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『中国で「IT革命」が劇的に進んでいる3つの理由』(5/23ダイヤモンドオンライン 藤岡久士)について

5/25ダイヤモンドオンライン ロイター<米朝首脳会談を中止、トランプ大統領が通告 「最大限の圧力継続」>

https://diamond.jp/articles/-/170995?utm_source=weekend&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

5/25杉浦正章氏ブログ<米朝会談中止の背景を探る>

http://thenagatachou.blog.so-net.ne.jp/2018-05-25

5/26ダイヤモンドオンライン 武藤正敏<米朝会談中止は中韓が北に幻想を抱かせたのも一因、元駐韓大使が解説>

https://diamond.jp/articles/-/170986?utm_source=weekend&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor

5/26産経ニュース電子版<仲介役自任し諦めぬ文在寅大統領 米朝首脳会談実現へ問われる外交手腕>

https://www.sankei.com/world/news/180526/wor1805260058-n1.html

6/12米朝首脳交渉が開かれるかどうか全く先が読めません。トランプは文書を以て正式にキャンセルした後、「予定通りに開かれるかもしれない」と記者団に話したり、ツイッターで投稿したりしました。変わり身が早いというか作戦の一つでしょうけど。早速北の手先の文在寅が動いて、金正恩と2回目の会談をしました。文・金会談で、何とか米国を騙せないか知恵をめぐらしたと思われます。しかし、トランプは文の言うことは全然信用していないので、5/25米韓首脳会談で文に恥をかかせたと思われます。文が動けば動くほど空回りするのでは。金がすぐに核全廃ではなくとも、2、3年の内にはCVIDできることを約束しない限り、金王朝は打倒されるのでは。しかし武藤氏は北が核を放棄することはないと見ています。そうなれば制裁強化か戦争が待っているでしょう。また、中国が北に助け舟を出せば中国には厳しい経済制裁、金融制裁が待っているのでは。

5/23東京新聞<ローマ法王、台湾を見捨てないと 台北大司教の訴えに>中国が金の力で台湾と断交させて来た国全部を合わせた、その数百倍もの国際社会での価値があるバチカン。その法王から「台湾を見捨てない」と言質を取ったのは大きいです。台湾は中国の領土と言うのを否定したのも同然です。バチカンの金に転んだ司教が中国とバチカンとを国交を結ばせるためいろいろと工作してきましたが、これで一安心です。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018052301001814.html

5/25看中国<落马女官生活糜烂 与英俊男下属权色交易(图)=逮捕された女性官僚の生活は糜爛していた ハンサムな男性部下と権力と色とで取引この記事には3人の女性がその地位を利用して金を取るか、性行為を金の代わりとして貢がせたという内容です。中国では上下・男女関係なく賄賂を上げたり、取ったりするのは当り前のこと。生活習慣です。

藤岡氏の記事で、彼は2000年から中国在住で、今はフードコンサルタントとして活躍とのこと。中国の裏のダーテイな部分を良く知っていると思います。特に会社設立認可を迅速に行うにはいろんな部署に賄賂が付きまといます。日本のように届出だけでは済みません。会社設立後も、公安や、各役所が査察と称して賄賂をねだりに来ます。そこら辺をよく理解して日本人は進出しませんと。きれいごとだけではありません。看中国の記事のように法執行側の人間が男女を問わず賄賂(含む性行為)を取ります。人民法院の裁判官と手同じです。尤も共産党が支配する中国では三権分立はなく、司法部門も行政機構の一部です。まあ、小生は敵国・中国への進出は勧めませんが。

2016/10/17記事<【第86回】中国における外商投資企業の設立は許可制から届出制へ>

http://work-as1.com/special/?p=1843

とありましたが信用できません。事後審査するにしても役人は賄賂を要求するでしょう。彼らの収入の一部に組み込まれているというか正規の報酬を上回ることが大部分なので。

中国のスマホ決済やシエアリングの便利さは、日本の快適さとは程遠いです。まず、個人情報が国家に筒抜け、犯罪者逮捕には便利でしょうが、政治犯や冤罪での逮捕、誤認逮捕が多い中国ではいつも政府の動向を気にしなければ生きていけません。いつ落とし穴にはまるか分かりません。5/26キリスト教団体関係の日本人21人が逮捕拘留、5人釈放というニュースが流れましたが、政府の意に反する行為があればすぐ逮捕されます。彼らは脱北者の支援活動をしていたとの噂でしたが。

スマホ決済も現金だと偽札が2割も流通するから、その対策の意味もあったと思います。別にスマホ決済でなくともカード決済があれば充分では。小口は現金で払うことに違和感はありません。何を騒いでいるのという気がします。

記事

先月、中国グルメサイト大手「大衆点評(ダージョンディエンピン)」やネット宅配サービスを展開する「美団点評(メイタンディエンピン)」が、日本進出で話題となったシェアサイクル大手「Mobike(モバイク)」を買収した。

昨今、中国のIT化や中国企業の動向を伝えるニュースが増えてきているが、いったい中国で何が起こっているのか。

中国在住18年でサービス産業のコンサルタントをしている筆者が解説したいと思う。

美団点評(メイタンディエンピン)とは 急成長の「食品デリバリー市場」

美団点評は、昨年企業価値が300億ドル(約3兆2000億円)に到達した、「ユニコーン」第4位の注目企業である(「ユニコーン」とは、企業としての評価額が10億ドルを超える、非上場のベンチャー企業を指す)。

現在、グルメサイト「大衆点評(ダージョンディエンピン)」と、食品デリバリーサービス「美団(メイタン)」 を事業の軸に据え、中国市場において、この分野で圧倒的なシェアを誇っている。

その独占的なポジションを評価され、2015年には微信(WeChat)でおなじみの騰訊(テンセント)からも資金調達を果たしている。

ちなみに、競合に当たるアリババは、4月、中国食品デリバリー市場において美団と双璧をなす「餓了麼(ウーラマ;Ele.me)」を95億ドル(約1兆円超)規模で買収している。

また、企業価値500億ドルで2017年「ユニコーン」第2位で、現在中国の配車サービス市場を独占している滴滴出行(ディディチューシン)」も3月、100億元(約1700億円)規模のファイナンスを実行し、無錫で食品デリバリー市場に参入を果たしている。

美団点評が主戦場としている「食品デリバリー市場」は、昨年中国で66.2%と群を抜いた成長を遂げた、注目の市場なのである。

中国のITイノベーションは オンラインとオフラインの融合

今、中国でITイノベーションが起こっていると言っても、ピンとこないかもしれない。

筆者は決して、「キャッシュレス化」や「配車サービス」、「自転車」をはじめとする「シェアサービス」や「無人コンビニ」といった、最新のITサービスの普及を指して、イノベーションと言っているわけではない。

これまで一般的に、仮想空間とされ、現実の社会とは区別される傾向にあったオンラインの世界が、現実の社会を補完し、インフラとして広がりつつあるのだ。

中国で起こっているイノベーションの正体は、オンラインとオフラインの世界が融合したことなのだ。

日本でもスマートフォン(以下スマホ)は普及しているし、Apple Payをはじめとするキャッシュレスサービスだって、既に目新しいものではなく中国だけ進んでいるわけではないと感じる方もいるだろう。

実際日本にも、O2O(オンラインtoオフライン)を意識したマーケティングを強化している企業もあれば、「オムニチャネル」を実践している企業があることも事実である。

しかし、これら日本国内の進化と、今中国で起こっている変化はレベルが違うと言わざる得ない。

では、なぜ中国でこのようなイノベーションが実現したのだろうか。

中国でイノベーションが実現した理由 BATと政府の存在感

大きな要因の1つが、ハード(スマホ)の十分な普及である。

ここで大切なのは、単に普及したというだけでなく社会インフラとして機能するだけの、十分な普及を果たしたという点である。

もちろん細かいことを言えば、中国でも全ての人がスマホを所持しているわけではない。

ただ、中国では、物乞いをする人間ですらスマホを所持しており、それに誰も疑問を持っていないことに驚かされる。

スマホは既にぜいたく品ではなく、必需品であるということなのだろう。

また、誤解を恐れず言うと、中国人には「割り切り」「切り捨て」的な思想がある。

そのことが、結果としてさらなる普及を促していると感じる。

2つ目の要因は、全ての端末(スマホ)に基本、個人ID(身分証明書)と銀行口座がひも付いたこと。

これにより、従来匿名性の高かったオンラインの世界と、オフライン(現実)の世界との垣根が大幅に下がり、オンライン上でも十分な信用が担保される世界が広がった。

社会体制の影響からくる、個人情報保護に対する意識の甘さも、結果としてプラスに働いた。

そして3つ目の要因が、14億人の巨大市場を背景に世界中から流入する巨額の資金だ。

現在の中国には、その豊富な資金力を元手にペガサス企業や次々と生まれる新興企業がM&Aを繰り返す、ダイナミックな市場環境がある。

加えて、業界の垣根を越えプラットホームを築いていくネット業界の巨人、BAT(百度、アリババ、テンセント)と、それを後押しする政府の存在も需要な役割を果たしている。

これから成功しそうなサービスを展開してるスタートアップ企業を、次々とBATが支援・買収することにより、新しい便利なサービスが、微信(WeChat)をはじめとする、彼らのプラットホームを共有し連動していく。

また、政府は少々問題が発生してもすぐには規制に入らず、一定期間静観し、動向を見極めた上で調整に入る。

この官民連携が、「正の連鎖」をもたらしている。

ITイノベーションがもたらした社会 信用のプラットホーム

アリババの決済サービス「支付宝(アリペイ)」に登録すると、個人信用を数値化する「芝麻信用(ジーマーシンヨン)」というサービスが自動的に付随してくることを知らない日本人は多い。

「芝麻信用(ジーマーシンヨン)」スコアは、「支付宝(アリペイ)の消費履歴」だけでなく、アリババグループのさまざまなサービスと“ひも付け管理”されており、「支払履行能力」や「消費傾向」がわかる。

驚くことに、「学歴」「職歴」や「人脈」、「個人資産」といった、極めて個人的な情報も加味されるようプログラムされている。

このスコアが上がると、各種シェアサービスやホテル宿泊の際に必要なデポジット免除、特定の国のビザが取りやすくなるなど、多くの特典を享受することができるのだ。

“魅力的な特典”を与えることで、このサービスの“肝”となる個人情報を、顧客に躊躇なく入力させることに成功している。

実際、「芝麻信用(ジーマーシンヨン)」は、既に社会的に信用のおける「評価システム」のプラットホームとして機能しはじめており、さらなる発展が期待されている、シェアリングエコノミーをはじめとする個人対個人(P2P)のビジネスを底支えする役割を果たしている。

もちろん、このサービスには個人情報保護の側面で問題がある。しかし、その利便性が中国人にとって将来のリスクに勝ったことは、理解するに難しくない。

ITイノベーションによる劇的な生活の変化は、今後もさらに進んでいくと考えられる。

一方、これらIT社会の発展は、より便利な社会を実現すると同時に、危険な一面を持ち合わせていることは間違いない。

しかし、その「負」の部分を杞憂し、躊躇、足踏みすることは意味のないことである。

科学技術の進歩により、一度進んでしまった社会は後戻りできない。

筆者は長らく中国に住み、そのダイナミックな変化を目の当たりにしてきたが、今はまさに「時代の転換期」であると強く感じている。

(ゼロイチ・フード・ラボCEO 藤岡久士)

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『南シナ海界隈で中国の動きが騒がしい 人工島で爆撃機離発着訓練、軍事的プレゼンス誇示』(5/23日経ビジネスオンライン 福島香織)について

5/25東洋経済オンライン 渡邉哲也<米国は中国を一体どれだけ警戒しているのか トランプ陣営の姿勢は両国経済に影響する>米国が21世紀型COCOMを作って、自由主義国に中国との取引制限を課そうと考えているようです。

https://toyokeizai.net/articles/-/220395

5/25日経朝刊<「対中融和」象徴に終止符 米、環太平洋演習から中国排除 南シナ海でけん制強める 対北朝鮮政策に影響も>5/20本ブログでも中国のリムパック排除を訴えましたが、その通りの展開となりました。今後は中国を敵国としての扱いが露骨になるのでは。このリムパックもオバマのツケの清算です。王毅が何を言おうとも6/12首脳会談は実行されないでしょう。負け犬の遠吠えです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30915960U8A520C1FF1000/

http://dwellerinkashiwa.net/?p=8943

5/25日経朝刊・5/10日経電子版<米制裁、中国のシリコンバレーを直撃 日米の認識に大きなズレ

多くのスタートアップ企業が集まり、最近は「中国のシリコンバレー」ともてはやされていた街に激震が走った。中国南部の広東省深圳市だ。ここに本社を置き、ハイテクの代表銘柄である中国2大通信機器大手の中興通訊(ZTE)と華為技術(ファーウェイ)が米国から制裁を受け経営が今、大きく揺れている。特にZTEは会社存亡の危機だ。

ZTEはイランや北朝鮮に、核開発やロケット開発にも通じる通信機器を長年にわたり違法に輸出した。ZTEは不正を認め、米側に1千億円以上の罰金の支払いで合意したが、米当局は4月、今後7年間に渡り、ZTEと米国企業との取引禁止を命じた。これでZTEの多くの製品は作れなくなったが、犯した罪を考えれば、言語道断だ。

さらにZTEは別件でもファーウェイとともに、両社の通信機器が米国で中国政府のスパイ活動に利用されていると2012年ごろから米議会で指摘され続けてきた。この件でも制裁が決まる見通しだ。米国だけでなく英国でも似た動きがある。

これらから学ぶべきは米中の単なる経済摩擦というだけではない。時代は今、データ戦争の時代に突入した。データを握るものが国家間の戦いをも制する時代。中国ではデータを一手に握った政府が、昨年から14億人の国民や企業の監視を一気に強められたことでも明白だ。ただ、現場に大量のデータがあっても、実はそのデータを吸い上げたり、やりとりしたりする技術が重要となる。

それが通信機器の技術で、中国ではファーウェイとZTEが2大メーカーだ。米国ならシスコシステムズとなる。残念ながら今の日本には肩を並べる企業は無くなったが、米国がそんな中国二大企業の米国内での動きに神経質になるのは、むしろ当然の話だ。

だが、日本を見ると不安だ。「深圳が今、ハイテクな企業が集まりすごいらしいぞ」。この1年間もこの「らしい」を求め、日本から大手銀行の行員、商社の社員、国会議員らが続々と深圳を訪れた。お決まりはファーウェイやZTE、ドローンで有名なDJIの見学コース。

見学を終えた参加者らは「深圳はすごかった」と手放しで喜び、「我々もこんな企業と何か連携しビジネスをしたい」と語り、帰国するのがもはや定番化した。実際、この1~2年で日本企業とZTE、ファーウェイとの連携は驚くべきスピードで進んだ。日米のあまりの認識のズレ。本当に大丈夫だろうか。(N)>(以上)

本当に日本人の判断基準はズレているとしか言いようがありません。これも国家の安全保障への無関心の為せる業でしょう。ZTEや華為はIT機器にバックドアを仕掛け、情報を盗み取ることをしています。彼らと付き合い、提携すれば、彼らの製品を使うようになります。企業の機密情報何て簡単に盗み取られるではないですか。使わなければ良いという議論は成り立ちません。提携は相手の機器を使う前提でするものです。やはり、平和ボケ、平和教育、憲法9条の刷り込みが脳を腐らせているのでしょう。自分の頭で考えたことがないのか、自分の出世のことだけで、日本国民全体のことを考えない経営者、社員が増えているという事です。ただ、今後本記事を書いた記者が懸念しているように、米国が正式にZTEや華為に経済制裁発動した時には、彼らと取引のある日本企業も米国並びに自由主義国で取引できなくなります。イラン制裁で仏・トタルがイランから撤退したのと同じことが起きるでしょう。それまでの投資がパアになります。

福島氏の記事は時間的にずれ(6/12米中首脳会談キャンセル前)があります。彼女の言うように、北の問題が解決すれば、米国と中国が南シナ海でホットウオーになるかどうか分かりませんが、今の南シナ海の状況が良い訳がありません。国際法違反の現状変更です。力による侵略は力によって抑えるしかありません。禁輸、海上封鎖、金融制裁等経済力を使うか、武力行使するかです。人権弾圧する共産主義国は無くなり、生まれ変わってほしいと願っています。

記事

南シナ海上空を監視飛行する中国の爆撃機H-6K(写真:新華社/アフロ)

米中通商協議で貿易戦争を暫定的に回避する合意が出た。この駆け引きの内幕に関する情報がそこはかとなく出てくるには、おそらくあと数日必要だろう。だが、その裏側で行われている様々な米中の駆け引きが影響を与えていることは間違いないと思われる。例えば6月に予定されている米朝首脳会談であり、もう一つ考えうるのは南シナ海情勢である。最近、南シナ海界隈で中国の動きが騒がしい。この機会に整理しておこう。

南シナ海の島嶼の中国による実効支配が進んでいることはすでに何度もこのコラム欄で紹介してきた。これはオバマ政権下での痛恨の外交ミスともいえる。このしりぬぐいを任されている米トランプ政権だが、目下の関心は、中東と朝鮮半島に集中しているように見えて、実は南シナ海情勢については4月以降、急激に温度が上昇している。

最近注目されたニュースは南シナ海の人工島に、中国解放軍初の爆撃機離発着訓練が行われたことだろう。中国国防部が5月18日に発表した。訓練を行ったのは中距離ミサイルや核搭載が可能な轟6K(H-6K)爆撃機。具体的な場所は不明だが、米軍事専門誌によればパラセル(西沙)諸島のウッディー島(永興島)だと見られている。この島はベトナムと台湾が領有権を主張している。

中国国防部の発表によれば、「この訓練によって全辺境へいかなるタイミングの、全方位的な攻撃能力を向上できた」としており、「西太平洋進出をひかえ、南シナ海をめぐる戦いに向け、研ぎ澄ませた剣を掲げ、新たな航路を常に切り開く」と南シナ海で戦争を仮定した訓練であることも隠していない。さらに、この訓練について「宇宙と一体化した攻防を兼ね備えた戦略目標に着眼し、空軍が全辺境作戦の現代化戦略性に向かって前進するもの」と位置づけている。

爆撃機の所属先は発表では南方の某基地としか記されていないが、郝建科という師団長の名前とH-6K配備の空軍師団という条件を考えると、北部戦区の西安基地を拠点とする中国空軍第36爆撃機師団(空36師団)でほぼ間違いないと見られている。空36師は原爆・水爆投下試験任務を2017年までに完遂しており、習近平政権においては重点建設部隊として注目されている。

また自主開発爆撃機H-6Kは2011年の試験飛行を経て実戦配備が始まったばかりだが、すでに100機以上が製造・配備されていると報道されており、習近平政権下の軍事戦略において非常に重視されていることがうかがえる。台湾メディアによれば、東シナ海や宮古海峡あたりにしばしば飛んでくる爆撃機も空36師のH-6Kらしい。今回は単発の訓練ではなく、事実上のH-6K配備と考えるのが普通だろう。爆撃訓練も行われた、と一部で報じられている。

この訓練発表が発信するメッセージは結構重要だ。一つは「南シナ海の実効支配は中国が握っており、すでに軍事拠点化も既成事実化している」という現実を見せつけている。環礁を埋め立てた人工島に突貫工事で作った滑走路は軍事利用に耐えられないのではないか、という多くの人たちの希望的観測を裏切って「人工島に作られた滑走路は爆撃機の離発着に利用できる強度がある」ということも示された。さらに「南シナ海を拠点にすればH-6Kは全アジアを作戦空域に入れることができる」「南シナ海の軍事拠点化の目的が西太平洋に打ってでることであり、そのための南シナ海をめぐる作戦を想定している」といった含みもある。

H-6Kの能力について、私自身は専門家ではないので正確に評価できないのだが、この爆撃機が実戦配備された当初、ロシアの軍事専門家ワシリー・カシンは「飛行距離は8000キロ、さらに射程距離2000-2500キロの巡航ミサイルCJ-10Kの搭載も可能であり、いままでグアムを含む第二列島戦までとされていた攻撃範囲がハワイより先に広がる」「10年たってH-6Kの配備が増えた場合、アジアにおけるパワーバランスが中国有利に傾く」と分析していた。

米国に対して挑発を繰り返す理由

そう考えると、この訓練は米国に対してのかなりきわどい挑発、あるいは牽制だともいえる。では、なぜ今、南シナ海で中国はこうした派手なパフォーマンスを伴って米国を刺激しているのか。単に米海軍の「航行の自由作戦」に対する牽制、というだけなのか。

この爆撃機訓練だけでない。その翌々日には、中国海警船と海軍艦艇がパラセル諸島海域で合同パトロールを行ったことも発表された。公式発表ではないが、5月上旬、南シナ海の七つの人工島のうちにファイアリークロス礁、スービ礁、ミスチーフ礁に地対艦ミサイル、地対空ミサイルを配備したと米国の情報機関をソースとしてCNNが報じている。このときは中国外務省としては事実確認を避けていた。4月12日には南シナ海で空母「遼寧」を含む48艦艇と戦闘機76機、将兵1万人を動員した建国以来最大規模の海上閲兵式が行われた。海軍迷彩軍服に身を包んだ習近平がミサイル駆逐艦「長沙」に乗船し閲兵。海軍の増強を訴えた。

トランプ政権誕生後しばらくは、中国側も南シナ海の人工島における軍事拠点化については、あまり刺激しないように気を付けていた。半島問題で中国が米国に協力的である代わりに南シナ海問題を一旦棚上げする水面下の約束があったのではないか、という説も流れた。だが中国は今年4月半ばごろから南シナ海における軍事的プレゼンスを見せつけるような動きに出ている。

背景として考えられるのは、一つは経済力と軍事的脅威を武器に、着々と囲い込んできたASEAN諸国の対中感情に4月になって変化の兆しが見えてきたことがある。たとえば、マレーシアにはアンチ中国のマハティール政権が誕生した。マレーシアは2004年以降のナジブ長期政権下でアジア最大の中国の投資先となっている。特に一帯一路戦略関連だけでもマレーシア・シンガポール高速鉄道計画や東海岸鉄道計画など40以上のプロジェクトを受け入れており、その額は1350億ドル、マレーシアのGDPが3100億ドルであると考えれば経済が乗っ取られかけているといっても過言ではない。

中国は東南アジアの国々にその国の経済規模に見合わない大規模融資を行ってインフラ建設を行い、その融資が返済不能に陥ると、現物を差し押さえるという「悪徳金融」さながらの手法で、要衝地に軍事利用可能な港や土地を獲得してきた。パキスタンのグワダル港やスリランカのハンバントタ港の借地権・運営権の取得手法がいい例だろう。マレーシアもナジブ政権下では、そうなりかねない状況だった。

そういう状況で、92歳のマハティールが選挙によって首相に返り咲いたのは、中国への経済依存脱却を公約として掲げたからだ。ナジブ政権はチャイナ・マネーまみれで腐敗しており、有権者から愛想をつかされていたのは事実だが、その巨額のチャイナ・マネーをバックにした与党を破ることは、アジア的金満選挙においてはかなり難しい。マハティール率いる野党が勝ったということは、有権者の反中感情が相当強い、ということでもある。また、中国と直接領有権問題を抱えているフィリピンもながらく大統領のドゥテルテが開き直るように中国マネーに期待し中国へのすり寄りぶりを隠さなかったが今年4月末、中国系ロビー団体が建てたマニラ市内の慰安婦像を撤去させた。これはドゥテルテがささやかながら中国への抵抗の意を示した、と言う風にもみえる。

ASEAN全体に高まる中国への抵抗姿勢

4月のシンガポールでのASEAN首脳会議では昨年11月の議長声明では盛り込めなかった南シナ海問題への「懸念」の言葉が復活した。中国を名指しすることは避けたものの、ASEANなりに頑張って中国を牽制しようとている。南シナ海問題は当事国およびASEANを丸め込むことでコントロールできるとタカをくくっていた中国だが、押さえ込んでいたはずのASEAN全体に中国への抵抗姿勢が復活しそうな気配なのだ。

そういえばベトナムも、ロシアの石油会社ロスネフチのベトナム部門が南シナ海で石油掘削を始めることを認めている。3月にこの鉱区に隣接する海域でスペインのエネルギー会社レプソルが掘削を始めようとしたときは、中国の抗議でベトナム政府は掘削の許可を取り消した。スペイン企業に石油掘削を認めず、ロシア企業に認めるのは、もちろんロシアという国自身の国力、強さがあるだろうが、やはりベトナムが3月の時点より今の方が中国に対して強気になっているのではないか。

背景に米中駆け引きでの劣勢?

もう一つの背景は、やはり米国との通商協議、半島問題、台湾問題での駆け引きで、中国がかなり劣勢に立たされているのではないか、ということだ。二回目の米中通商協議では貿易戦争の暫定的な回避を含む合意が発表されたものの、その合意の中には米国が中国に突き付けた2000億ドルの貿易黒字削減ノルマや中国通信端末大手のZTEへの7年間の米国製チップ禁輸措置など具体的な部分への言及は避けられている。

ムニューチン財務長官は「一旦保留」といっており、問題解決とはいっていない。単に米国経済への悪影響を避けるため、というものではなく、おそらくは来る6月の米朝首脳会談における中国の役割が米国にとって協力的であることを期待しての保留ではないか。そうなってくると、中国は唯一の同盟国・北朝鮮を説得するか、裏切るか、という難しい状況に直面することになる。

また、米国が台湾旅行法を可決し、米国在台協会(米大使館に相当)新庁舎の落成式にトランプ政権から誰が出席するか、という問題もある。台湾旅行法の可決自体が、中国にとっては当初は宣戦布告に相当する米国からの挑発であるうえ、新庁舎の落成式にドラゴンスレイヤーこと大統領補佐官ボルトンを派遣するとかしないとかという情報も流れた。4月の海上大閲兵式は台湾旅行法可決に対する牽制が目的だったとみられる。

ちなみに、落成式を6月12日の米朝首脳会談と同日にしたのは、ボルトンの派遣はない、というメッセージを込めた中国側への配慮ではなかったか。米朝首脳会談と同日であれば、落成式へのメディアの注目度、ニュースバリューは薄れる。もっとも中国としては年明けから一気に進んだ米台関係の深化に気が気ではないはずである。

こういう国際情勢と突き合わせて考えると、中国の南シナ海の軍事プレゼンスアピールは、ASEANに対する牽制、台湾に対する牽制、航行の自由作戦に対する牽制と同時に、多極的な米中駆け引きで劣勢に立たされている状況を、国内の人民や国際社会に悟らせないための関心の分散を狙ったものではないか、という気もする。もし、米国とのこれら駆け引きでの失点を負わされた習近平政権の求心力が揺らいだとき、南シナ海でのプチ紛争によって国内世論や軍内、党内の不満不平批判を外に向けることもできそうだ。

南シナ海がすでに中国の実効支配地域であり軍事基地群が形成されているという現状は、はっきり言って米国が軍事力を行使する以外は変えようがない段階にきている。だが、米国マッドマンのトランプも中国と直接軍事対決を選択するはずがない、と習近平は思っているだろう。だからこそ、南シナ海の戦争をちらつかせることができるのだ。だが、戦争とは、こうした危険な挑発や牽制を繰り返しているうちに、偶発的に起こることもある。半島問題、そして貿易戦争が一段落つけば、次は本当に南シナ海のホットウォーが起こりうるかもしれない。

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『米朝首脳会談中止通告、「最後通牒」で投降促す 即刻非核化か、空爆かの2択迫ったトランプ』(5/25日経ビジネスオンライン 鈴置高史)、『米朝会談ぶち壊し? 強硬派ボルトンの面目躍如 6月12日の「シンガポール会談」は無期延期か』(5/25日経ビジネスオンライン 高濱賛)について

5/24中央日報<「文大統領の言葉は通訳する必要ない」…トランプの外交非礼に青瓦台の立場は?>もうこの時には米朝首脳会談はキャンセルすることが決まっていて、北の手先の文の言うことを聞いても仕方がないとトランプは思ったのでは。普通は握手の時には相手の顔を見るものですが、トランプは横を向いています。如何に文を嫌っているかです。

http://japanese.joins.com/article/667/241667.html

5/25阿波羅網<為何破局?美媒評白宮取消“川金會”=何故破局になったか 米国メデイアはWHが米朝首脳会議を取消したことを論評>WSJは非核化の定義が両者で違い、米国は最初に核廃棄、後に制裁解除、北は段階的核廃棄で最初に制裁解除と。(NYT、WP、CNNは日本メデイアの報道通り)。

http://www.aboluowang.com/2018/0525/1119276.html

5/25ロイター<焦点:米朝は「危機モード」に逆戻りか、首脳会談中止で>

https://jp.reuters.com/article/summit-cancel-analysis-idJPKCN1IQ0C4

5/25BBCニュース<トランプ氏、いざとなれば「世界最強」米軍の準備はできている>

http://www.bbc.com/japanese/video-44248882

記事が長いのでコメントは短くします。鈴置氏の記事でトランプが言った「我々のそれはとてつもなく巨大で強力だ。私はそれが使われないことを神に祈っている」というのは、戦争になれば核を使う可能性があり、それはバンカーバスターの小型戦術核のB61-11のことと思われます。時間稼ぎは許さないというスタンスだと思います。

高濱氏の記事では、やはり北の裏には中国が関与していたかと。米国の一極覇権の打破に北を利用しているのでは。北部戦区(旧瀋陽軍区)と習が不仲と言うのはデイスインフォメーションなのでは。

総じて戦争の危険が高まったと思います。日本は在韓邦人と拉致被害者救出の手立てを考えておかないと。かつ日本にいる人はミサイル飛来とテロについても普段から考えておかないとイザと言う時に体が動きません。少なくとも脳で瞬時に判断できるよう、避難場所を探せるようにしておかないと。

鈴置記事

米朝首脳会談に向けて記念硬貨も作られたが……(写真:UPI/アフロ)

前回から読む)

トランプ(Donald Trump)大統領が金正恩(キム・ジョンウン)委員長に対し、6月12日にシンガポールで開催予定だった米朝首脳会談の中止を書簡で通告した。

核を使わないよう神に祈る

鈴置:ホワイトハウスは米東部時間5月24日午前10時前(日本時間同日午後11時前)、ツイッターで書簡を発表しました。

中止の理由についてトランプ大統領は「残念なことであるが、激しい怒りとあからさまな敵意を表明したあなた方の直近の声明により、長期間、計画されたこの会談を現時点で開くのは適切ではないと感じている」と書きました。

・Sadly, based on the tremendous anger and open hostility displayed in your most recent statement, I feel it is inappropriate, at this time, to have this long-planned meeting.

さらに「あなたは自身の核戦力に関し語るが、我々のそれはとてつもなく巨大で強力だ。私はそれが使われないことを神に祈っている」と脅しました。

・You talk about your nuclear capabilities, but ours are so massive and powerful that I pray to God they will never have to be used.

無知蒙昧なペンス

—北朝鮮の「直近の声明」とは?

鈴置:崔善姫(チェ・ソニ)外務次官の声明を指します。ポイントを朝鮮中央通信の「米副大統領の対朝鮮強迫性発言を非難 朝鮮外務次官」(5月24日、日本語版)から引用します。

・21日、米副大統領のペンスはFOXニュースとのインタビューで、北朝鮮がリビアの轍を踏みうるだの、北朝鮮に対する軍事的選択案は排除されたことがないだの、米国が求めるのは完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化だの、何のと出まかせにしゃべってせん越に振る舞った。
・対米活動担当の私としては、米副大統領の口からこのような無知蒙昧(むちもうまい)な言葉が出たことに驚きを禁じ得ない。

北朝鮮は完全かつ即時の非核化を主張するボルトン(John Bolton)大統領補佐官(国家安全保障担当)を「政権から外せ」などと集中攻撃してきました(「トランプと会うのが怖くなった金正恩」参照)。

さらにFOXとのインタビューで完全な非核化を主張したペンス(Mike Pence)副大統領を攻撃対象に加えたのです。

FOXとのインタビュー5月17日にトランプ大統領が「2011年に殲滅した(decimate)したカダフィ大佐が率いるリビア」を例に挙げて北朝鮮を脅しました(「トランプと会うのが怖くなった金正恩」参照)。

ペンス副大統領も「2011年のリビア」に触れたのが、金正恩委員長のカンによほど触ったと思われます。崔善姫次官の談話は核戦争まで言及しています。

・ペンスは自分の相手が誰なのかをはっきり知らずに無分別な脅迫性発言をする前に、その言葉が招く恐ろしい結果について熟考すべきであった。
・米国がわれわれと会談場で会うか、でなければ核対核の対決場で会うかどうかは全的に、米国の決心と行動いかんにかかっている。

2018年のハル・ノート

—だからトランプ大統領が「核ならこちらの方が強力だぞ」と言ったのですね。

鈴置:その通りです。北朝鮮が「完全な非核化を要求するなら核戦争も辞さない」と言い出した。それに対し、米国は「核戦争だって受けて立つ」と答えたのです。

ただ、脅す一方ではありません。書簡では「心変わりしたら電話か手紙をくれ」と、対話に含みを残しています。以下です。

・If you change your mind having to do with this most important summit, please do not hesitate to call me or write.

そして「この素晴らしい機会を逃したのは、歴史的に深く悲しむべき瞬間だ」と結んでいます。結局は「お前が状況を悪化させたのだ。どうなっても知らないぞ」との最後通牒なのですが。

・The world, and North Korea in particular, has lost a great opportunity for lasting peace and great prosperity and wealth. This missed opportunity is a truly sad moment in history.

1941年11月26日に米国が日本に手渡した「ハル・ノート」を思い出します。「日本は中国やインドシナから軍と警察を全て引け。そうしたら経済制裁をやめる」と米国は通告しました。

米国は「ハル・ノート」を日本が受け入れればよし、受け入れなければ力でねじ伏せればよし、と考えたのです。

リビアの轍は踏まない

もちろん北朝鮮も米国のそうした腹は分かっている。そこで崔善姫次官の談話でも「戦争になってもやられる一方ではない。リビアと異なりこっちは核武装したのだからな」と肩を怒らせたのです。

・核保有国であるわが国家をせいぜいわずかの設備を設けていじくっていたリビアと比べることだけを見ても、彼がどんなに政治的に愚鈍な間抜けであるのかを推測して余りある。
・ホワイトハウスの国家安保補佐官ボルトンに続いて今回またもや、副大統領のペンスが、われわれがリビアの轍を踏むようになると力説したが、まさにリビアの轍を踏まないためにわれわれは高い代価を払いながらわれわれ自身を守り、朝鮮半島と地域の平和と安全を守ることのできる強力で頼もしい力を培った。

・ところが、この厳然たる現実をいまだに悟れず、われわれを悲劇的な末路を歩んだリビアと比べるのを見れば、米国の高位政客らが朝鮮を知らなくてもあまりにも知らないという思いがする。

体制維持の保証なし

—金正恩委員長はトランプ大統領に「電話する」のでしょうか?

鈴置:それは難しいと思います。「米朝首脳会談、3つのシナリオ」をご覧下さい。今の状態で首脳会談を開くことになれば、トランプ大統領は「リビア方式」――2003年のリビア方式で「完全な非核化の即刻実施」を要求します。

金正恩委員長がこれを飲めば、核の撤去に向けた査察が始まります。シナリオ①です。北朝鮮はある程度の核弾頭とその原材料を隠す作戦でしょうが、米国は徹底的に捜索し、満足するまでは経済援助などの見返りを与えない方針です。

  • 米朝首脳会談、3つのシナリオ
米国、リビア方式での非核化を要求
北朝鮮が受諾 北朝鮮が拒否
①米国などによる核施設への査察開始 ②米朝対話が継続 ③米国、軍事行動ないし経済・軍事的圧迫強化

2度も訪朝して首脳会談に道を開いたポンペオ(Mike Pompeo)国務長官も5月23日、米議会でそう証言しています。VOAの「ポンペオ『米朝会談開催は金正恩による、誤った合意は選択になし』」(5月24日、韓国語版)を引用すると以下です。

・We’re not going to provide economic relief until such time as we have an irreversible set of actions, not words, not commitments, undertaken by the North Korean regime.

それに、シナリオ①を選んでも金正恩体制が永続する保証はありません。トランプ大統領は5月17日、体制の保証を約束しました。しかし約束を守ってくれる保証はどこにもないのです。

金正恩政権は人権蹂躙で悪名をはせています。核を取り上げた後、この政権を倒しても誰からも文句は来ません。「後継政権の後見人は中国とする」と密約を結んでおけば、中国も米国による政権打倒の邪魔はしないでしょう(「トランプと会うのが怖くなった金正恩」参照)。

北の唯一の逃げ道

—では、金正恩委員長の選ぶ道は?

鈴置:もちろん、シナリオ③の空爆・制裁強化は絶対に避けたい。当然、北朝鮮は「時間を稼いで問題先送り」のシナリオ②を狙ってきました。

が、米国側の姿勢が固いことが次第に分かってきた。トランプ大統領もペンス副大統領も、ポンペオ国務長官も、もちろん強硬派のボルトン補佐官も、米国の高官が完全非核化を即刻実施しろと口をそろえているのです。

首脳会談で米国は北朝鮮に①か③――即刻の完全非核化か、空爆かの二者択一を迫ることになります。すると北朝鮮にとれる道は、米朝首脳会談の中止しか残っていないのです。

今回は米国側が首脳会談をキャンセルした。ただ、米国がそう動くよう、北朝鮮が仕向けたように見えます。首脳会談を開いて損をするのは北朝鮮の方なのですから。

それに米国の副大統領をこれだけ罵倒するのは異様です。普段から北朝鮮が外交で使う言葉は世界でも有数の汚さですが、それと比べても突出しています。米国を敢えて怒らせようとした感じがします。

中国を圧迫、制裁強化

—トランプ大統領は金正恩委員長の挑発に乗ってしまった……。

鈴置:ええ、その可能性が高い。でも、米国側も乗せられたふりをして、次の手を繰り出す手はすでしょう。経済制裁を強化したうえ、軍事的圧迫を強めるのは確実です。

事前に徹底的に脅し上げてこそ、首脳会談の場で完全に屈服させることができるのです。米国にとって、首脳会談の開催が少々遅れても、1発で屈服させた方がいいに決まっています。

ホワイトハウスのサイトによると、トランプ大統領は5月22日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領との会談前に、記者らに以下のように語っています。

https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-president-trump-president-moon-republic-korea-bilateral-meeting-2/

・Every time I talk to China about trade, I’m thinking about the border. Because that border is a very important element in what we’re doing.
・when I think of trade with China, I’m also thinking about what they’re doing to help us with peace with North Korea. That’s a very important element. .

「中国と貿易に関し対話する時も私は(中朝の)国境を意識している」「それが北朝鮮との平和構築の助けとなる」――つまり、対北経済制裁を中国が実施し、あるいは今後強化することを念頭に置いて中国との経済交渉にあたっている、と明言したのです。

化学兵器で暗殺未遂?

—軍事的な圧迫とは?

鈴置:複数の米空母が朝鮮半島周辺に出没するかもしれません。関係者によると、4隻程度は今すぐに展開できる体制になっているそうです。

F22も、空軍演習「マックス・サンダー(Max Thunder)」を名目に8機も韓国に送り済みです。F22はステルス機で、金正恩暗殺用とも見られています。

2017年半ばまでは「金正恩委員長の居所がなかなか分からず、空爆による暗殺は難しい」との見方が専門家の間でも一般的でした。

しかし、2018年春頃から「居所は24時間捕捉している」との情報が流れています。これが本当かは分かりません。しかしご本人の耳に入れば、不安に陥るのは確実です。

北朝鮮内部からの情報によると、2017年12月に金正恩委員長の暗殺事件が発覚、6人が処刑されたそうです。

暗殺未遂事件の噂はしばしば語られます。ただこの時は化学兵器を使ったものだったそうで北朝鮮の軍、あるいは外国の軍事組織の存在を感じさせました。

暗殺論者を交渉役に

—米国が暗殺を敢行すると?

鈴置:それは分かりません。しかしポンペオ国務長官はCIA長官だった2017年7月20日に「金正恩暗殺」を公然と語った人です(「金正恩すげ替え論」を語り始めた米国)。

トランプ大統領というか、米国という国はなかなかです。「暗殺発言」の10カ月後には、その提唱者を北朝鮮に送り、金正恩委員長と交渉させたのですから。

完全な非核化から逃げ回るなら「別の手もあるぞ」との脅し――。そんな圧迫感を今、金正恩氏が感じていないはずがありません。

我々はいつでも対話する

さっそく5月25日早朝、朝鮮中央通信が金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話を報じました。「そんなに怒らなくてもいいじゃないか。会談を開こう」と、とりあえずは白旗を掲げて見せたのです。

「朝鮮外務省第1次官が談話を発表」(5月25日、日本語版)から肝心な部分を引用します。

・歴史的な朝米首脳の対面について言うなら、われわれはトランプ大統領が過去のどの大統領も下せなかった勇断を下して首脳の対面という重大な出来事をもたらすために努力したことについて依然として心のうちで高く評価してきた。

・われわれの(金正恩)国務委員長も、トランプ大統領と会えば良いスタートを切ることができると述べて、そのための準備に努力の限りを尽くしてきた。

・朝鮮半島と人類の平和と安定のために全力を尽くそうとするわれわれの目標と意志には変わりがなく、われわれはつねにおおらかに開かれた心で米国側にタイムとチャンスを与える用意がある。

・われわれは、いつでもいかなる方式でも対座して問題を解決していく用意があるということを米国側に再び明らかにする。

  • 北朝鮮の非核化を巡る動き(2018年)
1月1日 金正恩「平昌五輪に参加する」
1月4日 米韓、合同軍事演習の延期決定
2月8日 北朝鮮、建軍節の軍事パレード
2月9日 北朝鮮、平昌五輪に選手団派遣
3月5日 韓国、南北首脳会談開催を発表
3月8日 トランプ、米朝首脳会談を受諾
3月25―28日 金正恩訪中、習近平と会談
4月1日頃 ポンペオ訪朝、金正恩と会談
4月17―18日 日米首脳会談
4月21日 北朝鮮、核・ミサイル実験の中断と核実験場廃棄を表明
4月27日 南北首脳会談
5月4日 日中と中韓で首脳の電話協議
5月7-8日 金正恩、大連で習近平と会談
5月8日 米中首脳、電話協議
トランプ、イラン核合意から離脱を表明
5月9日 ポンペオ訪朝、抑留中の3人の米国人を連れ戻す
日中韓首脳会談
米韓首脳、電話協議
5月10日 日米首脳、電話協議
5月16日 北朝鮮、開催当日になって南北閣僚級会談の中止を通告
5月16日 北朝鮮、「一方的に核廃棄要求なら朝米首脳会談を再考」との談話を発表
5月20日 米韓首脳、電話協議(米東部時間では5月19日)
5月22日 米韓首脳会談
5月24日 北朝鮮、米韓などのメディアの前で核実験場を破壊
5月24日 トランプ、金正恩に首脳会談中止を書簡で通告
6月8-9日 G7首脳会議、カナダで
6月12日 史上初の米朝首脳会談→中止

(次回に続く)

高濱記事

米韓首脳会談に臨む文在寅・韓国大統領(左)とトランプ米大統領。右後方にボルトン補佐官の姿が見える (写真:ユニフォトプレス)

—米朝首脳会談を3週間後に控えるタイミングで、米韓首脳会談が行なわれました。これを米国はどう見ていますか。

高濱:米国は「ドナルド・トランプは文在寅(ムン・ジェイン)の口車に乗せられていた。文在寅は金正恩(キム・ジョンウン)の非核化発言を過大に評価し、トランプに伝えた。金正恩は完全な核放棄など考えていなかった」と冷たい反応を示しています。

CNNの記者は「Moon oversold Pyongyang’s promises」(文在寅はピョンヤンとの約束事を針小棒大に売りつけようとした)と書きなぐっています。

“Trump casts doubt on June summit with Kim,”Kevin Liptak, CNN, 5/22/2018)
“Trump Casts Doubt on North Korea Summit in Meeting with Moon, “Jennifer Epstein, Bloomberg, 5/23/2018)

トランプは「文在寅の一人相撲」に辟易?

トランプ大統領は今、新たな動きがあったロシアゲート捜査のほか、イラン核問題、米中経済摩擦など内外で懸案だらけ。「文在寅の一人相撲」とばかり付き合っている暇はありません。

もっとも、文大統領が「米国が主張する『完全で検証可能かつ後戻りできない核の放棄」(Complete, Verifiable, Irreversible Dismantlement=CVID)』を北朝鮮が受け入れました」という「朗報」を持ってきてくれれば、飛び上がって喜んだでしょうが……。結局「朗報」はなし。

トランプ大統領は元々、「リベラル派で親北朝鮮が見え隠れする文大統領があまり好きではない」(ホワイトハウス担当の米ベテランジャーナリスト)とされている。今回の文大統領への応対も「安倍晋三首相への対応とは雲泥の差」(同)だったらしい。

—「文大統領の口車に乗せられた」と言いますけど、金委員長自身の意向はどうなのでしょう。米朝首脳会談を提案した時、「非核化」についてその気がないのにウソを言っていたのか。あるいは、それから数週間たって「心変わり」したのか。

高濱:金委員長が非核化を真剣に考えている、という話を持ってきたのは、文大統領とその周りの容北朝鮮派のブレーンたちです。

3月5日に金委員長に会った韓国大統領府の鄭義溶(チョン・ウィヨン) 国家安全保障室長らが、同委員長から聞いた話をトランプ大統領に伝えた。その後、文大統領自らトランプ大統領に電話しました。「金正恩は『米国が(金)体制(の存続)を保証すれば、我々はなぜ苦労して核を持とうとするのか(持とうとはしない)』と言っている」

金桂冠談話はボルトンを3回名指して攻撃

—ポンペオ国務長官の訪朝から1週間たった5月9日、北朝鮮に変化が出てきたのですね。

高濱:これまで対米交渉を長く担当してきた金桂冠第一外務次官が談話を発表しました。「米国が核の放棄を一方的に強要するなら、金委員長は米朝首脳会談について再考せざるをえない」

おまけにこうなった直接の原因はジョン・ボルトン国家安全保障担当大統領補佐官の発言にあると、同補佐官の名前を3回挙げて激しく攻撃したのです。

金桂冠第一外務次官はタイトルこそ準閣僚ですが、米国務省筋によれば、実際には外務大臣より上の最実力者。いわば金委員長の「懐刀」です。「金桂冠は、金委員長にとっては、トランプ大統領にとってのボルトン補佐官にも匹敵する人物」(米国務省関係者)と言われています。

それだけに金桂冠談話のインパクトは大きかったといえます。この談話の中身を聞いたトランプ大統領は激高したそうです。

北朝鮮は、この談話の公表と前後して、すでに始まっている米韓合同演習にB52戦略爆撃機*が参加していると指摘して「米朝首脳会談再考」の理由に付け加えました。返す刀で、せっかく仲良しになった韓国との間で予定していた南北朝鮮閣僚会議をドタキャンしました。

*:B52は核兵器が搭載可能な戦略爆撃機。実際には、合同演習に参加しておらず、韓国空域(韓国防空識別圏)には入っていない。

トランプ氏は会談冒頭、米朝首脳会談延期を強く示唆

—6月12日に予定されている米朝首脳会談の延期はどんな形で公表されたのですか。文大統領との会談を終えてからですか。

高濱:トランプ大統領は文大統領との会談の冒頭、写真撮影のために記者団を執務室に入れました。その席上、文大統領との会談が始まる前にこう切り出したのです。

「(6月12日に予定されている米朝首脳会談が)実現しない確たる見通しがある。6月12日に開かれないからと言って、今後、一定の期間内に開かれないという意味ではない。6月12日に開かれなくとも、そのあとに開かれるかもしれない。別の時期に開かれるかもしれない。それについて話し合いを続けている」

 “Trump casts doubt on june summit with Kim,” Kevin Liptak, CNN, 5/22/2018)

隣に座っている文大統領は苦虫を噛みつぶしたような顔をしていました。

実は、トランプ・文両首脳同士の一対一の会談に先立ち、文大統領はポンペオ国務長官やボルトン大統領補佐官らと会談しました。

感情の起伏が激しい外交音痴のトランプ大統領がいたのでは、センシティブな話はできない、といった配慮が米韓ブレーンの間にあったのではないでしょうか(笑い)。

米主要シンクタンクのある上級研究員は、推測を交えながら「前座会談」の内容を筆者にこう「再現」してくれました。

鄭国家安全保障室長は、文大統領に促されて米側にこう説明した。

「金正恩は非核化について『総論賛成』だった。各論は米朝首脳会談で詰めようと考えていた」

「米朝当局者が水面下で交渉を進める最中、ボルトン補佐官の『リビア方式』*適用発言が浮上した。これを知った金正恩は過剰に反応した」

*:ジョージ・W・ブッシュ第43代大統領が2003年、リビアのカダフィ政権に対して保有する核関連機材を即時かつ無条件に廃棄、数カ月の間にテネシー州オークリッジの施設に搬送するよう要求。カダフィ政権はこれを実行した

「金正恩はこう考えた。もしここでトランプの提案(「リビア方式」)を受け入れれば、自分もカダフィのように葬り去られるのではないだろうか。核を放棄したら米国は金王朝を崩壊させるに違いない」

「ならば、どうしたらいいか。金正恩は中国の習近平に泣きついた。習近平は、トランプが考えを変えないのであれば、米朝首脳会談をやっても何の意味もない。止めてしまえと答えた」

ボルトンは今やホワイトハウスの「ストレンジラブ博士」

—ボルトン補佐官は何と反論したのでしょうか。

高濱:ボルトン補佐官は前述の金桂冠談話で、3回も名指しされ、激しく批判されています。同補佐官は筋金入りの反共主義者です。これまでにも金王朝を崩壊させると主張していました。イラク侵攻政策を推進したネオコン(新保守主義者)です。北朝鮮の金桂冠第一外務次官とは十年来の「宿敵」です。

米朝関係を長年フォローしてきた主要シンクタンクの研究員は筆者にこう解説してくれました。「ボルトンはこの春に補佐官になって以降、国家安全保障会議のスタッフを総入れ替えしてボルトン色に塗り替え、強硬派であることを誇示してきた。対北朝鮮政策はボルトンが完全に牛耳っている。金正恩にしてみれば、文大統領をうまく使ってトランプ大統領を交渉の場に引っ張り出そうとした矢先に、天敵ボルトンが現れて米朝首脳会談をぶち壊した、と映っているはずだ」

米ワシントン・ポストのコラムニスト、リチャード・コーヘン氏はボルトン補佐官を「新しいストレンジラブ博士だ」と皮肉っぽく評してしています。「ボルトンは、1963年に公開された風刺劇映画に出てくる主人公ストレンジラブ博士*を彷彿させる。緊急事態にも動じることなく、笑みを浮かべながら持論を披露するところなどそっくりだ。ストレンジラブ博士のように偶発的に核戦争を誘発することがないように祈るだけだ」

“Bolton is the new Dr. Strangelove,” Richard Cohen, Washington Post, 5/21/2018)

*:1963年に公開された英米合作の風刺映画、「Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb」(邦題『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったのか』)に登場する狂ったドイツ人科学者。無能な大統領をそそのかし、偶発核戦争を起こす

米軍、横須賀にイージス艦をすでに追加配備

—トランプ大統領は今後、北朝鮮にどう対応するつもりでしょうか。

高濱:金委員長が「リビア方式」(あるいはそれに近い方式)をのまない限り、トランプ大統領は米朝首脳会談をやらないでしょう。

また米国が、北朝鮮の背後にいる中国の動きを警戒していることは確かです。トランプ大統領は22日、記者団に対して「金正恩が変わったのは訪中してからだ」と不快感を示しました。

文大統領は帰国後、新しく設置したホットラインを使ってトランプ大統領との会談内容を金委員長に「報告」するでしょう。金委員長がどんな反応を示すのか。「金桂冠談話」第2弾が出てくるのか。

トランプ大統領の方は、対北朝鮮への経済制裁をさらに徹底するとともに、軍事的圧力も強めていく構えです。5月22日には米海軍のイージス駆逐艦「ミリアス」が横須賀基地に追加配備されました。北朝鮮からのミサイルに対抗する弾道ミサイル防衛(BMD)がより強化されることになります。「ミリアス」には低空で飛来する巡航ミサイルを迎撃できる新型ミサイル「SM6」が搭載されています。

“U.S. bolsters Asia ballistic missile defense as Trump-Kim summit nears,”Tim Kelly, Reuters, 5/22/2018)

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『中国「一人っ子政策」が招いた親と子の苛酷な現実』(5/22ダイヤモンドオンライン 王青)について

5/23Facebookから取ったもの。

https://www.facebook.com/jiluzg.2.0/videos/252292645317802/

「国家曾多次强调要文明执法.严格执法.……!但看了这段视频让人心寒.让人意冷!在广大人民群众没有一点反抗.、抵制执法人员行政执法的同时,执法人员还憑什么这样对待?是谁给你的傲慢与权利?是谁让你这样蛮横无理?又是谁让你这样肆无忌惮?

身为执法人员就应该知法.懂法.严格.文明执法,而不是这样光明正大的损害国家形象.党的形象与你们在广大人民心中的形象!

有问题就去协商.解决问题,这样的行为只能加剧事态的严重化.人民与党的隔离化.矛盾化……!

让国无颜. 让党蒙羞.让群众心寒!

—— 河南省淮阳县新站镇徐庄大队敬老院强拆记!

国家はかつて何度も文明的かつ厳格に法を執行しなければならないと強調してきた。ただこの動画を見れば人の心を寒からしめ、人の気持ちを冷たくする。膨大な数の群衆は少しも反抗せず、法執行する役人に抵抗しないが、法執行役人はなぜこのようにとりつかれた様に対処するのだろうか?誰が彼らに傲慢さと権利を与えたのか?誰が彼らにこのような専横を許すのか?また誰が彼らにこのようにほしいままにふるまわせるのか?

法執行役人は法を知り、法を理解し、厳格かつ文明的に法を執行し、この通りにしなければ公明正大な国家イメージや党のイメージ、人民の心の中のイメージを損ねる。問題があればすぐ協議して解決すべきなのに、このような行動こそ事態の重大さを激化させ、人民と党の距離を遠ざけ、矛盾化する……!

国には面子がなくなり、党に恥をかかせ、群衆の心を寒からしめる!

—— 河南省淮陽県新站鎮の徐村大隊は養老院を強制解体する!」

5/22中国禁聞網<習近平要棄俄保美? 日媒:「朝鮮牌」效力難持久=習近平はロシアを棄て、アメリカと関係を保つ 日本メデイア:「朝鮮カード」の効力をずっと維持するのは難しい>米中貿易戦争停戦は、日本メデイアによれば朝鮮カードによると。但し長くは持たんだろう、というのは、トランプは朝鮮との開戦の持ち札がある。米国は将来中国に500~600億$のエネルギーを輸出したいと考えているが不確実である。リンジーグラハム共和党議員はFOXに「トランプは1期目の任期の内に北の核の脅威をなくしたいと思っている。北は核放棄を約束したが、実際は裏で核兵器を造って来た。過去30年はこの繰り返し。2020年までどうしても終わらせなければならない。もし、金正恩が首脳会談に参加しなければ、その時点で外交は終わる。もし、参加するならトランプ大統領を騙そうとするかもしれない。この意味するところは残っているのは戦争の道だけである。トランプは、弄ばれるのは受け入れられない。もし金がトランプをおもちゃにしようとするなら、或は値切り交渉をしようとするなら、或は時間稼ぎをしようとするなら、必ずや軍事衝突が起きる。これは彼の1期目の任期内に起こる」と。中国に対し「北は少ない代価で多くを得ようと考えている。中国の考えややり方は米国と対立しているが、何の効果も齎さないだろう」と警告した。

もし中国が米国からエネルギーを買えば、建設中の中露の石油・ガス輸送管のため中国はロシアに250億$貸付しているが、廃棄となれば廃棄損は膨大になるし、ロシアとの関係も悪化する。それで習は米国との交渉を延ばそうとしている。まあ、独裁者・習は米中の間に挟まれて苦悶するのが良いでしょう。

https://www.bannedbook.org/bnews/zh-tw/topimagenews/20180522/945945.html

王青氏の記事を読んで、「騙す方が賢くて、騙される方が馬鹿」という民族が一人っ子の介護問題の解決をどう図るのか考えて見ました。一番手っ取り早いのは、日本に来て、法の網の抜け穴を利用して、いろいろ給付を受けることです。国民健保に入ったことにして、高額療養を受け、出産一時金まで中国にいる人間に払うとは。いい加減厚労省の役人と政治家は早く動けと言いたい。

相手は反日教育を長く続けて来ました。反日有理、反日無罪と思っている洗脳が解けないかぼちゃ頭の連中が大半です。「日本だったら何をしても許される」というのが誰しも心の奥底に持っています。不合理の極みですが。彼らは科学する心を持たず、共産党の命令に唯々諾々と従うだけですから。

日本の介護業者も中国へ行けば失敗すると思います。何故なら、バブル崩壊が起きる可能性があるからです。このまま米中が貿易戦争を突き進めば、米国は金融制裁に踏み込むと思います。小生の願望も大分入っていますが。ただ、普通に考えれば、米国の覇権に挑戦している中国に対し拱手傍観することはないでしょう。相手はオバマでなく、トランプですから。$決済ができなくなれば、中国の貿易は急激に減少、それが引き金になってバブル崩壊に繋がるのではとの見立てです。

米国の貿易赤字2000億$削減要求は対華21ケ条要求と同じく、中国人にとって屈辱的との思いのようですが、金融制裁の爆発力について中国人は想像ができないようです。これは経済面における核兵器です。それ以上かもしれません。イラン制裁への連座を避けるため仏・トタルは石油開発をキャンセルしました。金融覇権($基軸だけでなく、SWIFTやFATCAも)を握っている米国には逆らえないのです。中国は身の程を弁えず、虎の尾を踏んだという事です。ただ今まで米国要人に嗅がした鼻薬や貢いだ女の影響もあり、揺り戻そうとする勢力は現れるでしょうけど。

記事

「中国全国撮影コンテスト」で賞を取り、中国のメディアやSNSで話題になっている河北省の張審軍さんの作品

中国政府は長年「一人っ子」政策を続けていたが、その結果、親の介護などの問題に直面する人が増え、社会問題化している。中国の経済は発展しているが、晩婚化・非婚化、少子高齢化が進展。かつての「一人っ子」政策が原因となって生じている、さまざまな現実を解説する。(日中福祉プランニング代表 王青)

中国全土で話題となった悲劇の「一人っ子」の写真

1枚の写真が中国のSNSで拡散され大きな話題となった。

「第26回中国全国撮影コンテスト」で賞を取った写真で、作品名は「一人っ子」。

一人の若者が両脇の病床にある両親の間に、こちらに背を向けて座っている。どんな表情かは想像するしかないが、その背中からは強烈な孤独と無力感が漂ってくる。多くの人がこの写真を見て衝撃を受けて涙を流したという。

インターネット上では、写真の中の青年は「あなたであり、私であり、丸一世代である」、「胸に突き刺った」などのコメントが綴られた。それはたった一枚の写真にすぎないが、すべての「一人っ子」にとって、“明日の自分”を暗示するような光景だったからだ。

同時に「一人っ子」の親たちにとっては、たった一人の自分の子に「こんな苦労をかけたらどうしようか」と不安にさせるものであった。

一人っ子が恐れることは親が倒れること

中国は36年間「一人っ子」政策を実施した。

現在、中国で高齢者になる世代はほとんどが「一人っ子」の親だ。そして、三十余年前の「一人っ子」も親世代になって、すでに“中年”になった。夫婦の上には4人の親がいて、下には子ども1人という4・2・1の家庭構造となっている。夫婦2人が自分の子供を育てながら、双方の親の面倒を見なければならない。

世代的に中年となった多くの「一人っ子」が、一番恐れているのは親が倒れることだ。兄弟がいないため、すべて一人で背負っていかなければならない。

経済が急速に発展していると同時に社会の競争も増していく中で、職場で厳しい競争を勝ち抜いた中年世代の人々の生活基盤は、実は脆弱である。社会保障制度が整備されていない中で、親が病気になれば生活に大きく影響してしまうからだ。

あるキャリアウーマンは、母親が入院してしばらくしたら、父親も骨折。入院した母親の病院と実家の父親の間を奔走する毎日だった。仕方なく、会社の大事な会議を欠席したり、休みを取得する時期が続いたら、上司から注意を受けた。

結果的に、何年も待っていた昇進のチャンスを逃してしまった。長年、頑張ってきて出世を目指していたが、親の介護によって昇格が泡と消えてしまったことが悔やまれてならなかったという。

中国の夫婦はほとんどが共働きのため、親の介護と仕事の狭間で苦しむ。

誰にも相談できず、一人ですべてを抱え込んでしまう。もし、親だけではなく、自分の子どもにも大きなケガや病気が起きれば、家庭が崩壊しかねない事態に発展してしまうのだ。高額な医療費だけでなく、場合によっては職を失うなどさまざまなリスクが押し寄せてくる。

「わが子はアドレス帳にいる」と嘆いた遠くに暮らす親の悲しみ

先述した通り、親から離れて別の地で働いて生活する「一人っ子」が実家からの電話に出る瞬間、最も恐れることは「親の身に何かがあった」という知らせだ。

なぜなら、帰りたくてもすぐには帰れないからだ。

ある日、ベッドから落ちて立ち上がれなくなってしまった親は、子どもに知らせようと思っても、すぐには帰ってこないことを悟り、「わが子はアドレス帳にいるだけで、そばにはいない」と嘆いた。これは一時中国で流行語となった。「遠い異郷で結婚したことを後悔している」というのは、ある知人女性の言葉である。

一方、「一人っ子」の親たちもつらい思いや経験をしている。

90年代後半、春節を祝う中国版の紅白歌合戦で、「常回家看看」<時々実家に帰ろ>という歌が披露された。この歌は人々の心を動かして、何年も歌い継がれる名曲となった。

故郷にいる親がたくさんの料理を作って、異郷にいる子どもの帰りを待つ心境を表現し、「一人っ子よ、時々親の顔を見に家に帰ろうよ」と歌った。そんな親たちは「留守親」と呼ばれていた。

異郷で子どもと一緒に暮らす「都市老漂流族」の存在

2010年以降、「一人っ子」が結婚し子どもが生まれて家庭を持つようになったら、今度は親が子や孫を恋しがり、住み慣れた故郷を離れ、子どもが住む都会にやってくる。

近年、異郷で子どもと一緒に暮らす親たちを「都市老漂流族」と名付けられている。2016年末の統計では、中国全国でこのように漂流する親の数は1800万人に達している。そのうちの約4割は、子どもの家庭で孫の面倒を見たり、家事手伝いをしているというデータがある。

親たちは、昼間は食材の買い出しや掃除、晩ご飯の準備など家事全般をする上、孫の幼稚園や学校の送り迎えもする。住み慣れてない街での生活は決して楽ではない。一番つらいのは言葉の壁だ。

中国は同じ国内であっても、地域によって言葉がまったく通じないのである。例えば北の人にとっては、上海語などの都市部の言葉はまるで外国語と同じ。ゆえに漂流族の親たちは、地元の同年代の人ともコミュニケーションを取れず、社会に溶け込むことができない。言葉が違ったら、「田舎者」と揶揄されて差別されることも度々だ。

子どもや孫と一緒に暮らしても結局は孤独だ。また、最近は、難病などを患っている親が子どもに迷惑をかけなくないため、自殺するケースが増えているとの報告もある。この報告では、毎年55歳以上の自殺者数が10万人で全体の36%を占めている。

「一人っ子」は、生まれてこの方、ずっと大事に育てられてきた。孤独だが愛情をたっぷりもらう「幸せな幼少期と青年期」を過ごしている。

ところが中年となったら、自分の家族を養うと同時に、親の面倒も見なければならない。親と家族に何かがあったら、すべてを背負っていかなければならない。だから「重圧の中年」と呼ばれている。

高齢化と少子化が進む一方、昔に比べて平均寿命も伸びている。今の中年の「一人っ子」は自分が高齢者となってからも、場合によっては自分の親を介護する必要が出てくる。そうなればまさに「老々介護」の状況で、彼らは「悲惨な高齢者」となる。

「貧乏であってはだめ、病気してはだめ、遠くに嫁いだらだめ」と一人っ子たちは口を揃える。

たった1人の子どもを失った「失独家庭」の問題も

「一人っ子」の問題は、これだけではない。

事故や病気で一人の子どもを失い、新たに子どもの可能性がない夫婦は、中国語で「失独家庭」と呼ばれる。

現在、全国で100万世帯があり、毎年7万世帯のペースで増えている。当時、国の政策に応じて1人の子どもしかつくらなかった。その一方で、中国は伝統的に「養児防老」(子を養って老後の面倒を見てもらう)や、「多子多福」(子が多ければ幸福である)などの考えがある。基本的には、いずれも「親の老後は子どもが看る」という考え方を表すものだ。そして今となって、たった1人の子どもを失った親は「心の傷」を癒されることなく、齢を重ねてきた。

そこで、新たな社会問題が生じている、彼らの老後は誰が看るのだろうか……と。

政府は、この問題についてようやく動き出した。近年、経済的な支援を行うような政策が各地で広がっている。また、北京をはじめ上海などの経済が発展している地域では、介護施設への入居希望があれば、その費用の全額を政府が負担する動きが始まっている。

一人っ子の親の介護に対する支援制度も徐々に広がっている。

昨年半ばから、福建省や重慶市などでは「一人っ子の親介護有給休暇制度」を始めた。医師の証明で親の介護が必要となる場合、企業が10〜20日の有給休暇を与えなければならない制度だ。今年に入ってから全国約10の自治体がこの制度を実施し、全国へ広がりつつある。この制度は国民に歓迎されていて、専門家は「国の法律として立法すべき」と意見表明している。

「一人っ子」政策は終わっても子どもがなかなか増えない理由

少子高齢化が進み、労働人口が毎年800万人のペースで減少していく中で、3年前に中国政府は「一人っ子」政策に終止符を打った。

しかしその後、政府の思惑とは裏腹に、予想よりも新生児の人数ははるかに少ない。全国平均でも第二子の子育て適齢期の世帯全体数から、第二子を設ける世帯はわずか2割にとどまっている(筆者の過去記事「中国で一人っ子解禁後も出産しない女性が増えている理由」参照)。

一番大きな理由は、子どもを育てるコストがかかり過ぎるということである。「十分なお金がない限り、子どもを産まない」という家庭が増えているのだ。もっぱら、子どもが2人も3人もいるのは、事業が成功している富裕層や芸能人ばかり。このため、一般の人が2人目をつくろうとすると、周りから「何よ、芸能人ぶっている」と皮肉ぽっく言われるぐらいだ。

中国では、経済や社会が発展にするにつれて、晩婚や結婚しない、結婚しても子どもがいらない人も増えている。

今後も少子高齢化はさらに加速していくことが予測される。社会保障制度が整備されない限り、「一人っ子」とその親の生きる道は決して楽にはならない。

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『中国が対米貿易問題で「譲歩」を明言できない理由』(5/22ダイヤモンドオンライン 加藤嘉一)について

5/21自由時報<中美貿易談和 6大重點一次看=中米貿易交渉の6大重点>貿易交渉の結果発表された共同声明を見ると、「中国の対米黒字の減少」、「中国は米国の農産品やエネルギー輸入を増加」、「両国の貿易総額の増加」、「知財の保護」、「中国の投資制限を減らし、双方向での投資」、「政府高官の交流継続」の6点でコンセンサスを得た。

http://news.ltn.com.tw/news/business/breakingnews/2432495

自由の擁護者・米国が強くなるには、中国を経済・金融面で封じ込める必要があります。肉を切らして骨を切る覚悟が米国にあるかどうかだけです。金融制裁をかければ一発で中国は撃沈すると思います。トタルが米国の脅しに屈したように。トランプがやるかどうかだけです。中国は米国の要人に金と女で雁字搦めにしているのが、そうさせないように動くでしょうから、反対派は工作員と思って間違いないでしょう。キッシンジャーのように。日本の政治家にも親中派の怪しい、金か女に転んだのがいます。国民は見抜く目を持ち、選挙で落とさないと。

5/22NHKニュース6:34<トランプ大統領 ”北朝鮮への圧力緩めるべきでない” 中国に警告>ここには「アメリカ議会下院では、外交委員会のアジア太平洋小委員会を率いる与野党の代表が、連名でトランプ政権に書簡を送り、北朝鮮と取り引きしている中国の大手金融機関などへの制裁に踏み切るよう求めました。書簡は、「制裁を発動しなければ、北朝鮮に対して最大限の圧力を加える取り組みが損なわれる」として、トランプ政権に制裁の強化を促しています。」とあります。中国への金融制裁発動を議会がトランプに求めています。多分中国は北への制裁をキチンとしないと中国への金融制裁もありうるという事です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180522/k10011447561000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_077

5/23日経<米財務省の制裁乱用、ドル離れに?>何となく中国が米国の金融制裁を恐れて、裏で金を払って書かせたように見えてしまう記事です。試しにやってみれば良いのに。人民元が貿易相手国に本当に喜ばれるかどうか。況してや中国の最大の貿易相手国は米国で$が使えなくなったら、中国の経済成長はお終いでしょう。中国はGDPの数字を誤魔化して来ましたけど、誤魔化しきれない事態となります。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30798100S8A520C1TCR000/

5/23 NHKニュース1:48<トランプ大統領 米朝首脳会談「6月12日に開かれない可能性」>トランプの顔を見ていると、文在寅と会いたくなかったのがありあり。文が「私は会談が予定どおりに開かれると確信している」と述べたときには、「コイツ何を言っているのか」と不機嫌そうでした。またトランプは金の態度が変わったのは、習と二度目に会ってからと中国を批判しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180523/k10011448881000.html?utm_int=news_contents_news-main_001

5/23ロイター<米大統領、中国ZTEに罰金13億ドル・経営陣刷新求める案を提示>

https://jp.reuters.com/article/trump-zte-idJPKCN1IN2Q1

5/22ロイター<中国、7月1日から自動車・自動車部品の関税引き下げへ=財政省>

https://jp.reuters.com/article/china-autos-tariff-idJPKCN1IN0W3

5/23日経<自力より国家戦略で成長 外資電池は補助金対象外>下記URLは有料の為途中までです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30837170S8A520C1FFJ000/

中国が貿易でどんな約束をしても守ろうとはしないでしょう。南シナ海や東シナ海の行動を見ていれば分かる筈です。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国ですから。自動車関税引き下げても、EVのCATLのように中国製の車載用電池に補助金を出すのでは外国産の輸入車は高くなり、売れる筈がありません。中国内で製造する外国ブランド車だって中国に技術開示を求められます。本当にやり方が汚い。人口の多さに目が眩んで進出すると痛い目に遭うという事です。ZTEは議会の反対で、罰金払えば無罪放免とはならないと思います。

加藤氏の記事では、中国人の屈辱について書かれていますが、中国を侵略したのは、日本だけでなく、欧州もで、香港・マカオの一国二制度が残っているのはその名残です。米国は中国に遅れて入って来たから「門戸開放、機会平等」を唱えただけです。ただ日本は「五族協和・八紘一宇」を唱え、民族間の融和を図ろうとしました。今の中共の少数民族対策とは全然違います。中国人は過去の屈辱に拘り、報復感情だけを募らせて、世界に復讐しようとするのでは21世紀に生きる人間にそぐわないでしょう。そもそもで言えば、本記事にありますように自由な言論を許さないため、迂回して発信・閲覧する事態や、交渉の正しい結果を中共が国民に知らしめない社会が中国人はまともであると思っているのですかと聞きたい。

米国の2000億$の貿易赤字削減要求もそれだけ見ると理不尽と見えますが、中国はそれを原資に軍拡を推し進め、中国の主張に全く論拠のない南シナ海の人工島の軍事基地化を推進しています。それがトランプは分かっているから、中国に要求していると思います。

記事

we chat上で出回った米ブルームバーグの記事

「これは新たな21ヵ条だ」

 5月18日、金曜日のお昼頃、筆者は北京の一角で対外政策に関わる共産党幹部と食事をしていた。スマートフォンに目をやり、無料インスタントメッセージアプリwe chatを覗いてみると、浮かび上がってきたのがこの文言であった。

 米ブルームバーグが報じた、「米政府関係筋によると、中国側が米国側に対して2000億ドル分の貿易黒字を削減すると提案」したというウェブ記事が写真化されたものがwe chat上で出回っていたのだ(※筆者注:昨今の中国では言論統制が徹底されており、当局が政治的に敏感だと判断したサイトや文章にはアクセスできず、we chat上でもそのような文章は一方的に削除され、友人間での転送も遮断されるようになっている。ゆえに、ユーザーたちは当局に削除される前に写真化したり、VPN<バーチャル プライベート ネットワーク>を使用して敏感な文章へのアクセスに成功したユーザーが写真化したものをwe chatで流したりという現象が広まっている)。

 配信した当人は北京の著名大学を卒業し、現在は大手IT企業で働く、いわゆるエリートというカテゴリーに属する人間である。もう一人、この人間と同様の学歴やキャリアを持つ人物も同じ写真を添付する形で、「本当に受諾してしまったのか……」とつぶやいていた。同様のコメントはwe chatユーザーの間で比較的広範かつ顕著に出回っていたものと察する。

 その頃、米ワシントンD.C.では、習近平国家主席の特使として訪米した劉鶴・国務院副総理兼米中全面経済対話中国側統括者が米国側と2日間に渡る“貿易戦争”回避のための交渉に臨んでいた。今回の劉鶴訪米に当たり、トランプ政権は中国に対して2020年末までに対米貿易黒字を2018年と比べ少なくとも2000億ドル減らすことを求めていた(2017年米国の対中貿易赤字は3750億ドルで過去最大)。

「対華21ヵ条の要求」と“対米黒字2000億ドル削減提案”の関連性

“21ヵ条”が「対華21ヵ条の要求」を指しているのは言うまでもない。第1世界大戦勃発の翌年(1915年)、日本の大隈重信内閣が中国の袁世凱政府に対して突きつけたもので、日本側が山東省の利権などドイツ権益の継承を中国側に要求する条項などが含まれる。袁世凱政府は一部を除いてこれを受諾した。民衆は外国政府に対して軟弱で“売国”的な態度・対応を示した自国政府に不満を露わにした。中国ではナショナリズムが高揚し、五四運動の発生にもつながっていった。

 冒頭の文言を発信した当事者が「21ヵ条の要求」と“対米黒字2000億ドル削減提案”の間に見出した関連性、言い換えれば、現在起こっている後者から約100年前に起きた前者を想起させた感情、それは「屈辱」であろう。中国語には“百年恥辱”(century of humiliation)という言葉がある。文字通り、「百年来の屈辱」という意味である。

 習近平総書記が就任以来一つの指導思想として掲げてきた“中国の夢”には「中華民族の偉大なる復興」という定義がなされてきた。その背後には“屈辱”の2文字が広く横たわっている。習近平は2014年9月3日に開催された「中国人民抗日戦争兼世界反ファシズム戦争勝利69周年」記念座談会の席で次のように主張している。

「中国人民抗日戦争の偉大なる勝利は、日本軍国主義が中国を植民地化・奴隷化する企みを徹底的に粉砕し、国家の主権と領土の保全を死守した。近代以来外からの侵略に抵抗しては敗北してきた民族的屈辱を徹底的に洗い流した。そして、中国の世界における大国としての地位を改めて確立し、中華民族の偉大なる復興という光明なる未来を切り開いたのである」

民族的屈辱から脱却することが台頭するための前提条件

 中国最高指導者によるこの主張には、民族的屈辱から脱却することが大国として台頭するための前提条件であり、大国として台頭することが中華民族の“偉大なる復興”を達成するための前提条件であるという政治的論理が赤裸々に貫かれている。

そして、“一帯一路”や“人類運命共同体”といった対外的戦略を掲げながら世界の大国として台頭し、“中華民族の偉大なる復興”を実現することを最大目標に据える習近平は“百年恥辱”という概念、そして論理を最大限に利用しているように見える。

 国民の米国や日本といった国家への対抗心・屈辱心・反発心を煽りながら、歴史的に中国に対して“民族的屈辱”を与えてきた“帝国主義者”や“軍国主義者”に勇敢に立ち向かう姿を自国民に向かって誇示し、その過程で中国共産党の正統性を確保・強化しようとしている。

 昨今の米中“貿易戦争”にまつわる中国国内世論を眺めながら、筆者は英国の哲学者、アイザイア・バーリンのナショナリズムに関する指摘を思い出した。

「民族的感情の強烈な支援が得られなければ、社会主義の全体的設計を実行することは不可能である。政権を奪取することは不可能だということである」

 中国共産党はすでに政権を取り、中華人民共和国を建国(1949年)して間もなく70年になる。当初の“革命党”から“執政党”への転換を図って久しい。

 しかしながら、民族的感情の強烈な支援を得ることによって社会主義の全体的設計を実行していくというやり方は今日まで続いているように見える。それどころか、習近平政権の下、対外的攻勢を強め、深める中、それはますます顕著になっているように見受けられる。そうしないと、“政権を維持することが不可能である”からということなのかもしれない。

 5月18日、中国国内で中国の強大化や大国への抵抗に喝采を送る大衆世論や保守的論客らから支持される《環球時報》は『トランプが劉鶴に会ったことは交渉にターニングポイントをもたらすか?』と題した社説を発表し、その中で次のように主張している。

「米国側が要求している2年で対米貿易黒字を2000億ドル削減するというまったく条理にかなっていない主張に中国側は決して応じないのは間違いない……中国側としても米国側同様今回の交渉で成果を残したいと考えている。しかし、中国代表団が“不平等条約”をお国に持ち帰ることは不可能なことである。中国社会はそのような“成果”を受け入れない」

米国の要求承諾は外国列強からの“不平等条約”に屈服したことを意味する

 “不平等条約”……

 上記で扱った“屈辱”という概念・論理を彷彿とさせる言葉に聞こえる。中国社会・世論、そして何より“中華民族”にとって、米国側が要求してきている2000億ドルの貿易黒字削減を習近平政権が受諾することは、約百年前に袁世凱政府が「21ヵ条の要求」を受諾したのと同じ性質・次元の“売国行為”であり、まぎれもなく外国列強からの“不平等条約”に屈服したことを意味するということなのだろう。

 冒頭で引用したwe chat上でのつぶやきには、そういう歴史的経緯や民族的屈辱が如実に滲み出ているというのが筆者の観察である。

 5月18日、中国外交部の陸慷報道局長は定例記者会見にて上記“2000億ドル”という情報は本当かという記者からの質問に対し「その噂は事実ではない。私が知る限り、関連協議は現在も続いている。交渉は建設的なものである」と答え、中国側が2000億ドルの貿易黒字削減に同意したという点を実質否定した。

 一方、米ブルームバーグは続報として、トランプ大統領の経済政策顧問であり側近であるラリー・クドロー国家経済会議委員長が金曜日(19日)にホワイトハウスで記者に対して「中国側は“少なくとも”2000億ドルの貿易黒字を削減すると提案してきた」と語ったと報じている。

 情報は依然として錯綜している。何をもって削減とするのか、どういう手段を通じて削減するのかといった詳細や技術面において米中間では小さくない隔たりがあるものと筆者は推察している。

 交渉終了後、米中は共同声明を発表し「有効な措置を取りつつ米国側の貿易赤字を実質的に削減させる」、「知的財産権保護における協力を強める」、「米国の農産物、エネルギー輸出を有意義に増加させる」といった点を盛り込んだ。そこには具体的な数字や日程表は一切記されていない。3月の訪米時とは異なり、劉鶴は今回トランプ大統領とも会見し、共同声明を出した。

米中間で情報は錯綜している

「今回の中米経済貿易交渉最大の成果は双方が、貿易戦争を闘わず、相互に関税をかけあうことを停止するという合意に至ったことである」

 劉鶴は米国側との交渉終了後、国営新華社通信の取材に応じた際にこう主張した(※筆者注:劉鶴のカウンターパートであるムニューシン米財務長官は、20日米FOXの番組に出演した際に「米国は貿易戦争を保留し、今のところ、関税措置についても保留にすることで合意した。一方で枠組みの執行は目指していく」と指摘している)。これによって、北朝鮮の核問題や台湾問題など懸案が積もる米中関係は多かれ少なかれ緩和するのかもしれない。中国社会・世論も劉鶴の帰国を「米国に屈しなかった愛国戦士」として拍手喝采で迎えるのだろう。

 しかしながら、上記のように、今回の米中経済貿易交渉の詳細や内実をめぐって、米中間で情報は錯綜している。

 仮に今後何らかの形で「実は中国側は米国側の要求を受諾し、妥協していた」という類の情報が明るみになり、広まった場合、人民たちの批判の矛先は米国から中国共産党に向かうとも限らない。約100年前の「21ヵ条の要求」当時のように。習近平が党の正統性を確保・強化するために活用してきた、“百年恥辱”に基づいたナショナリズムが自らの背中を押さないどころか、牙を剥いて襲い掛かってくる局面すら考えられる。

 それは結果的に中国共産党の正統性を脅かす事態を招きかねない。

 場面を冒頭に戻そう。

 昼食を中断し、目の前に座る党幹部にスマートフォンのスクリーンを見せ、聞いてみた。

「仮にこの情報が本当だったとして、貴党はどのように人民に説明し、納得してもらうのですか?」

 先方は間を置かずに答えた。

「そんな情報を人民に伝えるわけがないでしょう。報道させません」

(国際コラムニスト 加藤嘉一)

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