『驚愕!中国半導体の世界制覇戦略、国産化と安値攻勢でライバル国を駆逐する 【細川昌彦氏に聞く】先端半導体だけじゃない!パワー半導体など汎用品にも照準』(7/24JBプレス 細川 昌彦)について

7/24The Gateway Pundit<Another Biden Pay-to-Play Scheme Revealed! Major Democrat Donor ‘Friend’ Who Joe Biden Appointed to Prestigious Commission Revealed as Buyer of Hunter’s Garbage Artwork=バイデンの別のPay-to-Playスキームが明らかに!ジョー・バイデンが権威ある委員会に任命した民主党の大口献金者の「友人」が、ハンターのゴミ絵画の購入者であることが判明>

共和党がしっかりしないと、不正はなくならない。

ビジネス・インサイダーによると、ハンター・バイデンは少なくとも2人のバイヤーの身元を知り、そのうちの1人はバイデンのWHから好意を得たという。

ロサンゼルスの不動産投資家で民主党の大口寄付者であるエリザベス・ハーシュ・ナフタリと特定された購入者の1人は、ジョー・バイデンによって名誉ある委員会に任命された。

ジョー・バイデンがペイ・トゥ・プレイ計画に関与していたことを示す証拠が山ほどあるにもかかわらず、下院共和党は弾劾調査の開始を拒否している。

https://www.thegatewaypundit.com/2023/07/another-biden-pay-play-scheme-revealed-major-democrat/

7/24Rasmussen Reports<Trump Dominates 2024 Republican Field=トランプ氏、2024年の共和党予備選で他の候補を制覇>

共和党有権者は来年の予備選での共和党候補者としてドナルド・トランプ前大統領を圧倒的に支持している。

ラスムッセン・リポートの最新の全国電話およびオンライン調査では、共和党候補有権者の57%がトランプ氏に投票し、13%が共和党候補としてフロリダ州知事ロン・デサンティス氏に投票するとしている。他の2024年候補者は共和党有権者の間で一桁の支持率となっている:マイク・ペンス元副大統領(5%)、元ニュージャージー州知事クリス・クリスティ(5%)、サウスカロライナ州上院議員ティム・スコット(4%)、元国連大使ニッキー・ヘイリー(4%)、元アーカンソー州知事アサ・ハッチンソン(4%)、実業家のヴィヴェク・ラマスワミ(3%)。

この調査は米国の有権者1,031人を対象に、2023年7月18~20日にラスムッセン・レポートによって実施された。サンプリング誤差のマージンは、95% の信頼レベルで +/- 3 パーセントです。ラスムッセン レポートのすべての調査に関するフィールドワークは、パルス オピニオン リサーチによって実施されます。

https://www.rasmussenreports.com/public_content/politics/biden_administration/trump_dominates_2024_republican_field?utm_campaign=RR07242023DN&utm_source=criticalimpact&utm_medium=email

7/24希望之声<对决拜登 民调:川普在摇摆州选民中大获全胜=バイデンとの対決 世論調査:激戦州の有権者の間でトランプが大勝利>新しい世論調査によると、2024年の米大統領選挙のいくつかの重要な激戦州で、ドナルド・トランプ前大統領がライバルとなる可能性の高いジョー・バイデンに大幅なリードを保っている。

世論調査機関「エシュロン・インサイツ」の調査によると、激戦州の回答者の48%がトランプに投票するかもしれない、または必ず投票すると答えたのに対し、バイデンに投票すると回答したのは41%にとどまった。 バイデンは潜在的な有権者の全体的な支持を得ており、トランプの42%と比較して43%が支持しているが、共和党の最有力候補は激戦州を押さえることで270人の選挙人を確保し、勝利する可能性がある。

また、緑の党の挑戦者であるコーネル・ウェスト(Cornel West)を考慮すると、バイデンが総得票数をコントロールできるかどうかは不安定である。 世論調査によると、ウェストはバイデンからかなりの数のリベラル票を吸い上げ、トランプに多数を与えるには十分すぎるほどだ。

ウェストを含めるとバイデンの得票率は42%に下がり、ウェストは4%となる。 そしてトランプが43%の得票率で追い抜き大勝利を収める。 一方、激戦州でのトランプのリードは、ウェストが関与することでさらに強固になる。 トランプの支持率は48%を保持する一方、バイデンは40%に低下する。

このことから、ウェストがレースに残ることを決めた場合、結果は彼が決定的なものになることを示しているようだ。 オハイオ州アクロン大学の政治学教授デービッド・B・コーエンはニューズウィークに対し、「第3党の候補者が選挙人団の結果に影響を与える危険は常にある。特に1つ以上の激戦州で充分な票を獲得した場合は結果を変える。選挙が接戦になった場合、コーネル・ウェストが攪乱者になる可能性は十分にある」と語った。

彼はさらに「2024年の大統領選挙が僅差で極めて接戦の選挙にならないという証拠はない。つまり、第3党の候補者が結果に大きな影響を与える可能性がある」と述べた。

そして、ずっと噂されてきた米国と世界のエンターテイメント界のスーパースター、テイラー・スウィフトが独立候補として立候補することを決めた場合、バイデンの運命はさらに悪化するだろう。 世論調査によると、スウィフトは大半がバイデンからの得票を奪い、7%を獲得すると予想されている。 彼女が加わるとバイデンは激戦州で38%に低下するだろう。 そのシナリオでは、トランプが総得票率の43%を獲得し、バイデンは41%となる。

世論調査はトランプにとって朗報であることをさらに裏付けた。 この調査ではまた、大統領選挙でバイデン氏との決選投票では、共和党の主要なライバルであるフロリダ州知事ロン・デサンティスよりもトランプ前大統領が有利に戦えるだろうということも判明した。 デサンティス氏とバイデン氏の選挙戦では、バイデンの得票率は45%、デサンティスは42%となる。 これとは別に、激戦州ではデサンティスが44%でバイデンの43%をわずか1ポイントリードしているが、それほど差はない。 これはトランプがバイデンを大差でリードしている状況とは大きく異なる。

いくら世論調査でトランプが勝っていても、不正選挙をされるのでは。民主党が勝つなら、RKJか下の記事のマンチンが勝ってほしい。或いは第三党でツルシあたりが(第三党では無理でしょうけど)。

https://www.soundofhope.org/post/740996

7/21日経<バイデン氏に刺客か 米大統領選「第3党」の影響焦点に>

民主、共和の二大政党以外の道を探るとしている「ノー・レーベルズ」=AP

2024年の次期大統領選挙を巡り、米国で民主党、共和党以外の「第3党」の動きが注目を集めている。二大政党間の分断にうんざりした無党派層の受け皿として期待される半面、バイデン大統領の再選を阻む「刺客」となる可能性があるためだ。

「既存政党は極右と極左になった。みんな嫌気がさしている」。与党・民主党の一員ながらバイデン政権の財政拡大に反対し、党内保守派として知られるマンチン上院議員(ウェストバージニア州)は17日、ニューハンプシャー州で聴衆に語りかけた。

「ノー・レーベルズ(No Labels)」という団体のイベントだ。共和党のハンツマン元ユタ州知事も登壇し、司会は「正副大統領候補の組み合わせか」とはやした。

「銘柄なし」の名前が示すように、左右に分断された党派の対立を超えた「穏健」な政策の実現を掲げる。10年以上前に非営利団体として始まり、議会の超党派活動を支援してきた。24年大統領選へ7000万ドル(約99億円)を集めて独自候補を立てる構えをみせる。

二大政党制が政治システムから社会習慣にまで定着した米国では民主党、共和党があらゆる選挙でしのぎを削る。ただ両党の支持層でも、左右に極端に分裂した現状を嫌う有権者は多く、米ギャラップによると4割前後の有権者は無党派を自認する。

警戒するのは民主党だ。「ノー・レーベルズがスポイラー(妨害者)となり、トランプ(前大統領)と共和党に有利に働く可能性が高い」。オバマ元大統領の側近だったデビッド・アクセルロッド氏はツイッターでこう断じた。

仮に24年大統領選が民主党バイデン氏に対し、共和党内で支持率首位を走る前大統領が挑む構図となった場合、「第3党」に票を奪われるのは前大統領ではなくバイデン氏との見方は根強い。

岩盤と呼ばれる草の根保守層が支える前大統領から票を奪うには「さらに右寄りに立つ候補」が必要となる。一方、民主党内でもバイデン政権を支持する急進左派を嫌う人々は「穏健」の看板にひかれやすく、バイデン氏が不利になるとの見立てだ。

20年の前回選挙でもバイデン氏と前大統領は接戦だった。ウィスコンシンやアリゾナなど一部の激戦州で得票率が2〜3%動けば、大統領選の結果そのものがひっくり返って前大統領が勝つ可能性があった。

ノー・レーベルズの資金源が左派の「大きな政府」志向を嫌う金融界や産業界の富裕層との指摘は多い。ノー・レーベルズの政策集「コモンセンス」には政府債務の削減といった伝統的な「財政保守派」に通じる原則が並ぶ。

非営利団体のノー・レーベルズは現状、寄付者を開示する必要がない。資金源が不透明なことも「バイデン氏再選を阻み、共和党を後押しすることを狙う保守派の別動隊ではないのか」との疑念に拍車をかけている。

マンチン氏がその大統領候補になるとの観測も民主党内の警戒感を高めている。党内左派が求める財政拡大や環境重視の政策に反対し、バイデン氏に修正を迫ってきた経緯があるためだ。

1992年大統領選では実業家ロス・ペロー氏が第3の政党から出馬し約19%の票を得た。共和党票が分散し、第41代大統領ブッシュ氏が再選を逃した。逆に2000年選挙は緑の党ラルフ・ネーダー氏が参戦し、民主党のゴア候補が敗れる一因となった。

無党派を自認する人々は一定数いるものの、実際に投票に行けばほとんどが二大政党のいずれかに票を投じる。だが今回は高齢のバイデン氏と起訴が相次ぐ前大統領の再戦を嫌う声が多い。この遠心力が「第3党」の影響を一段と読みにくくしている。

(ワシントン支局長 大越匡洋)」(以上)

7/25阿波羅新聞網<想不到,中国大城市的仓库里堆满了…=意外にも中国の大都市の倉庫は物でいっぱい…>記者が7/17に北京で飲食店調理器具再販会社のオーナーA氏に会ったところ、「ここ1~2カ月で、中国全土で閉店する飲食店が急増し、中古調理器具の購入を求める人が多い」と話した。A氏の会社は業界トップ3に入る大手企業で、主に大都市の閉店した飲食店から調理器具を安く買い取り、新規オープンする飲食店に販売している。 昨年の時点では北京や上海などでのみ倉庫を運営していたが、このほど南京、杭州など4都市に1000坪(約3300平方メートル)の大型倉庫を開設した。 倉庫に山積みされた食器は約4万軒の飲食店で使用できる。 同氏は、「防疫措置が解除され、新型コロナウイルスの流行が落ち着いた3月以降、中高年層が自営業に集中し始め、中古食器の在庫が枯渇した。しかし、3~4か月後にはほとんどの店が閉店し、中古調理器具が余った」と述べた。

自営業者層に流入した中高年層のほとんどは不動産、IT(情報技術)、教育業界の出身者で、「三大失業グループ」です。「武士の商法」ではうまくいかない。自分の財産を目減りさせただけ。

https://www.aboluowang.com/2023/0725/1931862.html

7/25阿波羅新聞網<大陆“芯片自主”梦难成真?日媒揭致命伤:高估这2件事=中国の「チップ独立」の夢は実現が難しい? 日本のメディアは致命傷を暴露:これら 2つを過大評価>中国がチップ製造の自立を目指す中、米国は昨年10月、中国へのチップ輸出禁止措置を相次いで発動し、日本を含む同盟国と連携して中国へのチップ製造装置の輸出も制限した。 しかし、日経アジアの記者は、中共が自らの能力を過大評価し、他国とのデカップリングのリスクを過小評価している可能性があると指摘した。

日経記者は西村博之氏とのこと。

https://www.aboluowang.com/2023/0725/1931859.html

7/25阿波羅新聞網<北戴河会议临近 军方暗流涌动 习近平训话引猜测=北戴河会議が近づく 軍は暗がりで蠢く  習近平の訓話が憶測を呼ぶ>中共の北戴河会議が近づく中、北京では中共の「全軍党建設会議」が開催される。ある分析では、中共軍報は党が軍に対する絶対的な指導力をまだ達成していないことを公に認めており、これは実際に軍内部に深刻な問題が生じていることを示していると同時に、習近平は依然中共軍を完全に統制できていない、と考えている。

7/20~21にかけて、中共の「全軍党建設会議」が北京で開催された。 会談では習近平の指示が伝えられた。 習主席は、引き続き「全面的かつ厳格な軍の統治」を推進し、「軍に対する党の絶対的指導力の堅持、戦争の準備と勝利能力、党による統治や党の政治的責任の履行」などの顕著な課題の解決に注力すると述べた。 彼はまた、龍岩市上杭県古田鎮での全軍政治工作会議についても言及した。

今年5月以降、インターネット上では、中共ロケット軍副司令官の劉光斌と張振忠、そしてロケット軍現司令官の李玉超が捜査を受けており、現副司令官呉国華が自殺したという噂が流れている。

中共の『解放軍報』は7/6、「共通の理想を用いて兵士の心を固める」と題した論評を一面に掲載し、習近平への忠誠が核心で政治規律とルールを強調し、各級将兵に対し「内部小集団」と「小さなサークル」の低俗なネットワークを断固として打破するよう求めた。

7/19、中共の『解放軍報』は、郭伯雄、徐才厚、房峰輝、張陽ら「軍のトラ」を名指しして断固として捜査し、「その有害な影響を全面的かつ徹底的に根絶」し、「イデオロギーの整頓、雇用の整頓、組織の整頓」を断固として行い、「政治について語らないこと」が守られているか断固として捜査し処罰する記事を一面に掲載した。

今年6月、中共中央軍事委員会政治工作部と規律検査委員会は「軍指導幹部の社会コミュニケーションに関する行動規範」を公布した。 この規範では、現役および退役した軍将校に対し、8つの新たな社交規則を遵守するよう求めており、とりわけ「社交圏、生活圏、友人圏を継続的に浄化する」ことを将校に義務付けている。

前中共海軍中佐姚誠は7/22大紀元に対し、中共軍には確かに多くの問題があると語った。 ロケット軍の機密流出の噂を受けて、軍全体が大規模な機密保持検査を受け、軍以上の単位機関が大規模な機密保持検査を受けている。 さらに、空軍、戦略支援軍、海軍、南部・東部戦区の将校たちはみな戦争への恐怖心を抱いており、ロケット軍だけが衝突時に戦闘の矢面に立たされているという点に問題がある。

中国問題専門家の王赫は最近NTDTVに対し、「中共当局者の怠惰と統治怠慢の問題は常に存在してきた。習近平が3度目の再選後、これらの問題はより深刻になっている。習近平閥が支配しているため、政治局常務委員会のポストはすべて彼の取り巻きが占めている。そのため、各方面から多くの不満が寄せられている。上級政治派閥と下級官僚の両方が習近平に対して不満を抱いている」と語った。

王赫は、中共当局者は「上が引き延ばせば下は引っ張り、上が誤魔化せば下は騙す」が、現在は一般的にそうなり、彼らは皆、習近平の笑い話に注目していると述べた。 現在、当局者らは一斉に寝そべっており、これは中共体制全体が腐敗し崩壊寸前であり、持続不可能であることを示しており、「この状況が続けば中共が暴走する兆候となる」と述べた。

習は粛軍を徹底してやり、戦えなくしてほしい。

https://www.aboluowang.com/2023/0725/1931767.html

細川氏の記事では、「中国に進出することが全てダメだ、ということではありません。大切なのはどの技術レベルまでにとどめるか、を慎重に見極めること」と言っていますが、進出すれば技術流出を防ぐのは難しいでしょう。中国内の工場は、100%独資は認めない(テスラ上海は例外ですが、でも意地悪しようと思えば中共は何でもできる)。合弁会社であれば必ず董事会(=取締役会)に1名の中国人董事を入れることになっており、①定款の変更、②登録資本金の増加・減少、③合併・分割・中途終了・解散・会社形態の変更は董事全員一致の決議が必要とされています。

会社法が改正され、2020年1月1日から会社の最高意思決定機関が董事会から株主会へ、重要な決議事項が全会一致から2/3以上へと変わりました。でも、名目上変わっても、中国側は株主会の下にある董事会を使って思い通りに動かそうとするでしょう。それらにキチンと対抗できる日本人がいるとは思えない。まあ敵は反スパイ法を武器に脅してくるでしょう。技術流出を恐れるなら、やはり進出を避けるべき。輸出も多分トラブルが頻発し、為に日本人社員が中国に渡らないといけないとなると、これもまた反スパイ法で拘留される恐れあり。

記事

中国は汎用品の半導体で大規模投資による市場席巻を狙う(写真:AFP=時事)

米国と中国は、人工知能(AI)などに使われる先端半導体を巡って火花を散らす。だが、中国が狙うのは先端分野だけではない。むしろ半導体市場の大部分を占める汎用品を標的にし、国産化と安値攻勢でライバル国の半導体産業を死に追いやろうとしていることは、あまり知られていない。細川昌彦・明星大学教授に3回に分けて話を聞くシリーズの第2回。(JBpress)

第1回:中国が技術を入手する巧妙手口、「分断」と「偽情報」で日本企業を揺さぶる

──米中の半導体戦争では、人工知能(AI)などに使われる最先端の半導体がターゲットになっていると言われています。
細川昌彦・明星大学教授(以下、敬称略):先端半導体ばかりに注目が集まっていますが、汎用品の半導体はどうでもいいかと言ったら、決してそうではありません。半導体の8割を占めるボリュームゾーンは汎用品です。特に、パワー半導体は、電気自動車(EV)にも省エネ家電にも、様々な製品に使われます。ここには何も規制がかかっていません。そこを中国は狙ってきています。

国を挙げて大規模投資をして生産能力を上げ、補助金を武器に過剰生産して世界中に安値で売りまくる。日本を含む他国の半導体産業は壊滅的な影響を受けます。つまり、圧倒的な生産能力で他国の半導体産業を死に追いやろうとしているのです。党の中央からは「世界シェアの80%を取れ」との指示があるとの情報もあります。

細川昌彦(ほそかわ・まさひこ) 明星大学経営学部教授。1955年生れ、東京大学法卒、ハーバード・ビジネス・スクールAMP修了。77年、通産省入省。貿易管理部長、中部経済産業局長、スタンフォード大学客員研究員、ジェトロNYセンター所長など歴任。2020年9月より現職、グローバル企業の顧問・役員も務める。

鉄鋼分野などでのやり方と同じです。これこそが中国の半導体戦略で、それを実行するために日本の材料と装置の技術を狙っているという構図です。

──中国市場は大きいので、企業としては無視できません。投資家からも利益を上げろと言われます。どうしても短期的な思考に陥りがちで、中国の誘いに乗って進出してしまいそうです。

細川:中国に輸出するのと進出するのとでは、技術流出のリスクは雲泥の差があることを認識すべきです。また、中国に進出することが全てダメだ、ということではありません。大切なのはどの技術レベルまでにとどめるか、を慎重に見極めることです。しかも、その線引きを個々の企業でやるだけではなく、業界全体である種のコンセンサス(共通認識)を持つことです。そうしないと、どこかの企業が抜け駆けして技術を渡してしまうということが起きかねません。

複合機も中国のターゲットに

──企業同士がそうした競争上の話をすると、独占禁止法に触れませんか。

細川:だからこそ、国の役割が重要になるのです。その調整は経済産業省の仕事です。経産省もそこは理解していますが、まだ十分に動けていません。

習近平政権の下、半導体など重要産業の国産化が強力に、かつ巧妙に進められている(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

例えば、中国は複合機の国産化も目指していますが、そこでも日本企業が標的になっています。主要な複合機メーカーは米国にはヒューレットパッカードしかありませんが、日本には10社ほどもあります。ライバルが多く分断状態にあるので、中国にしてみれば与しやすいわけです。

既に日本の複合機メーカーは中国に進出していますが、中国からの要求がエスカレートしています。中国政府は複合機の「国家標準」をつくると言い出しているのです。

──国家標準とはなんでしょうか?

外資の技術入手狙いの「中国標準」

細川:国家が決めた中国規格に合致している製品でないと、中国政府だけでなく中国の民間企業も調達することができないという制度です。その中には、中国で設計・開発・生産をすることが規定されています。これまでは日本で設計・開発して中国で組み立てる、というやり方で中国に進出していましたが、中国で設計・開発をすれば技術流出するリスクは当然高くなります。

これでは全部中国でやらないと中国で売れなくなります。さすがにそれはおかしいだろうということで経産省が動き、欧米とも連携して世界貿易機関(WTO)を舞台に駆け引きが繰り広げられています。表向きは中国側が方針を否定した格好になっていますが、したたかに日本企業を揺さぶり続けるでしょう。

むしろこうした国家標準による技術入手の手法は広がりを見せています。

自動車の基幹部品として重要なパワー半導体やマイコンにおいても導入する動きがあるのです。これに対応しないと中国の自動車メーカーに買ってもらえなくなるとして追い込む。これは肝となる製造のノウハウを入手することが狙いでしょう。また自動車用のバッテリーでは中国の認証機関に参画していないと採用されないようにしています。

似たようなことが高度な医療機器の分野でも起きています。医療機器の分野では多くを占める政府調達について国産に限る。しかも外資が中国で作ったものは国産とは認められなくなるということも起きています。

これはサッカーで言えば、勝手にゴールポストの位置を変えられてしまうようなものです。

合併・統合で対中国の防御力強化を

──日本の製造業を見ると、どの分野でも複数の企業が競争しており、これまで集約化があまり進んでいませんでした。そもそもの業界構造が、中国に狙われやすいものになっている。

細川:そうです。パワー半導体もドイツはインフィニオン1社ですが、日本は5、6社でシェア争いをしている。中国と向き合うためにも集約化は必要でしょう。ただ、分野によっては企業の合併・統合の兆しも見られ、それは望ましい動きだと思います。

複合機でいえば、リコーと東芝テックが開発・生産の統合を発表しました。半導体素材のJSRは官民ファンドの産業革新投資機構の買収を受け入れます。こうした動きは、対中国で技術を守ることを考える上で非常に重要です。

JSRのケースは中国を意識した国策として進められたわけではなく、あくまでも同社の経営方針として決まった話ですが、官民ファンドを利用して業界再編を仕掛けていく経営としての発想は評価できます。

日本企業の経営者は、もっと長期的に経済安全保障の視点を意識して経営判断をしてくべきでしょう。

(第3回は7月26日に公開予定です。無料会員登録して著者をフォローすると、ページ右上の「フォロー記事」アイコンに新着が通知されます)

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