7/31The Gateway Pundit<China’s False Crusade for a Multipolar World Is Really a Bid for Beijing’s Dominance=多極化世界を目指す中国の偽りの十字軍は、実は北京の支配を狙ったもの>
共産主義が多極=多様性を認めるはずがないのは、ちょっと考えれば分かること。異論を認めないのが共産主義。中共の世界覇権への道の便法として言っているだけ。
中国共産党(CCP)は、中国を米国の覇権に挑戦し、より公正な国際秩序を擁護する善良な大国として描く世界的なプロパガンダキャンペーンを展開している。「多極世界」の構築を掲げ、北京はすべての国が平等に恩恵を受けるシステムを目指していると主張している。
現実には、中国が描く多極化構想は、自らが頂点に立つというものである。 2025年2月のミュンヘン安全保障会議において、中国の王毅外相は「多極化は歴史的必然であるだけでなく、現実になりつつある」と宣言し、「平等で秩序ある多極化世界」を訴えた。しかし、この平等というレトリックは、一貫して攻撃的で利己的な中国の行動と著しく矛盾している。
このことが南シナ海で最も顕著に表れている。中国版多極主義は、米国が航行の自由作戦を停止し、フィリピン、ベトナム、マレーシアなどの海域から中国が領有権を奪取することを容認することを要求している。これは、2016年に常設仲裁裁判所が中国の広範な領有権主張を退けた判決にもかかわらずである。中国海警局の船舶は、しばしば危険な航行や放水によって支配権を主張し、フィリピンの船舶に日常的に嫌がらせを行っている。
中国のいわゆる多極化政策には、他者の発言権を左右する側面も含まれる。2025年7月、中国政府はニュージーランドのDocEdge Festivalに対し、中国軍による嫌がらせを受けているフィリピン漁民に関するドキュメンタリーの上映を中止するよう圧力をかけたことで、検閲の疑いで非難された。このキャンペーンにもかかわらず、米太平洋艦隊司令官は「中国は、威圧的な戦術を激化させているにもかかわらず、領有権を争う南シナ海における対立する領有権主張国を脅迫して放棄させることに成功していない」と指摘した。
中国は国家主権の尊重を国際社会に要求すると同時に、台湾を武力で奪取すると脅迫している。台湾海峡と南シナ海以外にも、中国はインドとの領土紛争を含む数多くの紛争に巻き込まれており、インドでは最近、ヒマラヤ山脈で中国軍とインド軍が二度にわたり衝突した。
中国は、AUKUS、クアッド、ファイブアイズ、NATOといった安全保障同盟への参加を理由に、米国がブロック化を進めていると非難している。しかし同時に、中国はBRICSを率いており、BRICSは米国の貿易優位性に挑戦し、世界の準備通貨としての地位をドルに取って代わることを公言している。
BRICS諸国は米国への対抗以外にも様々な利害関係を抱えているものの、中国はBRICSの支配的な経済大国であるため、多極的なパートナーシップというよりはむしろ中国中心の同盟関係と言える。中国はBRICSに対し、ドルに代わる人民元での貿易決済を強く求め続けている。
ブラジルのルラ大統領はBRICS統一通貨の創設に関心を示しているものの、中国は人民元を放棄することを拒否している。他のBRICS通貨のほとんどは規模が小さすぎる、不安定である、あるいは兌換性がないといった問題を抱えているため、人民元が唯一の現実的な選択肢となっている。ドルを迂回するために二国間スワップ協定がいくつか利用されてきたが、これらは実質的に前払いの取り決めであり、規模が限定的で煩雑であり、長期間にわたって多額の資本を拘束することになる。その結果、BRICS諸国はほとんどの取引においてドルか人民元のいずれかで取引せざるを得ない状況となっている。
中国の「多極化した世界」構想の最も野心的な要素は、おそらく一帯一路(BRI)だろう。これは、ドル依存から国々を解放するどころか、一連の債務を抱えた国々と、放棄されたり基準を満たさない建設プロジェクトを生み出した世界的なインフラプロジェクトである。
2025年には、発展途上国は中国に対して350億ドルの返済義務を負うことになります。そのうち220億ドルは、世界の最貧国75カ国からのものです。中国の政府融資または政府保証付き融資の約80%は、債務危機の段階にある国々に供されており、その半分以上が既に返済段階にあります。
中国の融資・援助協定には、しばしば「再編を制限する条項」が含まれており、「いつでも返済を要求する権利を留保することが多い」ため、中国政府は、特に台湾といったデリケートな政治問題に関して被援助国に圧力をかけるための力を得ている。中国からの資金援助を受ける国々は、日常的に「一つの中国」政策の採用を強いられており、中国政府はこれを台湾が中華人民共和国の一部であることを認めるものと解釈している。
米国も「一つの中国」政策を維持しているが、決定的な違いがある。ワシントンは北京と台北の関係は平和的に解決されるべきだと考えており、台湾に侵略から自衛する手段を提供することを約束している。皮肉なことに、米国の立場は台湾の主体性と地域の安定を尊重する点で、中国よりも真の多極主義とはるかに整合している。
中国政府は2025年版国家安全保障白書の中で、「一部の大国」が「国際的責任を軽視し」、「世界の安定を損なっている」と非難した。これは米国を暗に示唆するものだ。同時に、中国は自らを「善の力」と位置づけ、「混乱する世界に確実性と安定をもたらす」と主張している。
しかし結局のところ、北京は自国の拡張主義政策と債務の罠に陥った外交を安定化の要因と見なし、一方で航行の自由を維持し、台湾をはじめとするパートナー国の主権を守ろうとする米国の努力は不安定化要因とみなされている。中国の多極化は平等ではなく、地球全体を支配することにあるのだ。
https://www.thegatewaypundit.com/2025/07/chinas-false-crusade-multipolar-world-is-really-bid/
https://1a-1791.com/video/fww1/78/s8/2/g/J/j/7/gJj7y.caa.mp4?b=1&u=ummtf
フルトン氏とあるのはフルトン郡。
https://x.com/i/status/1950273700399297007
8/1阿波羅新聞網<川普投震撼弹 要印、俄一起完蛋?=トランプ、爆弾発言:インドとロシアは共に滅びるべき?>トランプは木曜日、自身のソーシャルメディア・プラットフォーム「Truth Social」上で、インドとロシアは「死んだ経済」と共に滅びる可能性があると、爆弾発言を放った。
トランプ米大統領がインドからの輸入品に25%の関税を課すと発表した直後、同日、自身のソーシャルメディア・プラットフォーム「Truth Social」上で、米国とインドは「ほとんど取引がない」、ロシアは「全く取引がなく、このままでいい」と、爆弾発言を放った。さらに、「インドとロシアが何をしようと構わない。両国は共に『死んだ経済』と共に滅びればいい」と付け加えた。
31日の外国メディアの報道によると、トランプが水曜日に8/1からインドからの輸入品に25%の関税を課すと発表したこと、そしてインドとロシアの貿易関係を理由に追加の懲罰的関税を課す可能性を示唆したことは、波紋を巻き起こした。トランプはまた、インドの関税は世界最高水準にあるほど高すぎると不満を述べた。さらに、インドが「最も厳しく、反感を持つ非通貨の貿易障壁」を課していると非難した。
トランプは、米国のインドとの貿易赤字は「莫大」であり、2024年には458億ドル(約1兆4000億台湾ドル)に達すると述べた。米国の対インド輸出額は418億ドル(約1兆3000億台湾ドル)、輸入額は874億ドル(約2兆6000億台湾ドル)である。特に、インドは長年にわたりロシアから大量の軍事装備を購入しており、中国と並んでロシアのエネルギーの最大の輸入国であると指摘した。これは「世界がロシアにウクライナでの流血行為を止めるよう求めている」時期に「良いことではない」。トランプは、インドは8/1から25%の関税を課せられ、ロシアとのエネルギー・軍事取引にも追加制裁が科される可能性があると強調した。
トランプは、プーチンが2016年のオバマ・ヒラリーのRussia Hoaxが捏造されたものと知っていたのに、ヒラリーが勝つと思っていたので黙っていたことに腹を立て、ロシアに厳しい政策を採るようになったのでは。
https://www.aboluowang.com/2025/0801/2255957.html
8/1阿波羅新聞網<力挺中期选举!马斯克向共和党捐款1000万美金=中間選挙を支持!マスク、共和党に1000万ドルを寄付>世界一の富豪であり、テスラの創業者であるイーロン・マスク氏は、トランプ大統領との確執にもかかわらず、共和党に1000万ドルを寄付し、2025年上半期における同党最大の寄付者となった。
ABCによると、マスクは6/27に共和党のスーパーPAC2つにそれぞれ500万ドルを寄付し、2025年上半期における最大の個人寄付者となった。
さらに、マスクは自身が設立したアメリカ政治活動委員会(PAC)に4500万ドル以上を投資している。トランプとの以前の緊張関係や第三政党設立の意向表明にもかかわらず、マスクは中間選挙を前に共和党陣営を強く支持している。
マスクは第三政党よりトランプ共和党を支持したほうが、米国、世界のためになる。
https://www.aboluowang.com/2025/0801/2256003.html
7/31阿波羅新聞網<四中全会前暗潮汹涌!习近平命运四版本曝光—四中全会将决定习近平命运?分析有四大版本=四中全会を前に暗流が!習近平の運命を左右する4つのシナリオが明らかに ― 四中全会が彼の運命を決めるのか? 4つのシナリオ>7/30の政治局会議で、四中全会が10月に北京で開催されることが発表された。議題は「国民経済社会発展第15次5カ年計画」策定のための提案を検討することである。
外界が最も注目しているのは、四中全会で人事異動が行われるかどうかだが、政治局の発表ではこの点については触れられていない。
独立系評論家の陳破空は自身の番組で、今年の四中全会における習近平の運命には4つのシナリオがあると述べた。
最も保守的なシナリオは、習近平が四中全会で路線、経済、事務的な事などについてのみ議論し、人事異動には触れないというものだ。
習近平は総書記、国家主席、中央軍事委員会主席の地位に留まり、その地位は変更されない。
二番目で最も過激なシナリオは、習近平がすべての職務から解かれ、辞任し、退位するというものである。これは党内外、国内外、そして国際社会で遍く希望されている。
これは最高のシナリオである。
三番目のシナリオは、習近平が総書記を辞任し、他の人物にその地位を委譲するなど、権力の一部を譲るというものである。
習近平の健康問題を考えると、このようにすれば日々の業務量を軽減することができるだろう。
四番目のシナリオは、習近平が退位も譲位もせず、むしろ隠居の地位になり、名誉職に就くというものである。
例えば、習近平は李強、丁薛祥らを最前線に押し上げ、自身は隠居の立場に留まるという方法がある。
こうすることで、習近平は療養し、自らの命を救うことができる。
陳破空は、これら4つのシナリオすべてが起こり得ると考えている。
彼は、四中全会に関する政治局会議で明らかにされた情報に基づくと、習近平の立場は変わらず、第21回党大会まで権力の座にとどまる可能性が非常に高いと指摘している。
もし習近平が退陣を拒否し、現状維持を続け、北戴河会議における政治長老たちの制約を受け入れなければ、中国経済は崩壊し続けるだろう。
習が四中全会でどうなるかは予測できない。
https://www.aboluowang.com/2025/0731/2255659.html
7/31看中国<内幕:元老授权张又侠建“特别行动小组”监督习交权 (图)=内幕:長老らが張又侠に習近平の権力移譲を監視する「特別行動小組」の設置を承認(写真)>中共中央政治局は7/30に会議を開き、四中全会を今年10月に開催することを正式に発表した。会議では異例なことに、胡錦濤を含む複数の元党指導者の思想が、習思想の前に言及された。ある分析では、四中全会の開催日程は既に決定されており、北戴河会議が既に開催され、一定の合意に達していることを示唆していると見ている。報道によると、会議の内部情報が漏洩し、長老たちが張又侠に「特別行動班」の設置を承認したという。この班は非伝統的な手段を用いて習近平の反撃を阻止しようとしていた。
10月に四中全会開催の公式発表
胡錦濤の科学的発展観が言及され、習派を制圧
政治局会議で人事問題が議論されたのか?
北戴河から内部情報が漏洩、胡錦濤、温家宝、李瑞環が提言
特別行動チーム:習近平の反撃に対抗する「非伝統的措置」
「特別行動班」の設置が本当かどうかは不明。「非伝統的措置」とは、①習近平の移動の自由を制限②習近平の指揮系統を断つ③軍はCCTV、新華社、人民日報などの公式メディアを掌握し、公式メディアを通じて総書記の仕事の引き継ぎを発表する④拡大政治局会議を早めに招集し、組織上の配慮を口実に、習近平は健康上の問題により自主的に辞任する⑤習近平が側近を利用して反撃を企てるのを防ぐため、直ちに懲戒調査を開始し、李強、蔡奇、丁薛祥を含む習近平の中核側近を物理的に隔離する。
https://www.secretchina.com/news/gb/2025/07/31/1086072.html
何清漣 @HeQinglian 5h
2016年から言い続けてきたが、誰も耳を傾けていないことがある。トランプは、米国市場の全面開放とWTO加盟国への優遇というクリントン政権のグローバル化政策を終わらせ、米国主導の世界経済秩序を再構築したいと考えている。もちろん、このプロセスは「慈悲深い米国」を捨て去り、覇権国家となることを意味する。
中国が韜光養晦を捨て去り、米国との覇権争いを決意した時、中国は既に今日のことを考えていた。
中国は韜光養晦を続けていた方が賢かったのでは。
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引用
MatMaster @kamax632 7月31日
返信先:@HeQinglian 、 @Wu_Zhi
トランプ大統領の覇権主義的な行動を非難するどころか、ただ傍観して中国のジョークを聴いているだけなのは疑いない。可哀想に、中国の強さは脅されるほどの意気地なしではない!
何清漣 @HeQinglian 16h
翻訳:【トランプ大統領は、インドとロシアが「死んだ経済を毀損するために手を組むことはどうでもよい」と述べている】
中国との公正な協議を楽観的に主張してから数時間後、トランプ大統領はロシアのエネルギーを購入する国に500%の二次関税を課す法案を議会が可決するよう要請した。
ブラジルに50%の関税を課すと発表した。
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引用
BRICSニュース @BRICSinfo 23時間前
解説記事
速報:🇮🇳🇷🇺 トランプ大統領は、インドとロシアは「共に機能不全の経済を崩壊させられるだろう。私にはどうでもいい」と述べた。
西村氏の記事では、ロウ戦争のためにロシアは北朝鮮からも見下されるようになった。核大国と言うだけ。通常戦争でも勝てず、経済もがたがた、中共の属国と言われるようになっている。侵略戦争を始めた咎めが出ている。中露離間を考えていたトランプも見限っているようで、ロシアは経済的に苦しい時代が続く。ロシア国民はいつまで耐えられるのか?
記事
訪朝して金正恩総書記と会談したロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(左、提供:Lavrov Russian Foreign Ministry/ZUMA Press/アフロ)
北朝鮮国営の朝鮮中央通信が発信する内容と写真は、特別な意図をもって作られ流される。
そのため、発表される内容を見れば、今の北朝鮮情勢の真実やロシアと北朝鮮の関係の一端を読み取ることができる。
私は最近、朝鮮中央通信が公表した金正恩総書記とロシアからの訪問者、セルゲイ・ラブロフ外相(2025年7月12日)、セルゲイ・ショイグ前国防相(2025年6月4日)との会談の写真を見て、北朝鮮のロシアへの対応とその宣伝が、これまでとは大きく変わったと感じた。
北朝鮮は以前、ロシアからの使者を大歓迎していた。
ところが、最近では見下し、格下に見えるような冷遇に変わったのである。「どちらが大国で、どちらが小国か」を見間違えそうで、私は、大変驚かされた。
北朝鮮の金正恩氏がロシアを見下すような態度を示すなど、ウクライナ戦争前には考えられなかった。
その変化の背景(ロシアの内情)には何があるのかを、次のような観点で考察する。
①変化の実態
②北朝鮮の意図
③これまでロシアをどう見てきたか
④具体的な北朝鮮の狙い
ロシアがウクライナに侵攻した当初から最近まで、北朝鮮中央通信が公表している写真を使い、金正恩氏が北朝鮮を訪問するロシアの大臣および大臣クラスに対する態度、処遇の変化について具体的に分析する。
1.2023年7月、歓待されたロシア国防相
ロシアのショイグ国防相(当時)は2023年7月、朝鮮戦争勝利70周年祝賀のために北朝鮮を初めて訪問し、金正恩氏と会談した。
ウクライナ戦争開始からおおむね1年半が経過した時だ。
この時、国防安全分野において両国間の戦略・戦術的共同と協調について討議され、2人は昼食を共にした。
そして、ショイグ国防相は、格別な関心を払って温かく歓待してくれていることに謝意を示したという。
写真1 金正恩・ショイグ会談の様子
ショイグ氏の笑顔が印象的だ(出典:朝鮮中央通信2023年7月28日)
ロシアは将来、軍事支援を受けることを考えていたのだろうが、この時期は両国で2024年6月に「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結することが焦点であったようだ。
朝鮮中央通信が公表した2人の会談の雰囲気は、写真1のとおりだ。
2人は真剣に向き合い、距離感や座り方には、大国の国防相と小国ではあるが元首であり、同等であるという感覚を受ける。
ショイグ氏は、余裕の笑顔である。
関係強化のための条約締結準備が行われていたこの時、金正恩氏はショイグ氏と対等に接している様子を写真で公表したのである。
2.2024年7月、北朝鮮軍兵派遣を直接要請か
2024年7月、金正恩氏は、ロシアのアレクセイ・クリボルチコ国防次官が率いる軍事代表団と会談した。
相互の安全と利益を守るために、両国間の軍事分野協力の重要性と必要性に対する認識が共有された。
写真2 金正恩・ロシア国防次官会談(2024年7月)
朝鮮中央通信2024年7月19日
この時の写真では、金正恩氏は前かがみ姿勢だが笑顔である。
ロシア国防次官は少し笑顔だが椅子には深く座らずちょこんと腰かけている。次官は、金正恩氏に深く敬意を払っている表情に見える。
一方の金正恩氏は上から目線、相手を格下とは見ているが、好意ある表情を見せている。
3.2024年9月、北朝鮮軍兵の派遣決定か
朝鮮中央通信によれば、金正恩氏はロシアのショイグ国防相と1年ぶりに再会し、両国の関係が政治、経済、文化をはじめとする諸分野で活発に発展していることを評価したという。
また、北朝鮮政府は今後も包括的戦略パートナーシップに関する条約の精神にのっとってロシア連邦との協力と協調をさらに拡大していくであろうと確言したという。
写真3 金正恩・ショイグ前国防相会談(2024年9月)
朝鮮中央通信2024年9月14日
ウクライナは2024年10月中旬から下旬、ロシア国内で訓練を受けている北朝鮮兵が個人装備品を配布されている情報を公表した。
2024年9月、金正恩氏とショイグ氏の会談で、北朝鮮兵を派遣する最終合意が行われたのだろう。
2人は1対1で座り、友好で対等の関係が感じられた。
4.北朝鮮兵死傷者が出た後の会談
金正恩氏は2024年11月29 日、平壌を訪問したアンドレイ・ベロウソフ新国防相を温かく迎え、友好的で信頼的な談話を交わした。
そして、戦況について深刻な憂慮を表明したという。
この時の様子が写真4である。金正恩氏の表情はこわばっており、ロシア国防相一行は下向きで固い表情のままであった。
写真4 金正恩氏とロシア国防相との会談(2024年11月29 日)
出典:朝鮮中央通信2024年11月30日
ロシア一行は、北朝鮮の高官と兵に損害が出たことを報告したのではないかと思われる。
また、厳しい戦いを強いられているロシアは、火砲などの兵器、ミサイル、弾薬の追加要求も行ったのだろう。
この時期から、北朝鮮が技術協力を依頼することよりも、ロシア側が支援を依頼する比重の方がはるかに大きくなったのではないだろうか。
5.北朝鮮兵大量損失後のショイグ訪朝
金正恩氏は2025年6月4日、再び平壌を訪れたロシア安保会議代表団長のショイグ氏(前国防相)を温かく迎え、友好的かつ信頼的な談話を交わした。
ショイグ氏は、クルスク解放作戦に参戦してロシア軍人と伴に戦い、ロシア領土の一部分を守った北朝鮮人民の息子たちの犠牲的精神に対するロシア指導部に特別な感謝を伝えたという。
北朝鮮兵が4000~5000人ほどの損失を出した後の会談である。写真5では、これまでの写真とは、雰囲気がかなり変わった様子が見える。
この写真では、金正恩氏はソファーの背もたれにもたれ、笑顔で余裕が見える。
一方、ショイグ氏一行は、金正恩氏から遠ざけられ、4人が狭い空間に置かれている。
ロシアの代表には、笑顔がなく真顔で暗いようだ。
写真5 金正恩氏とショイグ前国防相との会談(2025年6月4日)
出典:朝鮮中央通信(2025年6月5日)
この会談で、再びロシアが北朝鮮兵の派遣や兵器・弾薬の増加を求め、支援依頼が増加したために、ロシア側は暗く、金正恩氏は上から目線の対応をしているのだろう。
ロシアは頼みごとばかりで、何となく引け目を感じているようにも見える。大国ロシアと小国北朝鮮の立場が逆転している印象である。
それだけ、ロシアがウクライナ戦争を継続することにおいて、相当苦しい状況になっているということだ。
6.ショイグ訪朝1か月後にラブロフ訪朝
金正恩氏は7月12日、朝ロ外相間の第2回戦略対話のために訪朝したロシアのラブロフ外相と会見した。
金正恩氏はラブロフ外相とうれしく対面し、温かくて同志的信頼があふれる雰囲気の中で談話を交わしたとある。
ショイグ前国防相に続くラブロフ外相の連続訪朝である。
ロシアの要人が連続して北朝鮮を訪問しなければならない理由があったのだろう。
この写真を見る限り、硬くて重苦しい雰囲気である。金正恩氏は笑顔がなく不機嫌そうにも見える。
一方、ラブロフ外相にも笑顔がなく、余裕もなく、堅苦しく真顔である。
北朝鮮がロシアを見下した態度(場の設定)になっていたのだろう。
写真6 金正恩・ラブロフ外相会談(2025年7月12日)
朝鮮中央通信2025年7月13日
ロシア訪朝団と金正恩氏の会談はこれまで、笑顔で談笑する様子が映し出されてきた。
しかし、このときはラブロフ外相一行と金正恩氏との距離は遠く、ロシアの3人の椅子は間隔が狭い。
金正恩氏は固い表情を表し、ラブロフ外相に辛く当たっている印象だ。
6月のショイグ前国防相、7月のラブロフ外相の訪朝以降、北朝鮮はこれらの要人に対して、冷遇し格下に見ているように感じられる。
北朝鮮が公表した写真は、その「様子」を強調するものになっている。
7.ロシアは見下されても頭を下げて頼むのか
これらの場面の写真は、北朝鮮が意図的にその場面を作り上げ、写真を撮った。北朝鮮が狙い通りに撮影できたものを、国営の通信社に掲載しているのである。
ロシアの外相も元国防相も、実際には多くの場面では厚遇されていて、冷遇されているとは感じなかったかもしれない。
しかし、意図的に場面を作られ、その一瞬が写真に撮られ、世界に公開されたのだ。
その目的は、北朝鮮に大国ロシアの大臣がプーチン氏の命を受けて、首領様に頭を下げて頼みに来た。
すなわち、首領様は大国ロシアのプーチン氏と同格であることを国内の人民に向けて宣伝したかったと思われる。
これらの写真は、北朝鮮国営通信社によって、世界に拡散されている。
プーチン氏や3人の大臣は、この写真を見てどう思うのか。ウクライナ戦争以前は、ロシアにとって北朝鮮は、向こうから頭を下げて近代兵器を供与してもらうためにひれ伏して頼みに来る国だった。
それが今は、2国関係がほぼ逆転していると思われる写真が、世界に拡散しているのである。
ロシアは、ウクライナに対して停戦交渉では絶対に譲らない強気の姿勢で臨んでいる。
そのロシアが、極東にある経済的に困窮している独裁国家には屈辱を味わわされているのである。
プーチン氏には、特にこの2枚の写真を見てほしいものだ。これは、北朝鮮がロシアに対して、実際に示している態度なのである。
ロシアが戦争を継続すればするほど国力は衰退し、これまで大国だったロシアは北朝鮮が今示しているのと同様に周辺国から見下され、屈辱を受けることになるだろう。
北朝鮮の金正恩氏がロシアの要人を上から目線で対応し、見下している最近の写真は、ロシアの大臣たちもプーチン氏も見るかもしれない。
写真を見た要人たちは不快な気持ちを抱くだろう。
ロシアの苦境が続き、これまで同様北朝鮮から兵士・兵器・弾薬の支援を受ければ、ロシアは見下される。北朝鮮は、ロシアが大国ではないと感じ始めているのかもしれない。
ウクライナの前では勝者の振る舞いのロシアも、金正恩氏の前では敗者のような苦渋が表われている。
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