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川田 稔著『昭和陸軍全史-1 満州事変』を読んで
表題著作を読んで、その他関連する部分も含め、不断考えている問題について挙げて行ってみます。時間をかけて答えを見つけていければと思っています。
- 大正4年(1915)に大隈内閣は対華21ケ条の要求を袁世凱に出したが、これが侵略の嚆矢と考える人もいるがそうかどうか?
- 昭和3年(1928)、張作霖爆殺事件を何故起こしたのか。(一説にはロシアの諜報機関が起こしたものとの説もあるが)。息子の張学良が反旗を翻すのは目に見えていたのに。実の父を殺されて日本の言うことを聞くわけがなかったと思います。
- 歴史的に見て、中国大陸は漢民族で異民族支配が長かった。清国は満州族で、旧満州と言われる東北3省には漢民族を入れないようにしていたのにどうして張作霖が力を持てたのか。
- 陸軍の派閥争いで長州閥(山縣→田中義一→宇垣(岡山)、上原(薩摩))と一夕会(長州以外)で、結局下剋上となって一夕会に乗っ取られた。派閥抗争では強い日本はできないのに、長州に対する恨みが先に来てしまった?
- 下剋上に対して厳しい処分ができないため軍規が緩んでいった。昭和6年(1931)の満州事変は政府の不拡大方針に関東軍が従わずズルズルと戦線拡大していった。何故厳罰で臨めなかったか?内乱になる可能性もあったとしても。それが石原は中国との戦争(長城以北は漢民族の土地ではないから)に反対していたにも拘わらず、武藤章が盧溝橋事件を起こし(とはいっても中国共産党が国民党と日本軍を戦わせるため発砲したと劉少奇が言っていますが)てしまう遠因にもなります。
- 軍事大臣現役制(倒閣に利用)、統帥権干犯は明治憲法の穴であった。これを防ぐ手立てを考えるべきだったのでは。
- 資源確保のために、中国大陸に出ていくのが当然視されていたが(永田鉄山、石原莞爾)、中国は歴史的に異民族支配だから日本が支配して良い、清国は満州族なので日本に民族的に近いという論理(石原)で被支配民族が納得するかどうか?一方、エリザベス・シュンペーターやヘレン・ミアーズは日本の満州進出を欧米列強が採用している植民地政策と同じことをしているだけと見ていました。
- 英米と戦争するときに、世界に天皇の詔勅に人種差別撤廃、植民地解放を何故アピールしなかったのか。それを世界にアピールすべきであった。そうすれば戦いに敗れても道徳的優位は保てたと思います。大正8年(1919)パリ講和会議では人種差別撤廃を、昭和18年(1943)の大東亜会議では自主独立を訴えたのに。
ノーベル物理学賞受賞者・中村修二氏についてのコメント
10/22渡部亮次郎氏のメルマガ「頂門の一針」に表題の記事が掲載されていましたので紹介したいと思います。アメリカ人が受賞の様子をTVで見ていて、「最低の受賞者だ」と言われたとのこと。日本人の悪口ばかりだったとのこと。記事の他の部分は事実かどうか確認できませんが、この部分は事実と思います。日本でのTV報道ではその部分をカットしていたので悪い印象は持ちませんでしたが。韓国に技術を高く売りつけたのが真実なら、強欲、売国奴に違いありません。素直に受賞が喜べなくなりました。どうせなら、彼でなく日亜化学工業こそが受賞に値するのでは。
<掲載記事>
【日本人3人のノーベル物理学賞、シカゴじゃシラけているぜ! 】
米国企業の研究開発の末端の末端で働いている私は「日本人がまたやったなぁ!」とノーベル賞受賞者が発表された翌日に出勤すると言われるのが同じ日本人として嬉しい。IPS細胞の山中教授の時は「人間の細胞をリセットするなんて、どこまで日本人は優秀なんだ?」と同僚達から言われた。「日本人のIPS細胞の発見でうちの会社のバイオ部門も儲かるぞ!」と同僚達は喜び、うちのグループ企業の中のバイオ関係の会社や関連する検査装置を開発している会社の株価も実際に上がった。しかし今回の青色発光ダイオードの発明での日本人の受賞に私は非常に迷惑している。言っておくが、ノーベル賞受賞の会見なんて、世界中のテレビで放映されるものであり、勿論うちの会社の研究開発のメンバーは全員観ているし、シカゴのテレビでも繰り返し放映される。私の同僚達がN氏のノーベル賞受賞の会見を観て驚いてしまった。今までのノーベル賞受賞者の中であの日本人は最低の研究者だと口々に言うのである。同時受賞した赤崎勇氏と天野浩氏は日本が誇る優秀な研究者であるが、カリフォルニア在住のN氏はもはや日本の国籍ではなく、アメリカ国籍なので、アメリカ人のノーベル賞受賞者としてアメリカのテレビは取り上げるので、アメリカではN氏中心に報道されてしまうのは仕方ないのだ。赤崎勇氏と天野浩氏は日本が誇る優秀な研究者なのに、それを台無しにしてしまっている。非常に勿体無いのだ!先ず最初に私が感じたのは彼の英語が私と同じぐらいに滅茶苦茶下手であるということだが、それは置いといて、彼が会見で話したのはほとんど日本の悪口ばかりである。彼は日本企業での研究発環境は奴隷並みであり、会社を退社した後も企業秘密漏えいの疑いで訴えられたりして、日本では研究者達がどれだけ虐げられているかを世界中の人達が観ているテレビカメラの前で力説しているのである。彼が下手な英語で勤めていた会社が発明特許を独占したことや、莫大な利益を会社にもたらした自分の発明に対して数万円の報奨金だけしか貰っていない不公平さを興奮しなから話していた。それに彼が渡米後にその会社から企業秘密漏えいの疑いで提訴されたこともAnger(怒り)という言葉を使って日本企業の酷さを身振り手振りで力説していた。カリフォルニアでのN氏の会見は日本のテレビでも流れているのだろうか。私の同僚達は1000歩譲って、彼の話しが本当だとしても、ノーベル賞受賞のキッカケになる研究の機会を与えてくれた日本企業に対するAnger(怒り/恨み)が研究のエネルギーになっているなどというふざけた内容を世界中の人々が観ているノーベル賞の受賞会見で発言するのはノーベル賞受賞者を汚すような品格のない行為であると皆は口を揃えて言う。ノーベル賞を受賞するような科学者は人種を問わず、世界中の子供達が憧れるものであり、ああいう日本人を自分達の子供が真似したら将来にとんでもない世の中になってしまうと言うのだ。あんな恨みを人前で言うノーベル賞受賞者を今まで観たことがないと同僚達は言う。申し訳ない! 同じ日本人として恥ずかしい!そして同僚達から「ほそみち、お前が日本企業を辞めてアメリカに来た理由が判ったよ。」と言われるのが滅茶苦茶腹が立つのだ。
私は同僚達に実は彼は科学者ではなく、詐欺師であることを説明した。私から言わせれば彼は国賊である。どうしても日本を貶めたい朝日新聞の慰安婦捏造事件よりももっと直接的に世界に発している。彼が間違ってノーベル賞を受賞することになったのには色々な理由があることを同僚達に説明した。私は随分前から日本の技術が海外、特に韓国企業に流失することに懸念していたが、その代表的な人が彼である。先ずはっきり説明しておくが、青色発光ダイオード自体を開発した天野氏はN氏が開発したとされているツーフロー装置は特許として全く価値がないものだということを裁判ではっきり示している。だからそもそもN氏と天野浩氏が青色発光ダイオードの発明で同じノーベル賞を貰うには相当な無理がある。だから今回のノーベル賞は別の意味で面白いかもしれない。彼がノーベル賞を受賞する理由になったのは青色発光ダイオードの原料である窒化ガリウムを量産化できる製造方法を開発したことである。「アニール」という製造方法はそれまで世の中に存在しなかった画期的なものであり、初期段階の青色発光ダイオード製造工場においてそのアニール製造方法を採用していない工場は世界のどこにもなかった。それはN氏ではなく、彼の部下が発見・開発したものである。それに対して、N氏が唯一開発に関わったとされる「ツーフロー」という装置は公知の技術で製作されたものであり、一番に貢献したのは工場にいたガラス職人の職人技だったとも言われている簡単な仕掛けを既存のMOCVDという装置に追加しただけのものであった。実際にもツーフロー装置では製品のLEDを製造されたことは一度もない。N氏が彼の部下が発見・開発した画期的な数々の手柄を全て自分のものに出来たカラクリは単純なものだった。彼は1994年以降は研究に従事していないことは明らかであるが、発表した論文にはファーストオーサー(筆頭者)になっていたのだ。実は当時彼の部下達は論文の書き方を知らず、そういう論文書きは全てN氏に任せていたのであるが、論文のファーストオーサーが彼の名前になっていても「自分の名前が出ているからいいか」という程度で片付けていたことが幾つもの業界雑誌で記事になっている。論文に自分の名前を載せただけで笹井氏のように自殺に追い込まれることもあるが、間違った人をノーベル賞受賞者にする力があるのも論文である。そして河野談話と同じで、一度世の中に出てしまったものはそう簡単には取り消しできないのだ。こういう恥ずかしい事をやる人が次にすることは決まっている。自分がその企業で知り得た技術を海外の企業に売ってお金に変えるのだ。彼はその企業が持っている特許には穴があるとライバル会社のCree社に売り込んだのである。彼がCree社に行かずにカリフォルニア大学のサンタバーバラ校という州立大学の教授に就任したのはその大学のスティーブン・デンバース教授がそのままライバル会社であるCree社に行ってしまえば訴えられると説得されたからであるが、後に彼はデンバース教授とその日本企業の特許技術を食い物にし、彼らはまんまと大金を手にするのである。N氏は後にCree社の子会社のストックオプションで10億円ほど儲けたことも暴露されている。
またN氏は韓国のライバル企業の技術顧問にもなっており、現在日本の社会問題にもなっている日本の技術流出の典型的な人なのである。彼は日本企業から訴えられて当然であり、日本人が汗水流して開発した技術を法律の網の目を掻い潜って、海外の企業に売り渡す奴を国賊と呼んで何か問題があるだろうか?彼はあの会見で日本企業では奴隷並みの研究者だったと言うが、それも嘘である。言葉は悪いが、あんな地方の中堅企業において、40歳過ぎの研究員が20年以上も前に年収2000万円もの給料を貰っていたのは決して奴隷の身分ではないことを証明するものである。しかも彼はその企業で働いていた11年間で報奨金として同世代の一般社員よりも6195万円も上乗せして貰っていたことが公表されている。どうして彼はあんな会見で平然と嘘を話して日本を貶めるのだろうか?Angerは彼ではなく、我々日本人の方である!日本企業から企業秘密漏えいで訴えられた彼はCree社を守る為に逆に日本企業を訴えるのであるが、勝ったのは彼とCree社であると言えるだろう。武田信玄の「攻撃は最大の防御」であることをカリフォルニアの優秀な弁護士が実践した見事な勝利であった。徳島という地方の中小企業がアメリカ企業を訴えるのにはかなり無理があったかもしれない。発明の特許の権利は会社にあるのか、研究者にあるのかという問題はあるものの、「日本の司法は腐っている」と会見したN氏はその裁判で最終的には8億4000万円を手にしている。日本企業との裁判費用の全てをCree社が負担したことや、その日本企業を訴えてくれればストックオプションを貰えることを約束していたことが暴露されており、彼はそれで約10億円を手にしている。徳島という地方の中小企業が一人の元不良社員によって米国企業に滅茶苦茶にされた悲惨な話しであるが、これが世界の現状である。その中小企業にとっては悲惨な事件であったが、そのお陰で日本はこの面に関して対策を講じられるようになったのは有益だった。IPS細胞にしても先ずこの問題を解決している。
色々と話してきたが、所詮私は新聞やテレビで読んだり聞いたりした内容の域を超えないものである。だから私の話しの内容に細かな誤解や間違いが無いとは言えないことを言っておく。私は評論家でも何者でもなく、単なる何処にでもいる50過ぎの疲れたサラリーマンのオッサンである。そんなオッサンのちょっと長い”つぶやき”を発言に責任あるTVのコメンテーターと同等に扱うのは意味がない。しかしN氏のノーベル賞受賞の会見での彼の振る舞いを観たら、ノーベル賞を受賞できる資格が無い者であることを読者もはっきり感じたと思う。島津の田中さんや山中教授を見れば判るように、ノーベル賞を受賞する者は自分自身で実際に研究してきただけの品格があるのだ。田中さんや山中教授などのノーベル賞を受賞するような科学者は研究に忙しくて、何億もの大金を研究以外で儲けるような時間も興味もないのだと考えるのは私だけだろうか。
中国の経済低迷について
10/21日経夕刊に「中国、7.3%成長に減速」とありました。7~9月期の結果ですが、国家統計局の数字ですから当てになりません。実態は下記の石平氏が書いてるように相当悪いと思われます。
<石平氏「死期の中国経済、共倒れの韓国経済――史上最大規模の不動産バブルの崩壊と金融破綻の道連れに」『Voice』2014年11月号>
◆マイナス成長となっている可能性◆
中国経済はいま、死ぬか生きるかの瀬戸際に立たされている。それを端的に示しているのは、今年8月20日に中国煤炭工業協会が公表した2つの数字である。今年1月から7月までの全国の石炭生産量と販売量は前年同期比でそれぞれ1.45%減と1.54%減となったという。李克強首相は地方政府のトップを務めた時代、統計局の上げてきた成長率などの経済数字を信じずに、もっぱらエネルギー消費量や物流量が伸びているかどうかを見て本当の成長率を判断する、という有名なエピソードがある。このような物差しからすれば、今年上半期の中国経済の成長率はけっして政府公表の「7.4%」ではなく、実質上のマイナス成長となっている可能性がある。中国のエネルギー産業の主力である火力発電を支えているのは石炭であるが、その生産と販売がマイナス成長となっていれば、この国の経済は依然として成長しているとはとても思えないからである。実際、中国最大の自動車ガラス製造企業・福躍硝子集団のオーナー会長曹徳旺氏は9月11日、香港フェニックステレビの番組において、「中国のGDP(国内総生産)は、いままったく伸びていない」との爆弾発言を行なったことで話題を呼んでいるが、経営者として中国経済の現場で活躍していて、経済問題を見る目の確かさで広く知られる曹氏の発言にはそれなりの重みがある。そして、今年上半期において全国の工業製品の在庫が12.6%も増えたという当局の公表数字からしても、あるいは同じ今年上半期において全国の百貨店の閉店件数は歴史の最高記録を残したという8月23日付の『中国経営報』の報道記事から見ても、中国経済の凋落ぶりが手に取るようにわかろう。 問題は、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いの中国経済がここまで落ちたのはいったい何故なのか、であるが、その理由はじつに簡単だ。要するにいままでの中国経済の急成長は最初から、大変な無理をした歪んだかたちでの成長だったからである。いままで、個人消費率が40%前後で徘徊して国内の消費が徹底的に不足しているなか、中国政府はずっと、国内の固定資産投資の継続的拡大と対外輸出の継続的拡大という「2台の馬車」を牽引力として高度成長を引っ張ってきた。つまり、本来なら経済の成長を支える国民の消費拡大がずっと低迷しているなかで、中国は結局、国内の不動産投資や公共事業投資などからなる「ハコモノづくり」の規模拡大と、外国人の消費拡大に貢献する輸出の拡大を頼りにして高度成長を何とか維持してきた。2010年までの約30年間にわたって、経済全体の成長率は10%前後であったのに対し、国内の固定資産投資と対外輸出が毎年つねに25%以上の高い伸び率を維持してきていることはこの辺の事情をよく示している。問題は、長年にわたって固定資産投資の高い伸び率をいったいどうやって維持するのかであるが、中国政府の一貫したやり方は結局、お札をパンパンと刷らせて市場に大量に回していくような手法、すなわち財政出動と金融緩和という二つの政策手段の濫用となるのである。つまり、政府がお金を出して莫大な財政出動を行なって公共事業投資を継続的にやっていけば景気がいつでも良くなるし、金融緩和をやってお金を市場に大量に流通させれば、民間の不動産投資や企業の設備投資が盛んになって高い成長率がつねに維持できるわけである。しかし、このような安易な政策手段を濫用しすぎると当然、深刻な副作用が起きてくる。金融緩和と財政出動でお札が大量に放出された結果、市場に流通している貨幣の量が溢れすぎるという「過剰流動性」の現象が生じてきて、そのたどり着くところはすなわち、貨幣の価値が落ちてモノの価値が上がるというインフレの発生である。実際、2009年の年末から、中国で大変なインフレが発生して、食品を中心にして物価が毎月十数%上がっていくという深刻な状況となっていた。ここまでのインフレとなり、大変な危機感を覚えたのもやはり当の中国政府である。というのも、貧富の格差が拡大して国内でつねに億人単位の都市部貧困層が存在しているなか、食品を中心とした深刻なインフレの継続は、いずれ「天下大乱」ともいうべきような社会的大動乱を誘発する恐れがあるからである。それを避けるために、中国政府は結局2011年に入ってからは一転して、インフレ退治のための厳しい金融引き締め政策を実施していたが、その結果、昔の金融緩和によって支えられていた国内の固定資産投資はその伸び率が徐々に鈍化してきて、経済成長の足を引っ張ることとなった。その一方、インフレが継続しているなかで、中国の対外輸出も大きな打撃を受けることになった。物価の上昇に伴って人件費が大幅に上がってくると、「中国製」は昔のように安くつくれなくなって安く売れなくなったからである。中国の対外輸出の競争力が人件費のより安い東南アジア諸国に奪われて、輸出の伸び率は急速に落ちていった。たとえば今年1月から8月までの期間中、中国の対外輸出の伸び率は2.1%となっていたから、昔の「25%成長」とは雲泥の差がある。つまり、それまでに中国の高度成長を引っ張ってきた、固定資産投資の拡大と輸出の拡大という「2台の馬車」は2台ともに力を失って失速した。その結果、中国経済全体は、まさに冒頭に記述したような、マイナス成長となっているか、なっていないかの瀬戸際に立たされているのである。いってみれば、輸出と投資の継続的拡大という「2台の馬車」で高度成長を引っ張っていくいままでの成長戦略はもはや限界であり、このようなかたちでの高度成長はすでに終わってしまった、ということである。
◆不動産価格引き下げの「悪性競争」◆
しかし中国経済の抱える問題は「成長の終焉」だけではなさそうである。成長率の減速と同時進行的に、じつは今年の春先あたりから、以前から囁かれていた不動産バブルの崩壊はにわかに現実味を帯びてきているのである。まず目に見られたのは、全国の不動産市場の低迷である。中国では、毎年5月1日のメーデーを中心に数日間の休みがあって、例年では不動産がよく売れる「花の五一楼市(不動産市場)」とされてきたが、今年のそれは惨憺たるものであった。中原地産研究センターが観察している全国54の大中都市で、「五一楼市」で売れた不動産件数は9887件で、去年の同じ時期と比べると32.5%減となったという。そのなかで、たとえば首都の北京の場合、期間中の不動産販売件数は前年同期比では約8割も減った。地方都市の保定に至ると、期間中の不動産契約件数はわずか10件、まさに「不動産市場の5月厳冬」と呼ばれる大不況の到来である。不動産が売れなくなると、付いてくるのは価格の下落だ。全国における不動産価格下落の傾向は今年の3月からすでに始まっているが、5月後半ではそれがいっそう加速化している。中国経済新聞網が5月30日、重慶市最大の不動産開発プロジェクトの「恒大山水城」は3割以上値下げして売り出されたと報じれば、同じ日に放送された中央テレビ局の「経済三〇分」という人気番組は、杭州市にある分譲物件が予定価格の3分の1程度を値下げして売り捌いた事案を取り上げた。そして『毎日経済新聞』の報じたところによれば、「値下げラッシュ」が南方の大都会の広州にも広がり、ある業者が史上最高の価格で取得した土地でつくった「亜細運城」という大型不動産物件は3割程度の値下げを余儀なくされたという。5月31日に中国指数研究院が発表した全国100都市での定期調査の結果、この100都市の不動産平均価格が5月において前月比で0.32%の下落となったことがわかった。全国で広がる価格下落の実情を見ると、この「0.32%」という下落幅がはたして真実を十分に反映しているかどうかはかなり疑問だが、少なくとも、全国の不動産平均価格は2年ぶりに確実に下落していることがこの調査結果からわかっている。そして今年の夏になると、不動産価格下落の傾向はよりいっそう鮮明になっている。8月1日に中国指数研究院が発表した数字によれば、7月の全国100都市の新築住宅販売価格が6月よりは0.81%下落し、4月、5月以来の連続4カ月の下落となっているが、9月19日に中国国家統計局が公表した数字では、8月になると、全国主な都市の70都市のうち、不動産価格が下落したのは68都市であったという。そのなかで、たとえば8月25日に新華通信社が配信した記事によると、全国の中小都市では各開発業者による不動産価格引き下げの「悪性競争」はすでに始まったという。開発業者が競ってなりふり構わずの価格競争に走っていれば、それはすなわち不動産価格総崩れの第一歩であることは誰でも知っている。8月23日、山東省済南市にある「恒生望山」という名の分譲物件が半月内に25%程度の値下げを断行したことで、値下げ以前の購買者が抗議デモをした事件が起きたが、9月3日には、広東省珠海市のある分譲物件の値段が一夜にして4分の1も急落したとのニュースがあった。そして9月15日、大都会の北京市では一部の不動産物件で30%以上の値下げが断行されたことが報じられている。その一連の動きが、「総崩れ」はすでに目の前に迫ってきていることの前兆であろう。こうして見ると、9月3日、新華指数公司首席経済学者の金岩石氏が「中国9割の都会で不動産バブルが崩壊する」と警告したのも決して根拠のないことではない。中国における史上最大規模の不動産バブルの崩壊は、いよいよ目の前の現実となってくるのであろう。
◆5兆元規模の信託投資が返ってくるか◆
問題は、不動産バブルが崩壊したあとに中国経済がどうなるのかであるが、現在、全国の不動産投資のGDPに対する貢献度が16%にも達しているから、バブル崩壊に伴う不動産投資の激減は当然、GDPの大いなる損失、すなわち経済成長のさらなる減速に繋がるにちがいない。しかも、バブル崩壊のなかで多くの富裕層・中産階級が財産を失った結果、成長を支える内需はますます冷え込み、経済の凋落によりいっそうの拍車をかけることとなろう。しかし問題の深刻さは、それだけのものにはとどまらないのである。不動産バブルの崩壊に伴って、その次にやって来るのはすなわち全国規模の金融危機の発生なのである。今年3月26日、中国新華通信社傘下の『経済参考報』は、中国の金融事情に関する記事の1つを掲載した。金融市場で大きなシェアを占める「信託商品」は、今年から来年にかけて返済期のピークに達し、約5兆元(約82兆円)程度の貸し出しが返済期限を迎えることになるという。ここでいう「信託商品」とは、正規の金融機関以外の信託会社が個人から資金を預かって企業や開発プロジェクトに投資するものであるが、高い利回りと引き換えに元金の保証はまったくないリスクの高い金融商品だ。中国の悪名高いシャドーバンキング(影の銀行)の中核的存在はまさにこれである。問題は、返済期を迎えるこの5兆元規模の信託投資がちゃんと返ってくるかどうかである。申銀万国証券研究所という国内大手研究機関が出した数字では、全国の信託投資の約52%が不動産開発業に投じられているという。じつはそれこそが、信託投資自体だけでなく、中国経済全体にとっての致命傷となる問題なのである。前述において克明に記したように、いまの中国で、信託投資の半分以上が注ぎ込まれている不動産開発業自体は、まさに風前の灯火となっているからである。バブルが崩壊して多くの不動産開発業者が倒産に追い込まれたり深刻な資金難に陥ったりすると、信託会社が彼らに貸し出している超大規模の信託投資が踏み倒されるのは必至のことである。9月19日付の『中国経営報』の関連記事によると、中国河北省の邯鄲市ではいま、「金世紀地産」などの多数の不動産開発社の経営者たちが、約100億元(約1800億円)以上の「信託投資」負債を踏み倒して続々と夜逃げしていったという。邯鄲で起きているようなことは今後、全国的に広がっていくこととなろう。前述のように、信託投資の不動産業への貸し出しはその融資総額の約半分にも達しているから、今後において広がる不動産開発企業の破産あるいは債務不履行は、そのまま信託投資の破綻を意味するものである。そしてそれはやがて、信託投資をコアとする「影の銀行」全体の破綻を招くこととなろう。しかし融資規模が中国の国内総生産の4割以上にも相当する「影の銀行」が破綻でもすれば、経済全体の破綻はもはや避けられない。いまでは、中国経済はただでさえ失速している最中であるが、今後において、不動産バブルの崩壊とそれに伴う金融の破綻という2つの致命的な追い打ちをいっせいにかけられると、中国経済は確実に「死期」を迎えることとなろう。じつは今年4月あたりから、中国政府は一部銀行の預金準備率引き下げや、鉄道・公共住宅建設プロジェクト、地方政府による不動産規制緩和など、あの手この手を使って破綻しかけている経済を何とか救おうとしていた。だが全体の趨勢から見れば、政府の必死の努力はほとんど無駄に終わってしまい、死に体の中国経済に妙薬なしということである。
◆肝心の命綱を失った韓国経済◆
中国経済がこういう状況となると、中国に進出している日本企業と日本経済がかなりの影響を受けることになるだろうが、おそらく日本以上に深刻な影響を受けて、中国経済の破綻と共倒れする危険性のもっとも高い国はやはり韓国であろう。 今年の4月3日、韓国銀行は、昨年の韓国経済の対外依存度が105%となって3年連続100%を超えていると発表して世界を唖然とさせたが、じつは韓国最大の輸出国はまさに中国であり、対中輸出が毎年、韓国の対外輸出全体の25%以上を占めていることはよく知られている。ということは要するに、韓国経済の運命は完全に対中国の輸出によって左右されており、中国の景気のよし悪しは韓国経済の生死を決める最大の要素となっているのである。しかしいま、中国経済の高度成長は終焉してしまい、今後はバブルの崩壊と金融の破綻によって破滅への道を辿ることになるのは前述のとおりであるが、そのことの意味するところは要するに、韓国経済はその肝心の命綱を失ってしまい、中国経済の破綻の道連れになることであろう。実際、中国の景気が徹底的に悪化して外国からの輸入が急速に冷え込んでいるなかで、韓国の対中国輸出はすでに低迷し始めている。今年9月2日、韓国の『朝鮮日報』は、「韓国の対中輸出が4カ月連続で前年割れした」と報じて韓国経済の先行きに不安を示したが、記事によると、韓国産業通商資源部の発表した数字では、韓国の8月の対中輸出は、前年同月比3.8%減少し、今年5月から4カ月連続で、前年同月を下回ったという。つまり、韓国の対中輸出が減り始めたのは今年5月からのことであるが、じつはそれ以来、韓国経済は直ちに多大な影響を受けているようである。9月4日に韓国銀行が発表した第2四半期(4―6月)の国民所得統計では、名目でGDPが前期比0.4%減だったようで、金融危機当時の2008年第4四半期(10―12月)に記録した2.2%減以来、5年半ぶりのマイナスとなっているのである。おそらく今後、不動産バブルの崩壊と金融の破綻に伴って中国経済が破綻という名の「地獄」へ落ちていくと、韓国経済も道連れにされるようなかたちで、底なしの奈落へと転落していくのであろう。 中国にしても韓国にしても、本当は彼らにとって、いまや無意味な反日に熱を上げているどころではないのである。
10/18 The Japan News Editorial に慰安婦関連記事掲載
表題英字紙がどの程度影響力があるか分かりませんが、朝日新聞の捏造記事(誤報ではありません)について謝罪もなければ(吉田清治の部分だけ否定、広義の強制性があったと訳の分からない論理を主張)、当然外国語での発信もないことと比べれば、ライバル会社と言うことを割り引いても、読売の方が真実を報道する姿勢に近いと思います。内容は読売新聞に掲載されたものを翻訳したもののようですが、日本在住の外国人に真実を伝えるのによく、彼らが自分の国の人に伝えて貰えば嬉しく思います。次世代の党の山田宏氏が「河野洋平が取消しないとダメ。外国人は「謝ったのだから日本は銃剣突きつけて慰安婦にしたのだろうと思う。それを覆すには河野自身が謝らねば」と言ってましたが、その通りです。10/17のブログにも書きましたが、外国との付き合いの中では簡単に謝ってはいけないということです。シンドラーのエレベーター事故の時に彼らは簡単に謝罪しませんでした。日本人の大部分は「何故謝らない」と怒ったと思いますが、それが国際標準です。謝罪=損害賠償です。過失相殺の場面で不利になるかもしれないので。日本人同士の場合は、先ず謝罪から入った方が良いですが、外国相手の場合は自分のミスは知っていても言わないようにしなければなりません。これができないのはナイーブと言われます。河野はナイーブ(日本語の意味のナイーブではありません。念のため)か、共産主義者の手先(慰安婦問題は裏で中国が動いています)か、他国から金を貰ったか、ハニートラップに引っかかったかだろうと思います。こんな政治家を選ぶようでは日本人の民度が問われます。(引退はしましたけど)。
読売はちゃんと「韓国は国連の場で日本を非難するが、では60,70年代、米兵のために強制的に(狭義の強制性ですよ)慰安婦を集めあてがったとして慰安婦から訴訟を起こされているし、更にはベトナム戦争時に生ませた5000~30000人の子供をベトナムに置き去りしたが、中にはレイプまたは売春婦として働かせられて生まれた子もいる。韓国の新聞には「日本の倫理的責任を執拗に追及する一方、自分たちの犯した暴力に対し免罪するのは自己欺瞞である」とある。韓国は自分の置かれた立場をよく考えるべきである。」と書いて日本の立場を主張しています。
South Korea should face up to own past regarding comfort women
7:39 pm, October 18, 2014
The Yomiuri Shimbun
Now that key statements regarding the issue of so-called comfort women have been confirmed to be false, correcting a U.N. report on that issue is a matter of course. The government has asked Radhika Coomaraswamy, a Sri Lankan legal expert and the author of the 1996 U.N. report, to retract the parts that she based on statements made by Seiji Yoshida.
A number of experts had cast doubts on Yoshida’s statements that he forcibly took away many Korean women to serve as comfort women when Coomaraswamy compiled the report. The Asahi Shimbun, which first reported his statements, officially admitted them to be false in August. However, Coomaraswamy refused to retract parts of her report, saying Yoshida’s statements were just one piece of evidence. We cannot help but scratch our heads in perplexity. Aside from former comfort women, Yoshida was the only person who said women were forcibly rounded up and taken away. With Yoshida’s statements confirmed to be untrue, there is no objective evidence to support the statements made by former comfort women. Coomaraswamy’s claim that Yoshida’s statement is just one piece of evidence is hardly convincing.“We’d like to persistently explain and win support for our position in the international community,” Chief Cabinet Secretary Yoshihide Suga has said. It is essential to conduct a robust campaign to propagate the Japan’s position that there is no evidence supporting the claim of forcible taking away of women. At a session of the Third Committee of the U.N. General Assembly, which deals with human rights issues, the South Korean ambassador to the United Nations criticized Japan on Wednesday, saying the issue of comfort women was a major example of sexual violence during conflict that has not been resolved even today. It was the fourth consecutive year that South Korea had brought up the issue at the committee.
Matter already settled
But the issue of the right to claim reparations, including those pertaining to comfort women, was settled between Japan and South Korea — from the standpoint of international law — when the two nations normalized their diplomatic ties. The government has also provided atonement money to 285 former comfort women, including about 60 South Koreans, through the Asian Women’s Fund it established. At the Third Committee session, the Japanese side presented a counterargument to the South Korean ambassador’s statements, including the Asahi’s admission that Yoshida’s statements were untrue. In the first place, it is odd for South Korea to repeatedly bring a bilateral issue into the forum of the United Nations. If it wants to denounce sexual violence, how does South Korea explain its problems at home? In June this year, South Korean former comfort women for U.S. troops sued their government for compensation, saying they were forced into prostitution in the 1960s and 70s. According to a group supporting those women, the South Korean government established special red-light districts for U.S. soldiers and managed those women. Furthermore, South Korean troops dispatched to the Vietnam War reportedly fathered from 5,000 to 30,000 children with Vietnamese women and left them behind there. Some of the children were born after their mothers served as prostitutes or were raped. One South Korean newspaper carried a column saying, “It is self-deception to insist on a pardon for our own violence while we tenaciously pursue Japan’s moral responsibility.” South Korea should reflect on its own situation.
(From The Yomiuri Shimbun, Oct. 18, 2014)Speech
10/19「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 を読んで
世界はE・ルトワックが予言したように、中国封じ込めで合従連衡していく気がします。問題はオバマのアメリカでいつも後手後手に動き(決断力のなさ・無能の証)、アジア・ピボットとか言っても有言不実行だから中国に足元を見られています。11/4の中間選挙のことで頭が一杯でしょうが、10/19日経新聞の情報によれば、「共和党が若干有利で、上下院を共和党が押えればオバマは大統領令で対抗するだろう」との見通し。共和党はそうなれば弾劾裁判を起こすと思われます。6月には共和党のベイナー下院議長がオバマを「職権濫用」で提訴するように動いたくらいですから。南シナ海にも防空識別圏を設定すれば、東南アジアの国は反発を強め、日米豪とASEANが軍事同盟を結ぶかもしれません。(オバマ後になるでしょう)。台湾は先般李登輝元総統来日の折、「台日関係法を作った方が良い」とコメントされたそうです。日米豪+台湾+ASEAN+ロシアで中国封じ込めすると陸を延ばそうとしますが、ロシア、インドと仮想敵国とイスラム教の国です。新疆ウイグルにやってきたことを考えればそんなに簡単に陸で勢力を伸ばすことはできません。香港での対応を世界は固唾を呑んで見守っています。89年の天安門事件のようには行かないでしょう。11/10、11APECまではおとなしくしているでしょうが、その後世界の報道機関を追放、香港のメデイアを全部国有化するかストップさせるような荒業を繰り出すかもしれません。そうすればチベット、新疆と同じように秘密裏に拘引し、拷問・虐殺することも起こりうるでしょう。台湾でも蒋介石の指揮下の陳儀が2・28事件で弾圧したように。そうなれば、西側社会が経済制裁するかもしれません。香港が中国経済崩壊の引き金になるかもしれません。
<記事:北京APECが終わると、中国は南シナ海にも「防空識別圏」を設置か 日本、台湾、米国、フィリピン、ベトナムの「有志連合」は可能か?>
安倍首相はASEM(アジア欧州会議)出席のためイタリアのミラノを訪問したが、大きな「外交的成果」を挙げた。議長声明に「誘拐」と「航行の安全ルールの遵守」を盛り込ませたのである。 今回のASEMへの出席で安倍首相はプーチン大統領、李克強首相などとの会談もこなしたが、そんなことより議長声明に日本の主張を盛り込ませたことのほうが重要なのである。シンガポール(14年五月、シャングリラ対話)でも安部首相が基調演説をした。アセアン日本特別首脳会談では、中国を名指しこそしないまでも、「航海の安全」「国際ルールの遵守」を共同声明で発表した。アセアン諸国からはカンボジア、ラオスを含めて、とりたてての反対はなかった。多くの国際会議で中国は自らの四面楚歌をやっと認識できたのだ。 中国はいまのところ、11月下旬の北京APECをうまく乗り切るために柔軟な姿勢を崩さず、各国とにこにこ外交を続けている。警備には百万人を動員するものものしさ。 とりわけ中国はベトナムと「和解」の演出に余念がない。こういう状況下、10月17日に都内では三カ国参加の「台湾の現状と日米台の安全保障」をテーマとした大規模なシンポジウムが、「日本戦略研究フォーラム」(中条高徳会長)の主催で開催された。同フォーラムは副会長が小田村四郎、屋山太郎の両氏。米国からは知日派のジェイムズ・アワー(ヴァンダービルト大学名誉教授)、台湾からは蔡明憲・前国防部長(国防大臣)、そして台湾独立運動の象徴的存在である辜寛敏(リチャードクー氏の父親。88歳)も出席した。ほかに米国上級軍人と自衛隊OBの軍事評論家が勢揃いした。
▼台湾の安全こそ日本の生命線だ
まずジム・アワー氏が冒頭の基調演説で「日米安保の進化と安倍首相の『集団的自衛権』の閣議決定は、つぎの日米ガイドラインの見直しに道をひらいたもので、前向きに評価できる」としたうえで、こんごは地政学的に枢要な要衝である台湾と、関係国との安全保障面での協力が重要になる」とした。川村純彦・元海将は、「日本、米国、台湾、そしてフィリピン、ベトナムを加えての『有志連合』を結成し、中国の軍事的脅威に対抗する必要があるのではないか」と訴えて注目を集めた。台湾政界要人は来日の度に「日本も米国のような『台湾関係法』を策定すべきであり、FTA交渉を急ぐべきだ」と発言しているが、日台二国間関係を飛び越えての『有志連合』に言及したことはなかった。しかし中国は「サラミ戦略」(川村氏の造語)といってサラミをすこしずつ細切りにして気がつくとなくなっているように、深く静かにしかし長期的視野に基づくアジア戦略に立脚して台湾を攻略し、その台湾を「不沈空母」として活用し、南シナ海を「聖域化」する方向にある。かような中国の軍事力増強を前にして、米国の対中関与戦略は失敗し、いまや「ピボット」、「アジア・リバランス」と言いながら、確乎とした大戦略が不在である。もし自由世界が台湾を失えば、中国は一気呵成に「第一列島線」を確保し、南シナ海を聖域化し、シーレーンを脅かす。日本にとって、台湾は死活的な問題なのである、と強調された。また「十一月のAPECを終えると、頃合いを計って中国は南シナ海へも『防空識別圏』を設置する可能性が高い」と台湾の国防相を経験した蔡明憲氏らの衝撃的な発言が相次いだ。
