3/11The Gateway Pundit<George Soros: United States, European Union Must Remove Putin And Xi From Power ‘Before They Can Destroy Our Civilization’>
According to an Associated Press-NORC poll, just 26 percent of Americans want the U.S. to have a “major role” in the Russia-Ukraine conflict, while 72 percent said the U.S. should have a “minor role” or “no role” at all.
米国はモンロードクトリンに傾いている?ソロスがいまさら言ったって。裏で戦争を仕掛けたかもしれないし。林千勝氏の『ザ・ロスチャイルド 大英帝国を乗っ取り、世界を支配した一族の物語』によれば、「ロス家は、ここ150年間に起きた大半の戦争の仕掛人或いは推進役」と。ユダヤ人は戦争で儲ける気がある。プーチンと習は旧と現の共産国指導者。共産主義と親和性の高いグローバリストのユダヤ人左派がいくら言っても。
3/11The Gateway Pundit<NOT JUST WUHAN: Document Shows US Military Was Funding Bioresearch on Coronavirus in Insectivorous Bats in Ukraine>
中露は武漢コロナも米軍のせいと言いだすのでは。ファウチ達は何を考えている?核不拡散だけでなく、細菌兵器だって不拡散にしないと。
Of course, at this time it is not clear if this is Russian propaganda or actual captured documents.
3/12阿波羅新聞網<煽动乌克兰生物武器阴谋论 中共对美信息战再掀高潮=ウクライナの生物兵器陰謀論を煽動 米国に対する中共の情報戦は再びクライマックスに達した>最近、中国とロシアは、米国がウクライナで生物兵器を研究開発していると共同で非難し、ネットのSNSプラットフォームを利用して、新しい偽のプロパガンダを開始した。WH報道官と国務省、情報機関の当局者は次々反論し、警告を発した。中共の最近の米国に対する情報戦をどのように見るのか?その目標、手段、戦略はこれまでとは何が違うのか?
中国は、「海外のソーシャルメディアに偽のアカウントを作り、その後中国政府と公安部門が公開してほしい情報を公開する。これは国内治安部門が対外情報部門に加わると言うこと」。
「米国政府は実際にこの偽情報の出所を定めて罰を実行する能力を持っている。これは実際に行うことができる。さらに、この情報戦の官員は特定できて、いくつかの制裁を課し、罰することができる」と。
https://www.aboluowang.com/2022/0312/1719633.html
3/12阿波羅新聞網<乌克兰军方再传捷报!击毙俄罗斯高阶将领:第29军团少将指挥官寇列斯尼科夫=ウクライナ軍にはもう1つの勝報がある!ロシアの上級将軍を殺害:第29軍団指揮官のコレスニコフ少将>ロシアのウクライナ侵攻の「特別軍事作戦」が3週目に入り、ウクライナ軍民は劣勢にあっても勇敢に抵抗している。11日に朗報が出た。ウクライナ軍は、ロシアの高官、第29軍団指揮官のコレスニコフ少将を殺害したと主張した。彼は、ロシアのウクライナ侵攻後、戦死した3番目の上級将軍である。ただし、この戦報はまだ第三者によって確認されていない。
https://www.aboluowang.com/2022/0312/1719580.html
3/12阿波羅新聞網<中共封杀文:普京的“理想”能实现吗?=中共がブロックした記事:プーチンの「理想」は実現できるか?>深い原因として、プーチンが積み上げてきたツアーリとしての権威を使って、ウクライナ東部、さらにはキエフですら、ロシア古来からの不可分の領土のロシア民族国家を再現することを望んでいることである。現在、ロシア軍は電撃戦を全過程で電撃戦にし、前線は電撃ならぬ膠着状態に陥っている。ロシア軍が全力を尽くしてキエフを倒し、ウクライナのゼレンスキー大統領を殺害しようとしていることは誰も疑わないが、プーチンはこの戦争には勝てない。キエフが失われ、大統領が殺されたとしても、ウクライナ人は必死になって抵抗するため、結局抵抗する意志を目覚めさせ、より多くの都市が破壊されて死ぬ事例は彼らの戦う意志を刺激するだけである。
プーチンの言う論理と習近平の言う論理は一緒で、全くの嘘。ウクライナ人も台湾人も彼らと一緒になることは望んでいない。
https://www.aboluowang.com/2022/0312/1719553.html
3/12阿波羅新聞網<新战线开打!俄空袭西部城市卢斯科 炸出惊天火球1死 距波兰仅80km=新しい戦線が開く!西部の都市ルーツクへのロシアの空襲 爆発は火の玉となり、1人が死亡 ポーランドからわずか80kmで>BBCの最新ニュースによると、11日、ウクライナのルーツク市で大爆発が発生した。これは、開戦して初めての直接砲撃で、地元の空港と特定の戦闘機の補修を担当しているエンジン工場が攻撃されたと伝わる。ルーツクはウクライナ北西部に位置し、ポーランドとの国境からわずか約50マイル(約80キロメートル)の場所にある。ルーツク市長は、ロシアの空爆で1人が死亡したと述べた。
https://www.aboluowang.com/2022/0312/1719536.html
3/12阿波羅新聞網<乌克兰总统顾问:千亿美元资产被毁 只有中国得利—华日:乌克兰总统顾问称中国是乌克兰战争的唯一赢家=ウクライナ大統領顧問:数千億ドルの資産が破壊され、中国だけが利益を得る-WSJ:ウクライナ大統領顧問は、中国はウクライナ戦争の唯一の勝者であると述べた>ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の最高経済顧問であるオレグ・ウステンコは、木曜日(10日)の国際経済会議で、北京はモスクワと緊密な貿易と政治的つながりを持っているため、ウクライナ戦争の唯一の勝者は中国であると語った。
中国がロシアを火事場泥棒的に経済的に助けたら、西側は中国にセカンダリーサンクションを課すべき。
https://www.aboluowang.com/2022/0312/1719514.html
3/11阿波羅新聞網<今恐爆大决战?美国防高官:俄军24小时内朝基辅推进5公里=今、大決戦はあるか?米国国防高官:ロシア軍は24時間以内にキエフに向かって5キロ前進する>過去24時間で、ロシア軍はウクライナの方向に約3マイル(約5 km)前進し、ロシア軍はキエフの中心からわずか15km離れているだけと推定されている。米国の衛星画像会社Maxarが撮影した最新の映像によると、以前はキエフの外にいた多数のロシア軍が分散し、再配置された。一方、ウクライナには、比較的近代的な防御兵器と攻撃兵器がある。大決戦が発生する可能性が高い。
https://www.aboluowang.com/2022/0311/1719488.html
3/11阿波羅新聞網<TB2无人机屡建战功 成乌克兰攻俄军坦克利器=TB2ドローンは度々軍事的成功を収め、ウクライナがロシアの戦車を攻撃するための武器になった>近年、ウクライナは20機以上のバイラクタル-TB2ドローンを購入しており、今年1月に中東の政治ニュースウェブサイトAl-Monitorが発表したレポートによると、ウクライナが買ったバイラクタル-TB2は正価の30%で購入した。この武器は、ロシアとウクライナの戦場で多くの成果を上げており、ロシアの戦車を攻撃するための最良の武器と見なされている。
https://www.aboluowang.com/2022/0311/1719440.html
3/11阿波羅新聞網<白俄被当侵乌工具?北约:进入乌克兰的战机大多数来自白俄领空=ベラルーシはウクライナを侵略するためのツールとして使われている? NATO:ウクライナに入る大多数の戦闘機はベラルーシ領空から来ている>ロシアのウクライナとの全面的な戦争は本日16日目(11日)に入った。米国CNNチームは昨日(10日)NATOの第2飛行隊の偵察機に乗り込み、監視業務に参加した。同じ日に、レーダーは、9機ものロシア製の飛行機がベラルーシから離陸し、ウクライナの領空に入り、首都キエフの方向に飛んでいったことを示した。 NATO軍は、ウクライナ領空に侵入したロシア製の戦闘機のほとんどがベラルーシから来たと述べた。これは、ロシアがベラルーシをウクライナの空中作戦の踏み台として使っていることを示している。
https://www.aboluowang.com/2022/0311/1719407.html
何清漣 @HeQinglian 8h
EUサミットが終了し、ウクライナのEUへの早期加盟の期待は低下
dw.com
EUサミットが終了し、ウクライナのEUへの早期加盟の期待は低下
27の加盟国の指導者が出席したEUサミットの後、EUはウクライナとの協力と連絡を強化するが、ウクライナをEU加盟国としてすぐには受け入れられないと発表した。
何清漣 @HeQinglian 8h
ロシア・ウクライナ戦争はロシア・米国の世論戦に入った:
ロシアは、米国がウクライナで軍事生物研究を実施しており、証拠を提出すると述べ、国連安全保障理事会を開いて議論する。
WH:ロシアはウクライナで化学兵器を使用する可能性がある。
WH報道官のサキは3/9、ロシアがウクライナで化学兵器または生物兵器を使用するか、これらの兵器を使って「偽旗」作戦(責任転嫁または汚名を着せること)をする可能性があると述べた。「しかし、彼女は証拠を提供しなかった」とBBCは言った。
引用ツイート
何清漣 @HeQinglian 21h
ロイター独占:WHOは、ウクライナが病気の伝染を防ぐために「衛生研究所」で病原体を破壊するようにウクライナに助言していると述べた。 twitter.com/disclosetv/sta…
何清漣 @HeQinglian 4h
G7首脳は、ロシアの最恵国待遇に関する一連の制限を取消すると発表した。https://rfi.my/8F5f.T
@RFI_Cn
rfi.fr
G7首脳は、ロシアの最恵国待遇に関する一連の制限を取消すると発表した。
G7の指導者は、3/11に「G7がロシアにさらなる経済コストを負わせるとした共同声明」を発表した。米国のジョー・バイデン大統領は、米国が…
何清漣 @HeQinglian 4h
英国外相:プーチンがウクライナで失敗するまで、我々は休むことはできない。英国は386人のロシアの国会議員に追加制裁 https://rfi.my/8F67.T
@RFI_Cn
rfi.fr
プーチンがウクライナで失敗するまで、我々は休むことはできない。英国は386人のロシアの国会議員に追加制裁
3/10、米国ワシントンを訪問中の英国外相リズ・トラスは・・・。
何清漣はリツイート
変態辣椒 RebelPepper @remonwangxt 1h
私が思う言論の自由は最大であるべき。つまり、「嘘」と思われるものでも言論の自由に含まれ、真偽を見極めて、損失を回避するために最善を尽くすことは、別の問題である。私の2人の大きな子供たちの喧嘩で、1人は「言うな」と叫ばざるを得ないが、私は彼に「言論の自由があって、それが気に入らなければ聞かなくてよい」と注意する。
FacebookやTwitterを禁止しているロシアに抗議しながら、ロシアの言い分を禁止することはできない。
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何清漣 @HeQinglian 1h
「欧州連合は金曜日に、ロシアからの鉄鋼製品の輸入の禁止やロシアへの高級品の輸出の禁止を含んで、ロシアに対するさらなる制裁措置を発表した」とウェン氏は述べた。
正直なところ、ルイ・ヴィトンのバッグ1つも購入せず、高級品を購入することはめったにない。ロシアの権貴の贅沢品は日常の食べ物で、それなしでは餓死(死ぬほど受け入れ難い)してしまう。
鉄鋼製品は他の国から輸入することができ、ただ価格の問題だけである。
引用ツイート
VOA中国語 @VOAChinese 3h
ロシアはウクライナ西部に戦争を拡大し、米国と西側はモスクワへの制裁を強化するhttp://dlvr.it/SLXnNX
松村氏の記事では、ウクライナは東西2分割されるとの読みですが、確かに今のウクライナでは孤軍奮闘状態ですから、西側の兵器供与と財政支援、ロシアへの種々の制裁だけでは、いずれ刀折れ、矢尽きる場面になると思われます。
そうなるとウクライナとしてはある程度不利な条件で講和を飲まざるを得なくなるかも。2分割は現実的な落としどころかもしれません。このまま侵略者プーチンの意のままになるのは悔しいですが。戦争が終わったら、ハリウッドはプーチンを悪魔化した映画を作り、プーチンを侵略者として歴史に刻まれるようにしたい。それでもウクライナ国民の犠牲者は増えていきます。ロシア国民の反戦活動が盛り上がってほしい。
中共の習近平がロ・ウ戦争をどう見るかですが。秋の20大まで台湾侵攻は無いと思いますが、その後は分かりません。何せアフガンでしくじる様なバイデン政権ですから、習も冒険主義に走るかもしれません。
記事
ウクライナの美しい港町オデッサもロシア軍に破壊される恐れが強まっている。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、世界中が固唾を飲んでその行方を注視している。
日米欧などの民主主義諸国にとっては、ウラジーミル・プーチン大統領が失脚するなどにより、ロシア政府の方針が大きく覆され、ロシア軍がウクライナ領土から撤退することが最も望ましい展開であることは間違いない。
しかしながら、近日中にそのような事態が起きる望みは極めて薄いということが大方の共通認識となる中、世界中の国際政治学者や国際ジャーナリストが、それぞれの専門的知識や精力的な取材力を発揮して、今後予想される事態の展開について議論を戦わせている。
今回のロシアの暴挙は、それを許せば今後の国際秩序の崩壊にもつながる大問題であり、日米欧諸国が先の展開を読んだ上で、今直ちに適切な手を打つためには、このような議論は極めて重要であろう。
筆者は、35年間の陸上自衛隊勤務を通じ、戦車小隊長、戦車中隊長、普通科連隊長、師団長、方面総監として、数百回に及ぶ図上、実動の作戦シミュレーションを行って部隊を訓練してきた。
その経験から、陸軍の作戦について実務者としてそれなりの土地勘を持っているつもりである。
そこで本稿では、特に軍事作戦という視点から、現在進行中のロシア軍の作戦について、現時点における暫定的な分析を行うとともに、今後どのような展開があり得るのかについて考察していく。
何ら特別の情報源を持っているわけではないので、公表された報道内容に基づく分析ではあるが、読者の皆さんが今後ニュースを読み解いていくための、何らかの参考としていただければ幸いである。
プーチンは何を考えていたのか?
米国のシンクタンクである戦争研究所(ISW:Institute for the Study of War)の分析によると、今回のロシアのウクライナ侵攻は、4つの作戦軸に沿って行われている。
第1の作戦軸は、ベラルーシ領内からドニエプル川の西側に沿ってキエフに南下するルート、第2はウクライナ北東部のロシア国境からハリコフに向かうルート。
第3はクリミア半島から東のマリウポリ方向に攻撃してドネツク州の親ロシア派支配地域との連携を図るルート、第4は同じくクリミア半島から西のへルソン方向に攻撃して最終的にはオデッサを目指すルートである。
今回の侵攻の緒戦において、この第1の作戦軸沿いで、世界中の軍人や軍事専門家たちの頭をひねらせる信じられないことが起きた。
侵攻したロシア軍の車列が、60キロ以上の長さにわたり、道路に沿って長期間停止したままになるという事態が発生したのである。
密集して停止する車両の写真を見て、指揮官経験者のみならず、およそ陸軍軍人や陸上自衛官であれば誰でも、これは到底、戦闘地域における軍の振る舞いとしてあまりに異常であると感じたに違いない。
道路に沿って密集して停止した車列は、敵の航空攻撃の格好の標的になるばかりでなく、たとえ味方の航空優勢に守られていたとしても、周囲の森林などから敵の伏撃部隊に攻撃されれば一網打尽となってしまう。
冷戦間、米軍と対峙した旧ソ連軍の流れをくみ、精強なはずのロシア軍が、このような醜態をさらすとは、到底信じられないことである。
この車列の兵士たちは、戦争に行くという意識ではなく、指定された場所に向かって移動しているという意識だったように見える。
また停止した理由は燃料不足とも伝えられており、いずれにせよ部隊として戦争の準備が全く整っていなかったと考えざるを得ない。
どうしてこのようなことが起きたのか。
考えられるのは、プーチン大統領のウクライナ侵攻という意思決定が、直前まで第一線部隊に伝えられていなかったのではないかという点である。
軍隊というものは、命令されればいつでも動くと思われがちであるが、大部隊になるほど、様々な準備が必要になるものである。
燃料や弾薬など兵站の準備はもちろんのこと、事前に作戦地域の地形を仔細に研究し、様々な不測事態にも対応できる計画を作っておかなくては、先頭が道を間違えただけでも、大部隊全体が混乱に陥ってしまう。
特にこの第1の作戦軸に沿って国境を越えた部隊は、シベリアの東部軍管区などからベラルーシとの共同訓練を名目として遠路機動してきた部隊であった。
第2軸正面の部隊は、平素からハリコフ一帯の国境を担任区域としている西部軍管区の部隊が主体であるし、第3軸、第4軸の部隊はもともとクリミア半島にいた南部軍管区の部隊が主体である。
急にウクライナへの侵攻を命じられて、どの部隊も準備が不足していたのか、緒戦におけるロシア陸軍の動きにはややもたつきが感じられた。
しかし、もともとウクライナ国境を担任区域としていた西部軍管区や南部軍管区の部隊は、その正面からウクライナに侵攻する場合の地形研究や作戦計画の策定を行っていて当然であり、比較的早く攻撃行動に対応することができたと考えられる。
それでは、なぜ最も重要であるはずのキエフ正面の部隊が、遠方から来た準備不足の部隊だったのか。
筆者の推測になるが、プーチン大統領以下、軍首脳陣がこの第1軸の部隊に期待していたのは、ウクライナ軍との本格的な戦闘ではなく、とにかくキエフに向かって突進することだったのではないだろうか。
ロシア軍の大部隊が100キロ程度先の国境を越えてキエフに向かっているとなれば、ウクライナ国民の意気は阻喪し、キエフにおいても親ロシア派が決起することで、ウォロディミル・ゼレンスキー政権は早期に瓦解するというのが、プーチン大統領の読みだったとすれば、軍事的には納得がいく。
第1軸のロシア軍は、ウクライナ国民へのブラフ、威嚇のための部隊だったというわけである。
そしてこの突進部隊は、キエフで親ロシア派が決起した際にこれと提携してキエフを押さえる部隊ですらなかった。
その役割を担っていたのは、ロシアにおいては陸軍と別の軍種として扱われ、急襲作戦などに用いられる精鋭の空挺部隊である。
侵攻の直後、キエフ中心部から北西約20キロにあるアントノフ(ホストーメリ)国際空港に、ロシア軍空挺部隊を載せたヘリコプターの編隊が着陸し、空港は一時ロシア側に占拠された。
これに引き続き、1機で40トン以上の人員、兵器を搭載できる「イリューシンIl-76」大型輸送機の編隊によって1000人規模とも言われる大規模な空挺部隊が同空港に降り立ち、キエフに進撃する予定だったようである。
しかし、このうちの2機がウクライナ側によって撃墜され、この作戦は計画通りに進展しなかった。
これが影響したのか、あるいはプーチンの読みに反して反ロシア一色に染まったウクライナ国内の世論のせいか、結局キエフで親ロシア派が決起することはなく、動きが止まった第1軸の部隊は、その役割を果たすことなくその場に留まり続けることになる。
現在の戦況をどう見るか?
第1軸が機能を果たさず、キエフの早期確保あるいは傀儡政権擁立に失敗したロシア軍であったが、前述したように、もともとその正面に配備されていた第2~4軸の部隊は、その後着々とウクライナ領内の都市を陥落させていった。
もともとそういう計画であったのか、あるいは第1軸と空挺部隊のキエフ侵攻失敗を受けて変更されたのか、第2軸の部隊はハリコフを攻撃すると同時に、大規模な部隊をもってスムイからキエフ東部地域に向けて進撃し、本稿執筆の3月9日時点で、その先頭はキエフ市街地のすぐ東側に到達しつつある。
今後は態勢を立て直した第1軸の部隊と空挺部隊が西から、第2軸の部隊が東からキエフを挟撃する態勢になり、ウクライナ軍のキエフ防衛は正念場を迎えることになろう。
一方クリミア半島から進撃した第3軸および第4軸の部隊は、それぞれ東のマリウポリ、西のヘルソンに達し、東側ではドネツク地区に繋がる回廊を確保しつつあると同時に、西側ではオデッサへの攻撃準備の態勢を整えつつある。
今後、キエフ死守と同時に、ウクライナ防衛において大きな意味を持つのが、オデッサを守り抜くことである。
なぜならば、ロシア軍がオデッサを確保した場合、もはやモルドバ国境は目と鼻の先となるからである。
モルドバ領内のドニエストル川東岸、南北に細長い地域(地図上のピンクの部分)は、「沿ドニエストル共和国」と自称する地域で、モルドバ政府の統治は及んでいない。
この地域は、ソ連解体時にソ連体制に固執してモルドバに所属することを拒み、1992年のモルドバとの戦争を経て、現在は独立した地域となっている。
同国を承認しているのは、同国と同様、国際的にほとんど承認されていない南オセチア、アブアジア、アルツァフ(ナゴルノ・カラバフ)のみであり、ロシアも同国を国家承認してはいない。
ただ、ロシアは同国に1000~2000人の軍隊を駐留させていると言われており、同国とロシアは軍事面も含めて良好な関係を保っている。
したがって、今後もしもロシア軍がキエフとオデッサを確保した場合、この「沿ドニエストル共和国」地域を含めて、ウクライナの東半分の地域は、西半分に通じる幅約300キロの部分を除き、ロシア軍に周囲を囲まれた状態になってしまうのである。
ウクライナ国家東西分断の危機
今後の状況進展を軍事的な視点から見た場合、どのような推移が考えられるであろうか。
ウクライナ軍は、市民による地域防衛のための義勇部隊も含め、強靭な抵抗を続けており、今後もその奮闘は続くであろう。
ただし、一部では逆襲反撃も伝えられてはいるものの、正規軍の兵力と近代装備において圧倒的優勢を誇るロシア軍に対し、正面からの決戦で勝ち切ることは極めて困難である。
撃破されたロシア軍車両等の状況の報道写真を見ても、ロシア軍が予期せぬ場所で不意急襲的な伏撃を繰り返すことで損耗を強いるのが、ウクライナ側の主たる戦法であると推測される。
この戦法で、ロシア軍に損耗を重ねさせることはできるだろうが、地域的には徐々に後に下がらざるを得ず、ロシア軍の部隊の進撃が継続する中、残念ながら現状では、ウクライナ側は時間と共に東から西へと後退を余儀なくされよう。
それでは、もしもロシア軍がキエフとオデッサを奪取した場合、ロシア軍はそのままポーランド国境まで西進を続けるのだろうか。
途中でウクライナ側の抵抗が弱まれば、ロシア側が全面制圧を目指すこともあり得ようが、ウクライナ側が強靭な抵抗を続ける場合、ロシア側も相当の損耗を覚悟した上で、長期にわたる戦争を継続しなくては、全面的な占領はできないと思われる。
ロシア軍が西に進むにつれ、既にNATOに加盟しているポーランドおよびルーマニアの国境に近づくことになる。
ロシアの航空機は、両国に配備された対空レーダーや、その上空を飛行する早期警戒管制機(AWACS)のレーダーによって捕捉される可能性が高くなり、その情報がウクライナ軍に提供されれば、ウクライナ軍はこの地域で有効な対空戦闘が行える。
ロシア空軍の掩護を受けることができず、逆にウクライナ空軍からの脅威を受けることになるロシア陸軍は、今までのようには行動できないであろう。
そこでロシア側の選択肢として浮上すると思われるのが、「沿ドニエストル共和国」北端から北のベラルーシ国境まで南北に引いた線(地図上の橙色破線)付近での休戦である。
この地域には大きな川や山脈等、明確な地形上の結節はないため、休戦となった場合には、激しい戦闘が行われている地域では、北朝鮮と韓国間にあるような非武装地帯が設定され、それ以外では旧東ドイツと西ドイツ間の国境に似た境界線が引かれることになろう。
このような休戦は、ウクライナ側にとっては決して望ましいものではない。
ゼレンスキー政権は、キエフが陥落した場合、現在各国大使館の移転先となっているリビウに移って政権を維持することになる可能性が高い。
これにより西側地域でウクライナ国家を存続させることはできても、東側に取り残された人々は、抵抗すればロシア軍や傀儡政権によって弾圧され、圧政下での生活を余儀なくされることになる。
しかしロシア側にとっては、このような休戦は魅力的に映るかもしれない。
休戦の条件として、西側地域のウクライナがNATO非加盟での中立を維持することとされれば、ロシアはNATO加盟国との間に、中立の西部ウクライナと、傀儡政権による東部ウクライナという二重の緩衝地帯を持てることになる。
その上、プーチン大統領がロシアの原点とする古都キエフと、東部の工業地帯、黒海沿いの港湾などは、すべて傀儡国家の統治下に入る。
軍事的にも、東から西に押し出したウクライナ軍を掃討するために、大きな損害を覚悟する必要はなくなるのである。
このように、ウクライナが東ウクライナと西ウクライナという分断国家になることは、ウクライナ国民にとってまさに悪夢であろう。
このような状況に陥らないために、日米欧などの民主主義諸国は、ウクライナ軍がキエフとオデッサを最後まで守り抜くことができるよう、どのような支援をすればよいのか、今こそ知恵を絞り出すことが必要な時である。
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