10/7日経ビジネスオンライン 福島香織『中国のスパイ取り締まり強化に怯むな 日本人を守るには、今こそ防牒強化を』について

安倍内閣になってから中国の言うことを聞かないものだから、中国はあらゆる手段を講じて日本に「嫌がらせ」してきています。毅然とした対応が必要です。暴力団国家と思えば良い。自民党でも福田康夫のように「相手の嫌がることはしない」という外交のイロハも分からない人間が首相を務めていました。簡単に人の言うことを聞く人間を中国人は内心馬鹿にするというのを知らないのでしょう。村山、河野、鳩山などはさしずめ3馬鹿トリオと言ったところです。

尖閣漁船拿捕事件の後、中国はWTO違反のレアメタルの輸出禁止やフジタ社員のスパイ容疑逮捕と西側自由主義国にはあるまじき手を打って来ました。これこそが中国です。西洋の価値観を認めないのは中国の歴史の教える所です。中華の意味は世界の中心という意味ですから、西洋なぞ何するものぞです。ここを押えていませんと中国のことを正しく理解できません。五・四運動やそれ以後の不買運動・焼き打ちなぞは中国の人口の多さで西洋諸国の契約概念を蹂躙するものです。

中国では黄巾、五斗米道、白蓮教、太平天国等宗教で政権が弱体化してきました。現在の法輪功やキリスト教の弾圧は共産党が如何に宗教の力を恐れているかを証明するものです。

中国の記者はスパイです。特に新華社はそうでしょう。彼らの発想は自分たちもするから相手も絶対やっていると思うことです。「南京虐殺」だって彼らが引き起こした「通州事件」の延長でデッチ上げただけです。日本人も相手が自分たちと同じ発想をすると思い込みますが、方向は逆です。日本人は簡単に人を信じますが、中国人は「騙す方が賢い」ので。駐在武官も広義のスパイ活動をしています。世界では当たり前のこと。日本では左翼に牛耳られたメデイアが、日本が普通の国になろうとするとすぐ大騒ぎします。日本の不健全なメデイアを購読することによって経営をサポートするのはやめてほしい。中国は民主主義国の制度に付け込み、日本ですぐ裁判を起こします。中国の裁判官は賄賂を取るのが当たり前、共産党の指示に反した判決は出せる訳もない。日本の裁判官も人権と言う発想だけでなく、世界の動静を見極めて判決を出してほしい。世界最大の「人権抑圧国家」は中国ですから。人口の規模と言い、逮捕状なしの拘引など。法輪功の信者は生きたまま臓器摘出され、臓器売買で医師団が儲けて来たという話もあります。

日本のメデイアは「特定秘密保護法」が成立するときにあれだけ安倍内閣をバッシングしましたが、中国の「反スパイ法」と比べて見て下さい。中国のは、国が怪しいと思えばどういう理由でも逮捕できるという法律です。近代法の原則の罪刑法定主義に反します。彼らの頭の中は中世で止まっているのでしょう。

中国人で、日本国内でスパイ活動をしている人間を逮捕しても、人の命の重さは中国と日本では非対称なので捕虜交換みたいにはいかないでしょう。「殺して貰って結構。中国は人口が多いから」と言うでしょうから。やはり日本人は中国に行かないことが一番安全です。

記事

 5月から日本人3人が“スパイ容疑”で中国当局に逮捕されているという。私は日本政府が「スパイ活動をしていない」と言う言葉を信じよう。容疑者たちが中国当局に関与を認めているという「公安調査庁」自体、“インテリジェンス機関”と呼ぶに値する情報収集活動・能力はないと思っているので、この逮捕は誤認逮捕、あるいは冤罪逮捕だと見ている。日本政府は、誤認逮捕であると主張し、自白は強要されたものだとして、彼らの身柄の返還要求の交渉を続けてほしい。

習近平政権、“外国人スパイ”に敏感に

 この事件を受けて、知人から「あなたも気を付けてね」と冗談のような本気のような声をかけられるが、実際、気を付けなければならないと自覚している。逮捕容疑には、「軍事施設周辺の撮影」などがあるが、これは結構やりがちだ。中国の軍事管制区というのは、別に鉄条網で区切られている場所だけではないし、うっかり入ってしまうことはよくあるし、知らずに写真を撮影することもあるだろう。

 私も現役の北京特派員時代、友人が軍事管制区の中に住んでいたので、遊びにいけば、自然と軍事管制区の中に入る。演習の銃声が聞こえるようなところで、山をくりぬいて兵器倉庫や施設が作られてあるので、面白がって見に行ったりもした。また、戦車の演習場も比較的近くにあり、土煙をあげて走りまわる戦車もよく見かけた。こちらは、知人を訪ねるだけであり、やましいことは一切ないつもりだが、たまに、携帯電話がいきなり鳴って、「お前、どこにいる!」と見知らぬ男性から電話口で叱られることもあった。

 考えてみれば、記者時代の携帯電話はGPSで当局から追跡されているはずなので、どこにいるかは丸わかりなのだ。だが、胡錦濤政権時代は、いきなり捕まえるのではなく、そういう警告をしてくれる親切な時代であった。

 なので、今捕まっている日本人たちのことは人ごとではない。記者やライター稼業の好奇心旺盛な人たちが、国境や軍事施設に近づくことはしばしばある。それはあくまで媒体で発表する“報道”のためであってスパイ行為ではないのだが、中国側はそう納得してくれるとは限らない。中国では、日本と違って記者は情報工作員として任務を負うことが多いからだ。

 特に習近平政権時代になって、今まで以上に、外国人が中国国内をあちこち動きまわることに対して敏感になっている。それは、なぜなのか。

日本人拘束報道をもう一度ふりかえる。デイリーNKサイトの情報が一番詳しいので参考にすると、捕まった一人は51歳の愛知県在住の元公務員男性で、浙江省の軍事施設周辺で写真撮影していたとのこと。もう一人は北朝鮮国境の遼寧省丹東市で拘束された神奈川県在住の54歳の元脱北日本人妻の子供らしい。三人目は元航空会社勤務、牧場経営者の北海道在住男性。元公務員と元脱北者は5月に拘束され、牧場経営者は6月に捕まったという。

 彼らが中国当局に「公安調査庁に情報収集を依頼された」と話しているそうだが、公安調査庁側はこれを否定している。捕まっているのは日本人だけでなく、今年3月にビジネスツアーで広東省を訪問した米国女性企業家、昨年夏に遼寧省でカナダ人夫婦がスパイ容疑で逮捕されているとか。

中国人の取り締まりも強化

 捕まっているのは“外国人スパイ”だけでない。“外国人スパイ”に情報提供したとして中国人も機密漏洩罪でかなり捕まっている。その代表格が2011年暮れから表舞台から姿を消している軍属歌手の湯燦だ。彼女については拙著『現代中国悪女列伝』(文春新書)でも取り上げている。

 彼女は長らく、行方不明で元解放軍制服組トップの軍長老の徐才厚失脚に絡む権力闘争に巻き込まれて投獄されただの、秘密裡に処刑されただの言われていたが、その後、2012年5月、解放軍北京軍区軍事法院で「過失による機密漏洩」で懲役7年の判決を受けていたことが判明した。

 その顛末は彼女が獄中から口述筆記でまとめ香港から出版された自伝『我的壮麗青春 湯燦獄自白』にまとめられている。この本を本物の湯燦告白本だとするなら、彼女は天津にある韓国企業のぺ・ヨンジュンに似た韓国人業務経理・李承俊に、“国家のハイレベル指導者に関する情報”を提供したことで、機密漏洩に問われたという。

 李承俊とその上司の韓国資本の天津企業の美人副総裁ともども、中国当局はスパイと認定。李承俊を逮捕し、そのパソコンから大量に湯燦のプライベート写真が出てきて、問い詰めたところ、湯燦から情報提供を受けた、と自白したらしい。(この韓国人スパイ、と言うのは、あえて誤った表記でぼかしているのであって、本当は米国のCIA=米国中央情報局関係者である、という説もある。)

同書の中には、中国当局が当時、解放軍部上層部をターゲットにした韓国スパイ網が北京や天津に存在し、彼らは紅三代(建国に参与した革命一族の孫世代)が経営している企業関係者に、その肉体を使って接触し、懐に入り込んでいたという。湯燦は李承俊と、失脚した元総装備部副部長の谷俊山が北京のCBD(中央商務区)に構えている通称・将軍府と呼ばれる豪邸で出会い、湯燦から惚れて肉体関係を持っていたという。将軍府には、李承俊が贈った600年前の高麗末期の花瓶も飾ってあったとか。

 「企業を隠れ蓑にした解放軍上層部をターゲットにした韓国人スパイ網」の存在が暴かれていた、というのは初耳でにわかに信じがたい部分もあるのだが、習近平政権になってから、確かに“スパイ”容疑、機密漏洩容疑を乱発して、中国人も外国人も拘束、逮捕するケースが増えているように思う。そういえば、CCTVのイケメン人気キャスター、芮成鋼もCIAに情報提供していたというスパイ容疑がかかっている。

地形も汚染も反スパイ法の対象

 これは、習近平政権が外国のスパイ行為と情報漏えいに対し、それだけ敏感になっているということだと思われる。その証左が、昨年11月にわざわざ反スパイ法を制定したことである。こんな法律がなくとも、中国はこれまで防諜活動を滞りなく行っていたのだが、あえてこういう法整備をしたことが、習近平政権の特色といえる。

 この法律によれば、中国の国家安全を脅かす活動を行うのがスパイ組織であり、そのスパイ組織に直接、間接的に参与したり、リクルートしたりするのもスパイ行為とみなされる。違法な国家の秘密情報を探ったり窃取したり金で買ったりしてもスパイ行為。だが、中国において違法な国家の秘密というのは、実にたわいないものも含まれていて、土壌汚染の数値など環境情報も国家機密、地形なども国家機密(中国の地図は国家機密を守るために、わざと誤差を作っている)。

なので、環境NGOが独自で環境データを測量したりするのも、下手をすると国家安全を脅かすスパイ行為として取り締まられるかもしれない。GPSを使って登山するのも、スパイ行為と認定されるかもしれない。かつて日本の首相は漢字が読めない、と日本メディアが面白がって報じていたが、中国なら、国家指導者の国語能力の低さを露呈することは国家安全を脅かす、といって情報漏えいに問われる可能性もあるわけだ。

西側の価値観を締め出せ

 これとセットになる形で、今年7月1日に国家安全法が制定され、反テロ法、NGO統制法も予定され、国家の安全を守るという建前で、国内の異見論者や外国人への取り締まりを強化する方向性を打ち出している。中国にはFビザ(訪問ビザ)で、長期滞在してフリーランスの仕事をしたりしている外国人がかなりいるが、聞くところによると、こうしたFビザに対する審査もかなり厳しくなっている。

 一言で言えば、習近平政権は基本的に外国(西側諸国)を敵視しているのである。その傾向は、ニューヨーク・タイムズがスクープした習近平政権のイデオロギー統制秘密文書9号文件にも表れている。要するに西側の価値観、秩序が国内に浸透することを非常に恐れている。

 この9号文件を外国メディアに漏らしたという機密漏洩罪で中国人ジャーナリスト高瑜は懲役7年の判決を受けた。9号文件の中身はすでに香港メディア界隈には流れており、これは冤罪である。だが、外国人記者たちの間で人気の高いジャーナリストを見せしめとしてひっとらえることで、外国人記者や人権活動家たちの取材活動がかなり制限される効果は当然あった。実際、中国の知識人は外国人記者らと接触することに従来以上に慎重になっているし、こちらとて政治的に敏感なテーマについて意見を聞くことすら、注意を払うようになった。

 習近平政権がこれほどまでに外国および外国人を敵視し警戒している一つの理由は、それだけ習近平政権が安定していないことの裏返しではないかと思われる。重慶市公安局長の王立軍が国家機密情報をもって成都の米総領事館に駆け込んだ事件をはじめ、権力闘争に米国を利用するやり方が習近平政権になってあからさまになってきた。

 米メディアが習近平ファミリーの蓄財ぶりを報道したそのネタ元が習近平の政敵であったと言われているように、あるいは習近平に失脚させられた官僚・令計画の弟が、国家機密情報をもって米国に逃げ込んだと伝えられているように、あるいは失脚前の元政治局常務委員の周永康が北朝鮮に機密情報を土産に亡命を画策したと言われているように、今や国家機密を外国に渡すことが権力闘争の駆け引きの手段として定着している。もともと、権力闘争はあくまで内政問題で、どんなに激しい権力闘争も共産党体制や国家の安全を犠牲にしてまではやらない、という暗黙の了解があった。だが、そういう暗黙のルールを破りもともとあった共産党秩序を崩してしまったのはほかならぬ習近平である。

日本は怯まず防諜強化を

 もう一つは、台湾のひまわり運動や香港の雨傘革命に米国の影を感じているということも関係あろう。中東のカラー革命に米国が絡んでいるという「陰謀説」は中国でも広く信じられており、習近平政権は非常に西側諸国のメディアおよびNGOの動きに敏感になっている。外国人排斥の方向性は、中国でカラー革命を絶対起させまい、という意志表示とも言える。逆に言えば、中国でも中東で起こったような混乱が起きうる社会・政治情勢がある。

 こういう状況なので、いつ誰が、スパイ容疑で捕まっても不思議ではないのである。

 ワシントン・ポストによれば、在中国の米国公館に配属されているCIA関係者は一斉に引き上げているとか。ハッキングによってその名簿が中国サイドに流れたためらしいが、とにかく今の中国は、心当たりのある者にとっては非常に危険だということだろう。そして、全く心あたりのない者も、当局にとって気に食わないと思われれば、スパイ容疑の冤罪をかぶせられることがあるやもしれない。

 こういう状況で日本政府がやれることは限られているのだが、一つ言えることは、スパイ行為、情報収集行為は、きちんとしたインテリジェンス機関を持つ国ならばどこの国もやっていることである。それをやることは、実はある種の国際常識なのだ。だが、それを防ぐのも国家としての当たり前の責任だ。中国にいる日本人の身を守るには、中国のこうした態度に恐れをなして、情報収集に消極的になるよりも、むしろ日本国内における防諜により力を入れて、こうした日本人の誤認逮捕が起きたときに、彼らの返還を要求できるだけの駆け引き材料を手に入れておくことが何より重要ではないかと思う。

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