『郭文貴のVOAインタビューを中断させたのは誰か “秘密”抱えて米国に逃げた「闇の政商」を巡り、米中が駆け引き』(4/26日経ビジネスオンライン 福島香織)について

4/24勝又壽良ブログ中国、「北朝鮮問題」米国が貿易赤字との取引を要求「即OK」

 中国は現金なものだ。米国トランプ大統領が4月12日、下記のように「北朝鮮問題を解決してくれるならば、対中貿易赤字の処理について考慮して良い」とのバーター取引を申し込んだ。中国は、この取引に即反応している。背に腹は代えられないのだ。

具体的には、中国国際航空の北朝鮮乗り入れ中止と中国旅行社による北朝鮮旅行の扱い中止である。北朝鮮は、貴重な外貨獲得において、観光客のウエイトが高かっただけに、受ける打撃が大きい。これは手始めである。本丸は、中国が北朝鮮への原油供給を止めるなど、決定的な対応策に出るか、である。

米国は中国を裏操作

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(4月13日付)で、「トランプ氏、北朝鮮問題で協力なら中国に有利な取引提示」と題して、次のように報じた。

(1)「ドナルド・トランプ大統領は12日、中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮の脅威に対処する上で協力を得られるのであれば、その見返りに貿易交渉で有利な条件を申し出たことを明らかにした。トランプ氏は先週の習氏との会談に言及し、『“ご承知のようにわれわれは(現行の貿易赤字を)やり過ごすしない”と習氏に伝えた』と指摘した一方、『 “だが素晴らしい取引をしたいかね。北朝鮮問題を解決することだ”と持ちかけた。それなら、貿易赤字を受け入れる価値がある』と述べた」。

このWSJの記事を読むと、トランプ氏が習氏に向かって一方的に取引を持ちかけている様子がわかる。中国の対米貿易黒字(モノの貿易)は、2016年で3470億ドルに達している。米国の貿易赤字全体に占める比率は47%にも上る。トランプ氏からこの現実を突き付けられると、強面の習氏といえども抗弁はできにくい。中国は、管理型変動相場制で政府が介入している。ここを衝かれるとひとたまりもないのだ。

利に賢い中国のことだ。米国が、3470億ドルの対米貿易黒字と引き替えにしてくれるならば、これまで散々手を焼いてきた北朝鮮へこれ以上、義理立てすることもない。そういう考えが出てきても可笑しくないはずだ。米国は、北朝鮮の体制転換に関わる意志がないことも表明している。となるとこの際、米国による取引の誘いに乗って、北朝鮮の非核化に一肌脱ぐ気持ちになったのだろう。

それにしても中国は、露骨である。自らの影響力を発揮すれば、北朝鮮の核開発を阻止できる環境下にあった。それをしないで放置していたのだ。北朝鮮の核技術は中国から流れたと指摘されている。中国人民解放軍は、江沢民一派の支配下で北朝鮮と密接な関係を持ってきたのだ。特に、北朝鮮の鉱物資源輸出で江沢民一派は莫大な利権を握っているとされる。習氏にとっては、政敵の江派を一網打尽にするには、またとない機会かも知れない。北朝鮮の核開発阻止は、国連の共通認識である。中国はそれを知りながら、北朝鮮の核開発を実質的に放置していたのだ。

中国は土壇場に来て、米国から持ちかけられた「取引条件」に乗って北朝鮮制裁を始める。どこまで信頼できるのか、分からない部分もある。だが、米国もしたたかである。「成功報酬」という条件を付けているのだ。中国が、北朝鮮に原油輸出を禁止する。北朝鮮国民の出稼ぎを禁じる、などの経済的な締め付けを行えば、核開発資金を杜絶できる。最終的に北朝鮮が核放棄するところまで行くならば理想的だが、そう簡単に行くはずもない。それには先ず、北朝鮮の政変を前提にする。現状で、これを話題にすることは不可能である。

『朝鮮日報』(4月14日付)は、「中国、北朝鮮の核問題で米国と取引、苦悩深める」と題して、次のように伝えた。

この記事では、中国が米国から「請け負った」形になっている北朝鮮の核・ミサイルの開発阻止に名案がないことを取り上げている。中国が韓国に接近し過ぎて、根強い不信を植え付けてしまったのだろう。故金正日氏は、「中国を信じるな」と正恩氏に繰り返し言っていたという。今さら、手のひら返しで北朝鮮に種々、「アドバイス」しても聞き入れてくれない土壌ができてしまった。

(2)「中国の公式メディアは4月13日、トランプ米大統領が中国を為替操作国に指定しない見通しだという点を大きく伝えた。しかし、トランプ大統領がその見返りとして、習近平国家主席に『北朝鮮の(核・ミサイル)問題を解決しろ』と告げたいわゆる『ビッグディール』を持ちかけた事実は報道しなかった」。

中国はメンツの国である。「対米貿易黒字」削減と引き替えに、北朝鮮の核放棄の説得役に回っていることなど、恥ずかしくて言えるはずもなかろう。「大国のメンツ」は丸つぶれである。これまで計算尽くで来た中国にとっては、一大試練に違いない。

(3)「中国外務省傘下の国際問題研究院関係者は12日、北京で開かれた外国人記者への説明会で、『外部では中国が北朝鮮に強い影響力を行使できると言うが、現実はそうではない。中国の言葉が全く通じない状況だ』と指摘した。中国人民大の時殷弘教授も『(中国が)原油供給を中断したからといって、金正恩氏が核開発を放棄する保証はない。原油を断てば、米国は別の要求で中国に圧力を加えることになる』との見方を示した」。

朝鮮戦争で、中朝関係は「血の同盟」となった。中朝はともに韓国を侵略した間であるからだ。普通の感覚ならば、中国が北朝鮮をさしおいて、韓国と友好関係を深めることは、一種の裏切り行為であろう。中国は、鄧小平時代にそういう酷い仕打ちしているのだ。この歴史的にもつれた糸をほどいて、核開発放棄をさせることは至難の業であろう。しかも、習近平は、北朝鮮と関係の深い江沢民一派を追放している。二重、三重の意味で中朝関係を元に戻すことは困難に違いない。

(4)「一方、『環球時報』は同日の社説で『中国が北朝鮮の政権の安全を保証するから核開発を中断し、北朝鮮は開放の道を進むべきだ』と求めた。中国公式メディアが金正恩政権の維持保証に言及し、北朝鮮に核開発の放棄を求めたのは異例だ。同紙は、『北朝鮮の核活動に今後も耐えることはできないという点で米中の共通認識が高まっている』とし、『核を捨て中国と共に開放の道を歩むことが北朝鮮にとって最善の選択だ』と主張した」。

習近平氏は、国家主席に就任して以来、一度も北朝鮮へ足を運んでいない。韓国には2014年に行っている。朝鮮は、「恨み」の民族であるだけに、北朝鮮がこの屈辱を簡単に忘れまい。北朝鮮を国家として扱わず、「属国」扱いした反発もあるだろう。これまで中国は、北朝鮮の核開発をどのように終息させる積もりだったのか。多分、青写真もなく既成事実を積み重ねていけば、米国も認めざるを得ないと高を括っていたのだろう。ちょうど、南シナ海の島嶼占領と同じ感覚である。世界中から批判されても、既成事実を作った方が勝ちという「泥棒的」な考え方だ。

(5)「中国の軍事専門家、李傑氏らは香港紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』の取材に対し、『北朝鮮と中国は1961年に“朝中友好協力相互援助条約”を結んだが、北朝鮮が核兵器を開発するならば条約を破棄する。戦争が起きても中国が北朝鮮を軍事的に支援することは難しい』と述べた」。

この考えは極めて甘い。地政学的視点から、人民解放軍が黙っているはずがない。北朝鮮が敗北して、米国の支配下に組み込まれる事態を想定すれば、習近平氏は国家主席の座を追われるだろう。習氏としては、戦争を引き起こさないことを前提条件に、北朝鮮を説得することだ。失敗すれば、習氏の権威は著しく低下するであろう。「緊褌(きんこん)一番」の大勝負になる。

北朝鮮説得が失敗すれば、対米貿易問題が再燃する。膨大な貿易黒字を稼ぎ出している米国と貿易戦争になれば、中国経済は大きく傾く。習氏は、人生最大の勝負どころになった。

習氏が下働き役へ

『中央日報』(4月14日付)は、「『貿易プレゼント』を与えたトランプ氏、習近平氏から北核解決の約束を受けたか」と題して、次のように伝えた。

この記事を読むと、米中間での北朝鮮問題をめぐる交渉では、トランプ氏が優位な交渉を進めていることを窺わせている。中国は、最終的に北朝鮮の核開発放棄を請け負った形になった。その見返りは、対米貿易黒字問題で米国からどれだけの譲歩を勝ち得るか。そういう関係に成り下がった。世界は、北朝鮮問題をめぐった米中の綱引きが始まり、中国が不利な立場に追い込まれている実態を理解していないようだ。

中国共産党にとっては、経済成長が最大の御旗である。経済が減速すれば、社会不安を呼び込んで共産党政権の正統性に傷がつく。米国から対米貿易黒字の圧縮を迫られることによって、経済成長率が一段の減速を余儀なくされる受け身の立場だ。こうなると、中国は北朝鮮問題で相当に譲歩して、米国の厳しい貿易黒字削減要求を軽減させなければならないのだ。

北朝鮮問題の後は、南シナ海の軍事基地の撤退問題。さらに、尖閣諸島での日本領海侵犯問題も取り上げられるというように、中国は米国から外交的に押しまくられる公算が大きくなる。私は、米国の対中貿易赤字問題解決が、諸々の中国をめぐる外交懸案とリンクされる時代が来たと見るのだ。これまで、考えられなかった歴史的な大転換である。

(6)「北朝鮮問題をめぐる米中間『ビッグディール』の輪郭が明らかになっている。米国が貿易を中国に譲る代わりに、中国に北核問題を解決できるほどの強力な圧力を一任するということだ。北京のメディアでは、『北核の対処で米中間コンセンサスが拡大している』との声も出ている。トランプ氏が貿易赤字を甘受するという『度量の大きい譲歩』をしたとすれば、それだけ破格的な措置を中国に要求するのが当然の手順だ。習主席が4月13日、トランプ大統領に電話をかけ1時間以上『電話会談』を行ったのもその一環だ」。

中国にとって、最も恐れているのは「トランプ・ツイッター」であろう。トランプ氏の感情を損ねるような振る舞いをすると、「ツイッター砲」が炸裂する。それは、中国国内での習氏の権威を傷つける。今秋の19回党大会までは人事の季節であり、習氏の立場が少しでも揺らいでは困るのだ。トランプ氏の機嫌を損じないように、習氏は細心の注意で臨まなければならない。従来の傲慢な習氏の振る舞いは、とうてい許されないはずだ。主客転倒が起こっている。

(7)「トランプ氏はこの日、『(今後の)多くの措置にどのようなものがあるか、私は知っている』とした。習主席がすでに色々な措置を耳打ちした可能性も提起されている。トランプ氏は電話会談の内容も公開した。『あなた(習主席)はそのような国(北朝鮮)に核や核兵器を持たせてはならない。空母カールビンソンが韓半島(朝鮮半島)に移動したのは、北朝鮮のさらなる行動を阻止するためだ。あなたが金正恩(キム・ジョンウン)委員長に米国は空母だけでなく、原子力潜水艦も持っていることを知らせよ』。『軍事オプション』も依然として使えるカードであるとのことをにじませ、早急に措置を取るように圧力をかけたわけだ」。

習氏は、トランプ氏に対して北朝鮮問題で詳細な約束をしているようだ。つまり、北朝鮮の非核化の実現の約束をしているとも思われる。トランプ氏は、平和的な手段で実現できなければ、軍事力使用も臭わせている。習氏としては、軍事力使用を絶対に避けたいに違いない。これまで、中国は北朝鮮問題に対して、真面目に取り組まずに放置していた。そのツケが中国に回ってきたのだ。トランプ氏は、この外交戦略が成功すれば大変な業績になる。

(8)「今後のカギは中国が実際の実効的な対北朝鮮圧迫の措置をいつ、どの程度に取るかということだ。トランプ大統領は4月12日、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長との共同記者会見で『習主席が北朝鮮問題についてわれわれを助けたがっていると思う。彼は正しいこと(right thing)をしたがる。昨日や今日、北朝鮮の石炭を積んだ数多くの船が中国に拒否されて(北朝鮮に)戻った。これは大きな動き(step)』と言った」。

北朝鮮から中国への石炭船は、北朝鮮へUターンさせられている。これは、目に見える中国による北朝鮮への経済制裁第一弾である。

(9)「ワシントンの外交街では、北朝鮮が6次核実験に踏み切る場合に中国が取る措置として

①対北朝鮮原油供給網の遮断

②自主的なセカンダリー・ボイコットに準ずる対北朝鮮制裁の実施

③中国内の北朝鮮労働者の雇用禁止

などの案が取り上げられている。だが、中国が時間をのばしたり、トランプ氏の期待に応えられないカードで対応したりする場合、対北朝鮮解決は複雑になる公算が大きい。また、北朝鮮が米中の共同作戦を意に介さず核実験を継続する場合、事態は新しい局面を迎える可能性がある」。

北朝鮮が第6次の核実験に踏み切れば、次のような経済制裁が強化されると見られる。

①対北朝鮮原油供給網の遮断は、北朝鮮のエネルギー源を止められるにも等しいことで、北朝鮮には、ボディーブローどころか、死命を制する。中国が、早くからこれを行っていれば、ここまで事態は悪化しなかったはずだ。

②セカンダリー・ボイコットは、北朝鮮と取り引きする第3国金融機関による制裁を意味する。具体的には、北朝鮮の個人・ 団体・機関と取引する第三者に対する制裁を意味する。北朝鮮の最大貿易相手国である中国が事実上のターゲットだ。この事態になると、中国は米国との金融取引で重大な障害になる。落ち目の中国経済に対して、「北朝鮮負担」が重くのしかかってくる。

③中国内の北朝鮮労働者の雇用禁止は、北朝鮮の外貨獲得手段の一つが閉ざされることだ。北朝鮮は、労働者を海外に派遣してその賃金のほとんどが政府の収入として召し上げられている。その「労働者搾取」の機会が減れば、北朝鮮の外貨繰りは痛手になろう>(以上)。

本記事以降、①休止中の中朝間の航空運航は5月5日再開②中国での北朝鮮石炭船の荷下ろしがありました。でも、これは中国国内の権力争いと見えます。習近平にすれば、米軍が北を攻撃すれば、世界に無能の印象を与えます。面子丸潰れです。ただ、習は面子を取るよりは、江沢民派+瀋陽軍閥+金正恩を自ら手を汚すことなく排除できることを選ぶかもしれません。

4/26NEWSWEEK<アメリカが北朝鮮を攻撃したときの中国の出方 ── 環球時報を読み解く

2017年4月26日(水)17時00分

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)

米中両国が参加した環太平洋合同演習(2016年) Hugh Gentry-REUTERS

4月22日、環球時報は「ワシントンは北京に過分な期待をかけるが」という社説で、中国が軍事介入をするケースを書いている。それは中朝同盟を破った北への警告ととともに休戦協定を破った米国への警告とも読み取れる。

トランプ大統領に褒め殺しされて、窮地に追い込まれた習近平国家主席

社説の冒頭では概ね以下のように書いている。

――米大統領はツイッターで「中国は北朝鮮の経済的生命線だ。もし中国が朝鮮問題を解決しようと思えば、容易にできるはずだ」と書いている。トランプ大統領は彼独特のやり方で、北京に圧力を掛けている。ワシントンは北京が「手伝ってくれること」を鼓舞し、同時に北京が「十分には手伝えない時には」、ワシントンには別の選択があると言っている。北京は非常に困難な局面に追い込まれている。ピョンヤン(北)を説得しても言うことを聞かない。米韓双方に「双暫停」(北は核ミサイル開発を暫時停止し、米韓は合同軍事演習を暫時提秘する)要求を出しても、ワシントンもソウルも全く聞かない。トランプが言うところの「中国が北朝鮮問題を解決してくれるだろう」という言葉と中国が希望する解決方法の間には、あまりに大きな違いがあるのだ。(ここまで引用)

では、その違いはどこにあるのだろうか。

まず米韓合同軍事演習は、朝鮮戦争の休戦協定(1953年7月)に違反する。なぜなら、休戦協定の第四条第60節には「休戦協定締結後、いかなる他国の軍隊も三カ月以内に南北朝鮮から撤退すること」と書いてある。中国の軍隊は1954年から58年までの間に完全撤退した。しかし米軍は今もなお撤退していない。それどころか軍事演習をさえしているのが現状だ。

第60節には、そこに書いてある内容を実行するためにハイレベルの政治会談を行うこと、という記述があるが、54年にジュネーブで開催された政治会談を、米国だけがボイコットしたままだ。

実は、この現状に対する中朝の不満は普通ではない。

その意味で、中朝間には共通点があることは、ある。

しかし、今や米国と「新型大国関係」を築きたいと思っている中国にとって、「米中蜜月」は決して手放したくない「宝」のようなものだ。だから文章はやんわりとしているが、米韓に「悪いのはお前たちだろう」と言いたい気持ちが滲み出ている。

北が新しい核実験をやれば、中国は遠慮しない

社説は続く。

――北朝鮮の核施設は中国のすぐ近くにある。放射能汚染を受ける可能性が非常に高い。それが防げない状況が来たら、中国は遠慮しない。中国は国連安保理の決定に従い、さらなる厳しい経済制裁を北朝鮮に加えていくことになるだろう。北朝鮮への石油の供給を大幅に減少させるというのは、その対応の一つだ。完全に石油を断つことは北朝鮮に人道主義的な災難をもたらすので、その最低ラインは守らざるを得ないが、石油を断つ程度がどこまでかは、国連安保理が決める。工業システムも打撃を受けるだろうが、ピョンヤンの自業自得だ。

ただし、ここまでの厳格な制裁をしても北朝鮮の核保有を止めることができないとすれば、その遠因は米韓にあることを、米韓は反省すべきだ。もしワシントンが反省を拒絶し、北朝鮮に武力行使をするならば、朝鮮半島は戦争という新しい段階に突き進むだろう。中国は何としても、戦争には反対する。(ここまで引用)

核・ミサイル施設へのピンポイント攻撃に関しては容認する

つぎに、日本人が最も気になる中国の軍事介入に関して考察する。

社説では以下のように書いている。

――戦争が起こることには反対するが、しかし万一戦争が始まった時には、中国はどのような立場を取るかに関して、米朝に通報する。もし北朝鮮が核・ミサイルの活動を展開し続け、米国がそれらの施設に外科手術的(=武力的)攻撃をしたならば、中国は(戦争行為をしたことに対して)外交的抗議を表明するだろうが、軍事的介入はしない。ワシントンは北朝鮮がソウル地区に報復的攻撃をするであろうリスクを十分に考えなければならない。これらのリスクは米韓にとって耐え難いほど重いものとなるだろう。(ここまで引用)

この部分に関して読み解くならば、以下のことが言える。

もし4月6日、7日の米中首脳会談とその後の一連の両首脳による電話会談がなかったら、これまでの中国ならば、弾丸の一発でも米国が北朝鮮に打ち込もうものならば、必ず激しい抗議をして、何らかの軍事的報復措置を取っただろう。そのときには中朝同盟(中朝友好協力相互援助条約)があることを理由として、部分的攻撃であったとしても北朝鮮側に立ち、何らかの軍事介入をしていたはずだ。

いまピンポイントなら、「軍事的介入をしない」と宣言できるのは、米中首脳会談により「米中蜜月」状態が形成されたからである。

トランプ大統領のシリア攻撃があり、トランプ大統領がそれを容認した習近平国家主席を「気に入った」という、「劇的変化」がもたらしたものと言っていいだろう。

中国も北朝鮮の核・ミサイル開発には徹底して反対している。だから、米国がその施設のみをピンポイント的に破壊するのなら、武力行使には反対だが、中国は黙認するということである。

米韓が38度線を越えたら中国が軍事介入する

最も厳しい最終段階を社説はつぎのように述べている。

――ひとたび米韓軍が38度線を越えて北朝鮮への地上の侵略を行い、直接北朝鮮政権を転覆させたならば、中国は直ちに必要な軍事介入をする。われわれは絶対に武力的手段を通して北朝鮮政権を転覆し朝鮮半島を統一するような事態は許さない。この点に関しては、北京はワシントンとソウルに明確に言っておく。(ここまで引用)

問題は、最後のこの部分だろう。

どんなに米中蜜月を演じても、中国には絶対に譲れない一線がある。

朝鮮半島を米韓が統一して「民主主義政権」を米国主導で形成することだけは、絶対に認めない。陸続きに米軍がいるなどということを認められるはずがない。

米中蜜月を演じたのは、「北朝鮮に対して示した威嚇」だったが、この最後の「米韓が38度線を越えたら中国が軍事介入する」という宣言は、「米国に対する警告」だ。

中国はなぜ北の核ミサイル開発には絶対反対なのか?

中国は北朝鮮の核・ミサイル開発には一貫して断固反対している。

理由としては3つほどある。

1. いつ中国に向けてくるか分からないので、中国に脅威を与え、放射能汚染にもさらされる。

2. 中国は中国共産党による一党支配体制を維持したいので、地域を不安定化させることには絶対に反対。

3. これが最も重要だが、北朝鮮が核を保有すれば、韓国も保有しようとし、必ず「日本だけ持ってないのは安全保障上危険だ」として、日本が核を持とうとする。それだけは許せない!

中朝国境に集中配備されているという中国軍の目的は

なお、中朝国境周辺に中国軍が集まり臨戦態勢に備えているという情報があるが、外交部や国防部のスポークスマンは否定している。軍事機密なので漏らさないだろう。しかし中国軍を集中的に配備する目的は、北朝鮮の暴発に備えるためであって、米韓の開戦に備えるためではない。

全面戦争は「絶対に」あってはならないと、中国は思っている。

中国はいま米国と戦うつもりはなく、あらゆる手段を駆使して、戦争を食い止めるだろう。

中国が望んでいるのは「対話」(六者会談)であり、米朝が「休戦協定を平和条約に持っていくこと」である。そうすれば、米軍が韓国に駐留する正当性がなくなり、北朝鮮に核・ミサイル開発を中止するよう、中国も説得できるようになる。

休戦協定の冒頭には「最終的な平和解決が 成立するまで、朝鮮における戦争行為と、あらゆる武力行為の完全な停止を保障する」旨の文言がある。

それを破っているのは米韓だという、強い批判が中国にはある。

朝鮮戦争において休戦協定を結ぼうと、連合国を代表する米国が言い出した時、韓国の李承晩大統領がどうしても承諾しなかった。なんとしても韓国が朝鮮半島を統一するのだと言い張った。そこで米国はやむなく「米韓相互防衛条約」を締結することを約束。その上で休戦協定を結んだのだから、最初から矛盾があった。

その矛盾が、こんにちの朝鮮半島問題を生んでおり、根本的矛盾を引きずっているのが北朝鮮問題であることは、客観的事実として認めなければなるまい。

その事実を直視する勇気を日米韓が持ったときに、初めて北朝鮮問題は解決する。>(以上)

上記記事にあるように、環球時報は「米軍の空爆は認めるが地上戦は認めない」という主張です。金の斬首は認めるけど、38度線を越えての進出は認めないという事です。戦争が中国にとってのメリットだけで終わるかどうかですが。米国は金を斬首した後の北の管理も考えているのでは。中国を主体とした国連管理になるのかどうか。韓国大統領選は文在寅が安哲秀を大差で引き離しています。従北派として有名な文が大統領になるのを米国は傍観するのかどうか。文は戦時作戦統制権を米国に返還要求していますので、大統領選後、クーデターが起きるかもしれません。

今月末に米軍の北への攻撃態勢が整って、何もなしでは済まないでしょう。艦船等派遣で高いコストを払う見返りを北に求める筈です。一番の理想は金が亡命し、体制変換、核とICBM放棄という事です。でも、日本人はこの危機を自分の問題と受け止め、真剣に国の安全、憲法9条問題を考えて議論しなければ。いつまでも太平の世に浸っている余裕はありません。何も考えないとしたら、国民の義務を放棄するものです。

福島氏記事はボイス・オブ・アメリカ(VOA)の中にも中国のスパイが紛れ込んでいるという事です。報道の自由を標榜する米国で、今の米中外交を忖度して、郭のインタビューを途中打切りにすることはしないと思います。しかし、ICPOの総裁を中国が取ったというのはお笑い以外の何物でもないでしょう。暴力団国家で人権弾圧している国がです。ヤクザと目明しの二足の草鞋を履くというのは、日本では天保水滸伝の世界では。今日になってもそれが許されるというのは、やはり、国際社会というのはおかしいと思わざるを得ません。

トランプの出方は分かりませんが、郭を中国に引き渡すことはないと思います。令完成同様、中国を揺さぶる材料として利用価値がありますし、中国は賄賂社会であることも充分承知しているでしょう。こんなことで更に支持率を下げることもありません。トランプが北の後は中国と考えているのなら、G2を認めるようなことはしないのでは。

郭の発言は、秋の党大会人事に向けて、王岐山の留任をさせず、そう簡単に習の思い通りにはさせないという所でしょう。習と王の離間が図れれば良し、事実かどうかよりは、習へのダメージを狙ったものと見えます。

記事

このところ、闇の政商にして巨額汚職で国際指名手配となっている郭文貴の話題で国内外とも騒がしい。1月、華字ネットニュース明鏡ニュースのインタビューで、前中央規律検査委員会書記の賀国強のスキャンダルを暴露したことは、少し話題になったが、4月19日の米政府系ラジオのボイス・オブ・アメリカ(VOA)のインタビューでは、現役の中央規律検査委員会書記の王岐山のスキャンダルが飛び出した。しかも、スキャンダルが飛び出したところで放送が打ち切り。これは、のちのち米中関係に影響する可能性があるので、きちんと整理しておく必要がある。

ICPO総裁人事で中国が攻勢

郭文貴は北京五輪公園開発で暗躍した闇の政商であり、太子党の“ラスボス”とも呼ばれている元国家副主席の曾慶紅の腹心でもあった。すでに失脚した元公安副部長の馬建から習近平政権のスキャンダル情報を得て、そのまま米国に逃亡中だ。彼らのことについては、この連載コラムでも取り上げたことがあるので、参照にしてほしい(「米国を巻き込む習近平の権力闘争」)。

2015年春にいわゆる「馬建失脚事件」「郭文貴事件」が発生、私はこうした事件が、習近平による曾慶紅をターゲットにした権力闘争の一環と捉えて見ていた。習近平はオバマ政権に、米国に逃げ込んだ郭文貴や、令計画(失脚済み)の弟・令完成らを、汚職容疑者として引き渡すように求めてきたが、さすがに弱腰と呼ばれたオバマでさえ、彼らの引き渡しに応じなかった。中国側が勝手に私服警官を米国に送り込んで、彼らを探し始めたのが、オバマ政権の逆鱗に触れ、二人の引き渡し問題は暗礁に乗り上げた。曾慶紅も未だ失脚せずに健在である。米国がこの二人の持つ“スキャンダル”(が本当にあるなら)を利用すれば、習近平政権を揺るがすこともできる。なので習近平は焦っていた。

だが昨年12月に国際刑事警察機構(ICPO)の総裁にまんまと初の中国人を就任させたことで、情勢は習近平に利するように傾き始めた。中国はついに、ICPOに郭文貴の「国際指名手配書(赤手配書)」を出させることに成功したのだ。

その事実が明らかになったのが4月18日。それ以前に4月7日、マールアラゴで開かれた米中首脳会談で、習近平がトランプに対し、こう述べている。「中国政府は汚職取り締まりに全力で取り組んでいるので、汚職に関わる容疑者の送還や横領品の回収への協力してほしい」。これに対して、トランプは「汚職容疑者の摘発と横領品の回収に関する中国の取り組みを支持する。中国と協力し、両国関係にマイナスの影響を及ぼす要素を取り除き、米中関係のさらなる発展を遂げられるよう努力しよう」と答えている。この流れから考えると、トランプ政権は、ひょっとして郭文貴や令完成を中国へ引き渡すこともあり得るのでは、という気もしてくるではないか。

こうした状況で、おそらく郭文貴が焦ったのだろう。4月19日、VOAの衛星放送番組で、インタビューを生中継で受けることにした。中国問題に関心のある人々は、この中継に釘付けだった。この番組で、郭文貴がいよいよ、習近平政権のスキャンダルをぶちまけるのではないか、と期待したからだ。インタビューは全部で3時間、最初の1時間は生中継で、途中定時ニュースやCMを挟み、時間をおいて収録分を流す予定だった。

ところが、結論を先に言ってしまうと、このインタビューは1時間が終わり、残り2時間に入ったところで突然、VOA側の都合で、視聴者に何のことわりもなく打ち切られてしまったのだった。ちょうど、習近平が王岐山を信用しておらず、王岐山自身の汚職問題の調査をするように、側近の公安副部長の傳政華に命じて、その協力を傳政華が郭文貴に要請した、という話が終わったタイミングだった。あまりのことに、世界中のチャイナウォッチャーたちが騒然とした。

暴露話は本当か、打ち切りは誰の圧力か

私たちが知りたいことは主に二つある。一つは、習近平と王岐山の対立や、王岐山の汚職など郭文貴が番組で暴露した話は事実なのかどうか。もう一つは、インタビュー打ち切りは誰の圧力によって、誰が判断したのか。

打ち切られる前の部分のインタビューの内容もなかなか刺激的なので、少し紹介しておこう。

郭文貴によると、傳政華は郭文貴の家族や社員、資産を“人質”にとって、反腐敗キャンペーンの陣頭指揮をとる“中国の鬼平”こと党中央規律検査委員会書記の王岐山の家族のことを調査するように要求。王岐山の甥の“姚慶応”という人物が海南航空から借り受けている金や不動産、海外の預金の移動状況を調べるように、と命じたという。また、党中央政法委員会書記の孟建柱の複数の愛人についても調べるように要請したという。そして、この命令は習近平国家主席自ら、傳政華に下したものであり、習近平は王岐山と孟建柱のことを信用していないからこのような命令を下すのだと、傳政華は説明したという。

また、郭文貴は自分が、傳政華からゆすられていたことの証拠に、電話の会話の録音の一部を提供。その録音には、傳政華の弟と思われる人物・傳老三が、郭文貴に5000万ドルを要求、そうすれば中国国内に残る家族と社員を自由にしてやる、という会話が記録されていた。電話は途中で老三から兄、すなわち傳政華に替わったが、録音状況は非常に悪く、声だけではなかなか人物を判別できない。傳政華は、王岐山のプライベートジェットの登録番号やその他調査に必要な資料も提供してくれたという。時期については触れられていないが、事実なら、傳政華が公安副部長になった2013年8月から、馬建が失脚し郭文貴が習近平政権から追われる身になる2015年1月までの間の話となる。

郭文貴は、インタビュー中、国際指名手配になったことについて、自分はグリーンカード保持者で、複数の外国パスポートを持っており、長年、中国パスポートを使っていないことから、中国から国際指名手配される条件にあっていない、と主張。その一方、自分に汚職の実態を暴露されることを中国当局が恐れていることはわかっていたので、指名手配される心の準備は2、3年前からできていた、とも語った。だが、指名手配の根拠とみられる、馬建への6000万元の賄賂などについては、事実ではないと否定。自分がこの3年の間、FBIともCIAとも連絡を取り合う関係にあり、暗に米国の庇護下にあることを訴えつつ「私の弁護士団と相談して対応を考える」としている。

また自分が国家安全部に利用されていたと主張し、「国家安全部はビジネスマンをしばしば利用してきた」とも言う。国家安全部は郭文貴にパスポートを与え、外国の“要注意人物”に接触する任務を与えたという。具体例としては、習近平の委託を受けてダライ・ラマ14世に接触し、「ダライ・ラマの書いた孟建柱書記と習近平主席あての手紙を預かったこともある」という。

汚職問題ではなく権力闘争

さて郭文貴の話は事実なのか。これは何とも判断しにくい。姚慶応という人物の存在も裏がとれない。だが、口から出まかせばかりとも思えない。中国のハイレベルの政治家、官僚が汚職の一つや二つやっているというのは当たり前だし、中国人ビジネスマンが工作員として海外の民族運動組織や民主化運動家に接触していることもよく聞く話である。

だが、この件において、実のところ細部の事実の正確さは重要ではない。重要なのは、これは汚職問題ではなく、権力闘争であるという点だ。習近平は郭文貴の背後にいる政敵・曾慶紅を牽制する意味でも郭文貴を逮捕する必要があり、スキャンダルの暴露を抑え込まなければならない。一方、郭文貴は、背水の陣で習近平政権にスキャンダルを小出しにしながら、自分の身を守り抜かねばならない。矛先が、党序列一位で最高意思決定者である習近平にではなく、王岐山に向いているのは、習近平にメンツを与えて妥協を引き出すつもりかもしれない。

次に、誰がVOAにインタビューを中断させたのか、という問題である。要するに、米国政府が関わっているのかどうか。トランプ政権が、郭文貴をどう扱おうとしているのか、である。それによっては、習近平政権がひっくり返る可能性も、習近平政権の長期独裁に貢献する可能性もあるのだ。

送還されれば死刑の可能性も

中国外交部と駐米大使館がVOAに対して、番組の内容がどのようなものか説明を求めていることは、番組中、キャスターが漏らしている。だが、中国当局から圧力がかかるのは想定の範囲内だ。仮にも米議会からの資金提供も受けている天下のVOAが中国当局だけの圧力に屈することがあるだろうか。

華字ネットメディアの明鏡ニュースは、国務省やホワイトハウスがVOAに圧力をかけた形跡はなく、あくまでVOAのハイレベルの独自判断で打ち切りを決定した、という情報を出した。VOAサイドが国際指名手配者を擁護するように受け取られたくないと判断した、という見方だ。

だが、そこに米国が北朝鮮の核問題で中国の協力を強く要請しているという米中関係の成り行きが忖度されていない、とも限らない。

華字メディアの中では国際的にも非常に信頼されていたVOAは、このインタビュー中断で、いたくファンをがっかりさせ、メディアの信頼を落としてしまった。VOAともあろうものが、中国の圧力に屈するのか、と非難轟々である。

もっとも、今やメディアは既存のラジオやテレビ、新聞だけではない。郭文貴はインタビューが中断されて以降もツイッターで、中国共産党のハイレベルの汚職の実態を発信し続けている。「『反腐敗筆頭人物』はプライベートジェットにトップモデルを帯同している。そのモデルは1時間16万元で契約、飛行機の上で狂ったようにご乱交だ」などと、内容はだんだん下品なゴシップ調になってきているが。

中国国内では、中国メディアが郭文貴の汚職のものすごさをこれでもかと、一斉に報道している。もし、米国が彼を中国に送還することがあれば、死刑は免れ得ない。

かつて、同じようなパターンの事件があった。1999年に発覚した遠華事件(アモイ事件)と呼ばれる中国史上最大の汚職・密輸事件だ。詳しくは当コラムの「汚職摘発と政争はセットになっている」を参照してほしい。

主犯の頼昌星も郭文貴と同じように、軍の秘密工作任務を引き受けながらその特権を利用して大富豪となり、解放軍や党中央の幹部たちのスキャンダルをつかみ、汚職が発覚したあとは一早く、カナダに逃亡した。

郭文貴と決定的に違うのは、頼が逃げた先は、死刑も廃止された人道主義のカナダ政府の下であり、頼を中国に送還すれば死刑になるとわかっている以上は、中国への引き渡しに抵抗し続けてきたことである。胡錦濤が頼を死刑にしないと確約した2011年にようやく、中国への送還が実現した。ちなみに、胡錦濤はとり返した頼を、アモイ事件への関与が噂される習近平に対するけん制カードとして利用するつもりだったが、頼は刑務所内で毒を盛られて失語状態だ、という噂だ。

トランプが切るカードは?

郭文貴が逃げ込んだのはトランプ政権下の米国である。伝統的な米国政府は、祖国の重要機密情報を握る政治亡命者は手厚く庇護し、その情報を対外戦略に生かしてきた。だが、トランプはどうだろう。少なくとも中国の送還要請を拒否する理由として人道主義を掲げるのには無理がありそうではないか。

秋の党大会まであと半年ほどだが、それまでに郭文貴が米国に居続け、王岐山の汚職を暴露し続ければ、習近平が目論む王岐山の政治局常務委員会残留の可能性は消えてしまうのではないか。それどころか、反腐敗キャンペーン自体に説得力がなくなり、党中央の執政党の正当性や権威が大きく崩れることになりはしないか。

一方で、トランプ政権が習近平政権の求めに応じて、郭文貴を中国に引き渡すことになれば、米国は習近平政権の安定と権力闘争を支持しているとみなされるだろう。米国が支持すれば、中国はさらに大国への道、帝国主義への道を切り開くことになる。

郭文貴問題は、米中関係の試金石となると同時に、習近平政権の命運も左右しそうである。

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『外国人は我慢しろと?「鎖国」が進む中国社会 覚悟が必要、支配を拒めばこんなに不便だ』(4/24JBプレス 安田峰俊)について

4/27日経朝刊<習主席に水面下の圧力 米中会談、凍り付いた笑顔の裏 米、突きつけた制裁リスト

夏のような日差しが降りそそぐ米フロリダ州。6~7日、トランプ米大統領と初めて会談した中国の習近平国家主席は終始、笑顔を振りまき続けた。だが、その笑顔は凍り付いていた。トランプ氏が会談のさなかにシリア攻撃に踏み切り、北朝鮮や通商を巡る問題で優位に立ったことだけが原因ではない。会談前から、米国は水面下で中国を揺さぶり続けた。

中国の習主席を別荘「マール・ア・ラーゴ」で迎えたトランプ米大統領(6日、パームビーチ)=ロイター

中国企業を追加

首脳会談を2週間後に控えた3月下旬、米国務省は対米取引を禁じる制裁対象リストに、北京市内にある中国企業の名前を加えた。「イランのミサイル開発計画に関与した」との理由だった。

北朝鮮と違法に取引する中国企業があれば、同様の制裁を加える。核・ミサイル開発をやめない北朝鮮の後ろ盾である中国への明らかなけん制だ。しかも、この中国企業は特殊な背景があった。

中国のシリコンバレーと呼ばれ、ベンチャー企業が集まる北京の「中関村」。米国の制裁対象となった「北京中科華正電気公司」が公表する住所を訪ねると、警備員が入り口を守る巨大な敷地にたどり着いた。門から見える建物には「中国科学院電工研究所」。中国国務院(政府)に直属する研究機関だった。

「この会社は敷地内にあるはずだ」。警備員にただすと、記者が見せた資料をまじまじと見つめて「そうだ。この中にある。面会予約はあるのか」。何度電話しても出ないので連絡先を教えてほしいと答えると、「予約のない人は入れられない」。門前払いだった。

中国政府がイランや北朝鮮のミサイル開発を黙認している証拠をつかんでいるぞ――。制裁対象の名前を並べただけの米国務省資料の裏側には、中国への強烈なメッセージが込められている。

3月上旬、米国は中国通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対し、北朝鮮などに通信機器を違法に輸出したとして約12億ドル(約1300億円)の罰金を科した。同社の2016年12月期の最終損益は赤字に転落した。

外交筋によると、米国は北朝鮮の核・ミサイル開発に関わる中国企業や金融機関を調べ上げている。首脳会談前に突きつけたのはその一部だ。

畳みかけるように、トランプ氏は初めて習氏と会った6日、シリア攻撃のゴーサインを出した。北朝鮮問題でも武力に訴える構えをちらつかせ、習氏から北朝鮮の核放棄に向けた「協力強化」という合意をもぎ取った。

次の一手を迫られた習氏。会談終了後、トランプ氏とともに散歩した。現地では「習氏は笑顔を見せないかもしれない」との見方も浮上していた。散歩はたったの3分間。背広にネクタイという堅苦しい装いながら、習氏は何とかほほ笑んでトランプ氏と握手した。

会談前から揺さぶりをかけられながらも、なぜ習氏はトランプ氏との早期会談にこだわったのか。国内の政治情勢に背中を押されたからだ。

秋の党大会意識

中国では秋に5年に1度の共産党大会を控え、最高指導部の人事の入れ替えに向けた権力闘争の季節に入っている。習氏が人事の主導権を握り続け、スキをつくらないようにするためには、外交の安定が絶対条件となる。

特に、世界の大国の指導者を自負する習氏にとって、米国に自らの立場を理解させたという国内向けの演出が必要だった。中国国営中央テレビは、芝生の上をトランプ氏と肩を並べて歩く習氏の貼り付けたような笑顔を繰り返し放送した。

トランプ政権は首脳会談直後から韓国への核の再配備をちらつかせ、朝鮮半島周辺に空母を派遣するなど圧力を強めた。早く次の手を打たなければ中国の安全保障環境は悪化するばかりだが、米国に譲歩しすぎれば国内で弱腰の批判を受ける。

党大会まではまだ半年ある。習氏はトランプ氏との個人的な関係構築を国内に示す当初の目的は達成したが、北朝鮮への対処だけでなく、対米黒字の削減に向けた具体策という宿題を残した。「早すぎる会談はリスクも大きい」。訪米前から中国国内でささやかれていた懸念が再び頭をもたげ始めている。(北京=永井央紀)>(以上)

北朝鮮関連企業への制裁くらいで習がトランプの言い分を聞くとは思えません。やはり、江沢民派+瀋陽軍閥と連なる金正恩を亡き者にできると思い、トランプと手を結んだのでは。人のフンドシで相撲を取るのは、中国人の得意とするところです。ただ、多分瀋陽軍と思われますが、北朝鮮船から石炭の積み下ろしはしているが輸入ではない“China allows North Korean coal ships to unload, but not import”と主張しているという記事が4/26ロイターに載りました。人道支援や船員の健康問題、船の難破の可能性を理由に挙げています。相変わらずの詭弁です。これを見ますと、習の米国への協力の姿勢が本物なのかが不明です。

http://af.reuters.com/article/commoditiesNews/idAFL4N1HY3N7

同じく、4/27日経朝刊<中国、車の外資規制緩和、合弁出資、50%超可能に、25年までに>の記事がありました。EVやら自動運転技術をパクるための飴でしょう。でも、以前にも触れましたように、中国の合弁企業法には『董事(=取締役)全員一致の原則』があります。中国側の株式がゼロでない限り、合弁企業となり、持ち株に関係なく、少なくとも一人は中国人の董事を入れなければなりません。重要事項は中国人董事によって反対され、決定できない場面が出て来るのが予想されます。また、合弁企業の裏には必ず共産党の書記が任命され、表に出て来なくとも、裏で中国側董事を操って経営させます。100%独資であっても、許認可権を持つのは行政で、人脈を持たなければ、意地悪をされるでしょう。中国進出は控え、既に投資している企業は早く撤退すべきです。

http://www.ginkouin.com/rensai/china/5.html

本記事の中国人だけが得するサービスというのは昔からありました。外国人価格というものです。北京の大学に語学留学していた時に、先生と共に、万里の長城(八達嶺)に行きました。外国人だと高くなるというので、中国人として入ることにしました。その代り「しゃべるな」と言われましたが。

中国は軍事・治安優先国家です。ですから、便利さもその範囲内という事です。小生が中国に在勤していたのは97年~2005年までですが、物を運ぶのに大変だった記憶があります。最初の頃はリヤカーでと言った所。その頃は日本式の引越業者や宅配業者はありませんで、帰国するぐらいからボチボチと日本の運送・宅配業者が出て来て、サービスを受けれるようになりました。それを考えれば、今の中国の便利さは天国と地獄の差でしょう。外国人であっても許容できる範囲では。

中国人は基本的人権なんて求めている人は少ないでしょう。金が稼げれば良いというのが大半です。国が国民を監視してもそれが当たり前と思っているのでは。何せ、文革時には密告が奨励され、今でも密告奨励法ができるくらいですから。権力に弱く、「寄らば大樹の陰」が彼らの生き方です。中国で不便を感じるのなら、行かないことです。日本人は彼らとは本質が違いますので。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という民族です。また、日中関係が悪くなれば、確実に人質にされます。そんな危険な所に行く必要はありません。

http://www.newsweekjapan.jp/rebelpepper/2017/04/post-42.php

記事

中国の高速鉄道。中国人は外国人よりもスムーズにチケットを買える。ただし移動の履歴をすべて当局に管理されることになる(資料写真)

今春、江戸時代の日本の外交姿勢をたとえる「鎖国」という言葉を教育指導要領に含めるか否かで世論が沸騰したことは記憶に新しい。実際はオランダや中国と交易関係があったと解釈する学問上の定説と、「鎖国」という単語に慣れ親しんだ世間の感覚とのズレが議論の原因だった。

他方、現代の中国においても「鎖国」が進んでいると聞けば、やはりピンとこない方が多いことだろう。

2016年の中国の貿易総額は3兆6850億ドルで世界2位、一帯一路政策を提唱する中国首脳部は毎日のように各国の首脳とよしみを通じ、国際社会におけるプレゼンスの拡大を図り続けている。現在、中国はボリュームの面においては史上最も海外との接触が多い時代を迎えていると言っていい。

だが、中国を訪れる外国人の肌感覚として「鎖国」はリアルな言葉だ。すなわち、われわれ外国人の多くは、現代中国の一般市民が当たり前のように享受している便利なサービスの多くを利用できず、また自国で使っている多くのサービスが中国では使えないためである。

しかも、この不便さは中国の社会が「遅れている」から発生するのではない。中国では(特にITの分野では日本以上に)先進的でスマートなサービスが数多く提供されているにもかかわらず、これらがほぼ意図的に中国国民のみに特化した提供形態を採用しているため、下準備をおこなわない外国人だけ大きく割を食うハメになっているのだ。

砂漠で自分の目の前に水がたっぷりあるのに、ヨソ者の自分だけがそれを飲めないもどかしさ。これぞ現代の中国における「鎖国」の正体である。

中国では”ガイジン”だけが損をし続ける

具体的な場面をシミュレートしたほうが分かりやすいだろう。仮にあなたが予備知識を持たず、また現地の中国人からのサポートもない状態で、北京に3日間出張したとする。

空港の制限エリアを出て、まずは困るのがホテルへの移動だ。中国では国民への情報統制と自国産業保護の目的からグーグルをはじめとした国外のインターネットサービスの多くが遮断されているため、いまや私たちの生活上の必需品となっているグーグルマップが使えない。

この問題を解決するには中国アプリ(中国語)の「百度地図」などを、情報流出のリスクを覚悟してあらかじめインストールしておくか、中国からでも国外サイトに接続可能な技術を提供するVPN機能をスマホやパソコンに仕込んでおく必要がある。ただしこのVPNも、特にセキュリティの厳しい北京などではなかなか接続できず、トライ&エラーの繰り返しで膨大な時間を無駄にすることを余儀なくされる。

そもそも、日本の携帯キャリアから海外でネットにつなぐ際に追加のパケット代を支払いたくない場合はWi-Fiを利用するしかないが、中国のパブリックWi-Fiの多くは現地の携帯電話番号を用いたログインが必須である。中国大都市部の公共スペースのWi-Fi環境は日本以上に整備されているものの、最もWi-Fiが必要であるはずの短期滞在の外国人はそれを使えないという困った事態に直面することとなる。

ちなみに外国人が中国で携帯電話のSIMカードを買う際はパスポートの提示が必須で、自分の個人情報を当局に提供しなくてはならない。他国とは異なり監視社会である中国においては、このSIMを使った携帯は当然ながら会話を盗聴される可能性があるし、その気になれば当局はGPSを使って携帯の所有者の所在地や行動の内容をリアルタイムで補足し続けることもできる(事実、中国国内にいる民主活動家や外国人ジャーナリスト、大企業の外国人幹部などはこの方法で一挙手一投足を監視され続けている)。

なんとか空港シャトルに乗り、市内の駅に到着してからも大変だ。ホテルまでの交通手段が分からないならばタクシーを使えばいいと、北京のすさまじい大気汚染に耐えながら道路脇で車を何十分も待っていても、いつまでも捕まらない。しかも腹が立つことに、なぜか周囲にいる中国人たちは待たずにどんどん車両に乗り込んでいく。

これは彼らがタクシーの配車アプリや中国版のUber「滴滴打車」を使っているためだ。例によって中国アプリをインストールし、中国国内の携帯電話番号を入力するなどすれば、苦労を味あわずにすぐに車に乗れるわけである。

現地では逆に「流し」のタクシーがどんどん減っているため、中国語が話せなかったり、アプリ利用を知らない(できない)人だけが大幅に割を食うことになる。

利便性は個人情報と引き換えに

やっとホテルに到着して、近所のキオスクのような店でミネラルウォーターを買おうとすると、さっき空港で両替したばかりの100元札がニセ札であると突き返されるかもしれない。いっぽうで他の中国人客を見ると、スマホのウェブ電子マネー「WeChat Payment(微信支付)」などを使って、ニセ札知らずでキャッシュレスで買い物をしている。これを使うにはやはり中国アプリをスマホにインストールし、さらに現地の銀行口座と紐つける必要がある。

仮にあなたが現地の知人名義の携帯SIMを使うなどしていた場合(※ 長期・短期滞在を問わず、私を含めた外国人は従来こうした手法を取る人も多かった)、携帯と銀行口座の名義が一致しないため利用はNGである。ウェブ電子マネーはものすごく便利な機能なのだが、これを使うことで自分の行動形態はすべて当局に筒抜けだ。

翌朝、すこしホテルの近所を出歩きたいと考えたとする。中国の街はだだっ広く、徒歩移動には限界があるため、自転車があると便利だ。中国では昨年ごろからシェアサイクルがブームで、街のあちこちで乗り捨て可能なレンタル自転車を安価で借りることができる。ただ、こちらも多くは料金支払いにあたって専用アプリや WeChat Payment の利用が必要。結果、周囲の老若男女の中国人がスイスイとシェアサイクルをこいで移動するなか、外国人のあなただけが徒歩でとぼとぼと街を歩くこととなる。

ちなみにシェアサイクルの提供元である大手各社は、中国国内の信用ポイントサービスと連動しているため、過去に各種のウェブサービスで踏み倒しなどを行ったユーザーだと貸し出し処理ができない場合がある。品行方正ではない人はサービスを利用できないというわけで、確かに便利かもしれないが、中国では“オイタ”な行動やささいな失敗がまったく許容されない社会が構築されつつあるということでもある。

ほか、仮にあなたが別の都市に移動したいとする。2000年代以降、中国では高速鉄道網の整備が急速に進み、いまや総延長距離で従来は各国別1位だった日本を抜いて世界最大の高速鉄道大国に成長した。だが、(路線によっても異なるが)外国人の場合は長い列に並び、膨大な時間を使って疲れ果ててチケットを買うことを余儀なくされる。もちろん中国人であれば、自動販売機にIC化されたIDカードをかざすだけでスムーズにチケットを買えるし、そもそもネットで買ってしまう人も多い。

ここでも割を食うのは外国人だけというわけだ。ただし中国人の場合、高速鉄道や航空機での移動の履歴はすべて当局側に蓄積されていくので、お忍びの行動などはまったくできない。また当局は、過去に公共交通機関の利用上で問題行為を起こしたデータを持つ人間にチケットの購入を制限するなど、より踏み込んだ管理も進めつつある。

「鎖国」から逃れるには支配を受け入れるしかない

日本においても、一部のポイントカードや電子マネーは使用者の利用情報を収集してビッグデータとして活用しているが、こちらは個人情報保護の面での配慮がなされている(とされる)。いっぽうで中国の場合、生活の各方面において提供されている極めて便利で先進的なサービスの数々は、すべて本人のプライバシーと明確に紐付けされた膨大な個人情報を当局に握られることと引き換えに、得られる仕組みとなっている。

これらはもちろん、中国当局が防諜や国民管理の目的から意図的に政策として進行させているものである。その背景にある事情や中国人自身の認識について、亜細亜大学大学院アジア・国際経営戦略研究科(MBA)講師の田中信彦氏は下記のような指摘を行っている。これは主にウェブサービスの信用度に関して論じた内容だが、中国におけるより広範な各種サービスへの個人情報の紐付けについても同様の論理が適用できるはずだ。やや長くなるが引用しておきたい。

“悪いことをしようとしてもできない(リスクが高すぎる)社会、人を騙そうとしても騙せない(割が悪すぎる)社会をデジタル的につくり上げ、「ルールを守り、真面目にコツコツやったほうが結局はトクだ」という仕組みで、社会をがんじがらめにする。そうすることで否応なく人に「良い行動」をさせる。やや極端に言うと、そういう壮大な試みが、いま全土で進行中だ。”

“一方、中国ではもともと社会主義的な情報一元管理の仕組みがあり、西欧社会流の「プライバシー」という観念は成熟していない。宗教的、道徳的な土壌も違う。自らの情報が公的機関はもちろん、企業によって収集、活用されることへの抵抗感は、個人差はあるものの、全般に薄い。むしろ自分自身の情報開示に相応のメリットがあるならば、積極的に公開してもよいと考える人が多数派だ。そのため企業が個人の信用情報の活用を進めやすい。ここに中国の信用情報システム構築の際立った特徴がある。”

“情報のデジタル化を武器に、権力と民間が一体となって個人の信用情報を網羅的に管理し、その「アメとムチ」によって個人の行動を変えさせる。その試みは、まさに中国という専制国家ならではの凄味がある。その全ての基盤は冒頭に書いたように「快適かつ安全な社会の実現はプライバシーに優先する」という中国社会のコンセンサスにある。 ”

(「『信用』が中国人を変える スマホ時代の中国版信用情報システムの『凄み』」)

私が本稿で挙げたシミュレーションは単発の短期出張者の行動なので、やせ我慢をして中国式の「便利」なサービスの利用を拒否し、「鎖国」に甘んじる選択肢も可能ではある。だが、定期的に中国を訪問したり、現地に駐在・留学する人にとって、この選択肢は日常生活上においてきわめて不公平で理不尽な苦労を背負い込むことになるため現実的ではない。自分が損をしないためには、消費・移動・通信などにまつわるあらゆる行動の情報を、中国人と同様に当局に提供せざるを得ないというわけだ。中国における「便利」は「監視」と同義語なのである。

もちろん、「自分は悪いことをしないので情報を提供してもよい」という考え方もあるだろう。だが、中国における「悪いこと」の基準は日本とは異なる。

中国国内でNGOに協力したり、在留日本人としての権利保護を集団で主張したり、たまたま中国人の民主活動家の友人を持ったりすることも「悪いこと」である。それどころか、仮に今後に日中両国の関係が極度に悪化した場合、日本人であることそれ自体が「悪いこと」となり、移動や通信が制限される可能性だって否定できない。

──そこまで怖いことを考えなくとも、事実として中国は外国人にとってはどんどん不便な国になりつつある。そして、この変化は今後も不可逆的に進んでいくはずなのだ。

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『トランプ流交渉術は米中関係をどこに導くのか?長期戦の様相を呈してきた米中通商交渉』(4/24JBプレス 加谷珪一)について

トランプ・習会談で通商交渉と北朝鮮問題をバーター取引した可能性はあります。ただ、習近平は北朝鮮を説得できる自信はなかったでしょう。江沢民派と瀋陽軍閥と北朝鮮の結びつきを考えれば。習としては100日という時間稼ぎと政敵江派と瀋陽軍閥並びに金正恩をトランプが片づけてくれれば御の字です。トランプもそれを分かっていて持ちかけたのかも。北が中国の言うことを聞く訳ありませんから。

4/23「ワシントンポスト」の世論調査で、でトランプは未だ42%という低支持率に喘いでいます。強いリーダーとして振舞い、国民を団結できるのは戦争というのがトランプは分かっています。またトランプはオバマのやってきたことに対し、全否定の態度を採っています。北朝鮮への宥和的な態度は取れないでしょう。北がベタ降りしない限り、トランプは許さないでしょう。6者協議何て北に時間稼ぎさせるだけで、やらないと思います。金正恩も世界的に米国を恫喝してきましたので、ここで降りたら、彼自身の生命が危険に晒されます。遅かれ早かれ、米朝衝突は不可避かと。

習近平としては今回はトランプに協力したというアリバイ作りでしょう。それで何とか通商交渉で手心を加えてほしいと願っているのだろうと思います。国連安保理でのシリア非難決議に中国は反対せずに棄権しました。ロシアは中国を信用できない奴と思ったでしょう。今般の国連安保理の北朝鮮非難決議に中国も賛成、ロシア1国だけ反対して、「対話を通じて」の文言を入れることで、全会一致で採択されました。ロシアと北朝鮮はここでも中国を裏切り者と思ったでしょう。まあ、ロシアもこの文言を入れたからと言ってアメリカの武力攻撃がなくなるとは思っていないでしょう。何せ日ソ中立条約を破って参戦した前科がありますので。

日本の通商問題は米国の安全保障問題(特に中国)とリンクさせれば、手痛い目には合わないのではと考えています。それを交渉時にどれだけ強調できるかです。トランプと安倍首相の関係を利用できれば。

記事

米フロリダ州ウエストパームビーチで歓談するドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席(2017年4月6日撮影)。(c)AFP/JIM WATSON〔AFPBB News

貿易不均衡をめぐる米中交渉が長期戦の様相を呈してきた。4月7日に行われた米中首脳会談は、貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」について合意したことを除いて目立った成果はなかった。

トランプ米大統領は首脳会談後、ツイッターで「北朝鮮問題に関して中国が協力すれば通商交渉が有利になる」と発言しており、通商問題と北朝鮮問題とセットにすることで交渉を有利に進めようとしている。一方、「(通商問題については)時間をかけて解決していく」との発言も行っており、中国側に多少の逃げ道も用意した格好だ。トランプ流のパッケージディールは効果を発揮するのだろうか。

カギとなるのは「時間」と「北朝鮮問題」

トランプ大統領と習近平国家主席は2017年4月7日、フロリダ州パームビーチで首脳会談を行った。トランプ政権は貿易不均衡の是正を最重要課題の1つと位置付けている。トランプ氏は中国の通商政策に対して何度も批判しており、今回の首脳会談では激しいやり取りが行われるとの予想も多かった。だが意外にもトランプ氏は中国に対してソフトに接し、とりあえずは両国の友好関係をアピールするという形で会談は終了した。

だがトランプ氏は中国に対する強硬姿勢を全面的に撤回したわけではない。トランプ氏はこれまでのビジネスで培った経験を生かし、得意の交渉術で通商問題を解決しようとしている。カギになるのは「時間」と「北朝鮮問題」の2つである。

2016年における米国の貿易収支は約5000億ドル(約55兆円)の赤字となっており、このうち対中国の赤字は6割を占めている。だが貿易赤字というのは供給を上回る需要が存在することで発生しており、経済学的に見ると単純な損得の問題ではない。財政赤字や設備投資の水準とも密接に関係しており、現在、主流となっている学説では、単純に貿易赤字を減らせばよいという結論にはならない(貯蓄投資バランス論)。

もっともトランプ政権は、貿易不均衡の是正は最終的に経済成長につながるという立場であり、そうであればこそ中国との貿易不均衡の是正を最優先課題と位置付けている。ただ、中国側に何らかの措置を求めるにしても、現実問題として短期間で貿易収支が改善することは考えにくい。時間をかけて通商交渉を行い、その過程で別の交渉材料を持ち出すことで、総合的に利益を得る方が合理的だ。少なくとも現時点においてトランプ政権はこうした方針で通商交渉に臨んでいる可能性が高い。

首脳会談の直前に署名された大統領令の中身

実は、通商交渉が長期戦になる兆候は首脳会談の前からあった。トランプ氏は米中首脳会談直前の3月31日、貿易不均衡是正に関する大統領令に署名している。今回の首脳会談はこの大統領令がベースになっていることはほぼ間違いない。

大統領令の中身は、不公正貿易を行っている国について関係省庁が調査を行い、大統領に対して報告することを義務付けるというもの。

商務省と通商代表部(USTR)は、大統領令の発令から90日以内に、国務省や財務省などと協議の上、貿易赤字に関する報告書を大統領に提出することになる。つまり、この大統領令はあくまで貿易不均衡に関する調査を行うだけであり、その是正に関する具体策を示したものではない。

一方、ロス商務長官はこの大統領令に関して、中国や日本そしてドイツを名指しで批判し、調査対象にこれらの国が入る可能性を示唆している。またUSTRは、3月1日に公表した年次報告書の中で、米国の主権を侵害していると見なした場合、世界貿易機関(WTO)の決定であっても米国は従わない可能性があることを示した。さらに同報告書では、制裁措置として「米通商法301条」の適用についても言及している。

米通商法301条は、米国が貿易相手国に対して制裁的な措置を独自に発動する手続きを規定したものであり、1980年代から90年代にかけて勃発した日米貿易摩擦では何度も日本側が耳にしたキーワードである。

つまり、トランプ政権は中国を不当な貿易相手国と認定する可能性を示唆するとともに、かつての日米貿易摩擦と同様、制裁措置の発動をチラつかせながら今回の首脳会談に臨んだわけである。

首脳会談において両国は、貿易不均衡の是正に関して今後100日以内をメドに具体的な道筋を示すことで一致した。また、従来から続く米中戦略経済対話を「米中包括対話」に格上げし、あらゆる分野を網羅したハイレベル協議の場とすることについても合意している。

ここでポイントとなるのは100日という日数だろう。米中はこれから水面下での具体的な交渉に入ることになるが、中国側は3月の大統領令で示された90日という期限を意識せざるを得ない。米側は時間を切ることで、中国側の譲歩を引き出せると考えている。一方でトランプ氏は「通商問題については時間の経過を待つしかない」との発言も行うなど、中国側に多少の逃げ道を用意している。両国は、米中包括対話の日程についても協議する必要があるが、これも1つの交渉材料となるだろう。

通商問題と北朝鮮問題をパッケージディールに

もう1つのテーマは北朝鮮問題である。北朝鮮の核問題についてトランプ大統領は「中国側の協力が得られない場合には単独行動の用意がある」と中国の積極的な関与を強く求めている。さらにトランプ氏は「中国が北朝鮮問題で協力すれば、通商交渉もうまくいく」との発言も行っており、通商問題と北朝鮮問題をパッケージディールにしたいと考えている。

中国側としては、米国による北朝鮮への単独介入は避けたいシナリオである。通商問題を解決したいという希望も大きいはずであり、そうであればこそ、北朝鮮問題について踏み込んだ姿勢を示すだろうというのがトランプ政権側の読みである。

ただこのパッケージディールはチキンレース的な色彩があり、多少の危うさをはらんでいる。一般に米国の外交政策における北朝鮮問題の優先順位は低い。ブッシュ(息子)政権の時ですら、北朝鮮への軍事介入は何度も話題に上ったものの、実現すると考えた人は少数派だった。

中国側が、米国は北朝鮮への単独介入は決断しないと踏んで強気のスタンスに転じた場合、トランプ政権は引っ込みがつかなくなってしまう。そうなるとトランプ流のパッケージディールは一気に崩れてしまう可能性がある。

トランプ政権は4月13日、通常兵器としては最強の破壊力を持つと言われるMOAB(大規模爆風爆弾)をアフガニスタンに投下した。これは北朝鮮に対する空爆を強く意識したものであり、中国に対してさらにプレッシャーをかける目的であることは明らかだ。だが中国に対してはすでに十分なメッセージが伝わっているはずであり、こうしたダメ押し的な交渉術は相手の態度を硬化させるリスクがある。

日米貿易摩擦と同じ展開となるか?

最も可能性が高いシナリオは、中国が冷静に対処し、北朝鮮問題の解決に積極的に取り組むとともに、内需拡大策の策定や輸出の自主規制など、数値目標を伴わない形で通商問題の解決策を提示するというパターンである。

これはかつて日本が米国に提示した貿易摩擦の解決策でもある。日本は米国からの要望であった内需拡大を実現するため、中曽根康弘首相(当時)の諮問機関が「国際協調のための経済構造調整研究会報告書」(いわゆる前川レポート)を発表し、提言の一部は実行に移された。

前川レポートは結果的に過度な金融緩和策をもたらし、バブル経済を引き起こしたとの批判がある。だが、現在の中国経済は実質的にバブルが崩壊した状態にあり、中国の場合、内需型経済への転換は意外とスムーズに進むかもしれない。また日本の自動車メーカーは前川レポートをきっかけに現地生産を加速させ、これによって日本の自動車産業のグローバル化が一気に進展した。場合によっては、今回の通商問題をきっかけに中国メーカーの国際化が進むかもしれない。

一連の施策によって日米の貿易不均衡が解決したのかというと、それはまた別の話である。前半でも述べたように、貿易収支は貯蓄投資バランスと深く関係しており、単純に輸出入の増減で解決できる問題ではないからだ。ただ、日本の一連の対応によって米国側の姿勢は徐々に軟化し、最終的に日米の通商問題はフェードアウトした。米中双方にとって、このシナリオが一番理想的なのかもしれない。

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『北朝鮮問題、トランプ政権への期待と懸念 ティラーソン国務長官の大失態で日本に降りかかる火の粉』(4/21JBプレス 渡部悦和)について

宿泊先のフロントのwifiが雪害の為、使えずとのこと。光ケーブルがダウンしたとのことです。仕方なくスマホ経由でアップできないか探したら、できました。

「発射前(left-of-launch)」対処で、欧米からの部品を中国を通じて北朝鮮が入手しているという事は、中国も欧米系の部品を使ってミサイルを作っている可能性があります。それであれば、米軍も人民解放軍のA2/ADを恐れることもないのでは。

トランプの選挙中の主張からの変貌は日本にとって良い部分と、悪い部分とあります。TPPには確かに米国は入っていませんが、残り11ケ国で先行実施できることになりました。中国は入れないようにしませんと。元々それを狙っていたわけですから。いつも言っていますように、中国を経済的に富ませれば、軍事力拡張に使いますので、やがてそれが我々の深刻な脅威を引き起こします。愚かなやり方でしょう。

ただ、今回の北朝鮮の問題で中国と取引したとしたら、やり方によっては問題となります。太平洋を二分割して管理するというのを認めたら、日本も台湾もASEANも全部中国が管理することになります。基本的人権の無い、賄賂に染まった国の悪習が日本に持ち込まれます。

テイラーソンが「中国側が「新型大国関係」を説明するのに使ってきた「衝突せず、対抗せず、相互尊重、ウィン・ウィン(nonconflict, nonconfrontation, mutual respect, win-win cooperation)」という諸原則を国務長官として最初の習主席との会談において自ら自発的に発言してしまった。」とのことです。やはり素人国務長官なのでしょうか?国務省の原稿を其の儘中国に伝えたのか、キッシンジャーかスーザン・ライスに吹き込まれたのでしょうか?でもオバマ時代、スーザン・ライス大統領補佐官がG2を認めた発言をしても、オバマが撥ね返した前例がありますので、トランプがどう出るかがポイントです。中国はクシュナーやイバンカを使って影響力を行使しようとするでしょうから、日本も安倍首相だけに頼るだけでなく、人脈を積み上げて行く必要があります。

武道で言えば相手が次に何を仕掛けて来るか分かれば、これは楽になります。それを読んで受けながら攻撃すれば良いだけです。小生はそのレベルには達していませんが。トランプは何が出て来るか分からず、相手にとって嫌な相手となります。状況対応型で不安定と評する向きもありますが、“make America great again”の軸は変わらないわけですので、それに沿って、地政学上と共産主義やグローバリズムの防波堤としての日本の存在をアピールしていけば、うまくやっていけると思います。

記事

北朝鮮の首都・平壌で行われた軍事パレードで披露された種類不明のミサイルとその移動式発射機(2017年4月15日撮影)〔AFPBB News

トランプ1.0からトランプ2.0への変化

米国のドナルド・トランプ大統領は、4月6日を境として自己の主張を180度変えた。米国の戦略家エドワード・ルトワックの著書「中国4.0」ふうに言えば、トランプ1.0からトランプ2.0へ変化したと言える。

周知のとおり4月6日は、米海軍がシリアの空軍基地に対してミサイル攻撃を行った日だ。このミサイル攻撃は、トランプ氏の選挙期間中の主張とは180度違う決断であった。

彼は、選挙期間の終始を通じて「アメリカ・ファースト」を唱え、「外国への軍事介入(例えばシリアへの軍事介入)や政権転覆(regime change)は馬鹿げている」と主張し続けてきた。

大統領の発言は、4月6日を境に選挙期間中の発言と180度違うケースが多い。

例えば、 選挙期間中は中国を為替操作国として激しく批判していたにもかかわらず、あっさりと「為替操作国ではない」と認め中国との関係を重視し始めたし、最近までロシアのウラジーミル・プーチン大統領を異常に高く評価し、ロシアとの関係改善を選挙公約としたが、今やプーチン大統領とロシアを批判している。

トランプ氏は、自らの主張の変化を柔軟だと主張するが、節操がない、知識や見識がなく一貫した戦略を持っていないと批判する者も多い。

トランプ氏のトランプ2.0への変化を現実的な政策を重視する良い変化だと評価する者もいれば、その変化を警戒し批判する者もいる。筆者個人としては、トランプ1.0があまりにも独りよがりで強引であっただけに、トランプ2.0はより現実的になってきたと思っている。

一方で、トランプ政権においては、各省庁の副長官より下の大部分のスタッフがいない状況が続いている。このため、各省庁の政策を準備し実行できない状況が続いている。

安全保障面では、首尾一貫した「国家安全保障戦略」「国家軍事戦略」がないことは明らかである。シリア空軍基地へのミサイル攻撃に関しては国民の57%程度が賛成したが、次の一手が難しく、トランプ政権には首尾一貫した中東戦略がないという指摘が多い。

同様にアジアにおける一貫した戦略も問われている。6日のシリア空軍基地に対するミサイル攻撃に続き、非核兵器としては最大の威力がある大規模爆風爆弾(MOAB)を使ってアフガニスタンのISIS(イスラム国)に対する攻撃を行った。

このMOABは、洞窟や地下トンネルを破壊する能力があり、北朝鮮の地下施設に対する攻撃を連想させるものであった。

6日以降も米国に対する挑発を続ける北朝鮮に対してトランプ政権は、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と軍事行動も選択肢であると断言し、カール・ビンソン機動打撃群を朝鮮半島近くに配置した。一触即発の状況である。

トランプ大統領は、米中首脳会議において中国の習近平主席とディールをしたと思われる。

そのディールとは、中国に北朝鮮を説得させ核・ミサイル開発を断念させる、それに成功すれば中国とのより友好的な関係(中国を為替操作国と呼ばない、貿易などをめぐる敵対的な姿勢を緩和する、THAADの韓国配備延期や中止など)を保証する、というものである。

事実、中国が主体となって北朝鮮を説得する努力がなされていて、その結果が出るまでは米軍の北朝鮮に対する爆撃・ミサイル攻撃・斬首作戦などの軍事行動はないであろうというのが筆者の意見である。

以下、トランプ大統領の変化について、米国の北朝鮮に対する軍事行動について、トランプ政権に対する懸念について記述する。

トランプ大統領の対外政策 対外不介入主義から単独行動主義に変化した

  • 選挙期間中に主張した対外不介入主義(non-interventionism)

選挙期間中にトランプ氏が主張した対外政策は、米国ではしばしば孤立主義(isolationism)と呼ばれてきたが、中西輝政氏が指摘する*1ように対外不介入主義という語句が適切であり、この語句を採用する。

トランプ氏は、米国外の紛争への不介入を主張し、ジョージ・W・ブッシュ元大統領が始めたイラク戦争を手厳しく批判し、米国が軍事力により外国の政権転覆を図ること、その後の国家再建に関与することに大反対してきた。

彼が主張するアメリカ・ファーストの意味するところは、「世界の諸問題には関心がない。米国はもはや世界の警察官ではない。アメリカさえ強く豊かになればいい」ということである。

彼のアメリカ・ファーストの主張は、まさに対外不介入主義であり、2001年から15年以上も続く対テロ戦争にうんざりしていた多くの米国人の支持を得た。

  • 単独行動主義(unilateralism) への転換

トランプ氏の対外不介入主義は、シリアの化学攻撃で苦しむ子供たちの映像が全世界に流された瞬間に吹き飛んでしまい、単独行動主義に転換した。

シリアに対するミサイル攻撃に対しては、スティーブン・バノン首席戦略官の反対を押し切り、リベラルな考えの持ち主のイヴァンカおよびクシュナー夫妻の助言に従って実行されたと報道されている。

今回のトランプ氏の反応は、米歴史学者のエドワード・ルトワックが言うところの「冷静な考えが最も必要とされる瞬間に、突然の感情の激流に人々が襲われてしまう」症状である。

要するに、トランプ氏の対外不介入の主張は確固たる信念に基づくものではなく、当時の激情によって簡単に単独行動主義に転換するものだった。彼は、この転換を柔軟性の発揮だと言うが、節操のなさと批判する者も多い。

  • 軍事力の活用の仕方に関するオバマ政権とトランプ政権の違い

米国は世界一の経済大国、軍事大国である。世界の諸問題の解決においては、この2つのパワーをいかに活用するかがカギとなる。

オバマ政権は、世界最強の軍事力を活用した問題解決が極めて下手であった。オバマ氏は、北朝鮮の核・ミサイル開発問題、南シナ海の人工島建設問題、シリア内戦問題などにおいて、まず軍事力による解決を否定し、それを公言してしまった。

*1=中西輝政、「日本人として知っておきたい「世界激変」の行方」、P76

諸問題の当事国の指導者たちは、オバマ政権が軍事力を使用しないことが分かっているから、米軍の脅威を気にしないでさらに一歩踏み込んだ挑発行為を行ってきた。

まるでオバマ政権のレッドラインがどこかを試すかのような挑発を行うことができた。米国の軍事力を最初から使用しないと宣言するオバマ氏のアプローチが、彼の対外政策の失敗の大きな要因である。

また、オバマ政権下においては、国防省に対するマイクロマネジメント(些細なことまで管理すること)の弊害が指摘されている。

あまりにも軍事作戦の細部にまで関与してくるオバマ氏やスーザン・ライス国家安全保障担当大統領補佐官(当時)と国防省の関係は良いものではなかった。

一方、トランプ政権は、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と宣言し、軍事力の使用に関しては状況により使用することもあるし、使用しないこともあるという「あいまい戦略」を採用している。

この軍事力の使用を否定しないアプローチこそが相手のさらなる挑発を抑止するために不可欠だ。

また、トランプ政権は、国防省に対し「自由に作戦をしなさい」というお墨付きを与えている。米国内の報道によると、トランプ大統領は、アフガニスタンにおけるMOABの攻撃についてメディアが報道するまで知らなかったという。

ここまで国防省に自由度を与えるのも問題があるが、オバマ政権とは180度違う国防省に対する管理方法である。

米国は北朝鮮に対する軍事行動を実施するか?

  • 爆撃・ミサイル攻撃・斬首作戦などの軍事行動の可能性は(当分の間)低い

現時点(4月17日)では、米軍による北朝鮮に対する爆撃、ミサイル攻撃、金正恩委員長を狙った斬首作戦などを行う確率は低くなってきた。理由は以下の通りである。

・米軍による軍事作戦は、北朝鮮の韓国攻撃や在日米軍を含む日本に対する攻撃を誘発する可能性が高い。この北朝鮮軍の攻撃に対抗するためには大規模な戦力が必要だし準備も必要だが、現在の米軍はそのような態勢になっていない。

・マクマスター国家安全保障担当大統領補佐官は、4月16日に米国ABCテレビに出演し、「平和的に問題を解決するために、軍事的選択を除くあらゆる行動に出るべき時だ。武力衝突に至らない範囲で行動を起こせば、最悪の事態は避けられる」と軍事行動を否定している。

・韓国に所在する米国人を避難させる非戦闘員避難作戦(NEO)が大々的になされたという兆候がない。NEOは戦争開始の重要な兆候だ。

・ワシントンポストは14日、トランプ米政権の公式な対北朝鮮政策として、「金正恩委員長の政権変更(regime change)は求めない方針を固めた」と伝えた。

2か月にわたる政策の検討の結果、北朝鮮に対し、経済制裁や外交手段により「最大限の圧力(maximum pressure)」をかけながら非核化(核兵器の放棄)を迫るとしている。圧力強化に際しては、北朝鮮の後ろ盾である中国の協力に重点を置いたと説明している。

  • しかし、目に見えない軍事行動は常に遂行中である

米軍は、今回は目立った軍事行動をとらないであろうが、米軍は、常に目に見えない重要な作戦を実施している。

つまり、米軍はこの瞬間も、将来の作戦に備えたISR(情報・監視・偵察)活動を行っている。金正恩委員長の動向(居場所、通信状況など)、重要な軍事施設(核関連施設、ミサイル開発施設、陸・海・空軍施設など)、各軍隊の動向などを継続的に情報収集・分析・評価し、将来の作戦遂行に備えている。

また、さらに重要な作戦は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を失敗させる米軍の「発射前(left-of-launch)」作戦であるが、日本では馴染みのない表現の作戦なので説明する。

  • 米軍の「発射前(left-of-launch)」作戦が北朝鮮のミサイル発射失敗の原因の1つ?

北朝鮮のミサイル発射における失敗確率が高いと思う方が多いと思う。北朝鮮のミサイル開発・製造技術が低いことも理由の1つであるが、米軍が実施する「発射前」対処の成果の可能性がある。

例えば、北朝鮮のムスダン(中距離弾道ミサイル)の失敗率はなんと88%であるが、ムスダンを構成するソ連製のミサイルのソ連時代の失敗率は13%であった。この圧倒的な差は米軍による「発射前」作戦の成果かもしれない。

米軍が考えている弾道ミサイル対処の1つとして、「発射前(left-of-launch)」対処と「発射後(right-of-launch)」対処という考え方がある。

ミサイル発射を時系列でみると、発射時点を中心として左が「発射前」、右が「発射後」になるのでこのような名称になっている。我が国では、left-of-launchを「発射の残骸」と訳している人*2がいるが、明らかに誤訳である。

まず、「発射後」対処は自衛隊も実施しているもので、イージス艦から発射される「SM-3」や地上配備の「PAC-3」などの運動エネルギー兵器で弾道ミサイルを破壊することである。

周知のとおりSM-3やPAC-3は高額で対処も難しい。もっと安価に、より効率的に、より確実に相手のミサイルを無効化できないかという問題意識で「発射前」対処が考えられた。

「発射前」対処は、相手の弾道ミサイルが発射台を離れる直前までにミサイルを無効化することを狙いとする。

ミサイルが発射される前や発射台にまだ存在する時期はミサイルの弱点であり、この弱点を呈する時期にミサイルを無効化できれば最善である。

しかし、この「発射前」対処は目に見えない作戦で派手さはないが効果的な作戦であり、米軍は極秘裏に行っている可能性がある。

*2=長谷川幸洋、「トランプ政権が画策する対北朝鮮「静かなる先制攻撃」の全容」、現代ビジネス

「発射前」対処の手段については、サイバー攻撃、電子戦(電波妨害など)と記述される場合が多いが、閉鎖社会の北朝鮮でサイバー攻撃を成功させることは難しいと言われている。

それでは、具体的にいかなる手段を使うのか。

可能性があるのは、高周波マイクロ波をミサイル電子部品に照射し熱で破壊する、ミサイルに備わっている電波信号による自爆機構を逆用する、ミサイルの部品に攻撃プログラムを埋め込むこと(これは広義のサイバー攻撃の1つ)である。

これらを実行するためには高度な能力が必要だが、実際に米軍がこれらの手段を使用していることが、北朝鮮の弾道ミサイルの発射失敗が多い原因かもしれない。最近の資料では、ニューヨークタイムズが3月4日に読み応えのある記事*3を書いているので参照してもらいたい。

「発射前」対処の手段として、ミサイルの部品に攻撃プログラムを埋め込むことについて書いたが、4月13日付のワシントンポスト紙の記事*4によれば、2016年2月7日北朝鮮が発射したロケット光明星(カンミョンソン)4号の残骸(特に推進ロケット)を海から回収し分析した結果、その重要な部分はほとんど西側諸国製のものであり、中国企業を通じて入手したことが判明した。

つまり北朝鮮ミサイルのサプライチェインのどこかでミサイル部品に攻撃プログラムを埋め込むことは可能であろう。

中国の北朝鮮説得に対する期待と懸念

  • トランプ大統領の中国活用

トランプ大統領は習近平主席との首脳会談を経て、徐々に中国の重要性、米中関係の重要性を認識するとともに、諸問題の解決特に北朝鮮問題の解決のために中国を活用することを決断したと思う。

トランプ大統領にとっての米中首脳会談の成果は、まず中国に北朝鮮を説得させ、北朝鮮の核・ミサイル開発を断念させるように仕向けたことである。中国としても今までとは比較にならない真剣さで北朝鮮を説得している。

一方で、習近平主席の説明を聞き、中国の北朝鮮に対する影響力が限定的であることも認識したはずである。

中国が金正恩の説得に失敗した場合の対応が難しいが、成功よりも失敗する確率の方が高いと思う。トランプ大統領は、「中国が失敗した場合、米国単独でもやる」と言っているが、実際に米国が単独で何をするかだ。

  • いま中国は北朝鮮に対してどのような説得をしているのか?

最も望ましいのは、北朝鮮が中国の説得を受け入れて核・ミサイル開発を断念し、核兵器を廃棄することである。その際に周辺諸国にとって最も被害が少ない案は、金正恩委員長を説得し亡命させることだ。

「国外に亡命したならば、その後の面倒を見る。拒否すれば米国が攻撃する」という飴と鞭で説得している可能性もある。この説得が成功すれば画期的だが、金正恩がすんなり受け入れるとも思えず、結果はどうなるかである。

また、「中国は北朝鮮への石油の供給を断つ」という脅しをかけているかもしれない。しかし、過去何度も米国などから「北朝鮮への石油の提供を止めること」を催促されても拒否した経緯があり、説得力を持つかどうかだ。

*3=David E. Sanger and William J. Broad、“Trump Inherits a Secret Cyberwar Against North Korean Missiles”

*4=Joby Warrick、“Kim Jong Un’s rockets are getting an important boost from China”

トランプ政権への懸念

  • 新型大国関係を受け入れたティラーソン国務長官

習近平主席は、「偉大なる中華民族の復活」を掲げて中国のリーダーとなった。そして、彼は、2013年6月のオバマ大統領との会談の中で、米中の「新型大国関係」を提案して以来、一貫して米国と中国との新型大国関係を主張している。

中国にとっての「新型大国関係」とは、米中が対等の立場であることを前提として、各々の国益を認めること。特に中国にとっての核心的利益を認めること。つまり、チベットや新疆ウイグル両自治区、台湾などの中国国内問題や東シナ海と南シナ海の領土問題に対して米国は口を出さないこと、手を出さないことを要求している。

しかし、オバマ大統領(当時)は、新型大国関係の危険性を理解し、習近平主席の要求を拒否してきた。このオバマ前大統領の拒絶は当然である。

レックス・ティラーソン国務長官は、習近平主席との会談において、習氏が主張してきた米中の「新型大国関係」を実質的に認める発言を自発的にしてしまった。

つまり、中国側が「新型大国関係」を説明するのに使ってきた「衝突せず、対抗せず、相互尊重、ウィン・ウィン(nonconflict, nonconfrontation, mutual respect, win-win cooperation)」という諸原則を国務長官として最初の習主席との会談において自ら自発的に発言してしまった。

これは由々しき問題であり、この新型大国関係を認めたということは、中国が核心的利益と主張する台湾、チベット、東シナ海、南シナ海について中国の主張を認めるということであり、日本への影響も大きい。いくら新任の国務長官であっても今回の発言はひどい。

ティラーソン国務長官のみならずトランプ大統領以下の閣僚が中国との新型大国関係を認めるとしたならば、我が国はいかに対処すべきか悩ましい事態になる。

  • トランプ大統領はドラゴン・スレイヤー(反中派)なのかパンダ・ハガー(親中派)なのか?

トランプ氏は、選挙期間中は為替操作国であり米国の貿易赤字の元凶であると中国を厳しく批判し、大統領選挙勝利後も一中政策(一つの中国政策)を認めないと発言するなど、ドラゴン・スレイヤーの評価であった。

しかし、日米首脳会談直前に一中政策を認めると発言し、最近では中国は為替操作国ではないと発言するなどパンダ・ハガーに変身したのではないかと思うほど、その発言は急変している。

歴代大統領の中で、当初、中国に厳しい発言をしていたビル・クリントン大統領(当時)やジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)が最終的には中国と親しい関係になったように、トランプ大統領も同じように中国とことを構えない大統領になるのではという懸念がある。

トランプ大統領の誕生に伴い中国はいかにトランプ氏に対処するかを検討した結果導き出された1つの結論が、トランプ大統領の最側近である「イヴァンカおよびクシュナー夫妻を取り込むこと」であり、猛烈な外交攻勢により2人の取り込みが実現しつつあると言われている。

この2人がパンダ・ハガーになれば、トランプ大統領もその影響を受けるであろう。その時に日本は米中に対していかに対応するかが問われる。

おわりに

トランプ大統領は、4月6日のシリア空軍基地へのミサイル攻撃を契機として選挙期間中に主張してきた対外不干渉主義を改めた。

北朝鮮の核・ミサイル開発に対しても「軍事行動を含む全ての選択肢がテーブルにある」と表明し、その解決に向けた努力を行っている。

この対外政策の変化は現段階では望ましい変化だと言えるが、最終的には中国による北朝鮮説得の結果とその後の米国の対応を見て判断したい。

米中首脳会談を受けて中国の北朝鮮に対する姿勢が確かに変化している。中国にとっても北朝鮮の核開発は厄介であり、その核開発を阻止し、朝鮮半島の非核化を達成したいはずである。

中国は、北朝鮮側に立つよりも米国側に立った方が中国の国益に沿うと判断したのであろう。中国と北朝鮮間の定期航空機の運行を一時停止し、中国の港に到着していた北朝鮮の石炭積載船を追い返したのはささやかな努力の証である。

中国の環球時報は4月12日、「北朝鮮は核やミサイルに関連した活動を中止すべきだ。米国が核武装した北朝鮮と共存する気はないことは明白だ」と強調した。また、「北朝鮮は今回こそ過ちを回避すべきだ」とまともなことも書いている。

協調し始めた米中が北朝鮮の核ミサイル問題をいかに解決するかは見ものだが、我が国も当事者として様々な状況を想定し、その状況にいかに対処するかを具体的に詰めなければいけない。

特に米中協調が続くと仮定した場合の日本のあるべき姿を真剣に検討すべきであろう。

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『女子大生を餌食にする中国「裸ローン」の罠 自撮りヌード写真を担保に借金、返済できなければバラマキ』(4/21日経ビジネスオンライン 北村豊)について

『韓国は敵か?味方か?』ブログの4/22に似たような記事がありました。中国福建省で裸の映像を渡した女子学生が自殺したというものです。

http://blog.livedoor.jp/japan_and_korea/archives/70273610.html

日本のサラ金を思い出させる記事です。やはりこういう阿漕な利率で雪だるま式に債務を増やしていき、人生を雁字搦めにして、最後には死ぬしかない所まで追い込んでいきます。サラ金は在日が主体となって経営していましたが、「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」が平成11年にできて、制限利率が引き下げられました。過払い金返還訴訟も多くなり、経営が苦しくなって、今は大手銀行の傘下に入っています。ただ、パチンコやゲームセンターの傍に、サラ金の出張所や看板があって、敗けて熱くなっている人間に金を貸して、更に負けを込まさせようという発想のビジネスです。こんな阿漕なことを考え出すのは、朝鮮半島人です。勿論、サラ金に手を出す人の方が悪いのですが。

女性の裸で融資するなんて言うのは、如何にも中国人です。宗教心を持たない(神をも畏れぬ)民族で、現世利益、拝金教ですので。ですから、葬儀の時に、ストリッパーを呼んで皆で楽しむことができるのでしょう。また冥婚(未婚の男性が死亡した時に、来世でも結婚できないと可哀想というので、一緒に死んだ女性を葬ること。近年はこのため墓を荒らして遺体を売ったり、挙句は殺人まで犯すケースがあるという)や紙銭を燃やしてあの世で、金持ちになりたいというのですから。日本人の無常観と如何にかけ離れているかです。

中国ではこういった犯罪集団を取り締まるべき公安が、賄賂を取り、見て見ないふりをします。彼らもグルである時の方が多いでしょう。歴史的に「清官三代」と言われる中国ですが、共産党になって、かつ経済成長してからの中国の賄賂の額は桁違いです。国民のチエックを受けないシステム(=三権分立していない)、共産主義の本質的な問題です。

記事

“恩施市”は、湖北省の西南部に位置する“恩施土家族苗族自治州”の州政府所在地で、海抜900m以上の山岳地帯にある常住人口75万人の風光明媚な地域である。省都 の“武漢市”からは直線で500kmの距離にあり、自動車なら6.5時間かかる。4月3日、その恩施市の農民である周さんは自分の携帯電話に1通の写真付きメールを受領した。何だろうとメールを開くと、周さんは自分の目を疑った。携帯電話の画面には娘の“小周”(仮名)の“裸照(ヌード写真)”が写っていたのだった。

身分証明書を持って全裸写真を自撮り

4月10日付の湖北紙「楚天都市報」は、『武漢女子大生の“裸貸(裸ローン)”5000元(約8万円)が雪だるま式に増えて26万元(約416万円)に』と題する記事を報じた。その概要は以下の通り。

【1】20歳の小周は、武漢市”にある某職業技術学院大学の2年生である。2016年10月の或る日、大学のトイレに入った小周は、個室のドアに貼ってあった消費者金融業者の広告に目を止めた。当時、小周には買いたい物があったが、懐が寂しく、到底手が届きそうになかった。そうだ、一時的に借金すれば欲しい物が買える。そう思ったら、何かに取りつかれたように、自身のスマートフォン(以下「スマホ」)で広告に書かれていたSNSの“微信(WeChat)”に連絡を入れ、先方の担当者に借金したい旨を伝えていた。

【2】ひとしきりチャットを続けて、カネを借り入れる意向を示すと、消費者金融業者の担当者から身分証の写真、学生証の写真、スマホの通話履歴を微信で送るよう要求された。小周が指示通りの物を送信すると、担当者はさらに次の物を微信で送信するよう要求した。

(1)“手拿借條”:担当者が送信するひな型に通りに手書きした借用書に自分の署名を行い、署名済みの借用書を手に持って上半身を撮影した画像。

(2)“裸條”:“全身赤裸手持身分証自拍(全裸で身分証を手に持って自撮りした)”写真あるいは動画。

【3】欲し物を買いたい一心の小周も“裸條”にはさすがに躊躇した。これを担当者に伝えると、この写真や動画は担保であり、万一返済期日までに返金されなくても、必ず流出する訳ではないので心配不要だと答えた。これで安心した小周は借入額もさほど大きくないので、返金は問題なくできると判断して、担当者の要求通りに(1)と(2)を送信した。

【4】小周の借入金は5000元(約8万円)であったが、審査費、写真の秘密保持費などの費用を差し引かれて、消費者金融業者から小周の銀行口座へ払いこまれたのは2750元(約4万4000円)だけだった。この2750元を何に使ったのか、小周には全く記憶がない。彼女が覚えているのは、毎月の生活費が1000元(約1万6000円)で、常に足りなかったからカネを借りて何かを買ったという事だけで、具体的に何を買ったのかは覚えていないのだ。

30社以上から借金、8万元が26万元に

【5】署名した借用書には借入金を1週間以内に全額返済することが明記され、返済できない場合は、完済まで毎週287元(約4600円)の金利を支払わねばならないと規定されていた。ただでも少ない毎月1000元の生活費に頼るしかない小周に借金を返済する術はなかったが、借金のことを両親に告げる勇気はなかった。そこで、ひたすら友人たちに頼み込んでカネを借りて回ったが、最後には誰もカネを貸してくれなくなった。カネに詰まって苦しんでいると、消費者金融業者の担当者が親切に助言してくれた。それは、インスタントメッセンジャーアプリ「QQ」の借金グループに加入し、別の消費者金融業者から新たにカネを借りて、前の借金を返済するというもので、小周を借金地獄の泥沼に陥れるものだった。

【6】借金の返済に追いまくられて冷静に物を考えられなくなっていた小周は、何も考えずにQQの借金グループに加入し、半年間に30社以上の消費者金融業者からカネを借入れては借金の返済に充てることを繰り返した。この結果、手続き費用を差し引いて、小周が手にした元本の合計は8万元(約128万円)以上に達したが、これに利子を加えた返済が必要な借入れ金の総額は26万元(約416万円)近くに膨れ上がっていた。

【7】2017年の“春節(旧正月)”休暇(1月27日~2月2日)中に、小周はスマホの電源を切って、外部との連絡を絶った。春節休暇中は小周のスマホと連絡が取れなくても仕方ないと考えていた消費者金融業者も、休暇が明けても連絡が取れないことに業を煮やした。そこで小周から事前に受け取っていたスマホの通信履歴にある電話番号宛てに下記のような返金催促メールを発信した。

どうぞ返済するよう忠告して下さい。  小周  身分証番号:4228221997XXX  貴女は2017年1月26日に4万元を借入れたが、明日2月4日の午後6時が返済期限です。ここに約束の時間と金額に基づき貸付金の返済を行うよう注意を喚起します。いかなる理由でも返済金額と期限の変更は認められません。もし詐欺的手段を隠して故意に貸付金を返済しないことが疑われるなら、我々は強大な社会世論の圧力、身近な親友や友人、通信履歴、第三者の借金返済機関を通じ、また、直接住宅を訪ねての催促、地元の住民委員会および地元の尋ね人広告に借金未済を暴露するなどの手段で24時間返済催促を行います。負債を返済するのは当然の道理であり、期限を過ぎて返済しない結果は重大なものとなります。期限超過の罰則は毎日200元(約3200円)となります。この返済催促は貸付側がQQや携帯電話などの常用通信手段を通じて告知義務を履行していることを示しています。

2017年2月3日

【8】父親の周さんは消費者金融業者から届いた催促メールを見て、初めて娘が借金取りに追われていることを知った。周さんは慌てて小周に連絡を取り、借金について問いただしたが、小周は言葉を濁し、カネを借りたと言うだけで、カネを何に使ったのかは口を閉ざしたままだった。愛する娘が困っている。仕方なく、周さんは虎の子の4万元(約64万円)を小周に手渡し、大至急借金を返済するよう言い聞かせた。

親や親戚、友人にヌード写真が届く

【9】ところが、文頭に述べたように、4月3日に全裸の小周が身分証を手にした“裸照(ヌード写真)”が周さんの携帯電話に送信されて来た。これを見て肝を潰した周さんは精神的に崩壊した。まさか娘にまだ借金があったなんて、周さんは考えたこともなかった。“裸照”は小周の“姑姑(父方のおば)”や“姨媽(母方のおば)”、大学のクラスメートたちにも届いていた。急きょ武漢市へ出向いた周さんは小周と会って彼女がはまった消費者金融の罠の全貌を聴取し、4月5日の午後に娘を伴って“武漢市公安局”の“東湖新技術開発区分局関南派出所”に事態を通報した。

【10】小周は今まで経験した事のない恥辱と後悔にさいなまれ、周さんに全てを告白した。借金の元本と利子の合計は26万元だが、父親の援助もあって、すでに16万元(約256万円)は返済済みで、残りの借金は10万元(約160万円)余りだが、その大部分は“裸照”を担保に取られている。かくも膨れ上がった借金の起因になったのは、最初に借入れた5000元であった。その後に借入れたカネを彼女はほとんど使っておらず、その大部分を借金の返済に充てていた。“裸照”付きのメールが大学のクラスメートたちにも届いたことから、小周は面子を失い、大学にいられなくなった。また、さらなる借金取りの出現を恐れて、小周は周さんと共に武漢市を離れ、現在は両親と共に上海市へ出稼ぎに行っている。なお、周さんによれば、彼には小周の他に9歳の息子がおり、上海市では夫婦2人でプラスチック工場の臨時工として働いているが、月収は2人合わせて6000元(約9万6000円)程なので、借金の残額10万元(約160万円)を返済することはどうやってみても不可能だという。

【11】楚天都市報の記者が“借貸(貸借)”、“借銭(借金)”などのキーワードでネット検索を行ってみると、非常に多くの消費者金融業者がヒットした。彼らの数社に微信やQQ、電話を通じて連絡してみると、ローンの月利は8~15%とまちまちであった。月利15%として1万元(約16万円)を借りると、毎月の支払い利息は1500元(約2万4000円)となるが、1か月目の利息は先払いが要求されるのだった。記者が小周にカネを貸した消費者金融業者たちに連絡を取ってみたところ、ある業者は小周など知らないと言って電話を切ったし、またある業者は返済催促業務を外部に委託しているので、もしかすると“裸照(ヌード写真)”を使って催促している可能性もあるかもしれないと答えた。

【12】小周は大学には行きたくないと言っていたが、大学側は小周に対する心理カウンセリングを継続しており、当面は休学扱いとして、一定時間が経過したら復学が可能なように配慮してくれている。周さんは小周を復学させるかどうかを思案中であるという。

【13】小周事件に関する弁護士の意見はどうなのか。湖北典恆弁護士事務所の“陳亮”弁護士は次のように述べている。すなわち、“裸照”を担保として行う貸付は、契約そのものが無効である。なおかつ、我が国の法律が認めているのは年利24%以内の貸借関係だけで、これを超えた部分は法律の保護を受けない。小周の借金は高利貸しに属するものであり、借金1件毎に小周が元本と年利24%の利息を支払っていれば、それ以上の利息を支払う必要はない。余分に支払った利息が36%以上であれば、民事訴訟を通じて返還を求めることができる。

中国では上述したような「“裸照”を担保に取る貸付」を“裸貸(裸ローン)”と呼ぶ。3月7日付で中国国営通信社の「新華社」が報じたところによれば、大学生向けのネット消費者金融の規模は2016年に800億元(約1兆2800億円)を突破し、さらに拡大する傾向にあるという。こうした大学生向けのネット消費者金融を“校園貸(キャンパスローン)”と呼ぶが、“校園貸”は借入がネット完結型で簡便であることが大きな魅力となっている。身分証番号、在学している大学名、学年、学生番号、学部などの個人情報を登録して、身分証や学生証の写真を示して検証し、署名した契約書の写真や動画を送信すれば、わずか10分足らずの時間で数千元から数万元のカネを借入れることができる。このため、“校園貸”はネット消費者金融の中で目覚ましい発展を遂げているのである。

2015年に始まり、各地に波及

しかし、“車貸(自動車ローン)”なら“汽車(自動車)”を担保に取れるし、“房貸(住宅ローン)”なら“房産(家屋)”を担保に取れるが、大学生相手では担保に取るものがない。そこで悪質な消費者金融業者が女子大生を対象として考え出したのが“裸照(ヌード写真)”を担保に取る“裸貸(裸ローン)”であった。キャンパスローンの“裸貸”は2015年に中国南部から始まったとされるが、2016年には山東省、江蘇省、広東省、北京市、四川省などの各地に波及し、急速に全国的な存在となった。

2016年11月30日には、消費者金融プラットフォームの“借貸宝”を経由して“裸貸”を利用した161人の女性たちの個人情報を記録した10ギガ(G)の圧縮データがネット上に流出する事件が発生し、“裸貸”は中国社会で改めて注目を集めることになった。161人中で本籍が流出した者は146人で、その内訳は14人の四川省が最多で、広東省(11人)、江蘇省(10人)がそれに続いた。また、年齢情報が流出したのは144人で、そこには1993~1997年生まれ(23~19歳)が91人含まれ、最年少は1999年生まれの17歳で4人含まれていた。また、学校情報が流出したのは28人であり、借入金額が流出したのは26人で、最高額は2.3万元(約37万円)、最低額は1000元(約1万6000円)だった。

メディアの記者が“借貸宝”を運営する“九鼎集団”に連絡を取ったところ、先方の担当者は、「“借貸宝”は消費者金融の仲介を行っているだけで、金融実務は貸付人と借入人が個人的に行うP2P方式であり、我々は双方の貸し借りには介入しておらず、“裸貸”を行うような不良業者とは全く関係ない」と述べたという。

“裸貸”で借りたカネを返済期日までに返済できなければ、通話履歴に記載された父母や親戚、友人、知人に返済催促のメールが発信され、それでも返済がなされなければ、“裸照”がメールでばらまかれる。さらに返済がなければ、元本に高率な利息を加えた莫大な金額を、彼女たちにその肉体で償わせることになる。2016年11月11日付の甘粛紙「蘭州晩報」が報じたところによれば、“裸貸”を行っている貸付人たちは、返済不能となった借入人の女性たちに肉体による返済方法を提案し、彼らの客である“富二代(富豪の子供)”や“官二代(政府高官や地方幹部の子供)”の放蕩息子などと一夜を共にしたり、愛人になることを強要するのだという。逃げ道をふさがれ、追いつめられた女性たちは自暴自棄となり、春をひさぐ転落人生を歩むようになるのである。

高利貸しの危険、知っていたのは1.75%

キャンパスローンで“裸貸”を主体としている消費者金融業者によれば、女子大学生が借金をする理由は、恋愛や遊びの資金不足、アップルのiPhone購入、ファッションアイテムの購入など、千差万別だが、彼女たちは“裸貸”によって地位や名誉を失うことになるかもしれない危険を負うことなど一顧だにせず、安易な気持ちで“裸照(ヌード写真)”を送信してくるのだという。

4月14日付の北京紙「新京報」は『大学生のネット金融調査報告』を掲載したが、調査結果の概要は以下の通り。

(1)大学生の66%はキャンパスローンの危険性を認識しておらず、年利36%以上が高利貸しとなることを知っていたのは、わずか1.75%に過ぎなかった。

(2)キャンパスローンの利用者は、男子学生が73%、女子学生が27%で、圧倒的に男子学生が多かった。キャンパスローンを利用する目的は、物質生活の改善(デジタル機器、ファッション、化粧品などの購入):54%、基本的な生活支出:36%、娯楽支出(旅行、ゲーム、会合など):24%、などであった。

文頭に述べた小周の場合は、父親の周さんが速やかに公安局へ通報したことにより難を免れたが、違法な消費者金融業者の餌食になっている女性たちが多数存在することは疑いのない事実である。“裸貸”は日本に存在しないと思うが、それにしても、担保に取った女子大生の“裸照(ヌード写真)”を肉親や友人にばらまくとは、人間の皮を被った悪魔の所業で、厳しく断罪されて然るべきである。

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『北朝鮮、パレードで見せたハリボテICBMの意味 「米本土を狙う固体推進剤ミサイルの開発を止めない」と宣言』(4/20日経ビジネスオンライン 松浦晋也)、『日本がICBMよりも目を向けるべき北朝鮮の脅威とは 弾道ミサイル「北極星1号」が日本を狙う』(4/20JBプレス 北村淳)について

23日~26日まで万座温泉に来ており、旅館のフロントのみwifi可能ですので、4日間は簡単に解説をします。

中国もロシアも北朝鮮が崩壊するのを見越して、領土分割の挙に出ようとしています。知らぬは金正恩と韓国人ばかりなりと言ったところでしょうか。本当に阿漕な連中です。

<中国環球時報「韓米が北朝鮮攻撃すれば軍事介入する」>

http://japanese.joins.com/article/360/228360.html

<「北朝鮮利権」奪取へ奔走するロシア>4/14

https://myjitsu.jp

<「日本人シェフが逃げたので店を閉めます」韓国の飲食店の貼り紙が話題に=韓国ネット「サムライ精神はどこに?」[04/20]>

http://sp.recordchina.co.jp/newsinfo.php?id=175866&ph=0

韓国政府は日本政府と日本人の退避について協議に応じる姿勢を示していません。人間の盾にする積りなのでしょう。こんな品性下劣な韓国人の為に、日本人が犠牲になることはないと思います。日本企業の経営者は在韓従業員を早く帰国させた方が良いでしょう。『葉隠』には「たとへば刀の身の如く、切れ物を研ぎはしからして鞘に納めて置き、自然には抜きて眉毛にかけ、拭いて納むるが良し。外にばかりありて、白刃を常に振回す者には人が寄り付かず、一味の者無きものなり。内にばかり納め置き候へば、錆もつき刃も鈍り、人が思ひこなすものなり」と。蛮勇は評価されませんし、過去の歴史の中で見れば、口だけで逃げてばかりいる韓国人とは覚悟が違いますので。退避を非難できる韓国人は一人としていないでしょう。「日本人をさんざん貶めて来て、まさか自分だけ助かるために日本に来るようなことはよもやないでしょうね」と念を押せば良いだけです。

北朝鮮が何故、核やICBMを持っていけないのか論理的に明快に説明は出来ません。第二次大戦の戦勝国のみが持てるというのは、一時的な勝利者が永劫に特権を持つという意味で、考え方としてはおかしいでしょう。彼らが道徳的・倫理的に優れていて、他の国や民族を支配する権利を持つというのは過去の歴史を見れば、あり得ません。ジェフリー・レコード著、渡辺惣樹訳『アメリカはいかにして日本を追い詰めたか』の中に『「恐怖心」や「威信(プライド)」は「国益」と同程度に国家の意思決定に影響を及ぼす』(P.106)とあります。追い込まれれば合理的判断ではなくても、立上るという事です。第二次大戦の日本が正しくそうでした。ですから北朝鮮が暴発する可能性はあります。それが彼らの名誉にかかわるという点で。ただ、戦前・戦中の日本は八紘一宇を実現しようとしていたのであって、植民地収奪をしていたわけではありません。今の北朝鮮のように自国民虐殺、他国を大量破壊兵器で脅すようなこともしませんでした。P5が良いかどうかは別にして、北の現体制は潰すべきです。

松浦記事

太陽節軍事パレードに登場した新型ICBMと運搬車両(朝鮮中央テレビよりキャプチャー)

米国との関係が緊迫する中、北朝鮮は4月15日に平壌で軍事パレードを実施した。

発射実験が最近相次いだことから、メディアの報道はSLBM(潜水艦から発射する弾道ミサイル)に集まっているが、最も注目すべきは、射程1万km級と目される新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が登場していることだ。

これだけの射程があれば、北朝鮮から北米大陸の大半を射程に収めることが可能になる。

先に言っておくと、このICBMはまず間違いなくモックアップ、実物大の模型だ。では、単なるこけおどしだから心配は要らないのか? そうではない。パレードでのお披露目は北朝鮮が世界に向かって「このサイズのICBMに核弾頭を搭載するまで技術開発を止めない」という言う宣言であり、その意味するところは重大だ。米トランプ政権は、北朝鮮に対して「核兵器開発を止めよ」という圧力を掛けているが、北朝鮮はそれに応じず、「どんどん賭け金をつり上げるぞ」と意思表示をしているのだ。

突如登場、ロシアの「トーポリ」に似た新型ICBM

4月15日は、北朝鮮建国の父とされる故・金日成主席の誕生日で、同国では「太陽節」という最大級の祝日である。パレード会場となった平壌の金日成広場には、金正恩朝鮮労働党委員長以下の国家首脳部が列席した。

今回のパレードで公開された主なミサイルは以下の通り。

  1. 2016年8月に発射に成功した潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)「北極星1号」
  2. 今年2月に発射試験に成功した「北極星1号」の陸上発射型「北極星2号」
  3. 2016年6月に発射試験に成功した「ムスダン」中距離弾道ミサイル(IRBM)
  4. 初公開となる「ノドン」準中距離弾道ミサイル(MRBM)の弾頭に空力操舵面が付いたノドン改良型ミサイル
  5. 開発中の液体推進剤を使用する3段式弾道ミサイル「KN-08」
  6. 初公開の中国の「東風21」MRBMと類似の固体推進剤を使用すると思われるMRBM
  7. 同じく今回が初公開となる射程1万km級と目されるICBM

(※詳しくは「北朝鮮のミサイル、固体推進剤で脅威度急上昇」:2017年2月21日、及び「北朝鮮、ムスダンの開発の異常なペース」:2016年6月30日、を参照。特に、固体推進剤を使うICBMがどれだけ脅威なのかをご存知ない方には、前者をぜひお読みいただきたい)

この中で注目すべきは、7つめの新型ICBMだ。

新型ICBMは、打ち出し用の筒状構造物(キャニスター)に搭載されていたため、ミサイルの外観は不明だが、キャニスター及びキャニスターを搭載する運搬車両が外見、サイズ共に、ロシアのICBM「トーポリ」と酷似していた。

トーポリ(ロシア語でポプラを意味する)ICBMは、旧ソ連が1977年から開発を開始して、1985年から配備したものだ。全長21.5mで固体推進剤を使用した3段式、打ち上げ時重量45トンで、1トンの弾頭を搭載できる。運搬車両から直接発車するので、打ち上げ時は車両の焼損を避けるため、キャニスターから高圧ガスでICBMを空中に射出した上で推進剤に点火するコールド・ローンチ方式を採用している。

ロシアが配備しているICBM「トーポリ」(ロシア語版Wikipediaより)

こちらはトーポリ発展型の「トーポリM」。北朝鮮の新型ICBMの運搬車両は、こちらに類似している。

未完成のICBMを公開したのは米国へのサイン

北朝鮮がこうしたことをやるのは初めてではない。過去に何回も、開発中のミサイルのモックアップをパレードに登場させたことがある。

2012年の太陽節軍事パレードではコード名「KN-08」というICBMを、2015年パレードではその改良型と目される「KN-14」ICBMを、それぞれモックアップで見せつけた。共にムスダンの技術を発展させた液体推進剤を使うICBMと推定されており、全長約16m。射程距離はグアムを狙うことが可能な6000km程度らしい。これらは現在開発中と目されており、使用すると思しき液体ロケットエンジンの燃焼試験映像も公開している。

これらと比較すると、今回の新型ICBMは、全長20m程度と大きい。トーポリと同程度の性能があるなら射程は1万kmで、北米大陸の大半を狙うことが可能となる。

新型ICBMを収めたキャニスター頭部には、開口部の継ぎ目が見あたらない。モックアップと考えられる根拠のひとつである(朝鮮中央テレビよりキャプチャー)

これだけ大型のICBMの発射試験は確実に検知されるので、まだ新型ICBMが完成していない(打ち上げの実験段階に進めていない)ことはほぼ間違いない。また、KN-08/KN-14も開発中の現状で、さらに大型、それも有事即応性に優れる固体推進剤を使用して、コールド・ローンチ可能なICBMを同時並行開発するだけの国力が、北朝鮮にあるかどうかも分からない。

しかし、たとえブラフであったとしても、北朝鮮が射程1万kmと目される新型ICBMのモックアップを軍事パレードに登場させた意味は大きい。米トランプ政権に対して「お前らがどうプレッシャーを掛けようが、米本土に到達するこのICBMに核弾頭を搭載するまで、我々は技術開発を続けるぞ」という明確なサインを送ったのである。

強硬姿勢の表れとして、北朝鮮は翌4月16日朝に半島東海岸の新浦からミサイル1発を発射した(発射直後に爆発)。発射されたのは比較的小型の新型ミサイルと推定されており、「スカッド(ノドン)」改良型ではないかとの報道もある。

また、17日にBBC記者と面会した北朝鮮の韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官は、今後ともミサイル発射実験を繰り返すと発言、「米国が軍事行動に出ればすぐに全面戦争になる」と警告した。

ミサイルはパワーゲームの賭け金をつり上げる道具

こうした強気の姿勢は、先代の金正日朝鮮労働党中央委員会総書記以来の瀬戸際外交と考えて良いだろう。北朝鮮は1990年代と同様に、ぎりぎりまで危機感を醸成して、米国や周囲の譲歩を引き出そうとしている。

核兵器は「使わないことに意味がある」という特徴を持つ兵器だ。北朝鮮も米国も核兵器を使えば世界中からの非難を浴び、特に国力で大きく劣る北朝鮮が核兵器を使用すれば、即体制崩壊につながると見て間違いない。だから北朝鮮としては、核兵器開発をいかに高いカードとして売りつけるかに腐心している。「全面戦争だ」と口には出すが、もし全面戦争になれば最初に滅ぶのは、現在の金正恩体制であることを、北朝鮮は熟知しているはずだ。

北朝鮮の望みは、核兵器と、核兵器を米本土に送り込むことができるICBMを完成させ、なおかつそれを実戦に使用することなく恫喝に使って米国を交渉のテーブルに引きずり出し、金正恩体制の継続を米国に保証させること、と考えられる。

北朝鮮の核兵器開発は、米国だけではなく、中国もロシアも、もちろん韓国も日本も朝鮮半島のパワーバランスを崩すものとして危険視している。核兵器開発の鍵を握るのは核実験だ。実験を繰り返すほど、核兵器は完成に近づいていく。

だから米国は、今年3月末に北朝鮮が核実験を実施する徴候が現れてから、様々なラインを使って「北朝鮮が核実験を行うとの確証を得た時点で通常兵器による先制攻撃を行う」という情報をリークし、北朝鮮への圧力を強めていた。

北朝鮮としては、米国という虎の尾を踏むことはできない。かつては後ろ盾となってくれていた中国との関係が悪化している今、核実験を実施して米国が通常兵器による攻撃をかけてきたなら、その後の体制存続のシナリオが描けないからだ。

ここで、瀬戸際外交をさらに推し進める手段として、急浮上したのがICBMだ。

ミサイルだけならば、米国の尻尾を踏まずに掛け金を釣り上げられる、と、おそらく北朝鮮は判断したのだ。太陽節軍事パレードでの新型ICBMモックアップ多数登場や、16日のミサイル発射は、そう考えれば符合は付く。

理性的なら核攻撃はない、が、理性を担うのは個人

今回、日本では北朝鮮がいまにも核ミサイルを日本に打ってくるかのような言説が目立ったが、危機感醸成のために北朝鮮が切ることができる持ち札はまだまだある。よって、いきなり北朝鮮が最後のカード、核ミサイルを発射することはないだろう。

次に注目すべきは、通算6回目となる核実験を北朝鮮が実施するかどうかだ。米国が「実施の確証があれば攻撃」というサインを送っている以上、北朝鮮としては米国が手を出さないという確実な証拠を手に入れない限り、核実験を実施せず、一層のミサイル実験を重ねるはずだ。

ただし、これらの予想は北朝鮮が理性的であるという前提に立っている。

複数の人間がコントロールに絡む普通の国家ならばともかく、現在、北朝鮮という独裁国家の理性は、金正恩という一個人の理性に依存している。個人が強いストレスのために理性を失うことはあり得る。

言わずもがなだが、彼に理性が残り続けることを祈りたい。

北村記事

北朝鮮の首都・平壌で行われた軍事パレードに登場した弾道ミサイル。国営朝鮮中央通信(KCNA)配信(2017年4月16日配信、資料写真)。(c)AFP/KCNA VIA KNS〔AFPBB News

アメリカ軍による軍事的威嚇の中、北朝鮮で軍事パレードが執り行われた。北朝鮮政府は多数の海外メディアを招き、国際社会に向けて軍事パレードの映像画像を発信した。

このデモンストレーションに関する日本政府のコメントやメディアの報道などをみると、新型「ICBM(大陸間弾道ミサイル)」(とみられるミサイル)に関心が集中していたようである。

もちろん、北朝鮮が核弾頭を搭載した大陸間弾道ミサイルを完成させた場合、日本にとっても軍事的脅威は高まる。だが、パレードではICBMよりも直接的に日本にとって脅威となっている兵器を見せつけていたにもかかわらず、日本政府もメディアもそれらの直接的脅威に対しては言及していなかった。

日本にとってICBM開発が危険な理由

北朝鮮は軍事パレードの直後に「IRBM」(中距離弾道ミサイル、日本列島は飛び越してしまうが、アメリカ本土には届かない)の発射テストを実施し失敗した。したがって、新型IRBMやICBMといった長射程の弾道ミサイルが実戦配備段階に至っているとはいまだにみなすことができない。また、それらの弾道ミサイルに搭載する核弾頭も、まだ完成の域に達してはいないものと考えられている。

トランプ政権は北朝鮮の核実験、ICBM試射を強く警戒しているが、アメリカ本土が直接核弾道ミサイル攻撃の被害を被るには、ある程度の時間がかかりそうである。

一方、日本にとって北朝鮮の核実験やICBM試射はどのような脅威があるのか。

もちろん、それらが日本にとっても軍事的脅威にならないわけではない。とはいっても、核搭載ICBMが日本に飛んでくるわけではない。

北朝鮮が開発に成功した場合はもちろん、さらに核実験を繰り返した場合に、アメリカが北朝鮮を軍事攻撃する恐れがあるから、日本に対する軍事的脅威と言えるのだ。

すなわち、本コラムでも繰り返し指摘しているように、トランプ政権が北朝鮮を軍事攻撃したならば、北朝鮮による韓国に対する報復攻撃により多数の在韓邦人が死傷することは避けられず、日本領内に弾道ミサイルが降り注ぐ可能性も高いと考えられている。

パレードに登場したソウルを火の海にするロケット砲

北朝鮮は核弾頭の小型化に成功し保有しているものの、その数は極めて少数とみられる。貴重な核弾頭を対日攻撃用のノドンやスカッドERに装着することは、現時点では現実的ではない。そのため、報復攻撃によって日本に飛来する弾道ミサイル弾頭には、非核の高性能爆薬が装填されていると考えられる。

ただし、それでも日本が甚大な被害を受けることは避けられない。まして、過去70年以上にもわたって軍事攻撃を被った経験も戦闘の経験もない日本では物理的惨状に加えて心理的大パニックに陥る可能性が高い。

日本の最大の脅威は「北極星1号」

北朝鮮が軍事パレードで見せびらかした兵器システムのうち、日本政府やメディアが大きく取り上げるべきだったのは、ICBMよりも“地味”な弾道ミサイル「北極星1号(KN-11)」である。

潜水艦発射型ミサイル(SLBM)のKN-11は、パレードでは他の弾道ミサイルや巡航ミサイルのように地上移動式発射装置に搭載されるのではなく、展示用トレーラーに積載されていた(下の写真)。

パレードに登場した潜水艦発射型ミサイル(SLBM)「北極星1号」

(* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の写真をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49760

KN-11はいまだに開発途上であり、これまでの試射において達成している射程距離は500キロメートル程度と、目標とみられる1500キロメートルには到達していない。また、発射プラットフォームとなる潜水艦もやはり開発途上であり、いまのところ新浦級潜水艦1隻が確認されているに過ぎない。

だが、KN-11の当面の主な攻撃目標は日本とされている。たとえ飛距離が1000キロメートル以下と短くとも、北朝鮮がKN-11を安定して水中から発射できるレベルに完成させ、より改良を加えた新浦級潜水艦を数隻生み出してしまった場合、日本にとっては、まさに深刻な軍事的脅威が追加されることになる。

たとえば、これまでの試射で達成されている500キロメートルという飛距離のKN-11が搭載された新浦級潜水艦数隻が、実戦配備されたとしよう。日本としては、日本各地を射程圏に納めたKN-11を2基搭載した北朝鮮潜水艦が2~3隻、常に日本海のどこかの海中を潜航していると考えなければならない。そのため海上自衛隊は、なんとしてでもそれらの弾道ミサイル搭載潜水艦を発見し捕捉しなければならなくなる。

これまで、日本海から日本に加えられる軍事的脅威は、対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡を日本海へと通航する中国とロシアの艦艇ならびに航空機に限定されていた。そのため、それらの海峡部において中国軍やロシア軍の動向を見守っていれば、日本海からの軍事的脅威に備えることができた(ただし、満州方面から発射される長射程ミサイルは除く)。

ところが、KN-11を搭載した北朝鮮の潜水艦は、日本海に面する基地から直接日本海へ展開するため、海上自衛隊は広大な海域を警戒監視し続けなければならなくなるのだ。

現在の北朝鮮の潜水艦建造技術から判断すると、海上自衛隊の潜水艦、哨戒機、水上艦を繰り出せば、広大な日本海とはいえ、北朝鮮潜水艦を捕捉することは不可能とは言えない。しかし、日本攻撃用のKN-11、それも核弾頭が搭載されているかもしれない弾道ミサイルを搭載した新浦級潜水艦は、いつ日本に対してSLBM攻撃を敢行するかは分からない。

また、日本と北朝鮮が戦争状態に陥ってでもいない限り、海上自衛隊は新浦級潜水艦を発見したからといって直ちに撃沈してしまうわけにはいかない。北朝鮮潜水艦を発見したならば見失わないように捕捉し、海上自衛隊潜水艦が執拗に追尾し続けなければならない。

海自潜水艦戦力の増強が急務

だが、海上自衛隊にとって問題なのは、中国への対応も迫られていることである。

新たに日本海を動き回る北朝鮮の潜水艦に対処しなければならなくなったからといって、東シナ海や南シナ海からバシー海峡を抜け南西諸島沖に接近してくる中国海軍の動きがなくなるわけではなく、それどころかますます中国海洋戦力の対日圧力が増大していくことは間違いない。したがって、今ですら不足している海上自衛隊の現有戦力では、北朝鮮が近い将来に繰り出してくる北極星1号搭載新浦級潜水艦を発見し、追い回すことは至難の業だ。

幸い日本は、北朝鮮の弾道ミサイル搭載潜水艦にとって最大の脅威となる高性能潜水艦を造り出す能力に恵まれている。よって海上自衛隊の潜水艦戦力の増強は不可能ではない。

とはいえ、いくら潜水艦建造メーカーが2社あるといっても、軍艦建造には時間がかかるし、何よりも増強した軍艦を操る海自要員の育成にも時間がかかる。北朝鮮や中国など日本周辺の軍事情勢のきな臭さが加速度的に悪化している状態に即応して防衛態勢を変化させなければ、手遅れになることは必至だ。

「中期防衛力整備計画」などという“お役所の論理”とは無関係に国際軍事情勢は変化し続けている。そうである以上、安倍政権は前例に縛られずに思い切った手を打たねばならない。

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『混迷する朝鮮半島 朝鮮半島で軍事衝突はない』(4/21日経ビジネスオンライン 重村 智計)、『空母を見れば明らか、米国の北朝鮮攻撃はまだ先だ 「米国はすでに準備完了」が間違っている3つの理由 』(4/19JBプレス 部谷直亮)について

4/22渡部亮次郎氏ブログの中の記事杉浦正章氏 米、北へのサイバー攻撃実施の可能生

16日のミサイル発射失敗が怪しい:NYTやCNNが報道

サイバー攻撃などは宇宙戦艦ヤマトの専売特許かと思っていたが、なかなかどうして米軍では実戦に配備されているかのようだ。とりわけ16日の湿った花火のような北朝鮮のミサイル発射実験失敗は怪しい。

発射後数秒で爆発している。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によるとやはりその可能性が高いようだ。もともと米軍にはオバマ時代から「Left of Launch作戦」(発射寸前作戦)があり、時々北のミサイルにサイバー攻撃やレーザー攻撃を仕掛けているようだ。

もちろんトップシークレットである。サイバー兵器問題を漏らした米軍幹部が処分されている。サイバー攻撃が米軍によって採用されているとすれば、すでに北との“暗闘”が宣戦布告なしに展開されていることになる。この重大な事態を日本の全国紙が掌握していないのか、ほとんど報道しないのにはあきれた。

NYTは米軍から最近までサイバー攻撃について書かないように要請されていたが、15日付の同紙は「北朝鮮と米国の間では、過去3年にわたり、ミサイル計画をめぐる隠密の戦争が行われてきた」と暴露した。

確かに16日の実験の失敗はアメリカによるサイバー攻撃が原因である可能生がある。NYTはこの種の攻撃は少なくとも過去3年にわたって展開されてきた「Left of Launch作戦」だという。

北朝鮮は今年2月から3月にかけて北極星2型およびスカッドERの発射に成功したが、3月以降、ミサイル発射は3回連続で失敗した。今月5日には、新浦から弾道ミサイルを発射したものの、飛行距離は60キロにとどまっている。16日に新浦から発射した弾道ミサイルは、発射後わずか4-5秒で墜落した。

さらにNYTは、北朝鮮が使用しているロシア製ミサイルの発射成功率が低いのは、アメリカが北朝鮮のミサイル関連ソフトを操作したり、北のネットワークを妨害しているからだという。

同紙によると、北朝鮮の失敗が多いのは、ミサイル関連インフラがロシアのそれには及ばないという事情はあるものの、北朝鮮のミサイルがベースとしている旧ソビエト時代のミサイルの発射失敗率が13%だったのに対し、北朝鮮のミサイルは88%もの確率で失敗していると指摘している。

この失敗の確率の高さは、米国が部品の輸入段階でのサプライチェーンを使って欠陥を生じさせている可能性もあるようだ。

16日の実験失敗の経緯について米CNNは来日した副大統領ペンスに空母ロナルド・レーガン上でインタビューしている。サイバー技術などを使った可能性について質問されたペンスは、「我が軍の電子およびIT能力についてはコメントできない」と発言。

「私に言えるのは、(北朝鮮のミサイル発射が)失敗したということだ。あれはさらなる挑発だった。そしてそれは終わらせなければならない」と強調した。「ノーコメント」として否定も肯定もしなかったのだ。

サイバー攻撃は人工衛星や、U2やグローバルホークなど有人無人偵察機、ドローン、スパイ情報、通信情報などを通じて得た情報をクロスチェックしたうえで実施されるようであり、戦時には針の落ちる音すら見逃さない精度があるという。従って新浦での動きは掌握されているのであろう。

新浦に接近しているイージス艦などが攻撃の役割を果たすものとみられる。ひょっとしたら16年には実戦配備されているはずのレーザー兵器を使っている可能生も否定出来ない。

レーザー兵器は、2010年にイギリス国際航空ショーで軍艦に設置された米レイセオン社製レーザー兵器が、約3.2キロ先を時速480キロで飛行する無人飛行機4機を破壊している。

最新の技術情報によれば、ポーランドで遠距離到達も可能な極めて高出力のレーザー衝撃波を生成する技術的なブレークスルーがあり、小型艦船・迫撃砲弾・ロケット弾などへの攻撃・迎撃にも使用可能となっているといわれる。

従って今後北朝鮮の核実験にもサイバー攻撃やレーザー攻撃が行われる可能生も否定出来ない。既に核施設へのサイバー攻撃はイランに対して行われている。2009年にイランの核燃料施設を破壊したサイバー攻撃プログラムは、NSA(米国家安全保障局)のサイバー集団がイスラエル軍と共に作り上げたものだ。

このサイバー攻撃作戦は、大統領ジョージ・W・ブッシュの下で立案され、オバマに引き継がれて決行され、成功している。北は衛星写真向けに、核実験場前の広場で職員にバレーボールをやらせて、「実験はまだしない」と訴えているかのようだが、する兆候が察知されれば攻撃されると覚悟した方がよい。>(以上)

米軍のEMP(電磁パルス)やサイバーアタックで北朝鮮からの核・毒ガスミサイルを防いでほしいと願っています。イージス艦のSM3や地上のPAC3はミサイルの飽和攻撃には脆弱で、撃ち洩らしが必ず出るとのことですから。

4/21時事通信は北欧訪問、一転取りやめ=安倍首相、北朝鮮情勢受け

安倍晋三首相は、北朝鮮情勢が緊迫化していることを受け、今月下旬からの外遊日程を短縮することを決めた。政府関係者が21日、明らかにした。ロシア、英国訪問は予定通りだが、北欧4カ国への訪問は取りやめる。27日に出発し、30日に帰国する予定。>(以上)

首相が4/30に帰国するという事は、5月連休に米軍の北朝鮮攻撃があるかもしれないという事です。青山繁晴氏によれば4月末には打撃群の態勢が整うという事ですから。4/15本ブログで山村明義氏は5月7日~9日が一番危ないと言っていましたのを紹介しました。連休中の韓国への旅行中止は勿論のこと、在韓邦人の日本帰国を企業は、政府の退避勧告がなくとも、促さないと。米軍と自衛隊の活動の足手まといになります。早めに帰さないと、一遍に帰国は出来ないと思います。もし、北朝鮮の韓国攻撃で在留邦人の犠牲が出たら、遺族は会社を安全配慮義務違反で民事訴訟すべきです。分かっていて行動に移さないのですから。そもそも反日国家に投資することが間違っています。

http://dwellerinkashiwa.net/?p=6114

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017042100468&g=prk

重村氏と部谷氏両方とも、米軍の北朝鮮攻撃は、今すぐは無いというだけです。ただ、重村氏の予測は外れることで有名ですが。日本と北朝鮮を対話させたいような話の持って行き方です。朝鮮半島に関与した人間は、朝鮮人の肩を持ちやすい。これは、欧州、米国に長く住むと、日本人であることを忘れる人間が多いのと同じです。それなら、先方の国籍を取って日本人であることを止めれば良いのに。

部谷氏の見方は打撃群が揃い踏みしてからとのこと。織田邦男氏はこれにNEO(noncombatant evacuation operations)が実行されてからと読んでいます。ただNEOが実行されれば、北も気づくでしょうから、北が先制攻撃に打って出る可能性があります。在韓邦人はやはり早めの退避が良いかと思います。また、北と南の難民は済州島に留め置くべきです。テロリストが必ず混じっていますので。

中国はこのところ、米国のシナリオ通りに動いているように見えます。習近平がトランプの言い付け通り動いているのは、首脳会談時にトランプが「令完成の機密資料の中に、習近平のスキャンダル(女性、金)があり、それをニュースで流しても良い」と脅されたのでは。45%の関税という脅しだけで、今まで動かなかった中国が動くのは考えにくいです。

4/22にマンション総会があり、その最後に、内閣官房制作の「武力攻撃やテロから身を守るために」のガイドラインを紹介しました。既に知っている人もいたのかもしれませんが、無関心な人が殆どです。これで戦争が起き、ミサイル飛来やテロが起きれば、物的損害だけでなく、人的損害も大きくなります。少子化どころでなく、人口が大きく減り、GDPも大きく減るでしょう。昨年は「シンゴジラ」が人気を博しました。今回、米朝間が平和的終結を迎えるか、北のミサイルが無力化されたとしても、「X国の先制攻撃(核ミサイルや毒ガスミサイル)を受け、逃げ惑う人や、保護のガイドラインを守って助かった人を描き、再興していく」映画を、どなたか製作してみてはどうでしょうか。内閣官房にも本件で意見を送付しました。

重村氏記事

金日成生誕記念の軍事パレードを閲兵する金正恩委員長(写真:ロイター/アフロ)

米国のドナルド・トランプ大統領は4月6日の米中首脳会談で「中国が、北朝鮮を抑えないのなら、米国単独で行う」と述べた。米国が単独でシリアにミサイル攻撃をした直後のこの発言は、米国は北朝鮮を限定攻撃する意向だと受け止められた。攻撃については、4月15日説や25日説が、まことしやかに流されていた。

しかし、朝鮮半島で軍事衝突や戦争が年内に起きる可能性は極めて低い。トランプ大統領は「中国が北朝鮮の核開発を抑えなければ」と条件をつけており、6回目の核実験をしても米国が直ちに単独攻撃をするわけではない。一方、中国の習近平国家主席は、対北朝鮮向けの石油輸出を禁止すると米国に約束した。北朝鮮の側から仕掛けることも考えづらい。北朝鮮は全面戦争できない国である。

歴史的な石油禁輸の約束

米ニューヨーク・タイムズ紙は4月13日に「習近平国家主席は、北朝鮮が核実験をすれば石油禁輸に踏み切る、とトランプ大統領に伝えた」と報じた。同紙は、国務省当局者にこの事実を確認した。これは中国の歴史的な決断だ。中国政府系の環球時報も同じ内容を報じている。

中国が、対北石油禁輸を約束したのは、これが初めてのこと。安倍晋三首相による働きかけの成果といってよいだろう。同首相は2月11日のゴルフ会談で、有効な対北制裁策をトランプ大統領に説いた。

安倍首相は、北朝鮮向け石油輸出を禁止すれば、同国の軍隊は崩壊し体制を揺さぶることができると説明した。同首相は、米中首脳会談直前にトランプ大統領と電話会談した際にも、対北石油禁輸を習氏に求めるよう改めてアドバイスした。

トランプ大統領は、4月6日の米中首脳会談で石油禁輸を強く求め、習主席がこれに応じた。トランプ大統領は「金正恩体制の崩壊は目標でない」と明言したと報じられている。

米中首脳による合意は、米国が「単独限定攻撃」するにはかなり時間がかかる事実を示している。北朝鮮が、核実験かICBM(大陸間弾道ミサイル)に進めば、中国は北朝鮮への石油供給をストップする。それでも、核開発が止まられなければ、米国は核施設への「限定攻撃」を検討する。トランプ大統領は、「中国に感謝している。習近平国家主席を信じている」と発言した。

わずか年50万トンの石油

北朝鮮は、なぜ全面戦争できないのか。同国は「石油最貧国」で、軍隊の石油消費量は世界最低だ。年間の石油輸入量は、中ロの貿易統計やオイル・タンカーの航行記録を確認しても、最大で年間70万トン程度。過去数年は、50万トン前後にとどまる。戦争をしない自衛隊でも、年間150万トンの石油を使用している。全面戦争は、中国とロシアが無制限に石油を供給しない限り不可能なのだ。

加えて、北朝鮮が使用する兵器は、1960~70年代に装備された旧式だ。米韓の近代兵器には、太刀打ちできない。

だから、北朝鮮は核兵器開発に踏み切ったのだ。米韓両国が「北は戦争できない」とわかれば、攻撃してくると信じている。それを抑えるために核開発を進めたのだから、北朝鮮軍部には核兵器の開発で譲歩する気はない。

国連総会で演説か?

「単独攻撃」にかけるトランプ大統領の気をそぐために、北朝鮮に残された選択肢は多くはない。南北対話か米朝対話、日朝交渉の再開、日朝首脳会談の実現しかない。

北朝鮮は、5月9日に実施される韓国大統領選挙に期待している。革新系の文在寅候補が勝利すれば、直ちに南北首脳会談を呼びかける。投票前に核実験をすれば同候補が落選してしまうから、それまで核実験はしない。

米国は北朝鮮に対抗し、文在寅候補を落選させるための作戦を展開している。5月9日に向けて緊張を高める意向だ。韓国の内政には一切関与しないふりをする一方で、4月25日頃に空母カールビンソンを朝鮮半島近海に到着させる予定。中国の了解を得て、黄海深くまで航行させると見られる。米朝の軍事緊張を一挙に高め、文在寅候補を落選に導く。

このような状況において、金正恩委員長が「今年の国連総会で演説してもいい」と述べ、側近たちを慌てさせたという。中国外交関係者が情報源だから、にわかには信じがたい。それでも、金正恩委員長が限定攻撃を回避し、各国首脳の認知を得る打開策を模索している様子はよくわかる。

習氏は、金委員長の度重なる「訪朝招待」と北京への訪問要請を拒否しており、「それなら国連に行く」と中国に聞こえるように、情報を流したのだろうか。

日朝首脳会談の可能性

故金日成主席の生誕記念行事が行われた4月15日、粛清されたと報じられていた金元弘国家保衛相が、金正恩委員長と同じひな壇に姿を見せた。彼が、なお国家保衛省を担当し、対日政策を担当している様子がうかがえた。

宋日昊・朝日国交正常化担当大使は17日、平壌で取材に当たっている日本人記者団を呼び集め、日本に日朝交渉再開を呼びかけた。宋大使は、①拉致再調査を約束したストックホルム合意はすでに消えた②要望があれば残留日本人問題には応じる③戦争が起きれば日本に一番被害が及ぶ――など高飛車な態度を示した。その言葉からは、話し合いを望む北朝鮮の痛々しい思いが伝わった。

宋大使の発言には、ウソがある。戦争になれば、被害が大きいのは韓国と北朝鮮だ。日本にはほとんどない。日本がお願いすれば「交渉を再開する用意がある」という発言は、こう表現しないと北朝鮮の高官たちが納得しないからだ。

日朝は14年、ストックホルムで「行動対行動原則」に合意した。これは日本外交の失敗だった。この言葉は、北朝鮮外交が昔から駆使する「得意用語」。拉致問題への取り組みを遅延させる一方で、残留日本人の帰国や日本兵の遺骨捜索に協力し資金を手に入れることを意味していた。

外務省は、それに気がつかなかったようだ。安倍首相はこのトリックを知り、「拉致問題解決を最優先にしないと、交渉に応じない」と条件を変更した。北朝鮮は、外交作戦をひっくり返された。

北朝鮮では、秘密警察である国家保衛部が日本への工作と秘密交渉を担当してきた。ところが、2002年に日朝首脳会談が失敗に終わり、日本部局は廃止。ここ数年、担当者は一人しかいなかった。最近の情報では、金委員長の指示で今年初めに日本部局が復活し、20近い人員が働いているという。金委員長は、明らかに「日朝交渉」を目指し、「日朝首脳会談」を視野に置いている。

JBプレス記事

北朝鮮との軍事境界線沿いの非武装地帯(DMZ)の警戒所を訪れ、在韓米軍のビンセント・ブルックス司令官(右)と会話を交わすマイク・ペンス米副大統領(中央、2017年4月17日撮影)。(c)AFP/JUNG Yeon-Je〔AFPBB News

普段、安全保障とは縁遠いテレビのワイドショーまでもが北朝鮮情勢を取り上げ、米国政府による北朝鮮攻撃まで秒読みだと論じている。米国はすでに準備が完了していると述べるコメンテーターも少なくない。しかし、本当にそうだろうか。

筆者は“現時点”では、その見解には反対である。米国の先制攻撃の蓋然性はなく、可能性も低いとみている(ツイッター等でも一貫して主張してきた)。以下ではその根拠と、今後どのような場合に蓋然性が高まるのかを述べてみたい。

空母1隻では戦力不足

第1の根拠は、空母打撃群の展開状況である。

現状で西太平洋に展開する空母は、カール・ビンソンただ1隻だ。空母ロナルド・レーガンも横須賀にいるが、これは5月まで整備予定であり、その上、さらに訓練を行わなければ実戦投入は不可能だ。リビア空爆(1986)は空母3隻、湾岸戦争は空母6隻、ユーゴ空爆は空母1隻+同盟国軽空母2隻、アフガン攻撃は空母4隻程度、イラク戦争は空母6隻で攻撃を実行している。ブッシュ政権末期にイラン攻撃がささやかれた際は空母3隻がペルシャ湾に集結した。だが、現状はたかだか空母1隻でしかない。これではいかにも戦力不足である。

というのは、北朝鮮の対空ミサイルを中心とする防衛網は相当強力だからである。航空戦力は無きに等しいが、イラン製の新型フェイズドアレイレーダーを装備しているほか、ロシア製S-300のコピーとされるKN-06対空ミサイルを複数装備している。また、低空攻撃であれば、携帯式対空ミサイルや対空砲が数千門を超える数を展開している。

 

それに対して空母打撃群1個では、明らかに戦力が不足しているし、撃墜された時のパイロット救助もままならない。しかも、北朝鮮の軍事力は山岳地帯をくり抜いた防空壕やトンネルに守られており、トマホークミサイルでは打撃を与えられない。

古い事例だが、1969年にニクソン大統領が北朝鮮への懲罰的攻撃を検討した際は、空母4隻が投入される予定だった。やはり最低でも3個の空母打撃群を展開しなければ、話にならないだろう。

ゆっくり移動している米空母部隊

第2の根拠は、カール・ビンソン空母打撃群の動きである。その動き―特に速度―を見ると、先制攻撃の意図があるとは思えない。

カール・ビンソン空母打撃群は4月8日にシンガポール沖で豪州行きを中止し、朝鮮半島近海(公式声明では北上)への移動を開始した。シンガポール沖から朝鮮半島近海までの距離は、ざっと計算して4800キロメートルである。この距離は巡航速度20ノットであれば5.4日、最大速度30ノットであれば3.5日、駆け足25ノットであれば4.3日で到着する。しかし16日に至るも、カール・ビンソン空母打撃群は到着した気配はない。しかも、17日の声明ではまだインドネシア沖に展開していたという。

これこそが、米政府の意図を明瞭に語っている。つまり、意図的に空母打撃群の展開を遅らせているのである。

歴史を振り返ってみると、1996年の中台危機の際も同様のことがあった。当時、台湾海峡を目指したニミッツ空母打撃群は、「第7艦隊司令部より、ゆっくり移動するように」という事実上の命令を受け、あえて巡航速度よりもかなりの低速で台湾海峡へと向かった。しかも、移動命令は命令の5日後に移動を開始せよというものだった(この経緯の詳細は秋元千明著『アジア震撼―中台危機・黄書記亡命の真実』を参照していただきたい)。

なぜなら、空母打撃群の性能をフルに発揮してアッという間に到着してしまうと、中国政府を焦らせ、冷静な判断力を失わせることになってしまうからだ。米国としてはじわじわと中国を威圧して台湾への威嚇をやめさせることを狙っていたのだという。

今回のカール・ビンソン空母打撃群も、やはり非常にゆっくりとした動きを見せている。また、ちょうど4月11日に錬成訓練が終了し、実戦投入が可能となったニミッツ空母打撃群もカリフォルニア沖から動く気配がない。

これは現在の状況が、あくまでも軍事力による威嚇によって、相手の妥協を迫る「強制外交」(coercive diplomacy)のフェーズでしかないことを意味している。要するに、先制攻撃はまだ先であるということだ。

いまだ整わない報復攻撃への防衛態勢

第3の根拠は、在韓米軍の防衛体制が整っていないことだ。

北朝鮮への先制攻撃の形としては、B-2ステルス爆撃機で高高度から核施設等の一部を叩くという選択肢もあり得る。しかし、それでは北朝鮮の弾道ミサイル等による報復を招き、韓国に居住する多くの米兵とその家族が犠牲になるおそれがある。だが、在韓米軍は自国民保護の対策を取れていない。

実は、迎撃に使用する在韓米軍のパトリオットミサイル2個大隊(96台)は、先月末から更新に入ったばかりである。在韓米軍の説明によれば、3月25日より、韓国に展開する米軍のパトリオットミサイルは、レーダーや指揮システムを含む全てのハードウエアとソフトウエアを最新式に交換する作業を実施しており、製造元のレイセオン等の技術者が長期間滞在して実施するという。報道によれば、在韓米軍の関係者は「海外の米軍の防空部隊を対象にこれだけ大々的な性能改良作業が行われるのは初」としている。今までにない規模のこの改良作業がすぐに完了することはないだろう。

しかも、韓国への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備もいまだ途上段階であり、使用可能な状況に至っていない。加えてトランプ政権はTHAAD配備の先送りすら示唆するありさまである。

これでは北朝鮮からの反撃に対して、万全の体制とは言い難い。また、現在、北朝鮮からの報復として懸念されているのは、砲兵部隊によるソウル攻撃だけでなく、小型ドローンにサリンなどの化学兵器を積載してソウルに飛ばしてくることである。その対策として在韓米軍の増強がなされているかも疑わしい。

ちなみに、米軍が北朝鮮に攻め入る際はどれくらいの兵力が必要だろうか。2013年に米陸軍は北朝鮮崩壊時の核兵器等の差し押さえを想定したウォーゲームを実施した。その際の結論は、最終的に2個師団の投入に56日間かかり、9万人の米軍の兵力が必要、というものであった。現在、米韓軍事合同演習が実施されている最中だが、とても数が足りない。

また、この演習での結論としては、(1)オスプレイによる敵中深くへの戦力投射は、すぐに膨大な北朝鮮軍に包囲されてしまい失敗の連続となる、(2)人的情報がとても足りず、偵察衛星や盗聴による技術情報ではとても埋め合わせができず攻撃等に難儀した、というものであった。これも一部のメディアが「近いうちに行われる」とする特殊部隊やトマホーク等による斬首作戦の困難性を示唆している。

北朝鮮攻撃の蓋然性が高まるのはいつか

では、どのような状況になると北朝鮮攻撃の蓋然性が高まったと見なせるのか。

それは、ニミッツ空母打撃群が西太平洋に展開し、ロナルド・レーガン空母打撃群も合わせて3個体制に移行し、パトリオットミサイル部隊の更新とTHAADの配備が終了し、在韓・在日米軍の増強が開始されたときだろう。

無論、現時点でも限定的な攻撃は、米本土からB-2爆撃機を飛ばせば可能である。意外性を好むトランプ大統領の「ギャンブラー」としての性格を考えれば、あり得ない選択肢ではない。

しかし、トランプ氏自身が繰り返し述べてきたように、現政権は首尾一貫して中東重視である。実際にシリアに地上兵力を投入しており、これを15万人に増やすべきという議論も政権内で行われている。

そして、トランプ政権の安保政策の主導権を握っているとされるマティス国防長官やマクマスター国家安全保障担当補佐官は、イラク戦争で苦労した経験を持つ軍人である。後先を考えない楽観主義に基づく戦争の尻拭いを10年以上やってきた彼らが、そのような攻撃の計画をトランプに提案する可能性は低い。

そう考えれば、やはり、米軍による先制攻撃は、少なくとも上記のような態勢への移行がほぼ完了した時点と考えるのが妥当だろう。

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『文在寅が大統領になったら移民する 「米国に捨てられていいのか」と叫ぶ韓国紙』(4/19日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

韓国の大統領選も、日本では「米朝戦争の行方」の方に関心が移り、左程盛り上がっていません。それはそうで、誰が大統領になろうとも反日に邁進するのが分かっていますので。日本のメデイアも韓国大統領選を大きく取り上げたいのでしょうが、それどころではありません。4/20日経には、汝平和を欲さば

北朝鮮情勢が緊迫し、金融市場は地政学リスクに敏感になっている。今も予断は許さないが、今回戦闘状態にならずとも、リスクは消え去りはしない。どんな備えが必要か。

第1に、全国民への的確な情報伝達だ。2004年に国民保護法が制定され、内閣官房には国民保護ポータルサイト、総務省消防庁にもサイトが設けられている。内閣官房作成の「武力攻撃やテロなどから身を守るために」というパンフレットは簡潔に要点をまとめている。消防庁の資料も核兵器による攻撃を受けた後に身を守る方法を具体的に教えてくれる。

だが、こうした情報が浸透しているとは言えない。かつて高齢者がネットを利用しないといわれたのは昔の話になったが、それでも「情報通信白書」によれば、15年末時点で70代以上の高齢者でネットを利用する人は51%にとどまる。また低所得者層ほどネットを利用しないという格差がある。

それゆえ新聞やテレビといった既存のメディアの役割が重要になる。一部のワイドショーなどでは、門外漢があれこれ好き勝手な発言をすることが多いが、事は国民の命に関わる重要事項だ。NHKや民放、主要紙は先のパンフレット内容を周知徹底してはどうか。

第2に、有事への備えだ。具体的には訓練、設備、そして国防になる。内閣官房のサイトによると、政府は弾道ミサイルを想定した避難訓練を各都道府県で実施している。ただ、その記録を見る限り小規模で、大都市部中心地への攻撃を想定して行われた大規模避難訓練は見当たらない。9月1日の防災の日に訓練を行うように、「国民保護の日」の制定と全国規模での訓練実施を勧めたい。

設備面では核攻撃が起きた時に国民を収容する施設、救援体制が十分に確保されているかが課題だ。在外邦人保護体制の確立も急務だ。

第3に、安全保障・国防・軍事に関する研究と教育を推進すべきである。こうした研究は長年日本では半ばタブー視されてきた。だが、「汝(なんじ)平和を欲さば、戦への備えをせよ」という。安全保障への脅威はミサイル攻撃だけではない。既にサイバー空間、宇宙空間、深海で目に見えない戦争が起きている。今こそ備えるべきだ。>(以上)

何度も本ブログで紹介しています小坪慎也氏のHPを貼り付けます。非常に役に立つと思いますので拡散して戴ければ。

https://samurai20.jp/2017/04/j-alert/

政府はパニックを恐れているのかもしれませんが、正しい情報を国民に与え、万一の事態が発生しても、冷静に行動できるように避難訓練をした方が良いでしょう。安倍内閣は憲法改正を悲願としていますが、国民に安全保障を考えさせる良いチャンスなのに。小生の周りでも朝鮮の核・毒ガスミサイル攻撃やテロの脅威が高まっていることについて知っている人は多くいませんでした。知っていても、根拠なしに、「絶対ない」と思っている人が多い。これでは生き延びれないでしょう。

4/19TVモーニングショーで北朝鮮の元外交官韓進明は「北が願っていることは、アメリカとの2カ国対話。最終的には大使レベルでの外交関係を願っている。国民のために文化、経済のレベルを上げようとしていると思う。先制攻撃はありません。北は戦争を願ってはいない。トランプ氏との交渉の接点を模索している。政策決定機関の心理をよく知っている。北の国民性からいうと、絶対に発砲することはありません」と述べました。でも、第一次大戦の勃発、太平洋戦争、朝鮮戦争、湾岸戦争が起きたことを考えれば、絶対戦争は起きないとは言えないでしょう。煽る訳ではありませんが、最悪の事態を想定し、良く準備しておくことが危機管理の要諦です。

https://www.j-cast.com/tv/2017/04/19295951.html?p=all

4/19ZAKZAKには「米紙(WSJ、ディプロマット)が韓国左派一喝「外交政策を人質に慰安婦問題を悪用」 半島有事でも国民感情誘導する報道に批判の目」という記事が載りました。米国知識人も蝙蝠人間の韓国民を厳しく見るようになってきたという所でしょう。勿論WSJはNYTのようなリベラル紙ではなく保守派を代表する新聞ですから。真面な知識人であれば所謂従軍慰安婦は朝日新聞と挺対協、中共の合作だとすぐ気が付くでしょうから。気が付かないとしたら真面でないか、金かハニーに転んでいるかです。

http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20170419/frn1704191530008-n1.htm

鈴置氏の記事では、韓国保守派が「第二のアチソン声明」になるのを心配しているとのことです。「時、既に遅し」でしょう。もう米中で朝鮮半島の管理について取引した可能性があります。昨日の小生のブログで紹介しましたように、トランプは習近平から「韓国は歴史的に中国の一部だったことがある」とツイートしました。朝鮮民族の蝙蝠さとしつこさ、嘘つきにホトホト嫌気がさしてきたのかもしれません。それを考えますと、米朝戦争になっても米国は韓国を守る気があるのかと思ってしまいます。

記事

文在寅(左)と安哲秀、2人の大統領候補は韓国をどこへ導こうとしているのか(セウォル号事故3周年追悼式にて 写真:YONHAP NEWS/アフロ)

前回から読む)

大陸勢力側に行くのか、海洋勢力側に残るのか――。大統領選挙を目前に、韓国が揺れる。

中国圏に行く韓国

鈴置:「このまま行けば米国から見捨てられる」と韓国の保守系紙が相次いで国民に訴えました。

中央日報のコラムニスト、チョン・ヨンギ記者は「米中に捨てられる韓国」(4月10日、日本語版)を書きました。韓国語版(4月10日)にも同じ見出しで載せています。

5月9日の大統領選挙で左派か中道の大統領が選ばれそうだが、そうなれば米国は韓国から兵を引くであろう、と警告したのです。ポイントを訳します。

  • 近い未来、韓国の自主的平和主義者が描く反米的理想が実現するかもしれない。
  • 在韓米軍へのTHAAD(=サード、地上配備型ミサイル迎撃システム)配備を、次期政権が国会の議決を通じ拒否する可能性が十分にあるからだ。
  • (合わせれば国会の議席の過半数を占める)「共に民主党」と「国民の党」は党論でTHAAD配備に事実上反対している。
  • さらに次期大統領が(北朝鮮への外貨送金パイプとなっている)開城(ケソン)工業団地の再稼働と金剛山(クムガンサン)観光を宣言し、金正恩委員長に首脳会談を提案すれば、韓国は外交的に親中国圏に分類されることになる。
  • 中国はTHAAD配備容認への報復を中断するだろう。しかし韓国は対北朝鮮制裁を細密に規定した国連決議案の違反国になる。北朝鮮の核・ミサイル開発を現金で支援する国として非難される。

次の大統領は左派「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表か、中道をうたう「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)前共同代表のどちらかと見なされています。

4月以降の世論調査で両者がいずれも30―40%の支持率を誇るのに対し、保守系候補の2人はとも数%に留まっているからです。弾劾され下野した朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領への不信感が「保守離れ」を生んだのです。

「反米ごっこ」をやめろ

—「親中国圏に分類され」たらどうなるのですか?

鈴置:チョン・ヨンギ記者は次のように説きました。

  • トランプ(Donald Trump)大統領が韓米同盟の終結を通知しても韓国は返す言葉がない。米軍が撤収し、米国の東アジア防御ラインは韓国の休戦ラインから日本の西海岸に後退するだろう。

つまり「米国は韓国を見捨てる」と断じたのです。決して大げさな見方ではありません。米中二股外交を採用した朴槿恵前政権は米国を裏切り続けてきました(「米中星取表」参照)。

案件 米国 中国 状況
日本の集団的自衛権 の行使容認 2014年7月の会談で朴大統領は習近平主席と「各国が憂慮」で意見が一致
米国主導の MDへの参加 中国の威嚇に屈し参加せず。代わりに「韓国型MD(ミサイル防衛)」を採用へ
在韓米軍への THAAD配備 韓国は「要請もなく協議もしておらず決定もしていない(3NO)」と拒否していたが、朴槿恵大統領の弾劾訴追後の2017年2月28日にようやく米軍への用地提供を決定
日韓軍事情報保護協定 (GSOMIA) 2012年6月、中国の圧力もあり韓国が署名直前に拒否。締結を望む米国に対し、朴槿恵大統領は「慰安婦」を理由に拒否。しかし下野要求デモが激化した2016年11月突然に締結
米韓合同軍事演習 の中断 中国が公式の場で中断を要求したが、予定通り実施
CICAへの 正式参加(注1) 正式会員として上海会議に参加。朴大統領は習主席に「成功をお祝い」
CICAでの 反米宣言支持 2014年の上海会議では賛同せず。米国の圧力の結果か
AIIBへの 加盟 (注2) 米国の反対で2014年7月の中韓首脳会談では表明を見送ったものの、英国などの参加を見て2015年3月に正式に参加表明
FTAAP (注3) 2014年のAPECで朴大統領「積極的に支持」
中国の 南シナ海埋め立て 米国の「明確な対中批判要請」を韓国は無視
抗日戦勝 70周年記念式典 米国の反対にもかかわらず韓国は参加
米中星取表~「米中対立案件」で韓国はどちらの要求をのんだか (○は要求をのませた国、―はまだ勝負がつかない案件、△は現時点での優勢を示す。2017年4月18日現在)

(注1)中国はCICA(アジア信頼醸成措置会議)を、米国をアジアから締め出す組織として活用。 (注2)中国はAIIB(アジアインフラ投資銀行)設立をテコに、米国主導の戦後の国際金融体制に揺さぶりをかける。 (注3)米国が主導するTPP(環太平洋経済連携協定)を牽制するため、中国が掲げる。

そんな韓国にトランプ政権は厳しい視線を向けています。3月に初訪韓した米国のティラーソン(Rex Tillerson)国務長官は米メディアの前で、日本を「最も重要な同盟国」と呼んだ半面、韓国は「重要なパートナーの1つ」と形容するに留め、露骨に格下げしたのです(「米国から『同盟国』と呼ばれなくなった韓国」参照)。

韓国の保守層は大きなショックを受けました。朴槿恵政権以上にはっきりと反米姿勢を打ち出す文在寅候補が政権をとったら「パートナー」でさえなくなると考えたのです。

「反米左派の文在寅が大統領になったら移民する。米国が守ってくれない韓国には怖くて住めない」と語る韓国人が増えています。

そんな心情を聞かされる日本人もかなりいまして、朝鮮半島研究者の集まりでは、しばしば「韓国人の亡命願望」が話題になります。

チョン・ヨンギ記者は記事の最後で、名指しはしなかったものの文在寅候補らに対し「反米ごっこをやめろ」と要求しました。

  • 韓国の大統領候補は夢から目覚める必要がある。世界の安保状況が韓国の「井の中の蛙」式の「独りよがりの遊び」をあざ笑っている。韓米同盟を固めて国論をまとめ、中国にしっかりと対応していこうと有権者に訴えるのが正道だ。

「アチソンライン」が復活

—「独りよがりの遊び」とは激しい表現ですね。

鈴置:米国との同盟を失いかねないのです。それぐらいの言葉を使いたくなるでしょう。

保守言論界の大御所である金大中(キム・デジュン)朝鮮日報顧問も同じ趣旨の記事を翌4月11日に載せました。「5月9日の選択と韓米関係」(韓国語版)です。

韓国の左派政権の下で韓米同盟関係はどのようになり、韓国の安全保障はこれまでのように維持できるのか――。これが現在の韓国の絶体絶命の問題だ。

楽観的に見て韓米「関係」が維持されたとしても、少なくとも軍事的「同盟」は弱体化する。悲観的に見た際、同盟関係に異常が生じ、米国は日本列島を防御線とする「アチソンライン」にまで後退、韓国は大陸側に放置されるだろう。

「アチソンライン」とは1950年1月12 日に米国のアチソン(Dean Acheson)国務長官が演説で明かした米国の防衛領域を示す限界線です。

「防衛線はアリューシャン列島―日本―沖縄―フィリピンにある」と定め、韓国をその外に置きました。これを聞いた北朝鮮の金日成(キム・イルソン)首相(当時)が「南に攻め込んでも米国は介入しない」と判断、朝鮮戦争を始めたのです。

「アチソンライン」は韓国人のトラウマとなっています。中央日報のチョン・ヨンギ記者も、この言葉は使いませんでしたが「米国の東アジア防御ラインが韓国の休戦ラインから日本の西海岸に後退」との表現で「見捨てられ」の危険性を訴えたのです。

金大中顧問は折に触れ「アチソンライン復活」の可能性を指摘してきました(「日米の『同時格下げ宣言』に慌てる韓国」参照)。しかし、これほどに切羽詰まった感じで書いたのは初めてです。

「名誉革命」などと自らに酔って、保守派の大統領を追い出した韓国人(「『キューバ革命』に突き進む韓国」参照)。でもその結果、米国に見捨てられかけているとようやく気づき、大慌てなのです。

軟化して見せた文在寅

—「見捨てられ論」は大統領選挙に影響を与えましたか?

鈴置:THAADの在韓米軍配備に関し、左派と中道候補がスタンスを微妙に変えました。

4月10日の朝鮮日報とのインタビューで、文在寅候補は「北朝鮮が核挑発を続け、高度化するなら、THAAD配備が強行されることだろう」と語りました。

一貫して「配備は延期すべきだ」「国会の同意が要る」と主張してきたのに「状況によっては容認もあり得る」と軟化したのです。

同日の朝鮮日報のインタビューで、安哲秀候補は「国民の党」が「THAAD配備反対」を掲げていることに関し「大統領選挙の局面で、党は候補の意に沿って党論を定めるしかない」と述べました。これを受け「国民の党」も党論を「容認」に修正する方向です。

安哲秀候補自身はすでに「配備が米国との合意に基づいて実施に移されている以上、国家間の約束は守る必要がある」と容認にカジを切っていました。

両候補のインタビューは「文『北が核挑発継続ならTHAAD強行』 安『THAAD反対の党論撤回に向け説得』」(4月11日、韓国語版)で読めます。

「安哲秀の急追」を意識

—文在寅候補はなぜ、軌道修正したのでしょうか。

鈴置:保守層を取り込んだ安哲秀候補に支持率で追い上げられ、一部の調査では抜かれたからです。

文在寅氏が「共に民主党」の大統領候補に選ばれるまでは、同じ党の安煕正(アン・ヒジョン)忠清南道知事が「文在寅氏よりは現実的で穏健」との理由から保守層の一部の支持を集めていました。

4月3日に「共に民主党」の候補が文在寅氏に決まり、安煕正氏の出馬がなくなった瞬間、同氏への支持の多くが同じ党の文在寅氏ではなく、「文氏よりは穏健な」安哲秀候補に流れたのです。

韓国ギャラップの4月第1週(4-6日)の調査で文在寅候補の支持率は38%。安哲秀候補の35%に肉薄されました。

3月第5週(28―30日)の調査ではそれぞれ31%と19%でしたから、安哲秀候補の急追ぶりが分かります。「楽勝ムード」に酔っていた文在寅陣営には危機感が走りました。それがTHAAD問題での軟化につながったのです。

ちなみに4月第1週の調査で保守候補への支持率は、朴槿恵派の自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補が7%、反朴槿恵派の劉承旼(ユ・スンミン)候補が4%でした。

「次悪」に投票せよ

韓国では「見捨てられ」への警戒が強まるほどに「反米」の文在寅候補を当選させまいとする空気が濃くなるのです。

興味深いことに、左派から「極右」と決めつけられる保守の指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏が、保守ではなく中道の安哲秀候補への投票を呼び掛けるに至りました。

当選可能性がほぼない保守系候補に投票しても「死に票」になる。それなら「最悪の文在寅ではなく、次悪の(より悪くない)安哲秀候補に投票しよう」との訴えです。

趙甲済氏の主張は動画「保守の悩み 洪準杓か安哲秀か」(4月7日、韓国語)で視聴できます(「次悪」部分は開始38分30秒後から)。

街頭でも呼び掛け始めました。「趙甲済の清渓広場での演説『候補一本化は有権者の責務』」(4月8日、韓国語による動画)です。

世論調査では「安哲秀」と答えても、投票場には行かない保守が多いと趙甲済氏は懸念したのでしょう。

そこで「とにかく投票しよう」と呼び掛けています。「朴大統領は悔しい。投票所へ皆で行こう。大韓民国を守ろう!」(4月9日、韓国語)でそう書きました。

保守の中には「中道を自称するものの本質は左翼」と安哲秀候補を嫌う人もいます。安哲秀氏は2012年12月の大統領選挙では文在寅氏を支持しました。それに2014年3月から2015年12月までは、文在寅氏ら左派と統合新党を結成していたからです。

趙甲済氏は「今は米韓同盟解体の危機を乗り越えることが急務」と考え、苦渋の「安哲秀支持」を打ち出したのです。

次の王を首実検

—朝鮮日報のインタビューで、文在寅と安哲秀の両候補は安保政策で軌道修正しています。それでも保守は安心できないというのですか?

鈴置:2人の「軌道修正」は選挙用の「偽装転向」ではないかと疑う向きも多いのです。朝鮮日報の社説「安と文の2人の安保政策は本当に信頼できるのか」(4月12日、韓国語版)は見出しからしてその疑いを露わにしています。

それに「軌道修正」に対しては、中国が黙ってはいません。4月10日に訪韓した中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表が、各党の代表に会って意見を交換したと報じられました。

米国側に戻らないよう、ネジを巻きに来たと言った方が正確と思います。朝鮮朝の次の王様は誰がいいか、清朝の皇帝のお使いがやってきて首実検した感じでもあります。

韓国が海洋側に残るかは、まだ流動的なのです。

(次回に続く)

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『中国主導の半島有事が「十分あり得そう」な理由 習近平が長期独裁を狙う時、“着火先”は台湾より半島?』(4/19日経ビジネスオンライン 福島香織)について

4/20JBプレスの4/18FTの記事です。

トランプとキムと核の誤算のリスク 緊迫する半島、米国の先制攻撃はあるのか?

北朝鮮軍第966大連合部隊の指揮部を視察する北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長。国営朝鮮中央通信(KCNA)配信(2017年3月1日配信、資料写真)。(c)AFP/KCNA VIA KNS〔AFPBB News

1950年には、ワシントンでの軽率な発言と平壌(ピョンヤン)での誤算の組み合わせが朝鮮戦争の勃発につながった。今、朝鮮半島で新たな戦争が勃発する可能性について世界が熟慮する中で危険なのは、米国と北朝鮮の政府が再び計算を誤り、紛争に陥ってしまうことだ。

多くの歴史家は、朝鮮戦争勃発の発端はディーン・アチソン米国務長官が1950年1月にワシントンのナショナル・プレス・クラブで行った講演にあったと考えている。長官はアジアにおける米国の「防衛ライン」について語り、朝鮮半島はその線の外に位置すると示唆した。

平壌では、北朝鮮指導者の金日成(キム・イルソン)氏が、米国は韓国を防衛しないという明確な意味合いに留意した。5カ月後、北朝鮮軍は38度線を越えて南へなだれ込み、韓国を侵略した。

しかし、金氏は計算を誤った。米国が戦ったのだ。朝鮮戦争は数十万人の死者を出し、米軍と中国軍の直接的な戦闘につながった――そして、いまだ正式に終わっていない。今日に至るまで、朝鮮半島の平和は正式な和平条約ではなく、休戦協定によって保たれている。

アチソン長官が無関心を示唆したのに対し、ドナルド・トランプ大統領は決意を示している。米国は北朝鮮の核開発プログラムを阻止すると誓い、先制的な軍事行動に出る用意があると強くにおわせている。

だが、今回もまた、北朝鮮が予測不能な形で攻撃に出る明確なリスクがある。

北朝鮮の現指導者で、金日成氏の孫にあたる金正恩(キム・ジョンウン)氏は、祖先の軍国主義と孤立主義、そしてパラノイアを受け入れた。もし金正恩氏が米国は本当に自分の体制を攻撃する構えだと結論づけたら、最初に攻撃する気になるだろう。同氏が素早く動く動機は、米国の戦争計画には北朝鮮指導者を殺害する早期の試みが含まれているというメディアの報道によって一段と強まったに違いない。

最近の軍事演習から見て取れる北朝鮮の軍事ドクトリンは、敗北や破滅を回避するために核兵器を先制使用することを想定している。学識経験者のジェフリー・ルイス氏は最近、フォーリン・ポリシー誌への寄稿で、次のように論じた。

「金の戦略は核兵器を早期に使用することに依存している・・・米国が彼を殺したり、特殊部隊が北のミサイル部隊を発見したりする前に使う、ということだ・・・やるのであれば、金は最初にやらなければならない」

北朝鮮はまだ米国西海岸に届く核ミサイルは開発していないものの、韓国や日本を攻撃できる、核兵器が搭載可能なミサイルは恐らく持っている。北朝鮮との国境から55キロほどしか離れていない韓国の首都ソウルは間違いなく、破壊的な迫撃砲の嵐にさらされやすい。そして日本と韓国は、北朝鮮の化学兵器に大きな不安を抱いている。

米国が北朝鮮攻撃を検討しているというトランプ氏の強い示唆は、中国に対し、朝鮮半島の従属国を「差し出す」よう圧力を加えることを意図している。この作戦は奏功するかもしれない。中国政府は北朝鮮での出来事をあからさまに警戒しており、北朝鮮政府への圧力を強めるかもしれない。

一方、金体制が実は見かけの威張った態度からうかがえるよりもずっと怖気づいており、今後、核開発プログラムを凍結する可能性もある。

だが、トランプ政権の好戦的な戦略が目的を果たすことは確かに考えられるものの、それよりは北朝鮮が引き下がらない――ひいてはトランプ戦略が失敗に終わる――公算の方が大きい。その場合、トランプ氏はジレンマに直面する。

同氏の「非常に強力な大艦隊」は任務が完了しないまま朝鮮半島から引き揚げるだろうか。トランプ政権は、公に約束した非常に厳しい措置として、場合によっては中国とともに経済制裁の強化策を提示できるだろうか。

トランプ氏は臆面もなく発言と方針を変えることができる。だから、北朝鮮問題について、トランプ氏がただ引き下がる、または本人がずっと求めてきた劇的な変化として現状を受け入れることは間違いなくあり得る。

だが、その一方で、トランプ氏が北朝鮮への先制攻撃が実行可能な選択肢だと確信したという可能性もある。そのような結論は、標準的な軍の助言――1度の集中攻撃で北朝鮮の核プログラムを「抹殺する」のは不可能であり、それゆえ、そのような攻撃の後には、韓国と日本、アジア域内の米軍基地が報復の危険にさらされるとする助言――に真っ向から反することになる。

米軍は、北朝鮮への先制攻撃に伴うリスクを十分に認識している。このため、H・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が、ベトナム戦争の最中に政治家に率直なアドバイスを与えなかったことで米軍幹部らを痛烈に批判する本を書いたことを思い出すと、心強くなる。

これに対するリスクは、トランプ氏が――大統領として混沌としたスタートを切った後――、軍事行動こそが自分が有権者に約束した「勝つ」イメージのカギを握ると結論づける危険だ。大統領は、シリアを爆撃したことで得た超党派の喝采を享受した。シリア攻撃のすぐ後、トランプ氏はアフガニスタンに巨大な従来型爆弾を落とし、息子のドナルド・トランプ・ジュニアは――爆弾の絵文字付きで――歓喜をツイートした。

トランプ大統領のインナーサークルには確かに、トランプ政権は本気で北朝鮮への「先制攻撃」を検討していると思っている人がいる。だが、もし金正恩氏が同じ結論に達したとしたら、先に核の引き金に手を伸ばすかもしれない。

By Gideon Rachman

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北朝鮮に時間の利益を与えないためには、どこかの時点で金正恩を排除するか、戦うしかありません。識者が言っています通り、北朝鮮問題は日本を脅威に晒したノドンの開発完了前に、日本が主体的に解決しなければならなかったものでした。太平楽に溺れ、「治に居て乱を忘れず」の警句も隅に追いやり、享楽主義に只管耽ってきたのが日本人です。せめて今回の危機に際し、真剣に日本の安全について、国民一人ひとりが考えるべきです。

反日共産党は、4/14しんぶん赤旗の中で、志位委員長が「米国は軍事的選択肢をとるな――外交交渉のなかで北朝鮮の非核化を、・・・重大なことは、安倍首相が、トランプ政権のこうした動きを手放しで歓迎する姿勢をとっていること」と述べています。これは論理倒錯としか言えません。悪いのは、日本に向け核・毒ガスミサイルを向けている北朝鮮ではないですか。米国はその脅威を除去しようとしているだけです。共産主義者だけあって善悪の判断が常人とは違います。文句を言うなら、同じ共産主義者として、核放棄を説得して来ればよいでしょう。こういう人間が日本にまだ残っているのが不思議です。サイレントマジョリテイとはいっても、ノイジイマイノリテイに引きずられるのは国を誤らせる元です。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-14/2017041401_01_1.html

福島氏の記事で、六か国協議に戻ることはないでしょう。それこそ時間の利益忌を北に与えるだけです。このままでは米国と北との衝突は不可避に見えます。中国の金正恩亡命計画?は頓挫したと思われます。4/18FNNテレビは

「北」問題「中国はキープレーヤーではない」

北朝鮮問題に十分対応していないとの指摘に反論した。

17日、中国外務省の陸慷報道官は「中国は、半島核問題の火つけ役でもないし、問題発生に関わるキープレーヤーでもない」と述べた。

韓国を訪問しているアメリカのペンス副大統領が、北朝鮮問題について、中国に対処を求めたのに対し、中国外務省の陸報道官は「中国はキープレーヤーではない」と述べ、全ての関係各国が対話を通じて解決を目指すべきだとの考えを示した。

また陸報道官は、北朝鮮のミサイル実験について、「全ての関係国がお互いを刺激し、火に油を注ぐような行動を避けるべきだ」と述べ、自制を促した。>(以上)とあります。

http://jp.reuters.com/article/nk-crisis-china-idJPKBN17L0PX

ソンイルホは最大の被害を受けるのは日本とか抜かし、日本人妻を人質に泣き落としにかかってきています。でも、彼女らはまだ日本国籍を持っているのでしょうか?朝日新聞の犠牲者と言われますが、自分の選んだ道です。拉致被害者とか中国残留孤児とは違います。取引材料として使う方も使う方ですが、テロリストとは取引しません。

またロシアにも近づいています。「万景峰」号がロシアと定期航路を5月に新設とのこと。あらゆる手を使って米国へのとりなしを図っていると思います。それだけ北も必死なのでしょうけど。

http://www.sankei.com/world/news/170419/wor1704190052-n1.html

米国はEMPやMOABを使っても敵のミサイル攻撃を無力化すべきです。日本はテロ攻撃だけ防げばよい。トランプは習近平から「韓国は歴史的に中国の一部だったことがある」と聞いたとの話です。まあ、千年属国の話をしたのだろうと思いますが。でも台湾と違い、韓国には同情しません。トランプがどういう意図でこの話を持ち出したのか分かりません。「戦後統治を韓国に任せるが、中国は韓国を属国にしてきた歴史があるのだから、うまく裏でコントロールしろ。その代り戦争に手を出すな」と言ったところでしょうか。

http://www.sankei.com/world/news/170420/wor1704200034-n1.html

記事

緊張高まる朝鮮半島、“着火”するのはトランプか習近平か、駆け引きは続く(写真:AP/アフロ)

4月16日の北朝鮮のミサイル発射が失敗し、トランプが失敗はカウントしない、報復しないと言ったので、どうやら北朝鮮有事は少しだけ遠のいたようだ。しかも、米国はTHAAD配備について、次の大統領が判断すべきだ、として先送りを示唆した。中国に対しての譲歩と見ていいだろう。為替操作国認定も先送りにしており、これが北朝鮮制裁に対する協力への見返りであることも公式に述べている。かわりに、中国は北朝鮮をなんとかせい、と押し付けられた格好だ。

中国はより厳しい北朝鮮制裁を強いられることになり、石油(重油)禁輸や金融制裁に踏み切らざるを得ないだろう。中国の石油禁輸などの制裁計画案は昨年のうちにすでに策定されている。中国による石油禁輸は2003年2月に一度3日間、“パイプライン補修のため”の名目で行われたが、この圧力によって北朝鮮を米中朝の三者協議に引きずり出し、それが六者協議につながったことを思えば、これを実行すれば、効果はあるかもしれない。だが、この措置は、北朝鮮を本気で追いつめることになり、下手をすれば北朝鮮が暴発しかねない。中国はそういう事態にどのような対応を想定しているのだろうか。

金正恩に「中国亡命」を説得中?

改めて言うと、中国の同盟国としての北朝鮮の今の体制の存続が中国の根本利益に当たる。なので、米国主導の南北統一や体制変革は絶対に容認できない。ぎりぎり容認できるとしたら金正恩個人の排除までだ。一応米国側は北朝鮮のレジーム変革には興味を持っていない、と言明しているので、そのあたりは中国に配慮している。

中国の理想としては、中国側の説得に応じて、金正恩政権が核兵器の全面放棄をすることだが、それが簡単にできたら苦労はしない。体制を存続させながら、もう少し性格の穏当な「話し合いのできる」指導者に交代させることができれば、米中ともに納得できるだろう。嘘か本当か、中国当局が金正恩に自国に亡命するように説得中という情報も韓国メディアから流れているが、もし万が一、米国の攻撃前に金正恩が中国に亡命すれば、次の後継者選びおよびその後の情勢は中国主導の展開になるやもしれない。後継者としては過去マカオで中国の庇護下にあり、今は米国の庇護下にあるハンソルが、筆頭にあがることになるだろう。もっとも、金正恩がそんな説得に応じるようであれば誰も苦労はしまい。

ところで、米国のような超軍事大国にとって北朝鮮のミサイルが本当に脅威かというと、そうではないだろう。ロシアの軍事専門家も、今の北朝鮮に米国本土に核弾頭をぶち込めるミサイル技術はない、と見ている。せいぜい届くとしたら、佐世保や岩国あたりの在日米軍基地である。ミサイル実験の失敗も、本当に北朝鮮の技術的問題のせいだけなのか。米軍によるジャミングのせいという可能性もゼロではないだろう。

米国にとって、北朝鮮の脅威とは北朝鮮の兵器がイランやシリアに流れることである。シリアで使われた化学兵器も金正男を殺害した毒薬もサリンだった。シリアの生物化学兵器技術は、30年来の軍事協力関係がある北朝鮮が提供したといわれている。この上、小型核弾頭までシリアに持ち込まれてはえらいことなので、米国としては強硬策に出た。

国境に派兵、航空便とワタリガニ漁船は停止

そういう状況で、中国が北朝鮮有事をどのぐらい具体的に考えて準備しているか。これは米国系華字ネットニュース・多維がまとめていたので参考にさせてもらう。

4月15日の太陽節に起き得る有事に備えて中国は中朝国境に兵力15万を配備した。これは公式には否定されている。だが、難民の大量流入を防ぐための国境警備強化は従来からあるマニュアルどおりである。同時に、北京・平壌間の航空便を停止した。航空会社側は「チケットが売れていないので取り消した」と説明しているが、実際のところは有事警戒といえる。今後も長期的に続くとすれば経済制裁の意味もあろう。また延坪島付近の中国漁船も姿を消した。これは違法漁業だが、ワタリガニの季節の今頃は、中国漁船でにぎわっているのが常である。漁民がいちいち北朝鮮情勢に気を配っている可能性は低いので、これも当局の指示で出漁を抑えられたと見られている。

中国としては4月15日前後に、何かが起こる可能性は低いとみていたが、それでも相応の警戒はしていた。14日夜に王毅外相はロシアのラブロフ外相と電話会談し、シリアおよび朝鮮半島における共通の関心事の“戦略的コミュニケーション”を行った。細部の内容は公開されていないが、要するに、半島問題については戦略的に手を結ぼう、ということらしい。

中国が想定する北朝鮮有事リスクは、①北朝鮮の核兵器がコントロール不能になって、東北部が核汚染の危機にさらされる、②大量の難民が押し寄せる、③有事の影響で地縁政治と大国関係が変化する、の主に三つだ。北京に核ミサイルがぶち込まれる、というリスクもゼロではないが、中国も数千発と推計される核弾頭を地下施設に隠し持っている核兵器大国である。中国が北朝鮮に先制攻撃する意思は今のところなく、いくら北朝鮮が中国に腹を立てたからといって、いきなり核攻撃をしかける可能性はさすがに低かろう。

リスクの中で最も懸念されているのが、実際のところ、有事そのものよりも有事後の地縁政治および大国関係の変化、つまり北朝鮮の体制が変化し、半島における米国の軍事プレゼンスが強化されることにあるといえるだろう。逆にいえば、これが米国側の最終目的であろうと見られているので、これを防ぐためには、半島で微妙に利害対立のあるロシアとの意思疎通、連携は不可欠となる。

ロシアの発言を中国が対米牽制に利用

トランプ政権は発足当初、親ロシア人脈の台頭が注目されていたが、最終的にはロシアコネクションスキャンダルによって弾劾の可能性をおそれたトランプが、「プーチンに弱みは握られていない」ことを証明するためにシリア・アサド政権の攻撃に踏み切った、という見方がある。シリア攻撃に反対していたバノンは国家安全保障会議(NSC)メンバーから外され、更迭が噂され、トランプ政権の方向性はロシアを宿敵とする従来の共和党路線に立ち返る可能性が濃厚となった。

そういう状況で、中国はすかさずロシアとの関係強化にテコ入れしてきている。ロシアは北朝鮮問題に対しては「米国が金正恩政権転覆を考えているならそれは受け入れらない」という立場を明確にしている。さらにロシアメディアは「北朝鮮が米国を攻撃できる能力は実際のところないのに、米国が北朝鮮に戦争をしかけるようなことがあれば、2021年までの期限がある中朝友好協力互助条約に従って中国は再び米国と戦うことになる」というロシアの軍事専門家の意見などを報じ、中国メディアもこれを転電している。トランプスキャンダルを握っているという噂もあるロシアの発言を中国も対米牽制に利用しているともいえる。

ちなみに、中ロが合同でTHAADに対抗するミサイルシステムを構築する噂が一時流れたが、これについては、ロシアの軍事専門家が環球時報のインタビューに「可能性は低い。中ロが同盟関係になる可能性も低い」と答えている。中ロも根本的には利害対立関係にある。ただし、中ロで“米ペンタゴンの危険な選択”に対抗していく方針は言明している。

米国は西大西洋地域に配備されている三つの空母戦闘群を半島付近に向かわせた。北朝鮮が今後、核実験を行えば、米国としては先制攻撃もあり得る、という牽制を形で見せているわけだ。半島有事の可能性はいったん遠のいたかもしれないが、なくなったわけではない。だからこそ、中ロとも空母・カール・ビンソンに対しては偵察艦を出しており情報収集に動いている。

中国の戦争肯定派、北の「支援」と「打倒」に二分

ところで中国の一般人の間では北朝鮮有事に対して、どのような見方が多いだろうか。

これはネットで軍事問題について討論をするのが好きなミリタリーオタクに限っての意見かもしれないが、半島で戦争が起こるなら、積極的に戦闘に参加すべきであるという意見が多い。中国世論は基本的には戦争に肯定的である。こうした積極参戦派の意見も二通りあって、北朝鮮に味方して参戦すべきだという意見と、米国と一緒に金正恩政権をつぶすべきだという意見に分かれている。

北朝鮮応援派の意見は、「中国にとって北朝鮮は北の大門、この土地を守るために中国は歴史上、6回戦争をしてきた。この土地を守ることが中国の中心利益であり、米国に半島で勝手に軍事行動を起こすことを許してはいけない」というものだ。中朝友好協力互助条約を結んでいる以上、中国と朝鮮は軍事同盟関係にある、というのも根拠にある。

米中協力派の意見は「金正恩の横暴は中国も手を焼いている。だが、米国に半島で単独で軍事行動を起こさせることだけは許してはいけない。それなら中国も一緒に戦争に、そして金正恩排除に参加して、米国に勝手にさせないようにするべきだ」。半島問題の本質が米中のどちらが北朝鮮に対して主導権を握るかという点にあるとすれば、どちらもあり得る、ということでもあろう。

さて中国が今後、具体的にどのような展開を考えているのか。

一つ重要な要素は5月9日の韓国大統領選挙である。韓国の大統領が親北朝鮮派の文在寅となれば、中韓ロの連携によって米国の軍事的行動を抑止し、北朝鮮を再び六カ国協議の席に戻すことができる確率は高まる、と少なくとも中国は期待を寄せている。

「六カ国協議」で時間稼ぎ、その先は…

そう、いまだに六カ国協議なのだ。だから武大偉のような過去の人が、いまさらのように韓国を訪問したり、北朝鮮を訪問しようとしたり(北朝鮮側が拒絶してできず)している。六カ国協議では、北朝鮮の核問題は根本的に解決できないことは明白だ。できるとしたら、北朝鮮を核保有国と認定し、不拡散を約束させるぐらいだろう。核の完全放棄は、金正恩政権をつぶさないかぎり考えにくい。

ちなみに中国内部には、北朝鮮はすでに核兵器保有国であり、そろそろそれを認めるのが現実的だという意見が少なからずあり、もし米国の方を多少なりとも説得できるとしたら、北朝鮮の正式な核保有国認定も視野に入れていそうだ。そうでなければ、六カ国協議は時間かせぎでしかない。

いや、中国にとっては時間稼ぎでもいいのだ。では、いつまでの時間稼ぎだろうか。

それは、中国にきわめて反抗的な金正恩を、中国主導の軍事行動によって排除するまで、ではないだろうか。2021年に中朝友好協力互助条約の期限が切れるタイミングは、習近平が引退する直前、もしくは三期目継続による長期独裁体制の確立を狙っている最中かもしれない。仮に従来の共産党システムを破壊して、長期独裁政権を築こうというならば、党内と人民を納得させるような政治的必要状況を作り出す必要がある。それが台湾進攻作戦ではないか、という人が多いが、こうなってきてみると、中国主導の半島有事も十分あり得そうな気がしてくる。

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『「シリアの誤算」に苦慮するプーチン政権』(4/14日経ビジネスオンライン 池田元博)について

ロシアは共産主義から脱しても、その残滓としての腐敗が残ったままです。メドベージェフの腐敗はプーチンの人気も下げて行くでしょう。また、米朝戦争が起きたときにロシアがどう外交していくのかによっても、ウクライナを侵攻した時のような人気が出るかどうかです。

韓国メデイアは「今中国が4/30までに金正恩が中国に亡命することを勧めている」とのこと。でも彼は金正男を保護していた北京に行くことは望まないでしょう。行くとすれば瀋陽軍区でしょうけど、習近平は反乱軍となる可能性の強い瀋陽軍区に彼を置くことはしないでしょう。

そうであれば、機を見るに敏なプーチンが金正恩をロシアに亡命させれば外交上の得点(戦争を回避させたという意味で)になるのでは。できれば、あらゆる手段を使って戦争を回避してほしいと思いますが、金正恩が北朝鮮のトップにいる限り、米国に譲歩するのは難しいと思います。織田邦男氏によれば「今すぐ米朝戦争は起こらない。在韓邦人の脱出と在韓米軍の家族の沖縄への避難(NEO=noncombatant evacuation operation)が先にあるので」という事です。でも先送りするだけで危機の本質は変わっていません。北朝鮮がチキンレースを米国に仕掛けるのであれば、衝突は不可避です。

北朝鮮の核とICBMの保有は米国と大東亜戦争がまだ続いているという見方もありますが、大東亜戦争は林房雄が言ったように「ペリー来航」からで、植民地解放戦争が終わったところまででないかと思います。自国民を大量虐殺してきた金王朝と毛沢東には大義はありません。それと同じ扱いでは、日本が為した大東亜戦争の名誉を損ねるものではと思っています。小生は、大東亜戦争は「レーベンスラウム」、「アウタルキー」の確保の為に起こしたもので、植民地解放は副次的なものと思っていますが。

北朝鮮はあまつさえ、核や毒ガスミサイルで日本を標的にしています。世界史的な名誉を北朝鮮に与えるのはどうかと思います。勿論、戦勝国が特権を持ってきた世界に風穴を開けたいという気持ちは分かりますが、それが武力行使に依るのであれば、世界平和には役立たないものと思っています。

当面は中国のやり方を見守ることになると思います。ただ、北が動かなければ、米国は先制攻撃するでしょう。その前にNEOをすると思われますので、要注意です。戦争が始まれば、ミサイルはEMPやMOABで飛べないようにして、後は日本国内のテロ防止に注力してほしいと思っています。

記事

ロシアが軍事介入するシリア問題で、プーチン政権が苦慮している。第2の都市サンクトペテルブルクでテロ事件が発生したのに続き、シリアでアサド政権による化学兵器使用疑惑が浮上、米国がミサイル攻撃に踏み切ったからだ。

米ロ関係改善のシナリオは完全に狂った(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

冷徹な指導者とされるプーチン大統領にとっても、さぞかしショックだっただろう。4月3日にサンクトペテルブルクの地下鉄車内で起きた爆発事件だ。容疑者1人を含む15人が死亡し、100人以上が負傷した」

捜査当局は爆破テロ事件と断定するとともに、実行犯を中央アジアのキルギス出身で、ロシア国籍を持つサンクトペテルブルク在住のアクバルジョン・ジャリロフ容疑者と特定した。

プーチン大統領にとって衝撃だったのは、政権が万全だと誇示してきた国内のテロ対策のもろさが露呈したうえ、標的となった都市が自身の出身地であるサンクトペテルブルクだったことだ。

しかも大統領は事件の当日、ベラルーシのルカシェンコ大統領との首脳会談のため、サンクトペテルブルク市内に滞在中だった。まさにプーチン氏の訪問日程に合わせ、大統領の神経を逆なでするようなテロ攻撃だったわけだ。

プーチン大統領の困惑ぶりを象徴したのが、事件当日の夜に現地で開いたルカシェンコ大統領との共同記者会見だろう。

「我々の会談結果を簡単に報告したい」――。プーチン大統領は厳しい表情のまま、冒頭から首脳会談での合意事項を列挙し、続くルカシェンコ大統領の発言が終わると質問も受け付けずに会見場を去った。メディアを通じて国民に訴えかける格好の場だったが、地下鉄爆破事件には一言も触れなかった。

テロと断定された事件に対する大統領の生の声が伝わったのは2日後。5日にモスクワで開いた独立国家共同体(CIS)加盟国の治安機関トップとの会合の席だった。

「先のサンクトペテルブルクでの悲劇が示したように、残念ながら状況は改善していない。テロ攻撃によって人々が犠牲になり、多くが負傷した。我々のどの国であってもテロ攻撃の潜在的な標的となり得るということだ」

従来、「テロリストの殲滅(せんめつ)」を豪語してきた大統領にしては、やや意外感のある弱気の発言ともいえる。サンクトペテルブルクでのテロ事件が政権に与える打撃の大きさを実感しているからかもしれない。

プーチン氏が恐れる、テロとシリア問題の関連付け

ロシアはこれまで何度もテロの悲劇に遭い、多くの犠牲者を出してきた。ただ、過去の多くのテロ事件はチェチェン独立派武装勢力など、主に国内のイスラム過激派や原理主義勢力によるものだった。

1999年秋には首都モスクワなどでアパート連続爆破事件が発生し、当時は首相に就任直後でほぼ無名だったプーチン氏が「チェチェン武装勢力の犯行」と断定。大規模な掃討作戦を主導して国民の人気を一気に集め、翌年の大統領選で初当選する素地となったのは有名な話だ。

こうした経緯もあって、プーチン氏は「テロとの戦い」を政権の主要課題に掲げ、国民の結束を呼びかけるとともに、政権への支持を集める〝題材〟として利用してきた。実際には政権基盤を安定させるためのメディア統制やデモ・集会規制といった社会統制措置も、対テロ対策を国民向けの言い訳にしてきた面も否定できない。

今回の事件によって、社会統制を含めた政権の治安対策にも疑問符がつけられかねない情勢だが、政権が恐らく、それ以上に危惧しているのは事件がシリア問題と関連づけられることだろう。

ロシアは過激派組織「イスラム国」(IS)など国際テロ組織の撲滅を名目に、2015年9月末からシリアで大規模な空爆作戦を開始した。旧ソ連圏以外では、ソ連時代のアフガニスタン侵攻以来の他国への軍事介入だった。プーチン政権には、ウクライナ領クリミア半島の併合で強まった国際的な孤立を脱却する狙いもあったとされる。

しかし、ロシア社会では多数の犠牲者を出したアフガン侵攻の苦い経験から、他国への軍事介入に否定的な風潮も根強い。

プーチン政権もシリア介入後、社会の反応にはとくに配慮した。2015年10月末にエジプトで観光客を乗せたロシア旅客機が墜落した際には、「爆破テロ」との見方をなかなか認めなかった。同年11月、トルコがシリア空爆作戦に参加していたロシア軍機を撃墜しロシア兵が死亡した時は、経済制裁まで科してトルコを激しく非難したこともあった。

ところが今回はロシア第2の大都市で、一般市民が巻き込まれた。ひとごとと思っていたテロが、身近な恐怖として国民の間に浸透したのは間違いない。

国内メディアはジャリロフ容疑者が2015年11月にトルコのイスタンブールに空路で向かい、その後にシリア入りしてISによる軍事訓練を受けていたとの説や、今年2月にキルギスに一時帰郷後、急に無口になり様子が変わったという情報などを相次ぎ報じている。

ロシアや旧ソ連諸国からIS戦闘員として参加した若者らは数千人に達しているとされる。しかもIS側は空爆を続けるロシアへの報復を予告していた。ジャリロフ容疑者もISや他のイスラム過激主義に傾倒し、テロ事件を起こした可能性は否定できない。

旧ソ連から「イスラム国」(IS)に参加した戦闘員 (ICSRの推計、2015年1月発表)

(注)ICSR=英ロンドン大学キングス校の過激化・政治暴力研究国際センター

ただ、ISの関与の有無にかかわらず、国民の多くがテロ事件とシリアでの軍事介入を関連づけ、介入に批判的な世論が今後高まる恐れがある。ひいては「シリアの誤算」が、政権の求心力を弱めるきっかけにもなりかねない。

狂った米ロ関係改善のシナリオ

プーチン氏にとって唯一の救いは、地下鉄テロを受けて米国のトランプ大統領をはじめ世界の主要国首脳がこぞって電話をかけ、対テロ共闘を呼びかけたことだろう。大統領は機を見るに敏な戦術家だけに、国際連帯の輪を利用し、シリア和平を主導的に進める方策を模索したことは十分に想像できる。

ところがそんな折も折、新たな「誤算」に見舞われた。シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑である。北西部の反体制派が支配する地域でサリンとみられる化学兵器が空爆に使われたとされ、女性や子どもを含めて100人規模の死者が出た。これで国際社会のアサド政権批判が一気に強まった。

特にトランプ大統領は「多くの一線を越えた」「シリアとアサド(大統領)への考えは大きく変わった」と激しく非難。さらに米軍はシリア内戦が始まってから初めて、アサド政権軍に対する大規模なミサイル攻撃に踏み切った。

ロシア大統領府はこれに対し、プーチン大統領が「米国のシリア攻撃は主権国家への侵略で国際法違反」とみなしたとする非難声明を発表。アサド政権軍による化学兵器使用を否定するとともに、今回の攻撃が米ロ関係にも深刻な損失を与えると警告した。

ロシアはこれまで、アサド政権を存続させる形でのシリア和平を画策してきた。今年1月にはトルコ、イランとともにカザフスタンの首都アスタナでのシリア和平協議も主導した。この流れに、米国のトランプ政権も巻き込んで和平を実現するとともに、オバマ前政権下で大きく冷え込んでいた米ロ関係を改善するシナリオを描いていたようだ。

こうしたシナリオは完全に狂ってしまった。かつてロシアとの協調に前向きだったトランプ大統領は、アサド政権の後ろ盾となっているロシアにも疑心の目を向けており、対ロ制裁の強化までちらつかせている。

4月11~12日には米国のティラーソン国務長官が初めて訪ロし、プーチン大統領やラブロフ外相と会談したが、シリア情勢をめぐる米ロの立場の隔たりは全く埋まらなかった。

米ロ外相会談では両国が特別代表による作業部会を設置し、互いの様々な懸案を協議する枠組みをつくることでは合意した。決定的な対立は回避したとはいえ、トランプ政権の発足で一時的に膨らんでいた米ロの関係改善の期待も、急速にしぼみつつある。

ロシアでは先月末、反政権派ブロガーとして知られる弁護士、アレクセイ・ナワリヌイ氏の呼びかけで政権の汚職や腐敗を批判する集会が各地で開かれ、若者を中心に多数の市民が参加した。メドベージェフ首相が莫大な隠し財産を保有していると告発したナワリヌイ氏のビデオがユーチューブを通じて流布し、多くの若者の関心を集めたためだ。

危機感を募らせる政権与党などの間では、その直後に起きた地下鉄爆破事件を受け、反テロ集会を盛り上げて国民に連帯を呼びかけ、汚職や腐敗に対する国民の不満を抑えようとする動きがでている。また、政権側が「テロ対策」を名目に、政権批判のデモや集会を一段と規制するのではないかとの観測も浮上している。

しかし、こうした小手先の対応が政権の求心力維持に結びつく保証はない。むしろ地下鉄爆破事件で国民の懸念が強まったシリア介入に、どのような落としどころを探っていくのか。プーチン大統領の真価が試されているといえるだろう。

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