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『プーチン再選に死角? アパート解体に猛反発 次期大統領選で再選を確実にするための政策だったが…』(6/9日経ビジネスオンライン 池田元博)について

昨日に続きロシアに関する記事です。モスクワの旧式アパートの建替えですが、建物の下の土地は、国家が持っているのでしょうか?日本を始め、自由主義国では、8000棟のアパートの土地を国が持っているというのは考えにくいです。共産主義時代の名残でしょうか?等価交換といっても、当然新しくなれば遠隔地の住居になるか、差額を払い込むことになると思います。市か国が財政負担して造るのかも分かりません。

プーチンの人気は凄いです。北朝鮮の金正恩に続く支持率(笑)なのでは。民主主義国家の中ではダントツでしょう。ウクライナのクリミアへのロシアの侵攻は地中海へ出るための軍港としての価値の為と言われています。ブログ「世界史の窓」によれば、ロシアより先にキエフ=ルーシ(キエフ公国)ができ、ロシアはその地方政権だったの見方もあるそうです。

http://www.y-history.net/appendix/wh0601-125.html

プーチンが大統領選に出るのは間違いないでしょう。80数%の支持率を誇っていますので。その後もメドベージェフのような傀儡大統領を立て自分は首相となり、その後また大統領として復帰することを考えているのでは。世界の統治者の中では一番長い任期となります。6年×4期=24年、メド時代も入れれば30年です。翻ってみて、日本は短すぎでは。反日左翼の民進・共産、朝日新聞が籠池・森友という文科省の不祥事をネタに倒閣運動していますが、国民の目は冷めたものです。安倍内閣の支持率は安定していてそれ程の上下動はありません。来年の12月には衆院の4年の任期となります。多分その前に解散、総選挙と同時に憲法改正の国民投票があるのでは。(その前に国会での発議が必要。それで自民党は議論を急がせているのでは。先が読めない石破や船田は反対していますが。石破は総理候補から大きく外れたことになるでしょう)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170610-00000021-pseven-soci

記事

ロシアは来年3月に大統領選を控える。プーチン大統領は依然、自らの去就を明らかにしていないが、国内では出馬し再選されるとの見方が支配的だ。政権も再選戦略を着々と練っているようだが、ここにきて思わぬ死角が出てきた。

モスクワの老朽アパート解体計画の中止を訴える抗議デモが5月、モスクワで開かれた。(写真:AP/アフロ)

国内支持率80%を超えるプーチン大統領

ロシア下院はこのほど、大統領選の投票日に関する修正法案を可決した。当初予定されていた来年3月11日の投票日を1週間遅らせ、3月18日の実施を可能にするものだ。

今のロシアにとって、3月18日は特別な日だ。プーチン大統領が2014年、ウクライナ領クリミア半島のロシア編入を高らかに宣言した日だからだ。当時、ロシア国民の大多数がこの決定に熱狂し大統領の支持率も跳ね上がった。この記念すべき日を大統領選の投票日にすることで、プーチン氏の当選をより確実にしようという狙いだ。

当のプーチン氏はいまだ、次期大統領選に出馬するかしないかの明言を避けているものの、大統領府には「投票率70%、得票率70%」の達成を求めているとされる。仮に次の選挙に出馬し当選すれば、首相時代も含めて実質24年もロシアを率いることになる。長期政権の正統性を内外に誇示するためにも、大統領選での大勝が不可欠なのだろう。

プーチン大統領・モスクワ市長会談が事の発端

プーチン大統領の国内支持率は80%を超え、有力な対抗馬もいない。とはいえ、得票率を高めるにはあの手この手の再選戦略が政権側に不可欠になる。投票日の変更もこうした戦略の一環とみて間違いない。

ところが、ここにきて再選戦略を狂わせかねない社会問題が意外なところから浮上してきた。首都モスクワの老朽アパート解体計画だ。

事の発端は今年2月後半。プーチン大統領がモスクワ市のソビャーニン市長と会談した時のことだ。ソビャーニン氏はかつて大統領府長官を務め、今でも大統領の側近の1人とされている。

市長はモスクワ市が進める様々な計画を大統領に説明するなかで、「モスクワには使い勝手が悪く、老朽化した住居がまだ多く残っている」と指摘。大規模な老朽アパートの解体を進める方針を表明した。

大統領も「モスクワ市民の気持ちと期待は私も分かっている。彼らの期待はこうした(古い)住宅が取り払われ、その場に新しい住居が建設されることだ」と言明。老朽アパートの解体は「極めて正しい決断だ」と称賛したのだ。

「フルシチョフ」と呼ばれる老朽化アパート

かつてのソ連では1950~60年代、第2次世界大戦後の荒廃から初期の工業化に向かう過程で、都市部を中心に安普請の低層アパートの建設ラッシュが続いた。国家財政に窮するなか、住民の生活を安定させるとともに、より多くの労働者を確保するための住居が必要だったからだ。

当時のアパートは総じて5階建てで、エレベーターはない。安普請とあって天井も低く、壁も薄い。使い勝手は悪く、隣人の話し声も筒抜けで、スターリン時代に建てられた荘厳で頑丈なアパートとの質的な差異は大きい。

こうしたアパートの建設を主導したのが、当時の指導者のフルシチョフだった。このため、ロシアでは「フルシチョフ」あるいは「5階建て」と呼ばれている。その数はモスクワだけでおよそ1万棟に上る。フルシチョフ自身、こうしたアパートの寿命はせいぜい25年間だと語っていたという。

しかし、実際はソ連崩壊後も存続し、1999年になってようやく、当時のルシコフ・モスクワ市長が一部アパートの解体を始めた。その際に解体の対象としたアパートは1722棟、総面積で630万平方メートル。11年間で解体を終える予定だった。ただ、いまだに75棟が残っており、ソビャーニン市長は「2018年までに完了したい」としている。

解体対象は最大で約8000棟、約160万人もの住民が対象に

今回、ソビャーニン市長が打ち出した新たな構想は、前事業を大幅に上回るものだ。解体対象は最大で約8000棟、総面積にして2500万平方メートル前後に及ぶ。約160万人の住民が対象になるという。モスクワに建つアパートのおよそ10分の1を改築する壮大な計画で、すべて完了するには20~30年かかると専門家は予測する。

老朽アパートの中にはもはや改修不能で、建物の一部が損壊していたり、漏水や漏電の危険があったりする所も少なくない。とくに「フルシチョフ」アパートに対してはもともと、国民の評判も極めて悪い。

老朽アパート群を行政府が主導して大規模刷新すると発表すれば国民の多くは歓迎し、次期大統領選に向けたプーチン氏への追い風にもなるはずだ――。プーチン政権とソビャーニン市長がそう考えたとしても不思議ではない。

市長がわざわざプーチン大統領との会談の場で老朽アパートの解体構想を表明し、大統領が積極的に支持したことは、こうした思惑を裏付けるなによりの証左だろう。実際、この会談を受けてロシア下院もさっそく、「リノベーション(更新)」法案の立案に着手した。

批判の矛先は市長のみならず、大統領にも

ところが事態は政権の思惑とは裏腹に、意外な方向に展開した。解体の対象となる可能性の高いアパートの住民の一部が街頭に出て毎週末、この計画に反対するデモや集会を始めるようになったのだ。批判の矛先は市長のみならず、大統領にも向いている。

反対する理由は様々だ。まずは生活環境の変化への不安。いくら老朽化したとはいえ、自分の住居は自分のお金で改修を重ねている場合がほとんどだ。しかも立地的には中心部で地下鉄駅から近いところが多く、通勤や通学の利便性を考えれば、長年住み慣れた住居を明け渡したくない。

不動産取引への懸念もある。モスクワ市は「同一地域での等価交換」を原則に、別の地域への移転や金銭取引など様々な案も打ち出しているが、結果的に中心部から遠い郊外の住居を押しつけられたり、不当に安い価格で売却を迫られたりして損を被るのではないかとの疑心が広がっている。

とくに下院が検討中のリノベーション法案には、解体地域の住民の所有権を一時的に制限するような内容が含まれたため、これが住民の不安や反発を増幅させている面もある。

予想外の抗議デモに慌てたプーチン政権

さらに、プーチン政権とその取り巻きが自らの利権獲得に利用しようとしているのではないかとの疑念もある。モスクワ市は解体した場所に近代的な高層アパートを新築する予定だが、全体の計画の青写真はみえていない。このため最終的に政権に近い実業家が解体・建設事業を受注し、そこから生じる巨額の不動産利権を自らと政権幹部に還流させるとの見立てだ。

予想外の抗議デモに、プーチン政権は慌てた。大統領は4月末の政府会議で自らこの問題を取り上げ、「住民の権利、とくに所有権を侵害しないように進めなければならない」と強調。政府に下院との調整を求めるとともに、リノベーション法案に市民の権利を侵害するような条項があれば「私は決して署名しない」と断言した。

この大統領発言を受け、下院は法案の修正に動きだした。モスクワ市も移転先のモデルとなる最新アパートの概観や内装などの写真集を新たにネットで公開。快適な住まい、公園や街路樹が豊かな街づくり、地下駐車場の整備などをアピールするととともに、リビングや浴室等で使用する部材まで詳細に紹介し、住民の説得に躍起となっている。

一歩間違えれば、政権批判の大規模デモに発展するかも

政府系の世論調査会社「全ロシア世論調査センター」が4月末に実施した調査では、解体対象となる住民の75%が解体計画に賛成している。毎週末にモスクワで開かれる反対デモの参加者も、多くて数万人程度だ。

それにもかかわらず政権側が深刻に受け止めているのは、老朽アパートの解体問題が対象住民のみならずモスクワ市民全体の大きな関心事になっており、下手に対処すれば、政権批判の大規模デモに発展しかねない危うさがあるからだろう。

実際、政権に批判的な政治指導者らも住民の抗議デモに加わり、政権の汚職や腐敗を非難するようになっている。大統領選への負の影響を危惧する大統領府内では「あくまでもモスクワ市の計画として、プーチン大統領はこの問題から距離を置いたほうが良い」との意見も出ているという。

独立系の世論調査会社レバダ・センターは5月下旬、大統領選に関する世論調査を実施した。直近の日曜日に大統領選があれば投票すると回答した人に「誰に投票するか」と聞いたところ、実に82%がプーチン大統領だった。

■ロシア大統領選挙で誰に投票するか?  (出所:レバダ・センター)

* 調査は2017年5月下旬。直近の日曜日に選挙があれば「投票する」とした回答者を対象にした調査結果。

プーチン人気の高さをみれば、老朽アパートの解体問題も選挙戦にさしたる打撃は与えないのかもしれない。とはいえ政権の政策が国民の個々の生活に直接、損害を与えるようなことがあれば、長期政権への鬱積した不平や不満が国民の間で一気に噴出しかねないことは覚悟すべきなのだろう。

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『フランスとロシア、歴史解釈巡り激しい応酬 300年、1000年前の出来事でマクロン、プーチン両大統領が火花』(6/8JBプレス 杉浦史和)について

6/1産経ニュースプーチン氏、北方領土は米軍に対抗する「便利な場所」 日米安保を口実に日本牽制

【モスクワ=黒川信雄】ロシアのプーチン大統領は1日、露西部サンクトペテルブルクで行われた各国の通信社代表らとの会見で北方領土問題について言及し、島を日本に引き渡した場合、現地に米軍が展開する可能性があると述べ、事実上困難との見方を示した。日米安保体制を理由に、領土問題をめぐる日本側の要求を強く牽制した格好だ。

プーチン氏は北方領土で露側が進める軍備拡張の動きについて「同地域で起きていることへの対応」だとし、韓国への最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備など、北東アジアでの米国のミサイル防衛(MD)網拡大への対抗措置との考えを示した。また、北方四島はそのような「脅威」に対抗するのに「極めて便利な場所」だとも述べ、ロシアにとっての北方領土の軍事的重要性を強調した。

プーチン氏は、米国がイランの脅威を理由に欧州でMD網を拡大してきたが、イランとの核合意がなされてもMD配備を継続していると主張。同様に、仮に北朝鮮が核開発をやめても米国はMD配備をやめないと述べ、朝鮮半島情勢にかかわらず、極東での米国の軍事プレゼンスは拡大するとの見方を示した。

プーチン氏は北方四島の非軍事化は「可能だ」とも述べたが、そのためには地域全体の緊張緩和が不可欠だと発言。将来的にそのような合意が結ばれる可能性も示唆したが、具体的な話には至らなかった。>(以上)

この話は昨年11月初旬に谷内正太郎国家安全保障局長とパトルシェフ安全保障会議書記と会談時、谷内氏が引き渡し後の北方領土に米軍基地を設置する可能性を否定しなかったことを念頭に発言したものと思われます。プーチンのことですから、日本は「北方領土に米軍基地は置かせない」と明言できないことを読んでのことと思われます。北方領土を米軍の防衛範囲の適用除外とすれば、北方領土は日本の領土でないのを認めることになるので難しいでしょう。そこを突いて、北方領土を返還しないように論理構成したと考えます。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016121400936&g=pol

韓国へのTHAAD配備は北方領土返還にはあまり関係ないと思われます。昨年11月にロシアは「北方領土の択捉島と国後島に新型の地対艦ミサイルを配備した」と発表しました。射程距離が300Kmというので到達できるのは北海道内くらいで、配慮を示したのかもしれませんが。でも日本国内では余り騒がれませんでした。平和ボケの極みです。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS22H5H_S6A121C1PP8000/

本記事を読みますと、マクロンよりプーチンの方が遙かに格上という気がします。歴史には歴史で勝負、先生が自分は頭が良いと思っている生徒を窘めた構図です。プーチンはなかなか手強いです。安倍首相も彼が相手では骨が折れるでしょう。経済協力も民間が儲かるのであればという判断で良いと思います。先日の「一帯一路」はそれに(1)インフラ整備は万人が利用でき、透明で公正な調達が行われる(2)プロジェクトに経済性がある等の条件を付けました。遠藤誉氏は「日中首脳会談を開きたいために、そこまで中国に媚びなくても」との思いのようですが、以前本ブログで記載しましたように、日本企業が喜び勇んで「一帯一路」に乗るとは思えません。Newsweekの遠藤誉氏の記事を読むと、中国人は流石共産国の人達で、日本も国と企業が一体と勘違いしているとしか思えません。所詮自由のない国の国民の発想です。ただ遠藤氏がその中で、『「中華民族の偉大なる復興」を政権スローガンに掲げる習近平政権のもくろみ通り、中国のネットは、やがて世界一になるであろう中国への自負心に満ち満ちている。その手段は、アメリカを凋落させてから、対米追随の日本を落すことである。』と述べているのは、要注意です。日米豪印で中国の封じ込めを完成させねば。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/06/post-7761_1.php

http://dwellerinkashiwa.net/?p=6455

記事

フランスのエマニュエル・マクロン大統領(右)とロシアのウラジーミル・プーチン大統領(左)。仏首都パリ郊外のベルサイユ宮殿の庭園で(2017年5月29日撮影)〔AFPBB News

ウラジーミル・プーチン大統領がフランスを訪問した。ベルサイユ宮殿で開かれている300年前に訪仏したピョートル大帝を記念する展覧会で序幕式に出席するためであった。

エマニュエル・マクロン新大統領は、ホストとしてベルサイユの豪華絢爛な空間を活用し、文化的にも大国であるフランスが、長期政権を担っている大先輩のプーチン大統領を恭しく迎えたといった図であった。

しかし両者の会談終了後、開催された記者会見は、マクロン大統領が、ただの新米大統領ではないことを見せつけたという意味で衝撃的だった。

「ロシアの通信社はプロパガンダ機関」

プーチン大統領の面前で、ロシアの通信社、RTとスプートニクという2つの機関は報道機関ではなく、フランスや他の国々に影響を与えるためのプロパガンダ機関であると明言し、これを非難したからである。

フランスとロシアの関係は、歴史的に見ればおおむね良好な関係が続いてきていた。しかしながら、マクロン大統領の強烈なプーチン大統領への一撃は、近年の両国の緊張関係の表れである。

昨年12月、プーチン大統領はフランスへの訪問を突如取りやめた。

セーヌ川左岸にオープンが予定されていたロシア精神・文化センターの序幕式に参加する予定だった。しかし、シリア問題をめぐるフランソワ・オランド前大統領との意見対立から、これに抗議した形で訪問を取りやめたのだった。

1期目でありながら国民の支持を急速に失ったオランド前大統領は、2期目の大統領選に出馬することができず、大統領選は混迷を極めた。

まず、右派の代表予備戦で、アラン・ジュッペ前首相や二コラ・サルコジ前大統領を抑えて、フィヨン前首相が大統領候補となった。

フランソワ・フィヨン候補とプーチン大統領は、大統領が首相を務めていた時代に外交関係上のパートナーであったことから仲が良く、フィヨン氏はロシアに対する経済制裁解除を公然と主張していたこともあって、この予備選にロシアの介入があったのではないかと、早くも噂された。

しかしその後、フィヨン氏は身内の不正雇用疑惑で逆風に晒され、結局大統領選では決選投票まで残れなかった。

一方で、高まる移民排斥の機運と歩を合わせて人気を高めたのがマリーヌ・ル・ペン候補だった。

ル・ペン候補の率いる国民戦線は、ロシアの金融機関から党運営のために資金融資を受けていたり、ロシアも支援する欧州の反体制勢力を糾合する会合に出席したりと、親ロシア、親プーチンの傾向は最初から明らかだった。

選挙戦中にモスクワで会談

決定的だったのは、選挙戦の最中、プーチン大統領自身がル・ペン候補にモスクワで会見したことだった。

一般的に言って、選挙中の候補者と国の大統領が会見すれば、それが政治的な意味を持たないはずはなく、また万一、その候補者が敗れれば当選者との間で軋轢を生むから非常なリスクを冒すことになる。

プーチン大統領がそれを知らないはずはなく、この会見を通じて、フランスはもちろんロシアの意図を正確に受け取ったと考えられる。つまり、ロシアはル・ペンを応援すると見なしたのである。

さらに大統領選挙が行われる1日前に、マクロン陣営の私的な文書がウィキリークスで公表されるという事件が起こった。

フランスの大統領選挙は、マスメディアの情報で選挙結果が変わることを恐れ、選挙前の1日は候補者は選挙活動をしてはいけないとされる。これでは情報漏洩の中身について弁明することもできない。このタイミングでの情報漏洩はマクロン側の反論を封じるという意味で、大変巧妙だった。

フランスの大統領選挙に、ロシアが介入する恐れがあるという点は、米国からも発信されており、ある意味では予想通りに、ロシアが悪者になる形でフランス大統領選挙は進行した。そして、新大統領にはまだ30歳代の若いマクロン氏が就任したのだった。

こうした背景の下、仏露首脳の会談が、大変に緊張をはらんだものになったであろうことは想像に難くない。

マクロン大統領は就任後、重要で多様な外交日程をこなしてきたが、外国首脳をフランスに招くのはこれが初めてだったのである。その意味で、ベルサイユ宮殿へのプーチン大統領受け入れは、フランス当局として十分に練られた外交政策だったと言っていい。

そのメッセージの肝は、ピョートル大帝にある。

ロシアのピョートル大帝は、後進国ロシアを目覚めさせ、ほぼ1代で、ヨーロッパ大国の1国にロシアを仕立て上げた人物だった。

サンクト・ペテルブルクとして知られるロシアの西の都をほぼゼロから築き上げたことはもちろんだが、その精力溢れる行動力は、欧州各国への視察旅行としても記録されている。偽名を使い、オランダの船大工とともにかんなを握ったとの伝聞もある。

毀誉褒貶のピョートル大帝

ピョートル大帝は、西側の先進文明から学び、先進文明を凌駕するまでに国を導いた強力な指導者だった。サンクト・ペテルブルク生まれのプーチン大統領も、ピョートル大帝を尊敬しているという。かつて執務室には、大帝の肖像画が掲げられていたとの情報もある。

しかしながら、ピョートル大帝はその並外れた行動力ゆえに、ロシアの一部の人々の間では、理解できない人、ロシアの旧来の伝統を壊す人と見られていたのも事実である。実際、彼の事業を受け継ぐべき息子は父の方針を受け入れられず、父により獄につながれ、そこで死んだ。

こうした歴史的背景を勘案すれば、マクロン大統領のメッセージは次のようなものだ。

「ピョートル大帝が目指したように、ロシアを再び西ヨーロッパの価値観の中に戻してほしい!」

ロシアとEUの間では、多くの懸案がある。ウクライナにおける紛争継続と、それに端を発した経済制裁の応酬。シリアの体制をめぐる支援のあり方。最近明らかになったロシアのチェチェン共和国における性的マイノリティーに対する弾圧への対処。ロシアが展開する「プロパガンダ戦争」。

これらの問題を解決するには、ロシアが西側と同じ価値観を持つだけでよい。「さあ、あなた自身も尊敬しているピョートル大帝に倣おう!」というわけである。

プーチン大統領は、マクロン大統領のメッセージにどう反応したか。彼は歴史には歴史で切り返した。それもフランスとロシアの歴史的関係をただの300年ではなく、1000年も遡ったのである。

曰く「フランスとロシアの歴史的関係は、キエフ・ルーシのヤロスラブリ賢帝の娘が西フランク王国カペー朝アンリ1世に嫁いだところから始まる」と述べ、ロシアとフランスの関係が対等だった時代を思い起こさせ、フランスが先生、ロシアが生徒という関係を復活させるつもりはないとの意思表示を行った。

史実に照らせば、カペー朝の嫁探しは、権威を求めていたと言われる。東ローマ(ビザンツ)帝国の皇帝の血を引くキエフ大公の娘アンヌは、アンジュー伯、ノルマンディ公、フランドル伯など力のある領主を押さえ込むことができなかった王家カペー家にとって、王家の権威づけに不可欠だったのである。

ロシアの方が権威が髙かった

もともと予定していたドイツの皇帝コンラッド2世の娘は結婚する前に亡くなってもいたからだ。つまり、ロシアの方が高い権威を持ち、それをフランス側が欲したという構図を見せて、どちらが先生、どちらが生徒などと言うことはないと切り捨てたのだ。

アンリ1世はアンヌとの結婚を経て、その子フィリップ1世を共同統治者として戴冠させ、その後の王国の統治体制の基礎を築く。

プーチン大統領は、アンヌが高い教養を持ち、幼いフィリップ1世の事実上の摂政の役割を果たしたことにも触れて、その役割を高く評価した。ロシアがフランスの発展に貢献したのですとマクロン大統領に教え諭したのである。

実は、この話はここで終わらない。

プーチン大統領が提起したキエフ・ルーシは、ロシアなのか、ウクライナなのかという問題があるからだ。

ウクライナ側はキエフ公国はロシアではない。我々がロシアの先輩だという感覚がある。ロシアがフランスに貢献したのではなく、ウクライナの人物こそがフランスに貢献したのだというのだ。

ヨーロッパは長い歴史を持ち、東西の交流を幾重にも積み重ねているので、歴史問題は掘り返せばきりがない。そんな中、プーチン大統領の今回の対応は、ロシアの国益を守るべく歴史の知識を振りかざしながらの奮闘が続いていることを示している。

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『不可解極まりない「時代遅れのAAV-7」大量購入 日本技術の発展にも米海兵隊にもデメリットをもたらす』(6/8JBプレス 北村淳)について

防衛に関する最近のニュースを集めて見ました。

まず、6/8 江崎道朗氏のfacebookの記事から。

トランプ政権が呆れているのは、韓国政府に対してだけではない。

ついに島田先生も書いてしまった。

防衛費も増やさず、在韓邦人や拉致被害者の救出まで、アメリカに依存しようとする日本の姿勢に、トランプ政権がいらだちを持ち始めていることを。

私がしつこく、せめて防衛費を倍増して、対馬海峡と南西諸島の二方面で同時に対応できるよう、自衛隊の量を増やすべきだと主張してきたことを、これで安倍政権の周辺も理解してくれるようになるといいのだが。

《トランプ政権発足前後から続いた日米の“蜜月期間”は終わったのか。  5月26日、先進7カ国(G7)首脳会議直前に行われた日米首脳会談の場で、北朝鮮と中国の関係に話題が及ぶや、トランプ大統領が態度を一変させた。関係者の話を総合するとこうなる。  中国はよくやっていると語るトランプ氏に対し、安倍晋三首相はその不十分である旨を説いた。正しい指摘である。ところがトランプ氏は、いらだちもあらわに、居丈高に言い放つ。  では、日本は一体何ができるのか。もし北朝鮮と軍事衝突になった場合、アメリカを前面に立たせて後ろにいるつもりか。ミサイル防衛に力を入れると言うが、自分を守るだけの話じゃないか。  こうした趣旨の言葉がトランプ氏の口から矢継ぎ早に飛び出した。国際場裡(じょうり)では先輩格の安倍氏にアドバイスを求めるといった春先までの態度はすでに、もうなかった。》

http://www.sankei.com/column/news/170607/clm1706070005-n1.html >(以上)

トランプの言う通りです。戦後、日本は自国の安全を他国に委ねて過ごして来ました。平和を安逸に貪り続け、懶惰な生活を送ってきました。今、脅威が眼前に現れて慌てふためいている所でしょう。日教組やマスメデイアが悪いのは言を俟ちませんが、国民も安全につき何も考えて来なかった落ち度があります。“better late than never”でこれからは真剣に考えませんと。

6/9日経朝刊敵基地能力 陸上迎撃システム 自民、防衛力強化へ提言

防衛力の強化に向けて自民党の安全保障調査会(会長•今津寛衆院議員)がまとめた政府への提言案の全容が分かった。北朝鮮が核.弾道ミサイル開発を進めるなか、国外の敵基地を攻撃する能力を日本も保有すべきだと提案。ミサイル防衛網の拡大や、サイバー攻撃能力を持つ部隊の創設も明記した。6月中に安倍晋三首相に提出する。

月内に首相に提出

党調査会は今回の提言を、今年後半にも政府が検討作業を始める201 9年度から5年間の中期防衛力整備計画(中期防)に反映するよう求める。現在の中期防は18年度までの計画を定めている。

提言案は敵基地攻撃能力に関し、抑止力や対処力を高めるため「ただちに検討を開始」と明記。 その手段として巡航ミサイルの導入を例示した。歴代政権は敵基地攻撃能力の保有は憲法上、許されるとの解釈を示してきた。安倍首相は2月の国会審議で「検討は常に行っていくべきだ」と答弁している。

北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射を受け、サイパー攻撃能力の保有も掲げた。北朝鮮からの ミサイル第1撃は迎撃ミサイルでたたき、第2撃を防ぐために相手のネットワークに侵入しサイパ ―攻撃をしかける。巡航ミサイルと連動させ効果を高める運用を想定しており、新たなサイバー部 隊の創設も明記した。

防衛省には100人規模の自衛隊の専門部隊「サイパー防衛隊」がいる。役割の拡大に伴い、民間の人材を登用するために官民交流を進める制度の検討を求めた。

弾道ミサイル防衛を巡っては、新たな陸上配備型の迎撃システム「イージス•アショア」と「地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)」 の導入を検討するよう求めた。政府はイージス•アショアを導入する方向。防衛省は18年度予算で調査費などを要求する方針だ。

自衛隊の装備に関しては、最新鋭ステルス戦闘機「F35A」の機数を増やすよう明記した。政府はF35Aを来年度中から配備し、42機を導人する計画だ。追加配備の具体的な目標には触れなかっ た。

提言の実現には課題も多い。敵基地攻撃能力の保有は、現在の日米同盟の前提を見直す議論にもつながりかねない。米国が攻撃力を駆使する 「矛」、日本が後方支援などをする「盾」の関係 だが、米国内には日本の「軍事的自立」や周辺国との摩擦を懸念する声が根強い。

予算の確保にメドがついているわけでもない。提言は国内総生産(GD P)1%以下に抑えている防衛予算の上乗せを暗に求めている。北大西洋条約機構(NATO)が加盟国の国防費をGDP比2%に増やす目標を設けていることを「参考」に「十分な規模を確保する」と明記したが、党内で十分な財源論議は経ていない。

安保調査会の今津会長らは8日、安倍首相に提言のうち朝鮮半島有事の際の邦人退避策を提出した。約6万人いる在韓邦人保護のため、民間の航空会社との連携強化などを求めた。首相は「在留邦人の安全確保のためしっかり対応したい」と述ベた。>(以上)

止力として敵基地攻撃だけでなく、ニュークリアシエアリングやレールガン、レーザーの研究開発についても触れてほしかったですが、一歩前進としましょう。

在韓邦人の退避については江崎道朗氏も6/7SPAに寄稿しています。<在韓邦人に「警告」を発した駐韓日本大使館の切迫度とは?【評論家・江崎道朗】>。企業経営者は早く在韓邦人について家族を含めて早期に帰国させるべきです。日本人に対しガスマスクの配給など韓国がしてくれるはずもありません。まあ、危険が予測されているのに、何もしないでいて犠牲に遭われたとしたら、遺族は会社に対し訴訟を起こすべきです。「予見可能性」の問題となるでしょうけど。でも、今の日本の経営者は従業員を大切にしていません。非正規労働者を増やし、自分達の報酬を増やしてきているのですから。規模は違いますが、アメリカナイズの弊害でしょう。『公益資本主義』を良く読んだ方が良い。

https://nikkan-spa.jp/1343459

6/7渡邉哲也氏のビジネスジャーナルの記事には<在韓米軍、撤退の可能性…韓国、米国の庇護終了で北朝鮮の脅威強まる>ともあります。

http://biz-journal.jp/2017/06/post_19361.html

日経の鈴置高史氏や小坪慎也行橋市議も早くから在韓米軍の撤退について言及してきています。そうなれば日本が自由主義国のアジアの砦となり、中国の脅威の最前線となります。

本記事で、防衛省がアムフイビアンの最新鋭兵器の開発を止めて、犠牲の予想される米軍の旧式兵器を購入するとは信じられないです。人命を大事に考えれば、このまま開発を続け、米軍にも当然売却するようにすれば、喜ばれるでしょうに。本記事が事実かどうかは分かりませんが、もし真実なら、防衛省の上は何を考えているのかとなります。稲田大臣はシビリアンコントロールをキチンと果たしてほしい。

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上陸したアメリカ海兵隊AAV-7(写真:筆者)

6月12~14日に幕張メッセで開催される「MAST Asia 2017」に、日本防衛当局の武器調達姿勢を評価する上で興味深い展示がなされる。それは、三菱重工業が社内研究として開発を進めてきた水陸両用車「MAV(Mitsubishi Amphibious Vehicle)」である。

今後高まる水陸両用車の需要

MAVの研究開発は、長らくアメリカ海兵隊が使用してきた水陸両用車「AAV-7(水陸両用強襲車-7型)」の後継車両「EFV(遠征戦闘車)」の開発にアメリカ技術陣が失敗したため、「EFVに取って代わる車両を開発できないものか?」といった理由がスタートラインになったと筆者は推察している。

この方向性は、軍事情勢に鑑みると極めて正しい。というのも、中国による海洋拡張戦略の伸展に伴って、日本からインドにかけての、中国周辺諸国ならびに“海のシルクロード”沿岸諸国では水陸両用作戦遂行能力の必要性が高まっている。そのため、国際的に様々な水陸両用作戦に有用な「水陸両用車」への関心が高まっており、今後はアジア太平洋地域を中心に水陸両用車の需要が高まることになるからだ(なお、本コラムでの「水陸両用車」とは、軽装甲が施され武装が可能な軍用の海上を航走できる車両を意味する)。

新型水陸両用車の開発に失敗したアメリカ

現在、主に西側諸国の海兵隊ならびに海兵隊的組織が使用している水陸両用車は、アメリカ海兵隊が半世紀近くにわたって主要装備として使い続けてきた「AAV-7」である。AAV-7は1960年代に開発が始まり、1971年にアメリカ海兵隊に採用され(採用時には「LVTP7」と命名されていた)、以後、若干の改修は施されたものの今日に至るまで使用されている。

ただし、AAV-7の基本コンセプトは、第2次世界大戦中に太平洋の島々でアメリカ海兵隊が日本軍との死闘を繰り広げた際に投入された水陸両用車と大差ない。すでに1980年代からアメリカ海兵隊では、各種ミサイルが発達した現代戦にはそぐわないものと考えられ始めていた。

現代の水陸両用戦では、ミサイルやロケット砲を擁する敵が待ち構えている海岸線にAAV-7を連ねて突入する(強襲)ことはない。AAV-7の投入形態としては、敵の防御が希薄な地点に急接近する(襲撃)作戦が現実的である。だが、水上での最高速度が7ノットのAAV-7では敵に発見されて撃破されてしまう危険が極めて大きく「実際の戦闘状況では使い物にならない」とアメリカ海兵隊は考えた。

そこで、1980年代後半に、高速で水上を航走できる新型の水陸両用車(「AAAV」:先進水陸両用強襲車)の研究にアメリカ海兵隊が着手した。その後、莫大な予算が投入され、「より早く、より遠くへ」という海兵隊のコンセプトを盛り込んだ「EFV」(遠征戦闘車)が開発された。開発したのはアメリカの重機械メーカー、ジェネラル・ダイナミクスである。

海上航行テスト中のEFV試作車(写真:米海兵隊)

しかし、ユーザーであるアメリカ海兵隊によると問題山積の車両であり(“アメリカの恥になるため”公式には問題点は公表していないが)、かつ調達価格も考えられないくらい高額であるため、莫大な予算をかけたEFVプログラムはオバマ政権によって打ち切られた。

結局、アメリカ海兵隊は、「時代遅れのAAV-7」に取って代わる21世紀の戦場に対応できる新型水陸両用車を手にすることができなくなってしまった。

ただし、新型車両の調達を完全に中止してしまうと、新型車両開発予算そのものが将来にわたって消滅しかねない。そのため、とりあえずの“繋ぎ”として「ACV-1.1」(水陸両用戦闘車-1.1型)と呼ばれる新型水陸両用車を調達することにしている。だが、ACV-1.1はAAV-7の後継車両とみなすことはできず、「EFV開発以上の予算の無駄遣いになる」と多くの海兵隊関係者たちが危惧している代物である。

打ち砕かれた“海兵隊の期待”

こうして、アメリカ海兵隊はEFVプログラムがキャンセルされ、“化石”のようになりつつある「時代遅れのAAV-7」を今後も(計画では2030年代まで)使い続けなければならない状況に陥った。そのため、なんとかして現代戦に適する「高速かつ長距離の水上航走可能な」かつ「EFVのような超高額でない」新型水陸両用車を手に入れたいと常々考えていた。

そのような状況に苦しんでいた海兵隊関係者たちが、三菱重工業が社内研究していたMAVの情報に接し、極めて大きな関心を寄せたのは無理からぬところである。なぜならば、「MAVが完成した暁には、EFV以上の高速水上航走能力を持ち、EFVにはなかった諸性能をも実現させることが可能な、まさにアメリカ海兵隊が求める新型水陸両用車である」と海兵隊関係者たちの眼には写ったからである。

ところが、それら海兵隊関係者たちの“希望の星”を破砕する“ミサイル”が日本側から発射された。すなわち、日本国防当局による50両以上にのぼる「時代遅れのAAV-7」の調達である(2015~2016年度に調達、参考「自衛隊の『AAV-7』大量調達は世紀の無駄遣いだ」)。

各種水陸両用作戦(強襲を除く)に有用な水陸両用車の初期訓練のために、とりあえず実車が現存するAAV-7を手に入れることは自然であるし、必要である。実際に、日本が水陸両用能力を持つことに喜んだ海兵隊関係者たちの間には、自衛隊が当面の育成期間(水陸両用戦のドクトリンや組織などを構築するのに要する数年間)に必要な20両程度の訓練用AAV-7を海兵隊手持ちの1330両の中から供与するアイデアもあった。

ところが、日本側は「中古では嫌だ」と言ってきたという。そこで、アメリカ海兵隊が「なんとかして新型に交代させなければ」と考えている「時代遅れのAAV-7」の“新車”を製造して日本に売却することになった。

だが、とうの昔にAAV-7の製造ラインは閉じられている。製造ラインそのものを再開させなければならないため、1両あたりの調達価格は7億円という途方もない値段になってしまった。

この調達に対し、筆者の周辺では「海兵隊から中古AAV-7を手に入れれば“タダ”だったのに」「BAE(日本向けAAV-7は全車両をBAE Systemsが製造輸出する)は笑いが止まらない」といった驚愕の声が聞こえてきたものだ。

海兵隊関係者たちの驚きは、「時代遅れのAAV-7」が1両7億円という価格に留まらなかった。なんと自衛隊は訓練用のAAV-7だけではなく、部隊編成用に52両(実際には車両評価用6両と配備用52両の合計58両)もAAV-7を調達するというのである。水陸両用戦のエキスパートたちからは「なぜ、日本はあわてて52両ものAAV-7を手にしたがっているのか?」「水陸両用戦に関するドクトリンも誕生させていないのに、いったいAAV-7をどのように使おうとしているのか?」といった疑問がわき上がった。

海兵隊関係者がショックを受ける理由

そして、MAVの情報を知っている海兵隊関係者たちは、次のようにショックを隠せない。

「50両以上ものAAV-7を自衛隊が手にしてしまうと、おそらくそれで水陸両用車の調達は当面ストップとなるだろう。いくら陸自が水陸両用能力を手にしようとしているといっても、水陸両用車を100両、200両あるいはそれ以上保有するような大規模な海兵隊化を目指している動きはない。とすると、MAVの開発はどうなってしまうのだろうか? 日本政府主導の開発プロジェクトが進まなければ、われわれ(アメリカ海兵隊)も、使い物にならないACV-1.1ではない『MAV』という真の新型水陸両用車候補が存在すると主張して、この窮地を乗り切ることができなくなる」

この点こそ、まさに日本国防当局の問題点である。

日本国内メーカーが、独自の技術を投入して新型水陸両用車の研究を進め、そのMAVに対して、水陸両用車に関しては突出した経験とノウハウを有するアメリカ海兵隊関係者たちが大いなる期待を寄せている。そのような状況下で、日本国防当局自身がアメリカ海兵隊が捨て去りたがっている「時代遅れのAAV-7」を、実戦配備用としてまとめ買いしてしまったのでは、海兵隊関係者たちがペンタゴンやトランプ政権に対して「日本には、海兵隊にとってぜひとも手に入れたい新型水陸両用車技術がある」と説得することなどできなくなってしまう。

もしも日本政府、そして国会が、このような自国に横たわる技術の発展を阻害するような異常な兵器調達を是正して、日本製新型水陸両用車(あるいはその技術)をアメリカ海兵隊が採用するに至ったならば、少なくとも西側諸国の水陸両用車のスタンダードは日本技術ということになる。

現代の水陸両用車は、日本政府や国会が忌み嫌う“攻撃型武器”ではなく、主として海上から海岸線への(またはその逆)の兵員輸送に用いられる軽装甲輸送車である。現在、水陸両用車の活躍が最も期待される戦闘シナリオは、混乱地域から民間人を救出し海岸線から水上の艦船へと避難させる非戦闘員待避作戦である。そして実際には、戦闘よりも大規模災害救援作戦に投入され獅子奮迅の働きをするのが水陸両用車である。したがって、軍事的見地からは噴飯物の“攻撃型兵器”を根拠に兵器の輸出に反対する勢力にとっても、国産水陸両用車(あるいはその技術)の輸出に反対する理由は見当たらない。

日本政府は、国益を大きく損なうような、かつ正当化理由が見出しにくい「時代遅れのAAV-7」の大量輸入は、高額の違約金を支払ってでも即刻中断し、アメリカ海兵隊関係者たちも絶賛している日本技術を発展させるべきである。

(本コラムの見解は三菱重工業の見解とも、またアメリカ海兵隊の見解とも無関係であり、筆者個人の意見である。)

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『中国サイバーセキュリティ法が狙うネット主権 「中国式社会管理」をネット世界に適用する野望露わに』(6/7日経ビジネスオンライン 福島香織)について

6/7 facebookの「観察中国」より、 Shing Chi Kwok(香港在住)氏の記事です。本記事は文革時代の物で、98年に報告したものと思われます。中国の食人文化は古代からあり、20世紀の時にもあったという事です。広東省では今でも嬰児を食べているとの話です。

http://sound.jp/sodaigomi/ch/taijisyoku/taiji.htm

【滅絕人性】(人間性喪失) 《北京文學》1998年9期:廣西武宣縣:被吃者一百多人。其中被吃肉後砍頭的一人,挖心肝的56人,割生殖器13人,全部吃光的18人(連腳底板都被吃光),活割生剖的7人。武宣中學的大批學生鬥完老師、校長之後,在校園內就地架起簡易爐灶,將他們剖腹臠割、煮熟分食。

《北京文学》1998年9期:広西省武宣県:食人されたのは百人以上。その内、肉を食べられた後、頭を割られたのが一人。心臓や肝臓を抉り取られたのが56人。生殖器を割られたのが13人。全部食べられたのが18人。(足裏まで食べられてしまった)。生きたまま解剖されたのが7人。武宣中学の多くの学生や先生、校長をも校舎内で簡易ストーブを作り、細かく切り刻み、良く煮て分けて食べた。 視頻: 文革广西武宣县红卫兵吃人肉事件 http://www.youtube.com/watch?v=0EDTfHRU_jI 相關資料: 廣西文革人吃人事件 http://blog.sina.com.cn/s/blog_6a562fba0102ekqy.html 文革广西大屠杀吃人者:30多年后仍理直气壮 无一忏悔 http://news.ifeng.com/history/zhongguoxiandaishi/detail_2013_02/21/22341989_0.shtml 广西文革灭绝人性的人吃人事件 http://www.china-review.com/LiShiPinDaoA.asp?id=27841>(以上)

今、福島香織氏の『孔子を捨てた国 現代中国残酷物語』(平成29年2月25日発刊)を読んでいますが、ここにも国家による「強制堕胎」、「障害児差別」、「拷問」、「臓器移植ビジネス」等日本人には信じられない事例がたくさん出てきます。小生は8年間中国に駐在していましたので、全部頷ける話です。是非お買い求めを。小生が中国駐在から帰国して来たときに、中国の実態を話したら、中国をなんとしてもやり遂げたい最高実力者から「国粋主義者」やら「人種差別主義者」と言われた話は、何度も本ブログでして来ました。福島氏の本や記事、その他情報を取れば実態が分かるのに。『バカの壁』というやつです。中国人と日本人社員どちらを信じたらよいかは言わずもがなでしょう。力を持った年寄り程始末に負えないものはありません。今の日本を悪くしているのは真っ当な判断ができない老人たちです。

6/7 facebookの三浦小太郎氏の記事もありましたので紹介します。

<6月1日、参議院議員会館で行われた記者会見の資料が、クリルタイ(世界南モンゴル会議)ホームページにて公開されています。一部を引用しますので、全文を読みたい方はクリックしてみてください。

記者会見資料1  南モンゴル文化大革命期の モンゴル人ジェノサイドのユネスコ登録

1966 年から72 年の文化大革命を、現在の中国政府は一応誤った政策であり、中国人(漢人)をはじめ諸民族において無実の犠牲者が出たことも認めています。しかし南モンゴル(内モンゴル自治区)においては、文化大革命に反対する勢力が迫害されただけではなく、モンゴル人であること自体が迫害(拷問、処刑)の対象になる民族ジェノサイドが行われました。このことを、私たちクリルタイ(世界南モンゴル会議)はユネスコの記憶遺産に申請、登録することを目指します。

文化大革命時代、内モンゴル大学の教授郝維民が編纂した『内蒙古自治区史』(1991)は、モンゴル人27,900 人が殺害されたとしています。しかし、研究者の中には約500,000 人のモンゴル人が逮捕され、殺害されたモンゴル人の数は100,000 人に達するという説もあります。また、直接殺害されたのではなく、ひどい拷問の末に釈放されましたが、そのまますぐに亡くなった人を入れれば、犠牲者は30 万に及ぶという説すらあります。未だこの虐殺の全体像は明らかではありませんが、下記の様に、拷問、虐殺を実行した中国人側の記録からもその残酷さは明瞭です。

1、モンゴル人であることそれ自体が虐殺の原因となったことを示す証言

当時の共産党の記録においても、以下のような発言が残されています。 人民解放軍の趙徳栄司令官「おれはモンゴル人を見ただけで気分が悪くなる。シリンゴル盟の全モンゴル人たちをえぐり出して粛清しても、全国から見れば、ごく僅かだ。」 「内モンゴルの解放軍部隊にいるモンゴル人兵士たちのなかには悪いやつが多い。政府機関にもろくなやつは一人もいない。文化大革命を利用して、モンゴル人たちをしっかりとやっつけよう。」

「モンゴル人たちを百パーセント内モンゴル人民革命党員として粛清しても間違いではない。やつらが死んでもびっくりすることは何もない。大したことではない。モンゴル人たちが一人ずつ死んでいけば、我々は大変助かる。」

劉という漢人の小隊長 「モンゴル人たちが全員死んでも大した問題はない。我が国の南方にはたくさん人間がいる。モンゴル人たちの生皮を剥ごう。」 行われた残虐行為には次のようなものがあります。これは政敵への攻撃というより、まさに民族憎悪に導く残酷な拷問です。

(1)棍棒を燃やして真赤にしてから女性の陰部や腹部を焼いた。被害にあった女性は陰部が破壊されて男性か女性かの区別もつかなくなった。腹部が破られてなかの腸も見えるように大きな怪我を負わせた。 (2) 牛皮で作った鞭の先に鉄線を付けて人を殴る。打たれる度に皮膚が破れ、血が噴き出るが、少しも治療をさせない。そのように打たれた人は結局放置されて亡くなった。打たれて壁中に散った血の匂いは長く消えなかった。また、怪我した人間の傷口に塩を撒いたり、熱湯をかけたりして、殺害した事例もある。 (3)太い鉄線で人間の頭部を巻いて、ペンチで徐々にきつくしていき、頭部を破裂させた事例もある。 (4)「反革命的な犯人」とされるモンゴル人を燃えるストーブのすぐ傍に押さえて、長時間にわたって焼いた。真赤に焼いた鉄のショベルを人間の頭の上において焼き殺した実例がある。 (5)両手を後ろ手に縛ってから梁の上から吊るして脱臼させた。また、吊るし上げた紐をナイフで切って、地面に叩き落されて死亡させた例がある。 (6)モンゴル人女性を丸裸にして立たせ、牛の毛で作った太い縄を跨がせてから両側から繰り返し引っ張りあった。その結果、女性の陰部はひどく破壊された。 (7)人民解放軍の兵士たちはモンゴル人の男を殺害して、その妻を繰り返しレイプした。 モンゴル人少女を強姦した事例もある。 (以上「中国共産党イケ・ジョー盟委員会政策実施委員会(落實政策弁公室)」が一九七八年八月五日に出した『簡報』内の報告より。これは当時の中国共産党が認めた事実です)

以上の資料は、中国共産党によるモンゴル人ジェノサイド実録 アルタンデレヘイ 原著楊 海英 編訳より(以下略)

痛ましい胸が悪くなるような話ですが、続きをクリックして読んでみてください。 http://southmongolia.org/archives/149 >(以上)

如何に中国が残酷・悪逆か分かるでしょう。

中国人は「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という価値観で動いています。日本人に対し「歴史を鑑として」と何時も言いますが、それをそっくり返したい。

習近平は2015年9月オバマと会った時に「南シナ海を軍事拠点化することはない」と約束しましたが、6/8宮崎正弘氏ノメルマガに依れば、「米国防省報告の中に、中国は南シナ海島嶼に滑走路敷設、地対空ミサイルの配備及び尖閣上陸急襲部隊の育成をしている」とありました。

http://melma.com/backnumber_45206_6539880/

習は日本人だったら嘘を言ってしまったと“丢脸=面目を失う”処でしょうが、中国人の習にとってはオバマをも騙しおおせて“值得被称为聪明=聡明と呼ばれるのに相応しい”と思うのでは。

本記事は「サイバーセキュリテイ法」について書かれていますが、自由を侵害し続ける共産党ですから何をしようとも驚きません。中共の目的は共産党の延命だけですので。共産党内の高官だけがうまい汁が吸えれば良くて人民(中国以外に住む外国人も含む)がどうなろうと知ったことはないというのが彼らの考え方です。大体自由の国アメリカが金盾工程の開発・運用に手を貸したというのですからお笑いです。両国とも拝金教に犯されていますので。中国を支援し続けて来た国務省、ピルズベリー達が気付くのが遅く、米国は今や飼い犬に手を噛まれる状態になっています。余りにも愚かすぎます。

https://matome.naver.jp/odai/2143244323355581101

日本でも日本共産党、反日民進党、社民党、生活の党が政権を取ればこうなると言った姿を描いています。くれぐれも選挙の時には彼らには投票しないように。

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6月1日から中国のサイバーセキュリティ法が施行された。ちょうど、天安門事件28周年記念の6月4日前ということもあって、一気にネット規制が強まったことは多くの人が実感したことだろう。具体的には、これまで何とかつながっていたVPNがつながらなくなったとか、中国のツイッター型SNS・微博に外国のIPアドレスから写真や文章を投稿しようとしたら、投稿できない、とか。天安門事件の季節が過ぎれば緩むのか、あるいは秋の党大会を過ぎれば緩むのか、それとも当面、このような状態が続くのか、わからない。私自身、6月末から若干の仕事を抱えたまま中国旅行にいく予定があるので、中国のネット環境の不自由さがこれから、どうなっていくのか、ものすごく気になるのである。いったい、このサイバーセキュリティ法によって、中国ネットはどのように変わるのか。

処罰対象は「党以外」、密告も奨励

まず、この法律がどのようなものか、概要を説明しよう。

全部で7章79条。公民の個人情報を侵害する罪に対して罰金や拘留の基準を示したほか、ネットの実名登録制、ネット詐欺への懲罰、ネットを使っての社会主義制度や国家政権転覆の煽動、国家の名誉を傷つけるような言論の規制も盛り込まれた。さらにネット運営者の守秘義務、不作為による情報漏洩に対する具体的罰金、拘留規定なども盛り込まれた。ただし、中国においては、法律はすべからく共産党の指導に基づくものであるから、党が企業や個人情報を侵害することについては、なんら法に触れることはない。

この法律で、公民の個人情報を攻撃する“敵”として“外国組織”や“個人”が挙げられており、外国からのサイバー攻撃に対する防衛力を高めることも目的とされる。また急激に増えているネット詐欺など新型ネット犯罪活動を厳しく取り締まる根拠ともなる。さらに、違法サイトやネット安全を損なうサイトやネット企業に対する公民の密告通報も奨励されている。

具体的内容を紹介すると、まず、サイバー攻撃を受けてサイトを改ざんされたりしたネット運営企業側も、そのリスク設計に穴があったとか、セキュリティシステムに問題があったとされれば、ネット安全保護義務を怠ったとして、1万元以上10万元以下、直接の責任者・管理者に対しては5000元以上5万元以下の罰金が科される。これはサイバー攻撃を受けてサイトを改ざんされた本来被害者のサイト運営サイドにも罰金刑がかされるということ。おそらくは、外国のサイバー攻撃などに対する危機感を高める狙いもあるのだろう。

「国家安全に影響」を理由にサーバ検査可能に

外国企業にとって、気になるのは、「重要なネットインフラ企業やEC企業が中国国内で事業、サービスを行う場合、ユーザーデータほか重要なデータを国内サーバに蓄積すること」「重要なネットインフラ企業はEC企業の事業、サービスが“中国の国家安全”に影響を与える場合、ネット情報管理当局および国務院の関連機関からの安全審査を受けること」「安全リスクのアセスメントを年に一度は、中国ネット情報管理当局から受けること」という部分で、これに違反すると10万元以上100万元以下の罰金、直接責任者に対しても1万元以上10万元以下の罰金という規定があることだろう。

この“国家安全に影響する”という言い方は非常にいやらしく、勝手な理由をでっちあげて安全審査と称して、外国企業のサーバ内への立ち入り検査をすることも可能だとみられている。企業にとっては企業情報・技術、顧客情報の中国サイドへの漏洩が心配されるわけで、こういう法律を設けられると、海外のIT企業、EC企業は中国に進出しづらくなり、世界最大のネット市場は中国企業の独壇場ということになる。

ロイター通信によれば、事前に一部外国企業団体と中国ネット情報管理当局が非公開の場で話し合いをしたとか。18カ月の移行期間の間に外国企業のデータを国内サーバに移転するようにいわれたとか。ちなみに中国ネット情報管理当局側は、そのような移行期間を設けてはいないし、また新法は国際貿易の障壁になるものでもなければ、国境を越えたデータ移転を制限するものでもないとしている。実際のところは、どのように同法が運営されるか見てみなければ、その影響もわからないようだが、海外企業にしてみれば、かなり悩ましいことだろう。

海外の人権団体が懸念しているように、この法律によってネット言論の自由が大幅に規制されることも間違いない。実名登録制を遵守しなかったサイト運営者に対してもサイト閉鎖、営業許可証の取り消しほか、5万元~50万元の罰金が科される。サイトやチャットグループを設立して、違法行為や犯罪を呼び掛けたり情報を流したりした場合、それが犯罪を構成しなかった場合、5日以下の拘留、10万元以下の罰金。悪質な場合15日以下の拘留、50万元以下の罰金となる。

詳細な罰則規定で“デマ”を取り締まる

この場合の“違法行為や犯罪”というのは、国家指導者や共産党の批判を含む“国家の名誉の棄損”言論や、“社会秩序や経済を擾乱するデマ情報拡散”なども含まれている。だが、中国当局の隠ぺい体質では、何がデマで何が真実かもはっきりしない。デマだと中国当局が言い張っていたことが真実であったことなどあまたある。つまり、政治の錯誤を批判したり、情報封鎖によって不安に思った人たちが口コミを伝え合ったりしても“ネット犯罪”扱いになりかねない。ネット運営者、企業が行政法規で発表や伝達・転載が禁止されている情報を、転載したり削除しなかった場合、公安部門や国家安全部門から技術提供や協力を要請されて、これを拒んだ場合なども50万元以下の罰金、直接管理者に対しては10万元以下の罰金となる。

また海外に対する警戒も強く、中国の主要ネットインフラ施設に対し、海外の機関、組織、個人が攻撃、侵入、妨害、破壊などの行為を行った場合、国務院、公安部門および関連部門によって、当該機関、組織、個人に対して財産凍結や必要な制裁措置をとることも規定されている。

この法律は個人情報保護の部分もかなり重視している。違法に他人のネットやサーバに侵入し、その運営を妨害したり、情報やデータを窃取したりするハッキング行為やハッキング行為のためのツールを提供、宣伝することに関しては、いかなる個人、組織であっても禁止され、犯罪を構成することにならなくても5万~50万元の罰金、5日以下の拘留が科される。状況が深刻な場合、15日以下の拘留、100万元以下の罰金だ。

これがIT企業や機関の人間が関わっていた場合、刑事罰が科され、以後ネット業務に従事することが禁止される。ネット運営者による個人情報の違法売買や提供、誤った利用については、それによって得た違法所得の最高10倍の罰金、企業の場合、業務停止やサイトの閉鎖、営業許可書の取り消しなどの処罰が科される。違法な個人情報の窃取、売買、提供をおこなった個人や組織に対しては、それが犯罪を構成しない場合、違法収入があればその10倍、収入がなければ100万元以下の罰金となる。

個人情報保護については、最高人民法院と最高人民検察院の名義でわざわざ刑事事件に発展した場合の解釈を出しており、それによると、違法に窃取したり、あるいは売買、提供したりして、罰せられる“個人の敏感情報”が、およそ50ほど規定されている。それが犯罪を構成することになれば、3年以下の懲役刑や強制労働処分を課されることもあるとか。具体的に“個人の敏感情報”とは、IPアドレスや、通信内容、信用調査情報、財産情報などが挙げられる。

権力腐敗に迫る「人肉捜索」に刑事罰

この解釈によって、はじめて、「人肉捜索」と呼ばれるネットユーザーらによる“身元調査”に対しても、刑事罰が科されることも明確にされた。特に本人が同意しないまま、その身分や写真、本名、生活の仔細などが大衆にさらされた場合、懲役3年以下の懲役刑および強制労働に課される。

ネットユーザーによる「人肉捜索」というのは、プライバシーの侵害であり確かに褒められたことではないのだが、ターゲットになるのは、たいてい腐敗役人であったり、傲慢な金持ちたちであったり、「五毛」と呼ばれる政府や党組織に雇われたオンラインコメンテーターであったりする。大勢のユーザーたちの怒りを買う“非常識”な行動を起こし、それをネットで自慢げに公表するような特定の人物に対し、大勢のユーザーたちがIPアドレスを追及したり、SNSに投稿された内容を精査して、実際の住所や職業を特定したりして、ネット上でさらして世論を喚起して、圧力と社会制裁を加える行動といえばよいだろうか。ネット上の集団リンチともいえるが、同時に、その特定の人物が、それなりの権力背景をもっていて、現実の司法による裁きを受けることがないことも多々ある。

代表的な「人肉捜索」事件として思い出されるのは、2010年の「俺のおやじは李鋼」事件だ。河北大学構内で農村出身の女子学生が、公安副局長のドラ息子が飲酒運転する乗用車に、はねられ死亡した。このとき、ドラ息子は「訴えらえるものならやってみろ、俺のおやじは李鋼だ!」と開き直った。このドラ息子の発言や、事件の詳細、“李鋼”の経歴などの個人情報が、「人肉捜索」によってネット上で拡散され世論に火をつけなければ、このドラ息子は裁かれることはなかっただろう、といわれている。

また、郭美美事件では、郭美美という自称ネットアイドルのセレブ生活の背後にある中国赤十字の腐敗や権力との癒着に、ネットユーザーらの人肉捜索はかなり迫った。(だが結局、郭美美が別件逮捕されただけで、中国赤十字の腐敗、権力癒着問題はうやむやになってしまったが)人肉捜索が厳しい刑罰の対象になるとすると、これも庶民の利益というよりは、喜ぶのはやはり腐敗官僚や権力サイドではないか、という気もする。

このサイバーセキュリティ法と時同じくして「ネットニュース情報サービス許可管理実施ガイドライン」「ネット情報内容管理行政執法プロセス規定」なども施行された。これは微博や微信を使ったニューメディアに対する規制管理強化であり、微信などでメディアアカウントが当局の許可を得ずに、ニュース情報を提供してはならない、ということを規定している。2017年1月に出されたVPN規制の通達とセットとなって、ネットユーザー、公民がアクセスする情報のコントロール強化に拍車がかかる。

ネットの未来を中国に任していいのか?

2020年にはネット人口9億人が予測されている世界最大の中国ネット市場。中国がかくも、インターネット規制・コントロールに力を入れているのは「ネット主権」という概念を打ち出しているからだ。つまり、海洋や領土、領空の主権のように、ネットでも中国の主権を主張する、ということなのだ。だから、中国でネットを使いたかったら、中国の法律、ルール、価値観に従え、ということである。領域を広げ、主権を主張することが、覇権につながる。それは海洋、宇宙、海底、通貨への覇権拡大の発想とも共通しているだろう。

そして恐ろしいことには、この中国のネット主権の考え方に、中東諸国など結構賛同する国もあったりする。米国が生み出し米国が支配していたネット世界だが、中国が世界最大規模の市場を武器に主権を唱え始めたことで、ネット世界全体の形が変わろうとしているのだ。

民主と自由を建前にする米国が生み出したネット世界は、本音はどうであれ、国境のない自由な世界という建前を打ち出していた。だが、中国はこれを真向から否定してネットをむしろ社会のコントロール、管理のためのツールであるとし、実際に信じられないような厳格なネットコントロールを実施している。これに対し、グーグルなど米国ネット企業までが、批判するどころか、中国のネットルールに従ってもいいからその巨大市場に進出したいという態度を隠さなくなってきた。

そう考えると、このサイバーセキュリティ法は、単に中国の不自由なネット環境が一層不自由になった、という意味以上の影響力がある。中国が世界のネット覇権をとるや否や。そういうネットの未来を左右する動きの一つととらえるべきではないだろうか。

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『北朝鮮の次なる核実験がうながす韓国の核武装論 「対話」という平和的手段がもたらす結果』(6/6日経ビジネスオンライン 森 英輔)について

6/5藤岡信勝氏のfacebookより転載。朝日新聞が所謂従軍慰安婦の元凶であることは国民に広く知られる処となりましたが、まだまだ読者がいます。残紙訴訟で経営が立ち行かなくなるまで追い込む必要があります。購読者は「安全な日本と言う国に住んでいながら、それを破壊しようとする組織に手を貸している」という自覚が欲しいです。中国に住んでみれば良いでしょう。左翼の憧れの地が如何に人権弾圧してきたかが自分の目で確認できます。勿論、人質になり、処刑される覚悟が必要となりますが。藤岡氏のように地道な取り組みが中韓のプロパガンダに汚染された米国人の頭を変えて行くと思います。“court historian”が多い米国ですので、FDRを絶対視し、異論は“revisionist”として排斥されます。自由の国の寛大さはどこに行ってしまったのか?

日本の多数の国民は無関心なのでしょうけど、100年後の日本を考えて行動すべきです。藤岡氏や保守派の団体に寄付する等して、日本の国益を守り、子々孫々の不名誉を雪いで、繁栄を約束する力となれるようご支援戴きたい。

<6月1日、カリフォルニア大学の学生23人に、「慰安婦問題」の講義をしました。指導教授から依頼を受けたのが2週間前で、準備の時間がなく、教材の準備に着手したのは実際は講義の24時間前でした。

私は次の7つの質問を骨格とした講義案を考えました。講義のタイトルは、「Seven Questions about “Comfort Women”」とします。これらの質問について議論したり説明したりする中で、「今まで言われていることは少しおかしかったのではないか」という感覚と、日本軍慰安婦について、ある程度の正確なイメージを持つこと、を目標として設定しました。

講義プランの概要は次のとおりです。

Q1: デモの女性は何を要求しているのだろうか?

What demands are the momen shouting in the demonstration ?

★アメリカの雑誌「タイム」に掲載された、韓国の慰安婦が売春宿を撤去する再開発計画に反対して決行した大規模なデモの写真2枚を提示して質問する。

Q2: この新聞広告から軍慰安婦のリクルート制度を復元してみよう。

How was a comfort woman recruited ?

★戦前の韓国で発行された日本語新聞の慰安婦募集広告2点とその英訳を提示する。英訳を読み込んで、慰安婦の調達システムを読み取って復元してみよう、というのが課題。ここで、indentured prostitute (年季奉公の娼婦)の概念を教える。

Q3: 慰安婦問題のタネを撒いた吉田清治は真実を書いたか?

Did Yoshida, who started “comfort momen” issue, write a “true” story ?

★6分間の動画に英語の字幕をつけたものを視聴する。済州島の島民は、強制連行事件を否定。そのあと、昨年、彼の息子が「父は済州島に行ったことはない。地図を見て原稿を書いていた」と証言したこと、さらに父が韓国に建てた謝罪の碑を撤去したいと語ったことを紹介する。

Q4: マグロウヒル社の世界史教科書によれば、日本兵は1日何回慰安所に行ったこと

になるか?

How many times on average per day did a Japanese soldier go to brothel according to

McGraw-Hill’s World History textbook ?

★マルロウヒル社の世界史教科書に掲載された「comfort momen」という記事を紹介し、その中にある数字のデータをもとに、設問について計算させる。(答は、4~6回)

Q5: 韓国の新聞が日本糾弾の材料として掲載したこの写真で、この慰安婦たちの客は本当は何国人だと思うか?

What nationality do you think were the customers of the Korean prostitutes in this photograph which was used by a Korean newspaper in accusing Japan of “comfort women” problem ?

★その写真には、「off limits」などの英語表記があることに着目。朝鮮戦争期のものであろう。

Q6: 慰安婦は「性奴隷」だったか?

Was a comfort moman a “sex slave” ?

★クマラスワミ報告の「性奴隷」規定の一節を提示し、その上で、上記の設問をする。

素材は社会科学的な「奴隷」の定義。ただし、実際は、アメリカの代表的な辞書の記述を集めるだけで十分。「unpaid, forced laborer」など。古森氏出演のアメリカのテレビ番組のエピソードを紹介。

「奴隷」と「労働者」を区別することを強調したマルクス「資本論」を紹介。

さらに奴隷条約の「所有」規定を材料にする。同じことを言っていることがわかる。

そして、日本軍慰安婦が「奴隷」でなかったことのダメ押しの検証のため、米陸軍心理作戦斑の1944年10月の報告書を用いる。「売春婦に過ぎない」というのは、奴隷ではないという意味だ。

Q7: どちらがより適切に「本当の」日本人を表していると思うか?

Which do you think is a more suitable portrayal of “real” Japanese ? (open question)

★東日本大地震時の日本人の行動を賞賛したニューヨーク・タイムスの記事と、2007年の米下院議会の慰安婦対日非難決議を並べて、批評させる。ただし、当然ながら、答は決まらないopen question である。

Additional Question: ソウル及びグレンデールの慰安婦像のとなりの空席に座るのは誰だと思うか?

Who do you imagine might take seat next to the statue girl ?

★ある人は、「最初の質問で出て来たデモの女性は、70年後には、あの席に座って、『日本軍の慰安婦制度の犠牲者』となっているかもしれない」とコメントしたことを紹介する。

マグロウヒル社の世界史教科書で習った人に挙手してもらいました。3分の1強の学生が挙手したのは、さすがカリフォルニア、と思いました。

講義計画のすべてを実施する時間がありませんでしたが、それでも大筋は消化しました。学生は非常に真面目に受け止めてくれて、90分のレクチャーのあとの質問が30分以上も続きました。資料の信憑性を疑うことの必要、実証的・学問的に問題を考えなければならないのだと思った、などの感想は、講義の意図を正確に受け止めてくれた発言でした。

わずか24時間で、6分の動画に英語の字幕をつけ、19コマのパワーポイント教材と、8ページの文字資料を準備するのは奇跡に近いことでしたが、慰安婦問題および教科書問題に取り組む人々のネットワークの助けをいただいて間に合わせることができました。ご協力いただいた皆様に改めて感謝します。

このように、直接話す機会があれば、アメリカ人でも少しずつ変わっていく希望をもってよいのではないかと思いました。>(以上)

またfacebookからですが、江崎道朗氏の「トランプ時代に東京裁判史観の見直しをした方が良い」という“youtube”がありましたので紹介したいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=EDivinct5VA&feature=share

6/7の日経朝刊では「米空母2隻が日本海を離れた。北朝鮮の部隊を疲れさすことができたので。ロナルドレーガンは今後沖縄で自衛隊と共に訓練する」とのことです。

6/6朝鮮日報は文在寅大統領が北に派遣しようとした民間団体の入国を拒否しました。慰安婦問題同様、韓国お得意の政府と民間の使い分け、二枚舌外交ですが、北にあっさり断られました。日本の孤立を韓国人はずっと言って来ましたが、気が付けば、米国は不信、中国は恫喝、日本は嫌韓、北朝鮮は超然と誰も韓国を相手にしていません。それはそうでしょう。裏切りの連続ですから、誰が韓国を信じますか?

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/06/06/2017060600566.html

本記事を読みますと、国家の矜持を持ち、独立と生存を賭けて米国と戦っている北朝鮮の方が正統性を持つ気がします。韓国は事大主義で、人の足を引っ張ることしかできない人の集団です。大局観もなければ歴史観もなく、捏造・歪曲した情報の中で、妄想に生きる民族としか言いようがありません。世界に韓国人を助ける国はなく、多分滅びるでしょう。北も日本の脅威である限り、排除しなければなりません。

記事

北極星2号発射のニュースをパブリックスクリーンで見る平壌の市民(写真:AP/アフロ)

北朝鮮がひっきりなしにミサイル実験を繰り返している。米韓軍事演習の最中にミサイル実験を繰り返すのは毎年の恒例行事なっているが、今年は、同演習が終了した後もミサイル実験が続く。その背景には何があるのか。次なる核実験を含む今後の展開はいかに。朝鮮半島問題に詳しい、宮本悟・聖学院大学教授 に聞いた。

(聞き手 森 永輔)

—北朝鮮がミサイル実験の頻度を高めている印象があります。この背景に何があるのでしょう。

宮本悟(以下、宮本):3月から4月の米韓軍事演習期間におけるミサイル実験の頻度は実は2016年の方が高かったのですよ。

—え、そうなんですか。まったく逆の印象があります。

宮本:日数では、2016年の3月は4回、4月も4回でした。発射したミサイルは合計21発です。ただ、5月は1回だけでした。いっぽう2017年は3月が2回、4月が3回です。発射したミサイルは合計9発です。5月に限っては、地対空ミサイルを含む4回で、昨年を上回っています。

3月と4月に多いのは、米韓軍事演習があったからです。この演習を非難してミサイル実験に及ぶのは最近では毎年のことですね。

中国の方針転換に反発


 

宮本悟(みやもと・さとる) 聖学院大学 政治経済学部 教授 1970年生まれ。同志社大学法学部卒。ソウル大学政治学 科修士課程修了〔政治学修士号〕。神戸大学法学研究科博士後期課程修了〔博士号(政治学)〕。日本国際問題研究所研究員、聖学院大学総合研究所准教授を経て、現在、聖学院大学政治経済学部教授。専攻は国際政治学、政軍関係論、比較政治学、朝鮮半島研究。著書に『北朝鮮ではなぜ軍事クーデターが起きないのか?:政軍関係論で読み解く軍隊統制と対外軍事支援』(潮書房光人社)など。

宮本:一つには、米韓軍事演習終了後も米国が空母を朝鮮半島近海に増派していること。加えて、4月6日 に実施された米中首脳会談後に中国が北朝鮮を非難していることに対抗してのことだと思います。これを機に中国が、北朝鮮に対する制裁を強化する意向を示しました。北朝鮮は中国を「米国に譲歩している」と非難しています。

中国が実際に制裁を強めているかはまだ分かりません。強めていたとしても、まだ効果が上がる時期ではないでしょう。それでも、中国の方針転換は北朝鮮にとって逆風です。敵が増えるわけですから、実験回数を増やし、ミサイル開発にさらに力を入れるのは自然なことだと思います。

—米国が4月6日に、巡航ミサイルでシリアを攻撃しました。北朝鮮への警告との意味もあったとされています 。シリア攻撃も北朝鮮の態度を硬化させる要素だったのでしょうか。

宮本:あったかもしれません。北朝鮮もシリア攻撃を非難しています。しかし、やはり中国の方針転換がいちばん大きい要素だと思います。

北の核開発は自主国防のため

宮本:北朝鮮は、ミサイルや核で周囲の国を脅し援助を得ようとしている、という見方があります。私はこれには与しません。北朝鮮は、米国から攻撃されないように抑止力として核とミサイルを開発しているのです。ですから、ただ対話しても、制裁を続けても、北朝鮮は核とミサイルを放棄しないでしょう。

—それはソ連(当時)や中国が90年代前半に相次いで韓国と国交を回復したからですか。

宮本:そうです。北朝鮮に核の傘を提供していたソ連が、90年に韓国と国交を回復、91年に崩壊 してしまいました。その後ロシアは、ソ連と北朝鮮との協定をそのままでは継承せず、新協定は軍事的な性格を持ちません。北朝鮮としては安全保障上の後ろ盾を失ってしまったわけです。

中国との軍事同盟は継続していますが、北朝鮮はこれを信用していません。中国も92年 に韓国と国交を正常化しており、これを北朝鮮は中国の裏切りと見なしているのです。

—北朝鮮の立場に立って見ると周囲は敵だらけ。核で自衛する必要があるというわけですね。

宮本:その通りです。もともと他国に対する警戒心が強く、自主国防力を高めることを強調してきた国ですからね。

中国には頼らない

—金正恩委員長と中国の関係は、同氏が政権に就いた時からよくないですね。同委員長はいまだに中国を訪問していません。

宮本:「金正恩氏が2013年12月に張成沢氏を粛清して以降、関係が悪化した」という人がいますが、その前から関係は良くなかったですね。むしろ、関係がよくなかったから張氏を粛清できたという方が、説明がつくかもしれません。

さらにさかのぼれば、金正恩氏の父・金正日総書記の時代から中朝関係はそれほどよくなかったと言ってよいかもしれません。金正日総書記と中国の胡錦濤・国家主席の関係は首脳外交としては悪くなかったようですが、現場ではそれほどではなかったのです。たとえば、中国側が遼寧省丹東周辺を新たに開発して、交流を進めようとしたにもかかわらず、現場にいる北朝鮮側の反応は非常に冷たいものでした。

一般的に北朝鮮の人々は「利益を中国に持っていかれる」という不信感がありました。北朝鮮には中国人を信用できないという人たちが数多くいます。金正恩委員長はこうした一般の声にも影響を受けているのでしょう。

北朝鮮は毎年1月1日に政治方針を発表します。それを読むと、中国だけでなく様々な国と関係を強化するとうたっています。北朝鮮は、中国一国に頼ることなく、外交の水平線を広げることを目的としています。安全保障面でも経済面でも中国からは独立した立場なのです。核とミサイルの開発は、中国に頼らなくても独立を維持するためという考えからきているものです。経済面では、1970年代からそうでしたが、中東やアフリカ諸国など第三世界との交易関係を強めています。「北朝鮮は中国に頼っている」「中国は北朝鮮のパトロン」といった表現は、北朝鮮の政策を反映していません。

—北朝鮮は中朝貿易がなくても経済的にやっていけるのでしょうか?

宮本:北朝鮮の経済データが整っていないので、よく分かりません。しかし、北朝鮮はもともと貿易をしないで済むように経済政策を立ててきた国でした。だから、先進諸国が推進してきた自由貿易を前提に、北朝鮮の貿易を考えれば大きな誤解が生まれます。今でも、可能であれば貿易しなくても経済的にやっていけるように北朝鮮当局が望んでいることには変わりないと思います。

だから、中国が北朝鮮のパトロンになっているとの見方は当たっていないと思います。確かに国際価格よりもそうとう安い価格で中国が北朝鮮に提供している物資はあります。しかし、その逆もあるのです。

独立はカネに代えられない

—米中首脳会談後の米中に反発してミサイル実験の頻度を増した。北朝鮮はこのコストに耐えられるのでしょうか。北朝鮮の資金を枯渇させるべく、米国が挑発して北朝鮮に実験をさせているとの見方もあります。

宮本:外貨が必要にならない限り、資金的な問題はないと見ています。確かにコストはかかっているでしょうが、国内で賄える範囲なら大丈夫でしょう。北朝鮮は、鉄をはじめとする鉱物資源は豊富です。石油も少しは産出します。ミサイル実験に回すくらいの燃料はあるでしょう。人とその労力は問題なく国内で調達できます。

外貨が必要な部分もあるかもしれませんが、そもそも「国の独立・存亡がかかっている」と考えているのですから、財政に大きな負担となっても核兵器とミサイルの開発を続けるでしょう。

ただ、北朝鮮に対する対話や制裁が不要と言っているのではありません。対話で解決の糸口を探ることは、北朝鮮の緊張を下げることに役立つでしょう。また、制裁を受けることで北朝鮮にとって経済的な負担が大きくなるのは間違いありません。ですから、北朝鮮の軍事力を削ぐためにも制裁はますます必要なのです。

米本土に届かないミサイルを実戦配備する意味

—度重なるミサイル実験を振り返って、開発面や技術面で注目すべきことはありますか。

宮本:米国本土まで射程が届かない「北極星」を実戦配備すると明言したことです。

北朝鮮は今、2種類のミサイルを別々のチームが担当し、競い合うように開発しています。一つは「火星」、もう一つは「北極星」です。火星は現在は液体燃料を使用。発射台から直接発射する「ホットローンチ」方式を採用しています。液体燃料なので実戦使用では少々難があるのですが、推力に優れています。

これに対して北極星は固形燃料と「コールドローンチ」を採用するものです。コールドローンチは潜水艦発射型ミサイルでよく使用される方式。圧縮ガスを使い、ミサイルをいったん空中に押し上げた後、ロケットエンジンに点火します。こちらは固形燃料なので実戦での使用は容易。ですが、推力では劣る。北極星2型の現在の射程はハワイやアラスカにとどまると北朝鮮は公表しています。

それでも金正恩委員長はこれを大量生産し地上に実戦配備することを明らかにしました。この意図に私は注目しています。「北極星2型でも抑止力になる」と判断したか、抑止力としては不十分でも「当面の処置」として配備すると判断した、のいずれかと考えられるからです。

北極星2型はニューヨークやワシントンには届きません。したがって米国が北極星2型を脅威とは見なすとは限りません。中心部を守るために地方を切り捨てる--歴史を振り返れば、国家がこうした冷酷さは示す例をいくつも発見することができます。米国が脅威と認識しない核ミサイルは抑止力になりません。抑止力が成立するかは米国の認識しだいです。

—北極星を潜水艦に搭載することはありませんか。米国に気付かれないように太平洋に出て行く。そうすれば、射程距離の短さを補うことができます。

宮本:北朝鮮は核を搭載して潜行作戦を展開できる潜水艦を持っていません。これには燃料の補給がいらず、水面に浮上する必要がほとんどない原子力潜水艦が必要です。水上に出る回数が多いと米国側に場所を探知されてしまいます。

—中国が原子力潜水艦を北朝鮮に提供することはありませんか。

宮本:それはないでしょう。

—ハワイに寄港する米原子力空母を北極星で狙うことはあり得ないでしょうか。原子力空母が破壊されれば、巨大な原子力発電所が爆発し放射能漏れを起こすのと同様の被害が生じかねません。こうした脅威を作るだけでも、抑止力となる。

宮本:ハワイに停泊する原子力空母を弾道ミサイルで狙うのは、目をつぶって針の穴に糸を通すような行為です。そうとうに困難なのではないでしょうか。

それに、すでに核兵器を保有しているならば、原子力空母だけを狙うのはあまり意味がありません。核兵器は、ほとんど瞬時に、一つ以上の都市を壊滅させて、何十、何百万という犠牲者を出すことができる大量破壊兵器なのです。核兵器の脅威は、放射能よりも、その驚異的な熱と爆風などによる破壊力なのです。そのような兵器を原子力空母の攻撃のために使うのは無駄なことです。

韓国では「4月危機説」が流布していた

—北朝鮮のミサイル開発は日本にとってはどの程度の脅威に成長しているのでしょう。4月29日 にミサイル実験があった時、東京の地下鉄が止まりました。一方、ソウルの地下鉄は通常通り運転していた。日本は考えすぎだ、という意見があります。

宮本:北朝鮮のミサイルは日本にとって、すでに十分な脅威です。

東京の地下鉄を止めたのは、北朝鮮の核攻撃を想定した練習だった--と考えるとそれほどおかしなことではないと思います。核の爆発が起こると、その後、非常に強い電磁波が生じて、電子機器が急に使用できなくなることが想定されます。地下シェルターとしての地下鉄の役割を考えれば、2次災害を防ぐために地下鉄を止めておくことは必要です。もちろん、実際に、地下鉄を止めたのは、そこまで考えてのことかは分かりません。

—そうだとすると、韓国はなぜ落ち着いていたのでしょう。

宮本:韓国政府が「4月危機」を否定していたことが要因の一つと考えられます。米国のレックス・ティラーソン国務長官が3月17日 に、オバマ政権が取ってきた「戦略的忍耐は終わった」と明言しました。「あらゆる選択肢を検討している」 とも発言し、先制攻撃を排除しない意向であることも示唆しました。これに伴い米国が北朝鮮を攻撃する可能性が一挙に高まりました。そして、「4月に米国が北朝鮮を攻撃する」という懸念が韓国のネットでも流布しました。それを韓国政府は、「根拠がない」といって、打ち消しにかかっていました。

—韓国の国民は政府をかなり信用しているわけですね。

信用しているかどうかは分かりませんが、たいていの人は、安心できる情報があればそれに飛びつくほど弱いものです。そして、何もしなくていいための言い訳とするのです。

北朝鮮の核・ミサイル保有がうながす韓国の核武装論

—次の核実験がいつ行なわれるか、不安が高まっています。

宮本:いつかは行なわれるでしょうね。でも、いつかは分かりません。何かしらの記念日に合わせて実施するという見方がありますが、実例は過去に1度しかありません。2016年9月9日 の建国記念日に5回目の核実験をした時だけです。

そもそも、核実験と政治的意図を結びつけて考える必要はないのです。「核の開発に成功した=抑止力を保有した」ことさえ示せば十分なのですから。したがって2006年に最初の核実験に成功して以降の実験は、技術力を高めることと、実戦で使用できる核兵器があることを内外に示すことに意味があると思います。記念日に合わせる必要はありません。

—次の核実験が行なわれたら、米中をはじめとする周辺国はどのように反応するでしょう。

宮本:中国の制裁に効果がないと米国は認識すると思います。

—そうなると、米国が単独で行動することになる。

宮本:その時、対話の道を取るのか、軍事行動を選択するのか、それは分かりません。

仮に対話の道を選ぶと、北朝鮮が少なくとも当分の間、核兵器を保有することを前提として、その条件を話し合うことになります。日本や韓国にとっては最悪です。受け入れることはできないでしょう。

—北朝鮮はかつて、「朝鮮戦争を終結させる米朝平和条約に米国が同意するならば、核兵器を放棄する」と言っていました。これに沿った合意はもうあり得ないわけですか。

宮本:北朝鮮では、その案をすでに言わなくなっています。北朝鮮では、金正日総書記が死亡して以降、「核大国」となることをスローガンとし、「核保有国」であることを憲法に明記しました。金正日総書記の死去は、むしろ核問題の解決を困難にすることになりました。

さらに、2013年に3回目の核実験を実施すると、「核を取り引きの道具にしてはならない」と方針を改めています。核兵器の放棄を条件に、北朝鮮が平和条約や不可侵条約を締結する可能性は、もうほとんどないといえます。

—そうなると、どのような対話が行われる可能性があるでしょう。

宮本:北朝鮮側の目的としては、米国を標的としないことを条件に、北朝鮮の核保有を認めさせる。在韓米軍は撤退させる。というところでしょうか。もし、在韓米軍が撤退すれば、THAAD (地上配備型ミサイル迎撃システム)も当然撤去することになります。これは、米国が韓国を見捨てるということです。

同様に、日本も実質的に見捨てられることになりかねません。北朝鮮が日本を攻撃の標的としているのに、米国が北朝鮮と戦わないのであれば、日米同盟の破綻ということになる可能性もあるのです。

—そうなると、日本と韓国で核武装論が盛り上がることにつながりませんか。

宮本:当然、そうなるでしょう。それが自然だと思います。

韓国のある世論調査では、核武装に「賛成」との回答が60%以上に達しています。ただし実現するのは難しい。核実験をする場所も非常に限られてきます。

日本でも議論が起こるでしょう。何もしないで力の空白を作れば、それこそ北朝鮮からの攻撃を誘発して、戦争が起こる可能性を高めることになります。ただ、日本の場合には、在日米軍が駐屯する限り、独自の核抑止力よりも日米同盟の再構築で乗り切ることになると思います。

韓国は自主防衛力を強化へ

—文在寅(ムン・ジェイン)政権は北朝鮮にどのような方針で望むでしょう。

宮本:北朝鮮の核・ミサイル開発を脅威と認識している点は、保守の朴槿恵政権と変わりません。

加えて、安全保障面では、自主国防力を強化する方向に向かうと思います。韓国の進歩派は民族主義が強く、反米もしくは離米の考えが強いので、米韓同盟に不信感を抱く傾向が強いのです。このため、自主国防を望みます。金大中、盧武鉉の進歩派政権はいずれも国防費を増額しました。

仮に核武装という案が出た場合、保守派よりも、進歩派である文政権の方が積極的になることが考えられます。

ただし、文政権は北朝鮮との交流も進めていくと思います。民族主義が強い韓国の進歩派にとって、自主国防力を高めることと、同じ民族である北朝鮮との交流を進めることは矛盾しません。北朝鮮も同じく民族主義が強いので、核兵器を開発して自主国防力を高めることと、同じ民族である韓国と交流することは矛盾しないのです。

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