「パナマ文書」についての記事が続きます。中国ウオッチャーは皆が皆、中国の要人で不正をしていない人間はいないというのを理解しています。中国人一般も勿論そう思っています。朝日新聞のような左翼偏向メデイアくらいでしょう。中国が理想の国と思っているのは。朝日新聞は「押し紙」の件で公取の調査を3月に受けたようです。公表部数が200万部多いというのでは、広告主に対する詐欺でしょう。「社会の木鐸」を標榜する報道機関がこうですから。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48396
また、教科書採択で教師や教育委員に賄賂を送っていた教科書会社に対して、「新しい歴史教科書を作る会」は東京・大阪地検特捜部に告発状を送付しました。「表現の自由」とは関係ありません。純粋な刑事事件ですから。
2/24文科相の教科書会社10社の社長への厳重注意くらいでは収まりません。左翼の得意な法律戦を保守派もどんどんやるべきです。公取も動くそうです。
日本を悪くしてきたのは偏向メデイアと日教組ですから、国民の力でここを徹底的に叩かないと。
独外相がG7外相会議に遅れたのは、飛行機のトラブルではなく、中国の顔色を窺ったためでしょう。VWも中国市場での売れ行きはそれ程悪くないので、中国批判の共同声明作りには参加しなかったというアリバイ作りでは。河野洋平がASEAN外相会議出席のためバンコクに飛行機で向かったが、台風のため台北空港に緊急着陸した時に、中国に義理立てして外に出なかった話と通じるものがあります。人物の器の小ささを物語るものです。
http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201601180272
本文書が「倒習」になるかどうかですが。隣の国が「遅れて来た帝国主義国」であれば、崩壊することを望みます。共産党打倒の革命が起こらんことを。ただその後の政権も信用は出来ません。平気で嘘がつける民族は信頼すること能わずです。
記事
「パナマ文書」の漏洩で世界中が大騒ぎである。日本も、有名企業の名前が散見されるが、政府として調査しないそうだ。調査すると、政府自身が“やぶへび”になるのかしらん、と勘ぐったりもするのだが、現役の国家最高指導者親族の名前も出ている中国などは、調査しないどころか、国民の閲覧禁止で自国に関わる一切の情報を流さない。習近平は政治局常務委員会拡大会議を開き、権力闘争保留で対応すべしと訴えたとか。
香港ゴシップに普段から接しているチャイナウォッチャーにすればさほど新鮮味のない情報に思えても、今の不安定化する習近平政権にとっては致命傷になりかねないわけだ。反腐敗キャンペーンを建前に、ばっさばっさと政敵を刈り取っている習近平自身が親族を使ってオフショアマネーロンダリングに勤しんでいると大衆に広まれば、社会経済不安と相まってそれこそ大暴動が起きても不思議はない。パナマ文書が、中国政治にどのような影響を与えるのか、考えてみたい。
大物政治家の親族ら9人の名が
パナマ文書はパナマの法律事務所・モサック・フォンセカが作成したいわば顧客リストのようなもので、英バージン諸島などオフショア金融センターを利用する21万4000企業の取締役、株主らについての詳細な情報という。容量にしておよそ2.6テラバイトのデータ、総数1150万件に及ぶ。文書に記載されている、著名な政治家、公人およびその親族の名前は12カ国140人以上。4月3日、裏付け作業にあたった国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が提携メディアとともに公開したあとの衝撃は相当なものであった。
情報の出所はミステリアスで、2015年に南ドイツ新聞にジョン・ドウ(名無しの権兵衛)と名乗る匿名メールで「データに興味はあるか?」「私の命が危ないので、直接会うことはかなわないが、どのネタを公表するかは君たちに任せる」という問い合わせがあり、南ドイツ新聞サイドが興味があるというと、データが提供された。「狙いはなんだ」と南ドイツ新聞サイドが問うと、「犯罪を明らかにしたいだけだ」という。そのメールのやりとりも、ネット上で公開されている。その後、ICIJにも同じデータが送られ、各国記者らが協力して裏取し、裏取したデータについては、ICIJのサイトで公開されている。データはまだすべて裏取が終わっているわけではなく、裏取が終わり次第、残りもサイトなどを通じて公表されるという。
モサック・フォンセカは世界第4位のオフショア関連法律事務所で、その秘密保持能力も高く評価され、世界中の政治家や企業家、セレブたちが資金洗浄に利用していた。なぜ、この機密が流出したかは不明だが、目下の報道では、内部リークというよりは外部からのハッキングではないかという説が強い。
ここで“チャイナウォッチャー”たちが興味を持つのは、もちろん中国要人リストである。
なにせ現役・引退を含め、党中央政治局常務委員クラスの大物政治家の親族ら9人の名前が挙がっているのだから。
筆頭は、党総書記にして国家主席の習近平の姉・斉橋橋の夫、つまり義兄の鄧家貴。彼はカナダ籍で、1996年に斉橋橋と結婚。もともと不動産企業家として優秀であったが、習近平のコネをフルに使って、レアアース利権などにも食い込み、胡錦濤政権時代の2004年にバージン諸島にオフショア企業を設立。これは習近平が政治局常務委員会(最高指導部)入りした2007年に登記が削除されるが、2009年9月、バージニア諸島のペーパーカンパニー2社、ベストエフェクトエンタープライズとウェルス・ミング・インターナショナルの株主兼取締役となった。この2企業の用途は不明という。
お馴染みの疑惑者リスト、不正蓄財は“常識”
さらに現役の指導部では、政治局常務委員序列5位で思想宣伝担当の劉雲山の息子嫁の賈麗
青、政治局常務委員序列7位で副首相の張高麗の娘婿で香港の企業家・李聖溌がペーパーカンパニーの株主、あるいは取締役員となっている。
このほか元首相の李鵬の娘の李小琳、元中国政治協商委員会主席・賈慶林の孫娘・李紫丹、元国家副主席・曾慶紅の弟・曾慶淮、胡耀邦の三男・胡徳華という元政治局常務委員も名を連ねている。
すでに失脚している元重慶市党委書記・薄熙来の妻、谷開来の名前も挙がっている。彼女はバージン諸島に持っていたペーパーカンパニーを通じて南フランスで別荘を購入したりしていた。元愛人で英国人家庭教師のヘイウッドを殺害するに至った動機は、こうしたペーパーカンパニーや資金洗浄について暴露されそうになったからだという。
さらには毛沢東の孫娘・孔東梅の婿・陳東昇はバージン諸島にキーンベスト・インターナショナルという会社を2011年に設立。彼は中国を代表するオークション企業の嘉徳国際や保険大手の泰康人寿保険の創設者でもある著名企業家であり、2013年の「新財富」誌による長者番付ベスト500では夫婦で50億元の資産を持ち242位というセレブである。
だが正直な感想を言えば、これら中国要人オフショアリストに大して新鮮味はない。まず中国で不正蓄財や汚職をしていない政治家や公務員はほとんどいない、というのは中国人にとってもチャイナウォッチャーにとってももはや“常識”だからである。ここに出てくる名前は、いわゆる“チャイナゴシップス”では、お馴染みの不正疑惑者の面々である。
ただ習近平ファミリーの不正蓄財疑惑については、噂はあっても、やはり最大のタブーでもあった。思い出すのは、2012年6月末の、米ブルームバーグのスクープ。斉橋橋夫婦の蓄財の中身についてはかなり詳細に報じられていた。この時、夫婦2人で11企業を所有し、その資産合計は少なく見積もっても3億7600ドルは下らない、と報じられた。ちなみに同じ年にニューヨークタイムズが報じた温家宝・前首相ファミリー不正蓄財疑惑では合計資産27億ドルと報じられている。
この時点では、これら資産形成において、斉橋橋夫婦が、習近平のコネを使ったり不正を働いた形跡についてまでは踏み込まれておらず、私の周囲の中国人たちの反応は「習近平は中国の政治家の中ではむしろクリーンな方といえるのでは?」というものであった。
米メディア報道などとは“ネタの筋”が違う
だが、その後のブルームバーグ北京・上海支局に対する習近平政権の圧力は、尋常ではなかった。抜き打ち調査を行い、ブルームバーグ記者のジャーナリストビザ更新を盾にとって報道の自由を奪った。ブルームバーグは、“自己検閲”によって続報配信を取りやめたが、悔しまぎれに「中国はドイツ時代のナチス」と発言したら、さらに怒られて謝罪を求められた。そうなると、額の多寡ではなく、これら資産形成にはやはり相当後ろ暗いところがあるのだと疑わざるを得なくなってくる。
その後の2013年4月、やはりICIJが通称「オフショア・リークス」と呼ばれる、匿名者から提供されたデータを、各国の記者らが手分けして裏を取り公開。この中にも習近平や温家宝のファミリーの名前が挙げられた。
2015年4月にはニューヨークタイムズが、習近平、胡錦濤、温家宝らのファミリーが、不動産王・王健林率いる「万達集団」の株を取得していたという香港発情報を報道。斉橋橋夫婦運営企業が2009年に取得した株を13年に購入時の8倍の2.4億ドルで譲渡したという。この株取得などは、明らかに党中央指導部と大企業集団の癒着であり、8倍の利ザヤは賄賂と受け取られてもしかたない類の話である。
こうした流れに続くパナマ文書の公表なので、その内容に特に驚くほどでもない。
ただ、ブルームバーグやNYTの報道、あるいはオフショア・リークスと、パナマ文書が大きく違うところがあるとすれば、ネタの筋が違うと言われている。
ブルームバーグやNYTの報道、オフショア・リークスについては、これまでのところ江沢民派の政治家の名前がほとんど絡んでいなかった。同じ不正蓄財でも、90年代から2000年代初めに奇跡の二桁成長時代を実現した江沢民政権時代の政治家たちのスケールは一桁以上は違うといわれている。このため、この情報は江沢民・曾慶紅派、あるいは失脚した元政法委員会書記の周永康派の人間によってリークされた、つまり江沢民派と習近平派の権力闘争のプロセスの中で、江沢民派によってリークされた、と見られていた。
国内検索を停止、米国によるイデオロギー戦?
だがパナマ文書は曾慶紅や劉雲山、賈慶林ら江沢民派の政治家の名前が挙がっている。そもそも、パナマ文書のターゲットは中国人ではなく、世界中が巻き込まれている。しかも、米国の政治家の名前は今のところ挙がっていない。なので、これは米国サイドでリーク、あるいはハッキングされた情報ではないか、というのが多くの中国人の見方だ。
パナマ文書に関する報道統制が本格化される前の4月5日付の人民日報系タブロイド紙環球時報は社説で「非西側政治エリートとキーとなる組織に打撃を与える新手段」「このような絶好の世論資源をもって、西側主要インテリジェンス機関は、非西側のターゲットに対し世論戦を仕掛ける」などと、米国の陰謀論をほのめかしている。
ちなみにこの社説自体はネット上からまもなく削除され、いまは“パナマ”のキーワードで百度など中国のサーチエンジンで検索をかけても、パナマ文書については一切の記事が出てこない。
王毅が外相として訪中中のドイツ外相・シュタインマイアーと共同記者会見を行った時に、パナマ文書に関して「先に明確かつ正確な情報を理解する必要がある」と答えたのみで、外交部報道官も定例会見ではコメントをしない方針を貫いている。
だが、最初に環球時報の社説がほのめかしたとおり、今回の件については、米国が中国を含む非西側社会に対するイデオロギー戦を仕掛けている、というとらえ方をしているのではないだろうか。おりしも米通商代表部がちょうど中国のネット検閲を「貿易障壁」と認定したタイミングと重なることもある。中国はネット統制によるネット世論誘導を得意としてきたが、米国がネットをリークス式の情報漏えいを使って世論戦を仕掛けてきている、という警戒心がある。
独立系華字ニュースサイト・博聞が伝えた中南海消息筋の話によれば、パナマ文書公開後、習近平は政治局常務委員会拡大会議を招集、急遽対策を練り直したのだという。7人の常務委員のうち4人はパナマ文書に今のところ無関係であるが、「この事件については、7人ともが運命共同体」であるという認識に立ち、これを党内権力闘争に利用しない方向性で対策を協議された模様という。
13点で合意も揺らぎ止まらず、「次の火」は?
合意点として以下が挙げられている。
①重要なのは自分たちの陣営の足並みを乱さないこと。外部勢力(この場合は米国?)に世論の鼻先をひきずりまわされてはならない。安定が一切に優先する、特に軍隊の安定が重要である。一切の方法を使って人心の安定をはかる。
②軍隊、武装警察、公安は職務を忠実に守り、持ち場を離れず党中央、党中央軍事委に従うこと。税関とネット監督管理部門は対策を強化し、パナマ文書の中国に関わるいかなるものも国内への流入を阻止する。
③公安部門は世論への注意を怠らないよう、パナマ文書を利用しようとした事件に警戒すること。群衆事件が起きれば適時に対応し、事態の蔓延を許さないこと。
④香港、マカオの連絡弁公室および特区政府と協力し、これを利用しての学生・群衆の街頭活動の扇動を防止すること。解放軍駐留部隊に警戒レベルを上げるよう要求し、香港、マカオの安定を図る。
⑤外交部および在外大使館に現地の華人メディア工作強化を行うよう指示し、パナマ文書を海外における反華活動に利用されないようにする。
⑥反腐敗キャンペーンを適度に実施し、基層民(農民・労働者)に対する反腐敗宣伝を強化し、庶民には党の反腐敗の立場が不変であることを固く信じさせる。
⑦党内ハイレベルの反腐敗キャンペーンの手は緩めない。国際社会に反腐敗キャンペーンの決心に動揺がないことを知らしめる。
⑧元中央軍事委副主席の郭伯雄の起訴審理、令計画事件の議事日程などを急ぎ、世論の視線をパナマ文書から逸らす。
⑨メディア、特にネットの統制を強化し、パナマ文書に関わる内容を絶対流れないようにする。
⑩中央メディアに、中国イメージの再構築をテーマに、多種多様の形式で宣伝報道させる。
⑪現役の政治局常務委員の活動報道、退職政治局常務委員たちの退職生活報道を増やし、中国指導者のイメージを再構築する。
⑫事態の進展にあわせて、相応の対応を先取りする。
博聞の報道を信じるなら、習近平の緊張ぶり、うろたえ方は大方の予想を上回っていることだろう。特に、軍の安定、群衆事件への警戒のものすごさは、軍制改革が必ずしも順調でないこと、社会不安が増大していることが背景にあるのだろう。
中南海消息筋の言葉によれば「習近平がこのように緊張しているのは、最近、党内でアンチ習近平の声が高くなり、“倒習ブーム(習近平引退勧告書簡に見られるアンチ習近平の空気)”とも関わりがある。党内の結束に不安があり、パナマ文書が、アンチ習近平運動の導火線になるかもしれないからだ」という。
私はパナマ文書の内容そのものよりも、それが政権の根幹を揺るがすまでになり得ると習近平政権が恐れるほど、党内結束が緩み、反習近平の空気が濃くなっていることの方が驚きである。そして、これが中国の疑うように、米国による対中世論戦の発動の一手であるとしたら、続きはまだまだあるのかも知れず、時間が経つにつれ、思いもかけないところから“倒習”世論の火の手があがるかもしれない。
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