2/24The Gateway Pundit<Why Donald Trump Is Correct, And The Supreme Court Wrong, About Tariffs=関税についてドナルド・トランプが正しく、最高裁が間違っている理由>
単純に考えれば、関税は外交の手段で、行政府の権限となるが・・・。
先週金曜日の忌まわしい判決であるラーニング・リソーシズ社対トランプ事件において最高裁が法律と憲法統治の基本原則から根本的に逸脱したことは、司法に対する侮辱であり、政権にとっての後退であった。
正当性の危機に陥った機関、数十年にわたる放浪の末に憲法の原文とその設計者が意図した意味から大きく逸脱した裁判所である最高裁判所は、憲法が決して意図していなかった領域に踏み込むことで、自らに何ら大きな貢献をしていない。
行政権と立法権は明確かつ明瞭です。憲法第1条は、議会に財政権を与えています。
これには、税金や支出の権限、およびさまざまな政府機関に資金を割り当てる能力が含まれます。
第 2 条では、行政官または首席判事は、法律や規則の施行を扱うまったく別個の権限を持っています。
しかし、行政権の中で最も重要なのは、戦争を遂行し、国際外交に従事する能力である。
この傘の下には国家安全保障に関するさまざまな利益が含まれます。
外国勢力が、軍事介入や戦争を通じて直接的に、あるいは麻薬密輸から経済介入までの有害な政策を通じて間接的に祖国に脅威を与えているかどうかにかかわらず、行政にはその脅威を軽減する任務があり、それを政府の他の二部門からほとんど邪魔されることなく行う。
関税権力は、外国からの輸入品に課せられた関税で政府の財源を満たすという点で、伝統的な税や支出の権力に似ている点で独特である。
しかし、その使用法は、伝統的にも実際的にも、通常の課税とは根本的に異なります。
これは、関税の独特な名前(結局のところ、関税を単に「外国税」と呼ぶ方が簡単でしょう)と、単なる立法議定書ではなく、行政権の延長として長年にわたって一般的に理解されてきた役割の両方を説明しています。
それは理にかなっています。関税は財源を確保しますが、歴史的にも今日に至るまで、ほとんどの場合、歳入の増加は補助的な考慮事項です。
ジョージ・ワシントンからドナルド・トランプに至るまで、この政策の背後にある主な理由は、主に国家を守る手段であった。
この点で、関税は大統領の外交政策における重要な武器の一つです。関税は、潜在的な敵対国を外交的に屈服させるために利用される可能性があります。
最も極端なケースでは、関税が敵対的な相手を冷静な交渉に導く唯一の手段となるかもしれない。
実際、それは生死を分ける違いになり得る。半導体や自動車部品に15%または20%の関税を課すという脅威が迫れば、超大国は脆弱な衛星国への侵攻を躊躇するかもしれない。
関税によって、外国が自国の経済状況を整えるきっかけになる可能性もある。
ある国が競争国の重要な部門に対して関税を課す場合、その理由の一部は、競争国が犯罪組織を抑制しないなど、関税を課す国に何らかの形で損害を与えているからであり、それは標的の国に犯罪を取り締まらせ、移民を阻止させ、または損害を与えるのを止めるために必要なあらゆる政策を制定させるのに十分な誘因となる可能性がある。
経済破綻の脅威に直面した国は、問題行動を抑制するために必要なあらゆる力を動員するだろう。それは、常識に訴える単純な費用便益分析に帰着する。
これらの理由から、関税力は税や支出の力ではなく、明らかに国家安全保障の力である。
大統領は国家安全保障大国であるため、伝統的に、議会の監督がかなり限定されているものの、国際舞台で適切と考える政策を制定する幅広い裁量が大統領に与えられてきた。
これはバグではなく、システムの特徴です。建国の父たちは、アメリカ合衆国大統領が国際問題において平和維持のビジョンを実現できるよう、十分な余裕を与えたいと考えていました。
業務の性質上、柔軟性が求められた。敵は攻撃を仕掛ける前に憲法上の統治の審議メカニズムを待つことはない。
敵、特に米国の敵は、憲法制度の礼儀作法を尊重しません。
これは最高裁判所の多数派が取り組んでいない問題である。このような審議はいかなる敵からも尊重されるどころか、利用されることになるのだ。
だからこそ、共和党大統領によって任命されたゴーサッチ判事、ロバーツ判事、バレット判事(うち2人はトランプ大統領の指名者)として、もっとよくわかっているはずなのに、彼らは重大なミスを犯したのだ。
関税権は厳密には課税権であると述べ、その論理で 2 つの完全に異なる権限を混同することは、歴史と憲法設計者の知恵の両方を裏切るものです。
さらに、それは政治手腕の基本的なルールについての無知を示しています。
つまり、関税は伝統的に、経済的な影響力を使って事態が過熱する前に暴力の炎を鎮めることで、大統領が紛争を回避したり対外緊張を緩和したりするための手段として常に使用されてきた。あるいは、競争相手が敵対国の文化や経済を弱めるために行う可能性のある数多くの有害な取り組みから必然的に生じる無数の間接的な大惨事を抑制する手段として使用されてきた。
大統領にとって幸運なことに、関税は主に国家安全保障上の力であるという前例があるため、彼は、新たな困難を克服不可能にする法律の力に支えられて、関税を容易に復活させることができるはずだ。
しかし、このような判決で自らの無知を世界に露呈し続けている最高裁にとって、世間のイメージを回復できる可能性ははるかに低い。
この計算によって、評判は損なわれてしまった。最高裁は、中立かつ公平な法の裁定者となるよりも、選挙で選ばれていない立法者となり、責任も権限もない政策を策定することを好む姿勢を示している。
これは最高裁にとっても国にとっても良くありません。もし国を立て直すという意図があるのであれば、ロバーツ最高裁は現実を直視し、速やかに方針を転換すべきです。さもなければ、最高裁自身の正当性をさらに損ない、国に損害を与えるリスクを冒すことになります。
https://www.thegatewaypundit.com/2026/02/why-donald-trump-is-correct-supreme-court-wrong/

https://x.com/i/status/2026367934235295917
2/24Rasmussen Reports<65% Expect U.S. Strike on Iran=65%が米国のイラン攻撃を予想>
有権者の大半は米国が近いうちにイランに対して軍事行動を開始すると考えているが、半数近くがそのような攻撃に反対すると答えている。
ラスムセン・レポートによる最新の全国電話・オンライン調査によると、米国の有権者の65%が、米国が近いうちにイランに軍事攻撃を行う可能性が高いと考えていることが分かりました。そのうち25%は、そのような攻撃は「非常に可能性が高い」と考えています。19%は米国が近いうちにイランを攻撃する可能性は低いと考えており、16%は確信が持てないと回答しました

2/25阿波羅新聞網<长和证实巴拿马政府接管两港口 员工被调离=CKハチソン、パナマ政府が2つの港を接収、従業員を異動>
香港に拠点を置くCKハチソン・ホールディングス・リミテッド(CKH)は2/24(火)、パナマ当局が2/23(月)にパナマ運河沿いにある同社の戦略的港湾2つに強制的に立ち入り、ターミナルの管理・運営権を掌握したと発表した。CKHの従業員は異動となり、パナマ政府の指示に従わない場合は刑事訴追を受けると警告された。
世界に於ける中共外し。
https://www.aboluowang.com/2026/0225/2352119.html
2/25阿波羅新聞網<钦点“第一人”猝然落马!习“大业”成大笑话—农发行副行长落马 扶贫贷款背后的分赃爆光=習近平の「第一人者」が突然失脚!習近平の「大業」が大笑いに――農業開発銀行副総裁が失脚、貧困緩和融資の裏で上前をはねたことが暴露される>
つい最近、中共の金融システムは再び大きな衝撃を受けた。定年退職を迎えていた中国農業開発銀行(ADBC)の徐一丁副総裁が、突如失脚した。徐一丁は今年、転落した最初の「金融の虎」となり、中国農業開発銀行(ADBC)の銀行幹部として約20年ぶりに逮捕された。特筆すべきは、徐一丁が2017年9月に「2017年国家貧困緩和イノベーション賞」を受賞したことだ。ADBCは「農業支援」を口実に、2兆元近くの政策融資を不動産セクターに違法に投資したとして告発されている。中共の貧困緩和融資の活用は、役人同士の「利益分配」ゲームとして暴露され、トップの失脚に伴い、下の方も捜査を受けている。分析では、中共のいわゆる反汚職運動は、実際には内部の権力闘争の道具に過ぎず、体制が変わらなければ反汚職運動は「決して止まらない」と見ている。
歴史的に見て中国大陸は贈収賄が当たり前で、社会にビルトインされている。中共から変った体制になっても賄賂は続く。
https://www.aboluowang.com/2026/0225/2352118.html

何清漣 @HeQinglian 5分
「『二つの米国』の国内および国外への影響」 米国の国内政治の二極化に伴い、二大政党は「二つの米国」の代表となった。2026年に欧州で開催されたミュンヘン会議では、出席者全員が全く異なる二つの米国に直面することになった。トランプ政権が代表する米国は、同盟国に対し自己変革と、米EU戦略的同盟の変革と再構築を要求した。民主党が代表する米国は、同盟国があと3年間の苦難に耐え、民主党がWHに戻れば、すべてが交渉可能になる。政策が極左と極右の間を揺れ動き、米国は深刻な内部分裂に陥っただけでなく、国際情勢も極めて予測不可能なものとなった。
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zaobao.com.sgより
何清漣 @HeQinglian 4h
高校時代はこうした状況を楽しむ時期だが、大学では必ずしもそうではない。なぜなら、選択するコースが異なるため、高校時代のような安定した友情はほとんど築けないからだ。米国の高校生は大学卒業後も連絡を取り合うことが多く、高校時代のクールな男女が明らかに異なるキャリアパスを歩んでいることに気づくことが多い。学業成績優秀者(文系でない限り)は、はるかに高い仕事と収入を得ている。
引用
Rolandの思考日記 @rwayne 21h
米国のキャンパス文化は、内向的な人にとって中国の大学入試よりも耐え難い。
中国の地獄は成績だ。米国の地獄は「クール」であることだ。
クールであることのKPI(Key Performance Indicator)はたった3つしかない。
- 交友関係は広いか?
- スポーツは得意か?
3.友達は何人いるか?
自律を学ぶ?それは本の虫のすることだ。
率直に言って、どちらのシステムもスクリーニングを行っている。ただ、その基準が違うだけだ。
中国は服従を、米国はパフォーマンスをスクリーニングする。
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何清漣が再投稿
NYT中国語サイト @nytchinese 20h
ジョンソン米下院議長は、黎采を会議に招待し、彼女の出席は「ジミー・ライの釈放を確実にするという米国の決意」を強調するためだと述べた。78歳のライは懲役20年の判決を受けた。これは香港で国家安全保障違反として言い渡された判決としては最重刑だ。
cn.nytimes.comより

https://x.com/i/status/2026162541349769644
何清漣 @HeQinglian 2h
この記事は中庸かつ客観的で、おすすめである。
引用
雨夜漫步大祭司 @Fides_Ascensio 4h
劉美賢と顧愛凌:リスク管理の視点
中国と米国のオリンピック金メダリストの異なるブランドの運命
グローバルにSNSが流れる時代において、トップアスリートはもはやフィールド上の競技者だけでなく、自身のパーソナルブランドの経営者でもある。そして、風評リスク管理…
何清漣 @HeQinglian 5h
【将来、高速計算やプログラミングスキルといった能力は水道水のように安価になるだろう。人類の真のコア競争力は、共感力とセンスにある。】
黄仁勲の発言が真実であれば、次のようなことが起こるだろう。
- AIのおかげで、米国はもはや数学と物理教育の遅れを心配する必要がなくなる。実際、米国の若者の数学力低下は、電卓への過度の依存の結果である。
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引用
ベンソン・サン @BensonTWN 23h
黄仁勲は最近、ある質問を受けた。「AI時代において、どのような人が知的とみなされるのか?」
彼の答えは、将来、高速計算やプログラミングスキルといった能力は水道水のように安価になるだろう。人類の真のコア競争力は、共感力とセンスにある、というものだ。
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週刊現代の記事では、近藤氏はトランプが「「台湾をビジネスとして売る」ような合意に傾く」のを心配していますが、ありえない。米国の覇権を失い、中共に自由に太平洋進出させ、米海岸まで近づけさせることになるので。
川北氏は非核三原則維持の考えですが、それでは軍事の環境変化に合わせた国防が果たせない。米国と少なくとも持込可能、できれば核共有、将来的には核保有までと言うような話を、高市首相はトランプの時に話し合っておくべき。
総じて、二人とも従来と変わらない見方、米国を当てにするが、米国の言うことは聞かなくても良いと思っているのでは。自国の生存をもっと真剣に考えるべき。非核三原則の見直しは必至。
A記事
民の血を流しても超大国が拡大を目指す理由は「失地回復」にある―動乱を生き抜くための軸とは何か。
世界で吹き荒れる「復興」への欲望
川北省吾(かわきた・しょうご)/国際ジャーナリスト。’63年、神戸市生まれ。国際ジャーナリスト。共同通信社に入社後、ブリュッセル特派員、ワシントン特派員などを経て、編集委員兼論説委員

近藤大介(こんどう・だいすけ)/本誌特別編集委員。本誌特別編集委員として、中国を中心に取材・執筆。著書に『ほんとうの中国』(講談社現代新書)など。YouTube「近藤大介チャンネル」も好評


近藤:今年初めにアメリカがベネズエラに軍事介入したニュースを見たとき、この構図は、川北さんが昨年12月に刊行した『新書 世界現代史』で書かれた話そのものではないかと驚きました。CIAから何か聞いていたのではないかと思ったくらいです(笑)。あの事件は、ドナルド・トランプの「失地回復(レコンキスタ)」という強烈な意思の現れでしたよね。
川北:はい。私が著書でメインテーマにしたレコンキスタとは、中世ヨーロッパで、イスラム教徒に占領されたイベリア半島の奪還を目指す失地回復運動を指します。この運動が、現在のスペインやポルトガルの国家形成の基盤となっています。
近藤:今の世界の空気を的確にすくい取るキーワードだと思いました。
川北:私が名古屋で愛知県警担当をしていた20代半ば頃、記者クラブに届けられていた民族派団体「一水会」の機関紙の題号が「レコンキスタ」でした。記憶の片隅に残っていた単語が、’22年2月24日のウクライナ侵攻を見ているうちに甦ったのです。
プーチンがなぜ、ウクライナに固執するのか。その根には彼の「歴史観」があります。首都キーウはロシア・ウクライナの源流で、自分たちの文明の起点だという物語を、彼は強く信じている。つまり、領土だけでなく、失った歴史・記憶・文化を取り戻そうとしているわけです。
近藤:習近平の「中華民族の偉大なる復興」も似ていますね。彼は’12年に総書記になった直後のスピーチで、このスローガンを掲げました。私は生中継で聞いていたんですが、改革開放を語ると思いきや、真っ先に「復興」を語ったので衝撃的でした。1840年のアヘン戦争、1894年の日清戦争という「国恥」以前の状態に戻す。香港、台湾、尖閣を取り戻す、と。
川北:完全にレコンキスタですね。習近平は総書記に就任して以来、13年間まったくブレていない。プーチンと通じるところがあります。
近藤:プーチン大統領の侵攻、習近平国家主席の中華民族の偉大な復興、トランプ大統領のメイク・アメリカ・グレート・アゲイン(MAGA)……三者三様に「失地回復」への欲望が剝き出しです。今の世界を、この概念をもとに読み解いていきましょう。
「ルール」よりも「剝き出しのパワー」
川北:アメリカの場合は、プーチンや習近平とは少し異なります。トランプ自身はエリート層の出身なのに、語っている内容は「取り残された白人労働者の怨念」を代弁している。グローバル化で勝ち組と負け組がはっきり分かれ、負け組の側に積もった怒りが彼を押し上げた。ここに「奪われた時代」を取り返す気運が働いています。
近藤:まさにJ・D・ヴァンス(現副大統領)が’16年に著した『ヒルビリー・エレジー』の世界ですね。本当に胸が痛む内容でした。
川北:工場が移転して父親の仕事が突然剥奪され、尊厳が崩れる。単なる所得の問題ではなく、人生が失われる深刻な問題です。
怨嗟の声は首都のエリート官僚や大企業、都会の勝ち組へと向かい、「失われたアメリカの回復」という物語に火をつけました。
近藤:『新書 世界現代史』のキーワードである「力こそ正義」は、トランプの振る舞いそのものですね。
川北:はい。正義より、関税などの実利や剝き出しのパワーが優先する。国連や国際法の権威が崩れ、違反しても止める手立てがありません。
近藤:アメリカのベネズエラ侵攻は、「西半球のレコンキスタ」を地でいくものでした。
川北:ルールより、軍事力で状況をつくる。力による現状変更の典型例です。ベネズエラへの強硬策は、「『世界の警察官』をやめたはずのアメリカが、必要なら力を行使できる」と示す側面もあります。中国はベネズエラと石油や金融で深い関係がありましたから、この示唆は大きい。中国側に「やられると怖い」と思わせる効果も狙えます。

近藤:実際、ベネズエラの原油の8割以上を中国が買い、600億ドルも貸しつけていました。それでも中国が望むのは、「西半球は米国に任せる代わりに、東半球の台湾は中国の内政だから口を出さない」という「ビッグディール(取引)」を米国と成立させることです。
川北:きわめて危険な取引ですが、発想としてゼロではありません。だからこそ、第一列島線(沖縄から台湾、フィリピンに至る、防衛ライン)の重要性が増します。
今年1月に公表されたアメリカの戦略文書には「好ましい勢力均衡」という表現がありますが、第一列島線上での抑止維持に資源を振り向ける姿勢が滲んでいます。ここが揺らぐと、東アジアの秩序全体が崩れるからです。
近藤:今の中国は国内の景気と雇用が課題です。若者の失望、不動産バブルの崩壊、地方政府の債務拡大……矛先を「外部」に求める局面です。
後編記事『いま自民党が「尖閣諸島の死守」を国家目標とすべき理由【近藤大介×河北省吾 緊急対談】』へ続く
B記事
民の血を流しても超大国が拡大を目指す理由は「失地回復」にある
―動乱を生き抜くための軸とは何か。
前編記事『「経済がけっぷち」の中国がここにきて矛先を国外に向け始めた【近藤大介×河北省吾 緊急対談】』より続く
「日本は韓国を見習え」というメッセージ
川北:先の戦略文書では、西太平洋の抑止を重視する一方、朝鮮半島は韓国に担わせる度合いを高める含意も読み取れます。ここで重要なのは、「米国は完全に退いた」と誤解させないこと。ベネズエラ作戦は北朝鮮に対して、「退くが、斬首作戦は可能だ」という「合図」を送ることになったと私は見ています。
近藤:金日成・正日親子は、’89年のルーマニア革命で「盟友」だったチャウシェスク大統領が処刑されたことに震え上がり、長く地下に隠れました。今回のベネズエラ電撃作戦にも、金正恩は肝を冷やしたはずです。
川北:私は、トランプ米政権の国防次官(政策担当)であるエルブリッジ・コルビー氏が、今年1月に韓国の世宗研究所を訪問した際の講演にも注目しています。
韓国を「模範的同盟国」と称賛する内容でしたが、その裏には「米軍の役割の転換(対中シフト)」と、それに伴う「韓国自身の(北朝鮮に対する)防衛責任の拡大」という戦略的意図が込められています。「韓国はそのリアルを理解している」と持ち上げる一方、日本には、「まだ防衛費増額の努力が足りない、韓国を見習え」という裏メッセージを送っている。
近藤:なるほど。たしかに韓国はNATOの国防費基準であるGDP比3・5%を約束しています。米国が日本などの他の同盟国にさらなる増額を迫る際の強力な口実になりますね。米・中・露の「三暴君」で世界を分割する発想は、現実味があるのでしょうか。
川北:そこまでの包括ディールには至らないと思います。アメリカは欧州から足抜けを進めつつ、西半球は自らの庭、そして東アジアの海洋部は第一列島線での抑止―この三段構えの中で、「好ましい勢力均衡」を追求する。「好ましい」とは、アメリカから見て中国がこれ以上前に出られないラインで抑止することを意味します。
近藤:中国側は極論すれば、「TSMC(世界最大の半導体受託製造企業)の資産や機能は米国に差し出す代わりに台湾統一を進める」という条件も米国に持ち出すでしょう。こんなディールを絶対に許してはいけません。
トランプが怖いのは、同盟を価値の共同体としてではなく、損得の取引とみなす姿勢ですよね。理念の共有が消えると、同盟国は見捨てられやすくなります。
「尖閣諸島を死守する」と言い続ける
川北:なので、カナダのマーク・カーニー首相が今年1月にダボス会議で語った中堅国の連携や、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の拡大が重要になります。カナダ、英国、日本、豪州など、価値観を共有する国が「面」となって結びつき、ルール尊重を示し続けることが大切です。
近藤:同感です。超大国は、国内法を外征の根拠に使う傾向を強めています。中国は台湾統一を見据えた国内法整備を進め、アメリカはベネズエラで国内法に基づく措置を正当化する。かたや国連は「遺憾表明」しかできない……。
川北:トランプの「平和評議会」、「第2の国連」構想のように、既存秩序の外で「クラブ」を作る動きも散見されます。この種の枠組みに日本はどう向き合うか、政府内でも熟慮を重ねているはずです。

近藤:超大国の横暴を前に、日本は引き続きアメリカの核の傘に依存する、自前の核を持って自主防衛を図る、逆に中国の影響下に入るなどの選択肢がありますが、どう思われますか?
川北:私は現時点では非核三原則(持たず・作らず・持ち込ませず)を堅持しつつ、抑止の実効力を高める道が良いと思います。高市首相は就任前、「持ち込ませず」の運用に柔軟性を持たせる考えを示していましたが、衆院選までは封印してきました。反撃能力も含め、多層の抑止設計を、現実の装備・訓練・運用で詰めることが大切です。
近藤:私はまず、「尖閣諸島を死守する」ことを、総選挙後の第一の国家目標にすべきと思っています。中国は来年秋の第21回共産党大会までに、「外での成果」を求めてきます。「尖閣有事」は「今そこにある危機」です。
川北:尖閣は日本外交の最前線。日本の意思表示こそ、抑止力ですね。台湾が頼るのはアメリカだけでなく、日本でもある。日本の姿勢は東アジア全体の均衡を左右します。
近藤:日本の生命線はやはり尖閣諸島です。ここを守れなかったら、日本は「極東に浮かぶ孤児」と化してしまいます。沖縄県全体も危険になる。
川北:台湾有事に関する発信も、乱暴に聞こえない配慮を保ちつつ、静かに、しかし一貫した合図を出し続けることが抑止になりますね。
近藤:乱暴な表現を避けながら一貫した合図にする。強い言葉だけ放って沈黙してしまうと、相手の解釈の余地を広げてしまいます。
川北:曖昧戦略と誤読防止の線引きを、日常的に微調整していく必要があります。
派手な言葉に頼らず、強い意思を伝える
近藤:仮に、米側が「台湾をビジネスとして売る」ような合意に傾くとしたら、何が起きるでしょうか。
川北:その場合、第一列島線を死守するという前提そのものが崩れますから、アメリカは「引いた」とみなされます。ただ、現実にはそこまでは踏み込まないと私は見ています。
近藤:台湾内部の動きも注目です。2月上旬、野党・国民党の代表団が訪中し、「国共連携」をアピールした。中国共産党が国民党を後押しする格好で、11月の台湾統一地方選挙で頼清徳民進党政権を死に体に追い込もうとしている。そして’28年1月の総統選挙で国民党政権を誕生させ、一気呵成に統一に持っていく―戦わずして勝つ孫子の兵法です。これも日本にとっては悪夢でしかない。
川北:だからこそ、日本はアメリカをつなぎ留めつつ、ルールを重んじる国々との連携にも注力すべきです。恫喝と取引の2国間主義が横行するほど、同志国との「面の連携」が、中ロの工作に対抗する上で有利に働きます。
近藤:中国は’21年に、日本が主導する自由貿易の枠組み・TPPに加盟申請しています。5年以上も宙ぶらりんですが、どうすべきでしょう。

川北:「日本は加盟国と連携しながらTPP拡大に努めます」という姿勢を一貫することが最善です。日本が主導権を手放してはいけません。
近藤:そうですね。では、この3月に高市首相が訪米してトランプと会うとき、何を最優先で伝えるべきでしょう。
川北:「インド太平洋は米国の死活的利益です」と、日本側から穏やかに、しかし明確に言うことが重要です。
近藤:台湾を失えば、米国の覇権が消えることくらい、トランプに理解してほしいですね。
川北:派手な言葉には頼らず、抑止と経済の実力を静かに積み重ね、第一列島線の一角としての責任を果たす。これが最も現実的で、最も未来へ開かれた日本の選択ではないでしょうか。

「週刊現代」2026年3月2日号より
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