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2/4JBプレス 織田邦男『あまりに稚拙な「日本が5日で敗北」シミュレーション 冷戦時のデジャブ、「コミットメント・パラドクス」の罠にはまる?』、2/7日経『米中が取り合う「へそ」』について
ランド研究所と言えば保守派(wikiには「1946年にアメリカ陸軍航空軍が、軍の戦略立案と研究を目的とした ランド計画Project RANDとして設立したのが始まり」とあります)のシンクタンクで有名ですが、この程度の論文を出すと言うのは、本文中にあるようにランド研究所にも中国の金かハニーが絡んでいるのかも。澁谷司拓大教授は「英国MI6曰く、ISよりも中国の「ハニー・トラップ」の方が恐ろしい」と仰っています。小生思うにこれはオズボーン(英国のAIIB参加に熱心だった)のことを言っているのではと思った次第。
確かに織田氏の言うように、現代の戦闘では政治要素を別にすれば、小生は制空権>制海権>陸上占領(制空権がなければ制海権も手に入らず、ましてや陸の占領はできないという意味で)と考えます。日本の航空自衛隊の存在を無視した戦闘を考えて予想するのは為にする議論としか思えません。やはり中国の三戦の内、米国への世論戦に挑戦しているのでしょう。孫子の戦わずして勝つことを実践しているのでしょう。日本は情報戦が弱いから「南京」や「慰安婦」でも負け続けです。外務省が無能ですから。やはり官邸に海外発信を移すと言うことをやっていかないと外務省は何もしないでしょう。
日経の記事もこのランド研究所の論文を米軍関係者にインタビューして否定的に報道しています。ただ問題は米国大統領が戦争と言う重い決断ができるかどうかと。オバマであれば望み薄でしょう。でもこの記事にありますように、小さい芽の内に叩いていれば損害が少なかったのも事実でしょう。チエンバレンの宥和政策がヒットラーの野心を膨らませたのと同じことが起こります。別に戦争をするのでなく、経済制裁から始めればよい。南シナ海の新南群島は日本の領土だったですが、サンフランシスコ講和条約で領有権は未定のままです。台湾と同じ構図です。米国の曖昧戦略の咎めが出て来ています。米国には台湾、新南群島の問題解決をする義務があります。国益からと言って、逃げることは許されません。世界の覇権を握っていた国がそれを放棄した瞬間に地域覇権国に転落するでしょう。今の米国であれば、中国を簡単にねじ伏せられます。衛星から指示を受けない魚雷入り自動浮上するタイプの機雷を中国沿岸に敷設するだけで中国は経済的に干上がるでしょう。後は大統領の決断だけです。
織田記事
中国東北部・遼寧省大連港に係留された同国初の空母「遼寧」〔AFPBB News〕
1月15日、米国の外交専門誌「Foreign policy」は、ランド研究所が実施した尖閣諸島を巡る日中衝突のシミュレーション結果を公表した。その結果は「日本は5日で敗北」という衝撃的な結末だった。
冷戦時、筆者は現役自衛官だったが、「日本は極東ソ連軍に1週間で完敗する」とか、「航空自衛隊は開戦後15分で消滅する」とかよく言われたせいかデジャブ感を覚えた。
シミュレーションの詳細が不明なため(「Foreign Policy」はシナリオと結果のみ報道)、この評価は難しい。
「5日」の正否はともかく、日中が直接ガチンコ勝負になれば、結果は同じようになるかもしれない。さりとて、複雑な要因が入り乱れる国際社会の中で、こんなに単純にはいかないというのが率直な感想だ。
それより、ランド研究所は今、なぜこういう衝撃的な結果を発表したのだろう。筆者はその思惑の方に興味をそそられる。
次々発表される「コミットメント・パラドクス」
最近、米国では中国系シンクタンクが「コミットメント・パラドクス」を相次いで発表しているという。「コミットメント・パラドクス」を簡単に言うとこうだ。
米国は同盟国へのコミットメントとして、ジュニアパートナーにあまり肩入れし過ぎない方がいい。さもなければ軍事大国との全面戦争に巻き込まれることになる。それは決して人類にとって幸せなことではない。
つまり尖閣諸島と言った無人島の領有権を巡り、米国はあまりコミットすべきではない。米国にとって何の価値もない無人島にコミットし過ぎると、中国との紛争に巻き込まれる可能性がある。
日中間の紛争に巻き込まれたら、米中核戦争にエスカレートする蓋然性もゼロではない。それは米国の国益にとって決してプラスにはならないという助言を装った一種の警告である。
中国は台湾、南シナ海のみならず、尖閣諸島も「核心的利益」として位置づけ、領有権に関しては一歩も引く気配はない。だが、米国のバラク・オバマ大統領が「尖閣は安保条約5条の対象」と明言したことにより、身動きが取れないでいる。
27年間で41倍という驚異的な軍拡を図ってきた中国も、いまだ米軍だけには歯が立たない。だから中国は決して米国とは事を構えたくないと思っている。もし日中間で小競り合いが起こっても、何とか米軍が動かない方策を探し求めている。
人民解放軍の高官が語っている。「我々にとって最良の日米同盟は、ここぞという絶妙の瞬間に機能しないことだ」と。この言葉に中国の本音が透けて見える。中国にとっては、米国の宿痾とも言える「引きこもり症候群」を再発するのが一番好都合に違いない。
今回のランド研究所の公表内容は「コミットメント・パラドクス」そのものである。近年、米国の有名大学やシンクタンクに莫大な額のチャイナマネーが流れているのは公然たる事実である。
あるシンクタンク関係者が語っていた。公正中立を標榜する有力シンクタンクでも、莫大なファンドを寄付する顧客の意に沿わない報告書はなかなか出せないと。「ランドよ、お前もか」ともよぎるが、「天下のランドだから、そんな」との思いもある。
オバマ大統領は2013年9月、「米国はもはや世界の警察官ではない」と明言した。その後も同発言を繰り返している。これが今後の米国外交方針の潮流ならば、この流れに迎合する「時流迎合型」報告書なのかと考えたりもする。
ランド研究所の思惑とは
ランド研究所がこれを公表した12日後、ハリス(ハリー・ビンクリー・ハリス・ジュニア)米太平洋軍司令官は、沖縄県尖閣諸島について「中国からの攻撃があれば、我々は必ず(日米安保条約に基づき)防衛する」と公開の席上で述べ、米軍の軍事介入を言明した。この発言を見る限り、潮流の方向性が定まっているとも思えない。
では、冷戦時によくあった、日本の防衛力増強を強要するための警鐘なのだろうか。
だが、オバマ政権はこれまで、日本に対し際立った防衛力増強の要求はしてこなかった。これを考えると、首をひねらざるを得ない。正直に言って今回のランドの思惑は筆者には分からない。
なぜ、思惑について興味を引いたかというと、シミュレーション内容がランド研究所にしては、あまりにも稚拙で、一方的だったからだ。(シミュレーションの詳細が不明なため、「Foreign policy」の記事からのみ判断していることをお断りしておく)
シナリオは日本の右翼活動家が魚釣島に上陸したことから始まる。中国は直ちに海警を派遣し、これを逮捕、拘束する。2日目、日本政府は周辺海域に護衛艦や戦闘機を展開。米国も日本の要請に応じ、駆逐艦や攻撃型潜水艦を派遣する。中国側も海軍艦艇を展開したため、周辺海域は一触即発の緊張状態となる。
3日目、中国の海警が日本の漁船と衝突、沈没させたことにより事態はエスカレート。中国フリゲート艦が30ミリ対空機関砲で空自機に発砲したことで、日本側も応戦し、一気にテンションは高まり、交戦状態となって海自艦艇2隻が沈められる。
ここまでが交戦に至るまでのシナリオであるが、どうも素人っぽい。勉強不足の学生が書いた未熟な卒論の感が否めない。実態と乖離し過ぎると、シミュレーション自体の信頼性が失われる。
2日目に海自艦艇や空自戦闘機を展開したとあるが、根拠は何だろう。海警による上陸日本人の逮捕、拘束は、武力攻撃事態とは言えない。当然、防衛出動は下令されていないはずだ。
治安出動、海上警備行動がその根拠かもしれない。2日目だったら、時間的余裕なく、ひょっとしたら、海自、空自部隊の展開は「行動」ではなく、防衛省設置法の「調査研究」を根拠にしているかもしれない。
あり得ない前提条件
いずれにしろ、防衛出動が下令されない限り、展開した海自、空自は武力の行使はできない。仮に攻撃を受けた場合でも警察権に制約された武器の使用しかできない。だとしたら、海自指揮官は中国艦艇からは距離を置き、防護体制を整えて被攻撃を避け、行動の監視を命ずるだけだろう。
まして中国フリゲート艦の30ミリ対空機関砲の威力圏内に空自戦闘機を飛ばすことなど、まずあり得ない。また海上保安庁の巡視艇が中国海警に「放水」して対抗とあるが、日本の海上保安庁は法律上、他国の公船に対して放水はできないし、するはずもない。以上だけでも、シナリオの未熟さが分かる。
現実的には、米国が駆逐艦、攻撃型潜水艦を派遣した時点で、中国は矛を収めざるを得ないだろう。人民解放軍は近代化されたとはいえ、いまだ米軍には歯が立たないことは、人民解放軍自身が一番よく知っている。
1996年、初の台湾総統選挙を妨害するため、中国は台湾近海に4発のミサイルを撃ち込んだ。だが、ビル・クリントン大統領が即座に2隻の空母を派遣した途端、矛を収めざるを得なかった。
人民解放軍はこの屈辱をいまだに忘れてはいない。だが、中国軍にこの屈辱を覆せるだけの実力は今なお備わっていないのが現実だ。同じ屈辱を味わうようなバカなことはするはずはない。
中国の軍事行動の蓋然性は、国際政治の観点も考慮しなければならない。現在の中国の最優先課題、つまりコアな国益は、
(1)共産党一党独裁体制の存続 (2)国内社会秩序の維持(分離独立の排除、治安維持) (3)経済成長の持続
である。特に(3)は(1)と(2)支える必要条件であり、至上命題となっている。
グローバル経済に依存する中国にとって、(3)のためには、国際社会から糾弾されるような行動、つまり経済成長に悪影響を及ぼすような行動は慎まねばならない。
2014年、中国が西沙諸島で石油掘削作業を一方的に実施した時の対応が象徴的である。ベトナムは漁船にNHK、CNN、ABC各記者を乗船させ、警備にあたる中国船が、ベトナム漁船に衝突を繰り返す動画を全世界に配信させた。
中国の暴虐無道ぶりに対し国際社会で一斉に非難の声が上がった。途端、中国は掘削作業を取りやめた。ベトナムは中国が国際社会の非難には敏感だという弱みをうまく利用したわけだ。
だからこそ、中国は「核心的利益」であっても、国際社会から糾弾されるような通常戦や熱核戦は回避し、「不戦屈敵」を最善とする。これが「三戦」つまり「心理戦、世論戦、法律戦」を重視するゆえんであり、目立たないで実利をとる「サラミ・スライス戦略」を遂行するわけだ。
米本土が攻撃されても怒らない米国人?
こういう中国が、先に空自戦闘機に攻撃を仕かけ、海自艦艇を沈めて、500人の犠牲者を出すようなシナリオにはかなり無理がある。 シナリオに戻ろう。3日目、海自艦艇撃沈を機に事態はエスカレートし、米海軍も中国艦艇2隻を撃沈する。
4日目、中国は米国に対しては、本格戦争へのエスカレーションを避けるため、サイバー戦に限定し、ロサンゼルス、サンフランシスコなど大都市を停電に追い込む。証券取引所にもシステム妨害を実施して莫大な損害を与える。大被害を受けた米国は日本に対するコミットを下げていくという。
このシナリオにも相当無理がある。
米本土の国民に被害が及んだ時点で、第2の「真珠湾攻撃」となり、米国民の怒りは頂点に達するだろう。さらにサイバー攻撃なら軍事的反撃は制約されるという前提そのものに誤謬がある。
サイバー攻撃については、米国は「サイバー空間国際戦略」( International Strategy for Cyberspace 2011)を公表し、方針を明確にしている。
「合衆国は、他の国々と共に、責任ある行動を促進し、ネットワークとシステムを破壊しようとする者に対し、悪意のある行為者を抑止・抑制すると同時に、国家の重大な財産を必要かつ適切な範囲で防衛する権利を留保する」とし、国家の固有の権利である自衛権はサイバー空間においても適用され、自衛のための軍事力を展開する権利を有すると明言している。
米国防総省が公表した「サイバー空間作戦戦略」(Department of Defense Strategy for Operating in Cyberspace 2011)でも、サイバー空間における敵対行為に対する自衛権及び軍事力行使の可能性を明示している。
米国民が激昂すれば、コミットを下げるどころか、本格的な対中戦争にエスカレートする確率が高いことは、中国が一番知っているはずだ。本格的な米中戦争で勝てる確信がないまま、米中戦争の誘因になる作戦を遂行するほど中国は愚かではあるまい。
同盟国に対する米国のコミットメントにより、米国が多大な損害を受けるという結論が先にあるために、荒唐無稽なシナリオを重ねているような感じがする。これで最終日を迎えるが、無理の上に無理を重ねているため、軍事的に見ても非常に奇妙なところが出てくる。
航空機優勢獲得の戦いはどこへ
5日目、尖閣周辺海域の海自艦艇は弾道ミサイルと巡航ミサイルの攻撃を受け、海自戦力の5分の1を喪失。中国はさらに日本への経済中枢へも攻撃を開始する。
日本政府は米国政府に策源地攻撃を要求するが、米国はこれを拒否。その代わり、潜水艦と戦闘機を増派して海自の撤退を支援する。これでゲームは終わり、中国が尖閣諸島を確保するというシナリオだ。
日本の軍事基地や政経中枢へのミサイル攻撃などというが、これでは明らかな日中全面戦争である。国連を含め国際社会の中国非難は高まり、中国のリスクは相当なものになる。
もしこのリスクを冒すとしたら、先述のコアな国益、つまり(1)共産党一党独裁体制の存続、または(2)国内社会秩序の維持が本当に危うくなった時だけであろう。
百歩譲って、こんなこともあり得ると仮定して軍事的に見てみよう。これは組織的、計画的な武力攻撃であり、当然防衛出動は下令されるだろう。であれば空自戦闘機も戦闘に参加しているはずだ。このシミュレーションでは航空優勢獲得の戦いが見えない。
シナリオは海上戦闘が主とはいえ、航空優勢の帰趨に大きく勝敗が左右される。周辺海域の制空権を握らずして、1~2日で海自艦艇の20%を喪失させることは難しい。
日経記事
囲碁では、2人が白と黒の碁石を交互に盤上に置き、囲い込んだ「領土」の広さを競う。大国の行動も、これに似ている。経済力や軍事力を使い、自分の縄張りを少しずつ広げたがる本能があるからだ。
南シナ海でせめぎ合う米中も同じだ。中国は7つの人工島をつくり、空港やレーダーをしつらえた。
米軍内では「一度に2隻の軍艦を人工島に送ったり、爆撃機を接近させたりして、圧力を強める案が出ている」(関係者)という。オバマ大統領が承認するかはともかく、緊張は高まりそうだ。
この対立は一見すると、「航行の自由」をどこまで中国に尊重させるかという国際法問題のようにみえる。だが、本質は、アジア太平洋の覇権をめぐり、米中が熱い縄張り争いに入ったということだ。
なぜなら南シナ海はただの海ではなく、世界の勢力図を左右する「へそ」だからである。地政学に精通した米戦略家の解説に耳を傾けてみよう。
米国が南北アメリカ大陸を支配できたのは、19~20世紀初めにかけて欧州の勢力を退け、中心点にあるカリブ海を抑えたからだ。南シナ海もそんな要所にある。中国に支配されたら、アジア太平洋の覇権を奪われかねない――。
2つの地図を見ていただきたい。いずれの海もちょうど、真ん中に位置している。つまり、南シナ海はアジア太平洋の覇権を決する「カリブ海」なのだ。当然、米中の首脳もそのことは分かっているはずだ。
こうしたなか、気になる警告が米側から飛び出した。「南シナ海は2030年までに事実上、中国の『湖』になってしまう」。米戦略国際問題研究所(CSIS)は1月下旬、こんな報告書をまとめた。
根拠のひとつは、中国が数隻の空母機動部隊をもち、南シナ海にいつでも展開できるようになること。米ランド研究所も昨年10月、アジアの米軍優位が崩れていることを示す、詳しい分析を発表した。
ところが、米政府や米軍関係者にたずねても、返ってくるのは正反対に近い反応だ。「中国軍は増強されているが、米軍の優位は決して崩れない」「中国の成長は鈍っており、軍拡の勢いもいまがピークだ」
いったい、どちらが本当なのか。米太平洋軍司令官を経て、米中央情報局(CIA)などインテリジェンス機関を統括する国家情報長官も務めたデニス・ブレア氏(元海軍大将)に、疑問をぶつけてみた。
「そこまで悲観的な状況だとは、まったく思わない。台湾や南シナ海で中国軍が勝つには数週間、制空海権を保つ必要がある。それにより侵略後に拠点を築き、米軍の反撃もはね返さなければならない。中国軍は近年、そうした軍事作戦の経験がないが、米軍にはたくさんある」
中国軍は新兵器をいっぱい買い込んでいるものの、長年の実戦で鍛えられた米軍の能力には到底、かなわないというわけだ。
むろん、彼は現実を甘く見ているわけではない。印象に残ったのは、最後に語ったことばだ。自身が太平洋軍司令官だった約15年前なら、米軍はわずかな損害で中国軍に勝てた。だが、そんな時代はすぎたという。「(戦争になれば)こっちにも損害や死傷者が出る。しかし、最後には米国が勝つ」
アジアで紛争が起きたとき、多くの米兵の命を危険にさらしてでも、介入するか。米大統領はそんな決断を、より切実に迫られる時代になった。この現実は米国だけでなく、アジアにも重くのしかかる。(編集委員 秋田浩之)
2/4、5日経ビジネスオンライン 鈴置高史『そうだ、日本と一緒に核武装しよう 嫌いだけど「風よけ」に使える日本』、『FIFA元副会長も唱えた「韓国の核武装」 否定する朴槿恵、ほくそ笑む中国』について
北も南も朝鮮半島人というのは似たような行動をします。北は中国を、南は米国を手玉に取って喜んでいる幼児性を感じます。平気で嘘をつき、歴史を改竄・捏造するのは大陸譲り、事大主義は長い歴史の産物でしょう。地政学上自国が手離されることはあるまいとの思いで我儘し放題です。でもいつ虎の尾を踏むか分かりません。特に北のミサイル発射を強行しようとする姿勢は米中合作で政権転覆を図ることに繋がりません。北の核開発を支援しているのは、北京軍に対抗している瀋陽軍と澁谷司先生の講演で触れられていました。(ただ長谷川慶太郎氏の14年の本では「金正恩が張成沢を銃殺したのは瀋陽軍区と北朝鮮の深い結びつきを北京に戻すためにやった」と述べていましたが、これはハズレでしょう)。やはり、中国軍部も1枚岩ではないという事です。澁谷先生は中国軍部の中で瀋陽軍は核を持っていないためと言っていました。まあ、東北3省は旧満州で日本の統治を受けた地域、もっと言えば漢族の土地ではなく、満州族の土地なので、いつ裏切られるか分からないので核を持たせていないのでしょう。今般の7軍区から5戦区に変えるのも瀋陽軍対策の狙いがあります。
韓国は用日とか言っていますが、今までも日本に対し北の脅威を言って利用してきました。その癖、裏では国民に反日を刷り込みしてきて、今や政府がコントロールできないレベルにまでなりました。自業自得と言うもの。通貨スワップは勿論、TPPも認めず、ニュークリアシエアリングも日米で話合うべきです。米国も朝鮮半島人はいつ裏切るか分からないから日本と同程度の民生用の核開発を認めて来なかったのでは。日本は「非韓三原則」で行くべき。民主主義、基本的人権、法治の概念のない国とは付き合わないことです。
キッシンジャーは反日ユダヤ人の典型です。先日はロシアに行ってプーチンと話をしてきたようですが。5月に安倍首相が訪ロする話も流れている所を見ると、シエールガス産出で世界一の石油産出国となった米国は、中東はロシアと欧州に任せ、中国と向かい合うのではと淡い期待を持っています。安倍首相はロシアのG8復帰を持ちかけるのではとも囁かれています。本記事のキッシンジャーの発言は45年前のもので数年前から「日本が核を持つのは見たくないが、(持っても)驚くに当たらない」と言う風に日高義樹氏のTV番組で発言していたと思います。米国保守派に蛇蝎のように嫌われているキッシンジャーですら日本の核について消極的賛成をしているのですから、後は日本国民の問題です。抑止力の問題を国民一人ひとりがもっと真剣に考えないと。それこそが国民主権でしょう。
記事
韓国で「日本に核武装を唱えさせよう」との声が上がる。「日本の核」で脅せば中国も「北朝鮮の核」を本気で阻止するはず、との計算からだ。もちろん、日本を風よけにして自分が核武装しようとの思惑もある。
「核武装権」を日韓で主張
鈴置:親米保守の指導者の1人、趙甲済(チョ・カプチェ)氏が1月25日「緊急提案・韓日が助けあい『朝鮮半島の核ゲーム』のルールを変えよう」(韓国語)を発表しました。
趙甲済氏は「世界が北の核武装を黙認するのなら、韓国も核武装するしかない」と呼び掛けてきました(「ついに『核武装』を訴えた韓国の最大手紙」参照)。
この記事では北朝鮮の核武装はもう、国際社会頼みでは阻止できず、自主的な戦略を練らねばならない――と主張しました。戦略の1つとして訴えたのが「中国を圧迫するための韓日共助」です。趙甲済氏の記事の日本関連部分は以下です。
- 北朝鮮の核の脅威に晒される韓国と日本が協力し「自衛的核武装」や「NPT(核拡散防止条約)脱退」といった果敢な対応策を打ち出すべきだ。(北の核の除去に乗り出さない)中国を変えるには、韓国が変わるしかない。
- 韓日がNPTの改正を通じ、条件付きの自衛的核武装の権利を主張するほか、台湾とも連携して「非核3カ国共同体」を作れば、中国も大きな脅威を感じるだろう。
日本や韓国など、NPTに加盟する非核兵器保有国は新たに核兵器を開発できません。そこで日韓が一緒に脱退して核保有に動くか、あるいは緊急時には核を持てるよう、両国でNPTを改正すべきだと訴えたのです。
台湾も加えて対中圧力をより強化
—なぜ今になって、日本との共闘体制が語られるのですか?
鈴置:中国が北の核の除去に動かないことがはっきりしたからです。そこで「韓国がいくら核武装論を唱えても中国から無視されるだけだ。日本にも核武装を唱えさせよう」との判断に至ったと思われます。
韓国の一部の核武装論者は21世紀に入る頃から「米国の核の傘が信用できなくなった時には、同時に核武装に走ろうではないか」と日本の保守派に持ちかけていました。
これに耳を貸す日本人はいなかったのですが「北の核武装が現実のものとなった今なら、日本人も応じるかもしれない」と考えもしたのでしょう。
—日本が「核武装論」に賛同すれば、効果が増すのでしょうか?
鈴置:「中国は仮想敵である日本の核武装を最も嫌がっている」と見られていますから、韓国だけで核武装を唱えるよりも効果が遥かに大きいと判断したと思います。
そして対中圧力をさらに増すため、これまた異なる意味で中国の嫌がる「台湾の核武装」も加えたということでしょう。
米国説得にも日本が要る
趙甲済氏の主宰するサイトで、匿名で外交を論じるヴァンダービルド氏も「日韓同時の核武装」を主張しました。「冷や水浴びせた中国、残るは自救策のみ」(1月28日、韓国語)です。
興味深いのは、日本の核武装論は対米圧力に使えると論じたことです。「日韓協調」の目的も、実現が難しい「北の核廃棄」よりも「韓国の核武装」に置いています。つまりブラフの要素は一切なく、日韓で一緒に核武装しようとの明快な主張です。以下です。
- 自衛的核開発のためには同盟国である米国の説得と、韓国同様に北朝鮮の核の被害者である日本との相互協力が重要だ。
- 技術的にはまず日本を説得して同じ舟に乗り、それから米国を説得するのが容易だろう。
- 日本は韓国単独の核開発に反対する可能性が高い。そこで「韓日共同開発」か「韓日がそれぞれに開発する」ことを日本に提案し、その支持を得れば両国はすぐさま同志となる。
- 国際社会での影響力が相対的に大きい日本が、韓国と協力して米国と国連など国際社会を説得し、北の脅威に晒されている特殊性を認めてもらえば意外と可能ではないか(第3国の支持を得るために日本が支援などを提供する方法もあり得る)。
韓国人は信用されない
—なるほど、本気の「日韓同時の核武装論」ですね。
鈴置:韓国の指導層には「我々は米国に信用されていない」との思いが根強い。例えば前回の「『在韓米軍撤収』を保守も主張し始めた」で紹介した、以下のニクソン(Richard Nixon)大統領の発言は韓国ではとても有名です。
- 朝鮮人は、北も南も感情的に衝動的な(emotionally impulsive)人たちです。私たちは、この衝動と闘争的態度が私たち(米中)両国を困らせるような事件を引き起こさないよう影響力を行使することが大切です。
1972年2月に訪中した際に周恩来首相に語ったものです。『ニクソン訪中機密会談録』の100ページに出てきます。原文は「Nixon’s Trip to China」の「Document 2」の17ページですが、1994年に公開されてからというもの「韓国人が米国に信用されていない証拠」として韓国紙でしばしば引用されてきました。
日本の核は絶対許さない
—それにしてもなぜ、嫌いな日本と「核武装で共闘しよう」との意見が出るのでしょうか。
鈴置:韓国は1970年代に核武装計画を米国に潰されたからです。当時、それを率いたのは朴正煕(パク・チョンヒ)大統領。現在の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領のお父さんです。
そのため、韓国人は日本人とは異なった形の核コンプレックスを持つようになりました。「核兵器を持とうとしても、どうせ米国に潰される」との思いです。
だから核武装を目指すには宿敵たる日本と組んで――もっとはっきり言えば、日本を風よけにして――との発想が生まれるのです。
もっとも、ニクソン訪中の地ならしをしたキッシンジャー(Henry Kissinger)大統領補佐官の周恩来首相に対する発言(1971年10月)を見れば、日本だって危険な存在と見なされていたことが分かります。
「NEGOTIATING U.S.-CHINESE RAPPROCHEMENT」のDocument13から要約して引用します。
- 日本人は文化的な均質性により、他者に対する配慮ができない。日本を強くすれば、われわれが望む方向に進むと考える人もいるが、とてもナイーヴな発想だ(23ページ)。
- もし我々が日本を解き放ち、自らの足で立つようにすれば、日中間の緊張は高まるだろう。そうなれば中国も米国も共に被害を受けることになる(24ページ)。
- 我々は日本の核武装に反対している。仮に、こうしたことに権限のない役人が何を言おうともだ。もっとも、これまで誰かがそんなことは言ったわけではないが(24―25ページ)。
日本の復讐を恐れる
—日本に核武装など絶対にさせない、との決意が伝わってきますね。
鈴置:これは45年も前の話ですし、キッシンジャー氏の対日警戒論には独特のものがあります。ただ、今でも米国人の「日本の核」に対する警戒心が強いのは変わりありません。
核兵器を持たせたら米国に復讐してくるとの恐れもあるでしょうし、核で自信を付けた日本が中国と紛争を起こし米国が巻き込まれるかもしれない、との懸念もあるでしょう。
だから、日本と一緒になって“核武装クラブ”に強引に入ろうとする韓国人の思惑が裏目に出る可能性もあります。そもそも日本が、韓国発の「日韓同時核武装論」に乗る可能性は極めて低いと思います
3回目の「核社説」
—「日韓が組んでの核武装論」に対する韓国人の評価は?
鈴置:それが予想外にいいのです。朝鮮日報が1月28日に社説「米中が北の核に異なる声、今や「核開発」の公論化を避けられない」(韓国語版)を載せました。
1月6日の北の核実験以降、核武装を訴えた社説はこれで3回目です(「やはり、韓国は核武装を言い出した」参照)。
3回目の「核社説」は1月27日の米中外相会談で北の核に関し、意味ある進展がなかったのに失望して書かれました。結論は以下です。
- 北朝鮮の核兵器による最大の被害者は米国でも中国でも日本でもなく、大韓民国と大韓民国の国民だ。何の根拠もなく核主権を放棄し、核武装論を禁断の金庫に封印するわけにはいかない。
朝鮮日報はこれまで以上に強い口調で核武装を呼びかけました。なお「日本との連携」には全く言及していません。というのに、結構多くの読者がこの社説の投稿欄に「日本と一緒に核武装しよう」と書き込んだのです。
編集者に削除されたものを含め、書き込み総数は1週間後の2月4日明け方の時点で113本。うち8本が「日本と、あるいは日・台とともに核武装しよう」との意見。また3本は「韓国が核武装すれば日本や台湾も付いてくる」との、日・台との結果的な連携論でした。
静かに広がる核武装論
趙甲済氏ら核武装論の影響が静かにですが、韓国社会に広がっていることがよく分かります。「趙甲済氏の記事を読め」との書き込みも、1本ですがありました。「核武装するかを国民投票にかけよう」といった趙甲済氏の持論と同じ主張も見られました。
1月31日、趙甲済氏は「核の日韓連携論」の新たなバージョンを打ち出しました。「米国の戦術核の韓・日による共同使用」です。米国の核の引き金を韓国と日本も握ろう、との意見です。
—そんなことが可能なのですか?
鈴置:NATO(北大西洋条約機構)では実施しています。次回に説明します。
(次回に続く)=次回は2月5日に掲載予定
(前回から読む)
韓国で噴出する核武装論。それを黙って見つめる国がある。中国だ。
ベルギーほど重要でない韓国
—前回は、核武装を唱える韓国保守の大物が「米国の核を日韓は共有すべきだ」と訴えた――という話で終わりました。
鈴置:親米保守の指導者の1人、趙甲済(チョ・カプチェ)氏が1月31日に「米国の核の傘は絵に描いた餅」(韓国語)で訴えました。
「北の核廃棄」が難しいという現実の前で、いかにしたら韓国が核を持てるか考え抜いた末の意見でしょう。以下が前文です。
- 米国の善意に(韓国人)5000万人の安全を託せない。欧州の5カ国のような「韓米日の核共有制度」を紹介する。
本文では「核共有制度」(Nuclear Sharing)を欧州の例を引いて説明したうえ、韓国への導入も訴えました。ポイントを訳します。
- NATO(北大西洋条約機構)に加盟するドイツ、イタリア、オランダ、トルコ、ベルギーの5カ国に、米国は200個前後の核爆弾を置いている。平時は米空軍が管理するが、戦時にはこれら5カ国と共同運営する。ドイツにある核兵器は独空軍の戦闘機やミサイルに搭載される。
- 韓国は米国に以下のように提案せねばならない。「我々は米国の核の傘の約束に5000万人の安全を任せ、ひたすら待つわけにはいかない。韓国に米国の核兵器を再配置し、欧州5カ国とのような共同管理体制を作ろう。その核は韓米連合司令部のコントロール下に置き、韓国も核兵器を使用する過程に共同で参加できるようにしよう。韓国の安全はベルギーほど重要ではないというのか?」
緊急時には使える核
なお、核抑止論が専門の矢野義昭・拓殖大学客員教授(元・陸将補)は「米国も今度は許す?韓国の核武装」で「核共有制度」について、旧・西ドイツを例に次のように説明しています。
- 緊急時には米大統領の承認を得たのちに核兵器を譲り受けて使用する権利です。「核の引き金」は米大統領が握っているので真の「シェアリング」とは言えず、象徴的な権利に過ぎません。それでも西ドイツは、緊急時には核を使える可能性を確保したのです。
—趙甲済氏はこの記事では日本の「核共有」にどう触れたのですか?
鈴置:触れたのは先ほど引用した前文だけで、本文では触れていません。NPT(核拡散防止条約)脱退と同様、日本と共同歩調をとった方が実現性が高いとの判断から「韓米日の核共有」としたのでしょう。
趙甲済氏は日本人の核に対する強烈なアレルギーをよく知っています。だから、日本に共闘を呼び掛けるにしても「日韓同時の核武装」では実現性が薄い。米国の手持ちの核に日韓が一緒に乗る「核共有」なら可能性がある――と考えたと思います。
「NPT脱退」掲げ大統領に?
—1月31日には、FIFA(国際サッカー連盟)副会長だった鄭夢準(チョン・モンジュン)氏もNPT脱退を検討すべきだと発言したようですが。
鈴置:日本ではワールドカップを韓国に誘致した人として有名ですが、国会に当選7回の保守の大物政治家です。投票日の前日に候補者一本化のため降りましたが、2002年の大統領選挙にも出馬しました。現代グループの創業者、鄭周永(チョン・ジュヨン)氏の6男でもあります。
鄭夢準氏は2013年に北が3回目の核実験をした直後から、核武装を主張してきました(「今度こそ本気の韓国の『核武装論』」参照)。
1月31日にブログに発表した「北の核の前で我々は何ができるか」では「北の核には核でしか対抗できない」と主張したうえ、事実上の核武装論であるNPT脱退論を改めて訴えたのです。
米国の核の傘をどこまで信用できるか分からない、との思いからです。「北の核の前で……」(韓国語)はこちらのリンクで読めます。
一部の韓国メディアは「NPT脱退論を掲げて2017年末の大統領選挙に出馬するつもりか」とも報じました。例えば朝鮮日報の「核開発を持ち出した鄭夢準」(2月1日、韓国語版)です。「核武装すべきかどうか」が、国民の論議の対象に浮上しつつある証拠です。
北朝鮮が米国まで届くような長距離弾道ミサイルの実験でも実施すれば、世論に一気に火が付くかもしれません。長距離弾道ミサイルこそが米国の核の傘に穴を開ける、と韓国人は見なしているからです。
否定して見せた朴大統領
—現政権は核武装をどう考えているのでしょうか?
鈴置:朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は1月13日の会見で、記者の質問に対し次のように答えました。通信社「ニュース1」の「朴大統領の談話後の会見 1問1答―上」(1月13日、韓国語)から引用します。
- 我々も戦術核を持つべきではないかとの声が出ています。しかし私は国際社会でこのように強調してきました。「核のない世界を朝鮮半島から始めなければならない」。
- また、朝鮮半島に核があってはならないと考えています。戦術核を持たねばとの主張は理解しますが、それでは国際社会との約束を破ることになります。
- 一方、韓米相互防衛条約で米国から核の傘を提供されています。2013年10月からは韓米オーダーメイド型の抑制戦略によりそれに共同対処しているため、核が必ず要るとは考えません。
政府の代わりにメディアが唱える
政権としては仮に考えていたとしても、現段階で「核武装」を匂わすようなことは一切、発言できません。今それを下手に言えば、韓国も国際社会から制裁を受ける可能性が大だからです。米国からも何をされるか分かりません。
現政権はこの問題を極めて慎重に扱うはずです。朴槿恵大統領の父親である朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が暗殺された直後の韓国では、犯人の背後に核武装を懸念した米国がいたとの噂が流れましたし。
ただ、政権は核武装へと盛り上がる世論を米中への説得材料に活用していくと思われます。核武装を語る人の中にも「自分では言えない政府の代わりに、メディアなど在野の人間が核武装を唱える必要がある」とはっきり言う人もいます。
もっとも、在野の核武装論が政権のコントロールを外れ、独り歩きする可能性もかなりあると思いますが。
織り込み済みの米国
—米国は韓国の核武装論をどう見ていますか?
鈴置:織り込み済みでしょう。1月19日に発表された米CSIS(戦略国際問題研究所)の「Asia Rebalance 2025」の156ページに以下のくだりがあります。
- 核の影がこの地域に色濃く差すに連れ、日本と韓国は米国の核の傘の確かさへの信頼性を心配することになる。現時点でも、北朝鮮は核とミサイルの能力を開発、拡大し続けており、その確かさが極めて重要になっている。
- もし、安保状況が悪化したり、核不拡散の体制が弱体化すれば、あるいは米国の供する安全保障への信頼性が危機に陥れば、日韓双方の国内で同盟国をより安心させるに足る、核兵器の能力向上を要求する政治的な圧力が高まるだろう。
- 日韓ともに民生用の原発が(民生と兵器の)2つの目的に使えるものであることを十分に承知している。最近合意した米韓原子力協定では、韓国にウラン濃縮と使用済み核燃料の再処理を許可することは何とか防いだ。しかし韓国は日本と同様のウラン濃縮と使用済み核燃料の再処理という潜在的な核兵器開発能力を持ちたがっている。
「日本並み」を米国に要求
最後の「日本並みの潜在的な核保有国」への希求。北朝鮮の4回目の核実験の後に韓国の専門家らは、これをはっきりと要求し始めています。この辺が米韓間で新たな駆け引きの舞台になるのかもしれません。
例えば、統一研究院長を歴任したキム・テウ氏は朝鮮日報に寄せた「北の核の前で裸でいろということか」(2月1日、韓国語版)で「米国は核の傘を提供する代わりに、NPTが禁止してもいないウラン濃縮や再処理を禁じる“苛酷な”措置をとってきた。しかし、もう無理だ」と書きました。
朝鮮日報の軍事専門記者、ユ・ヨンウォン論説委員も「核武装選択権を持とう」(1月11日、韓国語版)で「核武装はせずとも日本のように、決心さえすればいつでも核兵器を作ることができる潜在能力を持つという、核選択権(Nuclear Option)戦略も積極的に検討すべきだ」と書いています。
やはり、米国から制限されているウラン濃縮と使用済み核燃料の再処理の権利と能力を「日本並み」に引き上げよう、との主張です。
「中国の傘」は破れていない
—中国は韓国の核武装論をどう見ていますか?
鈴置:表立っての反応はありません。でも、内心「しめしめ」と考えていると思います。
—「しめしめ」ですか?
鈴置:よく考えて下さい。韓国が独自の核を持ちたがるのは、米国の核の傘が信じられないからです。ロサンゼルスを核で攻撃されるリスクを冒してまで、米国が韓国を北朝鮮から守ってくれるか――と韓国人が疑うからです。
では、北朝鮮は中国を核攻撃するでしょうか。通常兵器による攻撃だって北はできないでしょう。食料や原油など国家が生きていくための物資の多くを中国に頼っているからです。要は韓国人は、中国の核の傘なら「破れていないか」と心配する必要はないのです。
「属国に戻れ」と命じる中国
—言われてみると、そうですね。「北の核」を防ぐには、韓国は米国ではなく、中国と同盟を結んだ方がいいわけだ。ただそれは、日本にも言えるのではありませんか?
鈴置:確かに、日本が中国と同盟を結びその核の傘に入ったら、北朝鮮の核攻撃からは逃れられるかもしれません。でも、それは中国に従属することです。「沖縄を寄こせ」くらいは言ってくるでしょう。日本人がそんな同盟を受け入れるとは思えません。
半面、朝鮮半島の歴代王朝は千年以上にわたって中国に朝貢していました。韓国人だって、中国に属国扱いされることはうれしくはないでしょうが、慣れてはいるのです。
—でも今、韓国人は「大統領が天安門の軍事パレードを参観するなど忠義を尽くしたのに、ちっとも大事にしてくれない」と中国に不満を抱いています(掌返しで『朴槿恵の親中』を批判する韓国紙」参照)。
鈴置:中国からすれば、片腹痛い話です。たかが軍事パレード参観ぐらいで恩着せがましいと、せせら笑っていることでしょう。
韓国は中国と同盟を結ばず、それどころか中国の仮想敵の米国と同盟関係にあるのです。「味方してほしかったら、我が国と同盟を結べ」と言いたいところでしょう、中国にすれば。
北も日本も叩いてもらえる
まとめますと、中国は韓国の核武装論が収まるのをじっくりと待つ。その後、韓国人に「中国と米国のどちらの核の傘が有効か考えろ」とささやけばいいのです。
中国は2013年以降、着実に伏線を敷いています。国際政治の専門家である閻学通・清華大学国際関係研究院院長は、韓国紙の記者に「中国と同盟を結べ」とはっきりと申し渡しているのです(『同盟を結べ』と韓国に踏み絵を迫る中国」参照)。
2014年には、中国の政府関係者が韓国のカウンターパートに「朝貢外交に戻ったらどうか」とも言い放っています(「ついに『属国に戻れ』と韓国に命じた中国」参照)。
今は「北の核」で韓国人は熱くなっていいます。「核武装論者の中には、腹立ち紛れで言い出した人もいる」と鄭夢準氏も先に挙げたブログで語っています。しかし、韓国人が冷静になった時、中国と同盟を結ぶ方が合理的だと思い至る可能性も高いのです。
北朝鮮の核実験は短期的には韓国を米国側に押しやります。北の核の脅威を今の時点で防いでくれるのは米軍だからです。実際、米韓両国政府は終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の在韓米軍への配備を検討し始めたようです。
でも、それでは北の脅威を完全に消し去れない。結局、米国を離れ中国を頼るのが一番、ということになってしまうのです。「おまけ」も付いてきます。中国の下で「いい子」になれば北朝鮮を後ろから羽交い締めにしてもらえますし、宿敵である日本を叩いてもらえます。
根腐れした米韓同盟
韓国の親米保守は今、何が何でも核武装しようとしています。もちろん「北の核」という安全保障上の脅威から逃れるためです。
同時に、もしここで「北の核」が現状追認の形で存在することになると、韓国人全体が心情的にも外交的にも中国側にずるずると引き寄せられてしまうと恐れているからでしょう。趙甲済氏は時々「韓国人には中国に対する属国のDNAがある」と自省します。
そもそも米韓同盟は根が腐り始めていました。米国の仮想敵が中国である半面、韓国のそれは北朝鮮であって絶対に中国ではない。仮想敵の異なる同盟は容易に揺らぎます。
米韓は同盟をだましだまし続けてきたわけですが今、「北の核」という暴風にさらされました。よほど上手に管理しないと、米韓同盟はどさっと倒れてしまうでしょう。
2/5ZAKZAK 田村秀男『国益度外視の「親中」ぶり 日銀はチャイナバブルを膨張させたいのか?』、2/6ZAKZAK 高橋洋一『中国経済もはや重篤なのか 食い止められない資本流失』について
財務省・日銀はハニーにかかっているのかキックバックを貰っているのか?外務省と並ぶ売国役人です。どうして敵国を助けなければいけないのか分かりません。英国はAIIBに参加しているので中国を助けたいという気持ちは分かりますが、入っていない日本が助ける必要はないでしょう。『百年のマラソン』を書いたピルズベリーですら日本の中国へのODAは余分だったと言っています。「南京」や「慰安婦」で日本人の名誉を貶めている連中をどうして助けようとするのか分からない。金かハニーぐらいしか思い浮かばない。
1/31小生ブログで「黒田日銀総裁は中国は資本規制をすると読んでいるようですが、人民元のSDR採用に反するのでは。中国経済の崩壊は中国の軍事膨張をストップし、かつ実体経済の良い日本に資金が戻ってくることを意味します。中国に肩入れしてきた日本企業は咎めを受けますが仕方がありません。戦争になるよりはマシでしょう。」と述べましたが、田村氏と考えは同じです。
2/6日経1面に日本企業=実体経済の良さを裏付ける記事が載りました。
「上場企業、増益を確保 今期、内需が下支え 米欧勢と比べ底堅く
上場企業の2016年3月期業績は、経常利益が小幅ながら増益を確保できそうだ。新興国景気の減速と資源安が逆風になり素材や機械などの企業は苦戦しているが、好調な内需と自動車をはじめとした米国向けの輸出を支えに2期連続で最高益になる公算が大きい。米国やドイツの主要企業は減益になっており、日本企業は相対的に底堅さを保っている。
15年4~12月期決算は5日までに社数で全体の64%、株式の時価総額ベースで78%の企業が発表を終えた。これから発表する企業を含めた5日時点の予想では、今期の経常利益は前期比3%弱の増益になる。ただ、10~12月の3カ月でみると経常利益は前年同期比で5%減となり、伸び率が鈍化している。
主に国内で稼ぐ内需企業がけん引している。NTTドコモはスマートフォンの通信サービス収入が増加した。東日本旅客鉄道(JR東日本)は訪日客需要を取り込み、通期の純利益が前期比4割増になる見通しだ。森本雄司常務取締役は「新幹線を使った長距離輸送が好調」と話す。
米国は原油安を追い風に新車市場が拡大しており、日本企業も恩恵を受けている。富士重工業は北米を中心に多目的スポーツ車(SUV)の販売が好調だ。「米国は勢いが強い状態が続く。先行きは悲観的ではない」と高橋充最高財務責任者は自信をのぞかせる。
一方で新興国経済の不振は業績に影を落とす。神戸製鋼所は今期、3年ぶりの最終赤字に転落する見通しだ。アジアで鋼材価格が下落し、新興国で油圧ショベルの販売が減少する。梅原尚人副社長は「中国は16年も17年も建機需要が回復しそうにないので、工場の人員を減らす」と話す。日立製作所も新興国でのプラント設備や建機が不振で今期の業績見通しを下方修正した。
資源安も逆風だ。総合商社は原油や銅などの資源開発で損失が相次いで発生している。出光興産は原油価格の大幅な下落で在庫評価損が膨らみ、最終損益が2期連続の赤字になる見込みだ。
海外の主要企業は既に減益に転じている。QUICK・ファクトセットと米トムソン・ロイターの調べでは、15年12月期の主要企業の純利益は米国が前の期比1%減、ドイツが7%減になった。中国は14年に9%増益だったが、15年は2%減益へと失速した。
米キャタピラーは資源安と中国景気の減速で建機販売が落ち込み、純利益が4割減った。オーバーヘルマン最高経営責任者(CEO)は「資源価格の急回復は望めない。16年も困難続きになる」と警戒する。
中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄も純利益(速報値)が前の期比で8割減った。「中国国内の鋼材価格の下落や為替差損で大幅減益になった」(同社)という。」とありました。
中国、ロシア、サウデイ、資源輸出国の経済がガタガタになり、日本も影響を一時的には受けると思いますが、勤勉な国民である以上跳ね返す力があると思います。これこそ労働(知的活動を含む)価値を重視することと考えます。
田村記事
黒田東彦(はるひこ)日銀総裁によるマイナス金利政策導入は英断だが、気になることがある。黒田総裁は先の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)最終日の23日、資本逃避が止まらない中国について、「私見」と断りつつ、外貨準備取り崩しよりも資本規制強化のほうがよいと示唆した。 英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は1月26日付社説で、黒田案を引用し「中国には資本規制が唯一の選択肢」だと論じた。国際通貨基金(IMF)も規制容認に傾いている。
黒田発言より2日前、ダボスでは為替投機で知られるジョージ・ソロス氏が「中国のハードランディングは不可避だ」と言い、中国の3兆ドル(約360兆円)規模の外貨準備などを踏まえ、ハードランディングを「乗り切ることは可能」と付け加えた。これに対し中国国営の新華社通信は、「人民元の空売りを仕掛ける極端な投機筋は多大な損失に見舞われるだろう」と応酬した。
黒田総裁がソロス氏に脅かされる中国への支援を意識したかどうかは不明だが、北京の資本規制強化を勧めるのは、共産党指令による市場統制の肯定である。 IMFは中国金融市場の自由化を条件に、昨年11月の人民元のIMF特別引き出し権(SDR)構成通貨への組み込みを承認した。資本規制強化はその約束に逆行するので、北京のほうからはそうしたくても、大っぴらにはできないし、SDR通貨元を擁護したIMFもFTも自由化しなくてもよい、とは言い出しにくい事情がある。黒田発言は図らずもだろうが、北京と親中の国際金融勢力にとって格好の助け舟となった。
考えてもみよ。資本規制強化で中国の市場危機が収まるとでも言うのだろうか。そもそも、危機は中国の過剰投資、過剰設備と日本のバブル期をはるかに上回る企業債務とその膨張から来ている。資本逃避は人民元資産に見切りを付けた中国国内の企業や投資家、預金者が海外に持ち出すことから起きている。資本規制の強化は当局の強権によって封じ込める。外貨準備に手を付けずに、人民元をドルにペッグさせる管理変動相場制の堅持を意味する。
管理変動相場制こそはチャイナバブルの生成装置である。北京は資本流出の統制によってバブル・マシンを温存し、過剰生産能力の調整を最小限にとどめ、安値輸出に拍車をかけるだろう。自由化の義務から逃れた人民元は今秋にはSDR通貨となって、習近平政権が対外膨張の武器として使用するだろう。資本統制強化こそは、日本にとって中国脅威の増大を許す最悪の選択である。
それにしても、日銀の「親中」ぶりは際立っている。日銀はかのアジアインフラ投資銀行(AIIB)への日本の参加に前向きだし、外貨資産の急減に悩む中国人民銀行との間では、通貨スワップ協定再開協議に応じている。政府から「独立」していようが、日銀が国益とかけ離れてよいはずはない。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
高橋記事
日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁が個人的見解としたうえで、中国の人民元について「国内金融政策に関して一貫性があり適切な方法として、資本規制が為替相場の管理に役立つ可能性がある」と述べたと報じられた。 物やサービスの移転を伴わない対外的な金融取引のことを資本取引という。日本の外為法では、居住者と非居住者との間の預金契約、信託契約、金銭の貸借契約、債務の保証契約、対外支払手段・債権の売買契約、金融指標等先物契約に基づく債権の発生等に係る取引、および証券の取得または譲渡-などが定められている。 このほかにも、居住者による外国にある不動産もしくはこれに関する賃借権、地上権、抵当権等の権利の取得、または非居住者による本邦にある不動産もしくはこれに関する権利の取得も、資本取引とされている。 こうした取引は、金融機関を通じて行われるので、資本取引を規制しようとすれば、金融機関を規制することとなる。規制の方法としては、全面禁止、取引許可、取引届出、取引報告などがあり、前者から後者にいくにつれて規制が弱くなる。 黒田総裁が指摘した、為替管理と資本取引の関係を理解するには、「国際金融のトリレンマ(三すくみ)」を知る必要がある。それは、「独立した金融政策」「固定為替相場制」「自由な資本移動」のうち、2つまでしか同時に達成することはできないというものだ。
この法則に従うと、資本取引規制によって自由な資本移動をあきらめれば、独立した金融政策と固定為替相場制を達成できる。つまり、国内物価の安定のために金融政策を使うことが可能となり、為替相場も安定させられるというわけだ。
中国の資本規制は原則として許可制で、先進国が原則として報告だけなのに比べて格段に規制が強い。それでも香港などを経由した資本流出の動きを食い止められないようだ。
もっとも、中国が本気になれば規制強化は容易だろう。なにしろ、中国では、問題を起こしたとして摘発された場合、政治的失脚までありえるからだ。
筆者はかつて中国でのコーポレート・ガバナンス(企業統治)に関する国際会議に出席した際、強烈な思い出があった。国有企業ばかりの国で、コーポレート・ガバナンスなんて所詮無理と思っていたところ、中国政府関係者が「中国では粉飾は死刑にもなります」と説明したのだ。さすがに、この発言には度肝を抜かれた。その延長線で、資本流出を勝手に行えば、重罰というのもあり得るだろう。
先進国では、貿易自由化の後に資本を自由化するというのが一般的な流れだ。しかし、中国の場合、貿易の自由化を進めたが、ここに来て資本規制が必要となったことで、貿易も規制せざるを得なくなるかもしれない。
すでに水面下では強烈な資本取引規制が行われているともいわれている。それでも資本流出が続いているのであれば、中国経済はかなり重篤だろう。
2/3日経ビジネスオンライン 堀田佳男『トランプの戦術ミス! 緒戦アイオワ州を軽視』について
トランプは、2/4日経電子版『トランプ氏、投票やり直しを要請 アイオワ州党員集会で
【ワシントン=川合智之】米大統領選に向けた1日の共和党のアイオワ州党員集会で2位だった不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は3日、首位のテッド・クルーズ上院議員(45)陣営に不正行為があったとして投票のやり直しを求めた。トランプ氏は「新たに選挙するか、クルーズ氏の結果を無効にすべきだ」とツイッターに投稿した。
クルーズ氏の選挙スタッフは1日、クルーズ氏と支持層の重なる元神経外科医ベン・カーソン氏(64)が撤退すると示唆し、支持者にクルーズ氏にくら替えするよう暗に呼びかけたという。クルーズ氏は誤りを認め、カーソン氏に謝罪した。カーソン陣営は謝罪を受け入れたが「汚い手口だ」と批判した。』と党員集会無効を主張しています。話題作りとはいえ敗北を素直に認めないのは如何なものか。デイスインフォメーションでどれだけカーソンからクルーズに移ったのか分からず、普通投票人は本当に撤退したかどうか確認して投票するでしょう。トランプの焦りの表れです。不正は糾弾しても良いですが、結果は受け入れないと。選挙不正が行われたと噂されるケネデイVSニクソン、ブッシュ(息子)VSゴアも敗者が素直に認めたではありませんか。潔くありません。
トランプは破産の危機にあり、「トランプ氏は今まで事業で5回倒産し、6度目の倒産が迫っていたが、大統領選という妙案を思い付き、実行してみたら大当たりし彼のジャンクボンド(信用度が低い社債)は飛ぶように売れ倒産を免れた。だからテッド・クルーズ氏が勝ったことでトランプ氏とテッド・クルーズ氏はそれなりにほっとしただろう。もともとトランプ氏はアメリカの大統領などと言う器でないことはご本人が一番よく知っている。あり得ないことだが、仮にトランプ氏が大統領になって一番困るのはご本人。」という話もあります。
トランプ支持者だけでなく、「トランプを絶対に大統領にしたくない」人を投票所に向かわせたトランプのエネルギーは凄いものがあります。このように共和党支持者を投票所に向かわせ、最終的に共和党候補の一本化が図られ、本選で民主党に勝利するのを望んでいます。
記事
昨年7月から支持率トップを維持してきた米共和党のドナルド・トランプ候補(以下トランプ)がアイオワ州党員集会で“負けた”。
1月31日にアイオワ州内で開かれた集会で話をするトランプ
予備選が始まる直前まで不敵な自信をみなぎらせていたトランプは、いったいどうしたのか。勢いに陰りが見え始めたのか。有権者がようやくトランプの資質に疑問を抱いたということか。
民主党サイドでも、昨年末までヒラリー・クリントン候補(以下ヒラリー)が圧勝すると思われていたが、今は、1年前までほとんど無名だったバーニー・サンダース候補(以下サンダース)に互角の戦いを強いられている。ヒラリーはいったいどうしたのか。
トランプはなぜ高い支持率を維持できるのか
まずトランプである。筆者は、米アイオワ州に向けて取材に発つ前から抱き続けていた問いがあった。
「半年以上も悪態をつき続けるトランプは、なぜ高い支持率を維持できるのか」
「有権者はトランプを真剣に支持しているのか」
インターネットを使えば数え切れないほどの関連する新聞・雑誌記事が読める。ユーチューブなどでは動画も眺められる。米国の選挙関連情報は捨てるほど入手できるが、筆者の疑問に明解に答えてくれる資料はなかった。現地で取材するしかない。1月下旬に同州に入り、都市と地方を回って多くの有権者と話をした。専門家とも意見を交換した。
日本人からすれば、トランプがメキシコからの不法移民を「レイピスト(強姦魔)、犯罪者」と呼んだり、「イスラム教徒の米国入国禁止」を口にしたりすると、ほとんど「振り切れてしまった危険人物」といった印象を受ける。多くの方は大統領には相応しくない人物と思うだろう。
だが、アイオワ州で負けた後も、全米レベルの支持率を見るとほとんどの世論調査でトップを維持している。
トランプ効果で投票者が5割増し
アイオワ州でも党員集会が行われる前日まで、トランプはトップを走っていた。コネチカット州にあるクイニピアック大学が実施した世論調査ではトランプが31%で首位。2位のテッド・クルーズ候補(以下クルーズ)は24%だった。
そして2月1日の投票日、「トランプ効果(筆者はこう呼ぶ)」が起きた。
効果は2点ある。1つは「トランプだけは共和党の代表にしてはいけない」と思った有権者を投票所に向かわせたことだ。
2月1日午後7時過ぎ、共和党党員集会の様子
州都デモイン郊外の投票所で、人材派遣会社に勤務するマイケル・クラウダーさんが早口で語った。「実際の投票日が来るまで、誰に1票を入れるか決めかねていました。トランプ以外であれば誰でもいいと思っていたのです。投票日になって、絶対にトランプを大統領にしてはいけないと思ってやってきました」
クラウダーさんはクルーズに投票した。トランプ反対票だ。
もう1つのトランプ効果がある。こちらはトランプを支持する人々を投票所に向かわせた。建設会社を経営するケドロン・アッシュブレナーさんはこう述べる。「私が党員集会に来たのは1988年以来、初めてです。なぜ来たのか? トランプに投票するためですよ。彼は私の心をかき立てるだけの価値がある候補です。口だけの政治家とは異なるビジネスマンの行動力に期待します」。
相反する2つの作用をなす「トランプ効果」によって、アイオワ州共和党の投票者数は前回比50%以上も上昇した。2012年は12万1000人、今回は18万人超である。
ただし、トランプは負けこそしたが、得票率ではクルーズの27.7%に対して24.3%と、大差で敗北を喫したわけではない。トランプ効果に戻れば、「大統領にしたくない」人に及ぼした効果の方がわずかに大きかったということだ。
ドブ板運動が勝敗を分けた
トランプには別の敗因もある。米国は広大な国だが、アイオワ州やニューハンプシャー州、フロリダ州といった激戦州では今でもドブ板選挙が行われている。過去25年にわたって米大統領選を追ってきた筆者の経験から言えることだ。
日本の国政選挙のように街宣車が町中を走るわけではないし、顔写真がついた選挙ポスターを町中に貼るわけでもない。しかし米国では戸別訪問が許可されており、ボランティアの運動員が地域の家屋をすべて訪ねるくらいは普通である。それだけではない。フォンバンキング(電話勧誘)といった古典的な手法もいまだに有効だ。
トランプはそんなアイオワ州での選挙活動に出遅れた。昨夏まで、全米で最初に党員集会が開かれるアイオワ州を飛ばして、次の戦場であるニューハンプシャー州に力を注いでさえいた。トランプ陣営は予備選最初の州であるアイオワ州が持つ重要性を見直し遊説を始めたが、トランプ選挙対策本部の関係者は「同州で遊説に費やした期間は計36日でしかなかった」と明かす。
数多くのメディアに登場して政策を述べたり、候補の印象を高めたりすることは大事だが、それ以上に、地を這うような運動ができたかどうかで得票に差がでる。
加えて、トランプは同州でテレビ・ラジオ広告を今年になるまでまったくしなかった。過去30年を振り返ると、テレビ広告をまったく打たないで支持率トップを維持した候補はいない。
億万長者だがカネをあまりかけず、テレビ広告も流さない。選挙対策本部の組織力は弱い。ボランティアによる投票の勧誘もクルーズの選対と比較すると弱いと言われた。
一方のクルーズはドブ板的な運動を着実に行った。アイオワ州にある99の郡すべてを訪れている。トランプが収容人数の多い大会場を借りるのに対し、クルーズは小さな町のカフェで有権者と話をしたりした。文字通り草の根のキャンペーンが効を奏した。
加えてクルーズは、オンラインを利用した「ミクロ・ターゲット」と言われる手法を使って、有権者の心に巧みに影響をおよぼしたとされる。英ガーディアン紙によると、クルーズの選対はケンブリッジ・アナリティカという企業に300万ドルを支払い、有権者の決断を左右する試みをした。フェイスブックの利用者が書き込む内容を巧みにデータベース化し、条件に合った特定の利用者にクルーズ支持を促す政治広告を流したのだ。
ヒラリーは新鮮さに乏しい
最後になったが、民主党のサンダースは社会格差の是正を訴える。しかも「新しい中流を作りたい」との考えで、「信じられる未来」を実現したいと言う。
ヒラリーを体制派と捉えると、サンダースは間違いなく反体制派の候補である。ルイジアナ州立大学のロバート・バー教授は「サンダースとトランプはワシントンの体制派とは違う場所から生まれた。そこに有権者は共感を覚える。4年前には見られなかった現象だ」と指摘する。
ヒラリーはすでに体制派になってしまっている。新鮮さに乏しく、新しいメッセージや変革を担う候補とは思えない。上院議員や国務長官として確実に職務をこなしてきた経験はあるが、大統領になって米国を新しい場所に導けるかどうかは疑問だ。クリントン家に対する辟易感が一部の国民に生まれているのも確かだ。
いずれにしても、来年1月に大統領になるのは民主党の2人と、トランプを含めた共和党の3人、計5人にほぼ絞られた。
5人による本当の戦いはこれからだ。
2/3青山繁晴のインサイトコラムから『消費税増税凍結、財務省の倒閣運動、衆議院選』について
2/1小生ブログでのコメント『日銀のマイナス金利導入は株価底上げ効果があります。これは衆参同日選か時期をずらした衆院選が今年中にあるという事です。本記事(日経)に「日銀がマイナス金利の導入に踏み切ったきっかけは中国を起点とする新興国経済の減速懸念だ。」とあり、消費税増税も「中国発のショックを予防」するため再延期して自民党は選挙に臨むのではという気がしています。』と書きました。青山氏も同じ見立てをしています。
2/3青山繁晴氏のコメント(「ぼやきくっくり」のラジオ「インサイトコラム」からの書き起こし)
『青山繁晴
「で、あの、僕なりに、今現在、世の中騒がしい中ですけども、一番根本的な、この増税、えー、総理、あるいは、今の官邸ですね、どう考えてるかってことを、これもあえて申しますが、ま、総理は増税を、凍結しようと、狙ってます」
櫻井浩二
「え、現時点ではそうなんですか。凍結しようとしてるんですか」
青山繁晴
「そうです。これあの、僕の責任で、あくまで僕の責任で申します。あの、RKBの責任でもなくて、あくまで僕の、個人的見方ですけれども、しかし、全て裏を取り、根拠を持ってお話ししてます」
一同
「ほぅ~」
青山繁晴
「で、えー、ですからその安倍総理が今、国会答弁で、おっしゃったりしてることは、今までの公約通りにおっしゃってるだけであって、政策変更っていうのは当然、特に経済は情勢の変化に応じて、むしろやるべきですし」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「それから、公約、破る、あるいは変えるんであれば、衆議院の解散をして、国民に信を問うっていうことも、場合によっては必要ですし」
櫻井浩二
「そうでしょうね」
青山繁晴
「はい。したがって総理は、その国会での発言を含めて、今、何も、表面上はスタンスを変えてないだけであって」
櫻井浩二
「ははぁ」
田中みずき
「うーん」
青山繁晴
「で、実はですね、そのアベノミクス、全体の動きを安倍さんは今、総点検に入ってまして、で、その中で起きた、実は根っこでつながってる話が、日銀の、黒田総裁が突然、マイナス金利っていう、今までの事なかれ主義のかつての日銀からしたら、絶対あり得ない」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「ことをやってのけたっていうのは、実は安倍さんも公約破りの、消費増税凍結を考えてるから、なんですね」
櫻井浩二
「そことつながってるんですか」
青山繁晴
「つながってるんです」
櫻井浩二
「はぁ、はぁ」
青山繁晴
「で、黒田さんっていう人自身が、安倍さんが総理に、再登板しなかったら、これも絶対、日銀総裁にならなかった人ですからね」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「アジア開発銀行、ADBの総裁っていうまあ大変えらい人ではありましたけれども、でもそれは、要するに日本から外へ出されてしまってるっていうことであって、本流には、乗れない、もう外された存在でもあったんですね」
櫻井浩二
「ほぉ~」
青山繁晴
「で、それを安倍さんが、いわば、事実上強権を発動して、財務省の反対を押し切って、えー、日銀総裁に据えまして」
櫻井浩二
「うーん」
青山繁晴
「で、こないだのマイナス金利っていうのは、要するに銀行からしたら日銀に、銀行と日銀の間でですね、えー、普通の銀行が日銀にお金を預けてると、逆に、今まで手数料もらえてたのが逆に、手数…、あ、ごめんなさい、今までは、金利をもらえてたのが、今までと逆に、手数料を払わなきゃいけないと」
櫻井浩二
「そういうことですね」
田中みずき
「うーん」
青山繁晴
「まああの、常識では考えられないことやりましたから、つまりこれ、一言で言うと、これからは何でもありだってことなんですよね」
櫻井浩二
「はぁはぁはぁはぁ、はい」
青山繁晴
「政府も日銀も、一体、えー、独立性、日銀の独立性を保ちながらも、何でもありですよって宣言なんですね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、その中に実は、公約破りも入っていて、消費増税の凍結をしたいっていうことなんですね」
一同
「ほぅ~」
青山繁晴
「で、これはもちろん、内閣総理大臣が、あそこまで、景気の動向に関係なく、今度は、10%に、予定通りしますと、言ったんですから」
櫻井浩二
「ええ」
青山繁晴
「たとえ衆議院解散をして、その結果、総選挙で国民の信を、仮に、得られたとしても、これは本来、禁じ手ですよね」
櫻井浩二
「うーん、そりゃそうですね」
青山繁晴
「はい。で、そこに安倍さんが、ま、これも、もう一度言います、僕の見方では、やはり凍結しようと、固めていってるのは、もう、実は安倍さん、まあ予防線というか、ある程度言ってまして、海外要因によっては考えるってこと、何度も、あの、おっしゃってますよね」
櫻井浩二
「リーマン・ショック並みのね、何か経済的要因があるとかそういうことは言ってますよね。はい」
青山繁晴
「そうなんです。いつもいつも、リーマンっていう話をされるんですけれども、しかし今、世界で起きてることは、中国経済の崩壊現象。で、それだけではなくて、ひょっとしたら今年は、中国、ロシア、サウジアラビア、こういう国々が、ま、国家破産に近い状態になるんじゃないかっていうことが、あくまで最悪のケースですけれども、考えられてるんですね」
櫻井浩二
「ほぅ~」
青山繁晴
「で、これは実はリーマン・ショックよりも、非常に桁外れに大きな出来事になります、もしそういう最悪のケースになっていけばですね」
櫻井浩二
「そうなんですか。うーん」
青山繁晴
「で、リーマン・ショックっていうのはあくまで、このリーマンって名前で分かるように、基本的にはリーマン・ブラザーズっていうひとつの大きな、金融会社が破綻して、そこからいわゆる金融工学ってやつで、バーッと津波のように、世界に影響が広がったということなんですけれども、あくまで金融といえば金融なんですよ」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「ところが、中国では今、工場の閉鎖が相次いでいまして、えー、日本ではなかなか報道されませんけれども、いわゆる実体経済が、ダメになりつつある。で、ロシアも、資源を売って生きのびてきたのが、その資源がもうとめどなく安くなっていく。それはサウジアラビアも同じことですね」
櫻井浩二
「同じですね。うん」
青山繁晴
「で、こういう実体経済、しかも世界のあちこちで、それも巨大な経済が傾くっていうのはですね、安倍さんの言ってる海外要因には十分、当てはまるわけですよね」
櫻井浩二
「はぁはぁはぁ…」
青山繁晴
「で、しかし一方で、財務省は、これに、ま、全面的に抵抗してて、えー、水面下での、このせめぎ合いっていうのは、あの、安倍さんの淡々とした国会答弁から全く想像できない激しさになってます」
櫻井浩二
「はぁ~、そうですか」
青山繁晴
「で、これも、今朝は踏み込んで申しますが、その財務省の田中さんっていう事務次官、現役のトップだけではなくて、勝栄二郎さんっていう、元の事務次官ですね、えー、この方が、まあ非常に大きな影響力を、持ってるんですけれども」
櫻井浩二
「はい」
青山繁晴
「この勝栄二郎さんの、意思を受けて、えー、財務省全体として、非常に安倍政権に否定的になってるんですね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、これも公平に言わなきゃいけません、言わなきゃいけませんが、たとえば官邸の中枢であったり、あるいは、自由民主党の中枢部分、えー、それから公明党までを含めた、少なくとも与党側の見方、で、本当は、野党の民主党の認識もですね、えー、財務省は、この勝さんをはじめ、OBも、連携して、一種の倒閣運動に入ってると」
田中みずき
「ふーーーん」
櫻井浩二
「ははぁ、そうですか」
青山繁晴
「ええ。これはもちろん財務省は政府の一角ですから、軽々に申してはいけませんけれども。ただ今まで、えー、内閣を倒してきたもの、一番は世論ですけれども、実は影の存在として、アメリカや、財務省があったっていうのは、ま、公然たる事実なんですよね」
櫻井浩二
「ふんふんふん、はい」
青山繁晴
「で、この倒閣運動の中で、たとえば甘利さんの辞任が起きたり、それから安倍さんが吐血したってこれは嘘なんですけれども、そういう報道が流れたり」
櫻井浩二
「はい、はい」
青山繁晴
「えー、このことが財務省の責任、あるいは勝さんの責任ってことはまさか、申しませんけれども、しかし、大きな広い意味で、その、一方で倒閣運動が起きていて、その倒閣っていうのは逆に、えー、消費税を予定通り、増税するという内閣に差し替えたいと、いう動きが、その、財務省を中心に、政府の中に起きてるっていうことなんですね」
櫻井浩二
「うんうん」
青山繁晴
「で、これはやはり世界で、何が起きようとも、どんなに騒がしく世の中がなろうとも、私たちの生活と経済を直撃しますから。さっき申しました通り、僕は反対ですけれども、賛成の方も含めてですね、その、私たちの議論をまず、しっかりやると。安倍さんにお任せしない、財務省にお任せしないと、いうことが、えー、大事だということを、今日は最後に申しておきたいと思います」
櫻井浩二
「はい。分かりました。青山さん、ありがとうございました」』とありました。
本年は間違いなく参院選だけでなく、衆院選もあると思います。次は選挙.comの予想。参院選ですらも自民党が圧勝するなら衆院解散して、内閣の基盤を益々強固なものにしようと考えるはず。また2/3首相は稲田議員の質問に答える形で憲法9条改正も明言しました。憲法改正は衆参の2/3を確保しなければならず、衆院解散もして機動力を発揮させれば参院選も選挙.comの予想以上行くと思います。参院の現有議席は自民115、公明20、改選議席は自民50、公明9です。選挙.comの予想を加えると自民(115-50+64=)129、公明(20-9+14=)25で合計154となり、参院の2/3は242×2÷3=162議席。残り8議席は「大阪維新」や「こころ」「新党改革」で確保できるのでは。民主は同じように(59-42+22=)39とボロ負け、一緒になって出直しを図ろうとしている「維新」は(5-4+0=)1と惨憺たるもの。やはり、左翼・リベラルが日本をダメにしてきたことを国民レベルで理解・浸透してきたという事でしょう。リストラをし出した朝日新聞の凋落もこの流れの中にあります。
2/2『日本一の選挙データベースが導き出した2016年参議院選挙 獲得議席予想 | 選挙ドットコム編集部』について
選挙ドットコム編集部では、2016年の参議院選挙に向けて、選挙ドットコムが保有する日本最大の選挙データベースから、過去の参議院選挙、衆議院選挙、そしてここ3年の地方選挙の結果等を分析し、世論調査の結果を加味した独自の議席予想を行いました。
【選挙区分析】
・1人区(32選挙区) 参議院選挙の勝敗を決定づける1人区では、岩手・沖縄を除く30の選挙区で自民党候補が優勢。合区となった島根・鳥取、高知・徳島も、自民分裂がなければ安定勝利か。 ・2人区 4選挙区 2人区では自民・民主で議席を分け合う形が予想されるが、注目は前回2013年の参院選で、自民・共産が議席を獲得した京都選挙区。2月に行われる京都市長選挙の結果も影響か。 ・3人区 5選挙区 北海道、千葉では自民が2議席を獲得する見込み。埼玉、福岡では自民・民主・公明で議席を分け合う。兵庫では自民・公明が2議席をおさえ、最後の1議席を民主とおおさか維新が争う展開と予想。 ・4人区 3選挙区 6人区 1選挙区 神奈川は自民、民主、公明で3議席を確保し、最後の1議席は自民推薦の無所属か。大阪では、自民・公明・おおさか維新が3議席を確保し、最後の1議席を民主・共産・おおさか維新で争う展開。おおさか維新が2議席をとれるかどうかに注目。今回から定数4となった愛知は、3人区であった2010年に民主が2議席を獲得している。まだ候補が出揃っていないが、自民・民主の2人目やおおさか維新の候補にも議席獲得の可能性があり混戦模様。 定数が6となった東京選挙区も、同じく候補者が出揃っていないが、自民2議席・民主・公明・共産が1議席を獲得する見込み。残る1議席を、おおさか維新か無所属の候補が争う展開か。
【比例区分析】
比例区でも自民党の一強は揺るがない。2010年の参議院選挙は、民主党政権の時代であり、自民党は野党であった。今回は全国的に票を持つ組織の自民党回帰が見られ、自民党の比例候補は充実している。さらに政権の高い支持率を拝啓に、無党派層を取り込める著名人候補を立てることで、議席を伸ばすと予想。 公明党は毎回の選挙で確実に議席を獲得しており、今回も前回並みの獲得議席となる見通し。 民主党は選挙区で苦戦を強いられるが、全国比例では候補者数、組織ともに野党では頭一つ抜けており、多少は自民批判票の受け皿として機能する可能性がある。 維新の党は比例区で議席を獲得できる目処は立たない。 共産党は躍進した2013年7月時よりも政党支持率は伸びており、昨年4月の統一地方選挙においても躍進。自民党一強時代において、確かな野党として存在感を発揮しそうだ。 おおさか維新は、統一地方選挙でも結果を残した関西で一定の比例票を獲得すると予想。鍵を握るのは橋下徹氏の動向。橋下氏が参議院選挙にどう関わるかによって、獲得議席は変動する。 社民党、生活の党、日本の心を大切にする党、新党改革など存在感のない小政党は比例で議席を獲得できない。
◯野党共闘で選挙結果は変わるか
32ある1人区を細かく見ていくと、野党共闘によって与党候補に野党候補が勝てる可能性のある選挙区も存在する。ただし、共産党が候補者擁立を見送るだけで、民主候補が自民候補を上回れるほど単純ではない。共産党と組むことによって無党派層の票が離れる可能性もあり、野党共闘の「顔」の存在などがなければ大きな風は起こらないと考えられる。
◯第3極の消滅
2010年、2013年の参議院選挙で一定の議席を獲得していたみんなの党の解党、維新の党の分裂によって第3極を支持していた票はどこへ行くのか。編集部が独自に分析した結果では、自民党・おおさか維新・共産党へ流れ、民主党へはほとんど流れていなかった。第3極は、民主党という第2極への批判から生まれたものであるため、支持層が民主党へは投票しないという結果になったのではないかと考えられる。
◯注目の18歳選挙権の影響は限定的
18歳・19歳の有権者数は全国で約240万人だが、2013年参院選における20〜24歳の投票率は31.18%で、全年齢平均を20%以上下回る。仮に18〜19歳の投票率が同程度であった場合、約75万票が新たに投じられると推測されるが、全投票者に占める割合は少なく、かつ18〜19歳に強く支持される政党はないことから、選挙戦への影響は限定的。
◯投票率は前回を下回る
1990年代以降、参議院選挙の投票率が60%を超えたことは一度もなく、過去2回の選挙でも投票率は下降傾向になる。昨年4月の統一地方選挙でも全国的に投票率は下がっており、大きな争点もなく自民一強のまま、野党共闘など枠組みが変わる動きがすすまなければ、前回52.61%を下回ると予想される。 選挙ドットコムでは今後も参議院選挙の議席獲得予測、全選挙区の当落予測を行いますのでご期待ください。







