『世界が目撃した衝撃の光景、胡錦涛「強制退場」が示唆する中国の“逆戻り” 共青団派の徹底パージで中国は再び混沌の国になる』(10/27JBプレス 福島香織)について

10/26The Gateway Pundit<Fire Up Trump Force One! President Trump Announces Campaign Rallies in Pennsylvania, Ohio, Iowa and Florida>

トランプも中間選挙支援のラストスパート。

President Trump announced four rallies to be held in the closing days of the 2022 campaign: Iowa on Thursday, Pennsylvania on Saturday, Florida on Sunday and an election eve rally in Ohio on Monday. It is possible more rallies will be added. Holes in the schedule suggest a Western swing on Friday to Nevada and/or Arizona might happen. Saturday, Sunday and Monday may see rallies in Wisconsin, Michigan and/or Georgia. (Note: Daylight Saving Time ends on Sunday; rallies held after Saturday will be scheduled on standard time.)

https://www.thegatewaypundit.com/2022/10/fire-trump-force-one-president-trump-announces-campaign-rallies-pennsylvania-ohio-iowa-florida/

10/26The Gateway Pundit<PELOSI COVER UP: Now we know why Democrats lied about Trump’s National Guard Offer>

1/6はDC市長とペロシの陰謀。ペロシ一家は1/6の映像を売って儲ける。

A day after the conflict, we learned that the Department of Defense offered the USCP the National Guard three days prior to the planned objections on January 6th.

This wasn’t a passive request either. According to testimony that predates the formation of the select committee from Chris Miller, the acting head of defense, the president actually inquired if the District’s mayor had requested the National Guard. He authorized him to “fill” any requests. This is a constitutional and legal distinction as the president cannot order the guard in without a request. He can only authorize.

For nearly two years, Trump has told the world that this was the case ping ponging between offers of 10,000 and 20,000 guardsmen.

This summer, Kash Patel, who was appointed Chief of Staff for Miller, released an “unclassified” memo detailing the steps the department took to offer security to the District and Congress. Patel, too, confirms that the president not only authorized his government to fulfill any requests but actually suggested it himself.

On January 5th 2021, DC Mayor Muriel Browser took to Twitter to brag about not only not seeking additional law enforcement help, but also actively discouraged any deployment of guardsmen at the Capitol.

Daughter Pelosi sold her film to HBO and teed up CNN, which is owned by the same parent company, with exclusive footage which aired extended scenes during primetime following the hearing. Yes, the January 6th Select Committee was used and coordinated to tease the trailer of a director’s preview for this Pelosi film and familial profit. Perfect “wrap up smear.”

https://www.thegatewaypundit.com/2022/10/pelosi-cover-now-know-democrats-lied-trumps-national-guard-offer/

10/27The Gateway Pundit<BREAKING: Ballots Discovered “Pre-Loaded” Inside Drop Box in Pennsylvania… Two Others Reportedly Also Had “Pre-Loaded” Ballots Inside the Boxes>

これは投票箱メーカーが先に投票券を入れて設置したとしか思えない。

Since the debut of the #2000Mules documentary, there has been an increase of concern over drop boxes being left out to allow voters a month or more to drop off their ballot with zero chain of custody and very little oversight, if any.  After mail-in ballots in 2020 were sent out like junk mail postcards, it became clear that the drop boxes were a way to promulgate fraud on the American people.  In addition to TrueTheVote’s cell phone data discovery,  The Gateway Pundit has also documented drop box abuse over and over and over and over.

Now, in video footage obtained by The Gateway Pundit, it appears to show a drop box in Centre County, Pennsylvania being opened and an official “bag” being placed in the box for election day.  Much to the surprise of the officials opening the drop box, however, was the discovery of 10 ballots already inserted into the drop box.

https://www.thegatewaypundit.com/2022/10/breaking-10-ballots-discovered-pre-loaded-inside-drop-box-pennsylvania-two-others-reportedly-also-pre-loaded-ballots-inside-boxes/

10/28希望之声<习近平突向美示好称「愿和平共处」 拜登回应=習近平が米国にいきなり愛想を振りまく、「平和共存したい」と  バイデンの反応>中共20大が閉会し、王毅外相が中央政治局に入り、秦剛駐米大使が外相候補の最有力候補となった。西側諸国は、北京が「戦狼外交」をさらに推し進めて米国と対峙すると予測したが、中共指導者の習近平は 10 / 26、突如として米国に祝電を送り、「中国は米国と平和的に共存する意思がある」と述べた。バイデンはその日は、あいまいな反応をした。

中共新華社通信の27日の報道によると、習近平国家主席は、米中関係全国委員会の年次授賞式晩餐会に祝電を送り、「今日の世界は安全でないというより平和でないと言った方が良い。米中双方は意思疎通とウインウインの協力を強化すべきであり、中国は米国と平和的に共存することを望んでいる。それが正しい道である」と述べた。

これに先立ち、外界が遍く思ったのは、中共20大での習近平の報告で、将来の米中関係がより困難になり、中共と西側との相互作用も変化し、中共は米国と対決する準備をしていると。中共20大で、習近平は中共軍に対し、「戦争に備えて兵を訓練」し、迅速に戦闘能力を高めるよう要求した。台湾を攻撃するタイムテーブルは早まり、さらに騒々しい。

中国が祝電を送った同日、バイデン米大統領も、米国は中国との衝突を求めていないと公言した。中国の習近平国家主席もこれを知っていると彼は言った。中共20大で習近平国家主席の地位が確立された後、バイデンが中共指導者の名前を公に言及したのは今回が初めてであり、習近平国家主席の祝電に対する良い反応と見なされる。

習はオバマに南シナ海の人工島に軍事基地は作らないと約束したのが今はどうなっている?中国人は嘘つきだから信じてはいけない。まあ、台湾侵攻も習が党や軍部を騙してトップの座を維持するために言っただけで、実行するかどうかは分からない。

https://www.soundofhope.org/post/666183

10/28希望之声<美议员提案制裁习近平 中共大使馆暴怒指责=米国議員が習近平に対する制裁を提案、中国大使館が猛烈に非難>米国上院議員は最近、習近平とその副官の名前を初めて挙げて提案した。この動きは、米国の中国大使館からまれにみる激烈な反応を引き起こし、議員に怒りを表明するため長いメールを送信しただけでなく、提案を取り下げるように要求した。この点について、議員は、北京当局は今や正気を失ったと述べた。

メディアの報道を総合すると、共和党の上院議員ジョシュ・ホーリーは最近、「新疆の残虐行為に対して習近平を制裁する法」(Sanction Xi Jinping for Xinjiang Atrocities Act)を提案した。これは、習近平とその副官が、新疆ウイグル自治区やその他の少数民族に対するジェノサイドやその他の人道に対する犯罪に関与していることが判明したため、習近平達は責任を問われることを要求したもの。

法案によると、ホーリーは米国に対し、習近平などにマグニツキー制裁を課すよう要請した。これには、彼らの資産を凍結し、米国への入国を禁止することや、米国国務省や米国国家情報長官との協議の後、関連する議会委員会に定期的な報告を提出することを要求することが含まれる。この種のジェノサイドに関与した他の中国当局者を特定することも指摘した。

米国のニュースサイトAxiosは後に、ホーリーの法案は「中共の内政に粗暴に干渉し、20大と共産党指導層の信用を失墜させようとしている」という電子メールを、ホーリーが中国大使館から入手したことを明らかにした。

書簡はまた、ホーリーは大胆にも中共最高指導者を制裁することで、「中共と中国国民との関係を分断しようとしている」と主張し、ホーリーに「この議案を放棄する」よう求めた。さらに、書簡には、ホーリーに対する悪質な個人攻撃が含まれていた。

Axiosの分析によると、駐米中国大使館が米国議員に長文のメールを送ることは珍しいとのこと。ホーリー上院議員の提案が中共の強い反発を招いたのは、習近平を名指ししたからかもしれない。

ホーリーは27日、中国大使館からの脅迫メールにツイッターで反応した。 「中共によるウイグル人ジェノサイドのせいで、私が習近平に対する個人制裁を提案した後、北京は正気を失い、私に法案の撤回を求めたが、それは不可能だ」と彼は言った。

ウイグルでのジェノサイドで悪玉は陳全国でなく習近平だから、彼を罰すべき。

https://www.soundofhope.org/post/666204

10/27阿波羅新聞網<不再输给中共了!美发射火箭测试12项高超音速武器全部取得成功=もはや中共には負けない! 米国がロケット実験を開始し、12項目で極超音速兵器のすべてが成功>米国防総省によると、新しい兵器の開発を支援するために、米海軍は26 日バージニア州ワロップス島で、極超音速兵器の12種類のコンポーネントをテストするためロケットを発射した。国防総省は、すべてのテストが成功したと述べた。

https://www.aboluowang.com/2022/1027/1821908.html=

10/27阿波羅新聞網<拜登召集国防高层会议 称习近平知道美国不寻求与中国冲突=バイデンは国防高官会議を招集、習近平は米国が中国との衝突を求めていないことを知っていると発言>ジョー・バイデン米大統領は、米国は中国との衝突を求めていないと述べた。中共の習近平国家主席もこれを知っていると彼は言った。中共20大で、習近平がルール破りで、中共総書記の第 3 期になるのを確立してから、米国の国家元首が中共指導者の名前を公に言及したのはこれが初めてである。

習は米国を油断させようとしているだけでしょう。

https://www.aboluowang.com/2022/1027/1821964.html

10/27阿波羅新聞網<批评俄乌战争被抄家 普京超正干女儿连夜逃亡=ロシア・ウクライナ戦争で略奪が起きたと批判、プーチンの美人の娘が一夜にして逃亡>ロシアのプーチン大統領の娘と言われている 40 歳の著名なロシアのメディア関係者である Ksenia Sobchak は、26 日、一夜にしてリトアニアに逃亡した。彼女はつい最近、ロシアの対ウクライナ戦争を批判したばかりだが、彼女が逃げて間もなく、大邸宅は警察によって家宅捜索され、ロシア当局は人々を逮捕するために空港に人を派遣したが、彼らは成功せずに戻ってきた。

身内から嫌われるのは共産主義者の常。カストロも娘(Alina Fernandez)が米国に亡命した。プーチンはKGB上がりだから共産主義者に近い。

https://www.aboluowang.com/2022/1027/1821935.html

10/27阿波羅新聞網<英国新首相上任就出招 要关闭全英31所孔子学院=英国の新首相が就任し、英国の31の孔子学院を閉鎖する動きをしている>保守党のリーダーをめぐる争いの中で、スナクとトラスはどちらも、選挙運動中に英国や世界の安全と繁栄に対する最大の脅威は中国であると述べ、当選した場合、国内にある 31 の孔子学院をすべて閉鎖すると約束した。

英国のメディアは 10 / 25のニュースを引用し、英国のリシ・スナク首相が就任した後、英国当局は、スナクの選挙公約を守るために、英国内のすべての孔子学院を閉鎖する方針を策定していると報じた。

現在、英国には世界最大の 31 の孔子学院があり、英国と中国の多くの大学と中国国際中国語教育基金会が共同で推進している。しかし、英国保守党は最近、中国に対して強硬姿勢を示しており、英国のトラス元首相は、中国はロシアと同じレベルで英国を圧迫し続け、英国の国家安全保障に対する「差し迫った脅威」として初めて挙げた。

日本も早く閉鎖すべき。中国人留学生はスパイ行為をするので制限もすべき。

https://www.aboluowang.com/2022/1027/1821957.html

何清漣 @HeQinglian  9h

The Hill: Morning Consult は最近、ウクライナへの継続的な援助を支持するかどうかについて調査した。サンプルは 2,200 人の米国人で、調査誤差は約 2% であった。

調査結果:ウクライナへの継続的な援助に反対する米国人の党派分布

共和党員の71%

民主党員の44%

無所属有権者の 62%

thehill.com

共和党有権者のわずか29%が、米国にはウクライナを支援する義務があると答えている:世論調査

月曜日に発表されたモーニング・コンサルトの世論調査によると、登録済みの共和党員の回答者のうち、米国はロシアとの紛争でウクライナを支援する義務があると考えているのはわずか 29% であった。比較すれば、56…

何清漣がリツイート

沈良慶Ⅱ @shenliangqing2  20h

「反全体主義」の元指導者(胡錦涛)から「人民にとって良い総理」(李克強)、「中国リベラルの指導者」(胡春華)まで、全体主義国の温室で人工栽培された蒲柳の質の団派は新しい時代から追い出され、西側のメディアや世界各地でお涙頂戴して稼ぎ、道徳を昇華させ、神聖ローマ帝国の宮殿と先賢の祠に入ることができる。 🫠

何清漣がリツイート

慧雲 @lindahuiyun  8h

これは家の裏にあるカエデの木で、高さは 20 メートルを超え、秋に入り、この木の葉は荘厳な祭祀のように黄色くなり、落ちてきた。あたかもリルケの《秋の日》のようにこの地を満たしている。

「今家を持っていななければ、建てず、

今孤独であれば、これからもずっと孤独で、

眠れず起きていれば、読んだり、長い手紙を書いたり、

森蔭を行ったり来たり

不安の内に、落ち葉の中で、さまよう」

何清漣 @HeQinglian  9h

今年の中間選挙は、LGBTQ の人達にとって大きな行動の年になるだろう:

aol.com

米国政治活動委員会LGBTQ 勝利基金の新しいレポートによると、予備選参加の 1,065 人の LGBTQ 候補者のうち、歴史的な 678 人 (圧倒的に民主党員) が 11 月の投票に参加し、昨年と比べ 18.1% まで増加した。

伝えられるところでは、今年、340 以上の反 LGBTQ 法案が州議会に提出された。

aol.com

史上初、LGBTQ の米国人が 50 州すべてで投票に参加

国の歴史上初めて、全 50 州とコロンビア特別区の米国人が LGBTQ の人を公に選出する機会を得る。

何清漣 @HeQinglian  9h

LGBTQIが民主党連邦議員の 3 分の 1 以上を占める場合、対外連絡機構を設立して各国の議会に猿轡を噛ませる必要がある。

中国が米国との友好交流を継続したいのであれば、このメカニズムを全国人民代表大会に導入する必要がある。

何清漣 @HeQinglian  6h

集団指導体制が終わり、団派が破壊されたのはいつか?

https://rfa.org/mandarin/pinglun/heqinglian/hql-10262022133706.html

政治を論ずるときは、事実に基づいて議論する必要がある。集団指導、革命2世代、団派は20大でなくなったが、習近平が18大の後に権力を握って以降、一歩一歩陣地を広げ、19大でおおむね完成した。

この情報はオンラインで入手でき、西側のメディアによって報道されている。過去10年間、なぜ「発見」されなかったのか?それは中国に対する西側諸国の態度に関連している。

rfa.org

評論|何清漣:集団指導が終わり、団派が破壊されたのはいつか?

「習が上がり李は下りる」のネット政治評論が出て1年近くなり、西側メディアはその普及の仲間入りをしたが、中共20大の結果は、習近平が勝利したことを示している。各種評論は激しく罵倒した:習近平は 3 期目を勝ち取っただけでなく、鄧小平が創設した「集団指導」に終止符を打ち、革命2世代と団派を壊滅させた。しかし政治を論ずるときは、事実に基づいて議論する必要がある。集団指導、革命2世代、団派は20大ではなくなったが、習近平が18大の後に権力を握って以降、一歩一歩陣地を広げ、19大でおおむね完成した。

何清漣 @HeQinglian  7h

冬が近づく中、ブルームバーグは、米国の石油備蓄が半月に満たないことについて述べた。NYTは、米国人に、冬に向けてエネルギーを節約するよう呼びかけ、鼓舞した。最初にこれらの10数日を満足させ、選挙が終わればすぐにエネルギーを減らすが、それまでに票を集める。

引用ツイート

NYT中国語ウェブ @nytchinese  21h

#Columnistウクライナでのロシアの軍事作戦が挫折し続けているため、世界はプーチンが核兵器を使うのではないかと心配している。しかし今のところ、彼は別の武器を組み立てていると思う- エネルギー爆弾である。

西側諸国には、プーチンのエネルギー爆弾の影響を抑えるための適切なエネルギー戦略がない。原油価格の爆弾を爆発させれば、西側同盟とウクライナが分断され、悲惨な世界に陥るだろう。

https://nyti.ms/3DdReaa

福島氏の記事では、「次の汚職摘発ターゲットはひょっとすると胡春華や汪洋ではないか、という声もささやかれている」とありますが、その可能性は高いのでは。中国では、中共党員でなくとも、賄賂を取るのが当たり前であり、皆叩けば埃が出る身です。ここでにっくき鄧小平に連なる団派を潰すには良いと習は考えているのでしょう。

習は、西側文化は堕落したものと一段下に見ているのでしょうが、マルキシズムは西側の思想です。彼が共産主義を信奉しているのではなく、中華思想を信奉している証では。鎖国して世界に害を為さないでほしい。勿論台湾侵攻も。出来ればモンゴル、チベット、ウイグルは独立させたいですが、中共が潰れないと無理でしょう。

記事

第20回中国共産党大会を途中退席する胡錦涛前主席(写真:AP/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

第20回中国共産党大会が10月22日に閉幕した。23日には一中全会(第一回中央委員会全体会議)が行われ、習近平が総書記に再選され、さらに5年の権力トップの座を維持することになった。

このこと自体は、党大会開催前からある程度予想されていたが、政治局人事については、おそらく誰もが予想だにしていなかった結果といえるだろう。まさか、ここまで習近平イエスマンで固め、共青団派、改革開放派を徹底的にパージすると想像していた報道は国内外通してなかったと記憶する。

習近平指導体制からパージされた李克強と汪洋

共青団派とは、鄧小平と胡耀邦が作り出した共産主義青年団を通じた官僚育成システムによって選ばれたエリート官僚たちの派閥を指す。メンバーの共通点は重点大学卒業の優秀なエリートで、血統(革命家の血筋)は重視されず、大学での成績を重視して選抜され、路線的には改革開放重視、イデオロギー的には胡耀邦的な開明派が多いとされている。胡耀邦なきあと胡錦涛、温家宝らが共青団派の長老であり、第19期政治局メンバーにおいては李克強、汪洋、胡春華、孫春蘭らが共青団派エリートとして知られていた。

地方の実務経験と中央の官僚経験をバランスよく積み、プラグマティックで常識的な官僚政治家が多く、よくも悪くも優等生体質で、党内権力闘争は苦手といわれている。

だが新しい中央委員会名簿に李克強、汪洋の名前がなく、2人とも「裸退」、つまり完全引退となった。

共産党中央は68歳定年が慣例で、69歳の習近平が慣例を破って総書記を続投するのであれば、李克強や汪洋も政治局常務委員に残れるであろう、というのが8月ごろの大方の予想だった。

9月下旬に中央委員の名簿がほぼ確定したころ、サウスチャイナ・モーニング・ポストやウォール・ストリート・ジャーナルが李克強の完全引退説を報じていたが、汪洋は残留すると思われていた。サウスチャイナ・モーニング・ポストは、政治局常務委員7人のうち4人が引退すると予測し、そのうちの3人を栗戦書、韓正、李克強と予測したが、4人目は不明とした。多くの人は王滬寧か趙楽際が引退するのではないか、と予想していた。

李克強と汪洋はともに習近平より若く能力も高い。この2人の引退は、明らかに習近平指導体制からパージされた、ということになる。習近平独裁に邪魔な存在とみなされたのだ。

共青団派のホープ、胡春華を降格

さらなる驚きは、政治局から副首相の胡春華が排除されたことだった。つまり降格人事だ。

胡春華は共産主義青年団派のホープで、貧農出身ながら16歳で北京大学に合格したという神童。大学入学のために北京に行くときに、初めて靴を履いた、というエピソードも残るくらいの貧困から、政治局まで実績を積み上げて出世し、胡錦涛からは将来の後継者、総書記になるとの期待を寄せられた時期もあった。

今回の党大会で、胡春華が政治局常務委員会入りするのか、首相になるのか、それとも政治局委員止まりか、という予測はあったが、政治局から降格するとは、ほとんど誰も思っていなかった。なぜなら彼には降格されるような失策はなかったからだ。

彼が政治局から排除された最大の理由は、若く優秀である共青団派のホープであったからだろう。59歳の胡春華が政治局にいる限り、習近平は自分の権力が脅かされることを心配せねばならない。

胡春華を降格させたことにより、2007年以来25人の政治局メンバーが24人になった。これは単に人数が減ったというだけでなく、政治局の意見が分かれれば多数決で決定するという集団指導体制が事実上終わったことを示唆するのではないか。

新政治局常務委員は習近平の言いなり

そして最高指導部たる新政治局常務委員7人は以下の顔ぶれとなった。

・習近平(続投3期目)
・李強(上海市書記、政治局委員から昇格)
・趙楽際(続投2期目)
・王滬寧(続投2期目)
・蔡奇(北京市書記、政治局委員から昇格)
・丁薛祥(中央弁公庁主任、政治局委員から昇格)
・李希(広東省書記、政治局委員から中央規律検査委員会書記に昇格)

60歳未満の若手はおらず、習近平の後継に目される人物は見当たらない。新たに政治局常務委員入りした李強、蔡奇、丁薛祥、李希はいずれも習近平の忠実な子分、「習家軍」と称される一派だ。習近平の終身独裁の意図を反映した人事だろう。

上海市の書記から政治局常務委員入りし、序列ナンバー2の地位についた李強は今年(2022年)の上海の第2四半期のGDP成長率をマイナス13%に突き落とし、ゼロコロナ政策の実施に伴う市民生活の大混乱を来したという明らかな失策があった。この上海市の混乱については8月の北戴河会議で、その責任を問うべきではないかという声が長老から上がったと聞く。だが、出世できた。なぜか。それは、習近平の指示通りに「ゼロコロナ政策」を貫徹したからだ。

経済、民生より、習近平の命令に忠実であることを優先したのが李強である。彼は15歳から浙江省の労働者から叩き上げで地元の党幹部になり、党の幹部候補養成によって浙江大学や中央党校、香港大学で工商管理や経済を学んだ。習近平が浙江省の書記時代に忠実な秘書長として仕え、気に入られた。苦労人ではあるが、副首相経験も中央の決策にも直接かかわったことのない李強がいきなり首相を務めて、何ができるのか。

北京市の書記から政治局常務委員ナンバー5位に出世した蔡奇も2020年までに北京市人口2300万人以下に抑制するという目標を掲げ、2017年11月以降、老朽化建物の整理などを理由に、出稼ぎ者の住む建物を一方的に取り壊すなどして、およそ300万人の出稼ぎ者、低所得者を路頭に迷わすような強引な政策を実施、非人道的と世論の批判を浴びた。当時、北京大学、清華大学では「蔡奇辞職」を求める学生抗議デモが起きたほどだった。だが出世した。なぜか。それは習近平の指示どおりの政策、たとえば脱炭素エネルギー政策やゼロコロナ政策を堅持し、北京冬季五輪も「成功」させたからだ。習近平の指示を守るためなら、いかなる非人道的な政策でも平気でやってのける習近平三大酷吏(三人のひどい官吏)の一人だ。

丁薛祥は大した「失敗」こそしていないが、さして功績もない。あえて功績と言えば、習近平の上海書記時代の秘書役を務め、今も優秀な秘書役であるという点だろう。習近平の演説稿を執筆することもあり、スピーチライターとして優秀と言われているが、政策通でもなければ地方の省長や書記の経験があり行政に通じているわけでもない。

李希は広東省書記で、今回、中央規律検査委員会書記という汚職摘発職務の最高責任者になり政治局常務委員入りした。彼の前に広東省の書記を務めたのは胡春華、その前が汪洋。広東はもともと汚職、腐敗、マフィア事件の多い地域であり、そこから中央規律検査委員会書記に出世したということは、次の汚職摘発ターゲットはひょっとすると胡春華や汪洋ではないか、という声もささやかれている。

王滬寧は行政実務経験は全くない。共産党史に詳しく習近平のためにそれっぽいスローガンや演説稿、理論構築をするのは得意だが、中国の経済や民生に対する智慧の蓄積はない。

趙楽際はそれなりに優秀であるが、実は汚職の証拠を習近平に握られているとも見られており、習近平の意見には逆らえない。

つまり、新政治局常務委員は習近平の言いなりである。

李克強と汪洋は、経済政策において改革開放路線であり、多極外交路線であり、ゼロコロナ堅持ではなく経済状況に合わせて調整すべきという立場だったから排除されたと見るべきだろう。改革開放路線と決別した新指導部のメンツに、低迷する中国経済社会の立て直しの処方箋を書けるとは思えまい。

胡錦涛の強制退席が意味すること

そして、もう1つ、誰もが予想しなかった事件が党大会閉幕式で起きた。共青団派の長老、胡錦涛の強制退席が国内外メディアもみている中で行われたのだ。この様子はフランスAFPやロイターなどの配信する映像や写真で、世界中が目撃することになった。

閉幕式の最中、中央委員会の名簿や報告が党大会で採決される直前、胡錦涛が目の前におかれた冊子(おそらく第20期中央委員会名簿)を開こうとして、隣に座る栗戦書から制止された。胡錦涛と栗戦書のやり取りを反対側の隣から冷淡な表情で見ていた習近平が指示を出して、胡錦涛を退席させようとした様子が映像から見て取れた。

胡錦涛は退席するのに抵抗するそぶりだったが、習近平のボディガードと中央弁公庁副主任の孔紹遜が強引に手を取って立ち上がらせて「連行」していくようにも見えた。

この連行に、慌てた表情の栗戦書が立ち上がりかけたのを、栗戦書の隣に座る王滬寧が制止しているようにも見える。胡錦涛はしぶしぶ席を離れるが、その時、習近平に何かを話し、去り際に李克強の肩を叩いていた。

新華社はツイッターの英文公式アカウントを通じて、胡錦涛の退席は健康上の問題で、別室で休息をとっていると報じた。だが、この一連の動きに世界が異様なものを感じたからこそ、世界各メディアがいろいろと憶測を報じているのだ。

その憶測とは、胡錦涛は中央委員名簿に李克強、汪洋が残らず、政治局名簿に胡春華が残らず、共青団派が徹底的にパージされたことを知らされておらず、閉幕式中に図らずも名簿を目にして、抗議の声を上げそうになった。中央委員名簿の採決の際に、反対に挙手する可能性があった。栗戦書が説得を試みているのを横目で見ていた習近平が、自分のボディガードに命じて胡錦涛を強制退席させたのではないか、というストーリーだ。

これまでの中央委員の名簿作成のプロセスを考えると、普通はあり得ないストーリーではあるが、客観的にあり得なさそうな共青団派徹底排除の中央委員名簿が現実にあり、党中央の幹部たちが本当にこの名簿に納得できたのか疑問が湧くのも無理はないだろう。

真実がどうであれ、国内外メディアの目前で、現総書記が前総書記を党大会の採決前に退席させるという光景を繰り広げたことに、政治的に意味がないわけはない。中国共産党は激しい権力闘争をずっと続けてきたが、対外的には党の一致団結の建前を崩さず、また長老に対する敬意を崩さずにきた。だが、習近平はあからさまに共青団派をパージし、共青団派長老を邪険に扱ってみせた。これは習近平新時代が、鄧小平以来の共産党政治の伝統と決別し、また共青団が象徴する鄧小平路線、改革開放路線との決別をはっきり示したということだろう。

このことは中国経済が今後も低迷を続けるであろうということを意味するだけでなく、経済や外交や民間の文化交流などを通じて多少なりとも分かり合える部分もあると思われていた中国が完全に変わってしまうかもしれない、ということだ。

パンツを履けないほど貧しくなっても核兵器をつくるのだ、と対外的に威嚇し、周辺国と戦争・紛争を起こしていた時代、党内ではひっきりなしに粛清を続けていた文革時代のような混沌の国になっていくかもしれない。

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