『「第2次朝鮮戦争」を前に日米を裏切る韓国 文在寅政権は早くも北朝鮮に引きずり回され始めた』(6/5日経ビジネスオンライン 鈴置高史)について

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6/6日経朝刊に依れば、「安倍首相は日経主催の<アジアの未来>の中で、『一帯一路に協力姿勢 公正さ条件 日本企業の参画、妨げず』」と表明したようです。これに対し政治部次長の吉野直也氏は次のようにコメント。日中関係改善へメッセージ 首相、アジア投資銀は慎重 

安倍晋三首相が中国主導の広域経済圏構想「一帯一路」について協力姿勢に転じたのは、停滞する日中関係改善へのメッセージにほかならない。北朝鮮問題やトランプ米政権の誕生に伴う北東アジア情勢の変化が背景にあるが、同構想を無原則に認めるわけではない。「一帯一路」構想を資金面から支えるアジアインフラ投資銀行(AIIB)加盟にはなお慎重だ。

晩さん会で演説する安倍首相(5日、東京都千代田区)

今回の首相発言の要諦は「一帯一路」構想を入り口から否定するわけではないという点だ。これまで安倍政権は構想に否定的と受け止められていた。少なくとも中国側はそう思っていた。日本側が構想への条件や注文に傾斜していたためだ。今回、まず構想を前向きに評価、そのうえで条件や注文をつけた。中国側の印象は変わった。

首相の演説を聞いた中国政府高官は「基本的に前向きなメッセージだったと理解し、歓迎する」と述べた。

この時期の首相発言は来年の政治日程からの逆算に基づく。今年と来年は日中にとって節目の年。今年は日中国交正常化45周年、来年は日中平和友好条約締結40周年に当たる。来年はとりわけ重要だ。

日本政府は7月に開く20カ国・地域(G20)首脳会議を利用して首相と中国の習近平国家主席が会談、その後、中断している日中韓首脳会談の早期開催を描く。

この日中関係改善のシナリオを円滑に進めるための布石として「一帯一路」構想の協力姿勢を持ち出した。日中関係改善は北東アジアの安全保障環境とも連動する。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮問題だ。

日米韓で圧力強化を申し合わせ、国連の声明で非難したところで、北朝鮮が蛮行を改める兆しはない。北朝鮮が貿易のほとんどを依存する中国が本気で説得しない限り、北朝鮮には響かない。

もう一つは米国だ。環太平洋経済連携協定(TPP)を推進したオバマ前政権は「一帯一路」構想をTPPに対抗する枠組みととらえ、敵視した。安倍政権もオバマ前政権と足並みをそろえたが、その歯止めはなくなった。

むしろ「米国第一」主義を掲げるトランプ大統領が安全保障の原則などを無視して突然、中国との危うい「取引」に出かねないとの懸念がある。日本が中国と距離を詰めるのは米中間に埋没しないための「保険」の意味合いもある。

中国側にも首相の協力姿勢は、関係改善に踏み出しやすい環境をつくる。秋の共産党大会で習主席は2期目の人事を決める。この人事で政権基盤をさらに強固にしたい。その前に日米などとの大きな摩擦でエネルギーを費やす事態は避けたいのが本音だ。

習主席には首相とトランプ氏の蜜月関係が一種の「圧力」にも映っている。日中関係改善は、中国を標的にした日米同盟関係の深化という大義を形骸化させることにもつながる。ただし、日中がこのまま一直線に改善に向かうわけではない。

首相が「一帯一路」構想に協力姿勢を示したといっても、日本政府にその具体策があるわけではない。AIIB加盟に慎重なのは、その一例だ。譲れない一線もある。中国による沖縄県・尖閣諸島付近の挑発は看過できない。南シナ海で領有権を主張し、人工島を造成している行為も容認できない。

北朝鮮問題にしても中国が動かず、北朝鮮が核実験やミサイル発射をやめなければ、日米と中朝、これにロシアが加わり、にらみ合う展開となる。日中関係改善への道は平たんではない。>

まあ、リップサービスの部分もあると思いますが。日本企業が「一帯一路」にどれだけ魅力を感じるかでしょうけど。$の海外流出規制をし、日本人人質を取り、先日は7人目を処刑したような国に投資するかどうかです。それを見据えて発言したのかも。勿論米国とは擦り合わせ済でしょう。AIIBに参加しないのは賛成です。6/5宮崎正弘氏のメルマガに依れば、「一帯一路」は閑古鳥が鳴いているそうです。魅力は少ないでしょう。

http://melma.com/backnumber_45206_6538623/

本記事に依れば、鈴置氏は「早ければ6月末、遅くとも8月末までに北朝鮮への攻撃を開始するとの観測が高まっています。」と述べています。在韓米軍は文在寅政権が裏切ることが予想されるため当初は使わず、空母や日本、グアム、米本土からの攻撃になるという見立てです。米国は中露には相談すると反対されるため、相談せず一気に攻撃すると思います。日本にはロジの問題があるので、連絡を取り合っていると思いますが、韓国は聾桟敷に置かれている状態でしょう。

朝鮮半島では、中国の皇帝の使いを迎えるために、1536年(李氏朝鮮時代)に迎恩門を造りました。日本が日清戦争に勝利して、やっと中国の属国の立場から独立でき、1897年に独立門が立てられました。捏造された歴史しか教わらない韓国人は独立門を「日本からの独立」と勘違いしているそうで、哀れとしか言いようがありません。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%8E%E6%81%A9%E9%96%80

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AC%E7%AB%8B%E9%96%80

日本は『非韓六原則=助けない、教えない、関わらない、観ない、行かない、買わない』で行くべきです。6/6NHK朝7時のニュースで韓国デビューした日本人若手芸能人を採り上げていました。母親が関西弁でしたので、韓国に親和性があるのかもしれませんが、延々と続けて報道する姿勢に疑問を感じました。そんなに長時間使って報道する価値があるのかと。まあ、韓国が孤立しているので、日本人の嫌韓感情を和らげようと左翼・リベラルが判断したのでしょうけど、こんな番組を見せられれば見せられるほど嫌韓は進んでいくでしょう。NHKに対する信頼も薄れて行くというのが分かっていません。左翼・リベラルはアナクロ、ガラパゴスという自分の立ち位置が分かっていません。長い目で見れば滅びるだけです。反日、二重基準、ご都合主義が見えてきていますので。

記事

カール・ビンソン、ロナルド・レーガンに続き、「北朝鮮包囲」に加わる原子力空母ニミッツ。米国による北朝鮮攻撃が実行される時、文在寅政権はどう動くのか(写真は2013年、米韓合同演習に参加した時のもの。写真:AP/アフロ)

前回から読む)

北朝鮮が文在寅(ムン・ジェイン)政権をたぐり寄せ始めた。

突然「西側」から抜けた

—「文在寅の韓国」はどこに行くのでしょう。米国との同盟を続けるのか、中国を頼るのか、あるいは北朝鮮と組むつもりなのか……。

鈴置:「つもり」だけで言うなら、北朝鮮との関係を一気に改善し、「民族和合」を基に周辺国家に堂々と対することができる国を作る「つもり」でしょう。

これは多くの韓国人の描く国の理想像でもあります。ただ現実には、韓国は周辺国家にますます引きずり回される国となりました。まず、北朝鮮に頭が上がらなくなったのです。

国連安全保障理事会は5月22日、前日の北朝鮮の弾道ミサイル発射に対し「強く非難する」との報道声明を発表しました。

日本、米国、英国、フランスなど西側各国はそれに加えて「さらなる対北制裁を実行すべきだ」と表明しました。ところが韓国は沈黙を貫きました。これまでは各国と足並みをそろえていたのに、突然、変身したのです。

韓国各紙は「裏切り」に懸念を表明しました。中央日報のシム・ジェウNY特派員は「駐国連韓国代表部の沈黙」(5月26日、日本語版)で以下にように書きました。

  • 北朝鮮の挑発の度に韓国は米日大使とともに記者会見を行い、強力な追加制裁を要求してきた。しかし、この日(5月23日)の韓国代表部は突然姿を見せずに沈黙を貫いた。
  • 一部では制裁より対話に比重を置いている新政府が立ち上がってから顔色を伺っているのではないかという指摘が出た。

朝鮮日報も「安保理、対北制裁に声を強めるのに……韓国は沈黙」(5月24日、韓国語版)で「突然の沈黙」に疑念を呈しました。

人権決議不参加も文在寅

—韓国にとっても北朝鮮の核・ミサイルは脅威です。なぜ、日本や米国を裏切るのでしょうか。

鈴置:韓国が北朝鮮に「NO」が言えない国になったからです。文在寅政権は北朝鮮との関係改善を公約に掲げ誕生しました。

北朝鮮はこれに付け込み「言うことを聞かないと、対話してやらないぞ」と脅せるようになったのです。

対北制裁に関して言えば、韓国は安保理決議以上の厳しい制裁には言及できなくなったということです。いずれ、安保理による対北制裁決議に加わらなくなる可能性もあります。

2007年、日本を含む西側が主導した国連の北朝鮮人権決議案への投票で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権(2003-2008年)は棄権しました。その棄権を推進した1人が当時、同政権で秘書室長などの要職を務めていた文在寅氏です。

対話を哀願する左派政権

文在寅大統領も「NOと言えない」のが明らかになったのは政権が発足して4日後の5月14日でした。この日、北朝鮮は大統領の就任後、初めてとなる弾道ミサイルを撃ちました。

文在寅大統領は「強く糾弾する」と北朝鮮を非難しながらも「対話路線は変えない」と語りました。そのうえ「ミサイル発射をする限り対話しない」つまり「ミサイル発射を辞めたら対話する」とも表明してしまいました。(「北朝鮮のミサイル発射が増幅する米韓の不協和音」参照)。

こんなことを言えば「よほど対話してほしいのだな」と北朝鮮から足元を見られてしまいます。さらには「俺を怒らせるなよ。対話してやらないぞ」と脅されてしまいます。

南北関係の改善が始まらないと、文在寅政権は一部の国民から「公約は空手形だった」と批判されるでしょう。保守派からも「ほら見ろ。関係改善など理想論じゃないか」と馬鹿にされてしまう……。一方、北朝鮮は対話などしなくても困らない。

北朝鮮にとって文在寅政権の登場は干天の慈雨でした。世界中から「核を捨てろ」と圧迫される時に「対話を哀願してくる」ありがたい政権が南に発足したのです。

中国にも譲歩を開始

—「文在寅の韓国」を米国が警戒するわけですね。

鈴置:朴槿恵(パク・クネ)政権の米中二股外交に米国は手を焼きました。その「離米従中」に今度は「親北」も加わったのです。米国は北朝鮮だけではなく、韓国も潜在的な仮想敵と見なしていると思われます。

—文在寅政権は中国にも「NO」と言いません。

鈴置:5月19日に大統領特使として習近平主席と会った李海瓚(イ・ヘチャン)元首相は大きく譲歩しました。

朴槿恵政権が「中国に害を与えるものではない」と主張していたTHAAD(地上配備型ミサイル防衛システム)について「中国の憂慮を理解する」と述べたうえ、配備見直しに関する協議まで申し出たのです(「文在寅政権は『五面楚歌』から脱出できるか」参照)。

—なぜ中国に対し、そんなに弱腰なのでしょうか。

鈴置:文在寅政権は反米政権です。米国の神経を逆なでする数多くの公約を掲げて当選しました。米国と敵対する以上、中国に傾かざるを得ないのです。

  • 米国が神経を尖らす文在寅の「離米従中親北」公約 ・早期の南北首脳会談 ・在韓米軍へのTHAAD配備の見直し ・開城工業団地と金剛山観光の再開 ・戦時作戦統制権の返還 ・日韓慰安婦合意の破棄または再交渉

「香港扱い」された韓国

—でも、普通の韓国人までもが「従中」し、例えばTHAAD撤去に賛成するでしょうか。

鈴置:普通の人こそが「従中」なのです。李海瓚・元首相の訪中時に「香港並み事件」が起きました。

特使は大統領の名代ですから、普通は習近平主席と同じ大きさの椅子に小机を挟んで向き合って座ります。実際、過去の特使にはそうした席が用意されました。

ところが今回、李海瓚特使に与えられたのは「対等の席」ではなく、習近平主席とは離れた場所の「下座」でした。

朝鮮日報の「中国、特使団に香港行政長官級の低い待遇 首脳会談も確答せず」(5月20日、韓国語版)の写真を見ると、それを確認できます。

—「中国の一部」に扱われて、韓国人は怒ったでしょうね。

鈴置:話はここからが興味深いのです。確かに「香港扱い」に各紙は怒りました。でも「そんな中国の言うことをついつい聞いてしまう自分たち」であることを認めもしたのです。

中央日報の社説「国益と自尊を優先する堂々とした対中外交を展開せよ」(5月25日、韓国語版)には、以下のようなくだりがありました。

  • 中国の態度に懸念を覚える。習近平主席が上席に座り、我が大統領の特使は下座に座らせるという儀典に対する疑念を抱く我々としては、韓国を馴致(じゅんち)しようとの意図が中国にあるのではないかとの思いを禁じ得ないのだ。

蘇る冊封体制

—韓国人が「馴致」――飼いならされなければいいだけの話でしょう。

鈴置:そこがポイントです。中国がどう出てこようと「馴致」されなければいいと日本人は思います。でも中国人に上から目線で接せられると、韓国人はごく自然に「馴致」されてしまう。だから「馴致しないで」と社説で中国に頼む、奇妙な光景が出現するのです。

宗主国と朝貢国の関係――文明の中心地たる中国が周辺の遅れた国々を「馴致」するという世界観――から、中国も韓国も脱していないことがよく分かります。

中国は韓国人の心情をよく見抜いていて命令する時は、昔の宗属関係を思い出させたうえで言い渡すのです。すると韓国人も自分たちの生命がかかったTHAADの問題でさえ、中国の顔色を見てしまう。

なお、中央日報の日本語版では、「馴致」は宗属関係を感じさせない「懐柔」という単語に訳されています。

米国も対韓威嚇に本腰

—では「文在寅の韓国」は中国と北朝鮮に引きずられ、米国からどんどん離れていくのですか。

鈴置:米国も韓国を威嚇し始めました。米国の武器は「同盟打ち切り」です。米国の朝鮮半島専門家、スナイダー(Scott Snyder)外交問題評議会(CFR)シニア・フェローがNIKKEI Asian Reviewに「Trump-Moon friction points to watch out for」(5月18日)を書きました。

見出しの「トランプと文の摩擦は警戒を要する」が示す通り、今後予想される米韓の葛藤を分析した記事です。

スナイダー・フェローは「文政権は(トランプ政権が反対する)早期の南北交渉に乗り出し(北朝鮮へのドル送金パイプとなっている)開城工業団地を再開しそうだ」と書いた後、次のように記しました。

  • A coordinated strategy will be essential: Conflict here would strain the alliance and drain American congressional and public support for South Korea.

訳せば以下です。

  • 戦略的な協調が重要だ。米韓の対立は同盟を脅かし、米国の議会と世論による韓国への支持に冷や水を浴びせるであろう。

「韓国は中国の一部だ」

—「同盟を打ち切るぞ」ですね。

鈴置:米議会の重鎮もはっきりと韓国に申し渡しました。中央日報が「『THAADは米韓同盟による、同盟のための決定だ』と米議員らは韓民求(ハン・ミング)国防長官に語った」(5月29日、韓国語版)でそう報じました。

「米議員」とは訪韓した上院外交委員会・アジア太平洋小委員会のガードナー(Cory Gardner)委員長です。

5月29日、韓民求・国防長官に「THAADは米韓同盟による、同盟のための決定だ」と語りました。THAADは同盟の象徴だ。その配備を文在寅政権が見直すというなら同盟を打ち切るぞ、とクギを刺したのです。

トランプ(Donald Trump)大統領自身が「韓国は歴史的に中国の一部だった」と公然と語り、韓国を切り捨て中国に譲り渡してもよいと言い出しています(「『韓国は中国の一部だった』と言うトランプ」参照)。

米朝は「第2次朝鮮戦争」の瀬戸際にあります。開戦となれば北朝鮮は韓国、日本、米国をミサイルなどで攻撃します。北朝鮮は核弾頭を搭載したミサイルも使うと宣言しています。

そんな非常時に、文在寅政権はTHAAD配備を見直すとの公約を掲げたまま。米国が「同盟を打ち切る」と言い出すのは当然です。

米韓同盟はいつまで持つのか分からない、という認識が米国の専門家の間に次第に広がっています。米国の「同盟打ち切り」は脅しではなく本気なのです。

詭弁で誤魔化す

—文在寅政権はどう対応するのでしょう?

鈴置:問題を先送りするつもりでしょう。5月31日、米上院・民主党院内幹事のダービン(Dick Durbin)議員から「THAADに関する立場」を聞かれた文在寅大統領は以下のように応えています。

中央日報の「文大統領、『THAAD真相調査の支持は完全に国内的措置』」(5月31日、韓国語版)から、発言を引用します。

手続き上の正統性を踏まなければならない。まず(導入に関する)環境影響評価を経ねばならず、議会でも十分な議論がなされる必要がある。これは米国でも全く同じである。

過去の政権の決定ではこの2つのプロセスが十分ではなかった。時間がもう少しかかるだろうが、米国が理解してくれると考える。

「配備見直し」の公約は取り下げたくない。しかし、見直しに踏み切れば米国から見捨てられてしまう。そこで環境影響評価で時間を稼げばよいと考えたのでしょう。

—「米国も同じ。だから理解してくれる」のでしょうか。

鈴置:全くの詭弁です。北朝鮮の核ミサイルが降ってくるかもしれない時に、環境影響評価に時間をかけ、議会に諮ってから防衛兵器を導入するなどということを米国はしません。現に、アラスカやカリフォルニアに実戦配備する迎撃ミサイルの数を一気に増やしました。

文在寅政権としては、へ理屈をこね、その間に状況が変わるのを待つしかないのです。米国側も大統領の詭弁を聞いて唖然としたと思います。が「今すぐにTHAADを撤去せよ」と言われなければ「同盟を打ち切る」とは言い出さない。

巡航ミサイルは600発

—「状況が変わる」なんてことがありますか?

鈴置:北朝鮮の核問題が解決すれば、韓国は米国に対し「THAADを撤去してほしい」と言いやすくなります。対北用ということで緊急配備されたのですから。

トランプ政権は米国の軍事的圧力と中国の経済的な圧力で北朝鮮に核を放棄させるつもりです。が、いつまでも待つつもりはありません。早ければ6月末、遅くとも8月末までに北朝鮮への攻撃を開始するとの観測が高まっています。

対北攻撃は航空母艦を3-4隻、ことによれば5-6隻使い、空軍や海兵隊の爆撃機も可能な限り出撃する見込みです。朝鮮半島周辺海域から600発の巡航ミサイルを撃ち、米本土からも大陸間弾道弾(ICBM)を発射する構えです。

「第2次朝鮮戦争」が始まれば、北朝鮮の軍事施設はほぼ完ぺきに破壊されます。結果的に韓国もTHAADで米中板挟みに悩む必要はなくなります。

先制攻撃なら北に言いつける

—「第2次朝鮮戦争」が起きたら、韓国はどうするのでしょうか。

鈴置:文在寅大統領は「米朝の間に立って止める」と宣言しています。選挙戦の最中に「米国が軍事行動を実施しかけたら、大統領としてどう動くか」との質問に、こう答えています(「米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国」参照)。

  • まず、米国の大統領に電話し、我々との同意がない米国の一方的な先制攻撃は認めないことを知らせ、留保させる。次に、全軍に非常命令を下し、国家非常体制を稼働する。
  • ホットラインを初めとする複数のチャネルを通じ、北朝鮮に対し米国の先制打撃の口実となるような挑発を即刻中断するように要請する。その過程では中国とも協調する。

—「先制攻撃されるぞと、北に言いつけるつもりか」と問題になった発言ですね。

鈴置:そうです。米国はそんな韓国に攻撃を事前には教えないと専門家は口をそろえます。朴槿恵政権(2013―2017年)当時も「事前通告はない」と見られていました。その頃は、北朝鮮ではなく中国にたれ込む、との懸念からでしたが。

—米国は北朝鮮を攻撃する際、韓国の基地は使わないのですか?

鈴置:少なくとも初めの一撃には使用しない模様です。韓国に情報が漏れますから。日本やグアムの基地よりも、烏山(オサン)など在韓米空軍基地を使った方が敵地に近い分だけ効率はいいのですが。

「中立化」を宣言?

—結局、「誰にもNOを言えない韓国」は戦争を止められないということですね。

鈴置:もちろんです。第2次朝鮮戦争は「米国・日本と北朝鮮の戦い」なのです。韓国には北朝鮮の核武装を止めるために戦争する覚悟はないのです。

保守派の黄教安(ファン・ギョアン)首相が大統領代行を務めていた時でさえ、米国の先制攻撃を支持しなかったではありませんか、日本とは対照的に(「米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国」参照)。

とは言え、戦争になれば韓国も巻き込まれます。米国は地上戦はしないと言っていますが、北朝鮮はミサイルや長距離砲、ロケットで日本や韓国を攻撃します。

文在寅政権はこれを防ぐため「中立化」を宣言するかもしれません。北朝鮮に対し「韓国は参戦しないし在韓米軍基地も使わせない。その代わりに韓国への攻撃はしないでほしい」と持ちかけるわけです。

中国の歓心を買う文在寅

米国は「第2次朝鮮戦争」が終結するまでは少なくとも、韓国の裏切りを許しません。6月1日、訪韓中のダービン議員が以下のように語りました。聯合ニュースの「『韓国がTHAADを望まないなら他で使う』と大統領に伝えた」(6月1日、韓国語版)から引用します。

  • 「米国は困難な予算状況に直面し、多くの事業を削減している。韓国がTHAADを望まないなら、9億2300万ドル(THAAD配置・運用費用)は他の場所で使う」と文大統領に伝えた。
  • (韓国)政府の一部の人が「THAADは主に在韓米軍を保護するもの」との主張を繰り広げていることに懸念する。この2万8500人の米軍兵士は韓国の安全のために命をかけている。すべての韓国民と同様に彼らも守られなければならない。

「THAAD配備見直し」の公約を降ろさない文在寅政権への“最後通牒”です。ダービン議員の“最後通牒”を青瓦台(大統領府)は明らかにしていませんでした。米韓関係が際どい状況にあると国民に知られたくなかったのでしょう。

6月2日には朝鮮日報が「『文在寅政権の裏切り』に米国が怒る」と報じました。朝鮮日報の見出しは「米CNBC『THAAD調査は中国の歓心を買う文大大統領の試み』」(韓国語版)です。

大統領選挙中、米軍がTHAADの部材を追加して韓国に搬入しました。韓国メディアもそれを報じていたのですが、5月30日になって突然、文在寅大統領は報告が上がっていなかったと激怒、経緯を調査するよう命じました。

「文在寅政権は未報告を問題化することでTHAAD配備を拒否するつもりだ」と米国側は疑い始めたのです。「これから米国のムチが降ってくる」と韓国人は身をすくめています。

(次回に続く)

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