『欧州議会選挙2024、「極右」「EU懐疑派」大躍進の理由…EU市民は何を思って右派に票を投じたのか?』(6/14現代ビジネス 川口 マーン 惠美)について

6/14The Gateway Pundit<WATCH: Biden Camp Panics, Demands Social Media Censor ‘Out of Context’ Video of Joe Biden Wandering Off at G7 Summit – Then a Longer Clip Emerges and It’s Much Worse=観察:バイデン陣営がパニックに陥り、ソーシャルメディアにジョー・バイデンがG7サミットで徘徊する動画の「文脈外」の検閲を要求。–その後、より長い動画が登場し、事態はさらに悪化>

こんな認知症のお爺さんに米国の命運を託して良いのか?

民主党とメディアの複合体は、ジョー・バイデンを守るために全面的なダメージコントロールに取り組んでいる。

左派メディアは、保守系メディアのサイトがバイデン氏の話題の動画を脈絡なしでシェアしたと主張した。

よろめきながら歩くジョーの長いビデオクリップはさらに恐ろしい。

https://x.com/i/status/1801347846974661062

バイデン陣営の広報担当者エイドリアン・エルロッド氏は、ジョー・バイデン氏が放浪している動画を拡散したことを「偽情報」と呼び、「ソーシャルメディアプラットフォーム」に検閲を要求した。

もちろん、ジョー・バイデンは保守的なメディアを検閲し、沈黙させたいのです。

ジョー・バイデンは、大統領選挙の直前の2020年10月にソーシャルメディアを利用してハンター・バイデンの地獄からのラップトップを検閲しようとした。

ソーシャルメディア大手はトランプ陣営の「オクトーバー・サプライズ」をブロックし、地獄のラップトップを検閲した。

イーロン・マスクのXはビデオを検閲しないので、バイデン陣営はパニックに陥っている。

https://www.thegatewaypundit.com/2024/06/watch-biden-camp-panics-demands-social-media-censor/

6/14Rasmussen Reports<Arizona: Trump 47%, Biden 40%=アリゾナ州:トランプ47%、バイデン40%>

ジョー・バイデン氏が4年前に勝利した激戦州では、アリゾナ州でドナルド・トランプ前大統領が7ポイントリードしているが、上院では接戦になる可能性が最も高い。

ラスムセン・リポートによる新しい電話とオンラインの調査によると、もし今日選挙が行われた場合、アリゾナ州の有権者の47%がトランプ氏に投票し、40%がバイデン氏に投票するとのことです。9%は他の候補者に投票し、3%は未定です。

無所属のロバート・F・ケネディ・ジュニア、コーネル・ウェスト、緑の党候補のジル・スタインを加えた5者対決では、アリゾナ州ではトランプ氏が41%、バイデン氏が37%、続いてケネディ氏(10%)、ウェスト氏(2%)、スタイン氏(1%)となり、7%が未定となる。

一方、引退するキルステン・シネマ上院議員の米国上院議席を巡る争いでは、共和党候補の有力候補カリ・レイク氏が民主党下院議員ルーベン・ガリェゴ氏に僅差で続いている。直接対決では、ガリェゴ氏の得票率は44%、レイク氏は41%で、他の候補者に投票すると答えた人は5%、未定が10%となる。緑の党候補アルトゥーロ・ヘルナンデス氏を投票用紙に加えると、アリゾナ州上院選挙はさらに接戦となり、ガリェゴ氏が40%、レイク氏が39%、ヘルナンデス氏が4%、他の候補者が3%、未定が13%となる。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/public_surveys/arizona_trump_47_biden_40?utm_campaign=RR06142024DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

6/15希望之声<陈世民:博明建议台湾威慑中共=陳世民:ポッティンジャーは、台湾に中共抑止を勧告>台湾を武力で征服するという中共の意図がますます明らかになる中、元米国国家安全保障副大統領補佐官マシュー・ポッティンジャーは、中共はロシアのウクライナ侵略から教訓を学び、台湾侵攻を決定したら、まず残存兵力を残さずに全面戦争を開始すると警告した。中共指導部の習近平が過度の楽観主義で安易に台湾に対して戦争を仕掛けないよう、台湾は何としても強力な抑止力を構築すべきだと主張した。

6/13、ポッティンジャーは台北で行われた新刊『沸騰する国の守り:台湾を守るための緊急行動』の出版記念式典に出席し、台湾と国際社会は、中共が台湾海峡を乗り越えられない「国の守り」にするために、あらゆる努力を尽くし、最大限の準備をしなければならないと強調した。

台湾への武器売却も増やさないと。

https://www.soundofhope.org/post/820591

6/15阿波羅新聞網<辱共/美国智库1张图秒“辱华”= 1枚の写真で共産党を侮辱/米シンクタンクは1枚の図で「中国を侮辱」>米国のシンクタンク、ヘリテージ財団は先に発表した「2024年経済自由度指数」では、184の経済実体中、台湾が世界4位、中国は後の方の154位だった。

金融メディア「Visual Capitalist」は最近、このデータを視覚化し、台湾と中国の違いを色分けして表示しており、台湾国旗も図上にあり、経済面で天と地の差があることがわずか1秒でわかる。

「Visual Capitalist」は、経済的自由という概念が、個人や企業の経済的意思決定の自由度を評価するための重要な枠組みであると指摘している。経済的自由度が低い国では、政府が自由に強制や制限を課し、個人や企業の選択を制限し、最終的には繁栄を妨げている。

米国のシンクタンクであるヘリテージ財団は、スコアが80以上の経済を自由経済、70~79.9がほぼ自由経済、60~69.9が中程度の自由経済、50~59.9がほぼ不自由経済、0~49.9が圧制経済であると分類している。

報道は、世界で80点を超え、経済的に自由な国とみなされているのは4カ国(アイルランド、シンガポール、スイス、台湾)だけだと指摘した。

なんせ賄賂尽くしの国だから、経済的自由度は賄賂次第となる。

https://www.aboluowang.com/2024/0615/2067500.html

6/15阿波羅新聞網<小心!中共国抓间谍运动愈演愈烈—中共国安部最新公开两起谍案 情节可谓脑洞大开=気をつけろ!中共国のスパイ捕獲作戦が激化―中共国家安全部は最近、衝撃的な2件のスパイ事件を明らかにした 情況は衝撃的>中国の軍事史愛好家は、近くのリサイクル店で 1 ドル未満で 4 冊の古い本を購入し、驚くべき発見をしたようである。それは、それらが機密軍事文書であったということである。彼は非常に警戒しており、軍事機密がスパイに漏れないよう抜け穴を塞ぎ、それを国家に引き渡した。

AP通信によると、中国国家安全部は木曜日にこのニュースをソーシャルメディアに投稿し、この事件を通報するためにホットラインに電話した退職男性を称賛した。同部は張という姓のみを明らかにし、文書の内容については明らかにしなかった。

「張という姓の人は、この国の軍事機密書を『買って』持ち帰ったことを幸運だと感じている。なぜなら、もしそれが下心のある誰かに買われたら、悲惨な結果になるだろうからだ!」

多分機密のレベルで言えば大したことはない書籍と思う。

https://www.aboluowang.com/2024/0615/2067487.html

6/15阿波羅新聞網<多信号坐实!中共正在为攻台进行全方位备战=多くの信号を確認!中共は台湾攻撃に向けて万全の準備を進めている>米議会傘下の米中経済安全保障検討委員会(USCC)は6/13、中国が台湾海峡での潜在的な紛争に備えているかどうかを問う公聴会を開催した。多くの専門家は、中国は台湾海峡での紛争と米国との直接戦争という極限状況に備えており、米国は軍事、金融、エネルギー、食糧などの中国の備蓄能力や戦争動員の変化の収集と監視を強化する必要があると述べた。

米中経済安全保障検討委員会のメンバーであるクリフ・シムズは公聴会で、「中共総書記の習近平は中国人民解放軍、党指導部、中国人民に勇気を持って戦うよう促している。これは毛沢東時代のスローガンで、このスローガンは、紛争に備え、戦時に軍民資源を動員する能力を向上させることを目的としている」と。

同氏は、中国の平和破壊に対する最も深刻な脅威である台湾への軍事侵略に対して、中国の動員能力の向上が非常に重要であると指摘した。

「米軍各軍および情報機関の指導者は、人民解放軍が戦争の準備が整う時期についてさまざまな予測を立てており、早ければ来年になる可能性があるとの見方もある。したがって、われわれは危険な時期を迎えている。中国が戦争への能力を向上させ続けているのは、台湾と中国を統一するという習近平の公約を果たすためである。たとえ強制や脅迫が失敗したとしても、武力を使うのは惜しまないだろう」とシムズは語った。

日本に準備と覚悟は?

https://www.aboluowang.com/2024/0615/2067475.html

6/14阿波羅新聞網<习近平急设局“融台救市” 国安单位曝:让台湾人救中国经济=習近平は「市場を救うために台湾を溶かす」計画を緊急に策定、国家安全部門が明らかに:台湾人に中国経済を救わせよう>中国海峡フォーラムは15日に福建省で開催され、台湾の政党代表、主催者代表、業界代表、地域社会の指導者が招待され、国民党陣営の連勝文がグループを連れて参加する。国家安全部門はまた、「市場を救うために台湾を溶かす」が中国の新たな主軸になり、同フォーラムは、福建省でのいわゆる「海峡両岸総合開発実証区の構築」を「支援」するという目標を掲げ、中国当局は、昨年のさまざまな政策導入以降の状況を説明し、中国当局は台湾人に対し、アモイなどで住宅を購入することを正式に奨励する予定で、これは台湾人にとって中国経済を救うモデルとなるだろう。

値下がりが見えているのに買う台湾人はいない。

https://www.aboluowang.com/2024/0614/2067324.html

6/14阿波羅新聞網<川普提议“全面关税政策”取代所得税 公司税拟降至20%=トランプは、所得税に代わる「全面関税政策」を提案、法人税は20%に引き下げ予定>関係者が米共和党大統領候補のトランプ前大統領との非公式会談後にCNBCに語ったところによると、トランプは13日に米国の所得税に代わる「全面関税政策」を導入する考えを提案したという。別の関係筋は、トランプ大統領がワシントンのキャピトルヒル・クラブで共和党議員らと会った際、交渉力を高めるためと、悪者に対処するために関税を利用することについても話していたことを明らかにした。

悪者とは当然中共。

https://www.aboluowang.com/2024/0614/2067311.html

何清漣 @HeQinglian 8時間

あなたにとってのウイン・ウインの総括:

  1. あなたは国を指しているのではないと主張しているが、私は元の図を出す。外交部は国の最高外交機関ではないのか?
  2. あなたは、不当なことをした人はベンチマークにしないと言ったが、教えよう。国、家庭、個人は同構造だが、その違いは大きく、国には儀典局がある。
  3. あなたは、1つの部門には 1つのルールがあると言うが、儀典局はルールを頻繁に変更し、毛沢東時代と鄧小平時代の変化を持ち出した (あなたは実際には服装の変化についてしか知らない)。

引用

全メディアニュースチャンネル 米国暁言フォーラム Cheyenne’s Forum @cheyennexli 8 時間

返信先:@HeQinglian

  1. 毛沢東時代の外交と鄧小平時代の外交に大きな違いはあるのか?
  2. 今日の議論は特に有益だと思う。我々はウイン・ウインにある😊 ありがとうございます。

何清漣 @HeQinglian 7時間

  1. あなたは戦国時代の列国と今の中華人民共和国とは違うと言ったが、あなたの論理によれば、規模や政治体制が異なる国は異なる扱いを受ける必要があるなら、国連の一国一票制度は廃止すべきかどうか? (つまり、投票権は民主主義、人口、政治体制などを考慮する必要がある)。あなたは答えずに、Win-Winの状況だとだけ言った。

勝ちにすればいい、あなたが喜ぶなら。

何清漣 @HeQinglian 8時間

国家間の礼儀について話すときは、過去の出来事についていくつか触れてみよう。

習近平が国家主席として初めてロシアを訪問した際、彭主席夫人がロシア訪問中にロシアの歌を歌い、アーティストとしての過去のパフォーマンスを投稿するのではないかという噂が流れた。

その時、私と何人かのツイ友は、身分の違い、いくら主席夫人がエンタメ業界を愛していても、国賓訪問中に歌うことは許されない、ということについて話し合っていた。

噂は虚偽であり、歌は唄われなかった。

何清漣 @HeQinglian 2時間

人類の歴史における多くの血なまぐさい出来事は、数回の十字軍やユダヤ教とキリスト教の間の紛争など、宗教紛争の結果として発生した。

このため、米国は建国時に宗教の自由を特に重視した(ジェファーソンの有名な言葉)。第二次世界大戦後、世俗政府は基本的に宗教団体がカルトかどうかを定義せず、犯罪行為を行っているかどうかに基づいてのみ取締った。一般に、某組織をカルトと定義すると大規模な人権迫害が伴うと考えられている。

引用

乗現 @falunverse 15h

虞超、何清漣女史は、「教義は関係していない」、「元同修者たちと多くの議論を行った」と述べ、これは「カルト」の定義は教義から切り離すことはできないことを意味している。

マネーロンダリングや神韻などの行為は、教義と関係がなければ単なる犯罪であり、カルトは成立しない。神韻が「カルマの除去」という教義を児童虐待に利用するのは当然のことになるだろう。

もしあなたが事実だけを話し、教義を否定しないなら、他の人はあなたがまだ車輪の宗教を実践しており、あなたの「憎しみから生まれた献身」は確かな根拠があると考えるだろう。

もっと見る

何清漣 @HeQinglian 4時間

今からあなたの顔を平手打ちする:

《現代中国における社会的アイデンティティの危機 – 「法輪功」事件の啓示》

http://heqinglian.net/1999/05/20/falungong/

記事はずっとここにある。

そこで議論されているのは、「法輪功を脱退した」人々が今でも自分たちが賢いと思っていること、そして当時私が間違っていると思っていたことである。

今、私が当時よりも深く理解しているのは、大衆を啓発するのは決して知的エリートではなく、大衆よりも少しだけ賢く、大衆のニーズを理解している人々であるということである。

このアカウント所有者は投稿を閲覧できるユーザーを制限しているため、あなたはこの投稿を閲覧できない。

何清漣 @HeQinglian 4時間

私が顔を殴るとすぐに、こやつはすぐ逃げて主動的に私をブロックした。まだもう一つある。自分で離れるのか?

正直に言うと、程暁農はこれらのメディアのインタビューに応じるのにあまりにも多くの時間を費やし、多くの重要なことを遅らせた。私は本当にインタビューはあまり受けないでいる。

何清漣 @HeQinglian 4時間

法輪功について最後に一言:

法輪功は確かに設立以来最大の危機を経験している。

  1. 虞超事件は単なるきっかけにすぎない- これは「内部」の問題である。最近は損切りが難しいようである。
  2. NY南部地区検察庁による起訴は、非常に重い濡れたわらの束を追加するようなものであり、これは法輪功に米国だけでなく深刻な影響を与えている。台湾は法輪功の第二の拠点であり、米国の影響が台湾に続く可能性が高い。

私自身が考えるべき問題は、「資産」というキーワード。

川口氏の記事では、EU委員会委員長は選挙で選ばれていないとすると選定プロセスはどうなっているのか?グローバリストのWEF辺りが裏で選出?それだと問題。

何でも選挙で選ぶのが正しいかというと、NY州マンハッタン地区検事のブラッグを見るとそうは思わなくなる。不正選挙をして恬として恥じない政治家を見てもそう思う。人間は理想にはなかなか近づけない。

記事

5年に一度の欧州議会総選挙

6月9日(正確には6〜9日)、EUの欧州議会の5年に一度の総選挙が実施された。

欧州議会では、同じような考えの党が集まって政治会派を組んでいるが、今回は事前から“保守”会派の伸びが予想されており、結果として、その通りになった。しかも、極右・国家主義の会派として問題視されているID(アイデンティティと民主主義)や、EU懐疑派であるEDR(欧州保守改革グループ)が票を伸ばした。

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IDには、フランスのマリーヌ・ルペン氏の党である「国民連合(RN)」や、イタリアのメローニ首相の党「イタリアの同胞(Fdl)」やサルヴィーニ氏の「同盟(Lega)」、オランダのヴィルダー氏の自由党(PVV)、オーストリアの自由党(FPÖ)など、中道保守や左派やメディアが日頃から極右として忌避している党が、軒並み所属している。

これまでは、ドイツのAfD(ドイツのための選択肢)もID会派に属していたが、現在は、筆頭候補者だったクラー氏の選挙運動中のトンデモ発言「SSの全員がナチだとは思わない」のせいで締め出されている。だから、今のAfDはひとまず無所属だ。

フランスでは、ルペン氏の国民連合に大敗したマクロン氏が、まだ最終選挙結果が出てもいないうちに、早々と解散総選挙に舵を切った。吉と出るか、凶と出るかは、霧の中。ドイツメディアはマクロン氏のこのアクションを、「前方への敗退」などとクールに評していたが、そもそも解散総選挙をしなければならないのはドイツのショルツ首相(社民党)の方だ。

社民党はすでに前回19年の欧州議会選挙で支持率を11.5%ポイントも減らし、16%を切っていたが、今回は14%にも届かなかった。岸田首相も支持率が下降の一途だが、上には上(下には下?)がいる。要するにドイツでは、支持率14%足らずの政党が国政を司っているわけだ。

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ちなみに、社民党の筆頭候補だったカタリーナ・バーリー氏は何の存在感もない政治家だが、今回、自党の惨敗に驚き、「選挙前の素晴らしい雰囲気と、選挙結果があまりにも違う」と戸惑っていた。普段から、ファンクラブのようなお仕着せ政治集会をやっていたため、井の中の蛙になってしまったらしい。

挙句の果てに、「ベルリンからの応援がなかった」と、負けはショルツ首相のせい。確かに直近のアンケートでは、国民の8割近くが「ショルツ首相の仕事ぶりに不満足」という結果が出ており、首相の応援がかえってお荷物となった可能性はある。

緑の党の致命的な誤算

また、緑の党も壊滅的に票を減らした。同党は、前回19年の欧州議会選挙では20.5%の高得票を記録したが、今回はほぼ半減で11.9%(もう一つの与党である自民党は、元々支持率が低かったが、今回は一応、その低いレベルを維持)。

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5年前の緑の党は、温暖化で地球が人間の住めない惑星になるというホラー的シナリオを拡散。多くの素直なドイツ国民はそれを信じ、人類の最重要課題は温暖化を止めることだと張り切った。その結果、子供たちは金曜日に学校をサボり、気候保護を叫んでデモ(=Fridays for future)に明け暮れたが、それを主導し、鼓舞していたのが緑の党だった。

当時、緑の党は、これら若い人たちが選挙権を持てば、皆、自分たちに投票すると思ったらしく、参政年齢を下げるよう強く主張していた。そして、実際に、今回の欧州議会選挙では16歳から選挙権が与えられた。

ところが、実は若者たちの心はすでに緑の党から離れており、それどころか、AfDへの投票率は、年齢別で見た場合、16歳から24歳が一番高いという正反対の現象が起こった。

若者は夢見がちだが、夢から覚めるのも早い。若者を将来の自分たちの票田とみなし、せっせと耕していたつもりの緑の党にとってみれば、致命的な誤算だった。

若者たちはしっかりと見ていたのだ。緑の党の見果てぬ夢が、誤ったエネルギー政策で電気代を高騰させ、過激な脱炭素政策で産業を破壊し、行き過ぎた自然保護で農家を苦しめ、さらには国民の私生活まで支配し始めていたことを。

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そして、その結果としての景気の減退、雇用の縮小、さらには寛容過ぎる難民政策による治安の急速な悪化をいち早く感じたのが、若者たちだった。これから就職し、人生設計をしなければならない彼らが、これ以上、緑の党の夢に付き合えるはずもなく、踵を返したのは当然のことだったかもしれない。

しかし、緑の党はそんな現状を尻目に、ウクライナ戦争が始まると従来の平和主義までかなぐり捨て、「国民がどう思っても構わない。我々は正しいことを断行する(ベアボック外相)」と、ウクライナへの武器の供与と対ロシア徹底抗戦を叫んでいた。施政者が有権者の意思を無視するのは独裁政治だ。

極左BSWと極右AfDの共通点

さて、では、AfDはどうか?

この党は、結党当時からさまざまな批判を浴び続けてきたが、最近はそれが、与野党、さらには官庁や司法まで巻き込んで、弾圧と呼べるほど激しくなっている。

今回の選挙直前には、AfDの筆頭候補であった2名が、中国およびロシアとの癒着を疑われて、選挙運動ができない状況にまで追い込まれ、ドイツのあちこちでは、“反AfD”、“民主主義防衛”を謳ったデモが大々的に繰り広げられた。

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ただ、これでAfDが駆逐されたと思ったのは早とちりで、多くの有権者はそれでもAfDに票を投じたのである。

現在、AfDは15.9%の得票で、CDU/CSUに次ぐ第2党だ。旧東独地域に限れば、5州全てで第1党である。9月には、そのうちの3つの州で州議会選挙が実施されるから、今後、この地域でのAfD弾圧はさらに増すはずで、治安の乱れが懸念される。

一方、興味深いのは、今年1月にできたばかりの左派の新党BSW。極左といわれた左派党からの分岐党で、代表はサラ・ヴァーゲンクネヒトというカリスマ才媛(54歳)。理論家としても、勇敢さにおいても、誰にも引けを取らない超インテリだが、基本的には共産主義者だ。

そのBSWが、AfDと並んで旧東独で強い。出来立てホヤホヤの党なのに、一気に6.2%の票を取り、出身党である左派党をほぼ潰してしまった(左派党の得票率は2.7%)。興味深いのは、極左と言われるBSWと、極右と言われるAfDに多くの共通政策があることだ。

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ちなみに、既存の政党はBSWのことを極左と位置付けてはいるものの、“極右”のAfDほどは攻撃しない。その第一の理由は、このBSWを、旧東独地区でAfDに対する当て馬にしようと思っているからだ。つまり、CDUも社民党も、自分たちの勢力を保持するために、いずれBSWを自分たちの陣営に引き込もうという腹づもりなのだ。

既存の政党は、AfDを締め出している限り、過半数を確保するためには、政治の原則も民意も無視したこういう野合のような連立を組むしかなくなる。要するに、AfDに対するなりふり構わぬ攻撃というのは、民主主義のためでも、自分たちの納得する政治のためでもなく、彼らがこれまで皆で構築してきた快適な世界と、そこにまつわる利権を失うことへの恐怖の表れであるといえる。

EUが壊れても、ヨーロッパは壊れない

さて、これらドイツの政治状況の変化が、今後、いかにEUの政治に反映されるかというと、残念ながらドイツの政治力は急激に弱まっており、良い意味でも悪い意味でも、あまり期待できない。

ただ、EUの運営は、各国が人口や経済規模に応じて拠出するお金で賄われており、ドイツの負担が一番多い。そうでなくても、現在、ドイツの税負担は世界で2番目に重いと言われ、しかも、国民の間では貧富の差が急速に広がっている。そんな中、多くのお金がEUに流れ、しかも影響力が低下するなら、ドイツ国民にとっては悲劇だ。

なお、EUのもう一つの問題は、EUの行政府(=内閣)である欧州委員会の存在。欧州委は、加盟国27ヵ国の27人の委員(=EUの各大臣に相当)で形成され、現在の委員長は、フォン・デア・ライエン(CDU・女性)だ。

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欧州委のメンバーは国民の選挙を経ずに決まり、その委員長は、全加盟国の首脳が密室で決める。しかも理不尽なことに、欧州委員会の権限は、選挙の洗礼を受けた欧州議会よりも強く、また、密室で決められた委員長が絶大な権力を持つ。EUが民主的な組織ではないと言われる所以だ。

実は前回の19年の時も、委員長には違う人が就任すると思われていたが、蓋を開けてみたらフォン・デア・ライエン氏となった。そして5年後の今、氏の評判は壊滅的に悪いが、そんなことはお構いなしに、何が何でも委員長続投を狙っている。その氏が、自身に対する支持を取り付けるため、各国首脳とさまざまなディールを行っていることは想像に難くないが、極右と言われるイタリアのメローニ首相に接近している様子が報じられた時は、さすがに保守陣営の顰蹙を買った。

なお、今回の欧州議会選挙では、極右の台頭でEUが壊れ、さらにはヨーロッパの民主主義が危険に晒されるなどいう警告が盛んになされたが、選挙結果を見た限り、ヨーロッパの多くの住民はそんなことは思っていない。その反対で、彼らは民主主義を守るつもりで、右派に票を投じたのではないか。EUが壊れても、ヨーロッパは壊れない。

いずれにせよ、口先だけで民主主義を叫ぶ腐敗政治家には退場してほしいというのが、EU市民の本音だ。その筆頭が、欧州委員長のフォン・デア・ライエン氏や、ショルツ首相ではないかと疑っているドイツ国民はかなり多いと、私は見ている。

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