ブログ
ブログ一覧
3/31日経ビジネスオンライン 鈴置高史『韓国を無視して「パンドラの箱」を開ける米国 「米朝平和協定」で米・中・朝が取引』について
韓国の二股外交のツケが回ってきたという事でしょう。蝙蝠のように米中の間を行き来し、大国の鼻面を引き回すようなことをすれば、普通の感覚を持っていれば、どういう結果が生じるか予想されるでしょうに。桂・タフト協定やアチソン声明のような展開になるだけです。朝鮮半島の人々はニクソンの言った「朝鮮人は、北も南も感情的に衝動的な(emotionally impulsive)人たちです。私たちは、この衝動と闘争的態度が私たち(米中)両国を困らせるような事件を引き起こさないよう影響力を行使することが大切です」というのは至言です。
朴大統領も昨年末の慰安婦合意後、日本批判のトーンを抑制してきています。室谷克美氏によれば「おねだりの前兆」とのこと。韓国経済がうまく行ってないので「通貨スワップ」を日本に要請することを考えているのかもしれませんが、7月衆参同日選が控えていますので、少なくとも8月まで認めることはないでしょう。米国の圧力があれば躱すのは難しいかもしれませんが、慰安婦の嘘を世界に撒き散らした民族ですので助けるのは止めてほしい。北との戦いも勝手にやって、日本に応援を求めないでほしい。GSOMIA締結も反対です。韓国は中国同様、日本の敵国です。反日教育をしている国と友好関係など築くことはできません。反日教育を止めてから普通に付き合えば良い。それまではできるだけ関わらないことです。
オバマのレガシーで北との平和協定締結というのは金正恩体制のままでは難しいのでは。中国が米国の斬首作戦を認め、中国がその後傀儡政権を打ち立てるシナリオを描いていれば別でしょうけど。でも北も同じ朝鮮民族なので火病を起こしやすいので、下手に体制を変えると騒乱に次ぐ騒乱となり、旧満州にいる朝鮮族にも刺激を与え、それが瀋陽軍にも動揺を与える可能性もあります。リスクが高くなるので、このままズルズル、金が核開発して、小型化・長距離化を事実上、認めることになるのでは。イスラエルやインドも核を持っても戦争にならなかったというか、核を持ったが故に戦争にならなかったと考えるべきでしょう。日本も核を持つことを真剣に考えて行きませんと。中露北と核武装国に囲まれて安穏と暮らしている神経が理解できません。
記事

米中は2月23日の外相会談で「米朝平和協定」も話し合う6カ国協議の開催に合意した。韓国は寝耳に水だったようだ(写真:AP/アフロ)
(前回から読む)
米国、中国と北朝鮮が「米朝平和協定」の締結を模索する。韓国は蚊帳の外だ。
激変する日本の安保環境
鈴置:朝鮮戦争(1950―1953年)に正式に終止符を打つ「平和協定」。これをテーマに米国と北朝鮮が話し合う可能性が出てきました。
米朝がこの協定を結んで国交を樹立すれば朝鮮半島は、少しは安定するかもしれません。逆に、より不安定になるかもしれません。在韓米軍の削減・撤収につながるでしょうから(「朴槿恵外交は『暴走』から『迷走』へ」参照)。
いずれにせよ、日本を取り巻く安全保障の環境が大きく変わります。動きを注視する必要があります。米朝平和協定は東アジアにとって「パンドラの箱」なのです。
韓国には参加資格がない
—韓国は平和協定に参加しないのですか。
鈴置:そこが微妙な点です。1953年に結んだ休戦協定により、朝鮮戦争は「中断」しました。協定に署名したのは米国と、中国・北朝鮮です。当時の李承晩(イ・スンマン)大統領があくまで統一を求め休戦に反対したため、韓国は署名に加わらなかったのです。
北朝鮮は、一時的な休戦協定を恒久的な平和協定に置き換えることで地域の安定を増そう、とかねてから唱えてきました。米国との関係改善や在韓米軍の撤収が狙いです。
実は「韓国に対する嫌がらせ」も北朝鮮の目的の1つなのです。「韓国は休戦協定に署名していないので、平和協定を議論する資格はない」と、交渉の場から排除できるからです。
とは言っても現実には、韓国軍も北朝鮮軍と対峙しています。米朝だけが平和協定を結んでも実効性がありません。議論に韓国が加わるかは、駆け引きの材料として使われていくのでしょう。
乱れる米韓の足並み
—今回、韓国はどう対応しているのですか?
鈴置:動きがとれないでいます。そもそも当事者というのに韓国は、平和協定を交渉のテーブルに載せる動きを米国からちゃんと知らされていなかったフシがあります。
2015年9月に中国が開いた天安門での軍事パレードに朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が参加しました。それ以来、米国は韓国に肝心なことを教えてくれなくなった――と言う韓国の記者もいます。
平和協定を巡る論議が韓国の“弱点”であることは米国も分かっています。だから、これまでは北朝鮮の誘いに安易に乗ることはなかった。
特に、北朝鮮の核開発が問題になって以降は「北が核で何らかの譲歩を示して初めて平和協定を議論する」ことで米韓は足並みを揃えてきました。それが乱れ始めたのです。
北の核問題が深刻になったため、対北政策に関しては米国は中国への依存を増しています。当然、韓国の意見には耳を貸さなくなります。
韓国人は「米中が何か密約を結んだのではないか」「韓国は米国から裏切られるのではないか」と疑心暗鬼に陥りました。メディアにも、そんな心情を吐露する記事が載るようになりました。
米朝秘密交渉から米中合意へ
—「米朝が平和協定を巡り秘密交渉」と米国紙が報じたことがありましたね。
鈴置:2月21日にウォールストリートジャーナル(WSJ)が「4回目の核実験の少し前に、米朝が戦争の正式な終結――つまり、平和協定――に関し秘密交渉していた」と特ダネを書きました(「朴槿恵外交は『暴走』から『迷走』へ」参照)。
「U.S. Agreed to North Korea Peace Talks before latest Nuclear Test」(英語版)という記事でして「4回目の核実験のため、米朝の秘密交渉は途絶えた」とも報じました。
この部分を読んでほっとした韓国人もいたでしょう。でも、それはすぐに裏切られました。今度は米中が、平和協定を6カ国協議――朝鮮半島を巡る多国間協議で話し合うことで合意したのです。
流れを追うと分かりやすい。「表・平和協定を巡る動き」をご覧下さい。北朝鮮は4回目の核実験の9日後の1月15日に米韓演習中断・平和協定締結と、核実験中断を取引しようと米国に提案しました。
| 平和協定を巡る動き(2016年) | |
| 1月6日 | 北朝鮮、4回目の核実験 |
| 1月15日 | 北、米韓演習中断と核実験中断・平和協定締結の取引を提案 |
| 2月7日 | 北朝鮮、長距離弾道ミサイル実験 |
| 2月17日 | 王毅外相「非核化と平和協定を同時に進める交渉を提案」 |
| 2月21日 | |
| WSJ「4回目の核実験の前に米朝が平和協定に関し秘密交渉」 | |
| 米国務省報道官、WSJ報道に関連「北が交渉を提案してきた」 | |
| 2月23日 | |
| ケリー国務長官「北が非核化を話し合う場に来れば平和協定も」 | |
| 王毅外相「6カ国協議再開を通じ中国の当然の役割を果たす」 | |
| 3月2日 | 国連安保理、対北朝鮮制裁案を採択 |
| 3月7日 | |
| 米韓合同軍事演習開始(4月30日まで) | |
| 洪磊・中国副報道局長「中国の玄関先での米韓演習に懸念」 | |
| 3月8日 | ソン・キム特別代表「韓国が知らない米中の秘密取引はない」 |
| 3月11日 | リッパート駐韓大使「イラン、キューバ、ミャンマーと関係改善」 |
| 3月14日 | 尹炳世外相「韓米中3カ国協議は遠くない未来に稼働と期待」 |
| 3月15日 | 金正恩第1書記「早いうちに(次回の)核とミサイル実験を断行」 |
| 3月20日 | オバマ大統領、キューバを訪問し21日にカストロ議長と会談 |
| 3月22日 | ソン・キム代表と金烘均・本部長、3カ国協議推進で一致 |
同日配信の朝鮮中央通信の記事「朝鮮外務省、敵対勢力らの反・共和国挑発行為を非難」(韓国語)の一節を以下に翻訳します。
- 朝鮮半島と東北アジアの平和と安定のために、我々が示した「米国の合同軍事演習の中止」対「我々の核実験の中止提案」と「平和協定の締結提案」を含むすべての提案はいまだに有効である。
中国提案に乗った米国
—このニュースは初耳でした。
鈴置:ええ、日本でも韓国でも、ほとんど報じられませんでした。「北朝鮮のいつもの宣伝攻勢」と見なされたからです。ましてや、米国がそれに乗るとは想像しにくかった。
なおこの記事で、北朝鮮は「平和協定の締結」を自らが米国に与える案件に数えています。実態は逆なのですが「平和協定を結んでほしい」と米国に頭を下げれば、舐められると考えたのでしょう。
—韓国が「日本が望むなら通貨スワップを結んでやってもいいぞ」と言ってくるのと、似ていますね。
鈴置:その通り、全く同じです。北も南も「見栄張り」なのです。話を平和協定に戻しますと、次に動いたのが中国です。王毅外相が2月17日に「非核化と平和協定を同時に進める交渉を提案する」と語りました。
これも想定の範囲内の動きでした。米朝が平和協定を結べば、在韓米軍を追い出せるかもしれない。中国は北京の目と鼻の先の朝鮮半島に駐留する米軍が目障りでしょうがない。願ってもない話なのです。
だから多くの朝鮮半島観察者も、たぶん韓国政府も「中国がダメ元で言い始めたな」と見たわけです。
でも、驚いたことにその6日後の2月23日、米国のケリー国務長官が「もし北朝鮮が非核化を話し合う場に来れば、朝鮮半島の未解決の問題を解決するための平和協定も最終的には可能だ」と述べたのです。中朝の「平和協定の締結を話し合おう」との提案を米国が受け入れたのです。
米国務省の発表資料「Remarks With Chinese Foreign Minister Wang Yi」を見ると、ちゃんと「平和協定」(peace agreement)という単語を使っています。以下です。
- it can actually ultimately have a peace agreement with the United States of America that resolves the unresolved issues of the Korean Peninsula, if it will come to the table and negotiate the denuclearization.
見過ごされた大ニュース
—このニュースも見た覚えがありません。
鈴置:ワシントンで開かれた米中外相会談の後の記者会見で、この発言は出ました。当時、世界のメディアは「厳しい北朝鮮への制裁に中国が合意するか」と「南シナ海での米中対立」に関心を集めていましたから、平和協定に関する発言は見過ごされがちでした。
会見には中国の王毅外相も出席していました。ケリー国務長官の「平和協定」発言に先立ち「朝鮮半島の非核化と、休戦協定を平和協定に転換する作業を並行して進めたい」と述べ、改めて中国の立場を強調しています。米国務省が発表した英文は以下です。
we want to pursue in parallel tracks the denuclearization of the Korean Peninsula and the replacement of the Korean armistice with a peace agreement.
会見で米中は一緒になって「平和協定と引き換えに北の核問題を解決する」構想を打ち出したのです。外相会談1発で決まるものではないでしょうから、会談前に相当に煮詰めてあったと思われます。
手を打って喜ぶ?北朝鮮
—米中外相会談で中国が「従来にない強い対北制裁」に合意したのは、米国からミサイル防衛で譲歩を勝ち取ったからだ、との報道もありました。
鈴置:THAAD(サード=地上配備型ミサイル迎撃システム)の在韓米軍への配備問題ですね(「 米国から『ピエロ役』を押し付けられた朴槿恵」参照)。
中国は配備に強硬に反対していましたし、この問題に関する米韓協議が遅れたことから考えて、米国はTHAADも取引材料に使ったのでしょう。
ただ、それ以上に大きなカードとして米国が使ったのが「平和協定」だったのではないかと思います。中国にとって、THAAD配備中断よりも在韓米軍撤収に伏線を敷ける方が、はるかにありがたいはずです。
そしてケリー長官は同じ会見で「(制裁の)目的は非核化を話し合う6カ国協議のテーブルに北朝鮮を引き戻すことだ」と述べました。6カ国協議とは南北朝鮮に米中日露が参加する話し合いの場です。
王毅外相も「中国は6カ国協議の議長国として、その再開を通じ自らの当然の役割を果たす」と述べました。これで「休眠中の6カ国協議を再び開き、その中で平和協定も話し合う」流れがすっかり出来上がりました。
韓国は相当に焦りました。平和協定は在韓米軍の撤収――米国の対韓防衛の約束破棄につながりかねない。それに交渉の過程で「お前は関係ない」と除け者にされる可能性があるからです。
しかし韓国が反対しようにも、いつの間にか米中朝が協議に動き始めたのです。北朝鮮は自分の目論見通りに世の中が回り始めた、と手を打って喜んでいることでしょう。
半島では仲がいい米中
—米中は協力的ですね。両国は対立を強めていると思っていました。
鈴置:大枠で言えば対立を強めています。でも、朝鮮半島に関しては「仲がいい」のです。米中には「多大な人的損害を出した朝鮮戦争の失敗を2度と繰り返したくない」との共通認識があるからです。
1972年にニクソン大統領が周恩来首相に語った、以下の言葉がその象徴です。『ニクソン訪中機密会談録』の100ページから引用します。原文は「Nixon’s Trip to China」の「Document 2」の17ページに出てきます。
- 朝鮮人は、北も南も感情的に衝動的な(emotionally impulsive)人たちです。私たちは、この衝動と闘争的態度が私たち(米中)両国を困らせるような事件を引き起こさないよう影響力を行使することが大切です。
まさに今、米中は「感情的に衝動的な朝鮮人が米中を困らせることがないよう」談合を始めたのです。
米朝の威嚇合戦
—現在、米朝は激しい威嚇合戦を繰り広げています。そんなに簡単に話し合いに移行できるものでしょうか。
鈴置:確かに、米韓は近年まれな大型の合同軍事演習を実施中です。3月7日に始まった米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」は4月30日まで続きます。前者が図上演習、後者は野外機動訓練です。
この中で、米韓は北朝鮮への侵攻を念頭に置いた上陸訓練を3月12日に韓国東海岸の浦項で実施しました。
金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を殺害する特殊作戦の訓練も実施する計画と韓国紙は報じています。もちろん4回目の核実験と、長距離弾道ミサイル実験を実施した北朝鮮への威嚇が目的です。
一方、米韓演習に対抗し、北朝鮮も3月10日と18日、21日に弾道ミサイルを日本海に向け発射しました。
3月9日には「核弾頭の小型化」に、3月15日には「弾頭の大気圏再突入」に成功したと発表するなど「核ミサイルの実戦配備も間近」とのイメージを打ち出しました。
「イラン合意」が雛型
—これを見ると、米韓が北朝鮮と激しく対決する構図です。
鈴置:でも「軍事的恫喝」や「経済制裁」では「出口」は見えません。米国を含め、軍事行動によって北の核を除去しようと考える国はありません。
経済制裁のカギは中国が握ります。北朝鮮の貿易の90%は中国が相手だからです。ところが中国は、北朝鮮に核を放棄させるほどの厳しい制裁を実施するつもりはない。
北が軍事的に暴発したり、あるいは経済が破綻して難民が中国に押し寄せたら大変だからです。下手に北朝鮮が消滅すれば、米軍が駐留する統一韓国と領土を接することになります。
米国も、米中関係の悪化まで覚悟して中国に「厳しい対北制裁を実行しろ」と迫る気はありません。手詰まりに陥った米国は中国に歩み寄り「平和協定を北朝鮮と論議しろ」との主張を受け入れたのでしょう。
表には出ていませんが細かな事実の断片をつなぎ合わせると、米中は「北朝鮮の核開発の進展を食い止めることに目標を置く。そのために中国もある程度厳しい制裁に同意する。一方、米国も北朝鮮の要求をある程度のむ」ことで合意したと思われます。
根っこには「北に核を完全に放棄させるのは難しい。それならせめて核開発のテンポを遅らせよう」との発想があるのでしょう。2015年の「イラン核合意」と同じ考え方です。米中は国連の常任理事国としてこの合意を共に作った実績があります。
大手柄の3代目
—韓国以外は、平和協定を米朝が協議するメリットがあるのですね。
鈴置:ことに北朝鮮がそうです。米国と平和協定を結ぶことができれば、金正恩第1書記は権力基盤固めに使うでしょう。自分が米韓の間にクサビを打ち込んだと誇れますからね。
さらに、協定をテコに在韓米軍の削減・撤収を実現できれば、祖父や父親も果たせなかった外交的な大勝利を3代目が実現することになります。
それに激しい「威嚇合戦」には、米朝が自らのカードの値段を釣り上げる狙いも込められていると思えます。
北朝鮮が今、実施している宣伝は弾頭の小型化にしろ、再突入技術の確立にしろ、すべて「核ミサイルの実用化に成功したぞ」との内容です。
「表・朝鮮半島を巡る米、中朝のカード」で示したように、それらは交渉カードとなるのです。要は「俺の核は高いぞ」と協議の場でふっかける準備でもあるのです。
| 朝鮮半島を巡る米、中朝のカード | |
| 米国 | 中国・北朝鮮 |
| THAAD配備留保 | 従来より強い対北朝鮮制裁容認 |
| 米韓合同軍事演習の中断と一部制裁の解除 | 北朝鮮の核・ミサイル実験の中断 |
| 米朝平和協定の締結 ・米朝国交正常化 ・在韓米地上軍撤収 ・在韓米軍撤収 ・米韓同盟廃棄 | 北朝鮮の核兵器廃棄 ・核弾頭の増産中断 ・弾頭再突入技術の開発中断 ・弾頭小型化技術の開発中断 ・保有核兵器の全廃 |
| 「朝鮮半島の非核化・中立化」の制度的保障 | |
注)左右の項目は必ずしも連動しない
反対に、米韓が繰り広げる久しぶりの大規模な合同軍事演習もそうです。この期間中、北朝鮮は準戦時体制をとらざるを得ません。例えば、鉄道も通常の体制では運行はできません。当然、経済活動に大きな支障が出ます。
米国は大規模の演習をすることで「我々が軍事演習を中断しない限り、あんたは大損し続けるよ」と言い渡しているも同然なのです。
貧乏くじ引いた韓国
—今後、半島はどう動くのでしょうか。
鈴置:米韓合同軍事演習が終わる4月30日までは、米韓と北の間で威嚇合戦が続くでしょう。そして5月初めに北朝鮮労働党は36年振りの党大会を開きます。
もし軍事的な衝突が起きなければ、党大会後に6カ国協議が開かれ、米朝間で平和協定に関して取引が始まる可能性があります。
—では、1人だけ貧乏くじを引いた韓国はどうするつもりでしょうか。
鈴置:どうすることもできません。
(次回に続く)
良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。
3/30日経 中前忠『中国、その債務の大きさ』3/31日経『人民元安 綱渡りの中国(上)為替介入、市場は疑心 外貨準備、迫る限界』、『凍り付く油田の街・大慶 中国石油失速、現地を歩く 5万人一時解雇の観測も』について
中国の債務の大きさと人民元安、失業の記事です。どれをとっても中国経済の危うさについて触れられています。あれだけ日経は中国進出を煽ったのが様変わりです。身の丈にあった経済成長ができなかった、通貨発行をし過ぎて借金体質になり、期日までに借金が返せず、デフォルト・倒産の構図です。資本主義社会では、ハゲタカが現れ、資産を食い尽くすところでしょうけど、社会主義市場経済と言う自家撞着、畸形の資本主義なので、常識が通用しません。中国国内で経済が完結すれば良いのでしょうけど、不動産投資と純輸出で持っている国ですから、世界経済に与える影響は大きいです。
大慶油田に見られるように、リストラすれば当然失業者が増え、暴動の種となります。況してやマクロ経済で見れば消費へのインパクトは大きいものがあります。失業給付なんて雀の涙です。
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_report/pdf/320.pdf
為政者もどこから手を付けて良いか分からないのでは。緊縮財政にすれば失業者増→暴動頻発→社会不安→共産党打倒革命、放漫財政にすれば、①人民元安→キャピタルフライト→外貨準備減少→輸入量減少→資本規制→新規投資減少や②人民元安→インフレ→国民生活困窮→暴動頻発→社会不安→共産党打倒革命の道を歩むのでは。人権意識など微塵も持ち合わせていない共産党幹部は第二の天安門事件を平気で起こすか、対外戦争の道を歩むのでは。1900年の義和団の乱のように大衆暴動を攘夷に使い、大使館や教会、学校を焼き打ちして戦争へ誘うことも考えられます。何せ常識が通用しない国、「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という国です。もし、そうなれば、米国はリアルタイムで中国で起きていることを衛星によりキャッチし、全世界に向けて発信すれば良い。中国は衛星をロケットで撃ち落とそうとするかもしれませんが、そうなると、ミサイル防衛で対抗できるかどうかは分かりません。
中国の軍事拡張を抑止するには、先ず経済的に中国を封じ込めることです。豊かにすれば軍事予算に注ぎこみ、世界制覇の野望を実現させてしまうことになります。習近平の言う「中国の夢」とは世界を牛耳り、富を共産党幹部で独占することを意味します。米国が総て正しいとは思いませんが、少なくとも自由の理念には共鳴できます。自由のない、人権のない共産中国をのさばらせたら世界は不幸になるに決まっています。日本企業も目先の利益のことだけ考えるのでなく、長期的な国益を考え、中国を利することのないような行動を取ってほしいです。
中前記事
バブルをもたらすのは債務の異常な増加である。これが限界を迎えるのは、収益見通しが悪化し、貸し手が投融資の拡大に不安を覚えてくるからだ。債務の増加が止まり、投資が落ちてくると、経済は急減速し、債務の過剰と不良化が表面化してくる。
リーマン・ショック直後の2009年から15年第3四半期にかけて、国際決済銀行(BIS)の推計によると、中国の非金融企業の債務は6.2兆ドルから17.4兆ドルへと11.2兆ドル増えた。この間の名目国内総生産(GDP)の増加は5.4兆ドルである。GDPを1兆ドル増やすのに、企業部門だけで2兆ドル強の債務増を必要とした。
これに対して、世界(BIS報告国全体)のGDPは11.7兆ドル、債務は12.4兆ドルの増加だ。中国は世界GDP増加の46%、企業部門債務増加の90%を占める。
この企業部門による11兆ドルの債務増が不動産を含む設備の過剰を生んだ。問題は、設備稼働率が大きく下がり、在庫も増える中で不良債権が増加してきていることだ。生産者物価上昇率が前年比マイナス5.3%で、都市部の1人当たり可処分所得(賃金上昇率に近い)の伸びが6.8%という中では、大半の企業が赤字経営のはずだ。不良債権が増加する銀行の貸し出し余力の低下もあって、企業金融は急速に引き締まってくる。
設備過剰もそうだが、債務の過剰は、その増加額でみても、GDP比でみても、1990年代の日本のバブルをはるかに上回っている。中国経済は明らかに長期停滞に入っている。原油価格などの反発はあっても、これが持続する条件はないのである。
中国の工業化の終わりと共に、モノの世界の収縮は続いていかざるを得ないのだが、そのなかで金融市場の収縮もまた避けられそうにない。世界的な金融不安はこれからが本番なのではないか。
(中前国際経済研究所代表 中前忠)
3/31日経記事
中国の人民元に先安観測がくすぶっている。中国当局が急激な元安を食い止めるため為替介入を繰り返した結果、外貨準備高は2月末時点で3兆2023億ドル(約363兆円)と1年余りで約6千億ドル減少した。介入を続ければ外貨準備の水準が早晩限界に迫るとの見方もあり、市場の疑念は払拭されていない。資本規制の強化が必要との声も出ている。

荷物を抱えた人々でごった返す広東省深圳市の福田口岸。橋を渡れば香港まで徒歩数分の距離だ。厳しい荷物検査はなく、中国税関はほぼフリーパスで渡航者を通す。このためカバンに人民元の札束を詰め、香港で米ドルなどに両替する運び屋の姿が後を絶たない。
中国政府が個人に認めた両替枠は年5万ドルまで。福田口岸は規制をかいくぐるのに格好の場所だ。国営新華社によると、当局は2015年に海外に不正送金する「地下銀行」を60行以上摘発、違法取引額は摘発された分だけで1兆元(約17兆円)を超えた。昨夏以来、人民元や中国株式の相場が不安定になっていることが背景にある。
「正常化してきた」。中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は12日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の期間中に開かれた記者会見で人民元の安定に自信を見せた。米連邦準備理事会(FRB)が16日、年内の利上げ回数2回を示唆したことで人民元は対ドルでやや安定を取り戻したが、その背後にはやはり人民銀の存在がある。
「また為替介入したようだ」。中国・上海外国為替市場。中国人ディーラーが電話越しに人民銀の動向を噂し合う。最近目立つのは単純な元買い・ドル売りではない。
人民銀は金融派生商品を駆使し始めた。相手先にドルの現金を渡すのは数カ月先の契約満期を迎えてから。その間、人民銀はドルを温存し外貨準備を減らさずに済む。「外貨準備のドルを消費せずに、元を下支えできる」(市場関係者)
中国の外貨準備は1月まで毎月1千億ドル規模で減少。外貨準備枯渇への不安がさらなる元安を呼ぶ悪循環を招いていた。介入効果もあり2月の減り幅は前月比286億ドルと市場予想を下回った。
しかし「人民銀が結んだ契約の満期が来れば外貨準備は大幅に減るはず」(仏ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏)。国際通貨基金(IMF)の指針では中国の外貨準備の必要水準は2兆8千億ドル程度。これまでの勢いで減ると早晩到達する。
貿易黒字国の中国で人民元に強い下落圧力がかかるのはなぜか。英バークレイズは「中国の資本流出の最大の要因は緩和的な金融政策にある」と根本的な理由を指摘する。08年に国内総生産(GDP)の1.5倍だった中国の通貨供給量は15年には2倍を超えた。
人民銀は成長下支えで膨大な量のマネーを発行してきた。全人代財政経済委員会の尹中卿副主任は「あふれ出た資金が株式や不動産などに流れ込み、市場の変動を大きくさせてきた」と金融緩和が過大だったと評する。
中国は過度な元安を容認しない方針を鮮明にしている。ただ元安阻止に外貨準備を使い続ければいずれ資本規制を課さざるを得ない。半面、金融を引き締めすぎれば経済に打撃を与える。中国は通貨政策を巡りジレンマに直面している。
『凍り付く油田の街・大慶 中国石油失速、現地を歩く 5万人一時解雇の観測も』記事
成長に急ブレーキがかかった中国石油天然気(ペトロチャイナ)など中国国有石油大手。膨張するエネルギー需要をまかなおうと各社が掘り進めてきた中国国内の油田に異変が起きている。その代表格が中国東北部の黒竜江省大慶市に広がる「大慶油田」だ。3月中旬、現地を訪れると、稼働を止めた石油掘削機が「墓標」のように並び、人々は不況の影におびえていた。

動きを止めた無数の石油掘削機が点在する(黒竜江省大慶市)
ススキ野原の向こうに音もなく静かにたたずむ石油掘削機が見えた。1年前まではモーター音を響かせ地下から石油をくみ上げていた大慶経済の屋台骨。地元住民の張さん(39)がつぶやく。「あいつら、間もなく取り壊されるんだ」
数万基の石油掘削機が点在する大慶市。今ではその半分近くが稼働を止めている。「習大大(習おじさん)が来てからすべてがおかしくなった」。張さんが声を潜めて言う。
習近平国家主席が中国東北部を視察に訪れたのは昨年7月。黒竜江省幹部との会議で習氏はこう発言したという。「そんなに多くの掘削機を動かしても電気の無駄遣いだ」。景気減速で原油需要が細り価格も下がっている。それでも原油をくみ上げ続ける大慶油田の非合理性を習氏は指摘した。

それから急激な変化が大慶市を襲う。市内の掘削機が次々に緊急停止し、油井が閉められていく。2015年の大慶油田の生産量は3838万トンとピーク時から3割減った。油田運営会社の売上高は964億元(約1兆6700億円)と前年比で半減。同社を傘下に持つペトロチャイナの業績悪化の主因にもなった。
大慶市は域内総生産(GDP)の6割を油田に頼る。270万人の人口の1割が油田運営会社の社員で、その家族や関連産業も含めれば、石油に携わる人たちは人口の半分に達する。原油減産が地元経済に与えるインパクトは計り知れない。

「去年の今ごろは月に80~90台は売れていた。それが今は半分だ」。日産自動車系の「東風日産大慶易嘉店」の営業担当者が顔を曇らせる。油田関係者が現金一括払いで新車を買う例も珍しくなかったが、昨夏以降は客足がぱったり止まった。
市中心部で威容を誇る市政府ビル。「政府は我々の生活を保障しろ」。3月中旬、40人以上のタクシー運転手が大声を張り上げていた。不景気でタクシーを利用する人が急減。その不満のはけ口を政府に求めた。一時は武装警察が出動する騒ぎになったという。
市内最大級の商業施設に入店する米系コーヒーチェーン「スターバックス」では連日苦情が絶えない。「コーヒー1杯22元は高すぎる。こんな時なんだから、安くすべきだ」。収入が減った市民が訴える。

大慶市は270万人の人口のうち半分が石油に携わる
市政府も手をこまぬいていたわけではない。1年半前にはスウェーデンの高級車大手ボルボ・カーの乗用車工場が本格稼働。売れ筋のSUV(多目的スポーツ車)などを生産し、部品メーカーの誘致も活発だ。それでも新たに生んだ雇用は1千人程度にすぎない。
「市民の半分が不眠症にさいなまれている」。21日付の地元紙「大慶晩報」はこう報じた。仕事のストレスが原因という。不安に拍車をかけるのが、大慶油田が今夏に実施するという5万人規模のレイオフ(一時解雇)計画だ。
「あと3年で定年なんだ……」。寒空の下、油井の改修にあたるベテラン作業員(52)に出会った。プレハブに泊まり込み、昼夜問わず働いてきたという。だが今、周囲に連なる石油化学工場で煙を出しているのは半数程度。「何とか30年やってきたんだがね」。あきらめにも似た表情でそうつぶやくのがやっとだった。
▼大慶油田 1959年に発見された中国最大の油田。ロシアに接する黒竜江省のハルビンとチチハルの間に位置する。海外技術に頼らず中国独自に開発をなし遂げた模範職場として、かつて「工業は大慶に学べ」とのスローガンが全国で流行した。最盛期には日本の原油輸入量の3割に相当する年5千万トン以上の生産量を誇った。失脚した共産党の元最高指導部メンバー、周永康氏ら「石油閥」の出身母体としても有名だ。
良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。
3/30NEWSWEEK ルーシー・ウェストコット『中国有力紙の編集者が抗議の辞任、痛烈な辞職届をネットに公開』、3/30産経ニュース『中国の“モノ言う新聞”編集者が抗議の辞職 「共産党の代弁できぬ」 香港紙報道』について
人権抑圧国家が国連人権理事会の裏で、日本の左翼弁護士等を使い、日本について非難させることをやっているのはお笑い種としか言いようがありません。裏で理事国の委員とか左翼弁護士に金を握らせていると思います。
共産主義は一党独裁で、三権分立していませんから、党や行政機関をチエックする仕組みが存在しません。司法も行政機構の一部、メデイアも党の「喉と舌」で党の指導を受けなければなりません。日本の記者クラブ内のインナーサークルという安全地帯で政府を批判していれば高給が食める国とは違います。投獄や死刑覚悟で政府や党に逆らいます。日本の左翼リベラルにはその覚悟は微塵も感じられません。
3/11小生のブログで南方都市報の党との戦いぶりを書きました。
http://dwellerinkashiwa.net/?p=3469
習が改革(改悪?)を進めれば進めるほど、摩擦は大きくなります。経済的に豊かになれば、党がいくら押えようとも、真実に近づく道は沢山出てきます。秋瑾とか汪兆銘が中国でどのように評価されていたとしても、共産党が崩壊したら評価は180度変わるでしょうから。秋瑾の磔刑の時には中国人は饅頭を持って彼女の血を吸いに行ったという本を読んだ記憶がありましたが、定かではありません。また、汪兆銘は墓を爆破されたという日本人にはとてもついていけないレベルの話があります。
中国人・朝鮮人とは距離を置いて付き合うべきです。
NEWSWEEK記事
Chinese Editor Resigns over Communist Party’s Media Crackdown
メディア規制が強化される中、「南方都市報」編集者が挑戦的な辞職届をネットに公開

強まる言論統制 習近平に辞職を求める公開書簡がネットに表れたた3月上旬には、20人以上が逮捕された David W Cerny-REUTERS
中国の有力紙の編集者が中国共産党のメディア規制に反発して辞職した。29日、広東省にある「南方都市報」の文化面編集者である余少鐳(ユィ・シャオレイ)が、マイクロブログの新浪微博(シンランウェイボー)に自らの辞職届を撮影して投稿。辞職の理由欄には「あなたたちの姓は名乗れない」と書かれていた。
これは2月に習近平(シー・チンピン)国家主席が、中国メディアの「姓は”党”である」と言ったことを指している。すなわち、親である共産党に忠誠を尽くし、その意向に従えという意味だ。
余少鐳の投稿は2時間ほどで消去されたが、BBCがそのウェブ魚拓(キャッシュとして保存されたもの)にリンクを張っている。BBCによると、余は投稿の中で「私も年をとった。長年(党に)跪いてきたが、これ以上は膝が持たない」と書いていた。

【参考記事】党を批判したとして編集担当者を解雇――中国「南方都市報」
余の投稿には微博の検閲に関する言及もあった。「私の微博を監視し、どの投稿を消すかを上司に報告している人へ。もう安心していい。この数年、心労をかけてしまっていたのなら申し訳ない。あなたの新しい仕事がうまくいきますように」
神経をとがらせる当局
広州の地方紙である「南方都市報」は、南方日報グループの発行。共産党に許容され得るギリギリのラインを見極めながら報道を続けてきた同グループは、中国で「有数の挑戦的な媒体をいくつも抱えている」とニューヨーク・タイムズは評している。アジャンス・フランス・プレスによれば、余少鐳はこの新聞で16年勤務してきた。
【参考記事】公開状「習近平は下野せよ」嫌疑で拘束か?――中国のコラムニスト
中国ではこのところ、当局が神経をとがらせ、メディア規制を強化している。3月上旬、全人代(全国人民代表大会)の前日に、「習近平は辞職せよ」と勧告する謎の書簡が「無界新聞」に掲載された。無界新聞は新疆ウイグル自治区主管のニュースサイトだ。この書簡を誰が書いたかはわかっていないが、「忠実な共産党員」と署名し、習を独裁者と呼んで、経済運営の失敗を批判していた。この件で20人以上が逮捕され、その家族も身柄を拘束されている。
米NPOのジャーナリスト保護委員会によれば、中国では49人のジャーナリストが投獄されており、昨年は世界最多だった。また、キューバや北朝鮮、イランと並んで、ジャーナリスト保護委員会の選ぶ「最も検閲が厳しい国10カ国」にもランクインしている(8位)。
27日には、ドイツ在住の中国人ジャーナリスト、長平が自身の弟2人と妹1人が四川省で身柄を拘束されたことを発表した。ジャーナリストの逮捕と家族の拘束は、今年も続いている。
産経記事
【上海=河崎真澄】中国広東省をベースに調査報道を手がけるなど「モノを言う新聞」として知られる南方都市報の編集者が、習近平指導部によるメディア統制の強化に抗議して新たに辞職したと、香港紙、東方日報などが30日報じた。
習氏は2月、北京で中国国営中央テレビなど3大メディアを視察した際に「全てのメディアの姓(ファミリーネーム)は中国共産党であるべきだ」などと強調し、共産党の宣伝工作に絶対服従するよう指示していた。これに対し、南方都市報の編集者は、「あなたたちの姓など名乗れない」と書いた自身の辞職届を撮影してネット上に掲載。共産党の代弁はできぬ、と習指導部に対して抗議した。
同紙では、3大メディア視察時の習氏の指示、「中国共産党を代弁する」について報じた際、その見出しのすぐ下に、改革派の地元企業トップが葬儀の後で海に散骨されたとの記事を掲載。「(改革の)魂が海に帰る」とする見出しを上下に並べたことが、習氏に対する皮肉だと判断され、複数の編集幹部が処分を受けた経緯がある。新たに辞職した編集者は、そうした当局側の締め付けにも反発したものとみられている。
良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。
3/30日経ビジネスオンライン 篠原匡『“トランプ大統領”のディールとゼロサム 在日米軍撤退発言の背後にある思考パターン』、3/31日経『トランプ氏「日本、自衛か負担増を」 駐留米軍巡り』について
トランプはタフネゴシエーターというだけで、歴史観や世界観を持ち合わせていないタイプでしょう。ヘタな考えがないから白地のカンバスに絵を描くように周りが支えれば大化けする可能性もあります。日本の核武装についても言及していますが、パンダハガーのキッシンジャーでさえも2007年くらいから「日本の核武装は見たくはないが驚きもしない」とずっと言ってきたくらいですから。非核三原則は法律ではなく政策レベルの話なので、いつでも変えることができます。国是とか言って、国が無くなったら国是も意味を成しません。後は国民の覚悟の問題です。日本共産党は中国の核保有、しかも保有数量も明らかにしない国に抗議もしていません。中国の金で暴力革命を下心として持っているとしか思えません。
トランプに言われるまでもなく、日本は防衛に真剣に取り組み、米軍基地は縮小していくべきと思っています。自衛隊に米軍の肩代わりをさせていくべきです。ただ、日本単独で中国の脅威に対抗は出来ません。ATO(Asian Treaty Organization)を米国中心に、日豪印台+ASEANで作って、中国を封じ込めるのが肝要かと。ロシアは中立か味方に引き入れて包囲網を完成させないと、中国は暴発するでしょう。沖縄の米軍基地は地政学上の戦略要地です。半径2000Kmの円を描けば、アジアのメインの都市が入ります。尖閣・石垣を守るためには米軍基地の存在は大事です。比がスービック基地を米軍再貸与するのと同じです。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM19H14_Z10C16A3NNE000/

共和党主流派もあれほど嫌っていたクルーズを後押しし出しました。トランプの楽勝になるかと思っていましたが、まだまだ先が読めません。
日経ビジネスオンライン記事
“不動産王”が投下した爆弾が波紋を広げている。
米大統領選における共和党候補指名争いで首位を快走しているドナルド・トランプ氏。「メキシコ国境に壁を作れ」など過激な言動で知られるが、3月26日に米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)で掲載されたインタビューで、日米関係の礎である日米安全保障条約の見直しについて持論を展開した。

トランプ氏は、日本が駐留経費負担を大幅に増やさない限り、在日米軍を撤退させる可能性を示唆した(写真:AP/アフロ)
「米国が攻撃を受けても日本は何もしないが、日本が攻撃を受ければ米国は全力で駆けつけなければならない。これはかなり片務的な条約だ」。さらに、大統領に就任した際には、日本が駐留経費負担を大幅に増やさない限り、在日米軍を撤退させる可能性を示唆した。また、「日本が核武装することはそれほど悪いことではない」と、日本の核保有についても容認する姿勢を見せている。
日米安保に爆弾を投下したトランプ氏
これまでトランプ氏は安保条約の不公平感については言及していたが、安全保障や対日外交について具体的に述べたことはあまりない。米軍撤退に触れたのも初めて。それだけに、日本政府関係者に衝撃が走った。菅義偉官房長官は「政府としてコメントを控える」と述べた上で、「日米安保体制を中核とする日米同盟は我が国の基軸。米国と緊密に連携していくことに変わりない」とコメントしている。
トランプ氏がスーパーチューズデーで大勝を収めた直後、ワシントンの日系企業関係者と同氏の対日戦略について議論したことがある。結論から言えば、政策と言えるような政策を提示しておらず、経済面や外交面で日本に対してどういうスタンスを取るのか、材料がなさ過ぎて判断できないという話に終わった。ただ、その時に企業関係者が分析したトランプ氏の“思考パターン”が今回の見直し発言の底流にあるように思う。それは「ディール」と「ゼロサム」だ。
実業家のトランプ氏は1970年代以降、トランプタワーをはじめとするマンハッタンの再開発やカジノ建設などのビッグディールをいくつも実現させてきた。その一端は、1987年に出版した『The Art of Deal』に詳しい。これは、トランプ氏のビジネスにおける鉄則や成功の裏側をつまびらかにした自伝で、彼が数々の不動産取引をいかに成功に導いてきたのかが描かれている。
“優れたディールメーカー”の本質
トランプ氏自身、今回の指名レースで自身を偉大なるディールメーカー(取引交渉者)と位置づけ、自分であれば米国を再び偉大な国にできると喧伝している。だが、ディールという言葉を突き詰めればいかに有利な条件でビジネスを展開するかという話であり、優れたディールメーカーとは、押したり引いたり駆け引きを駆使して最も有利な条件でビジネスを進められる人間のことだ。
今回の在日米軍の撤退についても「ディール」という切り口で捉えることができる。在日米軍は米国のアジア戦略の要であり、負担の多寡で存在意義を語るべきではないが、物事を交渉と捉えてなるべく有利な条件を引き出そうとする彼の考え方が色濃く表われているように見える。
もう一つのゼロサムは、失ったものを取り返すという思想だ。
トランプ氏が商標登録している選挙スローガン、“Make America Great Again”は米国を再び偉大な国にするという彼の強烈なメッセージである。だが、足元を見れば、米国が偉大な国に返り咲く材料はあまりない。
「パイの奪い合い」の結果としての偉大な米国
シェール革命で米国は原油自給の道を切り開いたが、足元の原油安でシェール関連企業は死屍累々の山を築いている。財政悪化も頭痛の種で、世界の警察官として影響力を行使したのも昔の話だ。そもそも米国民自体が政府に、外交面で影響力を行使することよりも、経済など国内問題を解決することを望んでいる。
その状況下で、偉大な米国を取り戻そうと思えば、どうしてもパイの奪い合いにならざるを得ない。奪われた雇用をメキシコや中国から取り戻せ、巨額の貿易黒字を中国や日本から取り戻せ--。その発想は、貿易を通じてウィンウィンを追求するというよりもゼロサムに近い。ウィンウィンという発想そのものに疑問が呈されているという面もあるのだが…。
「トランプ氏が大統領になれば、ギブアンドテイクの面が強まるだろう。日本にとっていいことはほとんどないと思う」と先の企業関係者は語っていた。今回の在日米軍撤退発言にどれだけ深い意図があるのかは分からないが、ディールメーカー、トランプ氏が大統領になれば、この手の牽制球が続くのかもしれない。
日経記事
【ワシントン=川合智之】米大統領選の指名を争う共和党候補者の対話集会が29日開かれ、不動産王ドナルド・トランプ氏(69)は日本が北朝鮮の脅威に対抗するため核武装するのは「時間の問題だ」と述べた。日本が駐留米軍の費用負担を大幅に増やさなければ米軍は撤退するとして「日本が我々に金を払うか、自衛するかだ」と迫った。
トランプ氏は「北朝鮮はすでに核兵器を持っている。我々が(日韓核武装の)引き金を引きたいのではない」と主張。核保有国を増やさない政策は「変えなければならない時が来るだろう」と述べた。
トランプ氏は米国は軍事費などによる巨額の財政赤字国だとして、アジアや欧州を米が防衛することは「米国が破産するほどの大きな利益ではない。もはやそんな余裕はない」と指摘。「日本が自衛すれば我々は裕福になる」と強調した。
トランプ氏は自身の選対責任者が女性記者の腕をつかんで暴行した疑いで29日訴追されたことについては「彼女の方が私を2度つかんだ」と反論した。米CNNテレビによると、監視カメラには選対責任者が女性記者の腕をつかむ様子が映っており、トランプ氏の説明は虚偽だとしている。
29日には米大統領選の共和党候補指名争いから撤退したウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事(48)が、保守強硬派のテッド・クルーズ上院議員(45)への支持を表明した。党内はトランプ氏の指名阻止で結束する動きを加速しており、これまで共和主流派と敵対していたクルーズ氏をあえて支持する異例の事態となっている。
クルーズ氏への支持を表明した主流派は2012年大統領選で共和候補だったミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事や、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事ら。トランプ氏を支持するのはニュージャージー州のクリス・クリスティー知事ら一部にとどまる。
一方、トランプ氏は昨年9月、共和候補に誰が選ばれても結果を支持するとの誓約書を共和党全国委員会に提出したが、対話集会では「支持しない」と表明。お互いの妻を批判するなど対立が過熱しているクルーズ氏への対抗心をあらわにした。
下は3/31日経『米大統領選が映すもの(上) 共和党、原理・価値観の危機 国際秩序、揺らぐ恐れ 久保文明 東京大学教授』記事より

良ければ下にあります
を応援クリックよろしくお願いします。
3/30日経ビジネスオンライン 福島香織『習近平は「十日文革」で“友達”を失った 「鬼平」「軍師」「大番頭」が消え、揺らぐ足元』、3/29ZAKZAK『AIIB、早くも“機能不全” 格付け問題未解決 中国政府内で内紛も』について
3/28小生ブログで石平氏の「王岐山が習近平より上と言うのはwishful thinking」と言いましたが、福島氏記事を読みますと中国内ではいろんな見方がされているという事です。王>習ではないものの習は寂しき王様になっていることが分かります。中国も集団指導体制になり、毛沢東や鄧小平のような建軍時代のカリスマは現れなくなりました。まあ、共産軍は日中戦争時逃げ回っていただけですが。
中国人は「散沙の民」とか「一人の時は龍、三人寄れば豚になる」と言われるだけあって、日本人と違い団結するのが苦手です。自己犠牲の精神が薄く、「俺が俺が」となります。自己主張する民族ですから。
共産党内部が分裂するのは良いことです。このまま友人がいなくなれば、習近平も暗殺されるかも知れません。強権政治の結果が、哀れな末路となって終結するかもしれません。習の代わりに誰がリーダーになっても中国経済の立て直しはできないでしょう。3経済主体で30兆$もの債務を負ってデフォルトの連鎖になるだけでしょう。ハイパーインフレにして国民生活を犠牲にして借金を減らすかと言うとこれも暴動→再革命となって怖くて共産党は出来ないでしょう。中国所有の不動産を外国に売却していけば、借金返済は可能かもしれませんが、生産手段の公有を目的とした共産党統治の否定に繋がります。人権抑圧をしている共産党が潰れることは理想ですが。
ADBはAIIBを助けることはありません。敵に塩を送ることができるのは相手が日本人の時だけです。世界は忘恩の徒で成り立っていると考えた方が良い。軍事膨張主義の中国を経済的に助けることは、やがてブーメランのように日本に跳ね返ってきます。日本共産党や反日民進党は3/29「戦争法案反対」デモを国会周辺でやっていましたが愚かです。「戦争反対」なら日本政府でなく、中国政府に向けて北京でやって見ろと言いたい。偏向マスコミも喜んでデモの様子を映すから始末が悪い。深く考えない人は日本政府が悪いと脳内に刷り込まれてしまいます。マスコミ、野党はどこが戦争法案なのか、国際政治動向(中国の東シナ海や南シナ海での動き)を踏まえて説明する責任があります。煽情的に念仏を唱えorレッテル貼りをして他者を悪者にするのは左翼の常套手段です。騙されないように。
福島記事

写真は2015年3月の王岐山(左)と習近平。今年2月に起きた「任志強バッシング事件」をきっかけに、2人の関係に亀裂が?(写真:ロイター/アフロ)
習近平と王岐山の関係に亀裂が走っている、という話を聞いた。“十日文革”と揶揄される任志強バッシングがそのきっかけだという。任志強は王岐山の幼馴染にして今なお深夜に電話で話し込むような大親友関係であり、2月以降に盛り上がった任志強バッシング報道は実は王岐山バッシングであったことは誰もが感じとっていたことだろう。私は劉雲山VS王岐山・習近平の戦いの文脈でこの事件を読んでいたのだが、現地の中国の政治ウォッチャーたちが読み解く権力闘争構図はそう単純ではないようだ。
任志強がどういう人物か、簡単に説明しておこう。
父親は元商業部副部長まで務めた高級官僚・任泉生。本人は不動産大手・華遠集団総裁を務めたことのある太子党の不動産王である。2014年に企業家から足を洗っているが、中国不動産協会副会長など役職を務める不動産業界のドンであることは変わりなく、また北京市政治協商委員(市議に相当)、北京市西城区人民代表(区議に相当)という役職にも就いている。
「中国のトランプ」を一斉にバッシング
本人がその回顧録でも明らかにしているように、中央規律検査委員会トップの王岐山と幼馴染で、その親密な関係を隠しもしていない。王岐山は言うまでもなく、習近平政権の反腐敗キャンペーンを指揮する“中国汚職改筆頭”の“鬼平”であり、官僚・企業家たちから蛇蠍のごとく嫌われ恐れられている人物であるが、その王岐山の親友であることを背景に、任志強は“中国のドナルド・トランプ”のあだ名がつくほどの放言癖がある。
中国の大手メディアが足並み揃えて一斉に“任志強バッシング”を始めたきっかけは2月19日。習近平が党総書記としてCCTV、人民日報、新華社を視察に訪れたとき、CCTVが習近平に忠誠を誓っていることをアピールするために、テレビ画面に大きく「CCTVの姓は党、絶対忠誠を誓います。どうぞ検閲してください」と卑屈な標語を掲げたことに対して、任志強が「人民の政府はいつ党の政府になった?」「すべてのメディアの姓が党になって人民の利益を代表しないようになったら、人民は忘れ去られて片隅においやられるんだ!」といった批判をネットの微博上でつぶやいた。
この発言は、ネットユーザーらのみならず、体制内知識人にも大いに受けた。任志強は党中央メディアの卑屈な習近平擦り寄りぶりを批判しているのだが、その本質は個人崇拝をメディアを通じて仕掛けている習近平自身に対する批判でもある。
これに対し22日、中国の大手ネットメディアらは「任志強は西側憲政民主の拡声器だ」「任志強は民衆の代弁者のふりをして、民衆の反党反政府の憤怒の情緒を扇動している」などとバッシングを開始した。これは、あたかも、文革のつるし上げの様相であった。
2月28日には、大手ポータルサイト新浪と騰訊の任志強のアカウントも国家インターネット情報弁公室の命令で閉鎖させられた。
「山を隔てて牛を打つ」権謀術数の只中で
だが中国メディアおよび中央宣伝部がかくも威勢よく任志強バッシングを展開した本当の狙いは、別に習近平への忠誠心からではなく、任志強の発言が反党・反政府的であったからでもない、と見られている。
任志強バッシングを最初に開始した「千龍ネット」(北京市党委宣伝部主管のニュースサイト)が掲げた「誰が任志強を“反党”的にさせたか」という一文では「任志強が夜中に頻繁に電話する指導者」(王岐山を指す)を挙げており、要するに任志強が恐れることなく習近平政権批判めいたことを言える黒幕は王岐山だ、ということをほのめかしている。
「指桑罵槐」というか「山を隔てて牛を打つ」というか、権力闘争や権謀術数の激しい中国では往々にして、このようなけんかのやり方をする。つまり、中国メディアと中央宣伝部が任志強バッシングで本当に矛先を向けているのは王岐山だった。あるいは、習近平に忠誠を誓うふりをしながら、習近平と王岐山の中を割こうとする中央宣伝部の画策かもしれない。
中央宣伝部は中国メディアを統括する党中央機関。新華社、CCTV、人民日報は中央宣伝部直属のメディアである。中央宣伝部を指導する党中央政治局常務委員はもともと江沢民派に属し、目下習近平とは微妙に対立関係にある劉雲山であり、中央宣伝部部長は胡錦濤派に属し、やはり習近平とは微妙に対立関係にある劉奇葆。劉雲山も劉奇葆も汚職の噂が絶えず、いつ王岐山率いる中央規律検査委の取り調べ対象となっても不思議はない。彼らが任志強バッシングの体を借りて王岐山攻撃を始めた、あるいは習近平と王岐山の間に亀裂を入れようとしている、というのが中国政治ウォッチャーの見立てであった。
この任志強バッシングを受けて北京市西城区党委員会は、任志強に対して党籍剥奪処分などを行おうとしたのだが、王岐山は2月28日、汚職Gメンこと中央規律検査委員会巡視隊を中央宣伝部に派遣し突然の“ガサ入れ”を行って、中央宣伝部およびメディアを黙らせるとともに、3月1日に中央規律検査委機関紙「中央規律検査監察報」上に「千人が唯々諾々と語るより一人の士の諤々とした発言の方がまさる(千人之諾々、不如一士之諤々)」と題した原稿を発表させる。
タイトルにある“一士”が任志強を指していることは間違いなく、中央規律検査委、つまり、王岐山は習近平礼賛メディアを批判する任志強を表立って擁護したことになる。ちなみに、その直後に前回のコラムで取り上げた「無界新聞・習近平引退勧告公開書簡事件」が起きたのだ。この件については、習近平が激怒して犯人探しが猛烈な勢いで行われているところだという。新疆ウイグル自治区主管の新興ニュースサイト・無界新聞は閉鎖が決まり、この件に関与した疑いで著名コラムニスト賈葭ほか30人前後が、身柄を拘束され取り調べを受けている。私の聞いている範囲では、身柄拘束された人たちのほとんどが事件に無関係の“冤罪”らしいが、取り調べがあまりに厳しいので、あることないこと“自白”してしまい、それが権力闘争に利用される可能性もありそうだとか。
その時、習近平が止めなかったゆえに
この事件の真相はまだ不明であり、任志強バッシング事件とのつながりがあるかどうかも分からないのだが、一つ言えるのは、主だったメディアは“党への忠誠”を声高に叫んではいるが、彼らの言う党への忠誠は必ずしも習近平への忠誠ではない、ということである。3月3日の人民日報は「ある指導者はメンツを失うのを恐れ、群衆の批判の言葉を聞こうとしない」という題の論説を掲載。この“ある指導者”が習近平を指すとしたら、中央規律検査委巡視隊の進駐を受けて、中央宣伝部が王岐山批判から習近平批判に転じた、という見方もできる。
3月23日、新浪微博のあるアカウントが「北京市西城区の規律検査委員会で、ほらふき任(志強)の党籍剥奪が決定された」というコメントを発信。すぐさま削除され、これは習近平と王岐山の対立を煽るための「デマである」との見方が一部消息筋の間で伝えられたが、その一方で、習近平は本気で任志強潰しに動き始めている、という情報もやはり一部消息筋に出回っている。習近平は実はメディアが自分を礼賛しすぎるのを苦々しく思っており、メディアが任志強バッシングを始めた時、自らやめるように指示した、という情報も大紀元など体制外華字メディアで報じられているが、同時に、任志強・王岐山バッシングの時、習近平はメディアを止めようとしなかったので、王岐山と習近平の亀裂はもはや決定的となった、という話も耳に入っている。私はどちらかというと後者の情報を重視している。
実際のところ、政権のメディア・言論統制のひどさ、習近平政権の経済政策や外交政策の危うさに対する不満は、体制内知識人たちや官僚の間に高まっており、歴史学者でコラムニストの章立凡や中央党校教授の蔡霞、独立派の経済学者・茅予軾、上海財経大学教授の蒋洪らが任志強を表立って擁護することで、習近平政権の政策の過ちへの批判姿勢を示している。
“文革”勝ち抜き、王朝滅亡の分析本を推薦
任志強バッシング事件は、中央宣伝部が習近平と王岐山の間に亀裂を入れようという狙いで仕掛けたのは事実かもしれないが、私の観察したところ、王岐山が習近平との関係を修復するために、任志強に批判をやめさせるように働き掛けた形跡はない。結果的に十日文革が、習近平と王岐山の権力闘争の形となったのは否めない。
3月8日の任志強の誕生日の写真を人民公安大学教授の黎津平が微博に流していたが、その時の任志強は紙でできた赤い王冠をかぶり、手にバースデーケーキを持って花束やご馳走に囲まれており、その表情は“文革”を勝ち抜いた自信に溢れていた。3月23日には、公式ブログで推薦図書として清朝が滅亡した理由を分析した「帝国的潰敗」(張鳴著)などを紹介しており、ネットユーザーたちはこれを共産党王朝を滅亡に導こうとしている習近平政権への批判、皮肉と受け取っている。
2月19日の習近平のCCTVなど3大中央メディア訪問を機に始まった三大メディアによる習近平礼賛報道は、一種の“文化大革命”の発動であったと捉えられている。メディアを使って習近平個人崇拝を展開し、一気に習近平は毛沢東的な絶対権威の地位を築く腹積もりだった。毛沢東の文革は10年続いたが、だが習近平の“文革”は、任志強(あるいはそのバックの王岐山)に阻まれ、10日で終わった。だから一部知識人や体制外メディアでは任志強事件は「習近平の十日文革」と皮肉られているわけだ。
この十日文革によって習近平と王岐山の関係に決定的亀裂が入ったかどうかはひとまず置いておくとして、最近、習近平は友達がずいぶん減ってしまった、というのは事実のようである。
話は少し遡るが、劉少奇の息子で解放軍上将であり、習近平の“軍師”の立ち位置にあった親友・劉源が2015年暮れ、軍制改革を前に完全引退を表明したのは、実は劉源自身が習近平と距離を置きたかったためだという。習近平は軍制改革の中で新たに設立する中央軍事紀律検査委員会書記(中央軍事委副主席兼務)のポストに劉源を迎え、彼に軍内汚職の徹底摘発を行わせることで軍を掌握するつもりであったが、それを劉源は辞退した。なぜか。
太子党の大ボス・曾慶紅にこう諭されたという。「軍の汚職摘発の筆頭がどれほど危険かをよく考えないといけない。官僚相手の汚職摘発を行う王岐山ですら何度も暗殺の危機にさらされている。軍の汚職摘発は相手が武器と部隊を持っているのだから、命がいくつあっても足りない。習近平のために、そこまで泥をかぶる必要があるのか」。こう説得されて、劉源は習近平と友達であり続けるのが怖くなったのだという。
「習近平のために泥をかぶる者は、もういない」
もう一人、習近平と友達をやめたそうな動きをしているのが栗戦書だ。栗戦書は習近平が河北省時代から交流を持ち、今は中央弁公庁主任という立場で“習近平の大番頭”とも呼ばれている側近だ。だが、彼は最近、習近平と距離を置こうとしているらしい。聞くところによると、全人代で、栗戦書が「習近平を核心とする党中央」(いわゆる習核心キャンペーン)を提言するシナリオがあった。だが、十日文革の顛末を見た栗戦書は、習近平の求心力が意外に小さいことに気づき、全人代で習核心キャンペーンを打ち出すのをやめたという。
今、共産党中央で何が起きているのかは、外からは非常に分かりにくい。博訊や明鏡といった体制外華字ネットニュースの報じる内容は、参考にはなるが、いざ体制内の情報通に話を聞いてみるとかなり解釈が違ったりする。
一つだけ、はっきりしているのは、習近平政権の経済、外交、軍政そしてイデオロギー政策については、官僚や共産主義青年団派だけでなく、太子党内にも不満が広がっているということ。「習近平のために泥をかぶって仕事しようという政治家も官僚はもういない。あの王岐山ですら愛想を尽かしている」。現地の情報通はこうささやく。
来年の第19回党大会までに、さまざまな権力闘争が展開されるのだろうが、従来のような胡錦濤・李克強派(共産主義青年団)VS習近平派という単純な構図ではなく、習近平派の中から、習近平に引導を渡そうという人物が出てくる可能性も少し頭に入れておく必要がある。
ZAKZAK記事
中国主導で昨年末に設立したアジアインフラ投資銀行(AIIB)が大誤算を重ねている。参加国数の数を誇るが、実態は日米や欧州との協調融資に頼り、独自の資金調達は先が見えないという羊頭狗肉。さらに習近平政権肝いりの別組織との内紛も生じかねない状況だ。 AIIBには創設メンバーとして57カ国が参加したが、中国出身の金立群総裁は、報道各社のインタビューでさらに30~40カ国が参加に関心を示していることを明らかにした。一部は打診レベルだとしながらも「多くの国が参加することになるだろう」と述べている。 規模の上では、日本と米国が主導するアジア開発銀行(ADB)に加盟する67カ国・地域を超える可能性が高まったことを誇りたいようだが、まだ中身は伴っていない。 大きな懸念材料である格付け問題は未解決だ。開発銀行は通常、融資資金を調達するために債券を発行するが、最大の出資国である中国の格付けが反映されるAIIBは、ADBのように「トリプルA」格を取得するのは困難で、当面、無格付けで債券を発行する方針とみられる。 先行して中国とブラジル、ロシア、インド、南アフリカ共和国のBRICS5カ国が設立した「新開発銀行」も、債券発行で「トリプルA格」を取得したのは、中国国内の2つの金融機関だけというお手盛りぶりだ。 米格付け大手のムーディーズ・インベスターズ・サービスは今月に入って、中国の信用格付け見通しを引き下げている。
金総裁は「われわれは既存の国際金融機関のコピーにはならない」と強調し、効率とスピードを重視した「革新的な」新組織を目指すとしているが、確かに開発銀行としてのハイリスクぶりは前例がない。 融資資金を利率の高い借り入れで調達するにせよ、参加国からの出資金でまかなうにせよ限界がある。ADBや欧州復興開発銀行(EBRD)との協調融資で、先進国の助け舟を受けるしかないのが実情だ。 組織運営でも中国のもくろみ違いが生じていると指摘するのは、『米中経済戦争 AIIB対TPP』(東洋経済新報社)の著書がある週刊東洋経済編集長代理の西村豪太氏。 「欧州諸国が雪崩を打ってAIIBに参加したことは中国にとっては“うれしい誤算”。うるさ型の先進国がメンバーとなったことでAIIBのステータスは上がったものの、中国のペースで運営することには限界が出てしまった」と語る。 中国のための銀行だとの批判をかわすために体裁を取り繕ったところ、身動きが取りづらくなっているというのだ。 こうしたなか、AIIBと、中国が別に設置したファンド「シルクロード基金」のさや当てが生じかねないという。西村氏はこう分析する。 「中国政府はストレートに国益を実現する投資はシルクロード基金に任せ、AIIBは国際協調路線の象徴とするという役割分担を考えているのではないか。ただ、AIIBは財政部、シルクロード基金は人民銀行が主導しており、両者は犬猿の仲。きれいなすみ分けが可能かは流動的な要素が残る」 習政権のメンツと野望にまみれた資金が世界を混乱させるのか。
良ければ左上にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

