の任期は最終段階に入り、「権力移譲を円滑に進めるには社会の結束が不可欠」。社会の分裂につながりかねない領土問題は取り上げにくくなった。

次に中国の台頭。アジアで強まる影響力を警戒し、ロシアでは中ロと日ロの関係を均衡化させようとする動きがあった。だが「米国にトランプ政権が登場し、中ロに激しい圧力をかけ始めた。今は米国に対して中ロの連帯を示す意義がより重要になった」。一方、日本の経済協力は「実際には投資もそれほど伸びず、期待は裏切られた」。大統領発言の裏には、こうした一連の環境変化があるとみる。

では、日本はどうすればよいのか。モスクワ国際関係大学のドミトリー・ストレリツォフ教授は「大統領は安倍首相の国内での立場を弱めることはしない」と指摘。プーチン提案を全く無視しても影響はなく、従来通り北方領土での共同経済活動を軸に交渉を続けることは可能という。

ただし「領土問題解決の展望は全くない」と言い切る。日ロの領土交渉の前途は一段と厳しくなってきた。

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『宿泊騒動が中国とスウェーデンの外交問題に 原因はスウェーデンのダライ・ラマ14世訪問受け入れか』(9/28日経ビジネスオンライン 北村豊)について

9/25読報<瑞典和中國翻臉 不再遣返維族人=スウェーデンは中国に対し態度を変える ウイグル人を中国に送り返すことはしない3人の中国人のホテルでの事件、TV放送、中国大使の抗議を受けて、スウェーデン政府は亡命申請しているウイグル人を中国に送り返すことはしないようにしたとのこと。傍若無人に振る舞う中国人の姿を見て、欧州も彼らの危険性に気付くようになりました。日本人も気づいて警戒しなければ、好き勝手やられてしまいます。

https://www.dopost.com/articles-3/20180925-6

9/23レコードチャイナ<現地大使館も激怒した「中国人侮辱」のスウェーデンのテレビ番組の内容とは>97年に北京にいたときに、王府井に行ったことがあります。当時はビルはなく、夜市が出ていました。露店が立ち並び壮観でしたが、道で母親が子供に大便をさせていました。中国では股割れパンツを子供に穿かせています。すぐに大小便できるようにです。ゴミはどこにでも捨てるし、公衆道徳のない民族ですから、侮辱されても仕方がないのでは。相手国に文句を言う前に先ず自らを省みて直してからにしたらと言いたい。

https://www.recordchina.co.jp/b647297-s0-c30-d0142.html?utm_source=gunosy

9/28阿波羅新聞網<真丢人!在非洲随地便溺 外媒:中国人无法无天=誠に恥ずかしい アフリカではどこでも大小便をする 外国メデイア:中国人には法もなければお天道さまもない>最近、ある中国人が西アフリカのガーナの庭園で大便をした。現地の人が見つけ、彼にスコップで便を片づけるように求めた。現地の人は彼に「中国にいても、どこでも大小便をするのか」と聞いたら、中国人は謝るだけで、真面には答えなかった。外国メデイアは「中国人には法もなければお天道さまもない。堂々とガーナの法律を無視している」と報道。

外国のネット民は、「可哀想な奴」「トイレがどこにあるか知っているの?」「中国人は全員このようにするみたい」「彼を逮捕せよ!」「これは非常にマズイ」「スコップは使わず、彼の両手で糞便をキレイにさせるべき」「問題を起こすなよ」「彼に替わって辛さを感じる」と。

http://www.aboluowang.com/2018/0928/1180893.html

9/25新唐人新聞網<スウェーデンで騒ぎを起こした「駄々っ子」中国人観光客 ネットユーザー「恥知らずな赤ん坊」>

9/30日経<中国、IT長者誕生の陰で広がる格差

中国のIT(情報技術)企業が集まる広東省深圳で、3歳の息子を育てる陳露露さん(27)は、どうやって買い物をすれば安いか知っている。傘やトイレットペーパーなどあらゆるモノが安価で有名な、電子取引(EC)サイト運営大手の●(てへんに併のつくり)多多(ピンドゥドゥ)で購入する。深圳のスーパーマーケットでは、同じ商品がとても高い値段で売られており、買えないという。

中国では、高層マンションに多く住むとされる富裕層と、低層住宅の貧困層の溝が埋まっていない

陳さんは安徽省の貧しい村の出身で、2015年から深圳の中心部に近い小さなネイルサロンで働く。貧困地区のアパートの家賃月3千元(約5万円)を支払うと、苦労して得た4千~5千元の収入の大半が消えてしまう。

ピンドゥドゥの創業者、黄崢(コリン・ファン)氏は、中国のここ10年のインターネットブームで生まれた富豪のひとりだ。同社は7月、米ナスダック上場により16億ドル(約1800億円)を調達、黄氏の純資産は100億ドル規模に達したという。

だが、巨額の富が貧困層の生活を改善することはない。陳さんの場合、家賃が過去3年で倍近く上がったのに対し、収入は数百元上がっただけだ。顧客が安いネイルサロンをネットで探し、働く店が値引き競争を強いられているのも、収入が伸びない原因のひとつだ。

中国のジニ係数からは、社会的不均衡の実態がうかがえる。中国国家統計局によると、所得格差をゼロ(平等)から1(不平等)の間で示すジニ係数は17年、0.4670だった。0.4を超えると格差への不満から社会騒乱が起きやすいとされる。08年に最高を記録してから改善してきたものの、2年連続で悪化した。北京大学が16年にまとめたデータでは、最富裕層(1%)が中国の富の3分の1程度を保有し、最貧困層(25%)は1%程度しか持たない。

21歳の陳さんは、スマートフォン(スマホ)など向けに生活関連サイトを運営する美団点評のドライバーとして、深圳で毎日10時間以上もバイクで食事を配達する。工場労働者だった時より多い月約7千元を稼ぐが「1分も遅刻できない。プレッシャーが工場より格段に高い」と語る。最もいらだつのは、成功の階段を上がる機会がないことだ。新しい技能が身につくことはなく、IT企業でほかにできることはない。

それでもIT企業に連なる都市の労働者は、地方で働く者に比べれば幸運だ。地方在住者の平均収入は17年、都市住民の3分の1程度にとどまったという。習近平(シー・ジンピン)指導部は15年、年収2300元以下で暮らす貧困層を20年までにゼロにする目標を打ち出した。17年末時点でおよそ3千万人残るとみられる。米国との貿易戦争が激化する可能性も踏まえてか、中国共産党を指導して政策の方向性を決める政治局会議では7月、雇用の安定を最優先課題のひとつに挙げた。

仏BNPパリバの中国担当チーフエコノミスト、陳興動氏は「中国は、多くの人の収入レベルが低い。彼らは(購買力の面で)中間層と言えない」と指摘する。「中国政府は(先行き不透明感を和らげるような)大量の失業を防ぐための方策を取れる」としながらも「問題は、方策が十分で効果的かどうかだ」と疑問を投げかける。当面、ピンドゥドゥで安い商品を探す人々の生活は不安定なままだろう。(香港=孫娜)>(以上)

国家統計局発表のジニ係数が17年は0.4670とのことですが、これもまた嘘でしょう。14年の北京大学の調べでは0.73にもなります。これを記者は書かないと。いつ革命が起きてもおかしくないレベルです。だから中共は人民への締め付けに躍起となるのです。共産主義が「結果の平等を目指す」なんて大嘘です。

http://stock.searchina.ne.jp/data/disp.cgi?id=1382991

北村氏の記事のスウェーデンでの事件は9/20の本ブログでも紹介しました。でも、北村氏の言うダライラマ招待への報復の可能性までは思い至りませんでした。中国ですから、工作としてやる可能性は否定できません。警戒するに越したことはありません。でも、これで欧州での中国の評判は益々悪くなるでしょう。

記事

スウェーデンを訪れたダライ・ラマ法王(写真:TT News Agency/アフロ、2018年9月9日撮影)

中国とスウェーデンの外交問題に発展したストックホルムのホステルで発生した中国人親子3人による宿泊騒動に起因する事件は、日本のテレビ各局が番組で取り上げたので、ご存知の方もおられると思うが、各種メディアが報じた事件の概要をとりまとめると以下の通り。

【1】スウェーデンの首都、ストックホルムのヴァーサスタン(Vasastan)地区に所在する格安のホステル“Generator Hostel Stockholm”(以下「ホステル」)に、中国人親子3人(“曽”姓の息子とその両親)が到着したのは、9月2日の午前0時過ぎだった。息子は荷物をロビーに置くとフロントカウンターに歩み寄り、応対した宿直の職員に自分の名前を告げて、同日の宿泊予約をしているので、直ちに部屋を手配するよう要求した。職員はこれに対し、今は満室で用意できる部屋がないし、確かに9月2日の予約はあるが、9月2日のチェックインは午後2時からなので13時間半後に出直して欲しいと応じた。

【2】この言葉を聞いた息子は激高し、9月2日の予約があるのに部屋を手配できないとは何事かと大声を張り上げた。時間は真夜中であり、宿泊中のゲストに迷惑をかけるわけには行かないと、職員は必死に怒りを抑え、冷静に息子に対応したが、息子はチェックインが午後2時からなどということは知らなかったと屁理屈を並べて部屋の手配を執拗に要求した。息子がいくらまくし立てても、職員が全く取り合おうとしなかったので、息子は諦めた様子で、ソファーに座っている両親の所へ戻った。職員は3人が荷物を持って立ち去るものと思っていたが、3人は意外な行動に出たのだった。彼らはロビーの大きなソファーに横たわって就眠しようとし始めたのだ。

【3】これに驚いた職員は、3人に対して安全上の観点からロビーでの就眠は許されないと伝えて、直ちにホステルから退去するよう要求したが、息子は憤然と「どうしてロビーで寝てはいけないのか。俺たちは予約を持っている客だぞ。チェックインするまで、ここで待っていて何が悪い」と食って掛かる始末。またしても、息子と職員の間で激しいやり取りが交わされたが、そうこうするうちに息子が「自分の両親は病気持ちなので、この寒空(当時の気温は10℃以下)に追い出されて何かあったら、どうしてくれるのだ。お前に責任を取ってもらうぞ」と脅しをかけた。

親子3人は「森の墓」へ

【4】職員がソファーで寝ている両親の方を見ると、息子に何か言われたのだろう、彼ら2人は急に病気で苦しんでいる素振りを始めた。病気持ちで苦しむような人間が、中国から遠路はるばるスウェーデンまでやって来るはずはない。職員はこのまま無益な交渉を続けてもらちが明かないと判断して、不法滞在を理由に事態を警察へ通報した。スウェーデン警察の警官数名がホステルへ到着したのは午前1時43分と警察の記録にあるから、3人はホステルのロビーに1時間半以上滞在し、その間に息子が職員と揉めていたことになる。

【5】ホステルに到着した警官が、3人の中国人親子にホステルからの退去を求めると、息子が「この夜更けにどこへ行けと言うんだ。私たちはこのホステルに予約があるのに、どうして退去しなければいけないのか」と大声を上げて退去を拒否した。ホステル側から要請があった以上、警官は3人をホステルから退去させるのが任務である。3人は懸命に抵抗したが、⼤柄な警官たちによって力ずくで次々とホステルの出入口から運び出され、ホステルに面した歩道上に放置された。

【6】すると、父親が突然路上へ倒れ込み、それを見た母親が大きな身振りと大声で泣き叫び始めた。この状況は息子自身が撮影したと思われる動画に収められているが、動画には「皆さん見て下さい。スウェーデン警察は人殺しだ」と叫ぶ息子の声が録音されている。警察が撮ったと思われる動画には、息子は突然路上に横たわり、“they are killing us, killing us (人殺し、人殺しだ)”と大声で叫んでいる映像が映っている。その動画には、彼ら3人を取り囲んで見守る警官と刑事と思われる人物が映っているが、彼らの「やっていられない」という感じで呆れ果てた表情が興味深い。

【7】その後、警官たちは中国人親子3人を警察車両に乗せてホステルから10キロほど離れた場所にある地下鉄の「森の墓(Skogskyrkogarden)」駅へ運び、彼らをその場で釈放した。これはこの地に24時間開放の誰でも宿泊させてくれる教会があることと、地下鉄を利用すればどこへでも移動可能という理由があったのだが、現地事情に疎い彼ら3人には到底知る由もないことだった。

中国メディアが報じた内容

さて、この事件の後、当事者である息子が駐スウェーデン中国大使館へ駆け込み、病気を抱える両親を含む中国人3人が、スウェーデン警察により粗暴な扱いを受けた上に、寒空の下で市街地から30キロも離れた墓場へ運ばれて放置され、非人道的な扱いを受けたと訴えた。中国大使館員に対して息子が話した内容の詳細は不明だが、中国人の民族性を考えると、自分たちには全く非は無かったと説明したものと思われる。息子は騒動後に、ツイッターに騒動に関するアカウントを作り、英文で連続して10数本の書き込みを行っているが、中国メディアが報じたその一部を紹介すると以下の通り。

表題:スウェーデン警察が中国人を虐待(2018年9月2日)

スウェーデン警察は本日、過激な方法を用いて2人の中国老人を痛めつけた。スウェーデン警察は力ずくで彼らを冷たい地面へ引きずり出した後、彼らをストックホルム市内から30キロ以上離れた墓地へ運んで置き去りにした。この愚かな行為は午前2~3時に行われた。彼らスウェーデン警察は人殺しだ(They are just killing people)。

恐らく息子が中国の官営メディアに事件の発生を連絡したのだろう、中国メディアはスウェーデンで中国旅行客が非人道的な扱いを受けたとして事件を大きく報道した。当然ながら、その報道は息子の情報提供を受けたものだから、中国人家族3人には何ら非はないという内容であり、息子が提供した動画の映像は2人の老人がスウェーデンの警官によって非人道的な扱いを受けたと思えるものだった。

中国メディアが事件を大きく報じたことで、中国国民には「スウェーデン人は中国人を馬鹿にしている」といったスウェーデンに対する反発が沸き上がった。中国政府“外交部”スポークスマンの“耿爽(こうそう)”は、9月17日に行われた定例記者会見の席上で当該事件に言及し、「駐スウェーデン中国大使館および中国外交部がスウェーデン政府に対して、中国の観光客が粗暴な扱いを受けたことについて抗議した」と表明すると同時に、スウェーデン政府に事件の詳細を調査して、その結果を速やかに回答するよう要求したと述べた。

スウェーデン外務省スポークスマンのパトリック・二ルソン(Patric Nilsson)は同日にこれに答えて、「スウェーデン警察は独立行政機構であり、スウェーデン政府はこの種の調査を行えないばかりか、巻き込まれるべきではない」と述べて中国外交部の要求を拒否した。

さらに、スウェーデン警察を監督する立場にある上級検察官のマット・エリクソン(Mats Ericsson)は、本事件はすでに解決済みで、再調査するつもりはないと言明した。エリクソンが地元紙「Aftonbladet」に述べたところによれば、スウェーデン警察が特定の個人をある場所から別の場所へ移動して放置することは、法律に基づく行為であり、スウェーデン警察では通常行われる措置であり、何ら問題とはならないのだという。

事件は中国とスウェーデンの外交問題にまで発展したが、中国国内外のネットユーザーは事件の当事者である息子の情報に立脚した中国国内の報道に疑問を呈した。中国人親子3人が予約していたのは9月2日の午後2時以降にチェックインする部屋であり、それより13時間も早い時点で部屋を要求するのは常識では考えられない異常な行為である。ホステルのような低価格の宿泊施設では、人件費削減のために、夜間のフロント事務は行わず、保安のために宿直職員を置いているのが普通である。従い、保安上の観点から旅客のロビー宿泊は禁止されているのが通例で、職員が親子3人にロビーからの退去を要求したのは当然のことであり、警察に通報して強制的に退去させたことも何ら問題ではない。

突き止められた3人の身元

多くのネットユーザーは極めて理性的に事件を分析して上記のような結論にたどり着いた。そこで始まったのが中国人親子3人の“人肉検索(ネットユーザーが協力して特定の個人の詳細を探り当てて暴露すること)”であった。そこでヒントとなったのは、息子が“曽”姓であることであった。9月18日にあるネットユーザーが、息子の名前は“曽驥(そうき)であり、天津市に本部を置く生物医薬大手の“天士力控股集団(Tasly Holding Group)”のナイジェリア子会社の“総経理(社長)”であることを突き止めた。同じネットユーザーはその後の調べで、曽驥の両親は共に教育関係の仕事に従事していることを突き止め、彼ら3人の評判が芳しくないことも暴露した。

この情報に基づき、ネットユーザーたちおよびメディアの記者が情報収集を続けた結果、以下の事実が判明した。

(1)曽驥が社長を務める天士力控股集団のナイジェリア子会社は、何度もマルチ商法に関わる詐欺で訴えられていた。

(2)曽驥はすでに天士力控股集団を退職しているが、在職中に出張名目でカネを引き出しては各地を遊び回っていた。人品は極めて卑しく、仕事は自分でやらずに部下へ丸投げし、何か問題が発生すると責任を部下に押し付ける。

(3)曽驥がかつて部下に得意気に語ったところでは、中国国内線のフライトが遅れた時に、彼の両親が航空会社のカウンターに乗って大騒ぎし、手続き待ちの行列ができて困惑した航空会社の職員が彼らを優先的に⼿続きしてくれたのだという。しかし、彼の両親は教育者だというから呆れて物が言えなかった。

要するに、曽驥という人物は札付きの悪であり、その両親も同類であることが判明したのである。さらに悪いことには、事件発生から2週間後の9月17日に、彼ら3人が事件後もストックホルムにとどまり、市内を楽しく観光して回っていた事実が、ネット上に写真付きで暴露されたのだった。こうなると、スウェーデン政府に対して拳を振り上げた中国外務省も駐スウェーデン中国大使館も立つ瀬がないが、駐スウェーデン中国大使の“桂従友”は、9月19日に行われた地元メディアのインタビューに応じて以下のように答えた。

この数年、スウェーデンの一部メディアや名士が中国を対等に位置付けていない。彼らは口ではスウェーデンは小国だと言いながら、常に中国のあらを捜して批判し、反中国の指令を出す。これらの人々は知識人だとうぬぼれ、中国に対する傲慢、偏見、先入観、無知が充満している。スウェーデンのこのような勢力、メディアおよび個人が、中国に対する高姿勢を放棄し、中国と対等に付き合うことを希望する。この基礎と原則の上に立ってこそ、中国・スウェーデン関係はさらなる発展が期待できる。

桂従友のインタビュー記事を読んだスウェーデン国民は、その傲慢な態度に怒りを覚えた。9月21日夜に放映されたスウェーデンテレビ(SVT)の番組「スウェーデン・ニュース」で、司会者のコメディアンで作家のジェスパー・ロンダール(Jesper Ronndahl)が、中国人観光客のスウェーデン訪問を歓迎するが、文化の衝突を避けるために提案をすると前置きして、「歴史的建造物に小便をするな」と述べると同時に中国語の「大便禁止」の標識を画面に映し出した。また、彼は「中国人は人種主義者である」と言明して、「スウェーデンには多様な人種が生活しており、誰もが平等な権利を有する原則を支持しているが、中国人にはこの原則は適用できないようだ」と述べた。そして、最後にロンダールは、⼦供に言い聞かせる口調で、「中国人観光客のスウェーデン訪問を歓迎しますが、もしも貴方たちの態度が良くなければ、我々は貴方たちのお尻をペンペンしますよ」と述べた。この時、画面にはホステルから追い出された後に「人殺しだ」と叫んでいる曽驥の映像が映し出された。

ダライ・ラマ14世がスウェーデンを訪問

翌22日、駐スウェーデン中国大使館は、インスタントメッセンジャーアプリ微信(WeChat)の公式アカウントを通じて、SVTの「スウェーデン・ニュース」は、中国を侮辱した番組であり、司会者のロンダールは中国と中国人の言論を口汚く罵ったと非難し、SVTおよび番組は速やかに謝罪せよと要求して、中国はさらなる措置を取る権利を保留すると表明した。

この事件がこれで幕引きとなるかどうかは分からないが、中国メディアが報じたスウェーデン滞在30年の中国人女性は、「今まで一度もスウェーデンの警官が庶民に理由もなく粗暴な態度を取るのを見たことはない。中国政府がこの事件に対し高飛車な態度を取るのは、何らかの政治的関係があるのではないか」と述べたという。これは正しい推測であった。9月12日にチベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマ14世がスウェーデンを訪問して、公開会議に出席していた。

その2日後の9月14日には、駐スウェーデン中国大使館が中国人観光客に対して、「スウェーデンで中国人観光客が盗難やひったくりに遭う事件が多発し、財産の損失や安全の脅威に注意が必要である。また、公務員による粗暴な対応を受ける恐れもあるので、中国国民は警戒心を高めるよう要求する」との警告を出した。

中国はダライ・ラマ14世の動きを厳しく警戒しており、各国が彼の訪問を受け入れることに強く反対を表明し、常に彼の海外訪問を監視し、阻止すべく外交的な圧力をかけている。

恐らく9月12日のダライ・ラマ14世のスウェーデン訪問に対しても、中国政府はスウェーデン政府に圧力をかけたが拒否されたものと思われる。

そこで、うがった見方をすれば、失業中の曽驥とその両親を観光旅行名目でストックホルムへ送り込み、およそ常識では考えられない10数時間前のチェックインを要求して騒動を引き起こさせて、スウェーデンに対して嫌がらせを行い、外交的にスウェーデンを非難する理由を作った可能性を否定できない。その可能性がないなら、曽驥とその両親は宿泊費を節約するために大騒動を引き起こした大馬鹿者ということになるが、真相は如何に。

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『教科書改訂で毛沢東の文革再評価、習政権の狙い 「誤った認識」は「必要な苦労」へと改変』(9/26日経ビジネスオンライン 福島香織)について

9/28阿波羅新聞網<民心慌慌 习近平急发定心丸 央行大放水 遭遇陷阱=民心は落ち着かず 習近平は精神安定剤を急に打ち出した 中央銀行は大盤振る舞い 陥穽に嵌まるだろう>中国経済は「国進民退=国営企業を大きくし、民営企業を縮小する」であるのは疑いようもない事実である。米国への亡命学者の何清漣は「金融のレバレッジの圧力は強いため、多くの民営企業は債務危機に直面し、株価も下がり、担保がうず高く積み上がり、業績が低迷している重圧の下に国営企業の資本を受け入れようとしている。この他、年初から今までに2.8兆元も放出し、中央銀行は流動性の罠に陥るのでは。2015年に出した「国有企業改革方案」の1年前に出した案に対する意見では、殆どの民営企業の経営者は国営企業の傘下に入るのは反対であった。王健林、郭広昌、肖建華、宗慶後等公開で反対と述べた。但し、彼らは逮捕や海外からの資金還流を求められたため、今や国営企業の傘下に入りたがっている」と分析している。

注意すべきは、国営企業に株を移す時に、58.06%を超える場合には無償譲渡か行政の持ち分に振り替えなければならない。北京金一文化発展株式会社は公告で「大株主に1元で株を譲渡した」と公表、会社の売った先は北京の海淀区の国家資産委員会である。

この2年間で、金融市場の変化に伴い、投資者はリスクに対して忌避する態度になり、高収益追求から安全追求へと変わった。言ってみれば、中央銀行が通貨膨張や低利の政策を止めなくても、資金は貨幣マーケットファンドに入るのみである。極端に低い金利でも意に介さなくなっている。

http://www.aboluowang.com/2018/0928/1180990.html

9/27阿波羅新聞網<北京陷空前孤立 习近平四字方针泄密了!中南海万般无奈=北京は空前の孤立に陥る 習近平の4字(自力更生)の方針が明るみに! 中南海は何もできず>中共の習近平総書記は25日(火)に黒竜江省視察に行き、「農業改革は国有農場を発展させ続けることだ。世界の先進技術、鍵となる技術は益々獲得が難しくなってきた(当り前で今まで盗み放題してきたから)。中国は自力更生しなければならない。時事評論家の文昭は「自力更生では戦略的優勢は獲得できない」と述べた。中共は益々孤立したので、「自力更生」は、実際は止むにやまれずと言ったところ。

9/25米日欧の貿易担当大臣会議は共同声明を発表し、「第三国(中国のこと)の政府補助金、強制技術移転、政府の市場介入」を非難した。中共の貿易政策、特に「中国製造2025」を狙ったものであることは明らかである。これは米日欧が北京を封じ込める戦線を形成したことを意味し、北京の「欧州連携・対抗米国」、「日本連携・対抗米国」の期待は外れた。

北京は世界の中で徐々に孤立させられ、国内経済も貿易戦のせいで危機に陥っている。当局は社会をコントロールするのに全力を挙げ、言論の自由を抑圧し、マルクスと「反・資産階級の自由化」を再び持ち出し、経済危機を防ぐ名目で意識引締めを図っている。同時に当局は通貨を大幅に増刷し、民営企業を支配し国営に変えるのを強化し、P2Pは潰し、地方政府の融資平台(LGFV)の破産、踏み倒しを認め、14億の民衆の利益を犠牲にして貿易戦に対抗することを決心したことを示すものである。

「自力更生」とは、毛沢東時代の陳雲の「鳥籠経済」に近くなってきました。日本がこの場面で中共に協力するとすれば、大大馬鹿としか言えません。反日を世界的に広め、「南京虐殺」、「慰安婦問題」等、事実でないことで日本を貶めて来た国、五族協和の理想を収奪の論理に換えた国に支援するとしたら日本は道徳を持たない国となります。モンゴル人・ウイグル人・チベット人を漢人の軛から脱せさせられる良いチャンスです。金儲けの為に彼らを見捨てるとすれば、日本は何のために大東亜戦争を戦ったのですか?副次的ではあるにせよ、植民地解放の為だったはずです。今や中共帝国主義の植民地を解放しなければなりません。中共に協力するのはもってのほかです。

http://www.aboluowang.com/2018/0927/1180384.html

福島氏の記事で気になるのは、「南京虐殺」について明確に否定していないことです。嘘つき中国人の言うことを信じている訳ではないでしょうが、ハッキリ否定すると、次の取材ができにくくなるからでしょうか?「南京事件は通常の戦闘であり、それ以上でもそれ以下でもなかった」と中山成彬・日本維新の会・衆院議員は2013年3月8日に国会で述べています。NHKは録画を削除したようですが。隠蔽は中共だけでなく左翼の常套手段です。

http://blogos.com/article/58040/

福島氏の共産党王朝内部で易姓革命が起こっているという視点は新鮮です。確かに陳独秀や周恩来を蹴落とし、下っ端ではありますが残忍な毛沢東が中共を握り、毛王朝を打ち立て、死後鄧小平が毛を否定して鄧王朝を作り、間に江・胡がいますが両者とも名前は変わりましたが鄧王朝の後継者であり、今度の習が前王朝を否定して習王朝を作ろうとしていると考えますと分かり易い。

歴史の改竄が当り前の中華民族の言うことを何故日本はずっと聞いているのでしょうか?日本の学界も真実追求ではなく、イデオロギー優先になっているという事でしょう。日教組というノイジイマイノリテイが力を持ってしまっているうえに教育に関して国民の無関心が効いています。学校では正しい歴史は学べず、正しい歴史を知ろうとすれば自分で調べるしかなく、手間がかかりますので大多数がそうはしません。左翼教師が書いた教科書が入試に出たりするので、間違った歴史を覚え、それ以外の意見を「右翼」とか「国粋主義者」とか言って排除するようになります。敵の作戦通りですが、情弱な国民も悪いと思います。もっとネットを使い、調べ、自分の頭で考えませんと強い民主主義国家は出来ません。「秘密情報の98%は公開情報から得られる」と言われているではないですか。

記事

北京の天安門広場近くで販売されていた土産用のプレート(写真:AP/アフロ、2017年10月撮影)

毛沢東がこの世を去ってちょうど42年目の9月、党中央教育部傘下の人民教育出版社が中学校二年生用の歴史教科書下巻の改訂版を出した。この教科書では文化大革命が毛沢東の“錯誤”であったという表現を、毛沢東の“苦労と探索”という表現に書き改めていた。文化大革命は「十年の大災難(浩劫)」から「十年の艱難辛苦の探索と建設成就」に言い換えられた。これは2月に出版された歴史教科書上巻に続く改変である。教育部によると、2017年秋の国家教育重大改革の方針に従った改変という。これは中国の知識人たち、そして国際社会に少なからぬ衝撃を与えている。いまさら文革を美化しようという習近平政権の狙いは何なのか。毛沢東を全く瑕疵の無い領袖に再評価する意味は? 中国の歴史問題、教科書問題の背景を考えて見たい。

これまでの旧教科書では、文革について「20世紀60年代、毛沢東は党と国家が資本主義の復活の危険に直面しているという誤った認識を持った。資本主義の復活を防止するために、彼は文化大革命の発動を決定した」と説明している。

これに対して新教科書では、「誤った認識(錯誤認為)」の錯誤の二文字を削除し「20世紀60年代なかば、毛沢東は党と国家が資本主義復活の危機に直面していると認識し、『階級闘争をもってこれを改める』と強調し、文化大革命を通じて資本主義の復活を防止しようと考えた。それで1966年夏、文化大革命が全面的に発動したのである」と書き改めた。つまり毛沢東の認識は間違っていなかった、と言うのが中国共産党の正式な見解となった。「文化大革命の十年」という旧教科書での章名も、新教科書では「艱難辛苦の探索と建設成就」と改められた。文革は、中国において近代建設成就のために必要な苦労であったというわけだ。

これ以外にも、新教科書では文革について「動乱と災難」という表現を削除したり、「世の中には順風満帆で事業が進むことはないのだ」といった文革の罪悪を言い訳するような修飾表現が付け加えられたりした。文革小組ができたいきさつの中での党中央の役割や二月逆流に関する記述なども削除された。

なぜ今更、習近平が文革を美化、あるいはその悲劇を淡化しようとしているのか。理解の仕方としては二つある。一つは習近平の個人的文革経験からのアプローチ。もう一つは中国における歴史というものの考え方である。

習近平が文革について、非常に深い思い入れを持っていることはかねてから指摘されていた。習近平が愛用するスローガンやキメ台詞には「党政軍民学、東西南北中、党が一切を指導する」といった文革時代に使われたものが多く、習近平が下放された先の陝西省北部の梁家河の経験を美化するようなラジオドラマを作らせたりもしている。また、毛沢東時代の前半30年、後半30年ともに過ちはなかったという発言もしており、毛沢東を完璧な英雄だと見ているようでもある。

文革で苦労した習近平一家

多くの知識人にとっては、悪夢であり、中国が最も野蛮であった暗黒期という認識の文革時代だが、いわゆる本当の意味での知識人ではなかった習近平にとっては、思春期に毛沢東思想にどっぷりつかったときの精神的刷り込みの方が強烈であった。あるいは自分が毛沢東のようになるつもりであり、そのために毛沢東のやったことは全部正しかった、と言いたいのかもしれない。習近平は本気で、文革時代は貧しくとも皆が清廉であった理想の時代、とか思っているかもしれない。いずれにしろ、習近平が理解している唯一の権力とは、毛沢東そのものであり、習近平が知る権力掌握、権力維持の唯一の方法は階級闘争であった、といえる。

文革時代、習近平の父親の習仲勲は迫害に遭い、習近平自身も下放先で苦労しているはずだ。なのに、なぜここまで文革と毛沢東に対して強い思い入れをもちうるか、については、米国のニューヨーク市立大学政治学教授の夏明がラジオ・フリー・アジアの取材に次のように分析している。

「習近平とその取り巻きたちは、彼らのなじんでいるロジックで中国の歴史と未来を見ている。つまり彼らの思想形成期は中国史上最も暗黒で貧しく野蛮な人類の悲劇の中で形成された。習近平ら50年代生まれのイデオロギーと思想、世界観は一種のストックホルム症候群(人質が犯人に過度の好意や共感を持つこと。無意識の生存戦略)的なもので、迫害時代のいけにえのようなものではないか。あの時代にのみ理解可能な生命の意義、あの時代の枠組みでのみ解釈できる生存の価値というものがあり、それに一種の懐かしさを覚えるのだ。習近平のいかなる行動、思想もあの時代の結果として培われたもので、あの時代を超えるものにはならない。……我々にとってより大きな悲劇は、そういうあの時代が生んだ指導者が、50年前の思想をもって、未来を見ていることだ。すでに歴史が過ちであったことを証明している毛沢東のやり方を維持して、未来の新時代の人々の上に用いようとしていることだ」

次に中国人の歴史観から考えてみよう。

文革について毛沢東にも過ちがあったと決定したのは、文革終結後に最高指導権力を掌握した鄧小平である。1980年8月 イタリアの記者ファルチの取材を受けたときに「彼(毛沢東)は晩年、過ちを犯した。特に文化大革命における錯誤は、党と国家、人民に多大な災難をもたらした」と発言。1981年6月27日の第11期六中全会において「建国以来の党の若干の歴史問題於ける決議」で、明確に文革を“指導者の錯誤の発動であり、反動集団に利用され党と国家、各民族、人民に深刻な災難となる内乱をもたらした”と性格付け、毛沢東を名指しで、“全面的に長時間の左傾による深刻な錯誤によって主要な責任を負うべきである”と批判したのだった。

昨年秋の第19回党大会後に行われた教育重大改革の決定により、この鄧小平の歴史決議は否定され、毛沢東の完璧性を回復させ、文化大革命を肯定的に再評価された。中国共産党の“正史”が、この瞬間、書き換えられたといえよう。

中国においては歴史とは“正史”

ここで中国における正史とはなにか、を改めて整理しておく。中国においては歴史とは正史であり、正史とは時の王朝、指導者の正統性を裏付けるものである。中国の王朝はたいてい農民蜂起や動乱でついえ、その後釜に座るものはもともと盗賊や下級の人間であったりする。だから、その新しい王朝の王は、自分がただのチンピラ出身の簒奪者でなく、天命によって誕生した正統なる指導者であることを裏付ける歴史を急いでつくる。中国の歴史学者たちは、この中国における正史には三つの特徴がある、と分析している。一つは新たな王は、自分がやってきた歴史の罪悪を隠蔽し、暗黒の血生臭い歴史的事実を人々の記憶から無くそうとする。二つ目に捏造と誇大によって自分のやってきた業績を喧伝する。三つ目は類似の事件があった場合、選択的に封殺したり宣伝に利用したりする。

“共産党王朝”も実はよく似たことをやっており、たとえば中国共産党がやってきた血生臭い負の歴史、反右派運動、文革、天安門事件については隠蔽し、人々の記憶から消し去ろうとしている。また抗日戦争における共産党軍の活躍については捏造や誇大の宣伝を行い、虚構の英雄像を作り上げた。そして日本軍による“南京事件”と解放軍による“長春包囲戦”はともに国民党軍の守る都市で行われた無辜の市民を巻き込む大規模にして悲惨な歴史的戦闘であり、双方とも犠牲者の数も“30万人”とされているが、南京事件は“南京大虐殺”という日本軍の悪事として選択的に誇大宣伝し、解放軍の犯した長春包囲戦に関する歴史は封殺した。

こういう共産党としての“正史”を作り上げることで、今の共産党が唯一無二の執政党として中国に君臨する正統性を裏付けることに成功した。おわかりのように“正史”は歴史的事実である必要はまったくない。時の王朝が自らの正統性を保つために作り上げるものなのだ。歴史とは歴史的事実を時系列に整理したものだと考えている日本人と、歴史とは権力の正統性を維持するために作り上げるものだとする中国人が歴史問題を語り合ったところで共通認識などもてるわけがないのだ。

もうひとつ正史を作る上で重要なのは、自分の直前の王・指導者たちのやってきたことを過ちや罪として喧伝することで自分の権力の正しさを印象付けることである。

“共産党王朝”は“日本のファシズム”を中国国内から駆逐し、腐敗にまみれた“蒋王朝”旧政権をやっつけたのだ、と喧伝することで、その正統性の根拠とした。共産党王朝の初代王の毛沢東は1935年の遵義会議でコミンテルンの支持を得ていた主流派を極左冒険主義と批判して、その過ちを認めさせることに成功したから、その後、絶大な権力基盤を築くことが可能となった。鄧小平がその地位を確立するには、“先代王”毛沢東に錯誤があったことを認めさせる必要があった。ただ、鄧小平の優れたところは、人民に対して「お腹いっぱい食べさせる」「豊かにする」「輝かしい未来」を約束できる力を、“共産党王朝”の権力の正統性の根拠の一つとして新たに位置づけることに成功したことだろう。

そして今、習近平が新時代の王となるためには、鄧小平に過ちがあったと皆に認めさせる必要がある。習近平が反腐敗キャンペーンを旗印に掲げているのは、中国の腐敗が、鄧小平最大の功績とされる改革開放経済の副産物であったからであろう。毛沢東の文革における“錯誤”の表現を教科書で削除したのも、自分が毛沢東スタイルの権力掌握を目指しているということもあるかもしれないが、同時に鄧小平の歴史的決議自体が“錯誤”であったと認めさせたいからだ。習近平は鄧小平に過ちがあったということを皆に認めさせることで、自分が毛沢東の再来のように絶対的な独裁権力を掌握することの正統性を打ち立てたいわけだ。だが、鄧小平のように、共産党の正統性の根拠となる新たな位置づけ、価値観を見いだせてはいない。

再び暗黒時代に向かう可能性を示唆

私個人の見方をいえば、鄧小平は確かに大きな“過ち”をしでかしたことがある。天安門事件で民主化要求の学生運動を“動乱”として武力鎮圧したことだ。習近平が、この鄧小平の過ちを指摘し、天安門事件を再評価できたならば、それが習近平の作った新たな“正史”であり、しかも鄧小平を超える新たな指導者としての価値観、正統性の根拠を打ち立てることができたかもしれない。だが、それは共産党体制の正統性を否定することにつながるだろう。習近平がそこに踏み込み、社会主義の限界を見極めて、選挙による指導者の選出という民主主義に舵を切ったならば、それこそ、習近平新時代の幕開けになったことだろう。

習近平がロシアのプーチンやトルコのエルドアン以上の独裁者であっても、公平な選挙を経て選ばれた指導者に対して西側社会は否定できない。もちろん、そういう方向に舵を切るということは、中国が受ける痛みは相当強烈で、これにあえて挑戦しその痛みに耐えうる自信は習近平には、おそらく、なかった。だから習近平はそこに踏み込まず、自分がよく知りなじんでいる権力の象徴・毛沢東の亡霊を呼び戻すことによる権力掌握を目指した。だが、亡霊を召喚することで、この難しく複雑な国際化時代を14億人人口の国を導けると思うのなら、これは、完全に近代史の流れの読み間違いだと私は思う。もし、習近平政権の方向性を正しいと思って疑わないならば、それを中国的“正史”という虚構の歴史に騙され続けてきたために、歴史を鑑にして、未来を読み解くセンサーが狂っているのではないか、と思う。

こうした背景を総じてみると、習近平政権の“新しい歴史教科書”問題は、中国が再び血生臭く野蛮な暗黒時代に向かう可能性を示唆している。国際化時代の今、毛沢東時代の文革とまったく同じ規模のものが起こるとは考えにくいが、一方でその悪影響はより広範に、国際市場や国際金融、そして国際社会の安定を左右するくらいに広がるかもしれない。

だからこそ、歴史を多角的に、客観的に見て、歴史を鑑とできる人々が、そのリスクについて言及していかねばならないと思うのだ。 ちなみに、日本人は世界でも屈指の歴史好きの国民ではないか。一部で自虐史観から抜け出せない人たちもいるのだが、多様な歴史教科書、多様な歴史読本を己の好奇心のままに自由に読みあさり、異なる歴史認識をぶつけ合うことにタブーがない。歴史好きの若い女性が「歴女」などと呼ばれてブームを作り、歴史ドラマの時代考証に間違いがあれば視聴者から批判の投書がくるような国は珍しかろう。日本人には歴史を鑑として世界の未来を読み解く能力が実はあるのだと自負してほしい。

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『米中貿易戦争が泥沼化、中国はもはや米国を信用していない』(9/25ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について

9/28中国观察 朱雪琴氏投稿

https://www.facebook.com/100017127274847/videos/310344452879795/

江蘇省徐州市銅山大許鎮の黎明中学の14歳になる中学生1名が心臓病で突然亡くなった。地元の第三病院に運ばれたが治らず死亡した。親の同意を得ずに遺体を葬儀場に送り、父は怒り、母は大声で叫び争っていたら民警によって地面に押さえつけられた。周りで見ていた人は絶えず怒声を発し、世の中は不公平である。

看看什麼世道?罪惡在這個國家肆無忌憚重演,災難在無聲無息中發生,死一條人命,就如同死一條狗不受人敬重。

何という世の中だろう? 罪悪はこの国で繰り返され、災難は沈黙の中で起こる。 死んだ一人の命は、死んだ犬のように、敬意を払われない。

9/27中国观察 朱雪琴氏投稿

2017年9月21日

【上天有好生之德 大地有载物之厚】為什麼這些盜國們連一點惻隱之心都無?面對無助的民眾,卻無動於衷,簡接把死者逼上絕境。网友:昨天下午,山东冠县冠州集团一职工因为一工伤医疗费单据找公司领导报销,没得到满意的答复,从集团办公楼十一樓纵身跳下……

“天には徳があり、地には誠実がある“このような国を盗んだ連中は何故ひとかけらの思いやりもないのだろうか?助けがない民衆が向かうのは、逆に無関心になることだけ、死者をも窮地に追いやる。ネチズンは「昨日の午後、山東省・冠県の冠州集団の従業員が、 労災治療費を経営者に請求したが、満足する返事を貰えなかったため、事務所の11階から飛び降りた」とアップした。

9/28阿波羅新聞網<重磅!美众院通过建设法 直接与“一带一路”抗衡=重大!米下院は建設法を通過させた 直接「一帯一路」に対抗する>下院は9/26(水)に直接「一帯一路」に対抗する国際発展投資法案を通した。上院はできるだけ早くこの法案を通すと表明。

http://www.aboluowang.com/2018/0928/1180918.html

9/28宮崎正弘氏メルマガ<中国は「世界の工場」から「世界の市場」、そして「世界のゴミ箱」  トランプ・安倍の「日米共同声明」を読んだか?すごい内容が盛り込まれているゾ>この中に「中国は、この最悪事態への陥落をさけるために代理人キッシンジャーなどを使い、米国マスコミへの宣伝を強化しているが、アメリカの政治風土でいうと、トランプ大統領より、議会は対中強硬派が主流となり、米国メディアは朝から晩までトランプ攻撃に忙しいが、こと中国に関しては、トランプより強硬である。」とあります。上の記事のように着々と米議会が対中法案を制定しています。日本の企業とメデイアは座標軸がズレ過ぎです。

http://melma.com/backnumber_45206_6738637/

加藤氏の記事で、李克強は偉そうに「自由貿易を守る」とか言う前に、自国での「言論の自由」を認め、一党独裁を批判できる政治体制にしてから言えと言いたいです。本当に中国人と言うのは自分のことを棚に上げて、他人を批判することしかできない人種と思ってしまいます。民族的特質と左翼人の特質とが一体となっていますので増幅効果となって現れます。

「中国はもはや米国を信用しない」ですって!開いた口がふさがりません。逆でしょう。ピルズベリーも書いていますように、米国はニクソン訪中後、何年にも亘って中国を支援して来ました(日中戦争から中国が共産化するまでもですが)。2001年WTOに加盟させ、中国を経済的に豊かにしたのは紛れもなく米国です。それが南シナ海や尖閣、AIIB、一帯一路等米国に弓引く行動を取ってきました。米国からすれば「飼い犬に手を噛まれる」の思いでしょう。裏切ったのは中国だと。それなら思い知らせてやるというのが今の米国の行政府・立法府では。政権が替わっても、親中路線は取れないという事に中国は気付くべきです。

そもそもの約束破りは中国からでしょう。WTO加盟時の約束は果たさず、習のオバマへの約束「南シナ海の人工島には軍事施設は置かない」というのを破っているではないですか。そこを中国はキチンと説明せよと言いたい。米国から相手にされなくて当然です。米国だけでなく、自由主義国は当然ですが、ほかにも中国の侵略意図に気付いた国は中国に対し警戒しています。軍事的に拡張主義を採っていますので、経済的に締め上げ、政治的にも軍事的にも封じ込める必要があります。

記事

 

写真はイメージです Photo:PIXTA

中国は“挙国一致”で米国に報復していくだろう

「中国貨物輸出の40%、ハイテク商品輸出の3分の2は在中外資企業によって実現している。ルールを基礎とした多国間貿易体制は経済グローバリゼーションと自由貿易にとっての礎であり、互恵とウィンウィンを実現するための重要な保障である。その権威と効力は尊重、保護されなければならない」

9月19日、中国天津市で開催されたサマーダボス会議に出席した李克強国務院総理が新産業革命をテーマに行った基調講演のなかでこう主張した。李克強は続ける。

「現行の世界貿易機関におけるいくつかのルールに不備があるのであれば、皆さんで集まって平等に話し合えばいい。しかし、自由貿易など基本的な原則は堅持されなければならず、各方面の利益や関心を十分に配慮し、そのために最大公約数を探求する努力を怠るべきではない。一国中心主義のやり方が問題を解決することはできない」

この言葉が、前日(北京時間)に米国のトランプ政権が2000億ドルの中国製品に9月24日から10%の追加課税を実施し、来年から25%に引き上げることを発表した現状に対する不満と反発、警戒と牽制であったことは疑いないだろう。米国が取ってきたこの第3弾の対中制裁措置に対して、中国も600億ドルの米国製品に対して追加課税を行うという報復措置を速攻で公表した。

トランプ政権がこう出てくることを想定し、それを前提に入念に準備を進めてきたに違いない。中国はその他、中国における米国企業、中国と交流のある公的・私的機構・個人に対してありとあらゆる制裁や冷遇措置を取ることで、官民一体、“挙国一致”で米国に対して反発心をあらわにし、報復していくことであろう。

中国世論を俯瞰しても被害者意識に満ちている?

トランプ大統領はすでに、仮に中国が第3弾に対して報復措置を取ってきた場合、直ちに2670億ドルの中国製品へ追加課税するための手続きに入ると公に発言している。

この第4弾が放たれれば、米国は中国からのほぼすべての製品に対して追加課税を行うことになる。中国の対米貿易黒字は約3750億ドル(米商務省統計)あり(2017年)、中国が追加関税を課せられる米国製品は限られるが、だからこそ前述したように、中国は可視化されない、数量化できないありとあらゆる方法を使って米国の政府、企業、団体、個人などに対してゲリラ的に報復措置を取ってくるに違いない。

昨今の中国世論を俯瞰しても、貿易戦争を巡る対米観は「悪いのはすべて米国側だ」という被害者意識に満ちているように見える。

このような状況下で、党・政府・軍機関だけでなく、国有企業、大学、メディア、シンクタンク、民間企業、一般市民などを含めて、中国社会で“下”が“お上”に対して行う忖度というのは、自らが関わりを持っている米国側の関係者に対して強硬策、嫌がらせ、制裁措置などを取ることでポイント稼ぎをしようとするものであろう。

過去には対日本、韓国で、最近では米国以外に台湾に対してもそのような土壌が形成されているように見受けられる。

容易に想像できるのは、企業間のプロジェクトや契約を事前に相談もなく突如取りやめる、学術交流を突如ストップする、米国人ジャーナリストにビザを発給しない、相手国外交官からの電話に出ない、米国製品の排斥、米国人留学生への冷遇といった情景である。被害に遭った当事者がその理由を問いただすと、中国側の関係者は「トランプ大統領にでも聞いてみるがいい」と答えるだろう。それが彼らにとって“政治的に正しい”スタンスであるからだ。

筆者も領土に関わる問題などで日中関係が不安定だった2010年~2014年、出版や共同研究といったプロジェクトを突如、一方的に取りやめられる場面に何度も遭遇した。理由を問いただすたびに中国側の関係者から次のように言われたのを覚えている。

「釣魚島の国有化を決定した貴国の政府がその理由を知っているはずだ」

「靖国神社に行って安倍首相にでも聞いてみるがいい」

今後、米中間では通商問題だけでなく、そこを引き金に、そこから波及する形で関係全体が緊張し、米中交流を巡るあらゆる現場が不透明、不安定に緊迫化していくに違いない。そして、そのような現象や状況は間もなく構造化、泥沼化、長期化していくというのが筆者の現段階における推察である。

中国はもはや米国を信用していない

貿易戦争を引き金に米中関係が悪化していくのを観察しながら筆者が抱く最大の感想である。

それを裏付けるのが、米国が第3弾の制裁措置を発表した直後の定例記者会見で中国外交部の耿爽・副報道局長が発した次のコメントである。少し長くなるが、状況整理と現状理解に役立つと考えるため引用する。

「米国側がボールは中国側にあると言うのはもはや初めてのことではない。ここで、私は皆さんのために事実と真相を復元してみたいと思う」

「皆さんは覚えているだろう。6月2日から3日にかけて米国のロス商務長官が北京で中国側と経済貿易問題について交渉を行ったが、その数日前に当たる5月29日に米国は500億ドル相当の中国製品に対して追加関税を課すことを発表した。8月22日から23日にかけて、中米はワシントンで経済貿易問題に関する副部長級の交渉を行ったが、終了した当日、つまり8月23日、米国は中国からの160億ドルの製品に対して追加課税を実施し始めた」

「ついこの間、中国側は米国側から新たな中米経済貿易交渉に関するオファーを受けた。双方は詳細について意思疎通をしていた。しかし昨日、米国は2000億ドル相当の中国製品に対して追加課税を実施すること、これからさらに関税をエスカレートさせる措置を取る意思があることを発表した」

「米国は一方で接触や対話を叫び、一方で制裁の大なたを振るっている。一方でオファーを出し、一方で極限まで圧力をかけている。米国のこのようなやり方はすでにパターン化しており、中国側はそれを見透かしており、何も驚かない」

「私は強調したい。まず、米国側の威嚇、恫喝、ゆすりは中国には通用しないということ。我々は自らのタイムテーブルとロードマップに基づいて断固として改革開放を推進し、同時に自身の合法的権益を断固として死守する。次に、中米経済貿易協力の本質は互恵とウィンウィンであるということ。意見が一致しないことは恐れるに値しない。平等で、誠意と相互尊重の基礎の上に立ち対話と交渉を行っていくことが、問題解決のための唯一正しいアプローチである。我々は米国側が善意と誠意を体現してくれることを願っている」

すべての原因は米国にある

中国政府としての立場と考え方を表明したこれらのコメントから導き出せるインプリケーションが(上記とも若干重なるが)5つあると筆者は見る。

(1)中国は両国間で貿易戦争が勃発し、外交関係が悪化したすべての原因は米国側にあると考えていること。

(2)中国はすでに米国の現政権を見限っており、信用する、期待を寄せるつもりは毛頭ないこと。

(3)中国として貿易戦争を巡って妥協する気は毛頭なく、“徹底抗戦”のスタンスに変わりはないこと

(4)米国との貿易戦争を一つの契機に改革開放を一層推し進めていこうという一種の力学が働いていること

(5)米国と対話・交渉をする意思を捨てていない立場を示すことで、国内外に正義感をかざし、中国共産党の正統性を確保しようとしていること

9月19日、国営新華社通信は時評《米国がエスカレートさせている対中関税措置は貿易摩擦の解決に役に立たない》で、「今年の上半期6.8%の成長を示した中国経済において対外貿易が占める比重は年を追うごとに下がっている」「消費の経済成長への貢献率は78.5%(前年同期比で14.2%増)にまで上がっている」「中国経済の内生動力と靭性はより一層増強している」と指摘している。

このように、昨今の中国市場・世論では、「世界経済貿易環境に明らかな変化が見られるが、それは世界と深く融合している中国経済に不可避的に影響をもたらす」(李克強、天津サマーダボス)という不安要素・不確実性を認める一方で、輸出から消費という経済成長モデルの転換を強調することで(投資に関しては、中国政府は引き続き政府主導のインフラ投資で成長を牽引していく用意があるため、安易に引き合いに出さない傾向があると筆者は捉えている)、中国経済社会には米国との貿易戦争に“徹底抗戦”で挑むだけの体力があることをプロパガンダしようとしているようである。

ジャック・マーの言葉から垣間見た中国人起業家の生き様

本稿の最終部分として、上記で示した中国官民一体、“挙国一致”による報復措置の一端を彷彿とさせる一例を紹介することにしたい。

最近、中国のIT大手アリババグループの創業者ジャック・マー(馬雲)会長が、来年9月に会長職を退くと発表したことが話題になっている。

そんな馬氏が国営新華社通信の取材に地元杭州で応じ、そのインタビュー記事が9月19日に配信された。「昨年の年初、あなたはトランプ大統領と面会した際に、新たに100万の雇用機会を創出することで米国を助けるつもりだと約束したが、現在でもそれを実現するつもりがあるか?次回トランプ大統領に会うとき、何を言いたいか?」という記者からの質問に対して、馬氏は次のように答えた。

「その約束は中米友好協力に基づいて、そして両国貿易が理性的、客観的に実施されるという前提の下で提起したものだ。現在の局面はすでに本来の前提を破壊してしまっている。故に、約束を実現することはできなくなってしまった。しかし、我々は努力をやめない。中米貿易の健康的発展を推進すべく努力していくつもりだ」

自らが生まれ育った場所の体制、現在自らが置かれた立場、そして昨今お国が直面している状況を大局的に見据えた上で行った発言、取った行動だと筆者は感じさせられた。馬雲という中国人起業家の生き様を垣間見た思いである。

(国際コラムニスト 加藤嘉一)

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『戦争は政治力で防ぐ! 日米同盟に頼りすぎるな!日本にステルス戦闘機は本当に必要か?』(9/25日経ビジネスオンライン 森永輔)について

9/27日経 FT<中国は今こそ自省を 

 中国は世界を変えた。しかし、世界の中国観をも変えたことをまだ分かっていないのは、あまりに遅すぎる。今の状況は、中国政府を不安にすることだらけだ。

Ingram Pinn/Financial Times

 これまで中国は、やりたい放題をしながら台頭してきた。つまずくことや困難、米政府と対立することも時折あったが、西側諸国は他のことに気をとられていたり、中国の言うままを受け入れたりしてきた。そのため、中国の指導者たちは自分たちのやり方がまかり通ることに慣れっこになった。だが、ここへきて中国は試練に直面している。

■中国、米国を研究してきたがトランプ氏には使えず

 トランプ米大統領がこのほど発表した中国からの輸入品に制裁関税を課すとした極めて厳しい措置(その額は今や2500億ドルに達する)に対して、中国共産党指導部はきっと熟慮した戦略を用意しているはずだ、と考える向きもあるだろう。というのも西側の論評は、中国は常に三手先まで考えているとみる向きが多いからだ。だが今、見えている兆候は正反対のことを示している。北京ウオッチャーらは、中国指導部はまさに不意をつかれた事態にあると読んでいる。

 中国政府は何年もかけて、米政府ではどう物事が決まるのか徹底して深く研究してきたが、トランプ氏が強引で予測不可能なおかげで大混乱に陥っている。中国の諜報(ちょうほう)機関による情報収集能力は弱い。中国の官僚らが必死にワシントンを含め米国で築いてきたハイレベルの人脈には、トランプ氏の側近として現在、政策を牛耳っているタカ派は含まれていない。中国は何年も米国が各機関を通してどう意思決定をしているか、そのプロセスも研究してきたが、通常の米行政を完全に理解してもトランプ氏が次に何をするか、なぜそうするかは分からない、ということが分かっただけだ。

 トランプ氏は元来、移り気だ。金正恩朝鮮労働党委員長に北朝鮮を爆撃すると言ったかと思えば、抱擁するアプローチが物語っている。

■トランプ政権の強気姿勢を支持する向きも

 しかし、中国がなぜ今、当惑するに至っているかといえば、それはトランプ氏の貿易不均衡に対する露骨な重商主義的対応がもたらした混乱や、ホワイトハウスの一貫性に欠ける意思決定だけが理由ではない。中国は、自分たちの行動が招いた変化にも目を向けるべきだ。

 過去数年間、中国は西側諸国との力関係を根本から変えた。これは、米国との関係に限った話ではない。対米関係を超えるものだ。米中貿易戦争についてどう思うかと欧州の政策決定者に聞けば、多くがこう答える。トランプ氏のやり方は危険で事態を悪化させかねないので、ウィンウィンではなく両者敗北の結果を招くだろう、と。しかし多国間主義者で自由貿易の信奉者である彼らも、中国に対して一対一で「ケンカに打って出る」国がようやく登場してくれた、と裏ではある種の満足感を感じていることを認めるだろう。

一方、より攻撃的な反応をみせれば、米中の経済関係に恒久的な制約や抑制を課したいと考えている米政府関係者により強い発言権を与えることになる。冷戦時代にソ連(当時)への技術移転を阻むために設けた対共産圏輸出統制委員会(COCOM)の規則を懐かしく思う西側関係者もいる。今日の米IT(情報技術)企業は、中国に様々な深い利害を持つが、今の米中の対立が技術分野にまで波及すれば、より打撃を被るのは中国だ。

 中国にとって、今の事態に至ったかなりの部分は自業自得だと認めることはさらに難しいだろう。西側の企業経営者や貿易交渉担当者、通商専門の弁護士なら誰もが、中国で約束が守られなかった話や、中国での事業展開で理不尽な障害に直面したこと、貴重な知的財産を失ったといった話を経験している。もし中国が米国との議論に勝ちたいのなら、米経済界に友人を持つことが必要だ。

 中国は、能力を隠して時機を待つという慎み深さをもって、どう発展していくかそのストーリーを最初の数十年は自分たちで描くことができた。だが、今やその傲慢な態度によって、歴史を記録するペンを中国を批判する人々の手に渡してしまった。習氏は、大いなる権力にはわながあることを省みるのがよいかもしれない。

by Philip Stephens

(2018年9月19日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/)>(以上)

9/27阿波羅新聞網<维族女性新疆被羁 巴基斯坦丈夫中国寻妻=ウイグル族女性新疆で拘束 パキスタン人の夫は中国に妻の行方を尋ねる結婚したのに、ウイグル人妻を教育キャンプに送って其の儘と言うのはおかしいでしょう。中国は「テロリスト対策」と言いますが「エスニッククレンジング」としか思えません。而もビデオを見ると“没有共産党就没有新中国”とか洗脳教育です。イスラム教徒が「宗教は阿片」という共産主義を受け入れる筈がありません。隠れムスリムとなってでも宗教を守るでしょう。拝金教の中国人には絶対分からないことです。

联合国与欧美国家对中国维族穆斯林人权遭侵害发出警告,希望中国关闭“再教育营”。资料图片=国連と欧米は中国に対しウイグル族のイスラム教徒の人権侵害に警告を発した。中国は再教育キャンプを閉めるのを望むと。

http://www.aboluowang.com/2018/0927/1180273.html

森氏の記事を読んで、柳沢氏は所詮背広組の防衛官僚に過ぎないという印象を強く持ちました。一つは、武力より政治力で解決と言いますが、「武力を持たない国の言うことを真剣に考えてくれる国はない」というのが先ず分かっていません。中国にしろ北朝鮮や韓国にしろ、日本は憲法9条があるから反撃できないと思って好き勝手やって来ているのではないですか。現状認識が間違っています。中国では毛沢東が「政権は銃口から生まれる」と言ったのを、彼は知らないようです。今の人民解放軍の拡張主義は止まることを知りません。尖閣や南シナ海だけで野望が収まるとは思えません。それが上述のFTの記事とも繋がり、中国の野心が「衣の下の鎧」で見えて来たという事でしょう。中国に対抗するには日本単独では防ぎきれないのは明らかです。中国沿岸の海底にフロート型の魚雷を置いて海上封鎖しても、ミサイルの飽和攻撃には柳沢氏の言うようにミサイル防衛は非力です。政治力で解決するというのであれば多国間同盟しかないと思います。日米安保とNATOと自由主義諸国が中心となり、共産主義国の武力行使を抑止するように働きかけることしかないのでは。その場合、同盟国としての義務が生じます。柳沢氏の「米国との同盟で戦争に巻き込まれる」という発言は、日本の左翼そのものです。米国が困った時に助けず、日本が困った時だけ米国が助けるような発言をするような防衛省幹部がいるとしたら米国は日本を信用せず、助けてくれないでしょう。法的に制限を受けた武力しか持たない国の政治力とはイコール金で解決となる訳です。聖徳太子以来、中国には一時期を除いて朝貢せず、独立した国として生きてきた我が国の伝統が破られますし、中国は金だけで許すような国ではありません。モンゴル、ウイグル、チベットを見ていれば分かるでしょう。

尖閣は日本が防衛しなければいけないというのはその通りです。米国青年の血を日本の無人島の為に流すことはないというのもその通りでしょう。でも地政学的には尖閣を取れば台湾侵攻、沖縄侵攻にもプラスになり、太平洋に自由に出られる拠点になると思います。米国にとっては、嫌がる話なのでは。

また「日本と戦争してまで実現すべき政治的目的が、中国に本当にあるでしょうか。」と言っていますが、小生はあると思います。日清戦争の仇は大東亜戦争でうった形ですが、国民党は連合軍の助けを借り、共産党は日本軍から逃げ回っていただけですから、心の中での怨嗟は残っているのかもしれません。結果勝ったので、戦略的に中国は大成功したと思いますが。弱い軍隊であるのに他者の力を利用して強敵を打ち負かしたのですから。まあ、人種の違う中国大陸から日本軍が早く手を退けば良かったのでしょうけど。でも、中国での反日教育の高まりがあり、彼らは今度こそ本当に自分の力で日本をねじ伏せたいと思っていると思います。それで日米分断工作を、日本と米国に仕掛けている訳です。尖閣だけでも取れば、地政学的メリットだけでなく、情念の意味でも、「勝った」と喜ぶと思います。何せ敵は結婚適齢期で3000万人も男が余っていますので。ただ一人っ子を親の圧力があるため、戦地に送りだせるかどうかは分かりませんが。

二つ目は、中国人の基本的価値観である「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」と言うものについて柳沢氏は分かっていません。中国で生活し、下々と付き合えばすぐ分かるのですが。トランプが出て来てやっと欧米が歩調を合わせて中国のズルについて非難するようになりました。強欲ヒラリ-では私腹を肥やすだけでこうは行かなかったでしょう。孫子の36計にも詐術と詭道が出てきます。習は途中まで米国(オバマ時代)を騙せたので、自分は賢いと思っていたので、増長したのでしょうけど、トランプになりそうはいかなくなりました。高善文がいみじくも講演で述べたように鄧小平の韜光養晦戦術は米国を騙すには効果的であり、その意味で鄧と習を比べれば、習の方が馬鹿となります。まあ、中国人と日本人は徳義の世界が全然違うので付き合わない方が良いし、侵略に対する備えをキチンと予算・装備・法制面からしていきませんと。こんな背広組の下では制服組は命も賭けれないでしょう。

記事

政府は今年末をめどに「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を改訂する。前回の改訂から5年。この間に北朝鮮は核・ミサイルの開発を大幅に前進させた。トランプ政権が誕生し、米国の安全保障政策は内向きの度合いを強める。

 改訂に当たって我々は何を考えるべきなのか。防衛庁(当時)で運用局長を務めたのち、官房副長官補(安全保障・危機管理担当)として日本の安全保障の第一線に立った柳澤協二氏に聞いた。同氏は「現状は米国の拡大抑止に頼りすぎ。戦争は政治の力で回避すべき」と訴える。

(聞き手 森 永輔)

航空自衛隊が導入を始めたF-35A(写真=U.S. Air Force/アフロ)

—今回、「防衛計画の大綱」*1と「中期防衛力整備計画」*2を改訂するに当たって、柳澤さんが重視するのはどんな点ですか。

*1:防衛力のあり方と保有すべき防衛力の水準を規定(おおむね10年程度の期間を念頭)(防衛白書 平成29年版)

*2:5年間の経費の総額と主要装備の整備数量を明示

柳澤:改訂される防衛大綱は、自衛隊と米軍との一体運用強化を一層強調するものになるでしょう。しかし、本当にそれでよいのでしょうか。米国とソ連が冷戦を展開していた時に比べて、日本の有事に米軍が来援する確度は低下していると思います。なので、日本は自らの政治力で戦争を回避することを考えるべきです。

柳澤協二(やなぎさわ・きょうじ)
東京大学法学部卒。防衛庁に入庁し、運用局長、防衛研究所長などを歴任。2004~09年まで内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)を務める。現在は国際地政学研究所理事長(写真:加藤 康、以下同)

—まずは、 自衛隊と米軍との一体運用の現状から教えてください。

柳澤:日本と米国は2015年4月に日米ガイドライン*3を改訂し、自衛隊と米軍を平時から一体運用する方向に大きく舵を切りました。例えば、自衛隊が平時でも米艦を防護できるようにするとし、日本は安全保障法制を定めその法的根拠を整えました。

*3:正式名称は「日米防衛協力のための指針」。自衛隊と米軍の役割分担を定める

 ミサイル防衛システムの整備も一体運用の方針の下で進んでいます。装備は米国製、指揮通信システムも米軍のものが前提。CEC(共同交戦能力)を装備する新しいイージス艦も建造中です。

—CECは哨戒機や衛星が搭載するレーダーとシューター*4をネットワーク化するソフトですね。技術的には、日本のミサイル防衛システムと米軍が運用する衛星やレーダー、イージス艦との間で情報を共有できます。

*4:弾道ミサイルを迎撃するミサイル群を指す。イージス艦が搭載するSM3や、陸上配備のPAC3など

柳澤:改訂される防衛大綱は、この一体運用を一層強調するものになるでしょう。安倍晋三首相は今年初めに行った施政方針演説で、米国の艦船と航空機を自衛隊が護衛したことに触れ、「日米同盟はかつてなく強固なものになった」と胸を張りました。北朝鮮の核・ミサイルや中国の台頭を、米国とともに力で抑止する方針を取る以上、これは必然です。

 しかし、本当にそれでよいのでしょうか。日本が米国の戦争に巻き込まれるリスクが高まります。

 米艦防護は米国から要請を受け、防衛相が承認して実行するものです。要請があるということは、米艦が襲われる危険があるということ。それを自衛隊が防護すれば、自衛隊も襲われ、戦争に巻き込まれるリスクが高まる。日米の一体運用は日本の平和を守るに当たって合理的な選択といえるでしょうか。

—「米国とともに力で抑止する」以外の選択肢として、どんなものがありますか。

柳澤:政治の力で、相手国が軍事的な手段に訴える「意思」を抑えることです。

 北朝鮮の核・ミサイル問題を考えてみましょう。米国は2017年、北朝鮮に対して軍事的な圧力を高めました。しかし、この圧力がそもそも、北朝鮮が核開発を進める動機であるわけです。北朝鮮は米国からの軍事攻撃を抑止し、体制保証を求める手段として核・ミサイル開発に取り組み始めました。であるならば、米国が軍事的圧力を高めたのはむしろ逆効果と言えます。

 次に、北朝鮮はなぜ日本に向けてミサイルを撃つ可能性があるのか。それは米軍への攻撃の一環としてです。狙うのはまずは米軍基地でしょう。米軍の基地を無傷のまま残し、他の施設を攻撃しても、米軍の報復攻撃に遭ってしまいます。そして、米軍とともに行動するであろう日本の軍事力に対する攻撃としてです。日米が一体化して北朝鮮への圧力を高めれば、北朝鮮が核・ミサイルで日本を攻撃する動機を高めてしまうのです。

 武力で脅すよりも、北朝鮮のこうした意思を変える道を考えるべきではないでしょうか。北朝鮮が喜んで核を放棄する理由を与える、つまり利益誘導することです。今年6月までの動きを振り返れば、軍事的な圧力が手詰まりになっていたのを、利益誘導に切り替えることで、北朝鮮に核を放棄させる糸口が見えてきたということだと思います。もちろん、この先、何の問題もなく進むとは思いませんが……。

トランプに気づかされた武力以外の選択肢

—トランプ流交渉術は事態を打開するのに役立ったのですね。

柳澤:この点に関してはそうですね。私はドナルド・トランプ米大統領が平和主義者とは思いません。しかし、相手が欲しいものを目の前にぶら下げ、こちらが欲しいものを獲得しようとするのは、「ディール(取引)」として理にかなっています。

 6月の米朝首脳会談は、利益誘導という二つめの方法が存在することを思い出させてくれました。日本が北朝鮮の核・ミサイルを本当に恐れるならば、それを撃墜することではなく、飛んでこない状態を作ることに意を用いるべきではないでしょうか。ミサイル防衛システムで北朝鮮のミサイルを100%撃ち落とすことができないのは常識です。日本の国土に100%落ちないようにすることを望むならば、飛んでこないようにするのが確実なやりかたです。

 地上配備型のミサイル迎撃システム「イージスアショア」が注目されています。確かにこれは攻撃力ではありません。しかし、北朝鮮が撃つミサイルを無力化することは、米軍の攻撃の効率を高める作用を持ちます。米軍が一方的に攻撃できる状態を作る。北朝鮮から見れば防御力ではなく脅威と映るのです。北朝鮮がこの脅威に耐えられなくなった時、戦争に踏み切る可能性が高まります。

—北朝鮮に核・ミサイルを撃つ意思をなくさせる努力と、万が一、撃った場合にそれを防ぐ機能を整えること。どちらも必要だけど、今は後者、つまり力による抑止にバランスが偏りすぎているということですね。

柳澤:おっしゃる通りです。脅威と抑止は相互に作用し安全保障のジレンマを生みます。抑止とは、「相手が手を出せば、こちらもやり返す」という意思と能力をみせることです。こちらの意思と能力を認識した相手は、こちらの抑止力を上回る能力を持とうと対策を講じる。事態はどんどんエスカレートしていきます。

 抑止力はきちんと整える必要があるとしても、「日米が一体化して抑止力が高まった」と政治的にアピールする必要はないでしょう。安倍政権の手法は上手なやり方とは思えません。

 またミサイル防衛システムは非常に高価です。その価格対性能比をきちんと試算して進めるべき。導入する場合としない場合で、日本に着弾するミサイルをどれだけ減らすことができるのか。それにいくらかかるのか。試算の結果を聞いたことがありません。

—イージスアショアは2基で総額6000億円超といわれていますね。

柳澤:新装備の導入は自衛隊にとって大きな負担になります。ヒトを張り付ける必要がある。メンテナンス用の点検ツールや部品もそろえなければいけない。既存の自衛隊の任務に支障をきたしかねません。一般装備の点検整備にひずみが生まれかねない。とても心配です。

 我々がやるべきは、米国の兵器産業を儲けさせることではなく、日本の安全を守ることです。であるならば、兵器ではなく外交に意を用いる。同じお金を使うにしても、核・ミサイルを開発する北朝鮮の意思を変えさせることに使うべきではないでしょうか。

枠組み合意がもたらした教訓は「騙されるな」ではない

—北朝鮮の意思を変えさせるお金の使い方という視点から考えた時、枠組み合意は有効だったのでしょうか。米朝が1994年、北朝鮮が核開発を凍結する代わりに、米国が国際コンソーシアムを通じて軽水炉を提供することで合意しました。日本もこのコンソーシアム「朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)」に参加し、4億ドル超を出資した。外交で非核化を進め、北朝鮮が核・ミサイルを開発する意思を変えるようお金を使いました。
しかし、合意は破綻しました。

柳澤:当時、金正日(キム・ジョンイル)総書記は本気で核を放棄する意向だった。しかし、米国がクリントン政権からブッシュ(子)政権に代わり、やる気を失ってしまったという指摘があります。

 現状は金正恩(キム・ジョンウン)委員長もトランプ大統領も本気だと評価しています。しかし、過去の経緯から、どちらも不信感をぬぐいされずにいる。これをどうマネジメントしていくかが今後の課題です。

 枠組み合意から得られた教訓は、「北朝鮮に騙されるな」という単純なものではありません。本質は、米朝の間にある敵対関係と不信を解消する必要があるということです。北朝鮮に対しては「核・ミサイルを放棄すればこんな良いことがある」と理解させる。米国には、政権が交代しても方針を変えないよう訴える。この不信の解消に日本も力を尽くすべきです。それがミサイルの飛来を確実に防ぐことにつながる。その時にお金が必要ならば、出し惜しみすべきではないと考えます。

尖閣諸島は「自力」かつ「政治力」で守れ

—ここまで北朝鮮の核・ミサイルについて伺ってきました。日本は北朝鮮に加えて、南西諸島において中国から脅威を受けています。こちらにも、抑止力ではなく政治力で対処できますか。

柳澤:中国脅威論には2つの側面があります。一つは尖閣諸島をめぐるもの。これは日中が戦争になってもおかしくない対立関係です。この意味で、米国がメインプレーヤーである北朝鮮問題とは異なります。日本と北朝鮮の間には、米国を挟まなければ、戦争になる直接の要因はありません。拉致問題や植民地支配の清算などの問題が存在しますが、戦争で解決する性格のものではありません。

 では、尖閣諸島をどうするか。これは日本が独力で守るべきです。米国が守ってくれると当てにしてはなりません。さらに言えば、そもそも当てになりません。「日本の無人島のために米国の青年の血を流すわけにいかない」という固い米国世論が決して許さないでしょう。

 では、いかに自分で守るかが問題です。ここでは軍事的に守る方法と政治的に守る方法の2つが考えられます。

 軍事的に守るケースを、尖閣諸島に戦場をしぼって思考実験してみましょう。結果は、日中ともに得るものがなく消耗するだけで終わると思います。中国が取ったら、日本が取り返す。それを幾度も繰り返す。その間に双方の兵隊が死んでいき、船が沈んでいきます。この消耗に対してどちらが長く耐えられるかという無限の我慢比べになりかねません。これは決してやってはいけないこと。

 これをやらずにすませるのが政治の役割です。政治のレトリックとしては、日中ともに尖閣諸島を譲ることはできません。しかし、力づくで取り合いをしなくても、政治がコントロールできると思います。ここにしか、答を見いだすことはできない。

 視点を変えて考えてみましょう。日本と戦争してまで実現すべき政治的目的が、中国に本当にあるでしょうか。戦争になれば、中国の経済成長も大きく損なわれます。そうなれば、むしろ、国益を損なうことになるのではないでしょうか。

 中国脅威論のもう一つの側面は、中国が南シナ海で軍事支配をさらに強めるのではないか、というものですね。こちらは海洋の秩序をめぐる米中の覇権争いです。ベトナムやフィリピンにとっては領土をめぐる主権。いずれにせよ、日本の主権と直接つながる話ではありません。それに日本がいかに関わるかを考える必要があります。

 仮に南シナ海をめぐって米中が戦争を始めれば、日本にある米軍基地が攻撃対象になります。日本が戦場になるのです。拠点をたたくのは軍事の基本ですから。

 この時、「戦争をしてでも中国の覇権を許さない」という固い意志が日本にあるでしょうか。また、米国に「中国を力づくで駆逐する」意図があるでしょうか。それも明らかではありません。米国が南シナ海における中国の行動に明確なレッドラインを示したことはない。中国を力づくで駆逐する能力はあっても、意思があるとは思えません。なぜなら、覇権の問題ではあるものの、米国の主権の問題ではないからです。

この問題に関しては、日米と中国の間に認識の違いも存在します。中国にとって、南シナ海の軍事プレゼンスを高めるのは防衛の一環でしょう。この海域に米軍が入れば、中国本土が丸裸にされたも同然です。しかし、日米から見れば、中国が周辺国に対する脅威を高めていると映る。

 中国が脅威として映る理由の一つは、脅威を構成する「意思」と「能力」のうち、意思のゴールが見えないことです。能力を拡大させているのは防衛費の伸びをみれば明らかです。これを脅威でなくすためには意思を抑える必要がある。しかし、中国の発言は「中華民族の偉大な復興」など抽象的で、どこまで手にすれば満足するのか分かりません。それゆえ、われわれは心配になるのです。

 さらに、日本の場合、中国の脅威が大きく見えるのは、日中平和友好条約の締結から40年たち、両国の立場が逆転したことも作用しているでしょう。当時の日本は高度成長期にあり、“遅れた国”である中国を上から目線で見ていました。今は、中国が日本を見下している時代です。このことが中国の脅威を実際以上に大きく見せている面があると思います。

 ことは、防衛のための情勢認識です。このようなバイアスを排除し、冷静かつ客観的に見る必要があるのではないでしょうか。中国の軍事力増強に合わせて日本の装備の質と量を高めようとすれば財政が破綻してしまいます。そこにはおのずと限界があるのです。では、防衛力が不足する分はどうするのか。やはり、政治力で補うべきだと考えます。

 今の政治にはこの視点が欠けています。そして米国が提供する抑止力に過度に依存している。対北朝鮮、対中国ともに、構図は同じです。

 振り返れば、1976年に防衛大綱を初めて定めた時には、政治が今よりも責任を負っていました。この時は「基盤的防衛力構想」を提起。核兵器による抑止が働いており、米ソが本格的な戦争を起こすことはない。したがって日本は、限定的・小規模な侵略に独力で一定期間耐える力を保持すればよい--という考えです。文字にはされていない背景を読めば、この限定的な防衛力で間に合わない状況は「政治が作らせない」としていたわけです。

自主防衛、政治、拡大抑止のバランスを取る

—柳澤さんは、日米同盟は不要とお考えですか。

柳澤:そうではありません。米国に頼ることが難しい時代になったのを認識すべきだ、ということです。

 冷戦時代は、事が起これば、米国とソ連は必ず戦争する--と想定できました。米ソ自身もともにそう認識していた。しかし今、米国と中国の間に同様の共通認識はないでしょう。だから米国はレッドラインを明確にできないのです。それは中国にとって、エスカレーションの方程式が見えないことを意味します。日本と戦争すれば、確実に米国と戦争することになるのか、が明確には分からない。これが、日本にとっていちばん大きな不安要因になっています。米中の関係は今、「フレネミー(friendでありenemyでもある)」と呼ばれますよね。

 安倍政権は「日米同盟基軸は我が国安全保障の不変の原則」とまで言っています。しかし、日米同盟を“魔法の杖”、何でも解決できる道具であるかのように扱うのは間違いではないでしょうか。米国はお願いしてもやってくれないこともあるし、お願いしなくてもやることがあるのです。

—お話を整理すると、①日本の自主防衛力、②日本の政治力、③米国が提供する拡大抑止の3つの要素が存在する。①は当然必要ではあるが、ヒトとカネの面で限りがある。その不足分は②日本の政治力で補うべき。現に日本は1976年当時、そのような意思を持っていた。しかし今は③米国が提供する拡大抑止に依存する部分が大きくなりすぎている。③は、米中2強時代に入り、米ソ冷戦時代に比べて頼れなくなってきている、ということですね。

柳澤:その通りです。

領域警備法はグレーをブラックにする

—話を防衛大綱に戻します。①日本の自主防衛力が必要であるならば、その整備目標を大綱に書き込むべきと思います。どのような要素が重要ですか。

柳澤:自衛隊の役割を、政治が限定的に定義する文言をいれるべきと考えます。軍事的な脅威が何であるかを特定して、それに対処する能力を定め、その不足分を補う--というロジックで考えると、不足分が膨大すぎて書き尽くすことはできません。中国の防衛費の伸びは大きく、5年に一度、海上自衛隊を創設しているような規模です。一方の日本は、2~3隻の護衛艦を建造するのが手一杯の状況。

 なので、「自衛隊の役割は〇〇まで。それを超える戦争が起きないよう、かつ起こさないよう、政治がコントロールする」--という文言を書き込むよう発想を改めるべきです。

—その場合、防衛大綱ではなく「国家安全保障戦略」で定めるべきでしょうか。2013年12月に、国家安全保障に関する外交政策及び防衛政策に関する基本方針を定めるものとして、安倍政権が策定しました。

柳澤:本来ならそうあるべきでしょう。しかし、現行の国家安全保障戦略が自衛隊の役割を規定していない以上、防衛大綱で規定せざるを得ないと思います。

—①日本の自主防衛力に関する質問を続けます。領域警備法の必要性について伺います。尖閣諸島を日本が自分で守るためには、グレーゾーン*5をなくし対応するための法整備が必要ではないですか。

*5:自衛隊が出動すべき有事とは言えないが、警察や海上保安庁の装備では対応しきれない事態

柳澤:私は必要とは思いません。尖閣諸島を「力で守る」のは不可能だと思います。仮に取られても、1回や2回は取り返せるでしょう。しかし、相手だって、3回、4回と繰り返し取りに来ます。いつまでも終わることのない不毛なやりとりを続けるしかありません。

 警察権を行使する海上保安庁で対応できる部分(ホワイト)と、自衛隊が武力行使しなければ対応できない部分(ブラック)があり、この間に溝(グレー)がある。ここを自衛隊が遅滞なく対応できるようにする、つまりグレーをブラックにするのが領域警備法です。私はグレーゾーンをブラックにするのではなく、グレーをグレーのまま抑えることが大事だと考えます。それには、シームレスに対応するのではなく、政治が介入してシームをあえて作ることが必要です。

 領域警備法に賛成する人々は「海上保安庁で対抗できないケースには、自衛隊がシームレスに対応します。だから安心です」と主張しますが、私には言わせれば「だから心配」なのです。本来は、政治の力で、グレーの度合いを薄め、ホワイトに近づけるべく努力をすべき。

 そもそもの問題として、中国は尖閣諸島を領有しようと考えているでしょうか。私は彼らがそれを政治目的にしているとは思いません。事の起こりは、民主党政権が2012年に下手くそな国有化をして、中国のメンツをつぶしたことです。中国はつぶされたメンツを回復するため、日本の実効支配と同程度の実効支配を確立したいのでしょう。だから海上保安庁に相当する法執行機関である海警の艦船を派遣しているのです。「島を取り戻したい」というのとはちょっと異なると思います。

日本にステルス戦闘機は本当に必要か?

—自主防衛力強化の一環として敵基地攻撃能力*6が議論の俎上に載る機会が増えてきました。柳澤さんは、これについてどう考えますか。

*6:北朝鮮が発射を意図する弾道ミサイルを最も高い確率で迎撃できるのは、発射台に設置されたとき、もしくは発射直後で飛行速度が遅い段階。このタイミングを突いて攻撃する能力のこと

柳澤:導入することになる長距離射程の巡航ミサイルは、化学兵器使用疑惑が生じた時にトランプ政権がシリアを攻撃した“あのミサイル”です。言葉どおりの「攻撃能力」。これを配備すれば、周辺国に脅威を与えることになってしまうのではないでしょうか。それは、相手に先制攻撃の口実を与えることにもなりかねない。

 敵基地攻撃能力を備えることで、日本を攻撃するミサイルを100%防ぐ効果があるならば議論する価値もあるでしょう。しかし、日本は相手のミサイル基地を探し出す能力を持っていません。価格対効果比で見てペイしません。

 けっきょく、気休めにしかならないのだと思います。繰り返しになりますが、相手がそうしたミサイルを使いたくなる動機を作らないことがより重要だと考えます。

—同様に、F-X(次期戦闘機)はどのように進めるべきでしょう。現行の支援戦闘機「F2」の後継として、2030年をめどに導入することになっています。

柳澤:最新鋭のものを導入したいという現場の気持ちはわかりますが、やはり価格対効果比を考える必要があります。航空自衛隊の役割は日本の防空です。それを考えた時、最新のステルス性能が必要でしょうか。領空侵犯する意図を起こさせないためには、ステルス性がない飛行機で、こちらの存在を明示したほうが有効と考えることもできます。

 そのように考えると、高いステルス性を持ち、敵地に侵入して攻撃できる特性を有するF-35*7が本当に必要だったのでしょうか。日本の防衛産業の技術力を維持・向上させるべく日本企業の参画可能性を考えあわせれば、ユーロファイター・タイフーン*8の方が適していたかもしれません。

*7:米ロッキード・マーチンが開発したステルス戦闘機。航空自衛隊がF-4の後継として42機を導入する計画が決まっている。最初の4機を除く、38機が日本の工場で組み立てられる

*8:ユーロファイター社が開発した戦闘機。F-35、米ボーイングが開発したF/A-18Eとともに、F-4後継の候補に上った

 また防空という日本の用途に特化したものを作る前提であれば、日本が独自に開発する選択肢もあってよいと思います。

—F-35を導入するのではなく、F-4を使い続ける選択肢もあったのでしょうか。

柳澤:それはさすがにないでしょう。F-4は60年代に登場したもの。いかんせん古すぎます。

日本製防衛装備に競争力はない

—最後に防衛装備の海外移転についてお伺いします。政府は2013年12月に防衛装備移転三原則を策定し、一定の条件を満たせば防衛装備の海外移転が可能になりました。

柳澤:まず、安倍首相は大国外交を指向しているように見えます。新幹線、原発、そして兵器を外国に提供し、その国の根幹に関わるインフラを抑えることで日本の影響力を高めようとしている。しかし日本は大国ではありません。国民も大国指向を支持するでしょうか。私は、あまり大国ぶらないほうが良いと考えます。

 防衛装備の海外移転は、防衛産業を振興する産業政策としても効果があるとは思えません。日本が開発する防衛装備にそもそも競争力があるでしょうか。まず、価格が高い。それに見合う性能があるか。さらに、「実戦での使いやすさ」「戦場での壊れづらさ」が提供できません。「売れるモノ」にはなっていないと思います。

—日本は戦後、戦争したことがないからですね。

柳澤:その通りです。日本と同じ境遇なり、同様の防衛構想を持つ国が、日本製装備を必要とするケースはあり得ると思いますが……。その市場は決して大きくなく、防衛産業の振興にもたいして役に立たないでしょう。民生品と異なり、中国に部品の製造を発注しコストを下げることもできません。

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