宮崎正弘著『「中国の時代」は終わった』を読んで

 

中国ウオッチで有名な宮崎正弘氏の著作から小生が読者の方に知っておいて戴いた方が良いと思われる部分を抜粋しました。

P.82~84

⑥金持ちの海外逃亡

第六に前から指摘されてきた金持ちの海外逃亡と1兆ドルに達するカネの流出だ。 最近はこれを「教育移民潮」と比喩してかつての「民エ潮」に対比させる。不正な持ち出しに加えて、合法的な海外企業買収というM&A (合併•買収)の手口が顕在化した。いや「合法」を装っての海外逃避かも知れない。中国の2013年のM&A絲計は、じつに9兆6400億円に上る。中国海洋石油のカナダ「ネクセン社」の買収(151億米ドル)を筆頭に合計案件1232件、このうちの41%強にあたる384億ドルが中国の海外企業の買収である。これは合法的な海外流出資金でもあり、それも資源エネルギー分野のみならず海外の不動産物件、金融機関の買収など、これら三つの分野で全体の3割を占める。 中国の経済危機の要因に「移民」による人材とカネの海外流出もある。すでに公式統計だけで930万人が海外へ移住していることが判明している。「無能な人と貧乏人は中国に留まり、有能な人材と富裕層は海外へ出る。移民が改革開放の波にのってブームとなり、いずれ中国はバカと乞食しかいなくなり、残るのは大気汚染だ」という笑えないジョークが聞かれる。世論調査でも、中国人の過半は「中国から出たい」が夢だという。習近平が獅子吼する「愛国主義による中華民族の復興」が「中国の夢」とは天地の懸隔がある。大学でも論文は盗作が多く、教授に取り入れば優秀な成績、あるいはニセの卒業証書を取得して、これらの「ニセ秀才」が官位に就き、あるいは国有企業に入り、従って中国の国家運営もニセモノたちが繕うことになる。統計数字も企業報告もいい加減となり、会計報告はまったく信頼できない。米国系の監査法人が厳格に会計検査を行ったため中国企業幹部が激怒、中国から追放されたという例もある。毒入り食品、ニセモノのミネラル•ウォ―タ―。中国製食品は危ない。名品とされた 「農夫山水」を検査したら水道水より水質が劣化していた。子供が即席ラーメンを食べたら食中毒で三人が死亡、粉ミルクで赤ちゃんの死亡事故もおびただしく、だから日本へ来ると明治粉ミルクを大量に購入するなど富裕層は食材を海外から求める。庶民の不満は体制の矛盾、特権階級の肥大化にあり、本物の改革を希望するのだが、海外で成功した華僑らは、なぜカネをもって帰国し、国家の再建に協力しないのか?それは民族の魂が不在であり、愛国心がないからである。少なく見積もっても930万人(公式発表)の中国人が海外へ出た。実態は2倍近いはずでおそらく2000万人の中国人が世界各地へ散った。才能のある人が活躍できる公平な機会がなく、カネのある人は財産管理の安全に問題があり結局は海外に出るのが得策という判断となる。こうして有能な人材と富裕層の海外脱出を「移民」というタームで一括するのは問題があり、本質に横たわる中国の経済危機の主因の一つはおびただしい「移民」という名の海外脱出である。これがいずれは中国経済に深刻な悪影響をもたらすだろう。金(ゴールド)輸入の外貨上のからくりは、香港へ輸入した金をいったん保管し、中国国内で信用状を開設して国内へ持ち込む場合、金利差を利用して口銭を稼ぐ手口が一般的で貿易統計の水增し同様に、金が書類上何回も香港と中国を往来して嵩上げされ、鞘抜きをしている金融業者、金取引業者の副業が目立つ。

P.87~95

米企業も陸続と中国から撤退

HP(ヒユーレット•パッカ—ド)、J&J (ジョンソン&ジョンソン)、Bスクエア、 IBMなどは世界的規模で大規模な人員整理に踏み切り、とりわけ中国の拠点を縮小するとした。在北京全米商工会議所の統計では29%の中国進出の米国企業が売上げ激減に見舞われ、業務の縮小を検討していることがわかった。世界最大の人材派遣企業「マンパワー」の調べによれば、中国での外国企業の求人は25%の落ち込みを示しているという。いずれも主因に賃金の高騰による経営不振を挙げた。防空識別圏ばかりではない、中国の身勝手な論理は外国企業排斥のために、今度は「独占禁止法」違反を乱発し始めた。米国通信ハイテク企業のクアルコムは売上げの半分を中国で稼ぎ出してきた。2013年11月26日、中国当局は「独占禁止法」の疑いで同社を捜査していると発表した。なんだか胡散臭い。「独占禁止法」って?中国の長厚重大ならびに通信などハイテク分野は国有企業。あるいは私企業を装った国有企業(たとえばレノボ、華為技術など)の独占的な拡大を一方に見ながら、外国企業に独占禁止法を適用するなど、ちゃんちゃらおかしいのである。先般、グラクソ.スミス•クラインが同容疑で当局から捜査され、さらに米国シスコ 社も捜査の対象となった。現象的に見るとHP、IBM、シスコ社など錚錚たる米国企業が中国市場での販売額を激減させている反面、「スパイ企業」と米国から言われる華為技術など中国メ—カーの製品が市場で躍進している。IBMはじつに22%の減収を示した。HPも「これまでの中国での市場とまったく様変わりだ」と直近の市場状況を語っているという。 これらの背景にあるのは華為技術、中国通訊 (ZTE)など中国の国内産業が技術力をつけ、販売を躍進させ、パナソニックが用済みになって追い出されたように、あるいはトヨタもまもなく御用済みとなって市場から追われるだろうが、そろそろ中国にとってはハイテク技術をほぼ盗み終え、これ以上、中国に居続けてもらっては邪魔だからである。簡単なことだ。コンビユ―タ産業ばかりではなく、フランスの飲料企業デノン、米国珈琲チェーンのスタバ(スターバックス)も「独禁法違反」で手入れされそうである。英誌『エコノミ スト』はこの背景には「スノーデン事件」も絡むと分析している(同誌13年11月30日号)。エドワード・スノーデン事件とは2013年6月、CIA工作員、NSA要員だった履歴をもとに秘密情報をコピーして香港へ渡航し、メディアと次々に会見し、米国の情報工作の実態を暴露したスノーデンの秘密漏浅事件を指す。彼が暴露した米国の情報工作実態とは驚くべきもので、①米国は世界の通信を傍受している、②IT企業がNSA、CIAの作業に協力している、③米国の情報機関もハッカー攻撃をかけている、 ④同盟国といえども政治家、企業などの通信を傍受しているという衝撃の内容だった。これらの経緯からスノーデンは米国企業の機密に関しても何かをしやべったのではないかという疑惑がある(現在ロシアに亡命中)。

中国から逃げ出しているのは何も日本企業や台湾、韓国ばかりではない。 スタパは珈琲代が高いと文句を言われ、製薬のグラクソ.スミス•クラインは不正取引(賄賂)ありと裁判に持ち込まれ、豪華奢侈品ブランドは売上げを3割も減らした ことは述べたが、フランスの豪華ブランデイ「レミー.マルタン」も売上げが3割の激減、シスコ社ならびにクワルコムは、スノーデン事件の影響があってハードウエア製品の売れ行きが鈍り、またツイッター、フエイスブック関連は中国の法律(報道管制)のため市場に食い込めず、レブロンとロレアルも中国市場からの撤退、あるいは縮小を検討中。売上げ増をかろうじて示したのはGMとアップルだけだった。海賊版に悩まされ、特許裁判は中国の常勝であり、著作権は支払うと言っても、実際には振り込みがない。そのうちにキヤタピラ-社と同質のブルドーザーやスマートフォンなど、中国企業が独自で製造できるようになり、かつての反日暴動におけるパナソニック、イオン放火事件のように「用済み」になれば、追い出し活動も始まるだろう。予兆ありと見たか、IBMはサーバー事業部門を高値でレノボに売却。売り逃げに成功した—日本企業もこの手があることをお忘れなく。

中国国内の不動産王も投資先を海外へシフト

日本企業の多くが中国からの撤退を開始している。台湾企業は3分の1が撤退した。 韓国企業の多くはとうに山東省から夜逃げした。さらに撤退が加速するだろうとの予測は、2014年4月20日に起きた「三井商船事件」であろう。戦後賠償は日中共同声明で解決済みである。しかし中国側は戦前の補償を求めて個別民間人の訴訟を黙認しており、なんと戦前の用船契約が未払いだとして、それを維続したと見なされる三井商船の船舶を、浙江省の港で差し押さえるという暴挙を演じたのである。1972年9月の「日中共同声明」は「中国政府は日本国に対する戦争賠償の請求を放棄する」と明言している。商船三井は結局、40億円を支払った。さて欧米の金融機関は中国の銀行株をすでに売り逃げており、香港の不動産王らも逃げ腰の態勢だ。中国国内の不動産王らは逆に中国投資から海外へ投資先をシフトしている。中国国内市場に見切りをつけたからであろう。中国最大の不動産デベロッパーは万科集団(英語名VANKE)。すでに欧米各地に豪華マンションを建てた。有力な「SOHOチャイナ」はニユーヨークの豪華物件を購入したが、なかにはブラッド・ピットやレオナルド・デカプリオが人居する物件も含まれる。中国財閥第一位の大連万達集団(王建林社長)は不動産から娯楽産業へのシフトを図り、世界最大の映画館チエーンを狙って全米最大のチエーンを買収した。そのうえ本場ハリウッドに乗り込んで映画製作に乗り出すと表明し、青島に巨大なスタジオを建設して中国最大の「映画村」とする。不動産が本業だった時代に比べると、王建林ははやばやとバブル崩壊を見越して次の時代を先取りしていることになる。王建林は「財産の5分の1は海外事業展開に振り向ける」と豪語した。欧米金融機関の中国からの撤退理由は狂気の投機の結果、中国の至る所に林立した幽霊マンション、ゴーストタウンに恐れをなしたからだろう。ゴーストタウンとしては内蒙古オルダスが悪名高いが、河北省唐山、遼寧省の栄口も巨大都市が完成して入居率はゼ口に:近く、「夜間は真っ暗闇になる」と新華社さえもが伝え始めた。かくして不良債権の爆発は時間の問題となった。「しかるに大都市で不動産価格が不思議に上昇し続けており、また二番目のマンション購入は70%の頭金、しかも20%の税金が課せられるというほど当局は冷却化政策をとっているにもかかわらず、いったい誰が買っているのか?地方の幽霊マンションは地方政府、銀行、そして国有企業がひそかに購入してパランスを取っているようだ」(英誌『エコノミスト』2013年11月16日号)。つまり庶民には手が届かず、中産階級がいかほどの購入をしたかはまったくわからない。中国経済の闇である。大手コングロマリットの「複星国際集団 (英語名FOSUN)」は、ニユーヨークのワンマンハッタンプラザ(複合の摩天楼) を購入し、またSOHOチヤイナはウォールストリ—トに近い地区にあったGMビルも購入した。

中国人は機を見るに敏である

中国国家フアンド(CIC)がダミーのフアンドを豪のシドニーに設立し、盛んに日本企業の株式を買ってきたが、最近、ほぼ売却したことがわかった。謎のフアンド「05オムニバス•フアンド」が日本のトヨタなど有力企業の大株主として名を連ねるなど、 およそ4兆2000億円前後の日本株式を保有していた。その7分の6に当たる株式を市場で売却し残高は7000億円程度という。「名義書換」ではないかとの憶測もあるが、それより「手元不如意」による急ぎ売却だろう。中国の国有銀行が不良債権の爆発に備え預金準備率を引き上げる必要があり、そのためにはなりふり構わず海外資産の取り崩しをしていると考えたほうが理にかなう。 さて中国は「上に政策あれば下に対策あり」の国である。 上が上なら、下はどうする?香港の金製品宝飾品販売の最大手「周大福」は金の売上げが前年比の2倍近くに達したと記者会見した(2013年12月2日)。同社のCEO鄭家純によれば「中国本土からの旅客が猛烈に金製品を買った」とし、2013年4〜9月の半期で460億円になった。香港にはほかに「周生生」や「六福」などの金宝飾大手があり、そろっての増益を発表した。つまり庶民は庶民なりに金融破綻、バブル崩壊、猛烈インフレが近いと直感的に判断し、人民元暴落の事態に備えて金に替えているのである。ビットコインも同じ文脈から人民元の崩壊に備えての行為であろう。安倍首相の靖国神社参拝を中国で騒いだのは共産党関係だけ、庶民はそんなことにまったく無関心である。姑息な紙面作りをしていた『朝日新聞』は安倍首相の靖国神社参拝直後、読者にアンケート調査を実施したところ、あまりのことに13年12月29日の紙面で、誰も気がつかないような小さな記事(なんと30面の下の方にゴミ記事扱い)を配して、「賛成」が60%、「反対」がわずか15%だったことを渋々伝えた。周知のようにヤフーの「参拝を妥当だと思いますか?」という調査では、12月26日から2014年1月5日までに合計48万8731人から回答があり、「妥当」とした人が 37万2861人(実に76.3%)、「妥当でない」と回答したのは11万5879人(23. 7%)だった。

P.105~106

ついに石炭業界も債務不履行に陥った!

後智恵になるが、リーマンショック直後の中国の財政出動は4兆円(当時のレートで57兆円)だった。降って湧いたようなカネに群がり、各地に高速道路、団地、そして新幹線が東西南北に1万キロ !それ以来、つまり2009年から13年までに固定資産(住宅、マンションなど)に投じられたカネは2 600兆円。だからGDPの47%は不動産という中国の歪な変形経済構造が出来上がった。また同期間、成長率より高い通貨供給の増大がみられているが、これは主として「借り換え」のためである。石炭はピークを打った。2000年代に4倍に跳ね上がっていた石炭価格は2〜3割下落した。国際価格は暴落し、鉄鉱石もインドや豪で余りだした。鉄鋼も粗鋼生産6億トンという異常な生産過剰、在庫過多に陥って鉄鋼業界そのものが再編過程、あちこちの鉄鋼場の灯が消えた。中国の石炭業界は大手100社、ほかに数千の民間企業が鉱山を経営してきた。•中でも本場が山西省、遼寧省、黒竜江省だ。大手の一つ「山西振富能源集団」は資金繰りが悪化したため「中誠信託」なる高利の投資信託を売り出し、その商品名は「中誠誠至金開一号」。中国エ商銀行が預金者に販売して70億元(1260億円)をかき集めた。誠意のかけらもなかった。償還がきてもカネはどこかに消えていた。元利保証は詐欺だった。しかし販売した中国工商銀行は責任を取らなかった。2014年1月、債務不履行が生じ、各地で取り付け騒ぎに発展した–これは石炭業界全体を震撼させる由々しき事態だが、突如、「身元不明」の投資家が現れ、元利を保証し た。これから石炭と不動産バブル期に販売した高利の理財商品の償還が本格化する。地方政府の債券も償還時期を迎える。そのうち2割前後しか地方政府は債務保証していないけれど、貴州省などは明らかに地方政府の補償限界を超えていると指摘している。 次の危機に遭遇しても、「身元不明」の投資家が土壇場で現れることも想定されるがおそらくそれは中国の国庫からの緊急融資であろう。

P153~154

不動産価格は68%下落する

さて、中国の不動産価格はどこまで崩落するだろうか?昔から北浜や兜町の相場師が口癖にした下落の原則は「半値・8掛け・2割引」である。つまり68%下落する。日本のバブル崩壊後の株価はまさにそうなったが、中国の不動産価格も同じリスクに直面していると見て間違いない。というのも、新型の「不動産暴落暴動」が起きているのである。毒性の強い化学剤や染料原料、電池の原材料を垂れ流し、地域に奇病が蔓延するために住民が立ち上がった 「公害反対」という新型暴動も頻発しているが、昨今、都市近郊で起きているのは「不動産バブル崩壊序曲」。マンションのモデル展示ショーケースの打ち壊しである。これは暴動前夜の「予行演習」にあたるかもしれない。不動産価格が下落し始めたところ高値で買った居住者が「金返せ」と押しかけ、モデルームや模型の破壊を始めたのだ。日本のマンション販売はモデルルームに内装をすませ、応接セットや調度品を飾ったギャラリ—となっており、そこで商談を進める。ところが中国はコンクリ打ちっ放しの状態で販売する(内装はフロアリングからインテリア、トイレ、水道、電気配線と電球一式が購入者負担)。だから幽霊タウンというのはコンクリートむき出しのまま、窓ガラスも入っていない。このゴーストタウンが中国全土あちこちに出現したことはご承知の通りで、とうとう新華社も写真入りで報道を始めた。高値で購入した人たちは価格が下落すればローンの負担が重荷になり、手放したくとも、もはや買い手がいない。そこで徒党を組んでデベロッパー相手に「金返せ」「値上りしない責任を取れ」などと呼号し、モデル模型展示場へ押しかけて「下落した差額を補償せよ」などとわめいて模型のショーケースをぶち壊すわけだ。不動産バブルが崩落し始めたが、まだまだ序の口。「半値・8掛け• 2割引」となれ 100が32に化ける。極端な話、中国の不動産価格は過去10年で10倍になったから10分の1に戻っても不思議でない。

P.156~158

日本はこんなときロシアを政治利用すべきではないのか

ソチ五輪開会式に飛んでいった習近平と仲良く握手して見せたプーチン(ロシア大統領)だが、中ロが仲良く提携できるのはジエスチヤーでしかなくロシアの中国に対する警戒心は根深い。プーチンは安倍首相とは他の首脳をさしおいても、特別にランチをとったほどだった。プーチンは意外にも日本に親近感を持っており、柔道を通して日本の武士道を理解して いる不思議な人物である。中国が台頭し、軍事的脅威に晒されている状況では、ロシアを政治利用するべきだが、果たして日本の政治家でそれだけの胆力と構想カに富む指導者がいるか。ロシアが疑心暗鬼なのにはいくつも理由があるが、特に2012年に中国が砕氷船を北極探査に派遣したこと、また13年には北極海航路へのアジア側の通過海域であるオホーツク海に中国艦艇が進出したこと、これらを異常に警戒するロシアは周辺海域で海軍の軍亊演習を実施している。 中ロが仲良しと表面的にとるべきではない。ただし後節で述べるように、ウクライナ問題の浮上によって欧米がロシアと対決姿勢に入った反動から、モスクワはふたたび北京に近づいた。これは東郷和彦(京都産業大学世界問題研究所長)が指摘するように「中ロ同盟という悪夢」(『日本経済新聞』 2014年5月4日付)に繫がりかねない危険性がある。とはいうもののシベリアへ潜り込む中国の不法移民にロシアは業を煮やしており、ハバロフスク地方では2012年の1年間だけで「ロシア連邦保安局」(FSB)は1000人以上の中国人不法移民を国境で阻止し追い返した。ナホトカのチャイナタウンはほとんどがらんどうである(空気の綺麗なシベリアへ移住したい中国人の気持ちはわかるなぁ)。同年秋、ロシアはモスクワで非合法の屋台を一斉に手入れし、数百の中国人行商人を追放した。報道されていないが、不法移民の中にはおびただしい数の中国人女性の売春婦が混じっていた。韓国の売春婦の輸出は世界中で有名だが、中国の売春婦たるやダンピング輸出、たとえばニュージーランドなど相場を崩すので既存の業界から総スカンという有様である。

 

12/28産経新聞【あめりかノート】 古森義久氏の外務省の記事について

日本に対する外国の言われなき誹謗中傷に対抗できないのは、国民一人ひとりの自覚が足りないからと思っています。昨年8月4日にブログを始めたときにも書きましたが、日本人は権威に弱いと言うか、偉いと一般に思われている東大とか朝日新聞とかの言うことを疑いもしないで簡単に信じてしまいます。昨年の朝日新聞の慰安婦報道への誤報・謝罪で明らかになったように、彼らは意図的に嘘を長い間日本国内に撒き散らし、自説への反論を許さないで来ました。国民全体がオレオレ詐欺に遭ったようなものです。国民一人ひとりが朝日新聞や日教組が代表する嘘に簡単に騙される左翼脳から事実重視の保守脳に切り変わらないといけないと思います。

もう一つの権威である外務省も害務省と揶揄されるほど機能低下しています。国益を求めて相手国と戦うのが彼らの仕事なのに、軋轢を恐れて小手先のことしかしない先送りの公家集団です。慰安婦について国民に真実が明らかになって、中国・韓国に対する国民の目が厳しくなってきているのだから、国内世論をバックに国際世論を喚起すればよいのにそうしません。中国・韓国からの抗議を恐れ(彼らはヤクザ同様しつこいので相手にしたくない)、米国から「修正主義者」と言われるのを恐れて、戦わないのが得であるという小役人のレベルです。でも東大とか京大出身が多いので自分は頭がいいと思い、必ず民間より上席にするなどプライドだけはやたら高いのです。日本国民を守らず我先に逃げるタイプです。まず相手と戦ってほしい。出来なければ解体して、古株の人事の影響力をそいだ新たな組織にしたほうが良いと思います。

記事

◇慰安婦問題のぬれぎぬ晴らす好機なのに…奇々怪々な外務省の対外発信  

日本国の対外発信がいまほど必要かつ好機である時期はこれまでなかったと思う。慰安婦問題での日本への世紀のぬれぎぬを晴らす緊急の必要性は未来の日本への汚辱を考えるまでもない。南京事件など戦史を利用しての中国の対日誹謗(ひぼう)作戦への対処も終戦70周年の来年の展開を思えば、切迫した必要性が明白だ。尖閣諸島に迫る中国の脅威への抑止の議論も同様である。

慰安婦問題では米国や中韓両国の「日本軍の組織的な女性の強制連行」という糾弾フィクションの虚構がいまほど明白になったことはない。日本国内では朝日新聞の虚報を否定するコンセンサスが確立された。官民が一致して、正確な事実を外部世界に発信すべき千載一遇のチャンスなのだ。ワシントンで長年、強制連行はなかったと説いて、米側の反発はもちろん背後の日本側からの弾丸をも浴びてきた私からみれば、想像もできなかった好機である。

だが対外発信では先導役となるべきわが外務省の姿勢が奇々怪々である。自明の優先順位を逆転させているのだ。オールジャパンの最優先課題は歴史認識や領土問題での関係諸国や国連への日本側の主張の拡散である。米国では国政の場や言論界、学界、一般有識者に直接伝達する。日本側主体の慰安婦問題のシンポジウムを開く。日本の専門家が米側に議論を挑む。新たな調査白書を出す。米側メディアに日本の見解を発表する。ちょっと考えてもできること、すべきことは多々ある。戦争がらみの歴史問題では戦争犯罪は南京事件も含めてとっくに裁かれた事実が大きい。戦後の日本が平和主義に徹してきた実績も大である。

だが外務省の対外発信計画は「ジャパン・ハウス」と仮称される施設の建設が最優先なのである。その発信の主体は和食とアニメだという。計画の詳細について私自身、外務省の担当官らの懇切な説明を2回、しかも長時間受けた。その説明は「戦略的対外発信の強化」をうたっていても、いざ具体策となると、日本の文化や芸術の魅力を広める拠点としての新施設をロンドンやロサンゼルスに開くことが最優先かつ最重要としか思えない。新拠点から歴史や領土の発信もするというのだ。

ところがその拠点はすでに存在する。まず各国の日本の大使館や領事館がその機能を果たせる。ワシントンやロサンゼルスには大使館所管の立派な広報文化センターがある。ふだんは映画の上映や文化の展示しかしていないが、政治的行事を催す能力は十二分にある。だからいまの外務省案は重病の患者に治療や投薬のかわりに、まず病院を建てると告げているような倒錯を感じさせる。ワシントンでは慰安婦問題を含めての日本の歴史問題がテーマとなる討論の催しは頻繁である。だがわが外務省代表たちが日本の主張をきちんと述べるのを聞いたことがない。その場にきてもいない。こんなときに中国の古言を使わねばならないのは残念だが、まさに「まず隗より始めよ」ではないか。(ワシントン駐在客員特派員)

西表島について-4

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マリユウドの滝

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カンビレーの滝

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カンビレーの滝

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ホテルでの演武

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ホテルでの食事の前菜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西表島について-3

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ホテルの正月飾り               ホテルのプライベートビーチ          人を怖がらないチュウサギ

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浦内川マングローブ              浦内川からの海側               キッチンイナバのオリオンビール

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キッチンイナバの魚カルパッチョ       キッチンイナバのガサミ汁           キッチンイナバの社長の三線

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西表島について-2

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リゾナーレ星野の朝食          レンタカー                由布島の水牛車

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由布島のパイナップル          星砂の浜                ホテルでハブ酒

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寿司 初枝 の刺身            ふぐの唐揚げ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西表島にいます-1

昨日より西表島に家族4人で来ております。1日がかりでした。宿泊先は星野リゾート リゾナーレ西表島です。

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上原港欠航のため大原港へ。そのハイビスカス  昨日夜の「巴里のごはんや」さんの酒の肴

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星野リゾート

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室谷克美著『デイスイズコリア』を読んで

この民族の「声闘」文化というものが如実に分かる本です。でも北朝鮮が「ザ・インタビュー」で最高尊厳の名誉が汚されたとか言って怒っていますが、南はよくも平気でよその国の元首を悪しざまに言うことができるもの思います。兎に角、「声のデカイ方が勝つ」と言うやり方です。中華と全く同じ。よくよく文化的には似ています。強いものには媚び諂い、弱いものには強く出るところはそっくりですね。こういう国に日本が舐められているのですから。国民がもっとしっかりしないと。韓国は平気で内政干渉するようになりました。慰安婦問題と教科書問題で味をしめたからです。日本人の善意、誠意など理解できる民族ではありません。日本の憲法に口を出してくるとは。村山富市とか小沢一郎が売国奴と言うのは分かるでしょう。どうして岩手県民は彼を選ぶのでしょうか?鄭夢準は慶応へ留学したにも拘らず、徹底した反日とのこと、福沢の「脱亜論」を活かせない慶應と言う大学はどうしようもない。それを言えば孔子学院を後生大事にしている早稲田も。中国人留学生を多く受け入れ、先端技術を取られている東大も。所詮何も考えていないのが象牙の塔というところでしょう。

http://www.u-tokyo.ac.jp/res03/pdf/H26.5.1.pdf#search=’%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E7%95%99%E5%AD%A6%E7%94%9F+%E5%8F%97%E5%85%A5%E4%BA%BA%E6%95%B0+%E6%9D%B1%E5%A4%A7

労働争議での「出棺遅延」も中国が良く使う手です。小中華だけあってやる事は同じです。ローマ法王が「韓国民が、この事故を契機に、倫理的にも“霊的”にも生まれ変わるよう望む」と述べたのは全くその通りです。カソリックも信者にもっと厳しく指導したほうが良いと思いますが、100年河清を待つことになるかも。

 http://oboega-01.blog.jp/lite/archives/1005095156/comments/1762622/?p=4より

韓国大統領李明博の発言

「たった60万人の在日韓国朝鮮人に支配された1億人の日本人奴隷!」(8月31日、韓国SBSテレビ番組)李明博韓国大統領が、「北朝鮮の復興は心配ない、日本にやらせるのだ。私が日本にすべてのカネを出させる、我々はすでに日本を征服しているからだ。奴らのカネは我々が自由にできる、日本は何も知らない、フジテレビが証拠、日本人はよだれを垂らして見ている、私にまかせろ、日本にいるのは私の命令に忠実な高度に訓練された私の兵隊だ!」と、いわゆる日本征服宣言を行った。そして決定的な韓国大統領李明博の天皇陛下侮辱発言だ。

韓国大統領の言葉の直訳

日王は韓国民に心から土下座したいのなら来い、重罪人にふさわしく手足を縛って頭を踏んで地面に擦り付けて謝らせてやる。重罪人が土下座もしない、言葉で謝るだけならふざけた話だ。そんな馬鹿な話は通用しない。それなら入国は許さない。

韓国の各界50人「日本の平和憲法、ノーベル平和賞候補に推薦」

2014年12月19日10時01分

[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版] comment221 hatena3   .

韓国の各界50人余りが18日、日本平和憲法9条をノーベル平和賞に推薦するための署名運動に参加することにした。   日本平和憲法9条ノーベル平和賞推薦韓国委員会が18日ソウル、中区(チュング)プレスセンターで記者会見を行い、「与野党はもちろん宗教・法曹・労働・文化芸術界など各分野で日本平和憲法9条をノーベル平和賞に推薦するための署名運動を始める」と明らかにした。この署名運動は2013年、2児母であり専業主婦である鷹巣直美さんの提案で始まった。鷹巣さんは「子供たちを戦争の犠牲にさせる国を作ることはできない」として交戦権と戦力保有を禁止した憲法第9条にノーベル平和賞を授けてほしいというインターネット署名運動を行い、現在まで日本で40万人余りが署名した。韓国内での署名運動には保守・中道・進歩を合わせた元老50人余りが参加することにした。政官界からは李洪九(イ・ホング)、高建(コ・ゴン)、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)元国務首相、イ・マンソプ、金元基(キム・ウォンギ)、朴寛用(パク・クァンヨン)、林采正(イム・チェジョン)、金炯オ(キム・ヒョンオ)元国会議長、イ・ヨンフン元最高裁判所長、韓勝憲(ハン・スンホン)元監査院長、李鍾賛(イ・ジョンチャン)元国家情報院長をはじめとして李御寧(イ・オリョン)、キム・ジンヒョン、キム・ヨンホ、キム・ソンフン元長官などが署名者名簿に名前を上げた。学界ではキム・チョルス、ペク・ナクチョン、イ・テジン、チャン・フェイクソウル大名誉教授、カン・マンギル、キム・ウチャン高麗(コリョ)大学名誉教授、シン・インリョン元梨花(イファ)女子大学総長、イ・ヒョジェ梨花女子大学名誉教授などが参加した。宗教界参加者はキム・ヒジュン天主教主教会の議長およびカン・ウイル済州(チェジュ)教区長、キム・チョルボン大韓キリスト教長老会高神総会長、ファン・ヨンデ韓国キリスト教長老会総会長、アン・ジェウン牧師、ハン・ヤンウォン韓国民族宗教協議会長、イ・ソンジョン元円仏教ソウル教区長、トボプ曹渓宗(チョゲチョン)和諍議員長、ソルジョン修徳寺(スドクサ)方丈、パク・ナムス天道教領などだ。また、詩人シン・ギョンニム、小説家イ・ムンニョル、チョ・ジョンネ、ファン・ソギョン、俳優のパク・ジョンジャ、チェ・ブラム、国楽家のイ・チュンヒ氏、パク・メンホ民音社代表、キム・ビョンイク元文学と知性社発行人、イ・ソンニム韓国芸術家総連合会長など文化芸術界人々も含まれた。イ・セジュン元大韓弁協会長、労働界出身のクォン・ヨンギル、パク・インサン元議員、イ・ヒジャ太平洋戦争被害補償推進協議会常任代表、チョン・ソンホンDMZ平和生命動産理事長、カン・デイン対話文化アカデミー院長などが署名した。韓国内で署名運動を推進してきたイ・ブヨン元開かれたウリ党議長は「村山富市元首相や小沢一郎生活党代表などが今年9月に「韓国で推進すればどうか」と提案してきて推進することになった」と説明した。

署名運動はホームページ(www.nobelpeace9.kr)やフェイスブックなどでも行う。

本より

P.40より

まことについでながら、朴槿恵氏の次の与党大統領候補は、潘基文氏に落ち着く可能性が高いと私は見ている(年齢が最大の問題だが)。そして、潘基文政権が誕生したら、韓国の対中傾斜は一層鮮明になるだろう。韓国のメディアは、「セウォル号惨事」で紙面がいくらあっても足りないほど(状況の中でも、反日報道は忘れなかった。 「宮城県産タラの芽の輪入を停止」(「朝鮮日報」14年4月28日、「聯合ニュース」配信)の記事は、その典型だ。理由は放射能汚染の恐れだが、そもそも韓国は日本産のタラの芽を輸入したことがない。日本ではタラの芽は高級食材だが、韓国では普通の山菜だ。値段が全然違う。これからも輸入することはないだろう。読者が全く必要としない記事だ。これはもう“弛まざる反日報道”の実績づくりみたいなものなのだろうか。

p.146~148まで

19歳の洞察「国民が未開だと国家も未開」

韓国の人口の5分の1を占めるソウル市長選挙は、現職で市民運動家出身の朴元淳氏と与党の鄭夢準氏の対決だったが、現職の圧勝に終わった。鄭夢準氏は、現代重工業グループの総帥であり、国際サツカー連盟(FIFA)の元副会長だ。日本の慶應義塾大学を卒業したが、強固な反日派だ。李明博氏が現代建設社長からソウル市長を経て大統領になったように彼も、ソウル市長を大統領への踏み台と考えていたのだろう。 しかし、現代重工業も第2章で述べた通り、海洋プラントの安値受注で四苦八苦している。さらに度重なる労災死亡事故により、セウオル号事故で「安全」が重大課題となる前の段階で、当局から警告やら一部操業停止命令を受けている。大統領への道はもはや完全に消えかかっているが、彼の市長選惨敗にもセウオル号事件が思わぬ形で影を落としていた。19歳の次男(大学浪人中)が事故に関して、余りにも正直な感想をフェイスブックに書いたからだ。「聯合ニユース」(14年4月21日)の報道から、その内容を拾うと、こうなる。 「似た事件が起きても理性的に対応する他の国家の例もあるが、我が国民は大統領が行って最大限の捜索努力をすると言ったのに大声を出して罵り、首相に水の洗礼を沿びせる」「国民感情自体がとても未開だが、大統領だけが神のような存在にされて国民のすべてのニーズを満たすと期待するのは話にもならないことだ」 「国民が集まって国家になるが、国民が未開だと国家も未開になるのではないか」 。19歳の浪人生にして、何と鋭い観察眼なのかと私は感心するが、犠牲者の家族は猛反発した。犠牲者の家族の一人は、名誉棄損で告訴に踏み切った。鄭夢準氏は平謝りを続けたが、野党は「息子の教育もできていない父親だ」と総攻撃をかけた。教育監(日本で言うと教育長)の選挙は野党圧勝だった。広域市(政令指定都市)と道のうち13を取った。しかも、このうち6人が全教組出身だ。残りのうち6人も全教組の影響下にあるとされる。これは与党•保守陣営が候補者乱立だったのに対し、野党•左翼陣営が全教組の主導により統一候補で臨んだことが大きい。全教組は明確な従北派勢力であり、かつ「左翼陣営の反日」を代表する勢力でもある。地方首長選の振り分け結果より、教育監選挙の結果の方が、朴槿恵政権にとっても、日本の国民にとっても厄介なことだ。

P.150~153

「謝罪しろ」の人が「謝罪しろ」と言われて

韓国とは「葛藤大国」だ。「葛藤」とは、簡単に言えばケンカのことだ。ロゲン力 は〈声闘の文化〉として咲き乱れているが暴力沙汰も多い。「2010年基準で韓国の人ロ10万人当たりの暴力発生件数は609.2件で、米国の 252 .3件の2倍、日本の50.4件の12倍(「中央日報」12年7月12日)と報告しているのは、韓国治安行政学会の会長だ。職場はライバルを追い落とすための中傷と、上司による鉄拳制裁で荒廃している。家計債務、つまり家庭の借金が急増している。そ してアジアでトップの「飲酒大国」 とくれば、暴力沙汰が多発するめも無理からぬ。それにしても、日本の12倍とは凄い。個人のケン力ではなく、社会葛藤の多さでも、韓国は世界トップクラスだ。 社会葛籐指数とは、所得不均衡の程度を表す「ジニ係数」を、民主主義の成熟度を表す「民主主義指数」と世界銀行が測定する「政府効果性指数」の算術平均値で割る方法で算出する指数で、三星経済研究所が米ハーバード大のデニー・ロドリック教授(経済学)の「葛藤の経済モデル」に基づいて開発したそうだ。その指数は、09年には経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち4番目(「中央日報」09年6月29日)と報じられたが、13年には「OECD27力国で、宗教紛争が起きているトルコに次いで高い」(「中央日報」13年11月4日)と分析されたという。 沈没後の遺体収容過程でも、様々な葛藤が噴き出した。日本には馴染みのない「義死者」の認定も、その一つだった。義死者とは、職務以外のことで人命救助に当たり犠牲になった人を指し、その遺族には補償金、年金、教育補助、就職斡旋などが施される。セウォル号のサービス系乗務員3人が早々と義死者に認定された。すると、潜水作業中に体調不良をきたし死亡したダイバーの遺族が認定を要求した。ボランティアで はなく潜水作業会社の契約ダイバーだ。労災であることは確かだが、これが義死者に当たるのか。認定されないと、遺族は 「出棺遅延」で抗議した。きっと、日本人には思いつかない抗議の方法だ。最大の争点となったのは、統一地方選挙を控えているからこその「朴槿恵大統領の謝罪」だった。まず「大統領は謝罪すべきだ」の声。次いで「あれは謝罪になっていない」「誠意を感じられない」の声。日本に対して「謝罪しろ」「誠意が見られない」とばかり言ってきた大統領にとっては因果応報だ。そして、ついに涙の謝罪。今度は「あれでも謝罪でないという連中は、人間ではない」と保守派の総反撃。

P.165~167

ローマ法王の“ヘイトスピーチ”

韓国の社会葛藤が熱く高潮している時だった。「韓国民が、この事故を契機に、倫理的にも“霊的”にも生まれ変わるよう望む」と 述べた人物がいた。“霊的”とはスピリチュアル、精神的の意味なのだろうか。ともかく「倫理的にも“霊的”にも生まれ変わるよう望む」とは、すごい言葉だ。 私には今日の韓国人の人格を全否定する言葉のように思える。この発言の主は、口ーマ法王だ。法王が4月24日(バチカン時間)、韓国カトリック教会の大田教区長と会見した席で、事故の犠牲者に哀悼の意を表しつつ、そう述べたという。韓国のメディアは、「韓国経済」「京郷新聞」そして国営KB Sも素早く伝えた。しかし、日本語サイトを運用しているメジャーな新聞では、「中央日報」が4月26日に伝えただけだった。その字数は僅か187字。 「朝鮮日報」「東亜日報」「ハンギョレ新聞」とも、なぜかスルーした。念のため、これらの新聞の韓国語サイトも調べたが、記事はなかった。よほどショックだったのだろうか。日本の大手新聞もどうやらそろってスルーしたようだ。どこかの新聞が「ローマ法王がヘイトスピーチ」との大見出しを立てるのではないかと思っていたのだが……。

12/25日経ビジネスオンライン『中国の掌の上で踊り出した韓国 「分水嶺の韓国」を木村幹教授と読む(3)』について

本シリーズは3回目。朝鮮半島は北を含め他人の褌で生きていくしかない民族としか思えませんね。事大主義でなければ、強国の圧迫で国として存続できなかった長い歴史があるからでしょう。北はすぐに弱者の恫喝に走るし、南は強者の顔色を窺う。自国の運命を「米中に決めて貰う」ですって。「朝日新聞も頼りにならない」とのこと。如何に他者に依存し、自分の都合しか考えない民族と言うことか。米韓同盟がありながら、軍事的には米国の敵国である中国に擦り寄ってTHHADの配備についても韓国が反対するというのでは何をかいわんや。「信義に悖る」行為です。ペンタゴンは怒りに打ち震えているでしょう。2012年の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)締結時、韓国の直前のキャンセルで流れました。アメリカの圧力があったにも拘わらず。結局、日米、韓米でGSOMIAを結び、アメリカ経由で情報を両国に流すようになるようです。情報入手の時間のズレが生じる可能性もあります。アメリカ経由で得た情報は特定秘密保護法によって保護され、両国とも情報流出の場合は国内法によって処罰されることになります。でも裏切り者、蝙蝠外交の韓国とまともに付き合うことはできません。所詮、小中華ですから。日本を仮想敵国としている国を日本が守る必要はありません。アメリカも良く考えた方が良い。アチソン声明のように朝鮮半島をアメリカの防衛線からはずして中国に渡し、日本に核武装させた方が良いのでは。

記事

中国は韓国を思うままに操り始めた――と木村幹・神戸大学大学院教授は言う(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

外交巧者の中国

木村:中国の対韓外交が凄みを増しています。もう韓国は、その意のままに操られているかのようです。11月に北京で開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、それが鮮明になりました。「中国中心の国際秩序の形成に、韓国は積極的な役割を果たそうとしている」との印象を周辺国は深めました。この場での韓国政府のパフォーマンスといいますか、動きを見てのことです。韓国の動きの背景には、韓国人の心を巧みに揺さぶる中国外交がありました。さすが、外交巧者の国だと思います。以下、時系列に沿って「心理ゲーム」を読みます。11月7日、中国と日本は「関係改善について」と題する合意文書を発表しました。2年半ぶりの日中首脳会談を、APECの場で開くためでした。それを見た韓国は大いに焦りました。歴史認識問題などで中国と対日共同戦線を張っていたはずなのに、梯子を外されたと考えたのです。韓国は「日本の首相が反省しない限り首脳会談は行わない」と言い続けていた。中国も日本との首脳会談は拒否していましたから、強力な後ろ盾と頼んでいた。しかし突然、習近平主席が安倍晋三首相と会うことを決めた。さあ大変だ、というわけです。

「屋根を見上げる犬」の韓国

鈴置:韓国の「見捨てられ感」は大きかった。毎日経済新聞のテレビチャンネル、MBNはニュースで「信じていた中国が……朴大統領の外交解法に注目」(韓国語、11月8日)という見出しを立てました。左派系紙のハンギョレも「四面楚歌に追い込まれた韓国外交」(日本語版、11月9日)という見出しの社説で、日中首脳会談の開催決定に関し、以下のように書きました。・我が国の立場から見れば、日本問題で必ずしも中国と異口同音に協調してきたものではないものの、中国の対日批判の戦線離脱によって「鶏追った犬が屋根を見上げる」(意気込んでした仕事が頓挫してしまうこと)になってしまった。「韓国は中国と協調しているわけではない」とハンギョレは書いていますが。

朝日新聞も頼りにならない

鈴置:言い訳です。2014年春ごろから韓国人は一斉にそう言い始めました(「ルビコン河で溺れる韓国」参照)。米国から「中国にすり寄っているじゃないか」と叱られたからです。そして、韓国が期待するほどには米国は「慰安婦」など歴史問題で日本に圧力をかけてくれない。韓国の思い通りに内側から日本政府を揺さぶってくれてきた朝日新聞も「済州島での強制連行」を誤報と認めてしまった。こうなると、あとは中国に「日本叩き」をやってもらうしかない――と中国依存を強めているのが今の韓国です。だから「中国とは共闘していない」とは米国向けの言い訳に過ぎません。本音では、日中首脳会談の開催決定を「屋根を見上げる犬」のように唖然として聞いたのです。

木村:韓流ドラマのヒロインに例えれば、こうなります。街で買い物をしていると、最近親しくなったボーイフレンドを見かけた。声をかけようとしたら、その横には他の女性が歩いている。しかもよりによって、それは自分と犬猿の仲の因縁の女性。「あの人には絶対に裏切られないと思っていたのに、こんなことがあって良いはずがない」――。ジングルベルが鳴り響く街に、呆然と立ち尽くす主人公。冷たい雪もちらつき始めた……。ちょっとオーバーかもしれませんが、韓国の政府や世論は一時、こんな心境に陥りました。

吹雪の中のマフラー

–中国を信じていたがゆえの傷心ですね。

木村:でも、天は――いや習近平は、朴槿恵を見捨てませんでした。韓流ドラマが「主人公が雪の中で立ち尽くすシーン」では絶対に終わらないように、APECを舞台とするドラマにも、どんでん返しの第2幕があったのです。11月10日の中韓首脳会談で、中国は両国の自由貿易協定(FTA)に関し「実質的な妥結」をしてくれました。これを発表することにより朴槿恵政権は、中国と極めて深く良好な関係にあると、世界と国民に示すことができました。ハンギョレには「四面楚歌などと妙な言いがかりを付けるな」と言い返せます。

鈴置:日本は中国とFTAを結んでいません。だから韓国が先に結ぶとなれば「中国が日本よりも韓国を大事にしている証拠」となるのです。

木村:以下は、第2幕です。次第に吹雪が激しくなる中、ヒロインの肩を叩く人がいる。振り向くとボーイフレンドがニコニコと笑いながら立っていて、買ったばかりのマフラーをさっと差し出す。そして一言「君のこと、忘れるわけがないじゃないか」……。なかなかのプレイボーイですよね、中国は。見捨てられた、とショックを受けた直後だっただけに「マフラー」の効き目は絶大でした。重要なのは順番です。もし、マフラーを貰った後に「因縁の相手」と歩くボーイフレンド見たら、彼女はせっかくのクリスマス・プレゼントを叩きつけて家に帰ったかもしれません。

FTAと顔芸

鈴置:中国は11月7日に突然に態度を軟化し、韓国とのFTA妥結に動いたようです。中央日報が「『韓中首脳会談前に妥結を』……農産物開放幅めぐり徹夜で調整」(日本語版、11月10日)という記事でそう書いています。同日は「日中首脳会談」を両国が発表した日です。この記事を読んで私は、傷心の韓国をなだめるには「中韓首脳会談の場でFTA妥結を発表」というプレゼントを与えるしかない、と中国指導部が判断し、交渉にあたる通商当局に軟化を指示したのかな、と想像しました。中国の通商当局は韓国の譲歩をもっと勝ち取れると踏んでいたでしょうけれど。韓国は首脳会談のお土産として「妥結」を持ち帰りたかったからです。

木村:韓国世論に対してはFTAに加え、習近平主席の「顔芸」も有効でした。11月10日の安倍晋三首相との会談で、習近平主席は目も合わさず、終始硬い表情のまま。これを見た韓国メディアは一斉に「安倍には苦虫顔だったが、朴槿恵大統領には満面の笑みを浮かべていた。やはり中国は日本よりも韓国を重視しているのだ」と書きました。

「日本は廊下の片隅」

–習近平主席の「苦虫をかみつぶした顔」は、中国国内向けと思っていました。

木村:主目的はそうだったかもしれません。でも結果的ではあったにせよ、あの「顔芸」は韓国に対しても絶大な効果を発揮したのです。

鈴置:「顔芸」に加え「中日首脳会談は廊下の片隅のようなところで開かれた。本当の会談とは言えない」とも、韓国各紙は報じました。青瓦台(大統領府)か外交部が「廊下会談だった」とレクチャーしたと思われます。もちろん「日中会談」を貶め「韓中会談」をうたいあげるためです。それに、ハンギョレなどが「首脳会談の開催など日中関係の改善でほごにされるかもしれない」と心配した「慰安婦共闘」も中国は忘れてはいませんでした。7月の中韓首脳会談で中国が約束してくれた通り、両国の政府系機関の研究が始まります。12月17日に聯合ニュースが「韓中政府系機関 慰安婦問題共同研究へ=MOU締結」(日本語版)と報じています。

「米国牽制の小道具」を支持

–FTAに顔芸、そして慰安婦と盛りだくさん。相当に派手で豪華なマフラーですね。

木村:だからこそ朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は中韓首脳会談の直後の11月11日に、アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)を「積極的に支持」する発言を行うことになります。中国が押し始めたFTAAPに米国は必ずしも肯定的ではありませんから、同盟国の韓国としてはかなり思い切った発言でした。中韓FTAの発表でヒートアップした、中国への期待が作用したのは明らかです。

鈴置:米国は中国を排除する方向で、環太平洋経済連携協定(TPP)を推進中です。それを牽制するために、中国はFTAAPをAPECの場に持ち出したのです。つまり、朴槿恵大統領は「米国牽制の小道具」に使われるFTAAPに賛成したのです。一方、韓国はTPP交渉にまだ正式には参加していません。だから「積極支持発言」により、韓国は米国主導のTPPよりも、中国が唱えるFTAAPを優先する意向を表明したとも見なされました。木村先生ご指摘の通り、中国のくれたマフラー「中韓FTAの早期妥結」へのお返しが、朴槿恵大統領の「積極支持発言」だった可能性が大きいと思います。

元カレのオバマには冷たくして

–APECには米国も参加しています。その目の前で韓国が「中国支持」を表明してもいいのですか。

鈴置:米国はもう、元カレ扱いでしょう。キャンパスまでの送り迎え――ボディーガードはまだ、米国にやってもらっている。しかしそれぐらいは、いつでも中国が代わってやってくれます。

木村:ことに、このAPEC首脳会議は米中間選挙で民主党が負けた直後に開かれたこともあって、オバマ大統領の影は薄かった。半面、習近平主席はアジア太平洋からリーダーを集め、大いに存在感を誇示しました。こうした状況は朴槿恵大統領に、やはりこれからは中国との関係こそが重要なのだ、との印象を強めさせたと思います。そして米国は「FTAAP積極支持」などの韓国の動きに、表立った反応は見せなかった。韓国の目にはそれが「世界で指導力を失った米国が、対中接近を韓国に許容する印」と映ったことでしょう。

鈴置:韓国の中国傾斜に拍車がかかりますね。

木村:韓国では米中の2大国が世界を仕切る、という「G2論」が主流です。当然、その世界観が韓国の行動の根にあります。米国もG2の一方の雄である中国の存在を尊重し、中国の「地域覇権」を承認する過程にある、と韓国人は見ているのです。

「米韓」こそ廊下会談だった

鈴置:「離米従中をやめろ」と米国から叱られることを、韓国はもう恐れなくなった――という木村先生の分析には同感です。米国から不興を買うであろう朴槿恵大統領の「FTAAP支持発言」を韓国メディアはさほど批判的に書きませんでした。載せても小さな扱いでした。朴槿恵大統領は北京でオバマ大統領にも会ったのですが、この米韓首脳会談は直前まで開催が流動的でした。米国側が「日程調整が難しい」としたためです。結局、開いたのですが米国が選んだ会談場所は、文字通り「廊下の片隅」でした。少し前までなら韓国紙は「米国から軽く扱われた。こんなことでいいのか」と大騒ぎしたはずです。でも、そうはなりませんでした。「いざとなれば、中国の懐に飛び込めばいいのだ」という空気が韓国に広がっているのがよく分かります。

木村:そんな韓国の雰囲気を象徴するのが、在韓米軍基地への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備を巡る議論です。最近、主要紙の1つに「配備問題は米中ロに話し合って決めてもらおう」との記事が載りました。さすがにこれには驚きました。

「もう、大国が決めて」

鈴置:私も驚きました。ついにここまできたか、と思いました。中国専門家のキム・フンギュ亜洲大学教授が筆者です。中央日報の日曜版「中央SUNDAY」(韓国語版、11月16日)への寄稿でした。日本語版には11月18日に「THAADの韓国配備は国際イシュー、米中露の妥結誘導が先」との見出しで載りました。今、韓国は米中双方から踏み絵を突きつけられています。最大のものがTHAADです。米国は北朝鮮の弾道ミサイルから在韓米軍基地を守るために、これを配備すると言い出しています。これに対し中国は「北のミサイル用というのは誤魔化しだ。中国の弾道ミサイルを監視・撃墜するのが目的だ」と主張、韓国に配備を拒否するよう要求しています(「『核攻撃の対象』と中国に脅される朴槿恵」参照)。最近はロシアまでが中国と声をそろえて、韓国に配備拒否を求めるようになりました。海洋勢力と大陸勢力の間で板挟みに陥った半島国家の韓国――。 そこで「この問題で我が国を責めないでほしい。米国、中国、ロシアの問題なのだから、あなたたち大国で話し合って決めてくれ」と、韓国人は叫び始めたのです。この寄稿のポイントは以下です。

  • THAAD配備はすでに韓国の問題を越えて域内主要国の戦略的利害の中で議論されなければならない事案となっている。これを韓国が立ち上がって整理する必要はない。

•強大国の間の折衝と妥協が必要であり、この過程で韓国の安保利益が反映される妥協案が出てくるようにしなければならない。

「沖縄」を米中に決めてもらう?

木村:韓国ではすでに、安全保障分野でさえ「米中等距離外交」的な論調が当たり前になっているのです。ここに注目せねばなりません。そもそもTHAAD配備を巡る問題は米韓同盟、つまり米国と韓国の2国間の問題。それを他の大国に入って決めてもらうというのは、すでに同盟の体をなしていない。例えば、沖縄の海兵隊の基地問題について中国を入れて議論しよう、と日本人が言い出すのと同じです。

鈴置:私も韓国人に「周辺国が決めてくれればいいと言うのはまずくないですか」と聞いてみたのです。多くの人が「自分で決めたら、米中どちらからか殴られる。だから米中双方に決めてもらうのが一番いいのだ」と答えました。「独立国なら、他国から殴られるコストを甘受すべきではないのかなあ」とも言ってみたのですが、韓国人はそう思わないようです。ブッシュ大統領が打ち出した東欧ミサイル防衛構想というものがありました。ロシアが強く反対し、結局、オバマ大統領はあきらめました。この前例を見て、韓国は「大国間で決めて」と言い出したのかもしれませんけど。

東欧で「悪しき前例」作ったオバマ

木村:イランの弾道ミサイルを防ぐために、チェコに早期警戒レーダーを、ポーランドに迎撃基地計画を作るという計画でした。この計画を放棄したことで、オバマ大統領は「ミサイル防衛構想で押されれば引く」前例を作ってしまったといえます。中国はこの「実績」を念頭に置いて反対しているのでしょう。韓国もまた、それを手がかりに「米中ロ間での手打ち」を期待したくなるのかもしれません。ただ、それはあくまで「東欧」という極めて微妙な地域での話です。チェコもポーランドもかつてはソ連圏で、北大西洋条約機構(NATO)では冷戦後の新規加盟国です。それに対し、韓国は米国の古い同盟国です。米国との親密度も、依存度も全く異なるはずなのに……。

鈴置:それに、北朝鮮とイランの脅威は比べものになりません。

木村:その通りです。米国がこの計画を取り下げた理由の1つは、イランのミサイルの脅威がさほどではないとの判断でした。一方、北朝鮮は韓国全土を射程に収めたミサイルを大量に保有しています。そもそもTHAADの韓国配備は、少なくとも公式的には、在韓米軍基地を守るのが目的です。北朝鮮の明らかな脅威から在韓米軍を守る武器の配備についてさえ、米国は中国やロシアと協議すべきだ――と韓国人は言い出したのです。

いつの間にか変容した米韓同盟

鈴置:米国にすれば、無茶苦茶な議論です。米韓同盟が消滅するとしたら、THAAD配備問題が引き金になるのかもしれないと思います。「米中等距離外交」に関連、もう1つ興味深いことがあります。それは、韓国が米韓同盟の仮想敵から中国を完全に外してしまっていることです。中国はTHAAD配備を拒否させるために「配備したら在韓米軍基地は核攻撃の対象にする」と韓国を脅し始めました(「『核攻撃の対象』と中国に脅される朴槿恵」参照)。韓国はその脅しを前提に「米国に認めるべきかどうか」悩んでいます。つまり、韓国人は「THAADが配備されなければ、韓国は中国の核攻撃の対象ではない」と思い込んでいるのです。ほんの10年前まで、韓国人は現実を見ていました。「米中が戦争に突入すれば、米国の忠実な同盟国である韓国はどうあがいても中国の核攻撃を受ける」と考えていました。でも今や韓国は「米韓同盟の仮想敵は北朝鮮だけで、中国は敵ではない。だから、中国も韓国を敵と見なさない」と信じています。米国には北朝鮮の脅威を防いでもらうけれど、中国封じ込めに加わるつもりは全くないのです。中国を最大の仮想的に据える米国としては、そんな虫のいい韓国を守ろうという気は起きなくなってしまいます。ことにTHAAD配備に韓国が反対すれば。在韓米軍だけではなく、在日米軍やグアムの基地も中朝の弾道ミサイルから守る、米国の安全保障にとって必須のものだからです。

(次回に続く)

12/24宮崎正弘氏メルマガ 『中国・パキスタン経済回廊にインドは不信感拡大 陸のシルクロードもカザフスタンは賛意を表明したが。。。』記事について

中国のGDPの発表数字はまやかしがあると言われています。2013年で9.5兆$(ジェトロ発表数字)と言っても、下記の記事のように、ケインズの「穴を掘ってまた埋め戻す」ような失対事業ばかりでは、政府債務が山のように膨れ上がるだけです。3/5のブルームバーグの記事では政府、企業、家計の債務合計が21兆$とありました。これではAがBから借金してビジネスし、BはCから借金、CはAから借金するようなもので、信用創造と言えば聞こえは良いですが、花見酒経済で、何の裏付けもなく通貨発行しているような気がします。2014年3月で日本の政府債務は1158兆円ありますが、個人金融資産が1630兆円あります。政府債務が毎年増えていってますが、個人の金融資産もそれに連れて伸びていっています。一説によれば「政府の国債発行を民間が引き受け、家計の預金として持つだけでは生産性向上に役立つ事業に金が回らないことを意味し、これはこれで問題である」という意見もあります。でも少なくとも政府の借金は民間の支払い能力に裏付けられています。産経の田村秀男記者によれば「中国は4兆$に上る外貨準備を担保に人民元資金を発行し、金融機関に資金を流す。あるいは、緊急事態には党指令で、問題金融機関にドルを資本注入できる。日本のバブル崩壊期の「飛ばし」が国家的規模で行われる可能性が高い。これまでにも、飛ばされた巨額の不良債権は経済膨張のプロセスの中で、もみ消されてきた。」とのこと。「飛ばし」とは「決算対策のために、企業が保有する評価損(含み損)を抱えた有価証券(株式・債券等)を一時的に第三者(他社)に転売することをいう。これは、企業が保有している株式や債券などが値下がりして、含み損がバランスシートに載ることを避けるために、含み損の出ているものについて買い戻し条件付きで時価とかけ離れた価格で第三者に転売することである。そのスキームとしては、証券会社に間に入ってもらい、決算期の異なる企業を相手に、後日の金利付き引き取りを条件として、時価より高い価格で売却するなどして損失を決算書上において見えなくする(隠す)。一般に飛ばしは、1980年代までは証券会社の損失補填の手段として利用されていたが、その後(1990年代)の証券不祥事で社会問題化し、現在では粉飾決算の一つとして金融商品取引法で禁じられている(その背景には、バブル時代の財テクの失敗などがあった)。なお、飛ばしで転売を繰り返しても、時価が回復しない場合は含み損がさらに膨らんでいくことになる。」とあります。中国の不動産の実需は、一般個人の所得が多くない現在、出て来るとは思えません。バブルが破裂した時にどうなるか。中国国内だけで治まれば良いですが、戦争で解決しようとする可能性もあり、心配です。

記事

 中国はパキスタンの南北を縦断する「経済回廊」の建築に全面協力すると打ち上げた。イランとパキスタンの国境グァイダールの浚渫、港湾整備、波止場建設は中国企業が請け負い、一本のバースは完成した。これは将来の原潜寄港地でもあり、グァイダールからカラチ、ラホール、イスラマバードからさらに北上して中国カシュガルへと至る全長4000キロの「経済回廊」に総計450億ドル(5兆3000億円)を投下するという。その内の350億ドルは沿線部のインフラ建設、鉄道改良、光ファイバー併設。付近に発電所も建設する。グァイダール港には貯炭、原油備蓄基地ならびに精油所を建設し、原油を中国まで輸送するという複合的計画で、パキスタンのインフラ整備に寄与してくれるうえ、パイプラインの通過料でうるおう。シャリフ首相は2014年11月に北京を訪問し、北京との間に20の合意文書にサインした。ともかく大風呂敷を広げるのが大好きな中国。天津の北、唐山に建設した大工業区は胡錦涛政権が鳴り物入りで熱中したプロジェクトだった。十兆円を投下してハイウェイ、港湾、発電所、複合ビル、高層住宅に貯炭場、政庁ビルなどを建設し、世界最大のエコシティだと胸を張った。90%ほど仕上がった時点で突如このプロジェクトは失速した。人工島の地盤が沈下し始め、ビルの一階は満潮時に海水に沈み、蟹が捕れる。十兆円で廃墟を造った。南水北調という大プロジェクトは水量の多い長江の水を運河を三本も造成し、北京、天津に水を運ぶという世紀の試みだった。すでに沿岸部ルート、中央ルートは完成したが、せっかく運ばれる水は病原菌だらけで飲み水には使えないことが分かった。西ルートは峻険な山岳地帯を通過するため、まだ着工されてもおらず、実際に工事のメドは立っていない。中国全土に225の飛行場を作った。週に一便しか飛んでこないへんぴな場所や冬の間はまったく使えない極寒地の飛行場が出現し、つぎの廃墟候補となる。風力発電は40万基。その三割が送電線に繋がっていない。同様に遠くトルクメニスタンから新彊ウィグル自治区を経由した上海までの6500キロのパイプラインは完成したが、キャパを満たせず、同様にミャンマーを南北に縦断し、雲南省から広西チワン自治区南寧に運ぶ4000キロ弱のパイプラインはミャンマーから昆明までの790キロが繋がったが、輸送量は計画の二割前後しかない。大風呂敷がすきな中国、世界で廃墟を量産するらしい。

12/25日経 『中国、地方債務抑制に動く 隠れ借金の膨張防ぐ』

【上海=土居倫之】中国が地方債務問題の改善に動き出した。江蘇省と新疆ウイグル自治区の地方政府は、傘下のインフラ投資会社の新規発行の債券を「保証しない」と明確にした。中国ではこうした投資会社が地方政府からの支援を前提に安易に資金を集め、野放図にインフラを開発してきた。新方針でこうした債券を発行しにくくすることで、地方政府の過剰債務・投資を解消する。

 地方政府が出資して設立するインフラ投資会社は中国で「融資平台」と呼ばれる。地方政府はこれまで多くの場合、明示的に保証しないまま傘下の投資会社に資金を調達させ、道路や公共住宅の建設を代行させてきた。 「投資家の利益を保護するため、債券発行を中止する」。17日、新疆ウイグル自治区ウルムチ市政府が100%出資する投資会社、ウルムチ国有資産投資は10億元(約190億円)の債券の新規発行中止を宣言した。

 中止に追い込まれたのは、ウルムチ市政府が15日「政府債務に組み入れる」との通知を「撤回する」と発表したためだ。集めた10億元で経済開発区の道路を建設するはずだったが、道路を建設しても収益は見込めず、政府の支援がなければ債務の返済はおぼつかない。既に買い手が決まり、発行手続きも終わっていたが、急きょ中止した。

 12日には、江蘇省常州市政府傘下の投資会社、常州天寧建設発展も、政府の「償還責任を負わない」との発表を受けて債券発行の延期を決めた。

 中国では、地方政府による地方債の発行が原則禁止されてきたため、こうした投資会社がインフラ開発の抜け穴となってきた。中央政府も全貌を把握しきれないまま、こうした隠れ借金が膨張。国際的に中国の地方財政に対する不信感が高まる要因となってきた。

 地方政府の不透明な財政慣行にメスを入れるため、財政省は地方政府に対し2015年1月5日までに「14年末時点の返済すべき債務を分別し、その金額を報告する」よう求めている。両市の決定はこれに沿った措置だ。両市が「保証しない」ことを明確にしたことで、地方債務としてカウントする必要がなくなる。

 焦点は既存債務の取り扱いだ。地方政府が財政省に報告する金額を圧縮するため、既存債務についても「保証しない」と明確にした場合、金融機関の反発は必至で市場が動揺する可能性が高い。金融機関は政府の支援を前提に、こうした投資会社に資金を提供しているからだ。24日時点で既存債務について対応を明確にした地方政府はない。

 国務院(政府)は、16年をめどに地方政府傘下の投資会社による資金調達を禁止する方針だ。代わりに地方債の発行を条件付きで解禁し、今後は地方政府が直接、地方債発行で財源をまかなう。

 市場規律の導入により、資金面の制約から地方のインフラ投資会社は従来のような採算を度外視した大規模な投資は難しくなりそうだ。民間住宅投資と並ぶ成長のけん引役だった地方のインフラ投資は来年以降、一段の減速が必至で、中国の成長率の下押し圧力となる。

china debt 20141225