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黄文雄著『中国が世界地図から消える日』を読んで

本日の日経に「首相、年内の解散選択肢」とありました。やはり、消費税増税先送り解散をするようです。「自民党は衆院で300近い議席があり、解散したら議席が減るのでしない」という評論家もいましたが、第一次安倍内閣の時には伝家の宝刀を抜くこともなく終えましたので、力のあるときにやるのは必定です。自民党の反安倍派も次の人事では処遇されないかもしれません。新閣僚で問題になった人も次は選ばれないでしょう。早く解散した方が良いです。

 

さて、表題の件です。書名を見て驚く人もいるかもしれませんが、勿論地理的概念で中国大陸がなくなる訳はありません。今の共産党統治がうまく行かなくなる時の、日本と中国の付き合い方を説いております。ただこれははっきり言って分かりません。変数が多すぎるからです。アメリカの出方、ロシアの出方、インドの出方、ASEANの出方、EUの出方等ありますので。しかし、バブルが弾ける、弾けると言われながらなかなか弾けないものです。その理由も挙げて説明しています。帝国の衰亡には時間がかかるとのこと。多分インフレ覚悟で札を刷るのではと思いますが。しかし、王陽明の人種差別発言とか、中国語が読めないと分からない点を勉強できます。今の日本でエリートと言われる人は軍事を知らなすぎます。世界や日本の過去の歴史を見れば如何におかしいかと感じれるでしょう。

 

P.56~58

 

列島に生まれ育った日本人にはこの地なりの自然の摂理や社会の仕組みがあり、半島や大陸とは根本的に違っている。しかし戦後の日本人には、それを見る余裕があまりないようである。3 0 0年近く続いた遣唐使は菅原道真の建言によって中止されたが、その理由として、 唐の内乱、遭難など危険の大きさ、もはや唐の文化に学ぶべきものはないこと、遣唐使が 朝貢使扱いされるのは屈辱であることをあげている。一ロに唐といっても、盛期の唐、安史の乱(755〜763年、唐の家臣•安禄山が玄宗皇帝に対して起こした反乱。玄宗と楊貴妃の悲恋で有名)後の唐、黄巣の乱(875〜 884年に起きた農民の反乱)後の唐は雲泥の差がある。当時の『唐書』『新唐書』『五代史』、またアラビア商人による『シナ・インド物語』に、当時の阿鼻叫喚地獄の様が記されている。遣唐使の廃止は894年であり、唐の滅亡(907年)は目前だった。また福沢論吉が「脱亜論」を唱えざるを得なかったのは、中華の人間の頑迷な守旧ぶりだけが原因ではない。当時の中華社会は天下大乱による殺し合い、餓死、病死が続く地獄のような状態だった。日中がどう付き合いどう立ち向かうかを考える前提条件として、双方の時代背景を知ることこそ、最も必要なのである。戦後日本の文化人が、戦前以上にコモンセンス(常識)を身につけているとは限らない。 戦後持つベき知識や情報量は戦前の比ではないにもかかわらず、戦後日本人の知識は量的のみならず質的にも制約されているのではないかと想像される。中国はGDPで日本を抜いて世界2位になってはいるが、いまだに日本のODA援助を求めている。「国民1人あたりの平均収入は日本の10分の1だから」というのがその理由だ。軍事大国であることをさんざんアビールして恫喝しておきながら、金が欲しいとなると臆面もなく弱者面をしてくる。引けば引くほど押してくるのが中国のやり方だ。だからこれに対するには「毅然として臨む」しかない。日本的な思いやりや遠慮、「いつか誠意を分かってくれるはず」という期待が全く通用しない相手であることを理解するべきである。

 

P.191

 

例えば、朱子学では極端に排外的な思想が論じられ、朱子は華夷の分を強く主張、復仇心にみなぎっている。陽明学の開祖•王陽明は非漢族の苗族を禽獣として種族虐殺を主導した殺し屋である。このような伝統的な華夷思想が近代的ナショナリズムとは異なるのは、文化•文明の開化を二元的とするのではなく、文明を中心に野蛮を辺境とし、区分する種族観である。もちろんそのような蔑視観は中国人に限らず、古代ギリシャやローマなど多くの文明国にもあった。しかし、より近代化された先進国を中国人が夷狄視することは時代錯誤以外のなにものでもない。

 

P.252~255

 

権貴階級に莫大な富を蓄積させることになったのは、中国経済の急成長であるが、これ は外資に頼った成長だったのだ。たとえば、中国に対する直接投資は2011年で1160億米ドルである。そのうち香港が全体の6割強を占めるが、これは各国とも手続き上、香港経由で投資をしたほうが便利だからである。直接投資でいえば、日本(63億5000万米ドル)は合湾(67億300 o万ドル)に次いで3位の投資を行っている。中国のバブル崩壊については、すでに21世紀の初頭から指摘されつづけている。「パブル崩壊はすでにはじまっている」という見方が「時おり」というより、繰り返し出ている。でははたしてバブル崩壊は「すでにはじまっている」のか、あるいは「すでに崩壊している」のか。日本人は1990年代に入ってから中高年の世代はたいてい経験している。 経済史から見るかぎり、「昭和恐慌」といわれる時代やら欧米でもバブルを経験してきた。たとえば台湾は、日本よりもやや遅れて、はっきりしたバブル崩壊のショックがなくても、90年代の後半以後、産業資本と技術、人材の中国への移転により、産業空洞化と国富の流失からくる長期の経済停滞に苦しんでいる。韓国は、バブルどころか、国家財政の破綻、国家破産を二度も経験した。一度目は李朝王室の完全な国家破産による日韓合邦で、 ニ度目は97年のアジア通貨危機による国家破産である。二度目の破産では、韓国は「第二の国辱」と忍びがたきを忍んでIMFに引き取られた。反日の「歴史の立て直し」によって、「千年の恨」を日本にぶつけ、革新政権の不甲斐なさを責任転嫁している。金泳三、 金大中、廬武鉉三代の大統領本人もしくは家族が収賄で逮捕されるのみで、なんとか韓国もOECDの加盟国として面目を保たれた。もちろん中国は易姓革命の老大国だから、バブル崩壊の検証については、いくつかのポイントに目を向けないと分かりづらい。以下6点を示す。

 

①老大国だけでなく、中国のような超国家(天下国家)は、ローマ帝国も、オスマントルコ帝国も、小国やミニ国家とはちがって、没落から崩壊、消滅に至るまでは、比較的長い時間がかかる。中国だけの例をみても、たとえば、秦、隋は別として、漢も唐も清も消えていくのは、時間がかかる。たとえば、清はすでに乾隆の盛世が過ぎてから峠を転げ落ちていく。18世紀末の白蓮教徒の乱から延々と内乱内戦をつづけていても消えるまでは100年以上も かかった。

 

②中国は易姓革命の国だから、モンゴル人やら満州人に征服されても、それは中国人の祖先だと言い張り、中国は永久不滅につづいているという自己満足によって生きのびていく。毛沢東の社会主義政権はじっさいすでに文革後、終わってしまっていても、鄧小平以降はあいかわらず「中華人民共和国」という看板を掲げて、生き残ろうとし、建前と本音を使い分けているので,外から、たとえば日米欧からも、中国の主張に同調せざるをえな い。外からは建前と本音を見分け、区別する必要もない。よく耳にするのは、中国はそう言っているからと、日本はその言いなりにすべきだという日本人は多い。

 

③人口が多く、国土面積も広く、しかも「内中国」と称される地域と「外中国」と称される強制統合されたチベット人やらウイグル人、モンゴル人など55も非漢族がいる。地方と地方、農村と都市、党幹部、軍幹部、政府高官などと一般民衆、改革開放の勝ち組と負け組などの格差があまりにも天と地とのちがいがあるので、そもそもいわゆる富裕層と、 農民工(盲流)などの格差だけでなく、生活様式が異なるので、バブルがはじけても、原始人とまったくちがわない民衆はバブルとはまったく別世界の人間である。だから、影響も限定的ではっきりと見えない。

 

④中国5000年史を見ると、バブルどころか、かりに経済が完全に崩壊しても、共食いによって生き残っているので、流民になって、四散すればよい。その具体的な例としては、大躍進後に経済は完全崩壊、文革は経済だけでなく、党も政府も完全崩壊、残っているのは、物理的力をもっている軍だけであった。中国によく見られる政治難民も経済流民も、環境盲流も大量噴出した後、山河破れて人が残るのだ。

 

⑤中国共産党政府を支える二つのテコである軍と筆は、なくならないかぎり、軍が党を守り、筆が数字の捏造や改竄によってプロパガンダを続ければ、表だけではバブルの実態の姿は見えない。だから分からない。

 

⑥不動産バブルはじっさいすでに完全崩壊,残るのは「鬼城」といわれる廃墟のみだ。 株市場もじっさい中国では成り立たない。それは鉄火場としての賭博場と見做すベきだから、バブルの指標にはならない。

 

11/9 ZAKZAK宮家 邦彦『NYタイムズが注目した「ネトウヨ」』記事について

外務省OBの宮家氏がキチンと発言し出した印象があります。外務省という組織にいると、組織文化に馴らされる部分と組織に迷惑を掛けられないという思いがあったためと思います。小生も中国体験談をもっとハッキリ伝えたいという思いとリタイアした会社に迷惑が掛かってはいけないという思いがあるので、今は個別に話をするだけに留めておりますので宮家氏の気持ちは分かります。本来国益を考えれば、中国のドギツさやエゲツなさをストレートに伝えた方が良いという思いもありますが、まだ脳内お花畑の人がいて、人種差別主義者とか国粋主義者とか言われる可能性もありますので止めております。実際、中国から帰ってきて、実態を話したところそう言われました。宮家氏の場合、外務省こそ国益を賭けて戦うべき組織なのにそれが全然できていないので、民間人の立場で中韓の理不尽さを欧米の人達に伝えていってほしいと願っています。中国の日米離間策に乗せられないように注意すべきでしょう。11/16沖縄選が大事ですが。

【憂うべき日米の行き違い】

先週ニューヨーク・タイムズ(NYT)のアジア版1面に「日本批判記事」が再び掲載されたが、これは一読に値する。あえてこう書いたのは、同記事を書いた記者と筆者は十数年来の旧知で、記事の背景はある程度承知しているからだ。既に韓国の主要紙は後追い記事を書いた。NYTが日本の「ネトウヨ」に注目し、「規模は小さいがインターネット空間を通じて団結し、攻撃的な性向を見せ」「自国の暗い歴史を忘れてはいけないという日本人たちを脅かしている」云々(うんぬん)と紹介した。一部韓国紙に至っては、「今年7月、群馬県が県立公園にある『強制 動員犠牲者追悼碑』の撤去を決定したのもネット右翼の攻勢によるもの」と断じていた。このNYT記事は日本よりも、韓国やワシントンの関係者の間で、ちょっとした騒ぎになっているらしい。同様の対日批判はワシントンでも散見された。「朝日新聞批判に見られる如く、安倍政権はネトウヨの脅迫を許容しているが、これは同政権の対韓政策だけでなく、日本人の礼節そのものを傷付けている」などという、およそ的外れの議論すらまかり通っている。これには筆者も黙ってはいられない。早速毎週書いている英文コラムで反論した。

 ●NYTはネトウヨの多くが現状に不満を持つ若年失業者だと書いているが、それを証明する十分な資料はなく、実態はそれ以上に複雑だ。→古谷経衡の『ネット右翼の逆襲』で論破されている。

 ●普遍的価値の枠内であれば過去への向き合い方が国・民族によって異なるのは当然で、特定の国のやり方だけが正しいとする理由はない。

 ●例えば、戦後日本の場合は、1950年の朝鮮戦争勃発による占領当局の対日政策変更が出発点となっている。日本人の礼節云々の議論などは およそ的外れ。

 ●米国人の一部にはこのような単純な事実を理解しない向きがあるが、この米国のナイーブさは大いに問題だ。

 ●これとは別に、現在米国の識者の中には、日本の一部で新たな反米主義が芽生えているのではないかと懸念する向きがある。

 ●しかし、民主主義の定着した日本でこうした懸念は無用。過ぎたるは及ばざるが如しというではないか。米国のナイーブさも、やり過ぎれば、逆に日米同盟にとって最も重要な、多くの常識的で健全な日本の保守主義者を疎外するだけだ。

 ●ネトウヨと健全な保守主義者を混同する視点は、日米関係にとって良くないばかりか、多くの副作用をもたらす。米国が反米主義の再来を恐れるあまり、逆に反米主義者を作り出しているのだとすれば、皮肉としか言いようがない。

 ●このような現象は、アジアだけでなく、最近の欧州や中東でも共通してみられる。

 ●欧州やアジアの旧世界の国々はこうした米国の「ナイーブさの押し売り」傾向を尊重しつつも、裏で冷笑している。他方、こうした傾向を失えば、アメリカはアメリカではなくなってしまう。これもまた人類全体にとっては大きな悪影響がある。

 

これでまた多くの米国の友人を失うかもしれない。それでも、筆者は書かざるを得ないと考えた。多くの人々はいまだ気付いていないが、筆者には現在日米間で、僅かながらも、将来的には極めて重大な認識上の、または感情的な行き違いが深く潜行しつつあるのではないかという一抹の不安があるからだ。確かに、表面上は日米同盟関係に懸念はない。しかし、両国が昔大戦争を戦い、勝者と敗者の関係に入って約70年たったことも否定できない。今の日本には、中国や韓国以上に、米国との政策面、認識面、更には感情面での再調整が必要ではなかろうか。これこそ筆者が今回のNYT記事を熟読すべきだと考える真の理由である。

日中首脳会談のための合意文書について

昨日11/9に日露会談を1時間半かけてしたことは良かったと思っています。プーチン大統領との会談は第一次安倍内閣から通算10回目とのこと。両国首脳が胸襟を開いて話し合う関係ができているのは良いことです。中国のように条件を付けたり、勿体つけて11/10の朝7時になっても、会談時間が決まってないのは異常です。こんな国と付き合う必要はないと思っております。表題についての石平氏の見方を添付します。遠藤誉と言う女は中国共産党のスパイと思ってよいのでは。TVでの発言、長く中国で生活したことなど考え合わせれば分かることです。中国はCCTVを使い13ケ国語で日本が尖閣で領土問題の存在を認めたと大宣伝すると思います。南京虐殺、慰安婦(裏で中国が金を出している)で見られるように昔から捏造・改竄が得意な国ですから。本来は首脳会談なんてしない方が良いと思っていますが。アメリカの圧力かもしれませんが。日本の政治家にも福田のような親中派がいるのが良くない。ウオールストリートジャーナルは「人民解放軍は合意文書を喜ばず」とありましたが違うのではないか。

(1)軍と習近平は緊張状態にある。軍幹部へも腐敗追及をし過ぎ。長谷川慶太郎氏によれば理財商品の胴元は軍で、習の言うことを聞かないと銀行による救済をしてやらないと。そのせいでモデイ首相と習が会った時に軍はわざとラダック地方に侵攻した。

(2)もし本当に日本が譲歩したとすればアメリカの尖閣防衛義務がはずれる事になる。(アメリカは領土紛争地域には軍は出さないようにしている)そのことを考えれば解放軍とて喜ぶべきこと。アメリカの軍がどう感じたかこそ大事。

(3)中国のバブル崩壊がどのタイミングで来るのかこそが問題。軍も経済がガタガタになれば維持できない。ソ連もそうだった。ただ、中国はインフレ覚悟で札を増刷して、理財商品と不良債権の問題は乗り切ると思う。庶民の怨嗟を無視して。ただ金融はこれで解決するが実体経済が悪くなっていくと思う。(インフレ、$ペッグを止めて変動相場にするかどうか→輸出に影響)。中国GDPを支える不動産、輸出が悪くなるのでは。その時に尖閣を攻めてくる可能性あり。

                       

~誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考~ 石平(せきへい)のチャイナウォッチ 

■ 日中合意文章、中国側の「勝利宣伝」に乗せられた日本の論評

近日、日中両国間で交わされた「合意文章」について、日本国内の一部メディアや論者は、「日本は尖閣の領有権にかんする中国の言い分を認めて譲歩した」との論調を展開しているが、それはどう考えても、まったく根拠のない曲解である。問題となっている合意文章の原文はこうである。

「双方は、尖閣諸島など東シナ海の海域で、近年、緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識」である。この文を素直に読めば、「異なる見解」の対象となっているのは「近年、緊張状態が生じていること」であるとは一目瞭然である。つまりここでは、日本が認めたのは「領有権にかんする中国の異なる見解」ではまったくなく、「緊張状態が生じていること」について「異なる見解」なのだ。しかも、「近年」という言葉も付けられているから、それはますます「領有権問題」とは関係が遠くなる。というのも、領有権にかんする中国側の主張は決して「近年」から始まったわけではなく、数十年前からそうなっている。要するに、最低限の日本語解読力があって問題の文章を素直に読めば、それはいくらなんでも、「日本が領有権にたいする中国の見解を認めた」とのことにならないはずだが、それでは一部の論者たちは一体何を根拠を持ってそう断じているのだろうか。その一例として、筑波大学名誉教授の遠藤誉氏がヤフーニュースで掲載した「日中合意文書──習近平の戦略を読み解く」を取り上げてみよう。

この論評の中では遠藤氏は「今般の日中合意文書は、結果的に“中国と日本の間に領有権に関する主張の違いがあることを認識した”ということを意味しているのである。」との結論を出しているが、問題は彼女は一体どうやってこのような結論に達したのか。遠藤氏の論評の全文を読んでまず分かったのは、彼女がその中で、日中合意文章の原文を引用してそれを解析する作業をいっさいしなかったことだ。合意文章の意味を解説するのに、原文に対する解析をいっさいしないというのは、学者としてはまったくの無責任というしかない。というよりも、彼女はむしろ、わざわざと原文を無視しているのではないか。それでは、原文を解析せずにして一体どうやってその内容にたいする結論を引き出したのかといえば、遠藤氏の文章を読めばすぐ分かるように、彼女が冒頭に持ってきて自分の結論の最大の根拠としているのは実は、11月8日の人民日報の出した「勝利宣言」である。そして遠藤氏がとりわけ引用したのは、人民日報が合意文書について「日中が尖閣問題について初めて文字で明確にした」との一言である。しかし前述のように、合意文章が明文化したのは「尖閣問題」ではなく「緊張状態」であるから、そもそも人民日報の「勝利宣言」は根拠のない自己宣伝であるにすぎない。しかし、中国の人民日報が中国のために行ったこのようなデタラメの「勝利宣言」はそのまま、日本の知識人の遠藤誉氏論評の最大の根拠となったわけである。それはすなわち、日本国内で流布されている「日本が中国に譲歩して中国の言い分を認めた」との論調の実体なのである。彼たちはただ、中国による一方的な「勝利宣言」にまんまと乗せられたのではないか。( 石 平 )

ポール・クルーグマンの「日本への謝罪」について

11/7クルーグマン教授が「日本の早期消費税再増税に反対」と書きましたが、奥山真司氏のブログに彼の考えが要約されていましたので紹介したいと思います。クルーグマン教授は安倍総理とも面談したとのことで、益々再増税の目はないと思えてきました。

「日本への謝罪」 by ポール・クルーグマン

●ほぼ20年にわたって、日本は「注意を促す物語」でありつづけてきた。つまり先進国経済のやり方として「やってはいけない例」としての客観的な教訓をわれわれに見せ続けてきたのだ。

●結果的にいえば、日本は台頭に失敗した超大国であった。いつの日か世界経済をハイテクで支配するように見えたが、その次に終わりのないスタグフレーションとデフレに苦しんでいるように見えたのである。そして西側の経済学者たちは日本の政策を手厳しく批判していた。

●実は私もそのような批判をした人間の一人である。後に連銀総裁になったベン・バーナンキもそうだった。そして近年になって私は謝罪しなければならないと気付かされることが多い。

●ただし私は「われわれの経済分析が間違っていた」と言いたいわけではない。98年に私が発表した、日本が「流動性のワナ」にはまっているという内容の論文と、バーナンキ氏が日本に対して「ルーズヴェルト式の覚悟を示して問題解決に当たれ」とする2000年に発表した論文には、それなりの意味があったように思う。

●なぜなら、われわれのアドバイスはある意味で、西洋諸国のほとんどが陥っている、日本が経験した長期的なスランプにこそ当てはまるように見えるからだ。

●ただしここで重要なのは「西洋諸国が日本と同じようなスランプに陥った」という点であり、しかも深刻さは増した状態にあり、これが全く予期されていなかったという点だ。

●われわれは一九九〇年代に、「もし欧米が日本のような問題に直面していたとしたら、われわれのほうがもっとうまく対処できたはずだ」と考えていた。ところがわれわれは日本という参考になる例を知っていたにもかかわらず、そのような対処を怠ったのである。

●2008年の(リーマン・ショック)以降の西側の政策は、「逆効果」とまで言えないかもしれないが、それでも日本の失敗が些細なものに見えるほど不適切なものだった。そしてそのために、西洋諸国の労働者たちは日本が避けることのできた苦しみを味わうことになったのである。

●私の言う「西側の政策の失敗」には、以下のようなものがある。

●第一は、財政政策だ。みなさんがご存知のように、1990年代初期に日本は公共投資の拡大を通じた景気刺激策をとっている。ところがあまり知られていないのは、96年以降に日本が消費税の税率を上昇させたにもかかわらず、公共投資を急速に縮小させ、景気回復の芽を摘んでしまったことだ。

●これは大失敗だったが、欧州における破壊的な緊縮政策や、2010年以降の米国でのインフラ投資の激減に比べればまだマシだ。日本の財政政策は、経済成長を促すには不十分なものであったが、西洋諸国の財政政策は積極的に成長を破壊してしまったのだ。

●第二の政策の失敗は、金融政策である。日銀は、デフレへの転落への対応が遅れたことや、回復の兆候が最初に見えてきた時に積極的に利上げをしてしまったことで、大きく批判されている。もちろんこれらの批判は当然と言えるものだが、日銀は2011年に欧州中央銀行が利上げを行って欧州を不況に陥れた時ほどひどいことをしたわけではない。

●さらにひどいのは、スウェーデンの中央銀行のとった政策だ。彼らはインフレ目標よりインフレが低く、まだ失業率が高い中で、利上げを敢行したのである。このおかげで、現時点でスウェーデンは明らかにデフレに陥っているように見える。

●このスウェーデンの中銀のケースにおいて驚くのは、副総裁の中の1人の意見を無視したという点だ。

●世界的な金融エコノミストであるラーズ・スヴェンソン(Lars Svensson)副総裁は、日本のケースを研究してきた人間であり、「早すぎる利上げは悪い結果を招く」と中銀内で警告を発してきた人物だからだ。そして彼の警告は聞き入られず、実際にその通りのことが起こってしまったのだ。

●よって、ここでわれわれが問うべき問題は2つある。

●第一が「みんなはなぜここまで間違ったのか」、そして第二が、「日本の失敗を教訓として考えることができる優秀なエコノミストを擁していた欧米は、なぜ日本よりもひどい状況に陥ってしまったのか」ということだ。

●最初の問いに対する答えは、「追い込まれた状況に効果的に対処するにはこれまでの慣行を打ち破る必要がある」というになるのかもしれない。

●均衡財政への舵取りやインフレへの断固たる対処のように、慎重かつ高潔な政策というのは、大不況に対抗するための解決法となりうるのだ。

●ところが有力者たちに方針を修正させるのは至難の業だ。これはワシントンのエスタブリッシュメントの人々の財政赤字恐怖症を見ればよくわかる。

●西洋諸国が日本よりも間違った政策を行ってしまった理由についてだが、私はわれわれの社会の間に大きな溝があるためだと考えている。

●たとえばアメリカでは、保守派が中央政府そのものに対する嫌悪感をもっているために、彼らは政府が失業率を克服しようとして失業者を助けるようないかなる動きも阻止するのだ。

●欧州では、ドイツが有形資産を重視する政策や緊縮政策を主張しているが、これは主にドイツ国民がヨーロッパの南部の国々を救済するいかなる措置に対しても、敵対的な姿勢を持っているからだ。

●私は近日中に、欧米が学ぶべき日本の現状について書くつもりだ。とりあえずわれわれが覚えておかなければならないのは、「日本はかつてわれわれに警告を与える失敗例であったが、今はわれわれのほうがひどい状態に陥り、日本は目指すべき模範例になったように見える」ということだ。

北京・APECでの日中首脳会談について

11/10APECでの日中首脳会談が開催されるようです。別に日本からお願いすることではなく「いつでも扉は開いている」と言っておくだけで良かったと思います。なんせ「詐」の国で、契約・約束も自分の都合のいい時だけ持ち出す展開になる国ですから。充分注意しておかなければ。まあ、良かったと思われるのは「海上連絡メカニズム」をスタートさせるための協議再開位か。緊急時のホットラインになるかもしれないという意味で。冷戦時の米ロだったらまだ信頼関係はあったでしょうが、日中では「誠」と「詐」の関係で、日本が損するのではと言う気がします。赤珊瑚の問題も第二列島線突破と言う軍事目的が隠されているとも言われています。愚かなアメリカはケリーが「日中首脳会談ができることはいいこと」と言ってますが、アメリカの権益を脅かそうとしているのに、もっと中国の封じ込めに知恵を働かすことをした方が良い。そもそも、中国が日本に擦り寄ってきたのは①経済が公表以上に停滞、不動産バブル崩壊・理財商品のデフォルトの可能性大→日本に通貨スワップで支えて貰いたい②5月のミャンマー・ネピドーのASEANで安倍首相の「法の支配」発言で中国の孤立化がハッキリしたので、習近平がそれを避けただけ→日本に分があったので、日本の言い分を呑ませられたか?と言う理由です。

これで衆院解散の道筋はついた気がします。11/10日中首脳会談(中味はないでしょう。その方が日本にとっては良い、経済支援は軍事拡張に使われるからダメ)、11/16沖縄県知事選に首脳会談はどのくらい影響が出るのか?、11/17GDP速報値を見て消費税再増税見送り、衆院解散、12月衆院選となるのでは。総理は昨日のBSフジで「首相に聞けば『考えていない』というのが決まりだ」と言ってます。解散についての発言は嘘が許されるというのもありますが、言質を与えてないところから解散は近いと思います。再来年の衆参同時選挙では公明党の反対・追い込まれ解散に近くなるので力のあるときにやった方が良いというのと、消費税再増税を決めた後の選挙では負ける可能性が強いので先送りを決め直ちに選挙した方が自民党に有利という考えです。