2/4宮崎正弘メルマガ『度を超した外国企業いじめ、中国の独禁法違反はビジネスマナーまで取り締まり 製薬、部品業界から外国自動車メーカーもいびり出す戦略か』と2/3日経夕刊 中前忠(中前国際経済研究所 代表)『十字路 中国の資金繰り』記事について

中国でVWは368万台、トヨタは103万台と言われていますから、「販売奨励金」が一番大きいのはVWでは?BMWが1000億も払ったらVWはいくらになるのでしょう?BMWもVWもドイツ車ですのでVWが逃れられるとは思えません。高官に賄賂を送っていれば別ですが。いよいよ本格的に経済面で「韜光養晦、有所作為」の「有所作為」が始まったと見るべきでしょう。バブル崩壊等経済不安も外資系のせい、技術移転が終われば都合よく切り捨てます。中国版攘夷です。清の西太后と同じ発想です。永続的な信頼関係構築は望むべくもありません。「騙す人が賢く、騙される人は馬鹿」という価値観なので。有毒製品が市場に氾濫するのも彼らの民族性によるものです。人を騙してでも自分が儲かれば良い、自分が死ななければ良いという国柄ですから。彼らは反論できないでしょう。下の記事にあるように事実が物語っていますので。日本でしたら一発で市場から放逐、会社は倒産の憂き目を見るでしょう。「信頼」をベースにする国と「詐術」をベースにする国との違いです。

国のデフォルトを避けるには会社と同じく資金繰りができれば良いとすると、紙幣を印刷し続ければ良いと言うことになります。ハイパーインフレを恐れなければデフォルト回避できるということでしょうか。でも第一次世界大戦後のドイツのハイパーインフレがナチスの台頭を招いたことや国民の通貨への信頼の欠如等を考えればその選択はなくなります。実際、

アルゼンチンを筆頭にデフォルトしている国はいくらでもあります。http://www.world401.com/saiken/default.html

中国への海外からの直接投資が減り(それは危ないことが分かっているのに投資することはないでしょう。自分が投資することを考えてみてください。伊藤忠の株主は売却した方が良いかも)、逆に中国から海外の投資が増えているとのこと。機を見るに敏な中国人ですから、国内は危ないと感じているのでしょう。日本企業はキチンと先を見通さないと損しますよ。

2/5の宮崎メルマガでは「GDP成長率は低まりばかり、不動産バブルが瓦解していることはいまや世界の常識であり、それでも尚、中国の経済が破産を免れている。いったい何故だろう?

 第一に外国からの直接投資がつづいていることだ。日本は対中投資を48%も激減させ、欧米も撤退するところが増えたが、ドイツと英国、韓国などは逆に対中投資を増やしているからだ。

 第二に米国のFATCAの影響である。 タックスヘブンにも監査が入り、脱税あるいは不正送金がテロリスト対策として摘発の対象となり、あるいは資産凍結、あるいは課税が強化されるため、ケイマン、スイス、バミューダの各タックスヘブンから、ミステリアスなカネの撤退が始まっている。中国から逃げ出して、一時的にタックスヘブンに隠匿されてきたカネが昨今、うなりを上げて中国へ環流しているからである。

 ▼無謀な投資をまたやらかすつもりらしい

 第三は近く打ち上げられる超大型、破天荒の都市化プロジェクト政策で、この期待から上海株式が冬にスイカが獲れるように、上昇しているのも、このことと関係がある。

 シンガポールの『ストレート・タイムズ』(2月4日付け)は李克強首相が準備中の経済再生化対策の目玉としての都市化に合計300兆円が投じられると報じた。

人民日報、新華社には、まだこの発表がないが、合計14の省、とくに福建省に3兆元、四川省、河北省にそれぞれ2兆9000億元、河南省に1兆5000億元、湖南省に1兆元が投じられるという。

 リーマンショック直後に投じられた四兆元(57兆円)て世界経済を牽引した中国は、この無謀きわまりない破天荒投資によって全土に幽霊屋敷を造った悪例には目をつむり、またも景気を維持するために天文学的な投資を繰り返そうというのである。」とあり、抜本策でなく目先を糊塗して先送り、「倒産が射程に入ったいくつかの企業のうちでも、太子党関係者が経営にからんで悲鳴をあげているところを一時救助できる」のを目的としているようです。これで暫くは息をつけるかも。

宮崎氏記事

サウジアラビアが中国製の自動車を相当量輸入したという。

サウジアラビアは湾岸戦争ではクエートへ進撃する50万もの米軍の駐留を容認したが、イラク戦争以後、対米姿勢を静かに転換させた。

そのうえ「アラブの春」の余波を警戒し、米国がエジプトのムバラク政権転覆とムスリム同胞団政権を支持したことに立腹し、際立てて距離を置いた。サウジはシシ政権に巨額の援助を約した。

ケリー国務長官につづき国王の葬儀にオバマ大統領が訪問しても、サウジの冷ややかな態度は変わらなかった。リヤドはワシントンと距離を置いたのだ。

この隙間につけいる国は言わずと知れた「あの国」である。

もっとも中国は1980年代から長距離ミサイルをサウジに売り込んでおり、石油輸入も膨大である。サウジはみかえりに中国製自動車を輸入し、米国製の自動車の輸入を激減させた。

 一方、中国国内で自動車市場はどうか?

 2014年に2300万台を販売したと言われ、大ブームに沸いている筈だが、日本の自動車部品企業12社が「価格カルテル」などと屁理屈を付けられ、法外な罰金を取られた。

 製薬企業なども中国の標的となった。

 べつに日本企業に限らず、リオ・テントなど英米欧企業にも「収賄容疑」「脱税容疑」などと「法律」を楯にして経理のミスをつき、膨大な罰金をせしめてきた。

新手がでてきた。

中国資本の自動車販売店が、外国自動車メーカーに「販売奨励金」という名前のカネを要求し始め、BMWはすでに1000億円を支払った。ベンツ、ボルボ、日産なども、「補償金」という名目で支払う方向にあり、トヨタなども支払いの検討に入ったという(日経新聞、2月4日)。

この措置は中国製自動車をあつかう販売店からは要求されておらず、外国企業ねらい撃ちである。

経済的に行き詰まり、不満の矛先を外国にすり替える政治的常套手段でもあるが、国内産業の再編が背景にある。

過剰な鉄鋼生産設備に象徴されるように、かなりの産業分野でオーバーキャパシティ状態がつづき、産業再編が急がれている。

自動車も中国国産メーカーを育成し、そろそろ外国メーカーの押し出しを始めるという段階だろう。

「もう外国勢は要らない」というわけだ。

▼日本観光の中国人が買い物をするなかで

こうした折に漫画のような現象がおこる。

人民元高、円安を背景に、あれほど「きらいな」日本に中国人の観光ブーム。一部に歓迎論もあるようだが、大方は冷ややかにあるいは迷惑顔でみている。そのマナーの悪さは日本人の顰蹙を買っている。

そのことは措いて、かれらの買い物ぶりの中味である。

炊飯器、クスリ、粉ミルクは定番。一眼レフのカメラ、ブランド品、子供服などと続くが、隠れたベストセラーがある。

 紙おむつだ。

 宇宙に人工衛星を打ち上げ、大陸間弾道ミサイルを飛ばす国が、なぜかまっとうな紙おむつを作れないのだ。

 玩具、栄養剤、クスリ、粉ミルク、ペットフーズなどに大量の有毒物質が見つかっているが、中国製の紙おむつも紙質の悪さ、漏れ、そして有毒物質が含まれているため赤ちゃんの肌に腫れ物が出来る。被れる。糞尿が漏れるなどクレームの山となった。そこで日本観光にやってくる中国人は目の色を変えて、紙おむつも大量に買い込むのである。

 在日華字紙のなかでも、もっと幼稚な反日論を展開する『網博週報』(1月30日豪)は、こう書いた。

 「マナーの低い悪徳な中国人商人らが有毒物質をふくむ原料を使って紙おむつを製造して、ひたすら利益をむさぼっている。こうしたビジネスマナーの劣化こそが、日本の紙おむつを中国市場でベストセラーとした原因である。

 中国では毎年新生児が1600万人もいる。ゼロ歳児から三歳児までの紙おむつ市場は7000万人、毎日消費される紙おむつは3000万枚以上にのぼる大市場である。この巨大マーケットが、いつまで中国劣化製品のために、日本製品が独占的に売れ続けるのである」と。

中前氏記事

バブルの崩壊が健在化するのは資金繰りがつかなくなる時だ。不採算資産がいかに大きくても、資余繰りが続く限り、企業はデフォルト(債務不履行)に追い込まれることはない。結果的に、バブルは金融問題に帰結する。

中国の投資バブルは崩壊過程にあるといってよいが、まだ決定的な段階を迎えているわけではない。しかし、資金調達を巡る基調は明らかに悪化している。外貨準備が4兆ドル弱と世界で最も大きいために、民間部門が債務超過だという事実が見落とされがちだが、中国の対外純資産は2兆ドル弱と日本の半分しかなく、民間部門は2兆ドル強の債務超過である。

中国の経常黒字は2008年に国内総生産(GDP)比で9 .1%とピークを付けた後、13年には0.5%まで減少している。(過剰計上とされる香港向け輪出を修正後)。この5年間で外貨準備は1.9兆ドル増加したが、その大部体の融資が直接投資収支の流入超過1兆ドルだ。また、経常黒字 (修正後)の累積額が0 . 7 兆ドルとなっている。

問題は、この直接投資が赤字化してきていることだ。11年以降、対内投資が横ばいにとどまる一方、対外投資は急増し、昨年の後半は流出超過となった。多国籍企業が中国への投資を控えてきたのと同様に、中国企業も投資機会を海外に求め始めたためだ。

直接投資収支の赤字化と経常黒字の縮小に代わって急増したのが、銀行借り入れだ。

国際決済銀行(BIS)によと、国際銀行の対中債権残高は1.1兆ドルと過去5年間で0. 9兆ドルも増加した。全体の融資が絞られる中でだ。国際銀行が融資を減らしてくると中国の資金繰りは急速に苦しくなる。その時から在庫調整が本格化し、生産の落ち込みが目立ってくる一方で、企業や地方政府のデフオルトリスクが頭在化するだろう。

 

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