5/2日経ビジネスオンライン 鈴置高史『米中の狭間で「フリーズ」する韓国 木村幹教授に朴槿恵外交の行方を聞く(2)』、5/2現代ビジネス『韓国の大誤算! 国益は中国より日米、それにようやく気がついた朴槿恵はまもなく習近平と決別する賢者の知恵 朴槿恵はまもなく習近平と決別する』について

5/1聯合ニュース

<4月の輸出額11.2%減 貿易黒字は51か月連続=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国の産業通商資源部は1日、4月の輸出額(速報値)が410億ドル(約4兆3600億円)で前年同月に比べ11.2%減少したと発表した。  輸出額は1月に6年5か月ぶりの大幅減となる18.9%減を記録した後、2月に12.2%減、3月に8.1%減と、減少幅が縮小傾向にあったが、再び拡大する様相を呈している。  輸出額の減少も16か月連続と最長になっている。これまでの最長は01年3月から02年3月までの13か月だった。  4月の輸入額は前年同月比14.9%減の322億ドルだった。  これにより貿易額(輸出・輸入額)も昨年1月から16か月連続の減少となった。  4月の貿易収支は88億ドルの黒字で、黒字は51か月連続。 csi@yna.co.kr>(以上) 5/1産経ニュース

韓国のお家芸だった半導体産業が中国の投資攻勢で危機的状況に 「年俸5倍、3年保証」の破格条件で人材流出も…

かつて日本を抜き去った韓国の半導体産業が今度は抜かれる立場に追い込まれている。中国の大規模な投資攻勢にさらされているためだ。中国は投資のみならず、韓国の優秀な半導体技術者を多額の費用をかけて盛んにヘッドハンティングしている。ヘットハンティングもかつて韓国が日本に行っていたことで、まるでデジャブをみているようだ。中韓の技術格差が年々縮まり、抜かれるのは時間の問題になりつつある。日本経済は半導体にかつての勢いはないものの、「失われた20年」を経て復活を果たした。基礎研究力の脆弱(ぜいじゃく)さをたびたび指摘される韓国。「お家芸」となった半導体が危機にさらされる中、蘇ることができるのだろうか。

                 ◇

 このところの中国の半導体投資の勢いはすさまじい。半導体ファウンドリー、武漢新芯集成電路(XMC)は、米半導体設計企業サイプレスと共同で240億ドル(約2兆7200億円)を投資し、湖北省武漢市にメモリー半導体工場を建設する。中国・清華大学傘下の清華紫光集団(清華ユニグループ)も半導体工場の建設に300億ドル(約3兆4000億円)を投資することを明らかにしている。

両社はいずれもスマートフォンやパソコンに搭載されるメモリー半導体のDRAMやNAND型フラッシュメモリーの生産を主力とする。サムスン電子、SKハイニックスなど韓国企業が得意とする分野で、真っ向から激突することを意味する。

 サムスン電子は昨年、半導体工場建設に当時としては過去最高の15兆6000億ウォン(約1兆5200億円)を投資すると発表したが、2社はそれを一気に上回った。

 韓国・朝鮮日報は、中国勢は強大な内需市場を掌握し、体力を高めた後、海外市場でサムスン電子など韓国企業と競合する戦略と指摘する。アップルのiPhone(アイフォーン)を受託生産する鴻海科技集団(フォックスコン)、家電大手の海爾(ハイアール)、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)など最近数年で世界的企業に成長した中国企業を顧客として確保すれば、市場の底辺をすぐに拡大することが可能としている。

さらに、韓国半導体業界を警戒させる事態も発生している。日本の半導体設計企業サイノキングテクノロジーが、中国安徽省合肥市政府とメモリー半導体工場を設立することで3月末に合意した。サイノキングはかつてサムスン電子と競い合った日本の半導体メーカー、エルピーダメモリの坂本幸雄元代表が設立した企業だ。同社の中核人材のほとんどは台湾国籍という。

 韓国・中央日報によると、この量産工場建設は日本(設計)・台湾(量産)・中国(資本)が力を合わせて韓国をはさみ撃ちする格好になると分析している。エルピーダはご存じの通り会社更生法を申請し、米マイクロン・テクノロジの傘下に入り社名は消滅した。ただ、半導体業界の風雲児の異名をとった坂本氏が中国勢と手を組んだことに、韓国に対しリベンジを果たすとの見方も業界で広がる。

                 ◇

 加えて、韓国半導体業界を震撼(しんかん)させているのが、技術者の流出だ。朝鮮日報によると、中国企業はスカウトに多額の費用をかけており、半導体業界によれば韓国、台湾の半導体技術者を迎えるため「年俸5倍、3年保証」という破格の条件を提示しているという。

約20年前、日本の半導体業界も高額な報酬を提示され、海を渡って韓国の半導体企業に勤めた技術者が少なからずいた。結果として韓国半導体の隆盛につながり、日本の半導体は凋落の一途をたどることになった。日本の半導体企業は週末に空港に担当者を張り付け、技術者が訪韓していないか、チェックしていた。今、韓国では訪中する技術者に眼を光らせているかもしれない。

 さらに、韓国は半導体の技術人材不足という悩みに直面している。韓国の半導体産業を支える人材を多数教育し、修士・博士クラスの人材を多数輩出してきたソウル大学半導体共同研究所からの卒業生が細っているという。同研究所は、世界の半導体メモリー市場を握るサムスン電子、SKハイニックスでは、部長・役員クラスのほとんどがこの研究所で学んだとされ、韓国半導体研究の総本山といっていいような存在だ。

人材が流出し、その人材を育てる機関が機能不全を起こすという、ダブルパンチに見舞われている格好だ。

 ソウル大電気情報工学部の李宗昊(イ・ジョンホ)教授は朝鮮日報の取材に対し、「中国が世界的な企業の技術力まで確保するならば、韓国にとって大きな脅威になる。韓国企業が技術格差を維持できなければ、少なくとも低価格市場は予想よりも早く中国に食われることになりそうだ」と話す。

                ◇

 かつて日本がたどった半導体縮小の道を、韓国も歩むことになるのか。産業の新陳代謝が早まる今、韓国の知恵が問われようとしている。(小熊敦郎)>(以上)

中韓はバクチというか逆張りをして経済成長してきました。日本は投資に慎重に対応し過ぎて、市場シエアを奪われました。電機業界は米型マネジメントを真似て、リストラを断行、それが人材の韓国への流れに繋がりました。今や中国は定年退職した技術者を猛烈な勢いで採用しています。中韓にやられ放しになっているのは、日本の経営者の自社の利益極大化にしか目が行かない姿勢が合成の誤謬を起こしているためだと考えます。世界観・歴史観を持たない劣化した経営者が自分の価値観に合った次の経営者を選びますのでドンドン小さく纏まった経営しかできなくなります。根は深いです。最後は教育の問題にぶつかると思います。

韓国は先端技術を持った日本と内需人口を抱え大量生産による廉価販売できる中国との板挟みになっています。スマホも車もアッセンブリー産業ですが、裾野産業を自国で育成せず、安易に日本からの輸入に頼ったのが間違いのもとでしょう。儒教の両班思想が息づいているため手を汚す仕事を嫌うためです。ホンダ・松下・ソニーの創業者のような経営者は韓国には出て来ないでしょう。

中韓ともパクリが得意ですが、規模でいえば韓国は中国に対抗できないでしょう。また、人口規模から言って優秀な人材は中国人の方が多いと考えられます。両国とも反日教育といった畸形な教育をしていますが。これはそれを放置してきた日本が悪いです。経済制裁でも何でもやれたはず。相手を責めるだけでなく自責をもっと考えた方が良いでしょう。

武藤元駐韓大使は何を見ているのか分かりません。韓国語が話せる初の駐韓大使とのことですが、宮本雄二元駐中国大使と同じで、上の人間としか付き合ってないのでしょう。反日教育の凄まじさを実感していません。言葉が分かるのであれば、中国や韓国のネット言論を読んでみて下さい。中国人は豊かになり、多面的に物事を捉えられるような若者も増えてきていますが、朝鮮半島人はダメです。火病という民族病を持つせいでしょう。言葉ができると、その国の味方になる傾向があります。TVで武貞秀士、小此木政夫、富坂聰等のコメントを聞いていると甘すぎと感じます。彼らも生活が懸かっているので情報が取れなくなると困るのかも知れませんが。

木村・鈴置氏が日本外務省の対応について「韓国を笑えない」と言っていますが、その通りです。でも外務省には何の自覚もないのでしょう。幣原以降、外務省は公家と同じで下々の生活には関心を持たず、国益のために体を張ることもせず、蓄財に励んできた集団です。財務省が天下り先開拓に血道を上げ続けているのと同じ醜さです。エリート集団と言われますが、この程度です。やはり知識優先で、情操教育を疎かにしてきた咎めでしょう。歴史・道徳教育をしっかりしなければ。新渡戸の『武士道』を英語と日本語で読ませると良いと思います。後は内村の『代表的日本人』とか。日本は「非韓三原則」を貫くべき。多分通貨スワップで擦り寄ってくるでしょうが、取り合わないことです。慰安婦合意も守れない国が何を言うかという事です。嘘を世界に吹きまくり、日本の国民感情を大いに傷つけました。

5/3は憲法記念日ですが宮澤俊義の8月革命説は戴けません。そう根拠付けせざるを得なかったのでしょうけど。憲法を国民の手に取り戻さないと。邪悪な帝国が隣にありますし、超法規的出動するよりは、合法的出動にしておかなければと思います。抑止力にもなります。「憲法守って国滅ぶ」では何もなりません。日本の歴史を続けなければ。別に今の憲法が不磨の大典ではありません。歴史上17条憲法もありました。

日経ビジネスオンライン記事

Kerry

4月11日、G7外相会合に出席したケリー米国務長官が広島で会見。朝鮮半島の非核化と引き換えに「平和条約」「不可侵協定」を話し合えると言及した(写真:ロイター/アフロ)

前回から読む)

 「韓国は米中間で固まってしまった」――。木村幹・神戸大学大学院教授に朴槿恵(パク・クンヘ)外交の行方を聞いた(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

対立の「ローカル化」

前回、米国は韓国に「中国側には行くなよ」とだけ申し渡したとのことでしたが、米国は中国と対立の度を深めています。そんな手ぬるいことでいいのですか?

鈴置:南シナ海で米中は激しく対立し、出口が見えません。でも、朝鮮半島では「協力して問題を解決すべきだ」との確固たる共通認識が両国にはあります。

木村:朝鮮半島の対立の構造は冷戦期と比べ大きく変わりました。30年前までは韓国を米国と日本が応援し、北朝鮮をソ連と中国が支えていた。

 でもそれは朝鮮半島が重要だったからではありません。朝鮮半島が冷戦期に存在した数多くの「前線」の1つであり、その状況が他のより重要な「前線」に直接影響を及ぼしかねなかったからです。

 しかし今の朝鮮半島の最大の問題は、核武装を目指す困った国が1つあることであり、しかもその国は孤立しています。

 周辺国はこの北朝鮮問題については基本的な認識を共有している。だから、朝鮮半島の事態の展開が、他の地域に波及する可能性は極めて小さい。

 北朝鮮という「冷戦の遺物」があるので、朝鮮半島は今でも大国間の対立の「前線」とのイメージで見られやすい。でも、米中は朝鮮半島で勝負するつもりはまったくない。現在の「前線」は朝鮮半島ではなく、「海」にあるのです。

半島では談合可能な米中

鈴置:もちろん米中の朝鮮半島に関する思惑は微妙に異なります。中国は、北朝鮮が第2次朝鮮戦争を始める引き金にならない限り、在韓米軍を撤収させたい。

 首都、北京の目と鼻の先に世界最強の軍隊が駐留するのは軍事的にも、威信の面からも面白くないからです。できれば米韓同盟を消滅させたいと考えているでしょう。

 米国も朝鮮半島への軍事的な関与を低めたい。ただ、米国の威信に傷が付くような「追い出される」格好での在韓米軍の削減・撤収は避けたい。

 思惑は微妙に異なります。が、180度対立するわけではない。交渉の仕方では妥協というか、談合が可能です。

 今、米中朝の3国が模索し始めたアイデア――6カ国協議を再開し「平和協定」と「非核化」を話し合う――は、まさに「米中がともに望む半島」に向け軌道を敷くものです(「交渉カードなき韓国は米中の『捨て駒』に」参照)。

朝鮮半島を巡る米、中朝のカード

米国 中国
THAAD配備留保 従来より強い対北朝鮮制裁容認
米韓合同軍事演習の中断と一部制裁の解除 北朝鮮の核・ミサイル実験の中断
米朝平和協定(不可侵協定)の締結  ・米朝国交正常化  ・在韓米地上軍撤収  ・在韓米軍撤収  ・米韓同盟廃棄 北朝鮮の核兵器廃棄  ・核弾頭の増産中断  ・弾頭再突入技術の開発中断  ・弾頭小型化技術の開発中断  ・保有核兵器の全廃
「朝鮮半島の非核化・中立化」の制度的保障

注)左右の項目は必ずしも連動しない

露骨になる北への「お声掛け」

—「中国との談合」で米国が韓国を「捨て駒」に使うのでは?

鈴置:そうなる可能性があります。木村先生が指摘されたように、米国は韓国の事情を察して「中国との海での戦いに加われ」とは要求しません。一方で、韓国の意向を無視して北朝鮮との交渉を進めています。

 4月11日、ケリー(John Kerry)国務長官は広島での会見で、非核化と引き換えに戦争を正式に終結する「平和条約」(peace treaty)に加え「不可侵協定」(non-aggression agreement)も話し合えると述べました。

 米国の北朝鮮への「お声掛け」は露骨になる一方です。韓国政府は相当にショックを受けたようです。

 北朝鮮との交渉カードとして米国は「半島から地上兵力を引く」くらいは用意していると思われます。それはもちろん、米韓同盟の希薄化を意味します。

 米国は韓国に同盟国としての義務を100%果たすよう求めなくなった。でも、代わりに韓国をちゃんとした同盟国として尊重しなくなったのです。

韓国が仕切っている

木村:最近、日本を訪れる韓国の政府関係者が興味深い話をするようになりました。以下がその内容です。

  • 北朝鮮の脅威は今年初めの核とミサイル実験で、全く異なるレベルに到達した。だから米国に加え中国までも、これまでにない強いレベルの対北制裁に動いている。
  • 米中両国をして強い制裁をとらせたのは、開城工業団地の閉鎖という断固たる姿勢を韓国が見せたからでもある。
  • にもかかわらず、日本政府や日本人はこの事実をきちんと認識していない。日本は新たなる状況の変化を十分に承知すべきである。

 中国の「強い対北制裁」は、米国のTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム=サード)配備留保や6カ国協議開催の合意が引き出した――と見るのが通常だと思います。

 でも韓国の人はそれを「韓国が引き出した」と主張したうえで、この情勢認識こそが正しいのだと言い張る。さらに「間違っているから、その認識を正すべきだ」と日本を教え諭すのです。

鈴置:実に面白い話です。韓国政府は「我こそが米中をリードし、国連の対北朝鮮政策も仕切っている」とのイメージを日本に広めたいのですね。

—いったいなぜ?

鈴置:実態が逆だからでしょう。注意深く観察する人なら、韓国がプレーヤーとしての地位を失い始めたことに気づきます。北朝鮮の非核化に絡み、米中朝が韓国を無視してゲームを始めたのです。

 でも、韓国としては日本人に本当のところを認識されてはまずい。相手にされなくなるからです。そこで「米中をリードし、半島を仕切る韓国」との、相当に無理筋のストーリーを宣伝するに至ったのでしょう。

幻想だった大国外交

木村:今の韓国の状況は、ここ10年間ほどの意識の変化を考えるとよく分かります。現在の朴槿恵政権の情勢認識は、前の李明博(イ・ミョンバク)政権時代に培われたものの延長線上に立っているからです。具体的には以下です。

  • 日本の民主党政権が「米中等距離外交」により、米国との関係を悪化させた。歴史認識問題でも日本は米国の怒りを買った。
  • 半面、米国から見て我が国は日本と同等か、それ以上に信頼される重要な国になった。オバマ(Barack Obama)大統領は一般教書演説などで韓国を何度も持ち上げたし、G20も核サミットも日本より先に韓国に主催させた。
  • こうして日本に優越する位置を獲得した我が国は、かつての日本のように外交面で大きなフリーハンドを得た。国際社会の主要プレーヤーになった以上、我々は少々のことでは米国の不興は買わない。

 でも韓国人は今になって、この認識なり自画像は的外れだったと思い知らされました。なぜなら「たかが天安門に昇ったことくらい」で大統領が満座の中、叱責されることになったのですから。

鈴置:韓国の肩を持ってくれていたはずの「慰安婦」問題でも、米国政府高官が「民族感情を利用するな」「歴史の罠にはまるな」と韓国を叱りましたしね(「『米大使襲撃』で進退極まった韓国」参照)。

木村:我々が展開してきた大国外交は幻想だったのだ――と、韓国人の高揚感は一気にしぼんでしまいました。

鈴置:確かに、李明博政権の後半以降の韓国人の高揚感はすごかった。このころから「世界で唯一、日本を見下す国が韓国だ」という言説が新聞記事や会話に登場するようになりました。

 日本を超えたことを実感するために、日本を小突いて楽しもうではないか――との思いです。日本が何度も謝った「慰安婦」をまた持ち出し、安倍首相を呼び付けて土下座でもさせてやろうと韓国人が考えたのも、この高揚感が背景にあったのです。

プレーヤーから転げ落ちた

—韓国外交はどちらに向かうのでしょうか。

木村:これまで通り、長期的には中国に引き寄せられます。しかし、今現在は米国からクサビを打ち込まれ、中国側には行きにくくなった。

 ただ、米国側に完全に戻るわけではないし、米国もそこまで圧力をかけるつもりはない。加えて、総選挙の敗北で朴槿恵政権自身が動けなくなってしまった。

 履行が極めて困難になった「慰安婦合意」はその典型です。ひょっとするとTHAADさえも野党の声に押され、米国との合意をサボタージュするかもしれない。韓国は米中間でフリーズしてしまった、と言えるでしょう。

鈴置:フリーズ――固まってしまった。言い得て妙ですね。

木村:ここで注意が必要なのは「フリーズ」とは中立化を必ずしも意味しないことです。韓国はその意思により、ポジションを決めることができなくなった。たまたま今、米中の中間点にいるだけなのです。

 だからこそ今後もまた両大国の思惑と力関係によって、その立ち位置を突き動かされる可能性が大きい。

鈴置:2012年から木村幹先生と一緒に韓国の「離米従中」を観察してきました。北朝鮮の核開発と並び、朝鮮半島の先行きを占う最大の要素だったからです。

 でも「突き動かされるだけの韓国」はプレーヤーの座から転げ落ちます。今後、主役を務める米中、そして北朝鮮がどう駆け引きを展開するかに観察の焦点を当てる必要があります。

韓国を屈服させた日本?

—「米中間でフリーズする韓国」ですか。日本の新聞を読んで、韓国は米国や日本側に戻ってきたと思い込んでいました。

鈴置:「海洋勢力側に戻った韓国」とのニュアンスで新聞が書くのは、日本の外務省がそう説明しているからでしょう。

 日本に来ては、そう言って回る韓国人も多い。対北朝鮮制裁で協力を得たり、通貨スワップを結んでもらうために「日本とよりを戻した」ふりをする作戦です。

—日本の外務省はなぜ、そんな説明をするのでしょうか?

木村:「そうだったらいい」との願望からかなあ、と思います。1990年代までの「歴史認識問題などでは強硬だけど、困った時にはびっくりするくらい素直に頭を下げてくる韓国」の印象を、一部の外交関係者は依然として持っているのでしょう。

 近年の「歴史戦」的な、日韓はゼロサムゲームを闘うとの認識がかぶさって、両国関係を勝ち負けで考えるようになったことも大きい。

 そんな空気の中で「最近の一連の外交ゲームで、韓国を屈服させた」と外交関係者が解説すれば、政治家も世論も喜びますし、功績として誇れるのです。

韓国を笑えない

鈴置:「韓国を屈服させた」のだとしても、その主語は日本ではなく、米国なのですけれどね。

木村:韓国を屈服させたと油断していたら、土壇場で逆襲されて慌てまくった「ユネスコの戦い」と同じ構図です。日本はあの失敗から何も学んでいないのかもしれません(「『世界遺産で勝った』韓国が次に狙うのは……」参照)。

鈴置:確かに。「世の中は我が国が仕切っている」と日本人の前でそっくり返って見せる、韓国政府関係者を笑うことはできません。

  • 急展開する朝鮮半島情勢
2015
9月3日 朴槿恵大統領、米国の制止を振り切り天安門で軍事パレードを参観
9月19日 日本で安全関連保障法が成立
10月5日 TPP創設に合意
10月16日 米韓首脳会談後の会見でオバマ大統領が韓国の中国傾斜を批判
10月27日 米iイージス艦「ラッセン」、南シナ海の中国の人口島に接近
12月28日 日韓が「慰安婦合意」
2016
1月6日 北朝鮮、4回目の核実験
1月7日 韓国の最大手紙の朝鮮日報と与党幹部、核武装を主張
2月7日 北朝鮮、長距離弾道ミサイル実験
韓国、在韓米軍基地へのTHAAD配備を容認
2月17日 王毅外相、非核化と平和協定を同時に進める交渉を提案
2月23日 米中外相、非核化と平和協定を話し合う6カ国協議をともに提唱
駐韓中国大使がTHAAD配備に関連「中韓関係は被害受ける」
3月2日 安保理、対北制裁案を採択
3月7日 米韓合同軍事演習開始(4月30日まで)
4月13日 韓国総選挙で与党が過半数割れ、「慰安婦合意」の履行に疑問符

現代ビジネス記事

Pak

総選挙で大惨敗を喫した朴槿恵(パククネ)政権は、任期2年を残してレイムダックとなるのか。「モノを言う大使」武藤正敏氏(前駐韓大使)が、「韓国の大誤算」について緊急直言。中国と決別し日米韓の連携強化こそが正しい道だと説く。

朴槿恵の反日は本心ではない

4月13日に実施された韓国の総選挙(全300議席)は、朴槿恵大統領率いる与党セヌリ党が、146議席から122議席と大きく減らし、目標としていた過半数に届かないどころか、第1党からも滑り落ちました。強引な政治手法への反発から、首都圏で逆風が吹いたのです。

朴槿恵大統領の5年の任期のうち、すでに3年2ヵ月が過ぎようとしていますが、実は選挙前からレイムダック化が進んでいました。

政権の支持率は、歴代大統領の同時期よりもよいのですが、与党が議席を減らしたこれからは、政権運営が大変です。韓国には、’12年5月に成立した「国会先進化法」という法律があり、与野党間で意見が食い違う法案は、本議会で在籍議員の5分の3以上の賛成がないと成立しないからです。

今回の選挙では、親日派の落選が目立ちます。せっかく昨年末に日韓で合意した慰安婦問題の進展が滞ってしまわないか、懸念されます。私が駐韓大使時代に日本大使館前に設置された「少女像」の撤去も遅れるでしょうが、日本はこの件で騒がず、冷静に対処を求めていくべきです。

韓国人と話すと分かりますが、いまや韓国で反日的な言動をする人はごく一部であり、多くの韓国人は日本のことを嫌っていません。ところが政治家とマスコミが「反日無罪」という精神文化に支配され、束縛されていて、それがまるで国民全体の意見であるかのような印象を与えるのです。

日本では、歴史問題にこだわる朴槿恵大統領が、そうした反日派の頭目のように思っている人もいますが、私はそうは思いません。慰安婦問題では、確かに頑なな姿勢が目立ちましたが、それは1965年に日韓国交正常化を成し遂げた父・朴正煕(パクチョンヒ)大統領が、「日本との歴史問題をないがしろにして国交正常化をした」と、批判されているからです。

私が駐韓大使をしていた時、まだ大統領になる前の朴槿恵さんを大使公邸に招待し、晩餐をともにしました。彼女は終始にこやかに、和食を召し上がっていました。

朴槿恵大統領は聞き上手で、自分から積極的に話すタイプではありません。そして、決して反日派ではありません。

私がソウルを離任する際にも、日本茶を贈ったのですが、「帰任前のご多忙な時に、私のことを気にかけていただきありがとうございます」と、丁寧にお礼を言われました。

日韓対立は中国の思うツボ

朴槿恵政権になって、韓国外交が迷走し始めたのは事実です。それは、「安保は米国、経済は中国」という韓国の戦略的な立場を崩し、ひたすら中国の機嫌を損ねないように振る舞ったからです。

その一方で、日本に対しては、執拗に歴史問題にこだわるばかりで、日本の能力を韓国の外交や経済活動に活用しようという視点が欠落していきました。

本来、「価値観を共有する重要な隣国」として、日本との協力関係を推進していくことが、韓国の国益につながるはずです。それを、相互協力そのものを否定してしまったのです。

しかし、昨年12月28日になってようやく、岸田文雄外相が訪韓して日韓外相会談を行い、慰安婦問題の解決を巡って二国間の合意がなされました。ここでは、日韓交渉のお家芸とも言える「白黒をはっきりつけずに決着へ持っていく」という外交手法が、巧妙に使われました。

この会談に先立ち、日韓局長級協議を12回も行いました。最大のポイントは日本政府の法的責任をどう取り扱うかでした。

その部分の表現は、「日本政府は責任を痛感する」となっていて、日本政府が難色を示していた「法的責任」は回避されています。一方、韓国側からすれば、元慰安婦の名誉回復につながるとして、納得できます。これで日韓は仲直りができたのです。

この合意は米国を始めとする国際社会も認めており、韓国は後戻りできません。

韓国経済が中国を抜きにして成り立たないことは明らかです。輸出全体の25%も占めているからです。

しかし、歴史認識に関わる問題についてまでも、中国に依存して日本を責め立てようとする韓国の姿勢には、大いに違和感がありました。

’14年1月、朴槿恵大統領が習近平主席に依頼していた「安重根記念館」が、開設されました。伊藤博文初代韓国統監を暗殺した犯人を記念する施設が、中国人の手で建てられたのです。韓国は「反日」という共通認識を持ち出して中国に擦り寄り、中国もその価値を認めて応じたわけです。

もともと中国は、ときの権力者が自分にとって都合よく歴史を作り替えてきた国です。最近では、天安門事件という歴史的事実を抹消しようとしています。そういう国と歴史問題で共闘するなどということ自体が、「原理原則」を貫く朴槿恵大統領の信念にそぐわない行動です。

そもそも歴史問題を持ち出すのなら、朝鮮戦争(1950年~’53年)で、100万人を超える韓国の市民が中国軍に殺されているにもかかわらず、中国には嫌味の一つも言えないのです。

一事が万事で、経済面を見ても、昨今の韓国の景気後退の原因が中国経済の減速にあるのは明らかなのに、アベノミクスの犠牲になっているという論理で片付けようとしてきました。

ともあれ、日本と韓国が仲違いすることは、中国の思うツボでした。中国は、日韓対立を利用して、アジア太平洋地域のパワーバランスを変動させてきたのです。

中国に期待しても無意味

韓国はこれまで、「中国と安全保障上の関係を強化するのは、北朝鮮への対処のためだ」と、日米に説明してきました。しかし、いくら韓国が擦り寄ろうとも、中国は本気で韓国のためになることはしてくれません。

1月に北朝鮮が核実験を強行し、2月に長距離弾道ミサイル実験を行っても、中国は国連安保理の制裁に渋々従ったような状況です。強い米国に対しては慎重ですが、弱いアジアの国々に対しては、強硬な態度に出るのが中国なのです。

私が韓国に言いたいのは、いくら中国に気を遣っても、いざという時には中国の都合で梯子を外される。だからそういう中国への従属外交はやめて、日本との緊密な連携をバックに国力を蓄えて、中国との交渉にあたるべきだということです。そのほうが中長期的に見て、はるかに韓国の国益にかないます。

朴槿恵政権は、ようやくそのことに気づくようになり、2月から、THAAD(高高度迎撃ミサイル)の配備交渉を、米国と始めました。これまではこの問題で、「米国から要請はない、話もしていない、決定もしていない」という「三無政策」を主張してきました。それを180度、方向転換したのです。

中国は国内で、汚職の蔓延や環境無視の経済開発を行っている国です。ウイグルやチベットでは反政府運動を力で弾圧し、民主的に行政長官を選ぼうとする香港市民の要求を突っぱね……。国内でルール無視で何でもやる国が、国際社会でルールをきちんと守る保証は、どこにもない。それどころか彼らは、日常茶飯事のように、自分の都合のいいように国際法を解釈しています。

中国は、周知のように現在、南シナ海で人工島の軍事要塞化を進めています。それが一段落すれば、次は東シナ海、黄海へと関心を広げてくるでしょう。

それなのに現在の韓国は、東アジアの地政学的状況を理解せず、中国に対する過度な期待や誤認が甚だしかった。それが日本軽視に結びつき、日韓関係の障害になってきたわけです。

フィリピンで上院の反対によって、米軍がスービック湾から出て行ったために、中国は南シナ海で人工島の建設を始めた。その轍を踏まないためにも、日米韓はしっかりと連携しなければならないのです。

韓国はいま、米中の狭間で苦悩しています。どちらかというと、中国寄りの姿勢を取り続けていた。その理由は、これまで米国は寛大でしたが、中国を怒らせてしまったら何をしでかすか分からないからです。

韓国は、米中が緊迫し、どちらかにつかねばならなくなった場合は、最終的には米国を取るでしょうが、その選択はできるだけ遅らせて時間を稼ぎ、ギリギリまで中国寄りの姿勢を取り続けるでしょう。

韓国にとって「反日」は常識であっても、外交戦略としての「反米」や「反中」はあり得ないのです。’13年11月に中国が東シナ海に「防空識別圏」を突然設定した時も、一方の当事者である日本は猛抗議しましたが、もう一方の当事者である韓国は沈黙しました。これからは変わるでしょう。

韓国経済はもう待ったなし

現在、韓国経済は深刻な景気停滞に陥っています。輸出は落ち込み、財閥から中小企業まで大変なことになっています。

韓国では「七放世代」という言葉が流行語になっています。これはいまの若者たちが、「恋愛、結婚、出産、マイホーム、友人との交際、夢、就職」を放棄した世代という意味です。それほど若者たちの将来ビジョンが見えなくなっているのです。韓国の’14年の自殺率は、人口10万人あたり27・3人にも上り、OECD加盟国中、最悪です。

韓国は、経済が悪化すると政府が「歴史」を持ち出して、日本を非難する傾向があります。

しかし歴代の政権で、韓国経済を発展させた政権は、いずれも日本と親密な関係を築いていました。それは、朴正煕、全斗煥(チョンドウホアン)、金大中(キムデジュン)の各時代、及び李明博(イミョンバク)時代の前期です。逆に反日を振りかざす政権ほど、韓国経済を悪化させているのです。

現在の日韓関係における最大の課題は、両国間に戦略的な対話がないことです。特に、安倍晋三首相と朴槿恵大統領が胸襟を開いて話し合う機会が少ないので、日韓双方の国益となるビジョンの構想ができなくなっています。

その際、最も重要なポイントは、中国に対する戦略です。まずは日韓で、中国に対する認識を共有し、中国が東アジアで開かれたパートナーとなるよう力を合わせて後押ししていくしかないのです。

むとう・まさとし/1948年生まれ、東京都出身。2010年~’12年、韓国語を話す初の駐韓大使として活躍。昨年『日韓対立の真相』(悟空出版)がベストセラー。第2作『韓国の大誤算』(同)を上梓

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

5/1日経 FT『米、「英との蜜月」変質 アジア重視路線 経済分野で鮮明』、日経『アジア開銀、アジア投資銀と覚書 インフラ開発協力』について

英米が、仲が良いと言うのは、第二次大戦以降です。元々米国は英国から独立しましたので、最大の敵国は英国でした。米国独立(1776年)後、英米戦争(1812年)が起き、ワシントン陥落、大統領府も燃やされました。今のホワイトハウスは第二代目となります。1900年代初めにはレッド計画(対英戦争を想定、日本はオレンジ計画、独はブラック、仏は金)が策定されています。第一次世界大戦で、米国の英国支援(英国が米国債の支払いができなくなるため参戦)により、近づいただけです。子ブッシュ・ブレアのイラク侵攻は息の合ったところを見せましたが、大量破壊兵器がなかったことにより、ブレア辞任に繋がりました。英米が如何に仲睦まじいように見えても、ヘンリー・ジョン・テンプルの言った「国家には永遠の友も永遠の敵もない。存在するのは永遠の国益だけである。“We have no eternal allies, and we have no perpetual enemies. Our interests are eternal and perpetual, and those interests it is our duty to follow.”」を思い起こさせます。

英国のAIIB参加は親中派オズボーン財務相に唆されたキャメロン首相が決断したと思います。その前に米国はFATCAを制定、SHBCから罰金を取ったりしたのが米国離れを起こしたのではと考えています。

http://jp.reuters.com/article/tk8255222-hsbc-settlement-idJPTYE8BA03K20121211

オバマを始めとする民主党の「アジア重視」は信用できません。民主党は中国の金に汚染されているのでは。ADBもAIIBに協調融資する覚書締結とかやっていることが支離滅裂。中国に対し、ブレーキとアクセルを踏むようなものです。南シナ海の軍事膨張主義に対する牽制とAIIBという中国経済窓口支援とをする訳ですから。国防総省の思いと財務省の思いの違いがあるのかも。ルー財務長官も日本を中国同様為替操作監視国に指定しました。中国が米国債をたくさん持っているからでしょうけど。しかし、敵と味方の区別もつかないのかと言いたい。

清華大学留学計画とか打ち上げているようですが、元々清華大学は米国の義和団賠償金により設立されたものです。そんなところに米国人を行かせて何を学ばせるつもりでしょう。独裁のやり方でも学ばせるのでしょうか?建国の理念たる「自由」に反します。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E8%8F%AF%E5%A4%A7%E5%AD%A6

FT記事

英国の欧州連合(EU)の離脱派はよく、英国は離脱したら大英帝国の遺産でもある「英語圏国家連合」(編集注、英国、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダからなる連合)なるものを築けばいいと主張する。それだけにオバマ米大統領が4月下旬、離脱の是非を問う英国の国民投票について言及した内容は、彼らにとっては衝撃的だった。その国家連合で最も力のあるメンバーになるはずの米国が、残留を強く訴えたからだ。

 形勢が不利になると恐れた離脱派は、オバマ氏は英国に敵意を抱いているのではないかと発言。ジョンソン・ロンドン市長は「ケニア人の血を引く大統領の家系」がそう言わせたのだろうとの見方を披露した。

US for Asia against UK

イラスト Ferguson/Financial Times(ブログ主の注:右下の魚の餌はBREXITです)

 

 オバマ氏の発言に特別な説明など必要ない。米国は長年、英国のEU残留を支持してきたからだ。

 だが、いくら両国の関係が特別だといっても、彼らはそれがオバマ時代に変質したことに気付いている。両国とも台頭するアジアをはっきり意識するようになり、その結果、世界やお互いへのかかわり方を見直さざるを得なくなったのだ。

 その点では、確かにオバマ大統領の経歴は意味を持つ。もっとも、大事なのは同氏が初のアフリカ系米国人大統領であることではなく、初の太平洋地域出身の大統領であることだ。同氏はハワイ育ちで、幼少時代の数年間をインドネシアで過ごした。歴代のどの大統領より、アジア太平洋地域がより重要になっていることを理解している。

■外交や軍事、経済的資源を振り向けたオバマ氏

 オバマ政権の外交政策の特徴は「アジア重視」だ。中東とウクライナで混乱が起きても、オバマ氏は厳格にかつ断固として外交、軍事、経済的資源をアジアに振り向けている。

 オバマ氏の訪英中、米国は英国がEUを離脱したら英国と貿易協定を結ぶか、それともEUとの環大西洋貿易投資協定(TTIP)締結の方により重点を置くかが話題になった。オバマ氏は個別の貿易協定の締結を求めるなら、英国は「列の後ろに並ぶことになる」と述べ、物議を醸した。

 だが、米国が貿易で最も優先する相手は今や英国でもEUでもない。アジアだ。TTIP交渉は結論が出るまでにまだ何年もかかるが、環太平洋経済連携協定(TPP)はすでに米国とその他11のアジア太平洋諸国の間で合意され、批准を待つばかりだ。

 英国や欧州には、オバマ大統領の退任で米国がアジアから大西洋に軸足を戻すのではないかと期待する人もいる。それは見込み薄だ。米国の戦略的な優先事項を考えれば、誰が大統領になっても、オバマ氏と似た結論に至るだろう。次期大統領に選ばれる可能性が最も高いヒラリー・クリントン氏は2011年、「米国の太平洋の世紀」と題した論文を発表し、アジア重視を明確にうたった。

英国はアジア太平洋に最も関心を払う今の米国に不満を述べる立場にはない。というのも、キャメロン政権は対米関係を犠牲にしてまでも、自国のアジア重視政策を実行してきたからだ。キャメロン首相は経済界の重鎮などを大勢引き連れて何度もアジアを訪問している。米国の意向に反し、中国主導のアジアインフラ投資銀行の創設にも参加した。オバマ政権のある高官は(フィナンシャル・タイムズ紙に)英国は中国に「いつも迎合している」と不満をこぼしたほどだ。

 もちろん、英米両国の間には歴史的、文化的な深い絆がある。米国の外交政策を担う有力者には、英オックスフォード大学で学んだ者が少なくない。国家安全保障担当のライス大統領補佐官、クリントン国務長官時代のバーンズ副長官、クリントン氏の側近で顧問のジェイク・サリバン氏などは皆、同大の卒業生だ。

■米国の指導者を目指すなら中国を理解できること

 こうした関係もあり、英国はワシントンで有力者に簡単に接触できる。しかし将来はわからない。米金融界の大物、スティーブン・シュワルツマン氏は最近、大規模な奨学金制度を立ち上げた。オックスフォード大のローズ奨学金にヒントを得て、優秀な米国人らを北京の清華大学へ留学させるのが狙いだ。将来、米国の指導者を目指す若者は中国を理解することがより重要になるだろうという同氏の発想は、あながち間違っているとはいえない。

 アジアの台頭は、歴史的な英語圏の主要国であるカナダとオーストラリアも変えつつある。オーストラリアの中国や日本との貿易額は、英国との金額の10倍にのぼる。カナダ最大の都市トロントでは人口の約35%がアジア系市民で、太平洋沿岸都市のバンクーバーでは40%を優に上回る。

 それでも英語圏に郷愁を抱き、オバマ氏の「列の後ろ」発言に憤慨した英国人は、自国がまだどれほど米国の文化的影響力の恩恵を受けているか、よく考えるべきだ。伝統的な英語圏は変質したかもしれないが、EUの機関では英語が共通言語となり、ブリュッセルに新しい英語圏が誕生したのだから。

By Gideon Rachman

(2016年4月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

日経記事

アジア開発銀行(ADB)が中国主導で発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)と政策対話や協調融資に関する覚書を結ぶことが30日、分かった。途上国への貸し付けや、インフラ開発で協力関係を築く。ドイツのフランクフルトで5月2日に開幕するADBの年次総会で表明する。

 AIIBは中国が中心になって2015年12月に設立した。もともとADBとの連携を表明しており、今回、具体的な内容を記した覚書を正式に結ぶ。第1号案件の候補に挙がっているパキスタンの道路建設への融資も、ADBと協調して実施する方向だ。

 政策対話では例えば、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすために最新鋭の石炭火力を導入する国に対し、ADBとAIIBが協力して排出量取引の市場を育成するよう促す。協調融資だけでなく政策立案やインフラ投資のノウハウでも協力し、増大するアジアのインフラ需要に対応する。

 ADBの年次総会は5日まで開く。AIIBの設立後では初めての総会となる。期間中の3日には日中韓財務相・中央銀行総裁会議や日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中銀総裁会議も開く。一連の会合には日本から麻生太郎副総理・財務相と黒田東彦日銀総裁が参加する。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/30 MONEY VOICE 子貢『今、あなたは幸せですか? 中韓に生まれた不幸、日本に生まれた幸福』について

露伯中韓と比べたら、日本人はどこの国にも行きたくないというのでは。況してや日本国籍を捨て、相手国の国籍を取るとなったら尻込みするでしょう。逆に、彼らの内で日本国籍を取りたいと思っている人は多いと思われます。豊かで自由、清潔で親切、誤魔化しのない国です。対極にあるのは中韓でしょう。「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」等「息を吐くように嘘がつける」国です。「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という価値観であれば、世界に嘘を垂れ流す彼らは賢く、日本国民は愚かと言うことですが。でも中国人、韓国人になりたいと思う日本人はいないでしょう。そういう社会は唾棄すべきものと純正日本人は看做すからです。今までは偏向左翼メデイアの報道に騙されて来ましたが、中国人や韓国人が日本にインバウンドで来た時の彼らの流儀を目の当たりに見れば、新聞・TVの報道はおかしいと気付くようになります。メデイアはそれでも報道姿勢を改められないのですから、滅びゆくのは当然でしょう。下図は、米・中・韓への国民の好感度調査です。韓国がまだまだ高い気がしています。韓流の残り香というところでしょうか。

reputation survey for US,China,Korea

日本は良い国と言うのは海外で暮らせばすぐに分かります。賄賂を取らない、「お客様第一」、水・空気がきれい、約束は守るといったことは日本では当たり前ですが、貧しい国や独裁国家ではそういう前提がない国が多いです。

国際化というのは相手の国を理解し、お互いに尊重することでしょう。相手が日本に敬意を払わないのであれば無理して付き合うことはありません。岸田外相のように、叩頭外交のためにわざわざ中国へ行く必要はありません。中国外相が来日する番なのに、何故それを崩すのか?軽くみられるだけ。素人外交はよしてほしい。

外国と比較すれば日本が良いことが庶民レベルで分かってきましたので、海外留学・駐在希望者が減ってきていると聞きます。ただ、やはり苦労は買ってでもするもの。ただ海外では主張すべき時には主張しないとダメ。舐められます。これができて初めてグローバル人材と言えるでしょう。言葉ができるだけではなく。

https://www.nna-au.com/wealth/feature_category/%E6%9C%89%E7%82%BA%E8%BB%A2%E5%A4%89/feature/%E7%AC%AC52%E5%9B%9E-%E6%B5%B7%E5%A4%96%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AB%EF%BC%9F

記事

National flag of Japan

仮に今、あなたは幸せですかと世論調査等で問われたら、日本の若年層の多くは否と答えるでしょうし、或いは10年前と今とでは、全体でも否定的な回答が増えていると推察されます。

年代的に言えば若年層より高齢者を、分野別では民間よりも公務員を、企業では非正規雇用より正社員を、そして他人よりも縁者を優遇する傾向が強まっていることは否めません。

様々な分野で進歩が認められているにもかかわらず、「将来に希望が持てない」「社会の閉塞感が強まっている」というのが若年層を中心とした民意であるとするならば、残念な話と言わせざるを得ません。

では、日本国民がどれだけ「不幸せ」なのか、今回は海外と比べながら、検証してみたいと思います。(子貢)

プロフィール:子貢(しこう) 1960年、大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。一部上場化学企業にて約15年間にわたり、国内外の営業部門に在籍、その後は外資系金融機関と個人契約を結び、レポート等の翻訳業務に従事。投資サークル「千里眼の会」の発起人として主宰、現在に至る。

日本国民の幸福度をロシア・ブラジル・韓国・中国と比較する

「幸福」の最大公約数的な基準

幸福の基準は人それぞれですし、国や地域によっても異なります。

例えば、宗教観や思想信条等を優先する世界的風潮を鑑みれば、拝金主義が世界を席巻しているという誤解は、改めざるを得ません。

それでも、最大公約数的な部分を拾いますと、以下の項目に収斂されると思われます。

「富の再分配が機能しているか」 「公的秩序に従うことが国民の利益と合致するか」 「国家が国民に正直か」 「楽して暮らせると考える輩を少しでも減らせるか」 「生活が維持できるか」

これらを踏まえながら、各国の現状を分析していきますが、まず分かり易いところから、ロシアとブラジル(中南米)から取り上げたいと思います。

「生涯、何とか食わせてくれ」ロシアの場合

ロシア国民の幸福の基準は、日本などより遥かに低く、雇用(=収入)と年金を保障してくれということ、「生涯、何とか食わせてくれ」というのが、国民の切なる願いです。

旧ソ連崩壊後、ゴルバチョフ氏に代わってロシア共和国の全権を掌握したのがエリツィン大統領(当時)でした。

そのエリツィン氏が国民にもたらしたもの、それは国家経済の崩壊でした。

その過程で、給料の遅配や年金の支給停止は日常茶飯事となり、ロシア国民は好むと好まざるにかかわらず、裏経済に手を染めることになりました。

因みに、賃金が何か月も未払いと言ったニュースを見かけますが、それでも労働者が生きていられるのは、副業に精を出しているからです。

そして裏経済に身を沈めることを余儀なくされた点では、旧ソ連で諜報機関に籍を置いていた連中も同様、ここに一般国民と元諜報員との接点が生まれました。

他方、エリツィン大統領は、国民の生活向上や福利厚生と言ったものには眼中になく、唯一の関心は、旧ソ連の国有資産を手下に無料同然で払い下げること、結果として生まれたのが「新興財閥(オリガルヒ)」です。

資産を廉価で受け渡しして貰えるのなら、儲からない方が嘘ですから、オリガルヒとその関係者は、ロシアの経済危機もどこ吹く風、給料も年金も手に入らない国民を尻目に、我が世の春を謳歌しました。

対して、エリツィン氏の後継者プーチン大統領は諜報機関出身、そして立場上、反「新興財閥」であると共に、国民重視の政治を志向することになります。

賃金の支払いと年金給付は万難を排してやり遂げる一方、失業に繋がる工場閉鎖や人員整理は極端に嫌うのも、この辺りに理由があります。

ですから、オリガルヒが人員削減策を打ち出すようなら、怒鳴りつけてでも撤回させることになります。

プーチン政権が外圧にも強靭なのは、生活を保障することで国民の支持を取り付ける一方、諜報機関出身者を起用して「新興財閥」に睨みを聞かせているからで、加えてクリミア半島を「失地回復」した以上、政権崩壊は有り得ないと断言しても差し支えありません。

「その日暮らしもままならぬ」ブラジルの場合

一方、インフレと失業、それに不況に見舞われているにもかかわらず、大統領を筆頭に政府要人が汚職に勤しんでいるのがブラジル、これでは国民の不満も爆発して大統領弾劾に至ったのは致し方ありません。

一部の特権階級を除き、国民の大多数にとって、その日暮らしすらままならないのですから、ブラジルはロシアより、状況は数段悪化している、政権転覆はおろかデフォルト(債務不履行宣言)すら有り得ると言わざるを得ません。

余談ながら、借金踏み倒しの常習犯で、ブラジルの隣国アルゼンチンでは、左翼政権が倒れ中道右派政権が樹立された直後、国際金融市場から国債の大規模起債が認められました。

国際金融資本に刃向うか従順かで、その国の命運が分かれることを教えてくれる、格好の例と言えます。

以上より、ロシアが最低限の国民の要望を満たしているのに対し、ブラジルはその点で落第生なことが判明しましたが、それでは日本とその周辺国は、どの様な状況に置かれているのでしょうか。

「ヘル朝鮮」韓国の場合

「ヘル朝鮮」なる言葉をご存知でしょうか。

「ヘル」は地獄の意、地獄図の様相を呈している北朝鮮を指しているのではなく、韓国の現状を若年層が嘆く時に使います。

面白いのは、韓国人は「朝鮮」を用いるのを極端に嫌い、朝鮮半島という日本の呼称にも言いがかりをつけ、韓半島に改称しろと抗議する一方で、この場合だけ「ヘル韓国」とか「ヘル大韓」と名付けないのは、都合の悪いことは「朝鮮」に押し付けろとの考えが、無意識に作動しているからです。

意訳すれば「生き地獄」となる「ヘル朝鮮」、韓国の若者は何故、ここまで絶望しているかと言えば、まず大学の価値が低下した点にあります。

韓国の大学進学率は70%、「徴兵逃れのためにも大学進学は必須」というお国柄ですから、教育費が馬鹿にならず、受験勉強代や授業料も学生が背負うことになりますが、進学率が高すぎるため、「大学進学がエリート街道に直結しない」事態が出現しました。

次に学生が取得したのが資格、同国では「スペック」と呼ばれるそうですが、これも皆が習得しては差別化が図れず、結局は更に借金を重ねた挙句に、「団栗の背比べ」に留まっています。

ですから決め手は、学歴でも資格でもなく縁故(コネ)、目指すは財閥系企業への就職ですから、財閥とその周辺への伝手を求めて奔走することになります。

しかも運良く職を得たとしても、早ければ30歳台で肩叩きが始まりますから、入社後も息が抜けないのです。

韓国は財閥が官僚や公企業(天下り公的機関)を従えて、富を独占している国家であり、富の再分配が機能しない社会と言わざるを得ず、経済格差は当たり前、持たざる者が負債を抱えて社会の第一歩を踏み出すのとは、雲泥の差です。

そして、財閥支配がもたらす最大の悪影響が「競争原理の否定」、全てを財閥が仕切っていますので、特に政府の入札は談合にすらなりません。

その結果が、韓国海軍が誇る「魚群探知機搭載救助艦」で、最新鋭ソナーと言いながら現実には魚群探知機を積んでいました。

それでは韓国民は、財閥を解体して富の再分配を実現する意志があるのかと言えば、残念ながら「財閥の一員になりたい」というのが本音、つまり「楽して一生暮らしたい」というのが国民の総意ですから、結局のところ財閥支配を肯定し、現状維持を選択してしまいます、たとえ「ヘル」であっても。

「党政官癒着で競争原理が働かない」中国の場合

中国も似たり寄ったり、中国共産党員が「支配階級」で、それ以外は「被支配階級」、但し、実状はもっと複雑です。

中国には戸籍が二種類あり、「農民工」と「非農民工」に分かれます。

都市住民に与えられるのは後者、農民は都市に出稼ぎに行っても、農民工ということで一切の恩恵を受けることができません。

戸籍を一本化する試みは、胡錦濤政権で始まっていますが、習近平政権になってから停滞しがちです。

それから、共産党員と言っても格差があります。

俗に「太子党」と呼ばれる「世襲」党員と、地方支部で入党が認められる「生え抜き」、それに功績を理由に入党が許される「叩き上げ」に分類されます。

因みに、習近平国家主席と王岐山政治局常務委員を「竹馬の友」の様に表現する報道を時に見受けますが、これは真っ赤な嘘、習国家主席は21才で入党、対して王常務委員は35才、要は習近平主席が「親の七光り」なのに対し、王氏は「叩き上げ」、親友なら自分が入党する時に口利きしている筈です。

韓国が「財政官癒着」なら、中国は「党政官癒着」、いずれにせよ競争原理が働きませんから、色々なことをやらかします。

先日、国産ステルス戦闘機X-2の試験飛行が成功し話題になりましたが、日経によればステルス戦闘機を量産化しているのは、米ロ中の三ヵ国とのことですが、厳密には誤りです。

中国がロシアから輸入しているのは事実で、国産化にも成功したと自慢していますが、実は飛べるのはロシア製だけ、輸入した戦闘機を解体しても、それを自前の技術として消化できませんでした。

ですから、外見だけステルスに見える戦闘機を並べることになりますが、当然ながら離発着しません。

帳尻合わせだけすれば良く、そのために予算を注ぎ込んでも良いというのであれば、税金は幾ら徴収しても足りません。

「まだ救いがある」我が国、日本の未来

さて、話を日本に戻しますと、バブル崩壊後に国家経済が瓦解する寸前まで日本は追い込まれました。

三洋証券の破綻を契機に世界規模で「日本売り」が始まり、底なし沼に沈んでいく感覚の時代もありました。

現状も、本来ならば危機的状況である筈です。

GDP(国内総生産)の2倍に相当する1,000兆円以上の国債発行残高を抱えながら、安穏としていられる国は他にありません。

では、一部の識者の見解に従って、財政赤字削減に本腰を入れるべきかと言えば、その場合はそれこそ世界中から袋叩きに会います。

理由は簡単、米国債と肩を並べる安全資産が、日本国債だからです。

アベノミクスのお蔭で、大雑把に言って1ドル=80円から120円まで円安に振れましたが、裏を返せば、ドル換算で資産価値は3分の2に減価したことになります。

ならば国債を初め日本国内の金融資産は売る一手と思いきや、外資は手持ちの国債を売却することなく、それどころか買い増しを続け、2015年末時点で国債発行残高の10%を海外勢が占めるに至りました。

つまり金融危機が発生した時に備えて、日本国債を確保しておこうというのが、外資の総意なのです。

1997年の段階で経済が沈没していたら、現在の日本は有り得ませんし、今でもデフォルトに追い込まれたら、革命が起こります。

その意味で幸せですし、更に早晩、中韓経済が立ち行かなくなります。

両国だけでほぼ全ての製造業分野で、余剰生産能力を抱え込んでいますから、中韓の経済活動が麻痺すれば、世界的にみて需給関係が改善しますし、それは製造立国日本にも好影響をもたらすことになります。

「富の再分配が機能しているか」「楽して暮らせると考える輩を少しでも減らせるか」という点は、今後の課題であることは間違いなく、ですから行財政改革が必要との結論になります。

ですが、「公的秩序に従うことが国民の利益と合致する」と考えている限り、財閥を初めとする私的な「閥」が跳梁跋扈するのを防ぐことができますし、一度も国勢調査したこともない中国(従って正確な人口は今だ不明)や、失業率を操作する韓国と比較して「国家が国民に正直」な日本には救いがあります。

問題は「生活が維持できるか」、それは「税負担軽減が可能」かどうかにかかっています。

幸運に恵まれている内に、策を講じるに限ります。

追記:下記ブログも併せてお読み頂ければ幸いです。 ※近現代中国考真・現代の超克

(了)

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/28日経ビジネスオンライン 鈴置高史『「韓国発のドミノ」にクサビ打つ米国 木村幹教授に朴槿恵外交の行方を聞く(1)』について

嘘吐き韓国が昨年末の慰安婦日韓合意に往生している様子。4/30日経には

韓国、6月にも元慰安婦支援の財団設立 参加者数などカギ

【ソウル=峯岸博】韓国は従軍慰安婦問題をめぐる昨年末の日韓合意を踏まえ、元慰安婦支援の財団を6月にも設立する方向で調整を急ぐ。同国政府は元慰安婦の参加をどれだけ取りつけられるかを重視。日本が移転を求めるソウルの大使館前の慰安婦を象徴する少女像の扱いを含め、合意全体の履行のカギを握る。

 日韓合意は、韓国が設立する財団に日本政府が10億円を拠出することなどを通じ、慰安婦問題を最終的に解決させるもの。合意は少女像に関して「適切に解決されるよう努力する」としている。

 韓国では政府と民間人の作業チームが財団の事業内容や人選などを議論中だ。駐日韓国大使も務めた柳明桓(ユ・ミョンファン)元外交通商相が民間人の事実上のトップで、大学教授らが集う。

 日韓は20日の外務省局長級協議から本格検討に入った。韓国は5月にも設立準備委員会を発足し「早ければ6月、遅くとも7月に財団を立ち上げる」(メンバーの一人)と段取りを描く。

 少女像移転が実現しない場合でも、日本政府は財団に10億円を拠出する方針。ただ、自民党内に少女像移転が前提との強硬論があり、財団設立にあたり韓国が最低でも解決に取り組む決意を示すべきだとの声が強い。

 総選挙で勝利した野党の出方も懸案だ。革新系の「共に民主党」トップの金鍾仁(キム・ジョンイン)非常対策委員会代表は26日、別所浩郎駐韓大使との会談で再交渉に言及しなかった。市民団体が反発すると27日、同党報道官は日韓合意を認めないとの基本姿勢を改めて表明。躍進した「国民の党」を率いる安哲秀(アン・チョルス)共同代表も合意に慎重姿勢だ。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は法案拒否権を握るため合意が直ちに破棄される事態は考えにくい。16年ぶりに少数与党体制になった国会で野党が追及を先鋭化させれば、世論を刺激し風当たりが強まる恐れはある。合意推進派は元慰安婦との対話を通じ財団への参加者を増やして理解を広げたい考えだ。>(以上)

Yahooニュース 4/27中央日報日本語版には

少女像撤去?…朴大統領「言及もされていない」vs日本政府「合意事項」フォームの始まり

日本の萩生田光一官房副長官が27日、在韓日本大使館前の慰安婦少女像の撤去問題もまた「韓日慰安婦合意」事項に該当するという立場を重ねて明らかにした。 萩生田副長官はこの日午前の記者会見で、慰安婦少女像の撤去について「(合意の)細部事項の1つに含まれているものと認識している」と述べたと産経新聞が伝えた。 一方で朴大統領は26日、韓国の報道機関編集・報道局長団昼食懇談会で「慰安婦少女像の撤去と(慰安婦合意が)関連しているという主張が出ているが、(韓日)合意の過程で言及も全くされていない問題」と話していた。 このように朴大統領の主張と日本政府の主張が正面から対峙しながら韓日政府間の慰安婦合意が再び両国の争点になっている。>(以上)

合意文書を作成しなかったのが良かったのかどうか?それ以前に捏造の慰安婦問題を認めたことが良かったのかどうか?米国の圧力があったにしろ、強制性を認めた訳ではないという言い訳があったにしろです。一旦認めた以上は元に戻すのは非常に難しいでしょうから、この合意を活かして、日本に有利な道を探らないと。韓国側の約束は実行できないので、韓国政府が世界にデイスカウント・ジャパンしてきたのをその間止めさすことができます。民間は抑えきれないという論理は西太后の「義和団の乱」時にこれを利用して、欧米列強・洋務派を抑え込もうとしたことを思い起こさせます。中華・小中華とも似たような発想・体質があるという事です。

https://kotobank.jp/word/%E7%BE%A9%E5%92%8C%E5%9B%A3%E4%BA%8B%E4%BB%B6-480663

4/28元朝日新聞主筆の若宮啓文氏が北京で亡くなったとのこと。「スパイとして用済みになったから殺された」という説がネットでは流れていましたが、中国内では何が起きてもおかしくありません。日本人は中国に旅行に行くのも考えた方が良いでしょう。

日本もGSOMIAやACSAを結ぶ必要はありません。いつ敵方に寝返るか分からない国に情報や物品支援をする必要はありません。駐韓邦人は早く帰ってきた方が良いでしょう。

木村氏の言うように米国が「韓国に「中国包囲網」に入れとは言わず、ただ「中国側には行くなよ」とだけ申し渡した」のであれば、ルトワックの言う「ロシア」と同じくらいの扱いでは。そうであれば、在韓米軍はお目付け役で最少人数で良いし、戦時作戦統制権も韓国に返還するようになるでしょう。

記事

Kishida & Yun

2015年12月28日、日韓の外相が従軍慰安婦問題で合意したが、先行きには暗雲が(写真:AP/アフロ)

  「米国は『韓国発のドミノ』にクサビを打つ」――。木村幹・神戸大学大学院教授は言う(司会は坂巻正伸・日経ビジネス副編集長)。

宙に浮く「慰安婦合意」

木村:韓国政府は外交的に動きが取れなくなりました。日本との「慰安婦合意」も、進めるうちにどこかで宙に浮く可能性が高くなりました。

—4月13日の総選挙で、与党が過半数割れしたからですか?

Kan Kimura

木村幹(きむら・かん) 神戸大学大学院・国際協力研究科教授、法学博士(京都大学)。1966年大阪府生まれ、京都大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専攻は比較政治学、朝鮮半島地域研究。政治的指導者の人物像や時代状況から韓国という国と韓国人を読み解いて見せる。受賞作は『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房、第13回アジア・太平洋賞特別賞受賞)と『韓国における「権威主義的」体制の成立』(同、第25回サントリー学芸賞受賞)。一般向け書籍に『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)、『韓国現代史』(中公新書)がある。最新作の『日韓歴史認識問題とは何か』(ミネルヴァ書房)で第16回 読売・吉野作造賞を受賞した。ホームページはこちら

木村:最後の一撃がそれでした。合意では元慰安婦の人々を支援する財団をまず韓国政府が作り、日本政府も10億円出資することになっています。

 しかし野党が優位に立った政局で、不人気な合意案に基づく財団を設立するのは難しい。第1野党の共に民主党も、第2野党の国民党も「慰安婦問題は日本と再交渉すべきだ」と要求してきました。

 財団の理事を引き受ける人を見つけることも容易ではありません。進水するやいなや沈没しそうな船の船長や航海長をやろうという人はまず、いないからです。

 仮に財団が設立されるにしても、慰安婦問題に影響力を持つ人々は、次の大統領が決まって組織が確かなものになったのを見てから理事などに就任した方がいい、と考えるでしょう。

安倍の土下座が見たい

—総選挙での与党敗北がなければ、韓国政府は「慰安婦合意」を履行できたのでしょうか。

鈴置:そこがポイントです。韓国のほとんどの世論調査で「合意反対」が「賛成」を上回っています。総選挙以前から、履行は難しかった。朴槿恵(パク・クンヘ)政権がこの合意をのんだこと自体が不思議です。

 元慰安婦の前で安倍晋三首相が土下座する光景を見たい、というのが韓国の空気でした。これも念頭に置いてでしょう、朴槿恵大統領も「国民と当事者が納得する方法」を日本に要求していました。

 だから、2015年12月28日に「首相の謝罪の言葉」を岸田文雄外相が代読した後「たった、これだけ?」と不満の声が国民から上がったのです。

 さらに日韓は合意で「問題の最終的かつ不可逆的解決」も約束しました。長い間、外交的武器として愛用してきた「慰安婦カード」を韓国は放棄させられたのです。指導層の多くは、これを致命的な外交失策と見なしました。

 そもそも、韓国はこんなに焦って日本と「慰安婦合意」を取り交わす必要があったのか? 朴槿恵政権には「日本側に誠意がないので解決できない」と国内外で言い続ける手があったはずだ――との疑問がわきます。

米国の怒りでパニック

木村:韓国を動かしたのはひとえに米国の激しい怒りでした。それに火を付けたのは2015年の「天安門事件」です。

 米国の反対を押し切って、朴槿恵大統領は2015年9月3日の抗日戦勝70周年記念式典に参加しました。目玉行事は中国の軍事力増強を誇示する軍事パレードでした。朴槿恵大統領は、習近平主席やプーチン大統領と一緒に天安門の楼上に昇り参観しました。

 私はその少し後、10月14日にワシントンで開かれたシンポジウムに参加しました。韓国から来た外交関係者に対し、米国の専門家が一様に「大統領が天安門に昇るとは、いったい何を考えているのか」と問い詰める光景を何度も目撃しました(「ルビコン河で溺れ、中国側に流れ着いた韓国」参照)。

鈴置:ワシントンでは「韓国はレッドチーム(敵方)に回った」との表現も使われていると、当時の韓国紙は報じました。

木村:2日後の10月16日の米韓首脳会談でも、オバマ(Barack Obama)大統領は韓国を「裏切り者扱い」しました。朴槿恵大統領との共同会見の席上、はっきりと「韓国が中国側ではなく米国側に立つよう」求めたのです(「蟻地獄の中でもがく韓国」参照)。

 韓国政府はパニックに陥りました。「天安門に昇ったぐらいでこんなに叱られるなんて」と驚いた韓国人もいました。

 今までも中国に接近してきた。なのに「たかが中国の主催する式典に参加しただけ」で突然に米国から叱られるのは理不尽――と、彼らは考えたのです。

 しかし、米国の怒りに直面することになった韓国の外交当局としては放っておくわけにもいかない。米国に「誠意」を見せることで何とか怒りをなだめようと、日本との関係改善を急ぐことにしたのです。「慰安婦」はそのカードの1つでした。

THAADも似た構図

—日本との関係改善がなぜ「誠意」になるのでしょうか。

木村:中国の脅威が深刻化する中、米国は日米韓の3国軍事協力体制への参加を韓国に迫っていました。これに対し韓国は「慰安婦問題が未解決である間は、日本との軍事協力はできない。これは韓国の対日外交の大原則である」と言い続けて、拒否してきました。

 ことに朴槿恵大統領が「慰安婦問題の解決なしに日本との関係は改善できない」と繰り返し宣言してしまっていた。だから、米国の怒りを解き日韓関係を改善するには、自らがその前提条件としていた「慰安婦問題」の解決に積極的に動かざるを得なくなったのです。

 THAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム=サード)の在韓米軍配備も似た構図です。韓国は中国の顔色を見て事実上、配備を拒否してきた。この問題についても、米国から「裏切り者扱い」されないためには、受け入れるしかないと判断したのでしょう。

—米国の怒りを和らげるために「慰安婦」や「THAAD」でその意向に沿ったということですね。

木村:その通りです。

  • 急展開する朝鮮半島情勢                                                 
2015
9月3日 朴槿恵大統領、米国の制止を振り切り天安門で軍事パレードを参観
9月19日 日本で安全関連保障法が成立
10月5日 TPP創設に合意
10月16日 米韓首脳会談後の会見でオバマ大統領が韓国の中国傾斜を批判
10月27日 米イージス艦「ラッセン」、南シナ海の中国の人口島に接近
12月28日 日韓が「慰安婦合意」
2016
1月6日 北朝鮮、4回目の核実験
1月7日 韓国の最大手紙の朝鮮日報と与党幹部、核武装を主張
2月7日 北朝鮮、長距離弾道ミサイル実験
韓国、在韓米軍基地へのTHAAD配備を容認
2月17日 王毅外相、非核化と平和協定を同時に進める交渉を提案
2月23日 米中外相、非核化と平和協定を話し合う6カ国協議をともに提唱
3月2日 安保理、対北制裁案を採択
3月7日 米韓合同軍事演習開始(4月30日まで)
4月13日 韓国総選挙で与党が過半数割れ、「慰安婦合意」の履行に疑問符

「中等距離」に変化なし

—では韓国は「離米従中」をやめ、米国側に戻るのでしょうか。

木村:これは明確に「否」です。日本人は現在の米中関係を一種のゼロサムゲームと見がちです。一方、ほとんどの韓国人はそうは考えません。もちろん朴槿恵政権も同じです。

 彼らが追求しているのは、韓国の生存に重要な2つの国、つまり「米国と中国の双方」から支持を取り付けることであり、それは可能だと考えているのです。

 北朝鮮の核実験も含む最近の一連の出来事を通じ、韓国では「米国が大事」ということが再確認されました。が、それにより「中国も大事」という前提条件がひっくり返ったわけではないのです。

 韓国外交の基本路線に変化は全くありません。朴槿恵政権は今も、米中関係を対立構造として捉え両者を天秤にかけるような発言を慎んでいます。

大統領にブーメラン

 もし、韓国が本当に戻るつもりなら米国が求めていた、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)やACSA(物品役務相互提供協定)など、日本との軍事協力強化を即座に進めるはずです。

 なぜなら、これらの軍事協定こそが、中国に対抗するための日米韓3カ国軍事協力を具体的に進めるのに必要だからです。でも韓国政府は依然として、少なくとも今のところはこれら協定を積極的に進める姿勢を見せていません。

 加えて、総選挙で与党が負けてしまいましたので、日本との軍事協力はさらに難しくなりました。それをやれば「朴槿恵=親日」を訴える野党の格好の攻撃対象になってしまうからです。

 反対は与党の中からも挙がるでしょう。次期大統領選挙をうかがう与党の有力者たちからすれば、現政権が不人気な軍事協定を無理押しすれば、自分たちの選挙に直ちに影響するからです。

 李明博(イ・ミョンバク)政権下で日韓GSOMIAが締結寸前まで進んだ時、当時与党の最有力大統領候補であった朴槿恵大統領が、この締結を阻止したことがありました。

 大統領は、自身が過去に行ったのと同じ行動が、今度は自分に対しなされるのを苦々しく見守ることになるかもしれません。

薄れた韓国への関心

—米国はそんな韓国をちゃんと引き戻そうとしないのですか?

木村:私の見立てでは、米国は韓国をそこまで神経質に管理するつもりはないと思います。2016年3月に別のワシントンでの会合に参加しましたが、わずか半年前とはうって変わって、米国の安全保障専門家の韓国への関心は大きく薄れていました。

 米国の専門家は、どんどん中国側に傾いていた韓国の進路にクサビを打ち込み歯止めをかけたことで、とりあえず満足していると思います。

 彼らは、もし再び韓国が中国側に傾くなら、その時にまた怒って見せればいい――くらいに考えているのでしょう。

「見せしめ」に叱る

 言い替えるなら、こうなります。南シナ海の軍事拠点化を進める中国に対し、米国は日本を含む周辺国を糾合し、対抗する態勢を取り始めている。そんな時、同盟国であるはずの韓国が中国側にどんどんなびいていくのは、他国に示しがつかない。

 米中双方から利を得る韓国を放置すれば、他のアジア諸国の中にも、韓国と同じように動けばいいと考え、米国を離れ中国に傾く国が出かねない。「米国も中国も」という政策が可能なら、彼らにとって得られるものも大きいし、何よりも楽なのです。

 アジア諸国の間で「韓国発のドミノ」が起きかねなかったのです。だからこそオバマ大統領も記者会見の席で、朴槿恵大統領に直接釘を刺して見せたわけです。その意味では、他のアジア諸国への「見せしめ」として韓国は叱られたのです。

 ただ、それは韓国そのものが米国にとって特段の重要性を持っているということではありません。南シナ海から遠く当事者意識に乏しいうえ、海軍力の脆弱な韓国には多くは期待できないからです。日本や豪州、ベトナム、フィリピンと韓国の立ち位置は基本的に異なるのです。

 そこで米国は韓国に「中国包囲網」に入れとは言わず、ただ「中国側には行くなよ」とだけ申し渡したのです。

(次回に続く)=5月2日に掲載予定

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/27現代ビジネス 高橋洋一『中国経済、調べてみたらやっぱりウソだらけ!~本当のGDPは、公式発表の3分の1!?』について

昨日のブログの続きです。高橋氏は「中国の実際のGDPは、公式発表されている数値の三分の一程度ではないか」と見ているようですが、論拠は彼の書いた『中国GDPの大嘘』を読まないと分からないようです。2003年にSARSが蔓延した時、4/3衛生部長(衛生大臣)は「患者は12人しかいないので大したことはない」と豪語しました。小生は当時北京にいて、地元の病院関係者に聞くと1000人以上いるとの話。4/20衛生部長解任後、少しずつ患者数を増やしていきました。1日当たり100人ずつ増やして、10日で正しい数字になるよう帳尻合わせしたのがハッキリ分かりました。中国は都合の悪いことは、1/10以下にし、自分を大きく見せるときは10倍にするのはよくやります。南京大虐殺もその例です。(便衣兵は殺害されても国際法違反ではありませんから)

http://www.sozogaku.com/fkd/cf/CZ0200721.html

中国人との交渉も相手はこちらが日本人と分かると、10倍に吹っかけてきたものでした。当時(97年~2005年まで)人民元と日本円を換算すれば安く感じて、買ってしまう日本人は多かったです。今は中国の物価が上がっているので、どの程度吹っかけてきているのかは分かりませんが。小生が買物するときは、中国人が買った後、「今の値段で」と言って買ったものです。

メルマガ【国際インテリジェンス機密ファイル】によれば高橋氏は同書の中で次のように言っているとのこと。

<AKBを輸出して民主化を。私は講演などで、中国の民主化を促進させるため、中国にAKB48文化をどんどん輸出し、上海AKB(SNH48)のようなグループを各都市に作るべし、と提案している。講演会場からは笑い声が巻き起こるが、私は半分、本気だ。

AKBでは、選挙によって、立ち位置のセンターや映画出演などが決まる。選挙は民主主義の根幹である。中国の人々に、「選挙はいい、民主主義も素晴らしい」と思わせるのだ。すると、「なぜ為政者だけは選挙で選べないのだ」となる。>(以上)

中国人に民主化の意義を説いても無駄な気がします。満族の西太后ですら、「中華思想」に毒されて、西洋の文明を採り入れるのに時間がかかりました。それで、日清戦争に負ける訳です。「頤和園」造園に海軍予算を流用したからというのが言い訳として使われていますが。選挙しても銃剣で脅す北朝鮮方式になるのでは。香港の行政長官選挙や立法会議員選挙も共産党のお眼鏡に適った人間や親中派が多数を占めるようにしています。どんなに立派な法があっても、その通り遣ったためしがないのが中国ですので。

記事

Xi Jinping-2

【PHOTO】gettyimages

中国の首相自身も信用していない経済統計

発売即重版となった、高橋洋一氏の話題の書『中国GDPの大嘘』前編ではソ連のデタラメな統計と、その手法を中国が継承してしまったことを指摘したが、後編ではいよいよ中国の「間違いだらけの数値」を暴いていく。

「中国の経済統計、指標などまったく信用できない」

こう公言したのは、のちに首相の座に就く李克強である。

オフレコではあったが、この発言が飛び出したのは2007年9月、大連で開催された「第一回ダボス会議」でのこと。当時、李克強は遼寧省の共産党委員会書記、すなわちトップで、温家宝首相とともにダボス会議のホスト役を務めていた。

冒頭の衝撃的な発言が飛び出したのは、アメリカ経済界代表団との会食の席だった。オフレコという前提で、「中国の経済統計、指標は、まったく信用できない。遼寧省のGDP成長率も信用できない。私が信用してチェックしているのは、わずか三つの統計数値だけ。その三つとは電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額。この三つの統計を見て、遼寧省の経済成長の本当のスピードを測ることが可能になる。他の中国の経済統計、とりわけGDPなどは、ただの『参考用数値』に過ぎない」と漏らしてしまったのだ。

同席していたアメリカの駐中国大使、クラーク・ラントは国務省に報告。これは部外秘だったが、2010年、機密情報を漏洩させるウィキリークスによって暴露されてしまった。この後、李克強が信用していたとされる三つの指標は「克強指数」とまでいわれるようになり、一部のエコノミストやメディアが信頼する数値となっている。

克強指数についても後述するが、李克強自身が「参考用数値」と述べたGDPに関しては、参考にすらならないという事実を、説明しよう。

中国の「実際の数値」を暴く方法

経済統計の数値の真贋を見抜くには、複数の統計を合わせてみるとわかる。そうして矛盾点があるか整合性があるかを見極め、統計数値の信頼性を計るのだ。たとえば前述したGDPと失業率の関係。ところが中国は失業率を発表していない。社会主義国の「建前」として失業はないということなのかもしれない。

そこで私が注目したのが貿易統計だ。中国が発表する統計のうち、数少ない、というか、唯一信用できるのが、この貿易統計。貿易統計は外国との関係もあって捏造しにくい。相手国の「正しい」対中国貿易量を集計すれば、正確な数値が求められるからだ。

この事実を踏まえて2015年の中国の貿易統計をチェックしてみると、輸出額は前年比8.0%減。輸入額たるや14.1%の減少となっているが、中国当局はその原因を資源価格の低下、としている。しかし、同年の中国のGDPに対する貿易依存度は40.25%……GDP成長率6.9%を達成したとしたら、内需が異常に上昇した、ということになる。

中国では、習近平が国家主席に就任すると、最低賃金を引き上げている。場所によってまちまちだが、おしなべて三年で四割ほど最低賃金は上昇している。それに合わせて物価も上昇。コンビニを覗いてみるとわかるが、商品によっては日本の物価より高くなっているケースも珍しくない。

前に紹介したように、イギリスのBBCニュースが疑問を投げかけているように、「成長率6.9%」という数値にも、大いに疑問が付いて回る。そこで、どうしてこの「偽装数値」が出てきたのか、私なりの推測を述べてみよう。

2012年の第18回中国共産党大会。習近平が「偉大な中国の夢」と語ったその大会で、具体的な夢を語っている。

「2020年にGDPと国民の平均収入レベルを、それぞれ二倍にする」 二倍の基準は2010年比だ。これを達成させるには年平均七%成長が求められる。習近平に限らず中国人のメンタリティでは、メンツを重んじる。なにより景気が悪くなれば、政権基盤を揺るがしかねない。それ以降、七%成長は政権の至上命題になったのだ。

「公式統計」によれば、2012年の固定資産投資総額はおよそ36兆人民元(610兆円)。前年比20%という高い伸びだ。投資の伸びで、この年の成長率も、かなり押し上げられている。

ちなみに、公式発表では2012年のGDP成長率は7.8%になっている。「中国の夢」という大風呂敷を広げただけあって、その年はどんなことがあっても高い成長率を維持しなければならなかった、そういう事情が強くうかがえる。

ところが2013年には景気が息切れしてきた。李克強は懸念を示し、「経済成長を達成させるための経済刺激、政府の直接投資に頼ろうとしても、その余地は決して大きくはない。市場メカニズムに任せなくてはならない」と発言したのだ。

無理に成長を維持しようとするなら、もう一段の投資を行わなければならない。李克強はそれには限界があるとし、低成長の痛みを受け入れるよう求めたのだ。

4年間で約2000兆円の景気刺激策を行った結果…

さらに中国には、2008年の四兆元(約68兆円)投資と、空前の金融緩和による後遺症がある。このとき、リーマンショックによる経済の落ち込みを防ぐための大型投資を行なったのだ。これが奏功し世界経済は立ち直りのきっかけをつかんだが、中国はその後、過剰設備などに苦しむことになる。

しかも四兆人民元のはずだった景気刺激策はその後も続き、2009年からの四年間で、なんと110兆人民元(およそ1900兆円弱)の固定資産投資が行なわれた。過剰な投資は、各地にゴーストタウンを生み出すなど、いまだに負の遺産を遺している。そのような背景もあって、李克強は経済政策の転換を匂わせた。

しかし中国政府内でも、これに同調する容認派と慎重派に分かれた。特に2014年には、全国人民代表大会(全人代=日本の国会に相当)の前に、習近平主席と李克強首相との間で衝突があったという。その年のGDP成長率7%を提案した李克強に対し、習近平は7.5%を主張して譲らなかったというのだ。

習近平の「中国の夢」にこだわる一面だった。さらに一年後の全人代では「7%前後」と、前年より目標値を下げている。しかも「前後」としているところがミソだ。それだけ自信がなかったかとも受け取れる。

そして2015年のGDPの伸び率は6.9%……かなりゲタを履かせた数字であることは容易に想像がつくが、実は発表前から「発表される数値は6.8とか6.9あたりではないか」という予想が、私の耳にも届いていた。

別に正確かつ実態を表した数字を予想してのことではない。「政治的に装飾された数値」としての数字だ。つまり、経済成長が続いている資本主義社会では、成長率7.0%や6.9%の違いは、さほどではない。この程度なら統計誤差の範囲であり、ほぼ目標達成と胸を張れる数値だ。 しかし中国では、これは多分に政治的なメッセージなのである。

すなわち対外的には、「やや経済成長は鈍化しているけれど、心配しなくてもいい」という、やや願望を込めたメッセージ。そして国内的には、「七%達成はなんとしてもやり遂げる」という強い意志の表明なのである。

が、その中国も、統計のゴマカシもそろそろ限界と見て、今後少しずつ数値を下げてくることは間違いない。日本のメディア、特にNHKを代表とする大メディアは、中国当局の発表をそのまま受けて、「7%成長を割り込むのは実に25年ぶり」などと伝えているが、実態はもっとかけ離れたところにある。

実際のGDPは発表数値の3分の1!?

ここでもう一度、2015年の「中国GDP成長率7%」について検証してみよう。

2015年通期の成長率は六・九%だったが、上半期に限っていえば7.0%を達成。年初に立てた目標に達したわけで、決して低い成長率ではない。

その一方で、中国政府は、2014年11月から翌年8月までの間、五回もの金利の引き下げを行なっている。さらに公共事業も追加で行うなど、景気刺激策に躍起になっていた。7%もの経済成長を達成したとすれば、そこまで景気刺激策を施さなくてもいいはずなのだが……。

別の角度から見てみよう。信用できない中国の経済統計のなかでも、農業生産と工業生産に関しては、しっかりデータを取っている節がうかがえる。小売や物流といった第三次産業に関する統計には弱点があるものの、計画経済を進めるために、1950年代からしっかり生産量のデータをとっていた。

この農業および工業の2015年のGDP成長率を産業別のデータのなかから見ると、農林業に畜産と漁業を加えたところで3.6%、工業が6.0%の成長となっている。この業種別GDPのほかに、自動車、鉄鋼、電力といった主要二七の工業製品の生産量データも出される。

これらをチェックしてみると、2015年上半期に六%以上の成長を達成した製品は四製品のみ。さらに、13の工業製品は、伸び率がマイナスを記録している。

工業製品の生産量の伸びは平均で一%程度。工業製品のデータに関しては割と正確に採取される。そうなると、産業別の成長率六%の伸びと、工業製品別の生産量の伸びとが、かなり乖離していることがわかる。

粉飾の匂いがプンプンするのは工業成長率6%だ。こういった数値を積み重ね、重ね合わせていくと、どうしても中国経済GDP6.9%成長というのは、相当にゲタを履かせた数値だということが判明する。

私は、中国の実際のGDPは、公式発表されている数値の三分の一程度ではないかと見ている。

(続きは本書をご覧ください)

big lie of China's GDP

中国経済の暗い未来を指摘する話題の書。世界、そして日本への影響は?

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/26現代ビジネス 高橋洋一『中国「GDP世界二位」の大嘘を暴く!~デタラメな数字を産む統計偽装のカラクリが分かった』について

4/27~29までは日光にいますので、続きは4/30に報告します。

毛沢東がソ連と袂を分かったのは、スターリンが死んでフルシチョフの時代となり、フルシチョフがスターリンを批判したため、ソ連を修正社会主義と呼んで嫌ったためです。スターリンと毛沢東は極悪非道の三悪人の内の二人ですから、気も合ったのでしょう。因みにもう一人はヒットラーです。粛清・虐殺した人間の数が半端でないからです。ドラッカーの「イノベーターの条件:」にあります。

数字の改竄・捏造の根本原因は一党独裁にあり、その弊害があらゆる面で出て来ているという事でしょう。人類の叡智である三権分立や基本的人権について配慮しなかったマルキシズムの制度設計が誤りだったという事です。これに中国人の「騙す方が賢く、騙される方が馬鹿」という基本的価値観が合わされれば、「何でもあり」となります。中国の数字が信用できないのは企業でも同じで、少なくとも3種類の財務諸表を作成、監督官庁、株主、銀行とそれぞれ数字が違います。所謂3重帳簿と言う代物です。

数字の誤魔化しは古くから行われ、毛沢東時代には穀物の収穫量を大目に報告したため、「大躍進」ならぬ「大量餓死」を引き起こすことになりました。人権の概念がないため、為政者は何人人民が死んでも、自分に関係がない限り、何も感じません。独裁者の特徴です。北朝鮮の金正恩もそうです。

近くはSARS患者数も誤魔化して発表していました。広州市呼吸病研究所所長の鐘南山氏が告発していなければ、被害はもっと大きくなったかもしれません。これに対し数字の改竄に手を貸していたと思われるのがマーガレット・チャン現WHO事務局長です。その論功行賞で事務局長の座を射止めたのではと思われます。悪を為すことによって出世する社会は唾棄すべきものです。日本もこうならないようにしないと。日本は悪を為すと言うより、不作為、見て見ぬ振りをする輩が多いと感じますが。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B3%E9%A6%AE%E5%AF%8C%E7%8F%8D

記事

Chinese crowd

【PHOTO】gettyimages

あまりに悲観的な中国の未来

2016年に入って世界経済が混沌としてきた。そして、この混乱はしばらくおさまりそうにもない。

その震源地の一つに中国経済の崩壊がある。中国の株式市場は2015年夏に始まり、2016年春の段階で立ち直りの兆しは見えない。株式市場の混乱は実体経済を脅かし、それがさらに株式市場を混乱させる「負のスパイラル」は今後も続く可能性大である。

さらにいえば中国経済の崩壊は、まだ序章に過ぎず、これから本格化すると私は見ている。それはあたかも、ソビエト連邦崩壊を想起させる状況であり、これは偶然の一致ではない。

元財務官僚で、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)などを歴任した高橋洋一氏の新著『中国GDPの大嘘』。発売即重版となった話題の一冊を特別公開する。

法政大学に日本統計研究所という研究機関がある。ここが興味深い研究レポートをまとめてくれた。ソ連の崩壊の原因にもつながった統計偽装について、その実態を生々しく伝えてくれているのだ。

ソビエトが崩壊したのは、その経済停滞が大きな要因だが、ソビエトを間違った方向に導いたのが統計偽装である。統計偽装はソ連崩壊まで続けられ、その日まで公にならなかた。白日のもとにさらされるようになったのは、ソ連が崩壊し、関係者がようやく自由に発言できるようになってからである。

中国は、ソ連をまねて中央集権的な統計組織を構築。現在では中国国家統計局として、各種統計を集中管理している。当然、統計の算出方法もソ連から指導を受けていると推察される。

現在の中国は、情報公開の面で国際機関による調査団を受け入れないだろう。ということは、しばらくの間、中国の統計は信用できない。

そこで私は、中国経済の実態に迫るとともに、中国統計の偽装についても調べてきた。そこから導き出された答えは、あまりにも悲観的な中国の未来である。今後、さらに混乱を招く中国情勢が、世界に波及する――この事態にどう対処したらいいのか。その解を求めるのはかなり困難かもしれない。

しかし看過しておけば、中国人民のみならず、日本を含めた諸外国まで災禍に巻き込むことになる。最悪の事態だけはなんとか避けられないものか。どこかに処方箋がないものか。いまからでも間に合うのではないか――。

そんな思いから、私は中国経済に関する新著を上梓した。その一部を、二回に分けて公開したい。

ソ連のデタラメ統計を受け継いだ中国

大きな船が航海に出たとしよう。安全な航海には信頼できる海図と、航路を綿密に調べ上げたデータ、そして船の正確な状況認識が必要だ。

そういった情報なしに出航したとしたら、どうなるだろうか。しかも自分のことしか考えない、チームワークの悪いクルーたちによって運航されているとしたら……誰がこんな船に乗りたいと思うであろうか。知らずに乗っている乗客は、不幸の極みというほかはない。 この船の航海は、国家の運営にもたとえられる。国家の政治・経済の運営に必要な「海図」は、各種統計データということになる。正確な統計データがあってこそ、国の進路を誤らない政策が打ち出せるというものだ。

ところが正確な統計データを出さない、作れない、データを捏造、改竄していたとしたら、どうなるであろうか。航海でいえば、いいかげんでデタラメな海図を作り、それを頼りに海に出るようなものである。遭難した船は沈没する。

では、遭難した国家はどうなるか……。

中国当局が発表する統計データや経済指標は、押しなべて信用できない。その解説は後述するとして、なぜ統計データがいいかげんに作成されるか、その理由から説明しよう。

中国の統計システムは、社会主義国家の「先輩」である旧ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)に学んでいる。1949年に誕生したばかりの中華人民共和国は、経済的な大改革を断行した。が、その司令塔は、ソ連大使館だった。

ソ連から一万人もの顧問が北京にやって来て、四万人のロシア語を習得した中国人ともに中国の産業育成に当たった。中国の経済は10年以内にイギリスを追い越し、15年以内にアメリカに追い付くという目標を打ち立てて――。

そのロシア人顧問団が持ち込んだなかに、旧ソ連の統計システムもあった。

アメリカに追い付くという壮大な目標は達せられなかったものの、それなりに産業は育っていった。すると1960年、毛沢東はロシア人の顧問団を追い返し、ソ連式のシステムを中国独特のシステムに改めようとする。そうして大躍進政策や文化大革命を経て、鄧小平の改革開放を迎える。その間、このソ連式の統計システムだけは脈々と生き残っていたのである。

その手法はソ連国内で50年間も使用され続け、デタラメ統計を生み出してきた。これをもとに国家運営するわけだから、国家が崩壊するのも無理はない。

問題は、そのデタラメ統計を世界が信じていたということ――。

捏造は、半端なレベルではなかった

たとえばアメリカのノーベル経済学賞受賞者のポール・サミュエルソン。彼はソ連が出すデタラメ数値を信じて、「ソ連は成長している」と言い切ってしまった。サミュエルソンほどの偉人ですら騙されてしまう。それだけ、統計データの虚偽を見抜くのは難しいことなのである。

しかも、ソ連がやっていた捏造は、半端なレベルではない。

ソ連が崩壊してみて初めてわかったことだが、実は、そのGDPは半分しかなかった。1928年から1985年までの国民所得の伸びは、ソ連の公式統計によると90倍となっているが、実際には6.5倍しかなかった。平均成長率に至っては、8.3%成長しているとしたのに、実際は3.3%しかなかった……。

この事実は、ソ連が崩壊して初めて明るみに出た。ゴルバチョフ書記長は人がいいので「ペレストロイカ」(改革政策)や「グラスノスチ」(情報公開)をやってしまい、白日のもとにさらしてしまったのだ。

この統計システムをそのまま引き継いでいる中国が、果たして正確な統計の取り方をしているかどうか。「お師匠」がデタラメだったから「生徒」は真面目にやります、ということが果たして起こりえるのか。

次にその検証を行いたい。

偽造統計はこうして作る

まず、ソ連が長年にわたって虚偽の統計を取り続けてきた理由と手法を探ってみよう。

旧ソ連およびロシアの統計に関して、興味深い研究レポートがある。一つは、法政大学日本統計研究所が発行した『ロシアにおける統計制度・政策の改革(Ⅱ)』(1994年)。これは経済学博士でロシア科学アカデミー・ヨーロッパ比較社会・経済研究主任のヴァレンチン・ミハイロヴィッチ・クロードフ氏の論文「1991~1993ロシア経済状況の統計と判断」と題された論文などを集めたものだ。

もう一つは、同じく法政大学日本統計研究所がまとめた『統計研究参考資料 No.32 ペレストロイカとソ連統計』(1989年)。これはソ連中央統計局長のエム・エス・コロリョフ氏の論文「統計のペレストロイカの諸課題」などを収録した論文集である。 いずれも旧ソ連の統計作成に責任者として直接関わった、あるいは間近にいた人々の書き記した論文だけに、生々しい実態が明らかにされている。 

結論からいうと、諸悪の根源は社会主義体制下における官僚主義だ。計画経済における無理な経済政策も元凶だと断言していい。

これは社会主義国・ソ連の誕生とも関係している。社会主義国の誕生直後は、アメリカを代表する資本主意国家陣営と張り合った。そうした構図が世界地図上に描かれた。「経済発展において、なんとしても資本主義国家には負けられない」という意識と自負心がソ連首脳部に強かったことは、これらの論文からもうかがえる。

当時、統計システムとして有効な手法が現われると、時の書記長、スターリンは「数字の遊び」と批判し、封じている。スターリンがなぜ、この有効な手法を封印したか正確な理由は記されていないが、想像はつく。

このスターリンの仕打ちを批判した経済学者で、ソ連中央統計局を指導したぺ・イ・ポポフが次のような言葉を書き遺している。

「統計は、それぞれの時点において希望される数字を与え得るものではない……それは現実を表現する数字だけを与えるのだ」

わかりやすくいうと、国が計画し目標とした数値に統計を合わせるのではなく、現実や実態を表すのが統計だ、というのだ。民主主義国家では当たり前のことが、統制経済下では、当たり前ではなかった。

疑うヤツは人民の敵

このように正確な統計データを集計しようとした指導的職員は、統計機関から追放された。多くの真っ当な統計家は、「人民の敵」というレッテルを貼られ、弾圧されていった。

わかりやすくいえば、国が立派な経済計画を立てたのだから、どんなことがあっても達成したことにしなければならない、統計はそれに合わせるべきだ、という国家の意志が強く作用している。

これは企業の粉飾事件にも似た構図がある、2015年に発覚した東芝の粉飾事件も同様の構図。歴代の社長が、自分が社長でいる間は好業績でなければならない。そこで、数字を操作して部下たちに好業績をでっち上げさせた。東芝と社会主義国の統計システムは二重写しになる。

上場企業の場合、監査法人による監査を受けて決算手続を終える。この監査は、企業の役員等とは利害関係のない、あくまで第三者でなければならない。独立性が保たれていなければならないのだ。つまり、監査に、情実による手心が加わってはならない。

同様に、統計データを作成する組織にも、独立性がなければならない。ソ連の統計システムの欠点は、この自主独立の統計活動が保障されていなかった点にある。

官僚主義の問題と偽造統計システムの手法は、それをそっくり導入した社会主義国家としての「後輩」である中国にも引き継がれている。そう、十分に想像がつくのだ。

明日公開予定の後編では、いよいよ中国経済の大嘘を暴いていこう。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/26JBプレス Financial Times 『難民危機やブレグジット騒ぎにかすむギリシャ危機 お馴染みの騒動に見えても、コストが段違いに大きい恐れ』について

EUが一つに纏まらなければならない必然性があるかどうかです。EUは二度の大戦の反省でできたことになっていますが、ドイツの域内封じ込めと米国への対抗で出来たと組織と考えています。言語も民族も人種も違う国々が集まって「ヨーロッパ仮想国家」の理念にどれだけ共鳴できるか疑問です。日本は地理的にアジアに属しますが、アジア共通通貨を望むことはないし、シェンゲン協定のようなものなんて治安を悪くするだけで誰も望まないでしょう。岡倉天心は「アジアは一つ」と言いましたが、当時植民地支配を受けたアジアの国々に同情して、アジアが纏まって欧米列強に対抗しようと思ったのではないでしょうか。アジアの多様性には目が行きませんでしたし、中国のような白人に仕えて利益を得ようとする国もありました。歴史・伝統・文化が違う国々を一つにすることは難しいと思います。況してや法律や財政政策も仮想共通国家の政策に拘束されるのであれば、戦争にならないというメリットくらいしかないのでは。それだってEUよりはNATOが機能しているからだと思いますが。経済的にはドイツの第四帝国が完成しただけと言われています。

6/23国民投票で、英国のEU離脱はないと思います。4/4日経FTの記事では、「若者はEU残留派が多く、高齢者に離脱派が多い」、2/23WSJは「英国が離脱すれば、スコットランドに英国からの独立とEU加盟を促しかねない。」とありました。FTとWSJは残留させようと必死なのかもしれませんが。

FT記事<英EU残留のカギ握る若者票(社説)

英国の欧州連合(EU)残留の是非を巡る6月23日の国民投票を前に行われた世論調査で、先行きの不透明さが明らかになった。依然として接戦で投票結果の予測は難しい。フィナンシャル・タイムズ紙の最新の世論調査では、残留支持が離脱支持を3ポイント上回るだけだ。電話調査では残留支持が多いなど、調査方法による違いも大きく影響しているように見える。

Leave.eu

ブレグジットを推進する圧力団体「Leave.eu(リーブ・EU)」のオフィス(ロンドン)=ロイター

 さまざまな世論調査が生んでいる不透明さの中、明白で一貫した調査結果が一つある。国民投票でどちらに投票するかを予測するための信頼できる判断材料は年齢であることだ。年齢が上がるほど、英国のEU離脱(ブレグジット)に賛成する傾向が強く、年齢が下がるほど残留を支持する傾向が強い。調査会社ユーガブの最近の世論調査によると、18~29歳までの回答者の63%がEU残留を支持し、60歳以上の56%が離脱を支持しているという。高齢者が投票する可能性は若者と比べて格段に高いことを考えると、年齢の違いによる支持の差はEU離脱派に大きく有利に働く。

 英国では住宅価格が高騰する一方で賃金は低迷したままで、近年、若者が不当な扱いを受けているという見方が定着している。EU離脱の影響の中で生きていかなければならない若者の願いに反して英国民が今EU離脱を選べば、世代間の不公平さの新たな一例と見なされるのは当然だ。

 同様の世代に関する議論は、英国からの独立について2014年にスコットランドで行われた住民投票でもあった。当時、スコットランドの若者は高齢者と比べて独立を支持する傾向が強かった。だが、英国のEU離脱を巡る国民投票とスコットランドの住民投票には重大な違いがある。あまり遠くない将来、スコットランドで再び住民投票が行われ、スコットランドの若者は改めて独立に投票する機会を持てる可能性が高いことだ。これに対し、英国がEU離脱を選べば、その後再び投票が行われて簡単に結果が翻る可能性は非常に低いと思われる。英国のEU離脱については、離脱してすぐまた戻るという選択肢は一切存在しない。

■現政権、若者票獲得になぜか無関心

 高齢者は大ブリテンという考えへの愛着がより強いが、スコットランド人の若者は連合王国からの離脱を支持する傾向が強い。そして、英国の若者は一般的に、英国の国家主権への執着が弱い。

 キャメロン政権は、英国のEU残留に向けた活動で、若者票獲得の必要性に対してなぜか無関心だ。スコットランドの住民投票では、16~18歳の若者に投票権を与えた。だが、EU離脱の是非を問う国民投票にはそうした規定は設けられていない。離脱の賛否が僅差になれば、若者を中心に20万人が集まるグラストンベリーのロックフェスティバルの開催期間中に国民投票が行われることはEU残留票を減らしかねないとさえ心配する向きもある。

 投票行動が年齢層で違う理由ははっきりしない。若者は国家主権についての議論に突き動かされることが少ないからかもしれない。また、移民や国境警備の問題が絡む投票で重大な判断材料となる多文化社会について、若者は高齢者より居心地良く思っているからかもしれない。また、5億人が住む28カ国からなる域内を自由に移動し、働く機会を若者は特に評価しているのかもしれない。英国のEU離脱はこうした機会を著しく狭め、恐らく、英国人が欧州で働くのにビザが必要だった時代に逆戻りさせるだろう。視野や機会が狭まることは、若者と高齢者のどちらにも影響するはずだ。

(2016年4月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)>(以上)

力の落ちているUKが4つのカントリーの内、スコットランドが独立すればEU離脱で得られるメリット(新聞論調では損の方が多いと言われていますが)よりかなり大きなダメージとなるでしょう。ただ、パナマ文書でキャメロン首相の父の名が挙がったことがどう影響するかです。

ギリシャは救済するに値するかです。企業再生だって再建可能かどうか判断して出資or融資します。リストラの徹底(BS上の資産圧縮、フローのコスト低減)だけではなく、売上を上げてキャッシュを稼ぎ、借入金を返済していく段取りとなると思うのですが、ギリシャには稼げるのは観光だけで、公務員の整理と言うリストラも進んでいないので、EUから離脱させるしかないのでは。EUから離れればドラクマを復活させることも可能、自前の通貨を持てば、自前の経済運営もできるようになります。売上に相当する収入も増えることが考えられます。今のままでは中国が国を買収するようになるでしょう。その前に中国が破綻するかもしれませんが。

記事

(英フィナンシャル・タイムズ紙 2016年4月22日付)

Lesbos in Greek

ギリシャ・レスボス島に設置された難民キャンプ(2016年4月3日撮影)。(c)AFP/ARIS MESSINIS〔AFPBB News

 欧州の政治家が欧州連合(EU)への難民流入と英国のEU離脱を防ぐのに忙殺されている間に、すべてのEU危機の母であるギリシャでは、マグマが再び静かにゆっくりと蓄積されつつある。

 アテネでの話し合いは今回も実りのないものに終わり、22日にはユーロ圏財務相会合が開催されることになっていた*1

 そしてEUを昨年振り回したギリシャ危機と同様に、新たな難局が間もなくこの地にやって来る。ギリシャ政府が次の金融支援を受け取ることができなければ、7月に期限が来る35億ユーロの債務返済でデフォルト(債務不履行)し、「グレグジット(ギリシャのEU離脱)」の可能性が再び高まる恐れがあるのだ。

 なぜそんなことが再度起こり得るのか。1年近く前、次第に切羽詰まっていった首脳会議でEUの指導者たちは860億ユーロの金融支援に同意し、ギリシャを崖っぷちから引き戻した。EUによる2度の同様な支援を批判することで政治家としての基礎を築いたギリシャの極左宰相、アレクシス・チプラス氏はこれに懲り、数カ月後には、3度目の支援プログラムのために厳しい財政政策を実行すると公約して選挙に臨んで再選を果たした。

 このとき、欧州委員会の幹部たちはチプラス氏を、別人のようになったと褒めそやした。短気なヤニス・バルファキス財務相も排除されたことから、ベテランの過激派が熱心な経済改革派に変身したとEU本部は思い込もうとした。ところが、EUは支援の金融面の現実は言うに及ばず、アテネの政治の現実を見落としていた。

 実際、昨年夏にまとめられた金融支援は、ギリシャのすべての災難に効く万能薬と言うよりは、関係者全員による問題の先送りにすぎなかった。年金制度や税制におけるごく一部の改革と引き換えに130億ユーロを緊急に貸し付け、ギリシャがデフォルトに陥るのを回避しただけだったのだ。

 そのときでさえ、政治的な腕力を必要とする難しい仕事の大半は、債務の減免という政治的に紛糾する恐れのある問題も含めて、この新しい支援の第1次事後評価(レビュー)に持ち越されていた。

*1会合では具体的な合意はなく、近く政治的合意を目指すことになった。

短命な合意であることを強調するかのように、国際通貨基金(IMF)は、チプラス氏が約束を守ると確信できるまではギリシャ支援に参加するか否かを決断しないとの姿勢を明らかにした。チプラス氏は、IMFへの返済をデフォルトした先進国指導者の第1号になったからだ。四半期ごとに行われるはずの第1次評価は、それから2四半期が経過してもまとまっておらず、ギリシャ、ドイツ、そしてIMFとの間の溝は深まっている。

 IMFはギリシャの債務再編を要求しているが、ドイツは突如、債務減免は不要だとの結論を下した。もっとも、IMFには支援への参加を依然呼びかけている。

 一方、IMFは昨年7月の合意の仕組みは良くないと判断し、財政黒字目標を引き下げるべきだとしている。チプラス氏は怒りっぽく、批判に過敏に反応する人物に戻ってしまい、外部からの圧力に毒づいている。さらなる改革や歳出削減を断行する政治力はギリシャにはほとんどないのが実情だ。

 「欧州の政治家はほかの難問にかまけているし、市場はギリシャの新しい支援策に内在するリスクに無頓着だ」。リスク・コンサルティング会社のユーラシア・グループで欧州分析部門を率いるムシュタバ・ラーマン氏はこう指摘する。「しかし、もしドイツ政府が今のアプローチを見直さなければ、支援は頓挫するだろう」

 登場人物やその主張はもとより、演出までもが昨年からほとんど変化していない。しかし、失敗がもたらす結果は変わったかもしれない。1年前、EUの首脳たちはギリシャを隔離できたと思っていた。ギリシャがEUを離脱する事態になっても、ギリシャ経済には深刻な影響が及ぶがそのほかのユーロ圏諸国への打撃はほとんどないと確信していた。

 ところが今では、シリアやイラク、アフガニスタンからの難民5万人を劣化しているキャンプに押し込めたEU加盟国の今後に、関係者は強い不安を抱いている。ほかのEU諸国は、欧州への移民流入と対峙する前線基地になってくれることをギリシャに期待しているからだ。

 そして、今日ではここに英国の問題が重なる。EUにとどまるか否かを問う国民投票を6月23日に控えたこの時期にギリシャ問題で再度もめても、自らの大義のためにならないことはEU幹部も認識している。交渉に関与しているある幹部によれば、ギリシャのユークリッド・ツァカロトス財務相は、5月の終わりまでに話をまとめなければ6月24日まで一切連絡を取らないからそのつもりでいるように、と警告されているそうだ。

 結局のところ、こうした汎欧州の政治の現実により、ギリシャとの再度の交渉はまとまる公算が大きくなっている。ただし、それが良い内容になるか否かは、また別の話だ。

By Peter Spiegel in Brussels

© The Financial Times Limited 2016. All Rights Reserved. Please do not cut and paste FT articles and redistribute by email or post to the web.

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/25ZAKZAK 湯浅博『震災の弱みにつけ込む国々 国際政治の過酷な現実』、4/20中国時報(台湾)記事について

4/20発行「中国時報」(台湾)を麗澤大学図書館で読みました。

①WHOの世界衛生大会(WHA)の招待状が台湾に届かないという記事です。5/20蔡英文氏(台湾民進党)の総統就任を前にして、蔡次期総統が92共識(コンセンサス)を認めない限り、列車は衝突し合うだろうと中国が脅してきている記事です。確かに馬英九が08年に総統になった翌年からWHAにオブザーバーとして台湾は招待されています。2010年に尖閣で中国漁船が海保巡視船に体当たりした事件で、拿捕した中国人を釈放しない限り、レアアースは輸出しないと脅したのと同じで、中国はいつでも自分たちの主張を通すためには何でも使うという事です。脅しに屈するのはヤクザに屈するのと同じです。自由主義国で新たな組織を作り、台湾の参加ができるようにすれば良い。中国がガタガタいう国際組織何て意味もない。中国を抜いた組織を作った方が良いのでは。WHOの事務局長もマーガレット・チャン(香港人)で中共の圧力を受けているでしょう。

China Daily20160420-1

②4/18OECD国際鋼鉄会議がベルギーで開催されたときに、中国がベルギー政府に圧力をかけて、台湾のオブザーバー出席を認めないようにしました。ベルギー副首相が退席を要求し、台湾が抗議して翌日出席が認められたとのこと。ベルギー政府は謝罪し、中国政府からかなりの圧力があったと釈明したとありました。中国は鉄鋼だけではありませんが、投資過剰→生産過剰→ダンピング輸出の構図になっています。諸悪の根源は中国なのに、恥知らずにも自分の都合を優先主張します。中国を西側社会に組み入れたのが間違いです。自由・民主・人権・法治いずれもない国に経済的なメリットを与えたのが間違いです。今更言っても詮方ありませんが。封じ込めるしかありません。

China Daily20160420-2

③同じく中国時報には李登輝元総統が新党を作るとの記事。台湾団結連盟の党主とはうまくいってないとのこと。多分蔡英文次期総統の応援団&中共との融和の監視の役目でしょう。

本記事は、外国は悪い連中が多いと言う記事です。「世界は皆腹黒い」です。「隙あらば」と何時も窺っているという事です。ナイーブなだけでは国際社会で生きていけません。日本の偏向メデイアの情報だけで判断すると間違いますし、バランスオブパワーの感覚無しでは戦争に巻き込まれる可能性が高くなります。国民一人ひとりが国際政治・外交・軍事にもっと関心を持つようにしないと。英語を学ぶ以前に。

記事

安倍晋三内閣の危機対処は、立ち上がりが早かった。熊本県を襲った大地震発生から5分後には官邸対策室を設置し、被害状況の把握に努めた。実はこのとき、政府は東シナ海を遊弋(ゆうよく)する中国公船の動向をにらみながら、被災地の熊本に自衛隊員2万人の派遣を決めなければならなかった。  この日午前、沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺の領海を中国海警局の船3隻が侵犯していたからである。海警の3隻は午前中、2時間近く領海内をうろつき、西南西の方向へ出ていった。この間、海上保安庁の巡視船は海警が尖閣に近づかないよう警戒し、海上自衛隊の艦船も距離をおいて警戒していた。その夜の大地震発生であった。  海警の3隻が去った後も、政府・自衛隊は依然として南西方面に気を配らなければならなかった。  2011年3月、未曽有の東日本大震災の際に米軍はいち早く2万人動員の「トモダチ作戦」を展開してくれた。まもなく、中国からも15人の救援隊が送られてきたが、1週間して帰国した。入れ替わりに、軍艦を尖閣諸島に送りつけてきたのである。  当時、菅直人内閣の動きに「日本は御しやすい」と判断したのだろうか。ロシアの空軍機は、「放射能測定」を理由に日本の領空ぎりぎりを飛び、中国の艦載ヘリも尖閣沖の海自艦に異常接近して、結果的に復旧の邪魔をした。  香港の「東方日報」は地震発生から約1週間後、尖閣を奪取すべきだと指摘して、「日本が大災害で混乱しているこの機会が絶好のチャンスである」とホンネを吐いていた。

 内紛や天災で国が乱れると、そのスキを突いて敵対勢力がなだれ込むのは国際政治の過酷な現実である。腹に一物ある周辺国は、危機に陥ったときの日本のクライシス・マネジメント能力をじっと見ている。それが有事にも直結するからだろう。  過去にも大正12年9月の関東大震災の際、救援の外国勢と裏では虚々実々の駆け引きをしていた。  日本海軍は地震発生とともに、国内3つの鎮守府から艦艇が急行したほか、連合艦隊が東京湾に向かった。このとき、黄海にあった米国の太平洋艦隊も震災4日後に8隻が東京湾入りして、その早さに海軍当局者は度肝を抜かれた。  米軍の救援部隊の中には情報要員が紛れ込んでいた。驚いたことに、この時の震災と火災の関連調査が、後の日本本土空襲作戦の立案の際、焼夷(しょうい)弾使用の参考にされた(防衛研究所ニュース通算86号)。  東日本大震災から早くも5年が経過した。民主党から自民党政権にかわり、日本の危機対応能力は格段に向上している。制度面では、国家安全保障会議(NSC)を設置して効率的な意思決定システムを整えた。運用面でも、中国による領海侵入が繰り返されても、日本はそのつど押し返している。  安倍首相は集団的自衛権の一部行使が可能な安保法制を整備し、同盟国とは日米防衛協力のための指針(ガイドライン)を改定し、いざというときの役割分担も整備した。  それでも足りないのは、予想される首都直下型大地震のような「国家存亡にかかわる事態」への対応である。現行憲法にない「緊急事態条項」を早急に補い、万全の態勢を組むのが国民への責務であろう。(東京特派員)

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/22日経ビジネスオンライン 北村豊『つけ払いを拒否され、店主を殺した公務員4人組 理不尽な犯罪が、なぜか偶発事故扱いになる理不尽』について

本記事を読んで、泉幸男氏のブログにある日本の闇の部分を思い起こしました。日本を貶める謀略(図書館での「アンネの日記破損事件」。ユダヤ人に対して日本人の偏見があるように偽装工作したこと)について、何らかの政治的圧力がかかって、実名報道されませんでした。裏で動いたのは、国連を中心として反日活動している中国と朝鮮半島が考えられます。そこからダーテイマネーを貰っている日本の政治家が実名報道できないようにしたのでは。泉氏ブログで「平成28年4月20日に「国境なき記者団」(本部・パリ)が世界各国の報道自由度ランキングを発表し、日本は180ヶ国・地域のうちの恥ずべき「72位」だった。(アンネの日記破損事件のあった平成26年には、日本は「59位」。)」とありますが、小生も日本のメデイアは重要な事実を日本国民に知らせない、左翼イデオロギーに染まって偏向報道しているのでこんな程度の評価しか受けないと感じています。勿論記者クラブ制度も足を引っ張っていると思いますが。

http://plaza.rakuten.co.jp/yizumi/diary/201604240000/

中国は上から下に至るまで腐敗していますので、本記事のような報道になるのは、国民は理解しているでしょう。この記事にありますように、中国での腐敗撲滅運動は政敵打倒の意味しかありません。このことも国民は理解しているでしょう。習が中国5000年の歴史と言うのであれば、5000年も腐敗の歴史が続いてきたという事でしょう。民族の宿痾です。

役人は自分の天下だと思って傍若無人の振る舞いをすることは、中国駐在時代によく見ました。権銭交易で、自分の権限を裁量と言う形で賄賂を貰い、見逃してやるというパターンです。ただ、自分で独り占めすると危ないので、上司にも渡します。配分や配布先を間違うと収賄罪に問われるようになります。中国で法治の概念は成り立ちません。人治が総てです。台湾が中国の一部ではないことは、このことを考えても明らかです。華人の国シンガポールも独立国です。台湾も独立国で、中国の言っていることは嘘ばかりです。フィリピンの大統領選では華人のドウテルテが有利との報道がありました。「南シナ海について中国と対話の用意とか、レイプ殺人で亡くなった豪修道尼に対して最初にレイプしたかった、犯罪者は法の範囲内で殺害する」とかトランプでも言わないことを平気で言う人間が今の所人気が1位(4/25日経)と言うのも信じられません。まあ、中国人の子孫であれば「むべなるかな」ですが。民主主義がベストの統治形態でなく、ベターな統治形態であって、国民の成熟度によってしか善き政治、精神性も含めた国民の福利向上は期待できません。魯迅は「阿Q正伝」を書いて、当時の中国人の生き方を批判しましたが、今でも無知蒙昧・自己中心なのは変わっていないのでは。中華思想がある限り、世界で尊敬は受けないでしょう。

http://www.recordchina.co.jp/a127429.html

http://www.afpbb.com/articles/-/3084839

4/18日経

フィリピン版「トランプ人気」 革命30年の不信映す

大統領選、5月9日投開票

フィリピン大統領選挙が、5月9日の投開票まで1カ月を切った。ここにきて急速に支持を広げているのが「犯罪バスター」と呼ばれるロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)だ。最新の世論調査で、女性上院議員のグレース・ポー氏(47)を抜いてトップに立った。

「犯罪者を殺害する」「汚職は許さない」などの過激で率直な発言が人気だが、それだけではない。根底には30年間にわたって有権者にくすぶる、民衆革命後の政治への不満がある。

■自前の暗殺団使って治安を改善した「実績」

「本当に汚職を撲滅できるのは俺だけだ。他はみんな、言うだけだろ?」。大きな歓声が沸き起こった。4月11日夜、ドゥテルテ氏がマニラで開いた街頭演説は、支持者ら約2万人の熱気が渦巻いていた。

南部ミンダナオ島のダバオ市で検事を務め、1988年に同市長に就いた。市長は3選までという規定のため、娘を市長にした時期もあるが、事実上の長期政権が続く。

自前の暗殺団を使ってダバオ市の治安を改善したとされ、これまでも「犯罪者は法の範囲内で殺害する」「私が大統領になれば、血を見る機会が増える」などの発言がある。

「犯罪バスター」の異名を持つほか、過激な物言いから「フィリピンのドナルド・トランプ」とも評される。

 3月に中部セブの大学で開いた候補者4人の公式討論会では、最も強い存在感を見せた。開始時間がずれ込むなか、壇上に並んだポー候補に「(時間つなぎに)歌でも歌ったらどうだ」と語りかけ、会場が笑いに包まれた。

過激なだけでなく、ユーモアあふれる言葉遣いが、親しみやすさを演出する。民間調査会社ソーシャル・ウエザー・ステーションの4月の支持率調査では、27%で首位に躍り出た。

もし過激な発言だけなら、ここまで支持は広がらなかっただろう。背景にあるのは貧富の格差や汚職、犯罪など、フィリピンが長年抱える根深い問題だ。

■格差、汚職、犯罪…歴代政権が先送りしたツケ

 2010年にアキノ政権が発足して以降、フィリピンは経済成長の軌道に乗り始め、いまや東南アジアでも高い成長率を誇る。だが、その恩恵は地方まで行き渡っているとは言いがたい。

 格差は犯罪の温床となり、汚職を生む。特に深刻なのは薬物問題で、最近はミンダナオ島の貧しい田舎町にまで覚醒剤の使用禁止を呼びかける看板がある。経済成長の「陽」から取り残された「陰」の部分を、これまでの指導者は無視してきた。

 故マルコス大統領の長期独裁にノーを突きつけた86年の「ピープルパワー革命」から30年。独裁政権下にはびこった言論弾圧や汚職は改善されたものの、それ以降の政権が問題すべてを解決したとはいえない。

 今回、副大統領選挙の有力候補としてマルコス氏の長男が挙がる。これも成長に取り残された民衆の不満を吸収している面で「ドゥテルテ人気」と同じ構図だ。革命から30年たっても変わらない現状への不満が、選挙戦で一気に吹き出している。>(以上)

Duterte

ドウテルテ・フィリピン大統領候補

記事

2016年4月16日、河南省“南陽市”で公務員による嘆かわしい殺人事件が発生した。

 南陽市は河南省の西北部に位置し、湖北省と陝西省に隣接する省境の市である。南陽市の面積は河南省最大の2.65万km2を有し、人口も河南省最大の1000万人を擁する<注1>。

<注1>南陽市の面積は、日本の長野県の面積(1.36万km2)と新潟県の面積(1.26万km2)の合計(2.62万km2)に等しい。ちなみに、両県の人口は、2015年10月時点で、長野県(210万人)、新潟県(231万人)の合計441万人。

昼に4時間飲み、店を壊し、店員を殴った挙句に

 事件が発生したのは、南陽市の北部に位置する“南召県”(人口:92万人)の“四果樹郷高峰庵村”である。メディアが報じた事件の概要を取りまとめると以下の通り。

【1】4月16日の土曜日、南召県“四果樹郷国土資源所”所長の“褚某”がその家族と、“農業局”職員の“武某”、南召県“人民検察院”職員の“張某”、南召県“白土崗鎮司法所”職員の“呂某”の3人を引き連れて郊外で遊んだ後、四果樹郷にあるレストラン“九龍湖農家楽飯店”を訪れて昼食を取った。酒を注文した4人は差しつ差されつ酒を酌み交わし、日頃の憂さを忘れて気勢を上げた。恐らく、4時間以上は酒を飲み続けたものと思われる。

【2】午後5時20分頃に酒宴を終えた4人は昼食代金を支払おうと、レストランの店員に「勘定」と言い、勘定書を持って来るよう命じた。店員(女性)が請求書を提示すると、褚某は南召県政府名義の“簽単(つけ払い)”とするように要求した。これに対して店員は、「当店では現金払いだけとさせていただいています」と拒否したが、4人はこれに激高し、両者の間で口論となった。そうこうするうちに、4人は怒りにまかせて店内の食器類を投げつけて破壊する行為に出たので、店員が彼らの破壊行動を制止しようとしたが、逆に彼らに殴られて負傷した。

【3】レストランの店主である“李金明”は、男たちが破壊行為を行うのを黙って見ていたが、店員が殴られるに及んで、4人の前に歩み寄った。李金明はこの店の店主であると名乗ると同時に、自分は南召県の“人民代表(県会議員)”でもあると身分を明かした上で、改めて4人に対し、県政府名義のつけ払いは受けないと述べて、現金払いをしてくれるように要求した。それでも4人が応じようとしなかったので、李金明は彼らが一見の客で馴染みではないので、現金払いしか受けられないのだと説明を加えた。

【4】彼ら4人が李金明に対してどのような感情を抱いたかは定かでないが、「県の人民代表だと思って、俺たちを馬鹿にしやがって」と考えた可能性は高いかもしれない。彼らのうちの数人は、李金明があくまで現金払いを主張するのに業を煮やして李金明に殴りかかった。運悪く拳をまともに受けた李金明は倒されて頭を地面に強打した。当たり所が悪かったのか、地面に倒れた李金明はピクリともせず、その場で絶命したのだった。

【5】記者のインタビューに応じた李金明の長男である“李向陽”は次のように述べた。

(a)事件後、李向陽たちは監視カメラの映像を確認したが、そこには地面に倒される前の李金明が、4人のうちの1人に首を絞められた上に顔を殴られ、別の1人には足で腹部を蹴られた場面が映っていた。このため、老齢の李金明はバランスを崩して踏み止まることができずに転倒し、頭を地面に強打していた。倒れた李金明が身動きしないのを見て、「まずい」と判断した4人は身を翻して逃げようとした。この時、時刻は午後5時26分だった。

(b)現場を逃げ出した4人は騒ぎを聞きつけて駆けつけた地元の村人たちによってレストランの大門内に封じ込められ、20分近く村人たちと対峙していた。村人の誰かが110番に通報したのを知った4人は、1人の村人を殴り倒して包囲を破って逃亡を図ったが、急行した警官隊によって午後5時50分に取り押さえられた。この間にも彼ら4人は警官隊と揉み合いになり、警官の1人が制服を引き千切られた。

(c)李金明は共産党員であり、地元の高峰庵村の党委員会村支部書記を務めると同時に南召県の人民代表でもあった。李金明は曲がったことが大嫌いで、家族連れで飲食した代金を公費のつけ払いにするような連中に反感を抱いていた。人民代表である父親の李金明が「四風」<注2>に反対したことにより、まさかこのような大きな禍を招くとは考えてもみなかった。

<注2>「四風」とは、中国共産党総書記の“習近平”が2013年6月に提起した言葉で、断固反対するものとして「形式主義」、「官僚主義」、「享楽主義」、「“奢靡(贅沢ざんまい)”」の風潮を指す。

徹底調査のはずが、報道と異なる公式文書に

【6】翌17日の午後、事件の現場となった“九龍湖農家楽飯店”を犯人たちが所属する南召県政府関係者が弔問に訪れ、李金明の遺骸に向かって頭(こうべ)を垂れて謝罪の意を示し、その後に李向陽を始めとする遺族に対して遺憾の意を表明した。来訪したのは、南召県国土資源局、地元の郷や鎮の党・政府の指導者であった。これらの人々を引率して来た南召県国土資源局の副局長は、「国土資源局の指導者として、部下がこのような問題を引き起こしたことは苦しみに耐えない。関係部門と協力して本件を徹底的に調査し、決して犯人をかばうようなことはしない」と述べた。

【7】この事件はメディアによって「公務員がレストランの店主を殴り殺す、公費のつけ払いを拒否されて」と題して大々的に報じられた。しかし、4月18日、“南召県党委員会宣伝部”が発表した事件に関する公式文書には以下の内容が記載されていた。

 4月16日、南召県農業局職員の武某、南召県四果樹郷国土資源所職員の褚某、南召県人民検察院職員の張某、南召県白土崗鎮司法所職員の呂某の4人が家族を引き連れて郊外に遊び、昼に四果樹郷にある“九龍湖農家楽飯店”で会食した。酒を飲んだ後に食器を壊したことで、店員との間で口論からつかみ合いのけんかに発展した。これを見て、レストラン店主の李某(=李金明)が制止に入ったところ、身体の衝突が発生し、李某は地面に倒れて死亡した。

【8】上記の公式文書にはメディアの報道と大きく異なるところが2つある。

(1)公式文書には4人がそれぞれ家族を連れていたとあるが、事件を詳細に報じた香港紙「文匯報」は家族連れであったのは四果樹郷国土資源所長の褚某だけであったとしている。また、褚某の役職が公式文書では単なる職員とあり、文匯報は所長となっている。役職が何だったのかはともかくとして、4人全員が家族連れであったとする必然性は何なのか。家族連れだと本人の罪が軽くなるとは思えない。一方、文匯報が間違っている可能性もある。

(2)公式文書は、4人が食器を壊したことが原因で、口論からつかみ合いのけんかに発展して、李金明の死亡につながったと述べているだけで、事件の起因となった公費のつけ払い拒否には一切触れていない。田舎のレストランで使用する食器が高価な品物であるはずがなく、食器が多少壊されたとしても、店主が文句を言うはずがない。南召県国土資源局の副局長は「決して犯人をかばうことはしない」と述べたはずだが、南召県党委員会宣伝部は犯人の4人が公費のつけ払いを要求した事実、その相手が四風に反対する南召県人民代表であったことで、告発されては困るから痛めつけようという魂胆があった事実を隠蔽した可能性が高い。

習近平の禁令に抵触、銀バエとして駆除?

【9】この事件が今後どのように進展し、裁判でいかなる判決が下るか見てみたいが、この種の公務員犯罪、しかも嘆かわしい犯罪はその報道が規制されるのが常である。南召県党委員会宣伝部は、本件が刑事事件である以上、事件の進展と調査結果を必ずメディアならびにネットの公式マイクロブログを通じて対外的に発表すると約束したが、果たしてどうなるか。但し、公務員が私的に消費した代金を公費のつけ払いとすることは、習近平が提起した“八項規定”、“六項禁令”<注3>および“反四風(四風反対)”に抵触する重大犯罪であり、対外的に隠蔽したとしても、犯人たちに対して厳罰が下ることは間違いないものと思われる。

<注3>“八項規定”と“六項禁令”は2013年1月に習近平によって提起されたもので、指導者ならびに党員および幹部の行動を厳しく規制したもの。本件の私的消費に対する公費の流用は、六項禁令の第5項に明記されている。

 2012年11月に中国共産党総書記に就任した習近平は、2013年1月に“反腐敗(腐敗撲滅)”を宣言し、「“老虎(トラ=高官)”も“蒼蠅(ハエ=中下級の役人)”も同時に叩く」というスローガンの下、現在に至るまで間断なく腐敗撲滅運動を精力的に展開している。上述した南召県で殺人を犯した4人はハエであり、ハエの中でも嫌われる銀バエとして駆除されることになるだろう。

ところで、米国のニューヨークに本部を置くアジアソサエティ(Asia society)内の米中関係センター(the Center on U.S.-China Relations)が発行するオンラインマガジン「中参館(ChinaFile)」は、2016年1月に中国の“反腐敗運動(腐敗撲滅運動)”に関する研究報告を発表した。1月22日付で「“徳国之声(ドイツの声)”」中国語ネットが報じた当該研究報告に関する記事の概要は以下の通り。

ハエ退治が9割、腐敗撲滅は透明度が不足

【A】米中センターのオンラインマガジン「ChinaFile」は腐敗撲滅運動が始まって以来明るみに出た腐敗案件1462件を整理して発表した。1462件の内訳は、トラ(=高官)が146件に対してハエ(中下級の役人)は1316件で、ハエが全体の90%を占めていた。

【B】習近平が政権を握ってから現在までに、合計で231人の官僚が裁判所で腐敗の罪を確定されて刑罰の判決を下された。これら腐敗官僚に対する裁判所の判決統計によれば、彼ら(231人)が流用・濫用した公金の総額は63億元(約1070億円)以上に達した。

【C】2016年1月初旬に“中央規律検査委員会”副書記の“呉玉良”は、2015年の「腐敗撲滅成績表」を公表した。2015年は中国の改革開放(1979年)以来、党・政府の規律に違反して処分を受けた人数および取調べ中の中堅幹部の人数が最も多い1年だった。その内訳は、合計の立件数が33万件で、処分された者が33.6万人、犯罪容疑で送致され司法機関の処理に委ねられた者が1.4万人であった。

【D】不思議なことに、福建省と浙江省では失脚した官僚が比較的少ないことが判明した。この両省は習近平がかつて統治した、彼にとっての権力の拠点である。この事実から、両省の官僚は比較的寛容に取り扱ってもらえる特権に恵まれていると考えられる。

 なお、上記の記事は文頭で、習近平が推進する腐敗撲滅運動は、透明度が不足しており、政敵を打倒して積年の恨みを晴らすための名目であるとの批評家の声を紹介している。

 これは今までに腐敗撲滅運動により失脚させられた“周永康”、“徐才厚”、“郭伯雄”といった政治家や軍人の構成を見れば明らかで、その大部分が習近平の政敵である“江沢民”のグループに属している。

 こうしたトラたちとは一線を画すハエたちは、基本的に政治の党派とは関係なく、公金の横領や流用、濫用といった私腹を肥やすことで、“八項規定”、“六項禁令”、“反四風”に違反して処罰を受けることになる。しかし、ハエたちは常に周囲の状況を見渡し、危険が迫れば頭を隠して危険が去るのを待ち、危険が去ればまたしても私腹を肥やすための活動を開始する。これは「モグラ叩きゲーム」ならぬ、「ハエ叩きゲーム」であり、たとえどんなに腐敗撲滅運動を徹底したとしても、ハエの習性を変えることはできないだろう。

 中国の歴史書「史記」の滑稽伝には、「“酒極則乱(酒極まって乱となる)”」とある。酒の量をほどほどに抑えてさえいれば、南召県の公務員4人はよもや殺人を起こすことはなかったはずである。「酒は飲むとも飲まるるな」、このことわざはまさに至言である。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。

4/22日経ビジネスオンライン 池田元博『やはり2島が限界?北方領土交渉の落としどころ 領土交渉のハードル、さらに上がる可能性』、4/22日経 The Economist『プーチンの右腕、ロシア中銀総裁の実力を査定 辛うじて踏みとどまるロシア経済』について

4/24日経に「伊奈久喜日経特別編集委員」の死亡記事が載っていました。日経の政治担当の中では田勢康弘などと違い、マトモと感じていました。残念です。

ロシアとの北方領土交渉はハードなものになるでしょう。交渉のやり方として先方はゼロから、当方は100から始まるのが普通でしょう。中国人と交渉するときも、日本人と分かると大体10倍くらいの値段を吹っかけてきますから。騙される方が悪いと言えます。「2島(色丹、歯舞)返還、国後・択捉は話し合い継続」が現時点で望める最大限ではないか。領土問題は戦争か金でしか解決は出来ません。今の日本人で戦争してまで領土の失地回復することは考えにくいです。後は金で解決するかです。沖縄だって事実上そうでした。

ルトワックが言うように、日本がロシアを味方に付けられるか、せめて中立の立場を取るかが対中国にとって死活的な問題になります。火事場泥棒で領土を奪われた事実は事実として、世界は正義だけで動いている訳ではないという事を銘記しなければ。中国包囲網にロシア+中央アジアの国々にも参加して貰えれば、中国の軍事暴発の可能性は低くなります。現下の最大の敵国はロシアでなく、中国です。これに朝鮮半島が加わるでしょうが。

ロシアの経済運営は外貨準備を減らさないこととありました。外交面でのフリーハンドを握っておきたいとの思いでしょう。確かにルーブル安は資源輸出国のロシアには有利になります。でもインフレが進行していくときに、銀行救済だけでうまく行くかどうかです。中国と違い、データの改竄はないと思われますので、それが救いです。中国はデット・エクイテイ・スワップで債務危機を乗り越えようとしていますが、根本的解決にはならないでしょう。バブル崩壊の先送りだけ、もっと悪い結末が予想されます。

池田記事

安倍晋三首相が5月初めにロシアを訪問する。プーチン大統領との首脳会談を通じて北方領土問題解決の糸口を見いだそうとしているが、受けて立つロシア側の姿勢は想像以上に厳しい。最大限の譲歩でも2島が限界ではないか。

Putin-2

プーチン大統領が生出演し、3~4時間にわたって国民の様々な質問に答えていく特別番組。年1回の恒例となっている。(Kremlin/Sputnik/ロイター/アフロ)

 「プーチンとのホットライン」――。プーチン大統領がテレビに生出演し、3~4時間にわたって国民の様々な質問に答えていく。ロシアで年1回の恒例となっている特別番組だ。今年は4月14日に実施され、全土で生中継された。

 大統領はスタジオに集まった聴衆や、テレビ中継で結んだ地方の人々と直接、対話しながら質問に答える。また、電話やメール、ツイッターなどを通じて寄せられた膨大な質問は原則、司会者がその一部を紹介し、大統領が返答する形式をとっている。市民たちが身近に抱える問題を訴えると、大統領がその場で解決策を指示することが多く、国民には人気の番組だ。

 もちろん政権にとっては、プーチン大統領への国民の支持をつなぎとめるための重要なメディア戦術となっている。今年はとくに、子どもたちからの質問を多く取り上げ、親しみやすさを訴えながら、頼れる指導者のイメージを植え付けようとしていた。例えばこんな具合だ。

アンジェラ:「もし金の魚を捕まえたら、3つのどんな願いをしますか」

大統領:「奇跡に期待せず、何事も自分の力でなし遂げるべきだよ」

アリーナ:「ロシアに女性の大統領は生まれますか。パパは米国に対抗できるのはプーチンさんしかいないといっています」

大統領:「我々が考えなければならないのは米国とどうするかではなく、国内の問題だよ。道路の整備や健康、教育をどうするか。経済をどう発展させ、成長させていくかなんだ」

なぜ今回、色丹島の現状をとりあげたのか

 今年は全国から300万を超える質問が集まったという。番組で紹介されるのはごく一部だけだ。毎回、大統領の当意即妙の受け答えが売り物となっているが、実際は大統領府が中心となって番組の構成から取り上げる質問、回答内容を含めてかなり入念に事前準備しているといわれる。

 ロシア経済紙RBKは、スタジオ参加者の多くが2日前にモスクワ郊外の宿舎に集められ、リハーサルを実施したと報じた。参加者は事前準備のことを親族などにも話さないよう口止めされ、番組当日まで宿舎を出ないよう要請されたという。

政権の監修が色濃い番組とされているだけに、今回、日ロ関係者の間で様々な臆測を呼んだ場面がある。モスクワのスタジオと極東のサハリン州を中継で結び、大統領と地元の市民が直接やりとりした次の部分である。

タチヤーナ:「私たちは昨秋、色丹島の魚加工工場で働きましたが、給料を支払ってくれません。人材派遣業者がだましてあの島に連れて行っています。労働条件も生活も悲惨です。人々はホームレス状態です。助けてください」

エレーナ:「あそこは島で周りは海ばかりです。逃げ出せないし、お金もない」

大統領:「何ということだ。言葉もみつからない。それ(賃金の不払い)は昨年の話ですか。あるいはもっと長期間にわたってですか?」……。

 大統領は謝罪し、番組の中で連邦検事局などに迅速な対応を指示した。さらに、これは後日談だが、さっそく連邦検事局の副検事総長、サハリン州知事、サハリン州検事、連邦労働雇用庁幹部らがこぞって色丹島入りして調査に乗り出し、工場側も未払い賃金の全額支払いを約束したという。

 給料の遅配、不払い問題は例年、市民が寄せる質問の“定番”のひとつだ。臆測を呼んでいるのはなぜ今回、北方四島の色丹島の現状をとりあげたのかだ。

 「色丹島もロシア領と日本に認識させるのが狙いだ」「いやいや、厳しい現状を国民に知らしめ、日本への将来の引き渡しの布石とした」……。いろいろな解釈が可能だが、大統領は番組では、日本との関係について一切触れていない。

 折から5月初めには、安倍晋三首相の訪ロが予定される。プーチン大統領もこの番組終了後に記者団の質問に答え、米国の圧力にもかかわらず訪ロする首相を「歓迎する」とした。北方領土交渉の行方にも触れ、「妥協はいつか見いだせるのではないか」と述べた。それだけになおさら、番組で色丹島を取り上げたのは、日本を意識したのではないかという疑心を生んでいるわけだ。

1956年日ソ共同宣言の重視を改めて主張

 意図的か偶然か、日本を意識したかしないかは別にして、客観的に言えることは、ロシアの隅々にまで気を配るプーチン大統領の姿を国民に誇示するため、色丹島の未払い問題が取り上げられたということだ。

 もちろん、大統領は日本が帰属問題の解決を求めている北方四島の一つと認識しているはずだ。一方で、番組をみた国民の多くは、日本と係争中の島という認識は全くないまま、すぐに忘れてしまうかどうかは別にして、「色丹」という島が極東の最果てにあることをなんとなく知ったということなのだろう。

 プーチン大統領はちょうど3年前、モスクワで開いた安倍首相との日ロ首脳会談後の記者会見でこんな発言をしている。北方領土で外国企業も参加してインフラ開発が進む現状に苦言を呈した日本側記者の質問に対し、怒りをこらえながら「これらの領土には他と同様にロシアの人々が住んでいる。我々が彼らのことを思い、彼らの生活を考えるのは当然だ」と答えたのだ。今回の番組で色丹島が取り上げられたのも、こんな文脈の延長なのだろう。

 では、肝心の北方領土交渉の行方はどうなるのか。

安倍首相の訪ロ準備を目的にラブロフ外相が来日し、岸田文雄外相との間で4月15日に外相会談を開いた。ラブロフ氏は「交渉を継続する用意はある」と前向きの姿勢を示す一方で、「第2次世界大戦の結果」を日本が認めるべきだという主張を繰り返した。

 つまり、第2次大戦の結果、北方四島がロシア領になったことを日本側が確認しなければ、交渉は前に進まないというのだ。ラブロフ氏は同時に、「両国(議会)が批准した唯一の文書」として、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を日本に引き渡すことに同意した1956年の日ソ共同宣言をロシア側が重視する姿勢も明示した。

4 nothern islands of Japan

出所・外務省

「歴代のロシア首脳として初の困難な言及」

 政権に忠実な職業外交官として知られるラブロフ氏の発言は、プーチン大統領の考えを忠実に反映しているとみるべきだ。とくに、日ソ共同宣言を日ロ交渉の基軸に据える路線は、プーチン氏が2000年に大統領に就任して以来、一貫してとってきた立場でもある。

 その意向が如実に反映されたのが2001年3月、森喜朗首相(当時)との間で合意した「イルクーツク声明」だ。同声明は択捉、国後、色丹、歯舞の4島の帰属問題の解決を明記するとともに、日ソ共同宣言を「交渉プロセスの出発点を設定した基本的な法的文書」だと確認した。

 プーチン大統領は当時、イルクーツク会談の直前にNHKとのインタビューで「この宣言(日ソ共同宣言)はソ連最高会議によって批准された。すなわち、我々にとって、これ(宣言の履行)は義務である」と表明した。

 当時の首脳会談でも大統領はこのインタビューに言及し、「歴代のロシアの首脳として初めての困難な言及であったと述べた」と日本側の公式記録に残っている。大統領が当時、この「困難な」決断によって日本との北方領土問題を決着できると期待していたのは確かだろう。

出発点が「ゼロ回答」?

 ところが日本側はこの決断にさほど注目せず、領土交渉は停滞した。日本の対応には落胆しただろうし、当時と比べて今は、交渉を進める意欲が衰えているのではないかと想像される。

 もちろん、日本で安倍政権が安定政権として誕生し、ウクライナ危機をめぐる空白はあったものの、日ロの関係改善を志向しているのはまんざらではないはずだ。それでも領土交渉で、かつて自らが表明した日ソ共同宣言の「履行義務」を超える譲歩をするとは考えにくい。

実はプーチン大統領はくだんのイルクーツク会談直前のインタビューで、「そこ(日ソ共同宣言)には、いかなる条件でそれらの島々(色丹、歯舞)を引き渡すか明記されていない」とも述べていた。イルクーツク声明は同宣言を「交渉プロセスの出発点」と規定したものの、大統領の思惑は当時から出発点がゼロ回答で、「最大限譲歩しても2島」だったのかもしれない。

 その当時と比べて、ロシアによる北方領土のインフラ整備は着実に進んでいる。約3000人のロシア人が暮らす色丹島でも病院などが新設され、昨年7月にはスクボルツォワ保健相が現地を視察した。

 加えて、ロシア社会でウクライナ領クリミア半島の併合以降、ナショナリズムが台頭する現状も踏まえれば、プーチン政権が領土交渉のハードルをさらに上げてくる可能性が大きい。ハードルをクリアするような”果実”を日本側から得られない限り、2島ですら手放すつもりはないとみるべきだろう。

 安倍政権はこうした厳しい現実を前提に、ロシアとの粘り強い交渉に臨む必要がありそうだ。

The Economist記事

ロシア中央銀行(CBR)総裁のエルビラ・ナビウリナは、大学時代に初めて資本主義を知った。「西欧経済理論についての批判」という授業を履修したのだ。近代の中央銀行総裁としては、いささか特異なスタートを切ったと言える。

the president of Russian central bank

ロシア中央銀行のエルビラ・ナビウリナ総裁(写真:ロイター/アフロ)

 ここにきてナビウリナ総裁は新たな矛盾を突きつけられている。ロシア経済は腐敗とレントシーキング*に足を取られ、何年にもわたって停滞を続けてきた。さらに最近は、西側諸国による経済制裁と、原油・天然ガス価格の下落が経済の一層の足枷となっている。原油・天然ガスはロシアにとって最大の輸出品目の一角をなす。

*企業が政府や官庁に働きかけて自分たちに都合のよいように法制度や政策を変更させ、その恩恵に与ろうとする行動。

 だがロシア中銀は有能な官僚が政策を運営しているモデルケースの1つだ。2013年にナビウリナ氏がロシア中銀総裁に就任して以来ずっと、同国経済は厳しい試練にさらされてきた。もし陣頭指揮を取るのがナビウリナ氏でなければ、ロシア経済はなお悲惨な状態に陥っていたことだろう。

2000年から経済政策の中心に

 穏やかな語り口が印象的なナビウリナ氏は、労働階級の出身だ。母親は工員で、父親は運転手だった。

 ロシアが市場経済への困難な移行を進めるなか、同氏は長きにわたり中核的な役割を担い続けてきた。ウラジーミル・プーチン氏は2000年に大統領に就任した際、「1990年代の混乱は一段落した」と宣言した。だが元経済相のエフゲニー・ヤシン氏によれば、経済に関する限り「プーチン大統領は確たる考えを持っていなかった」。

 このため、プーチン氏はオーソドックスな見方をする専門家集団に経済政策を委ねた。その1人がナビウリナ氏だった。ナビウリナ氏は2000年に経済発展副大臣に、2007年に同大臣に就任した。彼女は、この時の経験が、経済に対する自身の取り組みに「最も重要な」影響を及ぼしたと語る。

ロシア経済を襲う2つの危機 外貨準備高とルーブルの為替水準

foreign currency reserves in Russia

出所:The Economist/Bloomberg

 2008~09年に原油価格は下落し、世界経済は停滞した。この危機に臨んでロシア経済は、逃げ足の速い海外のヘッジファンドと個人投資家に依存していることを露呈した。これらの投資家が資金の引き揚げに走る間、ロシア中銀はルーブルの買い支えに動いた。この結果、たった数カ月間で2000億ドル超(約21兆7700億円)の外貨準備を流出させた(図表を参照)。経済全般を通じて貸し出しが減少し、2009年にはGDPが8%縮小した。

ロシア国債への投資拡大を目指す

 こうした状況を踏まえてロシアは、次に訪れる原油価格の下落に備えるべく、2つの改革に踏み切った。第1に、資金の調達先を分散化した。例えばロシア当局は2013年、世界の2大証券決済機関であるユーロクリアおよびクリアストリームにロシア国債の取り扱いを許した。これに伴い、ロシア国債市場に参加する機関投資家が拡大した。英ファンド運用会社アシュモアでファンドマネジャーを務めるジャン・デーン氏によれば、機関投資家は市場の乱高下に左右されることなく、割安感が高まった時に買いを入れる傾向がある。

 ナビウリナ氏に言わせれば、もう1つの安定した資金調達先であるロシアの国内投資市場も厚みを増した。国内投資家が保有するロシアの公的債務の比率は、2013年の1年間だけで66%から70%に上昇した。大手投資銀行の米ゴールドマン・サックスは、ロシア年金基金――ロシア中銀が監督している――が保有する資産は、現在の約600億ドル(約6兆5200億円)から2020年には約2000億ドル(約21兆7700億円)に拡大すると見込んでいる。

 前出のデーン氏によれば、調達先を分散することでロシア経済は、そうしなかった場合に比べて資金不足に悩まされことがなくなった。経済規模を考慮すると、2014~15年に生じた民間部門における資本逃避は、2008~09年と比べて軽微なものにとどまった。2015年にGDPは4%縮小したが、2008~09年と比較すれば健闘した。2015年の原油価格の下落幅は2008~09年より大きかったにもかかわらずだ。

外貨準備の残高維持を優先

 2008~09年以降に起きたもう1つの抜本的な変化は、ロシアの外貨準備高に関わるものだ。原油価格の値上がりを追い風に、同国の外貨準備高は2009~13年に1400億ドル(15兆2200億円)拡大した。現在の残高は5000億ドル(54兆3600億円、GDPのおよそ5分の1)を突破している。ロシアは、この分厚いクッションを支えの一つに、欧米に対抗する外交政策を打ち出した。1998年の時と異なり、IMFに救済資金を頼る必要がなくなったのだ。このような政策は最終的にはロシアのためにならないだろうが、ナビウリナ氏に政策運営の余地を与えた。

 原油価格が下落に転じた時、同氏は外貨準備高を維持すべく、ルーブルの変動相場制への移行を加速した。対ドルのルーブル相場は2015年1年間だけで40%も下落した。このような場合、一般的な対処法はルーブルを買い下支えることだろう。そうすれば一般のロシア国民の購買力を保つことができる。だが、そのような対策を講じれば、ロシアの外貨準備高は再び急減していたことだろう。

 ロシア中銀はルーブルを買い支える代わりに、経済制裁によって打撃を受けていた銀行やエネルギー企業に直接ドルを注入し、対外債務の返済を支援した。

 外貨準備高は財政赤字の穴埋めにも使われた。原油価格が回復するにつれ、ロシア中銀は外貨準備高を改めて積み上げている。5000億ドルの水準にまで回復させるもくろみだ。

銀行支援を柱にビジネスを支える

 ルーブル安に伴って輸入品価格が高騰、インフレが再燃した。その結果、実質賃金は2014年以降10%以上減少した(それでも、プーチン氏が大統領に就任した2000年以降、賃金は3倍に増加している)。

 ロシア中銀はルーブル下落を食い止める唯一の手段として利上げを実施。金利は2014年、17%に達した。これが奏功して、インフレ率は現在7%に低下。ロシア中銀が目標とする4%に向けて改善基調にある。このような(タフな)決定を下すことができたのは「政治状況にかかわらず、ロシアにとって正しいことをする能力がロシア中銀にあることを反映している」と、世界銀行のバージット・ハンスル氏は述べる。

 こうした措置は「痛みを伴うが必要だ」というのがナビウリナ氏の弁だ。痛みを和らげるため政府は、GDPの3%に上る資金を経営状態の良好な銀行の資本増強に振り向けた。経営状態が悪化した銀行の預金者に対する補償も実施した。加えて、銀行に対して、外貨建て債務を危機前の為替レートで再評価することを一時的に許した。ロシアの銀行のバランスシートを実態よりも健全にみせることができる。これが、貸し出しを一層拡大させた。

 さらにロシア中銀は、問題となっている債権について返済猶予や条件変更に応じることを銀行に認めた。IMFはこの動きに対して、慎重ながら歓迎する意向を示した。

 これらの措置はすべて成果を挙げつつあるようにみえる。不良債権は2008~09年の水準を依然下回っているし、与信は徐々に上向きつつある。

 これらの措置を講じるのと同時に、ナビウリナ氏は監視を強化した。「彼女は、以前なら手出しできなかった銀行を追及するための全権を大統領から委ねられた」。MDM銀行会長を務めるオレグ・ビューギン氏はこう述懐する。同氏はロシア中銀で副総裁を務めた経験を持つ。2014年以降、200近い銀行の免許が取り消された。これは全体のほぼ5分の1にあたる。

引き続き多難なロシア中銀

 ナビウリナ氏が様々な施策を取ってきたにもかかわらず、ロシア経済の長期的な見通しは厳しい。同氏に批判的な向きは、ロシア中銀が金融引き締め策を取っていることが、そもそもの原因だと非難する。金融引き締めが投資を抑制しているというのだ。

 だが昨年、ロシア企業は昨年50%の増益を達成した。ルーブル安のため海外収益が急増したのだ。企業は膨大な投資資金を抱えている。定期調査の結果を見ると、メーカーは投資の重大な制約要因として、高金利ではなく政策の不透明性を挙げた。

 ナビウリナ氏もこの見方に同意し、「ロシア経済が落ち込んでいるのは、構造的な要因が主に原因だ」と述べる。同氏が最も懸念しているのは長引く原油価格の下落ではなく、ロシアの事業環境を「いかに迅速かつ劇的に改善させることができるか」だ。この状況が整うまでロシア中銀は、ロシア経済の行方に対して極めて重要な役割を担い続けることになる。

良ければ下にあります

を応援クリックよろしくお願いします。