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10/2ダイヤモンドオンライン 北野幸伯『国連総会でプーチンが見事復活!シリア・IS問題で形勢大逆転』について

アメリカは「アラブの春」で中東に混乱を齎した張本人なのに、オバマにはその自覚がないようです。フセインやカダフィだって独裁政治と言われながら、女性の教育についてはしっかりやっていたとのことです。パキスタンではイスラム原理主義者が蔓延ったため、マララはタリバンから銃撃を受ける羽目になりました。

シリアやイラクからの難民問題も言って見れば、アメリカが「独裁政治打倒」を旗印に反体制側に武器と資金援助をしたために起きた問題です。援助を受けた側はやがて反米になり、アルカイダやISとなりました。アメリカが起こしたトラブルで欧州が迷惑を蒙る構図です。確かに欧州にとってはウクライナ問題よりは難民問題が大きくなってきているでしょう。独・ニーハイム市では市営住宅に入っていた市民が難民のため住宅を追い出されるケースも出てきました。これは逆差別では。納税者の市民が難民の生活保護の犠牲になるのではたまりません。どこまで忍耐できるかです。

米ロが関係を修復することは日本にとっても都合の良いことです。世界制覇の野心を隠さずに着々と手を打ってきている中国の封じ込めにプラスになりますし、ロシアとの領土問題解決、平和条約締結への足がかりになります。安倍・プーチン対談もやりやすくなります。プーチンも心の底で中国を信用している訳ではありません。中国との国境問題が解決しても、広く国境を接し、シベリアに大量の中国人が入ってきていることを考慮するとプーチンはシベリアに日本人が投資することを願っていると思います。大清帝国の初期には、満州族は満州に漢民族を入れないようにしていたのに、時代を経る毎にそれが緩み、満州事変後は日本統治の治安の良さで漢民族が入植してきて居ついてしまった歴史があります。東北三省はチベット、新疆ウイグル同様、漢民族のものではありません。プーチンはそれを踏まえていると思います。

記事

「クリミア併合」で「世界の孤児」になったはずのプーチンが復活している。一方、AIIB事件以来、米国と対立を深めてきた習近平の訪米は大失敗。今回は、米中を軸に大きく動き始めた国際政治を解説する。

ローマ法王とインド首相に“完敗” 米国に冷たくあしらわれた習近平

 9月28日からニューヨークで開催された国連総会。オバマ大統領はもちろん、安倍総理や習近平、プーチン大統領など、世界の有力トップが集結し、首脳会談も行われた。世界の首脳たちの言動から、現在の国際政治の流れを読み解くことができる。

 まずは中国。習近平の訪米は、「失敗だった」といえる。米国メディアは、同時期に訪米したフランシスコ・ローマ法王をトップで報道し、習近平は「主役」になれなかった。ホワイトハウス前では、「習訪米反対」の大規模デモが行われ、チベット人などが、中国の「人権問題」を訴えた。(太線筆者、以下同じ)

<一方、目立ったのは、米国内の習氏への冷ややかな反応だ。

 米テレビは、22日から米国を訪問しているローマ法王フランシスコの話題で持ちきりとなっており、習氏のニュースはかすんでいる。

 中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は「習氏にとって一番の期待外れは、全く歓迎されなかったことだろう」といい、続けた。

「ローマ法王はもちろん、米国を訪問中のインドのモディ首相に対する熱烈歓迎はすごい。習主席は23日にIT企業と会談したが、モディ首相もシリコンバレーを訪れ、7万人規模の集会を行う。米国に冷たくあしらわれた習氏の失望感は強いだろう。中国の国際社会での四面楚歌(そか)ぶりが顕著になった」>(夕刊フジ 9月28日)

 オバマ・習首脳会談の成果は、「サイバー攻撃をやめること」「米中軍の間で不測の事態が起こるのを回避するために対話窓口をつくること」だという。

<今回の合意では、海軍艦船の艦長らに対し、迅速な意思疎通を図りその意図を明確にすることを求めたほか、国家安全保障上の対立に発展しかねない衝突を回避するため、安全な距離を保ち「無礼な言葉づかい」や「非友好的なそぶり」を避けることも定めている。>(CNN.co.jp 9月26日)

 この合意は、両国関係がいかに悪化しているかを示している。つまり、「合意がなければ、軍の『無礼な言葉づかい』『非友好的なそぶり』が原因で、『武力衝突』が起こる可能性がある」のだ。

 同じく米国と仲が悪いはずのロシアはどうだろう?プーチンは9月28日、国連総会で演説。「対イスラム国」で、「国際法に基づいた、本物の幅広い反テロ連合を形成する必要がある!」と熱弁した。

 同日、プーチンは「対ロシア制裁」を主導するオバマ大統領と首脳会談を行った。(安倍総理とも会談した)。約90分続いた会談のテーマは、「シリア、イスラム国問題」と「ウクライナ問題」。「シリア、イスラム国問題」で、米ロの溝は埋まらなかった。プーチンは、シリアのアサド政権を強化することでイスラム国と戦いたい。しかし、オバマは、アサドを政権から追放したいのだ。

 とはいえ、2人の大統領が「会って90分話した」という事実だけでも、米ロ関係は改善していることがわかる。一体、何が米ロ関係を変えたのだろうか?

「イスラム国」の台頭で  ウクライナの停戦が実現した

 米ロ関係が改善した背景には、実は幾つもの“ラッキー”があった。「クリミア併合」は、わずか1年半前に起こった。しかしその後、山ほど事件が起こったので、復習しておこう。

 2014年2月、ウクライナで革命が起こり、親ロシア・ヤヌコビッチ政権が崩壊した。同年3月、ロシアは、ウクライナ領「クリミア共和国」と「セヴァストボリ市」を併合し、世界を驚愕させた。米国は、日本や欧州を巻き込んで、ロシアへの「経済制裁」を発動。4月、ロシア系住民の多いウクライナ東部ルガンスク州、ドネツク州が「独立宣言」。親欧米ウクライナ新政府は、これを許さず軍隊を派遣、内戦が勃発した。

 5月、ウクライナで大統領選挙が実施され、ポロシェンコが当選。7月、「親ロシア派」が支配するドネツク州上空で、マレーシア航空NH17便が墜落し、298人が死亡。米国は即座に、「親ロシア派が撃墜した」と断定。親ロシア派を支援するプーチンも、厳しい批判にさらされた。

 ところが、プーチンは、「意外な存在」に救われる。「イスラム国」だ。米国は14年8月8日、「イスラム国」への空爆を開始した。イスラム国は8月20日、米国人ジャーナリスト、ジェームス・フォーリー氏の殺害映像をYoutubeに投稿。これで、米国世論は沸騰し、「敵ナンバー1」はプーチンからイスラム国に移った。

 14年9月、ウクライナ政府と親ロシア派は、1回目の「停戦合意書」に署名した。理由は、米国の目がイスラム国に移った隙に、プーチンが親ロシア派支援を強化したこと。親ロシア派は快進撃をつづけ、ウクライナ軍は敗北寸前になっていた。ポロシェンコは、「停戦」するしか選択肢がなかったのだ。

 これで一息つけたプーチンだったが、「経済面」はかなり厳しかった。制裁の影響も、もちろん大きい。それ以上に、「原油価格とルーブルの暴落」は、ロシア経済に大打撃を与えた。原油価格は、14年夏時点で1バレル115ドル(北海ブレント)だったのが、同年末には50ドルを割った。

 ルーブルは、夏時点で1ドル35ルーブルだったのが、年末には60ルーブルまで下げた。14年の国内総生産(GDP)成長率は0.62%で、かろうじてプラスだった。しかし、今年は、09年以来はじめてのマイナス成長になることが確実視されている。

 さて、15年2月、2度目の「停戦合意」がなされた(つまり、14年9月の合意は破られていた)。今回は、ロシアのプーチン、ウクライナ・ポロシェンコ、ドイツ・メルケル首相、フランス・オランド大統領が直接協議して、合意に至った。この停戦は、一応現在もつづいている。

 ロシアとウクライナが停戦したい気持ちはわかる。しかし、なぜドイツとフランスは、停戦に動いたのか?答えは、以下の記事である。

<〈ウクライナ〉政府軍に武器供与検討 米大統領、独首相に

【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は9日、ホワイトハウスでドイツのメルケル首相と会談した後に共同記者会見し、ウクライナ東部で支配地域を広げる親ロシア派武装勢力に対する政府軍の防衛力強化を支援するため、殺傷能力のある武器の供与を検討中だと明言した。>(毎日新聞 2月10日(火)11時37分配信)

「AIIB」事件で米国の敵No.1は  ロシアから中国へシフト

「米国は、ウクライナ軍に武器を大々的に供与することで、戦争を激化させようとしている」――メルケルとオランドは、そう疑ったのだ。戦争が拡大、激化すれば、戦場になるのは(米国ではなく)欧州である。独仏は、あわてて停戦に動いた。

 米国は当初、この合意をぶち壊したかったようだが、ある「大事件」が起こり、方針を転換する。「ある大事件」とは、「AIIB事件」のことである。英国は3月12日、米国の制止を無視し、中国主導の「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)のへの参加を表明する。他に、ドイツ、フランス、イタリア、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国など、米国と緊密な関係にあるはずの国々も、相次いで参加を決めた。

「親米国家群が、米国の不参加要請を振り切り、AIIBに参加する」

 このことは、米国の支配層に大きな衝撃を与えた。「誰もいうことを聞かない国」(この場合米国)のことを、「覇権国家」と呼ぶことができるのだろうか?米国の「リベラル派」は長年、「中国は米国が作った世界秩序内で影響力を拡大したいだけだ。それ以上の野心はない」と主張してきた。しかし、「AIIB事件」で、その「神話」は崩壊した。

 なぜなら、中国は、「米国の体制の『外』」に「新たな国際金融機関(AIIB)をつくる」のだから。これで、中国は、米国の「仮想敵ナンバー1」に浮上した。

 同盟国、親米国家群が軒並み米国を裏切る中、「AIIB不参加」を表明したのが、わが国日本だった。安倍総理は4月29日、米議会で「希望の同盟演説」を行い、大成功を収める。GDP世界3位の日本の力強い支持を得て、米国は「中国バッシング」を開始した。それが、いわゆる「南シナ海埋め立て問題」である。

 中国は埋め立てを13年からはじめていたが、米国は突如これを問題視しはじめたのだ(日本にとってはよいことだが)。米中関係は、急速に悪化し、「米中軍事衝突」を懸念する声まで出始めた。

<米中激突なら1週間で米軍が制圧 中国艦隊は魚雷の餌食 緊迫の南シナ海

 南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島周辺の領有権をめぐり、米中両国間で緊張が走っている。

 軍事力を背景に覇権拡大を進める習近平国家主席率いる中国を牽制するべく、米国のオバマ政権が同海域への米軍派遣を示唆したが、中国側は対抗措置も辞さない構えで偶発的な軍事衝突も排除できない状況だ。>(夕刊フジ 5月28日(木)16時56分配信)

 その後、両国の対立はおさまったように見えるが、「米中対立そのもの」は、「長期化する」と見ていい。

 米国が、「南シナ海問題」をネタに「中国バッシング」を開始しはじめたころ、ケリー国務長官は、モスクワを訪問している。要するに、「中国叩き」をはじめたので、「ロシアとの和解」に動き始めたのだ(中ロと同時に戦うのは愚策なので、ロシアと和解して、中国と戦う)。

<露訪問の米国務長官、ウクライナ停戦履行なら「制裁解除あり得る」

【AFP=時事】米国のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官は12日、ロシアを訪問し、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相とそれぞれ4時間、合わせて8時間に及ぶ会談を行った。

 その後ケリー氏は、ウクライナの不安定な停戦合意が完全に履行されるならばその時点で、欧米がロシアに科している制裁を解除することもあり得るという見解を示した。>(AFP=時事 5月13日(水)7時13分配信)

ロシアとの和解に動く米国  中ロの結束が崩れるのも時間の問題か

「制裁を解除することもあり得る」という言葉がケリーから出たことは、多くのロシア人を驚かせた。

 両国は、まず「利害が一致する問題」から協力を開始する。それが、「イラン核問題」だった。米ロは協力して、長年の課題だった「イラン核問題」を解決した。

<〈イラン核交渉〉最終合意 ウラン濃縮制限、経済制裁を解除

【ウィーン和田浩明、田中龍士、坂口裕彦】イラン核問題の包括的解決を目指し、ウィーンで交渉を続けてきた6カ国(米英仏露中独)とイランは14日、「包括的共同行動計画」で最終合意した。

 イランのウラン濃縮能力を大幅に制限し、厳しい監視下に置くことで核武装への道を閉ざす一方、対イラン制裁を解除する。>(毎日新聞 7月14日(火)22時1分配信)

 次に米ロ共通の課題になったのが、「イスラム国」である。米国もロシアも、「イスラム国は大問題」であることで合意している。しかし、オバマは、シリアのアサド政権を支持できない。 

 なんといっても彼は13年8月、「化学兵器を使用したこと」を理由に、「シリア(アサド政権)を攻撃する」と宣言した過去がある(後に戦争をドタキャンして、世界を驚かせた)。

 一方、プーチンは、「アサド政権を支援し強化することで、イスラム国と戦わせる」戦略をとる。プーチンは、「イスラム国と戦うために、シリア(アサド政権)、イランを含む『幅広い反テロ連合』をつくろう」と提案している。米国は反対しているが、プーチンは、たとえ単独でも「アサドを助けてイスラム国と戦う」決意を示した。

 そして、ロシアは9月30日、シリア空爆を開始した。

 彼の目的は、ウクライナの親ロシア・ヤヌコビッチ政権を守りたかったのと同じである。つまり、親ロシアのアサドを守りたいのだ。このまま放置しておけば、アサドは必ずイスラム国にやられてしまう。問題は欧米がどう出るかだ。筆者は、大きな反対は出ないと思う。

   まず米国。米国には、3つの大きな敵がいる。中国、ロシア、イスラム国だ。「AIIB事件」後、米国にとって、中国が最大の敵になった。それでロシアと和解に動いているのだが、それでも「敵は敵」である。そして、イスラム国も敵だ。

 米国の敵であるロシアとイスラム国が戦う。表向きはどうあれ、米国にとってこんなおいしい状況はない(しかし、表面的にはイザコザも予想される。米国は、ロシアが「『イスラム国』ではなく『反アサド派』を空爆している」と批判している。ロシアから見ると、「イスラム国」も「反アサド派」も、両方「反アサド」という意味で「同じ穴のムジナ」である。そして、米国が、支援している「反アサド派」への空爆でロシアを批判するのも、また当然だ)。

 では、欧州はどうだろうか?欧州からも強い反対は出ないだろう。なぜなら、欧州は今、シリアからの大量難民問題で苦しんでいる。難民問題を根本的に解決するためには、イスラム国を退治し、シリアを安定化させるしかない。

 しかし、それを自分でやると大金がかかる。プーチンは、「俺がやる」と手を挙げてくれた。だから、表向きは批判しても、「プーチンにやってもらおう」と思っていることだろう。

   いずれにしても、世界は今、「米中対立」を軸に回りはじめている。米ロが和解に向かえば、中ロの結束も自然と崩れていくだろう。こういう構図は、「尖閣・沖縄」を「自国領」と主張する中国と対峙する日本にとっては、極めて都合がいい。

10/1日経ビジネスオンライン 鈴置高史『「中国の尻馬」にしがみつく韓国 「もう、中国がアジアの盟主だ」』について

韓国の世界を視るセンスのなさは歴史的な物です。中国の属国が長かったからでしょう。そういう自覚すらない可哀想な民族です。日本が第二次大戦中、「ドイツが世界を牛耳る」と思ったに似て判断が間違っているでしょうと思わざるを得ません。中国がスパイ容疑で邦人2人を逮捕したというのですから、普通に考えますと反日教育している国は危ないと思わないと。北と南が戦争になった時に日本は韓国の同意がない限り、在韓邦人の救出はできないようです。まあ、犠牲が出ても仕方がないということでしょう。日本人はこういう韓国人の態度が許されますか?韓国人が都合のいいときだけ「助けてくれ」というのは止めてほしい。企業は在留韓国の日本人は早く日本に帰すべき。在中日本人も。

中国でのスパイ容疑で捕まった2人は公安調査庁から依頼されたとのこと。こんなトウシロを使ってスパイ活動ができる訳もなし。中国の対応は過剰でしょうけど。でも日本のインテリジェンス部門のレベルの低さにはあきれ返ります。小生が以前に北京在勤時代、関西の警察から「中国の実態が聞きたい」と電話があり、余りの脇の甘さに唖然としてお断りしたことがありました。当然でしょう。中国は盗聴が当たり前なのに、その自覚もなく、電話で協力を要請するなんて情報機関としてはあるまじき話です。日本が弱体化していると思いました。

日韓通貨スワップがなくなったのは勿怪の幸い。絶対日本に言い寄って来ないのを祈ります。でも慰安婦に代表されるように恥を知らない民族ですから言ってくる可能性はあります。言って来たら「世界に従軍慰安婦は間違いでした。日本の朝日新聞を信じたのが間違いでした」と韓国が言わない限り、国民の税金を使わせるのは許すまじです。

中国は「胸が厚い」だけではありません。少なくとも韓国人と比べればずる賢さでは上を行くでしょう。小生中国在勤時代、煙台出張時、ホテルでデポジットを要求されました。今までなかったことなので、「何故?」と聞いてみると「韓国人が不況で家賃も払わず夜逃げしたので、日本人と雖も保証がないと」との返事でした。何を偉そうに「ウリジナル」なんて言っているのかと言う気がします。中国人だって韓国人は全然信じていないと思います。「手先」で使うに充分と思っているだけでしょう。本当に愚かな民族と付き合うことはしない方が良いと思います。

記事

(前回から読む)

 「中国がアジア金融の盟主になる」と主張する記事が韓国主要紙に載った。中国発の金融危機までが懸念されているというのに。

次の救世主は中国

—前回は、韓国はなぜ、あれほど中国に突っ込んでしまうのか、との質問で終わりました。中国経済は大きく揺れています。

鈴置:それに関連、興味深い記事が中央日報に載りました。これを読んだ日本の金融専門家は一斉に「韓国はいったい何を考えているのだろう」と驚きました。

 「米国が利上げすれば、中国がアジアを掌握?」(9月15日、日本語版)です。この記事は無署名ですが、原文の韓国語版(9月13日、中央SUNDAY 第444号)を見ると、書いたのは中国経済金融研究所長の肩書を持つ、チョン・ビョンソという韓国人エコノミストです。

  「今、世界が直面する金融危機により、米国のドルによる支配は終焉する」と主張した記事で、結論部分を要約すると以下です。

  • (前回、金融危機の発生した)1998年と2015年のアジアの状況は異なる。今後、米国の利上げによってアジアからドルが流出し金融危機が発生すれば、救世主は米国と国際通貨基金(IMF)ではなく、中国だ。
  • 中国が、その3兆5000億ドルの外貨準備を使って貸し出し枠を作ればアジアを支配できる。これまでアジア諸国は代案がないため、しぶしぶ米国のドルを受け入れてきた。が今回、アジアは米国を捨てて中国に走る可能性がある。アジアの金融の盟主が代わるのだ。

張子の虎の中国経済

—ユニークな見方ですね。

鈴置:世界の基軸通貨としてのドルに対し、不信感が高まっているのは事実です。2008年の世界同時不況の際も「ドルに代わる世界通貨が必要だ」との意見が出ました。

 でも、年内にも予想される米利上げを機に、直ちに中国が米国に代わってアジアの金融を支配する――というのは相当に大胆な意見です。

 「盟主になる」中国経済こそが大きく揺れています。7月以降、株価は暴落しましたし、人民元も売られています。そもそも、「アジアに貸し出す3兆5000億ドルの外貨準備」なるものに疑問符が付いているのです。

 日本経済新聞の滝田洋一編集委員は「中国3.6兆ドルの外準マネーは張子の虎か」(9月2日、日経電子版)で、中国の外貨準備に関し、以下のように指摘しています。

  • 「外準のうち、運用先の見当がつかない分が、少なく見積もっても1兆ドル程度はある」と、ベテランの市場エコノミストはいう。
  • 市場関係者が気をもむのは、ソブリン・ウエルス・ファンド(政府系ファンド)などに、外準マネーが流れていることだ。直近ではシルクロード基金(SRF)やアジアインフラ投資銀行(AIIB)の元手ともなっている。
  • 中国はアフリカや中南米で資源開発投資のアクセルを踏んできた。外貨準備がこうした開発投資に振り向けられているとしたら、どうだろう。開発・採掘コストの高いこれらの案件は、最近の国際商品相場の崩落で火を噴いているはずだ。投入した資金も、相当額が焦げ付いていると思われる。
  • 中国の外貨準備や人民銀行の外貨資産も、水増しされた張り子の虎ということになる。中国の外貨準備の中身をめぐる疑惑が、新たな金融危機の火種になりはすまいか。

7%成長は本当か

—1兆ドルも怪しげな投資に使ったとすると「真水」――いざという時に使えるまともな外準は2.5兆ドルということですね。

鈴置:しかも8月末時点の外準は3兆5573億ドルと、8月の1カ月間で939億ドル――1000億ドル近くも減ったのです。韓国の外準の4分の1に相当する額です。ピークの2014年6月末の3兆9932億ドルと比べると、14カ月で4359億ドルも減っています。中国人が母国を見限り、人民元を売っているのです。

—日本経済研究センターが「中国の本当の成長率は政府発表よりも相当に低い」と言っています。9月29日の日経新聞で読みました。

鈴置:中国政府は2015年第2四半期に年率で7.0%成長したと発表したけれど、鉄道貨物輸送量や銀行貸し出しの伸びから見て、実際は4.8%から6.5%の間に留まった――と日経センターは推計しました。

 また、2013年夏頃から中国の公式発表が日経センターの推計値を大きく上回るようになった、とも分析しています。世界のエコノミストの間でも「中国の粉飾」が常識化しています。今や、公式発表数値を信じる人はほとんどいないでしょう。

韓国は属国に戻るつもりですか

—世界同時株安の震源地にもなったというのに、なぜそれほど中国経済を賛美する記事が韓国の新聞には載るのでしょうか。

鈴置:自分が買った商品の問題点から目をそらす消費者と似ています。判断の誤りを認めたくはないのでしょう。

 韓国人は「落ち目の米国、浮上する中国」と信じ、国の存続を中国に賭けました。「中国がまずいことになっている」などという情報は耳に入れたくないのです。

 例えば、8月に外準が1000億ドル近くも減ったニュース。発表翌日の9月8日に日経は2面で、フィナンシャル・タイムズ(FT)は3面で報じました。が、韓国のメディア――経済紙も含め、ほとんど報じませんでした。

 そして、その1週間後に日本の金融専門家らは中央日報の日本語版で「中国がアジアを支配する」との記事を読んで、腰を抜かすほど驚くことになったのです。

 その中には「日本の一部メディアは中国経済を悲観的に報じ過ぎる」と語る人もいます。そんな人でさえも韓国紙の中国絶賛には首を傾げたのです。ある金融専門家からは「韓国は中国の属国に戻るつもりか」と聞かれました。

目下の日本からドルは借りない

—属国回帰ですか?

鈴置:この記事は最後のくだりで、アジアの国がドル不足に陥ったら今度は米国ではなく中国から借りる――と書いています。筆者がどう考えているかは分かりませんが、実際には「アジアの国」とは韓国だけを指すことになるでしょう。

 なぜなら、東南アジア諸国連合(ASEAN)や南アジアの国々は日本と通貨スワップを結んでいますから「中国を頼る」必要性は薄い。

 「『目下の日本』からはドルを借りない」で書いたように、韓国だけが「日本からは借りない」と大見えを切って、中国との人民元スワップに頼ることにしたのです(表「韓国の通貨スワップ」参照)。

韓国の通貨スワップ(2015年9月30日現在)

Korea's swap

 

 

<注>CMI(チェンマイ・イニシアティブ)はIMF融資とリンクしない場合は30%まで。

資料:ソウル新聞「韓国の経済体力は十分」(2015年2月17日)

新しい兄貴がいる

—この記事は韓国という特殊ケースを「アジアの国」と拡大している点がまず、怪しいのですね。

鈴置:そのうえで、米国が金利を下げ、韓国が通貨危機に陥りそうになっても「日本はもちろん米国にも頭を下げないぞ。俺にはもう、もっと頼りになる新しい兄貴、中国があるからな」と筆者は肩をそびやかしたのです。

 だから日本のある専門家が「韓国は中国がこんな状況にあっても金融で中国一点張りを決めた――属国に戻ることを決めたのか?」と聞いてきたのです。

—本当にそう考えているのでしょうか。

鈴置:書いているのは1人のエコノミストに過ぎず、韓国政府の意思とは言い切れません。しかし韓国には「中国に賭ける」空気が未だに濃いのです。

 米国の強い反対を押し切って、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は北京での抗日式典に参加しました。「中国ブロック」に鞍替えしたと世界から認定されるのも覚悟の上でしょう(「韓国は『帰らざる橋』を渡る」参照)。

人民元スワップは頼りになるか

—「新しい兄貴」は頼りになるのでしょうか。

鈴置:いざという時に中国が貸してくれるのは人民元。韓国の外国に対する負債の相当部分はドル建てですから、返済するには人民元をドルに替える必要があります。切羽詰まった状況で、ドルへの転換が間に合うか、疑問視する人が多いのです。

 一部の専門家は「人民元が売られる中、中国が韓国へのスワップ発動を嫌がるのではないか」と見ています。なぜなら、韓国が中国から借りた人民元をドルに転じれば、巨額の人民元売りが発生するわけです。

 ただでさえ人民元売りに苦しみ、外準のドルを使って防戦している時です。韓国からのスワップ発動要請は中国にとって、はなはだ迷惑なのです。

 もちろん「約束通り中国は韓国に人民元を貸してやるだろう。減ったと言っても外準の『真水』は2.5兆ドルあるのだし、何よりも大国の面子がかかっているのだから」と言う人もいます。

 ただ、スワップを発動するにしろ、中国は何か条件を付けるかもしれません。例えば最近、韓国に要求し始めた「米韓合同軍事演習の中止」とか。これを実行させれば、米韓同盟に相当大きなヒビを入れられますからね。

人口オーナスは今年から

—やはり、韓国の現実認識は甘いのですね。

鈴置:ええ、現実から相当にずれていると思います。もちろん、冒頭で紹介した金融面での「離米従中」を宣言した記事は極端な例です。中国株が下がった後は、韓国紙も「中国経済変調」と報じ始めました。

 ただ、記事のほとんどが短期的な失速と捉えています。構造的な問題であり、対策が困難な「少子高齢化」の症状が中国経済にも出始めた、といった視点の記事はほとんど見当たりません。

 日本総研の大泉啓一郎・上席主任研究員が作成した「日中韓の高齢化率の比率」(グラフ1)をご覧下さい。中国も急ピッチで高齢化が進んでいます。

グラフ1:日中韓の高齢化率の比較

Chaina working peaple-1

注:65歳以上の高齢者が7%以上を「高齢化社会」、14%以上を「高齢社会」といい、高齢化の進み具合を示す目安になっている

出所:国連「World Population Prospects:The 2010 Revision」から大泉啓一郎氏作成

 

 

 

 

グラフ2「日中韓の従属人口比率の推移」は中国が2015年から「人口オーナス」の時期に突入することを示しています。つまり少なくとも計算上は今年から、少子高齢化によるマイナス面が顕在化するのです。

グラフ2:日中韓の従属人口比率の推移(中位推計)

china working peaple-2

注:従属人口比率は0~14歳と65歳以上の人口の比率

出所:国連「World Population Prospects:The 2010 Revision」から大泉啓一郎氏作成

 中国経済はこれから基礎体力が衰えていく可能性が高い。というのに国威発揚を狙って人民元のレートを高めに設定してしまい、景気が悪くなった。

 内需も伸びないので、巨額の建設投資によりアクセルを一気に踏んだ。しかし、すぐに限界に直面した。そこで株高を演出し、景気に点火しようとして失敗した。

 この危うい構造に気がついた国民は、手持ちの人民元をどんどんドルに替えている――というのが中国の現状でしょう。

 これが世界の普通の見方です。でも韓国紙は、こうした分析をほとんど書きません。「中国の懐に入ることで経済成長を実現する」という国家戦略が足元から崩れてしまうからです。

胸の筋肉だけ厚い中国

—中国経済の長期停滞論は一切、言及されないのですか?

鈴置:ごくまれに語られます。朝鮮日報の宋煕永・主筆が「G2の中国、本当にNo.2なのか」(9月5日、朝鮮語版)を書きました。結論部分を訳します。

  • 先月の人民元暴落を通じて、政府が為替を強引に調整しているとの事実が満天下に公開された。「やはり中国の(先進国への道のりは)遠い」との評価と同時に「胸の筋肉は厚いが頭は足りない」「自動車免許でジャンボジェットを操縦する国」との印象を植え付けた。一部の研究所からは「中国の溶解」(China Meltdown)との厳しい分析も出た。
  • さらに深刻なのは内部の不満だ。階層間の二極化、都市・農村間の貧富の格差の中で、株価と不動産価格が暴落した。政府の対策が信認を受けたとは言い難く、国民の不満は膨れるしかない。成長率は低下している。企業も地方政府も債務の山に埋もれている。一人っ子政策の影響で、世界で最も急速に高齢化が進んでいる。
  • この中、朴槿恵大統領が天安門から史上最大の人民軍パレードを見学した。米国との同盟を思い浮かべ眉をひそめる人もいる。しかしそれよりも、我々は中国経済の先行きをまず考えなければならない。株式会社大韓民国の貸借対照表では、多くの項目が中国の未来に従い変化するからである。
  • 苦労が今後2-3年間で終わるか、10―20年間の長期の低迷に陥るかは、今後の中国次第だ。ただし、党主導の統制経済がもはや限界点に到達したことだけは明らかになった。中国が米国になるのにはまだ時間がかかる。

高齢化と金融危機

 しかし、宋煕永・主筆のように「20年もの長期停滞に陥る可能性」を指摘する人は韓国ではまれです。普通、こうした新しい視点には提灯が付いて、誰かが似たような記事で追い掛けるものです。

 でも、1カ月近く経っても宋煕永論文は孤立したままです。こうした見方はなかなか主流になりません。

 実は宋煕永・主筆は、少子高齢化による韓国の長期停滞を真っ先に指摘した人でもあります。4年半前の「不動産政策にあぐらをかく政治」(2011年3月26日、韓国語)で、激しく警鐘を鳴らしました。非常に興味深い記事なので要約します。

  • ハーバード(Harvard)大のマンキュー(N.Gregory Mankiw)教授は、生産年齢人口(15~64歳)の減少が住宅価格の下落に大きな影響を与えると予測した。ただその後に米国の住宅価格が上がったため、彼は嘲笑された。
  • しかし2008年、ベビーブーム世代の引退とともに米国は金融危機を経験した。これにより長い目で見れば、人口構造の変化が住宅価格に及ぼす影響が少なくないことが知られるようになった。
  • 韓国がその時期にさしかかっていることを認識すべきである。ベビーブーム世代の710万人の引退が本格化している。生産人口は今後4~5年後に頂点を付けた後、下り坂に転じる。
  • 青瓦台(大統領府)や与党のハンナラ党、建設業界は「不動産はいつかは上がる」との信仰に陥っている。日本のように20年間以上にわたって低迷し得るとの現実を信じない。
  • 日本でも生産人口の減少が始まる1995年の4~5年前から不動産価格が暴落した。政治家たちは、不動産活性化策で選挙に勝とうとの妄想を捨てるべきだ。

老化は直視したくない

—4年半前に「韓国の今」を言い当てた記事ですね。

鈴置:でも、この不都合な警告に誰も耳を貸さなかった。最近になって、専門家の間でようやく少子高齢化問題が議論されるようになりました。しかし韓国政府が現実を直視しているとは言い難い。

 相変わらず景気対策というと住宅市場の活性化策頼みです。少子高齢化に対応した社会の仕組みを、本腰を入れて作ろうとするわけでもない。

—なぜでしょうか。

鈴置:日本もそうでしたが、成長するのが当然だと長い間考えてきた人々が、衰退を想像するのは極めて難しい。50歳になって体力が衰えても、それを老化とは認めたくない心情と似ています。

日本に勝った!

—でも韓国には日本とは異なって、隣に悪しき先行例があります。それを見れば……。

鈴置:私もそれが不思議で韓国人に聞いてみたのです。面白い答えが返って来ました。「韓国では『日本に追いついた、勝った』と皆が万歳をしている。そんな時に『日本みたいになるぞ』という話は聞きたくないのだ」そうです。

 中国の長期停滞への認識もそれに似ています。韓国人はいち早く「落ち目の米国、浮上する中国」と見切って「離米従中」した。「情勢判断が遅く、中国と関係を悪化させた」日本人に対しては「俺の後ろには中国がいるぞ。どうだ、怖いか」などとそっくり返っていた。

 それを今さら「中国の成長は限界に達したかも知れない」とは言い出しにくいのです。ここでも「日本に勝った!」と快哉を叫んでいたのですから。

ウェイト・アンド・シー

—韓国人が日本に強烈なライバル心を持つのは分かります。でも、世界観までも「勝った、負けた」の対象にするというのは信じられません。

鈴置:19世紀に「西洋の衝撃」に直面した時、日本人はいち早く適応し、開国し西欧文明を導入してアジアで先頭に立った。しかるに我々は世界の変化を読み誤り、旧弊にしがみついて植民地に転落した――と韓国人は信じています。だから「今度は勝った」のです。

 前回、保守運動の指導者、趙甲済(チョ・カプチェ)氏が「ヒトラーと心中した日本」になぞらえて現在の韓国を憂えていることを紹介しました。

 1940年4月、ドイツはデンマークとノルウェーを急襲し占領しました。5月にはフランスも席巻しました。この快進撃を見て日本では「勝ち馬のドイツに乗ろう」との意見が大勢を占めるに至ったのです。

 同年9月には日独伊3国同盟を締結。しかしまだ、この時点では対米戦争を避け得る余地がありました。

 趙甲済氏も記事で引用した、大本営・陸軍参謀の瀬島龍三氏の『幾山河』によれば、無傷の連合艦隊を維持しながら、欧州での戦争の帰結を見守る「ウェイト・アンド・シー」を説く高級参謀もいました(文庫版では114ページ)。

大日本帝国の失敗

 しかし大日本帝国の陸海軍ともに「軍事情報の収集に重点を置き、政治、経済を含む総合的な国力の判断をおろそかにした」結果、対米戦争に踏み切ってしまった、と瀬島氏が回顧していることは前回に紹介した通りです。

 趙甲済氏は親米保守であり、勝った方に付こうと考える「米中二股派」ではありません。しかし「仮に二股をかけるにしろ、もう少し腰を据えて状況を見極めろ」と言いたいのでしょう。

 大日本帝国の「無傷の連合艦隊」は現在の韓国にとって「米韓同盟」に相当します。朴槿恵政権はそれを危険にさらしているのですから。

—要は韓国も、冷静な判断をおろそかにして「中国が米国をしのぐ」と決めつけて動いた、ということですね。

鈴置:ええ。それに、ものごとには「勢い」というものがあって、「ウェイト・アンド・シー」でいかねば、と理屈では分かっていても、そんな地味な道を選ぶのは難しいのでしょう。

平和を願う中国共産党

—韓国は今からでも米国側に引き返せませんか?

鈴置:難しいと思います。隣の超大国、中国はとても強い引力を持ちます。米中間で等距離を保つのも、国民1人1人がよほどの覚悟を持って中国に立ち向かう決意を固めて、初めて可能です。

 口先で「等距離」とか「二股」なんて言っている限り、中国にどんどん引き寄せられて行きます。

 9月3日の抗日式典に参加した潘基文(バン・キムン)国連事務総長が習近平主席と会いました。韓国の外相も務めた外交官僚出身で、2017年12月の次期大統領選挙への出馬が噂される人です。世論調査で「次期大統領にふさわしい人」を聞くと、1位に選ばれることもしばしばです。

 人民網の「習近平主席が潘基文国連事務総長と会談」(9月4日、日本語版)によると、潘基文氏は習近平主席に対し、以下のように語っています。

  • 本日午前に行われた中国人民抗日戦争ならびに世界反ファシズム戦争勝利70周年記念大会は大変素晴らしかった。中国の人々は反ファシズム戦争の勝利に大きな犠牲を払い、重大な貢献をした。
  • この行事によって、平和を守るという中国の人々の願いが存分に示された。中国は長年にわたって国際平和・開発事業に積極的に尽力してきた。

—「平和を守るという中国の願い」ですか。なるほど、韓国が引き返せるとは、とても思えませんね。

鈴置:韓国は「中国の尻馬」にしがみつくしかなくなったのです。

9/30日経ビジネスオンライン 福島香織『習近平訪米、成果喧伝の裏側で…冷淡さ際立つ米国は中国との「取引」に乗るのか』について

中国は日本のファシズムを打倒したと獅子吼しますが、中国の今の共産党統治はファシズムよりもっとひどいのでは。一党独裁(多数政党を認めず、あったとしても傀儡)、議会制民主主義の欠如(選挙制度無し、あったとしても形だけ)、軍事優先(GDPに占める軍事費の膨張、表の数字にでないものあり、軍事拡張主義)、格差増大(富の平等を目指す共産主義が甚だしい格差を生じる矛盾。経済的自由は認めても政治的自由を認めない為、賄賂が横行、市民の監視が行き届かず)、監視社会(档案による党の監視、密告社会)等。それで中国では次に生まれ変わるなら中国以外の国にというのが64%(2006年「網易」調べ)も出る訳です。日本人は自虐教育のせいで自信を失ってきましたがこんなことはありません。昨年10月の産経新聞記事によれば83%が日本人のままを希望です。http://www.sankei.com/life/news/141031/lif1410310002-n1.html

世界も中国が歴史の改竄・捏造をして日本を貶めているのは知っていますが、日本に対するジェラシーと日本が強くなっては自国が相対的に弱くなるので見て見ぬ振りをしてきました。ここに来て「韜光養晦」から「有所作為」にギアチエンジした中国の傍若無人ぶりが目立つようになり、世界は矛先を中国にむけるようになりました。中国の報道はいつも日本が歴史を改竄・捏造しているという論調ですがこれで彼らはいつも嘘を言っているというのが分かるでしょう。日本人も中国人は平気で嘘がつける民族と言うのを理解しておいた方が良いです。日本人の左翼・リベラルな学者は中国からの金に転んでいるか、マスコミの下請けで金を得ているので、彼らに媚びるため不誠実な論理を展開する人たちが多いという事も踏まえておいた方が良いと思います。

令完成と郭文貴をアメリカが手放すことはないと思います。あのオバマでさえ。彼らだって命は惜しいからアメリカに全部の情報を与えず小出しにしているのでは。殺されたら全部アメリカ政府に情報が行くような仕組みにしているのでは。アメリカも中国のキツネ狩りには相応の防御態勢を敷いていると思います。アメリカは「スノーデンの仇は令完成と郭文貴」と考えているのでは。2700件もの情報を令完成は持っているとのこと。習の取り巻きのセックス映像が流れたらどうなるでしょう。習本人であれば世界に衝撃が走るでしょう。アメリカはこれで習体制の中国を脅すことができます。使う意思があればの話ですが。

記事

 習近平の訪米が終わった。どのような成果があったかをまとめてみたい。

 当たり前ではあるが、これは中国で報道されているのと、中国の外で報道されているのとではかなり温度差がある。米国の報道をみれば、実に低調で、CNN報道など、わざとかと思うくらい、習近平訪米ニュースを無視していた気がする。建前上、国賓待遇のもてなしであったが、政治的外交的成果は?というと、サイバー攻撃問題に関する合意にしても、軍事衝突の回避に関する合意にしても、気候変動協力に関する共同声明にしても、えーっと、だから?というぐらい、さらっとしか報じられていない。劇的に米中関係が改善されたとか、米国の中国に対する疑念が薄まったとか、信頼が深まったとか、ポジティブな評価がほとんどない。

ローマ法王大歓迎、習近平は「恥知らず」

 27日、中国の共同主催で国連で開かれたジェンダーの平等と女性の地位向上をテーマにしたサミットでは、UNウィメンに1000万ドルを寄付したり、女性の権利尊重を中国指導部として打ち出したりと、いいこと言っているのに、ヒラリー・クリントンから「フェミニスト活動家を迫害しておきながら、国連で女性の権利に関する会議を主催だと? 恥知らずな」とツイッターで突っ込まれるなど、冷ややかな反応しか見えてこなかった。実際、習政権は公共交通機関におけるセクハラ撲滅を訴えるフェミニスト活動家を「挑発罪」で不当逮捕して長らく拘束するなど、とても女性の権利重視の政権とはいえない。いいことを口でいっても行動がともなっていないのだから、この反応は仕方あるまい。

 習近平訪米に対する米国のメディアや世論の冷淡さは、ほぼ同じ時期に初訪米したローマ法王フランシスコ猊下関連報道の盛り上がりと対比すると、さらに際立つ。法王は習近平のかなわなかった米議会での演説を果たし、会場は満員御礼。テレビチャンネルのどこを開けても法王ニュース。一方、習近平の国連演説は閑古鳥が鳴いていた様子で、中国共産党に対して意地の悪い香港の蘋果日報がわざわざフランシスコ演説の写真と並べて報じていた。習近平サイドは、法王に話題を持っていかれるのが嫌で訪米日程をずらしてくれ、と内々に頼んだらしいが、オバマサイドは、時間の都合がつかない、ということでその要求を一蹴したとか。ひょっとしてオバマ政権の習近平政権に対する嫌がらせか、と思うほどの格差待遇であった。むしろ、日本メディアの方が、よほど好意的に報じていた気がする。

習近平訪米が米国内であまり話題にならなかったのは、そもそもこの訪米自体が習近平の内政向けメンツのためのもので、米国にとっては、いわゆる大きな外交成果、利益が期待されるようなものではなかったことがある。中国側にとってもオバマ政権はすでにロスタイムに入っていると、あからさまに舐めていたところがあろう。なので、中国にとっての今回の訪米成果は、中国国内でどう報じられたか、その政治宣伝によって、習近平の権力掌握や権力闘争にどういう影響があるかに、本当の意味がある。

「歴史を書き換える成果」続々

 では中国国内ではどう報じられているか。今回の訪米は「歴史を書き換える成果」があったと大宣伝されている。

 まず「米中は新型大国関係を発展させることを再確認し、習近平オバマ会談以降、それは新しい高みに登っていく」(新華社)という。いつの間に、米中の間でそんな確認が行われたんだ、と慌てて会見録をみるも、公式の記者発表では、オバマから一言も新型大国関係という言葉は出ていない。こんな報道をすれば、日本ならば、捏造報道か?あるいは非公開の裏会談があったのか?とメディアに追及されるところだが、中国においては、報道は政治宣伝であるから問題ない。

 中国としては、今回の訪米の最大の目的は、中国の大国ぶりをオバマに見せつけ、中国が米国と対等に付き合える大国である、ということを米国に認めさせ、米国との対等なパートナーシップを国内の政敵に見せつけて権力闘争を有利に運び、「大国米国と対等に渡り合える力強い指導者・習近平」のイメージを大衆に刷り込むためのパフォーマンスである。

 そもそも、「『カイロ宣言』の陰の立役者は毛沢東、ルーズベルトは毛沢東を絶賛」という映画を作り、「中国が米国とともに、反ファシスト戦争を戦い戦後秩序を構築した」といった戦勝国自称など、これまでも好き放題、歴史を書き換えてきたのだから、今さら「歴史を書き換える成果」の一つや二つは珍しいことではない。

新華社の報道によれば、今回の訪米の成果は「政治、経済貿易、人文、気候変動、科学技術、執法、国防、航空、基礎インフラなどの領域49項目においての重要な共通認識を確認。その第一項目が新型大国関係を発展させることの再確認だ」という。

 そして「2013年6月の初会談から双方が新型大国関係の構築に対し重要な共通認識をもち、努力を続けてきた。…2014年11月のオバマ訪中期間に、新型軍事関係に進展があった。…中米新型大国関係は“中国脅威論”に対する有力な反撃力である。…中米新型大国関係は両国民の根本利益にかなう。…」と論評している。

裏テーマは令完成の引き渡し

 次に、大きな成果として喧伝されているのが「人民元の国際化がさらに進んだ」「人民元のSDR加入に対する米国の態度は軟化」である。確かに訪米の目的の一つは、人民元のSDR構成通貨入りへの“お願い”であるが、これは好感触があったということなのだろうか。しかしこれまでの中国の唐突で中途半端な切り下げや、市場ルールより行政指導でコントロールされる金融業界体質をみるに、この調子の人民元が国際通貨になった暁には、国際金融市場はものすごく不安定化してしまうのではないか。それでも米国は中国に花を持たせるのだろうか。

 またオバマが「台湾独立、チベット独立、新疆独立を支持せず、香港事務に介入しない」と確認したことも成果として報じられている。これは米国側の発表には触れられていない。

 ところで公式報道にはないが、この訪米の裏テーマとして注目されていた件がある。米国に逃亡中の実業家・令完成および郭文貴の引き渡し問題である。

 令完成とは、胡錦濤の側近で、権力闘争の犠牲として失脚した元統一戦線部長の令計画の弟である。彼は、令計画から預かった習近平政権の命取りになる国家機密をもったまま米国に逃亡し、8月にはニューヨークタイムズが政治亡命を申請中と、その米国在留の事実を報じている。郭文貴は曾慶紅と親密な実業家で、王岐山のスキャンダルを握ったまま米国に逃亡中とされている。

習近平訪米前に、この二人を含む、“汚職の逃亡犯”の引き渡し要求交渉が水面下で行われていたという。そして、9月21日の訪米直前に東方日報など一部香港メディアで、令完成の中国への引き渡しに米国が応じるとの密約が交わされていると報じられた。日本メディアもこのニュースを転電した。真偽不明とわざわざただし書きするほど、にわかに信じがたい情報だが、確認がとれなくても思わず転電してしまうほど、ショッキングなニュースでもある。

 香港で流れている情報を整理すると、習近平訪米を控えて、重大腐敗事件に関する処理について米中双方で話し合いが行われており、訪米後には、米国への中国人逃亡犯と不法移民の強制送還が実現される見通しという。今年3月の段階で、中国側は米国に返還要求リストを提出。中国側がリストアップしている逃亡汚職犯100人余りのうち約40人が米国に居住し、9月18日、および24日にすでに二人が強制送還されているそうだ。このリストの中に二人の名前ははいっていないが、彼らについては別の窓口で慎重に交渉が続けられていたようだ。

「中国版スノーデン事件」の行方は

 令完成に関しては、中国側は引き渡してくれるなら二つの条件を飲む、と提案したという。一つは令完成が米国に所有する6億ドル相当の資産の返還を求めないということ。二つ目には米国にいる2万5000人の不法移民の引き取りに応じるということ。中央政法委書記の孟建柱が習近平の特使として派遣され、この交渉をまとめた、というのだ。

 このネタ元は、「令完成事件」調査に参与する北京サイドの人物、つまり習近平サイドのリークなので、多分に令計画や胡錦濤サイドら政敵の動揺を誘うフェイク報道の可能性もある。実際、かつて“令完成逮捕”というフェイク情報を香港メディアを通じて流し、抵抗していた令計画一族を追い詰めたこともある。

 令完成が持ち逃げした「国家機密」は、兄の令計画が中央弁公庁主任時代から集めていた政治、軍事、経済、外交、文化など2700件の機密文書、という膨大なもので、「中国版スノーデン事件」とまで呼ばれている。

その中で米国サイドが特に注目しているのは、サイバー攻撃の幹部名簿、米国に潜入している中国側諜報員リスト、対米外交戦略の内幕などだと言われている。習近平サイドが心配しているのは、習近平や王岐山ファミリーの不正蓄財情報、セックススキャンダルのほか、権力闘争の内幕だとか。

 東方日報は、令完成はそれらの機密の一部をすでに米国政府に提供しており、最近出されたランド研究所の「米中軍事スコアカード」リポートには、令完成がもたらした情報も反映されているのではないか、という憶測も報じている。

問われる米国の良心と威厳

 元CIA局員のエドワード・スノーデンは香港に逃亡後、2013年6月の習近平初訪米の際に、インターネット監視システムを使った米国NSAによる個人情報収集手口(プリズム計画)を暴露し、米国の信用と評価を落とし、結果的に中国の対米強硬外交に加担することになった。そのスノーデンを中国当局はロシアに逃がしたのに、米国が令完成を中国に引き渡したとしたら、米国の“良心”が問われることにもなる。中国では、国家機密漏洩は最高死刑判決もありうる重大犯罪であり人道的な問題もあるが、それ以上に、2017年の党大会を控えて激化している習近平と胡錦濤派、共産主義青年団派との権力闘争の行方に重大な影響を及ぼし、おそらくは習近平政権の独裁路線強化に加担する結果となる。

 まさか、そんなことがあるわけがない、というのが大勢の見方なのだが、一部では、(根が親中派の)オバマ政権ならやりかねない、という不信感や動揺が広がっていることも確かだ。

 そんな不信感や疑念が流れてしまうほど米国の国力と威厳がかすんでいることを露呈したのが、中国にとって最大の訪米成果かもしれない。

9/30日経 中沢克二『出せなかった共同声明 米国への挑戦のツケ』について

一昨日のブログに「習近平の国連演説はガラガラだったのに、中国メデイアは人が多くて入りきれないと報道した」と書きました。韓国同様と言うか兄貴分で、息を吐くように平気で嘘がつける民族です。本記事は訪米の成果を国内向けにでっち上げて報道しているという事です。共産党の「喉と舌」の役割を果たしているのが宣伝部ですから、不都合な真実が掲載されることはありません。今回の訪米の成果は金を持ち逃げして米国に隠れていた2人を送還して貰っただけとのこと。でもアメリカも手土産を渡すことはなかったろうに。いくら法外な金を持ち逃げしたからと言って、強制送還すれば中国で死刑になる可能性は高いです。人権にうるさいアメリカがそこまでしなくとも。ましてや、中国とアメリカは「犯罪人引渡協定」は結んでないので。

「新しい形の大国関係」については2013年11月スーザン・ライス補佐官が中国に行って認めるような発言をしました。オバマが“yes”と言ったからでしょう。その後軌道修正しましたが。オバマは本当に頭が悪い。現状把握が全然できていません。アメリカに仇なす国はどこか、挑戦しようとしている国はどこか、13年の南シナ海での人工島の建設を見ていれば分かったでしょう。それでもライスにそういった発言をさせるのですから。史上最低の大統領の烙印を押されることは間違いないでしょう。

次の大統領が誰になるにしろ、中国に宥和姿勢を貫くことは難しいと思います。選挙対策だけでなく、AIIB創設により米国の基軸通貨制度に明らかな挑戦をしてきていますので。ロシアは米国のGDPの1/8しかありませんので核以外に恐れるものはありません。中国のGDPは購買力平価でみると既に米国を抜いているとも言われています。ただ、中国の数字は当てにならないし、借金大国ですから。基軸通貨国でないので外国に人民元をいくら刷って返そうとしても受取拒否されるでしょう。米国も人民元のIMFのSDR通貨入りは拒否すべきです。ルトワックの言うように軍事膨張主義の中国を封じ込めるためロシアも仲間に引き込むことを考えるべきです。戦争をしないで経済制裁をすれば良い。

記事

Chinese base on an artificial island

中国が南シナ海の南沙諸島、ファイアリクロス(中国名・永暑)礁に完成させた滑走路の衛星写真(20日撮影)=(C)CNES2015,Distribution Airbus DS/(C)2015IHS・共同

「国家主席、習近平の初の米国への『国事訪問』にもかかわらず、包括的な米中共同声明は発せられなかった。異例だ。いや、厳しい雰囲気の中、初めから発表するのをあきらめた」

 北京の政治学者が慨嘆する。中国国営メディアが、習訪米の成果を大宣伝しているのとは対照的だ。南シナ海、サイバースパイ、人権の各問題での対立はそれほど深刻だった。なんとか発表したのは、気候変動に限った共同声明だけである。この事実は今回の習訪米を象徴している。

 9月25日、首脳会談を終えた習と米大統領のオバマは共同記者会見に臨んだ。合わせて米ホワイトハウスは、国事訪問に関する「ファクトシート」を公表した。これに7時間遅れて、中国国営通信の新華社が「国事訪問に関する中国側の成果の詳細」を配信した。

■中国が一方的に成果を発表

 驚くことに双方の文書は、中身、項目建てもかなり違っている。目を引くのは、中国が第1項目の見出しで、米中の「新しい形の大国関係」をうたっている点だ。習は共同会見でも「新しい形の大国関係の構築」を訴えた。

 米側文書には、見出しどころか、「大国関係」という言葉は皆無。「新しい関係」という言い回しさえない。「共に働く」としただけである。

 中国が提起する「大国関係」は、米中二大国が世界を仕切るという印象が強い。米側がこれに言及すれば、力ずくで現状を変えようと動く中国を認めることになる。米政府が公式文書に盛り込むのを一貫して拒んでいる理由だ。

 それでも中国は、メンツにかけてこの言葉を使い続けなくてはいけない。なぜか。端緒は2013年6月の米中首脳会談にある。トップ就任後、初めて訪米した習が、カリフォルニア州パームスプリングスでオバマと会った際、鳴り物入りで提起したキーワードなのだ。

 「新しい形の大国関係」には、米国に中国の実力を明確に認めさせる意味もある。米国と肩を並べる世界大国の実現は、習が掲げる「中華民族の偉大な復興」と同義だ。習は内政上の理由からも「大国関係」を実現したい。

 13年の首脳会談で習はもう一つ、キーワードを発している。「広い太平洋には米中両国を受け入れる十分な空間がある」。これは、軍事、経済的に強大になった中国は、広い太平洋の西半分ぐらいまで勢力圏とする権利を有している、と主張したと解釈された。

 少なくても、米艦船、航空機が「我が物顔」で振る舞うのを阻み、米国の力がアジア太平洋地域の全てに及ぶ現状を変えたい、との思いだ。習は本気だった。「大国関係」と「広い太平洋」発言はセットである。新任の習は、柔らかい表現ながら、米国に挑戦状をたたきつけた形になった。

 「大国関係」については、国家安全保障担当の大統領補佐官、スーザン・ライスが13年11月に認めるかのような発言をした経緯がある。しかし、習指導部が、いきなり東シナ海に防空識別圏を設置すると、米国内で対中警戒感が一段と高まり、米側からの「大国関係」への言及は一切、なくなった。

 14年3月、オランダ・ハーグでの米中首脳会談でも習は「大国関係」の構築を強調したものの、オバマはまったく触れなかった。その後も中国が一方的に「大国関係」を宣伝しているにすぎない。

 一般の二国間関係では、首脳会談で合意できない内容は、文書に書き込まないのが常識だが、中国は違う。あえて「中国側の成果」と銘打って発表した。「新しい形の大国関係」は、最も強調した部分なのだ。

 そこには中国の内政を外交の場に直接、持ち込む強引さがある。自らが世界の中心だと考える伝統的な「中華思想」も見て取れる。

 11年、当時の国家主席、胡錦濤は米国を国事訪問し、オバマと会談した。その後、慣例にのっとって米中共同声明が発表された。先々代のトップ、江沢民も1997年の米国への国事訪問の際、共同声明を発表している。

 「この点だけを見れば、現時点で習は先代、先々代に及ばない。心配だ」

 中国人学者がつぶやく。当然、中国メディアが、共同声明を出せない事実を積極的に報じる心配はない。笑顔の習とオバマの写真を掲載し、習がいかに米国で歓待されたか、だけを報道している。

 中国は、胡錦濤時代まで、爪を隠して力を蓄える「韜光養晦(とうこうようかい)」と呼ばれる外交・安全保障政策を採ってきた。習はこれを明確に転換。向上した自らの軍事、経済力を表に見せて、米国にある種の圧力をかける姿勢に変わった。南シナ海での岩礁埋め立て、東シナ海での防空識別圏設置が典型的な例だ。

■江沢民、胡錦濤に及ばない?

 この強硬策への転換のツケが今回の訪米に現れた。米中共同声明を出せないのは、当然の結果と言える。とはいえ、習はあきらめない。国家主席としての任期は最大で23年まである。今後、メンツにかけて「ポスト・オバマ」の新大統領との間で、共同声明を出そうと動くだろう。

 そこに、なんとしても米国と肩を並べる大国となった証しとして「新しい形の大国関係」を盛り込みたい。捲土(けんど)重来である。

 成就できなければ、習はただ対米関係を険悪にしただけになる。外交面で胡錦濤、江沢民に劣るという歴史的な評価になりかねない。それでは、毛沢東、鄧小平に並ぶ偉大な指導者の仲間入りなどほど遠い。習は必死だ。(敬称略)

9/29ZAKZAK『習氏訪米“成果ゼロ” 「サイバー攻撃の証拠」米に握られ“崖っぷち”』について

日本人2人がスパイ容疑で逮捕されたとのこと。中国は何でもありの国で日本人の想像を超えたことを平気でする、日本人駐在員は早く帰すべき、フジタ社員と同じことは起きると何度も行ってきましたので、今回の逮捕は驚くにはあたりません。とうとう習はやって来たかという所です。いい加減日本人は目を覚ますべきです。隣に巨悪の国がデンと居座っているのですから。

インドネシア高速鉄道で中国が競り勝ったのはジョコ大統領周辺に賄賂を贈った可能性が強いと思っています。中国は財政負担なし、政府保証なし、3年で完成と経済合理性を無視して受注にこぎつけたようです。ジャカルタの独立記念塔(モナス)には、第二次大戦後独立のため一緒に戦った残留日本兵に感謝して170805 の数字を刻みました。皇紀2605年8月17日の意味です。その恩義また日本のODA供与の恩を忘れたのか、中国とことを構えたくないのか、「移りにけりな」です。南シナ海についてインドネシアはどう考えているのでしょうか。中国はやがて属国にするかも知れないのに。まあ、非常に難しい路線で日本側もホッとしているという情報がありますから良かったのでは。事故が起きなければジョコ政権は目が覚めないのかもしれませんが。

オバマの宥和的な態度が習近平を増長させたのでしょう。オバマの軍事忌避の姿勢が千載一遇のチャンス、内政での政敵潰しで反腐敗運動を展開していますが、政敵に文句を言わせないように軍事的に冒険主義に走ったものと思われます。南シナ海に人工島の軍事基地造成何てアメリカの衛星を見ていれば、とっくに分かっていたと思います。オバマは”all talk and no action”だから、傍観してきただけです。ウオールストリートジャーナルが主張するように南シナ海に米艦船を派遣して自由な航行を中国に認めさせるようにしないと。そうしなければ、その内防空識別圏を設定されるでしょう。

記事

中国の習近平国家主席による米国訪問は、歴史的大失敗に終わった。米国内に歓迎ムードはなく、オバマ米大統領との首脳会談もほぼ平行線で終わったのだ。背景には、軍事的覇権を強める中国の姿勢に加えて、米国が入手したサイバー攻撃の決定的証拠をはじめとする中国共産党の機密情報があったという。崖っぷちに立たされた習氏。ジャーナリストの加賀孝英氏による緊急リポート。

 「習氏の訪米目的は、米中の『新型大国関係』を世界にアピールして、『人権無視、軍事力で領土拡大に走る無法国家』のイメージを払拭することだった。ところが、中国のイメージはかえって悪くなった」

 外務省関係者はこう断言した。

 今回の訪米が「大失敗」「成果ゼロ」だったことは、ホワイトハウスで25日に行われた米中首脳会談後の共同記者会見で一目瞭然だ。オバマ氏と習氏は最後まで憮然(ぶぜん)とした表情で、笑顔はなかった。同時期に訪米したローマ法王フランシスコとは天地の差だ。前代未聞、米中決裂の決定的シーンだ。

 首脳会談の中身もひどかった。

 オバマ氏が再三、中国のサイバー攻撃を批判して中止を求めても、習氏は「中国も被害者だ」とシラを切った。国際法を無視した南シナ海の複数の岩礁の軍事基地化にも「昔から中国の領土だ」と開き直った。さらにチベットやウイグルでの弾圧など、世界が糾弾する人権問題についても「各国の事情」と強弁し、米国側を憤慨させたという。

そして、サイバー問題では、米中双方が企業秘密を盗まないことを確認し、閣僚級の対話メカニズムを創設することで合意した。実は、これが最大のポイントだ。

 旧知の米国情報当局関係者は次のように指摘する。

 「習氏はサイバー攻撃を否定してきたが、合意は事実上、認めたと受け取れるものだ。習氏は追い詰められていた。ただ認めたことがバレたら、習氏の政治生命は危ない。この事実を隠すため、習氏は米国にケンカを売る態度に出た。虚勢だ。事実を隠して『中国の外交勝利』と見せるためだ」

 さらに、米国情報当局関係者は「われわれは中国がサイバー攻撃を仕掛けて、米国の膨大な機密情報を盗んでいたことを示す決定的証拠を持っている」と語った。

 その決定的証拠の詳細は後述するが、米国が中国のサイバー攻撃に向けた怒りはすさまじい。以下、米政府関係者の話だ。

 「中国のサイバー攻撃で、米国は年間数十億ドル(数千億円)以上もの被害を受けている。米国が習氏に冷たいのも当たり前だ。米大統領選に共和党から名乗りを上げた不動産王、ドナルド・トランプ氏の対中批判もあり、『オバマ氏は甘過ぎる。経済制裁しろ』という声が吹き出している」

 「米司法省は昨年5月、原子炉関連情報を盗んだ犯人として中国人民解放軍サイバー攻撃部隊の将校5人を起訴した。今年7月、米政府人事管理局から2150万件の個人情報が盗まれた米国史上最大のハッカー事件もそうだ。米国は泥棒国家を許さない。中国は逃げられない」

オバマ氏はかつて中国に「融和策」を取っていた。米国が強硬姿勢に転じた裏には1人の中国人がいる。前出の米国情報当局関係者は「元新華社通信記者の令完成氏の存在が大きい」という。

 令完成氏とは習氏の政敵、胡錦濤前国家主席の最側近で、昨年12月に失脚した令計画・前党中央統一戦線部長の実弟である。令計画氏は中国共産党の機密情報を管理し、「もしもの事態」に備え、公表すれば習政権が吹っ飛ぶ極秘資料を実弟に託していた。そして昨年6月、令完成氏は米国に逃亡した。持ち出された極秘資料は約2700点。

 米国情報当局関係者が続けた衝撃情報はこうだ。

 「その極秘資料の中に決定的証拠があった。これは超ド級の爆弾だ。習氏は訪米を成功させるためにも、令完成氏を捕まえ、口を封じようと、多数の要員を米国に送り込む『キツネ狩り』を実行していた。だが無理だと分かり、身柄の引き渡しを米国に懇願していた。習氏の態度は表と裏では真逆だ」

 安倍晋三首相に申し上げたい。中国は南シナ海同様、東シナ海にあるわが国固有の領土、尖閣諸島や沖縄本島への野心をむき出しにしている。歴史問題では韓国同様、平然とウソをつく。今回の訪米の失敗を機に日本攻撃を強める懸念がある。同盟国・米国と連携し、万全の体制を作っていただきたい。

 ■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍し、数々のスクープで知られている。

文字数:      最後の編集: 2015年10月2日 12:00AM – 柏の住人(予約投稿)