『中国軍首脳、3日で台湾を占領できると豪語 メッセージは日本にも向けられている』(4/5JBプレス 北村淳)について

渡部悦和氏の『米中戦争 そのとき日本は』の中に「戦争の脅威について一般に「意思と能力」で判断するが、対象までの「距離」を重視する。脅威=能力×意思÷距離。台湾海峡有事になった時に米軍は苦労する」とありました。

http://dwellerinkashiwa.net/?p=5785

『米中戦争 そのとき日本は』が出版されたのは2016年11月ですから、状況は変化していると思います。ただ中国の俄か編成の空母打撃群では戦争にならないのでは。米軍の錬度と比べて足元には及ばないでしょう。また、米軍が一度に11の空母打撃群を持つのに対し、中国は未だロシア製の中古空母・遼寧の1つです。新型空母も自力で建造しているようですが、それに合わせ巡洋艦や駆逐艦、潜水艦、補給艦も併せ建造し、水兵の錬度を上げなければなりません。米国としては、中国の軍事力が米国に匹敵するまで待っていることは明らかに愚策です。

https://interestyou.info/aircraft-carrier2.html

北か南シナ海で戦争になったとしても、米軍の勝利で終わることは間違いないでしょうが、不確定要素が多すぎ、やはり経済で中国を締め上げ、軍拡の原資が出ないようにするのが良いでしょう。トランプの中国との貿易戦争は正しいやり方です。その次は一歩進んで、金融制裁で$を使えなくして決済に支障をきたすようにすれば良いと思います。宮崎正弘氏の『連鎖地獄 日本を買い占め世界と衝突し自爆する中国』の中には人民元の脆弱性を自覚している中国

中国の経済が破綻していることは世界情報に日ごろから接し、しっかりした目を持っている人なら、公表されている数字からでも簡単に読み解ける。

エコノミストの一部に「中国が保有する米国債を市場で売却されたらたいへんなことになる」とまことしやかに恐怖論を説く人がいる。筆者は前々から「おそるに足りず」と発言して来た。既にこの資産を担保に中国は外貨を借りているからだ。

米財務省統計(一七年八月十五日)に拠れば米国の赤字国債保有は、中国がふたたび日本を抜いて第1位に返り咲き、一ヶ月で四四三億ドルを増やしていた。ちなみにロシアは同期間に六〇億ドル分を売却し保有高は一〇ニ九億ドルとなった。ロシアは一八年に大統領選挙を控え、経済的困窮からの克服が優先課題となっているため政治的に米国に対抗するポーズを示す必要がある。

しかし米国との競合に明け暮れ、二〇四〇年には米国を凌駕するなどと豪語している中国が、しかも一六年十月にはIMFのSDR通貨に参入したにもかかわらず、なぜ米国債権を增やす必要があるのか。

モスクワ大学の経済学教授アレキサンドル・ブズガリエは「プラウダ」(英文版、八月十六日)の質問に答え、「中国はドルが必要だからさ」と単純明快に背景を説明している。

人民元決済圏のラオス、カンボジアなどを別として、中国の輸出先はアメリカであり、しかも多くの国々との決済はドル基軸であり、通貨スワップを行っている香港、マカオ、マレーシアなどでも人民元建ての貿易は少ない。豪語していることと矛盾しているが、中国はドル基軸体制のなかで、経済活動を維持せざるを得ないという自国通貨の脆弱性を自覚しているのである。」(P.28~29)とありました。4/6の本ブログでも書きましたように、「全面的な報復関税合戦となったなら、中国が失う利益の方が大きい。「中国の対米輸出の対GDP(国内総生産)比は3.5%なのに対して、米国の対中輸出は同0.6%」」です。どんどんやってほしいです。4/6トランプのツイッターには中国には発展途上国として今までハンデをあげて来たが(これからはそうはいかない)。WTOと言う組織は公正ではないと。

北村氏の言うように中国の台湾侵攻を対岸の記事と考えているようでは日本も危ないという事です。4/6の本ブログで多維新聞の記事を紹介しましたが、「20年には台湾攻撃の秘密計画があり、いつでも好きな時に尖閣を取って、台湾への攻撃の踏み台にする」とありました。日台は運命共同体です。この2ケ国では中国に対抗できません。米国を巻き込んで自由民主主義国VS共産一党独裁国との争いと言う構図にして世界にアピ-ルして、世界を味方につける戦略で臨めばよいと思います。もっと多くの日本人が国内だけでなく、海外の事柄に関心を持つようになってほしい。

記事

台湾・花蓮の陸軍基地で毎年恒例の軍事訓練を行う台湾軍の兵士ら(2018年1月30日撮影)。(c)AFP PHOTO / Mandy CHENG〔AFPBB News

トランプ政権は「国家安全保障戦略」や「国防戦略概要」などによって、中国との対決姿勢すなわち「中国封じ込め」へと戦略を変針した。そしてトランプ大統領はティラーソン国務長官を解任し、強硬派といわれているポンペオCIA長官を新国務長官に据えた。引き続き陸軍中将マックマスター国家安全保障担当大統領補佐官を解任し、後任に対中強硬派かつ新台湾派のボルトン前国連大使を据えた。さらに、アメリカ政府高官による台湾訪問を解禁するための「台湾旅行法」を制定した。

このような動きに対して中国人民解放軍首脳は、中国軍は3日間で台湾を占領することができると台湾と米国を恫喝している。

全面攻撃による軍事占領は現実的ではない

南京軍区副司令員、王洪光中将によると、中国軍は6種の戦い方(火力戦、目標戦、立体戦、情報戦、特殊戦、心理戦)を駆使することにより、台湾を3日で占領してしまうことができるという。

王洪光の主張が掲載された「環球時報」は中国内外の一般向けプロパガンダ色が強い中国政府系メディアであるため、王洪光は「中国軍が台湾を占領する」という単純なシナリオをぶち上げたものと考えられる。

しかしながら、王中将が豪語するように中国軍が3日で台湾を軍事的に制圧できる能力を保持しているとしても、そうした全面的な台湾侵攻作戦を実施するとは考えにくい。

実際には、中国軍が侵攻占領部隊を台湾に送り込む「立体戦」の準備段階として、大量のミサイル攻撃や砲爆撃(「火力戦」)によって台湾側の軍事的・戦略的拠点を徹底的に破壊(「目標戦」)した段階で、台湾軍には組織的反撃能力がなくなってしまう。中国政府はこの機を捉えて台湾政府に降伏勧告を突きつけ、台湾島内での地上戦を回避しようとするだろう。

中国政府にとっては、台湾を併合することが究極目的である。将来統治する土地で地上戦を繰り広げるのが得策でないことは、古今東西の歴史が物語っている。

「戦わずして勝つ」が中国の伝統

現時点でも、中国軍は中国本土から台湾に打ち込める短距離弾道ミサイルを800~1000発、長距離巡航ミサイルを1000発以上は保有している。また、それらに加えてミサイル爆撃機や駆逐艦、それに潜水艦などから発射する対地攻撃用ミサイルも数百発保有している。

そのため、米軍関係戦略家たちの間で「短期激烈戦争」と呼ばれる、中国軍による敵(台湾や日本)に対する各種ミサイル集中連射攻撃により、3日といわず半日で敵の軍事拠点や戦略拠点は徹底的に破壊されてしまうだろう。

台湾には、中国による短期激烈戦争を跳ね返すだけの軍事力は備わっていない。また、「台湾関係法」によって台湾が侵攻された場合に備えて軍事的対抗能力を用意することを公言している米国といえども、そして、対中封じ込め戦略に転じたトランプ政権といえども、米中戦争を前提とした対中国軍事行動を即座に発動することは考えにくい。したがって、現状では、中国が台湾に対して短期激烈戦争を発動した場合、台湾は数時間にわたるミサイル集中攻撃によって中国の軍門に降る確率が極めて高いといわざるを得ない。

ということは、中国側にとっては、なにも実際にミサイルを発射する必要はない。「短期激烈戦争を発動する」と台湾政府を脅して、中国側の要求(とりあえずは「台湾の軍事外交権を中国共産党に明け渡せば、そのほかの自治的統治権と資本主義経済システムの維持は保証する」という要求)を台湾政府に呑ませることが可能になりつつあるのだ。「孫子」の伝統に立脚する中国軍事戦略にとって、「戦わずして勝つ」ことこそ最優先事項である。

台湾の危機は日本の危機

中国政府にとっては、もちろん台湾を完全に併合してしまうことが理想である。だが、古今東西の数多くの事例から、軍事侵攻を経た後の占領統治が容易ではないことは明らかだ。

そこで、「短期激烈戦争を発動する」という脅しによって台湾の軍事外交権を手中にし、香港マカオのような一国両制に持ち込めば、軍事的には「戦わずして勝つ」ことになる。

なんといっても、台湾に中国人民解放軍の航空基地や海軍基地を設置するとともに各種ミサイル部隊を配備すれば、南西諸島とりわけ先島諸島は中国軍の各種ミサイルの射程圏内にすっぽり収まり、台湾から飛来する中国軍爆撃機や攻撃機のほうが沖縄から飛来する自衛隊機よりも「距離の優位」を手にすることになる。また、台湾東部に中国海軍基地を設置し、潜水艦や水上戦闘艦を直接太平洋に送り出せるようになれば、沖縄周辺海域の日米海軍艦艇を東シナ海側と西太平洋側から挟撃することも可能になる(下の図)。

中国海軍は直接太平洋に出動できるようになる

日本の国防にとっては、台湾が中国人民解放軍に占領されて完全に中国に併合されてしまおうが、台湾政府が「短期激烈戦争」発動の脅しに屈して中国政府に軍事外交権を明け渡してしまおうが、いずれにしても極めて深刻な状況に直面することになる。王洪光中将のメッセージは、台湾とアメリカに対してだけではなく、日本にも向けられているのだ。

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