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5/20日経ビジネスオンライン 福島香織 『習近平の知識人狩り、希望を粛清 良心的知識人を排した先は、悪夢しかない』記事について

習近平は毛沢東を尊敬し、マネをしていると言われていますが、本記事は文化大革命の再来かもしれません。元々毛は文革を政敵倒しの名目に使ったわけですが、知識人もこの網から逃れることはできず、文豪老舎は入水自殺します。実際は、紅衛兵に殺されたも同然でした。習も同じように知識人を目の敵にしています。一党独裁の弊害です。物事の道理が分かる人間=知識人としたら共産党政権にとってこんな怖いことはありません。共産党統治の正統性は否定されるでしょうから。日本共産党だって政権を取ったとしたら中国と同じことをするでしょう。何せ中国は三権分立でなく、為政者の意のままに動かせる国で、反対する者には厳しい弾圧をします。

中国共産党に操作されている政治家(二階とか翁長等親中派議員)や財界(経団連)、マスメデイア(サンケイを除く媒体全部)はこういう状況を知っていて日本国民を誤導しようとしています。本記事を読めば共産党支配の恐ろしさが分かるハズです。選挙のときに、共産党や社民党、民主党左派には入れないことです。またメデイアの洗脳から脱し、保守派の活動を支援して戴きたいと思っています。

記事

中国の人権状況が急速に悪化している。多くの人が、冤罪の言いがかりであると分かっているにもかかわらず、このほど人権派弁護士の浦志強がついに起訴された。その罪名は、民族の仇恨を扇動した罪、という。民族の仇恨とはなんだろう? 4月には改革派ジャーナリスト 高瑜が国家機密漏洩罪で懲役7年の判決を受けた。何が国家機密漏洩だというのだろう。昨年9月には、ウイグル族学者のイリハム・トフティが国家分裂罪で無期懲役判決をうけ、上訴するも、そのまま罪が確定してしまった。誰が国家を分裂させようというのだろうか。

 彼らはみな中国の敵ではなく、暗黒に見える中国人権状況の未来をほのかに照らす小さな星のような人物たちだった。決して急進的ではなく、体制内にも、彼らの主張に賛同する官僚や政治家が大勢おり、現体制を覆すのではなく、むしろ支えて、良い方向に転換させていこうとしてきた、体制内の改革派人権派知識人である。こういった良心的知識人がいるからこそ、真っ暗に見える中国の未来にもかすかな希望があるのだと思い直すことができた。ところが、今やこの体制内にいる、良心的な知識人を習近平政権は「反動知識分子」と呼び、粛清の対象としている。

深刻にして悪辣な「言いがかり罪」

 浦志強が正式に逮捕されたのは昨年の6月30日。この時の逮捕容疑は、いわゆる「騒動挑発罪(言いがかり罪とも訳す)」と「個人情報の不正取得」だった。昨年5月3日、天安門事件(1989年)に関する非公開の私的勉強会に出席し、5月6日に身柄を拘束された。この勉強会に出席したことで同じ時期に身柄拘束された徐友漁ら4人の知識人たちはその後釈放されたが、彼だけが、そのまま正式逮捕され、そして約1年たった今年5月15日に正式起訴が発表された。この時、起訴状に書かれた罪名は「民族の仇恨を扇動した罪」および「騒動挑発罪」。起訴状には、「被告人浦志強はネットを利用して、前後して何度も微博(ツイッターに似たSNS)で、民族の仇恨を扇動。公然と他人を侮辱するなど、その状況は深刻にして悪辣であり、社会秩序を破壊するものとして、刑事責任が問われるべきである」とされた。

では浦志強が微博を通じて煽ったという民族の仇恨とは何なのか。

 香港紙明報によれば、検察側は、浦志強が発信した30あまりの微博の中に「新疆は中国のものだが、中国は植民地のように扱ったり、征服者・掠奪者となってはならない。…相手を敵とみなすのは誤った国策である」「昆明事件(2014年、昆明鉄道駅でウイグル族グループが起こした無差別殺人、29人の無関係の旅客が殺害された)は非常に血なまぐさく、犯人の罪は非常に深い。新疆独立派がテロの恐怖を生んでいるという言い方は、しかし、結果であって原因ではない。きわめて凄惨で、結果は堪えられないものだが、新疆独立派の残虐さに対して、あなたに責任がないというのであれば、私は不満である」といった発言を民族の仇恨を扇動したものとして、問題視しているようである。また「公然と他人を侮辱する」が指すのは、毛沢東の毛新宇に関する議論や、山西省の人民代表(国会議員に相当)申紀蘭が全人代制度が始まった1954年から60年以上も人民代表を続けており、しかも一度も全人代決議において反対票を投じたことがないことなどを指摘した発言のようである。

拷問反対の思想家は、都合が悪い

 浦志強は、弱者の立場にたって人権や自由のために戦う弁護士として中国国内でも評価され、2012年暮れには「南方人物週刊」や「新週刊」などの雑誌が中国社会に影響を与えた「年度人物」として取り上げた。2014年から、中国共産党政治の悪習であった労働教養所が廃止になったのも、その違法性を訴えてきた彼らの地道な活動の成果とポジティブに受け取られていた。当然、国際社会でも注目され、米フォーリンポリシー誌も「百人の思想家」に選んでいる。

 今回、彼が起訴された本当の理由は、おそらく起訴状には書かれていない。彼が習近平政権に都合の悪い人物とみなされたに過ぎない。おそらくは中央規律検査委が司法の外で行う「双規」(共産党幹部に対して司法機関より前に紀律検査委として取り調べを行う制度)の廃止を目指して活動を開始したことが理由だと見られている。2013年に双規の取り調べ中に拷問を受け、3人の官僚が死亡したことで、「双規」が単なる党内調査ではなく、時に政敵に対するリンチが行われ、法治を標榜する国であってはならない制度であることは誰の目にも明らかになっていた。習近平政権の「反腐敗キャンペーン」と言う名の粛清の嵐が吹き荒れる中、多くの地方官僚たちにとって「双規」中の拷問は、明日は我が身の危機でもあり、浦志強の活動に対しては党内でも期待が高まっていたという。

 しかし、双規制度にケチをつけるということは、一党独裁の根幹を揺るがすことでもある。一党独裁の根幹とは、党の掟・党規が司法、憲法を含めて法の上に立つという了解であり、党幹部を裁くのは党中央だけである、というルールである。

 この党幹部を裁くのは党中央だけ、というルールは、習近平政権になってから、さらに党幹部を裁くのは習近平と王岐山である、に変わってきている。つまり、浦志強の「双規撤廃」への活動は、習近平体制への抵抗と受け止められたということだろう。

71歳のジャーナリスト、3度目の投獄

 高瑜の懲役7年の判決も衝撃であった。71歳になる彼女は、そのジャーナリスト人生において天安門事件後の90年、93年に続く3度目の投獄を経験することになった。人生で3度も、言論を理由に投獄されるジャーナリストなど、他の非民主国家でもあまり聞かない。彼女の罪状である国家機密漏洩とは、いわゆる「9号文件」(習近平のイデオロギー政策に関する内部通達文書。西側の民主、人権、公民の権利、市場経済など、7分野について中国の現状を批判する形で流布してはならないと通達するのを否定する内容、大学などで通達されている『七不講(七つのタブーな話題)』の基礎となっている)を外国メディア(米ニューヨークタイムズ、香港明鏡月刊)が2013年8月に報じたことに関与した、ということになっている。

 彼女は2014年4月24日突然、“失踪”。2週間後に機密漏洩で逮捕されていたことが明らかになった。さらに同年5月8日、起訴前の拘置所の中に中国中央テレビ(CCTV)のカメラが入り、彼女が自白と懺悔をする様子を全国に流した。裁判も経ずに、テレビで有罪を印象づけるこうした手法は、習近平政権の劇場型知識人弾圧というべきものだった。そして今年4月17日に北京市中級人民法院で懲役7年が言い渡された。

 これが冤罪であることは、誰もが内心わかっている。まず、9号文献の内容など、すでにネットで流布していたという。

 9号文件のスクープ報道をした明鏡月刊の出版元明鏡新聞出版(本社、米国)の総裁・何蘋は2013年8月時点ですでに流布していたと主張している。その年4月に、各部門に通達され、遼源日報など一部の地方紙はその内容を紙面で紹介し、メディアとして全面的に学習するように呼びかけたという。また明鏡月刊は文件の原文をかなり早い段階で入手しているが、表紙に「秘密」の文字もなければ、流出禁止の注意書きもなかった、と言う。「9号文件の全文を報じたのは、国家や人民の生活を損なうつもりはなく、ただ中国共産党のイデオロギー政策を紹介しただけ」としている。

 彼女を有罪にしたのは、機密漏洩などの問題ではなく、おそらくは中国のジャーナリスト、知識人が外国メディア・記者と自由に意見を交換することを牽制する目的であろうとうかがえる。

反動知識分子に厳しい打撃を

 イリハム・トフティは2014年1月15日、突然自宅に押し寄せた警官隊に「証拠」を押収され、「ネットを使って新疆独立を呼びかけていた」として「国家分裂容疑」で連行され、2月20日に正式に逮捕された。7月30日に起訴され9月23日に無期懲役の一審判決が出て、11月21日に一審判決が確定した。彼は2009年7月5日のウルムチ事件の背景であった当時の新疆ウイグル自治区党委書記の王楽泉の圧政に対する厳しい批判はしてきたが、決して、新疆独立派ではない。少なくとも胡錦濤政権は、彼の主張を受け入れる形で、ウルムチ事件後に一時拘束するも釈放し、王楽泉を更迭し、新疆政策の転換を図ろうとした。彼もまた、まぎれもない冤罪である。

 ではなぜ、習近平政権は、ニセの罪をでっちあげて彼ら体制内の知識分子たちを粛清するのだろうか。習近平は2014年8月19日に全国思想宣伝工作会議でおこなった重要講話(8・19講話)の中で「反動知識分子」について、こう語っている。「一部の知識分子はネットを利用して、党の指導、社会主義制度、国家政権に対し、デマを流し、攻撃し、誣告している。彼らに対し、必ず“厳しい打撃”を与えねばならない」「良い知識分子を奨励し、悪い知識分子を取り締まらねばならない」。

 習近平政権にとって良い知識分子とは自分を賞賛してくれる知識分子であり、自分の政策に批判的な知識分子は悪い知識分子である。悪い知識分子が公民運動家の許志永、イリハム・トフティ、高瑜、浦志強らだった。昨年来、知識分子たちの間では、こんな噂が立っている。「習近平政権は、知識分子のスケープゴートを非常に考え抜いて計画的に選んでいる。許志永が2014年1月に懲役4年の判決を受けたことで、新公民運動に打撃を与えた。続いてネットの微博で『大V』アカウントをもつ発信力のあるネットユーザー、ブロガーたちを威嚇し、続いて浦志強を逮捕することで人権派弁護士たちに容赦のない姿勢をみせて、高瑜にCCTV上で罪を認めさせて独立派ジャーナリストたちを恫喝した。今後もメディア界、評論界、学界で習近平にとって『悪い知識分子』が反動知識分子として狩られることだろう」。その業界で、もっとも有名かつ象徴的な人物をもっとも残酷な方法で見せしめにし、恐怖でもって知識分子たちをコントロールし、政権に従順にすることが狙いだというわけだ。

諫言を断罪、追従を強いる愚

 なので、冤罪であろうが、取り調べや裁判がフェアでなかろうが、政権の目的と全く関係ないのである。香港消息筋の話を信じれば、高瑜の懲役7年判決も、浦志強の起訴も習近平その人が決定したと言う。浦志強はすでに懲役8年から13年を党中央指導部が指示されているという噂もある。こういう状況なので今の中国国内の学者や記者、また日本を含む海外の大学などに在籍する中国人学者や特派員記者が習近平政権を肯定し、習近平をあたかも実力派の優秀な指導者だと賞賛するのは致し方ないことなのだろう。最近、そうした体制内学者や中国人記者たちをネタ元にしている外国メディアや外国の官僚たちに、習近平が非常に優秀な指導者であり政治家であるといった評価を言う人が増えている。

 だが、本当に優秀な為政者とはあえて諫言を聞き入れる人物であり、為政者に気に入られるような発言をするのではなく、あえてその過ちを指摘する人たちを“良い知識分子”とみなすことができる人物のことである。

 今の知識人狩りの様子を見る限りでは、習近平は決してすぐれた為政者ではない。その権力を正しく支え、国家のより良い運営に寄与してくれるはずの“良い知識分子”を自らの手で刈り取って、自分をヨイショするだけの“悪い知識分子”に取り囲まれたまま、どうやって「中国の夢」を叶えることができるだろうか。このままでは、中国に待ち受けているのは「悪夢」でしかない。

5/21Facebook 藤岡信勝氏記事について

欧米人は自分たちの歴史が白人以外の人種に如何に厳しかったかを自覚しているので、有徳の歴史を持つ国に言いがかりをつけ、足を引っ張ろうとします。トリデシャリス条約、重商主義、帝国主義(植民地主義)等、彼らは武力で有色人種を抑えてきました。いつも言っていますように、権威に騙されてはいけません。朝日新聞は戦前は戦争をあれだけ煽り、戦後はGHQの僕になり、今は中韓の奴隷にまで身を窶し隷従の道を進む「反戦平和教」を伝道しています。従軍慰安婦記事も特定国の思いを忖度して、意図的にデッチ上げられたのでしょう。こんなのが「クオリテイペーパー」なんて思わせられているのだから、日本国民の民度も相当低い。日本人が他国の主張に反論しなければ誰がやってくれますか?自分の頭で考え、事実に基づき反論する。それをせず、他人任せ、権威に縋って判断するのでは日本は他国の侵略を免れないでしょう。日本人全体の問題として捉えないと。今回も裏で中国か韓国が蠢いているのが分かります。報道しているのが朝鮮日報ですので。でも数字を挙げて反論すれば、白人も「sex slave」は使えなくなりました。こんなのはちょっと考えれば分かりそうなもの。如何に学者と言うのが頭が悪いかです。多分鼻薬が聞いているのでしょう。南京虐殺30万人もどうやって殺し、どうやって遺体処理したのかを考えれば荒唐無稽としか言いようがありません。彼らは何でも数字を大きく膨らませて声の大きさ、力のある人の買収で自分の正当性を主張します。こちらは事実、数字に基づいて反論していけば良い。「南京虐殺」や「従軍慰安婦」の存在に異論を述べると「極右」、「国粋主義者」、「人種差別主義者」等の悪罵を浴びせなきものにしようとします。日本人もですから。情報を自ら取り、自分の頭で考えることです。

記事

万事につけおっとり、のんびりしている日本の保守派も、さすがにここに来て度肝を抜かれ、危機感を感じ始めたようだ。5月5日に公表されたアメリカを中心とする歴史学者・日本研究者187人の対日批判声明は、その後賛同者がヨーロッパの学者の間にも増え、19日までに、その数457人に達したと朝日新聞(5月20日付け)が報道した。

 私はこれは彼等の既定の方針であり、署名者数はもっと増えて700人ぐらいまで行くのではないかと思う。それだけにとどまらない。日本の歴史学者も、外部の声に呼応して、1000人が署名した、といずれ発表するだろう。これも既定路線で、必ずそうなる。そうした内外からの圧力、日本包囲網、安倍政権への集中砲火の中で、ついに安倍さんは「侵略」への「謝罪」を70年談話に盛り込まなければならないように追い込まれる--これが、連中の作戦である。

 そう思っているうちに、その通りになった。歴史学研究会など、日本の歴史研究関連の16団体が、今月25日に東京で記者会見を行い、「旧日本軍の慰安婦問題に関する日本の歴史学会・歴史教育者団体声明」を発表する予定だ、と20日発表したのだ。彼等は、報道資料を通じ「慰安婦問題について、日本の歴史学会および歴史教育団体の意見を発表するため、半年近くにわたって準備を進めてきた」と説明した。その上で「旧日本軍が慰安婦の強制連行に深く関与したことは間違いのない事実だ」という内容を含め、歴史学や歴史教育の関係者たちの統一見解を発表する方針だという。これを報道しているのは、日本の新聞ではなく、朝鮮日報日本語版である。東京=ヤン・ジヘ特派員が書いた記事だ。話が出来すぎている。

 保守派の危機感の表れと思うのだが、夕刊フジが緊急寄稿を、と依頼してきた。その原稿が21日と22日に発売された同紙に載った。本文を以下に転載する。なお、これは編集担当者が送って来たもので、実際に掲載されたものは多少の変更が加えられていることをお含みおき下さい。

 教科書運動の同志・関野通夫さんら数人のグループが、「一番槍」と自称して、187人に英語の手紙を送った、私のこの小文も英訳してネットに投稿せよとの複数の専門家の注文もいただいたので、そうするつもりである。来月1日発売の雑誌『正論』には、私が20枚の反論を書いた。これはすでに茂木さんチームが英訳作業を進めている。出来上がったら署名者全員に送りつけるつもりだ。さらに、あの声明文を、徹底敵に批判した論文を今用意している。そして、日本の保守系学者の総力を結集して、毅然とした反撃の狼煙を上げるつもりだ。(以下、引用)

藤岡信勝氏緊急寄稿  夕刊フジ 5月21・22日発売号に掲載予定

藤岡信勝氏緊急寄稿 上

怪しい声明

反撃の覚悟

 安倍晋三首相が8月に発表する「戦後70年談話」を見据えて、欧米を中心とした日本研究者450人以上が署名した「日本の歴史家を支持する声明」が注目されている。韓国や中国の「民族主義的な暴言」を問題視する一方、日本政府に慰安婦問題など「過去の清算」を促している。当初、「比較的フェア」という見方もあったが、専門家が分析すると「怪しさ」や「狡猾な罠」も感じられるという。日本の知識人による反撃の覚悟とは。拓殖大学の藤岡信勝客員教授が緊急寄稿した。

     ◇

 欧米を中心とした各国の歴史学者・日本研究者187人の声明が発表されたのは今月5日だった。20日までに賛同者は457人に増加したと朝日新聞がうれしそうに報道している。朝日新聞、本日も反省なし。

 声明の趣旨は、戦後70年にあたり、安倍首相は日本の過去の戦争における「過ち」について、「全体的で偏見のない清算」をするように呼びかけ、慰安婦問題の解決に「大胆な行動」を期待する、というものである。明示していないが、安倍首相の「戦後70年談話」で「謝罪」せよと要求したものであると考えられる。

 それにしても、この声明は一体、何なのか。まことに怪しい。

 まず、誰にあてて出されたものか、名宛人がハッキリしない。代表者が誰なのかも分からない(=声明の署名者一覧は、名字のアルファベッド順に並んでいるだけ。取りまとめ役の1人としては、コネティカット大学のアレクシス・ダデン教授の名前が報じられている)。江戸時代、唐傘に円形に署名して首謀者を分からないようにした傘連判(かされんぱん)のようだ。連絡先の事務所も不明で、日付もない。いわば、怪文書の体裁だ。それでいて、首相官邸にも届けたというが、真偽、消息とも不明。

 タイトルは「日本の歴史家を支持する声明」である。この発想は、3月に米国の全米歴史学会の雑誌に投稿された「日本の歴史家たちと連帯する」とそっくりだ。この時は19人が署名した(後に1人が加わって20人)。テーマは米マグロウヒル社の世界史教科書に載っている、「慰安婦」というコラムの記述だった。

 昨年11月3日、産経新聞がマグロウヒル社の世界史教科書の内容を報道した。20万人の若い女性を強制連行し、天皇の贈り物であるとして部隊に下賜したというデタラメ極まりない、ひどい内容である。すると、今まで動いたことのない日本の外務省が、11月から12月にかけて、マグロウヒル社に訂正の申し入れをした。

 米国から見ると日本は属国である。「この国はどんな辱めを受けても反撃してこない特殊なところだ」と高をくくっていたら、意外にも反乱を起こした。ここは示しをつけなければならない、という雰囲気で文書は書かれていた。日本の軍慰安婦は「国営性奴隷制」であるというのが、本質規定だった。

 ところが、今回の声明には「強制連行」「性奴隷」「20万人」などの言葉がすっかり消えているのである。驚くべき変化だ。

 実は、5月の187人の署名者の中には、3月の19人の文書にも名を連ねた人物が12人もいるのである。3月の声明と5月の声明の間に、一体何があったのか。そこには、日本側の毅然とした反論があったのだ。

<別項>

 問題の声明は今月5日、「日本の歴史家を支持する声明」として発表された。ベストセラー『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の著者であるハーバード大学のエズラ・ボーゲル名誉教授ら187人が名前を連ねていたが、21日までにオランダ人ジャーナリスト、イアン・ブルマ氏ら約270人が新たに署名し、450人を超えたという。

 声明の中身だが、「戦後日本が守ってきた民主主義、自衛隊への文民統制、政治的寛容さなどは祝福に値する」としたうえで、「慰安婦問題などの歴史解釈が(祝福の)障害となっている」と指摘している。

 一方で、「韓国と中国の民族主義的な暴言にもゆがめられてきた」と明言。韓国側が「20万人以上」などと主張する慰安婦の数についても「恐らく、永久に正確な数字が確定されることはない」とした。韓国や左派勢力が使う「性奴隷」(Sex slaves)といった言葉は使われていない。

 安倍晋三首相が4月の米上下両院合同会議での演説で「人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性」について語ったことを称賛し、「その一つ一つに基づいて大胆に行動することを首相に期待してやみません」と訴えている。

 声明の最後には「ここに表明されている意見は、いかなる組織や機関を代表したものではなく、署名した個々の研究者の総意にすぎません」とあった。

藤岡信勝氏緊急寄稿 下

 3月の声明「日本の歴史家たちと連帯する」と、5月の「日本の歴史家を支持する声明」の間には、日本側の動きがあった。現代史家の秦郁彦氏を代表とする日本の歴史家19人が3月17日、米大手教育出版社「マグロウヒル」の教科書の誤り8カ所を指摘し、同社に訂正勧告をした。

 一例をあげよう。

 教科書は、慰安婦の総数を「20万人」としつつ、「慰安婦が毎日20人~30人の男性を相手にした」と書いている。そうすると、日本軍は毎日、400万回~600万回の性的奉仕を調達したことになる。他方、相手となるべき日本陸軍の海外兵力は、最盛期の1943年で100万人であった。そこで、教科書に従えば、彼らは全員が「毎日4回~6回」慰安所に通ったことになる。これでは戦闘準備をする時間はおろか、まともに生活する暇もなくなる。

 こうした反論は、手裏剣のように相手の論理の急所に突き刺さった。さすがに「20万」という数字は言えなくなった。この推定が当たっているとすると、日本からの訂正勧告は、今年の歴史戦の大戦果の1つになる。

 187人の署名者の中には、3月の19人の文書にも名を連ねた人物が12人もいる。それらの人々が自説を変えたのなら、まずマグロウヒル社の教科書是正をわれわれと一緒に要求すべきだ。

 187人の文書では、戦後日本の国際貢献をやたらに持ち上げている。「世界の祝福に値する」とまで言う。だが、それは1つの伏線で、その祝福を受けるにあたって障害となっているものが「歴史解釈」の問題だとして慰安婦問題を持ち出すのである。

 「20世紀に繰り広げられた数々の戦時における性的暴力と軍隊にまつわる売春のなかでも、『慰安婦』制度はその規模の大きさと、軍隊による組織的な管理が行われたという点において、そして、日本の植民地と占領地から、貧しく弱い立場にいた女性を搾取したという点において、特筆すべきものであります」

 何のことはない。「19人」は刑事部屋の鬼刑事である。被疑者を恫喝(どうかつ)してひたす自白させようとする。嘘がバレてうまくいかなくなったので、今度は「187人」は温情刑事として登場する。「お前さんはいいこともした。罪を認めて謝罪すればもっと褒められる」という。どっちも謝罪させようとする目的は同一なのだ。

 政府は怪文書(声明)を無視したらいい。民間では徹底的に論争する。反日包囲網を敷かれても真実はこちらにあるから、必ず勝利する、と私は確信している。

5/17北野伯幸メルマガ『AIIBショックで、アメリカはロシアとの和解に動く』記事について

昨日ブログのアップ時にトラブルがあり、午前中は開けませんでした。原因はファイル名かと思いましたが、ウイルスバスターを活かしたまま「サイトの公開」をしたためとのこと。今まで充分注意してきたのですが一昨日飲みすぎて頭が注意力散漫になったためです。でも次回同じことが起きても、対応策を聞きましたので一安心です。

一昨日の練習艦出国式に米国駐在武官も来ていました。マッカーサーに似た感じでしたのですぐにアメリカ人だと分かりました。軍関係者は民主党支持者であっても、オバマの優柔不断、反軍、軍事忌避、黒人逆差別の対応は嫌うでしょう。2017年1月20日までの任期ですから、それまで忍の一字なのかもしれませんが。その間に盗める物、取れる者は取ろうと中露は考えていると思います。南沙諸島の中国軍事基地造営に対し、米国防総省は「次の段階は12海里進入」と報道がありました。防空識別圏を設定した時にB52を飛ばしたように、口先だけでなくキチンとやる事が大事。宥和政策はチエンバレンの例を持ち出さなくても戦争に繋がります。抑止力行使を相手に伝えないと。

やっとアメリカも中国の意図を理解し出したという所でしょう。中国はスマートに賄賂を贈る国です。オピニオンリーダーに法外な金を贈っているという話を聞いたこともあります。でもやっとその危険性に目覚めたのでしょう。習近平様様でしょう。韜光養晦を演じていれば日本もアメリカも油断していたと思いますが、習のあからさまな野心を目の当たりにして気づき出しました。新冷戦で終わるかどうかです。戦争をさせないという意味で習の権力は剥奪される(暗殺も含め)可能性が高くなってきていると感じます。ルトワックが言うように、ロシアを味方に付ければ包囲網ができますので完璧です。

記事

中国主導でつくられた「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)。これは、やはり「歴史的大事件」だったようです。57か国が参加を表明。その中には、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、イスラエル、韓国などなど、「親米諸国」も山ほどいる。しかもこれらの国々は、アメリカの「入るなよ命令」を無視して参加した。

「誰も俺のいうことを聞いてくれない・・・」(オバマ)

「覇権国家」の面目丸つぶれであります。

しかし、我が国日本だけは、アメリカを裏切りませんでした。

それで、RPEは4月13日号で、「AIIBは、安倍政権にとって第3の【神風】である!」と書きました。

(●詳細はこちら http://archive.mag2.com/0000012950/20150413000000001.html )

そして、安倍総理の、すばらしい米議会演説。

これで、アメリカにとって日本は、イギリス、イスラエル以上に緊密な国になった。

ちょっと前まで、「右翼」「軍国主義者」「歴史修正主義者」だったはずの安倍総理は、「アメリカ最大の親友」に格上げされたのです。

(●安倍演説の戦略的意義、詳細はこちら。http://diamond.jp/articles/-/71510  )

さて、「AIIB」でアメリカの面目はつぶされた。

しかし、それで素直に覇権を中国にゆずるほど、アメリカは落ちぶれていません。必ず「リベンジに動くだろう」。

私は、アメリカの「リベンジ戦略」の詳細を予想し、ダイヤモンド・オンラインに記事を書きました。

http://diamond.jp/articles/-/70786

その一つが、「アメリカはロシアと和解に動く可能性がある」でした。

一部引用してみましょう。

【転載ここから▼】

<最後に、米国が中国に勝つために「ロシアと和解する可能性」について触れておこう。

「そんなバカな!」「モスクワ在住筆者の妄想だ!」──。

恐らくそんな反応が返ってくるだろう。

しかし、歴史は、「米国は勝利するためなら敵とも組む」ことを教えている。

たとえば第2次大戦時、米国は、「資本主義打倒」「米帝打倒」を国是とするソ連と組み、ナチス・ドイツ、日本と戦った。

そして、冷戦がはじまると、米国はかつて敵だった日本、ドイツ(西ドイツ)と組んだ。

さらに、米国は70年代、ソ連に勝つために中国と和解している。

こう見ると、米国が現在の敵・ロシアと組んでも、まったくおかしくはない。

ニクソンは、ソ連に勝つために、中国と組んだ。

今度は、中国に勝つために、ロシアと組む。

実をいうと、これを主張しているのは、筆者ではない。

日本ではあまり報じられていないが、大物リアリストたち、たとえばヘンリー・キッシンジャー、ジョン・ミアシャイマー(シカゴ大学)、スティーブン・ウォルト(ハーバード大学)などが、「米国はロシアと和解すべき」と主張している

(親中派として知られたキッシンジャーやズビグニュー・ブレジンスキーは、中国の本性を知り、親中派を「卒業」したという)。

理由は簡単で、「米国とロシアが戦えば、得をするのは中国だから」だ。

そして、「AIIB事件」で明らかになったように、中国は今、世界でもっとも(正確にいえば米国に次いで)「覇権」に近いところにいる。

米ロが戦って、「中国に覇権をプレゼントするのは愚かだ」というわけだ。

さらに、米国一の「戦略家」エドワード・ルトワックは、その著書「自滅する中国」の中で、「ロシアを中国包囲網に入れる重要性」を繰り返し説いている。

また、ルトワックは、日本が独立を維持できるか、それとも中国の属国になるかどうかについて、以下のように述べている。

<もちろん日本自身の決意とアメリカからの支持が最も重要な要素になるのだが、ロシアがそこに参加してくれるのかどうかという点も極めて重要であり、むしろそれが決定的なものになる可能性がある。(188p)>

ルトワックが主張するように、ロシアを米国側に引き入れることができれば、米国の勝利は確実だろう。【転載ここまで▲】

で、実際何が起こったか?

▼ケリーがロシアにやってきた

アメリカのケリー国務長官が5月12日、ソチにやってきました。

<露訪問の米国務長官、ウクライナ停戦履行なら「制裁解除あり得る」

AFP=時事 5月13日(水)7時13分配信

【AFP=時事】米国のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官は12日、ロシアを訪問し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相とそれぞれ4時間、合わせて8時間に及ぶ会談を行った。

その後ケリー氏は、ウクライナの不安定な停戦合意が完全に履行されるならばその時点で、欧米がロシアに科している制裁を解除することもあり得るという見解を示した。>

引用部分は短いですが、とても重要な内容を含んでいます。

まず、ケリーさんがロシアに来るのは、「クリミア併合後」はじめてである。

日韓のことを考えればわかりますが、両国関係が悪いと、なかなか訪問になりません。

「ケリーさんがやってきた」

それだけでも、まず大事件です。

次に、ケリーさんは、プーチンと4時間会談。

ラブロフ外相と4時間会談。

テーマは、シリア、イラン、ウクライナだったとか。

それにして、プーチンと4時間。

「悪魔」「ヒトラーの生まれ変わり」と批判していた男と、何をそんなに話したのでしょうね?

これ、個人でもそうですが、仲良くしたくない相手とは、長く話さないものです。

仕事でもそうでしょう?

取引したくない相手には、あまりご馳走もせず、「すいません次の予定が入っておりますので」などといって、かえってもらうでしょう。

つまり、アメリカ側もロシア側も、「仲直りしたい」という意思がある。

3番目、ケリーさんは決定的なことをいいます。

<ケリー氏は、ウクライナの不安定な停戦合意が完全に履行されるならばその時点で、欧米がロシアに科している制裁を解除することもあり得るという見解を示した。>

「制裁解除もあり得る!!!」

「AIIB」前と後で、アメリカの対ロシア姿勢は明らかに変化しています。

つまり、「軟化」しているのです。

4番目、この記事では触れられていませんが、ロシアのニュースでいっていました。

「ケリーは、『クリミア』について一度も触れなかった」

これは、要するに、「クリミアはロシア領と認めないけど、黙認ということで『手打ち』にしたい」ということではないでしょうか?いずれにしても、「AIIB事件」でアメリカは、「主敵は中国だ!」ということを、ようやく認識したのだと思います。

アメリカはこれまで、三つの地域で問題を抱えていました。

つまり、

・中東

・ウクライナーロシア

・東シナ海、南シナ海ー中国

中東に関して、アメリカはイランとの和解に動き、イスラエルが怒っている。

そして、ウクライナを見捨ててロシアとの和解に動き始めた。

これは、三つの戦線のうち二つをしめて、「中国との戦いに集中する」という意志の現れでしょう。

これは、私たちが12年前に描いた「日本必勝スキーム」への第1歩なのでしょうか?

まだ流動的ではありますが、期待したいと思います

5/21海上自衛隊練習艦出国式参加について

昨日「防人を励ます会」の一員として表題儀式に参加しました。詳しくは下記の通りですが、朝早くから家族の方の見送りの行列ができていました。式は感動ものです。言葉では言い難い部分があります。やはり参加して初めて心が揺さぶられるのに気付くのではと思います。

なお、来賓として8ケ国の大使と4ケ国の駐在武官が参列しました。

https://youtu.be/T-sVC7CjPGg

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5/16週刊ダイヤモンド 櫻井よしこ新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 『真意を巧妙に隠す中国のしたたかさ』記事について

中国のやり方は常に「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」です。世界は腹黒いですからFDRも支那で麻薬で儲けたために、蒋介石と言うか宋美齢の言うことを聞いて日本を無き者にしようと考えました。裏にはスターリンと言うか共産主義者が彼の周りを取り囲んで日本を戦争への道に誘った訳です。「ユダヤ」の意思とまでは言いませんが。

大野旭教授が言うように中国はマンパワーをドンドン他国に出して、人口増による平和的侵略(戦争をしないという意味で)を仕掛けてきます。長野朗の書いた 『支那30年』にも同じような記述があります。「アメリカは$の力によって、ロシアは軍事力によって、中国は人の数によって」とあります。1941年に書かれた書物ですから74年前からやり方は変わっていないという事です。移民を増やす政策は合法的に中国の侵略を許す愚かな政策です。こういうことを言う政治家は裏で中国とくっついて日本を売ろうとしていると思った方が良い。要注意です。

アメリカのヘタレぶりが中露北の好き勝手を呼んでいます。5/17ケリーが中国の習と会って領土問題で自制を呼びかけても「新型大国関係」と切り返され、相手にされず。5/12にはプーチンと会ったが「4者協議」にアメリカが参加することでお茶を濁されました。北朝鮮の6者協議と同じく相手に時間の利益を与えるだけです。オバマの戦争忌避が相手に分かっているので相手は「何をしても怖くない」と思っているのでしょう。

記事

硬軟織り交ぜた戦略を繰り出す裏で真意を巧妙に隠す中国のしたたかさ 

4月末、米国を訪れた安倍晋三首相は日本の国際社会の立ち位置を新たな次元に引き上げた。祖父、岸信介元首相は約60年前、「日米新時代」という言葉で日本が米国と対等の立場に立つ気概を示した。

安倍首相はガイドラインの見直しを通じて、事実上、日米安全保障条約の改定を行った。これまで国家の危機に直面してもなすすべもなく傍観していなければならなかった安全保障の空白を、かなりの部分、埋めることができるようになり、日本の独立性をさらに高めたことは大いなる前進である。

 それでもまだ完璧には遠いが、日本国が自力で国を守る意思を示し、日本国だけで不足の部分は米国と協働して守り通す決意を示したこと、米国もまた明白に日本と共に自由世界のルールを守り通す決意をオバマ大統領の言葉で示したことの、中国に対する牽制の意味は大きい。

 安倍外交に対して韓国外務省は、「(歴史に対して)心からのおわびもなく、非常に遺憾」と論難し、中国も植民地支配や慰安婦問題への謝罪を表現しなかった安倍首相を批判した。中国はその後も、王毅外相らが中国を訪れた高村正彦自民党副総裁らに70年談話に関して歴史圧力をかけ続けている。

  原則については決して譲らない安倍路線に対して、中国はいま、2つの路線を同時に進行中だ。南シナ海の埋め立てに見られる強硬路線と、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に見られる柔軟路線である。

日本に対してもにわかに人的交流が増え、中国が柔軟路線に切り替えたことが見て取れる。中国の真意を、静岡大学教授の大野旭氏が喝破した。大野氏は南モンゴル出身で、現在は日本国籍を取得している。

「中国の膨張戦略の基本は毛沢東が語った摻沙子政策です。発音はツァンシャーツ、砂を混ぜる、です。侵出したい所にまず中国人をどんどん送り込む。そのとき彼らはこびるような笑顔でやって来ます。現地の人たちは大概、人が良いですから、歓迎したり、同情したりで受け入れます。すると中国人は1人が10人というふうにどんどん増える。人口が逆転し、中国が優勢になると、中国人の笑顔が消えます。彼らは権力を奪い支配者になり、その過程で虐殺が起きます」

 だが、中国のAIIBに見られる金融力を活用しての影響力の拡大路線は必然的に柔軟路線と一体となる。それは最終的に中国国内の民主化につながるとの希望が生まれている。この点についても大野氏は語る。

「私はモンゴル人として中国政府の弾圧を受けて育ちました。モンゴル人の受けている圧政について、いまも書き続けています。その結果言えるのは、中国が民主化することはまずあり得ないということです。民族学者として何十年も中華民族の特徴を研究してきました。彼らの民族性には民主化という要素がないのです」

 なぜこのように断定するのか。

「中国は歴史が始まって以来今日までずっと独裁政治の下にあります。専制政治がずっと続いてきたのが中国です。中国の民主化に期待するのは無邪気な国の、平和と友情を信ずる天真らんまんな発想にすぎないと思います」

 中国の真意は言葉や笑顔には決して表れない。その行動の中にこそ、真実を読み取るべきなのだ。その意味で興味深い記事が連休中の「産経新聞」(5月6日)に報じられていた。

 中国海軍の呉勝利司令官が4月29日、米国海軍制服組トップのグリナート作戦部長に、南シナ海の埋め立てでできた土地を米国も利用しないかと持ち掛けたというのだ。米国議会をはじめ、中国の埋め立てに厳しい反応が出ていることに対して、このようなしらじらしい提案を「こびるような笑顔」でするのが中国である。中国の歴史に学び、中国の真意を見通すことが大事である。