4/2JBプレス BBCより<「あなたは悪魔の化身だそうで」 マティス米国防長官、ボルトン新補佐官に>
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52730
4/2看中国<金正恩对北京的承诺 被朝鲜官媒篡改内幕(图)=金正恩は北京の(非核化の)承諾を官製メデイアに変えて伝えさせた内幕>金は中朝首脳会談で「核放棄」を表明したが、朝鮮メデイアは報道せず。米メデイアは「もし、非核化を人民に説明すれば、金の権威喪失と統治の正統性を失う危険性がある」と。金は習に「段階的、同時非核化」を説明、しかし朝鮮メデイアは非核化も、米朝首脳会談についてもなにも報道されていない。韓国の専門家は「米朝首脳会談は北の詭計かも。北は経済制裁を緩和して貰おうとするが絶対に核放棄はしない」と述べた。ミアシャイマーシカゴ大学教授は「北の核放棄の確率は0.05%くらいだ。0~1%の間である。簡略すれば1%でも良い。中国の対北圧力が必要である」と。中国の軍事専門家は「金は米中貿易のごたごたを見て、細心の注意を払い時期を窺って、中国に来て支持を求めた。中国は国連の制裁に從って、北の支援は出来ないが、米朝首脳会談の間、北は時間稼ぎができる」と。金の訪朝以後、トランプが言った最大の圧力をと言うのは、北と中国に対する警告と看做される。
https://www.secretchina.com/news/gb/2018/04/02/854468.html
韓国の裏切りは今に始まった訳でなく、歴史的に見て事大だからでしょう。でも誰が本当の強者か見抜く目を持たず失敗すると同時に、関係国の信頼も失っています。今、日本で韓国の信頼度を世論調査すれば、高得点で信頼できないと出るでしょう。2015年の調査では73%が信頼できないと答えていました。何せ慰安婦や強制徴用で強請り・タカリをするヤクザ国家ですから。あの中国人ですら韓国人を信用していません。自己中で騙すのが得意な中国人に嫌われる韓国人と言うのは、やはり性格が悪すぎるとしか言いようがありません。
http://www.recordchina.co.jp/b111210-s0-c60.html
4/1ライブドアニュース<中国人の77.4%が「韓国人信用できない」 韓国旅行での体験がベース?>
http://news.livedoor.com/article/detail/14514935/
トランプは韓国も北も信用していないでしょう。朝鮮半島人は、中国人以上に嘘つきと言うのが分かっている筈です。韓国も再度経済危機に陥れば良いと思います。但し、日本に押し掛けて来ないように。就職先がないからと言って日本に押し掛けて来るというのは止めてほしい。入国時に「慰安婦像」と「強制徴用像」の踏み絵を用意し、踏まない限り入国させないし、竹島は日本の領土というのに署名しない限り入国させないようにしてはどうか。いつもいつもやられ放しでは嘗められるだけです。
中国の韓国産輸入品を米国産に切り替えれば、米中への輸出で稼ぐ韓国経済は立ち行かなくなります。また輸入に必要な外貨を稼ぐことができなくなり、韓国のアセンブリー産業は打撃を受けます。そこに為替操作禁止を米国から言い渡された訳ですから、ウオン高となり、輸出にとっては二重の苦しみとなります。また米金利上昇もあるので、外資の撤退を招く展開となるのでは。文在寅は束の間の宴を楽しんでいれば良いです。左翼は経済が分からないのが多いので。
FTの記事は看中国の記事と比べ見方が甘いです。戦争をコストだけで論じ、中国が非核化に協力すると思っています。中国は北を対米カードとして使う腹積りですので、米国には面従腹背でしょう。ただFTが金三胖を「実に見事な外交ゲームを展開している」というのはその通りです。ただ、トランプの次はないような書き方と米中が争えば勝者は金になるので、米中で金が飲める案を提案したらと言うのはどう見てもそんな展開にはならないでしょう。ミアシャイマー教授の言うように北の非核化は0%に近い訳で。
4/3宮崎正弘氏メルマガ<トランプ、ワシントンDCで、ロシアと首脳会談を呼びかけていた 悪化した米露関係を突破するのはプーチンの訪米にあり?>
http://melma.com/backnumber_45206_6665562/
4/3NHKニュース11:56<北朝鮮外相 ロシアなど訪問へ出発 米韓との首脳会談控え>
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180403/k10011389071000.html?utm_int=news_contents_news-main_005
宮崎氏は金の訪中直後にロシアにも行くことを予言していました。北の外相が露払いするのかどうか。プーチンとトランプが話し合い、北と中国を封じ込めるのが理想です。
鈴置記事
トランプ大統領は3月29日のオハイオ州での演説で、韓国を威嚇した。(写真:UPI/アフロ)
(前回から読む)
非核化を巡り、韓国が中国・北朝鮮側に寝返った。怒った米国は経済を武器に韓国を圧迫する。
FTAで韓国を脅す
鈴置:トランプ(Donald Trump)大統領が文在寅(ムン・ジェイン)大統領を公然と脅しました。
3月29日のオハイオ州での演説で、大筋合意していた韓国とのFTA(自由貿易協定)改定交渉について「(非核化に関する)北朝鮮との取引が成立するまで棚上げするかもしれない」と語ったのです。
ホワイトハウスの「Remarks by President Trump on the Infrastructure Initiative」(3月30日)で発言全文を読めます。ポイントは以下です。
I may hold it up until after a deal is made with North Korea.
Because it’s a very strong card, and I want to make sure everyone is treated fairly and we’re moving along very nicely with North Korea.
トランプ大統領は「それ(FTA改定)はとても強力な(韓国との交渉)カードだ。誰もが公正に扱われるべきだし、我々は北朝鮮と上手くやっていくだろう」とも語りました。
要は北朝鮮との非核化交渉を念頭に、韓国を脅すムチとしてFTA改定交渉を今後も活用する、と言ったのです。
時間稼ぎに協力する韓国
—北朝鮮との交渉で成功するために、なぜ韓国を脅す必要があるのですか?
鈴置:韓国が米国を裏切って北朝鮮を応援し始めたからです。3月末の中朝首脳会談で両国は「段階的な非核化」で合意しました。
厳密に言うと、会談の場で「段階的で同時的な措置が非核化問題を解決する」と語ったのは金正恩(キム・ジョンウン)委員長でした。
ただ、新華社が発言をそのまま伝えたので中国も「段階的な解決」を支持したと見なされました。人民網の「習近平同金正恩挙行会談」(3月28日、中国語版)で読めます。
「段階的な解決」はトランプ政権がもっとも警戒する北朝鮮の手口です。1993年以降、北朝鮮は何度も小出しに譲歩するフリをしては米国の軍事的な圧迫や経済制裁を緩和させたあげく、最後には非核化の約束を破ってきました。
トランプ政権はそんな時間稼ぎを許すつもりはありません。北朝鮮に完全に核を廃棄させる「一括妥結」方式で解決する方針です。
文在寅大統領もトランプ大統領との3月16日の電話協議で「過去の失敗に起因する憂慮に徹底的に備えたい」と語り「一括妥結」で米国と足並みをそろえると表明していたのです。
文在寅大統領のこの発言は朝鮮日報の(「『ゴルディウスの結び目を断ち切る非核化』と言っていたのに……中朝会談後、後退の兆し」(3月30日、韓国語版)などが報じました。
ところがその韓国が突然に態度を変え「段階的な解決」を言い始めたのです。北朝鮮側に回り、一緒になって米国を封じこみ始めたわけです。
このままだと4月27日の南北首脳会談で「段階的な解決」が合意され、5月末に開く予定の米朝首脳会談までに、中国やロシアも加わってそうした流れを作られかねない。これはまずいと考えた米国は、韓国を抑え込みにかかったのです。
中朝会談を見て手のひら返し
—なぜ韓国は突然、態度を変えたのでしょうか。
鈴置:中朝首脳会談がきっかけでした。先ほど指摘したように、この首脳会談で「段階的な解決」がうたわれた。それが明かされたのが3月28日。
翌3月29日、青瓦台(大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は「段階的な解決」に関し論評を避けました。本来なら真っ向から批判すべきところです。
朝鮮日報は報道官の沈黙も含め、青瓦台の微妙な空気の変化を読み取って「文在寅政権が姿勢を変えるぞ」と報じました。
先ほど引用した「『ゴルディウスの結び目を断ち切る非核化』と言っていたのに……中朝会談後、後退の兆し」(3月30日、韓国語版)がそれです。
3月30日には青瓦台の匿名の高官が、記者との会見で以下のように語るに至りました。米国の主張する「一括妥結」をはっきりと否定したのです。
北朝鮮の核問題が25年間続いているが、電源コードを抜けばテレビが消えるように一括妥結宣言をすれば非核化が終わるものではない。検証と核廃棄は順々に踏んでいくしかないのが現実だ。
発言は中央日報の「青瓦台、『北核解決法』で米と不協和音…『テレビの電源コードを抜くように?不可能』」(3月30日、日本語版)などで読めます。
—トランプ大統領が怒るのも当然ですね。
鈴置:だからトランプ大統領は、大筋で合意したはずの米韓FTAの改定も保留する――「もし、北朝鮮の時間稼ぎに協力したら、経済面で報復するぞ」と韓国を脅したのです。
為替操作をやめさせた
—報復は効果がありますか?
鈴置:やり方によっては韓国経済を窒息させる――通貨危機に陥れることも可能です。
まず、米国は韓国を含む各国に対し、鉄鋼とアルミニウムの輸入関税を上げると威嚇しました(「北より先に韓国に『鼻血作戦』を発動する米国」参照)。
韓国はこの脅しに屈し、3月27日までにFTAの見直しに原則合意。米国製自動車に対する非関税障壁をなくすほか、鉄鋼に関しては関税引き上げ対象から外す見返りに米国への輸出量を減らすと譲歩しました。
米国政府は、不公正な競争優位を生んできた韓国政府の為替操作をやめさせ、透明性ある説明可能な仕組みを約束させたとも発表しました。
ホワイトハウスの「President Donald J. Trump is fulfilling his Promise on the U.S.-Korea Free Trade Agreement and on national Security」(3月28日)の最後のくだりです。
On a separate track, the Treasury Department is finalizing an understanding with South Korea to avoid practices that provide an unfair competitive advantage.
The provisions of the understanding include strong commitments on exchange rate practices, robust transparency and reporting, and a mechanism for accountability.
韓国版プラザ合意
韓国経済新聞は「FTAに続いて為替も米国に譲歩?『韓国版プラザ合意』懸念高まる」(3月30日、日本語版)で「これこそ、円とマルクを強引に切り上げさせたプラザ合意のウォン版だ」と悲鳴をあげました。
異様な合意です。「プラザ」のように、為替の問題は多国間で取り決めるのが普通です。というのになんと今回、米国は韓国に2国間の取り決めで「為替操作しない」と約束させたのですから。
いずれにせよ、これでウォン高基調となり、それが続けば韓国は通貨危機に直面する可能性が出てきました。
ウォンの対ドルレートは3月の最終週から上昇に転じています。金正恩委員長の訪中説(3月27日)、中朝首脳会談の正式発表(3月28日)、米政府の「為替操作禁止」の発表(3月28日)、南北首脳会談の開催日決定(3月29日)などウォン高要因が相次いだからです。
そこに3月29日のトランプ大統領の威嚇発言。これを受け、4月に入ってもウォン高傾向が続いています。
ウォンの対ドルレート
半導体輸出にも暗雲
—通貨高により通貨危機が起きるというのも変な気がします。
鈴置:韓国の場合、1997年、2008年、2010年にそれが起きました。ウォン高などが原因で貿易収支が赤字化すると、あるいは黒字でもその幅が減少すると、通貨危機の恐れから資本逃避が発生したのです(「韓国が脅える『政権末期の通貨危機』」参照)。
債務国の悲哀でした。韓国は近年、債権国に転じましたが、資本の蓄積がまだ薄く資本に逃げられやすい。
それに、これから本格化するであろうウォン高は、ウォンが買われて――つまりドルが流入してのウォン高ではありません。韓国政府がウォン安誘導を禁じられた結果としての、筋の悪い通貨高なのです。「ウォン高に続く資本逃避」が起こっても不思議ではありません。
そもそもドルの利上げ局面に突入しています。すでに韓国は資本逃避が発生しかねない状況に突入していたのです(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。
それに為替要因以外でも、輸出が減少する可能性が高まっています。まずは米韓FTAの改定に伴い、韓国の鉄鋼輸出に歯止めがかけられたこと。
さらには米中貿易摩擦が激化する中で、中国が一部の半導体の輸入先を韓国から米国にシフトすると決めたとされることです。半導体の輸出が全体の15%前後を占める韓国にとって大打撃となります。
貿易黒字が減れば韓国の格付けが下がる可能性が増し、資本逃避の狼煙になりかねないのです。世界の有力格付け会社のほとんどが米国の会社ですしね。
反米政権を通貨で矯正する米国
—「韓国の反米」を米国が通貨で叩き直す、というのもすごい話ですね。
鈴置:別段、驚く話ではありません。「『14年前のムーディーズ』に再び怯える文在寅」で紹介しましたが、反米を売り物にして当選した左派の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は就任直前にムーディーズに格付けを下げられました。
資本逃避を恐れた盧武鉉大統領はブッシュ大統領に会った際、恭順の意を表明せざるを得なかった。当時、盧武鉉政権の中枢にいた文在寅氏が回顧録で告白しています。
文在寅政権も発足の少し前に「反米・反日政策をとると、また格付けを下げられるぞ」と米国のアジア専門家から脅されました。
「通貨危機に陥る」とまでは書きませんが、韓国の保守系紙は一斉に「文在寅政権の親北政策が米国との関係を悪化させた」と批判に乗り出しました。
東亜日報の「核の解決で異論を持つなとのトランプの警告」(3月31日、韓国語版)や朝鮮日報の社説「韓国に北の側に立つなと警告したトランプ」(3月31日、韓国語版)です。
馬耳東風の文在寅
—文在寅政権の反応は?
鈴置:馬耳東風です。政権の真意を伝える役回りの文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官が訪日し、3月31日に早稲田大学で講演しました。
文正仁・特別補佐官はこの場でも非核化交渉に関し「北朝鮮に対しては、段階ごとに我々が与えるものを与え、とるものをとるというプロセスが必要だ」と述べました。
文在寅政権はトランプ大統領の脅しなど一切無視して「段階的な非核化」を世界に向け宣伝し始めたのです。
(次回に続く)
FT記事
中国・北京の人民大会堂で開催された歓迎式典に出席する習近平主席(中央)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長(右)。北朝鮮国営の朝鮮中央通信提供(2018年3月26日撮影、29日公開)。(c)AFP PHOTO/KCNA VIA KNS〔AFPBB News〕
米国のドナルド・トランプ大統領との首脳会談が実現する公算があり、中国の習近平国家主席にも人民大会堂で謁見した――。
我々としてはあくまで推測するしかないが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏は今ごろ悦に入っているのではないだろうか。
人口2500万の国を支配する後進的で残酷なほど抑圧的な政治体制が、世界の2大大国の指導者から大いに注目されているからだ。
国際社会は金氏の北京訪問を歓迎すべきだ。下手をすれば戦争になっていたかもしれないからだ。
つい数カ月前、トランプ氏は北朝鮮の核兵器開発プログラムを破壊すべく、平壌(ピョンヤン)に「炎と怒り」をお見舞いすると断言していた。米国西海岸を攻撃できる核ミサイルを北朝鮮が保有する可能性など受け入れられない、ということだ。
軍事衝突で発生し得るコストは計り知れない。しかし中国政府には、頑として言うことを聞かない同盟国の北朝鮮を制止する意思がないか、その力がなかった。
それが今、表面的には、真の外交が行われる可能性が生じた。
金氏は平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック大会に選手団を派遣し、冷え切っていた韓国との関係改善に動いた。トランプ大統領との首脳会談を提案して米国政府の計算をひっくり返し、米国は軍事行動の準備を保留した。
また、中国は核開発プログラムを抑制せよという要請を金氏に何度も断られたために排除命令を出していたが、これを解除せざるを得ないと感じていることが、今回の金氏の北京訪問からはうかがえる。
中国の国営新華社通信は、習氏が「今年は、期待の持てる明るい変化が朝鮮半島情勢に生じている。その方向に向けて北朝鮮が行った主要な努力に対し、我々は感謝の意を表する」と述べて金氏を褒めたたえたと報じた。
北朝鮮への国連制裁を支持した中国政府を金氏が数年にわたって酷評した後に、このような言葉が出てきたのだ。
事実上中国の新しい皇帝になった習氏は、ここまで譲歩することに慣れていない。だが、もしトランプ氏に会う用意が金氏にできているのであれば、中国としては傍観するわけにはいかなかった。
皮肉な見方をする人なら――いや、あまり偏見のない懐疑論者でも――北朝鮮の指導者は実に見事な外交ゲームを展開していると言うだろう。
何しろ、弾道ミサイル開発プログラムを推進する時間を稼いだうえに、危機の責任をめぐる話も混乱させている。
朝鮮半島の非核化を議論したいと語るときに金氏が本当に言いたいのは、米国が韓国に軍隊を置いている限り北朝鮮には核兵器を持つ権利がある、ということだ。
どの米国大統領も、この取引には応じられないだろう。しかし、今このタイミングで首脳会談の計画が頓挫すれば(アジア問題のベテランたちは、そうなるとの予想に傾いている)、その責任は米国側にあるとされる恐れがある。
金氏の核開発への野望が弱まったことを示唆するものは、一つもない。米国政府による体制転覆の試みを確実に防ぐ唯一の保障は、爆弾とそれを運ぶ手段を手にすることである、というのが北朝鮮のドクトリン(基本原則)だ。
また、北朝鮮の外交官は西側諸国の外交官と話をするとき、イラクのサダム・フセインとリビアのムアンマル・カダフィに何が起こったかに必ず言及する。
トランプ氏がイランとの国際的な核合意を反故にすると脅しをかけていることは、平壌に追加の弾薬を提供することにしかならない。
金氏が米国との対話で手に入れたがっているのは、本格的な核保有国として認めてもらうことだ。自らの体制を維持できるという安心感を手にしない限り、北朝鮮が半島における核の緊張緩和の検討に乗り出すことはないだろう。
太平洋の対岸まで弾頭を運ぶことができるミサイルの製造に北朝鮮があとどれぐらいの時間を要するかについては、米国の専門家の間でも見方が分かれる。ただ、長らく年単位で語られていたこのテーマは、すでに月単位で語られ始めている。
従って、一連の首脳会談が行われても(金氏は3月29日、韓国の文在寅=ムン・ジェイン=大統領とも会談することを確認した)、期待できるのは戦争の見通しが遠のくという程度のことでしかない。
米国政府はかつがれたことにやがて気づくが、そのときにはもう東アジアのもめ事に対する熱意を失っていた――。そうなることを北朝鮮は(ひょっとしたら中国も)期待しているのかもしれない。
その頃になれば、対話はすでに封じ込めに転じているだろう。今日では世界のほとんどが、トランプ後の時代に備えて外交政策を策定している。北朝鮮は例外だと考える必然性などない。
本当に楽観的な向きは、また別の可能性に着目するだろう。彼らに言わせれば交渉はポーカーのようなものだ。
そしてトランプ氏と習氏がハイカード(強い札)をほぼすべて独占している。しかし両者が張り合う限り、勝者は金氏になる。ゲームの構図が変われば、北朝鮮の指導者は手の内をさらさざるを得なくなるだろう。
最初から明白だったはずだが、和解が成立するか否かは、何よりもまず中国と米国の理解次第だ。
どちらの国も、金氏が核爆弾の保有を断念することを望んでいる。トランプ氏は軍事力を振りかざす。そして、北朝鮮はエネルギーと食糧の供給をほぼ完全に中国に依存している。
ところが中国は、北朝鮮が核兵器を保有することよりも北朝鮮の現体制が崩壊すること――そして北朝鮮と韓国が統一され、米国の影響が中国の国境線にまで及ぶこと――を恐れている。金氏自身は何にもまして、権力の座にとどまりたいと思っている。
そんなものが存在するかどうか筆者には確信がないが、もしもこのもつれた状況を解きほぐす方法が存在するならば、それは北朝鮮の領土の一体性と、考えるのもおぞましいが、金氏の体制の安全とを中国と米国が共同で保証することにある。
そのような共同保証が実現すれば、それは事実上、朝鮮戦争の終わりに署名されなかった条約になる。そして、北京とワシントンが共同で支持すれば、金氏が断りきれないような方法で提案を行うことが可能になるのではないだろうか。
By Philip Stephens
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