12/8ZAKZAK『韓国大揺れ 平昌五輪の単独開催危機…日本にすり寄り? 準備遅れ深刻』記事について

2020年東京オリンピックで競技種目に空手が入ることを祈念しております。さて、表題の件ですが、韓国は平昌冬季五輪を一部日本に肩代わりさせ、経費を浮かせた上に2026札幌冬季五輪の目を潰そうと考えているかも知れないというありそうな話です。ここまで騙されると言うと正直も度を超しているとしか言いようがありません。バッハIOC会長も平昌五輪が失敗したら自分の責任になるので日本に救いを求めて来ているのでしょう。でも、2002サッカーワールドカップ共催でひどい目にあい、また本年9月の仁川アジア大会の運営のまずさとおかしな判定は記憶に新しいところです。JOCはアジア大会で水泳の富田選手も守らず日和見した連中です。富田選手は組織がバックアップしないため個人で訴訟に踏み切りました。JOCというのはダメな大人の集まりです。今の日本の縮図です。しかし中韓と付き合うと碌なことはありません。乞食だって金を恵んだ人には感謝するのに「金は貰って当然」という姿勢というか貰ったら「コイツは脅せばもっと金を出す」と思う連中ですので、暴力団と一緒。こんな品性下劣な人達と付き合う必要はありません。日本人も上品ぶってないで主張すべきは主張しないと。いくら大人(タイジン)ぶっても戦う勇気のないものを臆病者、卑怯者と言います。西郷が言いましたように「正しい道を踏み、国を賭しても倒れてもやるという精神がないと、外交はこれをまっとうすることはできない。外国の強大なことに恐れ、縮こまり、ただ円滑に事を納めることを主眼にして自国の真意を曲げてまで外国の言うままに従うならば、侮りを受け、親しい交わりがかえって破れ、しまいには外国に制圧されるに至るであろう。」ことを胸に刻んで交渉すべきです。先人に合わせる顔がなくなります。時事の記事は煙幕かも知れないので要注意。東京の財政難何て誰が言っているのか?舛添辺りが裏で言っている?

ZAKZAK記事

韓国で2018年に開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪が大揺れだ。財政難から、国内の一部関係者や五輪関係者らから、膨大な費用が見込まれるそり競技の会場建設に懸念が囁かれ、日本での分散開催論が急浮上した。ウォン高などで低迷する経済に有効な手を打てない朴槿恵(パク・クネ)大統領の責任も大きく、専門家からは冬季五輪そのものを返上すべきだとの声も出ている。平昌五輪は財政難から準備の遅れが指摘されている。開閉会式会場についても、コスト面から一時、平昌から約60キロ離れた江陵の既存施設を改装する案が出た。だが、開閉会式は開催都市で行う五輪憲章に反するなどの理由で当初の計画に。台所事情は非常に厳しい。そんな背景から、12月に入ってボブスレーなどのそり競技を長野五輪で実績のある日本で開催する分散案が、韓国内の一部関係者や国際オリンピック委員会(IOC)の関係者らの間で浮上。IOCのリンドベリ調整委員長は6日、「そり競技施設の建設は大きな負担になり、大会後の利用も難しい。平昌は賢明な判断をすべきだ」と、海外の既存施設利用を促す考えを示唆。平昌五輪組織委員会の趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長は「海外の12の会場で(日本も)選択肢の1つ」と説明した。もっとも、韓国内では、分散開催案に対する拒否感も強く、聯合ニュースは関係者の話として「長野五輪後、競技場の活用に難航する日本側が分散開催案を流して回っている」などと否定的に伝えている。新著『ディス・イズ・コリア』(産経新聞出版)がベストセラーのジャーナリスト、室谷克実氏は「財政が苦しいのならいったん、五輪を返上するのが筋だろう。また、仮に日本との分散開催となれば、先日、(26年)冬季五輪に手を挙げた札幌の線は、前々回でそり競技が長野で行われたのだから…という理由で消える。韓国は国際的な情報戦が非常にうまい国でもあるということも頭の隅においておいた方がいい」と解説する。IOCはモナコで8日(現地時間)と9日(同)に臨時総会を開き、競技の分散解散などを含めた中長期改革案を審議する予定。動向が注目されている。

平昌五輪の日本分散開催、朴大統領「ダメ」 韓国紙報道 時事 2014年12月8日19時51分、

2018年に韓国で開かれる平昌冬季五輪で、国際オリンピック委員会(IOC)がボブスレーなどそり競技の日本開催を検討していることについて、韓国の朴槿恵大統領は7日、「分散開催は駄目。あれこれ話が出ないよう、全力を尽くしてほしい」と与党議員に語った。聯合ニュースが8日伝えた。平昌の地元江原道の崔文洵知事も8日、「新設の競技場6カ所全てが着工しており、開催場所の変更は事実上不可能」と述べた。韓国ボブスレー・スケルトン連盟会長も「施設を着工したのに、日本に会場を移すことはあり得ない」と反発している。そり競技の施設は3月に着工し、工事の進捗(しんちょく)率は30%という。一方で、8日付の韓国紙・朝鮮日報は「平昌・東京五輪の一部種目交換は検討に値する」と題する社説を掲載。「平昌は、江原道と中央政府が費用負担をめぐり激しく対立している。東京も財政難で競技場三つの建設計画を取り消した」と指摘した。社説は「平昌と東京が一部の種目を(相手国に)移し、費用を削減する現実的な方法があるのか考える必要がある」と主張した。

宮崎正弘著『台湾烈烈 世界一の親日国家がヤバイ』を読んで

親日国家台湾にも外省人の反日教育が少しずつ効いてきて、学生は日本よりはアメリカへ向かうそうです。ただ、お年寄り世代から孫の代に日本統治時代の良さが口伝として伝わっているようでもあり、この財産を活かさねばなりません。11/29の6大市長選(閣僚級)では国民党は一市しか取れませんでした。宮崎氏の12/1メルマガによれば「6つの直轄市で中国国民党候補が勝ったのは新北市のみ。それも民進党候補に約2万4千票差に迫られる接戦だった。この直轄市6市を含む22の県・市で、中国国民党は15席から6席となり、民進党が6席から13席に倍増、無所属も1席から3席に増えた。中央選挙委員会によると、投票率は67.59%、有権者数は1851万1356人。29日夜11時25分にすべての開票作業が終わった。今回選挙の最大の特徴は台北市に現れている。組織に頼らない無所属の柯文哲候補が24万票もの大差をつけ、中国国民党の連勝文候補を下した。連候補は、中国国民党の正統を象徴する連戦・中国国民党名誉主席の御曹司。一方の柯候補は台湾大学医学部の外科医で無所属。いわゆる藍(ブルー)と緑(グリーン)という2大政党によるイデオロギーのぶつかり合いとはならなかった」とのこと。実は2010年の5大市長選(台北、新北、台中、台南、高雄)では辛うじて国民党が勝利したが、得票率では民進党が5%上回った。国民党は336万9052票(44.54%)に対して民進党は377万2373票(49.87%)であった。選挙区割りの妙と国民党の選挙テクニックのうまさが勝因とのこと。今年の選挙は流れから言って民進党系が勝つ方向であったということ。馬総統が余りに中国に近づきすぎたため、3月から4月には「太陽花運動」と呼ばれる国会の占拠を学生が中心になって行い、中国との「サービス貿易協定」に反対する「反服貿」集会が開かれました。この後の選挙であるから民進党系の勝利は動きませんでした。台湾のマスコミは日本以上にひどく、9割が国民党系とのこと。それでも民進党を選んでいるのですから。中国人ではなく台湾人という意識の人が増えているそうです。2016年の総統選では蔡英文女史(民進党)が勝つかも知れません。香港のデモも正しく「太陽花運動」に影響を受けていますが、悲しいかな一国二制度を認めたため、中国が将来分裂しない限り、香港の自治はあり得ないでしょう。宮崎氏によれば台湾独立も中国分裂のタイミングでと考えているようです。台湾は中国に近づけば近づくほど香港と同じ運命を辿ります。日本と台湾は運命共同体(中国の太平洋覇権の抑止という意味で)なのに、アメリカ・日本の政府とも台湾に優しくありません。中国のハニーと賄賂工作が実を結んでいると思われます。

本の内容紹介

中国崩壊が独立最大のチャンス

台湾独立論は奇矯な言論ではない。可能性としては中国そのものが将来、大分裂をおこすときが最大のチャンスになるだろう。 かつてソ連帝国が頑強な軍事力の下に外見的な「団結」を誇っていた頃、外交評論家の那須聖は『ソ連の崩壊』を予測してベストセラーとなった。同じ頃、フランスで本格的な社会学的研究によるソ連解体論、分裂予測がでた。エマニュエル・トッドというフランス人の人口学者の予測の基軸は軍事力の負担に耐えかねるという一般論ではなく、ソ連国内でロシア人の出生率が異様に低い反面でイスラム圏に人口爆発があり、いずれ民族間の軋櫟が統一国家の維持を難しくするという、データ重視の予想だった。最近、このトッドは「中国共産党は脳幹が腐り始めた」と中国を批判している。ニ〇〇八年には「アメリカが六つに分裂する」という衝撃的な文明論がロシア人学者からなされ、世界的評判を呼んだ。欧米や台湾・香港、シンガポールなどではハンチントンの『文明の衝突』並みに持て囃された。しかし日本ではさっぱり評判を呼んでいない。日米同盟を重視する余り、この論を黙殺するのだろうか。提唱者はパナリン(元KGBアナリスト)、現在ロシア外交学院長というれっきとした学者である。そんじょそこらのセンセーション狙いとは違い本格的研究なのだ。

趣旨は大多数の新移民に大不況の失業が重なり、社会からモラルが消える。2010年6月から7月にかけて米国に大規模な内戦が勃発し、 (もう過ぎていますが)

㈠アラスカはロシアの影響下に戻り、

(ニ)カリフォルニアから西海岸、ユタ州からアリゾナ州を含めての地域は中国の影響を受けた「カリフオルニア独立国」となる。

(三)北東部(メーン州からNY、ワシントンを経てサウスカロライナ州の、昔のコモンウェルズ)は「大西洋アメリカ」になる。

(四)中西部からモンタナ、ワイオミング、コロラド州は「中北アメリカ」となってカナダの数州を包摂する。

(五)テキサス、ルイジアナ、フロリダなど南部アメリカは旧メキシコ領をふくめて独立する。

(六)ハワイは中国と日本の影響下に入る

という壮大なシナリオである。

米国マスコミは「あまりにバカバカしい予言のたぐいで問題に値しない。こういう荒唐無稽のシナリオを大不況、株価低迷の米国に対してロシアがなすという、このタイミング はロシア国民の喝采受けを狙うもの」と冷ややかだった。当のパナリンは「資料は米国情報担当部署やFAPSI (ロシア政府通信情報局)のデータを使った。この予言的中率は四五~五五パーセントの間だ」と冷静である。また「連邦政府の予算配分が地域的に不平等であり不況対策、とりわけ地域振興の予算配分を巡る対立が生じ、アメリカ人の多くも『分裂が最適』と思うようになるだろう」という。台湾の『自由時報』が大きく取り上げて、「一九七六年にソ連崩壊を予言したフランス人学者エマニュエル・トツドの説を当時、誰もが笑ったように、このロシア人学者、じつはクレムリン宮殿にも呼ばれて講演し、テレビにも出演する、ロシア有数のアメリカ通。笑って済ませるだけで良いのか」とコメントしている。中国が分裂するというシナリオを本書で詳しく論ずる紙幅はないが(ご興味の向きは拙著『中国大分裂』(文春ネスコ刊)を参照)、歴史的に見ても歴史の空間の半分近くは中国は分裂していた。南北朝、三国志、群雄割拠、燕朝一六国等々。戦後もウィグル、チベット、南モンゴルなど不釣り合いな地域を無理矢理に地図に算入しているため、統合力がいったん失われ、放心力が加わると分裂は加速度的に、旧ソ連型のようになるだろう。そのときは自動的に台湾は独立を宣言するだけでよい。

激変する中国人女性の人生観

女性の人生観も凄まじいほどに荒んできた。ちょっと綺麗な女は外国人の伴侶を捜す努力を惜しまず、「たとえ禿げでもジジイでも構わない。海外へ出たい」というのが最大の人生目標である。このことは筆者が過去四〇年、合計二百回は渡航した中華圏で、カラオケに限らずホテルの従業員や売り子らとの会話からの結論である。「なぜ外国へ出たいか」という質問には公害、貧富の差、独裁という理由を挙げず、彼女らが鸚鵡返しに逆質間してきたのは「日本の女性もそうでしょ?」というものだった。「日本ほど外国に住みたがらない民族は珍しいですよ」と答えるとキョトンとしていた。 彼女らが目的とするのは、たとえば新聞王のルパート・マードックの三番目の後妻にまんまと納まったウェンデイ・デンである。彼女の波瀾万丈の上昇人生、その生々しくも野心的な生き方が彼女らの目標である。実際のテインは徐州生まれの貧乏娘、苦労してアメリカに渡り世話になったスポンサーの老人を寝取って戸籍を取得したらバイバイ。当時、マードックが世界の新聞王を目指して英国から米国へ進出し、FOXテレビ、ウオールストリート・ジャーナルなど次々と買収していた時期に香港のテレビに通訳で入るや、色仕掛けでマードックに近づいたと噂されたが三二年連れ添ったアンナ失人を離婚させ正妻の地位を得た。四○近い年齢差がある。前妻の子らとは新たに子供を作らないと誓約しながら、堂々と二人の子供を産んで、マードック死後の世界一のマスコミ帝国の財産相続を担保した。その凄まじいまでの腕前(性技?)、このデンこそが彼女らの人生目標の一つ、生き方の規範である。女性の勝ち組のなかには「愛人業」も盛んである。スポンサーがいくら小遣いをくれる、マンションを買ってくれた、私は名勝地にリゾ—トも買って貰ったわーなどとあからさまに自慢しあう。自家用飛行機でどこへ連れて行ってくれた、今度は日本の富士山と箱根にファ.―ストクラスでつれていってくれる、って。北京師範大学門前は「愛人」を週末に迎えにくる黒塗り高級車がならぶ。カリフォルニアにはれっきとした中国人だけの「妾村」がある。そして若い女性は権力者、金持ちなら愛人でも構わないというあっけらかんと割り切る人生観なのである。こういう短絡的、単細胞思考は中国人がいかにカネと権力を愛しても、純愛を信じていないかの証拠でもある。

しかし勝ち組など例外的で大方は負け組である。美貌にも恵まれず愛人として自分を高く売り込めなかった女性らは売春街へでて稼ぐ。カラオケ、マッサージ、怪しげなサウナ、曖昧宿。目的はカネだけである。「からだが売れるうちに金を得たい」と呻くような生き様は福島香織の『中国の女』(文藝春秋)に譲るとして、こうなると男性側も相手の遊び方は露骨でえげつなく、バアでの会話は「やるか、やらないか。 いくら」だけの世界だ。即物的、情緒がはいりこむ余地はない。のんびり文学論議などする銀座の文壇バーは中国では存在しない。手も握らないで会話を楽しんで数万円を支払う銀座紳士なんて中国人男性からみれば宇宙人だ。こうした状況下に渡辺淳一が切り込んだわけだから斬新、新鮮な衝撃と捉えられた。これまで考えられない世界が中国人の若者世代に提示されたのだ。なにしろ渡辺作品の主人たちと言えば、左遷された編集者とか、うだつの上がらない建設会社の部長とか、冴えない男たち。他方、女性主人公らは性愛で開発され男に惹かれる時期もあるが、 人生の姿勢に凜としたところがあり、そのうえ自己を確立した女性が多いのでカネとか 権力は興味の対象ですらない。言ってみれば中国的価値判断からは「落ちこぼれ」である。ところが全編、「愛」というテ ―マをめぐる心理の変化が克明に描かれ、人生始まってから経験をしたことのない世界だから、 若い中国人が読み始めたのだ。文革体験とその後遺症が残る習近平、李克強世代から上は読まない。青少年は圧倒的に日本のアニメ、二○代前半の中国人はゲームとスマホに狂うが。

「私は、従業員の命を軽視する日本企業で働きたいとは思わない」 スウェーデン元海軍将校に聞いた「テロ・リスク対策」の記事について

中国・韓国に駐在員を派遣している企業は多いと思いますが、経済崩壊が予定されている両国に駐在員を置くことは危険としか言いようがありません。表題記事はアルジェリアの人質事件に関連してのコメントですが、大事なことは「安全でいるための鍵は、周囲の脅威を知り、先手を打って予防策をとる」ことです。経営者の多くは「自分が助かればよい」とか「自分には関係ないから」とかで社員の安全に無関心なのでは。その前に実態を知らなさすぎるのかも。自ら問題意識を持たない限り、有用な情報は入ってきません。第二次大戦で敗戦した大きな原因は軍の情報軽視の姿勢にあったと思います。中国・韓国の現地化を進め、日本人駐在は早く返すべきです。少なくとも家族は先に返すべき。通州事件(1937年)や義和団の乱(1900年)のように外国人の虐殺事件が起きる可能性があります。また国民の不満を逸らすために、外国との局地的な戦闘を起こす可能性もあります。中国は男性比率が高いため、男性を減らす手段として戦争を利用するかもしれません。「2014、15年には起きない」と思う心がもう既にセキュリテイ軽視だと思います。民族的に両国の為政者は人命軽視ですから。在日中国人、韓国人と人質交換しようとしても彼らの発想は自国民切り捨てです。また一人当たりの命の価値が日本人と比べ安すぎますので。飛行機事故の保険の給付金の差が物語っています。もっと駐在員は危機感を訴えた方が良いでしょう。経営者は資産の損は諦めるしかありません。不正が行われる国で日本人がいなくなれば資産は盗み取られるでしょう。授業料と言うか自業自得というか。

 

瀬川明秀2014/2/25 日経ビジネスオンライン

ニルス・G・ビルト

海軍将校としてボスニア、コソボやコンゴ等での特殊作戦に従事。その後、中東やアジア地域での対テロ作戦、情報収集や分析任務に携わる。現在は政治・企業リスク分析からロジスティックス支援、各種リスク・マネージメント・サービスを提供するCTSS Japanの代表取締役。

2013年1月16日にアルジェリアで発生したテロ事件は、海外で事業を展開する日本企業に大きな衝撃を与えた。米国の力の低下により、今後世界ではますます民族紛争や宗教対立、テロや民衆の暴動が多発する恐れがある。そんな中、各企業は、政府に頼ることなく、自ら情報を収集し、安全対策を講じていかなければならない。並木書房から出版された『海外進出企業の安全対策ガイド』は、セキュリティ・リスクの高い国や地域でビジネスを展開する際に、何に着目し、どんな対策をとるべきかを最新情報をもとに詳しく解説してあり興味深く読んだ。著者の1人で、スウェーデンの元海軍将校、ニルス・G・ビルト氏に、日本企業の安全対策について聞いた。

・・・アルジェリアのイナメナスでの人質テロ事件から1年経ちました。あの事件は海外のリスクの高い国々で活動する日本企業の安全対策に、どのような影響を与えたと考えていますか、そして、あの事件から日本企業が学ばなければならない最も大きな教訓は何だったとお考えですか。

あの人質テロ事件から1年

ビルト:海外で事業活動をする日本企業の数は膨大ですので、全般的なことというよりは、私が実際に見聞きした範囲でお答えするしかないのですが、現実には各社、対応に温度差があると思います。イナメナス事件で直接被害を受けた会社はもとより、それと同じような環境下で業務を行っている企業の多くは、セキュリティ対策を改善させようと、とりわけ事件直後は相当力を入れていたと思います。しかし、社内で「セキュリティ対策の強化」が目標に掲げられたとしても、そのための包括的な変化を可能にするような意識改革、訓練や手順の見直しを実施するのは非常に難しいことであり、実行に移すにはたくさんのハードルをクリアする必要があります。セキュリティ・コンサルタントを雇えば済む話ではありません。根本的なセキュリティ意識の改革には、人事制度や予算の配分を含めた大掛かりな内部の調整が必要になってきます。根本的な変革を社内で進めることは日本の企業文化からしても一朝一夕にできることではなく、こうした観点から本格的な改革に取り組んでいる企業は非常に少ないと考えています。一方で、資源・エネルギーやエンジニアリング業界以外では、「うちとは関係ない」と、あの惨事があっても事実上、何も変えていないところもあります。ですから海外で活動する日本企業といっても、どんな業界の会社かによって対応は大きく異なると思います。

・・・どう対応が違いますか。

ビルト:確かにあの事件は、日本人も欧米人と同じようにテロのターゲットになり得るという大きな教訓を残しました。が、その一方でこうした教訓は早くも忘れ去られつつあると危惧しています。また日本の外務省も、邦人保護や企業のセキュリティのニーズに応えることが期待されていましたが、現実には専門性の欠如から、十分にその期待に応えているとは言い難い状況にあると思います。日本企業はリスクを真正面から受け止めるというよりはむしろ、それを無視する傾向が強いと長年感じております。ほとんどの場合、問題が発生することはないのです。が、万が一非常事態が発生した場合、準備をしていない、もしくは十分なセキュリティ対策を講じていないときの結果は、悲惨なものになってしまいます。日本企業は、事業を展開する国で大きな経済的影響力を持ち、政治的にも現地の政府と非常に良好な関係を築くことに長けています。なので、その影響力をうまく使うことでより高度なセキュリティ対策や予防策をとることはできるはずなんです。が、十分にこうした影響力を効果的に活用しているようには見えません。

軽視している?

・・・何故ですか。

ビルト:日本企業は同種・同等規模の欧米企業と比較してセキュリティや各種の予防策にかける費用は数分の1というのが現状です。経験から言うと、10分の1以下というのもありました。多くの日本企業がその費用対効果についての理解が不足しているのだと思いますが、欧米企業の感覚からすると、これは理解不足や注意不足ではなく、従業員の生命を軽視している、と受け止められます。イナメナス事件から日本の企業がどんな教訓を学んだのかという問題とは少しずれてしまいますが、この事件を経て日本企業が、政治的な不安定さや様々な暴力的犯罪やテロの評価について、もっと現実的なアプローチをとる方向へと変わっていくことを期待しています。

各国とも事情は違います

・・・この事件の後、エジプトにおける政変、ケニア・ナイロビのショッピングセンターでのテロ、タイやウクライナでの暴動など、治安を揺るがす事件が続いています。日本企業が事業を展開する中東やアフリカ、そのほかのエマージング・マーケットの最近の情勢についてどのように見ていますか?

ビルト:それぞれの地域や国によって治安が不安定化している背景は異なっており、それぞれ固有の問題を抱えています。例えばタイの場合は、王室を尊重する都会の中間層や上流階級を中心にするグループと、現在の政権を選んだ主に地方の貧しく教育レベルの低い多数の国民層とが、利害調整をできずに対立しているという、純粋な国内政治上の問題が危機の根幹にあります。そこで引き起こされる暴力が外国のビジネスに向けられることはありません。もちろん、混乱に巻き込まれれば危険はありますし、混乱に乗じた犯罪が外国人に対して向けられることはありますが、この政治危機は外国の権益を狙ったテロのようなものとは異なります。同様にウクライナでも危機は主に国内的なものであり、日本のビジネスがこの政治暴動でターゲットにされるということはありません。ただ、こうした事件に乗じてウクライナで影響力のあるロシア系の勢力が商売敵である外国企業をターゲットにするようなことはあるかもしれません。いずれにしても、こうしたリスクは地政学的なものであり、物理的なセキュリティの問題とは異なっています。これに対してエジプトの場合は事情が大きく異なり、テロのリスクはほかの政治的な暴力や犯罪と同様に非常に深刻です。私は個人的に、エジプトの政治情勢は短期から中期的には安定していくと思っていますが、それでも経済および政治的なエスタブリッシュメントを狙った組織的な脅威が消えることは当面ないと思っています。外国企業は現政権を支援する勢力と見なされ、将来にわたり潜在的な問題や脅威を抱えることになると思われます。またケニアは短期的には深刻な状況が続くでしょう。ソマリアで過激派が圧迫されればされるほど、ケニアのソマリア系住民は疎外され、テロの脅威は増すことになります。ケニアでは今後、小規模であってもさらなるテロ攻撃が発生する可能性があります。そのほかの潜在的な問題は政治的な暴力であり、既存の権力や国家の資金の分配に関する政治的なコンセンサスが崩れる場合に、危険度が高まることになります。政治的な機能不全と腐敗に加え、そのような混乱の中を生き延びるためには非常に詳細な現地の専門知識が必要となります。プロフェッショナルなアドバイスや慎重な取り組みが必要になります。そのほかの国では、例えばアルジェリアでは大統領の権力移行に伴う深刻な政治危機が発生する可能性がありますし、リビアは国家を機能させるための政治的な一体性が欠如したまま、現在のような泥沼の状態が続く。当分の間、同国では深刻な暴力犯罪や誘拐のリスクが続くでしょう。今後数年間を見通すのならば、中米のベネズエラでも深刻な犯罪と暴力事件の増加が見られるでしょう。

マインドセットの問題だ

・・・あなたが書いた『海外進出企業の安全対策ガイド(並木書房)』では「セキュリティとは物理的な対策というよりも、むしろマインドセット(意識)の問題である」と論じています。この点をより詳しく説明して下さい。

ビルト:安全を確保する上でのポイントは「気をつけること」に尽きます。自分自身の周囲に気を配ること、自身がその周囲からどのように見られているのか、どのように振る舞えばいいのか、自分がどの程度その環境で目立っているのか、といったことに気をつけることが非常に重要です。ほとんどの人は、自分自身の周囲にある脅威に対して全く気がつかないまま生活を送っており、そもそも何が脅威になり得るのかということさえ意識せずに生活をしていることでしょう。ですから安全でいるための鍵は、周囲の脅威を知り、先手を打って予防策をとることです。もし犯罪者やテロリストがあなたに銃を突きつけてきたとしたら、「時すでに遅し」です。その時点でできることは、いかに早く反応して先に相手を撃つか、もしくは何らかの逃げ道を探すといった限られたオプションしかなくなります。ですから犯罪に巻き込まれることを回避し、先手を打って予防することが望ましいのです。 ですから、安全やセキュリティとは、基本的にはインテリジェンス(情報)に基づく対策だとお考えいただいた方がいいでしょう。

セキュリティ対策とは先手をとった予防策

物理的な力を行使するのは、最後の手段としてであり、ボディーガードをつけていれば安心なわけではないのです。インテリジェンスのプロフェッショナルたちは非常に教育レベルが高く、洞察力に優れ、知的柔軟性の高い人々です。多くの日本企業のビジネスマンや財務担当の方々が、こうしたインテリジェンスのプロたちを使うことによってもたらされるメリットや利益を理解していない現状は、非常に残念としか言えません。しかし、セキュリティ対策でもっとも重要なことは、情報をインプットして分析し、脅威に対する意識を高めることで、先手をとった予防策や準備をすることなのです。もし、あなたが自身の周囲で何が起きているかについての認識がなく、脅威に対して気づかずに準備もできなければ、安全でいることは困難でしょう。さらに、そのようなセキュリティの意識を高めることは、そのほかのビジネスのスキルの向上にもつながるものだ、と私は考えています。なぜなら自身のビジネス活動の周囲の状況を知ることは、狭義の脅威情報だけでなくその他の全般的な情勢についても広く深く知ることに繋がるからです。そしてこうしたアプローチは、脅威情報を含めた広範な情勢について継続的に分析し、評価する習慣をつくることに繋がると思うからです。より実践的・戦術的なレベルで言いますと、私たちはこのことを「状況認識を高める」と呼んでいます。

あなたがレストランで食事をするとしましょう…

ビルト:例えば、もし、あなたがレストランに入って食事をするとします。レストランに入ると同時に各テーブルをざっと見まわし、既にテーブルについている人々を観察し、出口や台所の場所や部屋の隅や窓の位置を確認し、潜在的な脅威がどこから発生する可能性があるかを瞬時に観察・分析します。また客の顔や振る舞いを覚え、潜在的な武器や危険な道具などがないかどうか、ここから逃げるとすれば退避ルートはどこになるかなどを考えるようにします。誰かのすぐ後ろに座れば、脅威に対して防御的な対応をとる時間が遅くなりますので、そのような場所に座ることは避けるようにします。 座席は壁などを後ろにして座れる場所を選び、自分の動作に制限を加えるような狭い角なども選ばないようにします。道路側の窓側の席も避けなければなりません。その部屋や周囲に対する視界が可能な限り広くとれる場所が望ましいでしょう。そして自身の視界に気を配ります。脅威は他人だけでなく、例えば火事や地震である場合もあります。

私は従業員の命を軽視する会社で働きたいと思わない

・・・日本では、昔から「水と安全はただ」だといわれており、今でも多くの日本人にこのような感覚が強く残っていると思います。ご自身の日本人との付き合いの中から、こうした日本人のメンタリティと欧米人の意識のギャップを感じた経験はありませんか。具体的にどんな時にそのようなギャップを感じたことがありますか。

ビルト:残念ながら水も安全もただではありえないのが現実です。水は地球上でもっとも価値の高いコモディティで多くの国では実際非常に高価です。安全も、しばしばほかの対策の副産物として得られることもありますが、基本的には「ただ」で得られるものではありません。もし水や洋服、食糧や防御対策、武器や意識や教育・訓練、これらを得るためにはすべてお金がかかりますが、もしこれらがなければ安全ではいられませんね。日本人のその言い回しは、今日の世界のリアリティとはほとんど接点がなくなっていると思います。日本人は水や安全という価値あるものを得るためにお金を払うということを受け入れる必要があります。私は個人的に従業員の命のプライオリティーが低い会社で働きたいとは思いません。会社は自分たちの従業員の生命を守り、その安全をはかる責任があり、そのために必要な投資をしなければなりません。

「もし何かが起きたら」という発想に乏しい日本人

それに加えて、恐らくはこうした背景があるからでしょうが、日本人は「もし何かが起きたら」という発想に乏しいと感じられます。つまり、万が一に備えるという習慣が欠けていると思います。もしそのような習慣があれば、その次に来るものは、万が一のために備えて準備をすることでしょう。もちろん計画は常にその通りに行くとは限りませんので、本来は計画があるだけでは足りません。そこで、先のご質問である意識の話に戻ることになります。状況に応じて考え、即興で対応し修正することができなくてはいけないのです。こうした能力は意識を高め、訓練を重ねることで培われて行きます。心の柔軟性と常に状況に順応する能力が求められるのです。もし日本の自衛隊がもっと海外での様々な作戦に参加していて、日本人が国際ビジネスに従事する前に数年でもいいのでそうした海外での自衛隊の任務に就くことがあれば、この面での意識を高めたり訓練をすることに大いに役立つのではないかと思います。もしくは海外の企業で数年間経験を積ませてから日本企業の海外ミッションに派遣させるのも1つのアイデアかもしれません。いずれにしても、意識を変えるということは、日本人や日本企業自身で考えていかなければならないものです。いろいろな方法があるとは思いますが、例えば海外での事業のキャリアが一定以上なければ海外事業を担当する管理職につけないような人事システムにすることで、国内事業の経験しかないものが、リスクの高い海外事業での政策決定に携われないようにすることなども効果があるのではないでしょうか。また、プロジェクト・マネージャーやシニア・マネージメントにもっと欧米人を入れることも、とりわけグローバルな事業における地政学的な意識向上やセキュリティの意識の改革には効果があると思います。

安全対策で欠けていること

・・・日本企業が安全対策を進める上でもっとも欠如している要素は何だとお考えですか?

ビルト:難しい質問ですが、1つは先ほどからご説明させていただいている意識の問題で、もう1つはいわゆる「duty of care(従業員を守る責任)」の問題だと思います。私は従業員に対する潜在的なリスクを無視することは、単純に受け入れられないことだと思っています。政治リスクやセキュリティ・リスクは、ビジネス活動の一部であり、事業計画の中に組み込まれていなければならない要素のはずです。それは人事やロジスティックスと同じようなレベルで事業計画の中に含まれていなければならないのです。実際、従業員が誘拐されたり殺害されれば、生活を破壊されたその家族は生涯、その影響から逃れられなくなり、家族にとっても会社にとっても甚大な財政的な損失にもなりますので、人事やロジスティックス以上に重要だということもできるでしょう。セキュリティは事業計画にとって不可欠かつ重要な要素であり、単なるコストや安く済ませればいい費用の一部と見なすべきではないのです。ですから、具体的な対策として、私は日本企業が意識を変えて、セキュリティに対する認識を改めることが大切だと考えています。情報やインテリジェンスを基本としたセキュリティやリスク・マネージメント計画を練り、必要とされる物理的な安全対策を構築することが望まれます。こうした一連の対策は、事業を実施し、事業を継続させ回復させることに長けたプロフェッショナルのグループによってなされる必要があります。これを実現するにはセキュリティに対する捉え方を企業の中で根本的に変えていくことが必要になるでしょうし、もしこれが達成できれば、日本企業が海外でより効率的に事業を展開し安全確保をしながら成功を遂げることに繋がると思います。

12/5 ZAKZAK『米議会が調査要求 「孔子学院」追及へ』記事について

表題の件、宮崎正弘氏のメルマガ「国際ニュース・早読み」の孔子学院の記事と中国の反応(日経記事)も併せて紹介します。外国では「孔子学院」に警戒感を持って臨んでおります。日本のそれの緩いこと。「孔子学院」を有する大学は「早稲田大学」「立命館大学」「桜美林大学」「工学院大学」等ですが、大学当局はこの記事を読んで何を考えるのか?何も考えないのか?官僚的に自分の見たくないものは見ないようにするのか、like an ostrich burying its head in the sand?文科省も税金が私大であっても投入されているのだから、見て見ぬ振りは通用しません。問題が発生or分かったら、すぐに手を打つことです。「タカタ」のように後で手を打つと賠償額は途方もないものになります。直接の損害はないかもしれませんが、個人の自由、特に言論の自由を認めない共産主義を蔓延させる狙いとすれば社会への毀損度が高くなります。

ZAKZAK記事

中国政府が出資する中国語教育機関「孔子学院」に関する米下院外交委員会小委員会の公聴会が4日開かれ、クリストファー・スミス委員長(共和党)は米国の学問の自由が脅かされていると危機感を表明、孔子学院に関する詳しい調査を議会の付属機関、米政府監査院(GAO)に要請する考えを示した。中国が各国の大学に開講している孔子学院をめぐっては、特定の問題が授業でタブーとされることなどを問題視し、閉鎖に踏み切る大学が米国で相次いでいる。米議会は今後追及を強める構えで、米中間の政治問題に発展する可能性がある。スミス委員長は公聴会で「中国語学習は米国の安全保障上の国益だが、孔子学院との関係がもたらす重荷を背負い込むべきではない」と問題提起した。委員長はGAOが孔子学院と各大学との契約内容を調べることによって、講師や学生の信教の自由が許されているか、天安門事件やチベット、台湾といった問題を自由に議論できるかなどを確認したいと語った。また中国国内にキャンパスを持つ米国の大学についても、中国政府から不当な圧力を受けていないかGAOに調査を求める意向を示した。 (共同)

■孔子学院 世界で展開する中国政府系の文化機関。言語や文化の普及を目的に、2004年から提携大学などへの設置が進み、14年11月現在で日本の14カ所を含めて約110カ国に430カ所ほどある。資金、教員、教材は中国側から全面的に提供する。学問の自由への懸念で閉鎖する動きも広がっている。

12/6日経記事

中国、米議会の「孔子学院」追及に反論

【北京=島田学】中国政府が出資する中国語教育機関「孔子学院」の米国内での活動を米議会が追及する構えをみせていることについて、中国外務省の華春瑩副報道局長は5日の記者会見で「米国側の要請を受けて教材などを提供しており、学問の自由に干渉したことはない」と反論した。孔子学院への偏見を捨てるべきだとも主張した。米国での孔子学院を巡っては天安門事件など特定の議論がタブー視されることなどが問題視され、閉鎖を決める大学が相次いでいる。米下院外交委員会小委員会は4日の公聴会で「米国の学問の自由が脅かされている」として調査に乗り出す考えを示していた。

宮崎正弘氏記事

7/4カナダのトロントにある「孔子学院」の前でPTAがプラカードを掲げて、反対運動を展開している。カリキュラムの偏向を問題視しているのだ。そもそも「孔子学院とは孔子に名を借りて中国共産党の宣伝をしている。教育目的を逸脱し子供らの教育に向上に役に立たない」とするカナダ市民、とくに中国系住民の抗議が教育委員会に集中していた。カナダへ移住した中国人は共産党をきらって国を捨てた人々が多い。トロント教育委員会は「孔子学院の九月再開」を暫定的に中止させる動議を圧倒的多数で可決させた(14年6月25日、EPOCH TIMES)。決議案は付帯条件に「もし再開させるのであれば、教材の公開を義務付ける」とした。教育委員会が強く問題としているのは孔子思想を教える機関ではなく、まさに中国共産党政治局常務委員の劉雲山が指摘したように「孔子学院は中国の文化戦争の戦場であり、かならず中国が使用している教材を使用し、中国的社会主義を世界に拡大する目的がある」としていることだ。トロントの孔子学院は2011年に37名の教職員が中国に招待され、五星ホテルと豪華レストランで連日もてなされてきた。そのあげくにカナダに孔子学院が開設された経緯がある。まるで中国政府の出資による文化戦争の先兵として利用されていると批判が渦巻いていたのだ(もっとも習いに来る人たちは孔子より、中国語を習得することが目的であり、実務的である)。 すでに2004年以来、世界的規模で孔子学院は開設されており、世界各地に400。膨大な資金が中国から投じられているが、とくに米国コロンビア大学に開設されて孔子学院には100万ドルが供与された。

▲北米もEU諸国も中国からの移民に大甘でありすぎた

こうした孔子学院批判の運動は世界各地の、むしろ在住中国人の反対によって行われているポイントに特色があり、せっかく外国へ移住しても子供たちが自由主義教育をうけず共産主義に洗脳されることを親は恐れるからだ。カナダはさきごろ、中国からの移民の制限を始めているが、この動きも世界に伝播しており、米国、EU諸国、豪、NZ、そして東欧諸国にも広がる勢いとなっている。米国の統計では、ちなみに2013年だけで7万1798名もの中国人がグリーンカードを取得している(次点はインドの68458人)。米国も投資移民を制限し始めているため、2011年に87016人、12年に81784とグリーンカード取得者が漸減傾向にあることは明瞭だ。しかも投資移民の申請ではなく、家族移住による永住権取得へと流れが変わっており、それが申請の65%を占めた。職業移民はわずかに16・3%でしかなかった。中国人が集中するのはカリフォルニア、ニューヨーク、フロリダ、デラウエア、イリノイ、アリゾナ、バージニア、メリーランド、ペンシルバニア州の順番だという。そしてカナダに先んじて米国の一部地域でも孔子学院への疑義が提出されている。

11/11カナダ最大都市トロントには中国系の「孔子学院」があって、中国語ばかりか、北京の指定する偏向教科書を使用し、おかしな教育をしているのは大問題だという騒ぎは春頃からあった。廃校をきめる権限はトロント公立学校教育委員会にある。10月29日、教育委員会のビルの周りはときならぬ在住中国系の人々のデモ隊が囲み、口々に「廃校」を訴えた。「中国共産党は悪性のガン」、「孔子学院は洗脳機関、廃止を」というプラカードが並んだ。実際に米国シカゴ大学、ペンシルベニア大学の孔子学院は廃校が決定している。トロントでの運動は六月に署名活動に発展し、廃校に賛同するPTAなど600名の署名が集まっていた。10月29日、教育委員会は 20 vs 2 という圧倒的票差で「孔子学院」の廃校を決定し、北京政府をたじろがせた。

12/5石平氏メルマガ『金融不安、貸し渋り、ヤミ金融…「失聯=夜逃げ」ドミノに見る中国経済の末日』記事について

北朝鮮も経済、社会がガタガタになっていますが中国も同じです。中国在勤時代、良く聞いたのは法の不整備を良いことにして会社を偽装倒産させて別な名前で新しい会社を興すというもの。日本であれば、一度倒産させた人間が新しい会社を興すことは2005年の新会社法になるまで役員の欠格事由というのがあって難しかったのが、緩和されました。でも嘘が当たり前の国で再チャレンジのような制度があったとしても悪用されるだけです。中国も次第に法整備され、(でも賄賂でどうにでもなるケースも多い)、結局支払できなくなった場合は夜逃げする方法を取るということでしょう。国土が広く、犯罪の多い中国では警察もまともな捜査をする訳がありません。ましてや以前賄賂を取っていた企業を追うことは自分の首を絞めることになりますので。夜逃げできなくなると自殺するしかなくなります。宮崎正弘氏の12/2メルマガ「国際ニュース・早読み」によれば江沢民派の軍高官が取り調べを受け、2人自殺したとのこと。北朝鮮のような粛清はなくなりましたが、右派闘争、大躍進、文化大革命という共産党内部の権力争いは今から50年前前後にもあった訳ですから。今でも奥の院で激しい権力闘争が行われ、負けた派閥が割を食うのでしょう。でも、北朝鮮、中国、韓国と経済・社会がガタガタになった時の世界の対応は?日本はどのようにこの渦から巻き込まれないようにしたら良いのでしょうか?少なくとも今度の選挙では安倍政権が続くようにすることと思います。他の政党では手に負えないでしょう。

記事

中国の新聞に今、頻繁に登場する新造語に「失聯」というのがある。「連絡を絶つ」という意味だが、多用されるのは企業経営者の場合である。倒産寸前の企業の経営者が突然連絡を絶って夜逃げする、それが失聯事件となって世間を騒がすのだ。もちろんその際、企業の借金や未払い賃金などが踏み倒されるのは普通である。

 たとえば最近、新聞に報じられた失聯事件を拾ってみよう。10月22日と24日、広東省にある2つの照明器具企業の経営者が相次いで失聯した。そのうちの1つの企業の場合、踏み倒された借金は7千万元(約13億4千万円)に上る。23日、陝西省の企業経営者が数億元の借金を踏み倒して失聯。25日、山東省でも企業経営者が従業員の未支払い給料45万元を踏み倒して失聯。11月5日、雲南省では、不動産開発会社の経営者が県の「重点開発プロジェクト」の工事の途中で失聯している。13日、中国中古車のトップブランドとされる「易車匯」の経営者が失聯、全国に点在する数多くの店舗が閉鎖された。同じ13日、河南省の物流大手「東捷物流」の経営者が失聯、同社に商品を供給している数百の企業は売掛金の回収ができなくなってしまった。そして14日、大連市で前代未聞の失聯事件が起きた。中之傑物流と邁田スーパーという2つの会社の経営者が同時に失聯したのだが、この2人は実は夫婦だったのである。このように多くの業界で、経営者たちによる夜逃げ事件が多発しているが、経済環境全体の悪化以外に、「高利貸」と呼ばれる闇金融の氾濫も、失聯事件を多発させた大きな原因である。

金融不安が高まってきている中で、保身に走る国有銀行が民間中小企業への融資を渋った結果、多くの中小企業が生き延びるために闇金融に手を出すことになった。だが、借りた金の法外な高金利に耐えられなくなると、経営者たちは結局、元本を踏み倒して失聯を選んでしまうのである。このような現象が広がると、窮地に立たされるのは高利貸をやっている民間金融業者である。貸金が踏み倒された結果、破綻に追い込まれるのは彼らの方だ。そうすると今度は、民間金融業者の失聯も始まる。たとえば、四川省の成都市では10月20日、民間金融業者、創基財富会長の段家兵氏の失聯が発覚したが、それに先立って、9月4日には聯成鑫という民間金融の経営者が姿をくらまし、同12日には、内江聚鑫融資理財公司の経営者が飛び降り自殺した。そして10月初旬、地元民間金融大手の四川財富聯合が破綻して、経営者の袁清和氏は夜逃げ先で拘束された。9月からの一連の破綻・失聯事件で焦げ付きとなった融資総額は百億元にも上ったという。

かくして今の中国では、多業界にわたる「失聯」が各地で広がり、そのドミノ現象で民間金融の破綻を誘発するという悪循環が始まっている。民間金融から大量の資金を調達しているのは不動産開発業者だから、現在進行中の不動産バブル崩壊はまた、悪循環に拍車をかけることとなろう。バブル崩壊後にやってくるのは金融の崩壊であるから、中国経済の末日が確実に近づいてきているのが分かる。習近平国家主席がアピールしてきた「大国中国」の経済という名の土台はすでに崩れかけている。

近藤大介著『金正恩の正体』について

表題本について書かれていたことについて感想を述べます。昨日に続いての北朝鮮の話題ですが、昨日の前田教授は金正恩の人権侵害がひどすぎて国際刑事裁判所の被告として裁かれるよう国連で採択されたことについてどう考えているのでしょうか?今後安全保障理事会にかけるようですが中国は反対しないでしょう。(中露とも真実人権侵害のひどい国ですが。アメリカだって黒人の扱いを見ていたらよその国をとやかくは言えません)。次の説明を読んでも簡単に人を殺しているのが分かるはず。70年前の女性の商売の話ではなく、今そこにある虐殺の話です。でもいくら言っても分かろうとしないのでしょう。左翼となりすましは。

1.南北統一

習近平は胡錦濤と違い北朝鮮の金体制を守るつもりはなく、米国と韓国に「我が国にとって大切なのは地域の安定であって、朝鮮の現政権の安定ではない」と伝えたとのこと。本年6/27朴槿惠が訪中した時、習は異例の歓待をし、朴に言ったのは「米軍が38度線を越えないならば、韓国が朝鮮半島を統一する応援をしても良い」と。朴は「在韓米軍は北朝鮮の脅威があるから存在するのであって北朝鮮が消滅すれば必要なくなる」と答えた。(P.224)

朴は先祖返りして中国の属国に無意識的になろうとしているのでは。南北統一にどのくらい金がかかるかも計算できない女性です。日本の支援をアテにされても困ります。12/3TVアンカーで青山繁晴氏は「中国に節度なく近づく朴大統領に軍部も知識人もウンザリしている。何が起きてもおかしくない」と言っています。南も北も問題だらけです。日本に近づかないでほしい。一番問題なのは米国民主党のオバマ大統領で力の行使を躊躇い、自分の手を汚さず他国に丸投げするタイプなのでアジアは中国に任せるといった意思表示をする可能性もあることです。北朝鮮は中国の支援抜きには経済的に立ち行きませんから崩壊は目前です。これに対応できるのは安倍政権だけでしょう。

2.先軍政治

金正恩は金正日のプリンス時代に、軍事で成功体験したことが忘れられず、それこそが北朝鮮統治の正統性があると思いこんでいる節があること。金正恩が金正日の後継と決まってすぐ、李英浩総参謀長の勧めで延坪島を攻撃(アメリカもこの小さな島のためには報復しない)して成功し金正日からも評価されたし、サイバー部隊の創設も父の金正日には考えられなかったことでこれを父に提案して認められたことが大きい。しかし独裁者は意に染まないと簡単に粛清してしまう。軍であろうと経済官僚であろうと。皆命がかかっているので生き延びるのに必死である。No2以下は皆そうである。命を助けて貰った張成沢・金敬姫(金正日の妹)夫妻に対して、崔竜海軍総政治局長は金正恩の命令で中国の支援取付工作をしに行ったがうまく行かなかったため、張を人身御供にして助かろうとした。裏切らないと生きていけない。こういう国では人材は育たない=経済発展はないし、国力も大きくはなっていかない。為政者の本分は国民が精神的・物質的に豊かに暮らせることと言うのが分かっていない。

3.女性関係

一党独裁の専制国家だけあって権力者の女性関係も乱れに乱れていた。金正日も遊び人だったとのこと。金日成主席のプリンス時代、街に車で外出し、いい女がいれば部下に命じて持ち帰らせたりしたそうな。張成沢は喜び組の女に手を出したり、女癖が悪く妻の金敬姫から離婚されてしまった。銀河水管弦楽団の歌手で後に金正恩の妻となる李雪主も毒牙にかかっていた模様。張成沢は中国と組んで経済成長させたかったが軍の利権を奪おうとし、軍の恨みを買い、李雪主の件もあって最終的には粛清された。捕えられてから、飢えたシェパード犬の檻の中に入れられる拷問を受けた。体中を噛み千切られて絶叫し、瀕死の重傷を負った。これは金日成曰く「どんな政治犯も耐えられない」と嘯いていた拷問とのこと。その後、刑を執行、至近距離から100発近く機銃掃射された後、火炎放射器で焼かれたとのこと。

4.映画「ザ・インタビュー」について。

下記の時事の報道にあるようにアメリカはやりすぎではないか。暴虐な君主と言えども国家元首の暗殺をテーマとする映画を作るのは。米国の映画産業も自由主義の敵・ソ連が崩壊し、共産主義国・中国の変節(実質資本主義経済、政治は一党独裁)で敵に相応しい国がなくなってきたので北朝鮮に標準を合わせたのでは。儲け主義の典型。中国が北朝鮮を見捨て始めたのも大きいのでは。2007年米国で制作された「南京」も中国マーケットを睨んで作られたもの。事実がどうあろうとアメリカ人には関係なし。それはそうと中国で金正恩は「金三胖(=金王朝の三代目のデブ)」と呼ばれています。

【ワシントン時事】北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺を題材にしたコメディー映画の公開を予定している米映画会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが大規模なサイバー攻撃を受け、連邦捜査局(FBI)が2日までに捜査に着手した。ロサンゼルス・タイムズ紙などが伝えた。北朝鮮の報復との見方も浮上している。「金正恩暗殺」映画公開へ=北朝鮮は「懲罰」警告。タイムズ紙によれば、「平和の守護者」を名乗るグループが11月下旬、ソニー・ピクチャーズにサイバー攻撃を仕掛けた。平和の守護者は同社の「機密」を入手したと主張。サイバー攻撃後、未公開作品や話題作「フューリー」を含む同社映画が、インターネット上に流出した。 ソニー・ピクチャーズが今月下旬に公開を予定しているのは、金第1書記とのインタビューを目指すトーク番組司会者らが中央情報局(CIA)の指示で暗殺を試みる「ザ・インタビュー」。北朝鮮外務省は今年6月、報道官声明を出して強く反発していた。(2014/12/02-16:57)

12/3 BS4『激論慰安婦問題と世界の目 誤解と批判に日本は?』について

祝賀火箭“隼Ⅱ”発射成功!!本日(12/4)の日経によれば「今度の衆院選の予想は自民党単独で300議席を窺う勢い」とのこと。公示前295議席より増やす模様。いくら腐ったマスコミ(投票者の判官贔屓心理を利用した野党への加勢)と言えども予想数字が大きく外れたら信用を失うことになるので、そこまでは出来ないでしょう。MEDIA KOKUSYOによれば10月の新聞発行部数(押紙を除く)は朝日:7,021,480(-19万2642)、読売:9,371,103(+12万8489)、毎日:3,328,281(+3万1619)、産経:1,671,465(+7万1043)、日経:2,737,373(-2万9647部)で対前年同月差は、朝日が-51万8764部、読売が-51万1522部と退潮傾向が明らかですから。財務省のいろんなキャンペーンも功を奏していません。

さて標記の件ですが、西岡力(東京基督教大学教授)VS前田朗(東京造形大学教授)でしたが、途中から見たのですが不愉快そのもの。前田教授は戸塚悦朗弁護士に教わりながらクマラスワミ報告に関与したとのこと。戸塚は「性奴隷」と言う言葉を発明した輩、前田はWikiによれば「在日朝鮮人の人権に関する運動を行っている。北朝鮮による日本人拉致問題については、「拉致が事実だとすれば、国家主権の侵害であり、刑事犯罪であり、基本的人権の侵害」とし、「犯罪事実を示す根拠があるならば、国交正常化を図り、根拠を明示して解決をめざすべき」などと主張している。北朝鮮が事前通告なしに打ち上げた「衛星」が大気圏外で日本列島上空を通過し太平洋上に落下した事案(1998年8月31日)について、「事前通告がなかった」ことを非難の論拠にする日本政府の姿勢に対し、衛星打ち上げを日本が北朝鮮に対して事前通告をしたことも、中国に対して事前通告を行うよう求めたこともないことを指摘し、相互主義に反すると主張している。また、この事案に際し、在日朝鮮人への「嫌がらせや脅迫の電話。朝鮮学校への落書き。朝鮮学校生徒に対する暴力や暴言」といった人種差別による犯罪が起こったこと、および、そのような予測された事態に対し、政府もマスコミもなんら対策を取らないことを批判している。朝鮮大学校においても教鞭を執っている。」とのこと。戸塚も前田も日本への名誉棄損で訴えるべき輩と思います。普通の日本人であれば不名誉を恥と考えるのですが、日本を貶めることに生き甲斐を見出しているのですから、日本人ではなくなりすましでしょう。北朝鮮国民になって粛清されれば良いのに。自分は身を安全な所(日本)に置いて、その所の悪口を言うのですから卑怯者です。前田教授に教わっている学生は悲惨です。彼の説に従わなければ単位が取れないのですから。東京造形大学教授も良く考えた方が良い。さて感想ですが、

1.事後法で裁く

70年近く前に行われたことを現在orそれ以降の価値観で断罪するのは事後法ではないのか。(前田教授はそういう意味で中国人、韓国人に近い)。前田教授は「ホワイトスレーブ条約」を日本は1910年に批准したと専門的な話をするが、断章取義では。自分の都合の悪い所は隠蔽し、他人の悪い所を糾弾するよく左翼が使う手。「ホワイトスレーブ条約」など知っている人は殆どいないだろう。日本人が日本を貶めるのだからと他国の人は信じてしまう。あの当時売春は違法ではないし、それを言えば今でも一番の人権侵害は戦争被害と思いますが、彼らはアメリカ、ロシア、中国の戦争行為、チベット・ウイグルの侵略について何も言いません。

2.植民地主義・人種差別

戦中・戦前では植民地、人種差別があってその国民・民族全体が人権侵害を受けたのに、売春婦というのは一部ではないのか。もっと大きな悪に対して何も言わず、言い易い所で非難するのはご都合主義、卑怯者のやることでは。

3.西岡教授と前田教授の意見の一致部分、西岡教授纏め

(1)「ホワイトスレーブ条約」によれば未成年以外強制されなければスレーブとは言わない

(2)クマラスワミ報告修正のため国連人権理事会に日本政府は訴える

12/2日経『日本国債を「A1」に格下げ ムーディーズ』『日本改革後退許されず』記事について

本記事も財務省が裏で動いているのでは。11/26TVアンカーで青山繁晴氏は「“ミスター財務省”の発言として『今回の解散劇は、安倍グループがしょせん自分のことだけを考えてやった。改めて自覚したのは、この国を守るのは、われわれ財務省だという事実だ。今回は完敗だが、安倍政権はしばらく継続すると考え、やり直す』」と財務省の思い上がりと裏で政治家(特に選挙基盤の弱い自民党1年生議員)に増税先送りさせないように画策していたと話しております。今回の選挙は大義名分がないのではなく、国策を誤らせてきた財務省(大蔵省)との戦いです。第一次安倍内閣はマスコミと官僚(特に年金問題で厚労省に繋がる自治労)に潰されました。今回マスコミは朝日の捏造報道で力が落ちてきているので、役所の中の役所である財務省に狙いを定めて戦いを挑んだものと思われます。財務省が姑息なのは世界の人脈を活かして増税先送りについて批判的な発言をさせることです。G20でIMF専務理事のラガルドが「消費税について法律で定めたとおりに約束が実施されることを強く希望する」と発言させたのもそうでしたし(日本もIMFの大出資国:2位6.46%、2010年)、今回のアリシア小川もその流れでしょう。谷垣自民幹事長が公明党と今度の選挙目標で「過半数の238議席では少ない、270議席(安定多数が266議席であるにも拘わらず)」と発表したのも裏で元財務大臣の谷垣に「次の総理はあなたです」と財務省が囁いたのでは。総裁の意向を無視して勝手に数字はいじれないはず。財務省と既得権を持った老害政治家が裏で蠢いている気がします。

昨日の株価は73円上げ、かつ長期金利も0.415%と▲0.015%下げています。ムーディーズの国債格付け下げの影響はないです。「日本売り」には繋がっていません。そもそも「自国通貨で自国の国債を持つ場合は格付けに拘わらずリスク掛け目はゼロ」(SMBC日興証券・末沢豪謙氏)なので財務省がいろいろ工作しても市場は見透かしていると言うことでしょう。

記事

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは1日、日本国債の格付けを最上位から4番目の「Aa3」から「A1」に1段階引き下げたと発表した。安倍政権の消費再増税の先送りなどを受けて「日本の財政赤字は依然として高水準で財政再建は時間の経過とともに難しくなる」と指摘。2020年度の財政健全化目標の達成は不確実性が高まっているとした。同社による日本国債の格下げは11年8月以来で約3年4カ月ぶりだ。大手格付け会社が日本国債を格下げするのは安倍晋三首相が消費税率の引き上げ延期を表明して以降初めてになる。今後の格付けの見通しは安定的とした。日本の格付けは「Aa3」の中国や韓国よりも低くなる。日本国債の分析を担当するトーマス・バーン氏は同日の記者会見で消費再増税の先送りが「(格下げの)重要なポイントを握っている」と述べた。格下げの理由には(1)財政健全化目標の達成に不透明感が強まっている(2)成長戦略の実行に不確実性が高まっている(3)中期的に国債利回りが上昇し債務返済能力が低下するリスクが高まっている――点を挙げた。日本の7~9月期の実質国内総生産(GDP)が2期連続のマイナスとなり08年秋のリーマン・ショック以降で「3度目の景気後退局面に入った」とした。経済成長とデフレ脱却の達成は安倍首相の経済政策「アベノミクス」が本格的に始まった2年前よりも厳しくなっていると指摘した。大規模な金融緩和についても「2%のインフレ目標に向けた日銀の政策により、いずれ国債利回りが上昇し、政府の借り入れコストが上昇する可能性がある」とした。今後の見通しを安定的とした理由は国内投資家による日本国債への投資意欲が強いことを挙げた。米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は安倍政権の経済政策を評価し、今のところ日本国債の格付けをダブルAマイナスに据え置いている。大手格付け会社のフィッチ・レーティングスはシングルAプラスだが、消費再増税の先送りなどを受けて点検作業を急いでいる。

Alicia Ogawa

記事

慌ただし<決まった衆院選は海外の識者にどう映るか。金融機関の勤務などを通じて滞日経験が長く、海外投資家の動向にも詳しい米コロンビア大の日本経済経営研究所ディレクター、 アリシア小川氏に聞いた。

——消費税を遅らせた安倍普三首相の決定をどうみますか。

「首相が短期間で増税の延期に転じた速度に驚いている。いつ誰の意見を聞いて重大な決断をしたのか過程がやや不透明だ」「首相が財政健全化に向けた新たなシナリオを確約すれば、投資家が日本株の売りに走る理由はない。海外投資家の日本国債の保有比率は非常に低い。日銀が多額の国債購入を絞り始めない限り債券市場への影響も限られ問題はない」

——財政の改善目標は達成が難しくなりました。

「増税を先送りすれば厳しい改革を後年度に迫られるのは当然だ。財政健全化を後戻りさせる選択肢は首相にはない」「選挙が首相の構造改革にプラスに働くのか投資家は理解しづらい。長期政権に向けた権力基盤の強化が狙いなのは明白だ。しかし今夏の滋賀県知事選に続き、先の沖編県知事選でも与党候補が敗北するなど、米市場では首相の求心力はピークを過ぎ、政権が衰退過程に入っているととらえる傾向が強い」

——選挙の争点はアベノ ミクスへの評価だ。

「環太平洋経済連携協定 (TP P)交渉の迷走など、 支持率が非常に高い局面でも首相は困難な改革をやり遂げる気概を感じさせなかった。首相が成長底上げに向けた改革を追求しないと市場が突き放して割高な日本株が急落しかねない」 (聞き手はワシントン=矢沢俊樹)

11/29産経の古森義久氏記事『日本戦争犯罪調査、3つの教訓』について

慰安婦のデッチ上げが中国の長期間に亘る戦略的謀略によることが明らかになってきました。韓国と言うか朝鮮半島は事大主義なので日本が「まとも」に反撃すれば擦り寄ってくるでしょう。(もう付き合いは願い下げですが)。南京虐殺や黄河決壊は国民党の蒋介石が宣伝戦として「強かった日本軍」を貶め、世界を味方につけるために仕掛けたものです。黄河決壊は直ぐに嘘とばれましたが。アイリス・チャン(『The Rape of Nanking』の著者)の自殺も嘘に気づいた彼女が良心の呵責に耐えかねてしたとの説もあります。戦後70年近く反日国に対し目立った反論をしてこなかった日本政府にもっと怒りを持った方が良いと思います。自民党の治世が長かったですが、マスコミと野党が組んで反論を許さないようにしてきたことが大きいと思います。国民主権なので選挙こそがその権利を行使する良い機会となります。親中派、親韓派の自民党議員、民主党、社民党、共産党は日本に仇なす政党です。小選挙区では「より良い候補」への選択、比例は「次世代の党」がお勧めかと。安倍内閣の「戦後レジームからの脱却」を実現させましょう。次世代に汚名を残して死んで行って良いのですか?

記事

米国政府が8年もかけて実施したドイツと日本の戦争犯罪再調査の結果(11月27日付朝刊既報)は、日本にとって慰安婦問題での貴重な教訓を与えた。まずはこの問題での国際的な日本糾弾が虚構であること、その日本糾弾の真の主役が中国系勢力であること、そして日本が次世代の国民のためにも冤罪(えんざい)を晴らす対外発信を欠かせないこと、などだといえる。

クリントン政権下での1999年からのこの大規模な調査は、対象に なった書類がなんと850万ページ。あくまでドイツが主体だったが、日本についても合計14万ページ余の戦争犯罪関連の書類の存在が報告され た。その総括はIWG(各省庁作業班)報告と呼ばれた。事前の指示は日本の慰安婦制度の犯罪性、強制性や奴隷化に関する書類をも探すことを具体的に求めていたが、なんとその種の書類は、一点も発見されなかったというのだ。調査の当事者たちもこの結果に仰天し、当惑したことを最終報告で率直に認めていた。結果の分析に参加したジョージ・ワシントン大学の楊大慶教授らは最終報告の付属論文で慰安婦問題について「その種の書類は今回の調査では発見できなかったが、存在しないわけでない」と、種々の仮説を弁解として記していた。だが最終報告は同時に、慰安婦制は当時、日本国内で合法だった売春制度の国外への延長であり、日本軍は将兵の一般女性への暴行や性病の拡散を防ぐためにその制度を始めたという経緯をも記し、米軍側はそこに犯罪性を認めていなかった実態をも伝えていた。

さて、ここでの日本側への第1の教訓は米国政府がここまで努力して証拠や資料がなにもないということは、実体がなかったということだろう。「日本軍が20万人の女性を組織的に強制連行して性的奴隷にした」という非難の虚構は米側の調査でも証明されたのだ。

第2には、この米国政府をあげての大調査の推進には、在米中国系の反日組織「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)が、異様なほど大きな役割を果たしていた。IWG報告の序文では、調査の責任者が冒頭に近い部分で抗日連合会の名を具体的にあげて、この組織が代表するとする戦争の犠牲者たちへの同情を繰り返し、今回の調査が慰安婦問題などで日本の残虐性を証明する新たな書類を発見できなかったことを謝罪に近い形でくどいほど弁解していた。抗日連合会は在米中国系の活動家中心の組織だが、中国政府との絆も緊密で、日本の「戦時の残虐行為の糾弾」を使命として掲げ、1990年代から戦争捕虜、南京事件、731部隊などを提起して、日本をたたいてきた。IWG調査でもクリントン政権に強力なロビー活動を仕掛けていたという。慰安婦問題でも、主役は表面では韓国系にもみえるが実際は抗日連合会を主軸とする中国系だという実態がここでも証されたといえる。

そして第3の教訓は、慰安婦問題での日本非難の虚構が米側でもここまで実証された以上、日本側にとってのぬれぎぬ晴らしの必要性がさらに鮮明になったことである。このままでは日本の国家も国民も20万人の女性をセックスの奴隷へと強制したという無実の罪を次世代へと残していくことになるのだ。(ワシントン駐在客員特派員)産経ニュース【緯度経度】

11/26サンケイ 渡辺利夫氏『中国膨張の要は国家資本主義だ』 の記事について 

中国とは、何清漣(深圳法制報記者、米国亡命)が言う「中国共産党の支配は党の喉と舌である宣伝部でfabricationやfalsificationした記事や報道を配信することで大衆に共産党の都合の良いことだけの刷り込みを図り」、毛沢東の「政権は銃口から生まれる」=軍による恐怖政治で統治している国です。何女史が言う権(quan2)と銭(qian2)の交換方式こそが中国歴代王朝の中で中国共産党が一番腐敗した政権と言われる所以です。ですから、周永康のように1兆6500億円も蓄財できるのです。略奪社会主義以外の何物でもない。渡辺氏は拓殖大学総長で『君、国を捨つるなかれ』や『新脱亜論』を著し、慶應出身者らしく福沢諭吉の唱えた脱亜論を発展させ、中韓とは当然距離を置くことを主張しています。それにしても慶應は創業者の精神を忘れた人の何と多いことか。特に企業経営の経営者レベルで何も考えていない人が多いように見受けられる。本記事にあるように中国は国営企業が肥大化し、公正な競争を阻害すると欧米に思われているため、TPPには参加できず、そのためブリクス銀行、アジアインフラ投資銀行のように裁量の範囲が大きい銀行の融資をテコに中国との貿易を活発化しようと思っています。中国国営企業の規模の大きさに日米欧の民間企業は対抗できず、また賄賂を得意とする国と公正な競争は望むべくもありません。また、ナチスドイツに準えて中国共産党治世の崩壊についても触れられていますが、正しく「備えあれば患いなし」です。日米同盟を堅持し、かつ中国の物量作戦に対抗するためには、ミサイルを弾切れなしで撃墜できる高性能レーザーの開発が必須です。

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中国は計画経済部門を縮小し、民営化の推進や外資系企業の導入を通じて高成長を実現したというイメージを抱く人が多いが、誤解である。中国の市場経済化は2000年代に入って間もなく終焉(しゅうえん)し、その後はステートキャピタリズム(国家資本主義)ともいうべき経済へと変質した。以降、中国の成長牽引(けんいん)車は、中央政府が管轄する独占的企業群となった。資源、エネルギー、通信、鉄道、金融の5分野の特定国有企業が国務院直属の資産管理監督委員会の直轄下におかれ、「央企」と略称される。

 ≪政治権力と結託した「央企」≫

央企は約11万社の国有企業のうち113社である。「フォーチュン」誌の世界売上高上位500社の中で中国は91社、日本の57社を上回る。91社のほとんどが央企である。上位10社には、3位に中国石油化工(シノペック)、4位に石油天然気(中国石油)、7位に国家電網(ステートグリッド)が名を連ねる。これら央企が、公共事業受注や銀行融資の豊かな恩恵に浴して高利潤を謳歌(おうか)している。実際、国有企業11万社の利潤総額ならびに納税総額でそれぞれ60%、56%を央企が占める。事業規模に応じて傘下に子会社を擁し、事業所数は2万2千に及ぶ。中国経済の命脈を制するこれら企業群が、共産党独裁の財政的基盤である。トップマネジメントは各級党幹部とそれに連なる人々が占める。央企の傘下に重層的に形成されたこの国有企業群は、誰もが制することのできない強固な権益集団と化している。中国企業の伝統は「官僚資本」である。企業が政治権力と結託して、資産規模の極大化を図る中国流の企業形態である。共産革命前の中華民国期に「四大家族官僚資本」と呼ばれる浙江財閥の築いた富は圧倒的であった。央企はその現代的バージョンである。国家資本の潤沢な恵与を受けて拡大する央企の力量を、海外に向けて放出しようというのが、中国の国際経済戦略の要である。

 ≪金融秩序への新たな挑戦≫

10月24日、北京の人民大会堂に東南アジアと中東の21カ国の代表を集め、「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)の基本合意書の調印が行われた。設立資金1千億ドルのうち500億ドルを中国が出資、銀行の本部は北京に置き、総裁は中国高官だという。開発途上国の陸上・海上の輸送インフラ、エネルギーインフラの高まる建設需要に央企の供給力をもって応じ、その海外進出を促すというのが銀行設立の狙いである。中国の外貨準備高は今年上半期に4兆ドルを超え、2位の日本をはるかにしのいだ。500億ドルの出資など容易なことであろう。中国主導の下でインフラ網を構築し、これにより日本主導のアジア開発銀行(ADB)の地位を相対化させる戦略である。西沙諸島、南沙諸島をめぐって軍事的緊張をはらむベトナム、フィリピンをAIIBに誘う一方、日本、米国が調印式に招かれていないのはその戦略ゆえであろう。さかのぼって7月15日には、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカの新興5カ国(BRICS)の首脳会談がブラジルで開かれ、そこでは5カ国それぞれが100億ドルを出資して500億ドルの資本金をもつ「新開発銀行」(NDB)の設立が合意された。開発途上国のインフラ関連投資への金融支援が目的とされる。同時に、経済危機に陥った国への緊急融資に1千億ドルの外貨準備基金を創設、うち410億ドルを中国が担う。国際通貨基金(IMF)・世界銀行による旧来の金融秩序への挑戦である。

≪限界まで膨れる社会的不満≫

央企という独占的企業集団を擁して国家資本主義の道を突き進む中国は、膨大な国家資本をもって新たな金融秩序の形成者たろうとする意思を固め、米中の覇権争奪戦の一方の雄をめざしている。恐るべきは軍事力増強ばかりではない。BRICSや開発途上国において力量を発揮し、彼らをみずからの影響圏に誘い込み、その加勢を得て「中華民族の偉大なる復興」への道を歩む。貧困農民のとめどない都市流入、少数民族の抵抗、環境劣化、官僚の腐敗・汚職、所得格差の拡大は、すでにおぞましいレベルに達している。限界ぎりぎりにまで膨れ上がる中国の社会的不満に国内政策で対応する術(すべ)は、「和諧社会」実現を求めて挫折した胡錦濤前政権で尽きた。習近平政権は対外膨張路線によりフロンティアを拡大し、そこで得られる富と権威で内政に臨もうと決意したのであろう。第一次大戦後に追いつめられたドイツ国民の鬱積する不満が、アドルフ・ヒトラーをして激しい対外侵略に駆り立てた真因である。「第三帝国」の興隆は、しかし周辺国と米国の反発を招いて惨たる崩落を余儀なくされたという歴史的事実が想起される。膨張する中国の帰結がいかようであれ、備えに怠りがあっていいはずがない。