『国民の怒り沸騰、大統領退陣要求デモに沈黙の文在寅 「曺国支持」と「文在寅・曺国弾劾」、韓国社会を襲う深刻な分断』(10/5JBプレス 李正宣)について

10/4希望之声<废除奥巴马“网络中立”案获联邦法庭支持 川普又胜一城=オバマの“ネット中立”を廃する事案の訴訟は連邦裁判所により支持される トランプはもう一つ城を落とした>コロンビア特別区の上訴裁判所は、「2017年に連邦通信委員会(FCC)が、オバマ政権時定めた“ネット中立=Verizon、Comcast等のプロバイダーの扱いを総て対等(流量、収入等)に扱う”規則を廃止し、プロバイダーの競争を促すため、州が独自にインターネットを規制するよう奨励したルールをそのまま維持する」と10月1日に裁定した。 この裁定は、トランプ政権にとって大きな勝利と見なされている。

何でも同じという発想は社会主義そのもの。人類の進歩を止めかねない。オバマ民主党の8年は米国民にとって不幸だったのでは。

連邦通信委員会(FCC)の委員長であるAjit Paiは、“ネットの中立”の廃止に成功(AP

https://www.soundofhope.org/gb/2019/10/04/n3234290.html

10/5阿波羅新聞網<香港抗争、中国债务危机 CNBC:全球经济有5大风险=香港の抵抗 中国の債務危機 CNBC:世界経済には5つの大きなリスクがある>世界経済の成長は減速している。今、目に見えて衰退している国はほとんどないが、経済状況が脆弱であることを表している。 もし混乱が起きれば、それは世界経済に打撃を与える可能性がある。CNBCは、①米国経済の減速②中国の債務危機が爆発③香港がコントロールできなくなる④アルゼンチンの危機が広がる⑤エジプトの状況がコントロールできなくなる、ことを挙げた。

中国がらみが2つも入っています。経済より安全が大事。中共が潰れた方が良い。

https://www.aboluowang.com/2019/1005/1351802.html

10/6阿波羅新聞網<搞坏香港将成民族罪人!朱镕基17年前讲话在中国疯传=香港を悪く扱えば、民族の罪人になる! 朱鎔基の17年前の演説は中国内で遍く流布>2002年11月19日の夕、朱鎔基は、「香港の600万人以上が希望を寄せ、香港の若い世代も希望を寄せるには、中国が輝ける真珠にならなければならない。香港は有望で前途は明るい」と強調した。「香港が悪い仕事をするとは思わない。香港がうまくいかない場合、香港に責任があるだけでなく、我々にも責任がある。香港が祖国に戻ったのに、我々の手で台無しにしてしまえば、我々は民族の罪人にならないか? そんなことはできない! 」

WTO加盟で嘘をついた朱鎔基にしてはまともなことを言っています。しかし、これも嘘かもしれない。今の朱鎔基からの発言は聞こえてこない。

https://www.aboluowang.com/2019/1006/1351978.html

10/6阿波羅新聞網<川普民调不受弹劾影响 原因竟是这个!=トランプの世論調査の支持率は弾劾の影響を受けない>CNBCは、「トランプ米大統領はウクライナ大統領に政敵のバイデンと彼の息子を調査するよう要請した」と報道した。

Hill-HarrisXの世論調査によると、トランプの支持率は今年最高に達し、ウクライナ大統領との「電話ゲート」の問題が起きてからでも、他の主要な世論調査もあまり変わらなかった。

その理由は何か?

この質問をする人は、2016年にトランプが選ばれた理由を知らないのかもしれない。 要するに、トランプは「究極の破壊者」であり、可能な限り破壊者として演技したので勝ったのである。 トランプは、ワシントンの政治態勢を変えるには“drain the swamp”が必要であると述べたが、これは単なる選挙のスローガンではなく、徹底的に政治のやり方を変えようとしている。 トランプに投票した有権者は、彼が今までのくだらない規則を変え、エスタブリッシュメントを無視したから、支持したのである。

覇権を握る米国大統領がどうして外国の指導者にバイデンとヒラリーを調査するように頼めるのか? しかし、人々が「電話ゲート」について本当に怒っているのなら、ヒラリーとバイデンは天性の腐敗人間ではないと彼らが本当に信じなければならない。 彼らはまた、すべての規則、および米国政府の内部組織、特に情報部門を一点も疑うことなく信じなければならない。

しかし、多くのアメリカ人は政府を信用も尊敬もしていないため、ゴミ捨て場で漁る犬としてトランプを受け入れ、悪事を含めすべてを掘り起こそうとする。 これはまさにトランプのブランドである。

コメディアンのデニス・ミラーはFacebookでこれを簡単に説明している:要するに、トランプが少しでも大統領然としていたら、彼は大統領にはなれなかった。

民主党候補とトランプとを比較してどちらが米国民のことを考えているかでしょう。トランプは誰にでも分かりやすくするため、話しかたをわざと変えているそうです。お堅いエリート上がりとは違います。不動産屋出身だからマフイアとも相手して来たでしょうし、頭でっかちのエリートでなく、タフガイです。だから信長のように改革ができます。

https://www.aboluowang.com/2019/1006/1351822.html

10/5ZAKZAK<韓国騒然!反文デモに“300万人”集結 「文氏を大統領の座から引きずり下ろす!」声を上げた退役軍人 識者「文政権の実態がバレ始めた」>

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/191005/for1910050001-n1.html

李氏の記事ですが、韓国保守が文の追い落としを図って300万人のデモを成功させたといっても全然喜べません。保守派の大統領だった李明博や朴槿恵が日本に対して何をしたか。ねずみ男の潘基文国連事務総長はその地位を利用して日本に何をしたかです。保守であろうと反日は変わりません。基本『非韓三原則』で行くべきです。通貨スワップは論外、貿易も縮小させ、部品の供給をストップすればよい。WTOは機能しませんから、2国間で解決するしかない。米国は、戦後米国が作り上げた国際組織を壊そうと動いています。皆左翼リベラルに蝕まれているためです。そんなものに国民の税金を投入するのはばかげています。日本も米国とともに新しい国際組織作りを目指して頑張った方が良い。

記事

10月3日、ソウルの光化門広場には文在寅大統領の退陣を求める人々が集まった(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 韓国の建国記念日で祝日だった10月3日。大統領府の鼻の先にある光化門(クァンファムン)で、曺国(チョ・グク)法相と文在寅(ムン・ジェイン)大統領を激しく糾弾する大規模な集会が行われた。光化門からソウル駅までの道路を埋め尽くした今回の人出は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領を弾劾に追いやったろうそく集会に匹敵する規模となった。

大統領府に押し寄せる退陣要求デモ

 10月3日、野党の自由韓国党とウリ共和党、そして「文在寅下野のための汎国民闘争本部」の保守3団体は、それぞれ光化門とソウル駅、市庁前で大規模な集会を企画した。集会開始は午後1時の予定だが、その数時間前から光化門一帯は人、人、人で溢れていた。あまりの大群衆に、駅ホームでの事故を懸念したソウル地下鉄公社は、集会地域を通過する5号線の光化門駅に列車を停車させずに通過させるという非常運行を余儀なくされた。ちょうど昼食時間を迎え、光化門一帯の食堂やコンビニの前には集会参加者が長蛇の列をなして、携帯電話とデータ通信が利用者の急増で一時不通になるほどだった。

そしていよいよ午後1時、自由韓国党が主催する集会で壇上に立った黄教安(ファン・ギョアン)党代表との羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)院内代表は、予想をはるかに超える人波に鼓舞されたかのように、声を高めて演説を始めた。

「(曺氏は)聴聞会の時からむいてもむいても(疑惑が)出てくるタマネギだと思いましたが、その後も毎日10~15件ずつ新しい(疑惑の)証拠が出ています。そんな人を法相に任命するなんて、(文大統領が)正気だと思いますか?」(黄教案)

「先週、瑞草洞の最高検察庁の前に集まった(曺氏の)支持者は200万だと彼らが言いました。なら、今日、(集まった)私たちは2000万にはなるんでしょうね、皆さん!」(羅卿瑗)

 同じ時刻、自由韓国党集会の裏の教保(キョボ)文庫前に設けられた「文在寅下野のための汎国民闘争本部」の集会現場では、洪準杓(ホン・ジュンピョ)元自由韓国党代表が「文在寅弾劾決定文」を朗読していた。

「<主文>国民の名で文在寅を弾劾する。
 文大統領は、憲法3条の内乱罪(刑法87条)、外患誘致罪(刑法92条)、與敵罪(刑法93条)をそれぞれ犯した。国憲を乱し、ベネズエラ左派独裁を追従した半自由市場政策で民生を破綻させ、陣営中心の左派優先と分割統治で国民分列を犯した・・・」

 ソウル駅で行われたウリ共和党の集会では文在寅大統領の逮捕と朴槿恵前大統領の釈放を要求するスローガンが叫ばれた。

デモ隊が掲げたプラカード「機会は平壌らしく、過程は共産党らしく、結果は金正恩の国らしく」。文在寅氏の就任演説の中の「機会は公正に、過程は公平に、結果は正義に」という言葉を皮肉っている(筆者撮影)

 三者三様の集会だったが、これらの集会に通底するのは、曺国法相と文在寅政権に対する参加者たちの怒りだ。

「やろうと思えば曺国が子にしたのと同じことができるのに・・・」

 自由韓国党の集会に参加するために江南からやって来たという6人の若い保護者らに話を聞いてみた。それぞれの子どもがみんな同じ学校に在学中だというこの父兄たちは、「曺国に対する憤りを堪えられず、参加した」と心情を述べた。

「私たちもやろうと思えば、曺国が自分の娘にやったようなことを我が子にしてやることができる地位にある。しかし、それは子どものためにならないと思って、我が子には自らの努力で大学に行くことを勧めてきた。しかし、曺国を見て、私たちがただ子どもを苦しめているのではないかと後悔している」

彼らは、いわゆる韓国の上流10%の層が住むといわれる江南地域の住民たちで、彼らの子どもらは同じインターナショナルスクールに通っているという。米国の市民権者で、夫が国際弁護士だと明かした女性は、「曺国ほどのスペック(地位や富)は、我が父兄の間ではありふれている」とし、「我々は(曺氏のような真似が)できないのではなく、正しくないことだからあえてやらないのだ」と強調した。

 午後4時過ぎ、各団体が主導した公式集会が終わると、参加者たちは一斉に大統領府に向かって行軍を始めた。行軍に乗り出した市民らの手には「曺国辞任、文在寅退陣」「曺国拘束、文在寅拘束」などのスローガンが書かれたカードと太極旗が握られている。

 行軍中に出会った50代の主婦は、息子が医大に通っていると明かした。

「今、医者たちも大騒ぎになったそうです。あんなにダメな子が医大へ入学できたら、私たちは医者をどうやって信じることができますか。医師の信用を地に落とした曺国の娘の医学専門大学院入学を直ちに取り消さなければなりません」

 大統領府に向かって行進していたデモ隊は、大統領府手前の路地で警察のスクラムに塞がれ、足を止めなければならなかった。この日、動員された警察は90個中隊の6300人にも上った。透明の盾でスクラムを組んだ警官隊の中には、デモ隊を塞ぎながら、カメラを高く掲げる者もいる。スクラムを突破しようとする市民に法的な責任を問うための証拠収集なのだ。この過程で、デモ隊と警察の間でのもみ合いが起き、46人のデモ参加者が警察に連行された。

大統領府近くの路上で警察隊と対峙するデモ隊。デモ隊は深夜まで路上を占拠し、道端で仮眠をとる人もいた(筆者撮影)

 警察に行進を阻まれたデモ参加者らは、その場に座り込んで「文在寅退陣、文在寅弾劾」を声高に叫んだ。韓国メディアによると、警察が作った盾のスクラムは、彼らの声をさらに大きく鳴り響かせる効果があるらしい。デモ隊の叫びは轟音となって辺りに鳴り響いた。2008年、狂牛病への懸念から米国産牛肉の輸入再開に反対する大規模なろうそく集会が発生した際、大統領府の前まで押し寄せたデモ隊の怒りの声は大統領府の中にまで聞こえたという。当時、李明博(イ・ミョンバク)大統領は一晩中鳴り響く民衆の怒りの声を聞きながら裏山に登って「朝露(韓国の有名なデモ曲)」を歌ったと涙ながら振り返ったことがあった。

退陣要求デモ参加者は300万人とも

 ところで、この日、集会に参加した人数はどれほどになったのだろうか。自由韓国党は300万人だと発表したが、警察は公式推定をしなかった。

 一方、TV朝鮮は、警察が使用する「フェルミ技法」(3.3m2の空間に人が座ると6人、立っていると9人で計算する方式)を使い、10~12車線の道路が長さ2.1キロメートルに渡って人々で埋め尽くされたとの観測から、約32万人と推計して見せた。これは2016年12月に当時の朴槿恵大統領の退陣を求めて光化門を埋め尽くしたろうそく集会時に警察が推算した数字と同じだ。ちなみに、当時のろうそく集会の主催側は、参加者を「170万人」と発表しており、警察がわざと人数を少なめに発表していると強く反発した。それから、警察は集会人員の推定値を一切公開しなくなった。

筆者はこの日の集会に参加してみて、2016年のろうそく集会の熱気がもう一度再現されていると実感した。というのも、保守団体の集会ではめったに見られなかった若者層や子連れの家族単位の参加者があちこちで目立っていたからだ。さらにこの日、大学生らは、大学路(テハンノ)で大学連合で独自のろうそく集会を開き、これまた5000人(主催側推算)の学生が参加する盛り上がりを見せた。

「光化門広場で徹底討論する」との発言は

 2017年5月10日、光化門で開かれた大統領就任式で、文在寅大統領は次のように宣言した。

「この日は真の国民統合が始まる日として歴史に記録されるでしょう」

 また、2017年2月に放送局がセットした大統領候補討論会では次のような話もした。

「そのようなことはないだろうが、(デモ隊が)退けと言うなら、私は光化門広場に出て市民たちの前に立ち、徹底討論でもして説得するように努力を傾ける」

「デモの代表団を大統領府に招待し、十分に対話したい」

 しかし、文在寅大統領府は、光化門集会について「特に言うことはない」と、一切沈黙を保っている。

 9月29日に瑞草洞で開かれた「検察改革」の訴える支持者たちの集会について、「予想しなかった多くの人たちが集まった」、「数多くの人たちが声をそろえたことを重く受け止めるべきだ」と言及した時の態度とは明らかに違う。

文在寅氏の支持基盤とされる全羅北道から上京したデモ参加者ら。「従北剔抉」「文在寅退陣」「曺国拘束」などのカードを手にしている(筆者撮影)

 一方、文大統領の支持者たちは戸惑いを隠せないようで、インターネット上では10月5日に開催される「瑞草洞集会」に総動員令が急速に広がっている。そして、祝日の10月9日にはもう一度光化門広場で曺国と文大統領を糾弾する集会が開かれる予定だ。

 毎週のように、政権支持と政権糾弾のデモが代わり番こで繰り返される状況はいつまで続くのだろうか。大統領就任から876日、韓国が真っ二つに分断された現状を、文在寅氏はどう受けとめているのだろう。

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『日韓関係最悪の今、竹島上空に防空識別圏設定を 中国、韓国が防空識別圏拡大、事なかれ主義は身を亡ぼす』(10/4JBプレス 横山恭三)について

10/5WHのe-mailより“If the latest impeachment push continues to backfire, Democrats can thank their duplicitous House Intelligence chairman, Adam Schiff,” Kimberly Strassel writes in The Wall Street Journal. This week, a bombshell report revealed that Schiff’s team had advance knowledge of the complaint from the “whistleblower”—and withheld that fact from both his colleagues and the American public. “The timeline of this orchestrated campaign is another knock to the legitimacy of the so-called impeachment inquiry.”

“The same biased reporters who pushed two-and-a-half years of Russian conspiracy theories aren’t done with their vendetta against President Trump. They will stop at nothing until he is removed from office. These aren’t journalists, they’re political operatives. Now, they’re even trying to criminalize the president’s attempt to get to the bottom of the Russian collusion hoax,” Jenna Ellis Rives writes in the Washington Examiner.

上述のWSJの記事は以下の通り。(有料記事です)

10/3WSJ<Schiff’s Shifty Timeline What did the House Intel Committee chairman know and when did he know it?>

https://www.wsj.com/articles/schiffs-shifty-timeline-11570143046

上述のthe Washington Examinerの記事は以下の通り。

10/3 the Washington Examiner<The media failed the public on collusion, and they’re failing again on Ukraine>

https://www.washingtonexaminer.com/opinion/the-media-failed-the-public-on-collusion-and-theyre-failing-again-on-ukraine

10/4アンデイチャン氏メルマガ<トランプ弾劾は民主党の陰謀だった>

http://melma.com/backnumber_53999_6865979/

アダム・シフは弁慶の勧進帳の役割を果たしたようで。でも冤罪で告発するのは民主主義というか法の理念に反する行為では。

10/4阿波羅新聞網<川普威武 十一反击中共导弹秀 外媒:习近平倾向于毛 渴望…——十一 美军成功试射隐形反舰导弹=トランプは武を誇る 10/1中共の弾道ミサイルに反撃 外国メディア:習近平は毛沢東に向かう傾向がある…—— 10/1米軍はステルス対艦ミサイルのテストに成功した>10/1習近平の軍事パレードの後、外国のメディアは、習近平が課題に直面したときに鄧小平の代わりに毛沢東を真似る傾向があると指摘した。 彼は毛沢東ができないことを達成したいと思っている。 同日米国は、ステルス機能を持ち、レーダーで検出するのが難しい新型の対艦ミサイルのテストに成功し、その射程は200キロメートルに近く、中共の軍事的脅威に対処できる。 米国は、奴隷労働者に対してNoを言い、新疆の「再教育キャンプ」による衣服の生産の疑いで差し押さえした。

「米海軍は台湾海峡への艦船派遣をこれまでの年数回から月1回という異例のペースに増やした。南シナ海での「航行の自由」作戦では英仏両軍と連携するなど多国間での取り組みも始めた。」、良いことです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45582630R00C19A6EA3000/

https://www.aboluowang.com/2019/1004/1351430.html

10/5阿波羅新聞網<香港示威者宣读临时政府宣言=香港のデモ参加者は臨時政府樹立を宣言>宣言は言う:「今や香港特別行政区政府は香港人の依って立つところではなく、統治もできず、受け入れがたい。したがって、我々はここに香港臨時政府の樹立を宣言する」。 宣言によると、「香港特別行政区政府は現在、中華人民共和国と中国共産党の支配下にあり、香港の人々の要求に目をつぶり、人々の権利を絶えず剥ぎ取り、人々の幸せを実現する立場に立脚せず、更には人々の自由を奪っている」。 宣言は、「誰もが平等に生まれ、神はすべての人間に、命、自由、尊厳、幸福追求の権利を含む、剥奪できない権利を与えている」と強調しています。

国家承認までには時間がかかるでしょうし見通しは明るくない。独立となれば、中共は軍を出動させるでしょうから、惨劇の展開になります。でも臨時政府は避けて通れない事態なのでは。

https://www.aboluowang.com/2019/1005/1351576.html

10/4希望之声<极左女议员AOC的支持者呼吁“救地球 吃小孩”= 極左女性議員AOCの支持者は、「地球を救うため、子どもたちを食べる」ことを求めた>民主党極左議員AOCが10/3(木)に選挙区で集会を開いたとき、彼女の支持者の1人が立ち上がってAOCに気候変動に対処するためのより厳しい措置をとるよう求めた。「地球を救うため、子どもたちを食べる」と。

AOCはかつて若者に子どもたちを産まないように呼びかけた。人間は気候変動に対処するのにたった12年しかない、何もしなければ地球は破壊されるだろうと示唆した。

この支持者は明らかにAOCよりも焦っている。 しかし、「子供を食べる」ことで地球を救うという彼女の提案は、その前に立つAOCも流石に困った様子。

流石キチガイ民主党の支持者です。彼女は”Manifest Destiny”を習わなかったのか?カニバリズムするBarbarianにしか見えません。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/04/n3233303.html

10/4希望之声<乌克兰将审查拜登腐败案 彭斯:我们获选就是要“抽干沼泽”的=ウクライナはバイデンの汚職事件を調査するだろう ペンス:我々が選挙に勝つためには“drain the swamp”が必要>10/4(金)、民主党がトランプの弾劾調査を開始したわずか数日後、ウクライナ検事総長は、バイデン前副大統領の息子を含む過去に終了した事件を再調査すると述べた。 ペンス副大統領はまた、多くの場合論争を避けず、トランプへの支持を表明し、アメリカ人がトランプを選んだのは“汚れた沼地を排水してきれいにする”ことを望んだからだと述べた。

バイデンとヒラリーは牢に入るべきです。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/04/n3233855.html

横山氏の記事は至極尤もで、領土の主張をしている地域にADIZを設定して来なかったのはおかしいです。今からでも早速取り掛かるべきです。戦後日本人の精神が弛緩し、事なかれ主義が蔓延してきたからでしょう。自衛隊も例外ではないということです。まあ、日本共産党のように自衛隊を人殺し集団と呼んでいじめてきた組織もあるから仕方のない部分はありますが。日共の指導をしていると思しき中共は中国国民をどのくらい殺したのか知っているのか彼らに尋ねたい。偽善者の集団です。

韓国の嘘吐きも相変わらずです。

記事

竹島の領空を侵犯したロシアの早期警戒管制機「A50 」(提供:防衛省統合幕僚監部/ロイター/アフロ)

 防衛省は2019年7月23日、ロシア空軍の「A50」早期警戒管制機1機が同日朝、竹島周辺の領空を侵犯したと発表した。

 一方、竹島の領有権を主張する韓国は同日、緊急発進した韓国空軍の戦闘機が、「A50が『領空侵犯』したとして機銃360発あまりの警告射撃を行った」と発表した。

 日本政府はロシアと韓国に外交ルートを通じて抗議した。

 竹島は日本固有の領土であるにもかかわらず日本の防空識別圏(ADIZ)に含まれていない。また、竹島周辺の彼我不明機は、航空自衛隊機による緊急発進の対象となっていない。

 多くの国民は、この事実を今回の事案を通して、初めて知ったのではないだろうか。

 日本では、ADIZや対領空侵犯措置についてあまりよく知られていない。自衛隊機はこれまで、領空を侵犯した軍用機に対して警告射撃をしたことが一度だけあるが、撃墜したことは一度もない。

 世界の常識では、外国の領空を侵犯した航空機(軍用機であろうと民間機であろうと)は撃墜されてもやむを得ないというものである。

 事例として、1983年9月1日、ニューヨーク発ソウル行きの大韓航空機007便がソ連の領空を侵犯し、宗谷海峡上空でソ連空軍戦闘機に撃墜される事案が発生した。

 機体は宗谷海峡付近に墜落し、日本人28人を含む乗客乗員269人は全員死亡した。

 この事例を国際法の観点から見れば、国家主権とは「国家が領域内(領土、領海、領空)においてもつ排他的支配権」であり、国家主権が侵されたときは自衛権が発動されるのである。これが国際社会の現実である。

外国の軍用機による竹島の領空侵犯は今回が初めてであるが、今後、中ロの日本海での軍事活動が活発になるに従い、同様の事例が増加することが予想される。

 日本はどう対応すべきであろうか。竹島に関する問題点は2つある。

 一つは竹島が日本のADIZに含まれていないことである。もう一つは、竹島が対領空侵犯措置の対象となっていないことである。

 さらに重大なことは、なぜこのようになっているかを誰も知らない、あるいは答えられないことである。

 第185回国会安全保障委員会(2013年12月)において、渡辺(周)委員(元防衛副大臣)は次のように述べている。

「実は私も防衛省で、どうして竹島と北方領土の上空は入っていないのか、我が国の領土だろうと。そのとおりですと」

「だったら、その領空は当然、領空の外側にある識別圏、これが入っていないのはおかしいんじゃないかと。ある意味では、防衛省の皆さんにも何回も尋ねて、大変苦しんでいた」

 本稿の主旨は、現行のADIZの見直しと竹島に対する対領空侵犯措置の運用要領を見直すことである。

 以下、初めに今回の竹島領空侵犯事案の概要を述べ、次に対領空侵犯措置とADIZについて述べ、次に日本および日本周辺のADIZの現況について述べる。

 最後にADIZの見直しと竹島に対する対領空侵犯措置の運用要領を見直すことについて私見を述べる。

1.竹島領空侵犯事案の概要

(1)中ロ軍用機の行動

 当該中ロ軍機は、中国空軍「H-6」爆撃機×2機、ロシア空軍「Tu-95」爆撃機×2機、ロシア空軍「A-50」早期警戒機×1機の計5機で、うち4機の爆撃機が合流して行動し、日韓のADIZに進入している。

 竹島を「領空侵犯」したのは4機の爆撃機とは別行動していたロシア空軍のA-50早期警戒機の1機で、23日午前9時9分と33分にそれぞれ、およそ3分から4分間にわたって「領空侵犯」を行っている。

(2)日本の対応(緊急発進)

 菅義偉官房長官は7月23日の記者会見で、ロシア機に対して自衛隊機の緊急発進で対応したと述べた。

 一方韓国の中央日報日本語版(7月25日)は、「自衛隊戦闘機は東海(日本海)上でなく東シナ海に出撃させた。独島(竹島)は韓国領土のみならず実効支配しているので韓国ADIZの中に位置する。自衛隊戦闘機が出撃する名分がない。だが、菅官房長官はロシア軍用機の独島領空侵犯に関連し、自衛隊機を緊急発進させたかのように話した」と報じた。

 日本は竹島を領空侵犯したロシア機に対して自衛隊機を緊急発進させたのか。

 2012年8月28日の参議院外交委員会で、森本敏防衛大臣(当時)は、「自衛隊としては、従来から、竹島に対する対領空侵犯措置あるいは警戒監視活動などを行っておりません」と明言している。

 また、防衛省の伊藤茂樹報道官は、「(竹島をめぐる問題は)外交により解決するとの立場から、緊急発進は実施していない(朝日新聞デジタル7月23日)」と述べている。

 これらのことから、当初、緊急発進の対象は、中ロの爆撃機であったと思われる。その後、A-50の監視任務に転用されたと思われる。

 なぜなら、防衛省は、転用された戦闘機が撮影したと見られるA-50の写真をHP上に公開している。

(3)ロシアからの遺憾の意の表明

 竹島付近の空域で、韓国軍機がロシア軍機に対し警告射撃を行ったことをめぐり、韓国側が「ロシア側から遺憾の意が伝えられた」としていることについて、菅官房長官は、日本政府に対して遺憾の意が伝えられた事実はないと明らかにした(NHK7月24日)。

 一方、韓国大統領府の高官は、24日、ロシア側が遺憾の意を表明したうえで、「機器の誤作動で計画していなかった空域に進入したと考えられる。意図を持って領空侵犯したのではない」と強調した。

 ところが、ロシアのインタファクス通信は、24日にロシアが韓国に遺憾の意を表明したという韓国政府の主張について、「事実にそぐわないことがたくさんある。ロシア側は公式な謝罪をしていない」と否定した、と報じた(BBC7月25日)。

2.対領空侵犯措置とADIZ

 国際法上、国家はその領空に対して完全かつ排他的な主権を有している。

 対領空侵犯措置は、公共の秩序を維持するための警察権の行使として行うものであり、陸上や海上とは異なり、この措置を実施できる能力を有するのは自衛隊のみであることから、自衛隊法第84条に基づき、第一義的に航空自衛隊(以下、空自)が対処している。

 空自は、我が国周辺を飛行する航空機を警戒管制レーダーや早期警戒管制機などにより探知・識別し、領空侵犯のおそれのある航空機を発見した場合には、戦闘機などを緊急発進(スクランブル)させ、その航空機の状況を確認し、必要に応じてその行動を監視している。

 さらに、この航空機が実際に領空を侵犯した場合には、退去の警告などを行う。

 ちなみに、領空とは、国家の領土・領海の上空空域をいう。領空の高度限界については、大気圏内というのが一応の通説となっている。領海とは、基線(海岸の低潮線)から12海里(約22.2km)の水域である。

 防衛省は、対領空侵犯措置を有効に実施するために、我が国周辺を囲むようなADIZという空域を設定している。

(下図『我が国及び周辺国の防衛識別圏』を参照)

 一般に、ADIZは、各国が防空上の観点から国内措置として設定しているものであり、領空の範囲を定める性格のものではないが、中国やロシアの軍用機が活発に活動している日本海に位置する竹島がADIZに含まれていないことは、防空上の観点から見ればあり得ないことである。

 これに対して、東京から南へ1000キロの太平洋上に位置し、経空脅威が想定できない小笠原諸島がADIZに含まれてないことは妥当なことであろう。

 日本のADIZは、もともと米軍が我が国の防空および航空管制を実施していたころに設置したものを、当時の防衛庁が、1969年に米軍の線引きをほぼ踏襲する形で、防衛省訓令「防空識別圏における飛行要領に関する訓令」によって規定したものである。

 さらに、2010年に与那国島周辺空域のADIZの範囲を変更する防衛省訓令が発出されている。

 ADIZは、ICAO(国際民間航空機関)により設定された飛行情報区(FIR:Flight Information Region)とは異なるものである。

 民間航空機にあっては、あらかじめICAOの基準に基づき航空当局に飛行計画(フライト・プラン)が提出されているため、外国の民間航空機がADIZ内を飛行する場合においても、計画どおりの航路を管制されながら飛行する限り、緊急発進の対象とはならない。

3.日本および日本周辺国のADIZの現況など

(1)米軍によるADIZの設定

 なぜ、竹島が日本のADIZに含まれなかったかについて筆者の推論を述べる。

 米軍は1950年に日本のADIZを設定したとされる。

 1950年6月に朝鮮戦争が勃発したのに伴い、日本と朝鮮半島 の防空任務を担当していた第5空軍の司令部と隷下部隊が朝鮮半島に移転した。

 空白域となった日本の防空のため、第5空軍の隷下部隊として新たに第314航空師団が任命された。

 この時、日本の防空と朝鮮半島の防空任務を分割する必要からADIZが設定されたものと筆者は推測する。

 そして、固有の領土である竹島は、北方領土などとともにADIZに含まれなかった。その理由・背景については次のことが考えられる。

 1946年1月、連合国総司令部は連合国最高司令官指令(SCAPIN)第677号をもって、一部の地域に対し、日本国政府が政治上または行政上の権力を行使することおよび行使しようと企てることを暫定的に停止するよう指令した。

 日本が政治上・行政上の権力を行使しうる地域に「含まない」地域として鬱陵島や済州島,伊豆諸島、小笠原群島等のほか、竹島も列挙された。

 1946年6月、連合国総司令部は連合国最高司令官指令(SCAPIN)1033号をもって、日本の漁業および捕鯨許可区域を定めた。

 この領域は「マッカーサー・ライン」として知られている。本指令では、竹島周囲12海里以内の地域を日本の操業区域から除外している。

 従って、当時、ADIZ作成に当たった米軍としては、上記2つの連合国最高司令官指令を考慮して、竹島をADIZの外に置かざるを得なかったと考えられる。

(2)日本によるADIZの設定

 初めに、防空任務の空自への移管について、簡単に述べる。

 終戦直後の第5空軍の駐留とともに、航空機の管制や防空のため日本周辺地域ではレー ダーサイトが逐次整備され、1946年頃から米軍航空警戒管制組織の編成、配置が開始された。

 1950年6月の朝鮮戦争勃発に伴い、より本格的な固定レーダーサイトの建設が進められた。これらのレーダーサイトは1951年から逐次運用が開始され、1957年頃にはほぼ現在空自が運用している形が整った。

 1954年7月1日、空自が発足した。

 1957年6月13日、極東軍司令部と防衛庁が交わした「覚え書き」に従い、レーダーサイトの移管が進められた。

 しかし、日米が共通の防空システム下での運用を開始するためには、具体的な手順や対領空侵犯措置の相違をどのようにするかという差し迫った問題が残されていた。

 そして、1958年4月23日、「対領空侵犯措置に関する第5空軍司令官と航空集団司令官の間の取極」 (いわゆる「源田・スミス協定」)が締結され、領空侵犯機の撃墜要件を除いては手順の連携が図られ、同一の防空システム内での運用が可能となった。

 その3日後の1958年4月26日、津島壽一防衛庁長官は空自に対し領空侵犯に対する行動命令を発出し、翌27日零時より実施するよう命じた。

 空自は1950年に米軍が定めたADIZに基づき、沖縄空域(南西防衛区域)を除き対領空侵犯措置を開始したのである。

 当時、沖縄は米国の施政権下にあった。沖縄の施政権が米国から日本に返還されたのは1972年5月である。そして、沖縄において自衛隊が対領空侵犯措置を開始したのは1973年1月である。

 この間の1969年8月に、防衛省は、「防空識別圏における飛行要領に関する訓令」を制定している。

 なぜ、この時期に当該訓令を制定したかについては不明であるが、筆者は次のように推測する。

 1964年の佐藤栄作政権の発足により沖縄などの施政権返還を求める動きが高まり、1968 年には小笠原諸島の返還が実現し、さらに1969年11月の日米首脳会談で沖縄の施政権返還の方針が合意されている。

 このような情勢の中で、独立国家として米軍の線引きを踏襲しているのはおかしいことに気づき、新たに自ら設定しようとしたのではないかと考えられる。

 振り返れば、この時が竹島をADIZ内に取り込み、かつ竹島を対領空侵犯措置の対象とするチャンスであったのではないか。

 当時、政府・自衛隊が、国内および米国とどのような協議をしたかは不明である。

3) 与那国島周辺空域のADIZの範囲を変更

 与那国島の西側3分の2が我が国の防空識別圏の外にあることについて、沖縄県および与那国町から累次の見直しの要望があり、政府・防衛省は、与那国島上空の我が国の防空識別圏の見直しについて検討した。

 そして、2010年、与那国島西側の我が国領空およびその外側2海里について、我が国のADIZに含めることとする、与那国島周辺空域のADIZの範囲を変更する防衛省訓令(2010年6月16日省訓第23号)を発出した。

 与那国島上空の防空識別圏の見直しに関する日本の台湾側との協議について、「台湾の外交部は5月29日、日本政府が台湾に隣接する沖縄県与那国島上空の防空識別圏を修正し、台湾側の洋上に広げる方針を決めたことに対し、『受け入れられない』とする声明を発表した。『日本が事前に十分な意思疎通をはからなかったのは遺憾』とした」とする報道(日経2010年5月30日)もある。

 しかし、他方で「普天間問題をめぐる日米協議で、日本側は新たなADIZを与那国島より西側の台湾側洋上となる案を示し、米側は了承した。台湾側は与那国島を半月状に台湾ADIZから外しているとされ、台湾の理解は得られるとみている」とする報道(東京新聞2010年5月26日 )もある。

 いずれにしても、与那国島を巡るADIZの見直しは、日台間の外交上の軋轢を生むこともなく行われた。

(4)中国による新規のADIZの設定

 中国国防部は、2013年11月23日、「東シナ海防空識別圏」を設定した。これにより中国のADIZは、日本および韓国のADIZと一部重なることとなった。

 特に、尖閣諸島は日本および中国双方のADIZ内に含まれることとなった。また、中韓間でかつて「領有権」を争った離於島(イオド、中国名・蘇岩礁)が、中国のADIZ内に含まれることとなった。

 ADIZの設定と同時に、中国国防部は、すべての航空機に①中国当局に飛行計画の提出を義務づける②規則や指示に従わない場合は軍当局が防御的緊急措置をとる、などの規則を公表し、中国民用航空局も臨時航空情報で同規則を海外の航空関係者に通知した。

 この措置に対して、日米両政府は「飛行の自由を不当に侵害する」と反発して規則に従わない意向を表明したが、航空各社は中国側に飛行計画を提出するなど対応が混乱した。

 2014年12月、中国国防部が防空識別圏内で指示に従わない飛行機に対し、「防御的緊急措置を取る」とした運用規則を各国向けの航空情報から削除した(朝日新聞デジタル2014年12月28日)。

 中国のADIZ設定により懸念される問題は、日本は尖閣諸島には領土問題は存在しないとしているが、中国の立場に立てば、中国の領土とする同諸島の上空は中国の領空ということになり、これへの侵入を阻止する権利を有すると主張するであろう。

 従って、両国の戦闘機が尖閣諸島の対領空侵犯措置のため緊急発進した場合、上空で不測の事態が生起する可能性が否定できないことである

(5)韓国のADIZの拡大

 2013年、韓国国防省は、中国が「東シナ海防空識別圏」を設定したことに対抗して、韓国の「防空識別圏」を南方に拡大すると発表した。

 拡大された範囲は、下図『我が国及び周辺国の防衛識別圏』において、韓国ADIZのうち破線表示された部分である。

 これにより、中韓間でかつて「領有権」を争った離於島が、韓国のADIZ内に位置することになった。また、韓国のADIZは、日本のADIZとも一部重なることとなった。

 韓国外交部の趙泰永報道官は記者会見で、「離於島は海中の暗礁で領土ではない」との見解を示した。韓国が、このように離於島が領土でないことを強調するのは、竹島を念頭に日本にADIZ拡大の口実を与えないためであると考えられる。

 つまり、離於島が領土であれば、韓国は、中国と「領有権」争っている領土を自国のADIZ内に取り込むために中国のADIZ内に自国のADIZを拡大したことになるからであろう。

我が国および周辺国の防衛識別圏

(出典:平成30年版防衛白書)

(1)現行のADIZの見直し

 現在、ADIZの外に位置している日本の領土は、北方領土、竹島よび小笠原諸島である。

 小笠原諸島がADIZに含まれない理由は既述した。北方領土は現在返還交渉中であるので割愛する。以下、竹島について述べる。

 政府は、竹島問題については、問題の平和的解決を図るため、粘り強い外交努力を行っていくという方針を堅持しているが、聞く耳を持たない韓国相手では、未来永劫この問題の解決は不可能であろう。

 渡辺(周)委員(元防衛副大臣)は、第185回国会安全保障委員会(2013年12月6日)において次のように述べている。

「竹島と北方領土をADIZに入れた場合に、何かしらのお互いの外交的な一つの懸案になってしまうのではないか。そういう、現実的に考えれば、政治的な判断が、歴代政権の中にずっとあった」

 このような国会の「事なかれ主義」に対する国民の不満は高まっていくだろう。国民民主党の玉木代表は、2019年9月1日、自身のツィッターで次のように述べている。

「政府は、ただ遺憾と言うだけでなく、少なくとも米国とも協議して竹島上空を日本のADIZ(防空識別区)に組み込むべきだ。実は、我が国が領土だと主張する竹島も、そして北方四島も日本ADIZの対象に入っていない。これでは、日本の本気度が疑われる」

 日韓関係は戦後最悪であると言われる。これより悪くなることのない今、日本ADIZの見直しについて日本は韓国との協議を開始するべきである。

 もともとADIZの設定・変更に外国の了解は必要ない。各国が独自に設定できるものである。しかし、関係国の了解を得るに越したことはない。

 韓国は、中国のADIZ設定に対抗して自国のADIZを日本および中国のADIZ内に拡大したのである。ただし、韓国との協議に入る前に、米国政府・米軍との協議が欠かせない。

 まずは、日米安全保障高級事務レベル協議(SSC)での意見交換からスタートすべきである。

(2)竹島に対する対領空侵犯措置の運用要領の見直し

 対領空侵犯措置は、自衛隊法第84条に規定された自衛隊の行動の一つである。

 第84条には「防衛大臣は、外国の航空機が国際法規又は航空法その他の法令の規定に違反して我が国の領域の上空に侵入したときは、自衛隊の部隊に対し、これを着陸させ、又は我が国の領域の上空から退去させるため必要な措置を講じさせることができる」と規定している。

 この条文に反して、根拠が分からぬまま、竹島を対領空侵犯措置の対象外としていることは法治国家としてあってはならぬ行為である。根拠などについて是非、国会で明らかしてほしいものである。

 政府・防衛省は、竹島領空を対領空侵犯措置の対象にするよう早急に運用要領を見直すべきである。

 本来、ADIZの範囲と「対領空侵犯措置の発動」とは直接の関係はないものである。従って、ADIZの見直しと切り離して、早急に見直すべきである。

 その際、韓国戦闘機との不測事態を回避するための手順を加えておかなければならない。また、公になっていない日本と米国との間の取り決めがあるかもしれないので、米国との協議が不可欠であることを付け加えたい。

おわりに

 本稿は領空主権に関連するADIZと対領空侵犯措置について述べたが、国家主権には、領空主権のほか領海主権と領土主権がある。

 領海主権と領土主権の主管は、それぞれ海上保安庁・海上自衛隊と警察・陸上自衛隊であろう。

 それぞれの官庁においても竹島を管轄外としているのであろうか。そうであるならば、その根拠についても国会で明らかにしてほしいものである。

 さて、韓国による竹島不法占拠を排除する方策をそろそろ真剣に検討すべきである。

 政府は、平和的解決を図るため、粘り強い外交努力を行っていくとしているが、聞く耳を持たない韓国相手では、未来永劫この問題の解決は不可能である。

 このままでは国際社会に、「日本は韓国による占拠を認める」という誤ったメッセージを送ることになりかねない。

 では、日本は何をすべきか。日本は、早急に竹島問題について国際司法裁判所へ単独提訴するべきである。

 安倍晋三首相は2014年1月30日の参院本会議での各党代表質問で、竹島を巡る韓国との領有権問題について「国際司法裁判所(ICJ)への単独提訴も含め、検討・準備している。種々の情勢を総合的に判断して適切に対応する」と表明した(日経1月30日)。

 それから、既に5年以上経過している。

 日本がICJに単独提訴して、韓国が同意しない場合は、韓国に理由の説明義務が生じるのである。

 しかし、単独提訴には幾つかのリスクが伴う。それらのリスクに十分な対策を講じるべきである。中でも米国の支持の取り付けが重要であることは言うまでもない。

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『中国建国70周年軍事パレードが示す本音と虚構 人民解放軍の狙いと弱点が見えた!』(10/4JBプレス 渡部悦和)について

10/3WSJ<The Whistleblower Executive Every call with a foreign leader is now subject to congressional review.>

https://www.wsj.com/articles/the-whistleblower-executive-11570056633

10/4阿波羅新聞網<川普呼吁中国乌克兰 调查民主党总统参选人拜登=トランプは中国とウクライナに民主党の大統領候補バイデンを調査するよう呼びかけた>トランプ米大統領は本日、「中国とウクライナは前副大統領で2020年民主党の大統領候補ジョー・バイデンを調査すべきだ」と述べた。 トランプは、ウクライナに圧力をかけて米国の選挙に干渉するようにしたと言われているため、議会によって弾劾されている。

トランプ大統領はWHからフロリダに向かうとき、記者団に「中国とウクライナはバイデンと彼の息子ハンター・バイデンを調査すべきだ」と述べた。

「ちなみに、中国はバイデンと彼の息子も調査すべきである。中国で起こったことはウクライナで起こったのと同じくらい悪いからだ」。

トランプは中国の習近平国家主席に調査を依頼したかどうかを尋ねられ、「いいえ、しかしこれは絶対考慮に入れるべきものである」と指摘した。

トランプと彼の個人弁護士であるルディ・ジュリアーニは、前副大統領で民主党の大統領候補であるバイデンが腐敗に関与しているという証拠をまだ提供できていない。

連邦下院の民主党員は、トランプがヴォロディミール・ゼレンスキーウクライナ大統領にバイデンのスキャンダルを掘り起こすよう不当に圧力をかけたかどうかを調査している。

トランプ大統領は7月25日にゼレンスキーに電話をかけ、ウクライナの司法当局がバイデンの息子ハンターのウクライナでの事業活動を調査するよう強く求めた。ハンターは、ウクライナの大手ガス会社であるBurismaの取締役を2014年4月から2019年初まで務めた。

バイデンはどう考えても職務上の地位を利用して、家族に特別待遇を与えた腐敗の構図としか見えません。韓国のタマネギ男と一緒でしょう。民主党は大統領を糾弾する前にやるべきことがあるはず。党利党略でしか動いていないということです。関西電力の経営陣の腐敗も相当なもので、相手の助役が怖いというならせめて簿外で一つの隠し金庫に全員分を保管し、彼が死んだら匿名の寄付でもすればまだ弁解の余地はあったでしょうに。精神が劣化しています。

https://www.aboluowang.com/2019/1004/1351025.html

10/4阿波羅新聞網<美中谈判风向转了?WSJ:弹劾恐让川普对中共更强硬=米中交渉の風向は変わる? WSJ:弾劾はトランプ大統領を中共に対して強硬にする>トランプ大統領は「電話ゲート」の弾劾の嵐に巻き込まれているが、WSJは弾劾案が米中交渉の風向を変えると予想されると報道した。トランプは中国との限定的な合意を求めるかもしれないが、中国は譲歩を望んでいないかもしれない。 中国の専門家はまた、「政治的成果を強調し、自らの選対の動機付けをするために、トランプは中共に対してさらに厳しい態度をとるかもしれない」と指摘した。

トランプは2日、米国株式市場の暴落を引き起こし、米国株式と国民の退職給付を引き下げた弾劾を非難し、弾劾の茶番は進行していないとツイッターに投稿した。WSJは「ワシントンと北京の専門家は、弾劾の調査はトランプに圧力をかけ、政治的支持を得るために、トランプは中国との限定的な合意を求めるかもしれない」と報道。

弾劾が中共との妥協を齎すのであれば、弾劾の裏に中共の存在があるのかも。民主党はパンダハガーが多いので。上院の多数を共和党が占めているので、どうせ弾劾はならないから、中共に妥協することなく、制裁を強化してほしい。

https://www.aboluowang.com/2019/1004/1351020.html

10/3希望之声<被启动弹劾后 川普的民调支持率升到2019年新高=弾劾開始後、トランプの世論調査の支持率は2019年の最高値に上昇>民主党によって開始された弾劾調査にもかかわらず、最近の世論調査では、トランプ大統領の支持率は今年最高のレベルに上昇した。

Harris Xが10/2に実施した調査によると、トランプの支持率は49%で、2019年の最高レベルであった。 9月中旬に実施された調査と比較して、2%増加した。

9/28から29に行われた調査は、下院民主党が、トランプ大統領のウクライナ大統領への電話についての弾劾調査の数日後に行われた世論調査である。

Harris Xの研究者は、米国全体で約1,000人の登録有権者を調査したが、±3.1パーセントの誤差の範囲である。

同時に、ラスムッセンの毎日のフォローアップ調査では、10/3のトランプの支持率は47%であったが、先週の木曜日(9/26)の支持率から2%低下した。 しかし、同時期のオバマ大統領の世論調査の数字よりも依然として高い。

2011年10月3日のオバマ大統領の支持率は44%で、これはオバマ大統領の第一任期の3年度の支持率である。

日本のメデイアの報道は、米国の左翼メデイア同様「トランプは悪い奴」と一所懸命刷り込もうとしています。しかし、賢明な米国人は騙されないということでしょう。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/03/n3230861.html

10/3希望之声<习近平一身毛服阅兵实为何?=習近平が毛沢東服を纏って閲兵したが、その実力は?>「末尾9の年は必ず乱に遭う」の呪いで、経済成長の鈍化、米中貿易戦争の結果の予測不能、および香港での反「犯罪人引渡条例」運動の背景の中で、中共は執政70周年を記念して軍事パレードを開催した。習近平が一人、毛沢東服を纏って閲兵した軍事パレードの目的は何か? 多くの外部の人間によっていろいろ解釈されている。

軍事パレードの前日に、習近平は千人の中共政治局のメンバーを、タブーを破って、毛沢東記念館に連れて行き、礼拝した。 1日のパレードでは、軍の隊列に天安門広場の前で再び「東方紅」を流した。中央通信社は、これにより多くの中国人は吃驚したのではと報道した。「パレードは未来に向けてではないのか?どうして過去に戻るのか?」

実際、この当局の「戻る」ことを表す毛を称える歌は、執政当日の夜に再び歌われた。

台湾メディアは、「天安門の主要メンバーを従えて並んでいる習近平の権威は、彼の足下に掲げられている毛沢東の像に匹敵する。さらに、彼は今や、毛沢東の上に立っている」と報道した。

習近平の軍事パレードについて、香港TVは時事評論家の劉鋭紹の言葉を引用し、「習近平のスピーチでは、10年前のやり方とは異なり、前は元指導者の名前が1人ずつ呼ばれたが、その日は毛沢東一人だけで、多くの隊列は党の軍への指導を表し、習が核心であることを強固にする目的である」と。

劉鋭紹は、「過去、軍事パレードでは“書記長”と指導者を呼ばせたが、習近平は自身を「主席」と呼ばせ、習近平の核心的立場を強調した」と述べた。 さらに、軍事パレードの第1隊には、軍の上級幹部や将軍を参加させ、習の軍事委員会主席としての個人的地位を強調するために、すべての部隊が習近平に直接責任を負わなければならないことが示された。

中国当局が8月29日に史上最大の軍事パレードを実施すると発表すると、彼らの最初のテーマは「習の核心的立場を守るために努力する」ことであった。

清華大学政治学部の元講師である呉強は、ラジオ・フリー・アジアとのインタビューで、「北京での今回の大軍事パレードは、先ずは習の核心の権威を守ることであるが、実際には忠誠を誓わせるためだけである」と述べた。

政治評論家の唐靖遠は、「習近平の現在の権威と地位は不安定であり、ある程度まで攻撃の影響を受けている。習近平は、党内での政治的地位を強化し、軍事パレードやその他の手段を通じて政敵に衝撃を与える必要がある」と述べた。

米中とも内部の権力闘争が激しいですが、自由で民主主義の国であれば、争いが目に見えます。全体主義の専制政治の国では見えてきません。どちらを応援すべきかは自明でしょう。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/02/n3228551.html

渡部氏の記事では、専門的な部分は分かりませんが、中国は嘘つきだから騙されないようにということと、情報宣伝戦を仕掛けてきているというのは良く分かりました。日本は自由主義国と一緒になって防衛に励み、相応の陣容を形作りませんと。心配だけしてもしょうがない。着々と整備していくだけです。そうすれば、朝鮮半島への備えにもなるでしょう。

記事

10月1日、北京で行われた中国建国70周年軍事パレード(写真:新華社/アフロ)

 中国は10月1日に建国70周年を迎え、北京の天安門広場で軍事パレードが行われた。兵員約1万5000人、戦車などの車両約580台、航空機約160機が参加し、最大規模のパレードであった。

 米国との貿易摩擦や香港問題など国内外で難しい問題を抱えるなか、一連の行事を盛大に行う目的は国内的には国威発揚だ。

 一方、国外的には米国をはじめとする諸国に、習近平主席が指導してきた人民解放軍改革の成果、特に核戦力の3本柱(ICBM、潜水艦発射弾道ミサイル=SLBM、核搭載戦略爆撃機)の威力を知らしめることだ。

 この種のパレードで肝に銘じたいことは「木を見て森を見ない状況に陥らない」ということだ。

 個々の兵器を詳細に分析することが「木を見ること」であり、そのこと自体は重要なことだ。しかし、もっと重要なことは「森を見ること」で、「パレード全体が意味することは何か」を考えることだ。

 本稿においては、この点に気を付けて軍事パレードを分析していきたい。なお、写真のほとんどは中国CCTVの中継放送から入手した。

習近平主席の野望 切り札は人民解放軍

 習近平主席の野望は、「中華民族の偉大なる復興」であり、2049年までに「社会主義現代化国家」を樹立し、「世界一流の軍隊」を建設することである。つまり、米国に追いつき追い越し、世界一の覇権国になることだ。

 習近平主席は、無類の軍事パレード好きで、この6年間で3回目の大規模な軍事パレードを今回実施したことになる。

 前任の江沢民氏や胡錦濤氏がそれぞれ10年間で1回しか軍事パレードを実施していないのとは対照的だ。

 そして、今回の軍事パレードでも明らかになったことは、習氏の野望を実現する切り札が人民解放軍であるという事実だ。

 習氏がパレードでの訓示で「中国は世界の東方にそびえ立ち、いかなる勢力も我々の偉大な祖国の地位を揺るがすことはできず、いかなる勢力も中華民族の前進を阻むことはできない」と主張した時に、その最終的な根拠が軍事力であることが明白になった。

 パレードの冒頭で国旗よりも先に共産党旗が登場したことが如実に示すように、国家よりも共産党が優先される中国において、共産党一党独裁が続く限り、共産党の軍隊である人民解放軍の増強が進むことを我々は覚悟すべきだ。

中国は世界一のミサイル大国 多種多様なミサイルを保有

 中国の戦力の中核は多種多様なミサイル戦力である。中国は過去数十年間、核および通常抑止力を強化するために軍事科学技術の窃取や開発に多くの資源を投入してきた。米国に対抗するためだ。

 中国は、米国が核戦略見直しによって「戦術核兵器使用の敷居を下げた」と認識し、「将来の戦闘で核兵器を使用する可能性さえある」と警戒している。

 今回のパレードは、中国の核および通常抑止力を米国などの諸国に誇示する良い機会であった。今回登場したミサイルは、「DF-41」、「DF-17」、「DF-100」、「DF-5B」、「DF-31AG」、「DF-26」、「HQ-6A」、「HQ-9B」、「HQ-12A」、「HQ-16」、「HQ-22」、「YJ-12B」、「YJ-18」などだ。

  • 米国のINF条約の破棄は合理的

 米国は、INF(中距離核戦力全廃)条約を破棄したが、その決定は妥当である*1

*1=Andrew S. Ericson, “Military Parade Shows Beijing is a Missile Superpower”, The National Interest

 なぜならば、米国とロシアが、INF条約の規定により地上発射の500キロから5500キロまでの核弾頭および通常弾頭を搭載したミサイルの破棄を求められている間に、INF条約の当事者ではない中国はINF条約に抵触する多種多様なミサイルを開発し装備化してきたからだ。

 その結果、インド太平洋地域において、中国が中距離核戦力において圧倒的な優位に立っている。

 また、中距離のミサイルを中核とした中国の接近阻止/領域拒否(A2/AD)戦略が非常に有効に機能し、米国の戦力特に海軍艦艇の西太平洋地域への接近を阻止している。

 米国がINF条約で禁止されてきたミサイルを開発・取得する可能性は高い。我が国は今後、米国の中距離ミサイルの配備候補地となることが容易に想像されるなど、今回の軍事パレードが日本に与える影響は大きいのだ。

  • 大陸間弾道ミサイル「東風41(DF-41)」

 新型のICBM「東風41」は、固体燃料で道路を機動可能であり、サイロから発射される固定的なICBMに比較して秘匿性と残存性に優れる。

 最大射距離は1万5000キロで、最大10発の核弾頭を搭載でき、中国本土から全米を射程に収めることができる。中国の対米核抑止力を大きく高める兵器である。

東風41(DF-41)

極超音速弾道ミサイル「東風17(DF-17)」

 今回登場した新兵器の中でも特に技術的に注目されたのがこの「東風17」だ。

 マッハ5以上で飛翔し、途中で軌道を不規則に変えることができる極超音速滑空兵器であり、日米の既存のミサイル防衛網では対処が難しいと言われている。

 この技術を確保するために米国、中国、ロシアがしのぎを削っているが、正式に実戦配備した国はなかった。

 もしも中国が東風17を実戦で使用できる兵器として完成していれば世界初の快挙となるが、実態はどうであろうか。

 東風17は、第2列島線に到達する射程(推定射距離1000キロ~2000キロ)を有するという説もあり、これが事実とすればグアムの米軍基地のみならず、日本の全体がその射程内に入る可能性がある。対抗を真剣に考えるべきだ。

東風17(DF-17)

  • 長距離巡航ミサイル「長剣100(CJ-100)」

 長剣100は、長剣10(CJ-10)(主として地対地巡航ミサイル、射程1500~2000キロ)の改良版で、射程2000~3000キロであり、第2列島線に到達する。

 「長剣10」に比較して精度と飛翔速度も向上し、これに対処することは難しくなっている。ターゲットは米国の空母機動打撃群特に空母などの大型艦艇である。

長剣100(CJ-100)

  • 潜水艦発射弾道ミサイル「巨浪-2」

「巨浪-2」は、相手からの第1撃から生き残り、第2撃能力を有する貴重な核戦力である。

 戦略ミサイル原潜から発射され、航続距離が7000キロと短い「JL-2」は、中国近海からだと米本土に届かない。米本土に近づいて射撃して初めて米本土に到達できる。

無人機

 無人機の重要性については、米軍がイラクやアフガニスタンにおける対テロ戦争において多用して得られた多大の成果を見ても明らかだ。

 最近では、サウジアラビアの石油精製施設が巡航ミサイルと無人機により破壊されて、世界中に大きな衝撃を与えた。

 中国は、米国に次ぐ世界第2位の無人機大国であり、人民解放軍が多様な無人機を導入しているだけでなく中東などにも輸出している。攻撃型の無人機の分野では米国を抜き世界一の輸出国になっている。

 今回の軍事パレードにおいても多様な無人機が登場したが、特に脚光を浴びたのは攻撃型の無人機の利剣(「CJ-11」、英語ではSharp Swordと呼ばれている)と無人偵察機「DR-8(WZ-8)」だ。

 これらの無人機と我が国は対峙しなければいけないが、現状では対処能力は限定されている。中国製無人機への対処は喫緊の課題であり、レーザー兵器、高出力マイクロ波兵器などの開発が急がれる。

  • ステルス無人攻撃機「利剣(GJ-11)」

X-47B

 利剣は、米国の「X-47B」、英国の 「タラニス」 、フランスの 「ニューロン」 などに似ているが、これらから技術を盗用した可能性がある。

利剣(GJ-11)

 ちなみに、米国のX-47B(ペガサス)は、空母離発着のステルスの無人戦闘攻撃機(UCAV)として開発され、レーザーと高出力マイクロ波で敵のミサイルや通信施設を破壊できる。

 米海軍は、X-47Bの開発計画を中止し、現在は無人偵察機であるMQ-25と空中給油機である「RAQ-25」の開発が計画されている。

 利剣は、中国初の国産空母 「001A型」 に無人偵察機として搭載されるという。空母などの大型艦艇に無人機を搭載することは世界中でトレンドになっていて、中国も例外ではない。

 一方で、利剣は、飛行中に他と航空機に燃料補給が可能な無人偵察機 「MQ-25」 ほど多用途ではなく、その主要任務は300キロから400キロ離れた目標にミサイルを正確に命中させることを補助するために、艦艇搭載ミサイルシステムの情報を収集することだという。

 また、敵の防空網が密集している地域の偵察や、外国の艦艇の追跡に利用できるという。

  • 無人偵察機「DR-8(WZ-8)」

 超音速偵察機DR-8は、米軍の高高度無人偵察機「D-21」に似ている。D-21は、偵察用の無人機として1962年に開発が開始された。

DR-8

 南シナ海や西太平洋で米空母打撃群と遭遇した場合、DR-8が重要な役割を果たすことが期待されている。

 DR-8は、40年以上前に引退した米国の超音速UAV 「D-21」 に似ている。

 米国はこの無人機を中国でのスパイ活動に使用し、活動中に多数の無人機が墜落し、その残骸は中国各地に散らばったままになっている。

 墜落したD-21の一つは、数年前に北京の軍事博物館で展示された。

 DR-8無人偵察機は、中国の「航空母艦キラー」である「DF-21D」対艦弾道ミサイル、「DF-26」弾道ミサイルの射撃を評価する任務も果たすことになる。

 DR-8は最大マッハ3.3のD-21よりも速く移動し、敵の防空網を突破し、情報を持って無事に戻ってくることができるという。

航空機

 今回登場した航空機は、「Y-20」、「KJ-2000」、「J-20」、「J-15」、「J-16」、「J-10B」、「H-6N」、「H-6U」などで、この分野でも多様さと質の向上が見られる。

  • 「H-6N」と「H-6U」

 戦略爆撃機 「H-6N」と「H-6U」が登場したが、「H-6U」は爆撃機「H-6」の空中給油型であり、パレードでは戦闘機に空中給油する姿勢で飛行していた。

H-6U

「H-6N」は、飛行中の燃料補給を行うことにより航続距離が1万キロへと大幅に向上したと報道されている。

  • 第5世代ステルス戦闘機と自称する「J-20」

 J-20は、今回のパレードでも注目を浴びた。J-20は2017年に空軍部隊に配置になり、ステルス戦闘機の量産は昨年末から始まったと報道されている。

 私はこの報道を信用していない。J-20が本当に量産体制に入るか否かは、今後人民解放軍が100機以上取得するか否かを見極めたい。

 J-20に関する最近の話題は、J-20が中国の次世代空母に対応するように改造され空母艦載機になるという。

 人民解放軍の最高意思決定機関である中央軍事委員会は現在、J-20を新しい空母に採用することを支持しているという。この根本原因は、現在の空母艦載機である「J-15」が欠陥機であるからだ。

 一方、J-20の最大の問題は重量ではなく長さであり、艦載機を目指すならもっと短くする必要がある。

 そのため、技術者たちが新しい発射システム(電磁式カタパルト)に対応するJ-20の短縮バージョンの開発に取り組んでいるらしい。

 J-20のもう一つの問題は、エンジンであり、J-20専用に設計された「WS-15」エンジンは数百時間のテストを経ているが、信頼性の目標をクリアしていない。

 そのため、中国製の「WS-10」とロシア製のエンジンを仮のエンジンとして搭載しているという。

 中国海軍は2030年までに少なくとも4個の空母戦闘群を編成する計画だ。中国が次世代の艦載戦闘機を開発するには少なくとも10年はかかるとみられ、欠陥機のJ-15を使い続けなければいけない運命にあるのが中国の空母だ。

情報戦関係装備・部隊

 人民解放軍は「情報戦環境下における局地戦に勝利する」を合言葉に訓練していて、情報戦を非常に重視している。

 普通の人には注目されないが、情報戦、サイバー戦、電子戦、宇宙戦を担当する戦略支援部隊の指揮下部隊もパレードに参加していた。

 戦略支援部隊は、習主席の人民解放軍改革の目玉であり、この点は注目されるべきだと思う。

最後に

  • 中国の宣伝戦に惑わされてはいけない

 中国の三戦は有名だが、軍事パレードにおいては宣伝戦に注意しなければいけない。

 本当にDF-17の滑空弾の能力やDF-26の対艦弾道ミサイルとしての能力が、実戦で本当に使用し得るレベルに達しているか否かは今後とも検証していかなければいけない。過度にこれらの兵器を恐れてしまう愚は避けなければいけない。

  • 軍事パレードは壮大な無駄使い

 結論的に言えば、中国の軍事パレードは壮大な無駄使いだ。

 軍事パレードが壮大であればあるほど、私はうれしくなる。なぜなら、軍事パレードをいくら見栄え良く整然と実施したとしても、それはあくまでもパレードであり、実戦的訓練とは程遠いからだ。

 このパレードのために長い人で数年前から、短い人でも半年以上前からただパレードのために時間を費やしているはずだ。その間、実戦的訓練を行っていない。

 軍事パレードを頻繁に行う軍隊は精強ではない。実戦的訓練を重視する米軍が大規模な軍事パレードを実施しない理由がここにある。

  • 言行不一致の中国に適切に対処せよ

 習近平主席は、「我々は平和発展の道を堅持し、ウィン・ウィンの開放戦略を実施する。引き続き、世界各国の人民と共に人類運命共同体を打ち建てることを推進していく」「世界の平和を断固として守らなければならない」と演説した。

 中国の非常にアグレッシブな姿勢とこの演説の中身との乖離は余りにも大きい。

 習近平体制化の中国の「言っていることと、やっていることの乖離」と軍事力の増強は今後とも変わりそうもない。

 我が国は、中国の軍事力の脅威に真剣に備え対処しなければいけない。

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『なぜスキャンダル当事者を法相に、不思議の国の韓国 日本人にはますます理解しがたくなった文在寅政権の道理』(10/1JBプレス 武藤正敏)について

10/2阿波羅新聞網<川普:民主党人推动的弹劾调查是“政变”=トランプ:民主党が推進する弾劾調査は「クーデター」である>トランプ米大統領は10月1日ツイートし、「民主党の彼への弾劾調査は国民の権力を奪うことを目的とした“クーデター”である」と。 これは、事件が1週間前に発生してから、トランプが出した最新の強い反応である。

同日、WH貿易顧問ピーター・ナバロは、フォックス・財経ネットのインタビューを受けて、「民主党の弾劾調査は“クーデターの試み”」と呼んだ。 「これは民主党が弄んでいる非常に危険なゲームと思う」と彼は言った。

元米国下院議長のニュート・ギンリッチは、TVのインタビューで同じことを言った。

トランプは日曜日(9月29日)にフォックス・ニュースとのインタビューでロバート・ジェフレス牧師の言葉を引用し、「民主党が弾劾することに成功すれば、 米国は“内戦のような分裂”を引き起こすだろう」と。

https://twitter.com/i/status/1178055467987275776

https://www.aboluowang.com/2019/1002/1350557.html

10/3NHKニュース 5:28<ウクライナ圧力疑惑 トランプ大統領 調査協力も改めて対決姿勢>

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191003/k10012110281000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

10/3NHKニュース 6:06<ウクライナ元検察トップ “バイデン氏側の対応に問題”>

ウクライナの検事総長代理を務めたユーリー・セブルク氏

NHKもたまにまともな報道をする時があります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191003/k10012110311000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_009

10/2Fox News<Jason Chaffetz: Trump’s transparency is driving the left nuts (and messing up their impeachment dreams)>5月にアル・グリーン民主党下員議員が「今ここで大統領を弾劾しなければ、2020年大統領選でトランプが再選されてしまう」と言ったとあります。党利党略ででっちあげ続ける民主党とデイープステイトは恥を知れと言いたい。

10/3WHからのe-mail“BREAKING: ‘Whistleblower’ colluded with House Democrats before making complaint 

As President Donald J. Trump joined Finland President Sauli Niinistö for a joint press conference this afternoon, he was handed a breaking news article published by The New York Times. The story is damning for House Democrats: Impeachment czar and Intelligence Committee Chairman Adam Schiff (D-CA) knew about the “whistleblower’s” complaint against President Trump before he or she made it.

The President wants all Americans to read the transcript for themselves. Congressional Democrats do not. That alone reveals their stunning error in judgment. The far left may not care what the truth is, but most American citizens expect Congress to do its homework before trying to remove a duly elected President from office. It didn’t.”

https://www.foxnews.com/opinion/jason-chaffetz-trump-transparency-left-nuts-impeachment

10/2阿波羅新聞網<川普大杀器 无风不起浪 做4件大事 有更绝杀招 要刀刀见骨 将步步惊心=トランプの中共打倒の手 風なく波も立たず 4つの大きなことを行う さらに絶対息の根を止める手が 恐ろしい話になる 少しずつ驚かせる>世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターの創設者であるダリオは10/1寄稿して、「トランプ政権は米国からの中共への投資を制限するだけでなく、中国企業を手術するための“より大きな行動”を徐々に採用するかもしれない」と書いた。 中国金融学者の賀江兵は、「トランプ政権は米中の経済関係に大きな影響を与え、相当の手腕を発揮している。ナスダックのやり方は、中国企業の上場前に審査で篩にかけ、事実上実現の機会を奪うもの」と分析した。台湾の財信メデイアの謝金河会長は、「衝突で風なく波も立たずである。このニュースは並大抵ではない」と述べた。 将来の米中貿易戦争は衝撃的である。 さらに、米国財務長官は米中完全合意を強調し、業界は米中貿易戦争について楽観的ではない。

Free Asia Radioは、中国の金融学者である賀江兵の分析を報道、最近の米国の上場中国企業に関する噂は、トランプ政権が米中経済関係の方向に大きな影響を及ぼしていることを反映していると。

「第一に、トランプはすでに米国に上場している中国企業を退場させることができる。

第二に、彼は中国企業が米国で上場させないようにするかもしれない。

第三に、彼は米国の年金基金等の基金に中国株式組み入れさせないようにすることができる。

第四に、彼は中国市場に投資させないこともできる。 」

単に貿易戦争だけでなく、金融戦争にまで発展しそうという話です。早くやるべきだったのが、やっと動き出した感じ。

ダリオ

https://www.aboluowang.com/2019/1002/1350572.html

10/2希望之声<美向强迫劳动说不 疑新疆“再教育营”生产服装被扣=米国は強制労働にNo新疆の「再教育キャンプ」の衣料品生産が疑われ、差し押さえられる>米国の税関職員は、強制労働に関与する多くの製品を差し押さえしたが、その一部は新疆の「再教育キャンプ」で生産された疑いがある。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/10/02/n3226713.html

10/2希望之声<六名藏人拒迎中共“國慶”被捕=6人のチベット人は中共の国慶節を歓迎しなかったため逮捕された>中共は、執政70周年を祝うためにチベット人にも強制し、チベットのナク県の6人のチベット人は協力しなかったため拘留された。

Radio Free Asiaは10/1、中共当局がチベット自治区の首都ラサ、チャムド、ナクに「中国共産党指導者」の像、「国旗」、「党旗」を各戸掛けるように要求し、「愛国愛党」の歌のリハーサルに参加するよう強制した。 ナク市ナク県の6人のチベット人は、指示に従うことを拒否し、9/20に逮捕された。

http://www.soundofhope.org/b5/2019/10/02/n3226470.html

10/3ZAKZAK<文政権「末期的」現状を報じぬ韓国メディアの“異様”ぶり 大統領の圧倒的権力が怖い?「文氏の支持率下落」自社の世論調査をボツにする“腰抜け”新聞>

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191003/for1910030002-n1.html?utm_source=coins&utm_medium=push&utm_campaign=COINs

武藤氏は、長らく韓国大使をしているにもかかわらず、朝鮮半島人に対する理解は少ないと感じます。外務省が選ぶ大使なんてそんなものかもしれませんが。韓国の中国と日本に対する態度の違いは明らかに武力行使できるかどうかの差でしょう。だから、米中の言うことは聞くか、少なくとも聞くふりをするわけです。日本は憲法で武力行使を禁じられているため見下しているに決まっています。儒教のせいではないでしょう。事大主義で生き延びてきた民族ですから。日本が憲法改正して、攻撃できるようになれば態度を変えると思います。それが悔しいから、北と一緒になって、核を持てば日本は黙ると思っているのでしょうけど。でも彼らの頭では、日本がその時にどう動くまでは考えられていないと思います。所詮は事大の民族ですから。

武藤氏は、朝鮮半島は小中華であることを忘れているのでは。彼らに西欧的な概念を理解するのは無理です。福沢諭吉も言っていたではないですか。金儲けのために、西洋人を安心させるため。仮装しているようなものです。日本人のように長い文化と科学への関心を持った民族ではありません。李氏朝鮮500年の両班文化を見れば分るでしょう。

記事

9月24日、国連総会で演説する韓国の文在寅大統領(写真:ロイター/アフロ)

(武藤 正敏:元在韓国特命全権大使)

 韓国はよく分からない国である。日本とは共通する面は多い。もともとは漢字文化圏にあり、儒教を学んできた。戦後はともに民主化を成し遂げ、法治国家となった。また、戦後急速な経済発展を成し遂げた。

 しかし、今韓国で起きていることは、日本人にとって理解しがたいことが多い。こうした点について、私なりの見方を書いてみたい。なお、基本的な韓国理解のためには、小生が執筆した、『日韓対立の真相』(2015年)、『韓国人に生まれなくてよかった』(2017年)、『文在寅という災厄』(2019年、いずれも悟空出版)をご参照いただきたい。

日本では考えられぬ「スキャンダル当事者」の法相起用

 日本人にとって理解しがたい点の筆頭は、なぜ文在寅大統領はスキャンダルまみれの曺国氏を法務部長菅(法相)に任命したのか、ではないだろうか。

 文在寅大統領は、曺国氏の法相任命式において、「本人が責任を負うべき明白な違法行為が確認できないのに、疑惑があるというだけで任命しないなら悪しき先例となる」「曺氏には政権の最重要公約とする検察改革を進める役割がある」と述べた。

 しかし、曺氏には子弟の不正入学疑惑、妻の私文書偽造疑惑、曺氏一家の投資ファンドをめぐる疑惑、父親の経営する学院の工事費をめぐる裁判疑惑、これらを隠ぺいした疑惑など数多くの疑惑がある。これまでの政権では、子供の不正入学だけで、閣僚を辞退した人は何人もいたはずである。そもそも、法相は法の番人である。これだけ不正疑惑のある人を任命するなど日本ではまず考えられない。しかし、文在寅氏は任命を強行した。その背景には、これまでの文氏の政治手法と強いかかわりがある。

 大統領の権限は非常に強い。例えば、文政権の財閥叩きによって韓国で経済活動がしにくくなっているにもかかわらず、財閥が文政権に表立って反発しないのは、青瓦台にとって気に入らないことをすれば、税務調査、衛生調査など政権からの嫌がらせがあるので、あくまでも表向き従っている姿勢を示しているのである。

曺氏に対する国会の聴聞会では曺氏任命に賛成する報告書は出ていない。しかし、これまで文氏は16の閣僚級任命について国会の同意なしに行っている。しかも、現在与党は国会で過半数を有していない。これができるのは、一つには韓国大統領は、国会に出席を求められていないためである。文政権は国の3権を掌握し、言論もうかつには批判できない。このため、思うままに国政が動かせるわけである。

 しかし、政権が一旦弱みを見せれば、これまで沈黙していた反対派の声が大きくなり、政権は弱体化する。これを防ぐためには、あくまでも強気の姿勢を示しておく必要があるということである。

 曺国氏の任命は、文在寅氏にとって大きな賭けである。仮に、曺国氏の違法行為が明らかとなり、逮捕、訴追されることになれば、文氏への打撃は計り知れない。これからも検察と政権の攻防は続くだろう。

文在寅大統領への支持率は回復傾向

 われわれ日本人にとって不可解な第二点は、これだけ疑惑の多い人物を法相に起用し、連日国内マスコミでもそのスキャンダルが大々的に報じられながらも、文在寅大統領の支持率が回復傾向を示している点だ。

 曺氏の任命後も、その疑惑の水準はますます高まっており、韓国国内の報道を見ると、その疑惑は妻に対するものから明らかに曺氏本人に対するものに変わりつつある。それにもかかわらず、9月23~25日に世論調査機関リアルメーターが実施した世論調査では、文大統領に対する肯定的評価が先週に比べ3.3%上がって48.5%、否定的評価が2.7%下落した49.3%だったという。

 リアルメーターはこの変化の要因について、曺国氏の自宅に対する11時間の家宅捜索はやりすぎとの批判、文大統領の国連での平和外交などを挙げている。

 しかし、家宅捜索が長引いたのは、曺一家の証拠隠ぺい工作があったためとも言われているし、国連での外交はそれほど成果があったとは考えられない。

 そもそも、韓国では国民の40%がそれぞれ堅い革新層と保守層に分かれ、浮動層は20%と言われる。その見方に倣えば、残り20%の浮き沈みで判断すべきで、文政権の支持率が依然40%を維持していても、40%ぎりぎりでは浮動層はすでに支持していないと判断することもできる。

 それにしても支持率が回復したというのは謎である。韓国の世論調査は、年代によって革新、保守の支持が分かれるので、保守を支持する高年齢層の人が調査機関からの電話を受けても丁重に断るようである。しかも調査に対する回答率も政権に近い方が高いという。また、現在の政局は政権対検察、革新対保守の対決になっているため、革新系の形勢が悪いとなると、革新系がより団結するという側面もある。

「検察による捜査のやりすぎ」を批判したかった政権側にとっては、このような調査結果が出ることを望んでいたのは間違いない。いずれにせよこれまでの韓国の世論調査を見ていると、政権が望んでいる結果となっている。曺国氏を任命する前、任命の可否を問う世論調査が僅差になったこともあった。

 実際、こうした国内の世論調査の結果に、文政権は勢いづけられているようだ。

 文大統領は国連総会からの帰国後、「検察が何の干渉も受けず全検察力を傾けて厳正に捜査しているにもかかわらず、検察改革を要求する声が高まっている現実を、検察は省察するように願う」とのコメントを発表し、検察の動きを強くけん制した。

 これを受け28日午後、主催者発表で80万人の曺国支持集会が開かれた。参加者たちは全国各地から観光バスをチャーターして集まってきたというから、おそらく各地で支持者が動員されたのだろう。文大統領のコメントが「動員力」を強めたに違いない。

 今後、検察の捜査に危機感を覚えた政権側の反撃が始まってくる。そうなれば、世論調査の結果もさらにその動きを反映したものになって来るだろう。ただそれが、韓国世論の平均値とズレがある可能性があることを、われわれ日本人は認識しておいた方がよいだろう。

日本には嫌がらせ、中国には恭順

 韓国について不可解に感じる三点目は、日本に対しては嫌がらせを繰り返す態度と、中国に対する対応とがあまりにも違うという点だ。

 最近の韓国の日本に対する嫌がらせとも思える行動は目に余る。例えば以下のような点だ。

・IAEAの総会で、東京電力福島第一原発の放射能物質を含んだ処理水の処分をめぐって、韓国代表は「汚染水問題は未解決で世界中で恐怖と不安が増大していると発言した。

・来年の東京オリンピック、パラリンピックへの旭日旗の持ち込みを禁止するよう求め、パラリンピックのメダルは旭日旗を連想させるとしてデザインの変更を求めた。

・日本の輸出管理強化をめぐってWTOに提訴した。

・国連で文在寅大統領は、国名を上げなかったものの、「過去への真摯な省察の上で、自由で公正な貿易の価値を守る」ことを求めたが、韓国のメディアによればこれは日本への事実上の非難メッセージであるという。

 日韓関係は、これまで紆余曲折があり必ずしも、一本調子の改善ではなかったが、両国外交当局間でこれを解決してきた時は、国民感情を刺激しない問題をまず解決し、その後により難しい問題に取り組んできたものだ。しかし、現在の文政権はあらゆる問題で日本に攻撃的な姿勢を取ってきている。これは日韓関係を改善しようという姿勢とはかけ離れている。

 日本に対する態度とは対照的なのは中国との関係である。中国は在韓米軍によるTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)の配備に対し、強硬に抗議し、韓国製品のボイコット、韓国の中国進出企業に対する嫌がらせ、韓国旅行の制限措置を繰り返した。しかし、韓国はこれに対する対抗措置は取らず、むしろTHAADの追加配備はしないなどの約束をした。また、領土問題についても、中国は国策研究で高句麗は中国の地方政権と主張し、韓国の反発を招いたが、盧武鉉政権の頃に手を握り、うやむやにしている。

 この違いはどこから来るのか。韓国は儒教を信奉する国であり、漢民族に倣うことを理想とし、中華と蛮族をはっきり区別している。満州族である清に従うことを潔しとはしなかったが、自分たちは小中華であると納得させ中国の伝統に従ってきた国である。

 その韓国が日本に併合されたことはどれだけの屈辱であったか。その思いがあるから、日本には執拗に謝罪と反省を求めるのである。そして、その過ちを繰り返さないとして日本には必要以上に反発するのである。

韓国にはこれまで、「日本が韓国を植民地支配してきたから、日本は反省し、韓国の立場を尊重すべき」という暗黙の思いがあった。それを打ち破ったのが金大中大統領である。「日本は戦後、血と汗を流し、多大な努力を重ね、民主主義国になった」と認めたことで過去とは決別したのである。しかし、後を継いだ盧武鉉大統領は再び日本の軍国主義を持ち出した。文在寅大統領は日本が「歴史問題について謙虚になれ」と言い続けている。「日本がこれに応じなければ、韓国はこれを正すためあらゆることをする」という論理になるのである。

 今後韓国と日本の関係が健全なものとなるためには、日本が民主主義国となったという現実を客観的に受け止めてもらうことが肝要である。

韓国は民主主義国家で法治国家なのか

 こうした韓国の状況を見ていると、こんな疑問が浮かんでくる。果たして韓国は「民主主義国家」なのか、そして「法治国家」なのか、という疑問だ。

 文在寅政権になり、民主主義と相反するような行動として、以下のようなものがあった。

・文政権は曺国氏任命をはじめ国会の同意を得ない任命を既に17件行っている。

・徴用工問題では日韓請求権協定の合意を無視した。さらに、2015年の慰安婦に関する合意も反故にした。そのいずれも発端は最高裁判決、憲法裁判決である。司法を隠れ蓑に条約、国際約束を平気で破る国といかに付き合っていくか。しかも、拙稿で何度か述べたので詳細は繰り返さないが、この判決には文在寅大統領の意向が大きく反映されている。

・文大統領の内政上の最大の課題が「積弊の清算」である。そもそも、積弊の清算は大統領の就任演説にはなく、演説では大統領選挙で自分を選ばなかった人も含めすべての国民の大統領になるといっている。しかし、就任後最初に手を付けたのは、保守政権の業績否定という「積弊清算」であった。戦後の韓国経済の最大の成功例「漢江の奇跡」について、李承晩政権から朴正熙政権という保守政権時代の業績であるということから、その事実を教科書から削除してしまったのだ。それほどまでに保守政権を嫌悪し、歴史に異常なまでの拘りを見せる文氏は、自ら率先して歴史の「改ざん」をしているのである。

 積弊の清算は、「親日」の清算も伴う。戦前日本に協力した人を親日としているが、こうした人々は漢江の奇跡の立役者でもある。

 このように国の分断を図る大統領が、民主主義を信奉する国の大統領とはとても思えないのである。

文政権は今後革新政権を20年続けることを目標としている。そのために行っているのが、韓国政治の改編、国民の思想の変革である。

 現在韓国の行政府と政府関係機関の幹部は革新系の政治活動家が占めており、文政権への忠誠を誓っている。加えて、国家の権力機構である、国家情報院、検察・警察、国防部などの改革を通じ革新政権の基盤を固めようとしている。言論機関も息のかかった者を幹部に入れ、労働組合の圧力とともに、政権への批判を封じ込めようとしている。残るは検察であり、これを改革すれば、文大統領に楯突くものはいなくなるという状況である。

 現在、世論調査でも明らかなとおり、文政権を支持するのは30代から50代前半にかけて、革新政権下で教育を受けた人々である。したがって、文政権で若者の教育を牛耳ることで長期革新政権に基礎がつくれると言うわけである。国防白書から、北朝鮮が敵国だという記述を取り除いたことが典型であるし、漢江の奇跡を教科書から削除したのもこの流れである。

 このまま革新政権が長く続けば、日本としても韓国との関係は考え直さざるを得ないであろう。

なぜ大統領は退任後不幸な境遇になるのか

 文大統領が検察改革を急ぐ理由の一つが、盧武鉉大統領が自殺に追い込まれたように、大統領が退任後不幸な境遇に陥るのを防ぐためと見られている。しかし、大統領の退任後の境遇が検察権力の政治化だけのせいであるとは思えない。

 そもそもこれまで述べてきたように、大統領には絶大な権力がある。その権力へのつながりを求めて、多くの人が寄ってくる。これまでの大統領の中にもこれを反省してクリーンでいようと努力した大統領もあったが、大統領がダメなら、その息子に近づいて来る。韓国では「ウリとナム」という言葉がある。これは身内と他人ということであり、家族は大統領と一帯と見られている。大統領に権力がある間、大統領周辺の不正は暴かれることがない。

 しかし、大統領がレームダックになる、さらに退任して権力が弱くなると一斉にこれまで従ってきた人が反発してくる。特にそれまで甘い汁の圏外にいた人が攻撃してくる。このため、前政権が叩かれるのである。その時、検察も新政権に寄り添った取り締まりをしてきたという面はあるであろう。しかし、原因を作っているのは「強すぎる大統領」と言うことが出来るだろう。

 韓国の大統領にはチェックアンドバランスが有効に働かない。国会で答弁に立つことはない。行政、司法を抑えている。言論機関も、大統領の言うことを聞かざるを得ない。経済界も反発できない。韓国が本当の意味での民主主義国家になるためには国政のチェックアンドバランスが有効に働く仕組みを作る必要があるのであろう。

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『日本は平和ボケで自滅!?日本人が知るべき米中戦争「アメリカの本気」』(9/30ダイヤモンドオンライン 北野幸伯)について

10/1希望之声<美国会举办研讨会声讨中共七十年暴政 各界呼吁抛弃中共=米国議会は、中共暴政70年を批判するセミナーを開催する 各界は中共を見限るよう呼びかける>9/30の午後、中共執政70周年に当たり、米国議会と行政当局の中国委員会(CECC)や魏京生財団を含む10以上の人権団体が共同で「中共罪悪統治70周年」と題するセミナーを開催した。 会議で、人権活動家は共同で中共を非難し、早い時期に共産党なしの新しい中国を打ち立てるべく努力するよう呼びかけた。

共産主義こそ人類が発明した最大の悪徳です。中共、ソ連、ポルポトに殺された犠牲者の数は億を超えるでしょう。こんな政治体制がまだ残っていることは世界の不幸です。早く中共を打倒すべしです。

CECC共同主席 マルコ・ルビオ

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/01/n3224769.html

10/1希望之声<前副总统拜登与乌克兰能源公司渊源渐显=バイデン元副大統領とウクライナのエネルギー会社の関係が徐々に明らかになる>民主党がトランプ大統領弾劾の調査を開始すると、弾劾の核心的な問題を引き起こした:ジョー・バイデン元副大統領とウクライナのエネルギー会社であるブリズマ・ホールディングスとの関係が、国民の知るところになってきた。 Fox Newsは10/1(火)に独占報道し、バイデンがこの会社の役員とゴルフをしている写真を手に入れたと。 これは、バイデンが「自分は息子と海外ビジネスの件で話したことはない」という以前の説明とは大きく異なる。

そもそもバイデンはウクライナの検事総長を首にしたことを自慢する映像が残っているではないですか。息子と海外ビジネスで話したことがないというなら、検事総長も首にする必要もなかったし、捜査していることも気づかなかったのでは。要は、彼は嘘つきということです。

写真はバイデン親子(右側2人)とウクライナのエネルギー会社の経営陣(左側2人)がゴルフをしているところ

http://www.soundofhope.org/gb/2019/10/01/n3224739.html

10/1看中国<民主党宣布弹劾调查 川普获得竞选捐款猛增(图)=民主党が弾劾調査を発表後、トランプの選挙寄付が急増(図)>下院議長である民主党のナンシー・ペロシがトランプ大統領の弾劾に関する調査の開始を発表したわずか数日後、共和党への寄付額は急上昇し、数日間で 寄付者の数は50,000人増えた。

トランプの次男であるエリック・トランプは9/28、「ペロシの弾劾調査の発表から72時間以内に、トランプの2020年大統領選挙への少額の寄付が1500万ドルに達した。新しい寄付者は50,000人となった」とツイートした。

米国民も民主党のおかしさに気づいてきたのでしょう。民主党は下手を打ってばかり。真実が明らかになるにつれ、トランプに勝てなくなるのでは。日本のメデイアは相変わらず、米国の左翼メデイアの焼き直し報道ばかりですが。

2020大統領選挙対策本部の経理のBrad Parscaleは9/26に以下のツイートをした。

http://www.secretchina.com/news/gb/2019/10/01/909100.html

10/2阿波羅新聞網<中共大阅兵 习核心在逢九魔咒中的庆典=中共の大軍事パレード 核心である習の末尾9の年の呪いの中での祝典>「末尾9の年は大乱になる」という呪いの中で、経済成長の減速、米中貿易戦争の結果の見通し立たず、香港での反「犯罪人引渡条例」運動はおさまらない。中共は10/1、軍の楽隊以外の音は聞こえない「大国美学」の執政70周年の軍事パレードを挙行した。 彼の周りに立っている元書記長の江沢民と胡錦濤を見てください。 江沢民の力は既に尽きており、自分の肖像画が通り過ぎても、車椅子に体を曲げて座り、藁人形のようである。胡錦濤の衰え方は非常に激しく、何億人もがショックを受けた。正面から見ると、白髪で焦りの色を濃くし、側面から見ると少し黒髪が残っている。

一番左が胡錦濤、習近平の右隣は江沢民

https://www.aboluowang.com/2019/1002/1350161.html

北野氏の記事では、日本は日米同盟主軸で、中国には必要以上に近づくなとあります。中国に駐在していた小生としては当然すぎる処方箋ですが、大部分の日本人から見ると、友好平和病に侵されているため、目が曇っているのでしょう。香港で起きていることや、ウイグル人に起きていることに関心を持ちません。所詮、他人事としての受け止め方です。

日本国民の無関心を良いことにして、中共は侵略の刃を研いでいます。日本のメデイアは尖閣周辺での中共の行動をそれほど報じません。彼らは中共の手先と思った方が良いのでしょうけど。民主主義が機能するには、メデイアが国民の蒙を啓く役割を果たしていくことが必要ですが、今や左翼のプロパガンダ機関に堕し、アジビラそのものとなっています。生活の小さな問題で政府を攻撃し、政府に不満を持たせ、大局を見させないようにするといったフランクフルト学派の戦術そのものです。日本社会に空気のように存在する自由や民主主義というものが失われてしまったらどうなるかを国民はよく考えた方が良い。香港を対岸の火事視しているだけでは、中共の間接侵略は防げません。国民全体が共産主義を監視しませんと。

記事

戦闘行為こそ行われていないが、米中の関税引き上げ合戦は、れっきとした「戦争」である Photo:AP/AFLO

いわゆる「米中戦争」が始まってから、1年以上が経過した。これは、ただの「関税引き上げ合戦」ではない。世界の覇権をかけた、米国と中国の真剣な戦いである。しかし、「平和ボケ」している日本政府は、米中対立の本質が理解できない。それで日本は、また「敗戦国」になる可能性がある。(国際関係アナリスト 北野幸伯)

米中覇権戦争のきっかけは15年の「AIIB事件」

 まず、米中戦争が始まった経緯について知っておこう。

 この戦争が始まったのは、2018年7月とされている。米国は18年7月6日、中国からの輸入品340億ドル分に25%の関税をかけた。同年8月23日、160億ドル分に25%、9月24日、今度は2000億ドル分に10%の関税をかけた。

 ペンス副大統領は同年10月4日、「ハドソン研究所」で「歴史的」ともいわれる演説をした。激しく中国を非難するこの演説を聞き、世界中の多くの専門家は、「米中冷戦時代が始まった」と判断した。

 18年7月以前に何が起きたかも、書いておこう。筆者は、15年3月の「AIIB事件」がきっかけで米中戦争が起こったと見ている。

「AIIB事件」とは、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国など親米諸国群が、中国主導の国際金融機関「AIIB」への参加を決めたことを指す。米国は、親米諸国に「AIIBに入らないよう」要求していた。ところが彼らは、米国を完全に無視して、AIIB参加を決めた。

 これは、米国の没落を象徴し、中国が覇権一歩手前まで近づいていることを示す歴史的大事件だったのだ。

 これでオバマは、生まれ変わった。彼は、大統領就任後、08年から始まった「100年に1度の大不況」対策で多忙だった。危機を克服した後は、主敵の定まらない外交をしていた。

 11年、リビアを攻撃。
 13年8月、シリア攻撃を決意するが、翌月変心して戦争をやめ、世界を仰天させた。
 14年3月、クリミア併合で、プーチン・ロシアが最大の敵に浮上する。
 14年8月、ISの暴れ方があまりにもひどいので、空爆を開始した。

 このように、オバマの主敵は、頻繁に変わってきた。しかし、15年3月以降は、中国を最大の敵と定め、熱心にバッシングするようになった。

核兵器の登場で戦闘をしない「戦争」の時代に

 17年1月、トランプが大統領に就任する。彼は選挙戦中、中国を厳しく批判してきた。ところが、17年は金正恩の暴走がひどく、トランプは習近平の協力を必要としていた。それで、米中関係は17年、比較的良好だったのだ。

 しかし、18年になると、トランプは「習近平は、北朝鮮問題を解決する気が全然ない」ことに気がついた。同年6月、シンガポールで金正恩と直接会談。中国抜きで、核問題を「沈静化」させ、翌7月から本格的な「米中関税戦争」を開始したのだ。

 米国と中国は、武器を使った戦闘行為をしていない。だが、これは世界の覇権をかけた戦争なのだ。

 日本人は、核兵器の登場で、戦争の形態が変わったことを自覚していない。米国とソ連は、共に相手国を破滅させるのに十分な核兵器を保有した。それで、両国の大規模な戦闘がないまま、冷戦は終結した。

 米国と中国の関係も、米ソ関係と本質は変わらない。両国共に核大国なので、破滅を恐れて大規模な戦闘には発展しづらい。その代わりに、さまざまな形の戦争が行われる。

「米中戦争」と聞いて、まず思い出されるのは、「米中関税引き上げ合戦」や「ファーウェイ排除」などだろう。しかし、注意深く観察していると、他にもさまざまな形態の戦いが起こっていることがわかる。

ウイグル問題、香港デモ…米国による「情報戦」が活発に

 たとえば最近、「中国政府は、ウイグル人100万人を強制収容所に入れている」という話が、突然盛り上がってきた。

<国連、中国政府がウイグル人100万人拘束と批判
BBC NEWS JAPAN 18年09月11日
中国政府が新疆ウイグル自治区でウイグル人を約100万人、テロ取り締まりを「口実」に拘束していると、国連は懸念を強めている。
国連人種差別撤廃委員会は8月末、最大100万人のウイグル人住民が刑事手続きのないまま、「再教育」を目的とした強制収容所に入れられているという指摘を報告した>

 もちろん、これは残酷な事実である。しかし、中国政府によるウイグル族弾圧は、18年に始まったわけではない。もっと昔から行われていたことだ。だが、米中戦争が始まったので、突然クローズアップされたのだ。つまり、ウイグルにおける中国の悪事は、「情報戦」に使われているのである。

 さらに、中国政府が「香港デモの黒幕は米国」と考えていることをご存じだろうか?

<香港のデモは「米国の作品」、中国が指弾
CNN.co.jp 8/1(木) 19:15配信
香港(CNN) 中国の華春瑩報道局長は8月1日までに、「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めるデモなどが過去2カ月間続く香港情勢に触れ、「誰もが知っているように、米国の作品である」との見解を示した>



<香港情勢に関連し、中国政府当局者による米国の介入への直接的な指弾では最も強い表現となっている。中国国内ではここ数カ月間、香港のデモの背後に西側勢力の工作があるとの臆測が流れていた。

香港の抗議デモの一部では過去に参加者が米国国旗を掲げる場面も見られた。

中国の国営メディアも、香港の混乱を米国の責任とする社説などが再三取り上げられている。

国営紙の環球時報は最近、香港の民主主義勢力の指導者と西側政府との間に前例のないレベルの接触があったとも報道。「逃亡犯条例改正案に抗議する勢力は米国の支援を受けていることは香港で公然の秘密」とも断じていた>(同前)

オバマも認めたウクライナ革命への関与

 これについて、日本人なら普通、「中国政府が血迷ってウソをついている」と考えるだろう。しかし、実をいうと、米国が独裁国家の民主勢力を支援していることは、研究者の常識である。

 たとえば、03年の革命で失脚したジョージアのシェワルナゼ元大統領は、こんなことを言っている。朝日新聞03年11月29日付。

<前大統領は、議会選挙で政府側による不正があったとする野党の抗議行動や混乱がここまで拡大するとは「全く予測しなかった」と語った。

抗議行動が3週間で全国規模に広がった理由として、「外国の情報機関が私の退陣を周到に画策し、野党勢力を支援したからだ」と述べた>

 また05年の革命で失脚したキルギスのアカエフ元大統領は、以下のように発言している。
時事通信05年4月7日付。

<「政変では米国の機関が重要な役割を果たした。
半年前から米国の主導で『チューリップ革命』が周到に準備されていた」>

 11年12月、モスクワで大規模なデモが起こった時、プーチンは米国を非難した。

<ロシアのプーチン首相、デモを扇動と米国を非難

CNN.co.jp 11年12月9日
【モスクワ(CNN)】ロシアのプーチン首相は8日、先の下院選をめぐる不正疑惑に対する抗議デモを米国が扇動していると非難した>

 さらに、オバマは、米国が14年2月のウクライナ革命を主導したことを認めている。「ロシアの声」15年2月3日付から。

<オバマ大統領 ウクライナでの国家クーデターへの米当局の関与ついに認める

昨年2月ウクライナの首都キエフで起きたクーデターの内幕について、オバマ大統領がついに真実を口にした。

恐らく、もう恥じる事は何もないと考える時期が来たのだろう。

CNNのインタビューの中で、オバマ大統領は「米国は、ウクライナにおける権力の移行をやり遂げた」と認めた>

「YouTube」で「Obama admits he started Ukraine revolution」を検索すると、オバマの発言が確認できる。

香港デモ支援の裏にある米国の思惑とは?

 というわけで、米国が香港デモに絡んでいたとしても、何の不思議もない。もし香港デモの背後に米国がいるとすれば、同国は、香港情勢をどう利用しようとしているのだろうか?

 たとえば、香港デモが長期化し、中国が弾圧すれば、どうなるだろうか?米国は、「第2の天安門事件が起こった」と非難し、日本や欧州を誘って、中国に「経済制裁」を科そうとするだろう。「クリミア併合」後の「対ロシア制裁モデル」である。

 また、デモが長期化することで、「世界の金融センター」としての香港の地位が低下する。中国にとって香港は、外国からの資金を集める「財布」だ。この「財布」を奪うことで、中国経済は大きな打撃を受ける。

 習近平には、夢がある。12年11月29日に語った、いわゆる「中国の夢」だ。

<誰しも理想や追い求めるもの、そして自らの夢がある。現在皆が中国の夢について語っている。私は中華民族の偉大な復興の実現が、近代以降の中華民族の最も偉大な夢だと思う>

 そして、もっと具体的な夢もある。それが、台湾統一だ。これを成し遂げれば、習近平は建国の父・毛沢東を超えることができる。彼は今年の年初、その決意をあらわにした。

<習氏、中台統一で軍事力行使を排除せず 「一国二制度」も迫る

【1月2日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は2日、中国が台湾に平和統一を呼び掛けた「台湾同胞に告げる書」の発表40年に当たり演説し、台湾との「再統一」を確実にするための選択肢として軍事力の行使を排除しないと言明した。台湾は最終的に中国本土に統一されることになるとも強調した>

 米国は、中国の台湾統一を阻止すべく、台湾への武器輸出を拡大している。トランプ政権は7月8日、台湾に100両を超える戦車や地対空ミサイルなど、2400億円分の武器を売却することを決めた。さらに8月16日、今度はF16戦闘機66機(約8500億円)を、台湾に売却することが決まった。

日米同盟の重要性を理解していない日本政府

 このように、米中対立の現状を見ると、

・関税引き上げ合戦
・ファーウェイ排除
・ウイグル問題を使った情報戦
・香港デモ
・台湾の防衛力強化

 など、さまざまな戦いが行われている。まさに、米中は、「世界の覇権をかけた」戦いをしているのだ。

 一方、日本は、どうだろうか?日本政府の動きを見ると、この戦いの切実さを理解しているとは思えない。たとえば日本は、米中戦争が公式に始まった18年、中国との関係を劇的に改善させた。つまり、米国が中国と戦い始めたまさにその時に、同盟国の敵に急接近している。

 これは、米国から見れば、深刻な「裏切り行為」だろう。それで日米関係はギクシャクし、トランプも日米同盟の不平等さを頻繁に口にするようになってきた。

 また米国は、6月にホルムズ海峡で日本のタンカーが攻撃されたケースなどを踏まえ、「タンカー防衛有志連合」結成を呼びかけた。日本は、友好国のイランに遠慮して、「自国のタンカーを防衛するため」に自衛隊を出すこともしようとしない。

 つまり日本政府は、同盟国・米国と友好国・イランをほとんど同じレベルに見ていることになる。これはとても愚かなことだ。

 尖閣有事の際、米国からのサポートがなければ、尖閣はほぼ確実に中国に奪われる。なんといっても、中国の軍事費は日本の5倍であり、向こうには日本を破壊しつくせるだけの核兵器がある。だから、米国との関係は、死活的に重要だ。

日本が取るべき方針は実にシンプルである

 ところで尖閣有事の際、イランとの関係は、何か役に立つのだろうか?

 こう考えると、米国との関係は、イランよりもはるかに重要であることは、明らかだろう。しかし、「皆に好かれたい」日本政府は、結果的に同盟国を裏切る動きをし、日米同盟を傷つけている。

 日本政府は、これからどうするべきなのだろうか?

 まず第1に、世界情勢は現在、「米中覇権戦争」を軸に回っていることをはっきり自覚すべきだ。第2に、米国との関係をますます強固にし、米国の敵である中国やイランとは、距離を取るべきだ(わざと関係を悪化させる必要はないが)。

 言ってみれば、簡単なことだ。しかし、激動の時代には、こんな簡単なことも難しいのである。

 日本がナチスドイツの同盟国になったのは、第2次大戦が始まって1年がたった1940年9月27日だった。当時は調子がよかった「負け組」に参加することで、日本の敗北は決まった。

 米中覇権戦争が始まって1年と2ヵ月が過ぎた。日本は、同盟国・米国と、その敵・中国を天秤にかけているようにみえる。日本は、ナチスドイツに付いて負けた過去の愚かさをはっきり自覚し、同じ間違いを繰り返さないようにするべきだ。

「米中覇権戦争の行方」――扶桑社刊、好評発売中!

モスクワに28年住み、アメリカや平和ボケした日本メディアとはまったく異なる、独自の路線で国際関係を分析し続けてきた筆者が、米中覇権戦争の深刻度と、日本政府が取るべき対策について解説しました。

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『日米貿易協定で日本がWTOルールの‟抜け穴”つくる?』(9/30日経ビジネスオンライン 細川昌彦)について

9/30 facebook Li Shu Chou

極殘忍!香港黑警將示威者的頭按在地上 ,膝蓋頂住喉部讓示威者窒息, 然後瘋狂地用地面摩擦示威者的臉。

這是直接奪人性命,怪不得幾個示威者昏迷不醒。

極めて残忍! 香港の悪い警察官はデモ参加者の頭を地面につけ, 参加者の喉に膝を押し付けて窒息させ、その後狂ったように参加者の顔を地面にこすりつけている。

これは直接人の命を奪うものである。デモ参加者が気絶するのは不思議ではない。

官憲は中共の手先というのが良く分かります。非人間的なことを同胞にできるのですから。

https://www.facebook.com/lishu.chou/videos/2514503521942854/

9/30希望之声<川普总统:应以叛国罪抓捕众议院情报委员会主席希夫=トランプ大統領:反逆罪で下院情報委員会のシフ委員長を逮捕すべき>トランプ米大統領は9/30(月)、「下院情報委員会のシフ委員長はトランプとウクライナ大統領との会話内容を意図的に膨らませたので、シフは反逆罪で逮捕されるべきだ」と述べた。 米国の法律によれば、反逆罪を犯した犯罪者は死刑または終身刑を宣告される。

デイープステイトとトランプの闘争なのでしょうけど。民主党はデイープステイトに操られる組織に堕しました。デイープステイトも裏で中共と繋がっているのかも。カリフォルニアはシフと言い、ファインスタインと言い、おかしな議員ばかり。ペロシもそうですが。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/09/30/n3221256.html

10/1ダイヤモンドオンライン WSJ<トランプ氏弾劾調査、民主大統領候補の争点混乱も>

Photo:Reuters

 2020年の米大統領選の予備選で民主党の指名獲得を競う候補者は、選挙運動の争点がドナルド・トランプ大統領の弾劾調査にかき消されないようにするという難題に直面している。ウクライナ問題の中心人物であるジョー・バイデン前副大統領となると、なおさらだろう。

 民主党予備選で優位に立つ候補者は、有権者が最も懸念している政策課題を討論の中心に据えたいと考えていた。だが7月にトランプ氏がウクライナ大統領に電話でバイデン候補の調査を要請したとされる問題を巡り、事態は急展開している。

 民主党のナンシー・ペロシ下院議長は24日、弾劾調査の実施を発表した。だがバイデン氏はその後も医療問題を中心に選挙活動を行っている。10月2日のラスベガスでのイベントを控え、銃による暴力への対策も強調する構えだ。

 バイデン氏は26日のカリフォルニア州サンマリノでの資金集めイベントでは、国民にとって最も大切な課題から注意を奪ってしまったとして、トランプ氏を批判した。バイデン氏は、トランプ氏が「選挙に勝つために外国の支援を得たがっている」とし、この騒動の契機になった内部告発状の一部を声高に読み上げた。

 バイデン陣営は16年の大統領選でヒラリー・クリントン候補を阻んだのと同じような落とし穴にはまらないことを誓い、トランプ氏に積極的に反論している。

バイデン氏は25日深夜のトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ」で、引き続きトランプ氏を破ることに専念すると話した。「私は立候補の本当の理由になった問題から気をそらさないようにしたい」と強調した。

 バイデン氏にとって、大統領弾劾手続きはもろ刃の剣だ。トランプ氏は証拠を示すことなくバイデン氏をたびたび批判している。このことが予備選でバイデン氏の位置取りを高め、トランプ氏の最も恐れる対抗馬として自身を売り込むことに寄与した。

 それでもバイデン陣営は、オバマ前政権時代にバイデン氏と次男ハンター・バイデン氏がウクライナで果たした役割を巡り、トランプ氏や大統領側の勢力から日々攻撃を受けるだろう。当時、バイデン氏はオバマ政権とウクライナとを取り持つ連絡窓口の役を担い、ハンター氏はウクライナの天然ガス会社ブリスマ・ホールディングスの役員だった。

 ウクライナ当局者は今年、バイデン氏にも次男にも不正行為の証拠はないと語っていた。

 バイデン氏と民主党候補指名を争う候補者も、争点をずらさないように努めている。民主党候補らは18年の中間選挙で16年大統領選へのロシア干渉疑惑を巡る捜査を求めはしたが、重視したのは医療費などの問題だった。今回の選挙でも、候補者はそうした戦術を踏襲しそうだ。

 弾劾手続きは、民主・共和両党の支持基盤を活性化する論争に発展するだろう。だが嫌気を起こした無党派層が遠ざかってしまうと心配する民主党員もいる。

 ウクライナ問題が浮上した後のバイデン陣営の資金調達額は、選挙運動2週目以来の多さとなった。バイデン氏のアドバイザーが26日明らかにした。

だが調査によれば、エリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州)はいち早く予備選投票が実施されるアイオワ州やニューハンプシャー州などでバイデン氏を追い上げている。

 ウォーレン氏はロシア疑惑を巡る特別検察官の報告書を受けて、主要民主党候補として初めて弾劾調査手続きを求めていた。先週はニューハンプシャー州で記者団に対し、トランプ氏は「議会に責任を追及されなかったため、2020年の選挙への干渉を外国政府に頼むという、同じことを繰り返した」と語った。

 ウォーレン氏は汚職との闘いを看板政策に据え、企業や富裕層の政府への影響力行使を批判している。

 弾劾という見せ物にウォーレン氏の主張や政策提案が飲み込まれてしまうと思ったか、との記者の質問に対し、同氏は「ノー」と即答した。

 別の民主党候補でカリフォルニア州元司法長官のカマラ・ハリス上院議員は、上院情報特別委員会のメンバーで、大統領の訴追を誓っている。ハリス氏は26日に地方遊説から戻り、情報委員会の非公開会合でウクライナ疑惑を巡り、情報当局者の聴取を行った

 ハリス氏は、顧問によれば、人々が夜も眠らなくなる身近な家計収入や教育費など「午前3時の問題」を引き続き重視している。25日にはネバダ州の有権者と電話で約40分にわたりタウンホールミーティングを行ったが、弾劾に関する質問への回答に割いたのはわずか2分。残り時間は処方薬の費用や大麻合法化などの質問への回答に充てた。

 民主党のメディア戦略担当者を務めるリッチ・デービス氏は、同党が弾劾を推進する党だという印象を根付かせないようにすることが重要だと指摘する。それよりは汚職に反対する党でなければならない、と話した。

 また、民主党候補はウクライナ問題を「国に対する裏切り、国家安全保障に対する裏切り」という切り口で論じる必要があるとした。「大統領の弾劾は勝利ではなく悲劇だ。民主党候補が伝えなければならない趣旨はそれだ」と語った。

(The Wall Street Journal/Ken Thomas in Las Vegas and Sabrina Siddiqui in Washington)

9/30阿波羅新聞網<纳瓦罗:限制美企在中国投资的消息超过一半不准确=ナバロ:中国への米国企業の投資制限のニュースの半分以上は不正確>大統領経済顧問のピーター・ナバロは9月30日CNBCに、「ブルームバーグが最初に出したニュース(中国への米国企業の投資制限と中国企業の米国株式市場からの締め出し)は真剣さが足りない。他紙は後追いしている」と語った。「それらの半分以上は非常に不正確である。全くのフェイクである。この件についていえば、このニュースは不正確さがいっぱいである。本当のことが知りたいなら、財務省の説明は正確だと思う」と。

財務部は「当局として中国企業の米国上市の制限の計画はない」と。

ナバロはこう言っていますが、そういう動きはあるのでしょう。ロイターは3人から確認したといっていますので。まあ、ウクライナ疑惑をでっちあげるような報道機関ですから、全部信じることはできませんが。

https://www.aboluowang.com/2019/0930/1349627.html

10/1阿波羅新聞網<白宫回应中资退市有玄机 里根臂膀设计致命打击中共 川普另类庆生中共意味深长——清理上市中企三大原因四大影响 央企急求纳入中美贸易谈判=ホワイトハウスは中国資本の退場に対応した妙手が レーガンの右腕たちは中共に致命的打撃を与える トランプの中共生誕祝賀は意味深長 –米国上場中国企業の退場の3大原因と4大影響 中国中央企業は米中貿易交渉に議題として入れることを切望>中共の中央企業(中遠海運=米国から制裁を受けた中遠海能(50隻のタンカー所有)の親会社、中遠海運自身も銀行封鎖のリスクと船舶保険付保できないリスクがある)は、米国の制裁で北京に緊急支援を求め、10月の米中交渉にこの問題を含めるよう依頼した。 9/30、トランプは連続3つのツイートを出し、米国はすでに中共の野心を理解し、勝利していると述べた。もう一つは、中共の執政70年を祝賀した。 9/27、ブルームバーグは、ホワイトハウスが米国企業の中国への投資を制限したと報道した。これについて、ナバロは9/30、ブルームバーグのニュースの半分以上が不正確であり、全くフェイクであることを明らかにした。 アポロネットの王篤然評論員がこれについて今は検討中とコメントした。 中国経済学者の泰鵬は、「ナバロを含む米国財務省の対応には裏に何かがあると思わせる。米国には、米国に上場している中国企業を一掃する3つの理由と戦略的理由があり、最終的に中共に4つの致命的な影響(①156の中国企業がナスダックとNY証取に上場、国営企業はその内11ある。これらの退場②米国企業年金の投資先を中国とするのを止める③MSCIの指数に中国株の組み入れ反対④今のところ具体性はないが、今後はできなくなる)を与える。前レーガン大統領の顧問や経済戦争の設計師たちは今米国議会で立法を推進している」と分析した。

https://www.aboluowang.com/2019/1001/1349842.html

細川氏の記事では、貿易に特化した分析となるのは仕方がありませんが、世界派遣争奪や安全保障の観点からの分析も欲しいところです。門外漢だから論評しないのかもしれませんが。

WTOという組織が公平公正でないのは韓国の言い分を通すような組織というのを見れば分るでしょう。国連人権理事会の議論の酷さも茶番の域でしょう。何故そんなに国際組織をありがたがるのか理解できません。学校教育の刷り込みで、無批判のまま受け入れ、それが今に至るまで続いているのでは。勿論日本を貶める議論には毅然として反論せねばなりませんが。

日本は他人の善意なぞあてにせず、自立して生きなければ。勿論、鎖国して生きるという意味ではなく、安全保障も含めて多国間で同盟関係を持たないといけないという意味です。自立はそのための必要条件です。他国に依存だけするような国とどの国も同盟を結びたいとは考えないでしょうから。

記事

日米貿易交渉の合意内容は本当に双方にメリットがある「ウィン・ウィン」と言えるのだろうか(写真:AP/アフロ)

 日米貿易交渉の合意内容は本当に双方にメリットがある「ウィン・ウィン」と言えるのだろうか。結果を見ると、米国にとっては思惑通りだろう。

 日本が米国産の牛肉や豚肉、小麦にかけている関税率の引き下げは、トランプ米大統領にとって最も実現したかった分野だ。2020年の大統領選で支持基盤となる中西部の農家にアピールできる。大統領選に間に合うよう妥結を急いだ。大枠合意から3週間で署名というのは、これまでの日米交渉にない異例の速さだ。通常、大筋合意から署名に至るプロセスでは、精緻な協定文に落とし込む作業があるために早くても3カ月はかかる。

米国の“脅し”から設定された交渉目標

 日本が成果として誇るのは、農産物の関税引き下げを環太平洋経済連携協定(TPP)の水準以内にとどめたことと、自動車の制裁関税を回避できたことだ。

 これらが日本の交渉目標になったのは、米国が日本に対して、(1)農産物でTPP以上の要求をする、(2)自動車の制裁関税を検討する、という2つの“脅し”が背景にあってのことだ。

 こうした“脅し”を振りかざして交渉するのが、米国の常とう手段である。その結果、交渉は日本の守り一辺倒になってしまった。これは米国のゲームプラン通りだろう。

 ただし、これらの“脅し”を冷静に見極める必要がある。

“毒まんじゅう”を回避した意義は大きい

 米国はTPPから離脱したために、農産物について競争相手のTPP参加国と比べて相対的に不利になってしまっている。こうした事態に対して、トランプ大統領は農家の不満を早急に解消したいはずだ。TPPの水準以上の要求は、単なる交渉術だろう。

 自動車の制裁関税も仮に発動すれば、輸入車だけでなく、米国車のコストも大幅に上がることになる。その結果、ディーラーなどすそ野の広い米国自身の自動車関連産業に打撃になり、自分の首を絞めることになる。それは、米国の様々なシンクタンクの試算でも示されている。そうなれば、株価の暴落を招きかねない。

 トランプ氏が大統領に再選されるためには株価の維持が不可欠だ。そのため、制裁関税を課すことが再選にとってプラスと判断するかどうか、慎重に見極めるはずだ。そうした意味で、これは実行できない“空脅し”となる可能性が高い。

 ただしトランプ氏は予測不可能なので、こうした合理的な判断をするかどうかがわからない。それが大問題なのだ。そうした意味で今回は、「有事」の交渉だったと言える。トランプ氏を怒らせて、万が一でも日本車が25%の制裁関税をかけられるような事態を招きたくないと思うのは、自然な反応だ。

 日本にとって、自動車への制裁関税が課されれば深刻な打撃になる。そのため、これを避けることが自動車業界にとっても最優先課題となった。そこで「協定の精神に反する行動を取らない」と共同声明に盛り込んだ。

 さらに、「米国・メキシコ・カナダ協定」(USMCA)や米韓自由貿易協定(FTA)では追加関税を回避するため、米国に輸出する自動車や鉄鋼に数量制限が設けられたのに対し、日本は貿易を歪曲(わいきょく)する数量制限を受け入れなかったことは大事なことだ。数量制限は“毒まんじゅう”のようなもので、一旦飲まされると、後で嵩(かさ)にかかって米国の要求がエスカレートするのを覚悟しなければならない。これを回避した意義は大きい。

日本が越えてはならない一線とは

 だが、米国が日本から輸入している自動車と自動車部品にかけている関税の撤廃は実現しなかった。日本の自動車業界も25%の制裁関税の回避を優先して、これらの関税撤廃にかかわらなかったようだ。2.5%の関税なので、為替変動と比較すれば業界としてもそれほど実害がないとの判断だ。それは業界としては正しい判断だろう。しかし通商政策としてどうかは別問題だ。

 メディアは今回の交渉で、日米間でバランスがとれたかに注目する。日本の大幅譲歩ではないかとの指摘も見られる。しかしこれまでの日米の貿易交渉を振り返ると、残念ながらバランスを目指してもそうならない歴史がある。安全保障を米国に依存している日本の置かれた状況からはやむを得ない。むしろ貿易交渉だけを取り出してバランス、勝敗を議論すること自体、あまり意味がない。

 しかし国民感情もあるので、国内政治的には、「ウィン・ウィンだ」「バランスを確保した」と言わざるを得ない。

 現実は日米貿易交渉での日本側の譲歩にはやむを得ないものと理解している。ただし、そこには越えてはならない一線もあることを忘れてはならない。今後の日本のあり方を考えた時、日本が守るべきものがあるのだ。

日米は明らかに「同床異夢」

 自動車・自動車部品は米国への輸出額の多くを占めている。これらを除外すると関税の撤廃率は貿易額の60%台にとどまることになり、世界貿易機関(WTO)のルールで目安とされる90%程度に遠く及ばない。

 これまで日本は、米国が離脱したTPPで主導的な役割を果たし、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)も発効にこぎ着けた。国際貿易機関(WTO)ルールの重視をうたい、インドや中国にも高い水準での自由化を呼びかけてきた。だが、米国との協定が「二重基準」とみなされれば、今後は他国に高い水準の関税撤廃率を強く要求できなくなる。

 米国の自動車や自動車部品の関税については「更なる交渉による撤廃」が明記された。これは「WTO違反ではない」と説明するために大枠合意後、日本側が書き込む努力をしたものだ。そしてこれらも含めて、今回の合意の関税撤廃率を計算して、米側で92%、日本側で84%と発表して胸を張る。

 米国は撤廃時期も書いていないし、米国も交渉を合意しただけで譲歩したわけではないとして、米国議会の承認も必要ないと判断したようだ。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表も記者会見で、「米国の自動車関税の撤廃はこの協定に含まれていない」とコメントしている。明らかにこれは同床異夢だ。

 もちろん日本の交渉者の努力は評価する。だが、この一文の挿入によってWTO違反の“クロ”を多少なりとも“グレー”にしようという知恵だろうが、本質はそこではない。これで良いならばWTOルールにとって「抜け道」となり、他国にも同じやり方がまん延しかねない。その結果、日本がWTOルールを空文化する先鞭(せんべん)をつけることになってしまう。

 米国と中国はWTOのルールを無視して、制裁・報復関税の応酬を続けている。その結果、戦後築き上げてきた国際秩序が崩壊の危機にさらされている。そうした状況だからこそ、日本はWTOやルールの重要性を訴え、それを主導する必要がある。そもそも米中のような巨大な国内市場を持たない日本のような国は、ルールを重視しなければ生き延びることはできない。その生命線を自ら崩してはならない。

今後の展開を読む

 日米は2020年1月にも協定を発効させて、来春以降に「第2ラウンドの交渉」に入るとしている。しかしこれも額面通り受け取ってはならない。これは米国議会が「包括的な協定にすべし」としていることから、トランプ政権としては、今は「包括的な協定にするべく、さらに交渉する」と言わざるを得ないからだ。来年になって大統領選が佳境に入って、すぐに大統領選にプラスになるような果実を得られない交渉にトランプ大統領が果たして興味を示すだろうか疑問だ。

 仮に第2ラウンドがあったとしても、米側は物品貿易の交渉は終わったとして、薬価制度の見直しやサービス分野の市場開放に焦点を移すだろう。百歩譲って、継続協議となった米国の自動車関税の撤廃を議論できたとしても、日本の農産物の関税引き下げという交渉のレバレッジを失ってしまって、果たして米国から譲歩を得られるだろうか。

 残念ながら淡い期待はしない方がよさそうだ。

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『韓国・文大統領が絶体絶命の内政を国連外交で挽回できなかった理由』(9/27ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)について

9/29希望之声<华日:民主党要弹劾川普却不要投票表决 美国民主正遭到践踏=WSJ:民主党はトランプの弾劾に投票での決着はしないと アメリカの民主主義は今まさに踏みにじられている>ウォール・ストリート・ジャーナルは9月26日の社説で、「民主党はトランプ大統領を弾劾しようとしているが、ニクソンやクリントンの時と違い、下院全体での投票による表決を避け、司法委員会に弾劾の必要性を調査する権限を与えるとした。 憲法上の義務ではなく、誰がどのように投票したか記録に残したくないからとの理由で(スイング州の民主党議員が造反の恐れあり)。実は民主党は、弾劾が党派抗争に過ぎず、信頼性に欠けていることを知っているからである。今や米国の正常な民主主義システムが踏みにじられており、民主党とメディアは思いのまま何でもできる」と述べた。

元記事は9/26WSJのこの記事です。<Pelosi Ducks an Impeachment Vote The full House authorized inquiries for Nixon and Clinton. Why not for Trump?>“This is exactly the time when democratic norms get trampled and institutions damaged. Democrats, with the media in tow, will not face the political restraints that Mr. Trump has faced when he has tried to push past traditional boundaries.”

民主党はバイデンの不祥事を他人におっかぶせようとするのですから、どこまで行っても腐った奴らです。

https://www.wsj.com/articles/pelosi-ducks-an-impeachment-vote-11569540242?mod=searchresults&page=1&pos=17

http://www.soundofhope.org/gb/2019/09/29/n3218539.html

9/29希望之声<何韵诗9.29大游行遭泼漆 蔡英文:蓄意挑衅一定严惩=何韵詩は9.29台湾デモ中、インクをかけられる 蔡英文:下心のある挑発は厳しく罰せられなければならない>香港歌手の何韵詩は、9.29台湾デモでインタビューを受けたときに、香港デモ隊の服装に似せ、かつマスクをつけた男に突然赤いインクをかけられた。男は胡姓の統一促進党のメンバーであった。

何韵詩は「香港の社会活動家の多くは毎日このような状況に直面している。これは明らかに抑圧的かつ脅迫的であるが、香港は決して脅迫を恐れない」と述べた。

蔡英文総統は、「わざと破壊を引き起こし、暴力をふるった人は司法の調査に移され、法律に従って厳しく処罰されなければならない」と警告した。また「最近台湾では、香港を支援するための請願活動が中国人によって激しく嫌がらせを受けている。ここは自由で文明化された土地であり、全体主義の地盤ではない。台湾の民主的法治に挑戦しようとしないでほしい。そのような行動が台湾で続くことは許されない」とも。

国民党も事件について遺憾の意を表明し、加害者を厳しく非難した。 国民党は、「加害者のやり方は他者の言論の自由を尊重するという民主主義の精神に反し、民主主義の公敵である」と指摘した。

また、「香港政府と大陸当局がデモ隊との交流チャネルをできるだけ早く確立し、紛争が平和的に解決され、香港の安定と秩序ができるだけ早く回復され、香港の金融市場と観光の発展に貢献することを望んでいる」と述べた。

統一促進党メンバー=外省人=台湾在住の中国人の子孫でしょう。やはり中国人は言論弾圧が得意です。自由が嫌いな民族なのかも。金儲けは好きなくせに。

http://www.soundofhope.org/gb/2019/09/29/n3219778.html

9/30阿波羅新聞網<路透:北京放任人民币贬值 日媒:十一寒冬长假消费盛况不再 华为要完!白宫:川普这样考虑=ロイター:北京は人民元の下落を放置 日本メディア:国慶節の長期休暇は厳冬に 消費の盛り上がりはもはやなくなる 華為は終わろうとしている!WH:トランプはこう考えている>米中上級貿易交渉は10月10日に再開される。ある分析では、「北京は人民元下落を放置し、貿易戦争の交渉カードとして為替レート問題を使う」と考えている。 米国国務省のRobert L. Strayerは、「トランプ大統領は華為を既に交渉のカードと見なしておらず、華為が米国でビジネスを行うことを許可していない」と明らかにした。 さらに、中共の70年間の執政で、経済は厳冬に直面し、長期休暇の消費や観光の盛り上がりを再現することは困難である。

華為の鴻蒙OSがどの程度のものか知りませんが、搭載するアプリは中共製であればつまらないものになるのは必定。自由な発想を許さない国に面白いものができるわけがない。まあ、発展途上国は喜ぶかもしれませんが、高い文化性を要求する国では無理でしょう。

https://www.aboluowang.com/2019/0930/1349442.html

9/30阿波羅新聞網<负债5.3兆!中国经济最大“灰犀牛”? 德媒:中共体制已经接近极 还被曝动用卫星科技除佛像=負債5.3兆!中国経済は最大の「灰色の犀」か?ドイツメディア:中共の体制は極限に近く、仏像を壊すため衛星技術も使われていることが明らかに>中国経済が悪化するのと同時に、政治の統制は益々厳しくなっている。 過去10年間の中国の高速鉄道の急速な発展にもかかわらず、コスト高と畸形な成長のために中国の債務問題も悪化させた。 専門家は、「中国の高速鉄道が経済を深刻に損なう「灰色の犀」になるかもしれない」と言っている。 2019年、鉄道会社の債務は5.28兆元に急増した。 ドイツメディア記者と中国の専門家は、「中共は邪悪の代表であり、中共体制は限界に達している。中共は悪魔の帝国であり、悪魔の科学技術を習得した」と指摘した。 イタリアメディアは、「中共は仏像を片付けるため、衛星を用いて監視し、観音像は見つかり次第、急須に換えられた」と報道。

さすがは中国。模倣、剽窃と窃取が得意な国ですが、仏像を急須に変えてしまうアイデアは斬新です。でも信仰の自由が認められていないことを示しています。しかも、衛星まで使って監視するなんて。左翼にシンパシーを寄せている人に聞きたい。日本をこのような国にしたいのですか?

https://www.aboluowang.com/2019/0930/1349411.html

武藤氏の記事を読んで感じたのは、やはり朝鮮半島人は相手にしないということです。少しでも甘い顔を見せれば、次から次へと強請・集りをしてくる民族、ヤクザと一緒です。『非韓三原則』を守らなければなりません。保守派が大規模デモを開いたという情報のほかに、文支持の150万人デモも開かれたとZAKZAKで報道されています。やはり反日が国是なのでしょう。こういう国とはかかわらない方が良い。

9/30ZAKZAK<韓国“デモ事情”激変!「反日」から「反文」へ? 「文在寅辞めろ」「日本に謝れ」日の丸掲げる参加者も…タマネギ男&南北統一が引き金か フォトジャーナリスト・山本皓一氏が徹底取材>

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/190930/for1909300001-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsList

9/30ZAKZAK<“タマネギ法相”支持に「150万人」!? 韓国・ソウルで「文政権支持派」が大規模集会>

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/190930/for1909300003-n1.html?ownedref=not%20set_main_newsTop

記事

Photo:Drew Angerer/gettyimages

「北」と「曺長官」への想いを胸に国連総会へ赴いた文大統領

 文在寅大統領にとって、今回の訪米は後ろ髪を引かれる思いでの訪米だったはずだ。

 現に文大統領が出国した翌日、検察は曺国法務部長官の自宅の家宅捜索に踏み切った。これは文大統領が国内にいない絶妙なタイミングだったといわれている。中央日報は、曺長官夫妻の容疑の相当部分が立証されたと報じている。

 曺長官の夫人、チョンギョンシム東洋大学教授が、PCのハードディスクを搬出するなど証拠隠滅を試みた状況も、家宅捜索決定に影響を及ぼしたという。チョン教授は韓国投資証券のプライベートバンカーのキム某氏にハードディスクの交換を依頼したとの供述が出ており、曺氏も夫人に協力している同氏に謝意を表したという。

 さらに、曺氏の息子に対する、ソウル大法学部の公益法人人権法センターのインターン活動証明書の虚偽発行には、曺氏自身が関与しているとみられている。これが立証されれば、曺氏が私文書偽造をしたことになる。

 文大統領は「明確な違法行為が明らかになっていない」として曺国氏の法務部長官任命を強行した。それは、議会、行政、司法の三権を抑えている文大統領が、唯一自身に抵抗する機関である検察を改革するため曺国氏を法務部長官に据えたいという思いが強かったからである。

 それに加えて、文大統領はこれまで、政治や経済、外交などのあらゆる面で強引な手法で権力を行使してきたため、曺国氏の法務部長官任命で譲歩すれば、反対派を勢いづかせ、文大統領に逆らう動きを加速させかねないと考えたからだろう。しかし、その法務部長官が逮捕される事態となれば、これは最悪の事態であり、文大統領にとっての打撃は計り知れない。

 そのような事態が仮に起こったとき、文大統領を多少なりとも支える可能性があるのは北朝鮮との関係促進である。その意味で、今回の訪米は米朝会談の促進を促すとともに、国際社会に対して北朝鮮への協力を呼び掛ける重要な機会であった。

米韓首脳会談は中身なし トランプ大統領は淡白な反応

 文在寅大統領とトランプ大統領は、23日夜(日本時間24日)、ニューヨークで会談した。
 前述したような事情があったため、文大統領はトランプ大統領との会談で、米朝会談の進展を促したかったはずだ。もっとも、当初は米韓首脳会談の予定はなく、米朝の実務者会談が近いとの状況を勘案し、急きょ設定されたもののようである。

 これまで韓国は、GSOMIA破棄に米国が「懸念と失望」を表明したことに対し、趙世暎外交部第一次官がハリス駐韓米国大使を招致し、不満を表明してきた。また韓国国内でも、内政派から「同盟よりも国益」を強調する声が上がるなど、米国との溝が生まれていた。しかし米朝実務者会談を前にして、文大統領も米国寄りに姿勢を変化させている。また、米国製武器の大量購入、シェールガス、LNGの追加購入などのお土産持参でトランプ大統領と会談した。

 そこまでして会談した結果はどうだったのか。中身は薄く、意味のある内容にはならなかったようだ。韓国が警戒していたGSOMIA破棄の問題は出なかったものの、米国から日本の輸出管理問題を巡って悪化している日韓関係への仲介の話もなかったようである。

 文大統領が心血をそそぐ北朝鮮問題も、完全な非核化に向けた突っ込んだ意見や議論は行われなかったという。ただ、それも事前準備が十分ではなく、仕方がないかもしれない。文大統領は「米韓は北朝鮮に武力行使しない」「非武装地帯の地雷除去」という北朝鮮の体制保証案を提示したが、これは北朝鮮を非核化させる新しい解決法ではなく、米国などの北朝鮮に圧力を加える軍事手段だけを取り除こうというものだったからだ。

 文大統領は、「3回目の米朝首脳会談が開かれれば、おそらく朝鮮半島非核化の新しい秩序が開かれる歴史的な転換点、業績になるだろう」として米朝会談の進展に期待していた。これに対するトランプ大統領の反応は、「われわれは2回の非常に成功的な会談をし、制裁は減らずにむしろ増えた」「われわれは(米朝首脳会談が)できればよい。しかし、できないとしても問題はない。長期にわたり問題はなかった」という淡白なものだった。

 短距離ミサイルについても、同様に突っ込んだ議論は行われなかった。

 トランプ大統領は、北朝鮮が短距離ミサイルの発射を続けていることに関し、「特別なこととは考えていない。多くの国が短距離ミサイルを保有している」として容認する姿勢を続けている。実際に北朝鮮は、7月から8月にかけて7回飛翔体を発射している。トランプ大統領は北朝鮮に対して強硬な姿勢を取ってきたボルトン補佐官を解任したため、北朝鮮に対する対応が軟化するのではないかと見る向きもあったが、今の所そうはなっていない。

 今回のトランプ大統領の北朝鮮に対する発言を聞く限り、非核化まで制裁を解除しないという基本姿勢にブレはないようである。それは、北朝鮮に対し強硬な姿勢を取るのは、ボルトン氏ばかりでなく、ポンペオ国務長官、米国議会も同様だからだろう。

 現在、米国内で関心が高いのはイランへの対応であり、もはや北朝鮮ではない。サウジアラビアの石油施設に対するドローン攻撃は、イランが支援するイエメンのフーシ派ではなく、イランそのものであるとの疑惑が高まっており、今後イランとの緊張関係が高まれば中東地域の不安定化、原油価格の高騰にもつながるからである。英、独、仏の首脳も会合を行い、イランを非難している。

 結局、今回の米韓首脳会談では、「米韓同盟は朝鮮半島と地域の安保・平和のリンチピン」であると合意した。また、両首脳が北朝鮮に武力行使はしないとの約束を確認した。しかし、これでは何も目新しいことはなく、従来の立場を確認しただけである。

トランプ大統領の関心はイランと中国 朝鮮半島への関心は薄れている

 トランプ大統領は24日(現地時間)、国連総会で一般討論演説を行った。韓国ではトランプ大統領が北朝鮮に対する体制の保証に言及してくれることを期待する向きが多かった。

 しかし、トランプ大統領は金正恩国務委員長に「北朝鮮は途方もない潜在力があるが、これを実現するためには必ず非核化をしなければならない」と伝えていることを述べ、体制保証についてはイランと同列で、「米国の目標は永続と和合であって、限りない戦争に飛び込むことではない。戦争は絶対に終わらない」と言及。不可侵の意思を示した。

 北朝鮮の金星国連大使は注意深く聞いている様子だったが、これでは北朝鮮に非核化を促す体制保証としては不十分だろう。しかし、これがトランプ大統領と米国内の北朝鮮に対する関心の度合いなのだろう。

 一方、文大統領が行った24日の国連演説では、文大統領は「韓国は北朝鮮の安全を保障する」と述べ、敵対行為の中断を呼び掛けた。さらに、文大統領は「70年の軍事的対立が残る悲劇的空間だが、逆説的に人が踏み込まない自然生態系の宝庫に変貌した」と述べ、非武装地帯に国連機関などを誘致し、平和研究や軍縮のための中心地となれば、名実ともに国際的な平和地帯になると力説した。これは、非武装地帯の地雷除去や自然保護といった活動を入り口に、国際社会の協力を引き出そうとする狙いがあり、南北の軍事境界線を挟む非武装地帯を北朝鮮とともにユネスコ世界遺産に登録しようという構想も含まれている。

 非常に夢のある考えだ。しかし、それはまだまだ先の話であり、現実感がない夢のような話だ。南北が統一した暁には、あるいは休戦協定が平和協定に変わったときにはそれが実現するかもしれない。

 一方で北朝鮮は、今の韓国を快く思っていない。北朝鮮住民が飢えの瀬戸際に立たされているときに、韓国国民は良い生活をしていると多くの北朝鮮国民は思っているのではないだろうか。今、北朝鮮が苦しい国家運営を強いられている原因は、北朝鮮の核開発を阻止しようとする制裁である。北朝鮮からすれば、南北融和や夢のような未来構想を語る前に、米国を説得して制裁緩和に力を尽くしてほしいと思うだろう。つまり、南北融和を目指すために文大統領は奔走しているが、実は北朝鮮にとっても国際社会にとっても、期待外れで効果がない発言と動きをしているのだ。北朝鮮はそんな的外れな動きをする韓国に嫌気が差していることもあり、次々と短距離ミサイルを発射しているとみるのが自然だ。

 それに、北朝鮮が核ミサイルと並んで韓国や米国に圧力をかけ続けることができるのは、38度線沿いに配備している火器があるからだ。もし文大統領が演説で述べたように38度線を平和地帯にしてしまえば、北朝鮮の優位性は著しく損なわれる。つまり、文大統領の構想に北朝鮮がもろ手を挙げて同意するとは思えない。

 仮に、文大統領が韓国国内向けにいい格好をするために発言したのであれば、北朝鮮の反発が直ちにそんな文大統領の打算を打ち消してくれるだろう。このように荒唐無稽のことを言っている限り、北朝鮮は韓国を相手にしないであろうし、断じて韓国を仲介者とは認めないだろう。

 今回の一連の国連演説と米韓首脳会談は、文大統領の現実を直視しない外交の典型的事例といえそうである。それを国際社会向けに行ったことは、政治センスの問題だ。

「日本に対して配慮した」と評価するのは間違い

 文大統領は、演説の中で「過去に対する真摯な反省の上で、自由公正な貿易の価値を守って協力するとき、われわれはさらに発展していくことができるだろう」と述べた。これは元徴用工の問題と輸出管理の厳格化の問題を指していることは明らかである。日本と名指しをしていないことから、日本を刺激しないよう注意した発言だとする見方もある。しかし、国連演説でこうした問題に言及すること自体、日本に対する挑戦である。

「文在寅という災厄」 武藤正敏著、悟空出版刊

 最近の一連の流れで、韓国はことあるごとに日本に対して嫌がらせをしてきている。IAEAでの汚染水の問題や来年のオリンピック・パラリンピックへの旭日旗の持ち込み反対、パラリンピックのメダルのデザインを変えろとの動き、さらにWTOへの日本の輸出管理に関する提訴などだ。今後もあらゆる機会を利用して日本を国際的に批判し続けるであろう。こうした流れの中での発言が、国連総会での文大統領発言である。

 日本を名指ししないことを評価する必要はない。文大統領は、これまで言行不一致を繰り返しており、同氏が何と言おうと行動で見るしかない。今後日本に対してどのような姿勢を示すかが重要である。

 ちなみに国連演説の最後に、今年は「独立運動から100年、上海臨時政府樹立から100年」という重要な年だと述べている。そして、「韓国は近隣諸国をパートナーと考え、共に協力して朝鮮半島と東アジア、さらにはアジア全体で『人中心、共生繁栄の共同体』を拡張したい」と述べた。これまでの日本に対する態度を見て、この言葉に共感を覚える日本人はどれだけいるであろうか。

 文在寅政権は韓国にとって最も輝かしい漢江の奇跡を教科書から削除した政権である。文大統領が何を考え、何をやろうとしているのか、韓国人にさえ分からないのではないか。

(元・在韓国特命全権大使 武藤正敏)

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『米民主党に差別撤廃は可能か?』(9/27日経ビジネスオンライン 酒井吉廣)について

9/27希望之声<听证会上“恶搞”川普通话记录 西弗被川普要求立即辞职=聴聞会でのトランプの通話記録は「パロディ」 シフは、トランプからすぐに辞任するよう求められた>9月27日(金)に、トランプ大統領はツイートし、木曜日のアダム・シフ米国下院情報委員会委員長の公聴会での説明を考慮し、彼はシフにすぐに辞任するよう求めた。

民主党というか、デイープステイトというのは本当に悪辣。自分たちの権力維持のためには何でもする連中です。それにオールドメデイアが手を貸している構図です。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/09/27/n3215250.html

9/27希望之声<数百份文件证实 拜登逼乌克兰解雇检察官是为儿子脱罪=数百の文書が実証 バイデンは息子の立件を逃れるためウクライナ検察官の解雇を強要した>ワシントンに本拠を置くメディアThe Hillは先日、「何百もの未発表のメモと文書が、バイデン前副大統領がウクライナ大統領にヴィクトール・ショーキン検事総長の解任を迫った本当の目的は息子ハンターを助けるためであったことを示している。ショーキン検事総長が腐敗し、無能であったためではない」と報道した。

ヒラリーと言い、バイデンと言い腹が黒い連中が民主党には多い。オバマは無能であったし。ウクライナ疑惑を言うのであれば普通はまずバイデンを調べるのが先では。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/09/27/n3214980.html

9/27アンデイチャン氏メルマガ<ウクライナ疑惑でトランプ弾劾調査>前述の希望之声の映像についてアンデイチャン氏が解説しています。

http://melma.com/backnumber_53999_6863689/

9/28阿波羅新聞網<歐洲譴責共產主義和納粹主義同罪:中共呢?=ヨーロッパは、共産主義とナチズムを同罪と非難:では中共は?>「20世紀の2つの全体主義政権の人道に対する罪はまったく同じ」と欧州議会の決議が承認された。 しかし、中共はどうか? 毛沢東思想とスターリン主義は肩を並べて立っており、2つの政権と密接に関連している。 現在、中共はいまだ共産主義のイデオロギーを公に追求している。 中国大陸では、共産主義の鎌とハンマーのマークが公開され、誰も処罰されることはなく、共産党員は傲慢にも国を支配し、厚顔無恥にも共産党が国を栄えさすと。

EUも中共を経済制裁しなければ。チベット人、ウイグル人への迫害は明らかに人道に対する罪を構成します。

https://hk.aboluowang.com/2019/0928/1348854.html

9/28阿波羅新聞網<北京內外交戰崛起遭滑鐵盧 搞砸反火!美高官宣布訪台 秦光榮送周永康子幾百億礦產=北京の外交戦争の崛起はワーテルローになる! 米国の高官は台湾への訪問を発表 秦光榮は周永康の子に数百億の鉱物資源の権利を贈る>中南海の外交戦で、中共は金で2ケ国を篭絡して、中華民国と国交断絶させた! 米国は台湾訪問のレベルを上げ、国務省高官の台湾への訪問を発表した。 米国の3つの世論調査の分析によれば、米国民の強い世論の支持を得て、中共の台頭はワーテルローになる可能性があると。江派の中共前雲南省書記秦光榮は起訴された。彼はかつて周永康の息子に数百億の鉱物資源の権利を与えた。秦光榮は法輪功学習者を積極的に迫害し、国際人権機関の非難の対象である。

中共は現状維持を打破してきているのだから、自由で民主的な国も中国との約束を頑なに守る必要はありません。日本も台湾といつでも国交が恢復できるように準備して置いたら。経済界は反対しないことというか、いい加減目覚めて大陸から撤退すべきでしょう。

2週間以内に訪台する国務省のOudkirk

https://hk.aboluowang.com/2019/0928/1348899.html

酒井氏の記事はいつも新しい視点を提供して面白い。最後に出てくるサンダースのプライベートジェット利用は左翼の言う「気候変動対策」が口だけというのを表しています。左翼はいつもきれいごとを言い、自分を棚に上げます。要は嘘つきということです。彼らに騙されないように、眉に唾を付けないと。

今度の大統領選では、白人と黒人の分断より高所得者と低所得者の分断の方が影響を与え、米国の労働者の就業を確保すると言っているトランプの方が民主党候補より分があるような気がします。ヘルスケア(医療保険)は低所得者の関心はあっても、気候変動についてはそれほどないのでは。バイデンの支持率は、真正のウクライナ疑惑のせいかどうかわかりませんが、落ちて、エリザベス・ウオーレンがトップとのことです。極左として名高い彼女ですから、トランプとしては戦いやすいかも。

9/23AFP<ウォーレン氏支持率、バイデン氏抜き初めてトップへ 米大統領選民主党候補争い>

https://www.afpbb.com/articles/-/3245821

9/26ロイター<ウォーレン氏が初めてバイデン氏抜き首位に、米民主党指名争い>

https://jp.reuters.com/article/us-democrats-warren-idJPKBN1WB07B

記事

第3回民主党大統領候補討論会が9月12日に開催されてから約2週間が過ぎた。米大統領選の争点は経済、移民、ヘルスケア(医療保険)、気候変動の4点に絞られつつあるが、民主党ではこの第3回討論会を境にもう1つの争点が浮上している。米国の古くて新しい問題「黒人差別」である。

 9月19日、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)と米ブルッキングス研究所は民主党と共和党に党員登録している人々を対象にしたアンケート調査を発表した(https://www.wsj.com/graphics/red-economy-blue-economy/)。このデータは、筆者も米国での大統領選挙のための分析で利用したことがある。米国では信頼のおける実態調査の1つだ。

 本稿では、このデータから描かれる民主・共和両党の姿を前提に、第3回討論会でブッカー上院議員が犯罪取り締まり問題で口火を切ったアフリカ系アメリカ人(以下、黒人と呼ぶ)への実質的な差別対策を考える。

黒人に対する警官の過度な取り締まりを批判したコリー・ブッカー上院議員(写真:ロイター/アフロ)

米国に存在する3つの分断

 日本人は一般的に「民主党は労働者・低所得者のための政党、共和党は資本家・高所得者のための政党」というイメージを持っている。

 だが、シリコンバレーを抱えるカリフォルニア州、シアトルのあるワシントン州、リベラルな知識層が多いといわれる東北部諸州を基盤とする民主党には、基本的に富裕層が多いという点を忘れがちだ。つまり、民主党は富裕層と共に黒人や白人の低所得者層を党員として抱えており、民主党内で富裕層と低所得者・貧困層とが分かれていることに思いが至らない。

 しかも、民主党がこの10年間(2008年から2018年まで)でさらに高学歴・高所得層のための党になっており、黒人や他の低所得者層と裕福な民主党員との間で党内の格差も広がっている。

 米国社会には、①白人と黒人の分断、②高所得者と低所得者(=高学歴と低学歴)の分断、③民主党内の裕福な白人層と黒人の分断――という3つの分断があるのだ。

共和党と民主党の支持者で拡大する格差

 それでは、WSJのデータに基づいて全体を俯瞰(ふかん)してみよう。

 まず、選挙区割りが詳細な下院選挙区における下院議員1人当たりのGDP(国内総生産)を過去10年で比較すると、民主党議員の選挙区ではGDPの平均が357億ドルから485億ドルと35%拡大した。半面、共和党議員の選挙区では332億ドルから325億ドルにわずかながら減少している。

 しかも、家計所得の中央値は、民主党が過去10年に年5万4000ドルから年6万1000ドルに13%上昇している一方、共和党は年5万5000ドルから5万3000ドルに縮小している。絶対額が逆転するだけでなく、両党支持者の所得格差は拡大しているのだ。

 大学の学部卒以上の学歴を持つ支持者の割合を見ると、民主党が28%から35%に拡大しているのに対して、共和党は26%から27%とほぼ横ばいだ。弁護士や公認会計士などの専門職や、IT(情報技術)関連に従事する人の割合は民主党が63%から71%に拡大したが、共和党は36%から28%に低下した。

 逆に、単純な製造業に従事する人の割合は、民主党が53%から43%に低下したのに対して、共和党は46%から56%の増加とシェアが逆転した。農業や鉱山関係労働者の割合も、民主党が46%から39%に低下した一方、共和党は53%から60%に上昇している。

 民主党は支持基盤の高学歴化の傾向が強まっており、世界的な産業革新の趨勢に好影響を受けているが、共和党はそういった変化から取り残されていることが分かる。日々、ニュースをにぎわせているGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)やAI(人工知能)、自動運転といった話は共和党支持者にとっては他人事だ。そのため、民主党候補がGAFAへの課税を強化すると発言したときは、高学歴層の多い民主党寄りも共和党支持者の心に響いた。最近、民主党候補による課税強化の対象はヘルスケア産業にシフトしつつある。

民主党にとって黒人差別撤廃は我が事か?

 さらに、党員に占める海外生まれの比率は同期間に民主党が15%から20%に上昇した一方、共和党は10%から8%に減少している。同様に、非白人も民主党が39%から49%に上昇したが、共和党は28%から27%に微減だった。2018年度では20%ポイントを超える差がある。

 民主党が移民受け入れに寛容なのは、その支持基盤が拡大しているためだ。全体として見れば、全米の平均以上に優秀な移民が米国に来て成功するモデルを民主党内で実現しているため、それと正反対の政策を取るトランプ大統領と対立するのは至極当然なことだ。

 民主党はトランプ大統領が自身の支持基盤のための政策を打つと批判するが、自分たちの支持基盤のための政策を追求するという点では同じである。

 こういった民主党と共和党の差に加えて、今回のデータから浮き彫りになるのは、民主党の富裕層にとって、黒人差別撤廃の取り組みが自分たちのものではなく、同じ政党内の哀れな弱者救済のための政策にすぎないという現実だ。だからこそ、第1回討論会でハリス上院議員は自身の子供のときの実体験を基に、人種差別に対するバイデン前副大統領の過去の言動を批判したのだ。

求めているのは実質的な差別の撤廃

 米国の歴史上、黒人の候補者が一つの大統領選挙で有力候補者として3人も名乗りを上げるというのは初めてのことだ。しかも、彼らは貧困を抜け出した黒人の成功体験を体現した存在である。今回の大統領選に出馬した黒人候補はアメリカン・ドリームの体現者として黒人差別撤廃を訴えている。それ故に、米国の黒人指導者層は盛り上がっている。

 第3回討論会には、白人以外としてアジア系アメリカ人が1人いた。ただ、実業家で知られるヤン候補は、両親ともに大学院卒で、本人もアイビーリーグの大学院を出ている。そのため、メディアはヤン候補を人種差別を受けたマイノリティーとは見なしていない。実際、第3回討論会で司会者はヤン候補に差別問題について質問しなかった。

 黒人の3議員が主張するのは、表面的な法の下での平等だけでなく、実質的な差別の撤廃である。

 その1つとして話題になっているのは警察による黒人取り締まりだ。犯罪の現場では黒人が多く逮捕され、有罪となるケースが多い。現に、犯罪における黒人比率がデータ上高く、そのために「黒人=犯罪者」という認識になって黒人がさらに逮捕されるという悪循環を起こしているという指摘だ。

 ただ、黒人による犯罪の約7割は黒人が犠牲者であり、事件は同じ人種間で起きている。黒人の街で黒人の犯罪が、白人の街で白人の犯罪が起きているというのが米国の特徴だ。このため、黒人による犯罪が多い街での問題はそれ以外の地域で活動する人にはあまり関心がなく、警察官の思い込みによる恣意性が働きやすいと民主党候補は主張する。

1960年代から始まった白人と黒人の分断

 奴隷解放の立役者として有名な共和党のリンカーン大統領は、南北戦争が事実上終結した後に暗殺されている。その遺志を継いだのは、民主党のアンドリュー・ジョンソン大統領だった。

 彼は1866年に公民権法を制定するが、一方で実質的な黒人差別を認める「Black Code」(南部9州が制定した州法)を支持するなど、言動がちぐはぐだった。このため、彼は共和党に弾劾裁判を起こされる。この初期の迷走が、戦争までして実現した奴隷解放のアナウンスメント効果を相殺してしまった。米国でもこの点を指摘する歴史学者は少なくない。

 例えば、2015年まで南部各州では州議会議事堂に南部連邦の旗を掲揚していた。これは最初の公民権法導入時に、その穴となる州法を認めたことに由来すると説明する歴史学者がいる。父ブッシュ大統領の告別式が行われたワシントンDCの国立大聖堂のステンドグラスにも、2016年まで同じ模様の旗が掲げられていた。

 黒人差別撤廃に向けたもう1人の立役者は、南北戦争から約100年後に就任したリンドン・ジョンソン大統領である。ちょうど、ハリス上院議員が生まれた頃の大統領だ。

 彼は1964年と1968年の2回にわたり新公民権法を制定した。また、反貧困に尽力して「Great Society(偉大な社会)」の実現を目指した。サンダース上院議員が主張する「メディケアを全国民に」のメディケアを作ったのも彼だ。

 ただ、形式的な差別こそ減ったものの、経済的な人種間不平等が新たな不満となり黒人暴動が増えた。他方、奴隷だった黒人が権利を主張することに不満の白人も少なくなく、米国社会は不安定さを増していった。

 この実情を調べたカーナー委員会は1968年2月末に、「米国は白人と黒人の、別々で不平等な2つの社会に分かれようとしている」との結論を出した。今、世間を騒がせている米国社会の分断は、実はこのときから始まった。

オバマ前大統領の特異性

 アンドリューとリンドンという2人のジョンソン大統領については多くの研究がなされているが、外国人である日本人には評価が難しい。というのも、この2人が大統領就任前に副大統領に選ばれた理由は、選挙に勝つために南部の票を固めることにあった。すなわち、この2人は前任の大統領の暗殺によって突如として後を継ぐことになったが、ともにディープな南部人だったこともあり、リンカーンとケネディが持っていた奴隷解放の思想をよく理解していなかったと思われるためだ。

 公民権運動などの結果、黒人差別問題は白人の低所得層と共有する貧困・低所得の問題と重なって今に至っている。所得格差、ヘルスケア、移民など民主党が主張する大半の政策に黒人差別問題が含まれている。

 オバマ前大統領は父親が米国に留学したケニア人で母親が白人なので、厳密には黒人ではない。黒人奴隷の子孫の血も流れていない。また、2004年の大統領選の際に民主党大会でスピーチの場を与えられるなど、今回の黒人3候補とは異なり、最初から民主党全国委員会が敷いた路線を走ってきた政治家と言える。

 オバマ前大統領は、その能力の高さも含めて特異な存在だったのだ。

白人と黒人の所得格差はオバマ時代に拡大

 トランプ大統領が拡大させたという批判が根強い分断は、実はオバマ前大統領時代に始まっていたという指摘も少なくない。格差もオバマ前大統領の時代に拡大している。2008年から2018年の10年間で、黒人と白人の家計所得の中央値の変化を見ると、黒人は最低所得層5%で年6800ドルから年7500ドルに、トップ5%では19万2000ドルから25万ドルに増えている。

 これに対して白人は最低所得層5%が1万3000ドルから1万6000ドルに、トップ5%では31万4000ドルから44万6000ドルと、絶対値でも過去10年間の上昇幅でも白人と黒人の格差が広がっている。

 同時に、白人間でも格差が広がっていることが見て取れる。

 黒人のために働くと期待された大統領の下で起こったこの事実は、一般的な黒人の不満につながっているといわれている。今回の民主党候補のほとんどがオバマ政権の政策を評価せず、バイデン前副大統領でさえも一定の距離があったことを示そうとしているのはそのためだ。トランプ流に言えば、黒人が起こす問題の原因を作ったのはオバマ前大統領だということになる。

人種差別問題を撤廃しなければならないのは、万国共通の課題である。トランプ大統領とてこれには反対していない。問題は、民主党の黒人差別撤廃に向けた政策が大統領選挙でどのような結果になっていくかだ。

 以下のリンク(https://www.brookings.edu/blog/the-avenue/2019/09/10/america-has-two-economies-and-theyre-diverging-fast//)にあるように、ブルッキングス研究所は下院議員のいる地区の数をマッピングしている。それによると、過去10年の間に共和党を支持する地域が拡大していることが見て取れる。

 これから推測すると、トランプ大統領はメディアが俗に言う「岩盤支持層」にフォーカスした政策をしているというよりも、IT化やハイテク化の進んだ東西の沿岸部と大都市圏を除いた全ての米国民を対象としていることが分かる。トランプ大統領は、2016年に民主党のクリントン候補と接戦を演じた州を含め勝利の可能性がある州と、絶対に勝てない州を分けているということだ。

 大統領選に向けた民主党の候補者指名争いから離脱したデブラシオ・ニューヨーク市長によれば、オートメーション化で職を失う人数は3600万人。既述のWSJのデータに照らして考えると、共和党支持者の方が打撃は大きいが、民主党支持者もかなりの影響を受ける。それを考えれば、トランプ大統領の政策が全米への対策としても的を射たものだと分かる。

日米貿易交渉でコメを無視した理由

 一例を挙げれば、日米貿易交渉で日本に対してトウモロコシの輸入を要求した一方、コメの輸入への厳しい要求をせず、日本の専門家から不思議がられた。

 これもトランプ流に考えれば、トウモロコシ農家の期待に応えることで、2016年の選挙でクリントン候補に負けたイリノイ州やミネソタ州、最初に予備選がスタートするアイオワ州などの農家に手を差し伸べる一方、勝ち目の全くないカリフォルニア州のコメには目を向けなかったということも言える。

 なお、裕福な層が増えた民主党は気候変動問題で1つ失敗を犯した。8月末に発生した大型ハリケーンがバハマを直撃した後、米国南東部の沿岸地域を襲ったときに「これは気候変動の問題だ」と騒いだ議員がいたのだ。これで、有権者に高みの見物のような印象を与えてしまった。

 一方、共和党は問題の所在の議論ではなく被害者を救うことが大切だと主張、トランプ大統領など共和党の幹部が被害の大きかったノースカロライナ州を訪問した。その後、9月10日に実施された同州での2つの補欠選挙で連勝している。特にそのうちの一つはリベラル・メディアの予想を覆した勝利だった。

 データが示す通り、高学歴化・高所得化した民主党は弱者救済と口では言っても、トランプ大統領ほどの真剣さがあるのかが来年の本選に向けて問われることとなる。ちなみに、「庶民のため」が旗印で、気候変動対策で化石燃料の全廃を訴えるサンダース上院議員も、プライベートジェットを使って全国遊説を行っている。これも、共和党からの批判の種である。

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『香港危機で「米韓同盟」は死に体へ、「米台同盟」が現実化する理由』(9/25ダイヤモンドオンライン 茂木誠)について

9/26希望之声<华日:如果用道听途说可以举报川普 以后民主党总统也在劫难逃=WSJ:伝聞を使ってトランプを摘発通報できるなら、今後民主党が大統領を出しても逃がれるのは難しい>WSJは9/26(木)、トランプ大統領とウクライナ大統領の間の「電話ゲート」事件について社説を発表した。トランプ大統領は法律に違反していないと思われ、民主党がしたすべてのことは、トランプ大統領を弾劾することであったが、酷いレベルで証拠不十分である。 WSJ社説はまた、「もし役人がトランプを好きでない場合、彼は伝聞に基づいて苦情を申し立てることができ、将来の民主党大統領も逃がれるのは難しい」と指摘した。

言ってみれば、民主党は党利党略で事件を捏造しているのでは。それだけトランプ政権が続くと自分たちの不正がばれることを恐れているのでしょう。正義の鉄槌が下されるべき。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/09/26/n3213186.html

9/27阿波羅新聞網<被揭虚构举报川普内容 众院情报委主席改口称是恶搞=トランプへの虚偽の通報は晒される 下院情報委員会委員長が説明を改めたのは、パロデイだから>9/26(木)、米国下院情報委員会委員長のAdam Schiffは、虚偽の「電話ゲート」通報の内容について広く批判され、彼自身はトランプ大統領とウクライナ大統領との電話記録はパロデイと認めざるを得なかった。

本当に米国民主党は頭が悪い。直ぐに反駁されるようなことを何故持ち出すのか?メデイアが味方していると思っているからでしょうけど。日本の野党と日本のメデイアのレベルもひどいものです。米国がまだ健全なのは、きちんと保守派の意見を述べるメデイアがありますので。日本には産経しかありません。

Adam Schiff

カリフォルニア州共和党下院議員のEllse Stefanik

The Washington Examiner の主筆Seth Mandel

https://www.aboluowang.com/2019/0927/1348392.html

9/27阿波羅新聞網<美听证会 前高官:共产党杀的中国人比任何一个组织都要多=米国聴聞会 前高官:共産党が殺した中国人の数は他のどの組織よりも多い>前米国家安全保障顧問であるStephen J. Yatesは聴聞会での証言で、「中国には無数の善良な人々がいて、尊敬と研究に値する数千年の歴史と文化があるが、中共はこれらとは一切何の関係もない。中共は、最も“非中国”の組織であり、共産党は他のどの組織よりも多くの中国人を殺した。共産党は、他のどの組織よりも中国人から多くの富と機会を略奪する。中国の価値に最も反対しているのは中共である」と。

一般の米国人と一般の日本人もこの程度のことは知っておいた方が良い。

左がStephen J. Yates、右は前香港立法会議員・羅冠聡

https://www.aboluowang.com/2019/0927/1348289.html

9/26希望之声<新疆集中营恐怖内情 :囚室入地20米 内设铁笼 人如鸟兽=新疆の強制収容所でのテロの状況:囚人室は地下20メートルで鉄の檻が設けられ、鳥や獣のような扱い>中共は新疆に労働改造キャンプ(再教育キャンプとして知られている)を設立し、何百万人もの人々を違法に拘留している。 先日、釈放された2人のカザフスタン人は、「新疆の強制収容所は地下20メートルにあり、被拘禁者は鳥や獣のように6つの鉄の檻に閉じ込められている。中には強制的に注射されたり、未知のワクチンなどを接種されたり、子供を産めなくなった人もいる」と述べた。

人権侵害どころではありません。明らかに、人種差別で収容所送りしています。この21世紀にです。如何に共産主義が恐ろしいかです。

https://www.soundofhope.org/gb/2019/09/27/n3213915.html

茂木氏の記事では、米国は韓国を見捨て、台湾と同盟を結ぶという見立てです。そうなると共産主義の防波堤が38度線から対馬まで下がることになり、日本もそれに見合った防衛力を構築しなければなりません。サウジへのドローン攻撃を見れば、ミサイルやロケット弾への防御だけ考えていたのでは国民・国土は守れないし、抑止力としての攻撃型武器(核ミサイルを含む)を持つ必要があります。

日本人はもっと真剣に国際関係を眺め回し、自民族の生存に関心を持つようにしませんと。日本のマスメデイアのように常に政府のやることを非難し、特定アジアの味方をして、大事なことに目を逸らすやり方に騙されていたのでは。

日本も米国と一緒に台湾と同盟を結ぶべきです。国民党が中共寄りの問題はありますが。米国が後ろ盾になれば、逆に中共に通じるものはスパイとして扱われるのでは。日本もそれに合わせ、スパイ防止法を通過させるべきです。

記事

Photo:JIJI

米中貿易戦争や、韓国文在寅政権の北朝鮮への肩入れ行為など、東アジア情勢からは目が離せません。今後、東アジア諸国の関係はどのように変化していくのでしょうか?今回は、韓国と台湾の問題について、駿台予備学校・世界史科講師の茂木誠氏が解説します。

中国史に名を刻むため、習近平は台湾統一を目指す

 香港で逮捕された被疑者を中国本土に送還できるようにする「逃亡犯条例」の改正案とそれに反対する香港市民の大規模デモ。習近平政権の意向を受けて対話を拒否し、警察による武力弾圧を命じた林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は9月4日に記者会見し、「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を明言しました。

 しかし、市民側が要求する林鄭行政長官自身の辞任、行政長官の直接選挙、警察の責任追及、「暴徒」として拘束されている市民の釈放は拒否し、問題解決には程遠い状況です。今年10月1日の国慶節(建国記念日)は、中華人民共和国の建国70周年記念日にあたるため、習近平政権は国家の威信をかけて「香港の治安回復」を強行するでしょう。この1週間は香港から目が離せません。

 習近平が香港の先に見据えているのが台湾です。中国共産党の歴史観では、「台湾の主権はカイロ宣言に基づいて日本から中国に移ったが、その後、反乱軍である中国国民党政権の占領下に置かれたままで、中華人民共和国の行政権が及んでいない。したがって1日も早く台湾を占領し、祖国に復帰させなければならない」という論法になります。香港返還協定を実現した鄧小平が称賛されたように、「台湾の祖国復帰」を実現すれば、習近平は歴史に名を刻むことができます。

 ところが国民党政府は1980年代に戒厳令を廃止し、その後の台湾は民主化されてしまいました。大統領に当たる総統は国民の直接選挙で選ばれ、親中派の国民党と独立志向派の民進党が交互に総統を出しています。「台湾が反乱軍の占領下にある」という論法はもはや通用せず、台湾の民族自決権は台湾人自身が握っているのです。現在の台湾総統は蔡英文。独立志向派の民進党の総統です。この蔡英文総統が再選をかける総統選挙が、来年1月に迫っています。

米国は台湾関係法改正とF-16戦闘機売却を決定

 1972年のニクソン訪中以来、米国は台湾から中華人民共和国へと乗り換え、北京政府の「1つの中国」という原則に理解を示し、台湾との外交関係を断ちました。その一方で、米国議会は台湾関係法を制定し、「連絡事務所」の名目で事実上の大使館を維持し、軍事援助も継続してきました。いわば二股をかけてきたのです。

 地政学的に見れば、台湾とフィリピンの間のバシー海峡は、東シナ海と西太平洋を結ぶチョークポイント(戦略的要地)であり、中東から日本に石油や天然ガスが運ばれるシーレーンです。中国人民解放軍が台湾に進駐すれば、沖縄やフィリピン、グアムの米軍に重大な脅威を与え、日本経済の命綱をも握ることになるでしょう。台湾の地政学上の重要性については、拙著『日本人が知るべき東アジアの地政学』でも解説しています。興味のある方はぜひご一読ください。

 習近平政権が南シナ海で展開したサンゴ礁の領土化作戦は、米国防総省を警戒させるのに十分でした。トランプ政権になってからの米国は、中国の軍事的台頭を警戒して台湾側への傾斜を強めています。米国議会は台湾旅行法を成立させて台湾要人と米国要人の相互往来を可能にしました。国務省は最新鋭のF-16戦闘機を66機、台湾へ売却することを承認しました。

 これは習近平政権にとっては由々しき事態です。しかし、中国人民解放軍が「台湾のリーダーは選挙で交代する」という現実を無視して占領すれば、台湾人の激しい抵抗を招くどころか、民主国家を武力で圧殺した独裁政権として、中国は西側諸国から糾弾され、制裁を受けるでしょう。米国トランプ政権による貿易戦争で、すでに青息吐息の中国経済が西側諸国全体を敵に回したらどうなるか、「終身国家主席」習近平の側近たちも、その程度の政治判断はできるでしょう。

香港デモは台湾人の独立心を刺激、中国が仕掛けた「世論戦」は敗北間近

 とすれば、習近平政権は、台湾人自身が「中国復帰」を選択し、親中派の総統を選出するように台湾世論を誘導していくしかありません。いわゆる「世論戦」です。そのために中国はツメを隠して紳士的に振る舞い、「中国に復帰しても台湾の今の体制は変わらない、何も心配ないのだ」、と宣伝する必要があります。そこで習近平は「台湾の一国二制度」を打ち出しました。今年(2019年)、年頭の挨拶で習近平は、台湾政策に関する5大原則を発表しています。

・台湾との平和統一を実現する。
・「一国二制度」を台湾に適用する。
・外国の干渉と「台湾独立」分子を排除するため、武力行使をも放棄しない。
・中台の経済的な一体化を進め、平和統一への地ならしをする。
・「中華民族意識」を高め、台湾青年への工作を強める。

この段階で香港の騒乱はまだ始まっておらず、「一国二制度」は少なくとも表面的には上手くいっているように見えました。香港程度の自由を謳歌できるのなら、台湾が中国にのみ込まれても問題ないのではないかという楽観論が、台湾でも一定の支持を集めていました。台湾の経済は日本以上に中国に依存しており、政治的独立より、経済的利益を重視する経済界は基本的に親中派です。

 日本のシャープを買収して話題になった鴻海(ホンハイ)精密工業(以下、ホンハイ)会長の郭台銘(テリー・ゴウ)が、4月に国民党の総裁候補として名乗り出た時、与党民進党の党内対立で蔡英文総統は指導力を失い、来年の総統選での再選が危ぶまれていました。ホンハイは中国国内にiPhone製造工場などを展開して100万人を雇用している台湾企業です。彼自身の政治思想はともかく、中国共産党に首根っこをつかまれていることは間違いありません。習近平の「世論戦」通りに、台湾は中国との平和統一、一国二制度へ舵を切ろうとしていました。

 この流れに急ブレーキをかけたのが、6月に始まった香港の騒乱でした。蔡英文総統はいち早く香港市民にエールを送り、自身のフェイスブックで「一国二制度は失敗だった」と断じました。これまで一国二制度に幻想を抱いていた台湾の無党派層は、香港警察によるデモ隊弾圧の映像を見て冷や水を浴びせられ、ホンハイ会長の郭台銘の支持率は失速し、総統候補を決める7月の国民党予備選で敗退しました。

 逆に追い風を受けた民進党は党内対立を乗り越え、蔡英文総統の再選へ向けて意気軒昂です。香港の運命はいまだ不透明ですが、独裁に反対する香港市民の行動が東アジア全体、特に台湾に大きな影響を与え、歴史を動かしたことは間違いありません。

韓国は見捨てるが台湾は見捨てない

「独裁から自由へ」という東アジアの大きな歴史の流れに背を向けているのが韓国です。選挙で選ばれた文在寅政権は、一度も選挙で指導者を選んだことのない北朝鮮との「祖国統一」に邁進しています。金大中政権時代の文在寅が、朝鮮労働党員として当時の北の指導者・金正日に忠誠を誓う文書に署名している史料も出てきました(「月刊Hanada」 2019年10月号 篠原常一郎氏の記事)。その真偽を確かめる手段を私は持ちませんが、「さもありなん」と思います。

 文在寅政権は、同じ自由主義陣営だったはずの日本との関係を、「歴史カード」を振りかざして破壊し続けています。自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射、日本製高純度フッ化水素の横流し黙認、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄、竹島での韓国軍の上陸訓練……日本が憲法上「平和を愛する諸国民の公正と信義」に自らの安全を委ね、「戦争のできない国」だから「遺憾の意」で済んでいますが、まともな主権国家であったら韓国を経済制裁の対象にしているでしょう。

 文在寅政権の最終目標は、米韓同盟の破棄と在韓米軍の撤収です。8月末、韓国の国家安全保障会議(NSC)は、米軍基地の早期返還を求めることで合意しました。朝鮮戦争で北朝鮮軍の南侵から韓国を守った米軍に、「出て行け」といっているわけです。

韓国の挑発に対してトランプ政権はどう出るか?

「よし、わかった。出て行こう」と応えるでしょう。トランプは当選前から在外米軍基地の縮小と、同盟国の負担増を繰り返し主張しています。7月にフランス・ビアリッツで開かれたG7首脳会合でのことです。トランプ・安倍会談でトランプは、米韓合同演習を「戦争ゲームだ」と非難する金正恩の手紙を紹介し、「私もあれ(合同演習)はカネの無駄だと思う」と発言しています。

 ニクソンからオバマまでの米国の歴代政権は、「米韓同盟は死守するが、台湾への中国の浸透は黙認する」という立場を取ってきました。しかしトランプ政権はこれを逆転させ、「台湾を同盟国として扱い、韓国への北朝鮮の浸透は黙認する」という方向に切り替えたのです。

「韓国は見捨てるが、台湾は見捨てない」というトランプ政権の決定が、習近平政権とのすり合わせの上に行われた決定なのか。「台湾との統一」で歴史に名を刻みたい習近平が、これを容認するとは思えません。だとすれば、米中関係は今後ますます悪化するでしょう。

 もはや米韓同盟は死に体となり、代わりに米台同盟が浮上します。この東アジアの激動期に(1)日本はどう動くべきか?(2)中国に関する軍事情報の共有のため、日台軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を締結すべきか?(3)自衛隊の台湾駐留は可能か?――等々、考えるべきことはたくさんあります。もはや韓国に関わっている暇はないのです。

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 本書では地政学を通じて、東アジアで今後数十年内に起こる動きを予測します。そこには朝鮮半島の統一、米朝接近、東アジア海洋国家連合の形成など、興味深い図式が見えてくるのです。

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