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『日中首脳会談「習近平の笑顔」の狙いは? なぜ今「関係改善の兆し」が強調されるのか』(11/15日経ビジネスオンライン 福島香織)について

11/19中国観察<“頌習”玩過火?貴州緊急封殺“偉大領袖”(圖) 看中国=習を称えすぎ?貴州では「偉大なリーダー」との形容を緊急に取り下げ>黔西南(貴州の西南部にある少数民族の自治区)で会議があった時に、「偉大なリーダー」と習を持ち上げたが、「褒め殺し」は駄目というルールがあるので、慌てて取り下げたと言うもの。少数民族の哀れさか(小生の意見)?「偉大なリーダー」と言うのは毛沢東を呼ぶ時に使う4つの内の一つだから。それでも習を「党の核心」、「人民を幸福にするための仕事師」、「改革発展のための戦略家」「軍を近代化させた国防の統帥」、「大国のリーダー」、「総設計師」(これは鄧小平と同じ)、「国の舵取り」、「英明なリーダーの名に愧じず」、「歴史が選び、人民が選び、全党が選び、正しく選ばれた」とも。小生は専制国家の個人崇拝の極致で、ゴマスリも大概にしたらとの思いです。気持ちが悪い。北朝鮮と変わることがないでしょう。

http://chinaexaminer.bayvoice.net/b5/bads/2017/11/19/380369.htm%E9%A0%8C%E7%BF%92%E7%8E%A9%E9%81%8E%E7%81%AB%EF%BC%9F%E8%B2%B4%E5%B7%9E%E7%B7%8A%E6%80%A5%E5%B0%81%E6%AE%BA%E5%81%89%E5%A4%A7%E9%A0%98%E8%A2%96%E5%9C%96.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

11/19中国観察<習近平未來三十年政治教父 差點被李源潮令計劃廢了 阿波羅網=中央組織部部長兼中央党校校長の陳希は習の30年後の政治リーダーになる 危うく李源潮や令計劃によってダメにされるところであった>習近平は自分の出身である清華大学出の陳希、胡和平、陳吉寧の3人を良く用いているとのこと。(朱鎔基も清華大学出身で習を支えているとの話です)。陳希は次の5つのタイプの人間は幹部には用いられないと言っています。

①党に忠誠を誓わず、習総書記の核心的地位を固く守らず、党中央と一緒に舞台の上で歌うような政治野心を持つ人は用いられない。

②鬼神を信じ、 “大師”を敬い、西側の三権分立や多党制を信奉し、社会主義の前途を信じられないものも用いられない。

③原則問題に関わる政治挑戦の場面で表だって何も動かず、重大政治事件や敏感な問題でも態度を明らかにせず、洞ヶ峠を決め込むのも用いられない。

④マルクス理論の基礎もしっかりせず、政治に対し鋭敏さや鑑別能力に欠け、あまつさえ政治の最低ラインに対し挑戦する誤った言論や不良の気風を聞くだけであるなら用いられない。

⑤政治規律と政治のルールを児戯に看做すのは唯我独尊、憚る所のない人間も用いられない。

まあ、お上の言ったことを忠実にこなすタイプでしょう。構想力に欠けるタイプかと。でも世界恒久革命を唱え、実践されるよりましですが。

http://chinaexaminer.bayvoice.net/b5/ccpsecrets/2017/11/19/380418.htm%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3%E6%9C%AA%E4%BE%86%E4%B8%89%E5%8D%81%E5%B9%B4%E6%94%BF%E6%B2%BB%E6%95%99%E7%88%B6-%E5%B7%AE%E9%BB%9E%E8%A2%AB%E6%9D%8E%E6%BA%90%E6%BD%AE%E4%BB%A4%E8%A8%88%E5%8A%83%E5%BB%A2.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

福島氏の見立ては正しいのではと思います。中国はご都合主義で、自分が困ると擦り寄ってくるのは朝鮮半島と同じです。まあ、彼らよりはスマートで矢面に立つことをしません。裏で何でもします。賄賂もそう、ハニーもそうです。一帯一路なんてインド太平洋戦略をぶち上げ、TPP11も立ち上げて中国を軍事的・経済的に封じ込めようとしているのですから、本気で参加しようとしているとは思えません。「公明正大な取引が担保された場合」と条件を付ければ中国が守れるはずがないと読んでいるからでしょう。WTOやIMF通貨バスケット入りの条件だって守っていません。そもそも外資を中国からは撤退させないようにし、資金の海外送金もできず、3種の財務諸表を作り、国防動員法に協力させ、共産党書記が企業経営に表立って関与するような国に、企業が出て行くかどうかです。いい加減高い授業料を払ったのだから、分からなければ。

トランプも北の問題が解決するまでは中国を大目に見ようと言う所でしょう。11/20夜のニュースでは、北朝鮮はミサイルを年内にも打ち上げるのではと言われています。そうなれば開戦止む無しです。在韓邦人は日本に帰ってきた方が良いでしょう。

https://www.excite.co.jp/News/world_g/20171120/Reuters_newsml_KBN1DK0L3.html

記事

日中両国の国旗の前で、習近平主席が笑顔を見せる。その狙いは?(写真:新華社/アフロ)

ベトナム・ダナンで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議の場で行われた日中首脳会談は珍しく、習近平(シー・ジンピン)の愛想がよかった。これをもって日中関係の改善の兆し、と報じているところもある。本当にそうなるのだろうか。そうなるとしたら、何が要因なのか、ということを考えてみたい。

「国旗入り写真」の意味は

11月11日夕、APEC首脳会議が開かれたダナンで、安倍晋三と習近平が会談した。いつになく習近平は上機嫌で、安倍に笑顔を向けて握手。またプレス向け写真も、背景に日中の国旗を入れたものだった。それまでは中国はわざと国旗を入れない写真を撮り、習近平がいかにも仏頂面で、偉そうな態度を見せているような写真を選んでいた。

これをもって、 中国メディアも日本メディアも、いよいよ日中改善の兆し、「日中関係の新しい始まり」と報じている。果たしてこれは、尖閣諸島漁船衝突事件以来続いている日中関係氷河期の雪解けと受けとっていいのか。

報道を総合すると、会談では両首脳は北朝鮮問題で協力を強化することで一致、早期に日中韓首脳会議を開催できるよう尽力するとした。また日中の懸案となっている海空連絡メカニズム(艦船や航空機による偶発的な衝突が起きるのを防ぐため、防衛当局間で緊急に連絡を取りあえるようにする仕組み)の早期確立についても共通認識を得た。日中が第三国の市場においてのビジネス協力を行っていくことも日本側から提案された。

新華社通信によれば、習近平は「中日は隣国同士であり、アジアと世界の主要な経済体だ。中日関係の安定的発展は双方の利益に合致しており、地域と世界に重要な影響を与える。双方、両国人民の根本利益から出発して、有利な条件を積み重ねて、中日関係を引き続き改善していきましょう」と語ったとか。

さらに「中日関係の改善は相互信頼が鍵となる」として日本に対し「実際の行動と具体的成果で中日のパートナーシップを体現し、ともに脅威をつくらないという戦略的共通認識を持ってほしい」と呼びかけた。また、習近平は台湾問題および歴史問題にについて「中日の四つの政治文書に基づいて、双方がすでに合意している共通認識を持ち続けて、両国に存在する意見の対立については建設的で妥当な方法でコントロールしていこう」と語った。

確かに、以前の木で鼻をくくったような習近平の態度はずいぶん変わってきているようだ。ただ、安倍からは日中平和友好条約40周年に合わせて、来年の相互訪問を提案したが、習近平は明確な回答は避けている。

こうした状況について、中国の識者たちはおおむね、安倍の態度の方が軟化した、という見方で表現している。

中国識者の見立ては…

北京大学の国際関係学院教授の梁雲祥は「先月、安倍率いる自民党が総選挙で勝利し、今月トランプとも会談した。安倍は内政外交とも好成績をあげており、さらに自信を持って中国との関係改善に動き始めたのだろう」(澎湃新聞)と、安倍政権の自信の表れが、対中姿勢の軟化につながり、それに習近平側が応えたと分析する。

また外交学院教授・周永生は新華ネット上で安倍の対中態度軟化の背景として三つの点を挙げている。

(1)安倍晋三は周辺国との関係安定を望んでいるが、政権発足後、ずっとそれはうまくいっていない。ロシアとの北方四島の共同経済開発も、ロシアが主張する領土に関する固有の立場と矛盾しており、日本国内ではまだ不満がくすぶっている。韓国との関係も改善されていない。文在寅は慰安婦問題と労働者強制連行問題が解決していないとし、日本に積極的な対応を求めている。独島(日本では竹島)問題もまだ解決していない。このことから、中国との関係改善は安倍政権の安定にとって有利である。

(2)安倍政権は「一帯一路」(新シルクロード経済構想)によって、日本経済振興を期待している。アベノミクスはさほど大きな進展がなく、すでに息切れし始めている。同時に人口減少の構造性の問題などにも直面している。今後10年、中国経済の成長率は6%以上、米国は1.5%以上、EUは1.5%以上と推計されているが、日本はセロ成長だ。こうしたなか、少なからぬ日本企業が「一帯一路」に興味を持っており、日経新聞サイト(中文)などは、もし「一帯一路」と安倍の提唱する「質の高い基礎インフラ投資」が結びつけば相乗効果でアベノミクスに勢いがつくだろう、と指摘している。日本企業の働きかけで、安倍は「一帯一路」への態度を転換させている。

(3)日本は米国と対外政策で協調していかねばならない。日米首脳会談で、中国政府との建設的対話を継続して展開していくことの重要性を特に確認したという。

懸案解決に「長期安定」望む?

ダナンAPEC前、都内で在日中国人学者をゲストスピーカーに招いた勉強会があった。頻繁に北京に赴き中国内政事情にもそれなりに、詳しいその学者によれば、習近平政権は最近、安倍政権の長期安定を望んでいる、という。10月の総選挙も自民党圧勝を期待していたという。

それはなぜなのかというと、一つには、習近平の周辺には日本を重視するように進言する声はもともとあった、ということ。習近平自身に、無事に第19回党大会を乗り越えたことで少し自信が出てきて、そうした意見に耳を傾ける余裕が出てきたこと。習近平政権二期目としては、ライバルは米国であり、いずれ米中対立が先鋭化するタイミングが来ると予想されるが、その時までに日本を米国から引き離しておく必要がある。そのためには日本を中国サイドに引き寄せる努力をすべきだ、という考えに傾斜してきていることなどが背景にあるらしい。

さらに言えば、日中関係を改善する上で、懸案の海空連絡メカニズムや東シナ海ガス田開発の問題について、日中は込み入った交渉をしなければならないが、そういう実務的交渉は安倍政権のような継続性のある政権の方がやりやすい。

2012年6月に大枠で合意した海空連絡メカニズム実施に向けた協議は尖閣国有化問題で一時中断した後、2014年11月に協議再開で合意した。だが、尖閣周辺海域をこのメカニズムに組み入れるか入れないか、入れるとすれば、どういう扱いなのかで日中の意見は対立し、今に至っている。

最終的には文書に使われる文言や定義の問題で、その最後の交渉の大詰めに入っているようだが、こうした双方が国家利益をかけた込み入った実務交渉ができるのは、今のところ安倍政権しかない、とその学者は指摘した。中国サイドにしてみれば、日中関係の悪化のきっかけは、実務能力の不足した民主党政権の“政治的空白”で起きているので、もともと野党に対する信頼度は低いのだろう。

ただ、こうした意見はすべて中国サイドの見方、立場から発せられている。果たしてそれが本音なのか、というと中国の場合、公式に喧伝されていることとほぼ真逆のことが実は本音というパターンが多い。なので、こうした中国人識者の見方を反対側から透かして見てみることも必要だ。

例えば、安倍政権サイドが中国との関係改善を望んでいる、と強く主張するときは、実は中国サイドの方が切実に対日関係改善を必要としていることが多い。周永生は日本が周辺外交がうまくいっていないため、中国との関係改善を望んでいると指摘するが、安倍政権の外交は、対韓国以外は、比較的効果が上がっているように私には見える。特に対ロシア、対インドはそれなりに手応えがあったと見られている。

トランプ対策と「一帯一路」問題と

安倍が2016年8月、ケニアで開催されたアフリカ開発会議で打ち出したインド太平洋戦略は、今回の日米首脳会談でも実現に向けた連携が確認されたほか、トランプにフィリピン大統領ドゥテルテとの会談を行えるように環境を整えたりもした。

残念ながら、トランプ・ドゥテルテ会談で、日本が密かに望んでいたであろう南シナ海問題における中国への牽制姿勢はひき出せなかったが、それなりに日本も対中包囲網を目指して舞台回し的な役割を演じようと動いていることは、中国も気づいているはずだ。国際情勢に関する正確な知識や認識がまだ不足しているように見えるトランプに安倍が個人的人間関係を利用して、日本の立場の“国際観”を吹き込むことを相当警戒しているようにも見える。

「一帯一路」に関しても、アベノミクスを成功させるためにも日本が興味を持っているというが、これを裏返しに見ると、中国がぜひとも日本を引き込みたいということかもしれない。

今、「一帯一路」が直面している問題は資金ショートである。現在は中国が相当無理をして国有銀行の資金をぶち込んでいるが、中国の銀行システムが抱える不良債権の莫大さを考えると、中国金融にシステミック・リスクを引き起こしかねない問題をはらむ。これは「財経」など中国の経済誌などにも結構赤裸々に指摘されている。だからこそ、日本のような資金力のある国にぜひとも参加してほしいところだろう。

日米を分断させる、というのはもともと中国が持っている戦略だ。これまでの基本方針は米中接近による、日本の孤立化である。だが習近平政権は二期目に入って、G2時代への野心を隠さなくなってきた。トランプ・習近平会談で、「太平洋は中国と米国が共存するのに十分な広さがあるので、2つの大国が意思疎通と連携を強化すべきだ」と語り、かつて呉勝利(海軍司令)がキーティング(太平洋司令官)に提案し、米国を激怒させた「太平洋米中二分割論」を蒸し返した。

ただ、トランプは紫禁城貸し切りという特別接待に懐柔されたのか、あるいは余裕があるのか、この発言に反論したりすることはなく「米中両国が連携すれば、世界中のあらゆる問題が解決できる」とリップサービスした。一方、日本外相の河野太郎が「中国は太平洋と接していない」と不快感を表すコメントを出した。

トランプの対中戦略が今後どのように変わるかは、まったく予見できないのだが、今現在までの状況を客観的に言えば、北朝鮮問題に対しては中国を頼りにしているようだし、米中融和と言うべき状況が起きている。米中融和に引きずられるかたちで、日本も対中姿勢軟化に動いている、という中国人学者の見方も、あるいは来たるG2時代を見据えて、中国が日本を取り込もうという見方も、それなりに説得力はあるのだが、私は、もう一つの見方にも触れておきたい。

笑顔の下で、激しく

ビジネスマン的リップサービスをすらすら言える代わりに、たびたび発言や態度を大きく変えてきたトランプに、中国は警戒し始めている。一方、安倍はそんなトランプに影響を与えるキーマンの一人であり、同時に明確に中国の脅威を意識して、対中包囲網をつくろうという地道な外交も行っている。これまでは、日本を孤立させることで日米分断を試みてきたが、5年を費やしても、それは成功していない。ならば日本の懐柔に作戦を切り替えるのは当然の選択肢だろう。日本を懐柔すれば、日米を分断できるかは別としても、トランプに“中国の脅威”を吹き込むヤツはいなくなる。

中国としても、それなりに安倍政権の外交力を見て、あまり軽んじるわけにはいかないと判断したのではないだろうか。しかも日本は、「北朝鮮の脅威」論を借りて、憲法を改正し、国防を強化しようとしている。経済が落ち目と言われながらも、世界第三の経済大国が本気で再軍備強化すれば、中国にとっては北朝鮮の核より脅威かもしれない。少なくとも今しばらく、日本の中国に対する脅威論を和らげる必要がある。だから、中国は対日関係改善に取り組み始めた。習近平個人はどうやら安倍と相性が悪そうだが、政権としてはそういう方向に持っていこうとしているように見える。

ただし、中国が将来的に尖閣諸島を奪い、台湾を統一しようという野心を隠し持っていることには変わりはないだろう。日中関係が雪解けムードになり、ハイレベルの交流が維持され意思疎通が深まることは大いに歓迎だ。だが、仏頂面でお互いそっぽを向いているより、笑顔の下に思惑を隠して利害を争う交渉を行うことの方が、よっぽど厳しい外交であることは言うまでもない。日中関係改善が本当にどれくらい進むかは、今しばらくの様子を見る必要があるが、それが事実としても、単純に朗報だと喜んでばかりもいられない、ということである。

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『トランプ大統領の「米国第一」政策は初来日を経てさらに強まる』(11/14ダイヤモンドオンライン 真壁昭夫)について

11/18中国観察<習特使送金正恩神秘禮物傳達啥信號?三胖定母親節有特殊禁忌 阿波羅網=習の特使は金正恩に絶妙なるギフトを送り、米中の信号を伝えた。三代目のブタの定めた母の日には特別なタブーがある>ボイスオブアメリカは米国のシンクタンクの発言を引用、「宋濤の北朝鮮訪問は2つの見方がある。一つには、習は既にトランプにやるべきことを教えたことである。習は恐らく北に伝える内容も教えただろう。宋濤は強硬な意見を持って行ったという見方。もう一つはトランプ政府には突発事件になる。どちらの可能性が高いかは分からない」と。「縦覧中国」の主筆の陳奎德は「中国は米国の経済的圧力のもと、金融とその他の国連決議の制裁を実行、但し石油はまだ閉じられていない。核は中国の安全にも影響がある。北の非核化は米中共通の認識、但しミサイルについて中共は従来より我関せずの立場」と。革命二世代目の羅宇が言うには「今回の宋濤の訪朝の目的は再度核実験をしないように忠告すること。もし言う事を聞かなければ石油も食糧も止める。そうなれば金三胖の生きる道はない」と。

11/16は金正恩が定めた母の日で、今年で6年目になる。以前は花籠に「有難う、お母さん」とか「愛している、お母さん」とかリボンをつけたが、今年は個人崇拝と誤解されるのを恐れて付けられない。代わりに手鏡や靴下、手袋が歓迎されているとのこと。

http://chinaexaminer.bayvoice.net/b5/trend/2017/11/18/380345.htm%E7%BF%92%E7%89%B9%E4%BD%BF%E9%80%81%E9%87%91%E6%AD%A3%E6%81%A9%E7%A5%9E%E7%A7%98%E7%A6%AE%E7%89%A9%E5%82%B3%E9%81%94%E5%95%A5%E4%BF%A1%E8%99%9F%EF%BC%9F%E4%B8%89%E8%83%96%E5%AE%9A%E6%AF%8D%E8%A6%AA.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

昨日の本ブログで鈴置氏の記事を紹介しましたが、11/15ホワイトハウスでトランプは次のように述べたと。羅宇が言う「核実験の停止」だけではダメと言うこと。それが違った形でしか伝わらないとすればトランプは習に騙されたことになります。 “We agreed that we would not accept a so-called freeze-for-freeze agreement like those that have consistently failed in the past.”

20日まで宋濤氏が北朝鮮にいますのでどういう結果になるかです。どのような結果になろうとも、日本は抑止力を持たなければなりません。“If you want peace, prepare for war ”です。真の敵は北ではなく、中国ですので。多国間同盟で対抗するにしても、いざという時に兵を出さないのでは誰も相手にしてくれないでしょう。

真壁氏の記事は80年代の日米関係を思い出します。日本の貯蓄超過が貿易黒字を齎すので、もっと内需をと米国に言われ、森永貞一郎氏のレポートまで出して内需を増やそうとしたこと。今の中国が正しくそうでしょう。違いは、中国は貿易で稼いだ金を内需どころではなく、軍拡と賄賂に使っているので、貯蓄率は下がりません。社会保障も全然充実していないのでISバランス式が正しければ、米国の貿易赤字は減らないでしょう。

http://blog.livedoor.jp/keperukun/archives/1018516489.html

記事

Photo:The New York Times/AFLO

11月5日、ドナルド・トランプ米大統領が初来日した。政府はトランプ大統領を、事実上の“国賓”として扱い、天皇陛下との会見や安倍総理と計4回の食事をともににするなど、手厚い待遇でもてなした。

そうした厚遇の背景には、安倍政権として北朝鮮に対して日米の緊密な連携を誇示するだけでなく、トランプ大統領が強行に進める米国の貿易赤字削減交渉の矛先を和らげる狙いも大きかったと考えられる。

今回のアジア歴訪を通してトランプ大統領は、米国の貿易不均衡を是正することが一つの命題になっていた。そのため、米国に有利な条件を、わが国や中国から引き出すことが重要な目的だったはずだ。

貿易赤字は、大統領自身の政治生命の“命綱”というべき、白人労働者階層の支持をつなぎとめる大切な材料だ。具体的には、米国に有利に働くようなFTA(自由貿易協定)交渉を求めることである。それはまさに、米国の利益を第一に考え、トランプ大統領の支持層に恩恵をもたらす“アメリカファースト”への取り組みに他ならない。

今後、トランプ大統領は米国第一の主張をより強める可能性が高く、「グローバル経済の発展」を重視した行動は期待できないだろう。

むしろ、FTA交渉を求める米国は、主張をますます強める可能性がある。わが国は、そうした要求をうまくかわしつつ、アジア各国を中心に“親日国”を確保し、国際社会での発言力を高めることにエネルギーを注ぐ必要がある。

強硬にFTA交渉を進めたいトランプ大統領

トランプ大統領訪日を前にした10月16日、麻生副総理(財務大臣)とペンス米副大統領が、第2回目の“日米経済対話”を開いた。この場で米国は日米間のFTAに強い関心を示した。前回4月の経済対話ではFTAが議論に上がらなかったことを考えると、わが国に農畜産分野等での市場開放などを求める米国の考えは、一段と鮮明になっている。

一方、わが国としては強硬な米国を相手にする2国間の協定よりも、むしろTPPを中心に「多国間の連携」を進めることを重視している。そうした日米間のスタンスの違いを考えると、先の経済対話での通商問題の議論が過熱した可能性は十分に考えられる。

今回の大統領の訪日は、白熱の通商交渉の延長線上で考えるべきだ。6日、トランプ大統領が日米の経済関係者に対して行った講演では、まさにその“本音”が現れた。大統領は日米の貿易が不公平であると述べ、財政赤字に不満を示した。また、米国内で完成車を生産することを検討するよう企業トップに求めた。

韓国訪問においても、トランプ大統領は米韓FTAの早期見直しを要求した。それを見ても、米国の目的は、わが国などからFTAへのコミットメントを引き出すことにあったと考えられる。

わが国としては北朝鮮問題への対応力を高めるためにも、米国との関係は強化しなければならない。また、TPPからの離脱を表明し国際社会からの孤立に向かっているトランプ政権と、アジア地域の安定に向けた指針を共有することは、当地域におけるわが国の存在感を示すために重要だ。

そうした考えから、安倍総理は米国製の新型戦闘機やイージス艦を購入する考えを示し、米国の要求に一定の配慮を示したとも言えるだろう。

理論的に矛盾するトランプ大統領の政策運営

では、貿易赤字の削減は本当に米国の経済にプラスに働くか。理論上、米国の輸入が減少し、米国国内での完成品の生産と輸出が増加すれば、貿易赤字は縮小する。しかし、それが米国の経済にとってプラスになるかは別の問題である。

米国の輸入が輸出を上回っているのは、米国民が、メキシコなど他国で生産された自動車や、中国で生産されたスマートフォンなどの電機製品を必要としている要因が大きい。また、米国の企業の多くが海外で事業を展開している。

その理由は、国内での生産に比べ海外で生産した方が、米国企業の利益率が高くなるからだ。実際、米国の自動車業界は、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に反対している。ここに、トランプ大統領の主張の矛盾がある。

現在、下院歳入委員会が審議している税制改革案が成立し、米国の家計の可処分所得が増加したとする。その場合、家計の消費意欲は高まるはずだ。耐久財から消費財まで多くのモノの売れ行きが増加する可能性がある。それは、米国の輸入増加につながるだろう。

輸入が制限され、米国製の製品が供給されてしまうと、輸入品以上の金額を支払って消費者は満足度を満たす必要が生じる。それでは、潜在需要を十分に引き出し、経済成長率を引き上げることが難しくなるかもしれない。実際にそうした状況が発生すると、グローバル経済の発展とともに競争力を失った米国の鉄鋼産業などは、一段と厳しい状態に追い込まれる恐れもある。

トランプ大統領は、就任以来一貫して貿易赤字の解消に執着している。トランプ大統領は、基本的な「経済の仕組み」を十分に理解しているか疑問符が付く。すでに多くの経済学者が、リーマンショックの以前から米国の労働参加率が低下し、インターネット革命がもたらした生産性向上などの効果が低下してきたことを指摘している。

この問題を解決するためには、輸入の制限ではなく、むしろIT分野など新しい産業への経営資源の移転を促し、米国経済全体の競争力を高める方が有効な政策運営といえるはずだ。

今後の米国経済の行方とわが国の取るべき行動

足元、米国の経済は緩やかな回復を続けている。株価は連日のように史上最高値を更新し、先行きへの楽観的な見方は広がっている。ただ、いつまでも景気の回復が続き、株式市場が上昇し続けることはありえない。どこかで景気と株価はピークをつけ、経済成長率が低下することになるはずだ。

今後、FRBの金融政策に関する不透明感がある中、税制改革への期待から相場が上昇した場合には、機関投資家が利益確定のため保有株式を売却する展開も考えられる。実際に米国の株価が下落し始めると、世界の金融市場はリスクオフに向かい、円キャリートレードの巻き戻しが進みやすい。それが円高圧力を高め、国内の株式市場にも下落圧力がかかるだろう。

今すぐこうした展開が現実のものとなるとは考えづらいが、向こう1~2年程度の間にマーケットの調整圧力が高まる展開は十分に考えられる。

わが国は、米国を中心に世界経済が安定している間に、アジア各国へのインフラ開発支援などを進めて経済連携を深め、親日国を確保して自国の発言力を高めておく必要がある。同時に、米国からもわが国の取り組みに対する理解と協力を引出して行くべきだ。そうした取り組みを一定の期間内に進めることは、口で言うほど容易なことではない。

しかし、米国が自国の事情を重視した政治を進める中、わが国は、アジア太平洋地域の安定を支えていかなければならない。それができないと、中国の海洋進出などを抑止することができず、アジアの中でわが国が孤立する恐れが高まる。

米国では2018年中間選挙が視野に入る中、トランプ大統領はこれまで以上に“アメリカファースト”の主張を強めることが想定される。それだけに、わが国は世界経済のダイナミズムの源泉と考えられるアジア新興国との関係を強化し、多国間連携の意義と魅力を各国に示しつつ、連携を呼びかけていく必要がある。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)

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『トランプとの合意を1日で破り、変造した文在寅 中国の顔色を見る韓国、またも米国との約束を反故に』、『第2次朝鮮戦争か、金正恩体制崩壊か 米中首脳「核実験凍結では対話せず」で合意』(11/14・16日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

11/18ダイヤモンドオンライン ロイター<トランプ大統領のアジア歴訪で喜んだ国、戸惑った国>。読後感として上っ面しか見てない感じです。まあ、ハナからトランプに良い印象を持っていない人が書いているのでしょう。批判が許される自由主義社会のリーダーは簡単に批判できますが、批判が許されない極悪非道の専制共産主義国家のリーダーを世界に開かれた自由貿易のリーダーとして持て囃すのですから、倒錯としか言いようがないです。(ロイター記事とはこの部分は関係ありませんが)

http://diamond.jp/articles/-/150006?page=4

韓国は約束破りの名人です。南京も慰安婦も中国と彼らのでっち上げと言うのが少しずつ国民に浸透してきました。中国・朝鮮半島は国連人権理事会と言う左翼組織を使い、慰安婦問題で日本に勧告してきましたが、文在寅はそれが韓・日米分断になるのが分かっていて靡いているように見えます。日本は相手にしないのでは駄目で、反撃のチャンスと思わねば歴史戦(戦争は既に始まっている)には勝てません。

11/18藤岡信勝氏のfacebook投稿より

<日韓合意は2015年12月28日に公表された。この時ほど落胆したことはなかった。滅多に落ち込まない私も、体に変調を来し、治るのに4、5日を要した。安倍内閣は日本の名誉を守れない政権であることがハッキリした。中西輝政氏は、日韓合意が河野談話の固定化・永続化だったと意味づけている。(『ニッポンはなぜ歴史戦に負け続けるのか』)まったく同感である。しかし、当時、事の本質を見抜いていた人は多くはなかった。保守言論人の多くは、何と日韓合意は安倍政権の外交的成果だと褒め称えたのである。

山岡鉄秀氏は、この時、事態を見通していた人の一人だった。氏はオーストラリアの慰安婦像を阻止した団体のリーダーだった。そのグループが日韓合意についての世界中のメディアの論調を素早く集めて官邸や各政党に送った。これが転機となった。翌年の1月18日、中山恭子先生が参議院予算委員会で質問し、安倍総理は慰安婦問題の3点セット(強制連行、性奴隷、20万人)を全て否定する答弁をした。先日、中山恭子先生が主催する政治塾で「歴史戦の構図と争点」という講義をさせていただいたが、殆どの受講生は中山質問の意味を知らなかったように見受けられた。

さて、日韓合意はオバマ政権が4年前から日本に譲歩させるべく策動を続けてきた結果でもあった。今やトランプ大統領のもとで、政権の性格は根本的に変わった。トランプはアメリカでゴルフをしながら、「シンゾー、『iannfu』って、何だ?」と聞いてきた。安倍総理が説明すると大笑いしたそうだ。

しかし、残念ながら、昨今の韓国政府のふるまいに対する政府の反応は、普通の国民の意識よりもさらに遅れている。もはや、この問題でアメリカ政府から圧力がかけられる状況にはない。政府はすでに明らかになった事実に基づいて、断固として反撃するべきだ。逃げ腰になってはならない。あれだけの得票と議席を取って国民からの圧倒的支持を得たにもかかわらず、安倍政権の政策は全体としてモタモタしていて、切れ味が感じられない。しっかりしていただきたい。

と、思っていたら、山岡氏がフェイスブックに投稿されていたので、シェアーさせていただくことにした。

◆山岡 鉄秀氏の投稿(16時間前) ・  日韓合意の直後、私は「韓国は金を受け取り次第、反日活動を民間にやらせて裏から支援する戦術に出る」と明言していた。新しい手法でもなんでもない。わかりきったことだ。そのわかりきったことがなぜ予想できないのか、それこそまったく理解できない。「強制連行した根拠はない」とだけ言っても駄目である。そもそも、慰安婦制度とは何だったのか?何のために設置したのか?問題点はなんだったのか?強制連行していないなら、なぜ日本政府は謝り続けて来たのか?などを明確に説明できなくてはならない。つまり、自らの立場を立論する、ということだ。それをせずに、相手の顔色ばかりを伺って、「遺憾だ、残念だ」を繰り返しても何の説得力もない。日韓合意で慰安婦問題が収束するどころか、世界中にまき散らされたのは当たり前だ。日本政府がすべての罪を公式に認めたのだから。友人のイギリス人弁護士が吐き捨てるように言った。「日本政府が謝罪して金を払った時点で慰安婦問題は終わった」日本政府はいい加減に腹を決めて、一次資料に基づく立論をし、慰安婦制度とは何だったのか、慰安婦は実在したが、慰安婦問題は存在しなかったことを自分の言葉で語らなくてはならない。それができないのなら、自ら永遠の敗者に甘んじて生きるしかない。さらに言えば、国連とはこんなに腐りきった機関でもある。青山の国連大学はオリンピックに向けてさっさとマンションに転換した方がよい。ちなみに、昨年12月の人種差別撤廃委員会での日本政府回答では土下座外交に戻っていたが、今回は少し杉山発言ラインに戻した。韓国が「日韓合意は被害者や民間団体は受容できないと訴えている」などと寝言を言ってきたら、その場で”That’s your problem, not ours. You received the money. Just manage your people” と答えて終わりだ。こんなものは新手法でもなんでもない。しっかりしてほしい。>(以上)

インド・太平洋戦略に、日米ともに韓国を入れるつもりはないでしょう。いつ寝首を掻かれるか分からず、情報を中国に流す国なぞ信用できません。トランプは韓国の演説ではリップサービスで言っただけと思います。

韓国は新たにカナダと通貨スワップ協定を結びましたが、亡国の走りとなるでしょう。あんな約束を守らない国とスワップ協定を結べば、自分が損するのが全く分かっていません。まあ、日本に言い寄ってくる機会が減ったので良しとしましょう。

昨日の本ブログで11/16中国観察の記事を取り上げ、習は「双中断」案を放棄したというのが鈴置氏の記事でも確認されました。核・ミサイル凍結での話し合いはしないという事です。米中合作で金正恩体制を崩壊させるつもりでしょう。金正恩のロシア亡命がベストですが、金正恩が拒否すれば米朝戦争(日韓中も入ります)で、少なくとも中国は中立を保つでしょうし、ロシアも。

金正恩後がどうなるかです。米中露で金漢率を押し立てて管理させるのだとしても、日本が金だけ出させられるのは避けたい。同じ民族として、韓国が面倒を見るべきです。

14日記事

米韓首脳会談で合意したはずの共同発表文は、わずか1日で“変造”された(写真:AP/アフロ)

前回から読む)

韓国がまたもや米国との合意を反故にした。もちろん、中国の顔色を見てのことだ。

立て続けの合意破棄

鈴置:韓国が堂々と約束を破りました。トランプ(Donald Trump)大統領と文在寅(ムン・ジェイン)大統領の間で交わした共同発表文を、1日後に否定したのです。

—韓国は少し前にも米国との約束を破っていました。

鈴置:その通りです。米韓国防相会談での合意(10月28日)を3日後に踏みにじりました。中国の圧力に屈し、THAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)の追加配備などを拒否する「3NO」を宣言したのです(「中国に『降伏文書』を差し出した韓国」参照)。

今回のは大統領同士の合意を破るものでした。トランプ大統領は11月7、8日の両日、訪韓し首脳会談に臨みました。その結果を踏まえ8日夜(日本時間)、両国政府は共同発表文を配布しました。

ホワイトハウスのサイトに「President Donald J. Trump’s Visit to Republic of Korea」として載っています。韓国政府が作成した韓国語版は、朝鮮日報の「全文 韓米共同言論発表文『トランプ訪韓結果』」で読めます。

「法治」で中国を牽制

青瓦台(韓国大統領府)が否定したのは発表文(英語版)の中の「自由で開かれたインド・太平洋地域に貢献する米韓同盟の推進をトランプ大統領は強調した」というくだりです。

韓国語版だと「トランプ大統領は、相互の信頼と自由・民主主義・人権・法治などの共同の価値に基づいた韓米同盟が、インド太平洋地域の安全保障、安定と繁栄のための重要な軸であることを強調した」との部分です。

この文言には「米韓同盟により、不法な海洋進出を続ける中国を牽制する」との含意があります。青瓦台はそれが「中国包囲網への参加」と見なされると危惧したのでしょう。

なお、「中国への牽制」は6月末の米韓首脳会談で合意済みの案件です。当時の共同声明にも「中国」とは名指ししないものの「米韓同盟により、法治に裏付けられたアジア太平洋の秩序を維持する」との文言が入っています。以下です。

President Trump and President Moon affirmed that the United States and the ROK will work together to support and uphold the rules-based order in the Asia-Pacific region.

The two leaders affirmed that the strength of the United States-ROK Alliance serves as testament to the power of freedom, democracy, human rights, and the rule of law,

日本発の構想には賛成しない

—トランプ大統領との合意を今回、韓国はどういう形で破棄したのですか?

鈴置:共同発表文を配布した翌日の11月9日午前、金顕哲(キム・ヒョンチョル)大統領経済補佐官が会見で「日本は『インド・太平洋ライン』との名で、日本・オーストラリア・インド・米国をつなげる外交的ラインを構築しようとしているが、我々がそれに編入される必要はない」と述べたのです。

韓国の通信社、NEWS1の「青瓦台、『インド・太平洋ライン』は日本が推進……韓国の参加は好ましくない」(11月9日、韓国語)などが一斉に報じました。

「インド・太平洋ライン」とは、最近、日米が唱え始めた米・日・豪・印の「4カ国戦略対話」を指します。事実上の「中国包囲網」です(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。

金顕哲・経済補佐官の発言は偶発的なものではありませんでした。この発言に対し韓国メディアが「米国との合意違反だ」と騒ぎ出すと同日午後、青瓦台の別の匿名の高官が記者団に対し「インド・太平洋の安全保障体制に韓国は編入されない」と再度、強調しました。

朝鮮日報の「青瓦台、トランプは『インド・太平洋』参加を提案、文は『受け入れられない』」(韓国語版)から、匿名の高官の発言を拾います。

インド・太平洋の安全保障体制はトランプ大統領が強調したのであって、我々が同意したのではない。

文大統領にとっては事実上、初めて聞く概念であった。提案自体が突然のもので、きちんと検討してみたこともなかった。今の段階で受け入れるとか、共感するという事案ではない。

インド・太平洋安保は日本が推進してきた問題であり、我々としては現在の様々の国際情緒と環境を考慮した際、参加するのは望ましくないと考え、トランプ大統領の言葉を傾聴したに過ぎない。

後で言い出してもダメ

中央日報の「青瓦台、日本が構築した『インド・太平洋ライン』……韓国に編入する必要ない」(11月10日、日本語版)は、この答を厳しく批判しました。要約します。

共同発表文や共同声明に含まれる内容は相互の合意を前提とする。共同文案に含まれた以上、一方の黙認や暗黙的支持があったと見るのが外交慣例だ。

外交官出身の要人は「韓国が同意しなかったとすれば共同発表文に入れるべきでなかった。異見があったとすれば『文大統領の考えはこのように異なる』との文章も併記するべきだった」と説明した。

匿名を求めた米国専門家は「今になって、青瓦台が同意していないと言うのは筋が通らない」と話した。

要は、共同発表文を配布した後に「その内容に反対だ」と言い出しても外交的にはアウトだよ、ということです。

「文大統領はインド・太平洋安保構想を知らなかった」との主張に関しても、中央日報のこの記事は以下のように批判しました。

文大統領がインド・太平洋概念を初めて聞いたとの説明も適切でない。トランプ大統領が5日、日本に到着してアジア歴訪の日程を始めた後、数回にわたって「自由で開かれたインド・太平洋」を強調している。青瓦台も7月、韓豪首脳会談後「両国はインド・太平洋時代の核心協力パートナー」という表現を使った。

そもそも金顕哲・経済補佐官や匿名の高官の「日本が言い出した構想だからよくない」との説明も無理筋です。この構想は米国も積極的に唱えているのです。韓国では「日本」に絡めば何でも悪いことにできるので「日本発」と決めつけたのでしょうけれど。

共同発表文も変造

—「匿名の高官」が何と言おうと、青瓦台は共同発表文を配布してしまったのではないですか?

鈴置:その「失策」を挽回すべく、青瓦台は荒技に出ました。一度は配布し、メディアが大々的に報じた「韓米共同発表文」はなかったことにしてしまったのです。

その代わりに青瓦台のサイトに「トランプ米大統領の訪韓成果ブリーフィング」(韓国語版)を載せました。が、そこからは「インド・太平洋」部分はスッパリと落ちています。

青瓦台の英語版サイトでも同様です。政府高官が口頭で米国との共同発表文を否定したうえ、文書まで変造したのです。

朝鮮日報の「青瓦台、トランプは『インド・太平洋』参加を提案、文は『受け入れられない』」によると、匿名の高官も変造を恥じるどころか「文大統領が事実上、初めて聞く概念なので、共同発表文から抜くことにした」と手柄顔で語っています。

韓国政府の外交記録保管所には「変造品」が保存され、本物の文書はメディアのサイトにだけ残ることになると思われます。隣国のことですから、余計な心配ですが。

国家が約束したことをすぐさま破る。こんなことを繰り返していると、韓国とまともに付き合う国はなくなります。何度も騙された日本は、すでにそうしていますが。

10月28日 米韓国防相が共同声明発表
10月30日 午前に韓国の康京和外相がTHAAD追加配備拒否を含む「3NO」を宣言
10月30日 午後、中国外交部報道官が「3NOを守れ」と言及
10月31日 中韓両国、合意文を発表。米韓国防相の共同声明の一部を否認
11月7日 トランプ大統領と文在寅大統領が会談
11月8日 米韓両国、首脳会談を受けて共同発表文を配布
11月9日 青瓦台高官が相次ぎ米韓共同発表文の「インド・太平洋安保構想」部分を否認
11月10日 韓国国防部「韓国の反対で韓米日の合同軍事演習は実現せず」と非公式に説明
11月11日 中韓首脳会談で習近平主席「韓国はTHAAD配備で責任ある態度を」、文在寅大統領「中国のTHAADへの関心を重視しており、中国の戦略と安全保障上の利益を損なうつもりはない」(人民網による)
●「韓国の合意破棄」の動き(2017年)

「スワップはなかったことにするぞ」

—なぜ、韓国は米国との約束を立て続けに破ったのでしょうか。

鈴置:中国が怖いからです。今回の合意破棄はダナンでの中韓首脳会談(11月11日)の直前に起きました。

中国包囲網に賛同したと見なされ、文在寅大統領が習近平主席に叱られると韓国政府は心配したのでしょう。あるいは首脳会談の開催を取り消されると懸念したのかもしれません。

先に引用した中央日報の「青瓦台、日本が構築した『インド・太平洋ライン』……韓国に編入する必要ない」は、それを伺わせる青瓦台高官の談話を伝えています。日本語を整えて引用します。

直後に中国との首脳会談を控えている状況で、中国を軍事的に包囲しようという概念にどうやって同意するというのか。実に苦しい状況だ。

最初に「インド・太平洋安保構想」を否定したのが経済補佐官だったことから「中国に通貨スワップをキャンセルされる」と危惧したとの観測もあります。

中韓スワップは口約束に留まっています(「米国はいつ『韓国放棄カード』を切るのか」参照)。米国の利上げで韓国から資本逃避が起きそうな今、中国から「スワップはなかったことにする」と言い渡される材料を、韓国は作りたくないのです。

中国とのスワップでは人民元しか得られません。しかし韓国は日本との「慰安婦合意」を破った結果、ドルや円など交換が容易な通貨での2国間スワップ協定を結ぶ数少ないチャンスを失いました(「『百害あって一利なし』の日韓スワップ」参照)。人民元スワップとはいえ「ないよりはまし」なのです。

中韓合意を使って強弁

—いくら「中国が怖い」と言っても「米韓」の直後に「中韓」首脳会談があることは分かっていたではありませんか。

鈴置:そこで浮上するのが中国の圧力説です。今年6月末の米韓共同声明には「中国の不法な海洋進出への反対」を示唆する部分もあった。

改めてそれを謳っても中国に怒られないと韓国は考え、11月8日夜発表の米韓共同発表文に入れることに同意した。しかるに、直ちに中国が「取り消せ」と言ってきた――との見方です。

—なぜ、今回は「ダメ」なのでしょうか。

鈴置:10月31日に中韓が取り交わした「合意文」に違反すると中国が言い出した可能性が大です。

合意文のポイントは「中国側はMD(ミサイル防衛)構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した」という部分です(「中国に『降伏文書』を差し出した韓国」参照)。

  • 中韓合意(2017年10月31日)のポイント

韓国側は、中国側のTHAAD問題に関連する立場と懸念を認識し、韓国に配置されたTHAADは、その本来の配置の目的からして第3国を狙うものではなく、中国の戦略的安全保障の利益を損なわないことを明らかにした。

同時に中国側は韓国側が表明した立場に留意し、韓国側が関連した問題を適切に処理することを希望した。双方は両国軍事当局の間のチャネルを通して、中国側が憂慮するTHAAD関連問題に対し、話し合いを進めることで合意した。

中国側はMD(ミサイル防衛)構築、THAAD追加配備、韓米日軍事協力などと関連し、中国政府の立場と憂慮を明らかにした。韓国側はすでに韓国政府が公開的に明らかにした関連する立場を改めて説明した。

双方は韓中間の交流・協力の強化が双方の共同利益に符合することに共感し、全ての分野での交流・協力を正常的な発展軌道に速やかに回復することに合意した。

※注:韓国外交部のサイト「韓中関係改善に関連した両国の協議の結果」から作成

  ●韓国が中国に表明した「3NO」

米国とMDは構築しない

THAAD追加配備は容認しない

日米韓3国同盟は結成しない

「3NO」と呼ばれることになった中韓の間の合意です。中国はこれをもって、以下のように主張――強弁できます。

米日韓の3国軍事協力に対する中国の憂慮の正当性を韓国は認めた。その結果、韓国は「日米韓軍事同盟は結成しない」と表明したのだ。

ゆえに、中国が憂慮する「包囲網」に韓国が参加すれば、それは合意違反となる。

韓国が中韓合意に反するのなら、合意文中の「全ての分野での交流・協力の正常な発展軌道への回復」は実現しない――韓国企業に対するいじめは続く――であろう。

突然、キャンセルの日米韓演習

—中国は韓国を「3NO」で縛り上げたというわけですね。

鈴置:その通りです。こうした拡大解釈がまかり通れば今後、韓国は「インド・太平洋安保構想」だけではなく「日米韓の軍事協力」にも参加できなくなります。というか、早くもそうなりました。

11月11日から14日まで、日本海で計画されていた日米韓の合同演習が韓国の反対で中止になりました。米空母3隻を中心とする大掛かりな訓練となるはずでした。結局、日米と米韓は別々に合同演習を実施しました。

先ほども説明しましたが青瓦台のサイトでは、正式の米韓共同発表文から「インド・太平洋」部分がスッパリと落とされました。

実はもう1カ所、韓国語版では完全に抜け落ちたくだりがあります。日米韓の3国軍事協力を約束した、以下の部分です。

両首脳は北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対応して抑止力と防御力を向上させるために、日本との3国間の安全保障協力を進展させていくという意志を再確認した。

青瓦台は日米韓の3国軍事協力も中国の逆鱗に触れると判断したのでしょう。もっとも、韓国政府が当初、メディアに配布した発表文は、ホワイトハウス発表の「President Donald J. Trump’s Visit to Republic of Korea」以上に具体策に踏み込んでいました。次です。

両首脳は北朝鮮の脅威に対応、3国間のミサイル警報訓練と対潜水艦戦訓練を継続して情報の共有を拡大し、共同対応能力を向上させていくことにした。

「3NO」の毒が回る

—韓国側もけっこう、やる気があったのですね。

鈴置:軍としては当然です。韓国は偵察衛星を持たないので、北朝鮮のミサイル発射を瞬時に把握する能力に乏しい。対潜能力も低い。自衛隊の持つ情報を貰える3国軍事協力は願ってもないことなのです。

—というのに日本との軍事演習を拒否するとは「3NO」の毒が回ってきたということでしょうか。

鈴置:朝鮮日報の社説「アマチュア外交、もう限界だ」(11月11日、韓国語版)もそう書いています。その部分を翻訳します。

3国合同演習が実現しなかった理由は、韓国政府が中国に伝えた「3NO」の中に「韓米日の軍事同盟はない」との内容が含まれているためだった。

しかも今、韓国軍の中には「3NO」を拡大解釈し、3国軍事協力まで縮小しようとする雰囲気もあるという。

康京和外交部長官が「3NO」を表明した際に懸念されたことが、早くも現実となりつつあるのだ。

日本ではあまり大きく報じられませんでしたが「3NO」は韓国の「離米従中」を決定的なものにする可能性があります。

WSJ「文在寅は信頼できない」

—そんな韓国を、米国はどう見ていますか?

鈴置:すっかり見はなしたようです。WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)は「South Korea’s Bow to Beijing」――「韓国、中国に屈服」という見出しの社説を載せました。

「韓国の大統領はソウルの米韓首脳会談の後、結束の姿勢を示した。だが、最近の行動からみて文在寅氏は信用できない(unreliable)友人だ」と断じました。それを含む前文が以下です。

Donald Trump on Tuesday praised Moon Jae-in for “great cooperation” on containing the threat from North Korea and said there has been “a lot of progress.” The South Korean President also made a show of unity after their summit in Seoul, but Mr. Moon’s recent actions suggest he is an unreliable friend.

この社説(電子版)の掲載時刻は米東部時間11月7日午後6時17分。韓国が米韓首脳会談の共同発表文を反故にする前に書かれました。が、WSJは「3NO」――その前の米国への裏切り――を材料に、韓国はもう味方ではないと評したのです。

敵に立ち向かおうとしないばかりか、堂々と同盟国を裏切る――。韓国は本性をすっかり見抜かれました。

というのに、米国を利用できるだけ利用しようと「米韓同盟は血盟だ」などとうそぶく韓国紙もまだあります。見捨てられるとは思ってもいないのでしょう。米韓同盟がいつまで持つのか、もう分かりません。

(次回に続く)

16日記事

アジア歴訪から戻ったトランプ大統領は11月15日、ホワイトハウスで会見。北朝鮮に「究極の2択」を突きつけた(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

米中首脳は「北朝鮮が核・弾道弾実験を凍結しただけでは米国は対話に応じない」ことで合意した。北朝鮮に時間稼ぎを許さないためだ。問題解決は軍事行動による核の除去か、金正恩(キム・ジョンウン)体制の崩壊か――の2つのシナリオに絞られてきた。

「戦争も辞さない」姿勢に押された?

アジア歴訪の旅を終えたトランプ(Donald Trump)大統領は11月15日、ホワイトハウスで会見し「いわゆる『凍結対凍結』は受け入れないことで習近平主席と合意した。そうしたやり方はこれまでずっと失敗してきた」と述べた。原文は以下だ。

¥We agreed that we would not accept a so-called freeze-for-freeze agreement like those that have consistently failed in the past.

「凍結対凍結」とは、北朝鮮が核や弾道弾実験を中断すれば米韓も軍事演習を中断し、それを期に米朝が対話を始める――構想だ。中国が「双中断」と名付けて呼び掛け、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「凍結論」の名称で賛成していた。

一方、トランプ大統領は6カ国協議など、北朝鮮との対話は核開発の時間稼ぎに利用されただけだったと主張。北朝鮮が核の完全廃棄を受け入れた時にのみ、対話に応じると主張してきた。

中国政府は「双中断」案を放棄することに関し、11月15日までに何も言及していない。ただ、米国の「軍事的な解決も辞さない」強い姿勢に押され、暗黙裡に認めた可能性が高い。

金正恩はカルト政権

トランプ大統領は11月8日の韓国国会演説で「戦争も辞さない」との決意を表明。中国を名指しして、国連決議の履行と北朝鮮との外交関係の格下げを要求した(「トランプ大統領の韓国国会演説(2)」参照)。

■トランプ大統領の韓国国会演説(2017年11月8日)のポイント(2)

「戦争を辞さず」と決意表明

朝鮮半島周辺海域にF35とF18を搭載した3隻の巨大な空母が、適切な海域には原潜が展開中だ。私は力を通じた平和を求める

北朝鮮の政権はこれまでの米国の抑制を弱さと見なしてきた。決定的に誤った判断である。現政権は過去の米国とはまったく異なるのだ

米国は紛争や対立を望まないが、それから逃げはしない。米国の決意を愚かにも試してうち捨てられた数々の政権が歴史には満ちている

我々は米国と同盟国への威嚇と攻撃を許さない。米国の都市を破壊するとの脅迫を許さない。我々は史上最悪の残虐な行為がこの地で繰り返されるのを許さない。我々は身を守るためには戦うし、死も恐れない

「北朝鮮と戦おう」と世界に呼び掛け

この地に――自由で繁栄する韓国の心臓部に私が来たのは、世界の自由を愛する国々に1つのメッセージを伝えるためだ

それは、見逃す時が終わったということだ。今や力の時である。平和を求めるのなら、常に力強く立ち上がらねばならない。核による荒廃をもって脅迫する、ならず者政権の脅威に世界は寛容ではありえない

すべての責任ある国家は北朝鮮という野蛮な政権を孤立させ、いかなる形であってもそれを否定せねばならない。支持しても、与えても、受け取ってもならない

中国とロシアを含む、すべての国に呼び掛ける。国連安全保障理事会の決議を完全に履行し、北朝鮮の政権との外交関係を格下げし、貿易と技術に関わるすべての関係を断ち切らねばならない

この危険に、ともに立ち向かうことは我々の責任であり義務である。なぜなら我々が手をこまねくほどに危険は増し、選択肢が少なくなるからだ。この脅威に対し見て見ぬふりをする国は、つまり脅威をいっそう高める国は、自身の良心にこの危機の重みを問わねばならない

中国訪問(11月8―10日)を前に、ソウルから習近平主席に向け「『双中断』は受け入れない」と宣言したのだ。

さらに演説でトランプ大統領は北朝鮮の人権侵害、国際的な無法の数々を糾弾したうえ、金正恩政権を「狂信的なカルト集団」と決めつけた(トランプ大統領の韓国国会演説(1)」参照)。

■トランプ大統領の韓国国会演説(2017年11月8日)のポイント(1)

北朝鮮の人権侵害を具体的に訴え

10万人の北朝鮮人が強制収容所で強制労働させられており、そこでは拷問、飢餓、強姦、殺人が日常だ

反逆罪とされた人の孫は9歳の時から10年間、刑務所に入れられている

金正恩の過去の事績のたった1つを思い出せなかった学生は学校で殴られた

外国人を誘拐し、北朝鮮のスパイに外国語を教えさせた

神に祈ったり、宗教書を持つクリスチャンら宗教者は拘束、拷問され、しばしば処刑されている

外国人との間の子供を妊娠した北朝鮮女性は堕胎を強要されるか、あるいは生んだ赤ん坊は殺されている。中国人男性が父親の赤ん坊を取り上げられたある女性は「民族的に不純だから生かす価値がない」と言われた

北朝鮮の国際的な無法ぶりを例示

米艦「プエブロ」の乗員を拿捕し、拷問(1968年1月)

米軍のヘリコプターを繰り返し撃墜(場所は軍事境界線付近)

米偵察機(EC121)を撃墜、31人の軍人を殺害(1969年4月)

韓国を何度も襲撃し指導者の暗殺を図った(朴正煕大統領の暗殺を狙った青瓦台襲撃未遂事件は1968年1月)

韓国の艦船を攻撃した(哨戒艦「天安」撃沈事件は2010年3月)

米国人青年、ワームビア氏を拷問(同氏は2016年1月2日、北朝鮮出国の際に逮捕。2017年6月に昏睡状態で解放されたが、オハイオに帰郷して6日後に死亡)

「金正恩カルト体制」への批判

北朝鮮は狂信的なカルト集団に支配された国である。この軍事的なカルト集団の中核には、朝鮮半島を支配し韓国人を奴隷として扱う家父長的な保護者として指導者が統治することが宿命、との狂った信念がある

大統領がここまで言い切れば、金正恩政権の核保有を認めることになりかねない「対話」に米国は臨めない。

ロシア亡命もセット

米国が「中途半端な対話」を拒否し、中国もそれを暗に認めた後、北朝鮮には核を完全に放棄するか、米国の要求を拒否するかの2つの選択肢だけが残る。

まず、完全放棄のケース。9月15日以降、核実験も弾道弾の実験も控えているところから、北朝鮮は米国の強面に恐れをなしていると思われる。

ただ核を放棄すれば、核開発に邁進することで権力の正統性を維持してきた金正恩体制が揺らぐのは間違いない。この際は、金正恩一家と取り巻きのロシア亡命への保証などが必要になる。

2番目のケースは、早急な米国の軍事行動を呼ぶ可能性が極めて高い。米国や日本には時間が残されていないからだ。

このまま手をこまねいていれば、北朝鮮は近く米本土まで届くICBM(大陸間弾道弾)を完成する。弾道弾に搭載可能な核弾頭も多数、実戦配備する。すると「中ロとは核の均衡で平和を保ってきた。北朝鮮の核保有も認めるべきだ」との声が起きるだろう。

さらに北朝鮮は、発射前に探知が難しい固体式燃料の弾道弾も保有し始めた。北朝鮮の核弾道弾を地上で破壊するのが困難になるわけで北朝鮮を先制攻撃しても、米国や日本が核で反撃される可能性がグンと増す。

トランプ大統領が韓国国会での演説で「我々が手をこまねくほどに危険は増し、選択肢が少なくなる」(「『北朝鮮と戦おう』と世界に呼び掛け」の最後の項)と語ったのも、そのためだ。

「金正恩後」は共同管理

結局、北朝鮮の核問題で予想されるシナリオは2つに絞られた。金正恩政権が核を手放して崩壊するか、米国が軍事攻撃によって核・ミサイル関連施設を破壊するか、である。

ただ、明らかでないのは「その後」である。前者はもちろん、後者の場合でも「北朝鮮を誰が統治するか」という問題が残る。

空爆だけでは北の核施設を完全に破壊した確証は得られず、地上軍の派遣が必要になる。それは結局、金正恩体制の排除を意味する。

米中が「金正恩後の北朝鮮」を共同管理するとのアイデアが古典的だが、利権を持つロシアが黙っていないだろう(「米中ロがうごめく『金正恩後の北朝鮮』分割案」参照)。

1つ言えるのは米中が「双中断」で合意したとするなら「その後」でも何らかの合意をしていると思われることだ。11月9日の米中首脳会談は、それを話し合う会談だったのかもしれない。

習近平主席は特使として11月17日に、宋濤・中国共産党対外連絡部部長を北朝鮮に送る。目的は「10月に開かれた第19回党大会の結果説明」とされているが、中朝関係が悪化している中だけに、首を傾げる向きも多い。

本当の狙いは金正恩委員長に面会し、中国の姿勢変化を納得させることではないかとの観測も浮上している。

(次回に続く)

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『米国の劣化、完全復活した「新型大国関係」 北朝鮮の核を解決した後に待つ、中国中心の秩序』(11/14日経ビジネスオンライン 森永輔)について

11/16中国観察<習對朝立場巨變?朝鮮以世界級技術大量偽造人民幣 制裁無效—— 強力對朝制裁下的平壤…“耗材、電力充足無憂”  阿波羅網=習の北に対する立場が大きく変化か?北は世界トップクラスの技術で大量の人民元を偽造する 制裁は無効である 強力な制裁下にある平壤では“消耗品と電力供給は憂うことなし” アポロネット>トランプがいうには「中国の主張して来た米朝両者攻撃・演習ストップの要求を習は求めず、大きく変化した。ただ韓国が言うには、中国は制裁を依然としてしているが効果が上がっていない。吉林省に来た平壤市民が言うには、“消耗品と電力供給は憂うことなし“、毎日荷物満載の数十輌のトラックが行き来し、生産に必要な物資を運び、他には朝鮮39号室では世界トップクラスの技術で大量の人民元を偽造し、中国経済を破壊すると。家庭用電力は制限を受け、盗電が起きているとも。麻薬、偽札、偽煙草を39号室が作らせ、資金の管理をしている。北の偽札は台湾版と違い、高度で見た目では分からない。

http://chinaexaminer.bayvoice.net/b5/trend/2017/11/16/380109.htm%E7%BF%92%E5%B0%8D%E6%9C%9D%E7%AB%8B%E5%A0%B4%E5%B7%A8%E8%AE%8A%EF%BC%9F%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E4%BB%A5%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B4%9A%E6%8A%80%E8%A1%93%E5%A4%A7%E9%87%8F%E5%81%BD%E9%80%A0%E4%BA%BA%E6%B0%91.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=facebook

11/16時事<軍事均衡崩れれば衝突も=中国の影響力拡大に警鐘-米議会報告>米国議会も気が付くのが遅いというか、ハニーと金の毒が体の至る所に回って来て、事ここに至り、遅ればせながら発表したものでしょう。今の中露の経済力を分析すれば、真の敵はすぐに分かる筈です。ロシアのGDPは中国の11.4%、米国の6.9%です。ただ核弾頭の数は米ロ拮抗していますので軍事強国ではあります。北朝鮮同様、如何に核が貧者の兵器足り得るかという事です。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017111500764&g=pol

11/15WSJ日本語版<中国か米国か? アジアの答え「いずれもノー」 TPP復活と対中包囲網としての民主主義4カ国が示す代替シナリオ

――筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト

【ハノイ】米国の避けがたい衰退が中国の強力な台頭を招く。これは分かりやすいシナリオだ。

中国の習近平国家主席が国内で権力基盤を盤石にし、海外では1兆ドル(約114兆円)を超える巨大経済圏構想「一帯一路」を推進する。「ポスト米国」時代を中国が支配するとの未来図は、確かに想像が容易になりつつある。

だが待って欲しい。アジア諸国には他の考えがある。習主席とドナルド・トランプ米大統領が先週、ベトナムで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席している頃、最も注目すべき出来事は米中がいずれも関与していないところで起こっていた。

日本が奮い立たせたことで、環太平洋経済連携協定(TPP)の参加11カ国は新協定案で合意に近づいたのだ。これは市場保護と国有企業を優遇する中国の経済モデルに対する自由主義の代替策を提供する一方、トランプ政権が2カ国協定を推進する中で、多国間相互自由貿易の構想を推進する。

こうした展開を予想する声は少なかった。トランプ氏が大統領として本格始動して3日目にTPP離脱を表明した際、専門家の間では史上最も野心的なこの通商協定は葬られたも同然だとの見方が支配的だった。

そして、多くの時間と労力を要したTPP交渉から排除されていた中国が介入し、自ら主導する地域間通商協定で空白を埋めると多くの人が予想した。歴史的な勢力シフトが進んでいるとのさらなる証拠が必要だとしたら、これがまさしくその証拠だと思われていた。

だが、TPPは生き残った。カナダが土壇場で抵抗したことで、先週決着に持ち込むことはできなかったが、推進派は来年初めの交渉完了を視野に入れる。英国がかつて世界で指導的立場を米国に譲り渡したように、アジアでの「パックス・アメリカーナ(米国主導での平和)」が「パックス・シニカ(中国の覇権下での平和)」に道を譲るという単純化された考えに対し、TPP復活は疑問を投げかけている。

過去1週間で極めて明確になったのは、日本に加え、オーストラリアやニュージーランドなども自由貿易協定を強く支持しているということだ。「包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)」に名称変更された米国抜きの新協定は、これらの国がその点に関して影響力を発揮していくはずだ。

トランプ氏率いる米国が自ら居眠りし、一方で毛沢東並みの権力を掌握した習氏が新たな覇権争いに意を決しているとしても、アジア地域には代替策がある。この地域の未来の多くは、価値観を共有する国々の連合体によって形成されるだろう。これらの国は時に、米中という太平洋の両側に位置する経済大国のいずれか、または双方を受け入れるだろう。受け入れない時もあるだろう。

過去1週間に起きたアジアに関する他の大きな展開も、安倍晋三首相が率いる日本が主導した。日米にインド、オーストラリアを加えた民主主義4カ国による枠組みの復活だ。「日米豪印」当局者は先週11日にマニラで初会合を開いた。

これは米国発の取り組みのようにも見える。レックス・ティラーソン米国務長官も先月、「自由で開かれたインド太平洋」を唱えていた。しかし実際には、主張を強める中国と、それに対するトランプ政権の対応能力を巡って地域が抱える懸念から出た発想だ。

「日米豪印」グループは2007年に結成されたが、当時オーストラリアの首相を務めていたケビン・ラッド氏が最大の貿易相手国である中国の反発を招くことを警戒して抜け出し、1年後に棚上げとなった経緯がある。

キングス・カレッジ・ロンドンのハーシュ・V・パント教授(国際関係)は、オーストラリア政府の心変わりを受けて復活した日米豪印4カ国の枠組みについて、「中国の台頭と米国の不能さ」に対処するための包囲網作りだと述べる。

その両方について懸念を高めている安倍首相は、これまでも似た構想を提案しており、2012年に地滑り的勝利を収めて首相に返り咲く前には、日米豪印4カ国を結ぶ「ダイアモンド」と呼んでいた。それ以前の2007年にインド議会で行った演説では、太平洋とインド洋は「自由と繁栄の海」として「ダイナミックな結合」をもたらしていると語っていた。

疲弊して混乱した米国が、明確な意志を持つダイナミックな中国にアジアの覇権を譲り渡すとのシナリオはかなり的外れだ。

何より、米国の衰退はかなり誇張されている。ハーバード大学のジョゼフ・ナイ教授が指摘しているように、米国は依然として「4つの強み」を持つ。地理的な優位性(米国は海や同盟国に囲まれているが、中国を取り巻くのはライバル国だ)、エネルギー安全保障、貿易戦争に対する耐性の強さ、世界の基軸通貨であるドルの保有という4つだ。

また大国以外も影響力を有している。これには中国も遅ればせながら気がついたようだ。東南アジア10カ国と中国がマニラで開催した首脳会議で、中国政府は南シナ海の行動規範に関する交渉を開始することに同意した。中国が南シナ海で進める人工島の造成により、同国の台頭は決して平和的には済まないとの認識を周辺国が強く持ったためだ。

もちろん、こうした取り組みはまだ不確かだ。名称を変えたTPPが今後決裂することもあるだろう。インドやオーストラリアの強力な有権者が中国と露骨には対立しないよう求め、「ダイアモンド」が輝きを失うかもしれない。行動規範に関する協議が永遠に妥結しないこともあり得る(予備協議は10年以上も続いた)。

1つだけ言えるのは、アジア地域における覇権の構図は変化しているということだ。相対的には、中国が米国の犠牲の下に力を強めている。だが最終的な結果を予測することは無駄だ。将来を左右する勢力地図は、まだ見え始めた段階に過ぎない。>(以上)

パクスアメリカーナの次はパクスシニカにはならない、それは米国の衰退の穴を、日本が欧米の基本的価値観(人類の普遍的な理念)で以て、埋めているからと言うものです。中国に世界を指導する理念もなければ(共産主義は人権抑圧機構、儒教は批林批孔の対象だったご都合主義、孔子学院はスパイ機関)、世界言語(英語)、世界の軍事基地(港湾、空港)、海底ケーブル、世界標準(グリニッジ時間等科学技術の基準)等人類に貢献するものは何もありません。軍事力も含め、日本が強くならなければ、世界は共産中国に席巻されることになるでしょう。

11/16アノニマスポスト<トランプ大統領の最側近の一人だったバノン前首席戦略官、NHKのインタビューに「あなたたちは日本のCNNか」と皮肉>NHKの左巻、フェイク振りを揶揄されているのに、それすら気付かないNHK。民放化して新たな国営放送を作った方が良いでしょう。

https://anonymous-post.com/archives/16003

本記事は津上俊哉氏へのインタビューで構成されています。津上氏は2003年に『中国台頭』を書き、確か父が中国にいたので思い入れがあり、本人も経産省で中国大使館にいたこともあって、中国の台頭を歓迎していました。中国人の本質を分かっていないとの読後感でした。「騙す人が賢く、騙される方が馬鹿」というのが中国人の本質です。さしずめ津上氏は騙されたタイプでしょう。

その本の10年後の20013年には『中国台頭の終焉』を書いていますから、やっと騙されたのに気付いたのだと思います。まあ、読む気もしないので読んでいませんが。

津上氏は「米中の対北密約、中国は米国に代わることはできない、米中が協力しての軍事行動――「あり得ない」ではなくなった」というのは正しい見たてと思いますが、「事実上のG2」というのは中国の“wishful thinking”と思います。

記事

(写真:ロイター/アフロ)


 

津上俊哉(つがみ・としや) 津上工作室の代表。1980年、東京大学法学部を卒業し、通商産業省(当時)に入省。在中国日本大使館 経済部参事官、通商政策局北東アジア課長を経て退職。2012年から現職。

津上:一つは、中国が“お土産”外交を展開し、中国式“交際術”をいかんなく発揮したことです。2500億ドルに上るお買い物リストを提示して、トランプ氏を良い気持ちにさせ、中国が望まない要求を受け入れることなく会談を終えました。

2500億ドルの商談のリストを見ても、新たに購入を決めた物品はありません。飛行機も半導体も、これまでも購入してきたものです。アラスカの天然ガス開発に中国石油化工集団(シノペックグループ) が加わることは少し目新しいですが、これとて、米中間の貿易不均衡を改善するようなものではなく、弥縫策にすぎません。

—お土産外交は、中国国内の保守派などから弱腰外交とみなされ、非難される可能性があります。そうであるにもかかわらず、お土産外交を展開できたのは、共産党大会を経て、習氏が一強体制を築くことができたからでしょうか。

津上:それは、あります。しかし、それ以上に重要な要素として、中国という国、そして中国人の心に余裕ができたことが大きいと思います。大きな経済成長を達成し、さまざまなことに肯定感をもって臨めるようになりました。これまでだったら「へつらい」と見なされていた“破格の接待”を「大国の中国はあれくらいして当然」と受け取る雰囲気も出てきました。

10月18日から開かれた中国共産党の党大会で、習氏は活動報告を行い、21世紀半ばまでに「現代化した社会主義の強国を建設する」「総合的な国力と国際影響力で世界をリードする国家になる」と語りました。よくも、ここまで自画自賛できるものだとの印象を受けました。ただ、この空気を、13億人の中国人の多くが共有している印象もあります。

—中国が大国になったことの表れですね。

津上:そう思います。

2つ目の注目点は北朝鮮の核・ミサイル問題への対応です。公表された結果から見れば、中国は、既に賛成している国連安全保障理事会の制裁決議を完全に履行すると繰り返しただけでした 。

この制裁を実施すればボディーブローのようにじわじわと効いてくるので、中国がコミットしたことは重要です。しかし、本当にそれだけだったら、米国側は、2500億ドルのお土産をもらっても食い足りない思いをしたのではないでしょうか。

話し合ったのはそれだけだったのか。実は、いよいよの時に北朝鮮を軍事的に成敗する方法について秘密協議を始める、という話し合いをしたのだとしても、米中は口外しないでしょう。米中が何を話し合っているのかは、今後も注視が必要です。

リーダーとしての米国が劣化している

—第3の注目点は何でしょう。

津上:米国という国の国際的役割が劣化していることがいよいよ明らかになったことです。中国に対する姿勢に加えて、米中会談に先んじて訪れた日本と韓国でのトランプ氏の言動に顕著に表れています。

中国では民主主義や人権の尊重など、米国を米国たらしめてきた価値と原則を訴えることがありませんでした。日本と韓国では北朝鮮の核・ミサイル問題にかこつけて武器を売り込んだと誇りました。米国内の忠実な支持者層にアピールする必要があるのは分かりますが、世界中がその発言を聴いているのです。これは世界のリーダー国が取るべき態度ではありません。

—2017年4月に行われた前回の米中首脳会談に続いて、今回も共同声明を発表することができませんでした。

津上:これも劣化の表れでしょう。いまだに各省庁の政治任用のポストが埋まっておらず、文書を詰めることができる人材が政権内にいないのです。危機につながるアクシデントが今のところ起こっていないからいいものの、今後再び2008年の国際金融危機のようなことが起きた時、米国はリーダーとしての役割を果たせるのか、疑問に思います。

トランプ氏が4年の任期を終えた時、世界のリーダーとしての米国の価値は、同氏の就任前とは時代を画するほどに劣化していると思います。

習近平国家主席はこれを見て、にんまりが半分、不安が半分だったのではないでしょうか。にんまりしたのは、中国が米国の役割をとって代われる部分が増えるからです。不安は、「米国がこれほどていたらくでは、世界はどうなってしまうのか」と思うから。けれど同時に、「中国がますますしっかりして、国際的な責任を担っていかなければ」とも思っているでしょう。

中国が米国に取って代わることはできない

中国の一部にはこうした状況を見て、ほくそ笑む人もいます。米国が「オレさま」的に世界を牛耳る従来の体制が崩れ、他の国々の声をもっと“民主的”に聞く多元化体制ができると思っているからです。その中心に中国がいる世界を思い描く。

私はこうした人々を見て、なんと浅はかなと思います。米国の劣化は米国の問題にとどまりません。世界の公共財、世界のインフラの劣化なのです。中国やロシアも時間が経つにつれ、「こんなはずではなかった」と思い知ることになるでしょう。

いまの中国は米国にとって代われるのか。現状のそこここに不満はあっても、代案と呼べるような体系を持ち合わせてはいないのです。トランプ的な人たちにも共通する問題ですが、代案もなしに現行秩序を否定する、壊そうとするのは愚かな行いです。

中国は、在韓米軍によるTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)配備を韓国が認めたとき、ロッテいじめに走りました。これは中国の口と腹とが異なることを示す事例の最たるものだと思います。

中国は、自分の言うことを聞く者にはけっこう気前がよい。しかし、その逆も真なりで、皇帝が機嫌を損ねると、朝貢国に下賜したものを取り上げるようなことをするのです。

THAADのために用地を提供したロッテが、不買に遭い、店舗閉鎖に追い込まれたり、韓国を訪れる中国観光客がガタ減りしたりしました 。こうした行為はWTO(世界貿易機関) の理念の根幹に抵触する行いだったと思います。加盟国は相手国の市場へのアクセスをお互いに認め合う約束をしているのであって、この約束を、ある国から一方的に取り上げてはならないのです。

中国は「政府がやらせたものではない。国民感情に端を発した自然発生的なもの」と反論するかもしれませんが、本当に国民全体がそんな振る舞いをするなら、中国はWTOに加盟する資格がありません 。

日米は中国の韓国イジメを黙認した

この件については、日本と米国も大失態を侵しました。中国の韓国イジメを傍観して、韓国が中国の力に屈服する結果を招いてしまったからです。

本来なら、世界中の国が口々に「通商・経済的利益を人質にとって、こういう『力による強制』を行うことはあってはならない」と批判するべきでした。日米だけが抗議すると、「腹にイチモツある国が中国悪魔論をたきつけている」と勘違いされてしまいます。しかし、多くの国が抗議に参加すれば、中国も「評判が落ちて孤立しかけている」と、過ちに気付くでしょう。

日本人の中には中国の力の行使に苦しむ韓国を見て、「ざまみろ」と思った人が少なからずいた気がします。それでは「熊さん、八さん」のレベルです。

—2010年に中国漁船衝突事件が起きた後、レアアースの日本向け輸出が滞ることがありましたね。あのときは日本の産業界も難渋しました 。

津上:そうです。

ここで誤りを認めさせなければ、中国はこれからも事あるごとに同じ振る舞いをするでしょう。習氏は「自由貿易」を標榜していますが、世界の側が「中国を怒らせたら、何をされるか分からない」という不安に付きまとわれていたら、「自由貿易」は成り立ちません。関税引き下げや外国投資開放の「約束」も、そういう状況では意味をなさないのです。

ロッテに対する中国の態度は、ある意味で中国の伝統です。第2次世界大戦前、力が弱かった時代の中国も、同様の行動に出ました。日貨排斥(ボイコット)がそれです。当時の中国民衆には、それしか抵抗の手段がなかったのです。しかし、大国となり、他国を強要(coerce)する力を持つようになった今も、過去からの惰性で同じ態度を取り続けている。

米国が主導する体制が崩れた世界は「第一次グローバリゼーション」時代と言われる20世紀初頭と同じ様相を呈することになるかもしれません。グローバル化が進み、格差が広がった。その後の世界は、大恐慌を挟んで、ヒトラーの台頭、日独伊三国同盟、第2次世界大戦への歩みを進めました。

新しい秩序が整っていないにもかかわらず、現在の秩序を壊すようなことはしてはならないのです。

AIIBだけ見ていても一帯一路構想は理解できない

—米中首脳会談から、2期目に入った習政権の外交ドクトリンを読み取ることはできますか。

津上:今のところ、見えていません。2018年の動きを継続的に見ていくことが必要になるでしょう。

これまで中国は、5年に1度の党大会や、年に1度の全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)といった節目、節目で大きな政策を明らかにしてきました。しかし、習政権はこのサイクルにこだわらずに政策を発表しています。例えば、「一体一路」構想はその一つです。この結果、10月の党大会は、21世紀中葉をにらんだ「夢」以外に中身のないものになりました。具体的な政策は新味のない発表済みのものが大半だったのです。

サイクルにこだわらない方針に変わったことを割り引く必要がありますが、そうだとしても、経済でも外交でも、来年以降早めに新しい政策を打ち上げないと、政権運営に停滞感が出てきてしまうでしょう。

一体一路構想だけではもたないと思います。この構想は国際社会から注目を集めましたが、課題が山積しています。シルクロードの沿道には儲かる案件が数多くあるわけではありません。放漫投資をしたら、不良債権が積み上がる恐れがあります。

—一体一路構想の実行機関であるアジアインフラ投資銀行(AIIB)も慎重になっているようですね。世界銀行やアジア開発銀行との協調融資が多い。

津上:AIIBについては誤解があります。一体一路構想の中心的実行機関は、実は国家開発銀行 や中国輸出入銀行 なのです。これらの機関は、中国政府が一体一路構想を発表する前から関係する投融資を実行してきた“横綱”です。これらに比べれば、AIIBやシルクロード基金などの新設機関は“平幕力士”にすぎません。AIIBは国際協調をうたうことで“横綱”との差別化を図ろうとしている“新顔”であり、AIIB=一体一路構想では決してありません。

日本はAIIBにばかり警戒の目を向けて、主役である国家開発銀行などの事業についてはノーマーク…。いつになったらこのバイアスがはずれるのでしょう。このままでは、一体一路構想の実態を見誤りかねません。

ちなみに、米国でも、財務省などは最近、国際協調を目指すAIIBの姿勢を理解するようになりました。このため、AIIBに加盟はしなくても、共存共栄の道を歩もうとしているようです。

「新型大国関係」は完全復活

—米国との「新型大国関係」はどうなったのでしょう。今回の首脳会談に関する報道でも、この表現をみる機会はあまりありませんでした。

津上:いやいや、今回「新型大国関係」は完全復活しました。トランプ大統領との共同記者会見において、習氏はこう語りました。「主権や領土の保全についてはお互いに尊重すべき」「発展モデルに関する考え方の違いを尊重すべき(中国には中国のやり方がある)」「太平洋は米中両国を収めるのに十分な大きさがある」「米中両大国は国際社会の発展と維持に大きな責任を負っている」

習氏が2013年にぶち上げた新型大国関係の趣旨そのままです。「米中で世界を仕切るなんて何事だ」と第三国から非難されていたので、しばらく引っ込めていましたが、完全復活させました。

—これから米国に同意を求めていくのでしょうか。

津上:米国の合意がなくても、実態がそうなっているというのが中国の受け取り方です。

北朝鮮への対応はその典型例です。中国は「中国なしで米国は何もできない。だから、協力しましょう。その代わり、中国を尊重すべき」と考えているのです。

習氏だけでなく、中国の多くの外交専門家も「新型大国関係は事実上、出来上がっている」と自信を強めています。先ほど、13億人の中国人の多くが空気を共有しているとお話しました。それと相通じる話です。

北朝鮮が先に手を出せば、中国は味方しない

—北朝鮮をめぐる政策に関して、米中首脳会談から読み取れることはありますか。先ほど「米国は食い足りないと思っているかもしれない」と指摘されました。

津上:国連安保理決議を受けて、北朝鮮への原油輸出量を現状で凍結することが決まりました 。石油精製品の輸出についても、年間20万バレルとのキャップを設けた。これが長く続けば、ボディーブローのように効いてきます。

私は、米国と中国がいま、北朝鮮に対するある認識を共有していると考えています。北朝鮮が越えてはならない一線を越えた時、米国は軍事行動に出るでしょう。中国は米国のその覚悟を認識しているし、一線を越えた北朝鮮にもう味方しない、という認識です。

—越えてはならない一線とは、どういうものですか。

グアムに向けたミサイルの発射実験や、地表での核実験などです。

例えば朝鮮人民軍の軍司令官がこの8月、中距離弾道ミサイル4発をグアム周辺に向けて打つ計画を検討していると脅しをかけました。これに対して中国共産党のプロパガンダ紙である環球時報は社説で、「これが原因で北朝鮮が米国から攻撃を受けても、中国は中朝友好協力相互援助条約の義務を履行しない(北朝鮮に味方しない。自業自得である)」との意見を表明しました。

また最近、米海軍で太平洋軍の司令官を務め、その後、オバマ政権で国家情報長官を務めたデニス・ブレア氏が次の意見を明らかにしました 。「北朝鮮が核弾頭を搭載したミサイルを発射し、これを太平洋上で爆発させたら、米韓両軍は大量の報復攻撃をする」。グアムやハワイに被害が及ばなくても、地下実験と地表での実験ではインパクトが違うということですね。

どちらの例も「次のステップに進むな」と米中が口を揃えて北朝鮮に警告を発していると見ることができます。最近1カ月と少しの間、北朝鮮の挑発行為がやんでいます。これは、米国と中国が認識を共有していることを察知して、北朝鮮が「本当に攻撃されるかもしれない」と恐れ、自重しているからかもしれません。

北朝鮮は「英霊」の血であがなった地

津上:習近平政権になって、中国が北朝鮮政策を転換したのは明らかです。同氏はいい意味で、この問題に関するリビジョニストで、北朝鮮は「英霊の血であがなった地」という伝統的な考えに立っていません。

—それは、どういうことですか。

津上:中国はこれまで、「なぜこれほどお人好しなのか」と思えるほどに、北朝鮮のわがままを許してきました。私はその理由が、北朝鮮が「中国人の英霊の血を捧げた地」だからだと考えています。中国は朝鮮戦争の時、義勇軍を立ち上げて北朝鮮に味方し、何十万人もの戦死者を出しました。それだけの犠牲を払った北朝鮮が、中国に仇をなす国になってしまったという話は聴くに堪えないという人が大勢いるのです。

日本も同様の経験をしています。例えば、日露戦争で手に入れた南満州鉄道の取り扱い。日本は米国のユダヤ資本に国債を購入してもらい戦費を賄いました。この過程で、満鉄を米国資本との共同経営にするという約束をしていました。しかし戦後、「日本人の血であがなった満鉄の経営に米国が介入するのか」という批判を恐れて、けっきょく、日本はこの約束を反故にしました。第2次世界大戦につながる米国との対立はこの時に種が蒔かれたのです。

血であがなった地に固執するのは日本に特有の現象かと思っていたら、そうではないようです。中国語にも同じ「英霊」という言葉があります。

ただし、リビジョニストである習氏は、こうした考え方にとらわれない。トップの姿勢の変化は、中国の今後の北朝鮮政策を占う上で非常に重要だと考えます。その一つの表れとして、いま中国では、北朝鮮批判についてはメディアに言論の自由が認められています。何を書いてもかまわない情況です。

北朝鮮もこの変化を意識しており、習氏を敵視しています。そして習政権が、金正恩委員長を追い出し金正男氏に取って代えようとしていると疑ったからこそ、正男氏を亡き者にした。

米中が協力しての軍事行動――「あり得ない」ではなくなった

津上:米中が協力し、北朝鮮を南北から挟み撃ちにする――。5年前までは、そんなことはあり得ないと言われたでしょう。しかし今は「あり得ない」では片付けられない状況に至っています。もちろん簡単なことではありませんが。

これまで、北朝鮮から中国に難民が大量に押し寄せるから、中国は軍事行動をしないとの見方がありました。しかし、人民解放軍は、難民対策を既に考えていると思います。中朝の国境沿いに展開している15万人を北朝鮮内に派遣し、国境沿いにキャンプを作り食物や生活物資を供給することで、越境させないようにする。ドローンを飛ばし国境線の監視の目を強化するでしょう。

また、中国は「北朝鮮という緩衝地帯を失うことを懸念して、米国とは協力しない」という見方も絶対的なものではなくなりつつあります。米国の雰囲気も変わってきています。識者の中に「中国が、緩衝地帯を失うことを恐れて北朝鮮の核・ミサイル問題に真剣に取り組まないのであれば、在韓米軍の撤退を交渉材料にすればよい」という意見が出始めました。もちろん簡単なことではありません。しかし、緩衝地帯問題を交渉の材料とすることが可能になれば、これを理由に「軍事行動はあり得ない」とすることはできません。THAADについても同様に交渉材料とすることできるでしょう。

中朝の国境近くにある核実験場、豊渓里(プンゲリ) の扱いが米中の軍事協力を促す可能性もあります。例えば米国が単独での軍事行動を決めたとします。当然、豊渓里も叩くことになります。豊渓里には地下施設があるので、巨大な破壊力を持つバンカーバスターを使用する可能性があるでしょう。実は中国東北区の住民は豊渓里から核物質が飛来することを非常に恐れています。なので、米軍による豊渓里攻撃に強く反対する。米国は「ならば、豊渓里は中国が何とかしてくれ」と協力を持ちかけることが考えられます。

米国とこのような協力をすることは、中国にとってリスクであると同時に大きなチャンスでもある話です。「新型大国関係」づくりを完成させられるからです。北朝鮮の核・ミサイルという世界最大のリスクを米中が協力して解決して、米国に大きな貸しを作ることができる。米国は「東アジアのことは中国の意向を尊重する」という姿勢に転じざるを得ないでしょう。在韓米軍が事実上撤退ないし大幅縮小する可能性もありますし。

ただし、米中の協力があり得ないものでなくなっても、ネックとなる大きな問題が残っています。核・ミサイル問題を解決した後の朝鮮半島をどのような政権が統治するかです。この問題の解法が見えないと、中国はなかなか動けないと思います。

核問題解決しても、待つのは中国の勢力拡大

津上:今後の展開として最も可能性が高いのは「膠着状態」でしょう。

先ほど指摘したように、北朝鮮は大気圏内での核実験などはできません。米国に攻撃されますから。しかし、核弾頭の数を着々と増やしていく。

交渉も実現しない。仮に北朝鮮が交渉のテーブルに着いたとしても、北朝鮮は「核保有強国として認めよ」「在韓米軍を撤退させろ」しか言わず、進展しない。

ただし北朝鮮が核兵器を使用したら、その時は北朝鮮が終わる。

こんな、すっきりしない情況のまま時間が進んでいく。

—膠着状態の中で北朝鮮はどのような態度を取るでしょうか。

津上:北朝鮮は「主体」思想に基づき改革開放路線を取る――と期待する向きがあります。しかし、北朝鮮がこの路線を進めるためには、国連決議に基づく制裁がネックになります。ここで、どのような交渉をするのか。「200ある核弾頭を100に減らす」という交渉はできるかもしれませんが、核兵器を放棄させることはできないでしょう。

その一方で、北朝鮮が核兵器を拡散させることを懸念する見方もあります。北朝鮮は、大枚はたいて核兵器を開発したのだから、その投資を回収したいと考える、というわけです。

北朝鮮が核兵器を拡散させるのをとめることは容易ではありません。今でも、中国は北朝鮮にやりたい放題やられています。麻薬、覚醒剤、偽札――。これらも、中国民衆が北朝鮮を嫌う原因になっています。

北朝鮮が核兵器の拡散に進んだ場合、米中は“最終解決”を図るべく、密接な協力をすることになるでしょう。

日本は核の威嚇の下で暮らしていかなくてはなりません。

仮に中国の協力を得て、核・ミサイル問題を解決できたとしても、晴れ晴れとした世界が戻ってくるわけではありません。その時の東アジアは中国の力が大きく高まり、新型大国関係の秩序が支配する世界になるからです。日本を巡る「地政学」は塗り変わってしまう。

米国も日本も、北朝鮮の核・ミサイル問題を今日まで放置してきたことのツケを払わなければなりません。

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『トランプはアジア歴訪で中国の取り込みに失敗した!元駐韓大使が解説』(11/14ダイヤモンドオンライン 武藤正敏)について

11/15ZAKZAK<トランプ氏、正恩氏に亡命促す? 異例ツイートで“真意”注目、識者「行き着く先はロシアのプーチン大統領」>中国の北朝鮮への特使派遣と足並みを揃えたトランプのツイートでしょう。でも17日に金正恩が中国の特使と会わないか、邪険にして追い返す可能性もありますが。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/171115/soc1711150004-n1.html?ownedref=not%20set_not%20set_newsList

武藤氏記事はメデイアの報道だけで知り得た範囲での話でしょう。外務省経由で話が入っているとも思えませんし、機微に触れる話は公開できないでしょうから。外形上は中国を抑えきれなかったとの論評になるのは仕方がありません。大型商談に目を眩まされたとも。でも、中国に北の問題を解決させようとしているのですから、実現させるまで中国に厳しい態度は取れないでしょう。金正恩政権打倒の密約は公開しないから密約足りうる訳で。習も江派+瀋陽軍閥+金王朝は打倒したいと願っているでしょうから。もし、期待通りに習が動かなければ、丹東銀行以外に金融制裁をかけるようにするとトランプは脅したのでは。まあ、何が正しいかは正直分かりません。推測の域を出ませんが、北の非核化と攻撃型ミサイルの廃棄は実現してほしいと思っています。金正恩のロシア亡命or人民軍のクーデターで打倒されるかで、戦争が起きないことがベストですが、それが叶わないのであれば、日本の脅威除去の意味で、戦争も止む無しかと。

11/15産経ニュース<中国が北朝鮮へ特使 米朝対話の道筋模索? 中朝関係改善のシグナルか>これは前述の通り、トランプ・習会談で決めたシナリオでは。中国は党大会後の定例報告と言っていますが、最後通告となるのでは。『核もミサイルも放棄しなければ、米国は戦争するつもりだ。中国は助けられない』と。このタイミングでの特使派遣はやはりクリスマス休暇を利用したNEO実施後の年明け早々の米軍による攻撃開始かと思ってしまいます。

http://www.sankei.com/world/news/171115/wor1711150033-n1.html

11/14CNN<米司法長官、クリントン財団の捜査検討を指示>トランプのロシア疑惑より、ウラニュウムワン疑惑の方が問題としては大きいし、モラー特別捜査官がFBI長官時代にクリントンンに手心を加えた話もあります。売国奴はクリントン夫婦でしょう。もっと米国メデイアは大騒ぎすべきでしょうに。

https://www.cnn.co.jp/usa/35110401.html

11/16朝日新聞デジタル<維新・足立議員「石破氏らは犯罪者」「朝日報道は捏造」>日本も同じでメデイアが「報道しない自由」を行使して、隠蔽を図っても、ツイートで「朝日死ね」とまで言われたら報道せざるを得なくなったと言う所でしょう。朝日は共産党議員と石破に「論証せず発言「いかがか」」と発言させていますが、正しくモリカケ問題がそうでしょう。挙証責任は糾弾する側にあるのに、証拠も示さず、加戸前知事の発言を無視して、「忖度」したとかでっち上げ、内閣の信用を貶める工作をずっとして来ました。憲法改正を何としてでも改正させないためです。朝日新聞の読者も少しは自分の頭で考えることをしたらどうですか?

http://www.asahi.com/articles/ASKCH52L5KCHUTIL029.html

記事

中国で握手を交わす米トランプ大統領と中国の習近平国家主席 Photo:AFP/AFLO

11月5日から、日本、韓国、中国を相次いで訪問、APECやASEAN首脳会議にも出席した米トランプ大統領。アジア歴訪の最大の狙いは、中国の取り込みだった。しかし、結果を見る限り中国は姿勢を変えておらず、失敗したと言えそうだ。

米トランプ大統領のアジア歴訪は、11月5〜7日の日本訪問に始まり、7〜8日に韓国、8〜10日に中国を回った後、10〜12日にベトナムで開かれたAPEC首脳会議に出席、12〜14日にはフィリピンで開かれたASEAN首脳会議に出席するなど、実に精力的であった。

日本政府内では、冬に入って国際社会からの制裁の影響が大きくなり始めると、それに伴って北朝鮮が対外的な強硬姿勢を強めるのではないかとの見方が多い。今後、北朝鮮の核ミサイル開発が進めば、米国も決断を迫られることになり、米朝間で緊張が高まる可能性がある。

そうした状況にあって、トランプ大統領としては、北朝鮮問題をめぐって日米韓の連携を強化した後、中国の取り込みを目指したのであろう。だが、結論を先に述べると、中国との間で北朝鮮包囲網の強化こそ同意できたものの、中国の基本的なスタンスを変えるまでには至らなかった。

したがって、北朝鮮に対する今後の対応は、より難しい選択が迫られることになったと言えるかもしれない。

軍事的なオプションの内容についても議論

それではまず、トランプ大統領が訪問した各国での状況を見ていこう。

まずは日本。「軍事オプションを含むあらゆる選択肢がテーブルの上にある」と述べるトランプ大統領を、安倍晋三首相は100%支持するなど、北朝鮮への対応にあたって日米間では大きな違いはない。今回の会談でも、「北朝鮮に最大限の圧力をかける」「日米韓の連携を図る」「中国に対応を働きかける」といった方針を確認している。

安倍首相は、今回の訪日にあたって、少人数で話し合える場をできるだけ増やすよう指示していた。その結果、首脳会談以外にもゴルフや食事会として4回、自動車の中でも会談するなど、緊密な協議が行われた。

ゴルフ場の会談で、トランプ大統領が、北朝鮮問題は「解決する、解決するまでやる」と言ったのは本音を語ったのであろう。これを受けた6日の晩さん会後、安倍首相は「トランプ大統領が北朝鮮にどう対処しようとしているのか、だいぶ見えた感じがする」と述べている。

特に日本として知りたいのは、米国が軍事行動に踏み切るのか、その場合どのようなオプションがあるかであった。共同記者会見で軍事行動を仮定した質問も出たが、トランプ大統領は明確には答えず、日本政府関係者も「具体的なやり取りは控えたい」と述べるにとどめている。

しかし、日本経済新聞によれば、日米外交筋は議論したことを認めている。また、マクマスター大統領補佐官も「同盟国との間で軍事的な努力の可能性を話さないのは無責任」だとしている。他方、有事の際に在韓邦人を退避させる方策については、今回の会談では出なかったものの、水面下では具体的に話し合っているという。

今回、トランプ大統領は拉致被害者家族とも面会した。拉致問題は、核ミサイル問題と同時に、包括的に解決しなければならない問題だ。国際社会の関心が北朝鮮の核ミサイル問題に集中している中で、今回の面会を通じて拉致問題の重要性について訴えることができたことは重要なポイントと言える。

訪韓前に中国と連携強化する文政権は「信頼できない友人」

次にトランプ大統領が訪れた韓国では、連携こそ何とか保つことができたものの、立場の違いも残った。

米韓両国の首脳は、北朝鮮が自ら核を放棄し、真摯な対話に応じるまで最大限の制裁と圧力を加える方針を再確認。トランプ大統領は、「北朝鮮の核・ミサイル問題の平和的解決を目指す方針で一致」したと述べ、「米国と同盟国の防衛のために必要なら、比類なき軍事力を最大限活用する用意がある」と語った。

トランプ大統領は韓国の国会演説で、「朝鮮戦争後の再興で、韓国は偉大な国の一つに成長した」とたたえる一方、北朝鮮は「誰も住むに値しない『地獄』だ、『カルト国家』だ」と酷評している。そして、「核で脅迫する、ならず者政権に世界は寛容ではいられない」「力による平和を求めていく」「われわれを甘く見るな。われわれを試そうとするな」と軍事行動も辞さない立場を明らかにしている。

また、「北朝鮮の残酷な政権を孤立させるため、責任ある全ての国々が力を結集させなければならない」「いかなる形でも北朝鮮を支援してはいけない」として国際的な連携を求めている。

ただ、トランプ大統領は「北朝鮮にとっては対話の席につき、取引をするのが道理だ」と「対話」に含みを持たせるなど、韓国側にも一定の配慮を示した。これは、韓国との“結束”を演出する意図があったものと思われる。

というのも、トランプ大統領の訪韓に先立つ10月31日、韓国は中国との関係改善で合意しているからだ。

この中で韓国は、THAAD(地上配備型迎撃ミサイル)については北朝鮮の弾道ミサイル迎撃が目的であって、第三国を狙ったものではなく、中国の安保を脅かすものではないとの立場を示し、中国もこれを留意した。

中国にとってみれば、トランプ大統領の歴訪前に、「平和解決路線」で一致する韓国との“連携”を演出したかったのであろう。事実、中国側の発表では、韓国から「米国のミサイル防衛システムに加わらない」「韓米日の安保協力を軍事同盟に発展させない」「THAADの追加配備をしない」との立場表明があったとしている。

米国は、このような内容で中国との関係改善に動いた文在寅政権に対する不信感をぬぐい切れてはいない。三つの「ノー」に対する懸念を持っているものの、過剰反応によって北朝鮮や中国を利する事態を避けたいとの思惑から、表立った反応は示していないのであろう。

しかし、ウォールストリートジャーナル(WSJ)紙は、文大統領について「信頼できない友人」であり、最近の言動を見る限り米国の政策に逆行していると批判している。

トランプ大統領を招いての公式晩さん会には、日本に対して公式謝罪と法的賠償を求めるなど、厳しい主張で知られる元慰安婦の李容洙氏が招待された。また、領有権をめぐって日韓が争っている竹島(韓国では独島と呼んでいる)で採れた「独島エビ」使ったチャプチェも出された。

日本政府は、慰安婦については「適切でない」と強く抗議、独島エビについても「受け入れられない」と反発した。河野太郎外相も、APECで韓国側出席者に抗議した。これに対し、韓国外交部報道官は「問題提起するのは適切ではない」と一蹴した。

こうした晩さん会の趣向は、外交部と相談せず、大統領府の独断で行ったものだったようだ。外交部の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は国会に呼ばれ、「このようなメニューが問題になるとは予想しなかった」と答弁している。TPOをわきまえず、このような不思議な行動をとることは以前にもあったが、現在の韓国の政権中枢部は特に革新思想に染まった人々が多く、そうした人々がこのような問題を起こすのだろう。

また、トランプ大統領の訪韓中、大規模な反米集会が行われたが、これは220以上の革新系市民団体が共催するものであり、北朝鮮の意向に沿ったものである。

 中国の姿勢を変えることできず「習近平国家主席は強かった」

韓国の次に訪れたのは中国。米中首脳会談は、中国共産党大会が終了して最初の首脳会談である。

中国は、北朝鮮が核を持つことは中国にとっても危険であるばかりか、核ドミノにつながりかねない、日米韓を結束させ中国の外交にとってマイナスであるといったさまざまな理由から好ましく思っていなかった。このため、共産党大会以降、北朝鮮に対してどのような姿勢で臨むのか世界的に注目されており、今後の北朝鮮問題を占う大きな分水嶺になると考えられていた。

そうした中で開かれた米中首脳会談では、北朝鮮への圧力を継続して核兵器を放棄させ、完全非核化する方針で一致した。一方で、習国家主席は、「国連制裁を引き続き全面履行する」「北朝鮮籍を持つ人の銀行口座規制や、中朝間の交易を制限する」と言いつつも、「問題は対話によって解決すべきである」「制裁の効果が出るには少し時間がかかるが、北朝鮮は制裁の痛みを十分に感じている」と主張した。

これに対し、トランプ大統領は「時間は少ない。早く行動せねばならない」と反論したが、中国は耳を貸さなかった。その結果、米中両国は、国連制裁決議を含めた制裁を強化することで当面は同じ方向を見て進むことになりそうだが、外交関係者の多くは、いくら制裁を強化しても北朝鮮は核ミサイルを放棄しないと見ており、いずれ北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を実戦配備したタイミングなどで溝が露呈するのではないかと見ている。

また、日経新聞によれば、複数の外交筋の言葉として、中国は金正恩政権後など北朝鮮の「将来シナリオ」について、米側と協議することを拒み続けているようである。北朝鮮の耳に入り、暴発するのを恐れているからだ。中国が北朝鮮情勢に対し肯定的な役割を果たすためにはこうした議論は不可欠であり、可及的速やかに議論を開始してほしい。

こうした状況もあって、トランプ大統領は28兆円もの商談がまとまったにもかかわらず、終始、仏長面だったという。習国家主席の演説では腕を組み、同氏をにらみつける場面もあり、会談での激しいやり取りをうかがわせた。

中国でのもてなしは、世界遺産の故宮を貸し切っての「超国賓」級のものであった。トランプ大統領も、会談前日は終始上機嫌でツィッターにも投稿していたが、中国はこうしたもてなしにたけていることを理解すべきであった。ワシントンポスト紙は、「トランプ大統領は中国から譲歩を引き出したいと望んでいたが、共産党大会を経て権力基盤を固めた習国家主席は強かった」と報じている。

中国が変わらなければ制裁をさらに強化するしかない

トランプ大統領のアジア歴訪を受け、北朝鮮問題は今後どうなるのかと言えば、事態はますます流動的になったと思わざるを得ない。

北朝鮮は、石炭増産や電力供給量の拡大など、自給自足に力を入れている。金正恩委員長も、9月からは農場や生産現場に足を運ぶ姿が相次ぎ伝えられている。しかし、「自立経済」の強化は、制裁を覚悟で核開発を進める意思の表れでもある。現にサイバー攻撃を多用するなど、核・ミサイル開発資金の確保に躍起となっている。

北朝鮮はこの50日間ほど核・ミサイルによる挑発は控えているが、それは米軍の朝鮮半島集結など北朝鮮にとって危険な状態が続いているからであり、今後は核ミサイル実験を強化しても不思議ではない。

北朝鮮の「労働新聞」は、「核・ミサイル開発が最終完成のための目標が達成された段階であるとし、非核化など夢にも考えるな」と述べており、いくら国際社会が制裁による国際的な包囲網を強化しても、北朝鮮は核ミサイルを放棄しないだろうと、多くの外交筋は見ている。

これに対し米国は11〜14日、朝鮮半島近海で、原子力空母「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」「ニミッツ」3隻による米韓・日米合同演習を行う。米国NBCテレビは、「戦争せずに降伏するか、戦争して降伏するかの選択しかないとのメッセージを送るため」との政府筋の解釈を伝えている。

だが、今後も中国の対応に変化がなければ、当面の間できることは、北朝鮮に対する経済制裁を確実に履行してさらに強化する、もしくはAPECやASEAN首脳会議のような「国際会議の場」を活用して北朝鮮包囲網をさらに狭めていくことしかないのではなかろうか。

その間に、北朝鮮国内で政権に変化が起きればいいのだが。

(元在韓国特命全権大使 武藤正敏)

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