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4/13日経ビジネスオンライン 福島香織『「パナマ文書」は“倒習”の導火線になるか 米国による情報戦? 闘争棚上げで消火に躍起だが…』について

「パナマ文書」についての記事が続きます。中国ウオッチャーは皆が皆、中国の要人で不正をしていない人間はいないというのを理解しています。中国人一般も勿論そう思っています。朝日新聞のような左翼偏向メデイアくらいでしょう。中国が理想の国と思っているのは。朝日新聞は「押し紙」の件で公取の調査を3月に受けたようです。公表部数が200万部多いというのでは、広告主に対する詐欺でしょう。「社会の木鐸」を標榜する報道機関がこうですから。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48396

また、教科書採択で教師や教育委員に賄賂を送っていた教科書会社に対して、「新しい歴史教科書を作る会」は東京・大阪地検特捜部に告発状を送付しました。「表現の自由」とは関係ありません。純粋な刑事事件ですから。

bribes from the textbook companies

2/24文科相の教科書会社10社の社長への厳重注意くらいでは収まりません。左翼の得意な法律戦を保守派もどんどんやるべきです。公取も動くそうです。

日本を悪くしてきたのは偏向メデイアと日教組ですから、国民の力でここを徹底的に叩かないと。

独外相がG7外相会議に遅れたのは、飛行機のトラブルではなく、中国の顔色を窺ったためでしょう。VWも中国市場での売れ行きはそれ程悪くないので、中国批判の共同声明作りには参加しなかったというアリバイ作りでは。河野洋平がASEAN外相会議出席のためバンコクに飛行機で向かったが、台風のため台北空港に緊急着陸した時に、中国に義理立てして外に出なかった話と通じるものがあります。人物の器の小ささを物語るものです。

http://kabutan.jp/news/marketnews/?b=n201601180272

本文書が「倒習」になるかどうかですが。隣の国が「遅れて来た帝国主義国」であれば、崩壊することを望みます。共産党打倒の革命が起こらんことを。ただその後の政権も信用は出来ません。平気で嘘がつける民族は信頼すること能わずです。

記事

 「パナマ文書」の漏洩で世界中が大騒ぎである。日本も、有名企業の名前が散見されるが、政府として調査しないそうだ。調査すると、政府自身が“やぶへび”になるのかしらん、と勘ぐったりもするのだが、現役の国家最高指導者親族の名前も出ている中国などは、調査しないどころか、国民の閲覧禁止で自国に関わる一切の情報を流さない。習近平は政治局常務委員会拡大会議を開き、権力闘争保留で対応すべしと訴えたとか。

 香港ゴシップに普段から接しているチャイナウォッチャーにすればさほど新鮮味のない情報に思えても、今の不安定化する習近平政権にとっては致命傷になりかねないわけだ。反腐敗キャンペーンを建前に、ばっさばっさと政敵を刈り取っている習近平自身が親族を使ってオフショアマネーロンダリングに勤しんでいると大衆に広まれば、社会経済不安と相まってそれこそ大暴動が起きても不思議はない。パナマ文書が、中国政治にどのような影響を与えるのか、考えてみたい。

大物政治家の親族ら9人の名が

 パナマ文書はパナマの法律事務所・モサック・フォンセカが作成したいわば顧客リストのようなもので、英バージン諸島などオフショア金融センターを利用する21万4000企業の取締役、株主らについての詳細な情報という。容量にしておよそ2.6テラバイトのデータ、総数1150万件に及ぶ。文書に記載されている、著名な政治家、公人およびその親族の名前は12カ国140人以上。4月3日、裏付け作業にあたった国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が提携メディアとともに公開したあとの衝撃は相当なものであった。

 情報の出所はミステリアスで、2015年に南ドイツ新聞にジョン・ドウ(名無しの権兵衛)と名乗る匿名メールで「データに興味はあるか?」「私の命が危ないので、直接会うことはかなわないが、どのネタを公表するかは君たちに任せる」という問い合わせがあり、南ドイツ新聞サイドが興味があるというと、データが提供された。「狙いはなんだ」と南ドイツ新聞サイドが問うと、「犯罪を明らかにしたいだけだ」という。そのメールのやりとりも、ネット上で公開されている。その後、ICIJにも同じデータが送られ、各国記者らが協力して裏取し、裏取したデータについては、ICIJのサイトで公開されている。データはまだすべて裏取が終わっているわけではなく、裏取が終わり次第、残りもサイトなどを通じて公表されるという。

 モサック・フォンセカは世界第4位のオフショア関連法律事務所で、その秘密保持能力も高く評価され、世界中の政治家や企業家、セレブたちが資金洗浄に利用していた。なぜ、この機密が流出したかは不明だが、目下の報道では、内部リークというよりは外部からのハッキングではないかという説が強い。

 ここで“チャイナウォッチャー”たちが興味を持つのは、もちろん中国要人リストである。

 なにせ現役・引退を含め、党中央政治局常務委員クラスの大物政治家の親族ら9人の名前が挙がっているのだから。

筆頭は、党総書記にして国家主席の習近平の姉・斉橋橋の夫、つまり義兄の鄧家貴。彼はカナダ籍で、1996年に斉橋橋と結婚。もともと不動産企業家として優秀であったが、習近平のコネをフルに使って、レアアース利権などにも食い込み、胡錦濤政権時代の2004年にバージン諸島にオフショア企業を設立。これは習近平が政治局常務委員会(最高指導部)入りした2007年に登記が削除されるが、2009年9月、バージニア諸島のペーパーカンパニー2社、ベストエフェクトエンタープライズとウェルス・ミング・インターナショナルの株主兼取締役となった。この2企業の用途は不明という。

お馴染みの疑惑者リスト、不正蓄財は“常識”

 さらに現役の指導部では、政治局常務委員序列5位で思想宣伝担当の劉雲山の息子嫁の賈麗

青、政治局常務委員序列7位で副首相の張高麗の娘婿で香港の企業家・李聖溌がペーパーカンパニーの株主、あるいは取締役員となっている。

 このほか元首相の李鵬の娘の李小琳、元中国政治協商委員会主席・賈慶林の孫娘・李紫丹、元国家副主席・曾慶紅の弟・曾慶淮、胡耀邦の三男・胡徳華という元政治局常務委員も名を連ねている。

 すでに失脚している元重慶市党委書記・薄熙来の妻、谷開来の名前も挙がっている。彼女はバージン諸島に持っていたペーパーカンパニーを通じて南フランスで別荘を購入したりしていた。元愛人で英国人家庭教師のヘイウッドを殺害するに至った動機は、こうしたペーパーカンパニーや資金洗浄について暴露されそうになったからだという。

 さらには毛沢東の孫娘・孔東梅の婿・陳東昇はバージン諸島にキーンベスト・インターナショナルという会社を2011年に設立。彼は中国を代表するオークション企業の嘉徳国際や保険大手の泰康人寿保険の創設者でもある著名企業家であり、2013年の「新財富」誌による長者番付ベスト500では夫婦で50億元の資産を持ち242位というセレブである。

 だが正直な感想を言えば、これら中国要人オフショアリストに大して新鮮味はない。まず中国で不正蓄財や汚職をしていない政治家や公務員はほとんどいない、というのは中国人にとってもチャイナウォッチャーにとってももはや“常識”だからである。ここに出てくる名前は、いわゆる“チャイナゴシップス”では、お馴染みの不正疑惑者の面々である。

 ただ習近平ファミリーの不正蓄財疑惑については、噂はあっても、やはり最大のタブーでもあった。思い出すのは、2012年6月末の、米ブルームバーグのスクープ。斉橋橋夫婦の蓄財の中身についてはかなり詳細に報じられていた。この時、夫婦2人で11企業を所有し、その資産合計は少なく見積もっても3億7600ドルは下らない、と報じられた。ちなみに同じ年にニューヨークタイムズが報じた温家宝・前首相ファミリー不正蓄財疑惑では合計資産27億ドルと報じられている。

 この時点では、これら資産形成において、斉橋橋夫婦が、習近平のコネを使ったり不正を働いた形跡についてまでは踏み込まれておらず、私の周囲の中国人たちの反応は「習近平は中国の政治家の中ではむしろクリーンな方といえるのでは?」というものであった。

米メディア報道などとは“ネタの筋”が違う

 だが、その後のブルームバーグ北京・上海支局に対する習近平政権の圧力は、尋常ではなかった。抜き打ち調査を行い、ブルームバーグ記者のジャーナリストビザ更新を盾にとって報道の自由を奪った。ブルームバーグは、“自己検閲”によって続報配信を取りやめたが、悔しまぎれに「中国はドイツ時代のナチス」と発言したら、さらに怒られて謝罪を求められた。そうなると、額の多寡ではなく、これら資産形成にはやはり相当後ろ暗いところがあるのだと疑わざるを得なくなってくる。

 その後の2013年4月、やはりICIJが通称「オフショア・リークス」と呼ばれる、匿名者から提供されたデータを、各国の記者らが手分けして裏を取り公開。この中にも習近平や温家宝のファミリーの名前が挙げられた。

 2015年4月にはニューヨークタイムズが、習近平、胡錦濤、温家宝らのファミリーが、不動産王・王健林率いる「万達集団」の株を取得していたという香港発情報を報道。斉橋橋夫婦運営企業が2009年に取得した株を13年に購入時の8倍の2.4億ドルで譲渡したという。この株取得などは、明らかに党中央指導部と大企業集団の癒着であり、8倍の利ザヤは賄賂と受け取られてもしかたない類の話である。

 こうした流れに続くパナマ文書の公表なので、その内容に特に驚くほどでもない。

 ただ、ブルームバーグやNYTの報道、あるいはオフショア・リークスと、パナマ文書が大きく違うところがあるとすれば、ネタの筋が違うと言われている。

 ブルームバーグやNYTの報道、オフショア・リークスについては、これまでのところ江沢民派の政治家の名前がほとんど絡んでいなかった。同じ不正蓄財でも、90年代から2000年代初めに奇跡の二桁成長時代を実現した江沢民政権時代の政治家たちのスケールは一桁以上は違うといわれている。このため、この情報は江沢民・曾慶紅派、あるいは失脚した元政法委員会書記の周永康派の人間によってリークされた、つまり江沢民派と習近平派の権力闘争のプロセスの中で、江沢民派によってリークされた、と見られていた。

国内検索を停止、米国によるイデオロギー戦?

 だがパナマ文書は曾慶紅や劉雲山、賈慶林ら江沢民派の政治家の名前が挙がっている。そもそも、パナマ文書のターゲットは中国人ではなく、世界中が巻き込まれている。しかも、米国の政治家の名前は今のところ挙がっていない。なので、これは米国サイドでリーク、あるいはハッキングされた情報ではないか、というのが多くの中国人の見方だ。

 パナマ文書に関する報道統制が本格化される前の4月5日付の人民日報系タブロイド紙環球時報は社説で「非西側政治エリートとキーとなる組織に打撃を与える新手段」「このような絶好の世論資源をもって、西側主要インテリジェンス機関は、非西側のターゲットに対し世論戦を仕掛ける」などと、米国の陰謀論をほのめかしている。

 ちなみにこの社説自体はネット上からまもなく削除され、いまは“パナマ”のキーワードで百度など中国のサーチエンジンで検索をかけても、パナマ文書については一切の記事が出てこない。

 王毅が外相として訪中中のドイツ外相・シュタインマイアーと共同記者会見を行った時に、パナマ文書に関して「先に明確かつ正確な情報を理解する必要がある」と答えたのみで、外交部報道官も定例会見ではコメントをしない方針を貫いている。

 だが、最初に環球時報の社説がほのめかしたとおり、今回の件については、米国が中国を含む非西側社会に対するイデオロギー戦を仕掛けている、というとらえ方をしているのではないだろうか。おりしも米通商代表部がちょうど中国のネット検閲を「貿易障壁」と認定したタイミングと重なることもある。中国はネット統制によるネット世論誘導を得意としてきたが、米国がネットをリークス式の情報漏えいを使って世論戦を仕掛けてきている、という警戒心がある。

 独立系華字ニュースサイト・博聞が伝えた中南海消息筋の話によれば、パナマ文書公開後、習近平は政治局常務委員会拡大会議を招集、急遽対策を練り直したのだという。7人の常務委員のうち4人はパナマ文書に今のところ無関係であるが、「この事件については、7人ともが運命共同体」であるという認識に立ち、これを党内権力闘争に利用しない方向性で対策を協議された模様という。

13点で合意も揺らぎ止まらず、「次の火」は?

 合意点として以下が挙げられている。

 ①重要なのは自分たちの陣営の足並みを乱さないこと。外部勢力(この場合は米国?)に世論の鼻先をひきずりまわされてはならない。安定が一切に優先する、特に軍隊の安定が重要である。一切の方法を使って人心の安定をはかる。

 ②軍隊、武装警察、公安は職務を忠実に守り、持ち場を離れず党中央、党中央軍事委に従うこと。税関とネット監督管理部門は対策を強化し、パナマ文書の中国に関わるいかなるものも国内への流入を阻止する。

 ③公安部門は世論への注意を怠らないよう、パナマ文書を利用しようとした事件に警戒すること。群衆事件が起きれば適時に対応し、事態の蔓延を許さないこと。

 ④香港、マカオの連絡弁公室および特区政府と協力し、これを利用しての学生・群衆の街頭活動の扇動を防止すること。解放軍駐留部隊に警戒レベルを上げるよう要求し、香港、マカオの安定を図る。

 ⑤外交部および在外大使館に現地の華人メディア工作強化を行うよう指示し、パナマ文書を海外における反華活動に利用されないようにする。

 ⑥反腐敗キャンペーンを適度に実施し、基層民(農民・労働者)に対する反腐敗宣伝を強化し、庶民には党の反腐敗の立場が不変であることを固く信じさせる。

 ⑦党内ハイレベルの反腐敗キャンペーンの手は緩めない。国際社会に反腐敗キャンペーンの決心に動揺がないことを知らしめる。

 ⑧元中央軍事委副主席の郭伯雄の起訴審理、令計画事件の議事日程などを急ぎ、世論の視線をパナマ文書から逸らす。

 ⑨メディア、特にネットの統制を強化し、パナマ文書に関わる内容を絶対流れないようにする。

 ⑩中央メディアに、中国イメージの再構築をテーマに、多種多様の形式で宣伝報道させる。

 ⑪現役の政治局常務委員の活動報道、退職政治局常務委員たちの退職生活報道を増やし、中国指導者のイメージを再構築する。

 ⑫事態の進展にあわせて、相応の対応を先取りする。

 博聞の報道を信じるなら、習近平の緊張ぶり、うろたえ方は大方の予想を上回っていることだろう。特に、軍の安定、群衆事件への警戒のものすごさは、軍制改革が必ずしも順調でないこと、社会不安が増大していることが背景にあるのだろう。

 中南海消息筋の言葉によれば「習近平がこのように緊張しているのは、最近、党内でアンチ習近平の声が高くなり、“倒習ブーム(習近平引退勧告書簡に見られるアンチ習近平の空気)”とも関わりがある。党内の結束に不安があり、パナマ文書が、アンチ習近平運動の導火線になるかもしれないからだ」という。

 私はパナマ文書の内容そのものよりも、それが政権の根幹を揺るがすまでになり得ると習近平政権が恐れるほど、党内結束が緩み、反習近平の空気が濃くなっていることの方が驚きである。そして、これが中国の疑うように、米国による対中世論戦の発動の一手であるとしたら、続きはまだまだあるのかも知れず、時間が経つにつれ、思いもかけないところから“倒習”世論の火の手があがるかもしれない。

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4/12ZAKZAK 有本香『中国では報道されない「パナマ文書」 人民が驚きも怒りもしないワケ』、高橋洋一『「パナマ文書」流出の衝撃度 租税回避資産は720兆円 政治家糾弾続く』について

前にも小生のブログで述べましたが、パナマ文書は米国のAIIB参加国を標的にしたものという気がしています。キャメロンはその最たるものでしょう。また中国との武力行使なき戦争で基軸通貨国の強み(テロ・マネロン対策の名のもとに、米国と取引するためには各国の銀行情報を米国に知らせる)を存分に活かし、世界に蓄財している人間を知らせ、反米諸国のリーダーの追い落としを図ろうとしているのでは。

4/12テレビ朝日で遠藤誉が「中国のリーダーが外国に投資しているというのは、共産党に未来はないと思っている証拠」と言っていましたがその通りだと思います。散髪していましたので、音だけでしたが。ただ有本氏の言うように、中国人は平然と受け止めるでしょう。上から下に至るまで汚濁に塗れていますので。やはり、経済崩壊させるのがポイントかと思います。

4/12日経電子版では<中国の地銀、相次ぎ上場へ 不良債権処理に備え

【上海=張勇祥】中国の地方銀行が相次いで株式を上海など中国本土の証券取引所に公開する。杭州銀行や上海銀行、貴陽銀行など8行が監督当局である中国証券監督管理委員会(証監会)から株式公開の承認を得たほか、さらに5行が申請手続きに入った。株式の上場を通じて自己資本を積み増し、景気の減速で今後の増加が見込まれる不良債権の処理に備える。

 杭州銀行は年内にも上海証券取引所に株式を公開する見通しだ。ほかに上場を計画しているのは江蘇常熟農村商業銀行や無錫農村商業銀行など、主に農村部で事業を展開する中小銀行。江蘇江陰農村商業銀行のように、深圳証券取引所の中小企業向け市場への上場を検討する例もある。

 総資産が1兆元(約17兆円)に達する上海銀行など一部を除けば、多くの資産規模は数百億元から数千億元で、日本の地方銀行とほぼ同程度だ。現在、中国本土の株式市場には16行が上場しているが、大手・準大手の国有商業銀行がほとんどだ。今後、上場銀行が中堅・中小にまで広がり、国内の保険会社など機関投資家や個人が主な買い手となる見込みだ。

 中国政府の意向も働いている。監督当局が銀行の新規株式公開(IPO)の認可を加速するのは、景気の減速で増加傾向にある不良債権への対応を急ぐ必要があるためだ。中国の銀行の不良債権は2015年末で1兆2744億元と、過去最高の規模を更新した。

 融資全体に占める不良債権の比率は2%弱にとどまるが、「関注類」と呼ぶ不良債権の予備軍を含めると、実態は見かけよりも悪いとの見方は多い。これらの銀行の多くは中国の地方政府や地方政府系の企業が主要な株主に名を連ね、過去に積み上げた採算性の低いインフラ整備事業などが不良債権となっている可能性がある。平安証券の黄輝鋒アナリストは「景気低迷もあり、資本面で圧力を受けている銀行は少なくない」と指摘する。

 中国政府は重工業の設備過剰の解消や利益を出せないゾンビ企業の淘汰を進める方針で、今後、不良債権は一段と増える可能性がある。不良債権処理に伴って財務体力が弱い中堅、中小の地方銀行の経営が揺らげば、金融システム全体に悪影響が及びかねない。このため、中堅・中小の銀行を中心に前もって財務体質の強化に動いた形だ。

 ただ中国当局が株式市場の需給の悪化を懸念し、実際の新規上場のペースを抑える可能性もある。銀行の財務体質の強化がもくろみ通り進むかどうかは不透明さが残る。>とありました。

機関投資家が買うとなっていますが、買う余裕があるかどうか。機関投資家だって不良債権の山になっているのでは。

4/11FT“China looks to capitalise on improved growth signs” Tom Mitchell and Yuan Yang in Beijing

China’s premier pushed for debt-for-equity swaps and more aggressive measures to reduce the burden on struggling local governments as Beijing tries to capitalise on improved indications for economic growth in the first quarter.

Premier Li Keqiang said on Monday that some localities would be allowed to reduce contributions

“Policy measures taken so far have paid off. At the same time, a lot remains to be done to ensure steady growth, advance reform, and achieve further restructuring of the economy,” Mr Li said at a meeting of provincial leaders attended by several of the nation’s top officials.

The remarks were published after data released on Monday showed some easing in China’s producer prices deflation. Last month’s PPI, a key gauge of the woes plaguing China’s industrial and export sectors, dropped 4.3 per cent, easing slightly from a 4.9 per cent drop in February.

Consumer prices rose 2.3 per cent, largely on the back of a sharp jump in pork prices. Non-food inflation remained modest at 1 per cent.

Chinese officials have been scrambling to paint a more optimistic picture of the economy. While recent data suggest there is some stabilisation, international jitters remain over the slowdown and the extent of the government’s commitment towards rebalancing towards consumption.

A fuller picture is set to emerge this week, with the release of trade data on Wednesday, followed by first-quarter economic growth numbers on Friday. China’s economy last year grew at its slowest annual rate in a quarter of a century.

Despite the more positive March figure, PPI remains deep in deflation, according to Zhou Hao, economist with Commerzbank AG. “From the Chinese authorities’ perspective, it is far more important to get rid of [PPI] deflation,” he said.

China’s PPI has been in negative territory since March 2012, a symptom of heavy industrial spending courtesy of Beijing’s Rmb4tn ($618bn) stimulus to counteract the effects of the global financial crisis. The subsequent price deflation in sectors likesteel has rippled around the globe, adding to tensions between Beijing and its two largest trading partners.

Blowback from lower commodity prices compounded the trend, since industrial input costs account for three-quarters of the country’s PPI. But as a large importer of oil and iron ore, China also benefited from the end of the commodity boom as large trade surpluses helped bolster flagging economic growth.

“Today’s data suggest [China’s central bank] will be less aggressive in monetary easing,” said analysts at ANZ Research, who are now predicting just one more cut this year in the level of reserves banks are required to hold. ANZ had previously expected three additional cuts in the reserve requirement ratio by the end of the year.

China’s benchmark stock index, the CSI 300, rose more than 1 per cent on Monday’s inflation data and is up almost 12 per cent since January 28. The renminbi also strengthened against the dollar and has risen almost 2 per cent against the greenback over the past two months.

最初の部分だけ翻訳しますと

<4/11 FT「中国は改善された成長の徴候を利用するように見える」在北京のトム・ミッチェル、ユエン・ヤン

李克強首相は、北京では第 1 四半期の経済成長の改善された数字を利用しようとしているのと同じように、「債務の資本化」を後押しし、地方政府が苦しんでいる債務の重しを減じるため積極的な政策を採った。李首相は月曜日、国のトップ主催で省のリーダー達を集め、「一部の地域は積立金を減じることが許される。今まで採られた政策手段は効果を生んできた。同時に、なすべき沢山のことが残っている。着実な成長を確保し、改革を進める、さらに経済の構造改革を達成すること等」と述べた。>

デッドエクイテイスワップは債権者が損を引き受けることになります。何故なら健全な企業であれば債務は返済できますが、それができないための窮余の一策ですから。債権者は4大銀行=国ですが、国の損は誰が穴埋めするのでしょうか?税を上げても、3経済主体での30兆$もの債務を返済するのはできないでしょう。

有本記事

Xi's struggling from Panama papers

習主席に「パナマ文書」が直撃したが… (AP)

この1週間、世界を席巻しているトピックといえば「パナマ文書」である。史上最大の機密文書漏えいで、アイスランドのグンロイグソン首相は辞任を表明し、英国のキャメロン首相は政治生命の危機を迎えている。  「米国と中国がすでに新たな冷戦に入っている」「しからば日本はどうすべきか」を論じる当連載でも、触れずにいられない大事件である。  民主的な国家では、この種のスキャンダルは政治家にとって命取りになりかねない。だが、独裁国家におけるインパクトは限定的ともみられる。  「パナマ文書」に記載のある世界各国の法人、個人の情報1100万件超のうち、実は、件数が最多なのは中国である。習近平国家主席をはじめ、最高指導部7人のうち3人の親族がタックスヘイブン(租税回避地)に登記された会社の株主に名を連ねていることが、すでに報じられた。  しかし、こうした情報は中国国内では報道されないばかりか、発覚直後、中国のインターネットでは「パナマ」という単語すら検索不可能となってしまった。  筆者は先週、来日していた中国メディア関係者と会う機会があったので、「パナマ文書」についても聞くと、彼は次のように語った。  「報道はないが、多くの国民が『パナマ文書』について知っている。外国と行き来する中国人は多いし、在外の親族や友人から情報を得る人もザラにいる。策を講じて、『壁』(=中国当局によるインターネットの検閲システム)を超え、外国のサイトを見る者も少なくない」

ただ、習氏の親族の件を知っても、中国人はさほど驚いたり怒ったりしないという。日本では「腐敗撲滅キャンペーン」を実施してきた習氏自身が、親族名義で外国に財産を隠していたとなると、国民の怒りが爆発するのではないかと報じられたが、実際はさにあらずと。なぜか? メディア関係者は続けた。  「中国では『汚職をしない政治家や官僚は、この世に1人もいない』という人間界の真理を、皆が知っているからだ。資産を外国に移すことも、程度の差こそあれ、多くの国民がやっている。あなた(筆者)が追及している、中国人が日本の不動産を買いあさっている件も同じことでしょ」  彼は一笑に付しつつ、一方で中国メディアが連日、国内のショッキングな事件報道に力を入れ、「パナマ文書」が大きな話題にならないように陽動作戦を展開していることも明かしてくれた。  中国共産党機関紙「人民日報」傘下の国際情報紙「環球時報」は「『パナマ文書』流出の最大の利得者は米国だ」という趣旨の論説を掲載した。そのまま中国政府の公式見解とはいえず、米国の陰謀というのは早計だとしても、確かに現段階での米国のダメージは意外なほど小さい。まったく的外れな見立てともいえない。「パナマ文書」をめぐる、米中の情報戦の佳境はまさにこれから、であろう。

高橋記事

Cameron

キャメロン英首相も「パナマ文書」をめぐり批判が高まってきた(ロイター)

パナマの法律事務所の内部文書が流出し、世界各国の指導者らがタックスヘイブン(租税回避地)を利用した資産隠しを行った疑惑が浮上している。  パナマの法律事務所は「モサック・フォンセカ」といい、租税回避地への法人設立を代行していたが、その金融取引に関する過去40年分の内部文書が流出した。20万社以上の企業の詳細な情報が含まれているという。企業の関係者として、株主や役員等がいるが、その中には有名な政治家やその親族、著名な資産家が含まれているようだ。  これらの資料は匿名でドイツの新聞社に送られてきたが、情報量は2・6テラバイトとあまりに膨大なために、その分析は80カ国400人のジャーナリストが行ったという。今回出された文書はごく一部であり、今後も各国で分析に加わったジャーナリストによって公表されていくだろう。  「パナマ文書」には、10人以上の現職・元職の各国首相・大統領の名前が出ている。さらに、40カ国以上の政府関係者の親族や友人の名前も記載されているようだ。ロシアのプーチン大統領本人の名前は出ていないが、友人の名前は出ている。中国の習近平国家主席は義兄、英国のキャメロン首相は父、といった具合に各国首脳の関係者の名前も出ている。今のところ、これらの政府関係の情報では日本人の名前は出ていない。米国の関係者も出ていないようだ。

租税回避地の明確な定義はないが、課税が著しく軽減もしくは全くない国・地域である。具体的には、スイス、ケイマン諸島、香港、パナマなどだ。ルクセンブルク、アイルランドや米デラウェア州もタックスヘイブンだという人もいる。

 租税回避地に法人を設立して、その法人との取引を使って、所得・資産を移転させ、課税逃れ・資産隠しを行う。つまり、各種の名目で租税回避地法人に手数料を払う方法などで所得・資産移転を行うわけだ。

 これらはあくまで合法の取引であり、租税回避地という国・地域で課税されないという国家主権を逆手にとって、「脱税」ではなく「節税」をしているというのが表向きの理解だ。

 世界の金融資産のうち8%が租税回避地にあり、その額は6・5兆ドル(720兆円)といわれ、関係国の所得税・相続税の逸失額は年間1500億ドル(約17兆円)という試算もある。

 パナマ文書に関する各国政治家関連の報道を受けて、アイスランド首相は辞任した。これは、パナマ文書の信憑(しんぴょう)性が高いことを意味しており、各国のジャーナリスト魂により火をつけるだろう。中国では、パナマ文書に関してインターネットで検索できず、記事も削除されているという。

 引き続き各国で政治家糾弾報道が出て、世界的な競争になる予感がする。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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4/8JBプレス 池田信夫『パナマ文書で見えた世界の「地下経済」 タックスヘイブンを動かす闇のからくり』について

本記事で日本企業は10社と書いてありますが、ネット上では、実態はもっと多く29社程名が挙がっています。調べればもっと、出て来るのかもしれませんが。

http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-6181.html

菅官房長官は「日本は調査しない」と早々にアナウンスしましたが、調査しないことはないと思います。消費税増税を目論む財務省・国税庁が黙って見ているハズがありません。彼らの税のモットーは「公平・中立・簡素」ですので。合法であったとしても、公平性が欠けていれば立法措置を踏まえて、管理強化するでしょう。「租税回避している企業は覚悟しておけ」くらいではないか。

ファイザーがアラガンの買収を中止した上、本社移転も中止しました。米国のFATCAとパナマ文書公表の影響ではないかと思われます。「Tax inversionは許さない」という米政府の強い意志の反映では。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2744037.html

ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領の出ていたTV「Mr.サンデー」を見ました。「消費の為に自分の大切な時間を潰すのは愚かなこと。好きなことをした方が良い。出来れば何か価値のあるものを残した方が良い。自分の為だけでなく、周りが幸せになるように」との発言は大いに納得するものでした。4度の投獄と銃弾を体に受けたとのこと。本物の人間です。日本の似非インテリの薄っぺらさは微塵もありません。彼は人を集めて正義の実現のために戦うことを主張しています。

http://www.lifehacker.jp/2016/04/160408jose_mujica1.html

同番組で木村太郎は「消費するために働くのではなく、働くこと自体が好きな民族がいると言うのが初めて分かったのでは。認識を新たにしたのでは」というニュアンスのことを言っていました。確かに日本人は西洋の言う“labor”=「労働、苦役」の思いはないと思います。仏教、石門心学から働くことの大切さは日本人のDNAに刷り込まれています。

ムヒカ前大統領は宮根MCの「パナマ文書についてどう思うか?」との問いに、「政治家は儲けたいんだったら商売すれば良い。政治家になるべきでない」と明言。アイスランド首相やウクライナ大統領は合法であっても政治家失格でしょう。国民が経済的苦境にある中で私腹を肥やすとは。ヤツェニュク・ウクライナ首相も辞任しました。パナマ文書に名前が挙がっているのかも?

http://blog.goo.ne.jp/ns-japan/e/c2040c9e8c0b2f0001278f419b123a26

グンロイグソン首相はシグルザルドッティル首相の後を継ぎ、4/7でヨハンソン首相に交代しました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AE%E9%A6%96%E7%9B%B8

記事

Mossack Fonseca

パナマの首都パナマ市にある、法律事務所モサック・フォンセカが入るビル(2016年4月4日撮影)。(c)AFP/RODRIGO ARANGUA〔AFPBB News〕

 パナマの法律事務所モサック・フォンセカから漏洩した機密ファイルが、世界を震撼させている。「パナマ文書」と呼ばれるこの文書は、タックスヘイブン(租税回避地)であるパナマで税務処理を行なってきた「モサック・フォンセカ」が過去40年にわたって扱ってきた膨大な税務情報だ。

 南ドイツ新聞が入手し、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が4月3日に発表したところによると、そのデータ量は2.6テラバイト、1万4000の金融機関とそのクライアント21万4500社の税務情報が記載されているという。ウィキリークスやスノーデンのファイルより質量ともにはるかに大きく、インパクトも強烈だ。

ケイマン諸島で見たタックスヘイブンの実態

 タックスヘイブンというと、実態のないペーパーカンパニーだと思う人が多いだろうが、私はその本拠地として有名なケイマン諸島に行ったことがある。1995年にインターネット上で営業していた銀行が姿をくらまし、その所在地がケイマンということになっていたので取材したのだ。

 広さは淡路島ぐらいで、空港のあたりは椰子の木しかない熱帯の島なのだが、高速道路で中心部に入ると、風景が一変する。高層ビルが林立し、それもシティバンクやバークレーズなど、世界の一流銀行ばかり。問題のネット銀行も堂々たる社屋があったが、無人だった。

 その銀行に預金をだまし取られた企業の北米本社もケイマン諸島にあったので、たずねてみた。たしかにそのビルは存在し、受付に聞くと会社もそこに登記されている。だが、調べてみると3階建てぐらいのビルに1500社も入居している。それも多くは北米本社とか世界本社としてケイマンで法人税(ほぼゼロ)を払っているが、従業員は受付しかいない。

 一応ケイマンにも大蔵省はあるのだが、日本の税務署より小さな建物で、スタッフも数十人。問題の企業についての税務資料を出してくれというと、出てきたのは10ページぐらいの簡単な財務資料だけで、ここ10年の売り上げや利益ぐらいしか書いてない。

 税率は実質ゼロなので、財務内容を知る必要がないのだ。それでもケイマンは豊かだ。これだけ多くの銀行があれば、彼らの落とす金だけで小さな島は十分やっていける。一応主権国家なので、他国がケイマンの税率に介入できない。

 こんな小さな島に数千の「プライベートバンク」と称する金融機関があるが、その財務内容は “CONFIDENTIAL”としか書いてない。電話番号はあるが、電話しても「顧客の秘密を守ることが当社の使命だ」としか答えない。

地下経済を支配する英米の金融資本

 不可解なのは、世界の企業や大富豪が、こんな小さな島の電話しかない「銀行」に何億ドルも預金するのはなぜかということだ。

 その答は、現地の弁護士が教えてくれた。「実際にはそんな銀行は存在しない。キャッシュもケイマンにはないんだよ」。実際の取引が行なわれているのは、ニューヨークのウォール街とロンドンのシティのコンピューターネットワークで、「デリバティブ」と称する金融商品でケイマンの証券のようにみせているのだ。

 だからケイマンの金融機関の経営者にも、シティの銀行を退職した貴族や大蔵省OBなど、シティの関係者が多い。もとはイギリスの植民地だったので当然だが、正体不明の銀行の多くはシティのダミー会社であり、プーチンや習近平の親族の資産も、実際には英米の投資銀行にあるのだ。

 タックスヘイブン自体は違法ではないが、アップルの海外法人がこういう仕組みを利用して利益の1.8%しか納税していないことが議会で批判を浴びた。また、こういう銀行に預けられるのは犯罪や汚職などによって得られた資金のマネーロンダリング(資金洗浄)であることが多い。

 アメリカ政府も2001年の9・11の後、ブッシュ大統領がアルカイダの資金が隠されているという理由でケイマン諸島の銀行を摘発したが、失敗に終わった。タックスヘイブンの実態はコンピューターネットワークであり、最近では匿名の「ビットコイン」のような仮想通貨を使えば、タックスヘイブンも必要ない。

 世界の金融資産の1割は、こういうタックスヘイブンに隠された「地下経済」にあると推定されている。その最大の原因は、法人税を利益に課税した上に、その残りの配当にも所得税を課税する二重課税だからであり、法人税を廃止すれば租税回避はかなり減るだろう。

 タックスヘイブンが麻薬の売買や汚職の蓄財に使われていることも事実だが、問題はそういう犯罪であって租税回避ではない。公共サービスを受けている人が税を負担しないと、財政が支えられなくなるが、これを警察や税務署が摘発するのは限界がある。

 現実的な方法は、固定資産のような逃げられない資産に課税することと、消費税を増税することだ。所得税は捕捉しにくく回避しやすいが、消費は隠すことができない。ケイマン諸島に資産をもっている大富豪も、金を使うのは自国なので、そこで課税すればよい。

アジアの政治情勢にも影響か

 問題はパナマ文書の信憑性だが、アイスランドのグンロイグソン首相は、この中に本人名義の口座が発見されて辞任したので、その信憑性は高い。他にもロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席の親族の名前も出ており、これが事実だとすれば、問題は単なる租税回避にはとどまらない。

 タックスヘイブンには、ソ連が解体したとき国有財産を横領した「ロシアマフィア」の資金が大量にあるといわれ、プーチン自身がそういう「新興財閥」を資金源にしてのし上がってきた人物であり、海外資産の大部分はそういう犯罪による所得を隠した脱税と考えられる。

 しかし彼の場合にはロシアマフィア全体が泥棒集団であり、プーチンひとりの問題ではないので、全容が分からない。政敵も「消される」ので、有力な対抗勢力が少なく、摘発する司法当局も彼の支配下にあるので、政権への影響は限定的だろう。

 問題は中国である。パナマ文書を伝えるNHKニュースは、中国では放送が中断されたが、これは習近平の名前が出ることを恐れたためと思われる。中国では伝統的に、高級官僚は賄賂で蓄財して一族を養うことが義務とされているので、叩けば誰でも埃は出てくる。

 逆にいうと、スキャンダルが表面化したときが政治生命の終わりだ。習近平の有力なライバルだった薄煕来(元重慶市長)は、妻の殺人と海外蓄財の容疑で起訴されて無期懲役になったが、彼より巨額の隠し資産が報じられた温家宝はおとがめなしだった。

 習近平は国家主席と共産党総書記と軍事委員会主席を兼務し、かつてない権力を集中しているといわれるが、その権力基盤は意外に脆い。江沢民元国家主席を中心とする「上海グループ(上海閥)」がまだ実権をもち、党内抗争が絶えない。

 いま習近平は経済危機の中で政治的に追い込まれ、「虎も蠅も退治する」と銘打って反腐敗闘争を展開している。その実態は上海グループの排除だが、最大の虎が習だとなると政変になる可能性もある。これは東アジアの軍事情勢を不安定化するおそれがある。

 パナマで起こった情報漏洩は、世界経済を揺るがすだけでなく、国際政治にも大きな影響を与えるおそれがある。パナマ文書に出てくる日本企業は10社しかないが、これは対岸の火事ではないのだ。

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4/8日経ビジネスオンライン 池田元博『強気を撤回?融和姿勢強めるプーチンの本音 EUの制裁緩和に躍起?』について

4/10日経には池田元博氏の「ロシアと中国にすきま風」の記事が載っていました。ロシアは原油・ガス価格が上がらなければ、国家財政が危殆に瀕すと思われます。日本にも擦り寄ってきている感がありますので、オバマが何を言おうとプーチンと会えば良いでしょう。ただ、領土問題の解決は一気に解決は難しく、大々的な経済支援も契約を反故にされたサハリンⅡや米国とのことを考えると、難しい面があります。しかし、中国包囲網に参加して貰うのを一番の目的とすれば良い。日本も中国が天安門事件で欧米の経済制裁を最初に解除したことがあるのだから、ロシアをそこそこ助けることはできます。敵(中国)の敵(ロシア)は味方です。プーチンも中国の交渉術には値を上げている様子。4/10日経記事によると、「2014年11月には中ロ首脳立会の下、ロスネフチと中国石油天然気集団(CNPC)がバンコール油田の10%の権益を売買する覚書を交わした。ところが最終合意に至らず、ロシアはついに中国を見限ってインドに靡いたわけだ」とありました。

ポロシェンコ・ウクライナ大統領と会い、2000億円も供与するという事はロシアから見れば敵対行為かもしれませんが、羨ましくも思っているはず。ポロシェンコ大統領はパナマ文書に名前が挙がっていますので、用途のチエックをしないと死に金になりますし、その金でロシアとの妥協も働きかけなければ。ミンスク合意での、親ロシア派が支配する東部地域への自治権付与や地方選挙の実施に必要な憲法改正をするよう圧力をかけてほしい。パナマ文書に名前が出たことで圧力はかけやすくなったのでは。そうすれば、ロシアを助けることにもなります。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48389

ロシアも中国と日本を比べてどちらが信頼するに足るか気が付いたのでは。シベリアには合法・非合法に関係なく中国人が沢山入り込んできていると言われています。中国人の発想は他人のものは自分のもの、自分のものは俺のものと言う発想ですから。2011年には、ブータンの国土の2割が既に中国に奪われてしまったと河添恵子氏が言っていました。何もしなければゴキブリのように繁殖してきます。南シナ海の九段線も。歯止めが必要です。

記事

原油安に加え、ウクライナ危機に伴う欧米の経済制裁に苦しむロシアが西側との関係改善に躍起となっている。シリア和平への積極関与もしかり。政権が狙っているのは、7月末に期限を迎える欧州連合(EU)の対ロ制裁解除だ。

 およそ50カ国の首脳らが一堂に会し、米ワシントンで先に開かれた核安全保障サミット。「核なき世界」を唱えたオバマ大統領の〝総決算〟ともいえる国際会合だったが、本来はこの種の会合で主役級を務めるはずの、ある首脳の姿がなかった。米国と並ぶ核超大国、ロシアのプーチン大統領である。

オバマ政権への嫌がらせ?

 米ロ関係は2年前の2014年春、ロシアによるウクライナ領クリミア半島の併合とウクライナ東部への軍事介入をきっかけに、「新冷戦」と言われるほど冷え込んだ。今回の核安保サミットへの参加拒否も、ロシアに冷淡なオバマ政権への嫌がらせとみるのが自然だが、真相はやや異なる。

 実は、ロシアがこのサミットへのプーチン大統領の「欠席」を米側に通告したのは、1年半も前の14年10月のことだ。米ロ対立が頂点に達していた時期で、翌11月にはロシア外務省がわざわざ欠席を通告した事実を公表、米国との対決姿勢をあおったほどだ。まさに当時としては嫌がらせだったわけだが、その後のロシアの対米姿勢の微妙な変化を踏まえれば、早々と「欠席」を公表してしまった以上、今さら撤回しても外交的メンツが潰れてしまうというのが本音だったのではないか。

 というのも米ロ関係はなお冷え込んだままとはいえ、外交面では昨年来、イランの核合意、シリアの化学兵器の廃棄完了など米ロ協調の成果が相次いでいたからだ。なかでも今年2月末、米ロ首脳の呼びかけで実現したシリアの一時停戦は、3月の和平協議再開につながった。

Putin

シリアに展開していたロシア軍部隊の撤退について演説するプーチン大統領(Sputnik/Kremlin/ロイター/アフロ)

 プーチン大統領はその和平協議再開のタイミングを見計らったように、昨年9月末からシリアに展開していたロシア軍部隊の撤退も命じた。欧米からの批判も根強かったシリア空爆から手を引くことで、西側との融和を演出する方向に舵(かじ)を切ったともいえる。その流れをさらに生かそうとすれば、今回の核安保サミットも出席したほうが外交的な利点は大きかったのかもしれない。

GDP3.7%ダウン――苦境に立たされるロシア経済

 では、ここにきてロシアが西側との関係を軌道修正し始めた理由は何か。狙っているのはやはり、ウクライナ危機を機に米欧がロシアに科している厳しい経済制裁の緩和だろう。

 ロシア経済は原油安に加え、制裁の打撃で苦境に立たされているからだ。昨年の国内総生産(GDP)成長率はマイナス3.7%に落ち込んだ。できるだけ早く、制裁を緩和してほしいというのが本音だろう。

Russian GDP

 もちろん、シリア情勢とウクライナ危機は別問題だ。先月下旬、モスクワを訪れプーチン大統領、ラブロフ外相と会談したケリー米国務長官は対ロ制裁について、ウクライナ東部の和平プロセスを規定した「ミンスク合意」がすべて履行されれば、「制裁を緩和するというオバマ大統領の約束を厳守する」と表明した。

 米国はミンスク和平プロセスに直接関与しておらず、この合意を順守しないのはロシアだと一方的に決めつける傾向が強い。米国の制裁緩和が容易でないことはロシアも分かっている。制裁問題でロシアが注視しているのはむしろ、欧州連合(EU)の動向だ。

 EUの主要国であるドイツとフランスはミンスク合意に直接関与した。EUも米国同様、ミンスク合意の履行を制裁緩和の条件としているものの、米国ほど対ロ姿勢は強硬ではない。

 ロシア、ウクライナと距離的に近いこともあって、合意の履行が進まないのはロシアだけの責任ではなく、ウクライナ側にも非があると認識している。たとえばミンスク合意は、親ロシア派が支配する東部地域への自治権付与や地方選挙の実施などを規定しているが、ウクライナのポロシェンコ政権はそのために必要な憲法改正をいまだに実現できていない。

 さらに経済の絆が希薄な米ロと違い、EUとロシアの経済のつながりは非常に深い。EUは石油や天然ガスの対ロ依存も高く、EU加盟国の中でも対ロ制裁に否定的な国は少なくない。

独外相への対応ににじむ切実なアピール

 そのEUはこれまで、米国とともに数次にわたって対ロ制裁を発動し、半年ごとに延長してきている。このうち、金融取引や石油分野の技術供与の制限などを盛り込んだ最も厳しい制裁は7月末に期限を迎える。EUは6月中にも延長するかどうかを決める見通しだが、ロシアはまさに、この制裁の撤回や緩和をもくろんでいるようだ。

 折からロシアが対抗措置として14年8月に導入し、延長している欧米の農産物・食料品の禁輸措置も6月末をメドに再延長するかどうかを判断する見通しだ。EUが制裁を緩和すれば、欧州製品の禁輸措置は撤回する腹積もりなのだろう。もちろん、プーチン政権は制裁緩和を公に要請しているわけではないが、EUを何とか懐柔したいという思惑は随所に垣間見える。

 一例は先月下旬、ケリー米国務長官に先だって訪ロした、ドイツのシュタインマイヤー外相への対応だ。独外相はプーチン大統領、ラブロフ外相とともに、経済を統括するメドベージェフ首相とも会談した。そのメドベージェフ首相は独外相との会談の直前、ロシアの政府系投資ファンド「ロシア直接投資基金」のキリル・ドミトリエフ総裁を呼んで協議し、その内容を公表した。

ドミトリエフ総裁「欧州の投資家やビジネス界は制裁に強く反対している。彼らは、政府が6月にも対ロ制裁を緩和するのではないかと期待している」

メドベージェフ首相「もし彼ら(EU)が賢明な決断をすれば、我々はもちろんあらゆる分野で協力を拡大する用意がある」

 明らかにドイツ向けの発言といえるだろう。

 当のメドベージェフ首相は今年2月、ミュンヘン安全保障会議に参加した際にも、ユーロニュースのインタビューで「我々は米国ともEUとも良好で実のある関係になりたい。とくにEUは最も重要な貿易パートナーだ」と指摘。対ロ制裁とロシアの報復措置についても「互いに利益を失うだけ」とし、制裁を先に発動したEU側に「我々はこの日をもってやめるから、あなたたち(ロシア)も対抗措置をやめてほしいと勇気をもって言うべきではないか」と呼びかけ、早期の制裁解除を暗に求めた経緯もある。

「幅広く協調する用意がある」

 傍証をもうひとつ。ラブロフ外相が今年3月、ロシアの外交専門誌「グローバル政治の中のロシア」に寄稿した論文だ。

 「ロシア外交の歴史的展望」と題したもので、キエフ・ルーシ(キエフ公国)がギリシャ正教を導入した988年以来の歴史を振り返りつつ、「常用されるテーゼとして、ロシアは常に欧州の裏庭で、欧州政治のアウトサイダーだったといわれるが、これは史実からは確認できない」と断じた。

 論文はさらに、近年も東西冷戦の崩壊後には「欧州の分裂を決定的に克服し、『欧州共通の家』という夢を実現する現実的なチャンスが芽生えた」と指摘。ロシアも前向きに取り組み、多くの提案をし、主導的役割を果たそうとしたとしている。ところが、「残念ながら西側のパートナーたちは別の道を歩み、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大を選択した」と続く。

 NATO批判の論調は相変わらずだが、結論として繰り返し強調しているのは「我々は米国やEU、NATOと対立するつもりはない。ロシアは西側のパートナーたちと幅広く協調する用意がある」ということだ。この点は目を引く。同論文もやはり西側、とくにEUを意識した融和のアピールとみていい。

 EUの制裁緩和を水面下で画策するロシア。当面は6、7月を照準に、欧州への揺さぶりを本格化させていくだろう。

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4/8日経ビジネスオンライン 北村豊『「慈善法」成立後に“詐欺的慈善家逮捕”の報 13年間の寄付総額は252億円と豪語も…』、4/8ZAKZAK『習主席“失脚危機” 権力中枢の親族らに「資産隠し」疑惑 「パナマ文書」直撃』について

中国は政治・経済・外交・軍事あらゆる面で行き詰まっている感があります。大きく見れば一党独裁の共産党統治、言論の自由を認めないシステムが起こしているものでしょう。それに民族性の問題、「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という基本的価値観や自己中心・散沙の民と言うのが挙げられます。社会的にはあらゆる階層で収賄するのが当たり前という感覚も問題です。

南シナ海の件では、G7外相会合での共同声明に準じた形で「国際司法裁判所の判断尊重」が盛り込まれるようです。今月下旬の岸田外相の訪中キャンセルが起こるかもしれませんし、官製反日デモが起きるかもしれません。中国の今までのやり方から言って、何もしないことは考えにくい。少なくとも、爆買いに訪れる中国人の数を制限することやネット取引を制限するでしょう。尖閣で中国漁船の拿捕のときにレアアース取引を制限したのは記憶に新しいでしょう。でも日本政府は織り込み済みと思います。でも中国が何もしなければ逆に中国政府内の権力闘争が激化していると見た方が良い。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160409/k10010472681000.html

陳光標の話は中国社会では普通に見られることです。学歴詐称は当り前、何せ偽の公的領収書や卒業証明書が広州で売られていましたから。偽のタバコ・酒・化粧品も路上で普通に売られています。海賊版のDVDも。まあ、中国社会でのし上がるにはコネが必要なので、北村氏の言うように、裏には上海派との繋がりがあるのかもしれません。

パナマ文書で胡耀邦の親族が関係しているというのは「あらゆる階層での収賄」の傍証になると思います。天安門事件の引き金になった彼の死は劇的でしたが、やはり汚濁に塗れていたという事です。富坂氏は相変わらず、現政権支援のコメント。まあ、情報収集のためには現政権を持ち上げないとダメなことは理解しますが。

中国でNHKBSニュースが遮断(点で真っ黒)されることは駐在時代結構ありました。リアルタイムで放送している訳でなく、数秒のタイムラグを置いて監視し、都合の悪いことは遮断してしまう訳です。政権に都合の悪い報道をさせない仕組みこそ共産党統治の正体です。日本共産党なんて非合法化すれば良いのに。暴力革命を綱領から外さないのは政党とは言えず、テロリスト集団です。米国では非合法化されています。米政府から公的補助を受けられないだけのようですが。

https://www.npa.go.jp/archive/keibi/syouten/syouten269/sec02/sec02_01.htm

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A

北村記事

 中国の国会に相当する“全国人民代表大会”(以下「全人代」)の第12期第4回会議は、3月5日から12日間の日程で開催され、3月16日に閉幕した。最終日の16日には全人代期間中に審議された9項目の議案に対する投票による採決が行われ、全議案が賛成多数で可決された。

 『慈善法』はこの日可決された議案の一つであった。『慈善法』は、中国政府“民政部”(日本の総務省に相当)が2005年に法案の起草に着手したもので、同法の草案は2015年に10年の歳月を費やして完成をみた。この草案は2015年10月30日に全人代“常務委員会”第12期第17回会議へ提出されて、最初の審議が行われた。その後、同常務委員会の第二次審議を経て修正された『慈善法』草案は、2016年1月11日に“中国人大網(中国人民代表大会ネット)”上に公表され、1月31日を期限として草案に対する公開の意見募集が行われた。意見募集には169人から661件の条文に対する意見が寄せられ、それら意見を踏まえて修正された最終案が、議案として全人代に提出された『慈善法』草案であった。

慈善活動に政府認定の資格を要する

 3月16日に全人代で行われた『慈善法』議案に対する表決の結果は、投票総数2857に対して賛成2636票、反対131票、棄権83票であった。反対票と棄権票が合計で214票もあり、賛成票は92%に過ぎなかったが、圧倒的多数であることに変わりはなかった。『慈善法』が可決された後、全人代常務委員会委員長の“張徳江”は、「『慈善法』は中国の慈善制度を規定する基本的かつ総合的な法律であり、我が国の慈善事業の健全な発展を促進し、その法的保証を提供するものである」と述べた。『慈善法』が全人代を通過したことを受けて、“国家主席”の“習近平”は3月16日付で第43号主席令に署名して『中華人民共和国慈善法』を公布し、2016年9月1日から同法を施行する旨を告知した。

 こうして成立した『慈善法』は全12章112条から成る。同法は慈善組織を「法に基づいて成立し、本法の規定に合致し、社会に向けて慈善活動を展開することを主旨とする非営利組織」と規定し、その形式は基金会、社会団体、社会サービス機構などと限定した上で、慈善組織としての公的な登録が必要としている。このため、慈善組織として認定されていない民間組織や個人は募金活動ができないことになる。これは大きな問題で、冤罪や迫害を受けている弱者の救済活動や弁護活動のための募金活動が違法となることを意味する。

 また、同法は「慈善組織が公開の募金活動を行うには、政府認定の資格を必要とする」と規定し、政府認定資格を持たない民間組織や個人による公開の募金活動<注1>は禁じられている。これには民間組織や個人による公開の募金活動を規制することにより、反政府活動の資金源を抑え込む目的が見え隠れする。もっとも、同法には慈善組織の管理費を10%に限定するとか、慈善組織に定期的な会計報告を義務付けるなど条項が含まれ、募金の使途を明らかにする努力は認められるものの、慈善法が一党独裁強化の手段に使われることが懸念される。

<注1>公開の募金活動には、募金箱の設置、チャリティー活動、テレビ・ラジオ・出版・ネットによる募金活動などが含まれる。

前置きはさて置き、本題に入る。『慈善法』の成立からわずか2週間後の3月30日の夜、インターネットの掲示板にハンドルネーム“中国可信的政界人士(中国の信用できる政界人)”と名乗る人物が、「慈善家として名高い“陳光標”が詐欺などの犯罪容疑で先ほど逮捕された」との情報を書き込んだ。この書き込みはネットユーザーの注目を集め、30日当夜および31日に“微博(マイクロブログ)”やSNSの“微信(WeChat)”を通じて全国へ伝えられ、大きな話題となった。

逮捕は誤報も、やつれた表情で

 しかし、31日に北京紙「新京報」の記者が陳光標の経営するリサイクル企業“江蘇黄埔再生資源利用有限公司”(以下「江蘇黄埔公司」)へ電話を入れて事の真相を問い合わせると、電話に出た人物は「陳光標は上海へ出張中であり、連絡が取れないとか逮捕されたというようなことはない」と答えた。そこで、同記者は陳光標に連絡を取り、ウェブカメラを通じてインタビューを行ったが、ベッドのヘッドボードにもたれかかり、青と白の格子縞のパジャマを着た陳光標は、「私が逮捕されたという噂は聞いているが、別にどうということはない」と述べて、自らの健在を誇示した。

 但し、ネットでこのインタビューを見たネットユーザーたちは、画面に映し出された陳光標の痩せてやつれた表情を見て、何かあるに違いないと想像をたくましくした。それもそのはずで、かつてははち切れんばかりに福々しかった陳光標の顔はげっそりと痩せ落ちていたし、俺様はと周囲を睥睨(へいげい)していた眼差しは弱々しいものに変わっていたのだった。あるネットユーザーは、痩せた陳光標の姿に“薄煕来”事件に連座して逮捕された富豪“徐明”<注2>が裁判中に見せた痩せ衰えた姿を重ね合わせ、陳光標にも近々何事(逮捕?)かが起こると予想を立てた。この予想が的中するかどうかは不明だが、ネットユーザーがそう考える理由は何なのか。

<注2>薄熙来は2013年9月に汚職で無期懲役の判決を受けた。徐明は薄熙来を支援した富豪。徐明は2013年に贈賄罪で懲役4年の判決を受け、2015年に服役していた刑務所で急死した。享年44歳。

それでは陳光標とはいかなる人物なのか。

東日本大震災後に救援来日、売名との非難も

【1】陳光標は日本とも無縁ではない。2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北地方と関東地方の太平洋沿岸に甚大な被害をもたらした。日本で大地震と津波による大災害が発生したことを知ると、陳光標はその日のうちに救援隊をひきつれて日本へ向かった。彼は日本に到着すると、スーパー6軒を巡って、ミネラルウオーター、懐中電灯、食品、衛生用品などの物資を1300万円分買い集め、中国国旗を掲げた5台の小型トラックを連ねて、中国の民間救援隊として千葉、茨城、福島3県の沿海地区にある被災地を回り、救援物資を配布した。この事実は中国のみならず、日本のメディアでも報道された。しかし、被災地訪問時の陳光標はブランド服にピカピカの革靴といういでたちで、自分が被害者を救助する姿やごみを運ぶ姿の写真を撮影することに情熱を傾け、これらの写真をネット経由で見た中国のネットユーザーからは明らかな売名行為と揶揄され、非難された。

【2】さて、江蘇省の北部に位置する“宿遷市”は、前漢の初代皇帝となる“劉備”と天下の覇権を争い、「西楚の覇王」と号した“項羽”の出生地として知られる。その宿遷市の片田舎にある貧困な農民家庭に5人兄弟の1人として、1968年7月に生まれたのが陳光標(47歳)であった。当時は中国全土を揺り動かした「文化大革命(1966~1976年)」の混乱期で、陳光標の実家は極度の貧困状態にあり、陳光標が2歳の時に兄と姉を飢餓で亡くした。この恐ろしい記憶が陳光標に「自力で運命を変え、必ず貧困を抜けて金持ちになる」という信念をもたらし、後に慈善家として貧困者や被災者を支援する基礎となった。

【3】陳光標のその後の経歴は以下の通り。すなわち、1990年に江蘇省の“南京中医薬大学”を卒業。卒業後は一旦実家へ戻るが、1991年に“南京市”へ出て金儲けの方策を練る。1997年、陳光標にとって最初の創業企業である“南京金威利電子医療器械有限公司”を設立。その後、1998年から2001年までの4年間に“南京大学”のエグゼクティブMBA修士課程を修了し、南京大学商学院に学び工商修士を取得。2003年、陳光標にとって事業の中核となる江蘇黄埔公司を設立。2008年、“清華大学”経営学院のエグゼクティブMBA学位を取得。

 南京中医薬大学を卒業したことは本当かもしれないが、南京大学のエグゼクティブMBA修士課程修了、南京大学商学院の工商修士取得、さらには清華大学経営学院のエグゼクティブMBA学位というのには疑問が残る。エグゼクティブMBAはカネさえ出せばだれでも取得できるとも聞く。また、南京大学商学院の工商修士がビジネスの片手間に取得できるとは思えない。ショーン・マクアードル川上氏と同様に学歴詐称の可能性も考えられる。また、南京市の医療機器業界に詳しい人によれば、陳光標が最初に創業したという南京金威利電子医療器械有限公司という会社の名前は聞いたことがないとのことで、実在したかどうかは極めて怪しい。はっきり言って、経歴のほとんどが詐称の可能性が高い。

【4】陳光標が表舞台に登場したのは、2008年4月26日だった。この日、中国政府“民政部”などの党・政府機関が指導し、“中国社会工作協会”が主催する「2008年中国慈善ランキング」の表彰式が開催され、陳光標は「中国慈善家ランキング」の第1位を意味する“首善(トップ慈善家)”に選ばれて表彰を受けた。2007年を通じて陳光標が個人で寄付した資金や資材の総額は1億8100万元(約32億5000万円)であり、過去5年間累計の寄付総額は4億7500万元(約85億5000万円)とされ、その寄付の方式は慈善組織を経由せず、被支援組織に直接寄付するものだった。

慈善家ランキングでは「対象外」

【5】翌年の2009年4月に発表された「2009年中国慈善家ランキング」では、陳光標は“首善”は逃したものの第2位に選ばれ、最高の賞である「最も影響力を備えた中国の慈善家」という称号を獲得した。2008年の陳光標の寄付額は2.1億元(約37億8000万円)であった。2010年4月に発表された「2010年中国慈善家ランキング」では、再び“首善”に選ばれた。陳光標は2008年5月12日に発生した“四川汾川大地震(四川大地震)”の被災者の救援に活躍し、“全国抗震救災模範(全国震災救援模範)”に選出され、過去10年間で総額8.1億元(約145億8000万円)もの資金や資材を寄付していることが高く評価されたのだった。また、陳光標は2010年9月に、自分が死んだら50億元(約900億円)以上に上る全財産を社会に寄付すると宣言した。

【6】ところが、その翌年の2011年4月に発表された「2011年中国慈善家ランキング」には陳光標の名前は無かった。この点について主催者の中国社会工作協会は、陳光標の寄付は現金や現物が多く、しかも被支援組織に直接寄付しており、その事実を確認することが困難であるため、今回の中国慈善家ランキングでは陳光標を選出の対象外としたと述べた。要するに、主催者がようやく陳光標が行ったとする寄付行為および寄付金額の信憑性に疑問を持つようになり、慈善家選出の候補者リストから陳光標を除外したというのが実態だった。陳光標は、「寄付行為は自分が30歳だった1998年から始めたもので、2010年までの寄付総額の累計は14億元(約252億円)に達している」と豪語したというが、どう見ても眉唾らしい。

【7】陳光標はかつてメディアに対して、江蘇黄埔公司の営業収入は、2004年が59億元(約1060億円)近くだったが、2006年と2007年の営業収入は平均して90億元(約1620億円)を超えたと述べたことがあった。しかし、これに疑問を感じたメディアの記者が江蘇省政府の関係部門が発表した「江蘇省民営企業上位100社ランキング」を調べたところ、第100位企業の営業収入は、2006年が19.7億元(約355億円)、2007年が31.7億元(571億円)で、90億元を遥かに下回っていたし、上位100社には江蘇黄埔公司の名前は無かった。

【8】記者が企業を監督管理する“工商行政管理局”の資料を調べたところでは、江蘇黄埔公司の業績は、2003年が販売収入738万元(約1億3280万円)、利潤309万元(約5560万円)に過ぎず、2004年から2009年までの6年間は連続の赤字で、2009年時点における累積赤字は1696万元(約3億530万円)に達していた。また、販売額は2007年が920万元、2008年が4229万元、2009年が3296万元に過ぎなかった。どこから見ても、陳光標が述べた江蘇黄埔公司の営業収入は誇大であり、陳光標が寄付したとする金額を捻出できるとは思えなかった。ましてや、1998年から2010年までに累計14億元もの寄付を行ったという話を裏付ける証拠はどこにも無かった。

【9】その陳光標の名が世界に知れ渡ったのは、2014年1月だった。彼は米紙「ニューヨーク・タイムズ(NYT)」の買収を目的に訪米したが、肝心のNYTが身売りの計画はないとして面会を拒否したことで、買収を断念した。さらに、2014年6月に訪米した際は、250人のホームレスを高級レストランに招待するというパフォーマンスを行ったが、参加したら1人当たり300ドルを渡すという約束を反故にして大きな騒動を巻き起こした。また、この時期、陳光標が国連から「世界一の善人」という認定書を受領するということが話題となったが、国連(United Nations)とは異なり、最後の“s”が無い“United Nation”というインチキ団体の認定書であることが判明し、そのために3万ドルを支払ったと正直に告白した陳光標は笑い者にされた。

江沢民一派、本当に逮捕も?

 民政部などの党・政府機関が指導する「中国慈善ランキング」において、陳光標が2008年および2010年の「中国慈善家ランキング」で“首善”に選出されたのはどうしてか。上述した14億元もの寄付が誇大広告であったとしても、陳光標が四川大地震や東日本大震災などの被災地に出向いて救援活動を行っていたことや貧困者の救済を行っていたことは事実である。それならば、そうした救援活動や救済の費用はどこから来たのか。彼が経営する江蘇黄埔公司にはそれだけの能力が無い以上は、背後に支援者が存在するとしか考えられない。

 インターネットの掲示板に書き込まれた「慈善家として名高い陳光標が詐欺などの犯罪容疑で先ほど逮捕された」との情報が今後正しいものになるかどうかは分からないが、“習近平”政権が打倒しようとしている政敵の“江沢民”が陳光標の後ろ盾兼支援者だと考えれば、当該情報が今後起こることの先ぶれだとしても納得が行く。陳光標は今後どうなるのか。中国国民は今後の動向に注目している。

100 renminbi

ZAKZAK記事

「パナマ文書」が中国の習近平政権を揺さぶっている。習主席の義兄に続き、現役最高幹部2人の親族がタックスヘイブン(租税回避地)の法人を所有していたことが発覚。権力中枢の現役常務委員7人中3人の親族に「資産隠し」疑惑が浮上し、「反腐敗運動」で政敵を粛清してきた習指導部の正当性が根本から疑われる事態となった。国内で厳しい情報統制を敷くが、「文化大革命以来の内紛になる」との指摘もある。5月の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)でも回避地問題が厳しく追及されるのは確実だ。  巨大企業や富裕層、権力者らの税逃れや資産隠しに利用されているとの指摘がある租税回避地の法人設立を援助するパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から内部文書が流出した。  この「パナマ文書」を共同通信も参加する「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が分析したところ、中国共産党序列5位の劉雲山(りゅう・うんざん)政治局常務委員と、同7位の張高麗(ちょう・こうれい)筆頭副首相の親族の法人利用が明らかになった。  劉氏の義理の娘、賈立青(か・りっせい)氏は、回避地の英領バージン諸島に2009年に設立された法人の取締役で株主だった。また張氏の義理の息子、李聖溌(り・せいはつ)氏はバージン諸島の3法人の株を保有していた。

すでに習主席の義兄もバージン諸島のペーパーカンパニーの所有者になっていたことが判明。現役常務委員7人中3人の親族がそろってパナマ文書に名を連ねた。  現役以外では、江沢民元国家主席に近い有力者の曽慶紅(そう・けいこう)元国家副主席や賈慶林(か・けいりん)全国政治協商会議前主席、李鵬元首相、胡耀邦元総書記、さらに中国建国の父として知られる毛沢東元主席の親族も回避地法人の株主となっていた。  歴代の中国共産党指導者の親族が、不透明な金融取引の温床とされ、資本主義の暗部ともいえる回避地を利用しているというのは不可解だが、とりわけ「トラもハエもたたく」と反腐敗運動を進めてきた習指導部にとっては大きな痛手だ。  経済が減速する中、当局は社会の不満が習指導部に向けられる事態を懸念しており、疑惑を徹底的に黙殺する構えだ。 中国当局は文書について厳しい報道規制を敷き、国内メディアは中国関係の部分を報じていない。インターネット上には批判が書き込まれ、次々と削除されている。  6日夜には、習主席らの親族の回避地利用を伝えたNHKのニュース番組が3回にわたって計約4分間、中断。画面が真っ暗になり音も聞こえなくなった。  習主席らの問題など中国に関する部分を中断した一方で、アイスランドのグンロイグソン首相が辞意表明に追い込まれたとの部分は中断されておらず、習指導部は、みずからのスキャンダルに神経をとがらせている様子がうかがえる。7日昼のNHKのニュース番組でも同様の内容が数分間にわたり中断された。

中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏は「習政権は反腐敗運動で中間層以下に圧倒的な人気があり、国民は政権のスキャンダルを望んでいない。在外資産をめぐる報道は過去にもあったが、批判の声が巻き起こるといったことはなく、今回も政権に大きな痛手を与えることはないだろう」とみる。  一方、「パナマ文書を引き金に文化大革命以来の内紛に突入する可能性がある」と語るのは、国際政治学者の藤井厳喜氏。「火種の一つが党内闘争だ。習政権は自身の派閥を増やす目的から海軍と空軍の強化に乗り出し、その意欲の表れとして、南シナ海への進出が行われている。一方で、予算と人員の削減が行われた陸軍には不満が渦巻いている。反腐敗運動で利権を失った派閥の反発も高まっており、パナマ文書は彼らがクーデターを起こすきっかけを作ったともいえるだろう」と分析する。  5月の伊勢志摩サミットでも、税逃れなど回避地問題が議題となる方向になった。習政権の内憂外患が強まりそうだ。

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