5/11阿波羅新聞網<贸战升级:新征关税涉及主要产品有哪些?一图看清!=貿易戦争のレベルは上がる:新関税に関わる主な製品は何か? 図を見れば一発で分かる!>米国は魚、ハンドバッグ、衣類および履物を含む2,000億米ドル相当の中国製品に関税を課しており、税率は10%から25%に引き上げられる予定である。下図は、新しい関税となる主な商品を列挙している。
https://www.aboluowang.com/2019/0511/1287444.html
5/11阿波羅新聞網<刘鹤刚走 川普雷厉风行 发两个大招釜底掏心 难怪他对贸易协议无所谓=劉鶴は去ったばかり トランプは疾風怒濤 2つの心温まる大きな手を打つツイートを発信 トランプが合意を気にしないのはもっとも>中共の交渉代表の劉鶴は5/10(金)の午後にワシントンを離れ、米中双方とも何らの声明も発表しなかった。 トランプはツイッターで、「1000億ドルの関税収入はアメリカの農産物を購入したり、貧困国の人道的援助のために使われる」と述べた。 トランプは疾風怒濤、話せば即実行する。米国政府は、中国製品の残りの3,000億ドルにも関税を課す行程を開始すると発表した。 農産物の政府購入については、同日、パーデユー農務長官が「トランプ氏の要請を受けた」と述べた。 阿波羅ネットの評論家の王篤然は、「トランプの戦略は心温まる戦略だ」と分析した。
パーデューは5/10(金)ツイッターで、「中国は裏切る可能性があるが、米国の農家をしっかりと支え、農務省に迅速な計画立案を指示する」と述べた。
米国農民はトランプの大きな支持層であり、中共の報復関税によって最も深刻な打撃を受けた団体の1つである。 しかし、今年初めにCNNによって行われたインタビューでは、「多くの米国農民は短期間の苦痛に苦しんでも長期的な利益に置き換えられると言った」と報道した。
https://www.aboluowang.com/2019/0511/1287812.html
5/11阿波羅新聞網<中共封锁消息 四川「美女部长」劳动节前夕自杀身亡=中共は情報封鎖四川省の「美人部長」がメーデーの前夜に自殺した>四川省邛崃市委常任委員で美人部長として知られる藍海鷹は、5/1のメーデー前に死亡し、43歳で「自殺」であることが確認された。しかし自殺の原因は明らかではない。 当局は詳細を明らかにしなかった。
まあ、賄賂絡みでしょう。習の反腐敗に引っかかったのでは。中国人だったら誰でもしていることですが。
自殺したのは左から2番目の女性
https://www.aboluowang.com/2019/0511/1287434.html
5/12阿波羅新聞網<贸易大战 中共反制措施有3招 但都要付出代价=貿易戦争に中共は3つの対策があるが、代償を払う必要がある>中国商務部は10日、「対抗措置を採らざるを得ない」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。外国メディアは、「中共の採りうる対抗策で可能性の高いのは3つある」と報じた。「①人民元の下落→制裁強化、②米国債の売却→その資金の運用先&米国債の下落で損を被る③米国産大豆の完全な禁輸→豚の餌不足、中国の大豆の虫害、アフリカ豚コレラで豚肉価格の上昇」という代償を払う必要があるかもしれない。
https://www.aboluowang.com/2019/0512/1287824.html
5/12阿波羅新聞網<25%的关税其中20%可转嫁给中国 专家:加税后中国经济保6难=25%の関税の内20%は中国に転嫁 専門家:関税上げ後に中国経済は6つの困難が>①中国の経済成長率は1.6~2%は低下するだろう。 中共の公式資料によると、中国の経済成長率は6%未満(昨年は6.6%増)となるだろう。 関税の引き上げに伴い、②産業チェーンは移転し続け、③中国の失業圧力は強まり、④不動産、⑤債務などにも影響を及ぼし、最終的に⑥銀行の不良債権の増加につながる。
https://www.aboluowang.com/2019/0512/1287836.html
5/12阿波羅新聞網<中美贸易战短期难了? 港媒:因川普有民意背书=米中貿易戦争の短期決着は難しい? 香港のメディア:トランプは世論の支持に裏書きされているから>トランプは、米中貿易戦争のレベルを上げることを前もって警告せず、世界を震撼させた。最近、外国のメディアの世論調査では、米国民の半数近くがトランプの弾劾を主張していることを表していた。 しかし、香港メデイアは「11日、日本メデイアは“トランプの対中強硬策は事実上共和、民主両党、そして国民によって支持され、恐らく米中貿易戦争の短期決着は難しいだろう“」と報道した。
《香港経済日報》は「米国の民意は貿易戦争を後押しして短期決着は困難」と題した社説で、イプソスの3月の世論調査を紹介。この1年の間、中国を好感している米国人の割合は53%から41%に減少し、46%の米国人は、中国は今後10年間で米国にとって最大の脅威であると考えていると。
https://www.aboluowang.com/2019/0512/1287827.html
悪の共産主義がソ連に続き、中共も打倒される機会がやっと訪れたという気持ちです。このチャンスを活かさねば。自由主義国は挙ってトランプを応援しませんと。火事場泥棒的行為は見苦しい。中共には日本も厳しい手を打って行くべきです。優しくしても感謝する民族ではなく、こちらを愚かとしか思わない民族なので。
5/11ZAKZAK<日銀“ホンネ”は消費増税「無理」 経済評論家・三橋貴明氏が分析 安倍首相見送り「二度あることは三度ある」>米中貿易戦争で景気が悪くなるのを予想して日本の株価も下がり続けているのに、これで消費税を上げることはできないでしょう。上げるのは愚かと言うものです。衆参同時選挙にして信を問えば良い。憲法改正は間に合わないでしょうけど。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/190511/soc1905110008-n1.html?ownedref=not%20set_main_newsTop
玉手氏の記事は読み物として、非常に面白く感じました。ただ、リフレ政策批判と中央銀行の独立性の確保の論点は裏に財務省の存在を感じてしまうのですが。何故このタイミング(消費税増税)でこの記事が出て来たかです。安倍官邸指名の黒田日銀批判と消費税凍結論議防止の為のような気がします。
記事
お尋ね者の脱獄犯から、フランス財務大臣と中央銀行総裁を兼任するまで成り上がった、ジョン・ロー(詳しくは、前回を参照)。経済学の巨人シュンペーターも絶賛した奇才は、いかにして破滅したのか。
ギャンブルで荒稼ぎしたローには、天性の経済学的センスがあり、冷え切ったフランス経済をバブルの熱狂に導いた。だが、その末路は――。
18世紀を鮮やかに彩った「ミシシッピバブル」と、昭和の「NTT株」をめぐる狂騒が重なる。
十八世紀のフランスで、今でいう「リフレ政策」を展開したロー。紙幣をどんどん発行することでデフレ不況を克服し、国営企業ミシシッピ会社の株式売却で、国家財政の赤字を削減すると同時に、景気をさらに浮揚させた。
ローが編み出した金融緩和策「ロー・システム」がもたらした華々しい成果に政府は狂喜し、フランスは諸外国の羨望の的となった。しかし、その成果はバブルがもたらした一時的なものであり、その崩壊は驚くほど早く始まるのである。
「素朴な疑問」が、崩壊の始まり
「ローの銀行券って、本当に信用できるの?」
「いざとなったら、本当に金貨か銀貨に換えてもらえるの?」
「ミシシッピ会社って、何をする会社なんだっけ?」
「金を採掘するって言っていたけど、金は出たんだっけ?」
ロー・システムの崩壊は、こうした素朴な疑問から始まった。
一部の貴族たちが、銀行券をバンク・ロワイアルに持ち込んで、金貨や銀貨に交換をし始める。これを知った他の人々も不安心理に駆られ、我先にと銀行券を正貨に交換しようとした。「取り付け」が起こったのだ。しかし、バンク・ロワイアルが発行する銀行券は不換紙幣であり、その全てを正貨に交換することは到底できない。
一七二〇年七月、バンク・ロワイアルは、正貨への交換を求める人々の激しい取り付けに対応できずに大混乱となり、十五人もの死者が出る事態となる。
激怒した七千人を超える人々が、担架に乗せた遺体と共にパレ・ロワイヤルの庭園までデモ行進し、ローやオルレアン公フィリップに惨状を見せつけようとした。ローが乗っていた馬車を破壊するなど、群衆の一部が暴徒化したことから軍隊が出動、オルレアン公フィリップが出てきて、遺体を責任を持って埋葬すると約束したことでようやく沈静化した。
バンク・ロワイアルの取り付けに合わせるように、ミシシッピ会社の信用も急速に失われ、株価の急落が始まった。少し前まではミシシッピ会社の株式を手に入れようと血眼になっていた人々は、大慌てで売り始め、本当に価値がある金貨や銀貨を手に入れようとしていた。
こうした状況を見たローは、驚きの株価対策を打ち出した。
ジョン・ロー(1671-1729)。18世紀のフランスで、史上初といわれるリフレ政策を実行。空前のバブルを生んだが……(写真:Roger-Viollet/アフロ)
ローが編み出した、驚きの株価対策とは何か。
パリにいた数千人ものホームレスを集め、シャベルなどの道具を持たせて港まで行進させたのだ。「ミシシッピに金が見つかりました。これから掘りに行きます!」と、ミシシッピ会社による開発計画が順調であることをアピールし、信用を取り戻そうとしたのである。
ホームレスを動員した“株価対策”
ところが、ホームレスたちは途中で行進を止めて逃げだし、渡されていた道具は換金されてしまった。ローの弥縫(びほう)策はミシシッピ会社の惨状を物語るものであり、その信用は更に失われる事態となった。
ローはその後も様々な株価維持策を打ち出したが効果は全くなく、むしろ株価の下落を加速させてしまう。一七二〇年一月に最高値の一万八千リーブルをつけていたミシシッピ会社の株価は、十月には二千リーブルにまで大暴落し、株式市場は人々の阿鼻叫喚(あびきょうかん)で覆われた。バンク・ロワイアルの銀行券の信用も完全に失われ、誰も受け取ろうとはしなくなったため、経済取引は元の金貨と銀貨の取引に逆戻りしてしまう。ロー・システムは完全に崩壊し、フランス経済は未曾有(みぞう)の大混乱に陥ったのである。
このときの状況を風刺した詩が残されている。
月曜日には株を買い、
火曜日には大儲け。
水曜日には家財道具をそろえ、
木曜日には身なりを整えた。
金曜日には舞踏会、
そして土曜日には病院行き。
死刑を求める大衆を前に、国外逃亡
一七二〇年十二月、死刑を求める民衆の叫び声に生命の危険を感じたローは、命からがらパリを脱出する。財産の大半はフランス国内の不動産であったこともあり、持ち出すことはできなかった。ローの出国後、保有していた不動産などは全て没収され、残された妻子は年金証書まで取り上げられてしまったという。
再びお尋ね者となったローは、ベルギーのブリュッセル、ドイツのハノーバー、デンマークのコペンハーゲンなど、およそ八年もの間ヨーロッパ各地を転々とした。そして、たどり着いたヴェネチアで死を迎えたのだった。
その墓碑銘にはこう記されていた。
高名なるスコットランド人、ここに眠る。
計算高さでは天下一品、
訳の分からぬ法則で、
フランスを病院へ送った。
人類史上初めてとなる金融緩和策を、「訳の分からぬ法則」と批判されたロー。失われた栄光を取り戻すことなく、フランス経済の破壊者という汚名を着せられたまま、生涯を終えることになってしまったのである。
リフレ政策の発明者、バブルに飲まれる
ジョン・ローは驚くほど短期間にフランス経済を回復させた。ところが、その状態を維持できず、更に深い傷を負わせることになってしまう。その原因はローが自ら発明したリフレ政策の制御に失敗したことと、それによってバブルを発生させたことにある。
失敗の本質 ① デフレ対策が暴走
ローが打ち出した金融緩和政策は、大量の紙幣を発行して意図的にインフレを起こすリフレーション、いわゆる「リフレ政策」だ。
物価を建物の「室温」と考えるとインフレは「異常な高温」、デフレは「異常な低温」と考えられる。当時のフランスは深刻なデフレ状況にあり、冷え切った部屋で経済活動が鈍り、国民は凍死寸前に追い込まれていたのだ。
そこでローは、部屋を暖めるための政策を打ち出した。それがリフレ政策だ。バンク・ロワイアルを通じて、紙幣である銀行券を大量に発行し、それを燃料にした「たき火」を始めたのだ。売り出したミシシッピ会社の株価が急上昇、これに対応するための紙幣発行が増加したことで、火の勢いは更に強まる。ロー・システムを使ったリフレ政策によって、フランス経済の室温は瞬く間に上昇、見事にデフレを克服してみせたのだ。
ガルブレイズをもうならせた才能
ところが、ローはやり過ぎてしまう。デフレが克服された後もリフレ政策を継続した。これが必要以上の紙幣が供給される「過剰流動性」を招く。行き場を失った紙幣は、株式市場をはじめとした資産市場に流れ込み、ミシシッピ会社の株式を中心とした資産価格を押し上げてバブルを生み出したのだ。膨れ上がったバブルは遂に破裂して、経済は大混乱に陥ってしまう。部屋が十分に暖まったにもかかわらず、大量の燃料を供給し続けた結果、たき火がバブルとなって爆発し、フランス経済を炎上させてしまったのだ。
「ローがもしそこに留まっていたならば、彼は銀行業の歴史にささやかな貢献をしたという程度に記憶されただろう」と指摘するのは、経済学者ジョン・ガルブレイズ。 ローはデフレが解消された時点で「留まり」、リフレ政策を収束させるべきであったのだ。
人類史上初めてとなるリフレ政策を断行、フランス経済を立ち直らせたロー。しかし、その後は制御に失敗してバブルを生み出し、その崩壊が経済を破壊してしまった。これがローの失敗の第一の本質なのである。
失敗の本質 ② 政治的圧力に負けてコントロールを失う
ジョン・ローのリフレ政策によってもたらされたミシシッピ会社の株価暴騰は「ミシシッピバブル」と呼ばれ、オランダの「チューリップバブル」、イギリスの「南海バブル」と並ぶ世界三大バブルの一つに数えられている。しかし、その規模と影響の大きさにおいて、ミシシッピバブルは、ずば抜けて巨大なバブルであったといえるだろう。
バブルは崩壊する運命にあることは、今でこそ多くの人が認識している。しかし、当時は「バブル」という言葉すらなかった時代であり、こうした知見も経験も乏しかった。人々は知らず知らずのうちに、バブルの熱狂の渦に巻き込まれてしまったのである。
危険を察知しても押し切られる
ロー自身はその危険性を認識していた。ミシシッピ会社の株価上昇に危機感を持ったローは、株価抑制策を数度にわたって打ち出している。その一つが「プレミアム」の販売だ。株式を購入できない人のために、株式購入の権利だけを売るという現代のオプションに類似したデリバティブ商品で、株式の追加発行に代わる手段として販売したのだ。ところが「プレミアム」は、権利だけではあっても、わずかな金額で購入できることから、その価格は販売直後に二倍に跳ね上がり、結果的に株価の上昇に拍車をかけてしまった。
ローは紙幣を発行しすぎると、信用力が低下することも認識していた。設立当初のバンク・ロワイアルは、銀行券を保有している正貨の範囲に収める兌換(だかん)紙幣とすることで、発行の上限を設定していた。「紙幣を良質の硬貨で償還するのに十分な支払い準備を保有しない銀行家は死に値する」。そんな信念を語っていたというロー。これが守られていたからこそ、人々は紙切れにすぎないローの銀行券に資産価値を認めていたのだ。
もし、ローが兌換紙幣にこだわり続けていれば、過剰流動性が生まれることはなく、バブルが発生することも、銀行券の信用が失われることもなかっただろう。しかし、兌換紙幣に固執し続ければ、経済成長の足かせになることも事実であり、いずれは不換紙幣に移行せざるを得なくなる。
そこで重要になるのが紙幣発行量の調整、つまり金融政策だ。経済の成長に合わせて適切な紙幣の発行量を維持し、過剰流動性を生まないように金融政策を遂行していく。これを実現するためには、紙幣を発行する中央銀行の独立性が求められる。政府は景気対策や財源の確保などの目的から、紙幣の発行量を増やすことを求めてくることが多い。しかし、これに安易に応じると、過剰流動性が生まれて、インフレ、さらにはバブルを生み出す恐れがある。こうした事態を避けるために、中央銀行は確固とした独立性を持つことが必要となるのだ。
中央銀行総裁であったローは、この独立性を守ることができなかった――。
ここに第二の失敗の本質がある。
バンク・ロワイアルの成功に気をよくしていた政府は、ローに更なる銀行券の発行を迫った。ローはこの圧力に耐えきれず、不換紙幣に切り替えた上に、銀行券の大量発行に踏み切ってしまう。この結果、銀行券の信用力が失われると同時に、巨大なバブルが生み出されてしまったのである。
しかし、ローはリフレ政策や債務の株式化を発明した天才であったことは間違いない。優れた洞察力で知られる経済学者のジョセフ・シュンペーターも、「あらゆる時代の貨幣理論家のなかで、最上の貨幣理論を構築した人物である」と、ローに賛辞を贈る。また、新古典派経済学の基礎を築いた経済学者アルフレッド・マーシャルも、「向こう見ずで、並外れた、しかし最も魅力的な天才」と、ローを高く評価しているのだ。
リフレ政策という画期的な金融緩和策を編みだしたものの、そのコントロールに失敗して沈んでしまったジョン・ロー。あまりに惜しまれる天才の過ちであった。
ローが作り出した人類史上最大のバブルであるミシシッピバブルだが、人類は同じような失敗をその後何度も繰り返してきた。一九二九年の「暗黒の木曜日」で破裂したアメリカの株式バブルは、全世界を巻き込む大恐慌を招いた。その後もITバブルなど、人類は幾度もバブルを生み出し、その崩壊によって辛酸を嘗めてきた。
NTT株とミシシッピ会社の重なり
一九八〇年代後半、プラザ合意に伴う急激な円高による景気悪化に対応して、日本銀行は通貨供給量を急激に増やす金融緩和政策を展開した。あふれ出したマネーは、株式や不動産に流れ込み、価格を押し上げていった。その象徴が、政府が売り出したNTT株の株価暴騰だった。バンク・ロワイアルを日本銀行に、NTTをミシシッピ会社に置き換えれば、その構図が全く同じであったことが分かる。また、政府がNTT株式の売却代金を、歳入の足しにした点でも同じといえるだろう。
「バブルの恩恵を一番受けたのは誰だと思う? それは政府だよ」。こう語ったのは、筆者がテレビ局で記者をしていた時代に知り合った大蔵官僚だ。バブル景気のおかげで所得税や法人税、固定資産税などの税収が急増したことで、一九九一年度からの三年間は赤字国債の発行がゼロになっている。大蔵省がローと同じく、財政赤字削減のためにバブルを起こしたのかと疑いたくもなる。
ジョン・ローはギャンブルの天才であった。「儲けたい!」という人の心理を巧みに読み取り、確実に勝利をものにしてきたのだ。そのローが仕掛けたとてつもなく大きなギャンブルがロー・システムであり、ミシシッピバブルだったのかもしれない。デフレ不況が長引く日本では、ジョン・ローのようにリフレ政策からバブルを起こしてその解消を図るべきとの声もある。その理非はさておき、ジョン・ローの亡霊は、今も世界各地に出没し、人々の心を揺り動かしているのである。
■参考文献
『ジョン・ローの虚像と実像 ― 18世紀経済思想の再検討』(中川辰洋著/日本経済評論社)
『熱狂、恐慌、崩壊 ― 金融恐慌の歴史』(チャールズ・P・キンドルバーガー著、吉野俊彦・八木甫訳/日本経済新聞出版社)
『ジョン・ローの周辺』(中村英雄著/千倉書房)
『狂気とバブル ― なぜ人は集団になると愚行に走るのか』(チャールズ・マッケイ著、塩野未佳・宮口尚子訳/パンローリング)
『マネー その歴史と展開』(ジョン・K・ガルブレイス著、都留重人訳/ TBSブリタニカ)
「日本経済新聞」2012年3月14日「やさしい経済学 危機・先人に学ぶ ジョン・ロー(8)」(北村行伸)
「甲南経済学論集」2015年3月「ジョン・ローの貨幣理論」(古川顕)
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