3/14日経ビジネスオンライン 鈴置高史『朴槿恵外交は「暴走」から「迷走」へ どうせ、我々は「米中の捨て駒」なのだ』について

韓国は愚かですから、自分が大国をいいように操っていると思っていましたが、逆に米国からTHHADで梯子を外され、北とは秘密交渉で韓国は梨の礫の状況に置かれました。事大主義の咎めが出た形です。

クリントン政権時の北爆を断った韓国が道を誤ったとしか思えません。覚悟のない国はダメです。北は失うものがないので自由度が高くなります。韓国は守るべきものが見えていません。ですから保守派と雖も、反日に血道をあげ、逆に日本人の韓国嫌いは進んでいっているように思えます。

http://www.sankei.com/politics/news/160312/plt1603120010-n1.html

韓国嫌いの数字について、まだまだ数字上は低く感じます。友人の話を聞くと嫌いになっている人が増えています。韓国は中国の手先になって、反日を世界中に広めていますし、日本にいる所謂在日も日本共産党と組んで日本弱体化を図っています。国民も真実を知らされればもっと下がるのでしょうが、偏向したメデイア(新聞・TV)からだけ情報を取っていますと、正しい判断ができなくなります。

米国が朝鮮半島から足抜けするかもしれないとのこと。いい加減「火病」に振り回されるのは御免と思ってきたのでしょう。朝鮮戦争時の韓国軍の戦いぶりを見ていたらそんなものは分かっていたでしょうに。米国は如何に日本を恐れていたかという事です。反日をやらせ放題にしてきましたから。

それに引き換え今の日本は足抜けならぬ腰抜けばかり。日本の中枢が保身の官僚に牛耳られているようでは。財務省・外務省・文科省が三馬鹿ならぬ三悪トリオです。彼らをコントロールできる政治家がいないのが問題。国民主権が泣きます。でも「国家は国民に見合った政府しか持てない」と言われますので止む無しなのかと。

日本も傍観者の立場でいられるはずがありません。韓国が中国側に付いたなら、中国の軍事膨張を防ぐ自由主義諸国の最前線は日本と台湾になります。それを頭に描きながら外交をして行きませんと。やはりATO(Asian Treaty Organization)の早期創設が望まれます。ASEAN諸国とも連携して中国封じ込めを図ることが肝要です。

今度の参院選では与党+αで議席の2/3を取り、憲法改正の議論を俎上に載せ、国民投票まで持って行きたい。先ずは96条の改正から。自衛隊の国軍化より、硬性憲法を修正しないと。クライン孝子の『敗戦国・日本とドイツ 戦後70年でなぜ差がついたのか』を読みますと、1949年基本法制定から1997年まで44回も改正してきたとありました。世界の動きに機動的に対処するにはすぐに憲法改正できる仕組みにしないと。左翼メデイアの報道と違い、国民レベルでは2度の大震災もあり、自衛隊が如何に頼りになるか分かっていますので、9条改正は後で良いと思います。

しかし、民主党と維新の党の合併後の名前が民進党とは。台湾の民進党は国民党独裁の中で戦って政党を立ち上げた訳で、彼らにそんな覚悟もないでしょう。中味は共産党と同じく反日売国政党です。騙されてはいけません。民主党にも保守派が居ると言っても、姿が見えません。間違っても投票することのないようにしたいです。

記事

前回から読む)

 米国を離れ、中国に向けて「暴走」していた韓国。北朝鮮の核問題を巡り米中が取引に動くと、今度は「迷走」し始めた。

「南シナ海」とも交換?

前回は、韓国が「自分はのけ者か」と疑心暗鬼に陥ったという話で終わりました。

鈴置:朝鮮半島の未来を自分とは関係なく、周辺国が話し合って決めるのではないか――との恐怖です。

 きっかけは、米中が北朝鮮に対する国連制裁案を固める際、在韓米軍に導入予定の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD=サード)を交渉カードに使ったことでした。

 仮に、米国が満足できるほどの対北制裁を中国が実行したら、THAAD配備はなかったことになるかもしれません。それに、米中の取引の場はもっと広いと見る向きもあります。

 在韓米軍へのTHAAD配備と、中国が現在進めている南シナ海での対空ミサイル配備とを交換条件に米中が交渉する――との観測まで韓国紙に載り始めました。

 韓国は梯子を外されかけています。米国の顔色をうかがい、中国の報復まで覚悟して配備を容認したというのに……。これでは朴槿恵(パク・クンヘ)大統領はピエロです。韓国人の米国に対する猜疑心は膨らむ一方です。

WSJが抜いた米朝秘密接触

—それに加え、米国と北朝鮮が2015年末に、国交正常化を念頭に置いた秘密交渉に入りかけていたことが明らかになりました。

鈴置:ウォールストリートジャーナル(WSJ)が2月21日「U.S. Agreed to North Korea Peace Talks before latest Nuclear Test」(英語版)ですっぱ抜いたのです。骨子は以下です。

  • 4回目の核実験の数日前、オバマ政権は朝鮮戦争に正式に終止符を打つべく対話を開始することで北朝鮮と秘密裏に合意していた。米国が長い間掲げていた、北朝鮮が先に核武装を削減するとの条件を取り下げてのことだ。
  • 代わりに米国は「北の核兵器」を対話の一部とするよう求めた。しかし、北はこの反対提案を拒絶した。以上は、この動きに詳しい関係者が明かした。

 この記事により、韓国はちょっとした騒ぎになりました。「朝鮮戦争に終止符を打つ」とは、米朝の間で国交を正常化したうえ、平和協定なり不可侵条約を結ぶという意味です。

南ベトナムの二の舞に

—「平和協定」のどこが問題なのでしょうか。

鈴置:交渉で北朝鮮が「休戦協定を結んだだけの状態から安定的な平和体制に移行するのだから、在韓米軍を撤収すべきだ」と言い出すのは確実です。そもそも、それこそが北が平和協定の締結を主張する目的なのですから。

 韓国人、特に保守派は在韓米軍の撤収により南北朝鮮の戦力、あるいは心理的なバランスが崩れたら、北朝鮮が攻撃してくる可能性が高いと信じています。だから安易に平和協定を結ぶなんて、彼らにとってはとんでもないことなのです。

 保守運動の指導者の1人、趙甲済(チョ・カプチェ)氏は北朝鮮の平和攻勢に強い危機感を抱き、このニュース以降しばしば、国民への警告記事を自分のサイトに載せています。

 「韓国が参加しない米朝の平和協定交渉はベトナムの再現だ!」(3月1日、韓国語)では以下のように主張しました。警告のポイントは、平和交渉が「北の核」容認につながる、という点です。

  • 韓国が参加しない米朝の平和協定交渉は、南ベトナムの敗亡を呼んだ「パリ平和交渉」の再現となる。受け入れることはできない。
  • 平和交渉は北の核放棄の後に限って行うべきだ。核の脅威が進行中に平和交渉すれば、北の核武装を事実上、認めることになる可能性が高い。
  • パリ平和協定が北緯17度線の南に進入した北ベトナム軍を認める一方、駐越米軍を撤収させたことにより、(南ベトナムの)共産化につながった。

米国の変節に不意打ち食らう

 今回の「米朝接触」のニュースに、保守派だけではなく普通の韓国人までがショックを受けました。成立しなかったとはいえ、米朝がいったんは平和協定を話し合う交渉に入りかけたからです。

 米韓はこれまで「平和協定」に関する話し合いについて、北朝鮮が先に核兵器を放棄するのなら応じてもよい、との姿勢で足並みをそろえてきました。

 でもWSJの記事によれば、米国は「北の核放棄」と「平和協定」を同時に話し合ってもよい、と姿勢を変えたのです。

 東亜日報は社説「米中のTHAAD・平和協定の気流変化、韓国は不意打ちを食らうのではないか」(2月27日、日本語版)で、そこに危機感を表明しました。

  • 当分は北朝鮮への制裁が続くだろうが、危機的状況がある程度落ち着けば、中国と北朝鮮が6カ国協議と平和協定交渉の並行を提起し、米国も前向きに検討する可能性が高い。
  • 最近、米国の専門家の間では、25年間維持してきた「『先』非核化、『後』平和協定」という対北交渉の枠組みを見直す兆しがある。
  • 制裁だけでは北朝鮮の核問題を解けない現実をあげて、平和協定交渉が必要だとする主張も少なくない。ロシアも平和協定の必要性に共感している。
  • しかし、平和協定は北朝鮮が主張する在韓米軍の撤収、米朝国交正常化などと連動している。北朝鮮が核を放棄するまで、韓国は受け入れられない。

中国も平和協定を推奨

 韓国人の悩みをさらにかき立てたのは「平和協定」締結に向け、中国も露骨に動き始めたことです。

 WSJが特ダネを報じる4日前の2月17日、王毅外相は北朝鮮に核放棄を求めるだけではなく、休戦協定を平和協定に転換する協議を並行して進めるべきだと語りました(「表・THAADを巡る米韓中の動き」参照)。

1月6日 北朝鮮、4回目の核実験
1月7日  
朝鮮日報、社説で核武装を主張
与党セヌリ党幹部2人、核武装に言及
1月13日 朴大統領、国民向け談話で「THAAD配備は国益に基づき検討」
2月7日  
北朝鮮、長距離弾道ミサイル実験
韓国国防部「THAAD配備に関し、米国と公式協議に入る」
中国外交部、北朝鮮と韓国の双方の大使に抗議
Global Times社説「配備すれば戦略・戦術の両面で軍事目標に」
2月16日  
環球時報・社説「配備すれば韓国は中・米の碁盤の石だ」
朴大統領、国会演説で「配備の協議開始も抑止力の一環」
2月17日 王毅外相、平和協定締結のための米朝協議を提唱
2月21日 WSJ「2015年末、米朝が平和協定に関し秘密交渉」
2月23日 米国、配備に関する合同実務団結成のための約定書交換を突然に延期
2月24日 ケリー国務長官「配備に汲々としない」
2月25日 ハリス米太平洋軍司令官「必ず配備するわけではない」
3月2日 国連安保理、対北朝鮮制裁を採択
3月4日 米韓、配備に関する合同実務団結成のための約定書を交換

 

 こうした動きを考え合わせ韓国人は、自分の知らないところで米・中・北が談合して、勝手に話を進めていくのではないかと疑いを持ったのです。

—疑り深いですね。

鈴置:韓国には、米国の対北朝鮮政策がぶれ続け、それにより自分たちは引きずり回されてきた――との根深い不信感があります。

空爆考えたクリントン

 朝鮮日報の社説「政府は米朝の平和協定論議をちゃんと知っていたのか」(2月23日、韓国語版)がその思いを吐露しています。

末期のオバマ(Barack Obama)政権が北朝鮮との交渉に乗り出す考えを少しでも持っているのなら、我々は見過ごすことができない。過去20年間、米国の対北政策は制裁と対話の間で揺れ動き、別段の成果を生めなかった。

北の核施設の空爆まで考えたクリントン(Bill Clinton)政権は1994年、カーター(Jimmy Carter)元大統領の訪朝を期に、北朝鮮と電撃的にジュネーブ合意を結んだ。

しかし、北がこの約束を破ったため、次のブッシュ(George W. Bush)政権は強硬策に転じた。もっともこの政権も、末期に方向を変えた。

オバマ政権も北との合意が破れると「戦略的忍耐」に転じた。持続性のない対症療法を繰り返しては、北の偽装平和戦略に利用されたということだ。

政権末期には北と妥協

—こうして見ると確かに、米国の歴代政権は腰が据わっていませんね。

鈴置:米国からすれば韓国だって、クリントン政権が北の核施設を空爆しようとしたら怖がって「やめてくれ」と頼んできた。その後も北が核実験した直後は大騒ぎするが、すぐに忘れてしまうではないか、と言いたくなるでしょうが……。

—政権末期になると米国が北に接近するのは?

鈴置:歴代政権は北朝鮮に対し初めは強硬に出る。しかし、強硬策に出ると戦争になりかねないと次第に認識する。政権末期になると「外交上の実績作り」を目的に、表面的な妥協をしてしまう――というパターンです。

イランの核合意が後押し

 もう1つ、韓国人が恐れる理由があります。2015年に米国や中国など6カ国と、イランの間で核合意という先例ができたことです。

 イランが核開発のスピードを落とす見返りに、米欧は経済制裁の相当部分を解除する――との内容です。注意すべきはイランが約束したのは、決して「核兵器の完全廃棄」ではないことです。

 このスキームを朝鮮半島に当てはめれば、北は核・ミサイル実験を中断することで核開発の速度を落とす。見返りに、国連加盟国は制裁を一部解除し、米国も米韓合同軍事演習の中断など融和姿勢を見せる――ことになります。

 中国と北朝鮮はまずこの取引を実現し、それを手掛かりに「平和協定の締結」と「在韓米軍撤収」の交換を目指すでしょう(「表・朝鮮半島を巡る米中のカード」参照)。

朝鮮半島を巡る米中のカード
米国 中国
THAAD配備留保 従来より強い対北朝鮮制裁容認
米韓合同軍事演習の中断と一部制裁の解除 北朝鮮の核・ミサイル実験の中断
米朝平和協定(不可侵協定)の締結  ・米朝国交正常化  ・在韓米地上軍撤収  ・在韓米軍撤収  ・米韓同盟廃棄 北朝鮮の核兵器廃棄  ・核弾頭の増産中断  ・弾頭再突入技術の開発中断  ・弾頭小型化技術の開発中断  ・保有核兵器の全廃
「朝鮮半島の非核化・中立化」の制度的保障

注)左右の項目は必ずしも連動しない

 すでに米中の間で「THAAD配備の中断」と「従来よりも強い制裁」が取引された模様です。今後は「THAAD配備」ではなく「米韓同盟」がカード化されていくわけです。

朝鮮半島から「足抜け」

—表の「平和協定」の項目は「米朝国交正常化」「在韓米地上軍撤収」「在韓米軍撤収」「米韓同盟廃棄」と4つに細分化されています。

鈴置:下に行くほど強力な――中国・北朝鮮に得なカードです。ただし、米国にとっても必ずしも悪い話ではありません。面倒な手間ばかりかかる朝鮮半島から「足抜け」できるのですから。韓国の保守にとっては悪夢となりますけれど。

 もし一番下の「半島の非核化・中立化の制度的保障」まで状況が進むと、彼らは「米国に見捨てられた」「やはり、自分たちは米・中の捨て駒だった」と意気消沈するでしょう。

 韓国を脱出する人も出るかと思います。なおこの際、日本が大陸に向き合う最前線になります。他人事ではありません。

どうしようもない韓国

—結局、韓国はどうするのでしょうか。

鈴置:どうしようもありません。半島の将来を巡り、米中が繰り広げるゲームを見守ることしかできないのです。

 先に引用した東亜日報の社説「米中のTHAAD・平和協定の気流変化、韓国は不意打ちを食らうのではないか」(2月27日、日本語版)の最後の部分を要約します。

  • 北朝鮮の核問題で今回、米中は(韓国の背の届かない)高い空で駆け引きを繰り拡げた。当事者である韓国が脇役に追いやられる可能性があるという冷徹な現実に気づく。
  • 米中の気流変化を感知できずに両国の言いなりになることがないよう、政府は気を引き締めなければならない。

巨人たちのバスケットボール

 保守論壇の本流中の本流とされる、朝鮮日報の楊相勲(ヤン・サンフン)論説主幹も、コラム「THAAD問題はそんなに簡単ではない」(2月25日、韓国語版)で、似た例え話を使いました。以下をご覧下さい。

最近、米中という背の高い人たちがTHAAD問題に関し、我々の頭の上でバスケットボールを回し始めた。米中のやり取りの結果、韓国配備がなくなることもあれば、配備の後に我々が想像した以上の暴風が吹き荒れることもあろう。

我々が行く道の先に安全保障に関しどんな得失があるのか、可能な限り中長期的な視点で状況を見極めねばならない。たとえ背は低くとも、発想だけは背の高い人の上にいなければならない。そして、冷静に、冷静に、また冷静でなければならないのだ。

 ボス交渉が始まった。結論はまだ、分からない。軽挙妄動せず、その行方を見極めよう――との呼びかけです。楊相勲・論説主幹も「状況を見守ろう」と訴えるしかないのです。

「離米従中」に歯止めかからず

—韓国がTHAAD配備を認めたので、「離米従中」をやめて米国側に戻ったのかと考えていました。

鈴置:日本の外交関係者の間でもそう思い込んでいる人が多い。韓国人が「親中外交はやめた」などと言ってくることもあるのでしょう。でも、楊相勲・論説主幹の記事の見出しではありませんが「問題はそんなに簡単ではない」のです。

 今回、韓国は米国から強く命じられたので、THAAD配備を受け入れました。今後、米国が「配備はやめた」と言い出せば、恥ずかしい思いをしながらもそれに同意するしかない。

 反対にTHAADを配備したら中国からひどく苛められるでしょう。楊相勲・論説主幹の言う「暴風が吹き荒れる」はそれを指します。そのあげく韓国は海洋勢力側から引きはがされ、今まで以上に大陸側に引き込まれる可能性も高い。

 もう、韓国人は、自らの意思によって自分の国の針路を決められません。米中どちらかが大声で叱りつけるたびに、反射的に動いているだけなのです。

 これまで韓国は米国を離れ中国側に向かって暴走していた。暴走とはいえ、そこにはなにがしかの意思は働いていた。しかしここに至りついに、意志とは関係なく迷走し始めた――と見るべきでしょう。

日本の頭上のボール

—なぜ、韓国は自分の運命に関与できないのでしょうか。

鈴置:対立を深めた米中が、血相を変えて外交ゲームに取り組み始めたからです。横綱のような米中がガプリ四つに組めば、前頭級の国の出る幕はなくなります。

 北朝鮮の核問題も深刻になるほどに、解決には相当の軍事力と、国民の我が身を削る覚悟が必要になります。でも、韓国はいずれも持たないのです。

—日本はどう動けばいいのですか。

鈴置:「韓国外し」は人ごとではありません。東アジアの安全保障の構造変化に関与できないという意味では日本も、韓国と似た境遇にあるのです。

 日本人も、頭の上で飛び交うボールの行方から目を離してはなりません。ひょっとするとボールを瞬時でも、少しでもコントロールするチャンスが来るかもしれない。その時に備えるべきです。

(次回に続く)

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